JP4016963B2 - 着色剤の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、着色剤の評価方法に関する。
従来、静電潜像現像用トナーとしては、バインダー樹脂と酸化鉄とを含有するトナーが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この種のトナーは、磁性トナーと呼ばれるもので、主に磁性一成分現像方式を採用した画像形成装置において使用されている。
また、酸化鉄は、トナーに磁性を付与するための磁性粉として機能する他、黒色の着色剤としても機能する。したがって、非磁性一成分現像方式を採用した画像形成装置において使用されるトナーであっても、酸化鉄を黒色の着色剤として採用することができる。
さらに、下記特許文献1では、バインダー樹脂中における酸化鉄の分散性を向上させるため、酸化鉄の表面をカップリング剤で処理することも提案されている。酸化鉄の表面には水酸基が存在するため、酸化鉄は、親水性を示し、バインダー樹脂との親和性が必ずしも良くないが、酸化鉄の表面をカップリング剤で処理すると、酸化鉄表面の水酸基がマスクされて酸化鉄表面が疎水化されるため、バインダー樹脂中における酸化鉄の分散性が向上する。
特許第3049865号公報
ところで、上述の如く酸化鉄の表面をカップリング剤で処理する場合、カップリング剤の使用量や、カップリング剤の加水分解の程度など、様々な要因が重なって酸化鉄の表面処理の状態は変わるため、各種条件の違いに応じて表面処理後の酸化鉄の物性にもばらつきが生じる。そのため、必ずしも、カップリング剤で表面処理の施された酸化鉄すべてが、静電潜像現像用トナーに配合するための着色剤として効果的な訳ではなく、効果的な着色剤を選定する必要がある。
しかしながら、静電潜像現像用トナーに配合するための着色剤を選定するための有効な評価方法は未だ確立されていない。つまり、従来は、適宜設定された製造条件下で製造された着色剤を使用してトナーを製造した後、実際に静電潜像の現像、記録媒体への転写を試行するのみで、着色剤そのものの評価を行って静電潜像現像用トナーに配合するための着色剤を選定することは行われていなかった。
また、感光体上に残存するトナーを除去するためのクリーニングブレードを備えていないクリーナーレス静電現像プロセスを採用した画像形成装置においては、記録媒体への転写不良が発生して感光体上にトナーが残存すると、次に記録媒体への記録を行った際にゴースト(残像)が発生する等、記録媒体上に記録されることになる画像の品質に悪影響を及ぼすことがある。そのため、この種の画像形成装置においては、転写不良が発生しにくいトナーを使用することが重要である。
しかしながら、静電潜像現像用トナーに配合される着色剤の物性と転写不良との関係についても未だ検討された例はない。
このような状況下において、本件発明者らは、酸化鉄の表面をカップリング剤で処理してなる着色剤を、バインダー樹脂中に配合して静電潜像現像用トナーを製造するに当たり、特定の評価方法を用いて選定された着色剤を使用すると、クリーナーレス静電現像プロセスを採用した画像形成装置においても、記録媒体への転写不良が発生せず、記録媒体上に記録されることになる画像の品質を向上させることができることを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、その目的は、酸化鉄の表面をカップリング剤で処理してなる着色剤を、バインダー樹脂中に配合して静電潜像現像用トナーを製造する場合に、着色剤として好適なものを選定可能な着色剤の評価方法を提供することにある
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
発明の着色剤の評価方法は、
静電潜像現像用トナーに配合される着色剤の評価方法であって、
前記着色剤は、表面を疎水化するカップリング剤により表面処理の施された酸化鉄からなり、
前記着色剤のpHを測定する第1の試験と、
前記着色剤の前記カップリング剤による表面被覆率を算出する第2の試験と、
前記着色剤の嵩変化率を求める第3の試験とを実施して、
前記pHが5.3〜7.7、前記カップリング剤による表面被覆率が26.7〜81.6%、且つ、前記嵩変化率が30.9〜50.0%を示す前記着色剤を選定する
ことを特徴とする。
発明において、着色剤は、表面を疎水化するカップリング剤により表面処理の施された酸化鉄からなる。
酸化鉄としては、マグヘマイト粒子、マグネタイト粒子、マグヘマイトとマグネタイトとの中間酸化物であるベルトライド化合物粒子などの酸化鉄粒子を利用することができる。また、酸化鉄粒子中には、酸化鉄粒子の特性を阻害しない範囲内で、鉄および酸素以外の不純物が含まれていてもよく、例えば、Mn、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、Ba、Sr、Pbなどが含まれていてもよい。酸化鉄粒子の形状は、針状、立方体状、八面体状、球状、板状などから適宜選ばれていればよく、比表面積は1〜30m2/g程度が好ましい。
カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタン系、アルミニウム系などのカップリング剤を用いることができるが、中でもシラン系カップリング剤が好ましい。シラン系カップリング剤としては、一般式:X−Si−(OR)nで示されるような物質(ただし、Xはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基などの有機官能基、ORはメトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、nは1〜3の整数。)を用いることができる。
このようなシラン系カップリング剤の具体的な物質名としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−B(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
