JP2007057659A - 静電潜像現像剤及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超高速の電子写真プリンタ開発にあたり、カラーの色が鮮やかで、長寿命の静電潜像現像剤及び該静電潜像現像剤を用いた画像形成装置を提供することである。
【解決手段】 少なくともトナーとキャリアとからなる静電潜像現像剤において、前記キャリアが芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、少なくとも最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなる静電潜像現像剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法等により形成される静電潜像を現像する際に用いられる静電潜像現像剤、および、それを用いた画像形成装置に関する。
電子写真法などによる静電潜像形成を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法では、帯電、露光工程で感光体表面に静電潜像を形成し、トナーを含む静電潜像現像剤(以下、単に「現像剤」という場合がある)で上記静電潜像をトナー画像として現像し、転写、定着工程を経て画像が可視化される。
近年、線速が1,000mm/秒を超える超高速のオンデマンドの印刷が可能な電子写真方式の印刷機に関し、新聞やダイレクトメールを印刷することを目的とし、オフセット印刷を置き換えるべく検討が進められている。電子写真方式での取り組みとしては、用紙の幅広化対応とともに、速度をアップすることで、実質の印刷ボリュームの向上を図る試みがなされている。しかし、線速が1000mm/秒以上(A4用紙換算すると1分間で約400枚出力以上)の高速で印刷を行うと、現像剤にかかるストレスは、速度の2乗に比例するため卓上の低速機と比べものにならないほど大きい。
一般に、印刷性能を最適化する目的で、キャリア表面の被覆樹脂層には電気抵抗を調整するためのカーボンブラック等の導電材料を用いるが、線速が1000mm/秒以上の高速のカラー機においては、前記現像剤にかかるストレスにより、前記導電材料が単独、または被覆樹脂とともにキャリアから脱離し、導電材料によるカラートナーの汚染が問題になっていた。
また、メンテナンスに関しては、速度が速くなっても現像剤交換間隔を一定にする必要があり、高速機ほど現像剤の長寿命化が要求される。したがって、高速のカラープリンタ(印刷機)で、キャリアの被服材料からのカーボン等の導電材料の脱離を防止し、モノクロと同等以上の耐久性を得ることが必要となる。
カラートナー用キャリアからのカーボンブラック脱離に関しては、キャリアの磁性コア(芯材)に、カーボンブラックの含まれるコート剤を被覆し、次いで、表面コート層としてカーボンブラックを含まない同じコート剤で被覆する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしこの方法では、超高速機により連続使用を行うと、表面コート層が削れてしまい、スタート時にはカーボンブラック脱離はないが、連続使用に伴いカーボンブラックによる汚染が顕示化してしまう。
一方、定着システムに関しては、高速機においては、紙詰まりや、装置と用紙との摩擦で発生する紙粉発生の回避が最も課題となる。そこで、媒体との接触が少なく、紙詰まりの極めて少ない非接触定着方法が望まれるが、これに対して、一般的には、オーブン定着、フラッシュ定着が有力である。特に、光を利用した光定着法(フラッシュ定着法と呼ぶ場合がある)を用いた印刷機は、高画質で媒体多様性が高く、待機電力なくクイックスタートできること、用紙詰まり等に対する信頼性が高いことなどから注目を集めている。
したがって、上記光定着法を採用する場合には特に現像剤の安定化が重要となり、前述の超高速のオンデマンド印刷にとって、現像剤の特性安定化は大きな課題である。
特開平8−179570号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、超高速の電子写真プリンタ開発にあたり、カラーの色が鮮やかで、長寿命の静電潜像現像剤を提供することを目的とする。また、該静電潜像現像剤を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> トナーとキャリアとからなる静電潜像現像剤において、
前記キャリアが芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなる静電潜像現像剤である。
<2> 前記非架橋性樹脂がアクリル含有樹脂であり、重量平均分子量Mwが10万〜100万の範囲である<1>に記載の静電潜像現像剤である。
<3> 前記樹脂微粒子の体積平均粒子径が、0.1〜0.5μmの範囲である<1>に記載の静電潜像現像剤である。
<4> 線速が1000mm/秒以上の画像形成装置に用いられる<1>に記載の静電潜像現像剤である。
<5> 前記トナーが、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーのうちのいずれかである<1>に記載の静電潜像現像剤である。
<6> 前記トナーが、暗号印刷用トナーである<1>に記載の静電潜像現像剤である。
<7> シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーの3色の各々のカラートナーとキャリアと含む現像剤を用い、記録媒体上にフルカラーのトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像を加熱・加圧または光により記録媒体に定着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、
前記カラートナーが赤外線吸収剤を含有し、前記キャリアが、芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなる画像形成装置である。
<8> 暗号印刷用トナーとキャリアと含む現像剤を用い、記録媒体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像を加熱・加圧または光により記録媒体に定着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、
前記暗号印刷用トナーが赤外線吸収剤を含有し、前記キャリアが、芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなる画像形成装置である。
本発明によれば、キャリアの被覆樹脂層に含まれる導電材料の脱離を防止することができ、カラーの色が鮮やかで、長寿命の静電潜像現像剤及びそれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<静電潜像現像剤>
本発明の静電潜像現像剤は、少なくともトナーとキャリアとからなる静電潜像現像剤において、前記キャリアが芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、少なくとも最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなることを特徴とする。
前述のように、キャリア表面の被覆樹脂層にカーボンブラック等の導電材料を用いた場合、連続使用時における導電材料の脱離が発生し、特に線速が1000mm/秒以上の高速のカラー機においては、前記現像剤にかかるストレスが大きく、前記導電材料のキャリアから脱離によるカラートナーの汚染が問題になっていた。
ここで導電材料の脱離とは、導電材料だけが被覆樹脂層から脱離するのではなく、被覆樹脂とともに磨耗されてしまう現象を指す。
上記問題に対し、本発明者等は特開2002−23429号公報に開示したように、キャリア表面被覆層の架橋型シリコーン樹脂で形成し、クロロホルム可溶分を一定範囲とすることにより被覆樹脂層の耐摩耗性が向上することを見出している。しかし、上記被覆樹脂層を有するキャリアをもってしても、前記キャリアからの導電材料の脱離に対しては十分な効果が得られなかった。
この原因に対し、本発明者等が鋭意検討した結果、線速が1000mm/秒以上の高速プロセスでキャリアの被覆樹脂が磨耗する大きな原因は、トナー粒子表面に外添された硬いシリカ等の無機微粒子が、低速プロセスでは起こりえないストレスとして被覆樹脂表面に作用し、これが研磨材のような働きで被覆樹脂表面を傷つけ、あるいは摩擦するためであることがわかった。このように粒径が数十nmのシリカが強い研磨材として働くことは通常では考えにくい。
このため、本発明では、現像剤(キャリア)の耐久性を高めるために、被覆樹脂として架橋性樹脂を用いると共に、トナー表面に無機微粒子に加えて樹脂微粒子を配することにより、無機微粒子による被覆樹脂層の磨耗を低減することができ、高速プロセスにも対応できる高耐久の現像剤が得られることが見出された。
