JP2012145928A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の静電荷像現像用トナーは、樹脂および着色剤を含有するトナーであって、該トナーが、該樹脂として、下記一般式(1)または一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂Aを含有することを特徴とする。(ただし、一般式(1)、一般式(2)中、R1 は、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を表し、R2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。nは0〜2の整数を表す。L1 は、連結基または単結合を表す。L2 は、連結基または単結合を表す。R3 は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはL2 と同様の連結基もしくは単結合を表す。)
【選択図】 なし
Description
3.前記静電荷像現像用トナーが、コア層を有し該コア層上にシェル層を有するコア・シェル構造を有するトナーであり、該シェル層が、前記樹脂Aを含有することを特徴とする前記2に記載の静電荷像現像用トナー。
5.前記樹脂Aが、ポリエステル樹脂であることを特徴とする前記4に記載の静電荷像現像用トナー。
6.前記樹脂Aが、前記一般式(1)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂であることを特徴とする前記5に記載の静電荷像現像用トナー。
7.前記樹脂Aが、ジカルボン酸構造単位を有することを特徴とする前記1〜前記6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
8.前記R1 が表すアルキル基がt−ブチル基であることを特徴とする前記1〜前記7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
9.前記樹脂Aが、一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を共に有することを特徴とする前記1〜前記8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
本発明の静電荷像現像用トナー(以下単にトナーとも称する。)は、樹脂と着色剤を含有し、樹脂として一般式(1)または(2)で表される構成単位を有する樹脂Aを含有する。
(一般式(1)、(2)で表される構造単位)
一般式(1)、(2)中、R1 は、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を表し、R2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。
トナーの製造方法は、下記のように分けられる。
2.着色剤粒子分散液の調製工程
3.コア粒子の作製工程
4.シェル層用樹脂粒子の作製工程
5.トナー母体粒子(コア・シェル構造を有する粒子)の作製工程
6.トナーの作製工程
以下、好ましく用いられるコア・シェル構造を有するトナーの製造を例にして、トナーの製造方法について詳細に説明する。
コア層に用いられる樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等の重縮合系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル重合系樹脂などが挙げられる。
(1)スチレンあるいはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等。
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)ビニル化合物類
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等
(10)アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等。
(1)長鎖炭化水素系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等
(2)エステル系ワックス
トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(3)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
(4)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(5)その他
カルナウバワックス、モンタンワックス等。
(着色剤)
本発明に係るトナーに使用可能な着色剤としては公知のものが挙げられる。具体的な着色剤を以下に示す。
コア粒子は、コア層用樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水系媒体中で、コア層用樹脂粒子を凝集・融着して作製することができる。凝集・融着の方法としては、塩析/融着法が好ましい。
本発明においては、トナーが、シェル層が樹脂Aを含有する態様が好ましい態様である。
コア・シェル構造を有する粒子(トナー母体粒子)は、コア粒子分散液中にシェル層用樹脂粒子分散液を添加してコア粒子表面にシェル層用樹脂粒子を凝集、融着し、コア粒子表面にシェル層用樹脂粒子を被覆して形成する。
本発明のトナーには、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加することができる。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
1.シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)〜(A−6)の作製
<例示化合物a−1、α−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−α−メチルマロン酸の合成>
2,6−ジ−t−ブチルフェノール(20.6g;0.1モル)、パラホルムアルデヒド(3.0g;0.1モル)、二硫化炭素(7.6g;0.1モル)を2−プロパノール70mlに懸濁し、室温下ジエチルアミン(7.3g;0.1モル)を2−プロパノール70mlに溶解した液を滴下反応させた。その後、5時間加熱還流して反応を完結させた。溶剤を除去し、得られた反応物をn−ヘキサン:アセトン混合溶剤、次いで60%2−プロパノール水溶液より再結晶して、中間体ジチオウレア化合物(構造式i−1)を得た。収率75%であった。
マロン酸ジエチルエステル(8.0g;0.05モル)と中間体ジチオウレア化合物(構造式i−1)(36.7g;0.1モル)を2−プロパノール70mlに溶解し、20%苛性ソーダ水溶液20mlを60℃に加温下、滴下反応させた。その後、2時間加熱還流して反応を完結させた。50℃まで放冷した後、1%酢酸水溶液120mlをゆっくり加え、次いで0℃まで撹拌下、冷却して析出した結晶を濾取して、60%2−プロパノール水溶液にて洗浄、乾燥し、α、α′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)マロン酸ジエチルエステルを得た。収率75%であった。
オートクレープ加熱加圧反応容器にテトラメチルピペリジノール(15.7g;0.1モル)と2−プロパノール100mlを仕込み、エチレンオキサイドガス(22.0g;0.5モル)を封入した後、加熱加圧下160℃にて6時間反応させた。
N−メチルピペリノール(8.6g;0.05モル)とベンゾフェノン(9.1g;0.05モル)をエタノール300mlに溶解し、室温下高圧水銀灯を備えた光反応容器中で3日間反応させる。得られた反応物より溶剤を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/アセトン溶剤)にて生成物を分離し、エタノール水溶液より再結晶して、目的物である例示化合物b−2、