このようなカップリング剤は、母体となる酸化鉄粒子100重量部に対して0.5〜5重量部を使用するのが好ましい。具体的な表面処理の方法としては、湿式法や乾式法を考えることができる。湿式法は、例えば、酸化鉄を水または有機溶剤などの分散媒中に分散させてスラリー化し、攪拌しながらカップリング剤を添加する方法である。このような湿式法では、液中で酸化鉄を分散させるため、酸化鉄を比較的容易に一次粒子レベルまで分散させることができるので、均質な表面処理が可能である。一方、乾式法は、例えば、酸化鉄をヘンシェルミキサー等の高速攪拌機中で攪拌しながら、カップリング剤そのものまたはカップリング剤を水や有機溶剤で希釈したものを噴霧する方法である。このような乾式法は、特に乾燥工程による極端な凝集体が発生しにくいため、大量生産に適している。本発明における着色剤は、湿式法、乾式法、どちらの方法で処理されていても構わない。
以上のような着色剤を対象にして、本発明の評価方法においては、次に説明するような第1〜第3の試験を実施する。
第1の試験は、pHを測定する試験であり、具体的な試験手順としては、例えば、JIS K−5101−1991 26(3.1)煮沸法に準じて、次のような手順でpHの測定を行うことができる。まず、上記着色剤(=表面処理済みの酸化鉄)5gと純水100mlをビーカー(容量200ml)に入れ、7分間煮沸した後、室温まで冷却する。ビーカーからは煮沸に伴って水分が蒸発するので、その蒸発分に相当する量の水を補うため、別に水だけを煮沸して室温まで冷却し、その水を上記蒸発分に相当する量だけビーカーに加える。そして、ビーカー内の着色剤および水をよく攪拌して、pH/IONメーター
F−24(株式会社堀場製作所製)で測定する。
第2の試験は、カップリング剤による表面被覆率を算出する試験であり、例えば、次のような手順で表面被覆率を算出することができる。まず、カップリング剤固有の最小被覆面積a(m2/g)と、処理対象となる酸化鉄のBET比表面積b(m2/g)および量w’(g)から、酸化鉄表面一層を被覆するのに必要なカップリング剤の添加量w(g)を、下記数式1に基づいて算出する。
[数1]
カップリング剤の添加量 w(g) = (w’×b)/a
この理論上酸化鉄表面一層を被覆する添加量wで処理した場合に、すべて酸化鉄表面の水酸基とシランカップリング剤とが結合した状態を、被覆率100%とする。そして、処理後の酸化鉄を対象にして炭素元素分析にてトータルカーボン量を測定し、この測定値を、被覆率100%の場合のトータルカーボン量に相当するものとして規定する。
続いて、この処理済み酸化鉄を有機溶剤で洗浄することで、化学的に結合していないカップリング剤を除去する。そして、洗浄・乾燥後の酸化鉄を再度炭素元素分析にてトータルカーボン量を測定する。この測定値は、化学的に結合しているカップリング剤に由来するトータルカーボン量に相当するものと考えられる。
したがって、これらの測定値から、酸化鉄表面に化学的に吸着したカップリング剤による表面被覆率を算出することができる。
第3の試験は、嵩変化率を求める試験であり、例えば、次のような手順で嵩変化率を算出することができる。まず、直径10mmの円筒容器に蒸留水3mlを入れておく。また、上記着色剤(=表面処理済みの酸化鉄)1重量部を、3重量部のスチレンモノマー中に分散させて分散液を調製する。そして、この分散液3mlを、上述の円筒容器の底部から静かに注入する。すると、蒸留水を主成分とする第1の層の下方に、スチレンモノマーおよび着色剤を主成分とする第2の層が形成されるので、注入直後に第2の層の高さaを計測する。さらに、注入から60分間静置すると、上記第2の層からスチレンモノマーの一部が分離して、上記第1の層の上方に、スチレンモノマーを主成分とする第3の層が形成されるので、注入から60分経過後の第2の層の高さbを計測する。そして、これらの高さa,bに基づいて、嵩変化率cを下記数式2に基づいて算出する。
[数2]
嵩変化率 c(%) = (1−b/a)×100
そして、以上三種の試験を実施したら、その試験結果に基づいて、pHが5.3〜7.7、カップリング剤による表面被覆率が26.7〜81.6%、且つ、嵩変化率が30.9〜50.0%を示す着色剤を選定する。
着色剤のpHは、酸化鉄表面のカップリング剤の吸着量(被覆率)とカップリング剤の官能基に依存して変化するものと考えられ、カップリング剤の結合が不適切な場合、未反応のアルコキシ基、水酸基、シラノール基等の影響により、着色剤のpHが上記数値範囲外の不適切な値を示すものと推察される。着色剤のpHが上記数値範囲内にない場合、着色剤の分散性は悪くなる傾向が現れ、例えば、粉砕法においては材料の混練工程で半溶融状態のバインダー樹脂中での分散性が悪くなるおそれがある。また、懸濁重合法においては懸濁液の分散安定性が悪くなるおそれがある。
また、カップリング剤による表面被覆率は、化学的吸着または強固な物理的吸着により酸化鉄表面に結合しているカップリング剤の量を示すものと考えられる。ここで、カップリング剤の量を示すパラメータとしては、例えば、カップリング剤の配合量(配合比)なども考えられる。しかし、このような配合量には、酸化鉄表面に結合していないカップリング剤、有機溶剤洗浄で除去されてしまうような形態で存在するカップリング剤まで含まれるため、このようなカップリング剤は、仮に酸化鉄表面付近に存在していたとしても、トナー製造時に酸化鉄から剥がれてしまう。この点、上記表面被覆率は、化学的吸着または強固な物理的吸着により酸化鉄表面に結合しているカップリング剤の量を反映していると考えられるので、実質的な表面改質効果を評価する上で有効であると考えられる。上記表面被覆率が26.7%未満の場合、化学的吸着または強固な物理的吸着により酸化鉄表面に結合しているカップリング剤の量が過小になるため、カップリング剤による表面改質効果が不十分となり、疎水性が低くなり、バインダー樹脂中への分散性が悪くなる。一方、上記表面被覆率が81.6%を超過する場合、化学的吸着または強固な物理的吸着により酸化鉄表面に結合しているカップリング剤の量が過大になるため、カップリング剤が多重に酸化鉄を被覆して多層構造を形成する傾向が現れるものと考えられ、過剰なアルコキシ基や加水分解した水酸基の存在確率が高くなり、これらが着色剤の分散性に悪影響を及ぼすものと推察される。
