JP2005316056A - 磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系現像剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 磁性微粒子及びバインダー樹脂を少なくとも含有する磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散型樹脂コアの表面を被覆する被覆層を有する磁性キャリアにおいて、前記磁性微粒子の抵抗率を1×106〜1×1010Ω・cmとする。
【選択図】 なし
Description
マグネタイトの含有量を低くしようとすると、キャリアとしての抵抗率は高くなるものの、上記のような磁気力の低下による感光体上へのキャリア付着と共に、キャリアが絶縁化され、現像時に現像電極として働かなくなるためにハーフトーンとベタ黒との間にエッジ効果が出る、所謂白抜け現象が発生しやすくなり、画像欠陥を生じる場合がある。
しての電気抵抗、飽和磁化を向上できることがわかり、本発明に至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)磁性微粒子及びバインダー樹脂を少なくとも含有する磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散型樹脂コアの表面を被覆する被覆層を有する磁性キャリアにおいて、
前記磁性微粒子の抵抗率は1×106〜1×1010Ω・cmであることを特徴とする磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
(2)前記磁性微粒子は、Fe、及びMg成分、Ca成分、Ti成分、Zn成分のうち少なくとも一種以上含有し、各元素換算の総量が総Fe量に対して0.3〜4.0質量%であることを特徴とする(1)の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
(3)前記磁性微粒子は、表面から10質量%中における総Fe量に対するFe2+の割合B(質量%)と、残りの90質量%中における総Fe量に対するFe2+の割合C(質量%)との比が、下記式(1)を満足することを特徴とする(1)又は(2)の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
0.3≦B/C<1.0 (1)
(4)前記磁性微粒子分散型キャリア中における総Fe量に対するFe2+の割合A(質量%)が下記式(2)を満足し、且つ抵抗率が1×107〜1×1011Ω・cmであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
5.0≦A≦30 (2)
(5)トナー及び磁性キャリアを含有する二成分系現像剤において、
前記トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有し、重量平均粒径が3.0〜9.0μmであり、
前記磁性キャリアは、(1)〜(4)のいずれかの磁性微粒子分散型樹脂キャリアであることを特徴とする二成分系現像剤。
(6)前記結着樹脂は少なくともポリエステルユニットを含み、前記トナーの円相当径2μm以上のトナーにおける粒子の平均円形度が0.920以上0.970以下であることを特徴とする(5)の二成分系現像剤。
本発明の磁性微粒子分散型樹脂キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂に分散した磁性微粒子分散型樹脂コアを有している。静電潜像の電荷のリークやトナー画像へのはき目ムラ、トナーのキャリア粒子へのスペントの防止、また高速化に伴う感光体へのキャリア付着も無く、白抜け等のない高濃度でドット再現性の優れた良好な画像を得るためには、この磁性微粒子分散型樹脂コア中の磁性微粒子の電気的特性や磁気特性が大きく関与している。従来、磁性微粒子は電気抵抗が低いがために、非磁性微粒子との併用等により磁性微粒子分散型樹脂キャリアとしての抵抗調整や磁気力調整を行ってきたが、本発明者等は、磁性微粒子自体を高抵抗化することで磁性キャリアの電気抵抗を向上し、且つ磁気特性や流動性を維持することで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
上記マグネタイト粒子は、Fe以外のMg、Ca、Ti、Znのうち少なくとも一種以上の添加元素をマグネタイト粒子の内部よりも表面に多く含有することが好ましい。マグネタイト粒子の表面に露出していない場合は、マグネタイト粒子の電気抵抗や流動性の改善効果が得られない場合がある。
本発明に用いることのできるマグネタイト粒子は、第一鉄塩水溶液とアルカリ溶液とを中和混合して得られた水酸化第一鉄スラリーを酸化してマグネタイト粒子を製造する方法において、Fe以外のMg、Ca、Ti、Zn等の各元素成分を含有する化合物等を、所定のpH、且つ温度に調整した第一鉄塩水溶液に添加、混合することにより得られた水酸
化第一鉄スラリーを使用することより製造できる。
