JP4697309B2 - 静電荷像現像用トナーセット、画像形成方法、及び、画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナーセット、画像形成方法、及び、画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は静電荷像現像用トナーセット、画像形成方法、及び、画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式や静電記録方式等によって、カラー画像を形成するカラー画像形成装置において、記録媒体表面にカラー画像を形成する、例えば、カラーコピーをとる場合には、次のような画像形成工程の操作が行われる。
すなわち、カラー原稿に照明を当て、その反射光像をカラースキャナーにより色分解して読み取り、画像処理装置で所定の画像処理や色補正を施し、得られる複数色の画像信号に基づいて、例えば半導体レーザーなどを変調し、当該半導体レーザーから画像信号に応じて変調されたレーザー光線を出射する。このレーザー光線を、Se、アモルファスシリコンなどの無機感光体、又は、フタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料などを電荷発生層として用いた有機感光体表面に、一色ずつ複数回照射することで、複数の静電潜像を形成する。これら無機又は有機感光体表面に形成される複数の静電潜像をその都度、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び、ブラック(K)の4色のカラートナーで順次現像する。そして、現像されたトナー像を無機又は有機感光体から用紙等の記録媒体表面に転写し、熱定着ロール等からなる定着装置で定着(例えば、加熱定着)することにより、記録媒体表面にカラー画像の形成が行われる。
このようなカラー画像は、定着(例えば、加熱定着)の際にその表面が平滑化されるため、ある程度光沢を有しているのに対し、通常用紙の表面は光沢を有しておらず、カラー画像は、用紙表面と異なった光沢度を有することになる。また、カラートナーに用いられる結着樹脂の種類や定着の方式等により、定着する際のトナーの粘度が変化し、カラー画像の光沢度が変化することが知られている。
カラー画像の光沢度に対する好みは、画像の種類や使用目的等によって異なり、多種多様であるが、人物や風景などの写真原稿の場合には、一般に、鮮明な画像を得るという観点から高光沢な画像が好まれる傾向にある。
カラー画像形成装置において、高光沢な画像を得る技術としては、例えば、特許文献1〜3等に記載の技術が既に提案されており、これらの文献には、カラー複写機を用い、トナーの材質や定着条件等を選択することにより、高光沢な画像を得ることができる旨が記載されている。
さらに、特許文献4には、カラートナー像と透明トナー像とが形成された記録媒体を、ベルトタイプの定着装置を用いて加熱溶融した後、冷却剥離することで、銀塩写真のような高光沢の画像を形成する装置が開示されている。
特開平5−142963号公報 特開平3−2765号公報 特開昭63−259575号公報 特開平5−158364号公報
特許文献1〜3に記載された技術の場合には、トナーによる画像部の光沢度は高くすることができるものの、非画像部の光沢度を高くすることはできず、記録媒体表面の光沢度を均一にすることはできないという問題を有している。また、カラートナーの凹凸が画像表面に残り、銀塩写真や印刷のように平滑にならないため、滑らかな質感が得られないという問題も有している。
また、特許文献4に記載された装置の場合には、高濃度部と低濃度部との境界で段差が目立ち、特に高濃度部の中にある低濃度の小スポットは、穴が空いたようにへこんでしまうという問題を有している。この現象は、透明トナー中の結着樹脂がカラートナー像の段差を埋めるのに必要な流動を生じないことに起因しており、定着装置を通過する記録媒体の速度が速い場合に顕著となる。定着装置の温度及び圧力の条件を実用的な範囲で用いる限り、上記特許文献4に記載された技術では、速いプリント速度と高光沢で均一な画像とを得ることを両立することができないという問題を有している。
さらに、上記技術において使用される透明トナーは、高温高湿環境下や長期間の保存によって、定着された透明トナー層が変形してしまう問題があり、さらに、折り曲げに対する機械的な強度が低く、ひび割れを起こしやすいという問題も有している。
この問題を解決するために、低温定着性に優れ、かつ割れにくい、しなやかな樹脂から実用的な製造スケールで透明トナーを作製するには、液中乾燥法、乳化凝集法、溶融懸濁法、溶解懸濁法等の湿式製法によるのが適当と思われる。しかし、有機溶剤を用いる液中乾燥法及び溶解懸濁法では、水層及び油層への溶解性と使用可能な溶媒の組み合わせから、使用できる材料が限定されることが多く、また、溶媒の使用自体が環境負荷・安全性の観点から製造上の課題となることが懸念される。
水系で分散・乳化を行う乳化凝集法及び溶融懸濁法では、分散安定性を得るために、ポリマー分子構造に親水性を導入するとともに、界面活性剤を用いる必要がある。しかし、乳化に必要な程度の親水性を付与したポリエステル樹脂材料を用いてトナーを製造すると、得られるトナーの帯電性・環境安定性を損ねることがある。そのため界面活性剤等によって親水性を補うのが好ましいとされるが、多量の界面活性剤の利用は環境負荷・洗浄コストの観点から製造上の課題となることが懸念される。
本発明は、画像領域内において、画像部と非画像部の光沢ムラを軽減する静電荷像現像用トナーセットを提供することを目的とする。さらに本発明は、画像部と非画像部の光沢ムラを軽減する画像形成装置、及び、画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の<1>、<10>、及び、<11>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<9>、及び、<12>とともに以下に記載する。
<1> 着色剤を含有する少なくとも1種の着色トナー、及び、着色剤を含有しない透明トナーから構成され、前記透明トナーの母粒子は、粒子径7.5μm以上15μm以下の粒子における形状係数0.94以下の粒子の比率が5個数%以下であり、かつ、前記透明トナーの母粒子の波長700nmにおける光の反射率が90%以上であることを特徴とする、静電荷像現像用トナーセット、
<2> 前記着色トナーは非結晶性ポリエステル樹脂を含み、前記透明トナーは結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有する、<1>に記載の静電荷像現像用トナーセット、
<3> 前記透明トナーの含有する結晶性ポリエステル樹脂中のスルホン酸基を有する多価カルボン酸に由来する単量体単位の量を(a)mol%、前記透明トナーにおいて、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の全量に対する結晶性ポリエステル樹脂の比率を(b)としたとき、(a)×(b)が4mol%以下である、<2>に記載の静電荷像現像用トナーセット、
<4> 前記着色トナーの含有する結晶性ポリエステル樹脂量が結着樹脂全体の3重量%以下である、<1>〜<3>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット、
<5> 前記着色トナー及び/又は前記透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂を含む、<2>〜<4>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット、
<6> 前記透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂を含む、<2>〜<5>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット、
<7> 前記芳香族基を有する重縮合性単量体が、ビスフェノールA構造を有する、<5>又は<6>に記載の静電荷像現像用トナーセット、
<8> 前記着色トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度をTg(A)、前記透明トナーが含有する非結晶性ポリエステルのガラス転移温度をTg(B)としたとき、Tg(B)−Tg(A)≧2℃である、<2>〜<7>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット、
<9> 前記着色トナーが、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを有する、<1>〜<8>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット、
<10> 潜像保持体に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤保持体に保持された<1>〜<9>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセットを用いて前記潜像保持体に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記潜像保持体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写工程と、前記被転写体に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有することを特徴とする画像形成方法、
<11> 潜像保持体と、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を定着する定着手段とを有し、前記トナーとして<1>〜<9>いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセットを使用することを特徴とする画像形成装置、
<12> 前記転写手段が、トナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、前記中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に転写する二次転写手段とを有する、<11>に記載の画像形成装置。
<1>に記載の発明によれば、画像領域内において、画像部と非画像部の光沢ムラを軽減することができる静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<2>に記載の発明によれば、着色トナーが非結晶性ポリエステル樹脂を含有しない場合や、透明トナーが結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性樹脂を含有しない場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<3>に記載の発明によれば、上記(a)×(b)が4mol%を超える場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<4>に記載の発明によれば、着色トナーが結晶性ポリエステル樹脂をトナー全体の3重量%を超えて含有する場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<5>に記載の発明によれば、着色トナー及び透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂が芳香族基を有する重縮合性単量体を用いずに重合された非結晶性ポリエステル樹脂である場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<6>に記載の発明によれば、透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いずに重合された非結晶性ポリエステル樹脂である場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<7>に記載の発明によれば、芳香族基を有する重縮合性単量体が、ビスフェノールA構造を有していない場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<8>に記載の発明によれば、上記Tg(A)−Tg(B)<2℃である場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラを軽減することができる静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<9>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、画像部の色再現性に優れる静電荷像現像用トナーセットを提供することができる。