さらに、嵩変化率は、着色剤の有機材料に対するなじみの良さと分散性の高さとのバランスがよいものを選定するための指標である。上記スチレンモノマーの分離量が多い場合は、第3の層が厚くなり、その分だけ第2の層が薄くなるので、嵩変化率は大きくなるが、これは着色剤とスチレンモノマーとのなじみが悪いことを意味しており、嵩変化率が50.0%を上回るものは、着色剤とスチレンモノマーとのなじみが過剰に悪くなる傾向があるので望ましくない。一方、スチレンモノマーの分離量が少ない場合は、第3の層が薄くなり、その分だけ第2の層が厚くなるので、嵩変化率は小さくなるが、これは、酸化鉄がスチレンモノマー中で凝集体を形成し、酸化鉄の嵩体積が大きくなり、凝集体の内部にモノマーが保持されていることを意味しており、嵩変化率が30.9%を下回るものは、有機材料中での酸化鉄の分散性が過剰に低くなる傾向があるので望ましくない。つまり、この嵩変化率が過剰に大きいものや過剰に小さいものを排除することで、有機材料に対するなじみの良さと分散性の高さとのバランスがよい着色剤を選定できるようになり、その結果、トナー化した際に帯電性や流動性が良好なトナーを得ることができるものと推察される。
以上の評価方法によって選定された着色剤は、静電潜像現像用トナーに配合される着色剤として好適なものとなる。ただし、静電潜像現像用トナーを製造する際には、本発明の評価方法によって選定された着色剤による特性を阻害しない範囲内であれば、本発明の評価方法によって選定された着色剤に加えて補助的に他の着色剤が少量加えられていても問題はない。他の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、その他の顔料や染料を用いることができる。
静電潜像現像用トナーの製造方法は、この種の静電潜像現像用トナーの粒子(以下、トナー粒子という)を製造する際に利用されている公知の手法を任意に採用することができ、例えば、バインダー樹脂や着色剤(必要に応じてその他の添加剤等)を溶融混練し、冷却後に所望の粒径分布となるように粉砕・分級する粉砕法によって製造してもよいし、適当な水系媒体中でバインダー樹脂の原料となる重合性単量体と着色剤と(必要に応じてその他の添加剤と)を含む重合性単量体を重合する重合法によって製造してもよい。再生紙でも良好な画質を与えるトナーを得る観点から重合法により製造したものを用いるのが好ましい。重合法による製造は、通常、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、あるいは溶解懸濁法(乳化分散法)などによって行われる。
また、トナー粒子はカプセル構造やコアシェル構造などという、異なる重合体を組み合わせて得られるカプセル構造であってもよい。カプセル構造のトナー粒子(以下、カプセルトナーということがある)は粉砕法により得られたものでも、重合法により得られたものであってもよい。
トナー粒子の粒径は、体積平均粒径(dv)が3〜12μm、好ましくは4〜10μmであり、体積平均粒径と個数平均粒径(dn)の比(dv/dn)が1〜1.3の範囲のものであるのが望ましい。
トナー粒子の製造時に使用可能なバインダー樹脂の具体例としては、従来からトナーに広く用いられている樹脂類、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体の重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用できる。
また、重合法によるトナー粒子製造に用いられる好ましい重合性単量体としては、モノビニル系単量体を挙げることができる。具体的には、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル酸の誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のモノオレフィン系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物;などのモノビニル系単量体が挙げられる。モノビニル系単量体は、単独で用いてもよいし、複数の単量体を組み合わせて用いてもよい。これらモノビニル系単量体のうち、スチレン系単量体や、スチレン系単量体とアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体との併用などが好適に用いられる。
重合法によるトナー粒子製造において、架橋性単量体や架橋性重合体などの架橋性化合物を重合性単量体と共に用いることはホットオフセット改善に有効である。架橋性単量体は、2以上の重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有する単量体である。具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、およびこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル;1,4−ブタンジオール、1,9−ノナンジオール等の脂肪族両末端アルコール由来の(メタ)アクリーレート;N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル等のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物等を挙げることができる。架橋性重合体は、分子内に2個以上の水酸基を有するポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステルやポリシロキサン由来の(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの架橋性単量体および架橋性重合体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。使用量は、重合性単量体100重量部当たり、通常10重量部以下、好ましくは0.1〜2重量部である。こうした重合性単量体や架橋性化合物が重合してバインダー樹脂となる。
