JP2008209807A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも少ないトナー載り量で高精細な画像を達成し、印刷に匹敵する色域を有し、トナーの消費量を低減し、高速化にも対応可能で、長期使用においても色味の安定した画像が継続し、ブロンズ現象が発生しない画像形成方法を提供することである。
【解決手段】現像工程が、シアントナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
前記シアントナーのクロロホルム溶解液におけるシアントナーの濃度をCc[mg/ml]とし、波長712nmにおける吸光度をA712とすると、CcとA712の関係が下記式(1)を満足し、
2.00<A712/Cc<8.15・・・・・・(1)
前記シアントナーの粉体状態で求めた明度Lc*及び彩度Cc*が、
25.0≦Lc*≦40.0、50.0≦Cc*≦60.0
であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式に用いられる画像形成方法に関する。
近年、プリントオンデマンド(POD)が注目されている。このデジタル印刷技術は、製版工程を経ずに直接印刷するものである。そのため、小ロット印刷、短納期の需要に対応可能で、1枚毎に内容を変えた印刷(バリアブル印刷)や、一つのデータから通信機能を利用して複数の出力機を動かす分散印刷にも対応していけることから、従来のオフセット印刷に対してアドバンテージがある。電子写真方式による画像形成方法のPOD市場への適用を考えた場合には、高速、高画質、低ランニングコストという印刷の3つの基本要素に加え、さらに色味安定性を改善していく必要がある。このことから、トナーに望まれる性能としては、色域再現範囲を狭めることなく、従来以上に高画質、高精細画像を達成し、トナー消費量を低減することが必須である。さらに、定着エネルギーの低減、普通紙や厚紙またはコート紙等の種々の記録紙へ対応する必要がある。
トナー載り量を0.35mg/cm2以下にし、トナー消費量を低減しながら、定着時に発生する不具合(ブリスターなど)を抑制し、安定して広色再現範囲を有する高画質・高品位のカラー画像を形成するという提案がある(特許文献1)。この提案によれば、画像荒れが少ない、定着性に優れ、安定して広色再現範囲を有する高画質・高品位のカラー画像を形成可能とされる。しかし定着特性について、一定の効果が期待できるが、着色剤の量を増やしたトナー粒子を有するトナーで従来の電子写真システムに使用すると、画像の彩度低下や色域が狭くなることがある。着色剤の量を増やした結果、着色剤の分散性が低下し、色相が変化し、画像の彩度が低下し色域が狭くなったためと推察される。
トナー粒子に含有される着色剤の量を単に増やすだけだと、長期使用時に濃度安定性や階調性が低下しやすい。横軸に電位、縦軸に濃度をとると、従来トナーでは、図1の曲線Aのようなγ特性となる。しかしながら、着色剤量を増やしたところ、記録紙上に従来よりも少ないトナー載り量で濃度が出せるようになり、従来よりも狭い現像コントラストの電位で階調を形成することになる。このとき、図1の曲線Bのようなγ特性となり、γ特性が急峻となり、幅広い階調性を得ることが困難になる場合がある。また、γ特性が急峻であるために、電位の変動による画像濃度の変化が従来トナーに比較して大きくなり、画像濃度の安定性が低下することもある。POD市場では、幅広い階調性が得られること、色味安定性は必須条件となっており、少ないトナーの載り量であってもγ特性が緩やかな傾きとなるようにして現像する必要がある。着色剤の含有量を上げたトナーを用いて、従来と同じ現像コントラスト電位で階調を形成するには、トナーの摩擦帯電量を上げていくことがひとつの解となる。上記提案では、二成分系現像剤におけるトナーの摩擦帯電量には言及されておらず、また、摩擦帯電量を積極的に制御している様子は認められない。
このようにトナーの帯電性を高め安定に制御するために、着色剤の分散性を向上させることを目的として提案されている(特許文献2)。しかし、これらはトナー製造工程である溶融混練時の混練機を工夫して着色剤の分散性を向上させている。しかし、この方法だと添加できる着色剤量に限界があり、2次色の色再現性が劣化してしまう。
しかも、これらの提案はいずれも、着色剤の量を増やした際に発生するブロンズ現象に対しては言及していない。ブロンズ現象とは、画像表面に干渉縞のような金属光沢を示す状態のことを示す。通常のトナーにおいて、単純に着色剤の含有量を多くすると、着色剤の分散性が悪化し発生してしまう。この現象を抑えるためには、着色剤の分散性を向上させるか含有量を減らすしか方法がないのが現状である。しかし、高含有量で着色剤の分散性を向上させる実用的な方法は未だ見出されてはおらず、また着色剤の含有量を減らすことはトナー消費量を低減することと相反してしまう。そのため着色剤の量を増やした際のブロンズ現象を抑制できる方法は未だ見出されていないのが現状である。
一方、無色や透明なトナーをカラートナーと合わせて使用することが提案されている(特許文献3〜5。)しかし、これらの提案はいずれも画像の光沢性を均一化するための方法であって、着色剤量を増やしたカラートナーに最適な透明トナーの提案は未だ行われていない。
さらに、着色力の高いトナーと透明トナーとを組み合わせた提案がなされている(特許文献6)。しかし、この提案では、記録紙上の下層に透明トナー像、その上に濃トナー像を重ねることにより、透明性の高い画像を得るための方法であり、ブロンズ現象を抑制する効果は期待できない。
このように、着色剤含有量が多く着色力の高いトナーを用いて、従来よりも少ないトナー載り量で画像形成するには、高帯電量のトナーを効率よく現像することが必要となる。さらにはブロンズ現象を抑えることが必要である。しかし、着色剤分散性のよい、高帯電量のトナーを効率よく現像し、高解像度、高精細画像を達成し、画像色域、彩度、明度を損なわず、良好な画像品質を、連続使用時にも安定して発現し、ブロンズ現象が発生しない画像形成方法は未だ見出されていない。
特開2005−195674 特開2004−347774 特開平7−72696 特開2000−131884 特開2004−151296 特開2002−72572
本発明は、従来技術の上記のような課題を解消したものである。
すなわち、本発明の目的は、従来よりも少ないトナー載り量で高精細な画像を達成し、印刷に匹敵する色域を有し、トナーの消費量を低減し、高速化にも対応可能で、長期使用においても色味の安定した画像が継続し、ブロンズ現象が発生しない画像形成方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、透明トナーを用いる画像形成方法において、前記トナーのクロロホルム溶解液の濃度C(mg/ml)、所定の波長における吸光度Aとの関係、粉体状態で求めた明度L*及び彩度C*を本発明規定の範囲に調整することによって、上記要求を満足出来ることを見いだし本発明に至った。
即ち、本発明は、像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
前記現像工程は、シアントナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
i)前記シアントナーのクロロホルム溶解液におけるシアントナーの濃度をCc[mg/ml]とし、波長712nmにおける吸光度をA712とすると、CcとA712の関係が下記式(1)を満足し、
2.00<A712/Cc<8.15・・・・・・(1)
ii)前記シアントナーの粉体状態で求めた明度Lc*及び彩度Cc*が、
25.0≦Lc*≦40.0、50.0≦Cc*≦60.0
であることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記転写材上でシアントナー画像が存在する画像部においては、最表層に全光線透過率が30%以上である透明トナー層が形成されていることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記シアントナーは磁性キャリアと混合され、二成分現像剤として使用され、
前記シアントナーと前記磁性キャリアとを混合した場合の、前記シアントナーの摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
前記現像工程は、マゼンタトナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
i)前記マゼンタトナーのクロロホルム溶解液におけるマゼンタトナーの濃度をCm(mg/ml)とし、あたりの波長538nmにおける吸光度をA538とすると、CmとA538の関係が下記式(3)を満足し、
2.00<A538/Cm<6.55・・・・・・(3)
ii)前記マゼンタトナーの粉体状態で求めた明度Lm*及び彩度Cm*が、
35.0≦Lm*≦45.0、60.0≦Cm*≦72.0
であることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記転写材上でマゼンタトナー画像が存在する画像部においては、最表層に全光線透過率が30%以上である透明トナー層が形成されていることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記マゼンタトナーは磁性キャリアと混合され、二成分現像剤として使用され、
前記マゼンタトナーと前記磁性キャリアとを混合した場合の、前記マゼンタトナーの摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
前記現像工程は、イエロートナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
i)前記イエロートナーのクロロホルム溶解液におけるイエロートナーの濃度をCy(mg/ml)とし、あたりの波長422nmにおける吸光度をA422とすると、CyとA422の関係が下記式(5)を満足し、
6.00<A422/Cy<14.4・・・・・・(5)
ii)前記イエロートナーの粉体状態で求めた明度Ly*及び彩度Cy*が、
85.0≦Ly*≦95.0、100.0≦Cy*≦115.0
であることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記転写材上でイエロートナー画像が存在する画像部においては、最表層に全光線透過率が30%以上である透明トナー層が形成されていることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記イエロートナーは磁性キャリアと混合され、二成分現像剤として使用され、
前記イエロートナーと前記磁性キャリアとを混合した場合の前記イエロートナーの摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記転写材上に形成される単色あたりのトナー載り量が0.10乃至0.35mg/cm2の範囲であることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記トナーは磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であり、前記磁性キャリアの真比重が2.5g/cm3以上4.2g/cm3以下である現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、前記トナーと前記磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容する現像器を用いて静電潜像を現像する現像工程とを少なくとも有し、
該現像器へは、少なくとも補給用トナーと補給用磁性キャリアを含有する補給用現像剤が補給され、且つ該現像器からは過剰になった磁性キャリアが排出する画像形成方法に使用するための補給用現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、(i)像担持体に第1の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第1のトナーで静電荷像を現像して第1のトナー画像を像担持体上に形成し、第1のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
(ii)像担持体に第2の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第2のトナーで静電荷像を現像して第2のトナー画像を像担持体上に形成し、第2のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
(iii)像担持体に第3の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第3のトナーで静電荷像を現像して第3のトナー画像を像担持体上に形成し、第3のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
(iv)像担持体に第4の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第4のトナーで静電荷像を現像して第4のトナー画像を像担持体上に形成し、第3のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
(v)転写材上の第1乃至第4のトナー画像を加熱定着することにより、転写材にフルカラー画像を形成するフルカラー画像形成方法であって、
I)前記シアントナーのクロロホルム溶解液におけるシアントナーの濃度をCc[mg/ml]とし、波長712nmにおける吸光度をA712とすると、CcとA712の関係が下記式(1)を満足し、
2.00<A712/Cc<8.15・・・・・・(1)
前記シアントナーの粉体状態で求めた明度Lc*及び彩度Cc*が、25.0≦Lc*≦40.0、50.0≦Cc*≦60.0であり、
II)前記マゼンタトナーのクロロホルム溶解液におけるマゼンタトナーの濃度をCm(mg/ml)とし、あたりの波長538nmにおける吸光度をA538とすると、CmとA538の関係が下記式(3)を満足し、
2.00<A538/Cm<6.55・・・・・・(3)
前記マゼンタトナーの粉体状態で求めた明度Lm*及び彩度Cm*が、35.0≦Lm*≦45.0、60.0≦Cm*≦72.0であり、
III)前記イエロートナーのクロロホルム溶解液におけるイエロートナーの濃度をCy(mg/ml)とし、あたりの波長422nmにおける吸光度をA422とすると、CyとA422の関係が下記式(5)を満足し、
6.00<A422/Cy<14.4・・・・・・(5)
前記イエロートナーの粉体状態で求めた明度Ly*及び彩度Cy*が、85.0≦Ly*≦95.0、100.0≦Cy*≦115.0
であることを特徴とするフルカラー画像形成方法に関する。
本発明によって、着色剤の含有量が多く着色力の強いトナーを用い、トナーの消費量を低減しながら、高解像度、高精細画像を達成し、画像色域、彩度、明度を損なわず、連続使用時にも良好な画像品質を安定し、ブロンズ現象が発生しない画像形成方法を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
前記現像工程は、シアントナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
i)前記シアントナーのクロロホルム溶解液におけるシアントナーの濃度をCc[mg/ml]とし、波長712nmにおける吸光度をA712とすると、CcとA712の関係が下記式(1)を満足し、
2.00<A712/Cc<8.15・・・・・・(1)
ii)前記シアントナーの粉体状態で求めた明度L*及び彩度Cc*が、
25.0≦Lc*≦40.0、50.0≦Cc*≦60.0
であることを特徴とする画像形成方法に関するものである。
本発明は、少なくとも透明トナーを用いて現像を行う工程を有する。ここで、透明トナーとは、全光線透過率が30%以上であるトナーを示している。全光線透過率は、JIS K7361−1,ISO 13468−1の全光線透過率試験法にしたがって、トナーを調製して得たサンプルに光源としてのハロゲンランプから放射された可視光を照射して測定される透過率である。この透明トナーを用いることで、高着色力トナーを用いても、ブロンズ現象が抑えられ、画像の光沢度の均一性を高めることができる。
透明トナーを転写材のシアン画像表面に転写、定着することにより、ブロンズ現象が抑えられる。さらに、シアントナーが転写された転写材を透明トナーで覆うことにより、シアントナーが転写された部分とされていない部分(転写材そのもの)の光沢性を均一にすることができる。
