JP2006337603A - 画像形成方法 - Google Patents

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【課題】 カラー画像形成方法において、光沢性を増すため透明トナーを用いても画像濃度が低くなるといった問題を起こさず、定着不良やオフセットも発生しないようにすることが課題である。
【解決手段】 カラートナーに顔料を7%以上15%以下含ませ、該カラートナーを使用して記録媒体上に形成した未定着画像上の最表面に、粉砕法あるいは重合法によって作成した透明トナーをさらに現像し、最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率が、5.0%以上8.5%未満となるようにトナー画像を形成した後で加熱および加圧定着するようにした。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成方法に係り、特に、定着後の画像光沢と画像濃度が高い画像形成を行うことができる画像形成方法に関するものである。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置においては、静電潜像担持体の表面をコロナ放電等により帯電させてレーザ等により露光し、静電潜像を形成した後トナーで現像してトナー像を形成し、さらにこのトナー像を紙などの記録媒体に転写、定着することで高品質な画像を得ている。
複数色のカラートナーを記録媒体上に転写、定着させてカラー画像を形成するいわゆるカラーコピー等では、一般的に重合トナーが用いられるが、重合トナーはバインダ樹脂がスチレンアクリル樹脂に限定されてしまうためにその光沢性が高くならない。そのため、定着されたカラー画像の光沢性を出すため、特許文献1乃至4にみられるように、定着前のトナー画像の最表面に透明なトナーを画像上、あるいは全面に現像した後で定着を行うようにした方法が提案されている。
すなわち特許文献1に示された画像形成方法では、転写材上のコピ−画像が画像濃度に拘らず凹凸のない光沢画像として記録することができるよう、感光体上に現像器によりイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(BK)のカラートナーを重ね合わせてフルカラートナー像を形成し、原稿濃度に応じてトナー付着量を換算した後、このトナー付着量総和が一定値以上になるように透明トナーを現像器により追加するようにしたものである。このときのトナー付着量総和は、0.5〜1.5mg/cmで、着色トナーの付着量総和がこの値以下の場合はその不足量に相当する透明トナーを重ね合わせ、着色トナーの付着量総和がこの値以上の場合は透明トナーを重ね合わせないようにしている。
また、特許文献2に示された画像形成方法では、像担持体上に万線構造の静電潜像を形成する工程、該静電潜像をカラートナー及び透明トナーを用いてカラー現像する工程、形成された現像像を転写体に転写する工程を有する画像形成方法において、画像表面が画像全体にわたって平滑で滑らかさがあり、質感の高い画像を得ることができると共に定着ロールへのオフセットがなく、しかも、画像濃度に依存することのない高い光沢度を再現して無駄に透明トナー消費をすることがないカラー画像形成方法を提供するため、像担持体上に万線構造の静電潜像を形成する工程において、カラートナーの画像信号に基づいて透明トナーの画像信号を変調し、露光用レーザ光のON/OFFを制御してカラートナーの万線間に透明トナーを現像するようにしている。
そして特許文献3に示された画像形成方法では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、と黒色(BK)とさらに透明トナーを用いるカラー画像作成方法において、色調にすぐれて低濃度部でのざらつきがなく、階調性に優れて画像濃度による光沢感の差が少ない、高品質な画像が得られる透明トナーを提供するため、トナーの140℃における動的粘弾性測定により得られる保存弾性率G’1が、他のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、と黒色(BK)のいずれかのトナーの保存弾性率G’2より小さくなるようにしている。
さらに特許文献4に示された画像形成装置においては、一般的に写真の画像は光沢のある画像が好まれ、文字画像は読み易いということから非光沢画像が好まれるため、カラートナー像と透明トナー層との光沢を異ならせ、カラートナー像上の指定された形成領域に透明トナー層が設けられるようにしている。
特開平7−248662号公報 特開平11−202583号公報 特開2001−175022号公報 特開2002−72613号公報
しかしながらこれら特許文献1乃至4に示された技術では、色を2色以上重ね合わせた後にさらに透明トナーを重ねあわすことになるため、トナー層厚が非常に厚くなり、トナー層全体で見た場合、溶融定着後に顔料濃度が低下した状態になってしまうために画像濃度が低くなるといった問題があった。それに加えて全体の樹脂の量が増えたことに起因して、定着時にトナーに熱が伝わりにくくなって定着不良、特に低温オフセットが発生しやすいといった問題も発生する。
そのため本発明においては、光沢性を増すため透明トナーを用いても画像濃度が低くなるといった問題を起こさず、定着不良やオフセットも発生しない画像形成方法を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明の画像形成方法は、
電子写真方式により感光体上に形成した潜像をカラートナーにより現像してトナー画像を形成し、中間転写体を介し、または直接記録媒体に転写した後、加熱および加圧により前記記録媒体にトナー画像を定着する画像形成方法において、
前記カラートナーは含まれる顔料が7%以上15%以下であり、該カラートナーを使用して記録媒体上に形成した未定着画像上の最表面に、粉砕法あるいは重合法によって作成した透明トナーをさらに現像し、最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率が、5.0%以上8.5%未満となるようにトナー画像を形成した後で加熱および加圧定着することを特徴とする。
