JP5089126B2 - 黒色トナー - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット方式記録法などを利用した記録方法に用いられるトナーおよびその製造方法に関するものである。詳しくは、本発明は、予め静電潜像担持体上にトナー像を形成後、転写材上に転写させて画像形成し、熱圧力下で定着し画像を得る、軽印刷機、複写機、プリンター、ファックスに用いられる黒色トナーに関する。
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には、コロナ帯電あるいは帯電ローラ等による直接帯電等により、光導電性物質からなる潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、光エネルギーの照射等により潜像担持体上に電気的潜像を形成し、次いでこの電気的潜像を正又は負に帯電しているトナーで現像してトナー像を形成し、必要に応じて紙等の転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等によりトナー画像を転写材上に定着して複写物を得るものである。そして、転写時に、転写材に転写されずに残余したトナーは、種々の方法でクリーニングされ、上述の工程が繰り返される。
この電気的潜像を可視化する現像方式としては、大別して乾式現像法と湿式現像法とがある。乾式現像法は、トナーとキャリアから構成される二成分現像剤を用いる方法と、トナーのみから構成される一成分現像剤を用いる方法とに分けられる。
近年、プリンターあるいは複写機等、電子写真法による画像形成装置においては、小型軽量化、高速高生産性化、省エネルギー化、高信頼性化、低価格化、メンテナンスフリー化など様々の要請を受ける中、より高い解像度の画像を形成することが要求されている。特に、黒色トナーにより形成される画像は、白黒画像形成装置のみならずフルカラー画像形成装置においても、微細な部分に至るまで極めて微細かつ忠実に再現することが要求されている。このため、トナーとしてはさらなる現像安定性、帯電安定性の向上が必要である。
これらの画像形成装置に用いられるトナーとしては、一般に、熱可塑性樹脂に、染料や顔料といった着色剤、離型剤としてのワックス、荷電制御剤などを分散せしめたトナー粒子を形成し、該トナー粒子の表面に必要に応じてシリカなどの無機微粉体を付着又は固着させて形成される。
黒色トナーに用いられる着色剤としては、一般にカーボンブラック、マグネタイト等の黒色着色剤が用いられる。カーボンブラックは比較的低価格で良好な黒色度を有するが、結着樹脂中での分散性が低い場合があり、表面に露出したカーボンブラックがカブリなどの画質低下、耐久性の低下を生じるという問題があった。またカーボンブラックは導電性を有するため、黒色トナーは導電性を有し、現像安定性、帯電安定性が低下しやすい。さらに、フルカラー画像形成装置に用いた場合には、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーなど他のカラートナーと転写性が異なるため画像品位低下の原因となっている。
一方、マグネタイトは磁性一成分現像方式用の磁性トナーに着色剤および磁性体として用いられることが多い。カーボンブラックと比べてマグネタイトは比較的電気抵抗値が大きく、比較的良好な現像安定性、帯電安定性が得られるが、その電気抵抗値や着色力にはいまだ改良すべき点を有している。特にフルカラー方式の画像形成を行う場合、マグネタイトはカラートナーに用いる顔料に比べ導電性が高く、静電的に同じ振る舞いを示しにくい。
また、磁性トナーは一般にマグネタイトを多量に含有するため、トナーの低温定着性能を向上させることが難しい。特にフルカラー画像形成装置に用いた場合には、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーなど他のカラートナーと磁性トナーとの定着性が異なるため、画像の光沢が不均一になりやすい。
さらに、磁性一成分現像方式用で用いる磁性トナーは、現像は安定するものの、帯電性がまだ十分でないことから、例えば、非磁性二成分方式のカラートナーと組み合わせた場合、帯電性の差からカーボンブラックを用いた場合と同様に転写性の違いによる画像劣化が発生しやすい。また、磁性トナーを二成分現像方法に用いる場合、帯電性は向上するものの、トナーの磁化による剤循環が不十分になりやすく、磁性キャリアや現像剤支持体である現像ロール等に付着しやすくなり、耐久時の画像劣化を起こす場合があった。
これらの課題を解決するため、非磁性又は弱磁性の黒色顔料を用いたトナーが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。これらのトナーは飽和磁化が小さく、二成分現像方式に用いることも可能である。しかしながら本発明者らの検討によると、これらのトナーは黒色着色剤の黒色度が不十分であり、反射濃度が十分に高く、高品位な黒文字、細線を表現することはできなかった。また、黒色顔料自体はある程度十分な黒色度を有している場合にも、結着樹脂中に黒色顔料を分散させると、黒色トナー単色では十分な画像濃度が得られない課題や、赤黒い画像になるといった課題があった。
また、低磁化の金属酸化物を含有し、定着画像の色を規定したトナーが提案されている(特許文献5)。しかしながら上記の金属酸化物は赤味を帯びた黒色であり、青色顔料と併用しないと実質的に黒色トナーに用いることはできなかった。着色剤に関しても提案されているが(例えば、特許文献6)、磁化を下げた場合、ベタ画像部ではある程度の画像濃度が得られるが、ハーフトーン部は赤味を呈するといった課題があった。鉄チタン複合酸化物を用い、飽和磁化が5〜40Am2/kgである黒色顔料粉末も紹介されている(例えば、特許文献7)。しかし、前述のように、二成分の現像方法で用いたり、カラートナーと組み合わせフルカラー画像形成装置に用いた場合、さらに小型化を狙った一成分現像システム、クリーナーレスシステムに用いた場合、さらに厳しいものであった。
磁性を有する黒色トナーについて、結着樹脂にビニル系樹脂を用いた黒色トナーを製造するときには、表面が疎水化処理された着色剤を用いることにより、トナー結着樹脂中への着色剤粒子の分散性を向上することができると知られている(例えば、特許文献8)。またポリエステル系樹脂を用いた磁性黒色トナーで、分散性を上げるために着色剤表面を親水化処理したものが知られているが、まだ十分に分散性を向上できていない。黒色トナーに用いられる着色剤は一般に凝集しやすく、樹脂に均一に分散させるのは容易でない。着色剤表面を親水性にすると、樹脂中の分散性が向上するとともに、着色剤の自己凝集がおこりやすくなる場合があった。
特開2002−221821号公報 特開2004−102154号公報 特開平3−220566号公報 特開2004−54094号公報 特開2002−196528号公報 特開平3−002276号公報 特開2004−161608号公報 特開2005−107520号公報
前述のように、非磁性又は弱磁性の黒色顔料は提案されてきているが、着色力を上げること、黒色度を上げること、磁化値を低くすることといった着色剤が持つ課題と、現像性、転写性、定着性といったトナー化に際し表れる課題を両立するものではなかった。例えば、着色剤の着色力が低い場合、トナーとして(1)トナー中の着色剤量を上げる、(2)トナーの載り量を多くする、等を行うことにより、これらの問題を解決することは可能であるが、(1)の如き着色剤量を多くすると、図2に示したような非磁性接触一成分方式の現像器、クリーナレスシステムで用いた場合、画像品質の劣化が促進された。図2に示すプロセスカートリッジにおいては、現像器15に現像ローラ(弾性ローラ)19が感光ドラム10にニップ部が形成されるように押圧されて設置されてあり、現像ローラ19には塗布ブレード8及び塗布ローラ12が圧接して設けられている。さらに、帯電ローラ11及びクリーニングブレード13が感光ドラム10に圧接して設けられている。トナー表面に露出した着色剤が遊離し、圧接部位で部材な汚染を引き起こしたものと考えられる。また、非画像部へのトナーの付着や、未転写のトナーが増える場合、トナーの消費量が増加しやすくなる。
また、黒色トナーの密度が大きくなることにより、現像、転写の電気的振る舞いが変わり、特にフルカラー方式の電子写真方法に使用する黒色トナーとして用いる場合、画像ムラ、画像抜けといった、欠陥が発生しやすくなった。(2)の場合も同様に、定着、現像、転写の各過程で問題が発生しやすくなった。
そのため、できるだけ少ない着色剤量で、着色力が強く、黒色度の高い黒色トナーが必要である。また同時に着色剤の自己凝集を防ぎ、結着樹脂での分散性を高め、トナー表面への露出を抑えることが必要である。
また、黒色トナーにこれらの非磁性又は弱磁性の着色剤を用い、フルカラー用着色剤として使用する場合には、黒地部のガサつきという問題が生やすい。ガサつきの一つの原因として、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーなど他のカラートナーとのグロス差によるものがあるが、これに関しては、黒色トナーの結着樹脂の分子量制御、更に結着樹脂を構成するモノマー種の変更を行うことにより、粘弾性特性、融点を制御し均一なグロスを再現することは可能である。しかしながら、そうした場合においても、黒地部のハーフトーンのガサつきを抑えることは厳しいものであった。それは、ベタ部で粘弾性特性、融点を制御しても、転写性や、特に孤立ドットになる場合の低温時定着性が黒色トナーとカラートナーで異なり、ハーフトーン部で特に著しく表れるためと考えられる。
本発明は、上述の課題を解決し、高解像度化を達成し、細線再現性に優れ、帯電安定性能、耐久安定性能に優れた小粒径の黒色トナーを提供することを課題とする。
また、本発明は、低画像濃度領域から高画像濃度領域まで、粒状感(ガサつき)が抑制され、赤味や青味を有さない高品質の黒色画像を形成することが可能となる黒色トナーを提供することを課題とする。
また、本発明は、カラー画像形成装置においても、他色トナーと同様の転写性を有し、光沢性に優れ、安定して高解像度のフルカラー画像を形成することが可能となる黒色トナーを提供することを課題とする。
さらに本発明の目的は、省スペース、メンテナンスフリーなどといったカラー画像形成装置の小型化を狙った場合にも、画像の高解像度化を達成し、感光体ドラムの劣化を最小限に抑制することができ、耐久性に優れた画像形成装置を提供することにある。
本発明によると、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有する黒色トナー粒子と、一種類以上の無機微粉体とを有する黒色トナーにおいて、
該黒色トナーは、外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)が2.0Am2/kg以下であり、