<10>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラが軽減される画像形成方法を提供することができる。
<11>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラが軽減される画像形成装置を提供することができる。
<12>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、画像部と非画像部の光沢ムラがさらに軽減される画像形成装置を提供することができる。
1.静電荷像現像用トナーセット
本実施形態の静電荷像現像用トナーセット(以下、単に「トナーセット」ともいう。)は、着色剤を含有する少なくとも1種の着色トナー、及び、着色剤を含有しない透明トナーから構成され、前記透明トナーの母粒子は、粒子径7.5μm以上15μm以下の粒子における形状係数0.94以下の粒子の比率が5個数%以下であり、かつ、前記透明トナーの母粒子(以下、「透明トナー母粒子」ともいう。)の波長700nmにおける光の反射率が90%以上であることを特徴とする。
本実施形態の静電荷像現像用トナーセットは、着色トナーにより形成された画像を含む画像領域において、画像部と非画像部の光沢差の軽減を図るものである。着色トナーにより画像が形成された画像部は、記録媒体の光沢と着色トナーにより形成された画像の光沢との差異により、光沢ムラが発生する場合がある。また、多色カラー画像が形成された場合には、付与されるトナー量によっても画像内で光沢ムラが発生する場合がある。本実施形態のトナーセットによれば、このような画像領域に透明トナーを付与することによって、画像領域内の光沢ムラが改善される。
具体的には、記録媒体の一部に写真画像が形成され、また、他の一部に文字画像が形成された場合、特に写真画像部では色ムラが問題となる。透明トナーは、写真画像が形成された領域、又は、その写真画像領域の周囲を含む領域に付与されることが好ましい。
なお、本実施形態において、数値範囲を表す「a〜b」の表記は、特に断りのない限り、「a以上b以下」を意味する。すなわち、端点であるa及びbを含む数値範囲を意味する。
以下、本実施形態の静電荷像現像用トナーセットについてさらに詳述する。
(透明トナー)
本実施形態において、透明トナーは結着樹脂を含有し、着色剤を実質的に含有しない。
ここで、着色剤を実質的に含有しないとは、透明トナー中の着色剤の含有量が、透明トナー全体の1重量%以下であることを意味し、0.1重量%以下であることが好ましく、着色剤を含有しないことがより好ましい。なお、微量の不純物による着色や、透明トナーに含まれる各成分による若干の着色を容認するものである。また、色調整の観点から、青色顔料を僅かに添加するなど、透明トナーは極少量の着色剤を含有していてもよく、画像の明度を保持する観点で、1重量%以下の範囲内で使用できるが、着色剤を含有しないことが好ましい。
<透明トナー母粒子の形状係数0.94以下の比率>
本実施形態において、透明トナー母粒子は、粒子径7.5μm以上15μm以下の粒子における形状係数0.94以下の粒子の比率が5個数%以下である。前記の比率は、比較的大粒径の透明トナー母粒子の中で、不定形に近い形状のトナー母粒子が少ないことを意味する。透明トナー母粒子の粒子径7.5μm以上15μm以下の粒子における形状係数0.94以下の粒子の比率が5個数%を超えると、非画像部の光沢ムラが発生するおそれがある。
粒子径7.5μm以上15μm以下の粒子における形状係数0.94以下の粒子の比率は、4個数%以下であることが好ましく、より好ましくは3個数%以下であり、さらに好ましくは2個数%以下である。
前記形状係数は、以下の式で与えられ、真球状の時に1となり、球状から離れるについて小さくなる。
形状係数=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
前記トナーの形状係数は、フロー式粒子分析装置FPIA2100(ホソカワミクロン(株)製)を用いて測定することができる。測定条件は、以下の通りである。
前処理:トナー300mgに対して、純水20mlで希釈し、界面活性剤水溶液になじませて超音波で3分間分散処理する。
測定条件:HPF測定モード(高倍率撮像モード)
分析量:0.35μL
粒子計数:1,500〜5,000カウント
解析条件:粒径限定範囲 0.60〜10.05μm(円相当径)
円形度限定範囲 0.40〜1.00
また、透明トナー母粒子全体の形状係数は0.950以上0.975以下であることが好ましく、より好ましくは0.955以上0.970以下であり、さらに好ましくは0.960以上0.965以下である。
透明トナー母粒子の形状係数が上記範囲内であると、透明トナーとキャリアとの接触を好ましく維持できる。形状係数が0.975以下であると、透明トナーとキャリアとの接触点の面積が適度であるため、特に新たに加えられる透明トナーの帯電量の増加が速く、低帯電量トナーが相対的に減少し、カブリを抑制できる。また、形状係数が0.950以上であると、透明トナーが点でキャリアと接触する確率が適切な範囲であり、透明トナーのキャリアとの接触部分に過剰の圧力がかからず、その結果透明トナーが含有する外添剤等により、キャリアの被覆樹脂が削られることを抑制でき、帯電量に優れるので好ましい。
また、透明トナーの形状係数は、融合温度、融合時間、融合時のpH等の調整により、必要な範囲に制御可能である。結着樹脂の分子量、ガラス転移温度、架橋材料量、架橋材料種、離型剤量、離型剤溶融温度、着色剤含有量等によって上記の条件は変化するものの、一般に、粘度の低い条件(例えば融合温度が高い、樹脂の分子量が低い、ガラス転移温度が低い、架橋材料量が少ない、離型剤量が多い、離型剤溶融温度が低い、着色剤含有量が少ない)であれば形状は小さくなりやすく、また融合時間が長い、融合時のpHが低い場合も同じく形状係数は小さくなりやすい。これらから条件を選択して上記の範囲に制御することができる。
<D50v、GSDv、GSDp>
本実施形態において、透明トナーの体積平均粒径D50vは好ましくは3.0μm以上9.0μm以下であり、より好ましくは3.0μm以上8.0μm以下であり、さらに好ましくは3.0μm以上7.0μm以下である。D50vが上記範囲内であると、付着力が強く、現像性が良好であるので好ましい。また、画像の解像性が良好であるので好ましい。
また、得られるトナーの体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.30以下であることが好ましい。GSDvが1.30以下であると、解像性が良好であり、トナー飛散やカブリ等の画像欠損の原因となることがないので好ましい。
また、得られるトナーの数平均粒度分布指標(GSDp)は1.40以下であることが好ましく、1.31以下であることがより好ましく、1.20〜1.27であることが特に好ましい。GSDpが上記範囲内であると、解像性が良好であり、トナー飛散やカブリ等の画像欠損の原因となることがないので好ましい。
ここで、体積平均粒径D50v、数平均粒度分布指標(GSDp)、体積平均粒度分布指標(GSDv)等は、例えばコールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)で測定できる。粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
<透明トナー母粒子の反射率>
本実施形態において、透明トナーの母粒子(透明トナー母粒子)の波長700nmにおける光の反射率は90%以上である。93%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
光の反射率が上記範囲内であると、透明性が高く、また、画像領域の光沢ムラが効果的に解消される。
透明トナー母粒子の波長700nmにおける光の反射率は、粉体状態のままで測定したのものであり、JIS Z−8722に準拠する分光式色差計「SE−2000」(日本電色工業(株)製)を用い、光源はC光源2度視野で測定する。測定は付属の取り扱い説明書に沿って行うが、標準板の標準合わせには、オプションの粉体測定用セル内に2mm厚でφ30mmのガラスを介した状態で行うのが好ましい。より詳しくは、前記分光式色差計の粉体試料用試料台(アタッチメント)上に、試料粉体を充填したセルを設置した状態で測定を行う。なお、セルを粉体試料用試料台に設置する以前に、セル内の内容積に対して80%以上粉体試料を充填し、振動台上で1回/秒の振動を30秒間加えた上で測定する。
<結着樹脂>
透明トナーは、結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の両者を含むことにより、良好な定着性と光沢付与性が両立される。
なお、透明トナーは、結着樹脂として結晶性ポリステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましく、さらにその他の樹脂成分を含有してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、非結晶性ポリエステル樹脂は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、特に限定されない。
透明トナーにおいて、前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂全体の2重量%以上10重量%以下であることが好ましく、2重量%以上8重量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは2重量%以上6重量%以下であり、特に好ましくは2重量%以上4重量%以下である。結晶性ポリエステル樹脂の含有量が上記範囲内であると、低温定着性を保持しつつ帯電特性を両立しうる観点から好ましい。
また、透明トナーにおいて、前記非結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂全体の0重量%以上98重量%以下であることが好ましく、より好ましくは50重量%以上98重量%以下であり、さらに好ましくは96重量%以上98重量%以下である。
非結晶性ポリエステル樹脂の含有量が上記範囲内であると、前記結晶性ポリエステル樹脂との相溶性が向上するため、結晶性ポリエステル樹脂の融解温度における低粘度化に伴い、非結晶性ポリエステル樹脂も低粘度化し、トナーとしてのシャープメルト性(鋭敏な溶融特性)が得られるために、低温定着性に有利であるため好ましい。
なお、透明トナーは、結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂以外に、その他の樹脂を含有することもできる。
ここで、前記「結晶性ポリエステル樹脂」における「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が15℃以内であることを意味する。
一方、吸熱ピークの半値幅が15℃を超える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)であることを意味する。
また、本実施形態において、透明トナー及び後述する着色トナーに用いられる「ポリエステル樹脂」は、その構成成分が100%ポリエステル構造からなるポリマー以外にも、ポリエステルを構成する成分と他の成分とを共重合してなるポリマー(共重合体)も意味する。但し、後者の場合には、ポリマー(共重合体)を構成するポリエステル以外の他の構成成分が50重量%未満である。
本実施形態において、透明トナーは、上述の通り、結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。結晶性及び非結晶性ポリエステル樹脂は重縮合性単量体、それらのオリゴマー及びプレポリマーよりなる群から選ばれる少なくとも1種を重縮合して得られる。以下、本実施形態に好適に使用される結晶性及び非結晶性ポリエステル樹脂について説明する。
〔ポリエステル樹脂〕
ポリエステル樹脂を合成するための重縮合反応に用いる重縮合性単量体としては、例えば、ポリカルボン酸及びポリオールが挙げられる。ポリエステル樹脂は、重縮合性単量体としてポリカルボン酸とポリオールとを用いて得られたポリエステル樹脂であることが好ましい。さらにこれらの中でも多価カルボン酸としてジカルボン酸を使用し、ポリオールとしてジオールを使用することがより好ましい。
本実施形態において、ポリカルボン酸は、脂肪族、脂環族、芳香族及びヒドロキシカルボン酸等のポリカルボン酸並びにそれらのアルキルエステル等を含み、ポリオールは、多価アルコール、それらのエステル化合物及びヒドロキシカルボン酸などを含む。ポリエステル樹脂は、重縮合性単量体を用いた直接エステル化反応又はエステル交換反応等により重縮合を行い、作製することができる。この場合、重合されるポリエステル樹脂としてはアモルファス(無定形・非結晶性)ポリエステル、結晶性ポリエステル、などのいずれかの形態、又はそれらの混合形態がある。