第一鉄塩として利用できるものは、硫酸第一鉄、塩化第一鉄等、水に可溶性の塩ならば特に限定されない。また、Fe以外のMg、Ca、Ti、Zn等の各元素成分を含有する化合物として使用できるものは、第一鉄塩水溶液中で加水分解を起こして水酸化物として析出しない硫酸塩、塩化物、硝酸塩等から適宜選ばれる。
水酸化第一鉄スラリーを生成させる際のアルカリ溶液量は、Fe以外のMg、Ca、Ti、Zn等の各元素をマグネタイト粒子表面に必要な含有量や、求めるマグネタイト粒子の形状に応じて適宜調整する。
アルカリ溶液は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム水溶液等の水酸化アルカリ水溶液を用いることができる。
こうして得られた水酸化第一鉄スラリーを用いて、常法の酸素含有ガス、好ましくは空気をスラリー中に吹き込みながら酸化反応を行い、酸化反応終了後のスラリーを常法のろ過、洗浄、乾燥、粉砕処理を行い、マグネタイト粒子を得る。
0.3≦B/C<1.0 (1)
磁性微粒子のB/C比を上記範囲とすることで、キャリアとしての飽和磁化を下げることなく抵抗率を向上することができ、また、キャリア中での磁性微粒子間の磁気的凝集を抑制し、キャリア中での磁性微粒子の分散性が向上され、それにより、各キャリア粒子間の物性のバラツキを防止できる。また、磁性微粒子の抵抗率とB/C比が上記範囲を満たすことで、磁性微粒子分散型樹脂キャリアを二成分系現像剤に用いた場合、トナーの帯電分布をよりシャープ化でき、更にはキャリアの強度が向上し現像剤の耐久性が向上することで、長期に渡って良好な画像を得ることができる。
0.3≦B/C<1.0を満たす磁性微粒子としては、上記製造法により得られたマグネタイト粒子を用いればよい。
5.0≦A≦30 (2)
再現性の優れた良好な画像を形成できる。
磁性微粒子のBET値が20m2/gを超える場合は、磁気微粒子の表面積が大きくなりすぎ、磁性微粒子の磁気的凝集が悪化し、磁性微粒子分散型樹脂キャリア中での磁性微粒子の分散性が悪化して、各キャリア間の物性のバラツキが大きくなってしまう場合がある。
本発明の磁性微粒子分散型樹脂キャリアに用いる磁性微粒子は、圧密処理等の公知の方法で高抵抗化処理をして使用することもできる。この圧密処理等は、磁気特性を低下させない条件下で、磁性微粒子の高電気抵抗化が可能であるため、好ましく用いられる。
ング剤が、温湿度の影響を受けにくく、キャリアの帯電付与能が安定する点で好ましい。
さらに、磁性微粒子分散型樹脂キャリアの磁気特性や真比重を調整するために、磁性微粒子分散型樹脂キャリア粒子中には磁性微粒子に加えて、更に、非磁性無機化合物微粒子を配合しても良い。磁性微粒子と更に非磁性無機化合物微粒子とを含有させる際は、非磁性無機化合物微粒子と磁性微粒子の磁気特性や真比重の違いにより、キャリア粒子中への分散性が均一でないと、キャリア粒子間での物性のバラツキが生じたり、キャリアの粒子形状が球状とならない場合が生じてしまうことがあることから、両微粒子のキャリア粒子中への分散性が均一となるようなものを選択して用いることが好ましい。
本発明の磁性微粒子分散型樹脂キャリアは、磁性微粒子が上記マグネタイト微粒子であることが好ましく、また、非磁性無機化合物微粒子としてヘマタイト(α−Fe2O3)微粒子を、磁性キャリアの磁気特性、真比重を調整するために併用しても良い。
熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、キシレン樹脂、アセトグアナミン樹脂、フラン樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独でも2種以上を混合しても構わないが、少なくともフェノール樹脂を含有していることが好ましい。
上記式(3)において、mが11を越える場合には、樹脂が溶媒から析出しやすく、コート材に用いて被覆層を形成する場合に良好な被覆層が得にくくなる。特にmが5〜9であることが、該キャリアを二成分系現像剤として用いた場合に良好なトナー離型性とコート成膜性を兼ね備えるためにより好ましい。
被覆層を形成する結着樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合には、この熱可塑性樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)の可溶成分のゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)において、重量平均分子量が10,000〜300,000であることが、被覆層の強度及び被覆層とコア表面との耐剥離性を高める点で好ましい。
本発明においては、グラフト重合体を有する樹脂を、被覆層を形成するためのコート材に用いることが、被覆層のコア表面からの耐剥離性に優れることから特に好ましい。
樹脂のキャリアコアとの密着性を更に高め、同時に樹脂の硬化を促進できるのでより強固な被覆層を形成することができる。
(i)被覆段階で適度の反応が進行し、キャリアコア表面にコート材が均一に、また平滑
に被覆される。
(ii)焼き付け工程において、少なくとも160℃以下での低温処理が可能となり、樹脂の過度な架橋を防止し、被覆層の耐久性を高められる。
