JP7263742B2 - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法および画像形成装置に関する。
現在、トナー画像を記録媒体に定着させる方法としては熱定着が主流である。しかしながら、ウォーミングアップタイム(warming-up time:WUT)などの操作性向上、省エネルギー化、対応できる記録媒体種の拡大のために、熱とは異なる外部刺激で、トナー画像を記録媒体に定着させるシステムが提案されている。トナー画像を記録媒体に定着させるシステムとしては、電子写真プロセスに比較的適合しやすく、加熱による弊害のない光定着システムが注目されている(例えば、特許文献1参照)。
現在報告されている光定着システムのほとんどは、赤外域の範囲にある長波長領域の光を用いてトナー画像を硬化させて記録媒体に定着させている。一方、短波長領域の光は、エネルギーが大きく、従来用いられているトナーにも吸収され得る。このため、短波長領域の光は、光を照射する手段に好適に用いられうる。
特許文献1には、特定の波長域に吸収をもつ顔料を含むトナーに、特定の波長域の光を照射する技術が開示されている。具体的には、特許文献1には、イエロートナーに対して380~420nmの波長領域の光を照射することにより、定着性を向上させることが提案されている。
特開2007-140177号公報
しかしながら、明度が高く、彩度が低い画像を形成するために使用されるトナーに、所定の波長の光を照射すると、色相が変化し色再現性が低下するという問題が生じるため、定着性と色再現性を両立することが困難であることが分かった。
本発明の目的は、明度が高く、彩度が低い画像を形成する場合でも定着性および色再現性を両立できる画像形成方法および画像形成装置を提供することである。
上記の課題を解決するための一態様として、本発明の画像形成方法は、静電潜像が形成された像担時体にトナーを供給して前記静電潜像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された前記トナー画像を前記記録媒体に定着させて画像を形成する定着工程と、を有する画像形成方法であって、前記定着工程では、前記トナー画像に対して最大波長が280nm以上400nm未満の光を0.1~20J/cmとなるように照射して前記トナー画像を前記記録媒体に定着させ、前記トナーのみで形成される画像における、L*a*b*表色系で表される明度L*は85以上であり、彩度C*は3以下である。
上記の課題を解決するための一態様として、本発明の画像形成装置は、本発明の画像形成方法を実施するための画像形成装置である。
本発明によれば、明度が高く、彩度が低い画像を形成するためのトナーを用いた場合でも、定着性および色再現性を両立できる。
図1は、画像形成装置の模式図である。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
(画像形成方法)
本発明の一実施の形態に係る画像形成方法は、現像工程と、転写工程と、光を照射することによる定着工程とを含む。本実施の形態に係る画像形成方法では、上記工程の他に、帯電工程と、露光工程と、クリーニング工程とを含んでもよい。本実施の形態に係る画像形成方法は、後述する条件で定着工程を行い、形成される画像が後述する条件を満たせば、公知の画像形成方法を適用できる。
帯電工程では、例えば、帯電装置からのコロナ放電により、電子写真感光体(像担時体)の表面を一様に帯電させる。電子写真感光体を帯電させる方法は、特に限定されない。例えば、電子写真感光体を帯電させる方法は、接触または非接触のローラー帯電方式を利用できる。
露光工程では、電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する。露光工程は、電子写真感光体の表面を一様に帯電させ、電子写真感光体の表面を像様に露光することにより行われる。
現像工程では、静電潜像が形成された像担時体にトナーを供給して静電潜像に応じたトナー画像を形成する。後述する白色トナーおよび有色トナーを使用する場合における現像工程では、有色トナーの付着量に応じて、白色トナーの付着量を制御することが好ましい。現像工程では、白色トナーおよび有色トナーの付着量の合計が1g/m以上30g/m以下となるように制御することがより好ましい。本実施の形態のように、光を照射することによる定着工程を有する画像形成方法では、トナーの付着量が少ない場合(例えば、白色トナーおよび有色トナーの付着量の合計が1g/m未満)には、記録媒体や周囲環境への伝熱および放熱によりトナーの温度が高くなりにくく、定着強度が低くなる。一方、トナーの付着量が多い場合(例えば、白色トナーおよび有色トナーの付着量の合計が30g/m超)には、トナー層の内部で光を吸収し、トナー層の下部まで光が到達しないため定着強度が低くなる。このように、トナーの付着量を制御することで、定着性のバラツキを抑制できる。
転写工程では、トナー画像を記録媒体に転写する。定着工程では、記録媒体に転写されたトナー画像を記録媒体に定着させて画像を形成する。
記録媒体としては、特に限定されない。記録媒体の例には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙またはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布が含まれる。
定着工程では、トナー画像に対して最大波長が280nm以上400nm未満の光を0.1~20J/cmとなるように照射してトナー画像を記録媒体に定着させる。このとき、定着工程では、白色トナーおよび有色トナーを使用する場合には、白色トナーからなる白色トナー画像と有色トナーからなる有色トナー画像との少なくとも一部が重なり合った状態で、白色トナー画像と有色トナー画像と同時に定着させることで画像を形成することが好ましい。このように、同時に定着させることにより、最大波長が280nm以上400nm未満の光(紫外線)を1パスすることで画像が形成できるため、生産性を高くできる。
記録媒体上に配置されたトナー画像に照射する光の最大波長は、280~400nmであり、305~375nmが好ましく、315~375nmがより好ましい。最大波長が280nm未満の場合、結着樹脂やワックスが劣化してしまい、形成される画像が黄変してしまう。一方、最大波長が400nm以上の場合、明度が高く、彩度が低いトナーを使用した場合、光の吸収が少ないため定着不良が生じる。
記録媒体上に転写されたトナー画像に最大発光波長が280nm以上400nm未満の単色の放射光を照射することが好ましい。本実施の形態のように、単色の放射光に吸収帯を有するトナーを用いることで、定着性を向上できる。ここで、「単色の放射光」とは、前述の最大発光波長±20nmの波長領域の光を意味する。
また、当該光の積算光量は、0.1~20J/cmであり、0.2~18J/cmが好ましく、0.3~16J/cmがより好ましい。積算光量が0.1J/cm未満の場合、トナー画像の記録媒体に対する定着性が不十分である。一方、当該光の積算光量が20J/cm超の場合、ワックスが分解し黄変してしまう。
クリーニング工程では現像剤担持体上に残留したトナーを除去する。
このように、現像工程、転写工程および定着工程では、トナー(白色トナー)と、有色顔料を含有する有色トナーとを使用する。
このような条件で形成された画像における、L*a*b*表色系で表される明度L*は85以上であり、彩度C*は3以下である。
(トナーの構成)
ここで、本実施の形態で使用されるトナーについて説明する。本実施の形態で使用されるトナーは、当該トナーのみで形成される画像における、L*a*b*表色系で表される明度L*は85以上であり、彩度C*は3以下となるトナーであれば特に限定されない。
トナーは、本実施の形態では、白色トナーが好ましい。ここで、「白色トナー」とは、白色トナーのみで後述する方法で形成される画像における、L*a*b*表色系で表される明度L*が88以上であり、彩度C*が3以下となるトナーを意味する。
L*a*b*表色系で表される明度L*および彩度C*の測定方法は、特に限定されない。L*a*b*表色系で表される明度L*および彩度C*の測定方法は、例えば、記録媒体としてOHPフィルムを使用し、トナー量が5.0g/mのベタ画像(4.0cm×2.5cmのパッチ画像)を形成する。形成された画像を分光濃度計(X-rite939;ビデオジェット・エックスライト株式会社)で測色し、CIE 1976(L*a*b*)表色系を調べる。得られたCIE 1976(L*a*b*)表色系により、明度L*と、彩度C*を彩度C*={(a*)+(b*)1/2から得られる。