カラートナー中の顔料の添加量が7%未満であると、四色のトナー及び透明トナーを重ね合わせて画像形成して定着したとき、トナー全体の顔料の濃度が減って画像濃度が低下するという問題が生じる。また、顔料の添加量が15%を越えるとトナー中での顔料の分散が不十分となり、帯電制御剤等、その他の材料による特性を阻害して十分な現像性を得ることができなくなる。ところが、このようにカラートナー中に含まれる顔料を7%以上15%以下とすると、最終的にカラートナー表面に透明トナーを現像することでバインダ樹脂分が増えることになっても、溶融後のトータルの顔料濃度としては充分となって良好な画像濃度を維持できる。
また同時に、このようなカラートナーと透明トナーを用いて形成した最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率が、5.0%以下だと充分な画像濃度、特に2種類以上のトナーで色を作成するときに充分な画像濃度が得られず、逆に8.5%以上だと画像濃度は得られものの、例え透明トナーを用いても光沢が不十分になってしまう。しかし、本発明のように最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率を、5.0%以上8.5%未満となるようにトナー画像を形成することで、良好な画像を得ることができと共に、定着不良やオフセットも発生しない画像形成方法を提供することができる。
本発明によれば、光沢性を増すため透明トナーを用いても画像濃度が低くなるといった問題を起こさず、定着不良やオフセットも発生しない画像形成方法を提供することができる
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明になる画像形成方法を実施する画像形成装置の一例で、5つの感光体ドラム(像担持体)を転写体(記録媒体)搬送ベルト上の進行方向に配列した、タンデム式(直接転写タンデム方式)カラー画像形成装置の概略断面図である。
図1に示す画像形成装置におけるハウジング10内には、一対のローラ12、12’に張架されて走行する転写搬送ベルト11が配設され、この転写搬送ベルト11の上には、トナー像転写の順に(上流側から順に)5つの画像形成部101、102、103、104、105が配設されている。
画像形成部101、102、103、104、105における感光体ドラム(像担持体)61、62、63、64、65の周囲には、それぞれ帯電手段1、露光手段2、現像手段3、クリーニング手段5が配設され、これら感光体ドラム61、62、63、64、65は、転写搬送ベルト11の移動方向に沿って順に配列されている。
図2は、画像形成部101における現像手段(現像器)3を拡大した拡大断面図である。この現像器3は固定磁石31aと、その外周面と非接触となるように配置された回動自在な現像スリーブ31bとを有する現像ローラ(現像剤担持体)31と、スパイラル状の撹拌部材32とを備え、現像ローラ31の図上右上方部には、現像部(感光体ドラム61と現像ローラ31の対向部)へ搬送される現像剤量を規制するブレード33が現像スリーブ31bと所定距離離れて配設されている。また、撹拌部材32の上方には、トナーホッパー34が設けられ、その内には、トナーT1(ブラックトナー)が収容されている。また、撹拌部材32の右側壁にはトナーセンサ35が設置されていて、現像手段3内のトナー量の不足が検知されると、補給ローラ36が回転してトナーホッパー34から現像手段3にブラックトナーT1が供給される。
他の画像形成部102、103、104、105の構成も画像形成部101と同様であり、これらの画像形成部102、103、104、105におけるトナーホッパー34内には、トナーT2(シアントナー)、T3(マゼンタトナー)、T4(イエロートナー)、T5(透明トナー)がそれぞれ収容されている。この順にトナーT1、T2、T3、T4、T5を配設することで、カラートナーT1、T2、T3、T4のカラートナー画像を形成した後、このカラートナー画像の最表面に透明トナーT5が形成される。
図3は、画像形成装置における定着手段7を拡大した拡大断面図である。定着手段7は、上定着ローラ71に下定着ローラ72を接触させた基本構造を有し、上定着ローラ71の外周にオイル塗布装置が設けられていない、いわゆるオイルレス定着システムである。上・下定着ローラ71、72は、どちらも円筒状のコア711、721の外周にゴム層712、722を形成した構造を有し、コア711、721の中心にはヒータ713、723が配設されている。また、上・下定着ローラ71、72には、その表面に接触するようにサーミスタ714、724が配置されて、所定温度でヒータ713、723をオン・オフするように制御されている。設定温度は使用するトナーの種類により適宜決定されるが、一般的には160〜210℃の範囲である。上定着ローラ71の外周には、付着したトナーを除去するためのクリーニングブレード715が配設されると共に、紙の巻付きを防止するための分離爪716が配設されている。
次に、画像形成部101を例に挙げてこの画像形成装置の画像形成工程を概説すると、まず、感光体ドラム61の表面が帯電手段1により正極性に一様に帯電され、ついで、露光手段2で感光体ドラム61の表面に静電潜像が形成される。
現像手段3にはトナーホッパー34からブラックトナーT1が供給され、撹拌部材32によってキャリアと撹拌混合されて現像スリーブ31bに順次供給される。供給されたブラックトナーT1とキャリアは現像スリーブ31b上に現像剤層を形成し、反時計回りの回転によって感光体ドラム61の対向位置(現像部)に送られる。このとき、現像部に送られる現像量がブレード33によって制御されるとともにブラックトナーT1が摩擦帯電される。そして、この帯電したブラックトナーT1が感光体ドラム61上の静電潜像に付着し、静電潜像が可視像化(現像)されてトナー像が形成される。他の画像形成部102、103、104、105においても、上記と同様の流れで感光体ドラム62、63、64、65上の静電潜像が可視像化され、トナー像がそれぞれ形成される。
