JP2006317601A - 白色トナー粒子とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
電子写真印刷装置、静電記録印刷装置等への使用に好適であり、白色の発色が良好で、印字又は印画に白色呈色保持性を与え、また優れた転写性を与えることができる白色トナー粒子を提供すること。
【解決手段】
白色顔料、酸化防止剤及びバインダーを含有する白色トナー粒子において、白色顔料が該粒子内部に比べて該粒子外周部において低濃度であるかもしくは含まれず、かつ酸化防止剤が該粒子外周部に比べて該粒子内部において低濃度であるかもしくは含まれないことを特徴とする白色トナー粒子である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真印刷装置、静電記録印刷装置等への使用に好適であり、白色の発色が良好で、印字又は印画に白色呈色保持性を与え、また転写性に優れる白色トナー粒子とその製法に関する。
現在、被印字画像を印刷装置内において電子写真法により静電潜像化し、該潜像をトナー粒子を用いて印刷用紙に可視化する方法、また、被印字画像もしくは被印字書面をスキャナーにより電気信号化し、潜像ドラム上に静電潜像化し、該潜像をトナー粒子を用いて印刷用紙に可視化する方法、人力で文書もしくは画像を打ち込み、電気信号化し、潜像ドラム上に静電潜像化し、該潜像をトナー粒子を用いて印刷用紙に可視化する方法が盛んに行われている。また、黒色とシアン、マジェンタ、イエローの4色の粉砕型もしくは重合型のトナー粒子を用いるフルカラー印刷法も盛んであるが、上記4色では印字画像は印刷用紙の白色度等の影響を色濃く受ける。そのため、白色トナーが開発されている(例えば特許文献1,2,3参照)。しかしながら、白色トナーが時間と共に酸化劣化し、黄色みを帯びて、印字画像の色調を劣化させるという問題があり、酸化チタン粒子を白色トナー粒子中に組み込んだ場合、転写性が悪くなる等、印刷用トナーの特性を劣化させるという問題がある。
トナーの変色防止方法として、黒色重合トナーに酸化防止剤を染着する方法(例えば特許文献4参照)、ビニル系重合トナーに酸化防止剤を含有させてなる重合トナー、スチレンーアクリル系共重合体に酸化防止剤を含有させてなる重合トナー(例えば特許文献5参照)、トナーにフェノール系酸化防止剤を含有させてなるトナー(例えば特許文献6参照)などが知られている。すなわち、印字及び印画用トナーに酸化防止剤を組み込むことは、良く知られた手法である。一方、今後、どのような色の用紙にも印字及び印画ができる白色トナーがフルカラー印字及び印画トナーの構成成分として産業用途に拡大してゆくものと考えられる。例えば、ホワイト(白)、ブラック(黒)、シアン(青)、マジェンタ(赤)、イエロー(黄)の5色のトナーエンジン(駆動単位)を使用するフルカラー印画機等への適用が挙げられる。ところが、従来盛んに研究が行われてきたブラック、シアン、マジェンタ、イエローの各色の退色防止よりも、白色トナーの退色を防止することの方が一段と困難であり、現在、白色がより退色しにくい、すなわち白色呈色保持性がより高い白色トナーの開発が待たれている。一方、白色トナーによる白色印画部は、印画画面の画像品質にとって最も重要な部分であり、白色印画部をいかに黄変させないかが長期の画像品質を決定する上で、大きな要因となっているため、使用者側の印字や印画等の経時退色がないことへの要求レベルは、以前よりも厳しくなっている。このような状況に対応するため、白色トナーへの顔料及び酸化防止剤の取り込み方が非常に重要となっている。
特開平10−260554号公報 特開2002−311648号公報 特開2003−255606号公報 特開平6−148928号公報 特開平9−265209号公報 特開2003−162100号公報
本発明は、上記従来技術の事情に鑑みてなされたもので、電子写真印刷装置、静電記録印刷装置等への使用に好適であり、白色の発色が良好で、印字又は印画に白色呈色保持性を与え、また転写性に優れる白色トナー粒子を提供することにある。
本発明者らが鋭意研究した結果、白色顔料、酸化防止剤及びバインダーを含有する白色トナー粒子において、白色顔料が該粒子内部に比べて該粒子外周部において低濃度であるかもしくは含まれず、かつ酸化防止剤が該粒子外周部に比べて該粒子内部において低濃度であるかもしくは含まれないようにすることで、上記目的を達成した白色トナー粒子を提供することを知見した。
すなわち、本発明は、