トナーは、黄変を抑制しつつ、記録媒体上に定着させることで、明度L*および彩度C*を所定の値にする観点から、白色トナーが好ましい。また、トナーは、白色トナーに加えて、有色トナーを有することが好ましい。
トナーは、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。一成分現像剤のトナーは、トナー粒子から構成される。また、二成分現像剤のトナーは、トナー粒子およびキャリア粒子から構成される。トナー粒子は、トナー母体粒子と、トナー母体粒子の表面に付着した外添剤と、を有する。
キャリア粒子の例には、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子が含まれる。キャリア粒子の例には、磁性体からなる芯材粒子と、その表面を被覆する被覆材の層とを有する被覆型キャリア粒子と、樹脂中に磁性体の微粉末が分散されてなる樹脂分散型のキャリア粒子とが含まれる。キャリア粒子は、後述の感光体へのキャリア粒子の付着を抑制する観点から、被覆型キャリア粒子が好ましい。
芯材粒子は、例えば、磁場によってその方向に強く磁化する磁性体である。磁性体は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。磁性体の例には、鉄、ニッケルおよびコバルトなどの強磁性を示す金属、これらの金属を含む合金もしくは化合物および熱処理することにより強磁性を示す合金が含まれる。
強磁性を示す金属またはそれを含む化合物の例には、鉄と、下記式(a)で表わされるフェライトと、下記式(b)で表わされるマグネタイトとが含まれる。式(a)および式(b)中のMは、Mn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、CdおよびLiの群からなる群から選択される1以上の1価または2価の金属を表す。
式(a):MO・Fe
式(b):MFe
強磁性を示す合金の例には、マンガン-銅-アルミニウム、マンガン-銅-錫などのホイスラー合金と、二酸化クロムとが含まれる。
芯材粒子は、各種フェライトが好ましい。被覆型キャリア粒子の比重は、芯材粒子を構成する金属の比重よりも小さい。よって、各種フェライトは、現像器内における撹拌の衝撃力をより小さくできる。
被覆材は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。被覆材は、キャリア粒子における芯材粒子の被覆に利用される公知の樹脂を使用できる。被覆材は、キャリア粒子の水分吸着性を低減させる観点と、被覆層における芯材粒子との密着性を高める観点とから、シクロアルキル基を有する樹脂が好ましい。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基およびシクロデシル基が含まれる。シクロアルキル基は、シクロヘキシル基またはシクロペンチル基が好ましく、被覆層とフェライト粒子との密着性の観点から、シクロへキシル基がさらに好ましい。
シクロアルキル基を有する樹脂の重量平均分子量Mwは、例えば10,000~800,000が好ましく、100,000~750,000がより好ましい。樹脂におけるシクロアルキル基の含有量は、例えば10~90質量%である。樹脂中のシクロアルキル基の含有量は、例えば、P-GC/MSやH-NMRなどの公知の機器分析法により求めることができる。
キャリア粒子の平均粒径は、体積基準のメジアン径で20~100μmが好ましく、25~80μmがより好ましい。キャリア粒子の体積基準のメジアン径は、例えば、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置(HELOS;SYMPATEC社)で測定できる。
トナー粒子とキャリア粒子との混合比(質量比)は、特に限定されないが、帯電性、保存性の観点から、トナー粒子:キャリア粒子=1:100~30:100が好ましく、3:100~20:100がより好ましい。
(結着樹脂)
結着樹脂は、非晶性樹脂を含む。結着樹脂は、非晶性樹脂の他に、結晶性樹脂を含んでいてもよい。
非晶性樹脂は、結晶性を実質的に有しておらず、例えばその樹脂中に非晶部を含む。非晶性樹脂の例には、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、非晶性のポリエステル樹脂および一部が変性された変性ポリエステル樹脂が含まれる。非晶性樹脂は、例えば公知の方法によって合成できる。非晶性樹脂は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。非晶性樹脂は、ビニル系樹脂を含有することが好ましい。
ビニル系樹脂は、ビニル基を有する化合物またはその誘導体を含むモノマーの重合によって生成する樹脂である。ビニル系樹脂は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。ビニル系樹脂の例には、スチレン-(メタ)アクリル系樹脂が含まれる。
スチレン-(メタ)アクリル系樹脂は、ラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物のラジカル重合体の分子構造を有する。スチレン-(メタ)アクリル系樹脂は、例えば、ラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物のラジカル重合によって合成できる。ラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。ラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物の例には、スチレンおよびその誘導体と、(メタ)アクリル酸およびその誘導体とが含まれる。
スチレンおよびその誘導体の例には、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロロスチレン、p-エチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、2,4-ジメチルスチレンおよび3,4-ジクロロスチレンが含まれる。
(メタ)アクリル酸およびその誘導体の例には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、β-ヒドロキシアクリル酸エチル、γ-アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルおよびメタクリル酸ジエチルアミノエチルが含まれる。
非晶性樹脂中におけるビニル系樹脂の含有量は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。詳細は後述するが、本実施の形態では非晶性樹脂と結晶性樹脂の相溶性が低い場合に効果が大きい。特に、ビニル系樹脂を非晶性樹脂の主成分として含有し、その樹脂中に結晶性樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)を分散させる場合に効果が大きい。また、水系溶媒中で結着樹脂を凝集させて粒子を形成する工程において、非晶性樹脂中の結晶性樹脂の分散状態が不十分になることを防止できる。
結晶性樹脂は、結晶性を有する樹脂である。ここで、「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを意味する。「明確な吸熱ピーク」とは、具体的には、DSCにおいて、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。なお、吸熱ピークの半値幅が小さいほど結晶化度が高い。
結晶性樹脂は、低温定着性を良好にできる観点から、結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。結晶性ポリエステル樹脂の融点は、トナーを十分に軟化させて十分な低温定着性を確保する観点から、50~85℃が好ましく、さらに種々の特性をバランスよく向上させる観点から、60~80℃がより好ましい。結晶性ポリエステル樹脂の融点は、樹脂組成(例えばモノマーの種類)によって制御できる。結晶性ポリエステル樹脂は、1種類で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの脱水縮合反応による公知の合成方法によって製造できる。