透明トナーの覆い方としては、ブロンズ現象抑制や光沢の均一性を行う方法であれば、特に限定されるものではない。しかし、ブロンズ現象は、転写材に多量のシアントナーが転写、定着された部分で発生しやすく、その部分を透明トナーで覆うことでも良く。また、転写材上全体の最表層に透明トナー層が存在しても良い。よりに好ましくは、転写材上のシアントナー画像が存在する画像部の最表層に透明トナー層が存在することである。
さらに、前記転写材に形成される本発明の透明トナーの載り量としては、0.10〜0.35mg/cm2の範囲であることが好ましい。
前記透明トナーのトナー載り量が0.10mg/cm2未満では、シアントナー層を均一に覆うことができず、ブロンズ抑制や光沢性の均一効果が少なくなる。また、0.35mg/cm2を超えると、転写材上のトナーのり量が多過ぎ、高着色力トナーの効果が少なくなる。
また、前記透明トナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることが望ましい。摩擦帯電量の絶対値が50mC/kg未満の現像剤では、長期使用によって、転写紙上に乗る透明トナー量が変化するため、光沢ムラが発生してしまう。一方、前記透明トナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値120mC/kgを超えると、転写効率が悪化するため階調性が悪化してしまう。
また、透明トナーの帯電量は他の有彩色トナーの帯電量との差が5以内であることが好ましい。透明トナーは有彩色トナーに比べ帯電量が低くなる傾向があるため、使用する磁性キャリアや使用する外添剤の種類や量によって帯電調整を行っても良い。
また、本発明の画像形成方法では、波長712nmにおける単位濃度(mg/ml)あたりの吸光度A712/Ccが2.00より大きく、8.15未満となるシアントナーを使用する。波長712nmにおける単位濃度(mg/ml)あたりの吸光度A712/Ccは、2.40より大きく、4.90未満であることが必要な着色力を得るうえでより好ましい。A712/Ccが、2.00以下のとき、トナーの質量あたりの着色度が低くなり、必要となる着色度を得るために、記録紙上のトナー載り量を多くし、トナー層を厚くする必要がある。そのため、トナー消費量の低減ができず、転写・定着時にチリが発生したり、画像上のライン画像、文字画像のラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写される「転写中抜け」が発生することがある。一方、A721/Ccが8.15以上のとき、充分な着色力は得られるが、明度が低下し、画像が暗く、鮮やかさが低下しやすい。また、トナー表面へ露出した着色剤の量が多くなることで、トナーの帯電性へ悪影響を与え、弱摩擦帯電トナーが生じ、画像白地部でカブリが発生したり、トナー飛散により装置内を汚染したりすることがある。
さらに本発明では、着色剤の含有量を上げたシアントナーの粉体状態で求めた明度Lc*が、Lc*で25.0以上40.0以下であり、より好ましくは28.0以上40.0以下である。また、彩度Cc*は、50.0以上60.0以下である。粉体状態で求めた明度Lc*及び彩度Cc*が、この範囲となる時、顔料の分散性が良好となり、安定した耐久特性が得られる。また、転写材上のトナー量も低減することができ、定着エネルギーの低減が達成できる。その結果、普通紙や厚紙、コート紙等の様々な記録紙にも対応可能となる。
Lc*が25.0未満であると、他の色トナーとの組みあわせてフルカラー画像を形成した場合、着色剤の分散性が悪化し、耐久時の帯電安定性が得られずカブリが発生する場合がある。Lc*が40.0を超えると画像濃度が得られなくなる。必要な濃度を得るためには、記録紙上のトナー量を増やすことになり、転写定着時のチリや中抜けレベルが低下する。トナーの段差が大きくなり、画像品質が悪化することがある。Cc*が50.0未満であると、画像濃度が得られにくくなる。Cc*が60.0を超えると、フルカラー画像を形成した場合に、カラーバランスが崩れることがある。着色剤の含有量をあげたトナーは、通常、着色剤の分散状態が変化するためか、色相が変化し、Lc*及びCc*が変化することがある。これは、着色剤の含有量を増やしていった結果、顔料の再凝集が起こり、さらに着色力が低下し、色相の変化に繋がったと推察される。
また、前記シアントナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることが望ましい。摩擦帯電量の絶対値が50mC/kg未満の現像剤では、長期使用によって、色の変動が大きくなり、安定性に欠けるものとなることがある。一方、前記シアントナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値120mC/kgを超えると、濃度低下や転写効率が悪化することがある。これは磁性キャリアや感光体表面との静電的付着力が大きくなるためと考えられる。
高い摩擦帯電量の現像剤が必要となる理由は次のように説明される。
従来のトナーで、Dmax濃度を得るためには、例えば、従来トナーの帯電量が−40mC/kgであり、Vcont=500Vで感光体上のトナーを載り量0.5mg/cm2となる現像剤とシステムを仮定する。ここでVcontとは、現像バイアス電位とドラム上の潜像電位との電位差のことである。このとき、トナー層がOPC感光体上で作る電位をΔVとすると、ΔVはQ/S(=帯電量(q/m)とトナー載り量(m/s)の積)の関数として表現できることが知られているが、このΔV(ドラム上に現像されたトナー層の電荷)がVcont=500Vの電位を埋めている、すなわち潜像電位をトナー層が作る電荷ΔVが埋めていると考えることができる。
ここで、横軸にコントラスト電位、縦軸に画像濃度をとると、従来トナーは、曲線Aのようなγ特性となる。コントラスト電位を、トナーの電荷とトナー粒子で埋めることで現像を行っている。図2のa点は、従来トナーによって飽和濃度が得られるポイントである。
一方、本発明のトナーのような着色力が高いトナーを使った場合には、仮に着色力が従来トナーに対して2倍となっているとすると、従来トナーの半分の載り量0.25mg/cm2で飽和画像濃度が得られることになり、Vcont=250V図2のb地点で必要なトナーが現像されることになる。b地点から、さらにVcont大きくしていくと、載り量は増加していくが、画像濃度は飽和しており、それ以上濃度が上がることはない。Vcont=500Vにするとトナーの載り量が0.5mg/cm2となり、a地点に至る。a地点では着色力の高いトナーが過剰となり、暗く沈んだ画像となり、色相が大きく変化する。
図5には、CIELABのa*b*平面の従来トナーと着色力の高いトナーの色相のプロファイルを示した。実線が従来トナー、点線が着色力の高いトナーであり、着色力の高いトナーで図3におけるb地点を超え、a’地点まで現像したときの色相のプロファイルである。a’にまで至ると、図の左側、図5のa*軸側に曲線が曲がりこみ、色相が変化する。明度の低下も同時に起こってしまう。そのため、画像濃度が飽和する最低量のトナー量で飽和画像濃度を出力すればよい。しかし、載り量0.25mg/cm2、Vcont=250Vで飽和する高着色力のトナーを現像するシステムを考えると、従来の半分のVcont(=250V)で階調を形成せざるを得ず、電位の変動に対する濃度変動が大きくなり、画像の安定性において課題が残る。載り量を半減させたまま、従来トナーと同等のVcont(=500V)で階調を得る、つまり、図4の曲線C(破線)を横軸方向に拡大したような曲線A’(点線)にして、γ特性を従来トナーのような緩やかな傾きとできれば、着色力の高いトナーが過剰に存在することによって起こった色相の変化を抑制し、同時に電位変動に対する安定性を向上させることができる。そのためには、従来トナーの半分のトナー量で従来トナーと同等のコントラスト電位Vcont(=500V)を埋めるために、トナーの帯電量を上げることが必要となる。本発明の着色力を上げたトナーを用いて、載り量0.25mg/cm2、Vcont=500Vのコントラスト電位で、飽和画像濃度を得るためには、摩擦帯電量を従来トナーの2倍、飽和帯電量が−80mC/kgのトナーとして、効率よく現像すれば、従来トナーと同様のγ特性で階調を形成することが可能となる。着色力を上げたトナーで、載り量を減らしながら、高い階調性を維持し、濃度変動を抑えるためには、高摩擦帯電量のトナーとして、効率よく現像することが必要になる。
また、本発明の画像形成方法では、前記マゼンタトナーのクロロホルム溶解液の濃度Cm(mg/ml)、波長538nmにおける吸光度A538とすると、波長538nmにおける単位濃度(mg/ml)あたりの吸光度を表すA538/Cmが、式(3)を満足するとき、着色剤の含有量の多い着色力の強いマゼンタトナーとなり、トナー消費量を低減することができる。波長538nmにおける単位濃度(mg/ml)あたりの吸光度は、2.00より大きく6.55未満であり、好ましくは2.40より大きく4.90未満である。A538/Cmが2.00以下のとき、トナーの質量あたりの着色度が低くなり、必要となる着色度を得るために、記録紙上のトナー載り量を多くし、トナー層を厚くすることになる。そのため、トナー消費量を低減することができず、転写定着時にチリが発生したり、画像上のライン画像、文字画像のラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写される、「転写中抜け」が発生することがある。一方、A538/Cmが6.55以上のとき、充分な着色力は得られるが、明度が低下し、画像が暗く、鮮やかさが低下しやすい。また、トナー表面へ露出した着色剤の量が多くなることで、トナーの摩擦帯電性へ悪影響を与え、弱摩擦帯電トナーが生じ、画像白地部でカブリが発生したり、トナー飛散により装置内を汚染することがある。
また、前記マゼンタトナーの粉体状態で求めた明度Lm*及び彩度Cm*は、Lm*が35.0以上45.0以下である。Lm*が35.0以上45.0以下のとき顔料の分散性が良好となり、安定した耐久特性が得られる。また、転写材上のトナー量も低減することができ、定着エネルギーの低減が達成できる。その結果、普通紙や厚紙、コート紙等の様々な記録紙にも対応可能となる。
Lm*が35.0未満であると、他の色トナーと組みあわせてフルカラー画像を形成した場合に、着色剤の分散性が悪化し、耐久時の帯電安定性が得られずカブリが発生する場合がある。Lm*が45.0を超えると画像濃度が得られなくなる。必要な画像濃度を得るためには、記録紙上のトナー量を増やすことになり、転写定着時のチリや中抜けレベルが低下する。また、トナーの段差が大きくなり、画像品質が低下することがある。
また、Cm*は、60.0以上72.0以下であり、好ましくは62.0以上72.0以下である。Cm*が60.0未満であると、画像濃度が得られにくくなる。Cm*が72.0を超えると、フルカラー画像を形成した場合に、カラーバランスがくずれることがある。
また、前記マゼンタトナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることが望ましい。摩擦帯電量の絶対値が50mC/kg未満の現像剤では、長期使用によって、色の変動が大きくなり、安定性に欠けるものとなることがある。一方、前記マゼンタトナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値120mC/kgを超えると、濃度低下や転写効率が低下することがある。これは磁性キャリアや感光体表面との静電的付着力が大きくなるためと考えられる。
また、本発明の画像形成方法では、前記イエロートナーのクロロホルム溶解液の濃度Cy(mg/ml)、波長422nmにおける吸光度A422とすると、波長422nmにおける単位濃度(mg/ml)あたりの吸光度を表すA422/Cyが、式(5)を満足するとき、着色剤の含有量の多い着色力の強いイエロートナーとなり、トナー消費量を低減することができる。波長422nmにおける単位濃度(mg/ml)あたりの吸光度は、6.0より大きく14.4未満であり、好ましくは7.0より大きく12.0未満である。A422/Cyが6.0以下のとき、トナーの質量あたりの着色度が低くなり、必要となる着色度を得るために、記録紙上のトナー載り量を多くし、トナー層を厚くすることになる。そのため、トナー消費量を低減することができず、転写定着時にチリが発生したり、画像上のライン画像、文字画像のラインの中央部転写中抜けが発生することがある。一方、A422/Cyが14.4以上のとき、充分な着色力は得られるが、明度が低下し、画像が暗く、鮮やかさが低下しやすい。また、トナー表面へ露出した着色剤の量が多くなることで、トナーの摩擦帯電性へ悪影響を与え、弱摩擦帯電トナーが生じ、画像白地部でカブリが発生したり、トナー飛散により装置内を汚染することがある。
また、前記イエロートナーの粉体状態で求めた明度Ly*及び彩度Cy*は、Ly*が85.0以上95.0以下であり、好ましくは87.0以上95.0以下である。Ly*が85.0以上95.0以下のとき顔料の分散性が良好となり、安定した耐久特性が得られる。また、転写材上のトナー量も低減することができ、定着エネルギーの低減が達成できる。その結果、普通紙や厚紙、コート紙等の様々な記録紙にも対応可能となる。
Ly*が85.0未満であると、他の色トナーと組みあわせてフルカラー画像を形成した場合に、着色剤の分散性が悪化し、耐久時の帯電安定性が得られずカブリが発生する場合がある。Ly*が95.0を超えると画像濃度が得られなくなる。必要な画像濃度を得るためには、記録紙上のトナー量を増やすことになり、転写定着時のチリや中抜けレベルが低下する。また、トナーの段差が大きくなり、画像品質が低下することがある。
また、Cy*は、100.0以上115.0以下である。Cy*が100.0未満であると、画像濃度が得られにくくなる。Cy*が115.0を超えると、フルカラー画像を形成した場合に、カラーバランスが崩れやすくなる。
また、前記イエロートナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることが望ましい。摩擦帯電量の絶対値が50mC/kg未満の現像剤では、長期使用によって、色の変動が大きくなり、安定性に欠けるものとなることがある。一方、前記イエロートナーと前記磁性キャリアとを用いて二成分法により測定した摩擦帯電量の絶対値120mC/kgを超えると、濃度低下や転写効率が低下することがある。これは磁性キャリアや感光体表面との静電的付着力が大きくなるためと考えられる。
本発明における前記マゼンタトナー、イエロートナーの粉体状態での明度L*及び彩度C*は前記シアントナー同様に反射分光光度測定とにより求める。
続いて、本発明に用いられるトナーについて述べる。尚、有彩色、透明トナーは従来から知られている材料を使用可能である。また、トナーと記した場合は、有彩色、透明トナーをどちらも含んでいるとする。
本発明に用いられるトナーは、懸濁重合法、乳化重合法、会合重合法又は混練粉砕法により得ることができる。製造方法は特に限定されるものではない。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を含有し、トナーの重量平均粒径は、4.0乃至8.0μmであることが好ましく、4.0乃至7.0μmであることがより好ましく、4.5乃至6.5μmであることがさらに好ましい。トナーの質量平均粒径が4.0乃至8.0μmであると、ドットの再現性や転写効率を十分に高めることができる。トナーの重量平均粒径は、製造時におけるトナー粒子の分級や、分級品の混合によって調整することができる。
トナーの重量平均粒径が8.0μmより大きいと、高画質化に寄与し得るトナー粒子が少なく、感光ドラム上の微細な静電荷像に忠実に付着しづらく、ハイライト再現性に乏しく、さらに解像性も低い。また、必要以上のトナーの静電荷像上への乗りすぎが起こり、トナー消費量の増大を招きやすい。
トナーの重量平均粒径が4.0μmより小さいと、トナーの単位質量あたりの帯電量が高くなり、特に低温低湿下での画像濃度薄が生じやすい。特に、グラフィック画像など、画像面積比率の高い画像を現像するには不向きである。また、有彩色トナーと透明トナーとで重量平均粒径が異なっても良い。
前記有彩色トナーの画像処理解像度512×512画素(1画素あたり0.37μm×0.37μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された円相当径(個数基準)2.0μm以上の前記有彩色トナーの平均円形度が0.945乃至0.970であることが好ましい。