重合法によるトナー粒子製造で用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス−2−メチル−N−1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルプロピオアミド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物;メチルエチルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、アセチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーブチルネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、1,1’,3,3’−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類などを例示することができる。また、これら重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を挙げることができる。
こうした中でも特に、使用される重合性単量体に可溶な油溶性の重合開始剤を選択することが好ましく、必要に応じて水溶性の重合開始剤をこれと併用することもできる。上記重合開始剤は、重合性単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜15重量部、更に好ましくは0.5〜10重量部用いる。重合開始剤は、重合性単量体組成物中に予め添加することができるが、場合によっては、造粒工程終了後の懸濁液に添加することもできる。
さらに、上記以外の添加剤としては、トナーの性能を向上させるため、離型剤や帯電制御剤などが添加できる。また、重合法による製造に際して、更に分子量調整剤などを添加することもできる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレンなどの低分子量ポリオレフィンワックス類や分子末端酸化低分子量ポリプロピレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量末端変性ポリプロピレンおよびこれらと低分子量ポリエチレンのブロックポリマー、分子末端酸化低分子量ポリエチレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量ポリエチレンおよびこれらと低分子量ポリプロピレンのブロックポリマーなどの末端変性ポリオレフィンワックス類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、ホホバなどの植物系天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラクタムなどの石油系ワックスおよびその変性ワックス;モンタン、セレシン、オゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ジペンタエリスリトールヘキサミリステートなどの多官能エステル化合物;フタル酸ジステアリル、フタル酸ジベヘニル、イソフタル酸ジステアリル、イソフタル酸ジベヘニル、トリメリット酸ジステアリルモノベヘニルなどの芳香族多価カルボン酸アルキルエステル化合物(アルキル部分の炭素数が15以上);など1種あるいは2種以上が例示される。これらは1種あるいは2種以上を混合して使用される。
帯電制御剤は、トナーの帯電性を向上させるために、トナー粒子中に含有させることが好ましい。帯電制御剤としては、各種の帯電制御剤を用いることができる。帯電制御剤としては、例えば、ボントロンN01(オリエント化学社製)、ボントロンN04(オリエント化学社製)、ボントロンN07(オリエント化学社製)、ニグロシンベースEX(オリエント化学社製)、スピロンブラックTP415(保土ケ谷化学社製)、スピロンブラックTP302(保土ケ谷化学社製)、スピロンブラックTRH(保土ケ谷化学社製)、T−77(保土ケ谷化学社製)、ボントロンS−34(オリエント化学社製)、ボントロンE−81(オリエント化学社製)、ボントロンE−84(オリエント化学社製)、ボントロンE−89(オリエント化学社製)、ボントロンF−21(オリエント化学社製)、COPY CHRGE NX(クラリアント社製)、COPY CHRGE NEG(クラリアント社製)、COPY BLUE PR(クラリアント社製)、TNS−4−1(保土ケ谷化学社製)、TNS−4−2(保土ケ谷化学社製)、LR−147(日本カーリット社製)、FCA−201(藤倉化成)、FCA−1001(藤倉化成)等の帯電制御剤、特開平11−15192号公報、特開平3−175456号公報、特開平3−243954号公報などに記載の4級アンモニウム(塩)基含有共重合体や特開平3−243954号公報、特開平1−217464号公報、特開平3−15858号公報などに記載のスルホン酸(塩)基含有共重合体等の帯電制御剤(帯電制御樹脂)を用いることができる。帯電制御樹脂は、バインダー樹脂との相溶性が高く、高速での連続印刷においても帯電性が安定したトナーを得ることができる点で好ましい。帯電制御剤は、バインダー樹脂または重合性単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜7重量部の割合で用いられる。
懸濁重合法によりトナー粒子を製造する場合は、分散安定剤を用いるのが好ましい。分散安定剤の具体例としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸カルシウムなどのリン酸塩;酸化アルミニウム、酸化チタン等の金属酸化物;などの金属化合物や、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄等の金属水酸化物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン等水溶性高分子;アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることができる。これらのうち、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、重合体粒子の粒径分布を狭くすることができ、画像の鮮明性が向上するので好適である。