重縮合性単量体として用いられるポリカルボン酸は、1分子中にカルボキシ基を2個以上含有する化合物である。
このうち、二価のポリカルボン酸は1分子中にカルボキシ基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、グルタル酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、リンゴ酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロルフタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸、及び、アダマンタン二酢酸等が挙げられる。
また、三価以上のポリカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、及びメサコニン酸、並びに、これらの低級エステル等が挙げられる。さらにまた上記ポリカルボン酸の酸塩化物も挙げられるがこの限りではない。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。さらに前述した脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、二重結合を持つジカルボン酸成分を含有することもある。
本実施形態に用いられるポリオールは、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物である。1分子中に水酸基を2個含有するジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、オクタデカンジオール、エイコサンデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、及び、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
1分子中に水酸基を3個以上含有するポリオールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、及び、テトラエチロールベンゾグアナミン等が挙げられる。
これらのポリオールは1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
−結晶性ポリエステル樹脂−
本実施形態において、透明トナーは、結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用されるポリカルボン酸としては、上記カルボン酸のうち、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、これらの酸無水物、低級エステルあるいは酸塩化物が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用されるジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及び、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
また、二価以上の多価アルコールも併用される。例えば、グリコール、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、及び、テトラエチロールベンゾグアナミン等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂としては、1,9−ノナンジオールと1,10−デカンジカルボン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、1,9−ノナンジオールとアゼライン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、シクロヘキサンジオールとアジピン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、1,9−ノナンジオールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、エチレングリコールとコハク酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、エチレングリコールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、及び、1,4−ブタンジオールとコハク酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂を挙げることができる。これらの中でも特に1,9−ノナンジオールと1,10−デカンジカルボン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、1,9−ノナンジオールとアゼライン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、1,9−ノナンジオールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂、及び、1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステル樹脂が好ましい。
−非結晶性ポリエステル樹脂−
本実施形態において、透明トナー及び後述する着色トナーは、結着樹脂として、非結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましく、透明トナーは、結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂を併用することがより好ましい。
非結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用される二価のカルボン酸としてはフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロルフタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、マロン酸、メサコニン酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸、及び、アダマンタン二酢酸が挙げられる。
また、三価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、及び、ピレンテトラカルボン酸等が挙げられる。
また、これらのポリカルボン酸のカルボキシ基を酸無水物、酸塩化物、又は、低級エステル等に誘導したものを用いてもよい。なお、低級エステルとは、炭素数1から8の脂肪族アルコールとのエステルをいう。
これらの中でも、テレフタル酸やその低級エステル、フェニレン二酢酸、フェニレンジプロパン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることが好ましく、1,4−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレンジプロパン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等がより好ましい。
非結晶性ポリエステルを得るために使用されるポリオールとしては、上記ポリオールのうち、特に、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、ビスフェノールS、ビフェノール、ナフタレンジオール、アダマンタンジオール、アダマンタンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、及び、シクロヘキサンジメタノール等を用いることが好ましい。
また、前記ビスフェノール類はアルキレンオキサイド付加物であることも好ましく、アルキレンオキサイド基としては、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド等を挙げることができ、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。
これらの中でも非結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。すなわち、非結晶性ポリエステル樹脂は、芳香族基を有するポリオール及び/又は芳香族基を有するポリカルボン酸を重縮合して得られた非結晶性ポリエステル樹脂であることが好ましく、芳香族基を有するジオール及び/又は芳香族基を有するジカルボン酸を重縮合して得られた非結晶性ポリエステル樹脂であることがより好ましく、芳香族基を有するジオールを重縮合して得られた非結晶性ポリエステル樹脂であることがさらに好ましい。
前記芳香族基としては特に限定されず、その構造内にフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の芳香族基を含むものであれば特に限定されない。これらの中でも、ビスフェノール骨格を有することが好ましく、ビスフェノール骨格を有するポリオール及び/又はビスフェノール骨格を有するポリカルボン酸を重縮合して得られた非結晶性ポリエステル樹脂であることがより好ましく、ビスフェノール骨格を有するポリオールを用いて得られたポリエステルであることがさらに好ましく、ビスフェノール骨格を有するジオールを用いて作製されたポリエステルであることがさらに好ましい。
前記ビスフェノール骨格とは、2つのフェノール基より構成される骨格であれば特に限定はなく、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールM、ビスフェノールP、ビスフェノールS、ビスフェノールZ等を挙げることができるがこれに限定されるものではない。好ましく使用される骨格としては、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールM、ビスフェノールP、ビスフェノールS、ビスフェノールZが例示され、より好ましくは、ビスフェノールA、ビスフェノールE、ビスフェノールFであり、さらに好ましくはビスフェノールAである。すなわち、非結晶性ポリエステル樹脂は、ビスフェノールA構造を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂であることが好ましい。
ビスフェノール骨格を有する非結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用される重縮合性単量体としては、ビスフェノール骨格を有するポリオールが好ましく、特に、ビスフェノール又はビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物がより好ましい。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の炭素数1〜6のアルキレンオキサイドが例示でき、これらの中でもエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドがより好ましい。
これらの中でも非結晶性ポリエステルを得るために使用されるポリオールとしてはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物がより好ましい。また、アルキレンオキサイドは両末端換算(合計モル数)で2〜4モル付加していることが好ましく、2モル又は4モル付加していることがより好ましい。この範囲である場合、ポリエステルの粘弾性やガラス転移温度がトナーとして使用するために適切に制御されるので好ましい。
芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂を、非結晶性ポリエステル樹脂全体の30〜100重量%含有することが好ましく、50〜100重量%含有することがより好ましく、70〜100重量%含有することがさらに好ましい。
なお、前記芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂は、ポリオールに由来する単量体単位及びポリカルボン酸に由来する単量体単位を合わせた全単量体単位中、芳香族基を有する単量体単位を、30モル%以上含有することが好ましく、40モル%以上含有することがより好ましい。