多価カルボン酸の例には、コハク酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸;それらの酸無水物;およびそれらの炭素数が1~3のアルキルエステル;が含まれる。多価カルボン酸は、脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
多価アルコールの例には、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-へキサンジオール、1,7-へプタンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオールなどの脂肪族ジオール;および、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどの3価以上のアルコール;が含まれる。多価アルコールは、脂肪族ジオールが好ましい。
結晶性樹脂は、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂ユニットおよび非晶性樹脂ユニットが化学的に結合した構造を有する。
「結晶性ポリエステル樹脂ユニット」とは、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂における、結晶性ポリエステル樹脂に由来する部分を示す。「非晶性樹脂ユニット」とは、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂における、結晶性を有さない樹脂(非晶性樹脂)に由来する部分を示す。
結晶性ポリエステル樹脂は、前述の結晶性ポリエステル樹脂を使用できる。また、非晶性樹脂は、前述の非晶性樹脂を使用できる。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂において、結晶性ポリエステル樹脂ユニットおよび非晶性樹脂ユニットは、結晶性ポリエステル樹脂ユニット同士、非晶性樹脂ユニット同士、あるいはこれらの樹脂同士が化学的に結合している範囲において、いずれも、連続して配置されていても、ランダムに配置されていてもよい。また、両ユニットは、鎖状に連結されていてもよいし、一方の鎖に他方がグラフト結合していてもよい。
なお、化学的な結合は、例えばエステル結合であり、あるいは不飽和基の付加反応による共有結合である。ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂は、化学的な結合によって結晶性ポリエステル樹脂ユニットおよび非晶性樹脂ユニットを結合させる公知の方法によって入手できる。
さらに、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂には、スルホン酸基、カルボキシル基、ウレタン基などの置換基をさらに導入できる。置換基の導入箇所は、結晶性ポリエステル樹脂ユニットでもよいし、非晶性樹脂ユニットでもよい。
得られた樹脂における主鎖および側鎖の構造および量は、例えば、結着樹脂またはその加水分解物を核磁気共鳴(NMR)やエレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)などの公知の機器分析法を利用して確認または推定できる。
また、上記した樹脂ユニットの合成では、得られる樹脂の分子量を調整するための連鎖移動剤が当該樹脂ユニットのモノマーなどの原料にさらに含まれていてもよい。連鎖移動剤は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。連鎖移動剤の例には、2-クロロエタノール、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン、およびスチレンダイマーが含まれる。
ここで、「グラフト結合」とは、幹となるポリマーと、枝となる異なる種類のポリマー(またはモノマー)との化学的な結合を意味する。ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂は、トナーの所期の特性を総合的に高める観点から、非晶性樹脂ユニットに結晶性ポリエステル樹脂ユニットがグラフト結合した構造を有することが好ましい。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂における結晶性ポリエステル樹脂ユニットおよび非晶性樹脂ユニットの含有量は、本実施形態の効果が得られる範囲において適宜に決めることができる。例えば、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂における非晶性樹脂ユニットの含有量は、低すぎるとトナー母体粒子中へのハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂の分散が不十分となることがあり、多すぎると低温安定性が不十分となることがある。このような観点から、当該含有量は、5~30質量%が好ましく、高温保存性および帯電均一性を高める観点から、5~20質量%がより好ましい。
同様の観点から、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂における結晶性ポリエステル樹脂ユニットの含有量は、65~95質量%が好ましく、70~90質量%がより好ましい。また、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂は、本実施形態の効果が得られる範囲において、両ユニット以外の他の成分をさらに含有していてもよい。他の成分の例には、他の樹脂ユニットおよびトナー母体粒子へ添加されるべき各種添加剤が含まれる。
(着色剤)
白色の着色剤の例には、例えば、無機顔料(例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、チタンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等)、有機顔料(例えば、ポリスチレン樹脂粒子、尿素ホリマリン樹脂粒子等)が含まれる。また、白色の着色剤の例には、中空構造を有する顔料、例えば、中空樹脂粒子、中空シリカが含まれる。帯電性および隠蔽性の観点から、白色の着色剤は、酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、アナターゼ型、ルチル型、ブルカイト型等いずれの結晶構造も使用できる。
白色トナーにおけるトナー粒子全体に対する白色顔料の含有量Wは、10~50質量%であることが好ましい。白色顔料の含有量が上記範囲内であれば、白色顔料が光を吸収することでトナーが昇温し軟化する。そして、軟化した後に記録媒体に定着されることで、明度L*は85以上であり、彩度C*は3以下の画像が得やすい。
トナーは、離型剤としてワックスを含むことが好ましい。ワックスの例には、低分子量ポリプロピレン、ポリエチレンまたは酸化型の低分子量ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンと、パラフィンと、合成エステルワックスとが含まれる。ワックスは、低融点および低粘度である観点から、合成エステルワックスが好ましく、合成エステルワックスとしてベヘン酸ベヘニル、グリセリントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネートが特に好ましい。トナーがワックスを含む場合、トナー粒子全体に対するワックスの含有量Xと、白色顔料の含有量Wとは、下記式(1)を満たすことが好ましい。
式(1) X/(100-W)=0.02~0.2
白色顔料の含有量が多い場合、白色顔料が多くの光を吸収することにより生じた熱エネルギーによりトナーが昇温しやすくなる。黄変の原因となるワックスが少ない方が、形成された画像における明度Lが*85以上、彩度C*3以下を満たすために有効である。一方、白色顔料の含有量が少ない場合には、トナーの温度が高くなり難くなるため黄変しにくく、ワックスの作用によりトナーの溶融粘度を下げることにより定着性を向上できる。
白色トナーは、紫外線吸収剤をさらに含むことが好ましい。紫外線吸収剤の例には、有機系紫外線吸収剤、無機系紫外線吸収剤が含まれる。白色トナーが紫外線吸収剤を含むことにより、有色トナーを軟化する機能が向上し、より少ない光照射エネルギーで定着性が良好な画像が得られる。