具体的には、本発明では、キャリア表面の被覆樹脂層の少なくとも最表面は架橋性樹脂で構成され、かつ、トナーの外添剤としては無機微粒子に加えて非架橋性樹脂からなる樹脂微粒子を用いることが必要条件である。被覆樹脂が非架橋性樹脂の場合、耐磨耗性が低いため、シリカ等の無機微粒子によって簡単に被覆樹脂層は磨耗し、それに伴いカーボン等の導電材料が脱離し、カラートナー(または暗号印刷用トナー)を含む現像剤を汚染してしまう。また、前記樹脂微粒子が架橋していると、被覆樹脂と同等の硬さとなって被覆樹脂層の磨耗を促進してしまう。
したがって、キャリアの被覆樹脂層は少なくとも表面を架橋性樹脂として耐摩耗性を高く保ち、かつ、トナー表面に配された樹脂微粒子は無機微粒子による被覆樹脂層の磨耗を促進しないようにスペーサーとして働き、無機微粒子からキャリア被覆樹脂層を保護する役目を持つ。
以上から、キャリアの被覆樹脂層の最表面には架橋性樹脂を用い、その保護のためのトナー側の樹脂微粒子は非架橋性樹脂を用いることで、キャリア被覆樹脂層が磨耗しにくく、トナー(現像剤)への被覆樹脂層磨耗による汚染が発生しなくなる。
以下、本発明の静電潜像現像剤を構成するキャリア、トナーについて説明する。
(キャリア)
本発明におけるキャリアの芯材(コア)の材質としては、フェライト、マグネタイト、鉄粉等を用いることができるが、特にマンガン、ストロンチウム、マグネシウムを含むフェライトは磁力が高く、ほぼ真球形であるため長寿命化の観点から有利である。市販品としてはパウダーテック(株)、関東電荷工業(株)、同和鉄粉(株)などから入手することができる。
さらに好ましくは、下記式(1)で示されるマンガンフェライトであることが好ましい。
(MnO)x(Fe23)y ・・・ 式(1)
上記式中、x、yはmol比を示し、x+y=100、x=10〜45の関係を満たす。MnOのmol比xが10mol%未満であると、フェライト化反応後の安定性が悪くなる傾向があり、ストレス等により抵抗が変化して、現像性が劣る場合がある。また。MnOのmol%xが45mol%を越えると、形状が不定形になりやすく、現像器内でのストレス等によりトナーがキャリア表面に付着して、フィルミングによる抵抗変化を招き易くなるので好ましくない。
さらに芯材としては、Mn金属を含むとともに、芯材100質量部中に、ケイ素(Si)を二酸化ケイ素(SiO2)換算で0.1〜0.5質量部含むことが好ましい。ケイ素の含有量はキャリア形状に寄与し、ケイ素が多いほど粒界同士の溝が小さく、表面が平滑になって流動性を向上させることができ、長寿命性、安定したシャープ線画印刷性を得ることができる。なお、二酸化ケイ素(SiO2)の換算のためのSi量測定は、X線光電子分光分析によって確認することができる。
含有量が0.1質量部より少ないと、溝が大きくなり溝に被覆樹脂が入り込んで膜が均一化しにくくなる場合がある。また、0.5質量を超えると、表面の平滑性がよくなりすぎ、コートのアンカー効果がなくなり剥離しやすくなって、帯電低下が顕著となる場合がある。
なお、飽和磁化としては、45〜95Am2/kgの範囲が好ましい。
本発明で使用するのに好ましい芯材は、例えば体積平均粒径が20〜90μmの範囲、好ましくは30〜50μmの範囲のフェライト系のコア材が好ましい。体積平均粒径が20μm未満であると、キャリア付着が発生し易くなり、また90μmを越えると画像品質が劣化する傾向が現われる場合がある。
本発明に用いられる芯材表面を被覆するために用いられる樹脂としては、少なくとも最表面用の樹脂として各種の架橋性樹脂を用いることが必要である。該架橋性樹脂としては、例えば架橋性フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、架橋性シリコーン樹脂等が挙げられる。
上記の中では、エポキシ樹脂、架橋性シリコーン樹脂が好ましく、架橋性シリコーン樹脂としては、架橋性のストレートシリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂が好ましい。
また本発明においては、少なくとも最表面が架橋性樹脂からなればよく、2層以上の構成で下層は前記架橋性樹脂からなるものであっても非架橋性樹脂からなるものであってもよい。
上記非架橋樹脂としては、フッ素系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル・スチレン樹脂、ストレートシリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル・スチレン樹脂、アルキッド樹脂及びウレタン樹脂等で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。好ましくはストレートシリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂が良く、さらに好ましくはフッ素変性シリコーン樹脂が良い。
前記架橋性樹脂、非架橋性樹脂におけるストレートシリコーン樹脂の例としては、例えば下記(II)または(III)で示される繰り返し単位を有するものなどが挙げられる。
Figure 2007057659
上記一般式(II)、一般式(III)において、R1、R2、及びR3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数が1〜4のアルキル基、フェニル基等の有機基を表す。
また、前記フッ素変性シリコーン樹脂の例としては、例えば、前記一般式(II)、一般式(III)で示される繰り返し単位と、パーフロロアルキル基含有の有機ケイ素化合物とを加水分解させて得られる架橋型フッ素変性シリコーン樹脂などが挙げられる。上記パーフロロアルキル基含有の有機ケイ素化合物の例としては、CF3CH2CH2Si(OCH33、C49CH2CH2Si(CH3)(OCH32、C817CH2CH2Si(OCH33、C817CH2CH2Si(OC253、(CF32CF(CF28CH2CH2Si(OCH33等が挙げられる。
本発明における導電材料の具体例としては、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛のような導電性の金属酸化物単体系;酸化チタン、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、酸化インジュームスズ等の微粒子の表面を導電性の金属酸化物で被覆した複合系;などが挙げられる。
製造安定性、コスト、電気抵抗の低さという観点からカーボンブラックが特に好ましい。カーボンブラックの種類は特に限定されないが、製造安定性の良いDBP(ジブチルフタレート)吸油量が、50〜300ml/100gの範囲のものが好適である。導電粉の平均粒径は、0.1μm以下であることが好ましく、樹脂中への分散を考慮すると一次粒径が50nm以下のものが好ましい。また、その比表面積は700m2/g以上であることが導電性が高く、少ない添加量で十分な低抵抗化を得られるため好ましく、これらを満足するカーボンブラックとしてケッチェンブラック(Lion社)が最も好ましい。
本発明においては、現像剤としての使用中の導電材料の脱離の影響を少なくするため、被覆樹脂層中の導電材料含有率を表面側ほど少なくする必要がある。この場合の態様としては、後述するように、導電材料含有率の高い層を内層とし、含有率の低い層を外層とするような多層構成とすることが好ましい。
上記構成からなる被覆樹脂層において、表面側(表面から0.5μmまでの範囲)における導電材料含有率は0〜3質量%の範囲であることがこの好ましく、0〜1質量%の範囲であることがより好ましい。3質量%より多いと、表面層からの導電材料の脱離が少量でも汚染が顕示化してしまう場合がある。
また、内層側(表面から0.5μmをこえる範囲)における導電材料含有率は、10〜20質量%の範囲であることが好ましく、13〜17質量%の範囲であることがより好ましい。10質量%未満では電気抵抗が高く、良好な濃度の画像が得られない場合がある。20質量%を超えると、電気抵抗が低いため電荷注入かぶりが発生しやすい場合がある。
本発明におけるキャリアは、前記芯材に、公知の方法、例えば流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により、前記導電材料を含む樹脂をコーティングすることにより得ることができる。これらの中では、キャリア表面の被覆率をアップさせる観点からは、流動床によるスプレードライ方式が推奨される。
本発明においては、前述のように被覆樹脂層を内層と表面層とに分けて形成することが好ましい。この場合の製造方法としては、前記架橋性あるいは非架橋性樹脂及び導電材料等を含む被覆樹脂層形成用溶液を用い、流動床によるスプレー法によって内層をコーティングし、表面層を液浸法によってコーティングすることが好ましい。経験的に、スプレー法によれば、均一にコーティングでき、また、液浸法によれば、不均一なコーティングになりやすい。したがって、全体的にスプレー塗布により樹脂被覆層を形成すれば均一な膜を形成することができるが、この膜からは導電材料であるカーボンブラックが剥がれやすい。
ここで、前記液浸法はコート樹脂を溶剤に溶かし、その中にコア剤を分散し、攪拌しながら、減圧及び/または加熱によって、溶剤を抜くことでキャリア表面をコーティングする方法である。