前記有彩色トナーのフロー式粒子像測定装置における円相当径(個数基準)2.0μm以上の有彩色トナーにおける平均円形度が0.945未満であると、トナーとキャリアの接触点が増え付着力が大きくなるため、現像性が低下することがある。本発明のような高摩擦帯電量トナーを効率よく現像しなければならない系においては好ましくない。また、多数枚の画像出力を行った際に、外添剤が埋め込まれることにより有彩色トナーの劣化が起こり、転写性が不充分になる場合があり好ましくない。また、逆に前記平均円形度が0.970よりも大きいと、有彩色トナー粒子の形状が球形となりすぎるため、感光ドラムのクリーニングの際に転写残トナーがクリーニングブレードをすり抜けるなど、クリーニング不良による画像欠陥が出ることがある。
本発明に用いられるおけるトナーの好ましい態様は、以下の第一の態様のトナーおよび第二の態様のトナーが挙げられる。
本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤に用いられる第一の態様のトナーは、ポリエステルユニットを主成分とする樹脂および着色剤を含有するトナー粒子を有するトナー(以下、「第一の態様のトナー」とも称する)である。「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来する部分を示し、また「ポリエステルユニットを主成分とする樹脂」とは、樹脂を構成する繰り返し単位の多くが、エステル結合を有する繰り返し単位である樹脂を意味するが、これらは後に詳細に説明される。
ポリエステルユニットはエステル系モノマーを縮重合させることにより形成される。エステル系モノマーとしては、多価アルコール成分、および多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、又は2以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸エステルの如きカルボン酸成分が挙げられる。
多価アルコール成分のうち二価アルコール成分としては、以下のものが挙げられる。ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの如きビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA。
多価アルコール成分のうち三価以上のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
ポリエステルユニットを構成するカルボン酸成分としては、以下のものが挙げられる。フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜12のアルキル基で置換された琥珀酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物。
第一の態様のトナー粒子に含まれるポリエステルユニットを有する樹脂の好ましい例としては、以下のものが挙げられる。即ち、式(1)で表される構造に代表されるビスフェノール誘導体をアルコール成分とし、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物、又はその低級アルキルエステルからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸)をカルボン酸成分として、これらを縮重合させることにより得られるポリエステル樹脂である。このポリエステル樹脂は、良好な帯電特性を有する。このポリエステル樹脂の帯電特性は、二成分系現像剤に含まれるカラートナーに含まれる樹脂として用いられた場合に、より有効に働く。
Figure 2008209807
〔式中、Rはエチレン基及びプロピレン基から選ばれる1種以上であり、x及びyはそれぞれ1以上の整数であり、且つx+yの平均値は2〜10である。〕
また、第一の態様のトナー粒子に含まれるポリエステルユニットを有する樹脂の好ましい例には、架橋部位を有するポリエステル樹脂が含まれる。架橋部位を有するポリエステル樹脂は、多価アルコールと、三価以上の多価カルボン酸を含むカルボン酸成分を縮重合反応させることにより得られる。この三価以上の多価カルボン酸成分の例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、およびこれらの酸無水物やエステル化合物が挙げられる。縮重合されるエステル系モノマーに含まれる三価以上の多価カルボン酸成分の含有量は、全モノマー基準で0.1〜1.9mol%であることが好ましい。
さらに、第一の態様のトナー粒子に含まれるポリエステルユニットを有する樹脂の好ましい例としては、(a)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂、(b)ハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物、(c)ポリエステル樹脂とビニル系重合体との混合物、(d)ハイブリッド樹脂とポリエステル樹脂との混合物、(e)ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物が挙げられる。
なお、ハイブリッド樹脂は、ポリエステルユニットと、アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するモノマー成分を重合して得られるビニル系重合体ユニットとが、エステル交換反応して結合することにより形成される。ハイブリッド樹脂としては、ビニル系重合体を幹重合体、ポリエステルユニットを枝重合体とするグラフト共重合体あるいはブロック共重合体が挙げられる。
なお、ビニル系重合体ユニットとは、ビニル系重合体に由来する部分を示す。ビニル系重合体ユニットまたはビニル系重合体は、後述のビニル系モノマーを重合させることで得られる。
本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤における第二の態様のトナーは、直接重合法または水系媒質中より得られるトナー粒子を有するトナー(以下、「第二の態様のトナー」とも称する)である。第二の態様のトナーは、直接重合法で製造されてもよいし、あらかじめ乳化微粒子を作り、その後着色剤、離型剤と一緒に凝集させて製造してもよい。後者により製造されるトナー粒子を有するトナーを「水系媒質中より得られるトナー」または「乳化重合法により得られるトナー」ともいう。
第二の態様のトナーは、直接重合法または乳化重合法により得られる、ビニル系樹脂を主成分とする樹脂を有するトナー粒子を有することが好ましい。前記トナー粒子の主成分であるビニル系樹脂は、ビニル系モノマーの重合により製造される。ビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。スチレン系モノマー、アクリル系モノマー;メタクリル系モノマー;エチレン不飽和モノオレフィレン類のモノマー;ビニルエステル類のモノマー;ビニルエーテル類のモノマー;ビニルケトン類のモノマー;N−ビニル化合物のモノマー:その他のビニルモノマー。
スチレン系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン。
アクリル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類やアクリル酸及びアクリル酸アミド類。
また、メタクリル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸エステル類やメタクリル酸及びメタクリル酸アミド類。
エチレン不飽和モノオレフィレン類のモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンが挙げられる。
ビニルエステル類のモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルが挙げられる。
ビニルエーテル類のモノマーとしては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルが挙げられる。
ビニルケトン類のモノマーとしては、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンが挙げられる。
N−ビニル化合物のモノマーとしては、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンが挙げられる。
その他のビニルモノマーとしては、ビニルナフタリン類、アクリロニトリル、メタクリロニトル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体又はメタクリル酸誘導体が挙げられる。
これらのビニル系モノマーは単独で又は2つ以上を用いることができる。
ビニル系樹脂を製造する際に用いられる重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクシルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、2,2−ビス(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンの如き過酸化物系開始剤や過酸化物を側鎖に有する開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの如き過硫酸塩;過酸化水素。
また、ラジカル重合性の三官能以上の重合開始剤としては以下のものが挙げられる。トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンの如きラジカル重合性多官能重合開始剤。
有彩色トナー及び透明トナーはそれぞれ異なる態様のトナーであっても良い。
また、本発明におけるトナーとしては、第一の態様のトナーであることが好ましい。その際に使用されるポリエステルユニットを有する樹脂としては、上記した樹脂を2種類以上使用することが好ましい。特に軟化点の異なる樹脂を使用することが、本発明のトナーにおいてはより好ましい。
本発明における軟化点とは、JIS K 7210に基づき、高架式フローテスタにより測定される1/2法温度を意味する。
軟化点の異なる結着樹脂としては、軟化点80乃至110℃程度の低軟化点樹脂、及び軟化点110乃至140℃程度の高軟化点樹脂を少なくとも使用することが好ましい。
このように低軟化点樹脂と高軟化点樹脂を併用することで、転写紙上へ載せるトナー量が少ない状態でも、良好な定着性能が得られる。具体的には、有彩色トナーにおいては、高温領域での定着性が良好となる。また、透明トナーにおいては、ブロンズ抑制や光沢均一性が良好となる。
尚、低軟化点樹脂と高軟化点樹脂の組成比としては、低軟化点樹脂/高軟化点樹脂=50/50乃至90/10であることが好ましい。
本発明の第一の態様のトナー及び第二の態様のトナーを用いる二成分系現像剤及び補給用現像剤は、いずれもオイルレス定着を採用する電子写真プロセスに用いられることが好ましい。そのため、本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤に用いられるトナー(第一の態様のトナー及び第二の態様のトナー)は離型剤を含有することが好ましい。
離型剤としては、以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、またはそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ベヘン酸ベヘニルの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
好適な離型剤としては、炭化水素系ワックス及びパラフィンワックスが挙げられる。トナーは示差走査熱量分析測定におけるトナーの吸熱曲線における温度30乃至200℃の範囲に一又は二以上の吸熱ピークがあり、前記吸熱ピーク中の最大吸熱ピークの温度が50乃至110℃であると、低温定着性と耐久性が良好なトナーとなりうる。
示差走査熱量分析測定装置の例には、パーキンエルマー社製DSC−7、TAインストルメント社製DSC2920、TAインストルメント社製Q1000などが含まれる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニウム製のパンを用い、対照用に空パンをセットし測定する。
本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤に含まれるトナーにおける離型剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して1乃至15質量部であることが好ましく、3乃至10質量部であることがより好ましい。離型剤の含有量が1乃至15質量部であると、良好な転写性がオイルレス定着時に離型性を発揮できる。また、有彩色トナーと透明トナーとで離型剤の添加量が異なっても良い。
本発明に用いられるトナーは、荷電制御剤を含有していてもよい。荷電制御剤としては、有機金属錯体、金属塩及びキレート化合物が挙げられる。有機金属錯体としては、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体が挙げられる。その他には、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類の如きカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体も挙げられる。また、ビスフェノール類、カリックスアレーンの如きフェノール誘導体も荷電制御剤として用いることができる。本発明におけるトナーに含まれる荷電制御剤は、トナーの帯電立ち上がりを良好にする点から、芳香族カルボン酸の金属化合物であることが好ましい。
本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤に用いられるトナーにおける荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1乃至10.0質量部であることが好ましく、0.2乃至5.0質量部であることがより好ましい。トナーが、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して0.1乃至10.0質量部荷電制御剤を有することで、高温高湿から低温低湿までの広範な環境においてトナーの帯電量の変化を小さくすることができる。また、有彩色トナーと透明トナーとで荷電制御剤の添加量が異なっても良い。
本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤に用いられる有彩色トナーは着色剤を有している。ここで着色剤は、顔料もしくは染料、またはそれらの組み合わせであってもよい。
染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6。
顔料としては、以下のものが挙げられる。ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、パーマネントレッド4R、ウォッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG。
また、本発明の二成分系現像剤及び補給用現像剤をフルカラー画像形成用現像剤として使用する場合は、有彩色トナーはマゼンタ用着色顔料を含むことができる。マゼンタ用着色顔料としては、以下のものを上げることができる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
有彩色トナー粒子は、マゼンタ用着色顔料だけを含んでもよいが、染料と顔料とを組み合わせて含むと、現像剤の鮮明度を向上させ、フルカラー画像の画質を向上させることができる。マゼンタ用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアン用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、16、17;C.I.アシッドブルー6;C.I.アシッドブルー45又はフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、93、97、155、180、C.I.バットイエロー1、3、20。
さらに、マゼンタ染料及び顔料、イエロー染料及び顔料、シアン染料及び顔料を組み合わせて調色して用いてもよい。
透明トナーには、着色剤成分が含まれていないことが好ましい。ただし、色味調整のために、極少量の着色剤を含有させることも可能でありケツ着樹脂100質量部に対して、0.0乃至0.1質量部の着色剤成分が含まれていることは、本発明の一態様である。0.1質量部を超えた含有量の着色剤成分は、画像に著しい色度変化を引き起こすため、望ましくない。