微粒子としては、有機、無機いずれの微粒子を用いることができるが、コアにコート材をコートして被覆層を形成する際に微粒子の形状を保つことが必要であり、好ましくは、架橋樹脂微粒子又は無機微粒子を好ましく用いることができる。具体的には、架橋樹脂微粒子として、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂微粒子、架橋ポリスチレン樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子、フェノール樹脂微粒子、ナイロン樹脂微粒子等が挙げられ、無機微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、及びアルミナ微粒子等が挙げられ、これらから単独又は混合して用いることができる。これらの中でも、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂微粒子、架橋ポリスチレン樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子が帯電安定性の観点で好ましい。
導電性微粒子としては、抵抗率が1×108Ω・cm以下のものが好ましく、更には1×106Ω・cm以下のものがより好ましい。具体的には、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、及び酸化錫から選ばれる少なくとも一種以上の導電性微粒子を含有することが好ましい。特に少量の添加量でキャリア表
面の残留電荷を除去することが可能であり、且つ粒径が小さくキャリア表面の微粒子による凹凸を阻害することがないことから、導電性微粒子としてカーボンブラックが好ましく用いられる。カーボンブラックの粒径は、個数平均粒径で10〜60nm、より好ましくは15〜50nmであることが、キャリア表面の残留電荷を良好に除去し、かつキャリアからの脱離を良好に防止するために好ましい。
DBP吸油量が上記範囲の場合、キャリア表面の残留電荷除去が効率的に行われ、キャリアを帯電コントロールする上で好ましい。20ml/100g未満の場合、カーボンブラックのストラクチャーが短いため効率的な電荷除去が行われず、添加効果が発現しにくい。
000エルステッド)の磁界下で測定した磁化の強さ(σ1000)が15〜80Am2
/kg(emu/g)であり、残留磁化(σr)が10Am2/kg以下であることが好
ましい。磁化の強さ(σ1000)が80Am2/kgを越える場合には、磁性微粒子分散型樹脂キャリアを二成分系現像剤として磁気ブラシ現像法に用いたときに磁気ブラシ中でトナーへのストレスが増大し、トナーが劣化し、またキャリアへのスペントも起こりやすくなる場合がある。また、磁化の強さ(σ1000)が15Am2/kg未満の場合、現像スリーブへの磁気的拘束力がなくなり、キャリア付着し、感光体表面に付着して画像に欠陥を生ずる場合がある。また、残留磁化(σr)が10Am2/kgをこえる場合は
、磁気的凝集による流動性不良が生じる場合もある。
ヒド類、メラミンとアルデヒド類;等が用いられる。具体的に例えば、硬化系フェノール樹脂を用いた磁性微粒子分散コア粒子の製造方法として、水性媒体に磁性微粒子を入れ、この水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で重合して磁性微粒子分散型コアを得る方法がある。
アルデヒド類のフェノール類に対するモル比は1〜4が好ましく、特に好ましくは1.2〜3である。アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が1より小さいと、コアが生成し難かったり、生成したとしても樹脂の硬化が進行し難いために、生成するコアの強度が弱くなる傾向がある。一方、アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が4よりも大きいと、反応後に水系媒体中に残留する未反応のアルデヒド類が増加する傾向がある。
本発明の二成分系現像剤に用いられるトナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有し、且つ重量平均粒径が3.0〜9.0μmである。本発明におけるトナーは、必要に応じて外添剤が添加されていてもよい。
ーが飛び散りやすくなる。また、トナーの重量平均粒径を3.0μm未満とした場合には、トナーとしてのハンドリング性が低下する。
このような結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂、(c)ハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物、(d)ポリエステル樹脂とビニル系重合体との混合物、(e)ハイブリッド樹脂とポリエステル樹脂との混合物、及び(f)ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物、から選択される樹脂である。
本発明において「ビニル系重合体ユニット」とはビニル系重合体に由来する部分を示す。ビニル系重合体ユニットを構成するビニル系モノマーとしては、ビニル系重合体に用いられるビニル基を有するモノマーが挙げられる。