本発明における記録媒体上の単位面積あたりの現像されたトナー総量は、0.5mg/cmから1.8mg/cmであることが望ましい。トナー総量は現像時の単色あるいは重ね合わせて得られる画像に透明トナーを加えての量であるが、トナー総量が0.5mg/cmより少ない場合、透明トナーの効果によって光沢性の優れた画像が得られるものの充分な画像濃度が得られない。また1.8mg/cmよりも大きい場合、十分な定着性が得られずに低温オフセットなどが発生する。
トナーの現像量の調整は、現像バイアス調整などの現像条件の変更による方法と、トナー中の荷電制御剤やトナー表面の外添剤の添加などによるトナー帯電量の調整により、容易に制御できる。また、トナーの最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率が、5.0%以上8.5%未満であることが好ましい。顔料の比率が5.0%以下だと、充分な画像濃度、特に2種類以上のトナーで色を作成するときに充分な画像濃度が得られず、逆に8.5%以上だと画像濃度は得られるものの、例え透明トナーを用いても光沢が不十分になってしまう。
一方、ハウジング10内の下部に設けられた給紙カセット13から搬送されてきた記録媒体(不図示)は、転写搬送ベルト11上を搬送方向(図1の右から左方向)へ移動する。このとき、転写搬送ベルト11の下側に設けられた転写ローラ(転写手段)4にトナーの帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加し、転写搬送ベルト11上を搬送されてきた記録媒体(不図示)に、感光体ドラム61、62、63、64、65上に形成された各トナー像が上流側の感光体ドラム61から順に転写される。
感光体ドラム61、62、63、64、65上の記録媒体に転写されなかったトナーは、クリーニング手段5によりそれぞれ除去される。図3に示すように、記録媒体P上に転写されたカラートナー画像Tは、上定着ローラ71と下定着ローラ72とを備えた定着手段7において熱及び圧力が加えられて記録媒体P上に溶融定着され、ハウジング10の上方に排出される。
なお、本発明の画像形成方法は、この図1に示した形式の画像形成装置だけでなく、図4に示す形式の画像形成装置で実施しても良い。図4は、5つの感光体ドラムを中間転写ベルト(転写体)45上に配列し、各感光体ドラム上に形成されたトナー画像をこの中間転写ベルト45上で色重ねした後、記録媒体に転写する方式のタンデム式(間接転写タンデム方式)カラー画像形成装置を示す概略断面図である。この画像形成装置は、ローラ41、42、43に張架されて走行する中間転写ベルト45を備えており、この中間転写ベルト45上に、トナー像転写の順に(上流側から順に)感光体ドラム65、64、63、62、61が配列されている。
この画像形成装置では、中間転写ベルト45の表面に、感光体ドラム61、62、63、64、65上に可視像化されたトナー像が上流側の感光体ドラム65から順に転写される。そして、この中間転写ベルト45上に転写されたカラートナー画像は、給紙カセット13からロール41と転写ロール44との間に搬送されてきた記録媒体(不図示)に転写され、転写されなかったトナーはクリーニング手段46によって除去される。記録媒体上に転写されたカラートナー画像は、定着ローラ73と定着ローラ74とを備えた定着手段7’において熱および圧力が加えられ、記録媒体上に溶融定着された後、ハウジング10の上方に排出される。他の部位については図1と同じ符号を付してあるので説明を省略する。
なお、本発明の画像形成方法は、一成分系現像剤を用いた方法でも、キャリアとカラートナーを混合した二成分系現像剤を用いた方法でも、いずれでもよく、また、カラー画像形成装置もタンデム型だけでなく、1つの感光体ドラム周囲に複数の現像装置を設けて色数分の画像形成を行い、中間転写体上にトナー画像を色重ねする形式の画像形成装置であっても良い。
本発明になる画像形成方法に使用するトナーは、カラー画像を形成するための複数色のカラートナーと、重ね合わされたカラートナー画像の最表面に形成される、透明トナー層用の透明トナーとを含むものである。
<カラートナー>
本発明で用いるブラック(BK)、シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)の各色のカラートナーは、重合法で作成する。重合法は大きく分けて乳化重合法または懸濁重合法に別れるが、本発明の重合トナーはいずれの製造法で作成してもかまわないが、含まれる顔料の濃度が7%以上15%以下である必要がある。
顔料の添加量が7%未満であると、四色のトナー及び透明トナーを重ね合わせて画像形成、定着を行った場合、カラートナーに透明トナーを重ね合わせることでトナー全体としての顔料の濃度が減ってしまい、その影響で画像濃度が低下する。しかし顔料の添加量が7%以上であると、最終的にトナー表面に透明トナーを現像してバインダ樹脂分が増えることになっても、溶融後のトータルの顔料濃度としては充分となり、良好な画像濃度を維持できる。また顔料の添加量が15%以上であると、トナー中の顔料の分散が不十分となって帯電制御剤等のその他の材料による特性を阻害し、十分な現像性を得ることができなくなる。
また、トナーの粒子径は7μm以下であることが望ましい。トナーの粒子径はトナー層厚に影響を及ぼしやすく、特に重合トナーでは少量でも発色しやすくなるが、透明トナーを印刷後の最表面に現像することによって光沢性は得られるものの、画像濃度が低下してしまう。これはトナーを重ね合わせて現像した後に透明トナーを重ね合わせることにより、トナー全体としての顔料の濃度が減ることになり、その影響で画像濃度も低下するためである。また、透明トナーによってトナー層が一層増えるため、定着時に低温オフセットが発生しやすくなってしまう。しかしながらトナー粒子径を7μm以下にすることにより、透明トナーによるトナー層が一層増えても充分なトナーの融着が起こり、そのため低温オフセットも発生しなくなる。
なお、前記平均粒径は、例えば、ベックマン・コールター社製の商品名「コールターカウンターマルチサイザーII」を使用し、所定の界面活性剤と共にトナーを懸濁させた電解液を、アパーチャー径100μmにて測定して得られる値である。