エチレンビス−(−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン−1−イル)を得た。収率40%であった。
(多価カルボン酸単量体)
コハク酸 10部
テレフタル酸 35部
α−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−α−メチルマロン酸(例示化合物a−1) 5部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
76部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 20部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた反応容器に、上記多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体を仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、触媒Ti(OBu)4 (多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003質量%)を投入した。
多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体分を下記に変更したこと以外、前記シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)の作製と同様にして、シェル層用ポリエステル樹脂(A−2)を作製した。得られたシェル層用ポリエステル樹脂(A−2)は、数平均分子量4300、ガラス転移点温度(Tg)は52℃、軟化点は101℃であった。
コハク酸 10部
テレフタル酸 40部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
85部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 10部
1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール(例示化合物b−1) 6部
<シェル層用ポリエステル樹脂(A−3)の作製>
多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体分を下記に変更したこと以外、前記シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)の作製と同様にして、シェル層用ポリエステル樹脂(A−3)を作製した。得られたシェル層用ポリエステル樹脂(A−3)は、数平均分子量4000、ガラス転移点温度(Tg)は62℃、軟化点は110℃であった。
コハク酸 10部
テレフタル酸 35部
α−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−α−メチルマロン酸(例示化合物a−1) 5部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
75部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 18部
1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール(例示化合物b−1) 3部
<シェル層用ポリエステル樹脂(A−4)の作製>
多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体分を下記に変更したこと以外、前記シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)の作製と同様にして、シェル層用ポリエステル樹脂(A−4)を作製した。得られたシェル層用ポリエステル樹脂(A−4)は、数平均分子量4500、ガラス転移点温度(Tg)は58℃、軟化点は105℃であった。
コハク酸 10部
テレフタル酸 40部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
75部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 15部
エチレンビス−(−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン−1−イル)(例示化合物b−2) 10部
<シェル層用ポリエステル樹脂(A−5)の作製>
多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体分を下記に変更したこと以外、前記シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)の作製と同様にして、シェル層用ポリエステル樹脂(A−5)を作製した。得られたシェル層用ポリエステル樹脂(A−5)は、数平均分子量4500、ガラス転移点温度(Tg)は67℃、軟化点は118℃であった。
コハク酸 10部
テレフタル酸 35部
α、α′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)マロン酸(例示化合物a−2) 5部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
75部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 20部
エチレンビス−(−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン−1−イル)(例示化合物b−2) 5部
<シェル層用ポリエステル樹脂(A−6)(比較例)の作製>
多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体分を下記に変更したこと以外、前記シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)の作製と同様にして、シェル層用ポリエステル樹脂(A−6)を作製した。得られたシェル層用ポリエステル樹脂(A−6)は、数平均分子量4100、ガラス転移点温度(Tg)は71℃、軟化点は122℃であった。
コハク酸 10部
テレフタル酸 38部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
76部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 20部
2.シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)〜(A−6)の分散液の調製
<シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液の調製>
得られたシェル層用ポリエステル樹脂(A−1)400質量部を酢酸エチル1700質量部に投入し、反応系を70℃まで昇温させて溶解混合することにより、シェル層用ポリエステル樹脂溶液を調製した。
シェル層用ポリエステル樹脂(A−2)も<シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液の調製>と同様の方法でシェル層用ポリエステル樹脂(A−2)分散液を得た。体積基準のメディアン径が190nmであった。
シェル層用ポリエステル樹脂(A−3)も<シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液の調製>と同様の方法でシェル層用ポリエステル樹脂(A−3)分散液を得た。体積基準のメディアン径が218nmであった。
シェル層用ポリエステル樹脂(A−4)も<シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液の調製>と同様の方法でシェル層用ポリエステル樹脂(A−4)分散液を得た。体積基準のメディアン径が185nmであった。