このため、本発明における目的のためには、内層はより均一化するため均一コーティングできるスプレー法を用い、また、表面層としては液浸法を用いることにより、樹脂被覆層をある程度均一に維持しながらカーボンブラックの剥がれを抑制することができる。これは、液浸法によって最外層をコートする際、攪拌ストレスをかけてスプレー塗布したキャリア表面のカーボンブラックをあらかじめコート液中に落とし、そのまま、被覆樹脂とともに硬化させることで、実際にプリンタ装置などに使用される際のカーボンブラック脱離汚れをより防止することができるためである。
被覆樹脂層形成用溶液に使用する溶剤は、前述のマトリックス樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類が使用できる。また、樹脂微粒子や導電粉の分散のためには、サンドミル、ダイノミル、ホモミキサー等を用いることができる。
なお、被覆樹脂層形成用溶液には、必要により荷電制御剤、抵抗制御剤等を添加してもよい。また、被覆樹脂としてシリコーン樹脂を用いる場合には、硬化を補助する目的で、金属触媒を用いることが望ましい。この際の具体的な触媒としては、アルミニウム、カルシウム、バリウム、マンガン、錫、コバルト、ジンクなどの有機物が知られている。
樹脂を芯材に被覆後、焼き付けする場合は、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれを用いてもよい。例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉、又はマイクロウェーブによる焼き付けを用いてもよい。焼き付けの温度は用いる樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度が必要である。熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、十分に硬化が進む温度まで上昇させることが必要である。例えば、シリコーン樹脂の場合、200〜300℃の温度で30分程度保持する。
このようにして、芯材の表面に樹脂を被覆、焼き付けされた後、冷却され、解砕、粒度調整を経て樹脂コーティング済のキャリア粒子が得られる。また、解砕処理の後に、コート膜表面の粗れやバリを除去したり、コーティングにより凝集したキャリア粒子の解しをより十分に行うために、後処理を行ったりすることもできる。後処理の方法はキャリア粒子に機械的ストレスを与えることがきるものであれば良く周知の方法が使用できる。例えば、ナウターミキサ、ボールミル、バイブロミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、従来コート方法として、キャリア表面に樹脂粒子を乾式で固着させる方法が知られているが、この方法では、十分な均一コートができないため、良好なキャリアを得ることができず、前記カーボンブラック脱離防止のキャリアにはならない。
キャリア芯材への前記内層の被覆樹脂のコート量は、キャリア100質量部に対して0.5〜3質量部の範囲(膜厚:0.5〜3μmの範囲)であるのが好ましい。0.5質量部未満ではコアが露出してしまうほど薄膜で電気抵抗をコントロールできないため、かぶり、キャリア付着などが発生しやすい。また、3質量部を越えるとキャリア同士の凝集が過度に発生してしまう。
また、前記表面層のコート量は、キャリア全体を100質量部としたときに、0.1〜1質量部の範囲(膜厚:0.1〜1μmの範囲)が好ましい。0.1質量部より少ないと、表面層がすぐに磨耗でなくなり、カーボンブラック脱離効果なく、また、1質量部を超えると、電気抵抗があがって良好な濃度の画像が得られないことがある。
本発明においては、キャリア抵抗は、1×103〜1×1012Ωcmの範囲に制御されることが好ましく、1×104〜1×108Ωcmの範囲であることがより好ましい。
キャリア抵抗が1×1012Ωcmを超える高抵抗になると、現像時に現像電極として働きにくくなるため、特にベタ画像部でエッジ効果が出るなど、ソリッド再現性が低下する。一方、1×103Ωcm未満の低抵抗になると、現像剤中のトナー濃度が低下した時に現像ロールからキャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう不具合が発生しやすい。
(トナー)
本発明におけるトナーには、公知の結着樹脂や各種の着色剤等を使用することができる。結着樹脂の主成分としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂が最も好ましいが、スチレンとアクリル酸またはメタクリル酸との共重合体、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂等などを単独または併用することができる。耐久性や透光性等の点から、ポリエステル系樹脂またはノルボルネンポリオレフィン樹脂を使用することが好ましい。
なお、トナーに使用される結着樹脂のTg(ガラス転移点)は、好ましくは50〜70℃の範囲が好ましい。
本発明の静電潜像現像剤は、前記のようにキャリアの表面からの導電材料の剥がれが起きにくいものであることから、フルカラー画像形成用の現像剤であることが好ましく、トナーとしては、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーのうちのいずれかであることが好ましい。
これらのトナーの着色剤としては、トナーの色彩に対応させて適宜選択して用いることができる。
前記シアントナーにおいては、その着色剤として、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同23、同60、同65、同73、同83、同180、C.I.バットシアン1、同3、同20等や、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルーの部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCのシアン顔料、C.I.ソルベントシアン79、162等のシアン染料などを用いることができる。これらの中では、C.I.ピグメントブルー15:3が有効である。
また、マゼンタトナーにおいては、その着色剤として、例えば、C.I.ピグメントレッド1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同8、同9、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同18、同19、同21、同22、同23、同30、同31、同32、同37、同38、同39、同40、同41、同48、同49、同50、同51、同52、同53、同54、同55、同57、同58、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同163、同184、同202、同206、同207、同209等、ピグメントバイオレット19のマゼンタ顔料や、C.I.ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ベーシックレッド1、同2、同9、同12、同13、同14、同15、同17、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同32、同34、同35、同36、同37、同38、同39、同40等のマゼンタ染料等、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロータミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどを用いることができる。
また、イエロートナーにおいては、その着色剤として、例えば、C.I.ピグメントイエロー2、同3、同15、同16、同17、同97、同180、同185、同139等のイエロー顔料などを用いることができる。
さらに、ブラックトナーの場合には、その着色剤として、例えば、カーボンブラック、活性炭、チタンブラック、磁性粉、Mn含有の非磁性粉などを用いることができる。
前記各着色剤の添加量は、結着樹脂等との混合により作製されたトナー粒子100質量部中に1〜20質量部の範囲であることが好ましい。
また、本発明の静電潜像現像剤は、前記と同様の理由から、暗号印刷用トナーを用いた現像剤としても好ましく用いられる。この透明性の高い暗号印刷用トナーについては、上記のような着色剤を用いないか、赤外線吸収剤の着色をその補色によって補正する場合でも好ましくはトナー粒子100質量部に対して2質量部以下に抑えることにより作製する。
なお、暗号印刷用トナーとは、赤外線などの暗号印刷用の光を用いて解読するためのトナーで、用紙等にトナー画像として定着した場合目視で認識できる場合を含み、目視で認識できても、できなくともよく、光によって読み取りを行うことのできるトナーを指す。すなわち、バーコードのような赤外線吸収パターン等の暗号印刷用画像を形成するためのトナーをいう。着色剤は明らかに着色剤の存在を確認できないレベルの1%以下であれば添加しても暗号印刷用トナーと呼ぶことができる。したがって、暗号印刷用トナーの構成は基本的には着色剤を含まない以外は、基本的にカラートナーの構成と類似するものである。なお、本発明における暗号印刷用トナーには、光定着される暗号印刷用トナーも含まれる。