本発明に用いられる有彩色、無彩色トナーの着色剤としては、公知の染料または/及び顔料が使用される。
本発明のトナーは、微粒子である外添剤を外添されていてもよい。微粒子を外添されることにより、流動性や転写性が向上しうる。トナー粒子表面に外添される外添剤は、酸化チタン、酸化アルミナ、およびシリカ微粒子のいずれかの無機微粒子を含むことが好ましい。前記外添剤に含まれる無機微粒子の表面は、疎水化処理をされていることが好ましい。疎水化処理は、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤の如きカップリング剤;脂肪酸及びその金属塩;シリコーンオイル;またはそれらの組み合わせによってなされることが好ましい。
外添剤に含まれる無機微粒子の疎水化処理を行うためのチタンカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート。
また、シランカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン。
無機微粒子の疎水化処理を行うための脂肪酸としては、以下のものが挙げられる。ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸の如き長鎖脂肪酸が挙げられる。それらの脂肪酸金属塩の金属としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウム。
疎水化処理を行うためのシリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルが挙げられる。
疎水化処理は、無機微粒子に対して1乃至30質量%(より好ましくは3乃至7質量%)の疎水化処理剤を無機微粒子に添加して、無機微粒子を被覆することにより行われることが好ましい。
疎水化処理された無機微粒子の疎水化の程度は特に限定されないが、処理後の無機微粒子のメタノールウェッタビリティーが40乃至95であることが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を示すものである。
前記外添剤のトナー中における含有量は、0.1乃至5.0質量%であることが好ましく、0.5乃至4.0質量%であることがより好ましい。また外添剤は、複数種の微粒子の組み合わせでもよい。
本発明に用いられる磁性キャリアとしては、特に限定されないが、表面が酸化された又は酸化されていない鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子及びフェライト等が挙げられる。また、上記磁性キャリアとしては、多孔質磁性体(多孔質フェライトを含む)に樹脂が含浸された、いわゆる樹脂含浸キャリアであっても良く、磁性体が樹脂中に分散されている磁性体含有樹脂キャリアであってもよい。
本発明においては、上記磁性キャリアの中でも、樹脂中に磁性体を分散させた磁性体含有樹脂キャリアを用いるのが好ましい。
上記磁性体含有樹脂キャリアを製造する方法としては、樹脂を構成するモノマーを磁性体存在下で重合して得る方法が挙げられる。
上記方法において、重合に用いられるモノマーとしては、ビニル系モノマーの他に、エポキシ樹脂を形成するためのビスフェノール類とエピクロロヒドリン;フェノール樹脂を形成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素樹脂を形成するための尿素とアルデヒド類、メラミン樹脂を形成するためのメラミンとアルデヒド類が挙げられる。
上記磁性体含有樹脂キャリアを製造する他の方法としては、ビニル系又は非ビニル系の熱可塑性樹脂、磁性体、その他の添加剤を混合機により十分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き混練機を用いて溶融・混練して、これを冷却後、粉砕・分級を行って磁性体含有樹脂キャリアコアを得る方法が挙げられる。この際、得られた磁性体含有樹脂キャリアコアを熱あるいは機械的に球形化して磁性体含有樹脂キャリアとして用いることが好ましい。
磁性体含有樹脂キャリアに用いる磁性体の量としては、上記磁性体含有樹脂キャリアに対して70乃至95質量%(より好ましくは、80乃至92質量%)であることが、磁性キャリアの真比重を小さくし、機械的強度を十分に確保する上で好ましい。さらに、磁性キャリアの磁気特性を調整するために、磁性体含有樹脂キャリアに含有させる磁性体の一部を非磁性無機化合物に置き換えて配合してもよい。
磁性体の一部を非磁性無機化合物に置き換えて配合した場合、磁性体及び非磁性無機化合物の総量に対して、磁性体は30乃至99質量%含まれていることが、磁性体含有樹脂キャリアの磁化の強さを調整してキャリア付着を防止する点で好ましい。さらに、磁性体含有樹脂キャリアの比抵抗値を調整する上で好ましい。
上記磁性体含有樹脂キャリアは、磁性体がマグネタイト微粒子であるか、又は、鉄元素を少なくとも含む磁性フェライト微粒子であることが好ましい。また、非磁性無機化合物がヘマタイト(α−Fe23)の微粒子であることが、キャリア中での分散性を均一にし、キャリアの磁気特性、真比重を調整する上で、より好ましい。
磁性体は個数平均粒径が0.02乃至2.00μmであることが、磁性キャリアの粒子表面の状態を均一にする点で好ましい。非磁性無機化合物は、個数平均粒径が0.05乃至5.00μmであることが好ましく、非磁性無機化合物の粒径が磁性体の粒径よりも大きい方が、磁性キャリアコア粒子の表面抵抗値をより高める上で好ましい。
磁性体含有樹脂キャリアは、コート材によって表面がコートされていることが帯電付与性や離型性の点から好ましい。コート材を形成する樹脂としては、絶縁性の樹脂を用いることが好ましい。前記絶縁性樹脂は、熱可塑性の樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよい。
上記コート材を形成する樹脂としては、具体的には、熱可塑性の樹脂としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートやスチレン−アクリル酸共重合体の如きアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフルオロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフルオロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースの如きセルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリーレートといった芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、或いは、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂。
上述した樹脂は、単独でも使用できるが、夫々を混合して使用してもよい。また、熱可塑性樹脂に硬化剤等を混合し硬化させて使用することもできる。特に好ましい使用の形態は、小粒径でかつ離型剤を含有するトナーに対しては、より離型性の高い樹脂を用いることである。
さらに、前記コート材は、導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子を含有していることが好ましい。このようなコート材としては、例えば、前記コート材を形成する樹脂、又はこの樹脂を形成するモノマーに導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子を含有して、前記樹脂又はモノマーを適当な方法により磁性体含有樹脂キャリアにコートすることが好ましい。これらの粒子は、小粒径で、かつ低温定着性を有するようなトナーに対し、ソフトで素早く帯電を付与するという点で重要である。
上記導電性を有する粒子としては、比抵抗が1×108Ωcm以下のものが好ましく、さらには、比抵抗が1×106Ωcm以下のものがより好ましい。導電性を有する粒子は、具体的には、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化亜鉛、及び酸化錫から選ばれる少なくとも一種以上の粒子を含有する粒子が好ましい。特に導電性を有する粒子としては、良好な導電性を有するカーボンブラックが、トナーへの帯電付与性(帯電量の立ち上がり)を良好にする上で好ましい。
上記導電性を有する粒子は、個数平均粒径が1μm以下であることが、キャリアからの粒子脱落を防止し、また均一な導電サイトとして働く上で好ましい。
上記荷電制御性を有する粒子としては、有機金属錯体の粒子、有機金属塩の粒子、キレート化合物の粒子、モノアゾ金属錯体の粒子、アセチルアセトン金属錯体の粒子、ヒドロキシカルボン酸金属錯体の粒子、ポリカルボン酸金属錯体の粒子、ポリオール金属錯体の粒子。上記粒子としては、トナー粒子中に分散させる荷電制御剤でもいいが、官能基を有する樹脂粒子や官能基を有する処理剤で処理した無機の粒子を用いることが、トナーへの帯電付与性を良好にするためには好ましい。
具体的には、上記荷電制御性を有する粒子は、ポリメチルメタクリレート樹脂の粒子、ポリスチレン樹脂の粒子、メラミン樹脂の粒子、フェノール樹脂の粒子、ナイロン樹脂の粒子、シリカの粒子、酸化チタンの粒子、及びアルミナの粒子から選ばれる少なくとも一種以上の粒子を含有する粒子であることが好ましい。また、上記粒子として無機の粒子を用いる場合には、各種のカップリング剤で処理して用いることが、荷電制御性や導電性を発現するために好ましい。
上記荷電制御性を有する粒子は、個数平均粒径が0.01乃至1.50μmであることが、均一な帯電サイトとして働く上で好ましい。
上記コート材を形成する樹脂の上記磁性体含有樹脂キャリアへのコート量は、磁性体含有樹脂キャリアコア100質量部に対し0.1乃至5.0質量部であることが、トナーへの帯電付与性、及び磁性キャリアの耐久性を高める上で好ましい。また上記コート材への上記導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子の配合量は、上記コート材を形成する樹脂100質量部に対し総量で0.1乃至30.0質量部であることが好ましい。
上記導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子を、30.0質量部を超えて上記コート材へ添加すると、コート材を形成する樹脂へそれら粒子が分散しづらくなり、磁性体含有樹脂キャリアから上記粒子が脱離する傾向にある。特にカーボンブラックを添加した場合では、耐久するにしたがい、カーボンブラックによるトナーの汚染や部材の汚染を引き起こす傾向にある。
上記磁性キャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が15乃至70μm(より好ましくは、25乃至50μm)であることがトナーの重量平均粒径との関係で好ましい。上記磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)を上記範囲に調整する方法としては、例えば、篩を用いることによる分級によって行うことが可能である。特に、精度良く分級を行うために、適当な目開きの篩を用いて複数回くり返してふるうことが好ましい。また、メッシュの開口の形状をメッキ等によって制御したものを使うことも有効な手段である。
上記磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)が15μm未満の場合には、現像剤の現像担持体上での磁気力による穂立ちが不均一で、ベタ画像の均質性がなくなる傾向にある。さらに現像剤の流動性が悪化し、帯電の立ち上がりが悪化する傾向にある。
一方、上記磁性キャリアの体積基準の50%粒径(D50)が70μmを超える場合には、磁性による現像剤立ちが高く、この穂による現像剤の掃きむらが生じるため画質が悪化する傾向にある。
上記磁性キャリアの真比重は2.5g/cm3以上4.2g/cm3以下であることが好ましい。
本発明において二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナーの濃度として、2乃至15質量%、好ましくは4乃至13質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナーの濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
本発明において補給剤を調製する場合、トナー及び磁性キャリアを所定量秤量し、混合機にて混合する。混合装置としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。この中でもV型ミキサーが磁性キャリアの分散性、トナーの帯電立ち上がりを考えると好ましい。
本発明の補給用現像剤は、補給用現像剤を現像器に補給しながら静電潜像を現像し、且つ少なくとも現像器内部で過剰になったキャリアを現像器から排出する、所謂オート磁性キャリアリフレッシュ(ACR)現像方式を用いても良い。その場合、ACR用補給用現像剤には磁性キャリアが添加されている。
次に、図6を用いて、ACR現像方式を用いた画像形成装置における現像剤の流れについて説明する。感光体上の静電潜像がトナーにより現像されることによって現像器102の中のトナーが消費される。トナー濃度検知センサー(不図示)により現像器内のトナーが少なくなったことを検知して、補給用現像剤収容容器101から補給用現像剤が現像器102に供給される。現像器内で過剰になった磁性キャリアは、現像剤回収容器104に移動する。なお、現像剤回収容器104は、クリーニング装置103で回収したトナーを一緒に回収しても良い。
本発明のACR用補給用現像剤において、磁性キャリア1質量部に対するトナーの質量比は2乃至50質量部が好ましく、より好ましくは5乃至25質量部、さらに好ましくは10乃至20質量部である。
本発明における画像形成装置には特に限定されるものはないが、図7に、本発明を適用することができる画像形成装置の一例を示す。同図に示す画像形成装置は、フルカラーの電子写真方式の画像形成装置であり、同図はその概略構成を示す図である。
まず、同図を参照して、画像形成装置の構成の概略を説明する。
同図に示す画像形成装置は、画像形成装置本体M内に、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)を備えている。感光ドラム1は駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に回転駆動されるようになっている。感光ドラム1の周囲には、その回転方向(矢印R1方向)に沿ってほぼ順に、帯電手段としての帯電ローラ2と、露光手段としての露光装置3と、現像手段としての現像装置4と、転写手段としての転写装置5と、クリーニング手段としてのクリーニング装置6とが配設されている。また転写装置5の下方には、記録材Pを収納する給紙カセット10と、この給紙カセット10内の記録材Pを1枚ずつ給紙して転写装置5に供給する給紙ローラ11が配設されている。 さらに図7中における転写装置5の左斜め上方には、定着ローラ12a及び加圧ローラ12bを有する定着手段としての定着装置12と、排紙ローラ13,14と、フェイスアップ排紙トレイ15と、フェイスダウン排紙トレイ16が配設されている。さらにまた、記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に沿っての定着装置12の下流側には、定着後のトナー像の光沢度を検知する光沢度検出手段としての光沢度センサ(グロスセンサ)20が配設されている。この光沢度センサ20は、画像形成装置全体の動作や画像形成条件を制御する制御装置(制御手段)21に接続されている。
上述の感光ドラム1は、導電性のドラム基体の外周面に、感光層を設けて形成されている。感光層としては、OPC(有機光半導体)やA−Si(アモルファスシリコン)が使用される。感光ドラム1は、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動されるようになっている。
帯電ローラ2は、芯金の外周面に、弾性層を設けて形成されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に接触するように配設されており、帯電バイアス印加電源(不図示)によって帯電バイアスが印加される。帯電ローラ2は、これにより感光ドラム1表面を所定の極性・電位に一様に帯電するようになっている。
