JP2008129410A - 静電潜像現像用透明トナー、その製造方法、静電潜像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置。 - Google Patents

静電潜像現像用透明トナー、その製造方法、静電潜像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置。 Download PDF

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Abstract

【課題】形成される画像の透明性及び低温定着性の双方に優れた静電潜像現像用透明トナーを提供すること。
【解決手段】非晶性樹脂とポリエステル樹脂と2価以上の金属イオンとキレート剤とを用いて製造されたことを特徴とする静電潜像現像用透明トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明な画像を電子写真方式により形成する場合に用いられる静電潜像現像用透明トナー及びその製造方法、並びに、前記静電潜像現像用透明トナーを用いた静電潜像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置に関するものである。
通常の電子写真方式による画像形成に際しては着色剤を含むトナー(以下、「着色トナー」と称す場合がある)が用いられるが、より光沢度の高い画像を得るために、画像形成に際して透明トナーが用いられることが知られている(例えば、特許文献1、2等参照)
静電潜像現像用透明トナーには、これを用いて形成される透明画像の透明性が高いことは勿論、その他にも低温定着が容易であること等が求められる。このような静電潜像現像用透明トナーに求められる諸特性を満たすために、従来から種々の検討がなされており、例えば、結着樹脂として結晶性樹脂と非晶性樹脂とを併用したトナー(例えば、特許文献3、4参照)を透明トナーとして転用したり、結晶性樹脂の合成に用いるアルコール由来構成成分として直鎖脂肪族ジオールの一部をビスフェノールS・ビフェニル構造のような芳香族成分に置き換えた結晶性樹脂を用いた透明トナー(特許文献5参照)を用いることなどが知られている。
特開平09−197858号公報 特開平05−158364号公報 特開平11−249339号公報 特開2001−222138号公報 特開2005−99122号公報
一方、結晶性樹脂は低温定着が容易であるものの透明トナーにより形成される透明画像の透明性を悪化させるという特徴があり、非晶性樹脂はこれとは逆の特性を有する。それゆえ、上述したような結晶性樹脂と非晶性樹脂を併用した静電潜像現像用透明トナーにより両者のデメリットを相殺して透明性と低温定着性とのバランスを取ることが試みられているが、双方の特性を低いレベルでしか満足させることができず、一方の特性を十分なレベルにまで改善しようとすると他方の特性を犠牲にしなければならなかった。
これに対して、特許文献4に示すトナーでは、芳香族成分を含む結晶性樹脂を用いるために上記の透明トナーよりも幾分は低温定着性と透明性とが改善されるものの、未だ十分とはいえない。加えて、芳香族成分を含む結晶性樹脂は加熱溶融した状態から冷却した際の固化速度が遅いという特性を有するため、定着に際しては、加熱後の冷却に十分な時間をかける必要がある。また、高い光沢が得られる点では、冷却剥離方式の定着が有効であるが、この場合、固化速度の遅さ故に高速な画像形成には適さなくなる。
また、結晶性樹脂は先述のように時間をかけて固化・結晶化するため、画像の定着後にゆっくりと結晶化による収縮が起きる。カラートナー像をラミネートするように透明トナー像を形成すると、カラートナーと透明トナーの収縮度合いが異なり、カラートナー像周辺に段差ができて画質を損なうことがある。これは、嵩高いトナー像を形成する写真画像やグラフィックアートで、特に顕著に現れる問題である。
同時に、透明トナーを未定着カラートナー像に重ねて形成して定着する際、定着時の粘度が透明トナーがカラートナーに比べて十分低くないと、定着ニップにおいて、定着途中の透明トナー像が、その下層にある未定着カラートナー像を押し崩し、画像の粒状性を悪化させることがある。
カラートナーに比べ低い溶融粘度を持ちながら、かつ収縮度合いが同程度である透明トナーが、より一層の高画質化のためには好ましいが、結晶性樹脂を含有するトナーの収縮度合いを近づけながら溶融粘度に差をつけることは難しかった。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、形成される画像の透明性及び低温定着性の双方に優れた静電潜像現像用透明トナー、及びその製造方法、並びに、前記静電潜像現像用透明トナーを用いた静電潜像現像用現像剤を提供することを課題とする。
また、カラー画像ラミネート時の画質劣化や表面性の経時変化による画質劣化のない前記静電潜像現像用現像剤を用いた画像形成方法および画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1>
非晶性樹脂とポリエステル樹脂と2価以上の金属イオンとキレート剤とを用いて製造されたことを特徴とする静電潜像現像用透明トナー。
<2>
ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、前記原料分散液中に凝集粒子を形成する凝集工程と
前記凝集粒子が形成された原料分散液を、加熱して前記凝集粒子を融合する融合工程とを経て作製され、
前記凝集工程において、前記原料分散液中に前記凝集剤を添加した後にキレート剤を添加することを特徴とする静電潜像現像用透明トナー。
<3>
前記キレート剤が、エチレンジアミンテトラ酢酸であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の静電潜像現像用透明トナー。
<4>
前記ポリエステル樹脂が直鎖脂肪族ポリエステル樹脂を含むことを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに記載の静電潜像現像用透明トナー。
<5>
静電潜像現像用透明トナーが、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、前記原料分散液中に凝集粒子を形成する凝集工程と
前記凝集粒子が形成された原料分散液を、加熱して前記凝集粒子を融合する融合工程とを経て作製され、
前記凝集工程において、前記原料分散液中に前記凝集剤を添加した後にキレート剤を添加することを特徴とする静電潜像現像用透明トナーの製造方法。
<6>
<1>〜<4>のいずれか1つに記載の静電潜像現像用透明トナーを含む静電荷像現像用現像剤。
<7>
2色以上のカラートナーを用いて電子写真方式により、記録媒体表面に前記2色以上のカラートナーを転写して得られた定着済み又は未定着のカラー画像を形成するカラー画像形成工程と、
<1>〜<4>のいずれか1つに記載の静電潜像現像用透明トナーを用いて電子写真方式により、前記カラー画像の少なくとも表面に透明画像を形成する透明画像形成工程とを含むことを特徴とする画像形成方法。
<8>
前記透明画像形成工程が、
前記カラー画像の少なくとも表面に前記静電潜像現像用透明トナーからなる透明トナー像が転写された記録媒体を加熱加圧することにより、少なくとも前記透明トナー像を定着する定着工程を含み、
前記定着工程が、
圧接部を形成するように互いに接触押圧させて配置された1対の定着部材を少なくとも用いて実施され、
前記記録媒体を、その前記透明トナー像が転写された面が前記1対の定着部材のいずれか一方の定着部材表面と密着させた状態で、前記圧接部を通過させると同時に前記圧接部で加熱加圧する加熱加圧ステップと、
加熱加圧された前記記録媒体を、該記録媒体の前記透明トナー像が転写された面と前記一方の定着部材表面とが密着した状態で、冷却する冷却ステップと、
冷却された前記記録媒体を、前記一方の定着部材表面から剥離する剥離ステップとを含むことを特徴とする<7>に記載の画像形成方法。
<9>
2色以上のカラートナーを用いて電子写真方式により、記録媒体表面に前記2色以上のカラートナーを転写して得られた定着済み又は未定着のカラー画像を形成するカラー画像形成手段と、
<1>〜<4>のいずれか1つに記載の静電潜像現像用透明トナーを用いて電子写真方式により、前記カラー画像の少なくとも表面に透明画像を形成する透明画像形成手段とを含むことを特徴とする画像形成装置。
<10>
前記透明画像形成手段が、
前記カラー画像の少なくとも表面に前記静電潜像現像用透明トナーからなる透明トナー像が転写された記録媒体を加熱加圧することにより、少なくとも前記透明トナー像を定着する定着する定着手段を含み、
前記定着手段が、
圧接部を形成するように互いに接触押圧させて配置され、少なくとも一方が回転可能な無端ベルト状定着部材から構成される1対の定着部材を少なくとも備え、
前記記録媒体を、その前記透明トナー像が転写された面が前記無端ベルト状定着部材表面と密着させた状態で、前記圧接部を通過させると同時に前記圧接部で加熱加圧する機能と、
加熱加圧された前記記録媒体を、該記録媒体の前記透明トナー像が転写された面と前記無端ベルト状定着部材表面とが密着した状態で、前記無端ベルト状定着部材により搬送しながら冷却する機能と、
冷却された前記記録媒体を、前記無端ベルト状定着部材表面から剥離する機能とを含むことを特徴とする<9>に記載の画像形成装置。
以上に説明したように本発明によれば、形成される画像の透明性及び低温定着性の双方に優れた静電潜像現像用透明トナー、及びその製造方法、並びに、前記静電潜像現像用透明トナーを用いた静電潜像現像用現像剤を提供することができる。
また、カラー画像ラミネート時の画質劣化や表面性の経時変化による画質劣化のない前記静電潜像現像用現像剤を用いた画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。
(静電潜像現像用透明トナー)
−第1の透明トナー−
本発明の静電潜像現像用透明トナーは、非晶性樹脂とポリエステル樹脂と2価以上の金属イオン(以下、「多価金属イオン」と称す場合がある)とキレート剤とを用いて製造されたことを特徴とする。
なお、以下の説明においては、上述した構成の透明トナーを特に指す場合には「第1の透明トナー」と称し、後述する第1のトナーとは別の構成を有する本発明の静電潜像現像用透明トナーを指す場合には「第2の透明トナー」と称し、両者を指す場合には「静電潜像現像用透明トナー」又は「透明トナー」と称する。
本発明の透明トナーにおいては、少なくともポリエステル樹脂中に多価金属イオンが存在するが、この多価金属イオンは、ポリエステル樹脂分子のエステル結合の酸素に作用して樹脂分子間を架橋する作用を有する。このような架橋は、ポリエステル樹脂の粘度を上昇させる。また、ポリエステル樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を含有している場合、定着後におけるポリエステル樹脂の結晶化を阻害し、固化速度が早まり、白濁も抑えられる。しかし、結晶化による収縮は数時間から数日の長い時間をかけて起き、画像のエッジ部など、透明トナー層の厚さが急激に変わる部分おいては、数ミクロンオーダーの段差を形成することがある。次第に結晶性が向上し、結果として形成される透明画像の表面性の変化は、高光沢写真調画像では光沢変動として感じられ、画質上好ましくない場合がある。
なお、固化速度が速く定着後の冷却に要する時間が短くてすむ直鎖脂肪族構造からなる結晶性ポリエステル樹脂(直鎖脂肪族結晶性ポリエステル樹脂)を主成分として用いた透明トナーは、特許文献4に示されるような芳香族構造を含む結晶性ポリエステル樹脂を主成分として用いた静電潜像現像用透明トナーと比べると高速な画像形成が容易であるものの画像が白濁しやすいという欠陥を有していた。これを非晶性樹脂と混合して用い、多価金属イオンによる架橋を設けることで、形成される画像の透明性及び低温定着性を高いレベルで両立させることができるのみならず、さらに高速化も達成することが可能である。
一方、非晶性ポリエステル樹脂自体は結晶性を有さないために、これを主成分として用いると高い透明性を有する透明画像を容易に得ることができる。但し、結晶性ポリエステル樹脂を用いた場合と比べると定着温度が高くなるという欠点がある。しかし、キレート剤がトナー中に含まれる場合、ポリエステル樹脂分子間の架橋に寄与する多価金属イオンがキレート剤によりトラップされるために、樹脂の粘性を低下させることができ、結果として、定着温度を低下させることができる。このようにポリエステル樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を主成分として用いた場合でも形成される画像の透明性及び低温定着性を高いレベルで両立させることが可能である。
本発明に用いられるキレート剤としては、多価金属イオンと錯体が形成できるものであれば公知のキレート剤が利用できるが、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、NTA(ニトリロトリ酢酸)、TTHA(トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸)
DTPA(ジエチレントリアミンペンタ酢酸)、HIDA(ヒドロキシエチルイミノジ酢酸)、GLDA(ジカルボキシメチルグルタル酸テトラナトリウム塩)、DHEG(ジヒドロキシエチルグリシン)、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミンテトラ酢酸)等を用いることができ、これらの中でもEDTAを用いることが特に好ましい。
また、本発明に用いられるポリエステル樹脂としては、公知の結晶性ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂であればいずれも用いることができ両者を併用することが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを併用する場合には、両者の割合は重量比で20:80〜4:96の範囲内であることが好ましく、14:86〜6:94の範囲内であることがより好ましい。この範囲を外れた場合には低温定着が困難となったり、得られる透明画像の折り曲げに対する耐久性が低下しひび割れなどが発生しやすくなる場合がある。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂としては、高速な画像形成にも対応できることから直鎖脂肪族結晶性ポリエステル樹脂を用いることが特に好ましい。ここで、直鎖脂肪族結晶性ポリエステル樹脂とは、直鎖脂肪族構造を有するモノマーのみを用いて合成された結晶性ポリエステル樹脂を意味する。なお、これらポリエステル樹脂の詳細については後述する。