シェル層用ポリエステル樹脂(A−5)も<シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液の調製>と同様の方法でシェル層用ポリエステル樹脂(A−5)分散液を得た。体積基準のメディアン径が193nmであった。
シェル層用ポリエステル樹脂(A−6)も<シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液の調製>と同様の方法でシェル層用ポリエステル樹脂(A−6)分散液を得た。体積基準のメディアン径が235nmであった。
3.コア層用樹脂粒子分散液の作製
コア層用樹脂粒子を二段重合で作製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた溶液を仕込み、80℃に加熱後、下記第一段重合単量体混合液を75℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック(株)製)を用いて、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 150部
n−ブチルアクリレート 70部
メタアクリル酸 7部
n−オクチルメルカプタン 2.8部
離型剤(ペンタエリスリトールテトラベヘン酸) 120部
(第二段重合)
更に、過硫酸カリウム8質量部をイオン交換水160質量部に溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、下記第二段重合単量体混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン 260部
n−ブチルアクリレート 105部
メタアクリル酸 12部
n−オクチルメルカプタン 5部
4.着色剤粒子分散液の調製
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、pH2.5のカーボンブラック「カーボンブラック#1000」(三菱化学社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)を用いて分散処理することにより、「着色剤粒子分散液」を調製した。この分散液中の着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
5.トナーの作製
<トナー1の作製>
(凝集・融着)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「コア層用樹脂粒子分散液」を固形分換算で340質量部と、イオン交換水1000質量部と、「着色剤粒子3の分散液」を固形分換算で42質量部を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。
凝集・融着工程にて生成した「トナー母体粒子1の分散液」をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。
上記で得られた「トナー母体粒子1」に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)を1質量%及び疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1」を作製した。
トナー1の製造において、シェル層用ポリエステル樹脂(A−1)分散液をシェル層用ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−6)分散液に変更したこと以外、上記トナー1の製造と同様にしてトナー2〜トナー6を作製した。
6.評価
(環境条件許容度の評価)
画像ボケ、帯電量について、下記の環境条件下での評価を行い、環境条件許容度の指標とした。
コニカミノルタ社製複写機「bizhubPRO1050」高温、高湿環境(38℃、80%RH)で印字率10%の文字画像を5000枚画出しを行い、一晩放置し、ハーフ画像の画出しを行い、帯電極直下のボケの評価を行った。
○:ハーフ画像の帯電極直下が薄くなっている
×:ハーフ画像の帯電極直下が白く抜けている。
<環境による帯電量差>
キャリア19gとトナー1gを20mlガラス製容器に入れ、毎分200回、振り角度45度、アーム50cmで20分間、下記の二つの環境(L/L環境、H/H環境)で振った後、ブローオフ法で帯電量を測定した。
H/H環境:30℃、85%RH雰囲気に設定
L/L環境での帯電量とH/H環境での帯電量の差により、下記のようにランク評価した。
実用可:8μC/g〜12μC/g未満(実用可)
不合格:12μC/g以上(実用不可)
(出力画像の安定性)
下記の環境下での多数枚のランニングにおける、カブリ、画像荒れを評価し、出力画像の安定性の指標とした。
L/L環境(10℃、15%RH)およびH/H環境(30℃、85%RH)において印字率10%の文字画像を出力する10万枚連続画像形成を行った後、画像白地部のカブリ及びハーフトーン画像の画像荒れを目視観察した。
◎:画像濃度低下およびカブリはいずれも発生していなかった
○:画像濃度低下および/またはカブリは20倍のルーペで若干確認されるが、実用上問題のないレベルであった
×:画像濃度低下およびカブリが発生し、実用上問題があった。
画像荒れは、全面ハーフトーン画像(反射濃度0.4)のプリントを出力し、得られたハーフトーン画像のきめの細かさの程度を目視で評価した。
◎:きめは細かく均一なハーフトーン画像を再現しているもの
○:肉眼ではほとんど判別できないがルーペで見ると若干粒状性による荒れがあるもの
×:肉眼で粒状性による荒れが判別でき、がさついた画像に見えるもの
結果を表1に示す。
Claims (9)
- 樹脂および着色剤を含有するトナーであって、該トナーが、該樹脂として、下記一般式(1)または一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂Aを含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(一般式(1)、一般式(2)中、R1 は、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を表し、R2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。
nは0〜2の整数を表す。
L1 は、連結基または単結合を表す。
L2 は、連結基または単結合を表す。
R3 は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはL2 と同様の連結基もしくは単結合を表す。) - 前記静電荷像現像用トナーが、コア層を有し該コア層上にシェル層を有するコア・シェル構造を有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記静電荷像現像用トナーが、コア層を有し該コア層上にシェル層を有するコア・シェル構造を有するトナーであり、該シェル層が、前記樹脂Aを含有することを特徴とする請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂Aが、重縮合系樹脂であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂Aが、ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂Aが、前記一般式(1)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂Aが、ジカルボン酸構造単位を有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記R1 が表すアルキル基がt−ブチル基であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂Aが、一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を共に有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
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