露光装置3は、画像情報に基づいてレーザ光を発光するレーザ発振器(不図示)と、ポリゴンミラー3aと、反射ミラー3bとを有している。レーザ発振器から発光されたレーザ光は、ポリゴンミラー3a、反射ミラー3bによって帯電後の感光ドラム1表面を露光走査する。これにより感光ドラム1表面の露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。
現像装置4は、感光ドラム1の軸に平行な軸4aを回転中心として回転可能な回転体(現像カートリッジ保持部材)4bと、この回転体4bに搭載された帯電器としての5個の現像カートリッジDy,Dm,Dc,Db,Dtと、これら5個の現像カートリッジのうち、回転体4bの回転によって感光ドラム1に対向する現像位置に配置された現像カートリッジを感光ドラム1方向に加圧して位置決めする加圧部材4cと、回転体4bを回転させて現像カートリッジを移動させる駆動機構(不図示)と、各現像カートリッジを特定の姿勢に維持する維持機構(不図示)を有している。各現像カートリッジDy,Dm,Dc,Db,Dtには、トナーとキャリヤとを混合して用いる、いわゆる二成分現像剤が収納されている。各現像カートリッジDy,Dm,Dc,Db,Dtの現像剤中のトナーは、それぞれイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(B),透明(T)のトナーである。なお、以下の説明では、記録材上に定着された後に記録材の反射光の色相を大きく変化させない透明(T)のトナー(透明トナー)に対して、Y,M,C,Bの各色の画像形成用トナーを適宜「色トナー」というものとする。本実施の形態においては、Y,M,C,Bの各色の現像カートリッジDy,Dm,Dc,Dbが第1の現像器に相当し、また透明トナーの現像カートリッジDtが第2の現像器に相当する。
現像装置4は、感光ドラム1上の静電潜像の現像に供される現像カートリッジが、回転体4bの回転によって感光ドラム1に対向する現像位置に配置される。この際、現像バイアス印加電源(不図示)によって現像ローラ4dに、直流成分(現像DCバイアス)と交流成分(現像ACバイアス)とが重畳された現像バイアスが印加される。これにより、現像剤中のトナーを感光ドラム1上の静電潜像に付着させてこれをトナー像として現像する。
転写装置5は、被転写体としての円筒状の転写ドラム5aと、この転写ドラム5a上に配設されて記録材Pの先端を把持するグリッパ5bと、記録材Pを転写ドラム5a表面に担持させる吸着器5cと、トナー像転写後の記録材Pを転写ドラム5a表面から分離される除電・分離帯電器5d及び分離爪5fと、転写ドラム5aの表面を清掃するドラムクリーナ5gを有している。転写ドラム5aの内側には、感光ドラム1に対応する位置に、転写帯電器(不図示)が配設されており、この転写帯電器に転写バイアスを印加することにより、感光ドラム1上のトナー像が、転写ドラム5a上の記録材Pに転写されるようになっている。
クリーニング装置6は、感光ドラム1表面に当接されるクリーニングブレード6aを有していて、このクリーニングブレード6aにより、トナー像転写後に感光ドラム1表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するものである。
次に、上述構成の画像形成装置の動作を説明する。
給紙カセット10に収納されている記録材Pは、給紙ローラ11により1枚ずつ給紙されて転写装置5に供給される。供給された記録材Pは、その先端をグリッパ5bによって把持され、吸着器5cによって転写ドラム5a表面に吸着されて担持される。
一方、感光ドラム1は、矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動され、その表面が帯電ローラ2によって所定の極性・電位に一様に帯電される。帯電後の感光ドラム1表面は、例えば、露光装置3によって、イエローに対応する露光が行われ、イエロー用の静電潜像が形成される。この静電潜像は、回転体4bの回転によって感光ドラム1に対向する現像位置に配置された現像カートリッジDyによってイエローのトナーが付着されてイエローのトナー像として現像される。こうして感光ドラム1上に形成されたイエローのトナー像は、転写帯電器に転写バイアスが印加されることにより、転写ドラム5a表面に担持されている記録材Pに転写される。トナー像転写後の感光ドラム1は、クリーニング装置6によって、表面の転写残トナーが除去されて次の画像形成に供される。
上述のイエローについての、帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各プロセスを、マゼンタ,シアン,ブラック,透明についても行う。これにより、転写ドラム5a上に記録材Pには、各色及び透明のトナー像が順次に転写されて重ね合わされる。
すべてのトナー像の転写が終了した記録材Pは、除電・分離帯電器5d及び分離爪5fによって転写ドラム5a表面から分離される。記録材P分離後の転写ドラム5aは、ドラムクリーナ5gによって清掃される。
一方、分離後の記録材Pは、定着装置12に搬送され、定着ローラ12aと加圧ローラ12bとによって加熱・加圧され、これにより表面にトナー像が溶融されて定着される。トナー像定着後の記録材Pは、排紙ローラ13,14によってフェイスダウンで排紙トレイ15上に排出される。これで、1枚の記録材Pに対するカラー画像の形成が終了する。なお、定着後の記録材Pをフェイスアップで排出させる場合には、排紙ローラ13から開放状態の開閉自在なフェイスアップトレイ16上に排出させる。
ところで、本実施の形態では、色トナー(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのトナー)によるトナー像の形成後に、透明トナーを収納した現像カートリッジDtにより、透明のトナーを現像し、さらにこの透明なトナー像を記録材Pに転写し、定着するようにしている。
以下に本発明に関わる測定方法について述べる。
<単位濃度あたりの吸光度測定>
本発明における単位濃度あたりの吸光度は、次のように求めた。トナーのクロロホルム溶液をmg/mL濃度になるよう調整し、具体的には、0.1mg/mL程度のクロロホルム溶液として測定に供した。その溶液を、紫外可視外分光光度測定用試料とした。測定には、紫外可視外分光光度計V−500V(日本分光株式会社製)を用い、光路長10mm幅となる石英セルを用い波長350nm以上800nm以下の範囲で吸光度を測定した。吸光度の値は、波長660nm以上、760nm以下における吸光度が最大となる波長での吸光度を読み取り、クロロホルム溶液の濃度で除し、単位濃度あたりの吸光度を算出した。
<粉体状態のトナーのL*及びC*
粉体状態のトナーにおけるL*及びC*は、JIS Z−8722に準拠する分光式色差計「SE−2000」(日本電色工業社製)を用い、光源はD50光源2度視野で測定する。測定は付属の取り扱い説明書に沿って行うが、標準板の標準合わせには、オプションの粉体測定用セル内に2mm厚でΦ30mmのガラスを介した状態で行うのが良い。より詳しくは、前記分光式色差計の粉体試料用試料台(アタッチメント)上に、試料粉体を充填したセルを設置した状態で測定を行う。尚、セルを粉体試料用試料台に設置する以前に、セル内の内容積に対して80%以上粉体試料を充填し、振動台上で1回/秒の振動を30秒間加えた上で測定する。
<磁性キャリアの磁性成分の真密度>
磁性キャリアの真比重は、乾式自動密度計オートピクノメーター(ユアサアイオニクス社製)により測定した。
セル SMセル(10mL)
サンプル量 2.0g
この測定方法は、気相置換法に基づいて、固体・液体の真密度を測定するものである。液相置換法と同様、アルキメデスの原理に基づいているが、置換媒体としてガスを用いるため、微細孔への精度が高い。
<トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法>
本発明の補給用現像剤に用いられるトナーの重量平均粒径(D4)は、測定装置として、コールターカウンターTA−IIまたはコールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用いて測定することができる。電解液は約1%NaCl水溶液であり、一級塩化ナトリウムを用いて調製されてもよく、またISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)の市販品であってもよい。
トナーの重量平均粒径(D4)の測定は以下のように行われる。上記電解液100乃至150mlに、分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン塩酸)を0.1乃至5mlを加え、さらに測定試料(トナー)を10mg加える。試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1分間分散処理して、測定サンプルとする。
アパーチャーは100μmのアパーチャーとする。試料の体積及び個数を、チャンネルごとに測定して、試料の体積分布と個数分布を算出する。算出された分布から、試料の重量平均粒径を求める。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
<トナーの平均円形度の測定>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定した。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を適量加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定し、トナー粒子の平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製5200Aをイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や周囲長等が計測される。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円形当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度は、円形当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
C=2×√(π×S)/L
粒子像が円形の時に円形度は1になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.2乃至1.0の範囲を800分割し、測定粒子数を用いて平均円形度の算出を行っている。
<結着樹脂の分子量分布測定>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。本願では、測定にHLC−8120GPC(東ソー社製)を用いた。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6質量%に調整した結着樹脂のTHF試料溶液を約50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数(リテンションタイム)との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー社製或いはPressure Chemical Co.製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を的確に測定するために、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807の組み合わせや、Waters社製のμ−styragel 500、103、104、105の組み合わせを挙げることができる。
<結着樹脂のフローテスタによる流出開始温度Tfb及び軟化点(1/2法温度T1/2)測定>
JIS K 7210に基づき、高架式フローテスタにより測定を行う。具体的な測定方法を以下に示す。
高架式フローテスタ(島津製作所製)を用いて、樹脂約1.1gを加圧成形器によりペレット化した試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより20kgf(196N)の荷重を与え、直径1mm,長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより、プランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、試料の流出開始点をTfb(℃)とし、そのS字曲線の高さ(全流出量)をhとするとき、h/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を樹脂のT1/2(℃)(軟化点Tm(℃))とする。
以下に、具体的製造例及び実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
樹脂A製造例(高軟化点樹脂)
ビニル系共重合体の材料として、スチレン10質量部、2−エチルヘキシルアクリレート5質量部、フマル酸2質量部、α−メチルスチレンの2量体5質量部にジクミルパーオキサイドを滴下ロートに入れた。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン25質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15質量部、テレフタル酸10質量部、無水トリメリット酸5質量部、フマル酸23質量部及び酸化ジブチル錫をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を四つ口フラスコに取りつけ、この四つ口フラスコをマントルヒーター内に設置した。次に四つ口フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、135℃の温度で攪拌しつつ、先の滴下ロートより、ビニル系共重合体の単量体、架橋剤及び重合開始剤を約4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4.5時間反応を進め、樹脂Aを得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
樹脂B製造例(低軟化点樹脂)
ビニル系共重合体の材料として、スチレン5質量部、2−エチルヘキシルアクリレート2.5質量部、フマル酸1質量部、α−メチルスチレンの2量体2.5質量部にジクミルパーオキサイドを滴下ロートに入れた。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン30質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン20質量部、テレフタル酸10質量部、無水トリメリット酸5質量部、フマル酸24質量部及び酸化ジブチル錫をガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を四つ口フラスコに取りつけ、この四つ口フラスコをマントルヒーター内に設置した。次に四つ口フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、135℃の温度で攪拌しつつ、先の滴下ロートより、ビニル系共重合体の単量体、架橋剤及び重合開始剤を約4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、2.5時間反応を進め、樹脂Bを得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
樹脂C製造例(中軟化点樹脂)
樹脂Bにおいて、反応時間を2.5時間から3.5時間に変えて樹脂Cを得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
Figure 2008209807
[透明トナー1の製造]
樹脂C 100.0質量部
・精製パラフィンワックス(最大吸熱ピーク:70℃、Mw=450、Mn=32)
5.0質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1.0質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で混練物温度が150℃になるよう溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、再度ハンマー形状を変更し、メッシュを細かくしたハンマーミルを用いて約0.3mm程度に粗粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSローター/SNBライナー)を用いて5μm程度に微粉砕物を作った。次にハンマー形状などを改良したホソカワミクロン社製のファカルティを用いて、分級と同時に球形化を行うことで5.3μmにし、透明粒子1を得た。前記トナーの全光線透過率は、60%であった。