本発明に使用する透明トナーは、粉砕トナーあるいは重合トナーのいずれの製法でも可能であり、製造中に顔料を加えない状態で、帯電制御剤、ワックスを分散させて得たトナーを使用する。光沢性に関してはバインダ樹脂の影響を大きく受け、バインダ樹脂にポリエステル樹脂を使用した粉砕法のトナーがもっとも効果的ではあるが、スチレンアクリル系樹脂を使用した透明トナーや顔料なしで製造した透明な重合トナーでも有効である。これは、透明トナーの大部分が先に現像されたカラートナーと溶融するものの、最表面の数ミクロンではカラートナーのみで定着している場合と比較し、分散している顔料が減ってくるために定着時に平滑性が発生し、十分な光沢性が得られるためである。
(バインダ樹脂)
カラートナーに含有されるバインダ樹脂としては、その種類は特に制限されるものではなく、例えばポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール系樹脂、N−ビニル系樹脂などのビニル系樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明では、カラートナー画像の最表面に形成される透明トナーの層にワックス成分が含有されているので、光沢性が付与しにくいビニル系樹脂にも使用可能である。このビニル系樹脂としては、特にスチレン−アクリル系樹脂を用いるのが好ましい。スチレン−アクリル系樹脂のモノマーとしては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ヒドロキシスチレンなどのスチレン誘導体;メタクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
バインダ樹脂は、定着性が良好な観点から熱可塑性樹脂が好ましいが、ソックスレー抽出器を用いて測定される架橋部分量(ゲル量)が10重量%以下の値、好ましくは0.1〜10重量%の範囲内の値であれば熱硬化性樹脂であってもよい。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなくトナーの保存安定性や形態保持性、あるいは耐久性をより向上させることができる。よって、トナー母体のバインダ樹脂として熱可塑性樹脂を100重量%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは熱硬化性樹脂を一部使用することもできる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂やシアネート系樹脂等を使用することができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は、55〜70℃の範囲内の値とするのが好ましい。バインダ樹脂のガラス転移点が55℃未満になると、得られたトナー同士が融着し、保存安定性が低下するおそれがある。一方、バインダ樹脂のガラス転移点が70℃を超えると、トナーの定着性が乏しくなるおそれがある。なお、バインダ樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
(着色剤)
本発明におけるカラートナーに使用できる着色剤としては、特に限定されるものではないが、例えばブラック、マゼンタ、シアンおよびイエローの顔料などが挙げられる。前記ブラック系着色剤としては、例えばアセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラックが挙げられる。
前記マゼンタ系着色剤としては、例えばカラーインデックスに記されているC.I.ピグメントレッド81、C.Iピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57、C.Iピグメントレッド49、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベシック(Basic)レッド10、C.I.ディスパーズ(Disperse)レッド15等が挙げられる。
前記シアン系着色剤としては、例えばカラーインデックスに記されているC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15−1、C.Iピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー25等があげられる。
前記イエロー系着色剤としては、例えばナフトールイエローS等のニトロ系顔料、ハンザイエロー5G、ハンザイエロー3G、ハンザイエローG、ベンジジンイエローG、バルカンファストイエロー5Gなどのアゾ系顔料または黄色酸化鉄、黄土等の無機顔料等があげられる。また、カラーインデックスに記されているC.I.ピグメントイエロー180、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21等が挙げられる。
(電荷制御剤)
本発明に用いるカラートナーには、本発明の効果を害しない範囲で電荷制御剤を添加しても構わない。電荷制御剤としては特に限定されるものではなく、例えば正帯電性電荷制御剤としては、ニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用でき、負帯電性電荷制御剤としては、オキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、金属錯塩染料やサリチル酸誘導体等を使用できる。これらの電荷制御剤は、前記バインダ樹脂100重量部に対して、通常1.0〜8.0重量部、好ましくは2.0〜5.0重量部の割合で配合される。
(外添剤)
また、本発明のカラートナーには、必要に応じてコロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、酸化チタンなどの微粒子(外添剤)を外添してもよい。外添剤は、トナー粒子100重量部に対して0.2〜10重量部程度添加するのがよい。また、外添剤の体積平均粒径は1μm以下、好ましくは0.02〜0.8μmであるのがよい。前記トナー粒子に対して上記外添剤を外添することにより、トナーの流動性、保存安定性、クリーニング性等を制御することができる。また、トナー粒子に上記外添剤を外添する撹拌混合装置としては、トナー粒子と外添剤を乾式で撹拌混合できるものであれば特に限定されないが、外添剤がトナー粒子中に埋め込まれないようにヘンシェルミキサー、ナウターミキサーなどを用いるのが好ましい。
