JP2018077359A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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泰子 内野
ひとみ 茂谷
Hitomi Shigetani
ひとみ 茂谷
知美 大柴
Tomomi Oshiba
知美 大柴
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Abstract

【課題】 白色度の高い画像を得ながら、結着樹脂の黄変の抑制と、高温高湿下での印刷における画像不良発生の抑制を両立することを課題とする。
【解決手段】 結着樹脂および平均粒子径130〜600nmの酸化チタンを含有する白色トナー母体粒子と、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤と、を含有する、静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真方式を用いた画像形成方法にあっては、帯電手段によって像形成体上に一様に帯電がなされたのち像露光がなされて静電荷像が形成される。潜像部分は続く現像手段によって現像が行われ、トナー像が形成される。
近年、電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷像現像用トナーの分野においては、市場からの様々な要求に応じた開発が行われている。特に、印刷する記録媒体の種類が増えてきており、印刷機の記録媒体対応性についての市場からの要求が非常に高い。例えば、色紙や黒紙、アルミ蒸着紙や透明のフィルム等、特殊な記録媒体に出力する場合、記録媒体の色特性が影響することでイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックトナーなどのフルカラートナーだけでは十分な発色を得ることができない。そこで、画像の付加価値を向上するために、上記したカラートナーの組み合わせで形成される画像の下層あるいは上層に形成される白色トナーの開発が行われている。
特に、透明フィルムをメディア(記録媒体)とした場合は、白色トナー像上にカラートナーで画像形成することで、カラートナーの視認性が向上し、画像としての付加価値を高めることが可能となる。また、色のついた紙の上に白色トナー像を形成することで、カラートナーでは表現が難しい「白色」の表現が可能となる。そのためには、白色トナーの隠蔽率を高め、より白色度を向上させることが重要で、様々な技術が開発されている。
上記のように、付加価値を高めた「白色」の表現が成された画像にとって、白色度の変色を防止することは非常に重要となる。例えば、特許文献1には、白色顔料として酸化チタンを用い、白色トナーの外周部に酸化防止剤を含有させて、白色トナーの変色を防ぐ技術が開示されている。
特開2006−317601号公報
付加価値を高めた白色画像として使用される環境が多様化し、特にポスター等に用いた場合、屋外に掲示されることが多く、トナーは紫外線の影響を受ける。特に、白色顔料として酸化チタンを用いると、その隠蔽率の高さにより、白色度の高い画像を得ることができることを期待できるが、酸化チタン自体が高い光触媒活性を持つことから、紫外線を吸収してラジカルを発生しトナーの樹脂を劣化させ、樹脂の黄変が課題となる。
特許文献1の技術では、白色トナーの外周部に酸化防止剤を含有させて、白色トナーの変色を防ごうとしているが、結着樹脂中に低分子の有機系材料を添加すると、高分子の結着樹脂自身が可塑化され、トナー層の劣化が加速されてしまう課題があることが分かった。すなわち、トナー母体粒子の内部(表層部)に低分子の有機系材料が存在すると、樹脂の可塑化が起こり易く、熱的不安定による凝集、流動性低下、帯電性低下が進む虞があることが分かった。そこで、別の手法で黄変を防ぐ必要があることを本発明者らは考えた。
また、酸化チタンは抵抗が低く、特に高温高湿(HH環境)での帯電性低下による画像不良が課題となることも分かった。
したがって、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、白色度の高い画像を得ながら、結着樹脂の黄変の抑制と、高温高湿下での印刷における画像不良発生の抑制を両立することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、特定の粒径の酸化チタンを含んだトナー母体粒子と、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤とを組み合わせることによって、白色度の高い画像を得ながら黄変を有意に抑制し、高温高湿下での印刷における画像不良発生を有意に抑制することができることを見出した。
すなわち、上述した目的を実現するための、本発明の一側面を反映した静電荷像現像用トナーは、結着樹脂および平均粒子径130〜600nmの酸化チタンを含有する白色トナー母体粒子と、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤と、を含有する。
本発明によれば、白色度の高い画像を得ながら、結着樹脂の黄変の抑制と、高温高湿下での印刷における画像不良発生の抑制を両立することができる。
付着強度の測定装置の概略構成図を示す。
本発明のトナーは、結着樹脂および平均粒子径130〜600nmの酸化チタンを含有する白色トナー母体粒子と、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤と、を含有する、静電荷像現像用トナーである。かかる構成によって、白色度の高い画像を得ながら、結着樹脂の黄変の抑制と、高温高湿下での印刷における画像不良発生の抑制を両立することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。
<結着樹脂>
本発明の白色トナー母体粒子は、結着樹脂を含む。結着樹脂としては、静電荷像現像用トナーに用いられうる樹脂であれば特に制限はなく、従来公知の樹脂を用いることができるが、好ましくは、ポリエステル樹脂およびビニル樹脂の少なくとも一方を含む。
ポリエステル樹脂、ビニル樹脂は、結晶性を有していても、非晶性を有していてもよい。ここで、「結晶性を有する」とは、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるDSC曲線において、明確な融解ピークを有するものをいう。また、「非晶性を有する」とは、示差走査熱量測定(DSC)を行った時に、融点を有さず、比較的高いガラス転移温度(Tg)を有する樹脂である。このガラス転移温度は、40〜70℃が好ましく、40〜60℃が好ましい。
(ポリエステル樹脂)
本発明の好ましい実施形態によれば、前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を含む。結着樹脂にポリエステル樹脂を含む場合、ポリエステルのエステル由来のカルボニル基が、紫外線による酸化を受け易く、それにより結着樹脂の黄変が起きやすい。これに対し、本発明のトナーは、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤を含有する。よって、本来であれば紫外線による酸化を受けやすいポリエステル樹脂を結着樹脂として含有するトナーでも効果的に黄変を抑制することができ、本発明の効果をより発揮できているものと推測する。また、結着樹脂として結晶性樹脂を使用することによってそれ自身の屈折率によって初期の白色度を良好にできる。その意味で、結着樹脂として、さらに結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。よって、本発明の好ましい実施形態では、前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を含み、前記ポリエステル樹脂が、非晶性ポリエステル樹脂を含み、さらに、前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂を含む。また、本発明の好ましい実施形態では、前記結着樹脂が、ビニル樹脂を含み、さらに、前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂を含む。
(結晶性ポリエステル樹脂)
