JP2012208217A - 電子写真画像形成方法およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録媒体上に1種以上の有彩色トナーからなる有彩色トナー画像を定着する有彩色トナー画像形成工程と、該有彩色トナー画像上に透明トナーからなる透明トナー画像を重ねて定着し、当該透明トナー画像により部分的もしくは全体的に光沢度を増加させる透明トナー画像形成工程と、を備え、前記透明トナー画像形成工程において透明トナー画像が重ねて定着される下地となる有彩色トナー画像は、表面のSm値が50〜350[μm]であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、オフセット印刷でこれを行うためには専用の版を用意する必要があり、また可変データには対応できないため、一定以上の印刷ロット枚数が必要になる。それに対して、レーザープリンター、乾式静電複写機等の画像形成装置に用いられる電子写真法により上記と同様のスポット印刷機能が実現できれば、印刷用の版が不要となり、可変データにも対応することが可能となることから、市場からの要求も大きい。
損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’)=正接損失(tanδ) …(1)
該滑剤は、脂肪酸アマイド系滑剤を含むことを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の電子写真画像形成方法である。
以下において本発明を更に詳細に説明する。
透明トナーを有彩色トナー画像上におけるスポット光沢付与を目的として用いた場合、まず、透明トナー画像を定着させた部分が高光沢を発現することが第一条件として求められる。
透明トナーに限らず、トナー画像の光沢にはトナー画像表面の平滑度、逆にいえば表面粗さが重要なファクターとなっている。そのため、前述の特許文献8のように、トナー画像の光沢と表面粗さの関係を活用した技術は複数開示されており、特に表面平均粗さRaや最大表面粗さRmaxは、物質の表面粗さの代表的な指標であることから、光沢と表面粗さの関係を活用した技術に言及する上でよく用いられている。
本発明者らは、トナー画像表面の光沢と表面粗さの関係について考察するにあたり、光沢と相関のある粗さの指標に関しての鋭意検討を重ねた。具体的には、様々なノイズを与えて表面粗さを振ったサンプルを作成し、そのサンプルの光沢と表面粗さの各指標を比較し、光沢に対して寄与の大きい表面粗さの指標を探索した。その結果、従来多く用いられてきたRaやRmaxといったパラメータと光沢に相関があるのは、定着条件やサンプルトナーが同一であるような限られた系の場合だけであり、異なる系の画像も織り交ぜた場合、光沢に対してRaやRmaxは明確な相関は得られず、最も汎用的に相関が見られ、指標とすることができる表面粗さのパラメータは「凹凸の平均長さSm」であるということを見出した。
たしかに、従来多く用いられているカラートナー定着画像のように、紙の下地に対してトナー画像を形成する場合は、紙の表面粗さが滑らか(平均表面粗さRaが小さい)であるほどトナー画像の表面が滑らかになる傾向があり、カラートナー画像の光沢を向上させるにはRaの小さい紙を用いることが有用である。
しかし、スポット光沢等を目的として透明トナー画像を形成する場合、その多くは、トナーによる定着画像を下地として透明トナー画像を形成する。その場合、下地となるトナー画像の表面が滑らかであるほど透明トナーを定着させた部分の表面が滑らかになり光沢が増加するというわけではない。
粒子であるトナーが定着によって平面状のトナー層になるのは、定着時の加熱と加圧による塑性変形のためである。しかし、このとき、損失弾性率(G”)に比べてトナー自身の貯蔵弾性率(G’)が高いと、定着工程の後でも粒子の形状が戻り、ある程度残ってしまう。粒子の形状が定着画像表面に現れると微小な凹凸となるため、表面が粗くなり、良好な光沢が得られにくくなる。
しかし、紙の上に直接定着画像を形成する場合は、紙のセルロース繊維の織り込みが可塑性を持っていたり、セルロース繊維の隙間が残った粒子形状を吸収したりするため、定着後に残ったトナー粒子の形状は定着画像表面に現れにくい(図2)。ところが、透明トナーによるスポット光沢付与のように、下地がカラー(有彩色)トナー画像のようなトナー層である場合、下地のトナー層は上層透明トナーの粒の形状を吸収しにくい(図3)。このとき、下地のトナー層表面が滑らかであるほど、透明トナーの粒の形状は最終的に得られる画像の表面に現れやすくなり、逆に、下地のトナー層表面がある程度の粗さを持っていると、粗さの溝が透明トナーの粒の形状を吸収するため、画像表面に透明トナーの粒の形状が現れにくくなり、最終的に得られる画像の光沢度を高くすることができる。
また、本発明における凹凸の平均長さSmは50μm以上である。50μmより小さいと、下地が極端に粗いため透明トナー画像の表面も粗くなり、最終的に適切な光沢を得ることができなくなる。
光沢を付与するにあたり、透明トナーは、粘弾性測定において下記式(1)で表される正接損失が80〜160℃に最大ピークを有しており、正接損失の最大ピーク値が3以上であることが好ましい。
損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’)=正接損失(tanδ) …(1)