(1)白色顔料、酸化防止剤及びバインダーを含有する白色トナー粒子において、白色顔料が該粒子内部に比べて該粒子外周部において低濃度であるかもしくは含まれず、かつ、酸化防止剤が該粒子外周部に比べて該粒子内部において低濃度であるかもしくは含まれないことを特徴とする白色トナー粒子、
(2)白色顔料として酸化チタンを用い、かつ酸化防止剤として有機系酸化防止剤を用いることを特徴とする上記(1)に記載の白色トナー粒子、
(3)白色顔料、酸化防止剤及び熱可塑性樹脂からなるバインダーを含有する組成物を、混合する工程、加熱溶融混練する工程、分級する工程及び熱処理する工程を含み、上記加熱溶融混練する工程及び/又は熱処理する工程においてバインダー軟化点未満まで加熱することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の白色トナー粒子の製造方法、
(4)白色顔料、酸化防止剤、ビニル系モノマー及び/又はビニル系オリゴマーを原料とするバインダー及び重合開始剤を含有する重合性原料であって、該重合性原料中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の重合性原料を調製する調製工程、該重合性原料のうち白色顔料の濃度が最も高い重合性原料を水系分散媒体中で攪拌し加熱して重合粒子分散液を得る重合・分散工程及び該重合・分散工程で得られた重合粒子分散液に上記調製工程で調製した他の重合性原料を白色顔料の濃度が高い順に加えて加熱し重合する工程を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の白色トナー粒子の製造方法、及び
(5)白色顔料、酸化防止剤、熱可塑性樹脂からなるバインダー及び溶媒を含有する原料組成物であって、該原料組成物中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の原料組成物を調製する調製工程、該原料組成物のうち白色顔料の濃度が最も高い原料組成物を混合しながら減圧脱気する減圧脱気工程及び減圧脱気工程で得られたトナー粒子に調製工程で得られた他の原料組成物を白色顔料の濃度が高い順に噴霧し減圧脱気することで該トナー粒子に被覆させる被覆工程を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の白色トナー粒子の製造方法、
を提供する。
本発明の白色トナー粒子は、上記のように構成することによって、電子写真印刷装置、静電記録印刷装置等への使用に好適であり、白色の発色が良好で、印字又は印画に白色呈色保持性を与え、また優れた転写性を与えることができる。
本発明の白色トナー粒子は、白色顔料、酸化防止剤及びバインダーを含有する白色トナー粒子において、白色顔料が該粒子内部に比べて該粒子外周部において低濃度であるかもしくは含まれず、かつ、酸化防止剤が該粒子外周部に比べて該粒子内部において低濃度であるかもしくは含まれないことを特徴とする白色トナー粒子である。
本発明の白色トナー粒子がこのような構造を有することで、すなわち、トナー粒子内部の白色顔料が高濃度となることで、白色顔料をトナー内に十分存在させることができるので、白色の発色を確保することができ、また、トナー粒子外周部の酸化防止剤が高濃度となることで、トナー粒子自体及び白色印画部分の白色呈色保持性を向上させることが可能となる。この他、本発明の白色トナー粒子は、該粒子外周部のバインダー濃度が高くなる傾向を有することから、トナーの転写性を向上させることも可能となる。
[白色顔料]
本発明において用いられる白色顔料としては、通常トナーの白色顔料として用いられる素材であれば、特に限定されることはなく、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化ケイ素等が挙げられる。良好な白色の発色が得られることから、ルチル型酸化チタン、アナタース型酸化チタン、ブルカイト型酸化チタン等の酸化チタンが好ましい。
また、白色顔料の粒径は、0.01〜20μmが好ましく、0.05〜4μmがより好ましい。
本発明の白色トナー粒子中の白色顔料の濃度としては、白色の発色と白色呈色保持性の観点より、該粒子内部では20〜40質量%であることが好ましく、25〜35質量%であることがより好ましい。また、該粒子外周部では0〜25質量%であることが好ましく、0〜20質量%であることがより好ましい。
[酸化防止剤]
本発明において用いられる酸化防止剤は、トナー粒子中ないしは表面に存在する酸化劣化する帯色物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。