有機系紫外線吸収剤の例には、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、ジフェニルアクリレート系紫外線吸収剤、安息香酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、β,β-ジフェニルアクリラート系紫外線吸収剤、ベンジリデンショウノウ系紫外線吸収剤、フェニルベンゾイミダゾール系紫外線吸収剤、アントラニル系紫外線吸収剤、イミダゾリン系紫外線吸収剤、ベンザルマロナート系紫外線吸収剤、4,4-ジアリールブタジエン系紫外線吸収剤が含まれる。有機系紫外線吸収剤は、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤が好ましい。これらの有機系紫外線吸収剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の例には、オクタベンゾン、2,4-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノンが含まれる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の例には、2-(2p-クレゾール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-〔5-クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル〕-4-メチル-6-(tert-ブチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ペンチルフェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、メチル-3-〔3-t-ブチル-5-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシフェニル〕プロピオネート/ポリエチレングリコール(分子量約300)の反応生成物、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-エチルヘキシル-3-〔3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェニル〕プロピオネート、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1-メチル~1-フェニルエチル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルプチル)フェノールが含まれる。
トリアジン系紫外線吸収剤の例には、2-(4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヒドロキシフェニル、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール、2-〔4-〔(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ〕-2-ヒドロキシフェニル〕-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-〔4-〔(2-ヒドロキシ-3-(2′-エチル)ヘキシル)オキシ〕-2-ヒドロキシフェニル〕-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ビス-ブチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-〔1-オクチルオキシカルボニルオトキシ〕フェニル)-4,6-ビス(4-フェニル)-1,3,5-トリアジンが含まれる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤の例には、エチル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、2′-エチルヘキシル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレートが含まれる。
ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤の例には、4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン(例えば、「パルソール1789」、DSM社製)が含まれる。
無機系紫外線吸収剤の例には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、硫酸バリウムが含まれる。無機系紫外線吸収剤の粒径は、1nm~1μmであることが好ましい。
紫外線吸収剤の含有率は、トナー粒子の全質量(100質量%)に対して、0.1~50質量%である。含有率が0.1質量%より小さい場合、十分な発熱量(エネルギー)を得ることができず、50質量%より大きいと、定着した画像が脆くなってしまう。紫外線吸収剤の含有率は、0.5~35質量%が好ましい。含有率が0.5質量%以上であれば、得られる熱エネルギーがより大きくなるため定着性がより向上し、35質量%以下であれば、樹脂比率が大きくなるため定着画像が強靭になり定着性がより向上する。
有色トナーは、少なくとも結着樹脂と白色以外の着色剤とを含む。「有色トナー」とは、有色トナーのみで形成される画像における、L*a*b*表色系で表される明度L*が75未満であるトナー、または、彩度C*が6超となるトナーを意味する。
有色トナーには、黒色トナー、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーが含まれる。有色トナーにおける有色顔料以外は、前述の白色トナーと同様にできる。トナーに有色トナーを含むことにより、複数色を要する画像にも対応できる。
黒色トナーを得るための着色剤の例には、カーボンブラック、磁性体、鉄チタン複合酸化物ブラックが含まれる。カーボンブラックの例には、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックが含まれる。また、磁性体の例には、フェライト、マグネタイトが含まれる。
イエロートナーを得るための着色剤の例には、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162などの染料;C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185が含まれる。
マゼンタトナーを得るための着色剤の例には、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122などの染料;C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222が含まれる。
シアントナーを得るための着色剤の例には、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などの染料;C.I.ピグメントブルー1、同7、同15、同60、同62、同66、同76、同15:3が含まれる。
有色トナーは、紫外線吸収剤をさらに含むことが好ましい。紫外線吸収剤は、前述の紫外線吸収剤を使用できる。
本実施の形態におけるトナーが色再現性および定着性を発揮できる理由は、例えば以下のように推察される。光を熱に変換することでトナーを記録媒体に溶融定着させる光定着システムでは、トナー像中の化合物が吸収可能な波長領域の光をトナー像に照射する。光が照射されたトナー像中の化合物は、基底状態から励起状態に遷移した後、無輻射失活し、再び基底状態に戻る。この際、熱エネルギーが放出され、周辺の樹脂が軟化および溶融し、トナー像が記録媒体上に定着する。
発明者らは、光定着システムにおいて、定着性が良好であって、明度が高く、かつ彩度が低い画像を得るためには、280~400nmの紫外光を照射し、光の照射量が0.1~20J/cmの範囲に制御すればよいことを見出した。その理由として、トナーに好ましく使用される白色顔料は280~400nmの領域に吸収帯を有しており、上記波長域の光を吸収し軟化し定着するのに好適に使用できる。さらには、定着性と同時に、黄変化を抑制し明度が高く、彩度が低い画像を出力する条件を鋭意検討した結果、280~400nmの紫外光を照射し、光の照射量が0.1~20J/cmの範囲にした場合に、トナーが光を吸収し軟化、定着するのに必要、かつ、樹脂やワックスが分解するにはいたらず黄色化が生じない範囲であることを見出し、定着性と色相とを両立できることが分かった。