このような特性を持つトナーのみが正接損失の最大ピークを持つが、その最大ピークの温度はトナーの保管と低温定着の観点から、80〜160℃に発現することが好ましい。
正接損失の最大ピーク温度が80℃未満であると保管環境で貯蔵弾性率(G’)が低下しトナーとしての保存性が悪くなってしまい、保管環境でトナーが凝集してしまう。さらに高温での粘弾性が低くなりすぎ、耐ホットオフセット性が損なわれてしまう。160℃を超えると低温で定着する目的が損なわれてしまう。
この現象に対し、本発明者らが鋭意研究を重ねたところ、定着温度範囲において透明トナーの正接損失(tanδ)の最大ピークが3以上であれば、耐ホットオフセット性を維持しつつ、透明トナーの弾性よりも延展性が勝るため透明トナー層の表面を滑らかにすることが可能となり、より効率的に高光沢を付与できるということを見出した。(図4)
正接損失の上限は特に規定しないが、高すぎると耐ホットオフセット性が不利になる傾向があり、また、製造時に製造装置内を汚染しやすくなる。そのため、正接損失は50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下である。
正接損失(tanδ)の最大ピーク温度や最大ピーク値は樹脂の粘弾性によってほぼ決定されるが、トナー製造工程中の樹脂への負荷、例えば溶融混練条件などでも最大ピーク温度や最大ピーク値を変更させることは可能である。
また、後述の結晶性のポリエステルを併用する場合などでも、併用する物質の軟化点、トナーへの配合量によりトナーの粘弾性が変化するため、正接損失(tanδ)の最大ピーク温度や最大ピーク値を変更させることが可能である。
ここで、70〜90℃の範囲における貯蔵弾性率(G’)は1×105Pa以上であることが好ましく、更に好ましくは、70〜90℃の範囲における貯蔵弾性率(G’)が1×106Pa以上であることが好ましい。
本発明における粘弾性測定では、トナーを0.8g、φ20mmのダイスを用いて30MPaの圧力で成型し、TA社製のADVANCED RHEOMETRIC EXPANSION SYSTEMによりφ20mmのパラレルコーンを使用して、周波数1.0Hz、昇温速度2.0℃/分、歪み0.1%(自動歪み制御:許容最小応力1.0g/cm、許容最大応力500g/cm、最大付加歪み200%、歪み調整200%)で、損失弾性率(G”)、貯蔵弾性率(G’)、正接損失(tanδ)の測定を行った。このとき貯蔵弾性率(G’)が10以下になった場合の正接損失(tanδ)の値は除外した。
本発明における透明トナーは、結晶性のポリエステル樹脂、滑剤を含有することが好ましく、その他、結着樹脂、帯電制御剤等の周知慣用の材料を含有することができ、さらにこれらからなるトナー母体の表面に外添剤を付着させても良い。
本発明における有彩色トナーは、ポリエステル樹脂、着色剤を含有することが好ましく、その他、結着樹脂、帯電制御剤等の周知慣用の材料を含有することができ、さらにこれらからなるトナー母体の表面に外添剤を付着させても良い。
本発明における透明トナーは、熱可塑性樹脂として結晶性のポリエステル樹脂を含有することが好ましい。結晶性のポリエステル樹脂を併用すると低温での定着が可能になると共に、低温でも画像の光沢性を上げることが可能になる。結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、好ましくは結着樹脂(例えば、非結晶性ポリエステル樹脂等)100部に対して1〜25部、より好ましくは1〜15部である。結晶性ポリエステル樹脂の比率を高くしすぎると、感光体等像担持体表面にフィルミングを起こしやすくなると共に、保管安定性を悪化させてしまう懸念がある。さらに結晶性ポリエステル樹脂の比率が高すぎると樹脂の透明性が損なわれ、透明トナーとして要求される透明性を確保できなくなる恐れがある。
本発明における透明トナーは、滑剤を含有することが好ましい。透明トナーは画像の最上部に位置するため高い耐ホットオフセット性が求められるが、前述のように正接損失(tanδ)を高くすると、貯蔵弾性率が比較的低くなるためにホットオフセット発生のリスクが高くなる。そこで、滑剤を併用することで定着部材との離型性を高め、ホットオフセット発生のリスクを低減させることが好ましい。
以上列記した滑剤の中でも、脂肪酸アマイド系滑剤が好ましく用いられる。
また、トナー表面層に滑剤を含有するとは、トナー母体の表面に滑剤が付着された形態を意味する。
本発明において、透明トナー及び有彩色トナーのいずれのトナー原材料としても用いられる結着樹脂(定着用樹脂)は、従来公知の樹脂を使用することができる。例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用できる。
本発明においては結着樹脂(定着用樹脂)としてポリエステル樹脂を含有することが好ましく、特にポリエステル樹脂を主成分とすることが好ましい。ポリエステル樹脂は一般的に他の樹脂に比べ、耐熱保存性を維持したまま低温定着が可能であるため本発明には適した結着樹脂である。
また、カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。ここで、ポリエステル樹脂のTgは50〜75℃が好ましい。