難水溶性金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、その製法による制限はないが、水溶性多価金属塩化合物の水溶液のpHを7以上に調整することによって得られる難水溶性の金属水酸化物のコロイド、特に水溶性多価金属塩化合物と水酸化アルカリ金属塩との水相中の反応により生成する難水溶性の金属水酸化物のコロイドを用いることが好ましい。
難水溶性金属化合物のコロイドは、個数粒径分布D50(個数粒径分布の50%累積値)が0.5μm以下で、D90(個数粒径分布の90%累積値)が1μm以下であることが好ましい。コロイドの粒径が大きくなると重合の安定性が崩れ、またトナーの保存性が低下する。
分散安定剤は、重合性単量体100重量部に対して、通常0.1〜20重量部の割合で使用する。この割合が低すぎると、重合性単量体組成物の液滴を十分に安定して分散させることが困難であり、重合体粒子の凝集物が生成し易くなる。逆に、この割合が高すぎると、水系分散媒体中の粘度が上昇し、重合トナー粒径の分布が広くなるので、収率が低下する。
以上説明したようなトナー粒子に対して、さらに外添剤として非晶質シリカ微粒子(以下、シリカという)を付着させると好ましい。シリカを外添剤として用いることにより、再生紙でも良好な画質を与えるトナーを得ることができる。外添剤の量は、特に限定されないが、トナー粒子100重量部に対して、通常0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜6部である。
シリカは、ケイ素以外の金属不純物含量が1.0ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であると望ましい。シリカの金属不純物含量が大きいと高温高湿下での帯電量の低下が大きく、かぶり易いという問題の生じるおそれがある。またシリカは、比表面積が5〜300m2/g、好ましくは10〜250m2/gであるとよい。また、シリカは大きさの異なる数種のものを組み合わせてもよい。例えば、比表面積が10〜100m2/gのシリカと100〜250m2/gのシリカを組み合わせるのもよい。比表面積が小さすぎるものは、再生紙への印刷の際、低温低湿下でかすれるという問題が生じる傾向にあり、比表面積が高すぎるものは、フィルミングが発生するという問題を生じる傾向にある。
このようなシリカは、例えば、高純度のアルコキシシランを加熱蒸発させた後、不活性ガス(窒素ガスやアルゴンガスなど)気流に乗せて酸水素火炎バーナーに導入し、水素ガス、酸素ガス、窒素ガス、メタンガスなどの可燃性ガスの存在する火炎中で燃焼分解するにより得られる。アルコキシシランの種類、および、この工程で使用する各種のガスの種類とその使用比率などとを変化させることにより比表面積を制御することができる。
このようなアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、トリメチルブトキシシランが挙げられる。また、シリカは、こうしたアルコキシシランのオリゴマーやポリマーを用いても製造することができる。アルコキシシランを高純度にする方法は特に制限されないが、蒸留などの一般的な手法を採用すればよい。
また、こうしたシリカは、シランカップリング剤やシリコーンオイルなどで疎水化処理したものであってもよい。疎水化処理されたシリカは、メタノール法で測定される疎水化度が30〜90%であるものが好ましい。
このようなシリカ以外にも、一般的にトナーの外添剤として用いられる有機または無機の微粒子を用いることができる。有機微粒子としては、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、コアがメタクリル酸エステル共重合体でシェルがスチレン重合体で形成されたコアシェル型粒子などが挙げられる。無機微粒子としてシリカ以外の酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどを用いることもできる。こうしたシリカ以外の微粒子は、全外添剤量に対して50重量%以下、好ましくは45重量%以下の範囲で併用するのが望ましい。
以上説明したようなトナー粒子を製造するに当たって、上述した評価方法にて選定された着色剤を配合して製造された静電潜像現像用トナーを利用すると、クリーナーレス静電現像プロセスを採用した画像形成装置においても、記録媒体への転写不良が発生せず、記録媒体上に記録されることになる画像の品質を向上させることができる。
この効果は、本件発明者らが、複数の着色剤試料を対象にして上記各試験を実施して、各試料のpH、表面被覆率、および嵩変化率を求め、それら着色剤試料を配合したトナー試料を作製し、転写不良の程度を測定することによって確認されたものである。転写不良を抑制できる理由については、今のところ明確に解明されてはいない。
ただし、上記のような条件を満足する着色剤を使用することで、トナー中の着色剤の分散性、および他のトナー構成材料との存在状態バランスなどが良好になり、トナーの帯電性や流動性が改善されるため、その結果、転写工程において転写不良が発生しにくいトナーを得ることができるのではないかと推察される。
以上説明した通り、本発明によれば、酸化鉄の表面をカップリング剤で処理してなる着色剤を、バインダー樹脂中に配合して静電潜像現像用トナーを製造する場合に、着色剤として好適なものを選定可能な着色剤の評価方法を提供することができる
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
(1)着色剤の製造方法
まず、実施例および比較例で用いた着色剤1〜21の配合を表1に示す。