(画像形成装置の構成)
図1は、本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。本発明に係る画像形成装置は、帯電手段と、静電荷像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、を有する画像形成装置であって、現像手段が、本発明の静電荷像現像用白色トナーを含有する静電荷像現像用現像剤により、静電荷像を現像してトナー像を形成する態様であることが好ましい。
また、本発明に係る画像形成装置は、静電荷像形成手段と、前記現像手段と、をそれぞれ五つ以上有する。具体的には、例えば、白色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色および黒色の5色に対応する静電荷像形成手段および現像手段をそれぞれの色ごとに有する。このことは、プロダクションプリント市場の要求に応えうる隠蔽性、色相、転写性を有する白色を実現したフルカラー画像を形成できるため好ましい。
画像形成装置100は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、5組の画像形成部(画像形成ユニット)10W、10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙手段21と、定着手段24とからなる。画像形成装置100の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
白色画像を形成する画像形成部10Wは、ドラム状の感光体1Wと、帯電手段2Wと、露光手段3Wと、現像手段4Wと、一次転写手段としての一次転写ローラー5Wと、クリーニング手段6Wとを有する。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、ドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Yと、露光手段3Yと、現像手段4Yと、一次転写手段としての一次転写ローラー5Yと、クリーニング手段6Yとを有する。
マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、ドラム状の感光体1Mと、帯電手段2Mと、露光手段3Mと、現像手段4Mと、一次転写手段としての一次転写ローラー5Mと、クリーニング手段6Mとを有する。
シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、ドラム状の感光体1C、帯電手段2Cと、露光手段3Cと、現像手段4Cと、一次転写手段としての一次転写ローラー5Cと、クリーニング手段6Cとを有する。
黒色画像を形成する画像形成部10Bkは、ドラム状の感光体1Bk、帯電手段2Bkと、露光手段3Bkと、現像手段4Bkと、一次転写手段としての一次転写ローラー5Bkと、クリーニング手段6Bkとを有する。
5組の画像形成ユニット(10W、10Y、10M、10Cおよび10Bk)は、それぞれ、感光体1W、1Y、1M、1Cおよび1Bkを中心に、帯電手段2W、2Y、2M、2Cおよび2Bkと静電荷像形成手段である露光手段3W、3Y、3M、3Cおよび3Bkと、回転する現像手段4W、4Y、4M、4Cおよび4Bk、並びに感光体1W、1Y、1M、1Cおよび1Bkをクリーニングするクリーニング手段6W、6Y、6M、6Cおよび6Bkより構成されている。
画像形成ユニット10W、10Y、10M、10Cおよび10Bkは、感光体1W、1Y、1M、1Cおよび1Bkにそれぞれ形成するトナー画像の色が異なるだけで、同じ構成であり、以下画像形成ユニット10Wを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Wは、像形成体である感光体1Wの周囲に、帯電手段2Wと、露光手段3Wと、現像手段4Wと、クリーニング手段6Wとを配置し、感光体1W上に白色(W)のトナー画像を形成する。また、本実施の形態においては、この画像形成ユニット10Wのうち、少なくとも感光体1W、帯電手段2W、現像手段4Wおよびクリーニング手段6Wを一体化するように設けている。
帯電手段2Wは、感光体1Wに対して一様な電位を与える手段である。本発明においては、帯電手段としては、接触または非接触のローラー帯電方式のものなどが挙げられる。
露光手段3Wは、帯電手段2Wによって一様な電位を与えられた感光体1W上に、画像信号(白色)に基づいて露光を行い、白色の画像に対応する静電潜像を形成する静電荷像形成手段である。露光手段3Wとしては、感光体1Wの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子とから構成されるものまたはレーザー光学系などが用いられる。
現像手段4Wは、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブおよび当該現像スリーブと感光体との間に直流および/または交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置よりなる。現像手段4Wは、本発明の静電荷像現像用白色トナーを含有する静電荷像現像用現像剤により、静電荷像を現像してトナー画像を形成することが好ましい。
定着手段24は、例えば、内部に加熱源を備えた加熱ローラーと、この加熱ローラーに定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラーとにより構成されてなる熱ローラー定着方式のものが挙げられる。
クリーニング手段6Wは、クリーニングブレードと、このクリーニングブレードより上流側に設けられたブラシローラーとを有する。
画像形成装置100としては、感光体と、現像手段、クリーニング手段などの構成要素をプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)として一体に結合して構成し、この画像形成ユニットを装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。また、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段の少なくとも一つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)を形成し、装置本体に着脱自在の単一画像形成ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としてもよい。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラーにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成ユニット10W、10Y、10M、10Cおよび10Bkより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラー5W、5Y、5M、5Cおよび5Bkにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する画像支持体:例えば普通紙、透明シートなど)Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラー22A、22B、22C、22Dおよびレジストローラー23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラー5bに搬送され、転写材P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラー25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。ここで、中間転写体や転写材などの感光体上に形成されたトナー画像の転写支持体を総称して転写媒体という。