また、その他のモノマーとしては、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類等が挙げられる。
全結着樹脂中に含まれるポリエステルユニットが、全結着樹脂に対して30質量%以上である場合、定着性や帯電安定性が良好となる点で好ましい。
レン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸又はメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
リレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。
(i)ビニル系重合体、ポリエステル樹脂及びハイブリッド樹脂をそれぞれ製造後にブレ
ンドする方法であり、ブレンド品は、有機溶剤(例えば、キシレン)に前記樹脂を溶解・膨潤した後に有機溶剤を留去することによって製造される。なお、ハイブリッド樹脂には、ビニル系重合体とポリエステル樹脂を別々に製造後、少量の有機溶剤に溶解・膨潤させ、エステル化触媒及びアルコールを添加し、加熱することによりエステル交換反応を行って合成されるエステル化合物を用いることができる。
(ii)ビニル系重合体製造後に、これの存在下にポリエステルユニット及びハイブリッド樹脂を製造する方法である。ハイブリッド樹脂は、ビニル系重合体ユニット(必要に応じてビニル系モノマーも添加)と、ポリエステル系モノマー(多価アルコール、多価カルボン酸)及びポリエステルユニットのいずれか一方との反応、又は両方との反応により製造される。適宜、有機溶剤を使用することができる。
リッド樹脂を製造する方法である。ハイブリッド樹脂は、ポリエステルユニット(必要に応じてポリエステル系モノマーも添加)と、ビニル系重合体ユニット及びビニル系モノマーとのいずれか一方又は両方との反応により製造される。適宜、有機溶剤を使用することができる。
(v)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有するハイブリッド樹脂を製造
後、ビニル系モノマー及び/又はポリエステル系モノマー(アルコール、カルボン酸)を添加して付加重合及び/又は縮重合反応を行うことによりビニル系重合体及/又はポリエステル樹脂、又は更にハイブリッド樹脂が製造される。この場合、該ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有するハイブリッド成分は上記(ii)〜(iv)の製造方法により製造されるものを使用することもでき、必要に応じて公知の製造方法により製造されたものを使用することもできる。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
(vi)ビニル系モノマー及びポリエステル系モノマー(多価アルコール、多価カルボン酸)を混合して付加重合及び縮重合反応を連続して行うことによりビニル系重合体ユニット、ポリエステルユニット及びハイブリッド樹脂が製造される。適宜、有機溶剤を使用することができる。
ニットには、分子量や架橋度の異なる複数種の重合体ユニットを使用することができる。なお、本発明におけるビニル系重合体とは、ビニル系単重合体又はビニル系共重合体を意味し、ビニル系重合体ユニットとは、ビニル系単重合体ユニット又はビニル系共重合体ユニットを意味するものである。
する樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が40〜90℃で、軟化温度(Tm)が80〜150℃であることが、保存性、低温定着性、耐高温オフセット性、着色剤の分散性を両立させる上で好ましい。
また、本発明におけるトナーの結着樹脂として好ましく用いられるポリエステルユニットを有する樹脂は、酸価が50mgKOH/g未満であることが現像耐久安定性や着色剤の分散性を良化させる点で好ましい。
本発明においてトナーを製造する際、結着樹脂に予め着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。このことにより、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックス等)を溶融混練させることで、トナー中に着色剤を良好に分散させることが出来る。
知られており、トナーの種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
本発明の二成分系現像剤はカラー画像形成に用いられることから、荷電制御剤としては無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる芳香族カルボン酸金属化合物が好ましい。
トナー粒子に添加する流動化剤としては、トナー粒子に添加することにより流動性が添加前後を比較すると増加し得るものであれば、どのようなものでも使用可能である。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系樹脂微粉末、酸化チタン微粉末、アルミナ微粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等のシリカ微粉末、それらをシラン化合物、及び有機ケイ素化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により疎水化表面処理を施した処理シリカ微粉末等がある。