本発明の白色トナー粒子中の酸化防止剤の濃度としては、白色呈色保持性を良好に維持するために、該粒子内部では0〜1.5質量%であることが好ましく、0〜1.3質量%であることがより好ましい。また、該粒子外周部では1.5〜3.0質量%であることが好ましく、2.0〜2.5質量%であることがより好ましい。
酸化防止剤は、白色トナー粒子への色調への影響が無ければ、特に限定されることはなく、例えばヒンダードフェノール系、パラフェニレンジアミン系、ハイドロキノン系等の無機系酸化防止剤、有機硫黄化合物系、有機燐化合物系等の有機系酸化防止剤などが挙げられる。良好な白色の発色を得る観点から、有機系酸化防止剤が好ましい。
有機系酸化防止剤の具体的な例としては、テトラキス−(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン、n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル 4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアネート、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール系;N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン系;2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン等のハイドロキノン系;ジラウリル−3,3−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル−3,3−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデシル−3,3−チオジプロピオネート等の有機硫黄化合物系;トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等の有機燐化合物系が挙げられる。
上記の酸化防止剤は、1種を単独で用いても、また2種以上を混合して用いてもよい。
[バインダー]
本発明において用いられるバインダーは、通常トナーのバインダーに用いられる材料である熱可塑性樹脂からなるものであれば、特に限定されることはなく、例えば、スチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、スチレンとメチルメタクリレートの共重合樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、これらの樹脂のグラフト重合樹脂、これらの樹脂を所定の割合で2種以上を混合した複合樹脂等が挙げられる。
白色トナー粒子を製造するには、透明性に優れた素材を選択することが重要であり、ポリエステル樹脂、ポリアクリレート樹脂、スチレンとメチルメタクリレートの共重合樹脂が好ましい。
また、バインダーは、トナーとして好適なガラス転移温度、軟化温度を有するように調整する必要がある。使用する印字・印画機の構成及び性能によって、トナー粒子に性能要求は異なるが、定着温度を低くして、トナーの保存安定性を良好とするために、バインダーとして用いられる樹脂のガラス転移温度は通常45〜85℃が好ましく、軟化点は通常90〜160℃であることが好ましい。
本発明の白色トナー粒子中のバインダーの濃度としては、該粒子内部では0〜1.5質量%であることが好ましく、0〜1.3質量%であることがより好ましい。また、良好な転写性を得るために、該粒子外周部では1.5〜3.0質量%であることが好ましく、2.0〜2.5質量%であることがより好ましい。
本発明のバインダーとして用いられる上記の樹脂は、市販される樹脂を用いてもよいし、少なくとも1種以上の重合性単量体及び/又は重合性オリゴマーを重合して用いてもよく、重合性単量体、重合性オリゴマーとしては例えばビニル系モノマー、ビニル系オリゴマーが好ましく用いられる。
ビニル系モノマーとしては、酸基を有するモノマー類、水酸基を有するモノマー類、炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン系モノマー類、エチレン性不飽和ニトリル類、ビニルエステル類、エポキシ基含有ビニルモノマー類、エチレン性不飽和塩基性ビニルモノマー類が挙げられる。
ビニル系オリゴマーに用いられるモノマーとしては、例えば上記ビニル系モノマーが挙げられる。