該結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、のいずれか、またはそれらの混合物を含有し
該着色剤は、鉄チタン複合酸化物であり、
該鉄チタン複合酸化物は、下記A乃至F、及びaに示される構造の化合物からなる群から選択される1以上の化合物によって表面処理されており、
該黒色トナー粒子は、該着色剤を該結着樹脂100質量部に対して20乃至70質量部含有しており
該黒色トナー粒子は蛍光X線測定におけるSiのTiに対するピーク強度比が2.0乃至5.0%の範囲にあることを特徴とする。
Figure 0005089126
前記着色剤は、25℃、相対湿度50%における水蒸気吸着量が、0.4〜0.6mg/m2である。
前記着色剤は主成分としてFeTiO3−Fe23固溶体を含む。
前記着色剤の粒子径の標準偏差/個数平均径(σ/Dp)が45%以下である。
前記着色剤は鉄チタン複合酸化物を含有し、結着樹脂100質量部に対し、25乃至60質量部含有する。
該結着樹脂の酸価が、酸価が15〜40mgKOH/gである。
前記黒色トナーは105Hz時の誘電損失比(tanδ)が0.005乃至0.010の範囲である。
前記トナーの外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)が1.5Am2/kg以下である。
本発明の黒色トナーを用いると、連続印刷時に画像劣化の少ない耐久性に優れたトナーが得られる。とくにクリーナレス方式、非磁性一成分方式の現像装置で耐久性を向上することができる。
本発明によると、低画像濃度領域から高画像濃度領域まで、粒状感(ガサつき)が抑制され、赤味や青味を有さない高品質の黒色画像を形成することが可能となる黒色トナーを提供できる。
また、本発明は、カラー画像形成装置においても、他色トナーと同様の転写性を有し、光沢性に優れ、安定して高解像度のフルカラー画像を形成することが可能となる黒色トナーを提供できる。
本発明者らは鋭意検討した結果、着色剤に鉄チタン複合酸化物を用いた場合、トナー中への分散状態を制御することで、(1)トナーから着色剤が離脱するのを抑えることができ、部材汚染の抑制、耐久性の向上が達成できることを見い出し、(2)着色力、黒色度といった着色剤の特性を十分に引き出せるとともに、現像、転写、定着といった電子写真法に関する特性についても、十分に特性が改善された黒色トナーを供給することが出来ることを見い出した。
本発明では着色剤の分散状態を制御するために、結着樹脂および該着色剤表面の化学組成に着目した。それぞれと親和性の高い官能基を有する化合物すなわち表面処理剤を着色剤に塗布することによって、着色剤の分散性を上げ、着色剤の自己凝集を防ぐことができる。表面処理剤の量が不足すると分散制御に十分な効果が得られず、また過剰であると自己凝集が起こりやすくなる。
鉄チタン複合酸化物表面の極性を樹脂の極性とあわせることで、鉄チタン複合酸化物と樹脂との界面の親和性を増し、着色剤の分散性が向上すると考えられる。樹脂が有するカルボキシル基、エステル結合といった極性基と、表面処理剤が有する極性基とが静電相互作用によって、微弱ではありながらも相互作用の点が多いことで、総体として結合の役割を果たしているためだと考えられる。
本発明に用いる表面処理剤は、シランカップリング剤あるいはシランモノマーと呼ばれる化合物であり、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基から選ばれる極性基を有するアルコキシシランがのぞましい。たとえば下記に列挙されるような化合物を用いることができる。
Figure 0005089126
そのなかでもとりわけ、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどといったエポキシ基を有するシランカップリング剤を用いるのが望ましい。結着樹脂のカルボニル炭素と表面処理剤のエポキシ酸素とが静電相互作用によって親和性を増すと考えられ、分散性が改善される。
また該表面処理剤にはシリコーンオイルを用いてもよく、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基から選ばれる極性基を側鎖または末端に有するシリコーンオイルであることが望ましい。例えば下記に示されるシリコーンオイルを用いることができる。式化3において、nは数平均重合度を表す。均一に塗布するため、シリコーンオイルの粘度は25℃で4cSt(mm2/s)以下が好ましい。4cSt(mm2/s)を超えた場合、粘度が増して攪拌が困難になりやすい。粘度の観点からnは6以下が望ましい。これらの表面処理剤は鉄チタン複合酸化物表面との接着性、樹脂との親和性がともに良好である。さらにまたシリコーンオイルの代わりにエポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基から選ばれる極性基を側鎖または末端に有するシリコーン樹脂を用いてもよい。
Figure 0005089126
そのなかでもとくに、グリシジル基を有するシリコーンオイルがとくに好ましい。たとえば次に表される。
Figure 0005089126
これらの表面処理剤と鉄チタン複合酸化物とを組み合わせた場合、鉄チタン複合酸化物の表面を均一に被覆できる。アルコキシシシランが加水分解されて生成したシラノール基が、チタン−酸素の固溶体との親和性が高く、特に表面のチタン−酸素の固溶体と良好な親和性を発現していると考えられる。
本発明の黒色トナーが有する黒色トナー粒子は、蛍光X線測定におけるSiのTiに対する強度比が2.0乃至5.0%の範囲にあることが望ましい。Si原子、シラノール基はTiとの親和性が比較的良好である。SiのTiに対する強度比が2.0%未満の場合、耐久性が低下、とくに非磁性接触一成分方式の現像器を用いた場合に低下しやすく、従前の課題を解決できない。このとき該着色剤に対する表面処理剤量が不足しており、結着樹脂に対する親和性が増すことなく、結着樹脂における着色剤の分散性が十分でなく、着色剤の離脱が起こったものと考えられる。一方、SiのTiに対する強度比が5.0%を超えた場合、該着色剤は自己凝集しやすくなり、黒色度の低下、着色力の低下といった問題を生じる場合があり、着色剤に対する表面処理量が過剰である。さらに大気の温湿度といった環境が変化した場合、安定した画像が得られにくくなるという問題が生じる。これは黒色トナー表面に露出した着色剤が、大気中の水蒸気を吸着することで、帯電性が低下しやすくなるためだと考えられる。
本発明を満足するように表面処理剤の使用量は鉄チタン複合酸化物に対して0.20〜1.00質量%の範囲にあることが望ましい。この範囲にあることで、表面処理剤は着色剤表面に安定な層を形成できると考えられる。
上記の如き表面処理剤を用い、かつ上記範囲の処理量に留めることによって、結着樹脂における着色剤の分散性が向上することを見いだし、本発明に至った。
表面処理の方法については、該鉄チタン複合酸化物を、一次粒径を維持したまま水系媒体中に分散させ、同時にカップリング剤を加水分解しながら表面処理する。水系媒体中での表面処理方法は、気相中での処理に比べ、該着色剤同士の合一が生じにくく、ほぼ一次粒子の状態で表面処理されるようになるため、高い均一性の表面処理が達成される。
カップリング剤を水系媒体中で加水分解しながら酸化鉄表面を処理する方法は、クロロシラン類やシラザン類のようにガスを発生するようなカップリング剤を使用する必要がない。更に、これまで気相中では着色剤粒子同士が合一しやすくて、良好な処理が困難であった高粘性のカップリング剤も使用できるようになり、表面処理の効果は大きい。
本発明において、水系媒体とは、水を主要成分としている媒体である。具体的には、水系媒体として水そのもの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH調整剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが挙げられる。界面活性剤は、水に対して0.1〜5質量%添加するのが良い。
撹拌は、例えば撹拌羽根を有する混合機(具体的には、アトライター、TKホモミキサーの如き高剪断力混合装置)で、着色剤粒子が水系媒体中で、一次粒子を維持できるように十分に行うのが良い。
本発明の結着樹脂はポリエステル樹脂を含有することが望ましい。一般にポリエステル樹脂を用いたトナーは定着性に優れることが知られている。フルカラー複写機、フルカラープリンタに用いるトナーは光沢制御とともに低温定着性が求められており、少ない熱量で定着できるポリエステル樹脂を有することが望ましい。
またポリエステル樹脂は極性のエステル結合を有するために、本発明の着色剤の分散性を向上させることができる。通常、トナー材料混練物を粉砕すると、トナー材料混練物は樹脂と着色剤との界面で割れやすい。したがってトナー粒子表面に着色剤が露出することが多くなる。着色剤がトナー粒子表面に露出した場合、二成分系クリーナレスシステム、非磁性接触一成分系システムに用いた場合、前述のように耐久性が低下するといった問題を生じることがあった。
本発明のトナーはポリエステル樹脂に加え、ハイブリッド樹脂成分をブレンドしてもよい。ハイブリッド樹脂成分をブレンドすることで、トナー製造時、樹脂を粉砕しやすくできる。その結果、着色剤の露出をさらに抑えることができる。
本発明で用いる表面処理した鉄チタン複合酸化物と、スチレン、アクリル酸などのビニル系共重合体を有する樹脂を用いた場合、該着色剤の分散性の向上があまり見られなかった。
本発明によると、一成分、又は二成分現像に用いるトナーにおいては、黒色トナーの外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)を2.0Am2/kg以下、より好ましくは1.5Am2/kg以下、二成分系においては更に好ましくは、1.0Am2/kg以下にするのが良い。
一成分系現像器においては、前記磁化値(σs)が2.0Am2/kgを超える場合、画像後端に筋状の汚れが発生する場合がある。
また二成分現像においては、前記磁化値(σs)が2.0Am2/kgを超える場合、現像器の現像剤担持体(現像ローラ)上に現像キャリアから遊離したトナーの存在が多くなる。この場合、サイクルが進んでも、現像に用いられず存在する、いわゆる、つれまわりと呼ばれる現象を発生する。現像剤担持体にトナーが存在することで、現像剤担持体と現像キャリア間での電荷の受け渡しが不十分となり、その結果、現像領域の電界強度が下がり、現像効率の低下やゴーストといった画像不良を起こしやすくなる。
上記のように黒色トナーに用いる着色剤とその量、結着樹脂を最適化することで、前記の課題を解決することができるが、本発明の黒色トナーは105Hz時の誘電損失比(tanδ)を0.010以下にすることで、ガサつきの少ない画像が得られる。誘電損失比が0.010より大きい場合、転写効率が下がったり、文字の品位が落ち、好ましくない。また、非画像部にトナーが付着する「カブリ」が目立つようになり望ましくない。