また、本発明の透明トナーには、多価金属イオンが含まれる。この多価金属イオンとしては、2価以上の金属イオンであれば特に限定されないが、例えば、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム等の金属イオンが挙げられる。これらの多価金属イオンの含有量は特に限定されないが、上述したような理由から極力その含有量は少ない方が好ましく、公知の測定方法により検出できたとしても微量であるか、あるいは、検出限界以下の含有量であることが好ましい。
なお、多価金属イオンは、トナーの製造に際して意図的に添加することもできるが、トナーの製造過程において一種の触媒等のような形で利用され、意図せずにトナーに混入する成分であってもよい。
本発明の透明トナーは、透明画像を形成するために用いられるものであるため、高い透明性を有することが必要である。ここで、「高い透明性」を有するとは、透明トナーを用いて作製された薄膜サンプルの視感反射率Yが、薄膜サンプルの厚みを20μmに換算して求めた場合において1.5%以下であることを意味し、視感反射率Yは1.0%以下であることが好ましく、0%に近いほど好ましい。視感反射率Yが1.0%を超える場合には、画像を形成しても十分な透明度が得られなくなる。
視感反射率Yは以下のようにして求められる。まず、視感反射率Yの測定に用いる薄膜サンプルを以下の手順で作製した。
最初に、透明トナーが十分に溶融できる程度の温度(約160℃前後)に加熱されたホットプレートなどの天板の上に、上面が平滑で離形性が良好な基材(例えば、ガラス基板等)をおき、この基材上で測定対象となる透明トナーを溶かして、エリクセンやバーコーターなどで塗布する。なお、塗布量は特に限定されないが目標膜厚が概ね20μm前後に近づくように調整することが好ましい。
続いて、基材上で溶融したトナーを、基材と共に自然放冷する。なお、冷却は、冷却速度が5〜1℃/秒程度となるように、使用する基材の熱容量や、自然放冷する環境を選択した。続いて、基材上に形成された薄膜を剥離することにより薄膜サンプルを得ることができる。なお、膜厚の均一性を確保するために、2枚の基材間に透明トナーを配置したり、この場合に加熱加圧しながら薄膜サンプルを作製してもよい。また、得られた薄膜サンプルの膜厚は、光学顕微鏡又は触針式の膜厚測定装置により測定しておく。
このようにして得られた薄膜サンプルを、表面と裏面の散乱成分を除くため、顕微鏡観察用の透明なカバーガラスではさみ、ガラスと薄膜サンプルとの間を屈折率マッチング液(テトラデカン)で満たす。この試料をライトとラップ上において、0/45度の幾何学的測色条件を満たす測色器(X−rire社製、X−rire968)で反射測定し、CIE XYZ表色系におけるYの値を求める。
このYの値は、薄膜サンプルの散乱が2%以下の場合には、薄膜サンプルの厚みにほぼ比例する。よって、視感反射率Yは、Yの値に膜厚補正係数(薄膜サンプルの実際の膜厚(μm)/20μm)を掛けた値として求められる。
なお、得られた薄膜サンプルを透明フィルムに転写したものを測定用サンプルとして、CIE XYZ表色系におけるYの値を測定してもよい。この場合、測定された当該測定用サンプルのYの値(Ys)から、透明フィルム自体のYの値(Yt)を引き算すると、測定するべき薄膜サンプルのYの値(=Ys−Yt)を求めることができ、この値に膜厚補正係数を掛ければ視感反射率Yを求めることができる。
第1の透明トナーの製造方法は特に限定されないが、乳化重合凝集法や溶解懸濁法などを利用して作製することができる。なお、多価金属イオンおよびキレート剤は、トナーを造粒する過程においてトナー中に含まれるように添加される。
−第2の透明トナー−
なお、本発明の透明トナーは上述した第1の透明トナーと同様の効果が得られるという観点から、以下のような透明トナーであってもよい。
すなわち、本発明の第2の透明トナーは、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、前記原料分散液中に凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子が形成された原料分散液を、加熱して前記凝集粒子を融合する融合工程とを経て作製され、前記凝集工程において、前記原料分散液中に前記凝集剤を添加した後にキレート剤を添加することを特徴とする。
第2の透明トナーは、多価金属イオンを含む凝集剤を凝集工程で利用するいわゆる乳化重合凝集法を利用したトナーの製造過程において、キレート剤を併用して作製されるものである。第2の透明トナーは、その製造過程において、多価金属イオンを利用するため、微量ではあるもののポリエステル樹脂中に凝集工程で利用する多価金属イオンが残留してしまう。しかし、凝集工程でキレート剤を併用すれば、ポリエステル樹脂中に多価金属イオンと共にキレート剤が取り込まれることとなるため、第1の透明トナーと同様に多価金属イオンがポリエステル樹脂分子のエステル結合の酸素に作用して樹脂分子間を架橋する作用を抑制する効果を得ることができる。
それゆえ、第2の透明トナーは第1の透明トナーと同様に形成される画像の透明性及び低温定着性の双方に優れる。また、第2の透明トナーは、得られるトナーの粒度分布制御の容易な乳化重合凝集法を利用するため、シャープな粒度分布が得られる。
−トナー構成材料等−
次に、本発明の透明トナーに用いられる構成材料や、透明トナーの構造、製造方法等についてより詳細に説明する。なお、構成材料は、基本的に乳化重合凝集法を利用して透明トナーを作製する場合を前提として説明するが、勿論、他のトナー製造方法を利用してトナーを製造する場合にも同様の材料を利用することができる。
−トナー構造−
本発明の透明トナーの構造は特に限定されず、単層構造とすることもできるが、結着樹脂を含むコア層と、結着樹脂を含み前記コア層を被覆するシェル層とを有するいわゆるコアシェル構造とすることもできる。なお、この場合、コア層及び/又はシェル層に用いられる結着樹脂として、多価金属イオンやキレート剤と共にポリエステル樹脂が用いられる。
−結着樹脂−
本発明の透明トナーには、結着樹脂として少なくともポリエステル樹脂が用いられ、結着樹脂としてポリエステル樹脂のみを用いることが好ましい。
なお、結着樹脂としてポリエステル樹脂以外に必要に応じて他の結着樹脂を用いる場合には、ビニル系結着樹脂等の公知のトナー用の結着樹脂が利用できる。また、この場合の全結着樹脂に占めるポリエステル樹脂の割合は70重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることが更に好ましい。全結着樹脂に占めるポリエステル樹脂の割合が70重量%未満の場合には、形成される画像の透明性及び低温定着性を高いレベルで両立させることが困難となる場合がある。
−ポリエステル樹脂−
なお、本発明に用いられるポリエステル樹脂は、その主鎖に対して他成分を共重合したポリマーであってもよい。但し、この場合、本発明における「ポリエステル樹脂」とは、共重合に用いる他成分(第三成分)が50モル%以下の共重合体を意味する。このような共重合体からなるポリエステル樹脂は、例えば、融点の調整などを目的として、必要に応じて適当な第三成分を共重合させて合成される。なお、上記他成分の共重合割合としては、12.5モル%以下であることが好ましく、2モル%以下であることがより好ましい。
−結晶性ポリエステル樹脂−
本発明に用いられる結晶性ポリエステル樹脂は、融点(Tm)が80〜130℃の範囲が好ましく、より好ましくは80〜100℃の範囲であり、さらに好ましくは85〜95℃の範囲である。また、重量平均分子量は15000〜50000の範囲であることが好ましく、低温定着性、機械強度の観点から、より好ましくは17000〜40000の範囲である。
なお、結晶性ポリエステル樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時の吸熱ピークのトップの値を融点とした。
また、本発明において、「結晶性ポリエステル樹脂」の「結晶性」とは、「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものであり、具体的には、吸熱ピークの半値幅が、15℃以下であることを意味し、10℃以下であることが好ましい。なお、結晶性ポリエステル主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が少量であり、示差走査熱量測定(DSC)において上述したような明確な吸熱ピークを有するならば、この共重合体も結晶性ポリエステル樹脂と呼ぶ。一方、本発明における「非晶性ポリエステル樹脂」の「非晶性」とは、DSC測定において上述したような明確な吸熱ピークを示さないことをいう。
本発明に用いられるポリエステル樹脂は、酸(ジカルボン酸)成分とアルコール(ジオール)成分とから合成されるものである。以降の説明においては、ポリエステル樹脂において、ポリエステル樹脂の合成前には酸成分であった構成部位を「酸由来構成成分」と、ポリエステル樹脂の合成前にはアルコール成分であった構成部位を「アルコール由来構成成分」と称する場合がある。
樹脂の柔軟性を高めるために結晶性ポリエステル樹脂のアルコール由来構成成分は炭素数が2〜14の直鎖脂肪族であることが好ましい。また、アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが好ましい。
脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。定着性と耐熱性の観点から、これらのうち炭素数が6〜12の範囲の直鎖脂肪族系のジオールであることが好ましく、炭素数が9のノナンジオールを用いることがより好ましい。
低温定着性の観点から、全アルコール由来構成成分に対して、上記炭素数が6〜12の範囲の直鎖脂肪族系のジオールを85〜100モル%の範囲で含むことが好ましい。
酸由来構成成分となるための酸成分としては、脂肪族系、芳香族系などの種々のジカルボン酸が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、あるいはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸、イソフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等が挙げられる。中でもテレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸、イソフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸が、低温定着性、機械強度の点で好ましいが、芳香族カルボン酸は機械強度向上や結晶性を低下させて混和性・透明性を高めるなどの製法上の理由から、全カルボン酸中の2〜10モル%共重合しても良いが、固化速度やトナーの帯電特性上の理由から、10モル%以下の利用に抑えることが好ましい。
また、トナーの製造に際してポリマーブレンドや混練を伴う場合など、混和性を高めることが望ましい場合、2〜12.5モル%の範囲で第三成分を共重合することができる。第三成分の比率が2モル%に満たないと、混和性が改善効果が弱く、混合温度を高める、あるいは、混合時間を長くしなければならず、トナーの製造性が悪化するのに加えて、耐熱性を悪化させることになる。また、第三成分の比率が12.5モル%を超えると、混和性は高まる一方で、結晶性が低下して耐熱性が悪くなる。耐熱性が悪化すると、アルバム等にはさんでの保管や、紙自体を高温の倉庫や車内に放置した状態での保管において、ブロッキング、オフセットなどの問題点を起こす場合がある。
前記第三成分としては、混和性を高める観点から、ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物や水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド付加物等のジオール成分を用いることが好ましい。さらに、トナー製造性、耐熱性、透明性向上の観点から、ビスフェノールS、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド付加物等のビスフェノールS誘導体を用いることが特に好ましい。
耐熱性の観点から、全アルコール由来構成成分に対して、アルコール由来の第三成分は2〜15モル%の範囲にあることが好ましく、更に好ましい範囲は3〜8モル%の範囲である。
また、第三成分として、混和性の観点から酸由来構成成分を加えてもよい。酸由来構成成分を二種類以上加えることで結晶性が低下して混和性・透明性が高まる。結晶性が低下することによる耐熱性悪化をなくすには、全酸由来構成成分に対するこの第三成分の比率は10モル%以下であるのが好ましい。
なお、形成される画像の透明性及び低温定着性を高いレベルで両立させることができると共に、高速な画像の形成も可能にできる観点からは、結晶性ポリエステル樹脂のアルコール由来構成成分および酸由来構成成分は共に直鎖脂肪族成分のみからなることが特に好ましい。
この場合、アルコール由来構成成分としては好ましくは炭素数が2〜12、より好ましくは6〜9の直鎖脂肪族であり、酸由来構成成分としては入手容易性を考慮すると、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸であることが好適である。これらの範囲外の材料も用いることができるが、組合せによって熱特性がトナーに適さなかったりやコストが高くなるなどの問題がある。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができる。すなわち、二塩基酸と二価アルコールをエステル化反応もしくはエステル交換反応させることによりオリゴマーを得、次いで真空下で重縮合反応を行って合成することができる。また、例えば特公昭53−37920号公報に記載のように、ポリエステルの解重合法によっても得ることができる。また、二塩基酸としては、ジメチルテレフタレート等のジカルボン酸のアルキルエステルを少なくとも一方に用いてエステル交換反応を行なった後、重縮合反応を行なっても、ジカルボン酸を用いて直接エステル化、次いで重縮合反応を行なってもよい。