結晶性ポリエステル樹脂とは、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)及びその誘導体と、2価以上のアルコール(多価アルコール)及びその誘導体との重縮合反応によって得られる公知のポリエステル樹脂のうち、結晶性を有するものを言う。多価カルボン酸誘導体としては、多価カルボン酸のアルキルエステル、酸無水物及び酸塩化物が例示でき、多価アルコール誘導体としては、多価アルコールのエステル化合物及びヒドロキシカルボン酸が例示できる。
多価カルボン酸とは、1分子中にカルボキシ基を2個以上含有する化合物である。このうち、2価のカルボン酸は1分子中にカルボキシ基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸(オクタン二酸)、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を挙げることができる。また、2価のカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を挙げることができる。また、多価カルボン酸の誘導体として、これらカルボン酸化合物の無水物、又は炭素数1〜3のアルキルエステルなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多価アルコールとは、1分子中にヒドロキシ基を2個以上含有する化合物である。このうち、2価のポリオール(ジオール)は1分子中にヒドロキシ基を2個含有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどの脂肪族ジオールを挙げることができる。また、2価のポリオール以外のポリオールとしては、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどの3価以上の多価アルコールなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の形成方法は特に制限されず、例えば、ジブチルスズオキシドなどの公知のエステル化触媒を利用して、上記多価カルボン酸及び多価アルコールを重縮合する(エステル化する)ことにより形成することができる。
また、結晶性ポリエステル樹脂の分子量は、重量平均分子量(Mw)で、3000〜70000が好ましく、5000〜50000であることが好ましい。また、DSCのピークトップの温度は60〜80℃であることが好ましい。さらには、トナー母体粒子中の結着樹脂において、3〜30質量%含有されることが好ましい。
(非晶性ポリエステル樹脂)
本発明の好ましい実施形態によると、前記ポリエステル樹脂が、非晶性ポリエステル樹脂を含む。かかる実施形態によって、より高いレベルで低温定着性と耐熱保管性を発現する効果を有する。
非晶性ポリエステル樹脂は、通常、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られ、非晶性を有する樹脂をいう。
非晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、芳香族カルボン酸としては、具体例は特に制限されず、炭素数6〜12の芳香族の、ジカルボン酸であることが好ましく、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、オルトフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−フェニレン二酢酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸などを挙げることができる。
当該芳香族カルボン酸と共に用いることのできる他のカルボン酸としても、具体例は特に制限されず、上記で掲げた多価カルボン酸の中から適宜選択すればよい。
非晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、芳香族多価アルコールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの2価のアルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミンなどの3価以上のポリオールなどを挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該芳香族多価アルコールと共に用いることのできる他の多価アルコールは、例えば、上記で掲げた多価アルコールの中から適宜選択すればよい。
非晶性ポリエステル樹脂の製造方法は特に制限されず、例えば、結晶性ポリエステル樹脂の製造方法の説明が同様に適用できる。
なお、非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は40〜70℃が好ましく、40〜60℃であることがより好ましい。重量平均分子量(Mw)は8000〜100000であることが好ましく、10000〜80000であることがより好ましい。
(ビニル樹脂)
本発明の好ましい実施形態によれば、前記結着樹脂が、ビニル樹脂を含む。ビニル樹脂は、ポリエステルのエステル由来のカルボニル基を含まないため、紫外線による影響を受け難く、結着樹脂の黄変の抑制をすることができる。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂と、ビニル樹脂とを含む。前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を含むことによって、樹脂設計の自由度が広がるので、諸特性の調整がしやすいが、上記のように、ポリエステルのエステル由来のカルボニル基が、紫外線による酸化を受け易く、それにより結着樹脂の黄変が起きやすい。これに対し、本発明のトナーは、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤を含有するため、本来であれば紫外線による酸化を受けやすいポリエステル樹脂を結着樹脂として含有するトナーでも効果的に黄変を抑制することができる。よって、本実施形態によれば、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂の両方の利点を同時に享受することができる。さらに、結晶性のポリエステル樹脂を含有すると、初期の白色度が高くなるとの技術的効果も有する。
ビニル樹脂としては、ビニル化合物を重合したものであれば特に制限されないが、例えば、アクリル酸エステル樹脂、スチレンアクリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記のビニル樹脂のなかでも、乳化凝集法における製造性(つまり、均一な凝集性を持つラテックスが作られることで、粒度分布のシャープなトナーが得られる)や、熱定着時の可塑性を考慮すると、スチレンアクリル共重合体が好ましい。
なお、ビニル樹脂としては、ガラス転移温度(Tg)が40〜70℃であることが好ましく、40〜60℃であることがより好ましい。また、重量平均分子量(Mw)が、8000〜100000であることが好ましく、10000〜80000であることがより好ましい。
(スチレンアクリル共重合体)
スチレンアクリル共重合体は、少なくとも、スチレン単量体と、(メタ)アクリル酸エステル単量体とを用いて、重合を行うことにより形成されるものであると好ましい。ここで、スチレン単量体とは、CH=CH−Cの構造式で表されるスチレンの他、スチレン構造中に公知の側鎖や官能基を有する構造のものも含まれるものである。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体とは、エステル結合を有する官能基を側鎖に有するものである。具体的には、CH=CHCOOR(Rはアルキル基)で表されるアクリル酸エステル単量体の他、CH=C(CH)COOR(Rはアルキル基)で表されるメタクリル酸エステル単量体等のビニル系エステル化合物が含まれる。
以下に、スチレンアクリル共重合体を形成することが可能なスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体例を示すが、以下に示すものに限定されるものではない。
スチレン単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等が挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体は、以下に示すアクリル酸エステル単量体およびメタクリル酸エステル単量体が代表的なもので、アクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、フェニルアクリレートフェニル等が挙げられる。メタクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等が挙げられる。