また、後述する光定着用のトナーとして用いる場合には、前記カラートナーは赤外線吸収剤を含むことが好ましい。なお、赤外線吸収剤とは、波長800〜2000nmの範囲の近赤外領域に少なくとも1つ以上の強い光吸収ピークを有する材料を指し、有機物であっても無機物であっても使用可能である。
具体例としては、公知の赤外線吸収剤を用いることができ、例えば、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ランタノイド化合物等を用いることができる。
より具体的には、ニッケル金属錯体系赤外線吸収剤(三井化学社製:SIR−130、SIR−132)、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(みどり化学社製:MIR−101)、ビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−102)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス(シス−1,2−ジフェニル−1,2−エチレンジチオレート)ニッケル(みどり化学社製:MIR−1011)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−1021)、ビス(4−tert−1,2−ブチル−1,2−ジチオフェノレート)ニッケル−テトラ−n−ブチルアンモニウム(住友精化社製:BBDT−NI)、シアニン系赤外線吸収剤(富士写真フィルム社製:IRF−106、IRF−107)、シアニン系赤外線吸収剤(山本化成社製、YKR2900)アミニウム、ジイモニウム系赤外線吸収剤(長瀬ケムテック社製:NIR−AM1、IM1)、イモニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−1080、CIR−1081)、アミニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−960、CIR−961)、アントラキノン系化合物(日本化薬社製:IR−750)、アミニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−002、IRG−003、IRG−003K)、ポリメチン系化合物(日本化薬社製:IR−820B)、ジイモニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−022、IRG−023)、ジアニン化合物(日本化薬社製:CY−2、CY−4、CY−9)、可溶性フタロシアニン(日本触媒社製:TX−305A)、ナフタロシアニン(山本化成社製:YKR5010、山陽色素社:サンプル1)、無機材料系(信越化学製:イッテルビウムUU−HP、住友金属製:インジュームチンオキサイド、住友金属鉱山製:フッ化ランタン)等を用いることができる。
なお、これらの赤外線吸収剤中でも、ナフタロシアニン系、アミニウム、ジイモニウム系赤外線吸収剤が環境安全性、色調などから好ましい。チオール系ニッケル錯体は色調としては好ましいが、発ガン性などの毒性が高く、トナーに添加することは最も好ましくない。また、シアニン色素もラットの28日間の反復投与によって、造血作用を狂わせたり、発ガンの危険性が指摘されている材料が多いためあまり好ましくないことがある。ニッケル錯体、シアニンを使用する場合はこれらの危険性を回避する材料を用いることが好ましい。
前記暗号印刷用トナーに含まれる赤外線吸収剤としても、ほとんど白色の酸化イッテルビウム、リン酸イッテルビウム、フッ化ランタン、ジイモニウム、ナフタロシアニン系、アミニウム系赤外線吸収剤が環境安全性、色調などから好ましい。
これらの赤外線吸収剤は2種類以上併用することができる。また、併用した方が、赤外線吸収領域が広がり、定着性がアップすることから有効である。赤外線吸収剤の添加量は、有機物ではトナー粒子100質量部に対し0.01〜5質量部の範囲が望ましく、無機物では5〜70質量部の範囲が望ましい。有機物で0.01質量部未満ではトナーを充分に定着することができない場合があり、5質量部を超えると色が濁って使用できない場合がある。また、無機物の赤外線吸収剤の色は比較的薄いため多く添加することはできるが、逆に光吸収能力も低いため有機物に比べ多く添加することが必要である。添加量が5質量部未満ではトナーを充分に定着させることができない場合があり、50質量部を超えると結着樹脂の定着効果が下がりやはり定着しなくなる場合がある。
また、前記各トナーには、必要に応じて帯電制御剤やワックスを加えるようにしてもよい。
帯電制御剤としては、公知の四級アンモニウム塩が必要で、カリックスアレン、ニグロシン系染料、アミノ基含有のポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合物、アゾクロム系、アゾ亜鉛系などを併用してもよい。その他、トナーには鉄粉、マグネタイト、フェライト等の磁性材料を混合し磁性トナーでも使用できる。特に、カラートナーの場合には公知の白色の磁性粉を用いることもできる。
本発明におけるトナーに含有させるワックスとしては、エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエチレンとポリプロピレンの共重合物、ポリグリセリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス、脱酸カルナバワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類などの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジオレイルセバシン酸アミドなどの、不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。定着性向上とボイド低減にはエステルワックスが好ましい。
トナーに用いるワックスとしては50〜110℃にDSC測定(示差走査型熱量測定)による吸熱ピークを示すワックス材料が好ましい。吸熱ピークが50℃より低いとトナーがブロッキングし、110℃より高いと定着に寄与しない場合がある。 前記DSC測定では、測定原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。
上記のような各トナーを製造するにあたっては、一般に使用されている混練粉砕法や湿式造粒法等を利用することができる。ここで、湿式造粒法としては、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ソープフリー乳化重合法、非水分散重合法、in−situ重合法、界面重合法、乳化分散造粒法等を用いることができる。
前記混練粉砕法でトナーを作製するには、結着樹脂、ワックス、帯電制御剤、着色剤としての顔料または染料、磁性体、赤外線吸収剤、及びその他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により充分混合し、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、染料、磁性体等を分散または溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級を行ってトナーを得ることができる。また、顔料や赤外線吸収剤の分散性を向上させるため、マスターバッチを行ってもよい。
さらに、トナーに赤外線吸収剤を加えるにあたっては、前記のように赤外線吸収剤をカラートナーや暗号印刷用トナーの内部に分散させて添加させる以外に、赤外線吸収剤をカラートナーや暗号印刷用トナーの表面に付着または固着させることができる。
上記の表面固着にための表面改質装置としては、例えば、サーフュージングシステム(日本ニューマチック工業社製)、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンコスモシリーズ(川崎重工業社製)、イノマイザーシステム(ホソカワミクロン社製)等の高速気流中において衝撃を与えるようにした表面改質装置;メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、メカノミル(岡田精工社製)等の乾式のメカノケミカル法を応用した表面改質装置;ディスパーコート(日清エンジニアリング社製)、コートマイザー(フロイント産業社製)の湿式のコーティング法を応用した表面改質装置;などを適宜組み合わせて使用することができる。
以上のようにして作製される各トナーは、その体積平均粒径D50vが3〜10μmの範囲が好ましく、4〜8μmの範囲内であることがより好ましく、その個数平均粒径D50pに対する体積平均粒径D50vの比(D50v/D50p)が1.0〜1.25の範囲であることが好ましい。そして、このように小粒径で粒径の揃ったトナーを使用することにより、トナーの帯電性能のバラツキが抑制されて、形成される画像におけるカブリが低減されると共に、トナーの定着性を向上させることができる。また、形成される画像における細線再現性やドット再現性も向上させることができる。