使用した酸化鉄は、MTS206(戸田工業製)であり、平均粒子径は0.22μm、BET比表面積は8.8m2/gである。下記表1中、着色剤12のみ50gの酸化鉄を処理したが、着色剤12以外は100gの酸化鉄を処理した。また、この酸化鉄に対するカップリング剤の処理量は、着色剤1〜21のそれぞれで下記表1の通りとした。カップリング処理の方法は、カップリング剤を10%アルコール水溶液で希釈したものを用意し、酸化鉄をミキサーで攪拌しながら上記カップリング剤溶液を添加する方法とした。
Figure 0004016963
上記表1に示した着色剤1〜21を、次の手順で製造した。
各着色剤1〜21を製造する際に用いた酸化鉄およびカップリング剤の量は、上記表1に記載した通りであり、まず、カップリング剤を10%のアルコール水溶液に加え、完全に分散(溶解)するまで混合することにより、カップリング剤溶液を得る。このとき、アルコール水溶液の量は、カップリング剤の量に対し、2〜5倍量を使用した。
酸化鉄粒子(マグネタイト粒子)をミキサー(ヘンシェルミキサーまたはスーパーミキサー)に入れ、酸化鉄粒子を均一に攪拌しながら、上記カップリング剤溶液を少量ずつ添加する。カップリング剤溶液を全量添加してから、さらに5〜10分間攪拌混合する。
混合終了後、湿っている酸化鉄粒子を取り出し、浅いトレー上に均一に広げる。100℃〜150℃で1時間乾燥する。乾燥後、塊になっている部分をよくほぐすことにより、所期の着色剤粒子を得る。
(2)着色剤の評価方法
次の三種の試験により、上記着色剤1〜21の評価を行った。
[pH測定試験]
pH測定試験は、JIS K−5101−1991 26(3.1)煮沸法に準じて、次のような手順で実施した。
まず、上記各着色剤5gと純水100mlをビーカー(容量200ml)に入れ、7分間煮沸した後、室温まで冷却した。ビーカーからは煮沸に伴って水分が蒸発するので、その蒸発分に相当する量の水を補うため、別に水だけを煮沸して室温まで冷却し、その水を上記蒸発分に相当する量だけビーカーに加えた。そして、ビーカー内の着色剤および水をよく攪拌して、pH/IONメーター F−24(株式会社堀場製作所製)でpHを測定した。
[表面被覆率の算出]
カップリング剤固有の最小被覆面積a(m2/g)と、処理対象となる酸化鉄のBET比表面積b(m2/g)および量w’(g)から、酸化鉄表面一層を被覆するのに必要なカップリング剤の添加量w(g)=(w’×b)/a(g)を算出して、表面処理を行った。
処理後の酸化鉄を対象にして炭素元素分析にてトータルカーボン量を測定した。この測定値を、被覆率100%の場合のトータルカーボン量に相当するものとして規定する。
続いて、この処理済み酸化鉄を有機溶剤で洗浄することで、化学的に結合していないカップリング剤を除去した。そして、洗浄・乾燥後の酸化鉄を再度炭素元素分析にてトータルカーボン量を測定した。この測定値は、化学的に結合しているカップリング剤に由来するトータルカーボン量に相当するものと考えられる。
これらの測定値の比から、酸化鉄表面に化学的に吸着したカップリング剤による表面被覆率を算出した。
[嵩変化率の算出]
まず、図1(a)に示すように、直径10mmの円筒容器に蒸留水3mlを入れておく。また、上記着色剤1重量部を、3重量部のスチレンモノマー中に分散させて分散液を調製する。そして、この分散液3mlを、上述の円筒容器の底部から静かに注入する。すると、図1(b)に示すように、蒸留水を主成分とする第1の層の下方に、スチレンモノマーおよび着色剤を主成分とする第2の層が形成されるので、注入直後に第2の層の高さaを計測する。さらに、注入から60分間静置すると、図1(c)に示すように、上記第2の層からスチレンモノマーの一部が分離して、上記第1の層の上方に、スチレンモノマーを主成分とする第3の層が形成されるので、注入から60分経過後の第2の層の高さbを計測する。そして、これらの高さa,bに基づいて、嵩変化率c=(1−b/a)×100を算出する。
なお、スチレンモノマーの分離量が多い場合は、第3の層が厚くなり、その分だけ第2の層が薄くなる。これは、着色剤とスチレンモノマーとのなじみが悪いことを意味する。逆に、スチレンモノマーの分離量が少ない場合は、第3の層が薄くなり、その分だけ第2の層が厚くなる。これは、酸化鉄がスチレンモノマー中で凝集体を形成しているため、酸化鉄の嵩体積が大きくなっており、さらに凝集体の内部にモノマーが保持されていることを意味し、有機材料中での酸化鉄の分散性が低いことを示している。したがって、この嵩変化率が過剰に大きいものや過剰に小さいものを排除することで、有機材料に対するなじみの良さと分散性の高さとのバランスがよい着色剤を選定できるようになり、その結果、トナー化した際に帯電性や流動性が良好なトナーを得ることができるものと考えられる。
以上三種の試験の結果を、下記表2に示す。
Figure 0004016963
なお、上記表2において、着色剤1〜着色剤10は、本発明の着色剤の評価方法による選定対象となる結果が得られたものであり、これらは本発明の着色剤の実施例に相当する。一方、着色剤11〜着色剤21は、本発明の着色剤の評価方法による選定対象となる結果が得られていないものであり、これらは比較例に相当する。
(3)静電潜像現像用トナーの製造方法
上記着色剤1〜着色剤21を使用して、トナー1〜22を製造した。各トナー1〜22と着色剤1〜21との対応関係、および着色剤の配合量を表3に示す。
Figure 0004016963
上記トナー1〜22の製造手順は、次の通りである。
まず、上記着色剤1〜着色剤21のいずれかと、スチレン80重量部、n−ブチルアクリレート20重量部、帯電制御剤(商品名「スピロンブラックTP−415」、保土ヶ谷化学社製)0.5重量部、ジビニルベンゼン0.6重量部、t−ドデシルメルカプタン1重量部、およびサゾールワックス(商品名「パラフリント スプレー 30」、サゾール社製)2重量部を室温下、ビーズミルで分散させ、均一混合液を得た。この混合液を攪拌しながら、重合開始剤「パーブチルO」(商品名;日本油脂社製)5重量部を添加し、液滴が均一になるまで攪拌を継続し、重合性単量体組成物を得た。