本発明の着色剤は水系媒体中でアルカリ存在下、鉄(II)イオンから水酸化鉄コロイド粒子を形成し、チタンドープすることで鉄チタン複合酸化物を得るため、粒径制御しやすく、かつ粒度分布がシャープな鉄チタン複合酸化物粒子を得ることができる。
本発明に係る着色剤は、標準偏差/個数平均径(σ/Dp)が45%以下が好ましい。着色剤の分散性を上げるためには、(σ/Dp)が上記範囲にあることが望ましい。(σ/Dp)が45%を超える場合には、加熱処理による焼結部分が多くなり、所望の黒色度が得難くなる。また樹脂中での分散性が悪くなり所望の画像濃度が得難くなる。好ましくは40%以下である。本発明に係る着色剤の粒子径の標準偏差σは0.01〜0.18μmが好ましい。
以上の結着樹脂と、適切な量の表面処理剤で表面改質した着色剤を用いた場合、連続印刷時に画像劣化が抑えられ、耐久性が改善される。特に、クリーナレスシステム、非磁性接触一成分現像器に用いた場合その効果が得られやすい。黒色トナーから離脱した着色剤は、感光体ドラムに傷をつけたり、現像器内の部材を削るなどして、ドット再現性の低下といった画像劣化を引き起こしやすい。本発明の黒色トナーでは着色剤の離脱を抑えることができ、耐久性を向上できる。またトナー中における該着色剤の分散状態を制御することにより、十分な黒色度を持つトナーを得ることができる。
一方着色剤としては、粒径が均一で、トナー製造時に凝集を起こしにくいものを用いることが有効である。本発明の着色剤である鉄チタン複合酸化物については、加熱焼成時の温度を下げることにより、凝集塊を作らず、粒径の揃った着色剤を得ることが可能となった。さらに着色剤に用いるシランカップリング剤、シリコーンオイルから選ばれる表面処理剤は、混練時の温度で溶融し、解砕する性質をもち、トナー化した際に着色剤の自己凝集を抑えることができるようになった。
次に、本発明に用いる着色剤である鉄チタンの複合酸化物について更に詳しく述べる。
該黒色トナーはX線回折において、2θ=32.5乃至33.1度に最大ピークを有し、該ピークの半値幅が0.25度以下であることが望ましい。より好ましくは0.23度以下であり、更に好ましくは0.20以下にすることが望ましい。これは、本発明の着色剤である鉄チタンの複合酸化物の結晶を制御することにより可能である。
本発明の着色剤は、結晶構造がFeTiO3−Fe23固溶体を主成分として含んでいる。この化合物は、三方晶構造であるヘマタイト(Fe23)のFeをTiに置き換えたコランダム構造をしている。X線回折において主ピークである(104)面はヘマタイトで2θ=33.1〜33.2にピークを有する。Fe原子がTi原子に置き換えが進むにつれ、X線回折における回折角が狭角側にシフトする。このピークの半値幅が0.25度を超える場合には、着色剤中に存在するチタンの含有が不均一な存在状態となり、トナー中の分散が不均一になりやすい。そのため、十分な濃度が得にくくなることと共に、定着、転写性能といったトナーの特性が劣る結果となりやすい。また、単体の結晶子が小さくなることによっても、半値幅が大きくなりやすい。この場合、トナーが赤味を帯びやすく、良好な黒色トナーを得られにくくなる。本発明の着色剤は、1つの粒子が多結晶により構成されており、その構成要素である結晶子が小さい場合、結晶子間の界面における抵抗の低下によって、十分な抵抗を持つ着色剤を得にくい。そのため、現像、転写時における、性能が下がり、カラートナーと併用する場合、画像ムラとして認識されやすくなった。また、結晶子が小さい場合、多結晶体である着色剤の粒径を大きくした場合においても、赤味を帯びやすく、良好な黒色度を持った着色剤を得難くなった。
本発明に係る鉄チタン複合酸化物のBET比表面積は、3〜15m2/gが好ましい。BET比表面積が3m2/g未満の場合には、粗大粒子となり、着色力が低下する。15m2/gを超える場合には、所望の黒色度を得ることが困難となる。より好ましくは6〜12m2/g、更により好ましくは6.5〜11m2/gである。
本発明に用いる黒色着色剤は、25℃,相対湿度50%における該着色剤単位面積あたりの水蒸気吸着量が0.4乃至0.6mg/m2の範囲であることが好ましい。この範囲にあることで、該着色剤表面と結着樹脂との親和性が高まり、分散性が向上すると考えられる。水蒸気吸着量が0.4mg/m2未満の場合には、低温低湿環境下においてトナーがチャージアップしやすくなり耐久性が低下する場合がある。また、水蒸気吸着量が0.6mg/m2を超える場合には、高温高湿環境下においてカブリが発生する場合がある。好ましくは0.4〜0.6mg/m2とするのが、該着色剤の分散制御、環境安定性を付与するのに望ましい。
本発明に係る鉄チタン複合酸化物のチタン含有量は10〜38原子%が好ましい。チタン含有量が10原子%より少ない場合所望の黒色度を持った粒子粉末を得にくくなり、チタン含有量が38原子%を超える場合濃度の高い着色剤が得にくい。
本発明に係る鉄チタン複合酸化物の構成相としては、FeTiO3−Fe23固溶体が良い。また、FeTiO3−Fe23固溶体とFe2TiO5、Fe2TiO4−Fe34固溶体、FeTiO3、FeTiO4等といった化合物から選ばれる2種以上の混合物であってもよい。原材料である、Fe34や、γ−Fe23等のスピネル酸化鉄が存在してもよいが、着色剤の磁化およびトナーの磁化を下げるためには、これらの存在量を出来るだけ少なくするほうがよい。
本発明に係る鉄チタン複合酸化物の着色力は、35〜44が好ましい。着色力が44を超える場合には、該鉄チタン複合酸化物を用いた非磁性黒色トナーの使用した場合に、十分な画像濃度を得ることが困難である。着色力が35未満の鉄チタン複合酸化物は工業的に製造することが出来ない。より好ましくは35〜43である。
本発明に係る鉄チタン複合酸化物は、結着樹脂100質量部に対し20乃至70質量部含有することが望ましい。より好ましくは、25乃至60質量部である。20質量部より少ない場合、本発明の鉄チタン複合酸化物を用いた場合においても、隠ぺい力が不十分になるため画像濃度が低くなりやすい。70質量部より多い場合、濃度、黒色度が優れるものの、定着性が下がると共に、転写性能も低下し、画像ムラやガサつきの原因になりやすい。表面処理を施し該着色剤の分散性は上がっているが、遊離した着色剤が耐久性を低下させる場合がある。
なお、本発明に係る鉄チタン複合酸化物は、鉄チタン以外にNa、Mg、Al、Si、P、Mn、Co、Ni、Cu、およびZnから選ばれる1種又は2種以上の元素を鉄とチタンの全量に対して5原子%以下含んでもよい。
本発明の前記鉄チタン複合酸化物は、更に、Naを含む複合酸化物、NaFeTi38を含有してもよい。X線回折においては、2θ=28.5乃至29.5にピークを有する。Naの添加量に伴い、前記化合物の存在が多くなり、X線強度が大きくなった。前記化合物は、黒色度が大きく、前記鉄チタン複合酸化物FeTiO3−Fe23固溶体を単体で用いる場合に対し、濃度、色味の両立しやすくなる。しかしながら、Naをこれら複合酸化物に多量に含有させることは、その処理工程で、粒子の微細化を伴い、色味を満足しにくくなる。Naを含有させる場合には、Naの含有量を適切に調整することが望ましい。
NaFeTi38を含有させる場合には、FeTiO3−Fe23固溶体を作製時に生成する、黒色沈殿物、又はそれらを含有する水懸濁液にナトリウム化合物を添加することで達成できる。ナトリウム化合物としては、水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は塩化ナトリウム等が挙げられる。
本発明のトナーは、これらの原材料を混合し、溶融混練したのち、機械的衝撃により粉砕し、風力分級等で目的の粒径を得る粉砕法のトナーや、懸濁重合、溶解懸濁、乳化造粒等によりトナー粒子を得るトナーを用いることができる。
本発明において結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、又は(c)それらの混合物を含むことが好ましい。
前記結着樹脂はポリエステル樹脂を主成分とし、とくに「ポリエステルユニット」を含有することが望ましい。「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来する部分を示し、ポリエステルユニットを構成するポリエステル系モノマーとしては、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、又は二以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸エステル等のカルボン酸成分とが原料モノマーとして使用できる。
具体的には、例えば二価アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
三価以上のアルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
前記カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸およびアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6乃至12のアルキル基で置換された琥珀酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸およびシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物などが挙げられる。
前記ポリエステル樹脂は、特に下記一般式(1)で代表されるビスフェノールA誘導体をアルコール成分とし、二価以上のカルボン酸又はその酸無水物、又はその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)を酸成分としてこれらを縮重合したポリエステル樹脂が、カラートナーとして良好な帯電特性を有するので好ましい。
Figure 0005089126
〔式中、Rはエチレン基およびプロピレン基から選ばれる一種以上であり、x、yは1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。〕
また、架橋部位を有するポリエステル樹脂を形成するための三価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、およびこれらの酸無水物やエステル化合物が挙げられる。三価以上の多価カルボン酸成分の使用量は、全モノマー基準で0.1乃至1.9mol%が好ましい。
本発明のハイブリット樹脂ではビニル系樹脂成分および/又はポリエステル樹脂成分中に、両樹脂成分と反応し得るモノマー成分を含むことが好ましい。ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。ビニル系重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