また、各トナーの平均円形度を0.9以上とすることが好ましく、0.960以上とすることがより好ましく、円形度の標準偏差を0.040以下とすることが好ましく、0.038以下にすることがより好ましい。このようにすることで、記録媒体上に各トナーを密な状態で重ね合わせることができるので、記録媒体上のトナーの層厚が薄くなり、定着性を向上させることができる。また、このようにトナーの形状を揃えることにより、形成される画像におけるカブリ、細線再現性及びドット再現性も向上する。
なお、上記トナー平均円形度は、フロー式粒子像解析装置(シメックス社製、FPIA2000)を用い、水分散系でトナー粒子の投影像の周囲長(周囲長)と、トナー粒子の投影面積に等しい円の円周長(円相当周囲長)とを求め、(円相当周囲長/周囲長)により計算される。
一方、前記湿式造粒法によりトナー粒子を作製した場合には、該トナー粒子の形状係数SF1は110〜135の範囲であることが好ましい。
上記トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナー粒子、またはトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーの最大長と投影面積を求め、下記式(2)によって計算し、その平均値を求めることにより得られるものである。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ (2)
上記式(2)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
また、上記トナー粒子の体積粒度分布指標GSDvは1.25以下であることが好ましい。
本発明におけるトナー体積平均粒径、及び粒径分布指標等は、コールターカウンターTAII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して測定した。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積、数それぞれについて小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を、体積平均粒子径D16v及び個数平均粒子径D16pと定義し、累積50%となる粒径を、体積平均粒子径D50v(既述のトナーの体積平均粒径はこれを指す)及び個数平均粒子径D50pと定義する。同様に、累積84%となる粒径を、体積平均粒子径D84v及び数平均粒子径D84p定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は、(D84v/D16v)1/2として算出される。
前記のように、本発明におけるトナーでは、無機微粒子と樹脂微粒子とが必須成分である。
上記無機微粒子は、流動性向上剤等のためトナー粒子に混合されるものである。トナー粒子に混合される割合はトナー粒子100質量部に対し0.01〜5質量部の範囲であり、好ましくは0.01〜2.0質量部の範囲である。このような無機微粒子としては、例えば、シリカ微粉末、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化硅素、窒化硅素などが挙げられるが、シリカ微粉末を用いた場合に特に前記キャリア被覆樹脂への摩耗作用が大きい。
また、無機微粒子としては、シリカ、チタン、樹脂微粉、アルミナ等の公知の材料を併用できる。さらにクリーニング活剤として、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の微粒子粉末を添加してもよい。
なお、無機微粒子の平均粒径は0.01〜0.05μmの範囲である。
前記樹脂微粒子としては、公知のものを用いることができる。本発明に用いる樹脂微粒子は、例えばラジカル重合によって得ることが可能である。使用するスチレン系モノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン及びオクチルスチレンなどのアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン及びヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;さらに、ニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチレンを挙げることができる。
また、アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸ラウリルなどの(メタ)アクリル酸アルキル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシメチル及び(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル;トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート及びトリメチロールエタンモノ(メタ)アクリレートなどの多価アルコールの(メタ)アクリル酸モノエステル;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコールの(メタ)アクリレート;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミドならびにグリシジル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
また、本発明においては、上記の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルモエステル、多価アルコールの(メタ)アクリル酸モノエステル及びポリアルキレングリコールの(メタ)アクリレートモノエステルのアルキルエーテルをも用いることもできる。なお、上記において「(メタ)アクリ」とは、メタクリ又はアクリを意味している。
本発明においては、所定量の上記ラジカル重合可能なモノマーと、アニオン性乳化剤, ノニオン性乳化剤及びカチオン性乳化剤から選ばれる乳化剤の存在下において、重合開始剤を用いて乳化重合させても良いし、乳化剤のない水溶性開始剤によるソープフリー重合でもよい。
上記の各乳化剤は、乳化重合に当って汎用されている周知のものであるが、具体的には、高級アルコール硫酸エステルナトリウム、アルキルジフエニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジアルキルエステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、アルキル(又はアルキルフエニル)エーテル、硫酸エステルナトリウム、硫酸エ ステルアンモニウム,アルキルフエノールエチレンオキサイド付加物、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールオキサイド付加物,第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
また、重合開始剤は乳化重合またはソープフリー重合に当って常用されているものを常法に従って使用すればよい。具体的には、過硫酸塩系(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)重合開始剤やアゾビス系(例えば、アゾビスイソブチロニトリル等)重合開始剤などを適量用いることができる。
添加量は、乳化剤の使用の場合には、モノマー100質量部に対して0.0001〜0.500質量部の範囲内で使用することが好ましい。
前記重合反応自体は、水を媒質として常法通り行う。すなわち、水に前記各モノマーの各所定量を加え、攪拌下において、適量の重合開始剤を用いて、分散しているモノマーを重合させれば、体積平均粒径が0.1〜0.5μmの球状の樹脂微粒子を得ることができる。
反応終了後、媒質とした水を除去するには、粉体製造に常用されている種々の乾燥手段と解砕手段とが適用できるが、噴霧乾燥によって乾燥して水を揮散させた後、乾燥物をジェットミル等により解砕することが適切である。
本発明における樹脂微粒子は非架橋性樹脂からなり、該非架橋性樹脂は前記アクリル系モノマーを含んで重合されたアクリル含有樹脂であることが好ましい。樹脂微粒子を構成するモノマーがアクリル系モノマーを含有することは、ラジカル重合の反応時間、連鎖移動剤、開始剤の種類によって分子量および粒子径を容易にコントロールすることが可能であるためである。
そして、上記構成成分より重合される非架橋性樹脂の重量平均分子量は10万〜100万の範囲であることが好ましく、30万〜60万の範囲であることがより好ましい。
重量平均分子量が10万未満では、樹脂微粒子が柔らかすぎて現像器内ストレスによってつぶれてしまうことがある。分子量アップに伴い硬度が上昇するが、100万を超えると架橋していないにも関わらず、架橋と同等レベルまで硬度が高くなるため、樹脂微粒子が緩衝剤にならないで、キャリア表面の被覆樹脂層を削ってしまう場合がある。
なお、上記重量平均分子量は、以下のようにして測定した。
・装 置:GPC−150C(ウォーターズ社製)
・カラム:KF801〜7(ショウデックス社製)の7連
・温 度:40℃
・溶 媒:テトラヒドロフラン(THF)
・流 速:1.0ml/min.