。
きる。
トナーの平均円形度がこの範囲にあることで、トナーの帯電性や定着性を良好に維持したままで、転写性やクリーニング性を著しく向上することが可能である。
(1)磁性微粒子分散型樹脂キャリア中の総Fe量に対するFe2+の割合A(質量%)及び磁性微粒子中の総Fe量に対するFe2+の割合B及びC(質量%)、磁性微粒子中の総Fe量に対するFe以外の金属元素の割合(質量%)
<試料の準備>
本発明においては、上記物性測定に使用する磁性微粒子及び非磁性微粒子として、コア形成前の磁性微粒子及び非磁性微粒子からなる粉末又は、磁性微粒子分散型樹脂コアから磁性微粒子及び非磁性微粒子を分離した粉末を、サンプルとする。いずれの場合も物性値は変わらないが、本測定方法では煩雑を避けるため、磁性微粒子分散型樹脂キャリアからコア及び磁性微粒子、非磁性微粒子を分離して得る粉末を用いる。磁性微粒子及び非磁性微粒子からなる粉末を得る方法として、下記のように前処理を行う。
得られた粉末を用いて、磁性微粒子分散型樹脂キャリア中のFe2+量を以下のようにして算出する。該粉末から磁石等を用いて磁性微粒子の分離を行う。得られた磁性微粒子を用い、以下のようにして磁性微粒子中のFe2+比を算出する。
3800mlの脱イオン水に磁性微粒子及び非磁性微粒子からなる粉末試料25gを加え、ウォーターバスで35〜40℃を保ちながら、攪拌速度3.5s−1で攪拌する。このスラリー中に特級塩酸試薬424mlを溶解した塩酸水溶液(脱イオン水)1250mlを加え、溶解を開始する。
溶解開始から全て溶解して透明になったところで、100mlサンプリングし、0.1μmメンブランフィルターでろ過して、ろ液を採取する。採取したろ液の内、25mlをICP(プラズマ発光分析)によって鉄元素濃度の定量を行う。定量の際は、鉄元素濃度が既知のサンプルを準備し検量線を作成した上で、上記溶解した鉄元素濃度を定量する。
粒子表面から10質量%中における総Fe量に対するFe2+の割合B(質量%)及び残りの90質量%中における総Fe量に対するFe2+の割合C(質量%)は、以下のようにして求められる。
溶解開始から全て溶解して透明になるまで、10分毎に50mlサンプリングし、0.1μmメンブランフィルターでろ過して、ろ液を採取する。採取したろ液の内、25mlをICP(プラズマ発光分析)によって鉄元素濃度の定量を行い、下記式より鉄元素溶解率を求める。定量の際は、鉄元素濃度が既知のサンプルを準備し検量線を作成した上で、上記溶解した鉄元素濃度を定量する。
ここで求められた鉄元素溶解率とFe2+の割合の関係をプロットし、鉄元素溶解率が10質量%に到達したときのFe2+の割合をB(質量%)、鉄元素溶解率が10質量%から100質量%の間のFe2+の割合をC(質量%)とする。
磁性微粒子中の総Fe量に対するFe以外の金属元素の割合(質量%)に関しても、上記手法を用いて磁性微粒子を溶解し、得られたろ液をICP(プラズマ発光分析)を用いてFe以外の金属元素濃度の定量を行い、その定量値と溶解した鉄元素濃度から磁性微粒子中の総Fe量に対するFe以外の金属元素の割合(質量%)を求める。
磁性微粒子の比表面積は以下のように測定する。BET法にしたがって、比表面積測定装置Tristar3000((株)島津製作所製)を用いて、試料表面に窒素ガスを吸着させ、B
ET多点法を用いて、比表面積を算出する。比表面積の測定前には、試料管に試料を約9g精秤し、室温で24時間真空引きを行って前処理をしておく。
磁性キャリア、磁性微粒子、非磁性微粒子の抵抗率は、図1に示した測定装置を用いて行う。必要に応じて、前処理を行い、試料の調製を行う(磁性微粒子分散型樹脂キャリアに用いられている磁性微粒子、非磁性微粒子は、上記Fe2+の含有量測定の前処理と同様にして、得ることができる)。
を測定する。その後、試料の厚みdを正確に測定し、それぞれの電界強度(V/cm)における抵抗率(Ω・cm)を計算により求め、電界強度3000V/cmにおける抵抗率を、試料の抵抗率とする。
II:(1000Vで30秒ホールド)
III:(1000V→0V:30秒おき200Vずつステップ状に減少)
電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。測定には、HLC−8120GPC(東ソー(株)製)を用いる。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を約50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数(リテンションタイム)との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー(株)製又はPressure Chemical Co.製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.