ビニル系樹脂とポリエステル樹脂の反応生成物であるハイブリット樹脂を得る方法としては、先に挙げたビニル系樹脂およびポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂の重合反応をさせることにより得る方法が好ましい。
本発明のビニル樹脂を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、例えば以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類;
2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエイト、tert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエイト、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシアリルカーボネート、tert−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−tert−ブチルパーオキシアゼレート。
本発明のトナーに用いられる好ましい結着樹脂を調製できる製造方法としては、例えば、以下の(1)〜(6)に示す製造方法を挙げることができる。
(1)ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂およびハイブリッド樹脂成分をそれぞれ製造後にブレンドする方法であり、ブレンドは有機溶剤(例えば、キシレン)に溶解・膨潤した後に有機溶剤を留去して製造される。尚、ハイブリッド樹脂成分は、ビニル系重合体とポリエステル樹脂を別々に製造後、少量の有機溶剤に溶解・膨潤させ、エステル化触媒およびアルコールを添加し、加熱することによりエステル交換反応を行なって合成されるエステル化合物を用いることができる。
(2)ビニル系重合体ユニット製造後に、これの存在下にポリエステルユニットおよびハイブリッド樹脂成分を製造する方法である。ハイブリッド樹脂成分はビニル系重合体ユニット(必要に応じてビニル系モノマーも添加できる)とポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)および/またはポリエステルとの反応により製造される。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(3)ポリエステルユニット製造後に、これの存在下にビニル系重合体ユニットおよびハイブリッド樹脂成分を製造する方法である。ハイブリッド樹脂成分はポリエステルユニット(必要に応じてポリエステルモノマーも添加できる)とビニル系モノマーおよび/またはビニル系重合体ユニットとの反応により製造される。
(4)ビニル系重合体ユニットおよびポリエステルユニット製造後に、これらの重合体ユニット存在下にビニル系モノマーおよび/またはポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)を添加することによりハイブリッド樹脂成分が製造される。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(5)ハイブリッド樹脂成分を製造後、ビニル系モノマーおよび/またはポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)を添加して付加重合および/又は縮重合反応を行うことによりビニル系重合体ユニットおよびポリエステルユニットが製造される。この場合、ハイブリッド樹脂成分は上記(2)乃至(4)の製造方法により製造されるものを使用することもでき、必要に応じて公知の製造方法により製造されたものを使用することもできる。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
(6)ビニル系モノマーおよびポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸等)を混合して付加重合および縮重合反応を連続して行うことによりビニル系重合体ユニット、ポリエステルユニットおよびハイブリッド樹脂成分が製造される。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
上記(1)乃至(5)の製造方法において、ビニル系重合体ユニットおよび/またはポリエステルユニットは複数の異なる分子量、架橋度を有する重合体ユニットを使用することができる。
本発明の黒色トナーは、エステル結合、ウレタン結合といった極性部位を有する結着樹脂を有することが望ましく、そのため本発明に係る鉄チタン複合酸化物がシランカップリング剤、シリコーンオイルから選ばれる化合物が表面に塗布されていることによって、着色剤表面が結着樹脂の極性に近くなり、着色剤の分散性が良好となると考えられる。
また本発明における結着樹脂の酸価は、15乃至40mgKOH/gであることが好ましい。この範囲にあることによって該結着中における着色剤の分散性が向上する。結着樹脂の酸価が15mgKOH/g未満の場合には、耐久における帯電量の上昇、いわゆるチャージアップが発生し易く、画像濃度を長期に渡って維持することが困難となる。また、結着樹脂の酸価が40mgKOH/gを超える場合は、チャージアップ傾向はなくなるが、特に高温高湿環境時における帯電量の減少傾向、いわゆるチャージダウンに起因する「白地カブリ」が発生し、画像品質の低下を招くこととなる。白地カブリとは非画像部が現像剤で汚れる現象である。
本発明に用いられる離型剤としては、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;および脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。さらにベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。特に好ましく用いられるワックスとしては、分子鎖が短く、かつ立体障害が少なくモビリティに優れるパラフィンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスである。
本発明に用いるトナーにおいては、結着樹脂、着色剤、離型剤、無機微粉体を有するオイルレス定着に用いられるトナーが好ましく、結着樹脂がポリエステルユニットを含むこと、離型剤は、炭化水素系ワックスであり、前記トナーの示差熱分析測定における吸熱曲線において、最大吸熱ピークの温度が60℃乃至90℃であることが好ましい。60℃より低い場合は耐熱保存特性に劣り、90℃を超える場合は定着時において、低温での離型性が低下する。そのため、省エネの観点から望まれる低温定着を行うことができず、また定着構成において大きな圧力を要する負荷を必要とするためである。
本発明に用いられる離型剤は、結着樹脂100質量部に対する含有量が1乃至10質量部であることが好ましく、2乃至8質量部であることがより好ましい。前記含有量が1質量部より少ないと、オイルレス定着時にうまく離型性を発揮できなかったり、低温定着性を満足できなかったりすることがある。10質量部を越えると、トナー表面へ離型剤が滲み出しやすくなり、白抜けが悪化する場合がある。
更に、離型剤としてのワックスをワックス分散マスターバッチとして添加しても良い。
ワックス分散マスターバッチとしては、(i)ポリエステル樹脂、(ii)炭化水素系ワックス、(iii)スチレン系モノマー、および(メタ)アクリル酸系モノマーから選ばれる1種又は2種以上のモノマーを用いて合成された共重合体とポリオレフィンとを少なくとも有するものが良い。
本発明のトナーには、公知の荷電制御剤と組み合わせて使用することもできる。このような荷電制御剤としては、例えば、有機金属錯体、金属塩、キレート化合物で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体等が挙げられる。その他には、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類等のカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体等も挙げられる。また、荷電制御剤としては、ビスフェノール類、カリックスアレーン等のフェノール誘導体等も用いられる。
本発明に使用する荷電制御剤としては、芳香族オキシカルボン酸および芳香族アルコキシカルボン酸から選択される芳香族カルボン酸誘導体、または、該芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物であることが好ましく、その金属としては、2価以上の金属原子が好ましい。2価の金属として以下のものが挙げられる。Mg2+、Ca2+、Sr2+、Pb2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Zn2+、Cu2+。2価の金属としては、Zn2+、Ca2+、Mg2+、Sr2+が好ましい。3価以上の金属としてはAl3+、Cr3+、Fe3+、Ni3+、があげられる。これらの金属の中で好ましいのはAl3+、Cr3+であり、特に好ましいのはAl3+である。
本発明においては、荷電制御剤として、ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物が特に好ましい。
本発明においては、荷電制御剤は、結着樹脂100質量部に対する含有量が0.1乃至10質量部であることが好ましく、0.2乃至5質量部であることがより好ましい。0.1質量部より少ないと高温高湿から低温低湿までの環境でのトナーの帯電量の変化が大きくなる場合がある。10質量部より多いとトナーの低温定着性に劣る場合がある。
黒色トナーと併用して用いるカラートナーの着色剤としては、公知の顔料および染料を単独で、又は併せて用いることができる。例えば染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6。
フルカラー画像形成用トナーとして使用する、マゼンタ用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
係る顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;
C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアン用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17;C.I.アシッドブルー6;C.I.アシッドブルー45又はフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料。特に好ましくもちいるのは、C.I.ピグメントブルー15:3である。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、93、97、155、180、185、C.I.バットイエロー1、3、20。