(トナーの製造方法)
本発明に用いるカラートナーの製造方法は特に限定されるものではなく、例えば粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法で製造することができる。特に、本発明におけるカラートナーは、トナーの粒径および形状を均一にすることができるうえで懸濁重合法で製造するのがよい。
懸濁重合法では、まずモノマーと、前記着色剤と、電荷制御剤と、架橋剤とを所定の割合で加え、それぞれ混合する。ついで、この混合溶液に重合開始剤を所定量加えたものを所定量の精製水に加え、さらに懸濁安定剤を所定の割合で加える。そしてミキサーなどを用いて懸濁させ、窒素雰囲気下、20〜90℃で2〜24時間程度攪拌(重合反応)し、所定の体積平均粒径のトナー粒子を得る。さらに、このトナー粒子に外添剤を所定量添加し、ついでヘンシェルミキサーで撹拌してカラートナー粒子を得る。
<透明トナー>
本発明に用いる透明トナーは、ワックス成分を必須成分とし、透明なバインダ樹脂、電荷制御剤および外添剤を含有する。
(ワックス成分)
前記ワックス成分としては特に限定はなく、例えばカルナバワックス、サトウワックス、木ワックス等の植物性ワックス;蜜ワックス、昆虫ワックス、鯨ワックス、羊毛ワックスなどの動物性ワックス;エステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュワックス(FTワックス)、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスなどが挙げられる。
特に、本発明では、透明性のうえで重量平均分子量が1,000〜10,000程度の合成炭化水素系ワックスを使用するのが好ましい。このワックスとしては、例えば低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、フィッシャートロプシュワックスなどが挙げられる。これらのワックスは単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。
前記ワックス成分は、示差走査熱量計による吸熱曲線における吸熱メインピークが70〜120℃の範囲にあるものが好ましい。吸熱メインピークが70℃未満にある場合、トナーブロッキング、およびホットオフセットが生じるおそれがあり、他方吸熱メインピークが120℃を超える場合、低温定着性が得られないおそれがある。
透明トナーに対するワックス成分添加量は、バインダ樹脂100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは3〜7重量部であるのがよい。これに対し、ワックス成分が1重量部より少ないとワックス成分による離型効果が得られない。また、20重量部を超えると、トナーのハンドリング性が悪くなるので好ましくない。
(バインダ樹脂)
透明トナーに含有されるバインダ樹脂としては、透明性に優れた樹脂であればその種類は特に制限されるものではなく、前記したカラートナーと同様のものを使用することができる。特に、本発明の透明トナーに含有されるバインダ樹脂としては、透明性のうえでポリエステル系樹脂であるのがよい。
ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものが使用できる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。
2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1、2−プロピレングリコール、1、3−プロピレングリコール、1、4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1、4−ブテンジオール、1、5−ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、1、4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノール類;ソルビトール、1、2、3、6−ヘキサンテトロール、1、4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1、2、4−ブタントリオール、1、2、5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1、2、4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1、3、5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1、2、4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1、2、5−ベンゼントリカルボン酸、2、5、7−ナフタレントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、4−ブタントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサントリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。
ポリエステル系樹脂の高化式フローテスターで測定した軟化点は、好ましくは110〜150℃、より好ましくは120〜140℃であるのがよい。
電荷制御剤および外添剤については、ほぼ透明である限り特に制限されるものではなく、前記したカラートナーと同様のものを使用することができる。また、透明トナーの製造方法については、カラートナーと同様の、例えば粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法、懸濁重合法などの公知の方法で製造することができる。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明の画像形成用トナーについて説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明で「部」は重量部を意味する。