例えば、二塩基酸と二価アルコールを、大気圧下180〜200℃で2〜5時間反応させ、水又はアルコールの留出を終了させて、エステル交換反応を完結させる。次いで、反応系内の圧力を133.3Pa以下の高真空にすると共に、200〜230℃に昇温し、この温度にて1〜3時間加熱することにより結晶性ポリエステル樹脂を得ることができる。
−非晶性ポリエステル樹脂−
本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹脂としては、ガラス転移点が50〜80℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは55〜65℃の範囲である。重量平均分子量は8000〜30000の範囲であることが好ましく、低温定着性及び機械強度の観点から、重量平均分子量は8000〜16000の範囲であることがより好ましい。そして、低温定着性、混和性の観点から、第三成分を共重合してもよい。
−その他の結着樹脂−
結着樹脂としてポリエステル樹脂の他に併用できる結着樹脂としては公知の結着樹脂が利用でき、代表的にはビニル系結着樹脂が挙げられる。
ビニル系結着樹脂としての例としては、スチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン類ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n―オクチル、アクリル酸2―クロルエチル、アクリル酸フェニル、α―クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメチレン脂肪族カルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリルロニトリル、アクリルアミド、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、例えばN―ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物などの含N極性基を有する単量体やメタクリル酸、アクリル酸、桂皮酸、カルボキシエチルアクリレートなどのビニルカルボン酸類などビニル系モノマーの単独重合体及び共重合体及び/または各種ポリエステル類など、さらには各種ワックス類もあわせて使用可能である。
ビニル系単量体の場合は、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合を実施して樹脂粒子分散液を作製することができ、その他の樹脂の場合は油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、樹脂をそれらの溶剤に解かし、イオン性の界面活性剤や高分子電解質とともにホモジナイザーなどの分散機により水中に粒子状に分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂粒子分散液を得ることができる。
なお、結着樹脂の重量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)法により測定した。
ここで、GPC測定に用いた測定装置および測定条件は以下の通りである。まず、測定装置としては東ソー(株)HLC−8120GPC,SC−8020装置を用い、カラムはTSK gel,SuperHM−H(6.0mmID×15cm×2本)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。測定条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、試料注入量10μl、測定温度40℃、検量線はA−500,F−1,F−10,F−80,F−380,A−2500,F−4,F−40,F−128,F−700の10個の標準試料を用いて作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
−離型剤−
本発明のトナーには必要に応じて公知の離型剤を用いることができるが、具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作製することができる。
また必要に応じて、画像の耐候性などを向上させるために重合性紫外線安定性単量体などを含有しても良い。
重合性紫外線安定性単量体の例としては4−(メタ)アクリロイルオキシー2,2,6,6―テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノー2,2,6,6−テトラピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシー1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノー1,2,2,6,6ペンタメチルピペリジン、4−シアノー4―(メタ)アクリロイルアミノー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイルー4−(メタ)アクリロイルアミノー2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのピペリジン系化合物が効果的である。これらは、1種また2種以上を用いることができる。
これらの離型剤は、トナー構成固体分総重量に対して5〜25重量%の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で望ましい。
なお、得られた離形剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
また、後述する乳化重合法により本発明の透明トナーを作製する際に、離型剤を使用するときには、帯電性、耐久性を確保する観点から作製される透明トナーの構造をコアシェル構造とし、コア層にのみ離型剤が含まれるようにすることが好ましい。
−その他(添加剤)−
本発明の透明トナーには、必要に応じて公知の内添剤や外添剤を利用することができる。
例えば、帯電制御剤として4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することが出来る。但し、乳化重合凝集法を利用してトナーを作製する場合、凝集や合一時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点から水に溶解しにくい材料が好適である。
また、本発明に用いられるトナーは、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に種々の外添剤を添加することができる。例えば、トナー粒子に、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また水中にてトナー表面に付着せしめる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
−粒径等−
本発明のトナーの体積平均粒径D50vは特に限定されるものではないが、4〜8μmの範囲内であることが好ましい。4μm未満の場合にはクリーニングが困難となる場合があり、8μmを超えると高精細な画像が得られなくなる場合がある。
また、本発明において、上述したトナーの体積平均粒径D50v(累積体積平均粒径D50v)や各種の粒度分布指標等は、コールターカウンターTA−II(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液としてISOTON‐II(ベックマンーコールター社製)を使用して測定することができる。
測定に際しては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを電解液100〜150ml中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
このようにして測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を累積体積平均粒径D16v、累積数平均粒径D16p、累積50%となる粒径を累積体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を累積体積平均粒径D84v、累積数平均粒径D84pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
−トナーの製造方法−
本発明の透明トナーの製造方法は特に限定されるものではないが、上述したように溶解懸濁法や乳化重合凝集法が利用でき、特に乳化重合凝集法を利用することが好適である。
以下、本発明の透明トナーの製造方法として乳化重合凝集法を利用した場合について説明する。
この場合、本発明の透明トナーは、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、原料分散液中に凝集粒子を形成する凝集工程と、凝集粒子が形成された原料分散液を、加熱して凝集粒子を融合する融合工程とを経て作製される。なお、凝集工程においては、原料分散液中に凝集剤を添加した後にキレート剤が添加される。
また、コアシェル構造を有する透明トナーを作製する場合には、透明トナーのコア層となる凝集粒子(以下、「コア粒子」と称する場合がある)を形成した後に、コア粒子に樹脂粒子を付着させて被覆層(シェル層)を形成した凝集粒子(以下、「シェル層付き粒子」と称す場合がある)形成するための凝集工程が実施される。なお、以下の説明において、コア粒子を形成するための凝集工程と、シェル層付き粒子を形成するための凝集工程とを区別するために、前者を「コア粒子形成工程」、後者を「シェル層形成工程」と称す場合がある。
なお、シェル層形成工程においては、基本的は非晶性樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を用いてシェル層の形成が実施されることが好ましい。また、シェル層形成工程は2回以上実施してもよい(よって、2回目以降のシェル層形成工程は、1回前のシェル層形成工程を経て得られたシェル層付粒子をコア粒子の代わりとしてシェル層の形成が実施される)。この場合は、最後に実施されるシェル層形成工程において非晶性樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液が用いられることが好ましい。また、シェル層形成工程が実施される際のコア粒子は、一旦、融合工程を経たものであってもよい。この場合は、シェル層形成工程が実施された後に再度融合工程が実施される。
また、凝集工程が、コア粒子形成工程、および、少なくとも1回以上実施されるシェル層形成工程の最低2回実施される場合には少なくともいずれかの工程、望ましくは全ての工程において、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を用いると共に、凝集剤として多価金属イオンを含む凝集剤と共にキレート剤が併用されればよい。
よって、上述したような点を考慮すれば、コア層とこれを被覆する1層のシェル層とからなるような典型的なコアシェル構造を有する透明トナーを作製する場合には、例えば、以下のような工程を経て得ることができる。
すなわち、上述したコアシェル構造を有する透明トナーは、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、原料分散液中に凝集粒子(コア粒子)を形成する第1の凝集工程(コア粒子形成工程)と、凝集粒子(コア粒子)が形成された原料分散液中にポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を添加した後に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、凝集粒子(シェル層付粒子)を形成する第2の凝集工程(シェル層形成工程)と、凝集粒子(シェル層付粒子)が形成された原料分散液を、加熱して凝集粒子(シェル層付粒子)を融合する融合工程とを経て作製することができる。
この場合において、少なくともいずれかの凝集工程(コア粒子形成工程又はシェル層形成工程)において、原料分散液中に2価以上の金属イオンを含む凝集剤が添加された後にキレート剤が添加され、キレート剤はシェル層形成工程後において添加されることが好適である。なお、コア粒子形成工程に用いられるポリエステル樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂、あるいは、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましく、シェル層形成工程に用いられるポリエステル樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
なお、凝集工程で用いられる各種分散液は、下記に説明する乳化工程を利用して調整されることが好ましい。以下、各工程について詳細に説明する。
−乳化工程−
原料分散液は、結着樹脂の乳化粒子(結着樹脂粒子)と、水系媒体および必要に応じて着色剤や離型剤を含む分散液とを混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成される。したがって結着樹脂は原料分散液中にあらかじめ樹脂粒子として分散させておく必要がある。
結着樹脂粒子の平均粒径としては、通常1μm以下であり、0.01〜1μmであるのが好ましい。平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られるトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易くなる場合がある。
一方、平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前記平均粒径は、例えばコールターカウンターなどを用いて測定することができる。