酸基を有するモノマー類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、フマール酸、マレイン酸等の一塩基酸または二塩基酸ビニルモノマー類、無水マレイン酸等の二塩基酸無水物ビニルモノマー類、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、フマール酸モノメチル、フマール酸モノエチル、フマール酸モノブチル、フマール酸モノオクチル等の二塩基酸または二塩基酸無水物ビニルモノマーのモノエステル化物類等が挙げられる。
また、水酸基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、2量体や3量体等の末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、p−ヒドロキシスチレン等の他の水酸基含有ビニルモノマー類等が挙げられる。
炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−フェニルスチレン、3,4−ジクロシルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体類などが挙げられる。
エチレン性不飽和ニトリル類としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル等が挙げられる。エポキシ基含有ビニルモノマー類としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましいエポキシ基含有ビニルモノマー類としては、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。エチレン性不飽和塩基性ビニルモノマー類としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、これらは必要に応じて単独であるいは2種以上を併用して用いることができる。
本発明の白色トナー粒子には、必要に応じて一般的に用いられる副資材として、帯電制御剤、定着安定剤、外添剤等を配合することができる。
帯電制御剤は、トナーの白色を低下させない透明な帯電制御剤であれば特に制限はなく、例えば4級アンモニウム塩化合物、サリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウム等との金属塩、金属錯体、ホウ素化合物、ニグロシン染料、アミド基含有化合物等が好適に用いられる。また、その配合量はトナーに所望の帯電量により決定すればよいが、バインダーに対して通常0.1〜3.0質量%が好ましい。
定着安定剤としては、公知のものを特に制限なく使用することができるが、ワックス類を好ましく用いることができる。ワックスとしては、天然のモンタン酸系ワックス、カルナバワックス、エステルワックス、酸化ライスワックスのほか、高圧法ポリエチレンワックス、カイガラムワックス、ポリオレフィン系ワックス等を用いることができる。また、その配合量は容易に軟化させる観点から、バインダーに対して0.5〜10質量%が好ましい。
外添剤としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の金属酸化物やシリカ等の微粉体を用いることができる。このような外添剤は表面処理を行い疎水性を上げて用いることで、高湿度下においても白色トナー粒子の流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えば、シランカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーン等が好ましい表面処理剤として挙げられる。その他、有機高分子からなる微粉体等も用いることができる。また、本発明の白色トナー粒子への外添剤の配合量は良好な熱安定性を得るために、0.01〜2.0質量%が好ましい。
本発明にかかる白色トナー粒子は、白色顔料、酸化防止剤及びバインダーを含有する白色トナー粒子において、白色顔料が該粒子内部に比べて該粒子外周部において低濃度であるかもしくは含まれず、かつ、酸化防止剤が該粒子外周部に比べて該粒子内部において低濃度であるかもしくは含まれないことを特徴とする白色トナー粒子であれば、製造方法に特に制約はないが、製造方法によって区別される以下のトナー粒子、すなわち加熱混練製法による破砕トナー粒子、重合反応による重合トナー粒子及び溶媒を用いて得られる特殊球状トナー粒子のいずれかであることが好ましい。
[破砕トナー粒子]