非結晶性ポリエステル樹脂としては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及び/又はプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸とを反応させたポリエステル樹脂が好ましく、これに、ポリカルボン酸成分として、さらにフマル酸、ドデセニルコハク酸及び無水トリメリット酸よりなるから選択された少なくとも1つのポリカルボン酸を併用することも好ましい。
前記ポリカルボン酸及びポリオールは、1種のポリエステル樹脂(結晶性ポリエステル樹脂又は非結晶性ポリエステル樹脂)を作製するために、それぞれ1種ずつを単独で用いても、一方が1種で他方が2種以上用いても、それぞれ2種以上を用いてもよい。また、重縮合樹脂を作製するためヒドロキシカルボン酸を用いる場合、1種単独で用いても、2種以上を用いてもよく、ポリカルボン酸やポリオールを併用してもよい。
本実施形態において、結晶性ポリエステル樹脂の結晶融解温度Tmは50〜100℃であることが好ましく、50〜90℃であることがより好ましく、50〜80℃であることがさらに好ましい。結晶性ポリエスエル樹脂の結晶融解温度が上記範囲内であると、剥離性及び低温定着性に優れ、さらにオフセットが低減できるので好ましい。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂の融解温度の測定には、示差走査熱量計を用い、室温(20℃)から180℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121:87に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。なお、結晶性ポリエステル樹脂は、複数の融解ピークを示す場合があるが、本実施形態においては、最大のピークをもって融解温度とみなす。
一方、非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は30℃以上であることが好ましく、30〜100℃であることがより好ましく、50〜80℃であることがさらに好ましい。
上記の数値の範囲内であると、使用状態においてガラス状態であるため、画像形成時に受ける熱や圧力によってトナー粒子が凝集することがなく、機内に付着堆積することがなく、長期間にわたって安定した画像形成能が得られる。
ここで、非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値のことをいう。
また、本実施形態におけるガラス転移温度の測定は、例えば、示差走査熱量測定法に従い、例えば、「DSC−20」(セイコー電子工業(株)製)によって測定でき、具体的には、試料約10mgを一定の昇温速度(10℃/min)で加熱し、ベースラインと吸熱ピークの傾線との交点よりガラス転移温度が得られる。
後述する着色トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度をTg(A)(℃)、透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度をTg(B)としたとき、Tg(B)−Tg(A)≧2℃であることが好ましい。着色トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度と、透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度との差が上記範囲内であると、定着装置より印加される熱量での溶融が良好であり、光沢ムラの発生が抑制されるので好ましい。なお、画像部と非画像部とを比較すると、画像部の方がトナー総量が多いため、より溶融しやすいことが好ましい。
Tg(B)−Tg(A)は、2℃以上10℃以下であることがより好ましく2℃以上8℃以下であることがさらに好ましく、2℃以上5℃以下であることが特に好ましい。
ここで、着色トナー及び/又は透明トナーが2種以上の非結晶性ポリエステル樹脂を含有する場合、Tg(B)及びTg(A)は、最も含有量の多い非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度で比較するものである。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は10,000〜60,000であることが好ましく、15,000〜45,000であることがより好ましく、20,000〜30,000であることがさらに好ましい。
また、非結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は5,000〜100,000であることが好ましく、10,000〜90,000であることがより好ましく、20,000〜80,000であることがさらに好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量が、それぞれ上記の数値の範囲内であると、画像強度と定着性が両立されるので好ましい。上記の重量平均分子量は、いずれもテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による分子量測定で得られる。樹脂の分子量はTHF可溶物をTSK−GEL(GMH(東ソー(株)製))等を使用して、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して分子量が算出される。
前記結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の酸価は、1〜50mgKOH/gであることが好ましく、5〜50mgKOH/gであることがより好ましく、8〜50mgKOH/gであることがさらに好ましい。
酸価が上記範囲内であると、定着特性及び帯電安定性に優れるので好ましい。
本実施形態において、重縮合工程として、既述の重縮合単量体であるポリカルボン酸及びポリオールと、予め作製しておいたオリゴマー及び/又はプレポリマーとの重合反応とを含むこともできる。プレポリマーは、上記単量体に溶融又は均一混合できるポリマーであれば限定されない。
さらに本実施形態において、結着樹脂は、結晶性及び非結晶性ポリエステル樹脂を含むものであれば上述した重縮合成分の単独重合体、上述した重縮合成分を含む2種以上の単量体を組合わせた共重合体、又はそれらの混合物、グラフト重合体、一部枝分かれや架橋構造などを有していてもよい。
また、本実施形態において、透明トナーが含有する結晶性ポリエステル樹脂中のスルホン酸基を有する多価カルボン酸に由来する単量体単位の量を(a)mol%、前記透明トナーの結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の全量に対する結晶性ポリエステル樹脂の比率(重量比率)を(b)としたとき、(a)×(b)が4mol%以下であることが好ましい。
スルホン基は強酸であるため親水性が強く、水中で作製するケミカル製法ではトナー表面に存在しやすくなる。そのため、(a)×(b)が4mol%以下であると、良好な形状の分布が得られるので好ましい。
(a)×(b)は、0mol%以上4mol%以下であることが好ましく、0mol%以上3mol%以下であることがより好ましく、0mol%以上2mol%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態において、透明トナーの結着樹脂中のスルホン酸基含有量が少ないことが好ましい。スルホン酸基は、結晶性ポリエステル樹脂中のスルホン酸基を有する多価カルボン酸に由来することが多いことから、上記(a)×(b)を規定することにより、スルホン酸基含有量の少ないポリエステル樹脂とすることができる。
上記スルホン酸基を有する多価カルボン酸に由来する単量体単位の量は、以下の方法により測定される。
結晶性ポリエステル樹脂中のスルホン酸(塩)含有モノマー量の定量には、核磁気共鳴装置(1H−NMR)を用いて下記の通り行う。
0.7mLの重クロロホルム溶液に30mgのサンプルを溶解させ、基準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を濃度0.05体積%で添加したものを測定試料とする。試料管は5mm径のNMR測定用ガラス管を使用する。測定は核磁気共鳴装置JNM−AL400(日本電子(株)製)を用い、23〜25℃の温度下、積算回数1,000回の条件で行う。
得られたスペクトルの解析結果から、構造確認及び積分比による組成比計算を行う。
また、結晶性ポリエステル樹脂と非結晶性ポリエステル樹脂の比率は、以下の方法により測定される。すなわち、分取クロマトグラフィーにより樹脂成分を単離し、比率を求める。樹脂が結晶性ポリエステル樹脂か非結晶性ポリエステル樹脂であるかは、DSCにより判定する。
上記の(a)×(b)が4mol%以下の結晶性ポリエステル樹脂とするためには、スルホン酸基を含有する多価カルボン酸の使用量を制限することが好ましく、具体的には、スルホン酸基を有する多価カルボン酸の使用量を、多価カルボン酸及び多価アルコールを含めた重縮合性単量体全体の3mol%以下とすることが好ましく、より好ましくは2.5mol%以下であり、さらに好ましくは2mol%以下である。
ここで、上記スルホン酸基は、塩を形成していてもよく、スルホン酸基及びスルホン酸塩基の総量として上記範囲内とすることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂は、上記多価アルコールと多価カルボン酸を常法に従って縮合反応させることによって製造することができる。例えば、上記多価アルコールと多価カルボン酸、必要に応じて触媒を入れ、温度計、撹拌器、流下式コンデンサを備えた反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)の存在下、150〜250℃で加熱し、副生する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、所定の酸価に達した時点で反応を停止させ、冷却し、目的とする反応物を取得することによって製造される。
このポリエステル樹脂の合成に使用する触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド等の有機金属やテトラブチルチタネート等の金属アルコキシドなどのエステル化触媒が挙げられる。このような触媒の添加量は、原材料の総量に対して0.01〜1重量%とすることが好ましい。
〔他の結着樹脂〕
本実施形態において、結着樹脂として、上記の結晶性ポリエステル樹脂や非結晶性ポリエステル樹脂とともに、又は単独で、従来公知の熱可塑性結着樹脂などを使用してもよい。具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体((メタ)アクリル酸エステル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニルニトリル系樹脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビニルエーテル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニルケトン系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂の中でも上記の各種ビニル系樹脂が好ましい。
ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合やシード重合により樹脂粒子分散液を容易に調製することができる点で有利である。前記ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなどのビニル系高分子酸やビニル系高分子塩基の原料となるモノマーが挙げられる。
スチレン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂、特にスチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂を、本実施形態における非結晶性樹脂として使用してもよい。
ビニル芳香族単量体(スチレン系単量体)50〜90重量部、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体((メタ)アクリル酸エステル系単量体)10〜50重量部、これらの単量体と共重合可能な他の単量体0〜10重量部、及びエチレン性不飽和酸単量体1〜3重量部よりなる単量体混合物を重合して得られる共重合体を界面活性剤で分散安定化した分散液が非結晶性樹脂成分として好ましい。上記の共重合体のガラス転移温度は50〜70℃であることが好ましい。
以下に上記の共重合樹脂を構成する重合性単量体について説明する。
スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンや、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン等のアルキル鎖を持つアルキル置換スチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン等のハロゲン置換スチレン、4−フルオロスチレン、2,5−ジフルオロスチレン等のフッ素置換スチレン等がある。スチレン系単量体としては、スチレンが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、(メタ)アクリル酸n−メチル、(メタ)アクリル酸n−エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸ターフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等がある。(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸n−ブチルが好ましい。
エチレン性不飽和酸単量体は、カルボキシ基、スルホン酸基、酸無水物等の酸性基を含有するエチレン性不飽和単量体である。
前記スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂及びスチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂にカルボキシ基を含有させる場合は、カルボキシ基を有する重合性単量体を共重合させることによって得ることができる。
このようなカルボキシ基含有重合性単量体の具体例としては、アクリル酸、アコニット酸、アトロパ酸、アリルマロン酸、アンゲリカ酸、イソクロトン酸、イタコン酸、10−ウンデセン酸、エライジン酸、エルカ酸、オレイン酸、オルト−カルボキシケイ皮酸、クロトン酸、クロロアクリル酸、クロロイソクロトン酸、クロロクロトン酸、クロロフマル酸、クロロマレイン酸、ケイ皮酸、シクロヘキセンジカルボン酸、シトラコン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ジヒドロキシケイ皮酸、チグリン酸、ニトロケイ皮酸、ビニル酢酸、フェニルケイ皮酸、4−フェニル−3−ブテン酸、フェルラ酸、フマル酸、ブラシジン酸、2−(2−フリル)アクリル酸、ブロモケイ皮酸、ブロモフマル酸、ブロモマレイン酸、ベンジリデンマロン酸、ベンゾイルアクリル酸、4−ペンテン酸、マレイン酸、メサコン酸、メタクリル酸、メチルケイ皮酸、メトキシケイ皮酸等であり、重合体形成反応の容易性などからアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などが好ましく、アクリル酸がより好ましい。
本実施形態の透明トナーに用いる結着樹脂は、その重合時に連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては特に制限はないが、チオール成分を有する化合物が例示できる。具体的には、ヘキシルメルカプタン、ヘプチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が好ましく、特に分子量分布が狭く、そのため高温時のトナーの保存性が良好になる点で好ましい。
なお、前記エチレン性不飽和単量体における解離基の濃度は、例えば、室井宗一著、「高分子ラテックスの化学」、高分子刊行会、1970年に記載されているような、トナー粒子等の粒子を表面から溶解して定量する方法などにより決定される。なお、前記方法等により、粒子の表面から内部にかけての樹脂の分子量やガラス転移温度も決定される。
<離型剤>
本実施形態の透明トナー及び後述する着色トナーには、必要に応じて、離型剤を添加してもよい。離型剤は一般に離型性を向上させる目的で使用されるが、特に夏環境下における低帯電を抑制するために、極性基を有する離型剤が好ましい。前記極性基が存在することにより水分子との相互作用を抑制し夏環境下の低帯電を抑制できる。前記離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。これらの中で、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスが前述の理由で好ましい。
本実施形態において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの離型剤の添加量としては、透明トナー及び着色トナー粒子の全量に対して、それぞれ1重量%以上20重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以上15重量%以下である。上記範囲内であると、離型剤の効果が十分であり、また現像機内部においてトナー粒子が破壊されにくいため、離型剤のキャリアへのスペント化が生じず、帯電も低下しにくい。
<内添剤>
本実施形態において、透明トナー及び後述する着色トナーは、トナー内部に内添剤を添加してもよい。
内添剤は一般に定着画像の粘弾性制御の目的で使用される。前記内添剤の具体例としては、シリカ、チタニアのような無機粒子や、ポリメチルメタクリレート等の有機粒子などからなり、分散性を高める目的で表面処理されていてもよい。またそれらは単独でも、2種以上の内添剤を併用してもよい。
<外添剤>
本実施形態において、透明トナー及び後述する着色トナーには、流動化剤や帯電制御剤等の外添剤を外添してもよい。
外添剤としては、表面をシランカップリング剤などで処理したシリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、カーボンブラック等の無機粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー粒子、アミン金属塩、サリチル酸金属錯体等、公知の材料が使用できる。それらは単独でも、2種以上の外添剤を併用してもよい。
また、本実施形態に用いることができる外添剤は、窒素原子を含有した酸化物であることが好ましく、窒素原子を含有したシリカ粒子であることがより好ましい。外添剤が窒素原子を含有した酸化物であると、温湿度環境の変化時、特に低温低湿度環境から高温高湿度環境へ変化した場合におけるカブリ、及び、画像濃度に優れる。
前記窒素原子を含有したシリカ粒子としては、表面をアミノシランカップリング剤で処理したシリカ粒子を例示できる。
<帯電制御剤>
本実施形態において、透明トナー及び後述する着色トナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、4級アンモニウム基を有するアルキル(フェニル)化合物のハロゲン化物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本実施形態の透明トナー及び後述する着色トナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
(着色トナー)
着色トナーは、着色剤及び結着樹脂を含み、必要に応じて、離型剤、内添剤、外添剤等の他の成分を含有する。
本実施形態の静電荷像現像用トナーセットは、少なくとも1種の着色トナーを含み、複数の着色トナーを含むものであることが好ましい。
具体的には、着色トナーは、少なくとも、シアン色を呈するシアントナー、マゼンタ色を呈するマゼンタトナー、及び、イエロー色を呈するイエロートナーから構成されることが好ましい。また、必要に応じて、ブラック色を呈するブラックトナーを含むことも好ましい。
<D50v、GSDv、GSDp>
着色トナーにおいて、D50v、GSDv、GSDpの好ましい範囲及びその理由は透明トナーと同様である。
また、体積平均粒径D50v、数平均粒度分布指標(GSDp)、体積平均粒度分布指標(GSDv)等の測定方法は、上述の通りである。
<着色剤>
本実施形態において、着色トナーは、着色剤を含有する。
本実施形態に用いることができる着色剤としては、特に制限はなく、一般的な染料、顔料を用いることができる。ただし染料は水溶性のものが存在するため、本実施形態のように水中でトナーを作製する工程を有するものには顔料が好ましい。
より具体的には、例えば、イエロー系着色剤としては、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、5、6、49、65、73、75、97、98、111、116、130等のモノアゾ系顔料;C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 120、151、175、180、181、194等のベンズイミダゾロン系顔料;C.I.Pigment Yellow 93、C.I.Pigment Yellow 94、95、128、166等のジスアゾ縮合系顔料;C.I.Pigment Yellow 110、C.I.Pigment Yellow 109等のイソインドリノン系顔料;C.I.Pigment Yellow 147、C.I.Pigment Yellow 24、108、193、199等のアントラキノン系顔料;C.I.Pigment Yellow 12、13、14、17、55、63、81、83、87、90、106、113、114、121、124、126、127、136、152、170、171、172、174、176、188等のジスアゾ系顔料;C.I.Pigment Yellow 61、62、133、168、169等のアゾレーキ顔料;C.I.Pigment Yellow 139等のイソインドリン系顔料;C.I.Pigment Yellow 138等のキノフタロン系顔料が挙げられる。
マゼンタ系着色剤としては、C.I.Pigment Red 146、C.I.Pigment Red 2、5、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、22、23、31、32、95、112、114、119、136、147、148、150、164、170、184、187、188、210、212、213、222、223、238、245、253、256、258、261、266、267、268、269等のβ−ナフトール系顔料;C.I.Pigment Red 57:1、他にはC.I.Pigment Red 18:1、48:2、48:3、48:4、48:5、50:1、51、52:1、52:2、53:1、53:2、53:3、58:2、58:4、64:1、68、200等のアゾレーキ系顔料;C.I.Pigment Red 209、C.I.Pigment Red 122、192、202、207、C.I.Pigment Violet 19等のキナクリドン系顔料;C.I.Pigment Red 37、38、41、111、C.I.Pigment Orange 13、15、16、34、44等のジスアゾ系顔料;C.I.Pigment Red 171、175、176、185、208、C.I.Pigment Violet 32、C.I.Pigment Orange 36、60、62、72等のベンズイミダゾロン系顔料;C.I.Pigment Red 144、166、214、220、221、242、248、262、C.I.Pigment Orange 31等のジスアゾ縮合系顔料;C.I.Pigment Violet 23、37等のジオキサジン系顔料;C.I.Pigment Red 254、255、264、272、C.I.Pigment Orange 71、73等のジケトピロロピロール系顔料が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機着色剤が例示できる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック等の有機着色剤を例示できる。
また、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG等緑色顔料、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料を用いることができ、また染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー等を挙げることができる。
着色剤の分散方法は着色剤を界面活性剤等の分散剤とともに機械的な衝撃等により、水系媒体中に分散することにより着色剤分散液を作製し、これを結着樹脂粒子等とともに凝集させトナー粒径に造粒することによって、得ることができる。
機械的な衝撃等による着色剤分散の具体例としては、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等を用いて着色剤粒子の分散液を調製することができる。また、これらの着色剤は極性を有する界面活性剤を用いて、ホモジナイザーによって水系媒体に分散することもできる。