これらのスチレン単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体は、1種類単独でもまたは2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
また、スチレンアクリル共重合体には、上述したスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体のみで形成された共重合体の他に、これらスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体に加えて、一般のビニル単量体を併用して形成されるものもある。以下に、本発明でいうスチレンアクリル共重合体を形成する際に併用可能なビニル単量体は、カルボキシ基を有するビニル単量体であることが好ましい。カルボキシ基を有するビニル単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。
ビニル樹脂の形成方法は、特に制限されず、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用して単量体を重合する方法が挙げられる。
公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用して単量体を重合する方法が挙げられる。油溶性の重合開始剤としては、具体的には、以下に示すアゾ系またはジアゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤がある。
アゾ系またはジアゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
過酸化物系重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジン等が挙げられる。
また、乳化重合法で樹脂粒子を形成する場合は水溶性重合開始剤が使用可能である。
水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム(ペルオキソ二硫酸カリウム)、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等が挙げられる。
必要に応じて例えば、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチルメルカプタンなどの公知の連鎖移動剤を使用してもよい。また、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウムなどの公知の界面活性剤を用いてもよい。なお、重合は1段の重合で完了してもよいし、複数回の重合を行ってもよい。
<酸化チタン>
本発明の白色トナー母体粒子は、平均粒子径130〜600nmの酸化チタンを含有する。酸化チタンにおける平均粒子径は、「個数平均粒子径」であり、その測定方法は、実施例に記載の方法による。かような酸化チタンを用いることによって白色度の高い画像を形成できるトナーを得ることができる。一方で、上記のように酸化チタンは、光触媒活性が高く、紫外線を吸収するとラジカルを発生させ、顔料の周囲にある結着樹脂を分解してしまい、画像の黄変等の劣化が生じると考えられる。本発明では、紫外線吸収能を有するチタン酸ストロンチウムをトナー母体粒子の最表層の外添剤として用いることで、トナーの内部に存在する顔料(酸化チタン)に到達する紫外線を減らすことができる。その結果、高い白色度が得られ、かつ、紫外線による黄変劣化を抑制した画像を形成できる白色トナーを得ることができると考えられる。
本発明の白色トナー母体粒子に含まれる酸化チタンは、平均粒子径130〜600nmであるが、130nm未満であると結着樹脂と接する表面積が大きくなり結着樹脂の劣化を抑制できない虞がある。他方で、600nm超であると隠蔽率が低下し、十分な白色度を出すことができない虞がある。本発明の白色トナー母体粒子に含まれる酸化チタンの平均粒子径は、140〜550nmであることが好ましく、150〜500nmであることがさらに好ましい。かような範囲であることによって、本発明の所期の効果を効率的に奏することができる。
<トナー粒子中の酸化チタンの平均粒子径測定法>
なお、酸化チタンの平均粒子径は、「トナー」の形態となってからでも算出可能である。トナーに含有される酸化チタンの個数平均粒子径は、トナー粒子の断面観察を行い計測する。トナー粒子の断面の観察は、透過型電子顕微鏡、電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡(SPM)等などで観察できる。以下に、その一例をあげるが、同等の観察ができれば、これに限定されるわけではない。
(トナー粒子の切片の作製方法)
作製したトナー粒子を3質量部、ポリオキシエチルフェニルエーテルの0.2%水溶液35質量部に添加して分散させた後、超音波(株式会社日本精機製作所製、US−1200T)により25℃で5分間処理を行い、外添剤をトナー母体粒子表面から取り除き、観察用のトナー粒子を得る。上記で得られたトナー粒子1〜2mgを10mLサンプル瓶に広げるように入れ、四酸化ルテニウム(RuO)蒸気染色条件下で染色後、光硬化性樹脂「D−800」(日本電子社製)中に分散させ、光硬化させてブロックを形成する。次いで、以下のFIB加工装置により薄片を作製した後、断面観察を行う。
(四酸化ルテニウム染色条件)
染色は、真空電子染色装置VSC1R1(フィルジェン株式会社製)を用いて行う。装置手順に従い、染色装置本体に四酸化ルテニウムが入った昇華室を設置し、上記のトナー粒子を染色チャンバー内に導入後、四酸化ルテニウムによる染色条件として、室温(24〜25℃)、濃度3(300Pa)、時間10分の条件下で染色する。
(FIB加工)
FIB加工は、下記の装置条件にて行う。
装置:SII製SMI2050
加工イオン:(Ga 30kV)
試料厚み:200nm〜250nm。
(トナー断面の観察)
トナー断面の観察は、電子顕微鏡「JSM−7401F」(日本電子株式会社製)を用いて透過電子検出器にて観察する。酸化チタンは、電子線を透過しないため、黒色ドメインとして判別することができる。さらに、EDSにより、チタンの元素分析を行い、酸化チタン粒子の特定を行う。その後、酸化チタンの個数平均粒子径は、実施例に記載の方法で算出する。
<酸化チタンの結晶構造>
酸化チタンには、ルチル型(正方晶形)、アナタース型、ブルッカイト型等の結晶構造を有するものがあるが、白色度を確保できればどのような結晶体を用いてもよい。
なお、本発明の白色トナー母体粒子は、酸化チタン以外の顔料(着色剤)を含んでもよく、かような顔料(着色剤)としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、チタンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等の無機顔料;ポリスチレン樹脂粒子、尿素ホリマリン樹脂粒子等の有機顔料等が挙げられる。また、中空構造を有する顔料(例えば、中空シリカ等の無機顔料)等も挙げることができる。酸化チタン以外の顔料は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、前記酸化チタンは、無機化合物の表面処理層を有する。なお、本発明における「平均粒子径130〜600nm」は、酸化チタンが無機化合物の表面処理層を有する場合、表面処理層を含めて判断する。
ここで、酸化チタンの表面を無機化合物で処理することで、酸化チタン自身の光触媒活性を抑制でき、結着樹脂の劣化が抑制できる。よって、チタン酸ストロンチウムの構成と併用することによって、本発明に相乗効果が生まれる。さらに、白色顔料の表面を無機化合物で処理すると、光触媒活性は抑制できるが、その金属部位に空気中に含まれる水分が吸着しやすく、特に高温高湿環境でトナーの帯電性が低下することがある。これについても、正帯電性のチタン酸ストロンチウムによる摩擦帯電により、高温高湿における帯電性を良化する相乗効果がある。
無機化合物の種類については特に制限はないが、本発明の好ましい実施形態において、前記無機化合物が、Si、Al、ZrおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。無機化合物を、これらの中から選択することで、トナー母体粒子中での酸化チタンの分散性が良好となり、特にAlを選択することで、さらに良好となる。