破砕トナー粒子とは、白色顔料、酸化防止剤及び熱可塑性樹脂からなるバインダーを含有する組成物を、混合する工程、加熱溶融混練する工程、分級する工程及び熱処理する工程を含む白色トナー粒子をいう。
さらに詳しくは、以下の手順により得られるトナー粒子である。少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂を原料とするバインダーに白色顔料及びその他の副資材からなる組成物を万能混合攪拌機、高速混合機、加熱溶融混合機等を用いて均一に混合した後、二軸押出混練機等を用いて加熱下で混練し、冷却及び粉砕を行って白色トナー粉末を得る。次に、上記白色トナー粉末を分級し、例えば粉体を気流で巻き上げながら熱処理をできる加熱流動層を用いてバインダーの軟化点未満で熱処理することで、白色トナー粒子内における白色顔料及び酸化防止剤の濃度勾配の形成を促進させ、その後、表面処理した疎水性シリカ等を外添することで得られる白色トナー粒子が破砕トナー粒子である。バインダーの軟化点未満までの加熱は、上記の二軸押出混練機等を用いて行う混練の工程及び/又は加熱流動層等を用いて熱処理する工程で行うことができる。
また、白色トナー粒子内における酸化防止剤の濃度勾配をより顕著なものとするために、酸化防止剤を配合したワックス類を原料として、上記組成物に対して0.5〜3.0質量%の範囲で添加してもよい。添加するワックス類は、上記定着安定剤として挙げられるワックス類を用いることができる。また、酸化防止剤を配合したワックス類に対する酸化防止剤の含有量は、1.0〜15質量%であることが好ましい。
[重合トナー粒子]
重合トナー粒子とは、白色顔料、酸化防止剤、ビニル系モノマー及び/又はビニル系オリゴマーを原料とするバインダー及び重合開始剤を含有する重合性原料であって、該重合性原料中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の重合性原料を調製する調製工程、該重合性原料のうち白色顔料の濃度が最も高い重合性原料を水系分散媒体中で攪拌し加熱して重合粒子分散液を得る重合・分散工程及び該重合・分散工程で得られた重合粒子分散液に上記調製工程で調製した他の重合性原料を白色顔料の濃度が高い順に加えて加熱し重合する工程を経て得られる白色トナー粒子をいう。
さらに詳しくは、以下の手順により得られる白色トナー粒子である。まず、白色顔料、酸化防止剤、バインダーの原料となる少なくとも1種以上の重合性単量体であるビニル系モノマー及び/又はビニル系オリゴマー、重合開始剤及びその他副資材として帯電制御剤、定着安定剤、重合開始剤等とを含有する重合性原料であって、該重合性原料中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の重合性原料を準備する。例えば、白色顔料と酸化防止剤が各々高濃度と低濃度(もしくは含まなくても良い)である重合性原料(以下重合性原料(A)とする)、および重合性原料(A)中の白色顔料と酸化防止剤に比べて各々低濃度(もしくは含まなくても良い)と高濃度である重合性原料(以下重合性原料(B)とする)を準備する。
次に、得られた白色顔料の濃度が最も高い重合性原料(A)を高速混合機等を用いて40℃程度で均一化処理し、分散安定剤を含有する水または水を主体とする水系分散媒体中に投入して得られた分散液を、高剪断力を有する混合装置を用いて再び均一化処理した後、60℃程度で4時間程度保持する。さらに重合性原料(B)を加えて60℃程度で2時間程度保持し、さらに80℃程度で加熱重合し、重合を完結させる。その後、洗浄及び脱水を数回繰り返して乾燥させて白色トナー粒子を得る。該トナー粒子を分級し、表面処理した疎水性シリカ等を外添することで得られる白色トナー粒子が重合トナー粒子である。
なお、重合性原料が3種以上ある場合は、白色顔料の濃度が最も高い上記重合性原料(A)の分散工程の後、重合性原料を加えて60℃程度で2時間保持する工程を白色顔料の濃度が高い順に繰り返し、調製した全ての重合性原料を加えて60℃程度で保持した後、さらに80℃程度で加熱重合させて重合を完結させればよい。
上記製造方法によってトナー粒子を得る場合、使用する重合開始剤は種々の公知のもので、トナー粒子の白色を低下させないものあれば特に制限はなく、例えば、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
重合開始剤の添加量は、バインダーに対して0.01〜2.0質量%である。また、重合開始剤は重合性組成物中に予め添加することが好ましいが、分散工程中、分散工程後のいずれかの時期に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加時期を組み合わせてもよい。