本発明に用いられる有彩色トナーに含有される着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量は有彩色トナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明において、透明トナー及び有彩色トナーは、いずれも帯電制御剤を含有することができる。
帯電制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、ホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類、有機金属錯体、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体、第四級アンモニウム塩がある。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類がある。これらの単独或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの帯電制御剤をトナーに内部添加する場合、定着用樹脂に対して0.1〜10重量部添加することが好ましく、帯電制御剤により着色されている場合もあるため、透明トナーの場合はできるだけ白色又は透明色のものを選定する。
本発明において、透明トナー、有彩色トナーは、いずれも外部添加剤を含有する事ができる。外部添加剤には例えば、シリカ、テフロン(登録商標)樹脂粉末、ポリ沸化ビニリデン粉末、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤、或いは例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末の如き流動性付与剤、凝集防止剤、樹脂粉末、或いは例えば、酸化亜鉛粉末、酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤、また、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として用いることもできる。これらは単独或いは複数組合せて使用することができ、空転等の現像ストレスに対して耐性を持たせるように選択される。
重量平均粒径が8μmより大きいと、現像装置からのトナー飛散が多くなり、装置内を汚染したり、記録媒体(画像媒体)上に地汚れ等の異常画像を発生させたりする原因となる。重量平均粒径が3μmよりも小さいと、粒子一粒に対して供給される熱量が相対的に多くなるため、定着ローラ表面へのトナーの固着が顕著となり、最終画像の画質劣化の原因となる。また、本発明におけるトナーの製法には特に制限はなく、所謂、粉砕法で製造された粉砕トナーでも、重合法で製造された重合トナーでも適用されるが、粉砕法で製造する場合、重量平均粒径が3μmよりも小さいと、粉砕・分級工程が非常に難しくなり、工業的にトナーを生産する上での時間的効率の低下や、歩留り低下の原因となる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
本発明に係る電子写真画像形成方法では一成分現像方式と二成分現像方式とのどちらを用いることも可能である。
電子写真現像用トナーとキャリアとからなる二成分現像剤による二成分現像方式を用いる場合、磁性キャリアに用いる磁性体微粒子としてはマグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Zn、Mg、Cu等)を一種又は二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子を使用できる。その形状は粒状、球状、針状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合は鉄等の強磁性微粒子を用いる事が好ましい。また、化学的な安定性を考慮するとマグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトを用いる事が好ましい。
具体的には、MFL−35S、MFL−35HS(パウダーテック社製)、DFC−400M、DFC−410M、SM−350NV(同和鉄粉工業社製)等が好適な例として挙げられる。
磁性キャリアの表面には正または負帯電性の微粒子または導電性微粒子を固着させたり、樹脂をコーティングしたりして帯電性を制御できる。
表面のコート材(樹脂)としてはシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられ、さらに正または負帯電性の微粒子または導電性微粒子を含んでコーティングする事ができるが、シリコーン樹脂及びアクリル樹脂が好ましい。
前述したように、本発明における透明トナー、有彩色トナーを作製する方法には特に制限はなく、例えば、定着用樹脂、滑剤、必要に応じて着色剤、更に必要に応じて帯電制御剤、滑剤、添加剤を均一に分散した定着用樹脂を組合せてヘンシェルミキサー、スーパーミキサーの如き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダ、エクストルーダーの如き熱溶融混練機を用いて溶融混練して素材類を十分に混合せしめた後、冷却固化後微粉砕及び分級を行ってトナーを得る。この時の粉砕方法としては高速気流中にトナーを包含させ、衝突板にトナーを衝突させそのエネルギーで粉砕するジェットミル方式やトナー粒子同士を気流中で衝突させる粒子間衝突方式、更には高速に回転したローターと狭いギャップ間にトナーを供給し粉砕する機械式粉砕法等が使用できる。