一方、二次転写手段としての二次転写ローラー5bにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラー5Bkは常時、感光体1Bkに当接している。他の一次転写ローラー5W、5Y、5Mおよび5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1W、1Y、1Mおよび1Cに当接する。
二次転写ローラー5bは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に当接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10W、10Y、10M、10Cおよび10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とからなる。
画像形成部10W、10Y、10M、10Cおよび10Bkは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1W、1Y、1M、1Cおよび1Bkの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラー71、72、73および74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラー5W、5Y、5M、5Cおよび5Bk、並びにクリーニング手段6bとからなる。
画像形成装置100では、カラーのレーザープリンタを示したが、モノクロのレーザープリンタやコピーにも同様に適用可能である。また、露光光源もレーザー(レーザー光源)以外の光源、例えばLED光源(発光ダイオード)を用いてもよい。
また、上述のように、本発明に係る画像形成装置100は、静電荷像形成手段と、前記現像手段と、をそれぞれ五つ以上有することが、プロダクションプリント市場の要求に応えうる隠蔽性、色相、転写性の優れた白色を実現したフルカラー画像を形成できるため好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[着色剤微粒子分散液の調製]
(白色着色剤微粒子分散液〔W1〕の調製)
ルチル型酸化チタン210質量部を、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム1質量%をイオン交換水480質量部に溶解した界面活性剤水溶液に投入後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行った。固形分濃度は、30質量%に調整した。着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は、200nmであった。着色剤粒子の体積基準のメジアン径は、マイクロトラック粒度分布測定装置(UPA-150;日機装株式会社)を用いて測定した(以下、同様)。
(白色着色剤微粒子分散液〔W2〕の調製)
酸化亜鉛210質量部を、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム1質量%をイオン交換水480質量部に溶解した界面活性剤水溶液に投入後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行った。固形分濃度は、30質量%に調整した。着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は、280nmであった。
(ブラック着色剤粒子分散液〔Bk〕の調製)
ドデシル硫酸ナトリウム 90質量部
カーボンブラック(リーガル(登録商標)330R;キャボット社製) 200質量部
イオン交換水 1600質量部
上記の成分を混合した溶液をウルトラタラックスT50(IKA社製)にて十分に分散した後、超音波分散機で20分間処理することによりブラック着色剤粒子分散液〔Bk〕を調製した。着色剤粒子の体積基準のメジアン径は、110nmであった。
(イエロー着色剤粒子分散液〔Ye〕の調製)
ドデシル硫酸ナトリウム 90質量部
C.I.ピグメントイエロー74 200質量部
イオン交換水 1600質量部
上記の成分を混合した溶液をウルトラタラックスT50(IKA社製)にて十分に分散した後、超音波分散機で20分間処理することによりイエロー着色剤粒子分散液〔Ye〕を調製した。着色剤粒子の体積基準のメジアン径は、240nmであった。
(マゼンタ着色剤粒子分散液〔Ma〕の調製)
ドデシル硫酸ナトリウム 90質量部
C.I.ピグメントレッド269 200質量部
イオン交換水 1600質量部
上記の成分を混合した溶液をウルトラタラックスT50(IKA社製)にて十分に分散した後、超音波分散機で20分間処理することによりマゼンタ着色剤粒子分散液〔Ma〕を調製した。着色剤粒子の体積基準のメジアン径は、200nmであった。
(シアン着色剤粒子分散液〔Cy〕の調製)
ドデシル硫酸ナトリウム 90質量部
C.I.ピグメントブルー15:3 200質量部
イオン交換水 1600質量部
上記の成分を混合した溶液をウルトラタラックスT50(IKA社製)にて十分に分散した後、超音波分散機で20分間処理することによりシアン着色剤粒子分散液〔Cy〕を調製した。着色剤粒子の体積基準のメジアン径は、180nmであった。
[ワックス粒子分散液の調製]
(ワックス粒子分散液〔B1〕の調製)
エステルワックス(ベヘン酸ベヘニルを主成分とするエステルワックス、融点74℃)
アニオン性界面活性剤 (第一工業製薬製ネオゲン(登録商標)RK):10質量部
イオン交換水 :400質量部
上記の材料を混合し80℃に加熱して、IKA社製のウルトラタラックス(登録商標)T50にて十分に分散した。その後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理した後、分散液にイオン交換水を加えて固形分量を15質量%に調整してワックス粒子分散液(B1)を調製した。この分散液中のワックス粒子の体積基準のメジアン径をレーザー回折式粒度分布測定器(LA-750;株式会社堀場製作所)にて測定したところ、220nmであった。
[樹脂粒子分散液の調製]
[スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕の調製]
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ラウリル硫酸ナトリウム5.0質量部およびイオン交換水2500質量部を入れ、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。次いで、過硫酸カリウム(KPS)15.0質量部をイオン交換水300質量部に溶解させた水溶液を添加し、再度液温80℃とした。その後、スチレン(St)840.0質量部、n-ブチルアクリレート(BA)288.0質量部、メタクリル酸(MAA)72.0質量部およびn-オクチルメルカプタン15質量部からなる単量体混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、体積基準のメジアン径が120nmであるスチレンアクリル樹脂〔c1〕粒子の〔分散液C1〕を調製した。スチレンアクリル樹脂〔c1〕のガラス転移温度(Tg)は52.0℃であり、重量平均分子量(Mw)は28,000であった。
[紫外線吸収剤分散液の調製]
(ベンゾフェノン粒子分散液1の調製)
ジクロロメタン80質量部と、紫外線吸収剤としてベンゾフェノン(Uvinul3049;BASF社製)20質量部とを50℃で加熱しながら混合撹拌し、ベンゾフェノンを含む液を得た。この液100質量部に、50℃に温めた蒸留水99.5質量部と、20質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5質量部との混合液を添加した。その後、シャフトジェネレーター18Fを備えるホモジナイザー(ハイドルフ社製)により16000rpmで20分間撹拌して乳化させ、ベンゾフェノン乳化液1を得た。得られたベンゾフェノン乳化液1をセパラブルフラスコへ投入し、窒素を気相中へ送気しながら40℃で90分間加熱撹拌して有機溶媒を除去し、その後、上記分散液にイオン交換水を加えて固形分量が20質量%となるように調整し、ベンゾフェノン粒子分散液1を得た。ベンゾフェノン粒子分散液1中のベンゾフェノン粒子の粒径を、電気泳動光散乱光度計(ELS-800;大塚電子株式会社)を用いて測定したところ、質量平均粒径で145nmであった。