なお、評価は以下に示すカラートナーおよび透明トナーの現像剤を用い、電子写真方式のカラープリンター(京セラミタ(株)製の商品名「エコシスLS−C8026N」の改造機で透明トナー層が、カラートナー画像の最表面に形成されるようにしたもの)によりカラー画像を形成し、画像濃度、光沢評価、オフセットを評価し、評価結果を図5の表A、Bに示した。
このうち画像の光沢性は、例えば光沢度計(堀場製作所製の商品名「GROSS CHECKER IG−330」を用いて60°の光沢度(グロス)を測定して評価し、本発明では、光沢性は60以下、好ましくは6〜15の範囲をよしとした。この範囲であれば、通常の画像から写真まで、所定の光沢性が得られる。なお、光沢性の調整は、例えばワックスの添加量や透明トナーの現像量などで調整することができる。また画像濃度は画像濃度測定装置、例えばマクベス反射濃度計(品番:RD914)を用いて測定し、1.20以上を良好とした。
(ブラック(BK)トナーの製造)
スチレンを50部、n−ブチルアクリレートを50部、着色剤としてカーボンブラックを9.3部、電荷制御剤(藤倉化成製の商品名「FCA−201PS」)を3部、架橋剤としてジビニルベンゼンを1部の割合でそれぞれ加え混合した。この混合溶液に重合開始剤2、2−アゾビス−2、4−ジメチルバレロニトリルを2部の割合で加えたものを、精製水の400部に加え、更に懸濁安定剤として第三リン酸カルシウムを5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.1部の割合でそれぞれ加えた。ついで、特殊機化工業社製の商品名「TKホモミキサー」を用いて、回転数7000rpmで20分間攪拌し、さらに窒素雰囲気下、70℃、回転数100rpmの条件で10時間攪拌(重合反応)し、体積平均粒径6.5μmの球形トナー1次粒子を得た。
(シアン(C)トナーの製造)
着色剤として、カーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントブルー15−1を用いた以外は、ブラックトナーの製造と同様にしてシアントナーを得た。
(マゼンタ(M)トナーの製造)
着色剤として、カーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントレッド122を用いた以外は、ブラックトナーの製造と同様にしてマゼンタトナーを得た。
(イエロー(Y)トナーの製造)
着色剤として、カーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントイエロー180を用いた以外は、ブラックトナーの製造と同様にしてイエロートナーを得た。
これらのトナーの粒子径は、全て重量平均粒子径が6.5μmとなるよう調整を行った。そしてこのトナー粒子に、シリカ微粒子(日本アエロジル社製の商品名「REA200」)を0.2部、酸化チタンを0.2部の割合でそれぞれ加え、ついでヘンシェルミキサーにて回転数3000rpmで2分間撹拌して各色の粒子を得た。
(透明トナーの製造)
バインダ樹脂としてポリエステル樹脂を使用し、該樹脂中に、ワックスとしてポリプロピレン樹脂をバインダ樹脂100重量部に対して3重量部添加し、さらに荷電制御剤として樹脂型正帯電の荷電制御剤をバインダ樹脂100重量部に対して1重量部添加して、ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株))にて混合後、2軸押出混練機((株)池貝製)により混練した。混練後、租粉砕、微粉砕、分級(日本ニューマチック(株)製風力式粉砕・分級機IDS−2型、DSX−2型)の工程をとおして透明のトナー(重量平均粒子径8.5μm)を作製した。
得られた5種類のトナーのうち、イエロー(Y)トナーを0.3mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.3mg/cm、シアン(C)トナーを0.3mg/cm、そして最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。なお、本実施例ではカラー画像が形成された箇所にのみ透明トナーを現像した。以下の実施例及び比較例も同様である。
このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.4mg/cmであり、このときのトータルな顔料濃度は計算上5.14%で、3色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.20と高く、またグロス(光沢)も9で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例1にて作成した5種類のトナーのうち、イエロー(Y)トナーを0.5mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.5mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.5mg/cmであり、このときのトータルな顔料濃度は計算上5.33%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロス(光沢)も9で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例1にて作成した5種類のトナーのうち、イエロー(Y)トナーを0.5mg/cm、シアン(C)トナーを0.5mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.5mg/cmであり、このときのトータルな顔料濃度は計算上5.33%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロス(光沢)も9で