上記透明粒子1の100質量部に対して、アナターゼ型酸化チタン微粉末(BET比表面積80m2/g、イソブチルトリメトキシシラン12質量%処理)1.0質量部と、さらにオイル処理シリカ(BET比表面積95m2/g、シリコーンオイル15質量%処理)1.0質量部を投入して、ヘンシェルミキサーにより外添して透明トナー1とした。透明トナーの材料構成を表2にまとめた。
[透明トナー2、3の製造]
結着樹脂の種類と添加量を変更すること以外は透明トナー1と同様にして、透明トナー2及び3を得た。透明トナーの材料構成を表2にまとめた。
Figure 2008209807
[シアントナー1の製造]
樹脂C 55質量部
シアン顔料(PigmentBlue15:3) 45質量部
上記の処方でニーダーミキサーにより溶融混練し、シアンマスターバッチを作製した。
・樹脂C 93.2質量部
・精製パラフィンワックス(最大吸熱ピーク:70℃、Mw=450、Mn=32)
5.0質量部
・シアンマスターバッチ(着色剤分45質量%) 12.5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1.0質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で混練物温度が150℃になるよう溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、再度ハンマー形状を変更し、メッシュを細かくしたハンマーミルを用いて約0.3mm程度に粗粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSローター/SNBライナー)を用いて11μm程度に中粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)を用いて6μm程度に中粉砕物を作った。再度ターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)を用いて5μm程度に微粉砕物を作った。次にハンマー形状などを改良したホソカワミクロン社製のファカルティを用いて、分級と同時に球形化を行うことで5.3μmにし、シアン粒子1(トナー粒子)を得た。
上記シアン粒子1(トナー粒子)100質量部に対して、アナターゼ型酸化チタン微粉末(BET=80、イソブチルトリメトキシシラン12質量%処理)1.0質量部と、さらにオイル処理シリカ(BET比表面積95m2/g、シリコーンオイル15質量%処理)1.0質量部を投入して、ヘンシェルミキサーにより外添してシアントナー1とした。シアントナーの円形度は0.954で、重量平均粒径は5.4μmであった。シアントナー1の粉体状態の明度・彩度等トナーの物性を表3にまとめた。
[シアントナー2〜4の製造]
結着樹脂及びシアンマスターバッチの添加量を変えること以外はシアントナー1と同様にしてシアントナー2〜4を得た。構成材料及び物性値を表3に示す。着色剤の量が増加することにより、L*が小さくなる傾向を示している。
[シアントナー5の製造]
二軸押出し混練機で混練する際の混練物温度が120℃になるよう溶融混練温度を設定すること以外はシアントナー4と同様にしてシアントナー5を得た。構成材料及び物性値を表3に示す。混練温度を下げることにより混練時のシェアが増大し、L*の値も高い傾向を示す。
[シアントナー6、7の製造]
結着樹脂及びシアンマスターバッチの添加量を変えること以外はシアントナー5と同様にしてシアントナー6、7を得た。構成材料及び物性値を表3に示す。混練温度を下げても、着色剤の量が増加することによりL*が小さくなる傾向を示している。
[シアントナー8の製造]
結着樹脂及びシアンマスターバッチの添加量を変えること以外はシアントナー1と同様にしてシアントナー8を得た。構成材料及び物性値を表3に示す。着色剤の量が少なすぎることにより、A/Cが小さくなりすぎている。
[シアントナー9の製造]
着色剤をそのまま添加し、結着樹脂の添加量を変えること以外はシアントナー1と同様にしてシアントナー9を得た。構成材料及び物性値を表3に示す。着色剤をマスターバッチ化しないため、着色剤量が同等のシアントナー7と比較すると、L*が小さくなりすぎている。
[シアントナー10、11の製造]
着色剤の添加量を変えること以外はシアントナー9と同様にしてシアントナー10、11を得た。構成材料及び物性値を表3に示す。着色剤の量が適正ではないため、A/Cの値が大きすぎたり、小さすぎたりしている。またC*の値も小さくなりすぎている。
[シアントナー12の製造]
下記材料
・スチレン 87質量部
・nブチルアクリレート 13質量部
・アクリル酸 4質量部
・ドデカンチオール 6質量部
・四臭化炭素 1質量部
を混合して溶解して有機溶液を得た。
一方、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部、およびアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)2.5質量部を、イオン交換水150質量部にフラスコ中で溶解させた。得られた水溶液に、前記有機溶液を加えて分散させて乳化し、12分間ゆっくりと混合した。
得られた混合物に、過硫酸アンモニウム1質量部が溶解したイオン交換水10質量部を投入し、窒素置換を行った。前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続して、樹脂粒子分散液1を調製した。樹脂粒子分散液1に含まれる粒子の個数平均粒径は0.15μmであった。
下記材料
・スチレン 78質量部
・nブチルアクリレート 20質量部
・アクリル酸 2質量部
を混合して有機溶液を得た。
一方、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部、およびアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を、イオン交換水140質量部にフラスコ中で溶解させて水溶液を得た。得られた水溶液に、前記有機溶液を加え、分散させて乳化し、10分間ゆっくりと混合した。
混合しながら、さらに過硫酸アンモニウム0.8質量部が溶解したイオン交換水10質量部を投入して窒素置換を行った。前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続して樹脂粒子分散液2を調製した。樹脂粒子分散液2に含まれる粒子の個数平均粒径は0.14μmであった。
下記材料
・パラフィンワックス(融点95℃) 50質量部
・アニオン性界面活性剤 5質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 200質量部
を混合して97℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散処理した後、さらに圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して離型剤粒子分散液を調製した。分散液の離型剤粒子の個数平均粒径は0.40μmであった。
下記材料
・C.I.ピグメンブルー15:3 20質量部
・アニオン性界面活性剤 2質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 78質量部
を、サンドグラインダーミルを用いて分散処理することにより、着色剤分散液を調製した。
上記したように処理して得られた下記材料
・上記樹脂粒子分散液1 150質量部
・上記樹脂粒子分散液2 210質量部
・上記着色剤分散液 50質量部
・上記離型剤分散液 70質量部
を撹拌装置、冷却管、温度計を装着した反応容器に投入して撹拌した。この混合液を1N−水酸化カリウムを用いてpH=5.3に調整した。
得られた混合液に、凝集剤として10%塩化ナトリウム水溶液150質量部を滴下し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら70℃まで加熱した。この温度を保持した状態で、樹脂粒子分散液2をさらに3質量部加えた。得られた溶液を60℃で1時間保持した後、ここにアニオン製界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を追加した後、ステンレス製反応容器を密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。
冷却後、反応生成物をろ過し、得られた濾取物をイオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることによりシアン粒子を得た。得られたシアン粒子の重量平均粒径は6.3μm、個数平均粒径は5.5μm、平均円形度は0.973であった。
得られたシアン粒子100質量部に、シリカ粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径110nm)2.0質量部、シリカ粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径30nm)0.8質量部、ルチル型酸化チタン粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径80nm)0.9質量部を添加し、ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合してトナー12を得た。トナー12の重量平均粒径は6.1μm、個数平均粒径は5.3μm、平均円形度は0.975であった。シアントナー12のクロロホルム溶解液におけるA/Cの値は、3.12であり、シアントナー12の粉体状態の明度L*は27.8、また彩度C*は54.1であった。着色剤の分散性が若干悪いものであった。
[シアントナー13の製造]
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン560質量部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン250質量部、テレフタル酸300質量部、および酸化ジブチル錫2質量部を、ガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れた。この四つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、マントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、230℃で7時間反応させた。その後、150℃まで冷却し、無水フタル酸30質量部を加えて2.5時間反応させた。
次いで80℃にまで冷却した。酢酸エチル1000質量部にイソフォロンジイソシアネート180質量部を溶解した溶液(予め80℃に加温した)を、上記溶液に入れて2.5時間反応を行った。
さらに、50℃まで冷却し、イソフォロンジアミン70質量部を加えて2時間反応させてウレア変性ポリエステル樹脂を得た。このウレア変性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は60,000、数平均分子量は5,600であった。
・上記ウレア変性ポリエステル樹脂 100質量部
・エステルワックス(最大吸熱ピーク温度72℃) 6質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 1質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
上記材料を酢酸エチル100質量部に加え、60℃に加温してTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmにて均一に溶解及び分散した。
一方、イオン交換水710質量部に、0.12M−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて15,000rpmにて撹拌した。得られた水溶液に、1.2M−CaCl2水溶液70質量部を徐々に添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。
得られた水系媒体に前述の分散液を入れて、得られた混合液を、60℃においてTK式ホモミキサーを用いて15,000rpmで10分間撹拌して造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しながら98℃に昇温して溶剤を除去し、冷却後、塩酸を加えてCa3(PO42を溶解した。得られた混合液をろ過し、濾取物を水洗、乾燥して粒子を得た。得られた粒子を風力分級してシアン粒子を得た。
得られたシアン粒子100質量部に、酸化チタン粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が40nm)0.5質量部、シリカ粒子(個数分布基準の最大ピーク粒径が30nm)0.8質量部を添加し、ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合してトナー13を得た。トナー13の重量平均粒径は7.2μm、個数平均粒径は6.0μm、平均円形度は0.984であった。シアントナー13のクロロホルム溶解液におけるA/Cの値は、3.10であり、シアントナー13の粉体状態の明度L*は27.5、また彩度C*は52.1であった。着色剤の分散性が若干悪いものであった。
Figure 2008209807
[マゼンタトナー1の製造]
・樹脂C 60質量部
・マゼンタ顔料(PigmentRed−57) 20質量部
・マゼンタ顔料(PigmentRed−122) 20質量部
上記の処方でニーダーミキサーにより溶融混練し、マゼンタマスターバッチを作製した。
・樹脂C 87.8質量部
・精製パラフィンワックス(最大吸熱ピーク:70℃、Mw=450、Mn=32)
5.0質量部
・マゼンタマスターバッチ(着色剤分40質量%) 22.3質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1.0質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で混練物温度が150℃になるよう溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、再度ハンマー形状を変更し、メッシュを細かくしたハンマーミルを用いて約0.3mm程度に粗粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSローター/SNBライナー)を用いて11μm程度に中粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)を用いて6μm程度に中粉砕物を作った。再度ターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)を用いて5μm程度に微粉砕物を作った。次にハンマー形状などを改良したホソカワミクロン社製のファカルティを用いて、分級と同時に球形化を行うことで5.3μmにし、マゼンタ粒子1(トナー粒子)を得た。
上記マゼンタ粒子1(トナー粒子)100質量部に対して、アナターゼ型酸化チタン微粉末(BET=80、イソブチルトリメトキシシラン12質量%処理)1.0質量部と、さらにオイル処理シリカ(BET比表面積95m2/g、シリコーンオイル15質量%処理)1.0質量部を投入して、ヘンシェルミキサーにより外添してマゼンタトナー1とした。マゼンタトナーの円形度は0.955で、重量平均粒径は5.2μmであった。マゼンタトナー1の粉体状態の明度・彩度等トナーの物性を表4にまとめた。
[マゼンタトナー2の製造]
結着樹脂及びマゼンタマスターバッチの添加量を変えること以外はマゼンタトナー1と同様にしてマゼンタトナー2を得た。構成材料及び物性値を表4に示す。着色剤の量が増加することにより、L*が小さくなる傾向を示している。
[マゼンタトナー3の製造]
二軸押出し混練機で混練する際の混練物温度が120℃になるよう溶融混練温度を設定すること以外はマゼンタトナー2と同様にしてマゼンタトナー3を得た。構成材料及び物性値を表4に示す。混練温度を下げることにより混練時のシェアが増大し、L*の値も高い傾向を示す。
[マゼンタトナー4の製造]
結着樹脂及びマゼンタマスターバッチの添加量を変えること以外はマゼンタトナー3と同様にしてマゼンタトナー4を得た。構成材料及び物性値を表4に示す。混練温度を下げても、着色剤の量が増加することによりL*が小さくなる傾向を示している。