本発明の白色トナー母体粒子における酸化チタンの含有量にも特に制限はないが、前記酸化チタンが、酸化チタンを除く白色トナー母体粒子100質量部に対して、15〜44質量部であることが好ましく、20〜40質量部であることがより好ましく、22〜30量部であることがさらに好ましい。かかる範囲(特に、20〜40質量部)であれば、高い白色度の実現と、HH環境の画像不良の抑制とを、高いレベルで両立することができる。白色トナー母体粒子における酸化チタンの含有量を上記のようにすることによって、十分な隠蔽率を確保して初期の白色度を向上させ、他方で、トナー母体粒子の抵抗低下を抑制し、HH環境での帯電性を高くすることができる。
なお、酸化チタンに無機化合物の表面処理層を形成する方法にも特に制限が無く、例えば、特開2010−17863号公報の技術等を適用してもよいし、市販品があるならそれを購入してもよい。
<チタン酸ストロンチウム>
本発明の静電荷像現像用トナーは、チタン酸ストロンチウムを含む外添剤を含有する。紫外線吸収能を有するチタン酸ストロンチウムを、白色トナー母体粒子の外添剤(紫外線吸収剤)として用いることで、トナーの内部に存在する酸化チタンに到達する紫外線を減らすことができる。その結果、高い白色度と、紫外線による黄変劣化を抑制した画像を形成できる。
本発明における紫外線吸収能としては、波長340nm〜390nmのいずれか一部の帯域の光を吸収する作用を持つことがよい。また、紫外線吸収能を有する物質としては、3.1eV付近にバンドギャップを持つ半導体の性質を有する金属酸化物が適しており、このような金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、三酸化タングステンおよびチタン酸ストロンチウムなどが該当する。
しかし、これらの中で、酸化セリウム、三酸化タングステンであると、初期の白色度が悪く、本発明の所期の目的を達成することができないことが分かった。他方、酸化亜鉛は酸化セリウムや三酸化タングステンと比較すれば白色度は良いが、やはり、本発明の所期の目的を達成することができなかった。また、酸化チタンを使うと、酸化チタン自体の正帯電性が不足するため、本願の目的が達成できないことが分かった。
以上の知見より、正帯電性が大きく、白色度を損なわないチタン酸ストロンチウムを含有することによって、高い白色度と、紫外線による黄変劣化を抑制した画像を形成できる。このように、本発明においては、チタン酸ストロンチウムを紫外線吸収剤として使用することが重要となる。
よって、本発明の別の観点では、チタン酸ストロンチウムをトナー母体粒子の紫外線吸収剤(紫外線遮蔽剤)として使用している点も特徴である。よって、結着樹脂および平均粒子径130〜600nmの酸化チタンを含有する白色トナー母体粒子に、チタン酸ストロンチウムを含む紫外線吸収剤(紫外線遮蔽剤)を添加することによって、静電荷像現像用トナーにおける結着樹脂の黄変を抑制する方法も提供される。
なお、チタン酸ストロンチウムの平均粒子径には特に制限はないが、前記チタン酸ストロンチウムの平均粒子径が、400〜2600nmであることが好ましく、450〜2300nmであることがより好ましく、500〜2000nmであることがさらに好ましい。よって、本発明の好ましい実施形態によると、前記チタン酸ストロンチウムの平均粒子径が、500〜2000nmである。なお、チタン酸ストロンチウムにおける平均粒子径は、「個数平均粒子径」であり、その測定方法は実施例に記載の方法による。チタン酸ストロンチウムは正帯電性が大きく、適切な平均粒子径の範囲においては、トナー粒子に付着した状態であっても現像剤中で隣接する負帯電性のトナーと摩擦帯電することで、そのトナーの帯電性を向上できると考えられる。また、本発明者らが検討した結果、特に、500〜2000nmの平均粒子径を持つものは、摩擦帯電により隣接する負帯電性トナーへの電荷の付与が可能で、かつ、現像、転写時には、付着したトナー母体粒子と一緒に画像へ移動できるため、本発明の所期の効果を発現しやすい。なお、前記チタン酸ストロンチウムの平均粒子径は、600〜1500nmであってもよいし、650〜1200nmであってもよいし、700〜900nmであってもよい。一方、400nmより小さいと、隣接するトナー粒子を摩擦帯電させる力が小さくなる。他方、2600nmより大きいとトナー母体粒子へ固着できず、現像器の中に滞留してしまい、別の観点、例えば(研磨剤(クリーニング助剤))としての適用は考えられるかもしれないが、本発明の所期の効果を奏することはできないと考えられる。また、場合によっては、キャリアの表面を汚染することで、キャリア帯電性能が低下する。
このように、付着強度の観点からチタン酸ストロンチウムの平均粒子径をある程度小さく設計することで本発明の所期の効果を効率的に奏させることができる。
また、前記チタン酸ストロンチウムの含有量にも特に制限はないが、前記白色トナー母体粒子100質量部に対して、0.09〜12質量部含有されていることが好ましく、0.1〜10質量部含有されていることがより好ましく、0.3〜8.0質量部含有されていることがさらに好ましい。なお、前記チタン酸ストロンチウムの含有量は、前記白色トナー母体粒子100質量部に対して、0.4〜5.0質量部含有されていてもよく、0.5〜2.0質量部含有されていてもよい。特に、0.1質量部以上とすることで、紫外線吸収能を確実に確保し、また、10質量部以下とすることで、チタン酸ストロンチウムが付着したトナー母体粒子自身の帯電量が過度に低くなることを抑制し、HHでの画像を向上させる。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、前記チタン酸ストロンチウムの付着強度が、30%以上であり、より好ましくは30%超である。さらに好ましくは40%以上であり、よりさらに好ましくは50%以上であり、特に好ましくは60%以上である。上限にも特に制限はないが、95%以下程度、90%以下程度が現実的である。特に、前記チタン酸ストロンチウムの付着強度を30%超とすることによって、現像、転写時に、付着したトナー母体粒子と一緒に画像へ移動させ易くする効果がある。換言すれば、現像器の中でのチタン酸ストロンチウムの滞留を抑制し、キャリアの表面の汚染や、キャリア帯電性能の低下を抑制する。なお、チタン酸ストロンチウムの付着強度は、例えば、実施例に記載の方法で測定できる。
(付着強度の制御方法)
上記のように本発明においては、チタン酸ストロンチウムの付着強度を制御することが、チタン酸ストロンチウムをトナー母体粒子の紫外線吸収剤(紫外線遮蔽剤)として使用するために特に好ましい。そこで付着強度の制御方法について説明すると、例えば、トナー母体粒子にチタン酸ストロンチウム以外の外添剤を外添する前に、予めトナー母体粒子にチタン酸ストロンチウムを外添させる工程を実施し、その条件を適宜設定したり、結着樹脂を適宜設計したりすることによって制御できる。特に、チタン酸ストロンチウム以外の外添剤を外添する前に、チタン酸ストロンチウムをトナー母体粒子に強固に外添することで、トナー母体粒子とチタン酸ストロンチウムの付着界面にその他の微細な外添剤が入り込むことが無く、付着強度を制御する上ではより好ましい。
チタン酸ストロンチウムをトナー母体粒子に強固に外添する際の条件としては、トナー母体粒子に対して、チタン酸ストロンチウムを添加した後、ヘンシェルミキサー等の羽根付流動式混合機を用いて、羽根先端周速を好ましくは40〜70m/s、より好ましくは40〜65m/sに設計し、好ましくは15〜60分、より好ましくは15〜45分で混合する。
また、チタン酸ストロンチウムを外添する際の温度としては、好ましくは30〜60℃、より好ましくは40〜55℃に設定する。なお、設定温度を維持するように、冷却水の流速を変更したりすることによって温度を維持してもよい。
以上の条件は、一般的にトナー母体粒子に無機粒子を外添する条件に比較して、羽根先端周速、混合時間、温度が高いものであるため、チタン酸ストロンチウムをトナー母体粒子へ強固に外添することが可能である。
<内添剤>
本発明の白色トナー母体粒子は、公知の内添剤を含んでもよい。内添剤としては、特に制限されないが、離型剤、荷電制御剤などが挙げられる。
(離型剤)
離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘニル、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して3〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは4〜20質量部である。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては、摩擦帯電により正又は負の帯電を与えることのできる物質であれば特に限定されず、公知の種々の正帯電制御剤及び負帯電制御剤を用いることができる。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.01〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。