また、トナー材料を有機溶媒相に溶解または分散させた油相を、水系媒体相中に分散させ、樹脂の反応を行った後、脱溶剤し、濾過と洗浄、乾燥することにより、トナーの母体粒子を製造する溶解懸濁法でも可能である。また、ポリエステル伸長法によってトナーの母体を製造してもよい。
本発明に係る電子写真画像形成方法では、前述のとおり、記録媒体上に1種以上の有彩色トナーからなる有彩色トナー画像を定着する有彩色トナー画像形成工程と、該有彩色トナー画像上に透明トナーからなる透明トナー画像を重ねて定着し、当該透明トナー画像により部分的もしくは全体的に光沢度を増加させる透明トナー画像形成工程と、を備え、前記透明トナー画像形成工程において透明トナー画像が重ねて定着される下地となる有彩色トナー画像は、表面のSm値が50〜350[μm]であることを特徴とする。
ここで、有彩色トナー画像形成工程および透明トナー画像形成工程は、それぞれ電子写真画像形成方法における公知の形態とすることができ、像担持体を一様帯電せしめる帯電工程、帯電した像担持体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を記録媒体上に形成する現像工程、及び、記録媒体上の未定着のトナー像を定着させる定着工程を、有する。この他、クリーニング工程、除電工程等を設けても良い。
即ち、一旦有彩色トナー画像を形成するべく、帯電工程から始まる一連の画像形成プロセス(ここでは、有彩色トナー画像形成工程)を行い、有彩色トナー画像を形成した後、次いで、この定着画像である有彩色トナー画像上に透明トナー画像を形成するべく、一連の画像形成プロセス(ここでは、透明トナー画像形成工程)を行い、透明トナー画像を前記有彩色トナー画像上に積層する。
以下に、画像形成プロセスの詳細について図面を参照しながら説明する。
図5において、符号101Aは駆動ローラ、101Bは従動ローラ、102は感光体ベルト、103は帯電器、104はレーザー書き込み系ユニット、105A〜105Dはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを収容する現像ユニット、105Eは透明のトナーを収容する現像ユニット、106は給紙カセット、107は中間転写ベルト、107Aは中間転写ベルト駆動用の駆動軸ローラ、107Bは中間転写ベルトを支持する従動軸ローラ、108はクリーニング装置、109は定着ローラ、109Aは加圧ローラ、110は排紙トレイ、113は紙転写ローラ示している。
図6において、潜像担持体である感光体ドラム(20)に対向して配設された現像装置(40)は、現像剤担持体としての現像スリーブ(41)、現像剤収容部材(42)、規制部材としてのドクターブレード(43)、支持ケース(44)等から主に構成されている。なお、以下において感光体ドラム(20)は単に感光体(20)とも称することもある。
トナーホッパー(45)の内部には、図示しない駆動手段によって回動されるトナー供給手段としてのトナーアジテータ(48)およびトナー補給機構(49)が配設されている。トナーアジテータ(48)およびトナー補給機構(49)は、トナーホッパー(45)内のトナー(21)を現像剤収容部(46)に向けて撹拌しながら送り出す。
図7において、ドラム状の感光体[感光体ドラム:像担持体](20)の周囲に、像担持体帯電部材[帯電部材:帯電手段](32)、像露光系[露光手段](33)、現像装置[現像手段](40)、転写機構[転写装置:転写手段](50)、クリーニング機構[クリーニング装置:クリーニング手段](60)、除電ランプ(除電手段]70)が配置されていて、この例の場合、帯電部材(32)の表面は、感光体ドラム(20)の表面とは約0.2mmの間隙を置いて非接触状態にあり、帯電部材(32)により感光体ドラム(20)に帯電を施す際、帯電部材(32)に図示してない電圧印加手段によって直流成分に交流成分を重畳した電界により、感光体ドラム(20)を帯電させることにより、帯電ムラを低減することが可能であり、効果的である。現像方法を含む画像形成方法は、以下の動作で行われる。
回収されたトナーは、トナーリサイクル手段(図示せず)により現像剤収容部(図6の符号46)及び/またはトナーホッパー(45)に搬送され、再使用されてもよい。符号47は現像剤撹拌機構を示す。
本発明に係るプロセスカートリッジは、像担持体と、少なくとも像担持体上に形成された静電潜像をトナーもしくはトナーとキャリアからなる現像剤を用いて可視像とする現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能に備えられ、上述の電子写真画像形成方法を用いることを特徴とする。
図9の概略構成図に、本発明で用いられるプロセスカートリッジの一例を示す。
図9に示すプロセスカートリッジでは、上述の現像剤を使用し、感光体(20)と、近接型のブラシ状接触帯電手段(32)、上述の現像剤を収納する現像手段(40)、クリーニング手段としてのクリーニングブレード(61)を少なくとも有するクリーニング手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジである。本発明においては、上述の電子写真画像形成装置の各構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成することができる。