着色剤は、定着時の発色性を確保するために、着色トナーの固体分総重量に対して、4重量%以上15重量%以下の範囲で添加することが好ましく、4重量%以上10重量%以下の範囲で添加することがより好ましい。ただし、黒色着色剤として磁性体を用いる場合は、12重量%以上48重量%以下の範囲内で添加することが好ましく、15重量%以上40重量%以下の範囲で添加することがより好ましい。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒色トナー、白色トナー、緑色トナー等の各色トナーが得られる。
<結着樹脂>
着色トナーは、結着樹脂として非結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。着色トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂は、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合されたものであることが好ましい。
着色トナーにおいて、結着樹脂が含有する非結晶性ポリエステル樹脂の量は、結着樹脂全体の80重量%以上100重量%以下であることが好ましく、90重量%以上100重量%以下であることがより好ましく、95重量%以上100重量%以下であることがさらに好ましい。結着樹脂中の非結晶性ポリエステル樹脂の含有量が上記範囲内であると、現像機内でのキャリアの撹拌によるトナーの破壊が生じにくいので好ましい。
また、着色トナーにおいて、結着樹脂が含有する結晶性ポリエステル樹脂の量は、結着樹脂全体の3重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、含有しないことがさらに好ましい。着色トナーの結着樹脂における結晶性ポリエステル樹脂の含有量が上記範囲内であるとトナーとキャリアの撹拌により破壊したトナーの破片がキャリア表面に付着しにくいので好ましい。
なお、着色トナーは、結着樹脂として上記非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂の代わりに、その他の樹脂を使用してもよい。
着色トナーの結着樹脂が含有する非結晶性ポリエステル樹脂としては、透明トナーの結着樹脂で述べた非結晶性ポリエステル樹脂と同様のものが例示でき、好ましい態様である、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂も上述した通りである。
(透明トナー及び着色トナーの製造方法)
本実施形態に用いられる透明トナー母粒子及び着色トナー母粒子の製法としては、混練粉砕法、乳化重合凝集法、懸濁重合法等、特に制限はないが、特に好ましいのは凝集合一法である。凝集合一法により、粒径分布及び粒子形状に優れたトナー母粒子を得ることができるので好ましい。
<混練粉砕法>
混練粉砕法では、結着樹脂と必要に応じて着色剤、離型剤、さらに帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する方法である。また、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法も例示できる。
<凝集合一法>
本実施形態において、透明トナー及び着色トナーの製造方法としては、凝集合一法が好ましく挙げられる。
該凝集合一法は、粒径が1μm以下の樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液、及び、必要に応じて着色剤を分散した着色剤分散液等を混合し、樹脂粒子、必要に応じて着色剤等をトナー粒径に凝集させる工程(以下、「凝集工程」と称することがある。)を含むことが好ましく、また、該凝集合一法は、凝集工程を経た凝集粒子は、樹脂粒子のガラス転移温度以上又は樹脂粒子の融解温度以上の温度に加熱し凝集体を融合し、トナー粒子を形成する工程(以下、「融合工程」とも称する。)を含むことが好ましい。
前記凝集工程においては、互いに混合された樹脂粒子分散液、並びに、必要に応じて着色剤分散液及び離型剤分散液中の各粒子を凝集させてトナー粒径の凝集粒子を形成する。該凝集粒子はヘテロ凝集等により形成され、該凝集粒子の安定化、粒度/粒度分布制御を目的として、イオン性界面活性剤や、金属塩等の一価以上の電荷を有する化合物を添加してもよい。
ここで、「トナー粒径」とは、上記のトナーの体積平均粒径をいう。
前記融合工程においては、前記凝集粒子中の樹脂粒子が、そのガラス転移温度以上の温度条件で溶融し、凝集粒子は不定形からより球形へと変化する。その後、凝集物を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによってトナー粒子を形成する。
〔界面活性剤〕
本実施形態において、トナーの製造時に、例えば、前記懸濁重合法における分散時の安定化、前記凝集合一法における樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び離型剤分散液の分散安定を目的として界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。
透明トナー及び着色トナーにおいては、一般的にはアニオン系界面活性剤は分散力が強く、樹脂粒子、着色剤の分散に優れている。また、離型剤を分散させるための界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが有利である。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用するのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、本実施形態を阻害しない程度であればよく、一般的には少量であり、具体的には0.01重量%以上3重量%以下の範囲であり、より好ましくは0.05重量%以上2重量%以下の範囲であり、さらに好ましくは0.1重量%以上1重量%以下の範囲である。含有量が上記範囲内であると、樹脂粒子分散液、着色剤分散液及び離型剤分散液等の各分散液が安定であり、凝集や特定粒子の遊離も生じず、また、銅化合物の添加量に影響を与えず、本実施形態の効果が十分に得られる。一般的に粒子径の大きい懸濁重合トナー分散物は、界面活性剤の使用量が少量でも安定である。
〔凝集剤〕
本実施形態において、透明トナー及び着色トナーの製造に凝集合一法を用いた場合、凝集工程においてpH変化等により凝集を発生させ、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒径の粒子を調製することができる。同時に粒子の凝集を安定に、また迅速に、又はより狭い粒度分布を持つ凝集粒子を得るため、凝集剤を添加してもよい。
該凝集剤としては一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩等が挙げられる。
凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去を考慮した場合、凝集剤としては、無機酸の金属塩が性能、使用の点で好ましい。具体的には塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩などが挙げられる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であることが好ましく、一価の場合は3重量%以下、二価の場合は1重量%以下、三価の場合は0.5重量%以下であることが好ましい。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物を用いることが好ましい。
(静電荷像現像剤)
本実施形態において、透明トナー及び着色トナーは、それぞれ、透明静電荷像現像剤(透明現像剤)及び着色静電荷像現像剤(着色現像剤)として使用することができる。本実施形態において、透明像現像剤及び着色現像剤は、それぞれ、透明トナー及び着色トナーを含有することのほかは特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像用トナーを単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
キャリアは、フェライト、鉄粉などを芯材として、樹脂で被膜されたキャリアであることが好ましい。
用いられる芯材(キャリア芯材)は、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、又は、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは、磁性キャリアであることが好ましい。キャリア芯材の平均粒径としては、トナー平均粒径の3倍以上10倍以下が好ましい。
また、キャリアの形状係数SF1は、110以上145以下の範囲であることが好ましく、120以上140以下の範囲であることがより好ましい。上記範囲であると、キャリアとトナーとの接触が適切な状態であり、帯電量の効果がさらに向上するので好ましい。
ここで、キャリアの形状係数SF1は、粒子表面の凹凸の度合いを示す形状係数であり、以下の式により算出される。
Figure 0004697309
式中、MLは粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。
SF1の具体的な測定方法としては、例えば、まずスライドグラス上に散布したキャリアの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じて画像解析装置に取り込み、50個のキャリアについてSF1を計算し、平均値を求める方法が挙げられる。
例えば被覆樹脂等としてキャリアに用いることができる樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、炭化水素系樹脂、シリコーン樹脂又はこれらの共重合樹脂を用いることが好ましい。キャリアに用いることができる樹脂としては、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
特にトナーに正帯電性を持たせる目的で、キャリアは、フッ素原子及び/又はケイ素原子を含む樹脂を含有することが好ましい。キャリアにフッ素原子及び/又はケイ素原子を含む樹脂を用いることにより、キャリアはより負に、かつ長期に渡って帯電させることができ、また、温湿度環境の変化時、特に低温低湿度環境から高温高湿度環境へ変化した場合におけるカブリ、及び、画像濃度に優れる。
前記フッ素原子及び/又はケイ素原子を含む樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、炭化水素系樹脂又はこれらの共重合樹脂における水素原子の少なくとも1つをフッ素原子に置換した樹脂、及び/又は、シリコーン樹脂を用いることが好ましく、前記フッ素原子に置換した樹脂はフッ素原子を有する重合性単量体を少なくとも1つ含む重合性組成物を重合して得られた樹脂、及び/又は、シリコーン樹脂を用いることがより好ましく、フッ素原子を有する(メタ)アクリル酸化合物を少なくとも用いて得られた樹脂、及び/又は、シリコーン樹脂を用いることがさらに好ましい。
フッ素原子を有する重合性単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸フルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジフルオロメチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸テトラフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロヘキシルチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチルエチル、及び、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチルメチル等が挙げられる。
また帯電を制御する目的で、樹脂粒子や、無機粒子などを被覆樹脂中に分散して使用してもよい。
上記樹脂被覆層を、キャリア芯材の表面に形成する方法としては、例えば、キャリア芯材の粉末を被膜層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被膜層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被膜層形成用溶液を混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、被膜樹脂を粒子化し被膜樹脂の融解温度以上でキャリア芯材とニーダーコーター中で混合し冷却して被膜させるパウダーコート法が挙げられるが、ニーダーコーター法及びパウダーコート法が特に好ましく用いられる。