また、重合トナー粒子を得る場合、分散剤として、無機系酸化物、有機系化合物等を使用することができる。無機系酸化物としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ、磁性体、フェライト等が挙げられる。
有機系化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が挙げられ、これらを水相に分散または溶解させて使用される。これらの分散剤の添加量は、バインダーに対して通常1.0〜10質量%であることが好ましい。
さらに、これら分散剤の微細化のために界面活性剤を併用してもよい。具体的には市販の界面活性剤を使用することができ、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。これらの界面活性剤の添加量は、バインダーに対して通常0.1〜2.0質量%であることが好ましい。
[特殊球状トナー粒子]
特殊球状トナー粒子とは、白色顔料、酸化防止剤、熱可塑性樹脂からなるバインダー及び溶媒を含有する原料組成物であって、該原料組成物中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の原料組成物を調製する調製工程、該原料組成物のうち白色顔料の濃度が最も高い液状の原料組成物を混合しながら減圧脱気する減圧脱気工程及び減圧脱気工程で得られた固形状のトナー粒子に調製工程で得られた他の原料組成物を白色顔料の濃度が高い順に噴霧し減圧脱気することで該トナー粒子に被覆させる被覆工程を経て得られる白色トナー粒子である。
さらに詳しくは、以下の手順により得られるトナー粒子である。白色顔料、酸化防止剤、熱可塑性樹脂からなるバインダー及び溶媒を含有する原料組成物を、万能混合攪拌機、高速混合機、加熱溶融混合機等を用いて均一に溶解混合して得るトナー用原料であって、該トナー用原料中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上のトナー用原料を調製する。例えば、白色顔料と酸化防止剤が各々低濃度(もしくは含まなくてもよい)と高濃度であるトナー粒子の最も内部を形成するトナー用原料(A)、トナー用原料(A)中の白色顔料と酸化防止剤に比べて各々高濃度と低濃度であるトナー用原料(B)、及びトナー用原料(B)中の白色顔料と酸化防止剤に比べて各々高濃度と低濃度(もしくは含まなくてもよい)であるトナー粒子の最も外周部を形成するトナー用原料(C)を調製する。
上記3種のトナー粒子液において、白色顔料の濃度が最も高いトナー粒子液(C)を万能混合攪拌機等を用いて混合しながら減圧して溶媒を減圧脱気することで、球状のトナー粒子(C)を得る。次に、万能混合攪拌機中にある上記トナー粒子に白色顔料と酸化防止剤の濃度が中程度であるトナー粒子液(B)を粒径5.0〜50μm程度にして噴霧した後、トナー粒子液(B)に含まれる溶媒を減圧し、減圧脱気する。これにより上記トナー粒子(C)にトナー粒子液(B)に含まれる溶剤が取り除かれた組成物で被覆されたトナー粒子(B)が得られる。さらに上記トナー粒子液(B)と同様の手順により、トナー粒子液(A)に含まれる溶剤が取り除かれた組成物を更にトナー粒子(B)に被覆することでトナー粒子(A)が得られる。トナー粒子(A)を表面処理した疎水性シリカ等を外添することで得られる白色トナー粒子が特殊球状トナーである。
なお、トナー粒子液が上記の3種よりも多い場合は、白色顔料の濃度が高いトナー粒子液の順に噴霧及び減圧脱気の操作を繰り返すことで、トナー粒子を得る。
特殊トナー粒子を製造する際に使用する溶媒は、本発明のトナー粒子の白色の発色を妨げないものであれば、特に制限はないが、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルコール類、アセトン等の揮発性炭化水素等が挙げられ、白色の発色と取り扱いやすさの観点からアセトンが好ましい。
トナー粒子液中の溶媒の含有量は、取り扱い易さと減圧脱気して溶媒を取り除き易さの観点から、100〜300質量%が好ましい。これらの溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
[評価方法]
各実施例及び比較例で得られた白色トナー粒子を、市販の静電記録印刷装置を用いて印刷した。その後、50℃の雰囲気下で500時間放置して、印刷面の色変化を目視にて確認する呈色劣化テストを行った。