[トナー、現像剤の製造]
(トナー、現像剤A1)
≪凝集・融着工程および熟成工程≫
撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を取り付けた反応容器に、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1066.7質量部(固形分換算320.0質量部)、着色剤粒子分散液〔W1〕500.0質量部(固形分換算150.0質量部)、ワックス粒子分散液〔B1〕200.0質量部(固形分換算30.0質量部)、イオン交換水1500質量部を投入した後、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム45.0質量部をイオン交換水45.0質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmとなるように、撹拌速度を制御した。その後、塩化ナトリウム45.0質量部をイオン交換水180.0質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに80℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させた。
≪冷却工程≫
その後、トナー粒子の平均円形度の測定装置(FPIA-2100;Sysmex社)を用いて(HPF検出数:4000個)平均円形度が0.957になった時点で5℃/分の冷却速度で30℃に冷却した。
≪濾過・洗浄工程および乾燥工程≫
次いで、固液分離し、脱水したトナーケーキをイオン交換水に再分散し固液分離する操作を3回繰り返して洗浄したのち、40℃で24時間乾燥させることにより、トナー粒子〔A1〕を得た。
≪外添剤の添加工程≫
得られたトナー粒子〔A1〕100質量部に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)0.6質量部および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1.0質量部を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により回転翼周速35m/sec、32℃で20分間混合する外添剤処理工程後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔A1〕を得た。
≪現像剤の作製工程≫
トナー〔A1〕に対して、シクロヘキシルメタクリレートとメチルメタクリレートとの共重合樹脂(モノマー質量比=1:1)を被覆した体積平均粒子径30μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が6質量%となるようにして混合することにより、現像剤〔A1〕を得た。
(トナー、現像剤A2~A5)
上記[トナー、現像剤A1の製造]において、使用した分散液の使用量(固形分量)を、それぞれ以下の表1のように変更したこと以外は、上記と同様にしてトナー、現像剤〔A2〕~〔A5〕をそれぞれ製造した。
(トナー、現像剤A6)
[トナー、現像剤A1の製造]において、白色着色剤微粒子分散液〔W1〕を白色着色剤微粒子分散液〔W2〕に変更したこと以外は、上記と同様にしてトナー、現像剤〔A6〕を製造した。
(トナー、現像剤A7)
[トナー、現像剤A1の製造]において、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1066.7質量部(固形分換算320.0質量部)を、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1033.3質量部(固形分換算310.0質量部)、ベンゾフェノン粒子分散液1 50.0質量部(固形分換算10.0質量部)を投入するよう変更した以外は、上記と同様にしてトナー、現像剤〔A7〕を製造した。
(トナー、現像剤A8)
[トナー、現像剤A1の製造]において、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1066.7質量部(固形分換算320.0質量部)を、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1061.7質量部(固形分換算318.5質量部)、着色剤粒子分散液〔Bk〕 14.1質量部(固形分換算1.5質量部)を投入するよう変更した以外は、上記と同様にしてトナー、現像剤〔A8〕を製造した。
(トナー、現像剤A9)
[トナー、現像剤A1の製造]において、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1066.7質量部(固形分換算320.0質量部)を、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1166.7質量部(固形分換算350.0質量部)を投入するように変更し、かつ、ワックス粒子分散液〔B1〕を投入しないように変更した以外は上記と同様にしてトナー、現像剤〔A9〕を製造した。
白色トナーの各成分を表1に示す。
Figure 0007263742000001
(シアントナーCy1、現像剤Cy1)
撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を取り付けた反応容器に、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1483.3質量部(固形分換算445.0質量部)、着色剤粒子分散液〔Cy〕236.3質量部(固形分換算25.0質量部)、ワックス粒子分散液〔B1〕200.0質量部(固形分換算30.0質量部)、イオン交換水1500質量部を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム45.0質量部をイオン交換水45.0質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmとなるように、撹拌速度を制御した。その後、塩化ナトリウム45.0質量部をイオン交換水180.0質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、80℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させた。
≪冷却工程≫
トナー粒子の平均円形度の測定装置(FPIA-2100;Sysmex社)を用いて(HPF検出数:4000個)平均円形度が0.957になった時点で5℃/分の冷却速度で30℃に冷却した。
≪濾過・洗浄工程および乾燥工程≫
次いで、固液分離し、脱水したトナーケーキをイオン交換水に再分散し固液分離する操作を3回繰り返して洗浄したのち、40℃で24時間乾燥させることにより、トナー粒子〔Cy1〕を得た。
≪外添剤の添加工程≫
得られたトナー粒子〔Cy1〕100質量部に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)0.6質量部および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1.0質量部を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により回転翼周速35m/sec、32℃で20分間混合する外添剤処理工程後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔Cy1〕を得た。
≪現像剤の作製工程≫
トナー〔1〕に対して、シクロヘキシルメタクリレートとメチルメタクリレートとの共重合樹脂(モノマー質量比=1:1)を被覆した体積平均粒子径30μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が6質量%となるようにして混合することにより、現像剤〔Cy1〕を得た。
(シアントナーCy2、現像剤Cy2)
[トナー、現像剤Cy1の製造]において、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1483.3質量部(固形分換算445.0質量部)を、スチレンアクリル樹脂粒子分散液〔分散液C1〕1441.6質量部(固形分換算425.0質量部)、ベンゾフェノン粒子分散液1 100.0質量部(固形分換算20.0質量部)を投入するよう変更した以外は、上記と同様にしてトナー、現像剤〔Cy2〕を製造した。