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例1にて作成した5種類のトナーのうち、マゼンタ(M)トナーを0.5mg/cm、シアン(C)トナーを0.5mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.5mg/cmであり、このときのトータルな顔料濃度は計算上5.33%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロス(光沢)も9で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例1にて作成した5種類のトナーのうち、ブラック(BK)トナーを0.9mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.4mg/cmであり、このときのトータルな顔料濃度は計算上5.14%で、画像部の画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロスも11で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例1における重合トナーの製造において、顔料の重量部を11.80重量部とし、それ以外の条件等は全く同じにしてトナーの顔料濃度10wt%のトナーを作成した。
そしてこの5種類のトナーのうち、イエロー(Y)トナーを0.45mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.45mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.7mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.6mg/cmであり、このときのトータルな顔料濃度は計算上5.63%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロス(光沢)も11で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例1における重合トナーの製造において、顔料の重量部を14.40重量部とし、それ以外の条件等は全く同じにしてトナーの顔料濃度12wt%のトナーを作成した。
そしてこの5種類のトナーのうち、イエロー(Y)トナーを0.35mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.35mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.7mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.4mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上6.00%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロス(光沢)も11で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
実施例6にて製造したトナーを用い、イエロー(Y)トナーを0.35mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.35mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.9mg/cm、それぞれ紙上に存在するように現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.8mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上6.00%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高く、またグロス(光沢)も11で非常に光沢のある画像が得られ、定着時のオフセットも発生しなかった。
(比較例1)
実施例1における重合トナーの製造において、顔料の重量部を5.37重量部とし、それ以外の条件等は全く同じにしてトナーを作成した。得られた5種類のトナーのうちイエロー(Y)トナーを0.3mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.3mg/cm、シアン(C)トナーを0.3mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.4mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上3.21%で、3色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ、1.00と低かったが、グロス(光沢)は9と光沢のある画像であり、定着時のオフセットも発生しなかった。
(比較例2)
比較例1にて作成したトナーのうち、イエロートナーを0.5mg/cm、マゼンタトナーを0.5mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.5mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上3.33%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ、1.00と低かったが、グロス(光沢)は9と光沢のある画像であり、定着時のオフセットも発生しなかった。
(比較例3)
実施例1にて作成した5種類のトナーのうち、ブラックトナーを0.5mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを1.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するように現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで2.0mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上2.00%で、画像部の画像濃度を測定したところ0.9と低く、またグロス(光沢)に関しても4と非常に低く、定着時のオフセットも発生した。