以下の実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた白色トナー粒子の呈色劣化テスト結果を第1表に示す。
実施例1
ポリエステル樹脂(軟化点112℃、ガラス転移温度68℃)100質量部、ルチル型二酸化チタン(平均粒径:0.6μm)50質量部、トリクレジルホスフィン2.0質量部、ベンジル酸ホウ素錯体1.5質量部、カルナバワックス2.5質量部及びシリコーン系界面活性剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部を常温で高速混合機を用いて均一に混合した後、二軸押出混練機を用いて100℃で加熱溶融混練し、粉砕し、白色トナー粉末を得た。該白色トナー粉末を分級により平均粒径が10μmとなるように調製後、110℃に保った加熱流動層でトナー粒子表面を溶融させることで球状化を行い、球状の白色トナー粒子を得た。上記白色トナー粒子に疎水性シリカを外添することで、印字・印画用の白色トナー粒子を得た。
実施例2
高速攪拌装置及び還流冷却器を装備した化学反応容器に、精製スチレン80質量部、ブチルアクリレート25質量部、ジビニルベンゼン0.3質量部、カルナバワックス8質量部、ルチル型二酸化チタン35質量部、ベンジルホウ素錯体2質量部、イミダゾール0.2質量部、シリコーン系界面活性剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部及びブチルパーオキサイド2質量部を仕込み、液体温度40℃を維持しながら、回転数10000rpmで5分間、均一化処理(ホモジナイズ)を行った。純水1000質量部にリン酸三カルシウム20質量部と塩酸(2N)150質量部を加えた溶液に、得られた均一化処理された分散液を加えて攪拌し、さらに水酸化ナトリウム(4N)100質量部を加えて回転数10000rpmで5分間、均一化処理を行った後、4時間60℃に維持した。
次に、反応器内に精製スチレン30質量部、ブチルアクリレート10質量部、トリクレジルホスフィン1.2質量部及びブチルパーオキサイド0.5質量部を加えて、液体を2時間60℃、さらに3時間80℃で維持して重合反応を完結させた。
上記重合反応を行った後、塩酸(12N)を加えて攪拌後、純水を加えながら12時間、洗浄操作を行った。洗浄と脱水を数回繰返して、乾燥させて白色トナー粒子を得た。得られた白色トナー粒子を分級し、平均粒径8μmの白色トナー粒子を得た。上記白色トナー粒子に疎水性シリカを外添することで、印字・印画用の白色トナー粒子を得た。
実施例3
ポリエステル樹脂(軟化点112℃、ガラス転移温度68℃)100質量部、ルチル型二酸化チタン(平均粒径:0.6μm)10質量部、トリクレジルホスフィン2.5質量部、ベンジル酸ホウ素錯体1.5質量部、カルナバワックス3.5質量部、シリコーン系界面活性剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部及びアセトン150質量部を万能混合攪拌機((株)ダルトン社製)で均一に混合してトナー用原料(A)を得た。
ルチル型二酸化チタン(平均粒径:0.6μm)40質量部、トリクレジルホスフィン1.0質量部とする以外はトナー用原料(A)と同様にしてトナー用原料(B)を得た。さらに、ルチル型二酸化チタン(平均粒径:0.6μm)50質量部、トリクレジルホスフィンを加えないこととする以外はトナー用原料(A)と同様にしてトナー用原料(C)を得た。
得られたトナー用原料(C)を常温で万能混合攪拌機を用いて混合しながら減圧脱気してアセトンを取り除き、白色トナー粒子(C)を得た。次に、万能混合攪拌機中の白色トナー粒子(C)に、トナー用原料(B)を噴霧し、減圧脱気してトナー用原料(B)中のアセトンを取り除き、トナー用原料(B)のアセトンを除く組成物で被覆された白色トナー粒子(B)を得た。さらに、トナー用原料(A)を上記と同様にすることで、白色トナー粒子(A)を得た。上記白色トナー粒子(A)に疎水性シリカを外添することで、印字・印画用の白色トナー粒子を得た。
実施例4
ポリエステル樹脂(軟化点112℃、ガラス転移温度68℃)100質量部、ルチル型二酸化チタン(平均粒径:0.6μm)40質量部、トリクレジルホスフィン2.0質量部、ベンジル酸ホウ素錯体1.5質量部、カルナバワックス3.5質量部及びシリコーン系界面活性剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部と、ポリエチレンワックス4.0質量部にトリクレジルホスフィン1.0質量部を配合したワックスとを常温で高速混合機を用いて均一に混合した後、二軸押出混練機を用いて100℃で加熱溶融混練し、粉砕して、白色トナー粉末を得た。該白色トナー粉末を分級により平均粒径が10μmとなるように調製後、110℃に保った加熱流動層でトナー粒子表面を溶融させることで、球状化を行い、球状の白色トナー粒子を得た。上記白色トナー粒子に疎水性シリカを外添することで、印字・印画用の白色トナー粒子を得た。