(イエロートナーYe1、マゼンタトナーMa1、ブラックトナーBk1および現像剤Ye1、Ma1、Bk1)
[トナー、現像剤Cy1の製造]において、着色剤分散液の種類を表2のように変更した以外は、同様にしてイエロートナーYe1、マゼンタトナーMa1、ブラックトナーBk1を製造した。
有色トナーの各成分を表2に示す。
Figure 0007263742000002
使用した白色トナーと、有色トナーと、光を照射する工程との各特徴を表3に示す。
Figure 0007263742000003
[評価]
bizhub PRESS C1070(コニカミノルタ株式会社)において、画像形成部を追加し5つの画像形成部が並べられるように改造し、さらに定着装置を改造したものに上記で得られた現像剤を用い、常温常湿環境下(温度20℃、湿度50%RH)で評価を行った。
記録媒体へのトナー像の定着の条件(照射する光の最大発光波長、照射光量)は、表に記載のとおりであり、照射する光は、表に記載の最大発光波長±20nmの波長領域内の光を照射するLED光源を使用した。照射する光量は、表3の記載になるように調整して照射した。
<明度L*、彩度C*の測定>
評価画像を形成する基材としては、OHPフィルムを用い、評価画像としては単位面積あたりのトナーの量が5.0g/mとなるトナーAのベタ画像(4.0cm×2.5cmのパッチ画像)を出力したものを用い、下記評価をした。
出力画像について、分光濃度計X-rite939(X-rite社)により測色を行い、CIE1976(L*a*b*)表色系を調べた。得られたCIE1976(L*a*b*)表色系から明度L*値、彩度(C*)を求めた。
彩度(C*)={(a*)+(b*)1/2
<定着性>
常温常湿(20℃、50%RH)の環境下において、A4サイズの上質紙「CFペーパー;コニカミノルタ株式会社)上での付着量をトナーAの付着量5.0g/m、有色トナーの付着量の合計が4.0g/mとなるように設定し、100mm×100mmサイズの画像を出力した。有色トナーとして、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのうち、複数のトナーを出力する場合には、それぞれの付着量に差がないように設定した。
得られた画像に対して(JKワイパー(登録商標);日本製紙クレシア株式会社)で10kPaの圧力をかけて10回こすり、画像の目視で評価した。
◎:画像剥がれなし
〇:画像に一部剥がれがみられるが、実用上問題ないレベル
×:画像全体に剥がれが目立ち、実用上使用不可
明度*Lと、彩度C*と、定着性の評価結果とを表4に示す。
Figure 0007263742000004
表3、4に示されるように、照射する光の最大波長が280nm以上400nm以下であって、照射光量が0.1~20J/cmの実施例1~15では、定着性が良好であった。実施例1と、実施例6との比較から、白色トナーの着色顔料として、酸化亜鉛よりも酸化チタンが好ましいことが分かる。実施例1と、実施例7と、実施例8との比較から、トナーに紫外線吸収剤を含むことが好ましいことが分かる。実施例1と、実施例9との比較から、白色顔料は、複数使用することが好ましいことが分かる。実施例1と、実施例11と、実施例12との比較から、照射光量が多い方が好ましいことが分かる。実施例1と、実施例13と、実施例14との比較から、有色トナーが少ない方が好ましいことが分かる。実施例1と、実施例15との比較から、トナーにワックスを含むことが好ましいことが分かる。
一方、照射する光の最大波長が280nm以上400nm以下でなく、照射光量が0.1~20J/cmでない比較例1~3では、定着性が十分でなかった。
本発明に係る画像形成方法によって形成される画像は、定着性が高く、かつ色再現性が良好である。よって、本発明によれば、明度が高く、彩度が低い画像の画像形成方法におけるさらなる普及が期待される。
1W、1Y、1M、1C、1Bk 感光体
2W、2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3W、3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4W、4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
5W、5Y、5M、5C、5Bk 一次転写ローラー
6W、6Y、6M、6C、6Bk クリーニング手段
10W、10Y、10M、10C、10Bk 画像形成ユニット
100 画像形成装置
5b 二次転写ローラー
6b クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
8 筐体
20 給紙カセット
21 給紙手段
22A、22B、22C、22D 中間ローラー
23 レジストローラー
24 定着手段
25 排紙ローラー
26 排紙トレイ
70 無端ベルト状中間転写体
71、72、73、74 ローラー
82L、82R 支持レール
A 装置本体
P 転写材
SC 原稿画像読み取り装置

Claims (13)

  1. 静電潜像が形成された像担時体に白色顔料を含有する白色トナーを供給して前記静電潜像に応じたトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された前記トナー画像を前記記録媒体に定着させて画像を形成する定着工程と、を有する画像形成方法であって、
    前記定着工程では、前記トナー画像に対して最大波長が280nm以上400nm未満の光を10~20J/cmとなるように照射して前記トナー画像を前記記録媒体に定着させ、
    前記白色トナーのみで形成される画像における、L*a*b*表色系で表される明度L*は85以上であり、彩度C*は3以下である、
    画像形成方法。
  2. 前記白色トナーにおけるトナー粒子全体に対する白色顔料の含有量Wは、10~50質量%である、請求項に記載の画像形成方法。
  3. 前記白色トナーは、ワックスをさらに含有し、
    前記トナー粒子全体に対する前記ワックスの含有量Xと、前記白色顔料の含有量Wとは、下記式(1)を満たす、
    請求項に記載の画像形成方法。
    式(1) X/(100-W)=0.02~0.2
  4. 前記白色顔料は、酸化チタンを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 前記白色トナーは、紫外線吸収剤をさらに含む、請求項2~のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  6. 前記現像工程、前記転写工程および前記定着工程では、前記白色トナーと、有色顔料を含有する有色トナーとを使用する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  7. 前記定着工程では、前記記録媒体上に転写された前記トナー画像に最大波長が280nm以上400nm未満の単色の放射光を照射する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  8. 前記定着工程では、光を照射するための光源として、発光ダイオードまたはレーザー光源を使用する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  9. 前記有色トナーは、紫外線吸収剤をさらに含む、請求項に記載の画像形成方法。
  10. 記定着工程では、前記白色トナーからなる白色トナー画像と前記有色トナーからなる有色トナー画像との少なくとも一部が重なり合った状態で、前記白色トナー画像と前記有色トナー画像と同時に定着させることで画像を形成する、請求項に記載の画像形成方法。
  11. 記現像工程では、前記有色トナーの付着量に応じて、前記白色トナーの付着量を制御する、請求項に記載の画像形成方法。
  12. 記現像工程では、前記白色トナーおよび前記有色トナーの付着量の合計が1g/m以上30g/m以下となるように制御する、請求項に記載の画像形成方法。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の画像形成方法を実施するための画像形成装置。
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