(比較例4)
実施例1で作成したトナーにおいて、顔料の重量部を18重量部とし、それ以外の条件等は全く同じにしてトナーを作成したところ、顔料が過剰なため、モノマ−中への顔料分散がうまくいかず、他の添加剤の分散も阻害してトナー粒子が形成されなかった。
(比較例5)
実施例6にて作成した重合トナーを用い、5種類のトナーのうちイエロー(Y)トナーを0.45mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.45mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを0.10mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで1.0mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上9.00%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.30と高かったものの、グロス(光沢)が4と非常に低い画像であったが定着時のオフセットは発生しなかった。
(比較例6)
実施例6にて作成した重合トナーを用い、5種類のトナーのうちイエロー(Y)トナーを0.45mg/cm、マゼンタ(M)トナーを0.45mg/cm、最終的な画像の最表面に透明トナーを1.5mg/cm、それぞれ紙上に存在するようにプロセス条件を設定して現像を行い、定着を行った。このとき、低温オフセットマージンを確認するため、130℃においてオフセットが発生するかしないかを調査した。紙上へのトナーの現像量は、トナーが重なりあったところで2.40mg/cmであり、トータルな顔料濃度は計算上3.75%で、2色重なり合っている部分について画像濃度を測定したところ1.00と低く、またグロス(光沢)が4と非常に低い画像であると共に、定着時に低温オフセットが発生した。
以上の結果を纏めたのが図5の表である。この図5における表Aからわかるとおり、スチレン50部、n−ブチルアクリレートを50部に着色剤としての顔料を重量部にして9.30、11.80、14.40だけ加え、紙上のトータルな顔料濃度(比率)が計算上5.00%から6.00%となった実施例1乃至8では、いずれも画像濃度が1.2か1.3と高く、グロス(光沢)も9または11で光沢性があって定着時オフセットも発生しなかった。
それに対し、図5表Bに示した比較例のうち、顔料重量部が5.37と7%より低く、紙上のトータルな顔料濃度(比率)も計算上3.21%、3.33%と5%以下の比較例1、2では、グロス(光沢)が9で光沢があると共に定着時オフセットも発生しなかったが、画像濃度が1.0と低かった。
また、顔料重量部が8.80と11.33で7〜15%の範囲に入ってはいるが、紙上のトータルな顔料濃度(比率)が計算上2.00%、2.40%の比較例3、6では、画像濃度が0.9、1.0と低いと共にグロス(光沢)が4と光沢がなく、定着時オフセットが発生した。また、顔料重量部が18.0と15%以上であった比較例4は、前記したように顔料が過剰なため、モノマ−中への顔料分散がうまくいかず、他の添加剤の分散も阻害して粒子が形成されなかった。
さらに、顔料重量部が11.33と7〜15%の範囲に入ってはいるが、紙上のトータルな顔料濃度(比率)が計算上9.0%と8.5%を超える比較例5では、画像濃度が1.3と高いと共に定着時オフセットも発生しなかったものの、グロス(光沢)が4と光沢がなかった。
以上の結果から見て、カラートナーに含まれる顔料は、7%以上15%以下であることが好ましく、該カラートナーを使用して記録媒体上に形成した未定着画像上の最表面にさらに透明トナーを現像したとき、最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率が、5.0%以上8.5%未満となるようにすることが好ましいことがわかる。
本発明によれば、光沢性があり、画像濃度が低くなったり定着不良やオフセットも発生しない良好な画像が得られる画像形成方法を提供することができる。
本発明になる画像形成方法を実施する画像形成装置の一例である。 画像形成部における現像器を拡大した拡大断面図である。 画像形成装置における定着手段を拡大した拡大断面図である。 本発明になる画像形成方法を実施する画像形成装置の他の例である。 トナーの組成を変化させた実施例と比較例を用い、本発明になる画像形成方法を実施して評価した結果の一覧である。
符号の説明
1 帯電手段
2 露光手段
3 現像手段
4 転写ローラ
5 クリーニング手段
7、7’ 定着手段
10 ハウジング
11 転写搬送ベルト(転写体)
12、12’ ローラ
13 給紙カセット
31 現像スリーブ(現像剤担持体)
32 撹拌部材
41、42、43 ローラ
44 転写ローラ
45 中間転写ベルト(転写体)
46 クリーニング手段
61、62、63、64、65 感光体ドラム(像担持体)
71 上定着ローラ
72 下定着ローラ
73、74 定着ローラ
101、102、103、104、105 画像形成部

Claims (1)

  1. 電子写真方式により感光体上に形成した潜像をカラートナーにより現像してトナー画像を形成し、中間転写体を介し、または直接記録媒体に転写した後、加熱および加圧により前記記録媒体にトナー画像を定着する画像形成方法において、
    前記カラートナーは含まれる顔料が7%以上15%以下であり、該カラートナーを使用して記録媒体上に形成した未定着画像上の最表面に、粉砕法あるいは重合法によって作成した透明トナーをさらに現像し、最終的な画像における透明トナーを含めた全トナー成分中の顔料の比率が、5.0%以上8.5%未満となるようにトナー画像を形成した後で加熱および加圧定着することを特徴とする画像形成方法。
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