芳香族ジオール成分及びエチレングリコール、グリセリン、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、イタコン酸より選ばれた単量体を表1の組成に従って、蒸留塔を有する5リットルのオートクレーブに全量が4000gとなるように仕込み、常圧下、170〜260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの3酸化アンチモンを加え3Torrの真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い樹脂を得た。なお、架橋反応は撹拌トルクが10kg・cm(100ppm)となるまで実施し、反応は反応系の減圧状態を解除して停止させた。
* BPA−EO:ポリオキシエチレン(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
また、得られたポリエステル樹脂A〜Kについて、ガラス転移温度(ガラス転移点)、正接損失ピーク温度、酸価、分子量(数平均分子量Mn、重量平均分子量Mw)を、以下の測定方法に従い測定した。
フローテスター(島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出し、温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、DSC210)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミニウムパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とした。
JIS K0070の方法に基づき測定した。ただし、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
<ポリエステル樹脂の正接損失ピーク温度(℃)の測定>
試料0.8g、φ20mmのダイスを用い30MPaの圧力で成型し、TA社製ADVANCED RHEOMETRIC EXPANSION SYSTEMでφ20mmのパラレルコーンを使用して周波数1.0Hz、昇温速度2.0℃/分、歪み0.1%(自動歪み制御:許容最小応力1.0g/cm、許容最大応力500g/cm、最大付加歪み200%、歪み調整200%)、GAPはサンプルセット後FORCEが0〜100gmになる範囲で、損失弾性率(G”)、貯蔵弾性率(G’)、正接損失(tanδ)の測定し、正接損失ピーク温度(℃)を求めた。なお、このとき、貯蔵弾性率(G’)が10以下になった場合の正接損失(tanδ)の値は除外した。
ポリエステル樹脂の数平均分子量、重量平均分子量は、THF溶解分の分子量分布をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定装置GPC−150C(ウォーターズ社製)によって測定した。
測定は、カラム(KF801〜807:ショウデックス社製)を使用し、以下の方法で行う。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流した。試料0.05gをTHF5gに十分に溶かした後、前処理用フィルター(例えば、孔径0.45μm クロマトディスク(クラボウ製))で濾過し、最終的に試料濃度として0.05〜0.6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。試料のTHF溶解分の重量平均分子量Mw、個数平均分子量Mnの測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
結晶性ポリエステル樹脂Aは、下記表2に示した組成物4000gとハイドロキノン4gを、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた容量5リットルの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し、160℃に保って5時間、続いて200℃で1時間反応させたのち、8.3kPaにて1時間反応させ、結晶性ポリエステルAを得た。結晶性ポリエステルAの軟化点は70[℃]であった。
(透明トナー1の製造例)