比較例1
実施例1において、分級及び加熱流動層による球状化をしないこと以外は実施例1と同様にして白色トナー粒子を得た。
比較例2
実施例2において、分散液を4時間60℃に維持した後に加えていた精製スチレン30質量部、ブチルアクリレート10質量部、トリクレジルホスフィン1.2質量部及びブチルパーオキサイド0.5質量部を加えないこと以外は実施例2と同様にして白色トナー粒子を得た。
比較例3
実施例3において、トナー粒子液(B)を減圧脱気しないこと以外は実施例3と同様にして白色トナー粒子を得た。
比較例4
実施例4において、ポリエチレンワックスにトリクレジルホスフィンを配合したワックスを加えないこと以外は実施例4と同様にして白色トナー粒子を得た。
実施例1〜4により得られた白色トナー粒子は、該粒子内部に比べて該粒子外周部の白色顔料の濃度が低く、かつ、該粒子内部に比べて該粒子外周部の酸化防止剤の濃度が高いものであり、また、該粒子内部に比べて該粒子外周部のバインダーの濃度が高いトナー粒子であった。その印画及び印字はいずれも変色せず、良好な白色呈色保持性を示した。一方、実施例に比べて白色トナー粒子内外における白色顔料及び酸化防止剤の濃度差がない比較例1〜4により得られた白色トナー粒子による印刷は黄変し、いずれも十分な白色呈色保持性は有していなかった。
Figure 2006317601
本発明の白色トナー粒子は、電子写真印刷装置、静電記録印刷装置等への使用に好適であり、白色の発色が良好で、印字又は印画に白色呈色保持性を与え、また優れた転写性を与えることができる。

Claims (5)

  1. 白色顔料、酸化防止剤及びバインダーを含有する白色トナー粒子において、白色顔料が該粒子内部に比べて該粒子外周部において低濃度であるかもしくは含まれず、かつ、酸化防止剤が該粒子外周部に比べて該粒子内部において低濃度であるかもしくは含まれないことを特徴とする白色トナー粒子。
  2. 白色顔料として酸化チタンを用い、かつ酸化防止剤として有機系酸化防止剤を用いることを特徴とする請求項1に記載の白色トナー粒子。
  3. 白色顔料、酸化防止剤及び熱可塑性樹脂からなるバインダーを含有する組成物を、混合する工程、加熱溶融混練する工程、分級する工程及び熱処理する工程を含み、上記加熱溶融混練する工程及び/又は熱処理する工程においてバインダー軟化点未満まで加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の白色トナー粒子の製造方法。
  4. 白色顔料、酸化防止剤、ビニル系モノマー及び/又はビニル系オリゴマーを原料とするバインダー及び重合開始剤を含有する重合性原料であって、該重合性原料中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の重合性原料を調製する調製工程、該重合性原料のうち白色顔料の濃度が最も高い重合性原料を水系分散媒体中で攪拌し加熱して重合粒子分散液を得る重合・分散工程及び該重合・分散工程で得られた重合粒子分散液に上記調製工程で調製した他の重合性原料を白色顔料の濃度が高い順に加えて加熱し重合する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の白色トナー粒子の製造方法。
  5. 白色顔料、酸化防止剤、熱可塑性樹脂からなるバインダー及び溶媒を含有する原料組成物であって、該原料組成物中の白色顔料の濃度が順次低下し、かつ酸化防止剤の濃度が順次増大する組み合わせである2種以上の原料組成物を調製する調製工程、該原料組成物のうち白色顔料の濃度が最も高い原料組成物を混合しながら減圧脱気する減圧脱気工程及び減圧脱気工程で得られたトナー粒子に調製工程で得られた他の原料組成物を白色顔料の濃度が高い順に噴霧し減圧脱気することで該トナー粒子に被覆させる被覆工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の白色トナー粒子の製造方法。
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