分散液における分散媒としては、例えば水系媒体や有機溶剤などが挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておくのが好ましい。界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、アニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。また、前記カチオン界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤等のイオン性界面活性剤が好ましい。
有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンなどが挙げられ、前記結着樹脂に応じて適宜選択して用いる。
本発明で用いるポリエステル樹脂の場合、転相乳化法を用いるのが好ましい。樹脂を酢酸エチルないしはメチルエチルケトンに溶解し、アルコール類と樹脂酸価のおよそ60−200%相当のアンモニア水溶液を加えて混合・攪拌した後に、イオン交換水を滴下して加えていくと、油相に水が混ざっている状態から、水の増量に伴って、水相に油相(溶剤と樹脂)が分散した状態への転相が起きる。この乳化液から溶媒を排風除去することで、好ましい粒度分布の原料分散液を得ることができる。
結着樹脂粒子が、前記ビニル基を有するエステル類、前記ビニルニトリル類、前記ビニルエーテル類、前記ビニルケトン類等のビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)である場合には、前記ビニル系単量体をイオン性界面活性剤中で乳化重合やシード重合等することにより、ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)製の樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散液が調製される。
結着樹脂粒子が、前記ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体以外の樹脂である場合には、該樹脂が、水への溶解度が比較的低い油性溶剤に溶解するのであれば、該樹脂を該油性溶剤に溶解させ、この溶液を、ホモジナイザー等の分散機を用いてイオン性界面活性剤や高分子電解質と共に水中に粒子分散し、その後、加熱又は減圧して該油性溶剤を蒸散させることにより、ビニル系樹脂以外の樹脂製の樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散液が調製される。
このようにして得られた樹脂粒子分散液中の結着樹脂粒子の体積平均粒径D50vは、レーザー回析式粒度分布測定装置(BECKMAN COULTER製 LS13 320)で測定した。
−凝集工程(コア粒子形成工程)−
コア粒子形成工程においては、樹脂粒子分散液の他に、必要に応じて添加されるその他の分散液(例えば、離型剤を分散させた離型剤分散液等)を少なくとも混合して得られた原料分散液を加熱し、これらの粒子を凝集させた凝集粒子(コア粒子)を形成する。なお、結着樹脂粒子が結晶性ポリエステル等の結晶性樹脂である場合には、結晶性樹脂の融点付近の温度で、且つ、融点以下の温度にて加熱し、これらの粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
凝集粒子の形成は、回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温で凝集剤を添加し、原料分散液のpHを酸性にすることによってなされる。
前記コア粒子形成工程に用いられる凝集剤としては、2価以上の金属イオンを含む凝集剤(無機金属塩)が少なくとも用いられる。また、原料分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤も利用できる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減でき、帯電特性が向上するため特に好ましい。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、および、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。その中でも特に、アルミニウム塩およびその重合体が好適である。 よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩に含まれる多価金属イオンの価数が2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方が、より適している。
また、キレート剤は、原料分散液中に凝集剤を添加した後、次の工程が実施されるまでの間に任意のタイミングで原料分散液中に添加される。例えば、原料分散液中に凝集剤を添加し、凝集粒子が所望の粒径にまで成長し終えてから添加することができる。
なお、後述するシェル層形成工程が実施される場合には、少なくともコア粒子形成工程又はシェル層形成工程のいずれかにおいて、多価金属イオンを含む凝集剤と共にキレート剤が用いられればよいが、これらは少なくともシェル層形成工程において用いられることが好ましく、双方の工程で用いられることがより好ましい。また、凝集工程においては、樹脂粒子分散液としてポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた分散液が少なくとも1種類必ず用いられるが、コア粒子形成工程又はシェル層形成工程のいずれかにおいて、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を用いない場合にはキレート剤を用いる必要はない。
原料分散液に対するキレート剤の添加量は特に限定されるものではないが、原料分散液中の全固形分に対して、2重量%以下であることが好ましく、1.2重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることが更に好ましい。これに加えて、画像形成に際して、透明トナーと同時に用いられるカラートナーが、本発明の透明トナーを製造する場合と同様のプロセスを利用して作製される場合、カラートナーの製造に用いる原料原料分散液中の全固形分に対するキレート剤添加量と同等またはそれ以上のキレート剤を用いることが特に好ましい。
キレート剤の含有量が2重量%を超える場合には、粒度分布が広がりすぎたり、トナーの作製そのものができなくなる場合がある。また、粒度分布が広がりすぎた場合には、透明トナーの帯電量がばらつくことになる。そのため、カラー画像と共に透明画像を形成する際に、カラー画像の高濃度部と低濃度部との段差に起因する凹凸を平滑化したい場合に、凹凸が平滑化できるように透明トナーを画素単位で精緻に制御して転写し透明画像を形成することが困難になり、均一な光沢感を有するカラー画像が形成できなくなる場合がある。
これに対して、透明トナーをカラー画像表面の凹凸に関係なく、十分な量(トナー載り量が4〜15g/m)で形成し、後述する冷却剥離方式を利用して透明トナー像を定着してカラー画像表面の凹凸平滑化する場合には画質上の問題は起き難いが、転写されない透明トナーがクリーニング不良を引き起こすなど、帯電維持性に問題が生じる場合がある。
なお、キレート剤は原料分散液に微量含まれていれば上述したような効果が十分に得られるため、その下限は特に限定されるものではないが、含有量が余りに少ない場合には形成される画像の透明性及び低温定着性を高いレベルで両立させることが困難になる場合がある。このため、原料分散液に対するキレート剤の添加量は、原料分散液中の全固形分に対して実用上は0.5重量%以上であることが好ましく、0.8重量%以上であることがより好ましい。
−凝集工程(シェル層形成工程)−
コア粒子形成工程を経た後には、必要であればシェル層形成工程を実施してもよい。シェル層形成工程では、上記したコア粒子形成工程を少なくとも経て形成されたコア粒子の表面に、被覆層形成用の樹脂粒子を付着させることにより被覆層を形成する。このような工程を実施することにより、コアシェル構造を有するトナーを得ることができる。このシェル層形成工程は必要であれば2回以上実施することもできる。
被覆層の形成は、通常、コア粒子が形成された原料分散液中に、非晶性樹脂粒子を含む被覆層形成用の樹脂粒子分散液を追添加することにより行うことが好ましい。
なお、結着樹脂の乳化重合、顔料の分散、樹脂粒子の分散、離型剤の分散、粒子の凝集、凝集粒子の安定化などに界面活性剤を用いることができる。具体的には硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものを使用できる。
−融合工程−
コア粒子形成工程、あるいは、コア粒子形成工程およびシェル層形成工程を経た後に実施される融合工程は、これらの工程を経て形成された凝集粒子(コア粒子又はシェル層付粒子)を含む懸濁液のpHを6.5〜8.5の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。なお、結着樹脂として結晶性樹脂を用いている場合には、結着樹脂の融点以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
−洗浄、乾燥工程等−
融合工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。また、乾燥後のトナー粒子には、既述したような種々の外添剤を必要に応じて添加することができる。
(静電潜像現像用現像剤)
本発明の静電潜像現像用現像剤(以下、「現像剤」と称す場合がある)は、本発明の透明トナーを含む一成分現像剤であってもよく、本発明の透明トナーとキャリアとを含む二成分現像剤のいずれであってもよい。
上記二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、カラートナー、透明トナーの別なく、従来公知のキャリアを用いることができる。例えば芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
またキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。
キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
また、キャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前記被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
前記二成分現像剤における透明トナー、あるいはカラートナーと上記キャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲が好ましく、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
(画像形成方法及び画像形成装置)
−画像形成方法−
次に、本発明の透明トナーを用いた画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法は、本発明の透明トナー(を含む現像剤)を用い、公知の電子写真方式により画像を形成するものであれば特に限定されないが、2色以上のカラートナーを用いて電子写真方式により、記録媒体表面に2色以上のカラートナーを転写して得られた定着済み又は未定着のカラー画像を形成するカラー画像形成工程と、本発明の透明トナーを用いて電子写真方式により、前記カラー画像の少なくとも表面に透明画像を形成する透明画像形成工程とを含むものであることが好ましい。
これにより、記録媒体上にカラー画像のみを形成していた場合に、カラー画像が形成された領域とそれ以外の領域との境界部分で発生する段差や、カラー画像部内の高濃度部と低濃度部との境界部分で発生する段差に起因する不均一な光沢感を、透明画像を形成することによって解消することができる。
すなわち、カラー画像が形成された領域内またはカラー画像が形成された面全体が均一な光沢感を有する高画質な画像を得ることができる。
なお、透明画像形成工程は、前記カラー画像の少なくとも表面に透明トナーからなる透明トナー像が転写された記録媒体を加熱加圧することにより、少なくとも前記透明トナー像を定着する定着工程を含み、この場合において、定着工程が、圧接部を形成するように互いに接触押圧させて配置された1対の定着部材を少なくとも用いて実施され、(1)記録媒体を、その透明トナー像が転写された面が前記1対の定着部材のいずれか一方の定着部材表面と密着させた状態で、圧接部を通過させると同時に圧接部で加熱加圧する加熱加圧ステップと、(2)加熱加圧された記録媒体を、この記録媒体の透明トナー像が転写された面と一方の定着部材表面とが密着した状態で、冷却する冷却ステップと、(3)冷却された記録媒体を、一方の定着部材表面から剥離する剥離ステップとを含むものであることが特に好ましい(以下、上述した3つのステップを含む定着を、「冷却剥離方式(の定着)」と称す場合がある)。
このような冷却剥離方式の定着では、冷却ステップにおいて記録媒体表面と密着する側の定着部材としてその表面の平滑性が高いものが用いられるため、定着部材表面の平滑性が画像の表面にそのまま転写され、銀塩写真のような高光沢な画像を得ることができる。
以上に説明したような本発明の画像形成方法においては、本発明の透明トナーを用いているため、白濁が発生しないことは勿論、透明度の高い透明画像を形成できるために、カラー画像の画質に悪影響を与えることがなく、また、低温定着が可能であるために定着温度を低く設定でき、定着時のエネルギー消費量を抑制することができる。
一方、従来、定着工程が冷却剥離方式で実施される場合、定着又は未定着状態のカラー画像の高濃度部と低濃度部との境界で段差が目立ち、特に高濃度部の中にある低濃度の小スポットは、穴が空いたようにへこんでしまうという問題点を有していた。この現象は、従来用いられていた透明トナー中の結着樹脂において、定着又は未定着状態のカラー画像の段差を埋めるのに必要な流動が起こらないことに起因しており、定着時のプロセススピードが速い場合に顕著となる。このため、定着時の温度及び圧力の条件を実用的な範囲で用いる限り、速い画像形成速度と高光沢で均一な画像を得ることとを両立することができないという問題点を有していた。