<トナー母体粒子の粒径>
外添剤が付与されるトナー母体粒子の粒径は、体積基準のメジアン径(D50)で3〜8μmであることが好ましい。この粒径は、凝集剤の濃度、融着時間、重合体自体の組成によって制御することができる。体積基準のメジアン径(D50)が3〜8μmであることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できる。なお、体積基準のメジアン径(D50)は、例えば、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)により測定できる。
<外添剤>
トナー母体粒子には、流動性や帯電性を改善する目的で、チタン酸ストロンチウム以外の外添剤を添加することもできる。トナー母体粒子に、外添剤を添加することによってトナーとなる。
外添剤としては、例えば、数平均一次粒子径5〜200nmの、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子などの無機酸化物粒子や、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物粒子などの無機粒子が挙げられる。
耐熱保管性及び環境安定性の観点から、カップリング剤等の公知の表面処理剤により表面の疎水化処理が施されていてもよく、表面処理剤は、特に好ましくは、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等が挙げられる。疎水化度は、30〜90程度が好ましい。
<トナーの製造方法>
本発明に係るトナーを製造する方法としては、特に限定されず、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、分散重合法など公知の方法が挙げられる。これらの中でも、粒径の均一性、形状の制御性等の観点から、乳化凝集法を採用することが好ましい。以下、乳化凝集法について説明する。
乳化凝集法は、結着樹脂微粒子の分散液、顔料微粒子の分散液、離型剤の分散液などの、トナー母体粒子を構成する成分の分散液を、水系の環境下にて混合し、凝集剤の添加によってこれらを凝集させ、必要に応じて凝集停止剤を添加して粒径制御を行い、融着によって形状制御を行なう方法で、これにより、トナー母体粒子を製造することができる。
なお、上記のいずれかの分散液には、予め分散のために、適宜公知の界面活性剤(例えば、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム)などのアニオン系界面活性剤)を使用しておいてもよい。また、結着樹脂微粒子の分散液は、所望の中和度に調整することによって調製してもよい。
次いで、水系媒体中で、結着樹脂微粒子と、離型剤と、顔料微粒子とを凝集させ、これら粒子を融着させてトナー母体粒子を作製する。この際、これらを一緒にして凝集させてもよいし、任意の順序で凝集させてもよい。
好適な形態では、結着樹脂微粒子の分散液と、離型剤分散液と、顔料微粒子分散液とを混合した水系媒体中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類(第2族)金属塩等を凝集剤として添加し、融着を進行させる。なお、結着樹脂中に、離型剤を予め含有させておいてもよい。
より具体的な操作を説明する。上記成分は、硝酸等の公知の酸を加え、pHを1.5〜3.0に調整しておくとよい。次いで、公知の攪拌装置(例えば、ホモジナイザー等)で、5000〜9000rpmの回転数で分散させ、凝集剤を5〜20分かけて添加するとよい。その後、温度と、昇温速度とを適宜調製しながら、目的の体積平均粒径(例えば、5.0〜7.0μm)となるまで昇温を行うとよい。より具体的には、40℃になるまでは0.1〜0.3℃/分の昇温速度で昇温し、40℃を超えてからは0.02〜0.08℃/分の昇温速度で昇温することがよい。その後、トナー母体粒子をコアシェル構造にする場合は、シェル用の結着樹脂分散液を添加する。その後、pHを7.5〜9.5に調整し、トナー母体粒子の形状が所望の形状になるまで熟成を行い(融着を進行し)、トナー母体粒子を完成させる。熟成処理として、昇温速度を0.5〜2℃/分とし、液温を70〜90℃にして、0.5〜6時間加熱撹拌を行い、平均円形度を通常、0.91以上、好ましくは0.920〜0.996になるまで粒子の融着を進行させる。その後、徐々に冷却を行うことが好ましい。そして、必要に応じ、分級、pH調整、ろ過を行い、濾液の電気伝導度が例えば、15μS/cm以下になるまでこの操作を繰り返し洗浄し、必要に応じ粉砕を行い、乾燥を行うことで、本発明のトナー母体粒子を得ることができる。
なお、熟成工程では熱および撹拌によるせん断をトナー粒子に加えることにより、凝集粒子中の樹脂微粒子同士を融着させるとともに粒子の円形度および表面性を制御することができる。
(凝集剤)
凝集を進行させる凝集剤としては、特に限定されるものではないが、電荷中和反応と架橋作用を使い粒子を成長させるものとして金属塩から選択されるものが好適である。金属塩としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩などの一価の金属塩;カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属塩;鉄、アルミニウムなどの三価の金属塩などが挙げられる。
具体的な金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、酢酸亜鉛などを挙げることができる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記のように、トナー母体粒子は、乳化凝集法によって作製されてもよい。その場合、作製されるトナー母体粒子(トナー)の形状は、真球に近くなる。トナー母体粒子の下記数式1で示される平均円形度(単に、円形度とも称する)は、0.910以上であることが好ましい。また、転写効率の向上や帯電安定性の観点から、より好ましくは0.920〜0.996である。
なお、平均円形度の測定は、実施例記載の方法による。
このようにして、トナー母体粒子を作製することができる。
(外添剤の添加)
上記のようにトナー母体粒子を作製し、公知の方法(例えば、ヘンシェルミキサー等による混合)で、トナー母体粒子に外添剤を添加することによって、トナー(トナー粒子)を作製することができる。この際の条件は、上記の付着強度の制御方法で説明した内容を適用してもよい。
<現像剤>
本発明のトナーは、例えば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、あるいは、非磁性トナーを単独で使用する場合などが考えられ、いずれも好適に使用することができる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライトを用いることが好ましい。
キャリアとしては、その体積平均粒径としては15〜100μmのものが好ましく、25〜60μmのものがより好ましい。
キャリアとしては、さらに樹脂により被覆されているものまたは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアを用いることが好ましい。被覆用の樹脂組成としては、特に限定はないが、例えば、オレフィン樹脂、シクロヘキシルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂あるいはフッ素樹脂などが用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂など使用することができる。
以下、本発明の代表的な実施形態を示し、本発明につきさらに説明するが、無論、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、実施例中において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
<<白色顔料の水系分散液(W1〜W6)の調製>>:
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加した。この溶液を攪拌しながら、平均粒子径100nmのアルミナ表面処理ルチル型酸化チタン700質量部を徐々に添加し、次いで、攪拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理することにより、平均粒子径100nmのアルミナ表面処理ルチル型酸化チタンの水系分散液(W1)を調製した。