カラートナーに用いる着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して1乃至15質量部であることが好ましく、3乃至12質量部であることがより好ましく、4乃至10質量部であることがさらに好ましい。着色剤の含有量が15質量部より多い場合には、透明性が低下し、加えて人間の肌色に代表されるような中間色の再現性も低下し易くなり、さらにはトナーの帯電性の安定性が低下し、また低温定着性も得られにくくなる。着色剤の含有量が1質量部より少ない場合には、着色力が低くなり、濃度を出すためにトナーを多く使用しなければならなくなり、ドット再現性を損ないやすく、高い画像濃度の高品位画像が得られ難い。
また本発明の黒色トナーに用いる着色剤は、黒色の色相調整のために、鉄チタン複合酸化物と上記に列挙される公知の顔料および染料とを併せて使用することができる。
本発明では、黒色トナーは重量平均径(D4)が3.0乃至7.0μmが好ましい。画像の細線再現性、着色力等小粒径のトナーが優れる一方で、トナーの帯電分布の制御による、白地のカブリや、耐久時におけるチャージアップ等トナーの小径化の問題が発生しやすい。特に、着色剤の不均一性がある場合、これらの小粒径のトナーを使いこなすためには、問題が発生しやすかった。本発明では、これらの、小粒径における問題点を解決し、画像の鮮明さを実現することが可能となった。
本発明に用いられるトナーの重量平均粒径は、前述のように3.0乃至7.0μmである。好ましくは、4.0乃至6.5μmである。重量平均粒径が3.0μm未満の場合、現在の電子写真の系においてはクリーニング不良が起こりやすく、帯電制御が困難であるため好ましくない。また7.0μmを超えた場合、画像の高解像度化に対しドット再現性が低下する場合があり、好ましくない。
本発明の黒色トナーには、耐久性、流動性、帯電性、転写性を向上させる目的で、無機微粉体を外添して用いる。該黒色トナー表面に外添される無機微粉体しては、そのうちの一つが無機微粉体であり、少なくとも、酸化チタン、酸化アルミナ、シリカのうちいずれか一種類以上であり、無機微粉体の平均粒径(個数分布のピーク値)が50nm以下の微粒子を併用して用いることが、トナーの流動性を向上させる上で好ましい。また、前記無機微粉体以外に平均粒径(個数分布のピーク値)が80乃至200nmの無機微粉体を併用すると、二成分現像剤に本発明の黒色トナーを用いる場合、キャリアとのトナー離れを良化するためのスペーサー粒子として機能させる上で好ましい。
本発明の二成分系現像剤に使用される磁性キャリアとしては、例えば表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属およびそれらの磁性合金または磁性酸化物および磁性フェライトが挙げられる。
さらには、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアも用いることが出来る。本発明においては、上述の磁性キャリアをキャリアコアとして、該キャリアコアの表面を被覆材で被覆した被覆キャリアを用いることが好ましい。
被覆キャリアにおいて、キャリアコアの表面を被覆材で被覆する方法としては、被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁させて塗布しキャリアコアに付着させる方法、あるいは、単に粉体状態で混合する方法が適用できる。
キャリアコアの被覆材としては、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が挙げられる。これらは、単独或は複数で用いる。
上記被覆材の処理量は、適宜決定すればよいが、樹脂コートキャリアに対し好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%がよい。
本発明に用いられるキャリアは、50%体積平均粒径が好ましくは10〜80μm、より好ましくは20〜70μmであることがよい。
キャリアの50%体積平均粒径が10μm未満の場合には、二成分系現像剤のパッキングが強まり、トナーとキャリアとの混合性が低下し、トナーの帯電性が安定しにくくなり、さらにキャリアの感光体ドラム表面への付着が生じやすくなる。
キャリアの50%体積平均粒径が80μmを超える場合には、トナーとの接触機会が減ることから、低帯電量のトナーが混在し、カブリが発生しやすくなる。さらにトナー飛散が生じやすい傾向にあるため二成分系現像剤中のトナー濃度の設定を低めにする必要があり、高画像濃度の画像形成ができなくなることがある。
磁性キャリアを上記の50%体積平均粒径および特定の粒度分布を有するように調整する方法としては、例えば、篩を用いることによる分級によって、行うことが可能である。特に精度よく分級を行うために、適当な目開きの篩を用いて数回繰り返してふるうことが好ましい。またメッシュの開口の形状をメッキ等によって制御したものを使うことも有効な手段である。
特に好ましいキャリアとしては、磁性フェライトコア粒子の如き磁性コア粒子の表面をシリコーン樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂およびメタクリレート系樹脂等の樹脂被覆材をキャリアコアに対し、
好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%をコーティングし、250メッシュパス・400メッシュオンのキャリア粒子を70質量%以上含有し、かつ50%体積平均粒径が10〜80μmと粒度分布を調整した磁性キャリアであるものが挙げられる。
本発明の磁性キャリアとトナーは、比表面積が合う形で混合して用いることができる。
トナーと磁性キャリアとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、例えば50%体積平均粒径が40μmのキャリアを用いると、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2〜15質量%、好ましくは3〜13質量%、より好ましくは4〜10質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低くなりやすく、15質量%を超える場合ではカブリや機内飛散が生じやすく、現像剤の耐用寿命が短くなる傾向にある。小粒径の磁性キャリアを用いる場合、磁性キャリアの比表面積や、トナーの電荷量を調整するために、適宜現像剤中のトナー濃度を増やすことが有効である。
二成分現像剤トナー濃度としては、4質量%乃至12質量%程度で用いることが、帯電量付与、カブリ、画像濃度、白抜け防止など考慮して好ましく用いられる。
本発明の黒色トナーにおいては非磁性一成分現像方式の系で用いると、とくに良好な耐久性などの特性が得られる。これは以下の理由が考えられる。
着色剤の分散性が向上すると、トナー表面に露出する着色剤が減少し、トナーからの着色剤の離脱を抑えることができる。ここでトナーから離脱した着色剤は、現像部材を汚染したり、削ったりすることで画像不良を引き起こすだけでなく、本体劣化の要因にもなりうる。したがって耐久性を向上させるためには、着色剤の離脱を抑える必要がある。
本発明の黒色トナーは、着色剤の種類、表面処理剤の種類とその量、結着樹脂組成の組み合わせによって着色剤の分散性を向上させることができる。その結果たとえば、一成分クリーナレスシステムに用いた場合にも、長期間にわたって高画質の画像を得られる。
次に図を用いて本発明の画像形成方法に関して説明する。
図1は本発明を実施した画像形成装置である非磁性接触一成分現像方式のフルカラーレーザービームプリンタの現像、転写、定着過程の構成概略図である。
図1において、1a、1b、1c、1dの各プロセスステーションは、それぞれブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの画像を形成する。それぞれのプロセスステーションにおいて、画像形成は次のように行われる。
感光体ドラム2を帯電ローラ3で一様に帯電し、次に例えばレーザーのような発光素子4によって情報信号を露光して静電潜像を形成し、現像装置5で可視像化する。次に該可視像が対向の転写ローラ14の電荷により直接転写紙Sに転写される。感光体ドラム上に転写されずに残ったトナーはクリーニング装置6によって除去される。
この4色の各トナー像が積層された転写紙Sは定着器18で熱と圧力とにより混色および定着され、フルカラー像として装置外に排出される。
図2はプロセスステーションの一例を示す構成図であり、30感光体ドラム、31現像用弾性ローラ、32規制ブレード、33クリーニングブレード、34帯電ローラである。トナーTは35の現像容器内に納められている。
一方、二成分現像剤としての評価には、画像形成装置としてキヤノン製CP2150を用いた。同機は感光体ドラム上の転写残トナーをリサイクルしているため、耐久性の低いトナーは画像品質の低下を引き起こしやすい。
本発明に関する物性の好適な測定法について以下に説明する。
<鉄チタン複合酸化物の個数平均粒径(Dp)測定方法および粒子サイズの標準偏差σの算出式>
電子顕微鏡観察で撮影した画像の粒子に対して統計回折(グラフテック株式会社製デジタイザKD4620)を用いて、任意に350個測定し、その個数平均値(Dp)および標準偏差σを求めた。
また、前記個数平均径Dp(μm)と前記標準偏差σ(μm)とから下記式に従って算出した。粒度分布の値が小さくなるほど、粒度分布に優れていることを表している。
粒子の変動係数(%)=(σ/Dp)×100
<蛍光X線によるSiおよびTi原子のピーク強度>
試料プレス成型機(MAEKAWA Testing machine (MFG Co., LTD製)を用いてサンプルをプレス成形する。プレスは約4gのサンプルに対して、196000kPa(2000kgw/cm2)の圧力を約30秒かけることにより行い、厚さ約2mmで、直径約39mmの測定片を作製した。
次に、2θテーブルよりSi原子およびTi原子のKαピーク角度を求め、蛍光X線分析装置 SYSTEM3080(理学電機工業(株)製)中へサンプルを入れ、各々のサンプルのX線強度(kcps)を求めた。なお、蛍光X線分析は、JIS K0119蛍光X線分析通則に従って行った。
〔測定条件〕
測定電位,電圧 50kV−50mA
2θ角度 a
結晶板 LiF
測定時間 60秒
<黒色トナーから着色剤を分離する方法>
本発明の黒色トナー3gをキシレン100mLに溶かし、デカンテーションする。これを3回繰り返し、得られた沈殿物を減圧乾燥機で1晩乾燥させたのち、着色剤を単離した。
<トナーのX線回折の測定方法>
本発明の黒色トナーのX線回折測定は、CuKα線を用い下記条件で測定した。
使用測定機:理学電機(株)社製、全自動X線回折装置RINT−TTRII
X線管球 :Cu
管電圧 :50KV
管電流 :300mA
走査モード:連続 スキャン速度:4deg./min
サンプリング間隔 :0.020deg.