6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポ
リスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
の組み合わせを挙げることができる。
被覆層中の微粒子の粒径は以下のように測定する。磁性微粒子分散型樹脂キャリアからトルエン等の被覆層の結着樹脂が可溶な溶媒を用いて、溶媒に溶けだした成分を得、走査電子顕微鏡(50,000倍)により、粒径が5nm以上の微粒子をランダムに500個以上抽出し、長軸と短軸をデジタイザにより測定し、平均したものを粒径とし、500個以上の粒子の粒径分布(10nm毎に区切ったカラムのヒストグラムから)のピークになる粒径をもって個数平均粒径として算出する。
被覆層中のカーボンブラックの粒径は以下のように測定する。磁性微粒子分散型樹脂キャリアからトルエン等の被覆層の結着樹脂が可溶な溶媒を用いて、溶媒に溶けだした成分を得、走査電子顕微鏡(50,000倍)により、粒径が5nm以上のカーボンブラックをランダムに500個以上抽出し、長軸と短軸をデジタイザにより測定し、平均したもの
を粒径とし、500個以上の粒子の粒径分布(10nm毎に区切ったカラムのヒストグラムから)のピークになる粒径をもって個数平均粒径として算出する。
カーボンのDBP吸油量は、JIS−K 6221−1982 6.1.2 A法(機械
練り法)によるDBP吸油量(ジブチルフタレート吸油量)により算出する。
磁性微粒子分散型樹脂キャリアの磁化の強さは、磁性微粒子分散型樹脂キャリアの磁気特性と磁性微粒子分散型樹脂キャリアの真比重とから求められる。磁気微粒子分散型樹脂キャリアの磁気特性は、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。測定環境は、23℃・50%RHとした。
測定方法としては、円筒状のプラスチック容器に十分密になるように磁性微粒子分散型樹脂キャリアを充填し、一方で79.6kA/m(1キロエルステッド)の外部磁場を作り、この状態で前記容器に充填した磁性微粒子分散型樹脂キャリアの磁化モーメントを測定する。さらに、前記容器に充填した磁性微粒子分散型樹脂キャリアの実際の質量を測定して、磁性微粒子分散型樹脂キャリアの磁化の強さ(Am2/kg)を求める。
磁性微粒子分散型樹脂キャリア粒子の真比重は、例えば乾式自動密度計1330((株)島津製作所製)により求めることができる。
(10)磁性微粒子分散型樹脂キャリアの粒径の測定
磁性微粒子分散型樹脂キャリアの平均粒径は、走査電子顕微鏡(100〜5000倍)によりランダムに粒径0.1μm以上のキャリア子を300個以上抽出し、デジタイザにより水平方向フェレ径をキャリア粒径として測定し、平均した値を磁性微粒子分散型樹脂キャリアの個数平均粒径として算出する。
測定装置としては、コールターカウンターTA−II又はコールターマルチサイザーII(ベックマンコールター(株)製)を用いる。電解液は、約1%NaCl水溶液を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウムを用いて調製された電解液や、例えば、ISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン(株)製)が使用できる。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス(株)製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出する。
<マグネタイト微粒子の製造例1:(M−1)>
2mol/lの硫酸第一鉄水溶液50リットルに0.1molの硫酸カルシウム水溶液を2リットル及び0.2molの硫酸亜鉛水溶液を3リットル添加し、5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液45リットルを混合して水酸化第一鉄スラリーを得る。この水酸化第一鉄スラリーをpH7.5、温度90℃に維持して機械攪拌を行いながら、空気を吹き込み酸化反応を行った。得られたマグネタイト微粒子を含むスラリーを常法のろ過、洗浄、乾燥、粉砕を行い、マグネタイト微粒子(M−1)を得た。得られたマグネタイト微粒子(M−1)の物性を表1に示す。
マグネタイト微粒子の製造例1において、硫酸第一鉄水溶液に加える硫酸マグネシウム水溶液、硫酸カルシウム水溶液、硫酸チタニル水溶液、硫酸亜鉛水溶液の使用量を適宜変更して水酸化第一鉄スラリーを得て、空気流入量及び反応温度、反応時間を変更する以外は同様にして、マグネタイト粒子(M−2)〜(M−9)を得た。得られたマグネタイト微粒子(M−2)〜(M−9)の物性を表1に示す。
マグネタイト微粒子製造例1におけるCa成分及びZn成分を含有する硫酸塩は添加しないで、空気流入量及び反応温度、反応時間を変更する以外は同様にして、マグネタイト微粒子(M−10)〜(M−13)を得た。得られたマグネタイト微粒子(M−10)〜(M−13)の物性を表1に示す。
<コート材の製造例1>
一方の末端にエチレン性不飽和基を有する重量平均分子量5,000のメチルメタクリレートマクロマー3質量部、下記式(9)で示されるユニットを有するモノマー46質量部、メチルメタクリレート51質量部を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管及びすり