同様に、
平均粒子径150nmのアルミナ表面処理ルチル型酸化チタンの水系分散液(W2)、
平均粒子径300nmのアルミナ表面処理ルチル型酸化チタンの水系分散液(W3)、
平均粒子径500nmのアルミナ表面処理ルチル型酸化チタンの水系分散液(W4)、
平均粒子径700nmのアルミナ表面処理ルチル型酸化チタンの水系分散液(W5)、
を得た。
また、300nmの酸化チタンを表面処理しないまま、同様の処理をして、300nmの表面処理なしルチル型酸化チタンの水系分散液(W6)を得た。
なお、アルミナ表面処理ルチル型酸化チタンの平均粒子径は、酸化チタン粉末を、透過型電子顕微鏡(TEM)にて撮影し、画像処理解析装置LUZEX AP(株式会社ニレコ製)を用いて、円相当径として求めた。より具体的には、100個ランダムに抽出し、算術平均値として算出し、酸化チタンの個数平均粒子径を求めた。
<<トナー母体粒子(1)の製造>>
<結晶性樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)の合成>
撹拌装置、温度センサー、冷却管及び窒素導入装置を取り付けた反応容器に、
多価カルボン酸:オクタン二酸(分子量174.2)258.0質量部と、
多価アルコール:1,8−オクタンジオール(分子量146.2)192.0質量部と、
を投入した。
触媒としてジブチルスズオキシド0.7質量部、及びハイドロキノン0.4質量部を加えて、窒素ガス雰囲気下、170℃で5時間反応させた。さらに、3.3kPaにて所望の融点の樹脂が得られるまで170℃で反応させて結晶性樹脂(C1)を得た。
この結晶性樹脂(C1)をDSCにて昇温速度10℃/分で測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は70℃であり、重量平均分子量は、15000であった。なお、明確なピークとは、温度の半値幅が15℃以内であるピークのことを言う。
<結晶性樹脂微粒子(結晶性ポリエステル樹脂微粒子)の水系分散液の調製>
結晶性樹脂(C1)を300質量部溶融させて溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100質量部の移送速度で移送した。また、この溶融状態の結晶性樹脂(C1)の移送と同時に、当該乳化分散機に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。そして、この乳化分散機を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cmの条件で運転することにより、結晶性樹脂微粒子分散液(CA−1)を調製した。なお、希アンモニア水は中和度が54%になるように添加した。結晶性樹脂微粒子分散液(CA−1)中の結晶性樹脂微粒子の分散粒子径は、体積基準のメジアン径で151.0nmであった。
なお、中和度は、中和に用いたアンモニア水の量を、中和に用いる水酸化カリウム(KOH)の質量(g)に換算した上で、下記数式で算出される値を中和度(%)とした。
中和度(%)=[(中和に用いるKOH量[g])/(結晶性樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)の末端を100%中和できるKOH量[g])]×100
<非晶性樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)の合成>
テレフタル酸(TPA)112質量部と、
トリメリット酸(TMA)6質量部と、
フマル酸(FA)12質量部と、
アジピン酸60質量部と、
ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物(BPA・PO)290質量部と、
ビスフェノールAエチレンオキシド付加物(BPA・EO)55量部と、
を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下において180℃で撹拌しながら9時間重合反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し、温度を220℃に上げて撹拌しながら6時間重合反応を行った後、反応容器内を1333.2Paまで減圧し、減圧下で反応を行うことにより、非晶性樹脂(A1)を得た。
この非晶性樹脂(A1)のガラス転移点(Tg)は53℃、重量平均分子量(Mw)は25000であった。
<非晶性樹脂微粒子(非晶性ポリエステル樹脂微粒子)の水系分散液の調製>
非晶性樹脂(A1)200質量部を酢酸エチル200質量部に溶解した後、イオン交換水800質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が1.3質量%になるよう溶解させた水溶液と混合し、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行った。この溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、固形分濃度を20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に非晶性樹脂(A1)による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液(AA−1)を調製した。分散液中の非晶性樹脂(A1)による微粒子の体積基準のメジアン径は200nmであった。
<非晶性樹脂微粒子(WAX含有StAc樹脂微粒子)の水系分散液の調製>
〔第1段重合〕
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部およびイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、
スチレン 480質量部と、
n−ブチルアクリレート 250質量部と、
メタクリル酸 68質量部と、
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 2.1質量部と、
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、攪拌することにより重合を行い、樹脂微粒子の分散液(x1)を調製した。
〔第2段重合〕
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水2000質量部に溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、
樹脂微粒子の分散液(x1)260質量部と、
スチレン(St) 284質量部と、
n−ブチルアクリレート(BA) 142質量部と、
メタクリル酸(MAA) 6質量部と、
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 1.5質量部と、
離型剤:ベヘン酸ベヘニル(融点73℃) 190質量部と、
からなる単量体および離型剤を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック株式会社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を84℃にて1時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行い、樹脂微粒子の分散液(x2)を調製した。
〔第3段重合〕
さらに、樹脂微粒子の分散液(x2)に過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下で、
スチレン(St) 350質量部と、
n−ブチルアクリレート(BA) 155質量部と、
アクリル酸(AA) 37質量部と、
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 15質量部と、
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0に調整し、ビニル樹脂からなる非晶性樹脂微粒子の水系分散液(SA−1)を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子の水系分散液(SA−1)について、非晶性樹脂微粒子の体積基準のメジアン径が220nm、ガラス転移温度(Tg)が55℃、重量平均分子量(Mw)が27,000であった。
<離型剤微粒子分散液の調製>