しかしながら、このような冷却剥離方式で定着工程が実施される場合において、本発明の透明トナーに用いられるポリエステル樹脂として直鎖脂肪族結晶性ポリエステル樹脂を用いれば、透明トナー像の定着時に定着又は未定着状態のカラー画像の段差を埋めるのに十分な高い流動性を得ることができる。それゆえ、透明画像を白濁させることなく高光沢で均一な画像を得ることができると共に、高速な画像形成も可能になる。
なお、このような効果を確実に得るためには、本発明の透明トナーに用いられる全結着樹脂に占める直鎖脂肪族結晶性ポリエステル樹脂の割合が4重量%以上であることが好ましく、6重量%以上であることがより好ましい。また、上限は特に限定されるものではないが、その他の特性との両立も考慮すれば実用上は20重量%以下であることが好適である。
冷却剥離方式の定着を行う場合に用いられる1対の定着部材としては特に限定されないが、一方の定着部材が無端ベルト状定着部材であり、他方の定着部材がロール状定着部材であることが好ましく、また、加熱源はロール状定着部材内に内蔵及び/又は無端ベルト状定着部材の内周側に配置されていることが好ましい。この場合、冷却ステップにおいて記録媒体表面と密着する側の定着部材として無端ベルト状定着部材が用いられる。また、冷却ステップは、自然放冷で実施されてもよいが、装置の小型化や、画像形成速度の高速化の観点からはヒートシンク等を利用した強制冷却で実施されることが特に好ましい。なお、剥離ステップにおける剥離の方法は特に限定されないが、例えば、記録媒体自身の剛性を利用して剥離を行うことができる。
また、カラー画像形成工程や、透明画像形成工程は、一般的な電子写真方式による画像形成の工程から構成される。すなわち、具体的には、像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された像保持体表面を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する潜像形成工程と、静電潜像をトナー(カラートナーまたは透明トナー)を含む現像剤により現像して、像保持体表面にトナー像(カラートナー像または透明トナー像)を形成するトナー像形成工程と、トナー像を像保持体表面から記録媒体表面に転写する転写工程と、記録媒体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含むものであることが好ましい。
なお、必要に応じてその他公知の工程(例えば、トナー像を転写した後の像保持体表面をクリーニングするクリーニング工程等)を含むものであってもよく、また、転写工程は、中間転写ベルト等の中間転写体を利用した中間転写方式により実施されてもよい。この場合は、像保持体表面のトナー像を中間転写体表面に1次転写した後、中間転写体表面から記録媒体表面にトナー像が2次転写される。
ここで、帯電工程、潜像形成工程、トナー像形成工程は、各種類のトナー(現像剤)毎に実施され、転写工程は、各種類のトナー(現像剤)毎に実施しても2種類以上のトナー(現像剤)毎に実施してもよい。
また、定着工程は、記録媒体表面に転写された透明トナー像および各色のトナーを重ね合わせて得られたカラートナー像(未定着のカラー画像)に対して一括して実施することもできるが、記録媒体表面に転写された各色のトナーを重ね合わせて得られたカラートナー像を定着してカラー画像とした後に、この定着済みのカラー画像が形成された記録媒体に透明トナー像を転写して2回目の定着を実施してもよい。
−画像形成装置−
次に、上述した本発明の画像形成方法を実施するために用いられる画像形成装置について説明する。
この場合、本発明の画像形成装置は、2色以上のカラートナーを用いて電子写真方式により、記録媒体表面に前記2色以上のカラートナーを転写して得られた定着済み又は未定着のカラー画像を形成するカラー画像形成手段と、本発明の透明トナーを用いて電子写真方式により、前記カラー画像の少なくとも表面に透明画像を形成する透明画像形成手段とを含むものであることが好ましい。
なお、冷却剥離方式の定着を実施するためには、透明画像形成手段は、前記カラー画像の少なくとも表面に透明トナーからなる透明トナー像が転写された記録媒体を加熱加圧することにより、少なくとも透明トナー像を定着する定着する定着手段を含み、定着手段が、圧接部を形成するように互いに接触押圧させて配置され、少なくとも一方が回転可能な無端ベルト状定着部材から構成される1対の定着部材を少なくとも備え、記録媒体を、その透明トナー像が転写された面が無端ベルト状定着部材表面と密着させた状態で、圧接部を通過させると同時に圧接部で加熱加圧する機能と、加熱加圧された記録媒体を、この記録媒体の透明トナー像が転写された面と無端ベルト状定着部材表面とが密着した状態で、無端ベルト状定着部材により搬送しながら冷却する機能と、冷却された記録媒体を、無端ベルト状定着部材表面から剥離する機能とを含むものであることが特に好ましい(以下、上述した構成を有する定着手段を、「光沢付与手段」又は「光沢付与装置」と称す場合がある)。
カラー画像形成手段や透明画像形成手段は、上述した帯電工程、潜像形成工程、トナー像形成工程、転写工程、定着工程等を実施するための各手段(帯電手段、潜像形成手段、トナー像形成手段、転写手段、定着手段)を含むものであるが、これらの各手段は、各種類のトナー毎に別個に設けられてもよく、共通の1つないし2つ程度の手段を設けてもよい。各手段を共通して一本化するか各種類のトナー毎に各々別個に設けるかは、装置の小型化、画像形成速度の確保、画質等を考慮して適宜選択することができる。
例えば、高速な画像形成を行う場合には、各種類のトナー(現像剤)に対応した画像形成ユニットを備えたいわゆるタンデム方式の画像形成装置とすることができ、小型の装置を実現したい場合には、各種類のトナー(現像剤)を現像するための現像器を1つの現像装置に備えたいわゆるロータリー現像方式を採用した画像形成装置とすることもできる。
また、通常の2色以上のカラートナー(一般的には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナー)のみを用いるタンデム方式の画像形成装置やロータリー現像方式を採用した画像形成装置に対して、透明トナー専用の画像形成手段を付加したような変則的な構成の装置としてもよい。
例えば、2色以上のカラートナーのみを用いるタンデム方式の画像形成装置やロータリー現像方式を採用した画像形成装置においては、各色のトナーに対して共通する定着装置を有するため、この定着装置として光沢付与装置を用いると共に、無端ベルト状定着部材の表面に透明トナー像が転写できるように、圧接部に対して無端ベルト状定着部材の回転方向上流側に、透明トナー用の帯電手段、潜像形成手段、トナー像形成手段及び転写手段を少なくとも備えた画像形成ユニットを設けることもできる。
なお、本発明の画像形成装置に用いられる像保持体(感光体)としては、特に制限はなく従来公知のものが問題なく採用され、単層構造のものであってもよいし、多層構造で機能分離型のものであってもよい。また、材質としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機感光体であってもよいし、有機感光体(いわゆるOPC)であってもよい。
帯電手段としては、例えば、導電性または半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触帯電装置、コロナ放電を利用したコロトロン帯電やスコロトロン帯電などの非接触型の帯電装置等、それ自体公知の手段を使用することができる。
潜像形成手段としては、半導体レーザー及び走査装置の組み合わせ、光学系からなるレーザーROS、あるいは、LEDヘッドなど、従来公知の露光手段を使用することができる。均一で、解像度の高い露光像を作るという好ましい態様を実現させるためには、レーザーROSまたはLEDヘッドを使うことが好ましい。
画像信号形成装置としては、トナー像を記録媒体表面の所望の位置に形成し得るような信号を形成できる限り、従来公知のいずれの手段を使うこともできる。
トナー像形成手段(現像装置)としては、前記感光体表面の静電潜像に、均一で解像度の高いトナー像を形成できるといった機能を有する限り、一成分系、二成分系を問わず従来公知の現像装置を使用することができる。粒状性が良好で、滑らかな調子再現ができるという観点から、二成分系の現像装置が好ましい。
転写手段としては、例えば、電圧を印加した導電性または半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、感光体と記録媒体または中間転写体との間に電界を作り、帯電した透明トナー粒子からなるトナー像を転写する手段、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などで記録媒体または中間転写体の裏面をコロナ帯電して、帯電した透明トナー粒子からなるトナー像を転写する手段など、従来公知の手段を使用することができる。
中間転写体としては、絶縁性または半導電性のベルト材料、絶縁性または半導電性の表面を持つドラム形状のものを使うことができる。連続した画像形成時において、安定的に転写性を維持し、装置を小型化できるという観点から、半導電性のベルト材料が好ましい。このようなベルト材料としては、カーボンファイバーなどの導電性のフィラーを分散した樹脂材料からなるベルト材料が知られている。この樹脂としては、例えばポリイミド樹脂が好ましい。
2次転写において利用される2次転写装置としては、例えば、電圧を印加した導電性または半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、中間転写体と記録媒体との間に電界を作り、帯電した透明トナー粒子からなるトナー像を転写する手段、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などで中間転写体の裏面をコロナ帯電して、帯電した透明トナー粒子からなるトナー像を転写する手段など、公知の手段を使うことができる。
以下、本発明に用いられる画像形成装置や光沢付与手段の構成について具体的に説明する。
図1は、光沢付与手段を備えた本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図1に示される画像形成装置は、大きく、カラートナー像を形成するためのカラートナー像形成装置(符号2〜16)と、透明トナー像を形成した後に、この透明トナー像とカラートナー像とを記録媒体表面に定着するために、透明トナー像形成用の画像形成ユニット付の光沢付与装置(符号20〜33)とに分けられ、両者が搬送装置19により連結されている。
カラートナー像形成装置では、まず、読み取り対象である原稿1に、照明2により光を照射し、反射した光をカラースキャナ3により読み取る。読み取られた信号は、画像処理装置(画像信号形成装置)4に送られ、イエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックKの各色に色分解されて、露光を制御する画像信号が、露光装置である光学系(ROS)6に送られる。
光学系(ROS)6では、各色成分ごとにレーザーダイオード5が発光し、有機感光体(感光体)8表面に、各色成分ごとの像様の光Xが照射される。一方、有機感光体8は、矢印A方向に回転しながら、まず、表面が帯電器(帯電装置)7により一様に帯電されたのち、既述の光学系(ROS)6による露光が行われ、現像器9〜12による現像に供される。
例えば、イエローY色を例にとると、画像処理装置4によりイエローY色成分に色分解された光が、光学系(ROS)6により有機感光体8表面に照射される。有機感光体8表面は予め帯電器7により一様に帯電しており、光の照射を受けた部位が逆極に帯電して、潜像を形成する。そして、イエロー現像器9により、イエローY色のカラートナーで有機感光体8表面の潜像が現像される。さらに、有機感光体8が矢印A方向に回転して、中間転写ベルト(中間転写体)13表面に、転写コロトロン14の静電引力により転写される。転写後の有機感光体8は、矢印A方向への更なる回転により表面が帯電器7により一様に帯電され、次色の画像形成に備える。
イエローY色に引き続き、マゼンタM、シアンC及びブラックKの各色についても同様の操作が行われ、マゼンタ現像器10、シアン現像器11及びブラック現像器12により順次潜像が現像され、中間転写ベルト13に積層される。中間転写ベルト13は、各色の転写時には、有機感光体8の回転に連れて矢印B方向に回転し、転写が終了すると逆方向に回転して元の位置に戻って、次の色が転写される時には、その前に転写されたカラートナー像の上に積層される。そして、全4色が積層されると、矢印B方向にそのまま回転し、転写ロール(2次転写装置)15,16に挟まれたニップ部に送られる。該ニップ部には、画像を形成しようとする記録媒体である用紙17が、矢印C方向に、中間転写ベルト13と面で接触した状態で挿通され.転写ロール15,16の静電的な作用により、用紙17表面に、積層されたカラートナー像が転写される。
カラートナー像が転写された用紙17は、搬送装置19により、画像形成ユニット付の光沢付与装置に搬送される。
光沢付与装置は、複数のロール30,32,33に張架された定着部材の機能も兼ねた無端ベルト状の透明トナー像保持体20と、該透明トナー像保持体20表面に所望の透明トナー像を形成する透明トナー像形成手段21と、表面に透明トナー像が形成された透明トナー像保持体20及びカラートナー像が形成された記録媒体17を重ね合わせた状態で挟持し、透明トナー像をカラートナー像が形成された面に転写すると共に加熱及び加圧するための転写定着手段22と、該転写定着手段22によって、カラートナー像の表面ないしその周辺に透明トナー像が被覆された状態で転写定着された記録媒体17を冷却する冷却用ヒートシンク(冷却手段)23と、を備える。
透明トナー像保持体20としては、例えば、ポリイミド等のポリマーフィルムによって無端ベルト状に形成した定着ベルトからなるものが用いられる。また、この透明トナー像保持体20は、安定して一定量の透明トナー像を形成するために、導電性カーボン粒子や導電性ポリマー等の導電性の添加剤を分散するなどにより、抵抗値が所定の値に調整されていることが好ましい。透明トナー像保持体20の形状としては、無端状に限らず、例えばウェブ状のものとして、適宜送り出し、逆側では巻き取るような構成など、ウェブ状、シート状等各種形状であってもよいが、本例のように無端ベルト状のものを使用することが好ましい。