スタート角度(2θ) :3deg.
ストップ角度(2θ) :60deg.
発散スリット :開放
発散縦制限スリット :10.00mm
散乱スリット :開放
受光スリット :開放
湾曲モノクロメーター使用
なお、特定ピークの回折角、半値幅の測定においては、測定精度を上げるため、以下の項目を変更し測定した。
走査モード:FTモード 計数時間:1.0sec
サンプリング間隔 :0.005deg.
スタート角度(2θ) :32deg.
ストップ角度(2θ) :34deg.2θ=32.0〜34.0度の範囲
<鉄チタン複合酸化物のBET比表面積値>
「Mono Sorb MS−II」(湯浅アイオニックス(株)製)を用いて、N2吸着によるBET多点法により求める。サンプルの前処理としては、50℃で10時間の脱気を行う。
<トナー粒子又はトナーの粒度分布の測定>
測定装置としては、コールターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、約1%NaCl水溶液を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウムを用いて調製された電解液や、例えば、ISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
測定方法としては、前記電解液30ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン塩酸)を0.1mlを加えてから測定試料を2mg加える。試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理し、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、前記測定装置により、試料の体積および個数を各チャンネルごとに測定して、試料の体積分布と個数分布とを算出する。得られたこれらの分布から、試料の重量平均粒径を求める。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
<鉄チタン複合酸化物およびトナーの磁化の測定>
鉄チタン複合酸化物およびトナーの磁化の強さは、磁気特性と真密度とから求められる。真密度は島津製作所製の乾式自動密度計”アキュピック1330”により測定したデータを用いた。着色剤およびトナーの磁気特性は、「振動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を用いて測定することができる。測定方法としては、円筒状のプラスチック容器に十分密になるように着色剤またはトナーを充填し、一方で10キロエルステッド(796kA/m)の外部磁場を作り、この状態で前記容器に充填した着色剤またはトナーの磁化モーメントを測定する。さらに、前記容器に充填した着色剤またはトナーの実際の質量を測定して、着色剤またはトナーの磁化の強さ(Am2/kg)を求める。
<酸価の測定方法>
サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フラスコに秤取し、メタノール:トルエン=30:70の混合溶媒約50mlを加えて樹脂を溶解する。溶解性が悪いようであれば少量のアセトンを加えてもよい。0.1%のブロムチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用い、予め標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/サンプル重量
(但しNはN/10KOHのファクター)
<ワックスの吸熱ピークの測定方法>
示差走査熱量計(DSC測定装置)、DSC−7(バーキンレルマー社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。測定試料は2〜10mg、好ましくは5mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。この昇温過程で、温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線のメインピークの吸熱ピークが得られる。
次に、画像形成装置を用いた黒色トナーの評価方法について説明する。一成分現像方式にはキヤノン製EP85カートリッジに本発明のトナーを充填し、画像出力にはキヤノン製レーザービームプリンタLBP5500改造機を用いた。二成分現像方式には、キヤノン製CP2150と同機の現像器を用いた。評価はともに常温常湿(23℃、65%Rh)下で行った。用紙には普通紙(カラーレーザーコピア用紙TKCLA4;キヤノン製)を用いた。とくに断りのない限り、定着は本体定着器で行った。
<白地カブリ>
画像部濃度が1.4程度になるように、且つ白地部の電位(VD)と現像スリーブに印加される現像バイアスの直流成分(VDC)との電位差が150V(Vback)となるように、感光体上の電位を調整した。この条件でベタ白の画像形成を行い、画像形成中に感光体を止め、転写工程前の感光体上のトナーをマイラーテープを用いて剥ぎ取り、紙上に貼り付けた。また、マイラーテープをそのまま紙上に、貼り付けリファレンスとした。
測定に関しては、東京電色技術センター製DENSITOMETER TC−6DSを用い、反射率(%)を、測定し、レファレンスとの差分をカブリの値とした。
A:感光体上の反射率差が0.5%以下であり、良好なもの。
B:感光体上の反射率差が1.0%以下であり、画像として判別できないもの。
C:感光体上の反射率差が1.0%を超えるが、画像として現れず、実使用上問題ないも
の。
D:感光体上の反射率差が1.0%を超え、画像上白地部にカブリが見られるもの。
<ドット再現性の評価方法>
普通紙(カラーレーザーコピア用紙TKCLA4;キヤノン製)上に、図3に示す80μm×50μmのチェッカー模様を用いて画出し試験を行い、顕微鏡により黒色部の欠損の有無を観察し、以下の基準に従い評価した。
A:100個中欠損が2個以下 非常に良好なドット再現性。
B:100個中欠損が3乃至5個 良好なドット再現性。
C:100個中欠損が6乃至10個 許容レベルのドット再現性。
D:100個中欠損が11個以上 がさつきが確認できる。
<耐久性の評価方法>
耐久性評価は、印字面積比率4%で文字印刷を行い、画像上に帯電不良による汚れが発生した枚数及びその時点でのマクベスによるベタ部画像濃度で判断した。汚れが発生しない場合は1000枚まで画像印刷を続けた。汚れが発生した枚数が多い程、また、その時点での画像濃度が高い程耐久性が良好なことを意味する。
A:汚れが発生せず非常に良好なもの
B:1000枚中汚れが発生した枚数が1から5枚までのもので、良好なもの
C:1000枚中汚れが発生した枚数が6から10枚までのもので、実用上問題ないレベ
ルであるもの
D:1000枚中汚れが発生した枚数が11枚以上であるもの
<定着性の評価方法>
ベタ黒画像(FFH)の場合の載り量が1.0mg/cm2になるように画像を作製した。次に、このコントラスト条件で、ハーフトーン画像(30H)を作製し、定着器を通さず未定着画像として取り出した。一方、レーザージェット4100(ヒューレットパッカード社製)の定着器を取り外し、温度制御可能な外部定着試験用装置を作製した。この装置を用いて定着温度を変化させながら、A4紙上に上記の未定着画像の定着を行った。得られた定着画像に対して、こすり試験で画像が剥れるかどうかのコールドオフセット評価を行った。こすり試験においては、荷重4.9kPaでシルボン紙で10往復こすった際に、画像濃度低下率が10%を超える場合に画像が剥れたと判断した。また、定着器の1周後の白地部分に前周の画像が現れるかどうかのホットオフセット評価を目視で行った。なお、定着器の紙送り速度は100mm/sに設定した。
得られた、定着画像のこすり試験で画像が剥がれるかどうかのコールドオフセット試験、定着器の1周後の白地部分に前周の画像があらわれるかどうかのホットオフセット評価を行った。
A:ベタ画像の定着可能範囲が40℃以上あり、この領域でハーフトーン領域でのオフセ
ットが発生しないもの。
B:ベタ画像の定着可能範囲が30〜40℃の範囲であり、この領域でハーフトーン領域
でのオフセットが発生しないもの。
C:ベタ画像の定着可能範囲が30〜40℃の範囲あるが、この領域でハーフトーン領域
でのオフセットが発生したもの。
D:定着可能範囲が30未満のもの。
<画像濃度の測定方法>
画像濃度に関しては、普通紙(カラーレーザーコピア用紙TKCLA4;キヤノン製)に0.6mg/cm2のベタ画像を出力し、X−rite社製反射濃度計500 Series Spectrodensitemeterを用いて評価した。
A:非常に良好 1.50以上
B:良好 1.40以上1.50未満
C:実用上問題なし 1.20以上1.40未満
D:やや難あり 1.20未満
<黒の色相の測定方法>
前記トナーおよび前記改造機を用いて、紙上(カラーレーザーコピア用紙TKCLA4、キヤノン製)に7段階(0.10g/cm2、0.15g/cm2、0.20g/cm2、0.25g/cm2、0.30g/cm2、0.35g/cm2、0.40g/cm2)で載り量を変化させて定着画像を形成し、各定着画像について、Gretag Macbeth社製 SpectroscanおよびSpectroLinoを用い(測定条件:D65、視野角2度)、CIE a*、b*値を測定した。7段階の載り量に対する色度をプロットし、各点をなめらかに結ぶ曲線を引き、曲線上での、原点(a*=0、b*=0)からの距離が最大になる値C*を求めた。評価基準は以下のとおりである。
A:C*最大値が5以内である。
B:C*最大値が10以内である。
C:C*最大値が10を超えるもの。
なおC*は、C*=((a*2+(b*21/2で求められる。
(黒色着色剤の製造例−1)
2.76NのNaOH溶液22.2Lに、1.8mol/Lの硫酸第一鉄水溶液17.8Lを添加し、全量40L、pH6.5の水酸化鉄塩コロイドを含む反応溶液を得た。その後この反応溶液を90℃に昇温し、100分間空気を通気するとともに0.48mol/Lの硫酸チタニル水溶液18Lを添加し、黒色沈殿物を生成した。この間、温度90℃,pH6.5に保持した。
この黒色沈殿物を濾別、水洗後、60℃で乾燥し、さらにN2ガス流下730℃で60分間加熱焼成した後、粉砕処理して、鉄チタン複合酸化物である焼成顔料1を得た。焼成顔料1の構成相はFeTiO3−Fe23固溶体であった。
上記焼成顔料1 100質量部