離型剤として、ベヘン酸ベヘニル(融点73℃)200質量部を95℃に加温し溶解させた。これを、更にアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムが3質量%の濃度となるようイオン交換水800質量部に溶解された界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に離型剤微粒子が分散された離型剤微粒子分散液(Wax1)を調製した。
離型剤微粒子分散液(Wax1)における離型剤微粒子の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「マイクロトラックUPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、150nmであった。
<トナー母体粒子1の製造>
結晶性樹脂微粒子分散液(C1) 10質量部(固形分換算)
非晶性樹脂微粒子分散液(AA−1) 71質量部(固形分換算)
離型剤微粒子分散液(Wax1) 10質量部(固形分換算)
顔料微粒子分散液(W2:150nm、処理あり) 25質量部(固形分換算)
イオン交換水 300質量部
アニオン系界面活性剤(ダウケミカル社製、Dowfax2A1) 4.5質量部
上記成分を、撹拌器、温度計、pH計、を具備した3リットルの反応容器に投入し、温度25℃にて、0.3M硝酸を加えてpHを2.5に調整した。次いで、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて7000rpmで分散しながら、凝集剤として、硫酸アルミニウム水溶液(凝集剤0.2975質量%:固形分0.18g)60質量部を10分間かけて添加した。なお、前記硫酸アルミニウム水溶液は、硫酸アルミニウム粉末(浅田化学工業株式会社製:17%硫酸アルミニウム)35質量部と、イオン交換水1965質量部と、を2リットル容器へ投入し、30℃にて、沈殿物が消失するまで撹拌混合することで調製した。
その後、反応容器に撹拌器、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に撹拌されるように撹拌器の回転数を調整しながら、温度40℃までは0.2℃/分の昇温速度、40℃を超えてからは0.05℃/分の昇温速度で昇温し、10分ごとにマルチサイザー3(アパーチャー径:50μm、ベックマン・コールター社製)にて体積平均粒径を測定した。体積平均粒径が6.0μmになったところで昇温を停止し、シェル用樹脂微粒子分散液として、非晶性樹脂微粒子分散液(AA−1)9質量部(固形分換算)を1時間かけて滴下した。その後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを8.5に調整した。その後、5℃ごとにpHが8.5になるように同様にして調整しながら、昇温速度1℃/分で85℃まで昇温し、85℃で保持し、FPIA−2000(Sysmex社製)を用いて、平均円形度が0.960になった時点で、60℃まで10℃/分で冷却し、その後、室温(25℃)まで0.1℃/分で冷却した。冷却後のスラリーを、目開き20μmのナイロンメッシュに通過させ粗大粉を除去し、メッシュを通過したトナースラリーに、硝酸を加えてpH6.0に調整した後、アスピレータで減圧濾過した。濾紙上に残ったトナーを手でできるだけ細かく砕いて、温度30℃でトナー量の10倍のイオン交換水に投入し、30分間撹拌混合した後、再度アスピレータで減圧濾過し、濾液の電気伝導度を測定した。濾液の電気伝導度が10μS/cm以下になるまでこの操作を繰り返し洗浄することで、母体トナーを得た。母体トナーを湿式乾式整粒機(コーミル)で細かく砕いてから、35℃のオーブン中で36時間真空乾燥して、トナー母体粒子1を得た。このトナー母体粒子の粒子径は、6.2μmであった。
<トナー母体粒子2〜4、11、12の製造>
トナー母体粒子に使用する顔料微粒子分散液をW3に変更すること以外は同様にして、トナー母体粒子2を作製した。同様に、W4を用いてトナー母体粒子3、W6を用いてトナー母体粒子4、W1を用いてトナー母体粒子11、W5を用いてトナー母体粒子12を作製した。これらのトナー母体粒子の粒子径は、6.2μmであった。
<トナー母体粒子5の製造>
結晶性樹脂微粒子分散液(C1) 10質量部(固形分換算)
非晶性樹脂微粒子分散液(SA−1) 35質量部(固形分換算)
非晶性樹脂微粒子分散液(AA−1) 41質量部(固形分換算)
離型剤微粒子分散液(Wax1) 5質量部(固形分換算)
顔料微粒子分散液(W3:300nm、処理あり) 25質量部(固形分換算)
イオン交換水 300質量部
アニオン系界面活性剤(ダウケミカル社製、Dowfax2A1) 4.5質量部
上記成分を、撹拌器、温度計、pH計、を具備した3リットルの反応容器に投入し、温度25℃にて、0.3M硝酸を加えてpHを2.5に調整した。次いで、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて7000rpmで分散しながら、凝集剤として、前記硫酸アルミニウム水溶液(凝集剤0.2975質量%:固形分0.18g)60質量部を10分間かけて添加した。
その後、シェル用樹脂微粒子分散液として、非晶性樹脂微粒子分散液(SA−1)9質量部(固形分換算)を1時間かけて滴下した以外はトナー母体粒子1の製法と同様にして、トナー母体粒子5を得た。このトナー母体粒子の粒子径は、6.2μmであった。
<トナー母体粒子6の製造>
結晶性樹脂微粒子分散液(C1) 10質量部(固形分換算)
非晶性樹脂微粒子分散液(SA−1) 81質量部(固形分換算)
顔料微粒子分散液(W3:300nm、処理あり) 25質量部(固形分換算)
イオン交換水 300質量部
アニオン系界面活性剤(ダウケミカル社製、Dowfax2A1) 4.5質量部
上記成分を、撹拌器、温度計、pH計、を具備した3リットルの反応容器に投入し、温度25℃にて、0.3M硝酸を加えてpHを2.5に調整した。次いで、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて7000rpmで分散しながら、凝集剤として、前記硫酸アルミニウム水溶液(凝集剤0.2975質量%:固形分0.18g)60質量部を10分間かけて添加した。
その後、トナー母体粒子5と同様にして、トナー母体粒子6を得た。このトナー母体粒子の粒子径は、6.2μmであった。
<トナー母体粒子7の製造>
非晶性樹脂微粒子分散液(AA−1) 81質量部(固形分換算)
離型剤微粒子分散液(Wax1) 10質量部(固形分換算)
顔料微粒子分散液(W3:300nm、処理あり) 25質量部(固形分換算)
イオン交換水 300質量部
アニオン系界面活性剤(ダウケミカル社製、Dowfax2A1) 4.5質量部
上記配合に変更したこと以外は母体粒子1の製造と同様にして、トナー母体粒子7を製造した。
<トナー母体粒子8の製造>
非晶性樹脂微粒子分散液(SA−1) 91質量部(固形分換算)
顔料微粒子分散液(W3:300nm、処理あり) 25質量部(固形分換算)
イオン交換水 300質量部
アニオン系界面活性剤(ダウケミカル社製、Dowfax2A1) 4.5質量部
上記配合に変更したこと以外はトナー母体粒子6の製造と同様にして、トナー母体粒子8を製造した。
<トナー母体粒子9の製造>
最初に混合する顔料微粒子分散液(W3:300nm、処理あり)の量を18質量部に変更すること以外はトナー母体粒子2の製造と同様にして、トナー母体粒子9を製造した。
<トナー母体粒子10の製造>
最初に混合する顔料微粒子分散液(W3:300nm、処理あり)の量を42質量部に変更すること以外はトナー母体粒子2の製造と同様にして、トナー母体粒子10を製造した。このトナー母体粒子の粒子径は、6.2μmであった。
<<白色トナーの製造>>
<白色トナー1の製造>
得られたトナー母体粒子1が100質量部に対して、平均粒径800nmのチタン酸ストロンチウム粒子1質量部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて羽根先端周速55m/sの周速で20分混合することで、トナー母体粒子へ固定化した。この時の外添剤混合時の品温は45℃±1℃となるように設定し、46℃になった場合は、ヘンシェルミキサーの外浴に冷却水を5L/分の流量で冷却水を流し、44℃になった場合は、1L/分となるように冷却水を流すことでヘンシェルミキサー内部の温度制御を実施した。