・試 料:濃度0.05〜0.6質量%の試料を0.1ml注入
測定試料は以下のようにして作製した。
測定対象をTHF中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルタ(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とした。試料濃度は樹脂成分が上記濃度となるように調整した。以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用した。
以下の各種樹脂の分子量測定も、同様の条件で行った。
また、本発明における樹脂微粒子の体積平均粒径は0.1〜0.5μmの範囲であることが好ましく、0.1〜0.3μmの範囲であることがより好ましい。0.1μmより小さいと、平均粒子径として0.01〜0.05μmの無機微粒子が、直接キャリアに接触する機会が増えるため被覆樹脂層が磨耗してしまう場合がある。また0.5μmを超えると、粒径が大きすぎるため添加量を増やすことが必要となり、定着性や帯電性に悪影響を及ぼすと共に保護効果が少なくなる場合がある。
なお、樹脂微粒子の粒径は、堀場製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置LA−700により測定することができる。具体的には、樹脂微粒子をスパチュラで0.1g程度計り取り、界面活性剤を2滴加えた。次いで0.1%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液40mlを加え、超音波ホモジナイザー(150W−4分間)で分散させ分析試料とし、バッチセル法により粒度分布測定し、体積平均粒径を測定した。なお、測定は2回行いその平均値として求めた。
前記樹脂微粒子の添加量は、トナー粒子100質量部に対し0.05〜0.5質量部の範囲が好ましく、0.05〜0.2質量部の範囲がより好ましい。0.05質量部未満では、スペーサーの効果が発揮されない場合があり、0.5質量部を超えると、定着性に影響してしまう場合がある。
なお、前記無機微粒子の添加量との関係では、被覆樹脂層に対するスペーサー効果を有効に発揮させるため、樹脂微粒子添加量Aと無機微粒子添加量Bとの質量比(A/B)は1/100〜100/100の範囲が好ましく、5/100〜50/100の範囲がより好ましい。
上記無機微粒子、樹脂微粒子、さらに必要に応じ所望の添加剤をトナー粒子に加え、ヘンシェルミキサー等の混合機により充分混合し、本発明におけるトナーを得ることができる。
この場合、本発明の効果を十分発揮させるため、無機微粒子は十分に解砕して凝集物のない状態で処理することが好ましい。また、上記混合においては、無機微粒子、樹脂微粒子を同時に添加混合してもよいが、無機微粒子を添加混合して処理した後、樹脂微粒子を添加して処理することが好ましい。
本発明の静電潜像現像剤としては、前述のキャリア100質量部に対し、トナーが2〜15質量部の範囲で混合され調製されることが好ましい。
このようにして設計、配合された本発明の静電潜像現像剤は、従来の中高速(線速:〜数百mm/秒)の画像形成装置に使用可能であることはもちろんであるが、前述のように、線速が1000mm/秒以上の超高速プロセスを採用する画像形成装置において発生する特有のメカニズムによるキャリア被覆樹脂の剥がれ、導電材料の脱離に対しても、有効に使用できるものである。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、前述の本発明の静電潜像現像剤を用いて、記録媒体上にカラートナーを含むトナーを用いてフルカラー画像や暗号印刷用画像を形成できるものであれば特に限定されないが、具体的には以下のような、少なくとも記録媒体上にトナー像を形成するトナー像形成手段とトナー像を記録媒体に定着させる定着手段とを有するものである。
前記画像の形成は、静電潜像担持体として電子写真感光体を利用した場合、例えば、以下のように行うことができる。まず、電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電荷像を形成する。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーを付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の記録媒体表面に転写される。さらに、記録媒体表面に転写されたトナー像は、定着器により定着され、記録媒体に画像が形成される。
前記電子写真感光体としては、一般に、アモルファスシリコン、セレンなど無機感光体、ポリシラン、フタロシアニンなどを電荷発生材料や電荷輸送材料として使用した有機感光体を用いることができるが、特に、長寿命であることからアモルファスシリコン感光体が好ましい。
また、前記定着器としては、加熱・加圧あるいは光により定着を行うことができるものであればよく、熱ロール定着器、光定着器(フラッシュ定着器)等が用いられる。
本発明の静電潜像現像剤は、前述のように、超高速のプロセスに対応できるものである。したがって、本発明の画像形成装置が適用されるプロセススピードは、1000mm/sec以上であることがより好ましく、1500mm/sec以上であることがより好ましい。
ここで、上記プロセススピードに好ましく対応できる光定着に用いられる光定着装置について説明する。
上記光定着の場合に用いられる光源としては、通常のハロゲンランプ、水銀ランプ、フラッシュランプ、赤外線レーザ等があるが、フラッシュランプによって瞬時に定着させることでエネルギーを節約することができ最適である。フラッシュランプの発光エネルギーが1.0〜7.0J/cm2の範囲であることが好ましく、2〜5J/cm2の範囲であることがより好ましい。
ここで、キセノンのランプ強度を示すフラッシュ光の単位面積当りの発光エネルギーは以下の式(3)で表される。
S=((1/2)×C×V2)/(u×L)×(n×f) ・・・ (3)
上記式(3)中、nは一度に発光するランプ本数(本)、fは点灯周波数(Hz)、Vは入力電圧(V)、Cはコンデンサ容量(F)、uはプロセス搬送速度(cm/s)、Lはフラッシュランプの有効発光幅(通常は最大用紙幅、cm)、Sはエネルギー密度(J/cm2)を表す。
光定着の方式としては、複数のフラッシュランプを時間差を設けて発光させるディレイ方式であることが好ましい。このディレイ方式は、複数のフラッシュランプを並べ、各々のランプを0.01〜100ms程度ずつ遅らせて発光を行い、同じ箇所を複数回照らす方式である。これにより一度の発光でトナー像に光エネルギーを供給するのではなく分割して供給できるため、定着条件をマイルドにすることができ耐ボイド性と定着性とを両立することができるものである。
ここで、複数回トナーに対しフラッシュ発光を行う場合、前記フラッシュランプの発光エネルギーは、発光1回ごとの前記単位面積に与える発光エネルギーの総和量を指すこととする。
本発明においては、フラッシュランプの本数は1〜20本の範囲であることが好ましく、2〜10本の範囲であることがより好ましい。また、複数のフラッシュランプ間の各々の時間差は0.1〜20msecの範囲であることが好ましく、1〜3msecの範囲であることがより好ましい。
さらに、フラッシュランプ1本の1回の発光による発光エネルギーは、0.1〜1J/cm2の範囲であることが好ましく、0.4〜0.8J/cm2の範囲であることより好ましい。
以下、本発明の画像形成装置の一例として、上記光定着装置を備えた画像形成装置について図面を用いて説明する。
図1は、上記画像形成装置の一例について示す概略模式図である。図1は、シアン、マゼンタ、イエローの3色にブラックを加えたトナーによりトナー像形成を行うものを示す。
図1中、1a〜1dは帯電手段、2a〜2dは露光手段、3a〜3dは感光体(静電潜像担持体)、4a〜4dは現像手段、10はロール媒体15から矢印方向に送り出される記録用紙(記録媒体)、20はシアン現像ユニット、30はマゼンタ現像ユニット、40はイエロー現像ユニット、50はブラック現像ユニット、70a〜70dは転写ロール(転写手段)、71、72はロール、80は転写電圧供給手段、90は光定着器(定着手段)を各々表す。