透明トナー像保持体20の表面には、剥離性の観点から、シリコーン樹脂、及び/またはフッ素系樹脂によって被覆されていることが好ましい。また、上記透明トナー像保持体20は、平滑性の観点から、75度光沢度計で測定したときの表面の光沢度が60以上であることが好ましい。
透明トナー像形成手段21は、本発明の透明トナーからなる透明トナー像を、透明トナー像保持体20表面に形成するものである。この目的を満たす限り、それ自体公知の現像装置などを転用して使用することができる。この透明トナー像形成手段21としては、例えば、透明トナー像保持体20の裏面に、接地またはバイアス電圧を印加したロール等の対向電極部材が接触した状態で配置された位置で、一成分現像装置や二成分現像装置を対向電極部材に対向させ、この一成分現像装置や二成分現像装置によって、透明トナー像を透明トナー像保持体20表面に直接現像する装置であっても構わない。この場合、透明トナーを直接現像する装置の位置における透明トナー像保持体20の温度としては、60℃以下とすることが好ましい。
透明トナー像形成手段21としては、図1に示すように、感光体ドラム24と、該感光体ドラム24表面を一様に帯電する帯電装置25と、感光体ドラム24表面を露光して潜像を形成するROSやLEDアレイ等からなる露光装置26と、記録媒体17表面における透明トナー像を形成する領域や透明トナー像の量を制御するための透明トナー像信号形成装置27と、感光体ドラム24に対向し、透明トナーを含む現像剤層により感光体ドラム24表面の潜像を現像して透明トナー像を得る透明トナー像現像装置28と、感光体ドラム24表面の透明トナー像を透明トナー像保持体20の表面に転写する転写装置29と、を含むものである。
感光体ドラム24としては、特に制限はなく従来公知のものが問題なく採用でき、単層構造のものであってもよいし、多層構造で機能分離型のものであってもよい。また、感光体ドラム24の材質としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機感光体であってもよいし、有機感光体(いわゆるOPC)であってもよい。
帯電装置25としては、例えば、導電性または半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触帯電装置、コロナ放電を利用したコロトロン帯電やスコロトロン帯電などの非接触型の帯電装置等、それ自体公知の手段を使用することができる。
露光装置26としては、半導体レーザー及び走査装置の組み合わせ、光学系からなるレーザーROS、LEDヘッド、あるいは、ハロゲンランプなどの公知の露光手段を使用することができる。露光像の領域、即ち透明トナー像を形成する記録媒体表面の位置を所望に応じて変化させるという好ましい態様を実現させるためには、レーザーROSまたはLEDヘッドを使用することが好ましい。
透明トナー像信号形成装置27としては、透明トナー像を記録媒体17表面の所望の位置に形成し得るような信号を形成できる限り、従来公知のいずれの手段を使うこともできる。なお、上記透明トナー像信号形成装置27としては、既述のカラートナー像形成装置における画像処理装置4から出力される画像データに基づいて、透明トナー像の形成信号を形成するものであってもよい。
透明トナー像現像装置28としては、感光体ドラム24表面に均一な透明トナー像を形成できるといった機能を有する限り、一成分系、二成分系を問わず従来公知の現像装置を使用することができる。
転写装置29としては、例えば、電圧を印加した導電性または半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、感光体ドラム24と透明トナー像保持体20との間に電界を作り、荷電された透明トナーを転写する手段や、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などで透明トナー像保持体20の裏面をコロナ帯電して、荷電された透明トナーを転写する手段など、従来公知の手段を使用することができる。
透明トナー像を形成する領域は、例えば、記録媒体17表面におけるカラートナー像全体を覆う画像領域の全域とすることができる。ただし、本発明においては、これに限定されるものではなく、例えば、記録媒体17表面全面であっても構わないし、カラートナー像のうち、例えば写真画像等特に高光沢が臨まれる領域のみを選択しても構わない。また、カラートナー像のトナーによる凹凸を抑制するために、カラートナー像のトナー高さに応じて、その高さを均すように透明トナー像のトナー高さを変えたり、カラートナー像が形成されていない領域にのみ透明トナー像を形成することとしたり等、カラートナー像の表面にはほとんどあるいは全く透明トナー像を形成しない態様でも構わない。さらに、カラートナー像を形成するよりも前に、透明トナー像を形成する態様でも構わない。本発明に規定する「カラー画像(定着前の状態(カラートナー像)も含む)の表面および/またはその周囲」との表現には、これらの態様全てを含むものとする。
本発明において上記透明トナー像を形成する領域としては、定着後に均一な光沢を得るという観点から、記録媒体17の表面全体であることが好ましく、この場合に特にカラートナー像部分に関しては、トナー高さに応じてその高さを均するように透明トナー像のトナー高さを変えることが好ましい。
上記透明トナー像が形成された透明トナー像保持体20と前記カラートナー像が形成された記録媒体17とを重ね合わせて挟持し、透明トナー像を転写すると共に加熱及び加圧するための転写定着手段22としては、従来公知のものを使用することができる。この転写定着手段22は、図1に示すように、矢印C,C’方向に一定速度で駆動される一対のロール(加熱ロール30及び加圧ロール31)の間に、透明トナー像が形成された透明トナー像保持体20と、前記カラー画像が形成された記録媒体17とを挟持して搬送し、加熱加圧するものである。ここで、一対のロール30,31は、その一方または両方ともに、例えば、中心に熱源(不図示)を備える等の方法で、その表面が透明トナーの溶融する温度に加熱されており、かつ一対のロール30,31は、透明トナー像保持体20を介して圧接されている。この一対のロール30,31のうち、一方または両方が、好ましくはその表面にシリコーンゴムまたはフッ素ゴム層が設けられ、加熱加圧されるニップ領域の長さが1〜8mm程度の範囲にあることが望ましい。
図1に示すように、無端ベルト状の透明トナー像保持体20は、加熱ロール30を含む複数のロール30,32,33により回動可能に支持されており、前記加熱ロール30に透明トナー像保持体20を介して加圧ロール31が圧接されている。
加熱ロール30及び加圧ロール31としては、例えばアルミニウムからなる金属製コアの表面に、シリコーンゴムからなる弾性体層(厚さ2mm)を被覆し、所定の外径(40mmφ)に形成したものが用いられる。この加熱ロール30及び加圧ロール31の内部には、加熱源として300〜350Wの図示しないハロゲンランプが配設されており、当該加熱ロール30の表面温度が所定の温度となるように内部から加熱される。
そして、加熱ロール30と加圧ロール31とは、透明トナー像保持体20を介して圧接しており、図示しない加圧手段により所定の荷重がかかり、圧接部(ニップ部)の幅が8mmとなるように構成されている。さらに、透明トナー像保持体20は、加熱ロール30、剥離ロール32及び従動ロール33に張架されており、図示しない駆動源によって矢印C方向に回転駆動される加熱ロール30により、所定の移動速度(30mm/sec程度)で矢印D方向に回転駆動される。透明トナー像保持体20としては、例えば厚さ80mの熱硬化型ポリイミド製の無端状フィルムの外周面側に、厚さ30μmのシリコーンゴム層を被覆したものが用いられる。
また、上記透明トナー像保持体20の内面側には、加熱ロール30と剥離ロール32との間に、当該透明トナー像保持体20を強制的に冷却して、その後の剥離を容易とする冷却装置としての冷却用ヒートシンク23が配設されており、この冷却用ヒートシンク23によってトナー及び記録媒体17の冷却を行うように構成されている。なお、ヒートシンクに代えてヒートパイプを用いても構わない。また、図1に示すように剥離位置に位置するロール(剥離ロール32)に曲率の小さなロールを採用して、記録媒体17自身の腰により剥離させており、本発明において好ましい態様である。なお、透明トナー像保持体20と記録媒体17とを剥離させようとする部位に、剥離爪を配置することも好ましい態様である。
次に、カラートナー像が形成された記録媒体17が搬送装置19により搬送され、以上のような構成の光沢付与装置に導入されて、画像光沢が付与される工程について説明する。
まず、前記のように、表面にカラートナー像が形成(転写)された記録媒体17が、加熱ロール30と、これに透明トナー像保持体20を介して圧接する加圧ロール31との圧接部(ニップ部)に、カラートナー像が加熱ロール30側に面するようにして導入される。
図2に、加熱ロール30と加圧ロール31との圧接部を通過するときの、透明トナー像保持体20及び記録媒体17の間の状態を模式的に示す。図2において、34は透明トナー像保持体20に担持されてきた透明トナー像、35は記録媒体17に形成されていたカラートナー像であり、一対のロール30,31は省略されている。図2に示されるように、カラートナー像35が記録媒体17表面に加熱溶融されると同時に、透明トナー像保持体20表面に形成されていた透明トナー像34が、カラートナー像35の表面ないしその周辺に転写され加熱溶融されて融着し、全体を被覆した状態となる。
その後、加熱ロール30と加圧ロール31との圧接部において、カラートナー像35及び透明トナー像34が実質的に120〜130℃程度の温度に加熱、溶融され、記録媒体17に定着される。そして、透明トナー像34及びカラートナー像35が定着された記録媒体17は、その表面の透明トナー像34が透明トナー像保持体20の表面に密着したまま状態で、該透明トナー像保持体20と共に矢印D方向に搬送される。その間、透明トナー像保持体20は、冷却用のヒートシンク23によって強制的に冷却され、透明トナー像34及びカラートナー像35が冷却して固化した後、剥離ロール32によって記録媒体17自身の腰(剛性)によって剥離される。
なお、剥離工程が終了した後の透明トナー像保持体20の表面は、必要に応じて、図示しないクリーナによって残留トナー等が除去され、次の転写定着工程に備えるようになっている。
−カラートナー−
以上に説明した本発明の画像形成方法/装置に用いられるカラートナーは、少なくとも公知のトナー用結着樹脂及び着色剤を含む一般的なカラートナーであれば、特に制限はない。結着樹脂及び着色剤以外の添加成分については、本発明の透明トナーにおけるその他の成分と同様のものを内添あるいは外添することができる。なお、本発明においてカラートナーはブラックトナーを含む。
結着樹脂としては、特に制限されることはなく、従来公知の樹脂を使用することができる。具体的には例えば、ポリエステル樹脂、スチレン/アクリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体等を挙げることができる。
また、着色剤としては、特に制限されることはなく、従来公知の着色剤を使用することができる。例えば、イエロー(Y)色の着色剤としてベンジジンイエロー、キノリンイエロー、ハンザイエロー等;マジェンタ(M)色の着色剤としてローダミンB、ローズベンガル、ピグメントレッド等;シアン(C)色の着色剤としてフタロシアニンブルー、アニリンブルー、ピグメントブルー等;ブラック(K)色の着色剤としてカーボンブラック、アニリンブラック、カラー顔料のブレンド等;を挙げることができる。
本発明に用いられるカラートナーには、結着樹脂中に上記着色剤を分散させてなる体積平均粒径1〜15μmのトナー粒子に、必要に応じて各種の外添剤が添加でき、平均粒径が5〜100nm程度の外添剤微粒子、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粒子、及び/または、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリビニルジフロリド(PVDF)等の樹脂微粒子を付着させることがである。
カラートナーの製造方法としては、特に制限はなく、各種湿式製法の他、混練粉砕法でも構わない。また、既述した乳化重合凝集法を利用した本発明の透明トナーの作製時に、凝集工程(コアシェル構造のカラートナーを作製する場合はコア粒子形成工程)において、着色剤分散液を用いたものでもよい。
以下に、実施例により本発明をより具体的に説明する。
(結晶性ポリエステル樹脂の作製)
−結晶性ポリエステル樹脂A(直鎖脂肪族結晶性ポリエステル樹脂)の作製−
加熱乾燥した3口フラスコに、1,10−ドデカン2酸196質量部と、1,9−ノナンジオール160質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15質量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌の下、230℃に加熱すると共に0.1kPaに加圧し、系内が均一なスラリーとなった後、常圧窒素気流下で6時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い10時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Aとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(溶剤:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)を行ったところ、得られた結晶性ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量(Mw)は24000であり、数平均分子量(Mn)は10000であった。また、結晶性ポリエステル樹脂Aの融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度(Tm)は74℃であった。
この樹脂Aを厚さ20μmの薄膜に成型して視感反射率Yを測定したところ、Y=3.7であった。
−結晶性ポリエステル樹脂B(直鎖芳香族結晶性ポリエステル樹脂)の作製−