この重合性単量体組成物を水中に投入しTKホモミキサーを用いて12000rpmの回転数で高剪断攪拌して、重合性単量体混合物の液滴を造粒した。この造粒した重合性単量体混合物の水分散液を、攪拌翼を装着した反応器に入れ、90℃で重合反応を開始させ、8時間重合した後冷却し、重合体粒子の水分散液を得た。
上記により得た重合体粒子の水分散液を攪拌しながら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500重量部を加えて再スラリー化し水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて45℃で2昼夜乾燥を行った。
この乾燥物100重量部とシリカ([商品名:HDK−H2050EP、ワッカーケミカル製、BET比表面積110m2/g]および[商品名:NA50H、日本アエロジル社製、BET比表面積35m2/g])とを混合し、ヘンシェルミキサーで10分間、回転数1400rpmで混合し、平均径約10μmのトナー1〜22を得た。
(4)転写残試験
上記トナー1〜22を用いて転写残試験を実施した。
転写残試験には、プリンター(ブラザー工業株式会社製、HL−1240)を使用した。このプリンターが備えるプロセスユニットは、図2に示すように、本体ケーシングに対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ26内に、感光ドラム27、現像カートリッジ28、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30、および紙紛除去手段としての導電性ブラシ51などを備えている。
現像カートリッジ28は、ドラムカートリッジ26に対して着脱自在に装着されており、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33、およびトナーボックス34などを備えている。
トナーボックス34内のトナーは、トナーボックス34の中心に設けられる回転軸35に支持されるアジテータ36により攪拌されて、トナーボックス34の側部に開口されたトナー供給口37から放出される。なお、トナーボックス34の側壁には、トナーの残量検知用の窓38が設けられており、回転軸35に支持されたクリーナ39によって清掃される。
トナー供給口37の側方位置には、供給ローラ33が回転可能に配設されており、また、この供給ローラ33に対向して、現像ローラ31が回転可能に配設されている。そして、これら供給ローラ33と現像ローラ31とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
供給ローラ33は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されている。また、現像ローラ31は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ31のローラ部分は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ31には、感光ドラム27に対して、所定の現像バイアスが印加されている。
また、現像ローラ31の近傍には、層厚規制ブレード32が配設されている。この層厚規制ブレード32は、金属の板ばね材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部40を備えており、現像ローラ31の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部40がブレード本体の弾性力によって現像ローラ31上に圧接されるように構成されている。
そして、トナー供給口37から放出されるトナーは、供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給され、この時、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32の押圧部40と現像ローラ31との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
感光ドラム27は、現像ローラ31の側方位置において、その現像ローラ31と対向するような状態で回転可能に配設されている。この感光ドラム27は、ドラム本体が接地されるとともに、その表面部分がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されている。
スコロトロン型帯電器29は、感光ドラム27の上方に、感光ドラム27に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。このスコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。なお、このスコロトロン型帯電器29による帯電によって、感光ドラム27の表面は、その初期帯電電位が、約900Vとなるように設定されている。
また、導電性ブラシ51は、感光ドラム27の側方位置において、感光ドラム27の回転方向における、転写ローラ30の下流側であって、スコロトロン型帯電器29の上流側に、感光ドラム27と対向するように配置されている。この導電性ブラシ51は、略L字形状の金属材料からなるベース部材54と、そのベース部材54の一方の片に植え付けられる、アクリル樹脂にカーボンなどの導電性粒子または導電性フィラーが分散されている導電性材料によって形成されているブラシ55とを備えている。そして、ベース部材54が、感光ドラム27の側方に延びるドラムカートリッジ26のブラシフレーム56に取り付けられることにより、ブラシ55が感光ドラム27の表面に接触するように配置されている。
また、この導電性ブラシ51のベース部材54の他方の片には、直流電源53が接続されるとともに、ベース部材54と直流電源53との間には、逆流防止用のダイオード52が設けられている。
なお、直流電源53は、本体ケーシング内に設けられており、接地されるとともに、導電性ブラシ51に約400Vのバイアス電圧を印加するように構成されている。なお、ダイオード52も本体ケーシング内に設けられている。