合わせ方式撹拌装置を配した4ツ口フラスコに添加し、更にトルエン100質量部、メチルエチルケトン100質量部、アゾビスイソバレロニトリル2.4質量部を加え、窒素気流下80℃で10時間保ち、グラフト共重合体溶液(固形分35質量%)を得た。グラフト共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラム(GPC)による重量平均分子量は、20,000であった。
コート材の製造例1におけるカーボンブラックの添加量を24質量部に変えた以外はコート材の製造例1と同様にしてコート材βを作製した。
コート材の製造例1において、上記式(9)で示されるユニットを有するモノマー4質量部、メチルメタクリレートマクロマー93部に変更し、メラミン樹脂及びカーボンブラック添加しない以外はコート材の製造例1と同様にしてコート材γを作製した。
<磁性微粒子分散型樹脂キャリアの製造例1>
まず、下記材料を用いて以下のようにして、磁性微粒子分散樹脂コアを得た。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(37質量%水溶液) 6質量部
・マグネタイト微粒子(M−1) 84質量部
上記材料と、28質量%アンモニア水5質量部、水10質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5hPa以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性微粒子が分散された状態の磁性微粒子分散樹脂コアを得た。
樹脂キャリア(C−1)を得た。得られた磁性微粒子分散型樹脂キャリア(C−1)の物性を表2に示す。
磁性微粒子分散型樹脂キャリアの製造例1において、磁性微粒子を(M−2)〜(M−13)に変え、ヘマタイトの使用量(表2を参照)、コート材の種類を変更した以外は、磁性微粒子分散型樹脂キャリアの製造例1と同様にして、磁性微粒子分散型樹脂キャリア(C−2)〜(C−13)を得た。得られた磁性微粒子分散型樹脂キャリア(C−2)〜(C−13)の物性を表2に示す。
<トナーの製造例1>
ビニル系重合体ユニットのビニル系モノマーとして、スチレン1.1mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.14mol、アクリル酸0.1mol、ジクミルパーオキサイド0.05molを滴下ロートに入れる。また、ポリエステルユニットのポリエステル系モノマーとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン0.8mol、テレフタル酸0.8mol、無水トリメリット酸0.6mol、フマル酸1.5mol及びジブチルスズオキサイドを0.2gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管
を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、145℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートより上記ビニル系モノマー、架橋剤及び重合開始剤を4時間かけて滴下した。次いで245℃に昇温を行い、4時間反応させてポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂Aを得た。ハイブリッド樹脂Aは、重量平均分子量80000、数平均分子量3200の樹脂を得た。
・パラフィンワックス(最大吸熱ピーク温度78℃) 5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.7質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 4.8質量部
トナー製造例1において、表面改質時の処理時間を変えることにより平均円形度0.920及び0.970のシアントナー粒子とした以外は、トナー製造例1と同様にして、トナーb及びcを得た。
磁性微粒子分散型樹脂キャリア(C−1)92質量部に対し、トナーaを8質量部加え、ターブラーミキサーにより混合し、二成分系現像剤とした。
この現像剤を用い、キヤノン(株)製のフルカラー複写機CLC5000改造機(レーザースポット径を絞り、600dpiで出力でき、定着ユニットの定着ローラの表層をPFAチューブに変え、オイル塗布機構を取り外した改造をCLC5000に施した機器)を用いて、常温常湿下N/N(23℃、50%RH)、常温低湿下N/L(23℃、5%RH)、高温高湿下H/H(30℃、80%RH)で印字比率10%、30000枚連続の画出し評価を行った。現像条件は、現像スリーブと感光体を現像領域において順方向で回転させ、感光体に対して現像スリーブを1.8倍とし、Vd:−600V、Vl:−110V、Vdc:−460Vとし、Vpp2.1kV、周波数1.9kHzとした。画出しの評価項目と評価基準を下記に示し、評価結果を表3に示す。