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194質量部と、1,9−ノナンジオール160質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15質量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌の下、230℃に加熱すると共に0.1kPaに加圧し、系内が均一なスラリーとなった後、常圧窒素気流下で6時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて250℃まで徐々に昇温を行い10時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Bとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(溶剤:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)を行ったところ、得られた結晶性ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は24000であり、数平均分子量(Mn)は11000であった。また、結晶性ポリエステル樹脂Aの融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度(Tm)は94℃であった。
この樹脂Bを厚さ20μmの薄膜に成型して視感反射率Yを測定したところ、Y=3.5であった。
−結晶性ポリエステル樹脂C(結晶性ポリエステル樹脂Bの組成に対して第三成分を共重合させた樹脂)の作製−
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194質量部と、1,9−ノナンジオール150質量部と、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物20.3質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15質量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌の下、230℃に加熱すると共に0.1kPaに加圧し、系内が均一なスラリーとなった後、常圧窒素気流下で6時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて250℃まで徐々に昇温を行い10時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Bとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(溶剤:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)を行ったところ、得られた結晶性ポリエステル樹脂Cの重量平均分子量(Mw)は33000であり、数平均分子量(Mn)は14000であり、z平均分子量Mzは52000であった。また、結晶性ポリエステル樹脂Cの融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度(Tm)は85℃であった。
この樹脂Cを厚さ20μmの薄膜に成型して視感反射率Yを測定したところ、Y=1.3であった。
−非晶性ポリエステル樹脂D−
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル58.2質量部と、フマル酸81.2質量部と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物63.2質量部と、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物275質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15質量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌の下、230℃に加熱すると共に0.1kPaに加圧し、系内が均一なスラリーとなった後、常圧窒素気流下で6時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて260℃まで徐々に昇温を行い10時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を非晶性ポリエステル樹脂Dとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分子量測定(ポリスチレン換算)したところ、得られた非晶性ポリエステル樹脂Dの重量平均分子量(Mw)は12000であり、数平均分子量(Mn)は4600であり、z平均分子量Mzは25000であった。
また、非晶性ポリエステル樹脂Dのガラス転移点(Tg)を、前述の測定方法により示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを示さず、階段状の吸熱変化が確認され該階段状の吸熱変化量の中間点をとったガラス転移点(Tg)は60℃であった。また、融点(Tm)は114℃であった。
この樹脂Dを厚さ20μmの薄膜に成型して視感反射率Yを測定したところ、Y=0.7であった。
−非晶性ポリエステル樹脂E−
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル58.2質量部と、フマル酸81.2質量部と、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物338質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15質量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌の下、230℃に加熱すると共に0.1kPaに加圧し、系内が均一なスラリーとなった後、常圧窒素気流下で6時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて260℃まで徐々に昇温を行い10時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を非晶性ポリエステル樹脂Eとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分子量測定(ポリスチレン換算)したところ、得られた非晶性ポリエステル樹脂Dの重量平均分子量(Mw)は13000であり、数平均分子量(Mn)は5000であり、z平均分子量Mzは28000であった。
また、非晶性ポリエステル樹脂Eのガラス転移点(Tg)を、前述の測定方法により示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを示さず、階段状の吸熱変化が確認され該階段状の吸熱変化量の中間点をとったガラス転移点(Tg)は63℃であった。また、融点(Tm)は117℃であった。
この樹脂Eを厚さ20μmの薄膜に成型して視感反射率Yを測定したところ、Y=0.9であった。
以上に説明した樹脂A〜Eの組成及びそのモル比と各種物性値とを表1に示す。
Figure 2008129410
(各種分散液の作製)
−樹脂粒子分散液Aの作製−
60℃に温度を保ったフラスコ中に結晶性ポリエステル樹脂A300質量部を入れ、酢酸エチル105質量部、イソプロピルアルコール105質量部、10質量%アンモニア水溶液17質量部とよく混合・溶解した後、攪拌しながらイオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度6質量部/minで滴下した。
液が均一に白濁した後、送液速度25質量部/minに上げ、液量2500mlになったところでイオン交換水の滴下を止めた。次いで乳化液をステンレス製角バットに移し、攪拌したまま一晩置いて、乳化液に残る酢酸エチルを排風除去して、樹脂粒子分散液Aを得た。
−樹脂粒子分散液Bの作製−
結晶性ポリエステルBについて、樹脂粒子分散液Aと同様の方法で、樹脂粒子分散液Bを得た。
−樹脂粒子分散液Cの作製−
結晶性ポリエステルCについて、樹脂粒子分散液Aと同様の方法で、樹脂粒子分散液Cを得た。
−樹脂粒子分散液D−
40℃に温度を保ったフラスコ中に非晶性ポリエステル樹脂D350質量部を入れ、酢酸エチル175質量部、イソプロピルアルコール87.5質量部、10%アンモニア水溶液10質量部とよく混合・溶解した後、攪拌しながらイオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8質量部/minで滴下した。
液が均一に白濁した後、送液速度25質量部/minに上げ、液量1150mlになったところでイオン交換水の滴下を止めた。次いで乳化液をステンレス製角バットに移し、攪拌したまま一晩置いて、乳化液に残る酢酸エチルを排風除去して、樹脂粒子分散液Dを得た。
−樹脂粒子分散液E−
非晶性ポリエステルEについて、樹脂粒子分散液Dと同様の方法で、樹脂粒子分散液Eを得た。
−シアン顔料分散液−
・シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3(フタロシアニン系顔料:大日精化社製:シアニンブルー4937)):2300質量部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK):150質量部
・イオン交換水:7700質量部
以上を混合し、分散させ、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン社製、HJP30006)を用いて1時間分散してシアン顔料を分散させてなるシアン顔料分散液を調製した。シアン顔料分散液におけるシアン顔料の体積平均粒径は0.15μm、固形分濃度は23質量%であった。
−マゼンタ顔料分散液−
シアン顔料に変えてC.I.ピグメントレッド122(キナクリドン系顔料:大日精化社製:クロモファインマゼンタ6887)に変更した以外はシアン顔料分散液と同様の方法でマゼンタ顔料分散液を調製した。マゼンタ顔料分散液におけるマゼンタ顔料の体積平均粒径は0.19μm、固形分濃度は23質量%であった。
−イエロー顔料分散液−
シアン顔料に変えてC.I.ピグメントイエロー74(モノアゾ系顔料:大日精化社製:セイカファーストイエロー2054)に変更した以外はシアン顔料分散液と同様の方法でイエロー顔料分散液を調製した。イエロー顔料分散液におけるイエロー顔料の体積平均粒径は0.25μm、固形分濃度は23質量%であった。
−黒顔料分散液−
シアン顔料に変えてカーボンブラック(キャボット社製:リーガル330)に変更した以外はシアン顔料分散液と同様の方法で黒顔料分散液を調製した。黒顔料分散液におけるカーボンブラックの体積平均粒径は0.12μm、固形分濃度は23質量%であった。
−離型剤分散液−
・エステルワックス(日本油脂(株)製:WEP−5):50質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK):5質量部
・イオン交換水:200質量部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、平均粒径が230nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(離型剤濃度:20質量%)を調製した。
―透明トナー及びその現像剤の作製―
(透明トナー1)
樹脂粒子分散液A20質量部(固形分量換算値)と樹脂粒子分散液D80質量部(固形分量換算値)とを混合し、さらにイオン交換水を加えて固形成分濃度を12質量%とした後、WAX(WEP5)9質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC(ポリ塩化アルミニウム)0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=8.0μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA2.0質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Dの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行って透明トナー1を得た。
(透明トナー2)
樹脂粒子分散液A20質量部(固形分量換算値)と樹脂粒子分散液D80質量部(固形分量換算値)とを混合し、さらにイオン交換水を加えて固形成分濃度を12質量%とした後、WAX(WEP5)9質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=8.0μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA0.5質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Dの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行って透明トナー2を得た。
(透明トナー3)
結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂A20質量部と結晶性ポリエステル樹脂D80質量部とを混合してバンバリーミキサーを使って加熱溶融混合し、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、体積平均粒径D50vが7μmの透明トナー3を作製した。
(透明トナー4)
樹脂粒子分散液C20質量部(固形分量換算値)と樹脂粒子分散液E80質量部(固形分量換算値)とを混合し、さらにイオン交換水を加えて固形成分濃度を12質量%とした後、WAX(WEP5)9質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=8.0μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA0.5質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Eの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行って透明トナー4を得た。