図1に示す画像形成装置は、帯電手段、露光手段、感光体、および現像手段を含む符号20、30、40、50で示される各色の現像ユニット(トナー像形成手段)と、記録用紙10に接して配置され、記録用紙10を搬送するロール71、72と、各現像ユニットの感光体を押圧するように記録用紙10を介してその反対側に接するように配置された転写ロール70a、70b、70c、70dと、これら3つの転写ロールに電圧を供給する転写電圧供給手段80と、感光体と転写ロールとのニップ部分を図中の矢印方向に通過する記録用紙10の感光体と接触する側に光を照射する光定着器(定着手段)90と、から構成されている。
なお、シアン現像ユニット20は、感光体3aの周囲には時計回りに帯電手段1a、露光手段2a、現像手段4aが配置された構成を有する。また、感光体3aの現像手段4aが配置された位置から時計回りに帯電手段1aが配置されているまでの間の感光体3a表面に接するように、記録用紙10を介して転写ロール70aが対向配置されている。このような構成は他の色の現像ユニットも同様である。なお、本発明の画像形成装置においては、シアン現像ユニット20の現像手段4a内に前記シアントナーを含む現像剤が収納され、他の現像ユニットの現像手段には、各々の色に対応した光定着用のトナーを含む現像剤が収納される。
次に、この画像形成装置を用いた画像形成について説明する。まず、ブラック現像ユニット50において、感光体3dを時計回り方向に回転させつつ、帯電手段1dにより感光体3dの表面を一様に帯電する。次に帯電された感光体3dの表面を露光手段2dにより露光することにより、複写しようとする元の画像のイエロー色成分の画像に対応した潜像が感光体3d表面に形成される。さらに、この潜像上に現像手段4d内に収納されたブラックトナーを付与することによりこれを現像してブラックトナー像を形成する。このプロセスは、イエロー現像ユニット40、マゼンタ現像ユニット30、シアン現像ユニット20においても同様に行なわれ、それぞれ現像ユニットの感光体表面にそれぞれの色のトナー像が形成される。
感光体表面に形成された各色のトナー像は、転写ロール70a〜70dによる転写電位の作用により、矢印方向に搬送される記録用紙10上に順次転写され、元の画像情報に対応するように記録用紙10の表面に積層されて、最上層からシアン、マゼンタ及びイエローの順に積層されたフルカラーの積層トナー画像が形成される。
次に、この記録用紙10上の積層トナー画像が、光定着器90のところまで搬送され、そこで光定着器80から光の照射を受けて、溶融し、記録用紙10に光定着されフルカラー画像が形成される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」「%」は「質量部」「質量%」を意味する。
<キャリアの製造>
(キャリア1)
15%のトリフロロプロピル基を含有する架橋型フッ素変性シリコーン樹脂(信越化学製)を固形分換算で200g秤量し、1000ccのトルエン溶剤に溶解させ、導電性カーボンブラック(ライオン社製ケッチェンブラックEC600JD、BET比表面積1270m2/g)を樹脂固形分に対し15%と、有機アルミ硬化触媒(アルミニウム−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート)2gとを加え、パールミルにて分散して内層形成用溶液を得た。
芯材としてマンガン−ストロンチウムフェライト粒子(パウダーテック社製、体積平均粒径:40μm)100部に対し、上述のカーボンブラックを分散させた内層形成用溶液を流動床(スプレードライ)コーティング装置を用いコート時間が1時間になるように単位時間あたりの噴霧量を調整しコーティングし、100℃で乾燥を行い、膜厚が約2μmの内層樹脂層を形成した。
次いで、コーティング装置として流動床を用い、前記内層形成用溶液におけるカーボンブラックを樹脂固形分に対し0.17%とした表面層形成用溶液を用いて表面層を形成した。その後、100℃にて乾燥後、270℃で1時間焼き付けを行い(表面層膜厚:約0.3μm)、解砕処理、振動型ミルにて30分間後処理を行い、キャリア1を得た。なお、芯材及び被覆樹脂層の組成を表1に示す。
(キャリア2)
攪拌機を備え、イオン交換水の入ったセパラブルフラスコ反応器にメチルメタクリレートモノマー100部および開始剤(アゾイソブチロニトリル)2部を入れ、80℃で懸濁重合を行って、重量平均分子量が28万のメチルメタクリレート樹脂(1)を得た。これを用いてキャリア1の場合と同様にして内層形成用溶液を得た。
次に、攪拌機を備え、イオン交換水500部の入ったセパラブルフラスコ反応器にメチルメタクリレートモノマー90部、グリシジルメタクリレート5部、メタクリル酸5部、導電性カーボンブラック0.17部および開始剤(アゾイソブチロニトリル)3部を入れて混合し、エポキシ架橋型アクリル含む表面層形成用溶液とした。
芯材としてマンガン−ストロンチウムフェライト粒子(パウダーテック社製、体積平均粒径:40μm)100部に対し、前記内層形成用溶液を流動床(スプレードライ)コーティング装置を用いコート時間が1時間になるように単位時間あたりの噴霧量を調整しコーティングし、80℃で乾燥を行い、膜厚が約3μmの内層樹脂層を形成した。
次いで、コーティング装置として流動床を用い、前記表面層形成用溶液を用いて表面層を形成した。その後、100℃にて乾燥後、200℃で硬化させ、解砕処理、振動型ミルにて30分間後処理を行い(表面層膜厚:約0.3μm)、キャリア2を得た。なお、芯材及び被覆樹脂層の組成を表1に示す。
(キャリア3〜9)
キャリア1、キャリア2の製造において、内層、表面層の組成を各々表1に示したように変更し、被覆樹脂層としてアクリル樹脂、エポキシ架橋型アクリルを用いた層を形成する場合の条件を、キャリア1、キャリア2の製造において示した条件とした以外は同様にして、キャリア3〜9を製造した。
なお、キャリア7〜9においては、表面層形成用溶液の樹脂濃度を変更しているが、この場合の表面層の膜厚は、各々0.1μm、1.2μm、2μmであった。
以上のキャリア1〜9の体積平均粒径を測定したところ、すべて40μmであった。
Figure 2007057659
<樹脂微粒子の製造>
(樹脂微粒子1)
攪拌器、温度計及びコンデンサーが装着された1リットルの三つ口フラスコに、イオン交換水400部、メタクリル酸メチルモノマー100部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部を入れ、攪拌しながら、温浴にて75℃に加温し、過硫酸カリウム0.5部を添加して、攪拌下、75℃に保持して8時間乳化重合反応を行った。その後、加温を停止し室温まで冷却し、その後、反応液を粉霧乾燥器にて乾燥し、ジェットミルで解砕して、体積平均粒径が0.05μmの球形の樹脂微粒子粉末95部を得た。
(樹脂微粒子2〜10)
樹脂微粒子1の製造において、乳化剤、開始剤等の添加量を表2に示したように変更した以外は同様にして、樹脂微粒子2〜10を作製した。
各樹脂微粒子の特性も併せて表2に示す。
Figure 2007057659
<トナーの製造>
表3に示したような各バインダー樹脂(結着樹脂)、赤外線吸収剤、顔料、帯電制御剤、及びワックスからなるトナー組成物を各々ヘンシェルミキサーに投入し、予備混合を行った後、エクストルーダー(池貝社製、PCM−30)により135℃、250rpmにて溶融混練し、次いでハンマーミルにて粗粉砕し、ジェットミルにて微粉砕した後、気流分級機にて分級を行い、体積平均粒径が6.1〜6.5μmの各トナー粒子を得た。
次いで、各トナー粒子100部に対し、疎水性シリカ微粒子、樹脂粒子、酸化チタンを表3に示すように各々添加し、ヘンシェルミキサーを用い、外添剤を処理して、各トナー(YT−1〜YT−17、MT−1、CT−1、KT−1、ST−1)を得た。
Figure 2007057659
<現像剤の製造>
前記製造したキャリア1の94部に対し、前記各イエロートナーを6質量部ずつ加え、また、キャリア2〜9の各々94部に対しイエロートナーYT−3を6質量部ずつ加え、10Lのボールミルにて2時間混合し、2成分現像剤7kgを 25種作製した。
なお、キャリア1については、上記と同様にして前記マゼンタトナー(MT−1)、シアントナー(CT−1)及び暗号印刷用トナー(ST−1)についても2成分現像剤を作製した。
<実施例1〜20、比較例1〜5>