シランカップリング剤A(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
0.40質量部
Figure 0005089126
水 300質量部
メタノール 50質量部
上記割合の混合物のpHを8.5に調整し、十分に撹拌した。生成した黒色着色剤を洗浄、乾燥し、黒色着色剤1を得た。低pHではシランカップリング剤が分子内水素結合により環化しやすく、一方高pHでは樹脂との相互作用が弱くなると考えられるため、上記水溶液のpHは7から10が好ましい。
得られた黒色着色剤1の個数平均粒子径(Dp)は0.19μm、標準偏差σは0.073μm、(σ/Dp)は38.4%、BET比表面積値は9.9m2/gであり、外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)は3.5Am2/kgであった。
(黒色着色剤の製造例−2〜3、11、12)
シランカップリング剤Aの添加量を、それぞれ0.60、0.30、0.15、1.2質量部に変更した以外は、黒色着色剤の製造例の製造例−1と同じ方法で、黒色着色剤2、黒色着色剤3、黒色着色剤11、黒色着色剤12をそれぞれ得た。
(黒色着色剤の製造例−4)
シランカップリング剤Aの代わりに、シランカップリング剤B(3−カルボキシプロピルトリエトキシシラン)
Figure 0005089126
を0.42質量部用いた以外は、黒色着色剤の製造例の製造例−1と同じ方法で、黒色着色剤4を得た。
(黒色着色剤の製造例−5)
シランカップリング剤Aの代わりに、シランカップリング剤C(3−アミノプロピルトリメトキシシラン)
Figure 0005089126
を0.30質量部用いた以外は、黒色着色剤の製造例の製造例−1と同じ方法で、黒色着色剤5を得た。
(黒色着色剤の製造例−6)
シランカップリング剤Aの代わりに、シランカップリング剤D(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
Figure 0005089126
を0.42質量部用いた以外は、黒色着色剤の製造例の製造例−1と同じ方法で、黒色着色剤6を得た。
(黒色着色剤の製造例−7)
シランカップリング剤Aの代わりに、シランカップリング剤E(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
Figure 0005089126
を0.30質量部用いた以外は、黒色着色剤の製造例の製造例−1と同じ方法で、黒色着色剤7を得た。
(黒色着色剤の製造例−8)
焼成顔料1 100質量部
側鎖にグリシジル基を有し、下記構造式で表されるシリコーンオイルa(数平均重合度n=4) 1.50質量部
を混合、十分に攪拌し、黒色着色剤8を得た。
Figure 0005089126
(黒色着色剤の製造例−9)
シランカップリング剤Aの代わりに、シランカップリング剤F(3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)
Figure 0005089126
を0.45質量部用いた以外は、黒色着色剤の製造例の製造例−1と同じ方法で、黒色着色剤9を得た。
(黒色着色剤の製造例−10)
球状マグネタイト粒子粉末10kgを含有する水懸濁液に、硫酸チタニル43.6molを含有する水溶液(マグネタイト粒子粉末の全Feに対してTi換算で30原子%に相当)を添加する。なお添加時に反応溶液のpHを8.5以上に保持するように混合溶液中にNaOHを添加した。次いで、混合溶液のpHを8.0に調整してマグネタイト粒子の粒子表面にチタンの含水酸化物を沈着させた後、濾別、水洗、乾燥して粒子表面がチタン含水酸化物で被覆されている球状黒色磁性酸化鉄粒子粉末を得た。
上記粒子表面がチタンの含水酸化物で被覆されている球状黒色磁性酸化鉄粒子粉末1kgを、N2ガス流下790℃で120分間加熱焼成した後、粉砕処理して焼成顔料2を得た。
上記焼成顔料2 100質量部
シランカップリング剤A(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
0.40質量部
水 800質量部
上記割合の混合物のpHを6に調整し、十分に撹拌した。生成した黒色着色剤を洗浄、乾燥し、黒色着色剤10を得た。
(黒色着色剤の製造例−13)
球状マグネタイト(焼成顔料3) 100質量部
(個数平均粒子径0.21μm、BET比表面積12.5m2/g、外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)が21A m2/kg)を焼成顔料1のかわりに用いた以外は、黒色着色剤の製造例−1と同様にして黒色着色剤13を得た。
(黒色着色剤の製造例−14)
上記焼成顔料2をそのまま用い、黒色着色剤14とした。
(黒色着色剤の製造例−15)
2.76NのNaOH溶液22.2Lに、1.8mol/Lの硫酸第一鉄水溶液17.8Lを添加し、全量40L、pH6.5の水酸化鉄塩コロイドを含む反応溶液を得た。その後この反応溶液を85℃に昇温し、200分間空気を通気するとともに0.48mol/Lの硫酸チタニル水溶液18Lを添加し、黒色沈殿物を生成した。この間、温度85℃、pH6.0に保持した。
この黒色沈殿物を濾別、水洗後、60℃で乾燥し、黒色沈殿物100gに対し、硫酸ナトリウム4.2gを加えて混合した。次いで得られた混合物をN2ガス流下730℃で60分間加熱焼成した後、粉砕処理して、ナトリウム含有鉄チタン複合酸化物(焼成顔料4)を得た。
焼成顔料4 100質量部
シランカップリング剤A 0.40質量部
水 300質量部
メタノール 50質量部
上記割合の混合物のpHを8.5に調整し、十分に攪拌した。生成した着色剤を洗浄、乾燥、し、黒色着色剤15を得た。このとき水溶液のpHは7から10が好ましい。
得られた黒色着色剤15の個数平均粒子径(Dp)は0.22μm、標準偏差σは0.057μm、(σ/Dp)は25.9%、BET比表面積値は10.3m2/gであり、外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)は0.30Am2/kgであった。
(黒色着色剤の製造例−16)
2.76NのNaOH溶液22.2Lに、1.8mol/Lの硫酸第一鉄水溶液17.8Lを添加し、全量40L、pH6.5の水酸化鉄塩コロイドを含む反応溶液を得た。その後この反応溶液を90℃に昇温し、100分間空気を通気するとともに0.48mol/Lの硫酸チタニル水溶液20Lを添加し、黒色沈殿物を生成した。その後、NaOH溶液を添加し、温度90℃、pH12.0に保持した。
この黒色沈殿物を濾別、水洗後、60℃で乾燥し、黒色沈殿物100gに対し、硫酸ナトリウム4.2gを加えて混合した。次いで得られた混合物をN2ガス流下810℃で60分間加熱焼成した後、粉砕処理して、ナトリウム含有鉄チタン複合酸化物(焼成顔料5)を得た。焼成顔料5の構成相はFeTiO3−Fe23固溶体とNaFeTi38の混合物であった。
焼成顔料5 100質量部
シランカップリング剤A 0.40質量部
水 300質量部
メタノール 50質量部
上記割合の混合物のpHを8.5に調整し、十分に攪拌した。生成した着色剤を洗浄、乾燥、し、黒色着色剤16を得た。このとき水溶液のpHは7から10が好ましい。
得られた黒色着色剤16の個数平均粒子径(Dp)は0.23μm、標準偏差σは0.069μm、(σ/Dp)は30.0%、BET比表面積値は6.9m2/gであり、外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)は1.0Am2/kgであった。
この黒色着色剤16にNaFeTi38が検出された理由としては、黒色沈殿物を濾別前にNaOH溶液を添加し、pHを高く設定したためと考えられる。
(ハイブリッド樹脂の製造方法−1)
ビニル系共重合体として、
スチレン1.9mol、
2−エチルヘキシルアクリレート0.21mol、
フマル酸0.15mol、
α−メチルスチレンの2量体0.03mol、
ジクミルパーオキサイド0.05mol
を滴下ロートに入れる。また、
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、
ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、
コハク酸3.0mol、
無水トリメリット酸2.0mol、
フマル酸5.0mol
及び酸化ジブチル錫0.2gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、145℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂のモノマー、架橋剤および重合開始剤の混合液を4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、5時間反応せしめてハイブリッド樹脂Aを得た。ハイブリッド樹脂Aの酸価は29mgKOH/gであった。
(ポリエステル樹脂製造例1)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.6mol、
ポリオキシエチレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.4mol、
テレフタル酸3.0mol、
無水トリメリット酸0.2mol、
フマル酸1.7mol
および酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサーおよび窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下220℃で4時間反応させ、ポリエステル樹脂Aを得た。ポリエステル樹脂Aの酸価は36mgKOH/gであった。
(ポリエステル樹脂製造例2)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.6mol、
ポリオキシエチレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.4mol、
テレフタル酸2.0mol、
無水トリメリット酸0.3mol、
フマル酸2.7mol
のモノマー組成でポリエステル樹脂製造例1と同様に反応させ、ポリエステル樹脂Bを得た。ポリエステル樹脂Bの酸価は20mgKOH/gであった。
(ビニル系樹脂製造例1)