そして、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット(図示略)からのレーザービームの高速走査により露光され、所定の画像データに基づく静電潜像が形成される。より具体的には、この露光によって、感光ドラムの表面電位が、その未露光部分においては、約900Vで、その露光部分においては、約200Vとなるような、所定の静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム27に対向して接触する時に、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム27の表面のうち、レーザービームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像が達成される。
転写ローラ30は、感光ドラム27の下方において、この感光ドラム27に対向するように配置され、ドラムカートリッジ26に回転可能に支持されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、感光ドラム27に対して所定の転写バイアスが印加されるように構成されている。そのため、感光ドラム27の表面上に担持された可視像は、用紙3が感光ドラム27と転写ローラ30との間を通る間に用紙3に転写されるとともに、この転写ローラ30による転写によって、感光ドラム27の表面は、その未露光部分の転写後帯電電位が、約300Vとなる。
以上のような構造のプロセスユニットは、非磁性一成分現像方式で現像を行うものであり、現像ローラ31および供給ローラ33は、ともに磁性を持たない材質で構成され現像ローラ31は、感光ドラム27に当接している。また、感光ドラム27上に残存するトナーを除去するためのクリーニングブレードは備えておらず、いわゆるクリーナーレス静電現像プロセスとなっている。
このようなプロセスユニットを備えたプリンターにおいて、上記トナー1〜22をトナーボックス34に充填して、以下の手順で転写残試験を実施した。
まず、ベタ印字時途中で印字を強制的に停止させて、現像カートリッジ28をドラムカートリッジ26から取り外し、感光ドラム27の転写直後の部分に残存しているトナー(以下、転写残トナーという)を、粘着テープ(住友スリーエム製スコッチメンディングテープ810−3−18)にてテープ側に付着させる。付着させた粘着テープを印字用紙(Xerox4200)に貼り付けて、その白色度Sを白色度計(日本電色製)で測定する。また、トナーが付着していない同じ粘着テープを同じ印字用紙に貼り付け、その白色度Rを測定する。これら白色度S,Rから、転写残の指標値R−Sを算出する。
結果を下記表4に示す。
Figure 0004016963
上記表4から、上記トナー1〜11は、転写残指標値が0.4〜2.4というきわめて低い値を示すことがわかる。この転写残指標値は、概ね3.0以下であると、目視ではゴースト(残像)をまったく確認できないレベルとなる。したがって、トナー1〜11を用いれば、クリーナーレス静電現像プロセスを採用したプリンターにおいても、記録媒体への転写不良が発生せず、記録媒体上に記録されることになる画像の品質を向上させることができると言える。
一方、上記トナー12〜22は、転写残指標値が3.7〜30.9という値を示し、上記トナー1〜11ほど転写残トナーを抑制できないことがわかる。感光ドラム27に残留するトナーがこのレベルまで増大すると、現像ローラ31で回収されないトナーが存在するようになり、それによってゴースト(残像)などの問題が発生する。
したがって、非磁性一成分現像方式での現像プロセスで使用するトナーとしては、上記トナー1〜11が好適であると言え、このようなトナー1〜11を選定するには、上記表2において示した着色剤1〜21のうち、pHが5.3〜7.7、カップリング剤による表面被覆率が26.7〜81.6%、且つ、嵩変化率が30.9〜50.0%を示す着色剤1〜10を選定するとよいことがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、特定の物質を特定の配合比で含む実施例をいくつか挙げたが、課題を解決するための手段の欄において説明した通り、本発明は、上記実施例において用いた物質以外の物質を利用しての実施も可能であり、その配合比等も、pHが5.3〜7.7、カップリング剤による表面被覆率が26.7〜81.6%、且つ、嵩変化率が30.9〜50.0%を示す着色剤となるように任意に調節可能である。
嵩変化率の算出方法を説明するための説明図。 転写残試験に用いたプリンターのプロセスユニットを示す断面図。
符号の説明
26・・・ドラムカートリッジ、27・・・感光ドラム、28・・・現像カートリッジ、29・・・スコロトロン型帯電器、30・・・転写ローラ、31・・・現像ローラ、32・・・層厚規制ブレード、33・・・供給ローラ、34・・・トナーボックス、35・・・回転軸、36・・・アジテータ、37・・・トナー供給口、38・・・窓、39・・・クリーナ、40・・・押圧部、51・・・導電性ブラシ、52・・・ダイオード、53・・・直流電源、54・・・ベース部材、55・・・ブラシ、56・・・ブラシフレーム。

Claims (2)

  1. 静電潜像現像用トナーに配合される着色剤の評価方法であって、
    前記着色剤は、表面を疎水化するカップリング剤により表面処理の施された酸化鉄からなり、
    前記着色剤のpHを測定する第1の試験と、
    前記着色剤の前記カップリング剤による表面被覆率を算出する第2の試験と、
    前記着色剤の嵩変化率を求める第3の試験とを実施して、
    前記pHが5.3〜7.7、前記カップリング剤による表面被覆率が26.7〜81.6%、且つ、前記嵩変化率が30.9〜50.0%を示す前記着色剤を選定する
    ことを特徴とする着色剤の評価方法。
  2. 前記カップリング剤は、シラン系カップリング剤である
    ことを特徴とする請求項1に記載の着色剤の評価方法
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