次いで、平均粒径20nmの疎水性シリカ微粒子0.3部を添加し、さらに30m/sで5分混合した。この時の外添剤混合時の品温は40℃±1℃となるように設定し、41℃になった場合は、温度が39℃になった場合も同様に温度制御を実施した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分することで白色トナー1を得た。この白色トナーのチタン酸ストロンチウムの付着強度は「70%」であった。結果を表2に示す。
<チタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子径測定法>
白色トナーに外添されるチタン酸ストロンチウムの個数平均粒子径は、具体的には下記の方法によって測定されるものである。
まず、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて5000倍の倍率にて画像撮影を行った。次いで、その視野でのEDS分析を行った。その際、ストロンチウムとチタンの元素分析を行い、チタン酸ストロンチウム粒子を確定した。チタン酸ストロンチウムを確定したSEM画像を、画像処理解析装置LUZEX AP(ニレコ社製)にて2値化処理し、複数の写真の中で、チタン酸ストロンチウム100個についての水平方向フェレ径を算出、その平均値を個数平均粒子径とした。ここで水平方向フェレ径とは、外添剤の画像を2値化処理したときの外接長方形の、x軸に平行な辺の長さをいう。なお、チタン酸ストロンチウムの数平均一次粒子径が小径であり凝集体としてトナー表面に存在する場合は、該凝集体を形成する一次粒子の粒子径を測定するものとした。
<白色トナー2〜14、16〜24の製造>
用いるトナー母体粒子、およびチタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子径と、添加量とを表2のように変更したこと以外は同様にして、白色トナー2〜14、16〜24を製造した。併せて、付着強度を表2に示す。
<白色トナー15の製造>
得られたトナー母体粒子2が100質量部に対して、平均粒径800nmのチタン酸ストロンチウム粒子1部と、平均粒径(数平均一次粒子径)20nmの疎水性シリカ微粒子0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて羽根先端周速30m/sの周速で10分混合した。外添剤混合時の品温は上記と同様に制御し、白色トナー15を得た。この白色トナーのチタン酸ストロンチウムの付着強度は「30%」であった。
<白色トナー25の製造>
チタン酸ストロンチウム粒子の代わりに、酸化セリウム粒子を用いた以外は、白色トナー13と同様に、白色トナー25を製造した。
<<白色トナー現像剤の製造>>
<現像剤の作製>
上記のようにして作製した白色トナー1〜25について、シクロヘキシルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合樹脂(モノマー質量比=1:1)を被覆した体積平均粒子径30μmのフェライトキャリアを用い、白色トナー濃度が6質量%となるようにして混合し、現像剤1〜25を作製し以下の評価を行った。混合機は、V型混合機を用いて、30分間混合した。
<チタン酸ストロンチウムの付着強度>
チタン酸ストロンチウムの付着強度は下記の方法で測定した。
図1で示す装置を用いて測定した。まず、精密天秤で計量した現像剤1gを導電性スリーブ3の表面全体に均一になるように載せた。バイアス電源33から導電性スリーブ3に、2kVの電圧を供給すると共に、導電性スリーブ3内に設けられたマグネットロール32の回転数を300rpmにした。この状態で30秒間放置して、トナーを円筒電極34に収集し、それを、スパチュラ等を用いて、円筒電極34から回収した。
すなわち、この回収されたトナーが、実機と同様に電界をかけることで現像剤から分離されたトナー母体粒子と外添剤の成分であり、実際、画像上へ転写・定着される成分と考えられる。以上を繰り返して、約2gの電界により分離された成分(電界により分離した成分(B))を回収した。続いて、外添終了後のトナー(A)と、電界により分離した成分(B)とをWDX(蛍光X線分析装置)により測定し、SrのNet強度比率を付着強度とした。
<評価方法>
画像出力には、Bizhub Press C1070(コニカミノルタ(株)製)を用いた。上記のように調整した白色トナーと、現像剤とを、トナーカートリッジと現像機とに充填し、評価用の画像形成装置とした。評価画像を形成する基材としては、mondi90を用いた。評価画像としては、単位面積あたりのトナーの量が6.0mg/cmとなるベタ画像(5cm×2cm幅、出力方向が長辺)を出力したものを用いた。各トナーについて得られた評価画像について、以下の通り、白色度の評価、変色の評価を行い、各トナーを評価した。結果を表2に示す。
<白色度の評価>
出力画像を、画像面を上にして、白色紙(mondi90)を10枚重ねた上に置き、濃度計FD−7(コニカミノルタ社製)により測色を行い、CIE1976(L*a*b*)表色系を調べた。得られたCIE1976(L*a*b*)表色系のL*値により、以下の基準に従い白色度を評価した。評価基準は下記で、◎、○を合格と判断した。
◎:L*値が93以上である。
○:L*値が85以上93未満である。
×:L*値が85未満である。
<変色の評価>
上記で出力した画像をスガ試験機社製「キセノンロングライフウェザーメーター」(キセノンアークランプ、70,000ルクス、44.0℃)で10日間照射し、照射前後における色差の変動(ΔE)により変色を評価した。ΔE=(暴露前の画像色差E1−暴露後の画像色差E2)とする。ΔEの値が大きければ大きいほど、屋外での紫外線による変色が大きいと考えられる。なお、変色の評価については、特開2013−15849号公報、特開2016−69542号公報等を適宜参照してもよい。評価基準は下記で、◎、○を合格と判断した。
◎:ΔEが1.5未満、
○:ΔEが1.5以上6未満、
×:ΔEが6以上。
<HH環境での画像不良の評価>
画像出力には、Bizhub Press C1070(コニカミノルタ(株)製)を用いた。まず、印字率5%の原稿を使用し、高温高湿(30℃、85%RH)のプリント環境で1万枚プリントを行った後に、黒紙に同様の画像を出力し、背景部への白色トナーの飛び散りによる汚れを評価した。評価基準は下記で、◎、○を合格と判断した。
◎:目視でも光学顕微鏡でも白色トナーによる汚れがない、
○:目視では分からないが、光学顕微鏡で観察すると、わずかに汚れているのが分かる状態、
×:目視で明らかに汚れているのが分かる状態。
3 導電性スリーブ、
32 マグネットロール、
33 バイアス電源、
34 円筒電極。

Claims (11)

  1. 結着樹脂および平均粒子径130〜600nmの酸化チタンを含有する白色トナー母体粒子と、
    チタン酸ストロンチウムを含む外添剤と、
    を含有する、静電荷像現像用トナー。
  2. 前記チタン酸ストロンチウムの平均粒子径が、500〜2000nmである、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記酸化チタンが、無機化合物の表面処理層を有する、請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記無機化合物が、Si、Al、ZrおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項3に記載のトナー。
  5. 前記チタン酸ストロンチウムが、前記白色トナー母体粒子100質量部に対して、0.1〜10質量部含有されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー。
  7. 前記ポリエステル樹脂が、非晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項6に記載のトナー。
  8. 前記結着樹脂が、ビニル樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
  9. 前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項7または8に記載のトナー。
  10. 前記酸化チタンが、酸化チタンを除く白色トナー母体粒子100質量部に対して、20〜40質量部含有されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のトナー。
  11. 前記チタン酸ストロンチウムの付着強度が、30%超である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のトナー。
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