スチレン2.0mol、ブチルアクリレート0.24mol、フマル酸0.16mol、α−メチルスチレンの2量体0.04mol、ジクミルパーオキサイド0.05molを滴下ロートに入れた。また、ポリエステルユニットの材料としてポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、テレフタル酸3.0mol、無水トリメリット酸2.0mol、フマル酸5.0molおよび酸化ジブチル錫0.2gを反応容器に入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー、および窒素導入管を反応容器に取りつけ、反応容器内を窒素ガスで置換した。撹拌しながら徐々に昇温し、15℃の温度で攪拌しつつ、先の滴下ロートより、ビニル系共重合体の単量体、架橋剤および重合開始剤を5時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4時間反応せしめてビニル系樹脂Aを得た。得られたビニル系樹脂Aは、酸価15mgKOH/g、Tg 61℃であった。
<実施例1>
以下の方法で黒色トナー1を調製した。
・ポリエステル樹脂A 100質量部
・黒色着色剤1 30質量部
・ワックスA(パラフィンワックス DSCによる吸熱ピーク温度72℃) 3質量部
・ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 0.5質量部
上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度140℃に設定した二軸混練機(PCM−45型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を、高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。得られた微粉砕物は、重量平均径4.8μmであった。次に、得られた微粉砕物をついでコアンダ効果を利用した多分割分級機により微粉および粗粉を同時に除去し、黒色トナー粒子1を得た。
得られた黒色トナー粒子1を100質量部に対して、疎水化処理した平均粒径40nmの酸化チタンを0.5質量部、平均粒径110nmのアモルファスシリカを1.5質量部外添混合し、黒色トナー1を得た。得られた黒色トナー1は、重量平均粒径(D4)が5.6μm、個数平均粒径(Dp)が4.8μmであった。黒色トナー1の特性を表3に示す。
非磁性接触一成分系現像にはキヤノン製フルカラーレーザービームプリンタLBP−5500の改造機を用い、二成分系現像にはキヤノン製CP2150を用い、それぞれ黒色トナー1の電子写真における種々の特性評価を行った。その評価結果を表4にそれぞれ記載する。
<実施例2〜14、比較例1〜8>
実施例2〜14、比較例1〜8に用いた黒色トナー2〜23の作製は実施例1と同様の条件で行った。ただし表2に示した材料を用いた。次いで実施例1と同様にしてそれぞれ評価した。その結果を表3および4にそれぞれ示す。なおワックスBはDSCによる吸熱ピーク温度が85℃を示す、パラフィンワックスである。
<実施例15>
以下の方法でシアントナーを調製した。
(第一の混練工程)
・ポリエステル樹脂A 60質量部
・Cuフタロシアニンのろ過工程から、顔料スラリーから水をある程度除去し、ただの一度も乾燥工程を経ずに得た固形分40質量%の第1のペースト状顔料(残りの60質量%は水) 100質量部
上記の原材料を上記の処方でまずニーダー型ミキサーに仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。最高温度(ペースト中の溶媒の沸点により必然的に決定される。この場合は90〜100℃程度)に達した時点で水相中の顔料が、溶融樹脂相に分配もしくは移行し、これを確認した後、さらに30分間加熱溶融混練させ、ペースト中の顔料を十分に移行させる。その後、一旦、ミキサーを停止させ、熱水を排出した後、さらに130℃まで昇温させ、約30分間加熱溶融混練を行ない、顔料を分散させるとともに水分を留去し、該工程を終了した後、冷却させ、混練物を取り出し第1の混練物を得た。この第1の混練物の含水量は0.5質量%程度であった。
(第二の混練工程)
・ポリエステル樹脂A 92.5質量部
・上記第1の混練物(顔料粒子の含有量40質量%) 12.5質量部
・ワックスA(パラフィン DSCによる吸熱ピークTg=68℃) 4質量部
・ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 0.5質量部
上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を、実施例1と同様に高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を用いて粉砕し、多分割分級装置で微粉および粗粉を同時に厳密に除去してシアントナー粒子1を得た。
得られたシアントナー粒子1を100質量部に対して、疎水化処理した平均粒径40nm酸化チタンを1.0質量部、平均粒径110nmのアモルファスシリカを1.5質量部外添混合し、シアントナー1を得た。得られたシアントナー1は、重量平均粒径5.5μmであった。
このシアントナーを8質量部に対し、磁性キャリア1を92質量部をターブラーミキサーにより混合し、現像剤とした。
次に、Cuフタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)の代わりに、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Red 122を用い、表2に示す含有量になるように添加し、あとは実施例シアン1の作製と同様にしてイエロートナー1、マゼンタトナー1を作製した。また、実施例1で作製した黒色トナー1を用い、4色の現像剤を用意した。
あとは、実施例1で用いた2つの評価機でフルカラーの画像評価を行ったところ、鮮明で画像欠陥のないフルカラー画像を得ることが出来た。
<実施例16>
実施例1において、黒色着色剤1 30質量部の代わりに、黒色着色剤15 30質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして黒色トナーを調製し、黒色トナー24を得た。
ついで実施例1と同じ評価を行った。結果を表3および表4に示す。黒色トナー1の画像濃度に対し、黒色トナー24の画像濃度が高かった。
<実施例17>
実施例1において、黒色着色剤1 30質量部の代わりに、黒色着色剤16 30質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして黒色トナーを調製し、黒色トナー25を得た。
ついで実施例1と同じ評価を行った。結果を表3および表4に示す。黒色トナー1の画像濃度に対し、黒色トナー25の画像濃度が高かった。
Figure 0005089126
Figure 0005089126
Figure 0005089126
Figure 0005089126
フルカラー画像形成装置の構成概略図である。 フルカラー画像形成装置のプロセスステーションの説明図である。 ドット再現性の評価に用いるチェッカー模様の説明図である。
符号の説明
S …用紙
1 …プロセスステーション
2 …感光体ドラム
3 …帯電ローラ
4 …露光器
5 …現像手段
6 …クリーニング装置
7 …転写搬送ベルト
8 …駆動ローラ
9 …従動ローラ
10 …ベルト張架ローラ
11 …ベルト張架ローラ
12 …吸着ローラ
13 …定電流電源
14 …転写ローラ
15 …給送部
16 …給送ローラ
17 …レジストローラ対
18 …定着器
19 …排出トレイ
20 …再搬送経路
21 …再搬送コロ

Claims (9)

  1. 少なくとも結着樹脂および着色剤を含有する黒色トナー粒子と、一種類以上の無機微粉体とを有する黒色トナーにおいて、
    該黒色トナーは、外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)が2.0Am2/kg以下であり、
    該結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分、のいずれか、またはそれらの混合物を含有し、
    該着色剤は、鉄チタン複合酸化物であり、
    該鉄チタン複合酸化物は、下記A乃至F、及びaに示される構造の化合物からなる群から選択される1以上の化合物によって表面処理されており、
    該黒色トナー粒子は、該着色剤を該結着樹脂100質量部に対して20乃至70質量部含有しており、
    該黒色トナー粒子は、蛍光X線測定におけるSiのTiに対するピーク強度比が2.0乃至5.0%の範囲にあることを特徴とする黒色トナー。
    Figure 0005089126
  2. 前記着色剤は、25℃、相対湿度50%における水蒸気吸着量が、0.4〜0.6mg/m2であることを特徴とする請求項1に記載の黒色トナー。
  3. 前記着色剤は主成分としてFeTiO3−Fe23固溶体を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の黒色トナー。
  4. 前記着色剤はFeTiO3−Fe23固溶体およびNaFeTi38を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の黒色トナー。
  5. 前記着色剤の粒子径の標準偏差/個数平均径(σ/D p が45%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の黒色トナー。
  6. 前記着色剤は鉄チタン複合酸化物を含有し、結着樹脂100質量部に対し、25乃至60質量部含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の黒色トナー。
  7. 該結着樹脂の酸価が、酸価が15〜40mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の黒色トナー。
  8. 前記黒色トナーは105Hz時の誘電損失比(tanδ)が0.010以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の黒色トナー。
  9. 前記トナーの外部磁場796kA/mにおける磁化値(σs)が1.5Am2/kg以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の黒色トナー。
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