[マゼンタトナー5の製造]
結着樹脂及びマゼンタマスターバッチの添加量を変えること以外はマゼンタトナー1と同様にしてマゼンタトナー5を得た。構成材料及び物性値を表4に示す。着色剤の量が少なすぎることにより、A/Cが小さくなりすぎている。
[マゼンタトナー6の製造]
着色剤をそのまま添加し、結着樹脂の添加量を変えること以外はマゼンタトナー1と同様にしてマゼンタトナー6を得た。構成材料及び物性値を表4に示す。着色剤をマスターバッチ化しないため、着色剤量が同等のマゼンタトナー4と比較すると、L*が小さくなりすぎている。
Figure 2008209807
[イエロートナー1の製造]
・樹脂C 60質量部
・イエロー顔料(PigmentYellow−17) 40質量部
上記の処方でニーダーミキサーにより溶融混練し、イエローマスターバッチを作製した。
・樹脂C 89.4質量部
・精製パラフィンワックス(最大吸熱ピーク:70℃、Mw=450、Mn=32)
5.0質量部
・イエローマスターバッチ(着色剤分40質量%) 19.5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1.0質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で混練物温度が150℃になるよう溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、再度ハンマー形状を変更し、メッシュを細かくしたハンマーミルを用いて約0.3mm程度に粗粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSローター/SNBライナー)を用いて11μm程度に中粉砕物を作った。さらにターボ工業製のターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)を用いて6μm程度に中粉砕物を作った。再度ターボ・ミル(RSSローター/SNNBライナー)を用いて5μm程度に微粉砕物を作った。次にハンマー形状などを改良したホソカワミクロン社製のファカルティを用いて、分級と同時に球形化を行うことで5.1μmにし、イエロー粒子1(トナー粒子)を得た。
上記イエロー粒子1(トナー粒子)100質量部に対して、アナターゼ型酸化チタン微粉末(BET=80、イソブチルトリメトキシシラン12質量%処理)1.0質量部と、さらにオイル処理シリカ(BET比表面積95m2/g、シリコーンオイル15質量%処理)1.0質量部を投入して、ヘンシェルミキサーにより外添してイエロートナー1とした。イエロートナーの円形度は0.952で、重量平均粒径は5.5μmであった。イエロートナー1の粉体状態の明度・彩度等トナーの物性を表5にまとめた。
[イエロートナー2の製造]
結着樹脂及びイエローマスターバッチの添加量を変えること以外はイエロートナー1と同様にしてイエロートナー2を得た。構成材料及び物性値を表5に示す。着色剤の量が増加することにより、L*が小さくなる傾向を示している。
[イエロートナー3の製造]
二軸押出し混練機で混練する際の混練物温度が120℃になるよう溶融混練温度を設定すること以外はイエロートナー2と同様にしてイエロートナー3を得た。構成材料及び物性値を表5に示す。混練温度を下げることにより混練時のシェアが増大し、L*の値も高い傾向を示す。
[イエロートナー4の製造]
結着樹脂及びイエローマスターバッチの添加量を変えること以外はイエロートナー3と同様にしてイエロートナー4を得た。構成材料及び物性値を表5に示す。混練温度を下げても、着色剤の量が増加することによりL*が小さくなる傾向を示している。
[イエロートナー5の製造]
結着樹脂及びイエローマスターバッチの添加量を変えること以外はイエロートナー1と同様にしてイエロートナー5を得た。構成材料及び物性値を表5に示す。着色剤の量が少なすぎることにより、A/Cが小さくなりすぎている。
[イエロートナー6の製造]
着色剤をそのまま添加し、結着樹脂の添加量を変えること以外はイエロートナー1と同様にしてイエロートナー6を得た。構成材料及び物性値を表5に示す。着色剤をマスターバッチ化しないため、着色剤量が同等のイエロートナー4と比較すると、L*が小さくなりすぎている。
Figure 2008209807
[磁性キャリア1の製造]
下記に示す材料を用いて磁性微粒子分散型コアを作製した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(37質量%水溶液) 6質量部
・マグネタイト粒子(個数平均粒径D1=0.28μm、磁化の強さ75Am2/kg、 比抵抗5.5×105Ω・cm) 84質量部
上記材料と、28質量%アンモニア水5質量部、水10質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5hPa以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性微粒子が分散された状態の磁性微粒子分散型コアを得た。
続いて、一方の末端にエチレン性不飽和基を有する重量平均分子量5,000のメチルメタクリレートマクロマー5質量部、メチルメタクリレート50質量部、シクロヘキシルメタクリレート50質量部を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管及びすり合わせ方式撹拌装置を配した4ツ口フラスコに添加し、更にトルエン100質量部、メチルエチルケトン100質量部、アゾビスイソバレロニトリル2.5質量部を加え、窒素気流下80℃で10時間保ち、コート材用樹脂溶液(固形分35質量%)を得た。
得られたコート材用樹脂溶液30質量部に対して、シリコーン粒子(個数平均粒径0.2μm)2質量部、カーボンブラック(個数平均粒径35nm、DBP吸油量50ml/100g)1質量部を、トルエン70質量部をビーズミル(RMH−03型、アイメックス(株)製)にてビーズ径0.5mmのガラスビーズを用いて分散し、コート材を得た。
続いて、流動層コーティング装置(スパイラフロー、フロイント産業(株)製)を用いて、磁性微粒子分散型コア100質量部を80℃にて流動させながら、コート材4.0質量部をスプレーノズルにて吹き付け、その後、流動させながら溶媒を100℃で揮発、乾燥させて、コア表面へのコートを行った。このコートされた磁性微粒子分散型コアを目開き75μmの篩で分級して、平均粒径35μm、比抵抗3.0×107Ω・cm、真比重3.6g/cm3、磁化の強さ(σ1000)55.5Am2/kg、残留磁化5.5Am2/kg、の磁性キャリア1を得た。
[磁性キャリア2の製造]
磁性微粒子分散型コアに吹き付けるコート材の量を、6.0質量部をスプレーノズルにて吹き付けることを変えること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア2を得た。
〔実施例1乃至19、比較例1乃至9〕
次に、以上のように作製したキャリアとトナーを表6乃至8に示した組み合わせで現像剤・補給用現像剤を作製し、キヤノン(株)製フルカラー複写機iRC3200改造機による実機評価を行った。
なお、スタート用現像剤は、トナー濃度が10%となるよう、キャリア90質量部にトナー10質量部を加え、常温常湿(23℃、50%RH)の環境において、V型混合機により混合し、スタート用現像剤とし、現像槽に導入した。また、補給用現像剤は、キャリア10質量部にトナー90質量部を加え、常温常湿(23℃、50%RH)の環境において、V型混合機により混合し、補給用現像剤とした。補給用現像剤は、補給用現像剤収容装置内の補給用現像剤容器に充填した。
これらの現像剤を用い、キヤノン(株)製フルカラー複写機iRC3200改造機を用いた。iRC3200改造機の改造した点は以下のとおりである。まず、ACR現像方式に対応できる様、現像器内部で過剰になったキャリアを現像器から排出するために、排出スクリューの如きキャリア回収部材を取り付けた。
初期の転写材(紙:CLC用光沢厚口用紙NS−701:キヤノン製)上に、16階調画像を形成し、単色ベタの反射濃度が1.5となるトナー載り量を求めた。続いて、ベタ部の画像彩度を測定した。(透過濃度も)単色ベタの反射濃度が1.5となるトナー載り量条件で、補給用現像剤を補給しながら、常温低湿(23℃、5%RH)下で、この環境で画像面積が5%となるチャートを用いて、5万枚の画像出力を行った。引き続き、高温高湿環境(30℃、80%RH)下で画像面積が25%となるチャートを用いて、さらに5万枚の画像出力を行った。
尚、評価項目と評価基準については、下記に示した。得られた評価結果を表6乃至8に示す。
(カブリ)
紙の平均反射率Dr(%)をリフレクトメータ(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定した。
測定後にベタ白画像を印刷した。(Vback 150Vに設定)
ベタ白画像の反射率Ds(%)を測定した。
下記式を用いてカブリ(%)を算出した。得られたカブリを下記の評価基準に従って評価した。
カブリ(%)=Dr(%)−Ds(%)
A:0.5%以下
B:0.6〜1.0%以下
C:1.1〜2.0%以下(実使用上問題なし)
D:2.1%以上(実使用上問題あり)
(耐久前後の色味変動 色差)
耐久試験前に、トナーの紙上への載量を0.6mg/cm2となるように現像電圧を調整した。紙上のトナーの載り量は、本体で紙が定着器に通紙される前のタイミングで電源を落とし未定着画像を得る。そして、その画像からトナーだけを吸引し、その重量と吸引した画像面積より算出する。
その条件で、画像面積100%のベタ画像(3cm×3cm)を400線で印刷を行った。
耐久試験後に、耐久試験前と同じ現像電圧で画像面積100%のベタ画像を印刷した。
色再現性は、1976年に国際照明委員会(CIE)で規格された表色系の定義に基づき、耐久前後のベタ画像との色差(ΔE)を以下の通り定量的に評価し、以下の評価基準に基づいて評価した。
ΔE={(L1*−L2*2+(a1*−a2*2+(b1*−b2*21/2
[L1*耐久前画像の明度
a1*,b1*:耐久前画像の色相と彩度を示す色度
L2*:耐久後画像の明度
a2*,b2*:耐久後画像の色相と彩度を示す色度]
A:色差をかすかに感じられる。0.0以上1.5未満
B:色差をわずかに感じられる。1.0以上3.0未満
C:色差をかなり感じられる。3.0以上6.0未満(実使用上問題なし)
D:色差を目立って感じられる。6.0以上(実使用上問題あり)
(中抜け評価)
高温高湿環境下(30℃/80%)での5万枚の画像出力後、紙上のトナー載り量が単色ベタの反射濃度で1.5となるように現像コントラストを調整する。縦横両方向に細線が存在するよう画像を形成し、2、4,6,8、10ドットラインを各二本、各ライン間の非潜像部幅が約1mmになるようプリントし、目視及び20倍ルーペにより観察した結果を中抜けの評価とした。
A:2ドットラインにおいて、拡大観察によっても中抜けの殆どない画像○
B:2ドットラインにおいて、拡大観察によって中抜けが若干観察され、目視では観察さ れない画像△2
C:2ドットラインにおいて、目視によって中抜けが観察され、4ドットラインにおいて 、目視によって中抜けが観察されない画像。×2
D:4ドットラインにおいて、目視によって中抜けが観察される画像。×4実用上非常に 問題あり。
(定着下限温度)
単色ベタ定着画像の反射濃度が1.5となるトナー載り量となるよう現像電圧を調整し、未定着画像を出力した。定着ローラー温度を120℃から5℃おきに昇温させ、外部定着器に通紙後、擦り試験により濃度低下率を求め、低下率20%以下を定着領域とし、濃度低下率20%を超えた点と20以下となる点の境界を定着下限温度とした。
(階調性)
初期の転写材(紙:CLC用光沢厚口用紙NS−701:キヤノン製)上に、16階調画像を形成し、単色ベタの反射濃度が1.5となるトナー載り量となるよう現像電圧を調整し、低画像濃度部から高画像濃度部の画像がバランスよく配合されたグラフィック画像を出力し、低画像濃度部から高画像濃度部での階調性について評価した。
A:非常に階調性に優れる
B:階調性に優れる
C:やや階調性に劣る
D:階調性に劣る
(ブロンズ評価)
ブロンズ現象は画像濃度が高いほど、顕著に観察される。そこで、記録媒体としてNS−701(CLC用光沢厚口用紙:キヤノン製)を用い、単色ベタの反射画像が1.5となるトナー載り量となるよう現像電圧を調整し、画だしを行った。目視による観察を行い、ブロンズ現象が発生有無の評価を行った。
(カール性評価)
初期の転写材(紙:オークGCブライト46g/m2(光沢薄紙用紙)、三島製紙製)上に、単色ベタの反射濃度が1.5となるトナー載り量となるよう現像電圧を調整し、全面べた画像を出力した。図8に示すように、出力した画像を平面の台の上に置き、長手の片側をテープで固定する。その際に、もう片側の紙がカールすることによって生じる角度でカール性の評価を行った。
A:20°以下
B:20〜40°
C:40〜60°
D:60°以上
(二成分帯電量測定方法)
帯電量を測定する装置として、吸引分離式帯電量測定器セパソフト STC−1−C1型(三協パイオテク製)を用いる。サンプルフォルダー(ファラデーゲージ)底に目開き20μmのメッシュ(金網)を設置し、その上に、現像剤約0.1gを入れフタをする。この時のサンプルフォルダー全体の質量を秤りW1(g)とする。次にサンプルフォルダーを本体に設置し風量調節弁を調整して吸引圧力を4kPaとする。この状態で2分間吸引しトナーを吸引除去する。この時の電荷Q(μC)とする。また、吸引後のサンプルフォルダー全体の質量を秤りW2(g)とする。この現像剤の帯電量(mC/kg)は下式の如く算出される。電荷Qは、キャリアの電荷であり、トナーの電荷としては、逆極性となる。尚、測定は、常温常湿環境下(23℃、60%)で実施した。現像剤は、現像器のスリーブ上からサンプリングする。
帯電量(mC/kg)=Q/(W1−W2)
[実施例2〜4]
シアントナー2〜4を使用することと、実施例2、3に関しては透明トナー現像剤に使用するキャリアを磁性キャリア2にすること以外は実施例1と同様にして実施例2〜4を評価した。評価結果を表6に示す。透明トナーとシアントナーとの帯電量差が小さいため、着色剤の量を増加させても、良好な階調性を得ることができる。
[実施例5]
シアントナー5を使用すること以外は実施例1と同様にして実施例5を評価した。評価結果を表6に示す。混練温度を下げることで顔料の分散が向上するため、実施例4と比較して、階調性が良化する傾向にある。
[実施例6、7]
シアントナー6、7を使用すること以外は実施例1と同様にして実施例6、7を評価した。評価結果を表6に示す。着色剤の量が増加することにより階調性やカブリが悪化する傾向にあるが、実用上は全く問題ないレベルであった。
[比較例1]
シアントナー8を使用すること以外は実施例1と同様にして比較例1を評価した。評価結果を表6に示す。所望の画像濃度を得るためには着色剤の量が少なすぎるため、多くのトナー載り量が必要となる。そのため、転写中抜け性や紙カール性が実用上問題となるレベルになった。
[比較例2]
シアントナー9を使用すること以外は実施例1と同様にして比較例2を評価した。評価結果を表6に示す。顔料の分散性が非常に悪いため階調性が実用上問題となるレベルになった。
[比較例3、4]
シアントナー10、11を使用すること以外は実施例1と同様にして比較例3、4を評価した。評価結果を表6に示す。比較例3は階調性や色味変動が大きく実用上問題となるレベルであった。また比較例4は、転写中抜け性や紙カール性が実用上問題となるレベルになった。
[比較例5]
透明トナー1を使用しないこと以外は実施例6と同様にして比較例5を評価した。評価結果を表6に示す。透明トナーが表層に存在しないため、ブロンズ現象や紙カールが発生し、実用上問題となるレベルになった。
[実施例8]
磁性キャリアを磁性キャリア2に変えること以外は実施例6と同様にして実施例8を評価した。評価結果を表6に示す。磁性キャリアを変えることによりトナーのトリボが高くなり、実施例6と比較して、色味変動やカブリに対して良好な結果となった。
[実施例9、10]
透明トナーを変えること以外は実施例8と同様にして実施例9、10を評価した。評価結果を表6に示す。透明トナーを柔かくすることで、画像部の最表層の光沢性がより均一となることで階調性に優れる傾向を示した。
[実施例11]
補給用現像剤ではなく、キャリアを含まない補給用トナーを補給し、それに伴い評価機の現像剤の排出機構を取り付けない状態で耐久評価を行った。また常温低湿下、高温高湿環境で行う耐久枚数をそれぞれ半減させて耐久評価を行った。それ以外は、実施例5と同様に評価を行った。評価結果を表6に示す。ACR現像方式を使用しないことにより、耐久性が劣ってしまう。