上記トナー及び上記改造機を用いて30H画像を形成し、この画像を目視にて観察し、前記画像のドットの再現性について以下の基準に基づき評価した。なお、30H画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hをベタ白とし、FFHをベタ黒とするときのハーフトーン画像である。評価基準は以下の通りである。
A:全くガサツキを感じなく、なめらかである。
B:ガサツキを余り感じない。
C:ややガサツキ感はあるが、実用上問題ないレベルである。
D:ガサツキ感があり、問題である。
E:非常にガサツキ感がある。
上記ベタ画像を180℃で定着させたときの定着画像を、濃度計X−Rite500型により濃度測定を行い、6点の平均値をとって画像濃度とした。
Vdcを−400Vとし、上記ベタ白画像を出力した後、現像部とクリーナー部との間の感光体上の部分に透明な接着テープを密着させてサンプリングし、5cm×5cm中の感光体上に付着していた磁性微粒子分散型樹脂キャリアの個数をカウントし、1cm2あたりの付着キャリアの個数を算出した。評価基準は以下の通りである。
A:10個/cm2以下
B:11〜20個/cm2
C:21〜50個/cm2(実用レベル下限)
D:51〜100個/cm2
E:101個/cm2以上
転写紙の搬送方向に対して、ハーフトーン横帯(30H 幅10mm)とベタ黒横帯(FFH 幅10mm)を交互に並べたチャートを出力する。その画像をスキャナで読みとり、二値化処理を行う。二値化画像の搬送方向におけるあるラインの輝度分布(256階調)をとり、そのときのハーフトーンの輝度に接線を引き、ベタ部輝度と交わるまでのハーフトーン部後端の接線からずれた輝度の領域(面積:輝度数の和)をもって、白抜け度とする。評価基準は以下の通りである。
A:50以下、殆ど目立たず、非常に良好である。
B:51〜150、良好である。
C:151〜300、白抜けはあるが、実用上問題ないレベルである。
D:301〜600、白抜けが目立ち、問題である。
E:601以上、非常に目立つ。
本発明で用いる二成分系現像剤を、CLC5000の現像器に入れ、各環境下において現像スリーブをプロセススピード800mm/secの速度で1時間空回転させ、その後、スリーブ表面から二成分系現像剤をサンプリングし、トナーとキャリアを分離し、空回転後のキャリアの走査電子顕微鏡(SEM)で観察を行うとともに、ハーフトーン画像を出力してトナースペント性を評価した。評価基準は以下の通りである。
A:キャリア表面にトナーがほとんど付着していない
B:キャリア表面にトナー若干付着しているが、実用上問題ない
C:トナーの融着は発生しているが、地汚れは発生しない(実用下限レベル)
D:トナー融着が発生し、地汚れが若干見受けられる
E:トナー融着が発生し、地汚れが顕著である
実施例1で用いた磁性微粒子分散型樹脂キャリアとトナーを、表3に示した組み合わせにした以外は、実施例1と同様にして画出しし、評価を行った。評価結果を表3に示す。
12:上部電極
13:絶縁物
14:電流計
15:電圧計
16:定電圧装置
17:試料
18:ガイドリング
d:試料厚み
E:抵抗測定セル
Claims (6)
- 磁性微粒子及びバインダー樹脂を少なくとも含有する磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散型樹脂コアの表面を被覆する被覆層を有する磁性キャリアにおいて、
前記磁性微粒子の抵抗率は1×106〜1×1010Ω・cmであることを特徴とする磁性微粒子分散型樹脂キャリア。 - 前記磁性微粒子は、Fe、及びMg成分、Ca成分、Ti成分、Zn成分のうち少なくとも一種以上含有し、各元素換算の総量が総Fe量に対して0.3〜4.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
- 前記磁性微粒子は、表面から10質量%中における総Fe量に対するFe2+の割合B(質量%)と、残りの90質量%中における総Fe量に対するFe2+の割合C(質量%)との比が、下記式(1)を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
0.3≦B/C<1.0 (1) - 前記磁性微粒子分散型樹脂キャリア中における総Fe量に対するFe2+の割合A(質量%)が下記式(2)を満足し、且つ抵抗率が1×107〜1×1011Ω・cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
5.0≦A≦30 (2) - トナー及び磁性キャリアを含有する二成分系現像剤において、
前記トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有し、重量平均粒径が3.0〜9.0μmであり、
前記磁性キャリアは、請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリアであることを特徴とする二成分系現像剤。 - 前記結着樹脂は少なくともポリエステルユニットを含み、前記トナーの円相当径2μm以上のトナーにおける粒子の平均円形度が0.920以上0.970以下であることを特徴とする請求項5に記載の二成分系現像剤。
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