ポリエステル樹脂A 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂B 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂C 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 5重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂C 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 15重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂D 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 5重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂D 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂E 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 2重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂E 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 5重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂F 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 20重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂F 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 15重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂G 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 15重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 7重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂G 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 7重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂H 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂H 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
ステアリン酸アマイド(花王/脂肪酸アマイドS) 2重量部
ポリエステル樹脂H 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 10重量部
ポリエステル樹脂H 100重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
水100部、ビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水分散液(三洋化成工業株式会社製、固形分20%)10部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの50%水溶液(エレミノール MON−7、三洋化成工業株式会社製)20部、高分子保護コロイドであるカルボキシメチルセルロース(セロゲンBSH、三洋化成工業株式会社製)の1%水溶液を40部、および酢酸エチル15部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを水相とする。
その後、前記水系媒体分散液を58℃まで昇温し、TKホモミキサーを用いて回転数1,500rpmで1時間更に分散混合し乳化スラリーを得た。
ポリエステル樹脂J 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 15重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
ポリエステル樹脂K 100重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 15重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1) 5重量部
N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイド(花王/EB−P) 2重量部
[マスターバッチの製造例]
カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)50部、ポリエステル樹脂(三洋化成工業製、RS801)50部を、更には水30部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて160℃で50分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、ブラックマスターバッチ1を得た。また、C.I.Pigment Red 269、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Yellow 155をそれぞれカーボンブラックの代わりに使用すること以外は同様にして、マゼンタマスターバッチ1、シアンマスターバッチ1、イエローマスターバッチ1を作成した。
ポリエステル樹脂I 92重量部
結晶性ポリエステル樹脂A 15重量部
カルナウバワックス(セラリカNODA/カルナウバワックスNo.1)4重量部