[実施例12、13]
シアントナーを変えること以外は実施例1と同様にして実施例12、13を評価した。評価結果を表6に示す。どちらも着色剤の分散性が劣るためか、階調性、色味変動が若干悪化するが実用上は問題ないレベルであった。
Figure 2008209807
[実施例14]
トナーの乗り量が多いためか、転写中抜けは若干劣るものの、全体的には良好なレベルであった。評価結果は7に示す。
[実施例15]
マゼンタトナー2を使用すること以外は実施例14と同様にして実施例15を評価した。評価結果を表7に示す。着色剤の分散性が劣るためか階調性や色味が若干悪化してしまった。
[実施例16]
マゼンタトナー3を使用すること以外は実施例14と同様にして実施例16を評価した。評価結果を表7に示す。混練温度を下げることで顔料の分散が向上するため、実施例15と比較して、階調性が良化する傾向にある。
[実施例17]
マゼンタトナー4を使用すること以外は実施例14と同様にして実施例17を評価した。評価結果を表7に示す。着色剤の量が増加することにより階調性やカブリが悪化する傾向にあるが、実用上は全く問題ないレベルであった。
[比較例6]
マゼンタトナー5を使用すること以外は実施例14と同様にして比較例6を評価した。評価結果を表7に示す。所望の画像濃度を得るためには着色剤の量が少なすぎるため、多くのトナー載り量が必要となる。そのため、転写中抜け性や紙カール性が実用上問題となるレベルになった。
[比較例7]
マゼンタトナー6を使用すること以外は実施例14と同様にして比較例6を評価した。評価結果を表7に示す。顔料の分散性が非常に悪いため階調性が実用上問題となるレベルになった。
Figure 2008209807
[実施例18]
トナーの乗り量が多いためか、転写中抜けは若干劣るものの、全体的には良好なレベルであった。評価結果は8に示す。
[実施例19]
イエロートナー2を使用すること以外は実施例18と同様にして実施例19を評価した。評価結果を表8に示す。着色剤の分散性が劣るためか階調性や色味が若干悪化してしまった。
[実施例20]
イエロートナー3を使用すること以外は実施例18と同様にして実施例20を評価した。評価結果を表8に示す。混練温度を下げることで顔料の分散が向上するため、実施例19と比較して、階調性が良化する傾向にある。
[実施例21]
イエロートナー4を使用すること以外は実施例18と同様にして実施例21を評価した。評価結果を表8に示す。着色剤の量が増加することにより階調性やカブリが悪化する傾向にあるが、実用上は全く問題ないレベルであった。
[比較例8]
イエロートナー5を使用すること以外は実施例18と同様にして比較例8を評価した。評価結果を表8に示す。所望の画像濃度を得るためには着色剤の量が少なすぎるため、多くのトナー載り量が必要となる。そのため、転写中抜け性や紙カール性が実用上問題となるレベルになった。
[比較例9]
イエロートナー6を使用すること以外は実施例18と同様にして比較例9を評価した。評価結果を表8に示す。顔料の分散性が非常に悪いため階調性が実用上問題となるレベルになった。
Figure 2008209807
<実施例22>
実施例22では、市販のフルカラー複写機iRC3200(キヤノン(株)製)を用いた。シアン、マゼンタ、イエロー現像器及びブラック現像器を複写機本体から取り外して内部の現像剤を抜き取り、シアン現像器に実施例1で用いたシアン現像剤を、マゼンタ現像器に実施例14で用いたマゼンタ現像剤を、イエロー現像器に実施例18で用いたイエロー現像剤を、そしてブラック現像器に実施例1で用いた透明トナー現像剤をそれぞれ充填した。(尚、ブラック現像器に透明トナー現像剤を入れても画だし評価を行えるように本体の設定変更は行った。)
そして、カラー複写機用普通紙(80g/m2、キヤノン(株)製)を転写材とし、風景画(緑、青の色彩の強い原稿チャート)、人物画(肌色、赤、黄の色彩の強い原稿チャート)を用いてコピー画像を出力し、色再現性について目視で評価した。得られた画像について目視で評価したところ、画像は、肌の色や青空等中間色の色再現性にも優れる鮮明な画像であった。
電位−濃度曲線の傾き(γ特性)に基づくトナー状態の説明図である。 電位−濃度曲線の傾き(γ特性)に基づくトナー状態の説明図である。 電位−濃度曲線の傾き(γ特性)に基づくトナー状態の説明図である。 電位−濃度曲線の傾き(γ特性)に基づくトナー状態の説明図である。 従来トナーと着色力の高いトナーの色相のプロファイルを示す図である。 ACR現像方式を用いた画像形成装置における現像剤の流れの説明図である。 本発明を適用することができる画像形成装置の一例を示す概略図である。 カール性評価の説明図である。
符号の説明
101 補給用現像剤収容容器
102 現像器
103 クリーニング装置
104 現像剤回収容器
1 感光ドラム(像担持体)
4 現像装置(現像手段)
5a 転写ドラム(被転写体)
20 光沢度センサ(光沢度検出手段)
21 制御装置(制御手段)
Dy,Dm,Dc,Db
イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの現像カートリッジ(第1の現像器)
Dt 透明トナーの現像カートリッジ(第2の現像器)
P 記録材

Claims (19)

  1. 像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
    前記現像工程は、シアントナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
    i)前記シアントナーのクロロホルム溶解液におけるシアントナーの濃度をCc[mg/ml]とし、波長712nmにおける吸光度をA712とすると、CcとA712の関係が下記式(1)を満足し、
    2.00<A712/Cc<8.15・・・・・・(1)
    ii)前記シアントナーの粉体状態で求めた明度Lc*及び彩度Cc*が、
    25.0≦Lc*≦40.0、50.0≦Cc*≦60.0
    であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記転写材上でシアントナー画像が存在する画像部においては、最表層に全光線透過率が30%以上である透明トナー層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記シアントナーは磁性キャリアと混合され、二成分現像剤として使用され、
    前記シアントナーと前記磁性キャリアとを混合した場合の前記シアントナーの摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記転写材上に形成される単色あたりのトナー載り量が0.10乃至0.35mg/cm2の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記トナーは磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であり、前記磁性キャリアの真比重が2.5g/cm3以上4.2g/cm3以下である現像剤を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 前記トナーと前記磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容する現像器を用いて静電潜像を現像する現像工程とを少なくとも有し、
    該現像器へは、少なくとも補給用トナーと補給用磁性キャリアを含有する補給用現像剤が補給され、且つ該現像器からは過剰になった磁性キャリアが排出する画像形成方法に使用するための補給用現像剤を用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
    前記現像工程は、マゼンタトナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
    i)前記マゼンタトナーのクロロホルム溶解液におけるマゼンタトナーの濃度をCm(mg/ml)とし、あたりの波長538nmにおける吸光度をA538とすると、CmとA538の関係が下記式(3)を満足し、
    2.00<A538/Cm<6.55・・・・・・(3)
    ii)前記マゼンタトナーの粉体状態で求めた明度Lm*及び彩度Cm*が、
    35.0≦Lm*≦45.0、60.0≦Cm*≦72.0
    であることを特徴とする画像形成方法。
  8. 前記転写材上でマゼンタトナー画像が存在する画像部においては、最表層に全光線透過率が30%以上である透明トナー層が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 前記マゼンタトナーは磁性キャリアと混合され、二成分現像剤として使用され、
    前記マゼンタトナーと前記磁性キャリアとを混合した場合の前記マゼンタトナーの摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成方法。
  10. 前記転写材上に形成される単色あたりのトナー載り量が0.10乃至0.35mg/cm2の範囲であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成方法。
  11. 前記トナーは磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であり、前記磁性キャリアの真比重が2.5g/cm3以上4.2g/cm3以下である現像剤を用いることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の画像形成方法。
  12. 前記トナーと前記磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容する現像器を用いて静電潜像を現像する現像工程とを少なくとも有し、
    該現像器へは、少なくとも補給用トナーと補給用磁性キャリアを含有する補給用現像剤が補給され、且つ該現像器からは過剰になった磁性キャリアが排出する画像形成方法に使用するための補給用現像剤を用いることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の画像形成方法。
  13. 像担持体を帯電させる帯電工程、前記帯電工程で帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程、前記像担持体上のトナー画像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、前記トナー画像を転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
    前記現像工程は、イエロートナーを用いて現像を行う工程と、全光線透過率が30%以上である透明トナーを用いて現像を行う工程を少なくとも有し、
    i)前記イエロートナーのクロロホルム溶解液におけるイエロートナーの濃度をCy(mg/ml)とし、あたりの波長422nmにおける吸光度をA422とすると、CyとA422の関係が下記式(5)を満足し、
    6.00<A422/Cy<14.4・・・・・・(5)
    ii)前記イエロートナーの粉体状態で求めた明度Ly*及び彩度Cy*が、
    85.0≦Ly*≦95.0、100.0≦Cy*≦115.0
    であることを特徴とする画像形成方法。
  14. 前記転写材上でイエロートナー画像が存在する画像部においては、最表層に全光線透過率が30%以上である透明トナー層が形成されていることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
  15. 前記イエロートナーは磁性キャリアと混合され、二成分現像剤として使用され、
    前記イエロートナーと前記磁性キャリアとを混合した場合の前記イエロートナーの摩擦帯電量の絶対値が、50mC/kg乃至120mC/kgであることを特徴とする請求項13又は14に記載の画像形成方法。
  16. 前記転写材上に形成される単色あたりのトナー載り量が0.10乃至0.35mg/cm2の範囲であることを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の画像形成方法。
  17. 前記トナーは磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であり、前記磁性キャリアの真比重が2.5g/cm3以上4.2g/cm3以下である現像剤を用いることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の画像形成方法。
  18. 前記トナーと前記磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容する現像器を用いて静電潜像を現像する現像工程とを少なくとも有し、
    該現像器へは、少なくとも補給用トナーと補給用磁性キャリアを含有する補給用現像剤が補給され、且つ該現像器からは過剰になった磁性キャリアが排出する画像形成方法に使用するための補給用現像剤を用いることを特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載の画像形成方法。
  19. (i)像担持体に第1の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第1のトナーで静電荷像を現像して第1のトナー画像を像担持体上に形成し、第1のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
    (ii)像担持体に第2の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第2のトナーで静電荷像を現像して第2のトナー画像を像担持体上に形成し、第2のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
    (iii)像担持体に第3の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第3のトナーで静電荷像を現像して第3のトナー画像を像担持体上に形成し、第3のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
    (iv)像担持体に第4の静電荷像を形成し、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び全光線透過率が30%以上である透明トナーからなるグループから選択される第4のトナーで静電荷像を現像して第4のトナー画像を像担持体上に形成し、第3のトナー画像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材に転写し、
    (v)転写材上の第1乃至第4のトナー画像を加熱定着することにより、転写材にフルカラー画像を形成するフルカラー画像形成方法であって、
    I)前記シアントナーのクロロホルム溶解液におけるシアントナーの濃度をCc[mg/ml]とし、波長712nmにおける吸光度をA712とすると、CcとA712の関係が下記式(1)を満足し、
    2.00<A712/Cc<8.15・・・・・・(1)
    前記シアントナーの粉体状態で求めた明度Lc*及び彩度Cc*が、25.0≦Lc*≦40.0、50.0≦Cc*≦60.0であり、

    II)前記マゼンタトナーのクロロホルム溶解液におけるマゼンタトナーの濃度をCm(mg/ml)とし、あたりの波長538nmにおける吸光度をA538とすると、CmとA538の関係が下記式(3)を満足し、
    2.00<A538/Cm<6.55・・・・・・(3)
    前記マゼンタトナーの粉体状態で求めた明度Lm*及び彩度Cm*が、35.0≦Lm*≦45.0、60.0≦Cm*≦72.0であり、
    III)前記イエロートナーのクロロホルム溶解液におけるイエロートナーの濃度をCy(mg/ml)とし、あたりの波長422nmにおける吸光度をA422とすると、CyとA422の関係が下記式(5)を満足し、
    6.00<A422/Cy<14.4・・・・・・(5)
    前記イエロートナーの粉体状態で求めた明度Ly*及び彩度Cy*が、85.0≦Ly*≦95.0、100.0≦Cy*≦115.0
    であることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
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