(透明トナー5)
樹脂粒子分散液A100質量部(固形分量換算値)にイオン交換水を加えて固形成分濃度を12%とした後、WAX(WEP5)9質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=8.0μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA0.5質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
結晶性ポリエステル樹脂Aの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行って透明トナー5を得た。
(透明トナー6)
樹脂粒子分散液B100質量部(固形分量換算値)にイオン交換水を加えて固形成分濃度を12%とした後、WAX(WEP5)9質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=8.0μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA0.5質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
結晶性ポリエステル樹脂Bの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行って透明トナー6を得た。
(透明トナー7)
樹脂粒子分散液D100質量部(固形分量換算値)にイオン交換水を加えて固形成分濃度を12%とした後、WAX(WEP5)9質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=8.0μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA0.5質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Dの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行って透明トナー7を得た。
(透明トナー8)
結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂D100質量部を用い、これをバンバリーミキサーを使って加熱溶融混合し、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、体積平均粒径D50vが7μmの透明トナー3を作製した。
(透明トナー9)
EDTAの代わりにニトリロトリ酢酸を用いた以外は透明トナー1と同様にして作製し、透明トナー9を得た。
<透明トナーを含む現像剤の作製>
各透明トナーの100質量部に、下記の2種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させて、外添剤処理を行った。
・無機微粒子A:SiO(シランカップリング剤で表面を疎水化処理、体積平均粒径:0.05μm、添加量:1.0質量部)
・無機微粒子B:TiO(シランカップリング剤で表面を疎水化処理、体積平均粒径:0.02μm、屈折率:2.5、添加量:1.0質量部)
さらに、外添剤処理された各々の透明トナー8質量部と、Acolor635(富士ゼロクス(株)製)用のブラック現像剤と同じキャリア100質量部とを混合して、透明トナーを含む現像剤を作製した。
(カラートナーを含む現像剤)
各色のカラートナーを含む現像剤は以下のようにして作製した。
−カラートナーセット1−
樹脂粒子分散液A20質量部(固形分量換算値)と樹脂粒子分散液D50質量部(固形分量換算値)とを混合し、さらにイオン交換水を加えて固形成分濃度を12質量%とした後、WAX(WEP5)9質量部・シアン顔料分散液4.5質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=6.5μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。その後、EDTA1.0質量部加え、次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Dの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行ってシアントナー1を得た。
同様に、シアン顔料分散液の代わりにマゼンダ顔料分散液を用いてマゼンダトナー1を、イエロー顔料分散液を用いてイエロートナー1を、黒顔料分散液を用いて黒トナー1を得た。これら4色のトナーを、以下カラートナーセット1とする。
(カラートナーセット2)
樹脂粒子分散液A20質量部(固形分量換算値)と樹脂粒子分散液D50質量部(固形分量換算値)とを混合し、さらにイオン交換水を加えて固形成分濃度を12質量%とした後、WAX(WEP5)9質量部・シアン顔料分散液4.5質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=6.5μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Dの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行ってシアントナー2を得た。
同様に、シアン顔料分散液の代わりにマゼンダ顔料分散液を用いてマゼンダトナー2を、イエロー顔料分散液を用いてイエロートナー2を、黒顔料分散液を用いて黒トナー2を得た。これら4色のトナーを、以下カラートナーセット2とする。
(カラートナーセット3)
樹脂粒子分散液D70質量部(固形分量換算値)にイオン交換水を加えて固形成分濃度を12%とした後、WAX(WEP5)9質量部・シアン顔料分散液4.5質量部・界面活性剤(Dowfax)1.8質量部を加え、25℃を保ったまま30分攪拌した。0.3M−硝酸を加え、pH3.0とした。その後、Ultra Turraxにより25℃、7000rpmにて15分間攪拌しながらPAC0.18pphを加えた。
得られた混合液を攪拌下、徐々に室温から昇温し、所望の粒度(体積平均粒径D50v=6.5μm)に凝集したところで温度を1時間保持した。次いでNaOHを添加してpH8.0とした。
非晶性ポリエステル樹脂Dの融点まで加熱した後、凝集体が合一するまで温度を保持し、合一粒子となったところで冷却した。
得られた分散液をろ過した後、ろ紙上の粒子を水洗し、さらに0.2M−硝酸を用いてpH4.0とした液中で、攪拌機により回転数200rpmで1時間攪拌した。その後、粒子を再びろ過により回収し、十分に水洗し、減圧、凍結乾燥を行ってシアントナー3を得た。
同様に、シアン顔料分散液の代わりにマゼンダ顔料分散液を用いてマゼンダトナー3を、イエロー顔料分散液を用いてイエロートナー3を、黒顔料分散液を用いて黒トナー3を得た。これら4色のトナーを、以下カラートナーセット3とする。
(カラートナーセット4)
富士ゼロックス製DocuCentreColor a450用のシアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色のトナーをカラートナーセット4として用いた。
−外添剤処理−
カラートナーセット1〜4を構成する各色のトナー粒子100質量部に、前記透明トナーの場合と同様にして無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。
−カラートナー現像剤−
続いて、DocuCentreColor a450(富士ゼロックス(株)製)用のブラック現像剤と同じキャリア100質量部とこれらのトナー8質量部とを各々混合して、各色のトナーを各々含む現像剤を作製した。
(カラー画像形成装置(カラー画像形成手段))
カラートナー画像形成装置としては、前述の図1に示した構成の画像形成装置を用いた。定着過程を除く画像形成プロセスの速度を160mm/sとし、ソリッド画像部分でのカラートナーの現像量が各色とも0.7mg/cmとなるように、トナーとキャリアとの質量比率、感光体帯電電位、露光量、現像バイアスを調整した。
(光沢付与装置(光沢付与手段))
光沢付与装置としては、前述図1に示した構成の光沢付与装置を用いた。なお、透明トナー像保持体20のベルト基材としては、導電性カーボンが分散された厚さ80μmのポリイミドフイルムに、シリコーンゴム(KE4895、信越化学工業(株)製)を厚さ50μmとして塗布したものを用いた。また、2つの加熱ロール30、加圧ロール31は、アルミニウム製の心材の表面に厚さ2mmのシリコーンゴム層を設けたものを用い、それらの中央に熱源としてハロゲンランプを配している。加熱ロール30、加圧ロール31の表面の温度は、双方ともに90℃から160℃の間で変化させた。
この光沢付与装置の透明トナー像現像装置28に透明トナーを含む現像剤を充填した。定着速度(用紙搬送速度)を30mm/秒とし定着温度を90℃から160℃まで10℃おきに変えて各々定着を行い、剥離位置での用紙表面の温度は70℃となるようにした。
以上の装置構成、現像剤により、画像形成装置においてポートレート写真画像(カラー画像)を出力し、光沢付与装置においてこの写真画像の表面に透明トナーを単位面積あたりのトナー量が0.6mg/cmとなるよう現像し、次いで転写定着を行い、画像を形成した。
このような画像形成テストを表2に示すカラートナーセットと透明トナーとの組み合わせで実施した。
(画像評価)
得られた画像記録体について、以下の評価を実施した。
−機械強度−
定着温度を変えて得られた画像記録体を半径が40、30,20,10,5mmの金属ロールに巻きつけ、直径が大きいものから小さいものへと順次巻きつけ、ひび割れの有無を目視により観察し、ひび割れが発生しない最小半径を調べ、以下の基準で評価した。
○:ひび割れが発生しない金属ロールの最小半径が10mm未満
△:ひび割れが発生しない金属ロールの最小半径が10mm以上30mm未満
×:ひび割れが発生しない金属ロールの最小半径が30mm以上
−透明性−
既述した方法により透明トナーをフィルム状にしたサンプルの視感反射率Yを測定し、以下の基準で評価した。
◎:視感反射率Yが1.0%以下。
○:視感反射率Yが1.0%を超え1.2%以下。
△:視感反射率Yが1.2%を超え1.5%以下。
×:視感反射率Yが1.5%を超える。
−官能評価−
画像として風景・人物のポートレート画像を形成した後から22℃、湿度50%で1日放置したサンプル(出力後常温1日)と、恒温器中にて50℃、湿度85%で1週間放置したサンプル(50℃1週間)とについて、目視観察により官能評価を行った。評価基準は以下の通りである。
5:ミニラボ銀塩写真と同等の画像が形成されている
4:写真様の画像が形成されている
3:印刷物として問題ないレベル
2:画質的に見劣りし、許容できないレベル
1:画像にヒビなどの重大な欠陥があり、許容できないレベル
以上の結果を表2に示す。
Figure 2008129410
光沢付与手段を備えた本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明における光沢付与手段における加熱ロールと加圧ロールとの圧接部を通過するときの透明トナー像保持体及び記録媒体の間の状態を示す模式断面図である。
符号の説明
1 原稿
2 照明
3 カラースキャナ
4 画像処理装置
5 レーザーダイオード
6 光学系(ROS)
7 帯電器
8 有機感光体
9 イエロー現像器
10 マゼンタ現像器
11 シアン現像器
12 ブラック現像器
13 中間転写ベルト
14 転写コロトロン
15、16 転写ロール
17 記録媒体
19 搬送装置
20 透明トナー像保持体
21 透明トナー像形成手段
22 加熱加圧手段
23 ヒートシンク(冷却手段)
24 感光体ドラム
25 帯電装置
26 露光装置
27 透明トナー像信号形成装置
28 透明トナー像現像装置
29 転写装置
30 加熱ロール(転写定着手段)
31 加圧ロール(転写定着手段)
32 剥離ロール
33 従動ロール
34 透明トナー像
35 カラートナー像

Claims (6)

  1. 非晶性樹脂とポリエステル樹脂と2価以上の金属イオンとキレート剤とを用いて製造されたことを特徴とする静電潜像現像用透明トナー。
  2. ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、前記原料分散液中に凝集粒子を形成する凝集工程と
    前記凝集粒子が形成された原料分散液を、加熱して前記凝集粒子を融合する融合工程とを経て作製され、
    前記凝集工程において、前記原料分散液中に前記凝集剤を添加した後にキレート剤を添加することを特徴とする静電潜像現像用透明トナー。
  3. 静電潜像現像用透明トナーが、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液を少なくとも含む原料分散液中に、2価以上の金属イオンを含む凝集剤を添加して、前記原料分散液中に凝集粒子を形成する凝集工程と
    前記凝集粒子が形成された原料分散液を、加熱して前記凝集粒子を融合する融合工程とを経て作製され、
    前記凝集工程において、前記原料分散液中に前記凝集剤を添加した後にキレート剤を添加することを特徴とする静電潜像現像用透明トナーの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の静電潜像現像用透明トナーを含む静電荷像現像用現像剤。
  5. 2色以上のカラートナーを用いて電子写真方式により、記録媒体表面に前記2色以上のカラートナーを転写して得られた定着済み又は未定着のカラー画像を形成するカラー画像形成工程と、
    請求項1又は2に記載の静電潜像現像用透明トナーを用いて電子写真方式により、前記カラー画像の少なくとも表面に透明画像を形成する透明画像形成工程とを含むことを特徴とする画像形成方法。
  6. 2色以上のカラートナーを用いて電子写真方式により、記録媒体表面に前記2色以上のカラートナーを転写して得られた定着済み又は未定着のカラー画像を形成するカラー画像形成手段と、
    請求項1又は2に記載の静電潜像現像用透明トナーを用いて電子写真方式により、前記カラー画像の少なくとも表面に透明画像を形成する透明画像形成手段とを含むことを特徴とする画像形成装置。
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