ステアリン酸アマイド(花王/脂肪酸アマイドS) 2重量部
ブラックマスターバッチ1 16重量部
また、マゼンタマスターバッチ1、シアンマスターバッチ1、イエローマスターバッチ1をそれぞれブラックマスターバッチ1の代わりに使用すること以外は同様にして、それぞれマゼンタトナー1、シアントナー1、イエロートナー1を製造した。
透明トナー製造例1で作製した透明トナー1及びカラートナー製造例で作成した各カラートナー各5質量%と、コーティングフェライトキャリア95質量%を、ターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで5分間均一混合し帯電させ、透明トナー現像剤1、ブラック現像剤1、マゼンタ現像剤1、シアン現像剤1、イエロー現像剤1を作製した。
透明トナー現像剤1を図5の現像ユニット105E内に収容し、現像ユニット105A〜Dにはそれぞれイエロー現像剤1、マゼンタ現像剤1、シアン現像剤1、ブラック現像剤1を収容した。
図5の画像形成装置を用いて透明トナー及び有彩色トナーの出力を行なった。平均表面粗さRaが0.7μmの紙上に、付着量0.4mg/cm2のカラートナーのベタ画像を作成すべく露光、現像、転写を行い、線速160mm/秒、温度130℃、NIP幅11mmで定着し、凹凸の平均長さSmを測定した後に、カラートナー画像上の一部に、厚さが7μmとなるように付着量を調整した透明トナーのベタ画像を重ねて形成し、線速160mm/秒、温度160℃、NIP幅11mmで定着し、透明トナー画像部分の凹凸の平均長さSmと光沢度、カラートナー画像部分の光沢度を測定した。
透明トナー画像部分の光沢度の許容範囲は40%以上、光沢度コントラスト(カラートナー画像部分と透明トナー画像部分の光沢度の差)の許容範囲は15point以上である。
図5の画像形成装置を用いて光沢度の評価の場合と同様に画像を形成し、透明トナー定着時の定着温度を変化させ、コールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。各特性評価の基準は以下の通りである。
◎:130℃未満
○:130以上145℃未満
△:145以上160℃未満
×:160℃以上
[耐ホットオフセット性]
◎:200℃以上
○:185℃以上200℃未満
△:170℃以上185℃未満
×:170℃未満
それぞれのトナー10gを30mlのスクリューバイアル瓶に入れタッピングマシンで100回タッピングした後、45℃24時間恒温槽で保管し、室温に戻した後、針入度試験機で針入度を測定し、耐熱保存評価とした。針入度が10mm以下のものは×、10〜15mmは△、15〜20mmは○、20mm以上は◎とした。
カラートナーの定着温度を130℃、付着量を0.8mg/cm2、用紙の平均表面粗さRaを0.2μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
カラートナーの定着温度を150℃、付着量を0.8mg/cm2、用紙の平均表面粗さRaを0.2μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
カラートナーの定着温度を150℃、付着量を0.6mg/cm2、用紙の平均表面粗さRaを0.7μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
カラートナーの定着温度を140℃、付着量を0.6mg/cm2、用紙の平均表面粗さRaを0.7μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
カラートナーの定着温度を130℃、付着量を0.4mg/cm2、用紙の平均表面粗さRaを1.7μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
カラートナーの定着温度を120℃、付着量を0.4mg/cm2、用紙の平均表面粗さRaを1.7μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
透明トナーとして透明トナー2〜19を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
透明トナー層の厚さを0.8μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
透明トナー層の厚さを1.2μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
透明トナー層の厚さを14μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
透明トナー層の厚さを16μmとしたこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
一方、比較例1及び2においては、いずれかの光沢度の評価において「※」で記す許容範囲外の評価判定が含まれており、本発明の目的とする課題が達成できず実使用に耐えないレベルである。
すなわち、本発明により、効率的に光沢を発現させ、かつ、透明トナー画像を形成している部分と形成していない部分との光沢のコントラストを大きくして、より光沢が栄える電子写真画像形成方法及び、その画像形成方法を用いることのできるプロセスカートリッジを提供することが可能となることがわかった。