上記方法により形成される樹脂被膜量は、キャリア芯材に対して0.5重量%以上10重量%以下の量を被覆して用いられる。トナーと上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー:キャリア=1:100から30:100の範囲であることが好ましく、3:100から20:100の範囲がより好ましい。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本実施形態の画像形成方法は、着色トナーを用いて、電子写真方式によりカラートナー像を記録媒体表面に形成した後、又は、カラートナー像を記録媒体表面に形成すると同時に、そのカラートナー像の上ないしその周辺に透明トナーを転写定着することにより、画像に光沢を付与するものである。本実施形態の画像形成方法は、本実施形態の静電荷像現像用トナーセットを使用するものであれば特に限定されないが、潜像保持体に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤保持体に保持された本実施形態の静電荷像現像用トナーセットを用いて前記潜像保持体に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記潜像保持体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写工程と、前記被転写体に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有することが好ましい。
すなわち、本実施形態において、透明トナーは、着色トナー像(以下、「カラートナー画像」ともいう。)に対し、その上ないし周辺に転写定着することで良好な光沢画像を付与するための透明トナーとして好適であり、この場合、前記画像形成方法は、さらに、カラートナー像を潜像保持体表面に形成するカラートナー像形成工程と、カラートナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたカラートナー像を定着する定着工程とを有することが好ましい。透明トナーを用いてトナー像を形成する潜像保持体と、着色トナー像を形成する潜像保持体とは、同一でも異なっていてもよいが、異なる潜像保持体であることが好ましい。
また、本実施形態の画像形成装置は、本実施形態の静電荷像現像用トナーセットを使用するものであれば特に限定されないが、潜像保持体と、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を定着する定着手段とを有し、前記トナーとして本実施形態の静電荷像現像用トナーセットを使用することが好ましい。潜像保持体を現像してカラートナー像を形成させる現像手段と、前記カラートナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段とを有することがさらに好ましい。
以下、図面を参照して説明する。
図1は実施形態に係る画像形成ユニット10の構成を示した図である。この画像形成ユニット10は、例えばカラープリンタやカラー複写機、又は、これらの複数の機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に実装される。図1に示した画像形成エンジン100Y、100M、100C、100Kはそれぞれ、イエロー(Y)色、マゼンダ(M)色、シアン(C)色、及び、ブラック(K)色の各色のトナーを用いて作像を行う。これに対し、画像形成エンジン100Tは、透明トナーを用いて透明トナー層を形成する。この透明トナーは、可視光領域(400nm〜700nm)における吸収率が所定割合以下のために人間の目ではほとんど認識することができないものであり、主として、画像に光沢感や独特の色調を与えるために利用される。
次に、画像形成エンジン100Y、100M、100C、100K、100Tの構成について詳細に説明する。画像形成エンジン100Yは、矢印A方向に回転する感光体ドラム(潜像保持体)11Yと、感光体ドラムを決められた帯電電位に一様に帯電させる帯電装置12Yと、Y(イエロー)の画像データに応じた光を感光体ドラム11Yに照射して静電潜像を形成する露光装置13Yと、静電潜像にイエローのトナーを供給することで現像を行って感光体ドラム11Yの表面にトナー像を形成する現像装置14Yと、中間転写ベルト106にトナー像を一次転写するための一次転写装置15Yと、一次転写後の感光体ドラム11Yの表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置16Yとを備えている。画像形成エンジン100M、100C、100K、100Tの構成も、トナーの色が異なる点を除けば、画像形成エンジン100Yと同様である。
中間転写ベルト106は、複数の各種ロール108、109、110、111、112に掛け渡されており、これらロールによって矢印B方向に周回移動させられる。この中間転写ベルト106には、画像形成エンジン100Y、100M、100C、100K、100Tによって形成されたトナー像が重ね合わされるようにして一次転写される。二次転写ロール111は、対向ロール113との間に形成されるニップ領域において、中間転写ベルト106の外周面に転写されているトナー像を、図示せぬ用紙供給源から搬送路114に沿って搬送されてくる用紙へ転写(二次転写)する。定着装置42は、搬送路114を挟んで互いに対向する定着ロール42a及び加圧ロール42bを備えており、トナー像が二次転写された用紙に対し、定着ロール42a及び加圧ロール42bによって圧力を加えながら急速に加熱することによってトナー像を用紙に定着させる。
記録媒体表面に着色トナー像及び透明トナー像を形成する手段には、従来公知の電子写真方式のトナー画像形成装置を用いることができる。記録媒体表面にカラー画像を形成するという目的を満たす限り、それ自体公知のトナー画像形成装置を使うことができる。
例えば、感光体(静電潜像保持体)と、該感光体に対向する帯電装置(帯電手段)と、カラー画像を形成するための画像信号を制御するための画像信号形成装置と、該画像信号形成装置からの画像信号により前記感光体を像様に露光して潜像を形成する露光装置(露光手段)と、カラートナーを含む現像剤層により前記感光体表面の潜像を現像してトナー像を得る現像装置(現像手段)と、感光体表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置(転写手段)からなることが好ましい。
また、上述のように中間転写体を備え、感光体のトナー像を一旦中間転写体に転写した後、中間転写体から記録媒体表面にトナー像を二次転写装置で転写する構成も好ましい。
前記感光体としては、特に制限はなく従来公知のものが問題なく採用され、単層構造でもよく、多層構造で機能分離型でもよい。また、材質としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機感光体でもよいし、有機感光体(いわゆるOPC(Organic Photoconductor))でもよい。
前記帯電装置としては、例えば、導電性又は半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触帯電装置、コロナ放電を利用したコロトロン帯電やスコロトロン帯電などの非接触型の帯電装置等、それ自体公知の手段を使用することができる。
前記露光装置としては、半導体レーザー及び走査装置の組み合わせ、光学系からなるレーザーROS(Raster Output Scanner)、あるいは、LEDヘッドなど、従来公知の露光手段を使用することができる。均一で、解像度の高い露光像を作るという好ましい態様を実現させるためには、レーザーROS又はLEDヘッドを使うことが好ましい。
前記画像信号形成装置としては、トナー像を記録媒体表面の所望の位置に形成し得るような信号を形成できる限り、従来公知のいずれの手段を使うこともできる。
前記現像装置としては、前記感光体表面の潜像に、均一で解像度の高いトナー像を形成できるといった機能を有する限り、一成分系、二成分系を問わず従来公知の現像装置を使用することができる。粒状性が良好で、滑らかな調子再現ができるという観点から、二成分系の現像装置が好ましい。
前記転写装置としては、例えば、電圧を印加した導電性又は半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、感光体と記録媒体又は中間転写体との間に電界を作り、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などで記録媒体又は中間転写体の裏面をコロナ帯電して、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段など、従来公知の手段を使用することができる。
前記中間転写体としては、絶縁性又は半導電性のベルト材料、絶縁性又は半導電性の表面を持つドラム形状のものを使うことができる。連続した画像形成時において、安定的に転写性を維持し、装置を小型化できるという観点から、半導電性のベルト材料が好ましい。このようなベルト材料としては、カーボンファイバーなどの導電性のフィラーを分散した樹脂材料からなるベルト材料が知られている。この樹脂としては、例えばポリイミド樹脂が好ましい。
前記二次転写装置としては、例えば、電圧を印加した導電性又は半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、中間転写体と記録媒体との間に電界を作り、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などで中間転写体の裏面をコロナ帯電して、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段など、公知の手段を使うことができる。
以上の如きトナー画像形成装置により、記録媒体表面にカラートナー像を形成することができる。
以上、本実施形態の画像形成装置について、好ましい例を挙げて説明したが、本実施形態は、上記例に限定されるものではなく、本実施形態の構成を具備する限り、従来公知の知見から、あるいは、本実施形態のために新たに発見ないし発明した技術により、本実施形態の構成を置き換えることができる。
以下に、実施例を示して本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において「部」は特に断りのない限り、「重量部」を示す。
(非結晶性ポリエステル樹脂の調製)
撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、酸成分(多価カルボン酸類)及びアルコール成分(多価アルコール類)として、以下の表に示す材料組成比(モル比)にて各材料を投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、モノマー成分に対してジブチルスズブオキサイドを0.16重量%投入して、窒素ガス気流下約195℃で約6時間撹拌反応させ、さらに温度を約240℃に上げて約6.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間撹拌反応させて、淡黄色透明の非結晶性ポリエステル樹脂1〜4を得た。
Figure 0004697309
上記の表1において使用したモノマーは以下の通りである。
TPA:テレフタル酸
FA:フマル酸
DSA:ドデセニルコハク酸無水物
TMA:トリメリット酸無水物
BisAEO:ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物
BisAPO:ビスフェノールAプロピレンオキサイド2mol付加物
PG:プロピレングリコール
NPG:ネオペンチルグリコール
(非結晶性ポリエステル樹脂分散液の調製)
非結晶性樹脂500部を酢酸エチル2,500部に溶解し、アニオン界面活性剤ダウファックス20部をイオン交換水3,000部に溶解した液を加え、ウルトラタラックスを用い、8,000回転で20分間撹拌し、酢酸エチルを留去し、非結晶性樹脂分散液を得た。その後、エバポレーターで水分を除去し、固形分濃度を30重量%以上にした後、脱イオン水を加え固形分濃度30重量%の非結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)〜(4)を得た。
(結晶性ポリエステル樹脂の調製)
撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、酸成分(多価カルボン酸類)及びアルコール成分(多価アルコール類)として、以下の表に示す材料組成比(モル比)にて各材料を投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、モノマー成分に対してジブチルスズブオキサイドを0.30重量%投入して、窒素ガス気流下約180℃で5時間撹拌反応させ、さらに温度を約230℃に上げて2.0時間撹拌反応させた後空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂を合成した。