上記作製した各イエロー現像剤を用い(各例に用いた現像剤は表4に記載)、耐久試験後の画像等を評価した。評価装置としては、光定着器として700〜1500nmの波長範囲に高い発光強度を有するキセノンフラッシュランプを8本搭載した富士ゼロックス社製DocuPrint 1100CF改造機(A4換算で400枚/分出力)を用いた。また、フラッシュの発光の方法は単位面積当たりの発光を2回行うディレイ発光方式とした。ディレイ発光としては同じ光エネルギーをランプ4本ずつ、同じ印刷面に対し2回照射し、ディレイ時間を0.2msecとした。
この条件で、印字率4%で100万枚印刷を行い、明度(L*値)変化、エッジ効果の変化等について評価した。なお、記録媒体としては普通紙(NIP−1500LT、小林記録紙)を用いた。
以下、上記評価の評価方法、評価基準について説明する。
(明度L*値)
100万枚印刷終了後、得られた1inch四方(2.54cm×2.54cm)の画像のL*値を以下のように評価した。光学濃度の測定にはX−rite社製の濃度測定器、X−rite938を使用し、各色に対するL*値を以下の基準により評価した。
◎:L*値が74以上。
○:L*値が72以上74未満。
×:L*値が72未満。
(エッジ効果)
初期及び100万枚印刷終了後について、得られた1inch四方の画像を、フラッシュ発光しない(定着しない)状態で未定着画像として採取し、その未定着画像に空気ブローを行いその前後の重量差からトナー付着量を求め、初期に対する100万枚印刷後のトナー付着量の差から以下の基準により評価した。
○:トナー付着量の差が0.3mg/cm2未満。
△:トナー付着量の差が0.3mg/cm2以上1.0mg/cm2未満。
×:トナー付着量の差が1.0mg/cm2以上。
(定着性)
1inch四方の画像の定着率について以下のように評価した。まず、画像の光学濃度(OD1)を測定し、その後、この画像上に粘着テープ(スコッチメンディングテープ、住友3M製)を貼り、しかる後、粘着テープを引き剥がし、剥離後の画像の光学濃度(OD2)を測定した。なお、光学濃度は(STATUS A)を分光色度計(X−Rite938、X−Rite製)により、光源D50、2°(バッキング白)の条件で測定した。
次に、得られた光学濃度の値を用いて下式(4)より定着率を算出した。
定着率(%)=(OD2/OD1)×100 ・・・ (4)
以上の結果から、定着性を以下の基準により評価した。
○:定着率が90%以上。
△:定着率が80%以上90%未満。
×:定着率が80%未満。
結果をまとめて表4に示す。
Figure 2007057659
イエロートナーを印字した場合に、100万枚印字後に明度L*値が72以上、エッジ効果によるトナー付着量の変化が少なく、定着率が80%以上であることが必要であるが、表4より、これを実現するためには、2成分現像剤において、キャリアは少なくとも最表面がカーボンブラックを含む架橋型コート樹脂からなり、コーティング層のカーボンブラック含有率が表面ほど少なく、かつ、トナー表面に無機シリカ粒子と非架橋性樹脂微粒子があることが必要であることがわかる。
<実施例21>
前記DocuPrint 1100CF改造機を、図1に示すような4連タンデム機に改造を行い(線速:2000mm/秒)、前記キャリア1とYMCKトナーとからなる1セットの現像剤を4つの現像器に装填し、同様に100万枚印刷の印刷テストを行った。
その結果、100万枚印刷後でも明度、彩度、トナー付着量、定着率の変化のほとんどない良好な画像が得られた。
<実施例22>
前記暗号印刷用トナー(ST−1)とキャリア1とからなる現像剤を用い、富士ゼロックス社製DocuPrint 1100CF改造機(A4換算で400枚/分)を用い、100万枚の連続印刷を行った。その結果、100万枚後もほとんど初期と変化のない画像が得られた。
また、100万枚印刷後の画像のバーコードの読み取り性を、バーコードリーダーとして東研社製THLS−6000&TBR−6000(光源として780nmのレーザーを使用したもの)を、光源として赤外発光ダイオード(SHARP、GL480、ピーク発光波長950nm)を、受光部としてフォトダイオード(シャープ社製、PD413PI、ピーク発光波長960nm)を用いて、バーコード読み取り性の判定を行った。
その結果、バーコードリーダーで10回読み取り試験を行い、10回とも読み込み可能であった。
以上のように、本発明の静電潜像現像剤を用いた場合には、毎分400枚出力以上の高速プロセスを採用する装置においても、キャリア表面からのカーボンブラックの離脱がなく、高画質な画像を安定して形成することができることがわかる。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1a,1b,1c,1d 帯電手段
2a,2b,2c,2d 露光手段
3a,3b,3c,3d 感光体
4a,4b,4c,4d 現像手段
10 記録用紙(記録媒体)
20 シアン現像ユニット
30 マゼンタ現像ユニット
40 イエロー現像ユニット
50 ブラック現像ユニット
70a,70b,70c,70d 転写手段
71,72 ローラ
80 転写電圧供給手段
90 光定着手段(定着手段)

Claims (8)

  1. トナーとキャリアとからなる静電潜像現像剤において、
    前記キャリアが芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなることを特徴とする静電潜像現像剤。
  2. 前記非架橋性樹脂がアクリル含有樹脂であり、重量平均分子量Mwが10万〜100万の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤。
  3. 前記樹脂微粒子の体積平均粒子径が、0.1〜0.5μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤。
  4. 線速が1000mm/秒以上の画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤。
  5. 前記トナーが、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤。
  6. 前記トナーが、暗号印刷用トナーであることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤。
  7. シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーの3色の各々のカラートナーとキャリアと含む現像剤を用い、記録媒体上にフルカラーのトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像を加熱・加圧または光により記録媒体に定着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、
    前記カラートナーが赤外線吸収剤を含有し、前記キャリアが、芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、少なくとも最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなることを特徴とする画像形成装置。
  8. 暗号印刷用トナーとキャリアと含む現像剤を用い、記録媒体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像を加熱・加圧または光により記録媒体に定着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、
    前記暗号印刷用トナーが赤外線吸収剤を含有し、前記キャリアが、芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有し、該被覆樹脂層が、最表面が架橋性樹脂からなり、層中の導電材料含有率が表面側ほど少ない層として構成され、かつ、前記トナーがトナー粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子を有し、該樹脂微粒子が非架橋性樹脂からなることを特徴とする画像形成装置。
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