1 紙
2 セルロースの繊維
3 トナー層
4 有彩色トナー層
5 透明トナー層
(図5の符号)
101A 駆動ローラ
101B 従動ローラ
102 感光体ベルト
103 帯電器
104 レーザー書き込み系ユニット
105A〜105D それぞれイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色のトナーを収容する現像ユニット
105E 透明のトナーを収容する現像ユニット
106 給紙カセット
107 中間転写ベルト
107A 中間転写ベルト駆動用の駆動軸ローラ
107B 中間転写ベルトを支持する従動軸ローラ
108 クリーニング装置
109 定着ローラ
109A 加圧ローラ
110 排紙トレイ
113 紙転写ローラ
(図6の符号)
20 感光体ドラム
21 トナー
23 キャリア
40 現像装置
41 現像スリーブ
42 現像剤収容部材
43 ドクターブレード(現像剤供給規制部材)
44 支持ケース
45 トナーホッパー
46 現像剤収容部
47 現像剤撹拌機構
48 トナーアジテータ
49 トナー補給機構
(図7の符号)
20 感光体ドラム
32 像担持体帯電部材[帯電部材]
33 像露光系
40 現像装置
41 現像スリーブ
45 トナーホッパー
47 現像剤撹拌機構
50 転写機構[転写装置]
60 クリーニング機構[クリーニング装置]
61 クリーニングブレード
62 トナー回収室
70 除電ランプ
80 転写媒体
(図8の符号)
20 感光体
24a 駆動ローラ
24b 駆動ローラ
26 クリーニング前露光光源
32 帯電部材
33 像露光系
40 現像装置
50 転写装置[転写機構]
61 クリーニングブレード
64 ブラシ状クリーニング手段
70 除電ランプ
(図9の符号)
20 感光体
32 ブラシ状接触帯電手段[帯電手段]
40 現像手段[現像装置]
61 クリーニングブレード[クリーニングブレード手段]
Claims (10)
- 記録媒体上に1種以上の有彩色トナーからなる有彩色トナー画像を定着する有彩色トナー画像形成工程と、
該有彩色トナー画像上に透明トナーからなる透明トナー画像を重ねて定着し、当該透明トナー画像により部分的もしくは全体的に光沢度を増加させる透明トナー画像形成工程と、を備え、
前記透明トナー画像形成工程において透明トナー画像が重ねて定着される下地となる有彩色トナー画像は、表面のSm値が50〜350[μm]であることを特徴とする電子写真画像形成方法。 - 前記下地となる有彩色トナー画像は、表面のSm値が50〜250[μm]であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成方法。
- 前記透明トナーは、滑剤を含有し、且つ、粘弾性評価により得られ下記式(1)で算出される正接損失の最大ピーク値が80〜160[℃]の範囲にあり、該正接損失の最大ピーク値が3以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真画像形成方法。
損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’)=正接損失(tanδ) …(1) - 前記透明トナーは、120〜160[℃]の範囲における前記貯蔵弾性率(G’)が1[Pa]以上1×104[Pa]以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真画像形成方法。
- 前記透明トナーは、結晶性のポリエステルを含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真画像形成方法。
- 前記透明トナーは、70〜90[℃]の範囲における前記貯蔵弾性率(G’)が1×105[Pa]以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真画像形成方法。
- 前記透明トナーは、前記滑剤を内部に含有してなり、
該滑剤は、脂肪酸アマイド系滑剤を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真画像形成方法。 - 前記脂肪酸アマイド系滑剤は、N,N’−エチレン−ビスステアリン酸アマイドであることを特徴とする請求項7に記載の電子写真画像形成方法。
- 前記透明トナー画像は、前記透明トナー画像形成工程により定着された後の厚さが1〜15[μm]であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真画像形成方法。
- 像担持体と、少なくとも像担持体上に形成された静電潜像をトナーもしくはトナーとキャリアからなる現像剤を用いて可視像とする現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能に備えられ、
請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真画像形成方法を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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