Figure 0004697309
上記表で使用した成分は以下の通りである。
SDSP:イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム
<スルホン酸(塩)基含有量の測定>
結晶性ポリエステル樹脂中スルホン酸(塩)含有モノマー量の定量には、核磁気共鳴装置(1H−NMR)を用いて下記の通り行った。
0.7mLの重クロロホルム溶液に30mgのサンプルを溶解させ、基準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を濃度0.05体積%で添加したものを測定試料とした。試料管は5mm径のNMR測定用ガラス管を使用した。
測定は核磁気共鳴装置JNM−AL400(日本電子(株)製)を用い、23〜25℃の温度下、積算回数1,000回の条件で行った。
得られたスペクトルの解析結果から、構造確認及び積分比による組成比計算を行った。
(結晶性ポリエステル樹脂分散液の調製)
結晶性ポリエステル樹脂:90重量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製):1.8重量部
イオン交換水:210重量部
以上の成分を100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行い、結晶性ポリエステル樹脂分散液を得た。その後、エバポレーターで水分を除去し、固形分濃度を30重量%以上にした後、脱イオン水を加え、固形分濃度30重量%の結晶性ポリエステル樹脂分散液を得た。
(離型剤分散液の調製)
下記組成を混合し、97℃に加熱した後、ホモジナイザー(IKA製、ウルトラタラックスT50)にて分散した。その後、ゴーリンホモジナイザー(メイワフォーシス(株)製)で分散処理し、105℃、550kg/cm2の条件で20回処理して微粒子化することにより、体積平均粒径190nmの離型剤分散液を得た。
・エステル系ワックス(日油(株)製:WEP4):88部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製):2部
・イオン交換水:210部
(着色剤分散液の調製)
<着色剤分散液(1)の調製>
・C.I.ピグメントイエロー74(モノアゾ系顔料):80部
(大日精化工業(株)製:セイカファーストイエロー2054)
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製):10部
・イオン交換水:210部
以上の成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて10分間分散し、着色剤分散剤(1)を調製した。
<着色剤分散液(2)の調製>
着色剤をC.I.ピグメントレッド122(キナクリドン系顔料:大日精化工業(株)製:クロモファインマゼンタ6887)に変更した以外は着色剤分散液(1)と同様にして着色剤分散液(2)を調製した。
<着色剤分散液(3)の調製>
着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3(フタロシアニン系顔料:大日精化工業(株)製:シアニンブルー4937)に変更した以外は着色剤分散液(1)と同様にして着色剤分散液(3)を調整した。
<着色剤分散液(4)の調製>
着色剤をカーボンブラック(CABOT社製、R330)変更した以外は着色剤分散液(1)と同様にして着色剤分散液(4)を調製した。
(トナーの作製方法)
・結晶性ポリエステル樹脂分散液A:a重量部
・非結晶性ポリエステル樹脂分散液B:b重量部
・離型剤分散液:c重量部
・着色剤分散液D:d重量部
・硫酸アルミニウム10%水溶液:e重量部
・イオン交換水:f重量部
上記の組成の混合物を丸型ステンレス製フラスコ中に投入した後、硝酸によってpHを(s)に調整し、ウルトラタラックスT50で混合分散した。その後、加熱用オイルバスでフラスコ内の内容物を撹拌しながら48℃まで加熱し、48℃で水酸化ナトリウム水溶液でpHを(t)に調整し、(u)時間保持した。
その後、硝酸によってpHを(v)に調整した非結晶性ポリエステル樹脂分散液Bをg重量部添加した。
48℃で3時間温度を保持した後、水酸化ナトリウムを添加してpHを8に調整した。その後、加熱用オイルバスの温度を上げて(w)℃に保ち、(x)時間融合・合一を実施した。撹拌を停止した後、直ちに熱交換器を利用してフラスコ内の溶液を急冷却した。続いて、冷却後のフラスコ内の溶液を、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、乾燥してトナーを得た。
上記の方法により透明トナー1〜8及び着色トナー1〜3を得た。
Figure 0004697309
得られた透明トナー及び着色トナーについて、以下の表に示す。
Figure 0004697309
<キャリアの作製>
・トルエン:14部
・スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分比:80/20、重量平均分子量:70,000):2部
・MZ500(酸化亜鉛、チタン工業(株)製):0.6部
上記成分を混合し、10分間スターラーで撹拌させて酸化亜鉛が分散した被覆層形成用溶液を調製した。次に、この被覆液とフェライト粒子(体積平均粒径:38μm)100部とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを作製した。
<静電潜像現像剤の作製>
得られたキャリアとトナーとを、それぞれ100部:8部の割合で2リッターのVブレンダーで混合し、静電潜像現像剤を作製した。
(画像形成方法)
得られた現像剤を、図1に示した5連タンデム方式の富士ゼロックス(株)社製DocuCentre-III C7600改造機(両面印刷用の5連タンデム改造機)の現像機に現像剤を充填した。
<評価方法>
日本画像学会発行のテストチャートNO.1Rを使用してMCP256用紙上に画像を形成し、以下の二点について評価した。透明トナーは全体に作像した(非画像部、及び画像部に作像した)。
(1)非画像部の60°グロスを10点測定し、標準偏差を求めた。
(2)画像部の60°グロスを10点測定し、標準偏差を求めた。
評価基準は、以下の通りである。
◎:標準偏差1以下
○:標準偏差3以下
△:標準偏差5以下
×:標準偏差5より上
結果を以下の表に示す。
Figure 0004697309
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
10 画像形成ユニット、11 感光体ドラム、12 帯電装置、13 露光装置、14 現像装置、15 一次転写装置、16 クリーニング装置、42 定着装置、42a 定着ロール、42b 加圧ロール、100 画像形成エンジン、106 中間転写ベルト、108,109,110,111 ロール、112 中間転写ロール、113 対向ロール、114 搬送路

Claims (12)

  1. 着色剤を含有する少なくとも1種の着色トナー、及び、着色剤を含有しない透明トナーから構成され、
    前記透明トナーの母粒子は、粒子径7.5μm以上15μm以下の粒子における形状係数0.94以下の粒子の比率が5個数%以下であり、
    前記透明トナーの体積平均粒子径D 50v が3.0μm以上7.0μm以下であり、
    前記着色トナーは非結晶性ポリエステル樹脂を含み、前記透明トナーは結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有し、
    前記透明トナーにおける結晶性ポリエステル樹脂含有量が、結着樹脂全体の2重量%以上4重量%以下であり、かつ、
    前記透明トナーの母粒子の波長700nmにおける光の反射率が90%以上であることを特徴とする、
    静電荷像現像用トナーセット。
  2. 前記透明トナーの形状係数が0.950以上0.975以下である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナーセット。
  3. 前記透明トナーの含有する結晶性ポリエステル樹脂中のスルホン酸基を有する多価カルボン酸に由来する単量体単位の量を(a)mol%、前記透明トナーにおいて、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の全量に対する結晶性ポリエステル樹脂の比率を(b)としたとき、(a)×(b)が4mol%以下である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーセット。
  4. 前記着色トナーの含有する結晶性ポリエステル樹脂量が結着樹脂全体の3重量%以下である、請求項1〜3いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット。
  5. 前記着色トナー及び/又は前記透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項〜4いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット。
  6. 前記透明トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族基を有する重縮合性単量体を用いて重合された非結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項〜5いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット。
  7. 前記芳香族基を有する重縮合性単量体が、ビスフェノールA構造を有する、請求項5又は6に記載の静電荷像現像用トナーセット。
  8. 前記着色トナーが含有する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度をTg(A)、前記透明トナーが含有する非結晶性ポリエステルのガラス転移温度をTg(B)としたとき、Tg(B)−Tg(A)≧2℃である、請求項〜7いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット。
  9. 前記着色トナーが、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを有する、請求項1〜8いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセット。
  10. 潜像保持体に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    現像剤保持体に保持された請求項1〜9いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセットを用いて前記潜像保持体に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、
    前記潜像保持体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写工程と、
    前記被転写体に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有することを特徴とする
    画像形成方法。
  11. 潜像保持体と、
    前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
    トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
    前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を定着する定着手段とを有し、前記トナーとして請求項1〜9いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーセットを使用することを特徴とする
    画像形成装置。
  12. 前記転写手段が、トナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、前記中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に転写する二次転写手段とを有する、請求項11に記載の画像形成装置。
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