JP3109921B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3109921B2
JP3109921B2 JP04261832A JP26183292A JP3109921B2 JP 3109921 B2 JP3109921 B2 JP 3109921B2 JP 04261832 A JP04261832 A JP 04261832A JP 26183292 A JP26183292 A JP 26183292A JP 3109921 B2 JP3109921 B2 JP 3109921B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、磁気記録法に用いられる静電荷像現像用トナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、
必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気などにより定着し
複写物を得るものであり、そして感光体上に転写せず残
ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工
程が繰り返される。
【0003】近年このような複写装置は、単なる一般に
いうオリジナル原稿を複写するための事務処理用複写機
というだけでなく、コンピュータの出力としてのプリン
ターあるいは個人向けのパーソナルコピーという分野で
使われ始めた。
【0004】そのため、より小型、より軽量そしてより
高速、より高信頼性が厳しく追及されてきており、機械
は種々な点でよりシンプルな要素で構成されるようにな
ってきている。その結果、トナーに要求される性能はよ
り高度になり、トナーの性能向上が達成できなければよ
りすぐれた機械が成り立たなくなってきている。
【0005】静電荷像を現像するための現像方法とし
て、トナーのみよりなる1成分現像剤を用いる現像方法
が各種提案されているが、中でも、磁性を有するトナー
粒子より成る現像剤を用いる方法に優れたものが多い。
【0006】しかしながら、このような現像方式はシン
プルで軽く小さい現像器という特徴のため逆に、この方
式に使われるトナーは従来トナー以上により帯電状態が
安定していないと全体として優れた画像性、耐久性、安
定性を得られない。すなわち、かかる磁性体の性能がト
ナーの性能にそのまま反映される場合が多いということ
である。
【0007】磁性トナーに使われる材料のなかで特に磁
性体は磁性トナー全体に対して重量で20〜70重量%
含有されているため磁性トナーの性能を大きく左右す
る。
【0008】ここで、特開昭56−104336号公報
に立方状形状の磁性体をもちいた磁性トナーや特開昭5
9−64852号公報に球状もしくは丸みを帯びた磁性
体をもちいた磁性トナーが開示されている。
【0009】また、磁性トナー粒子を均一化する為に磁
性体粒子を小粒化することが特開平3−101743号
公報、特開平3−101744号公報等に開示されてい
る。
【0010】しかしながら、小粒径の磁性体を用いると
トナー表面上に露出する磁性体が増加するので電荷のリ
ークが有効に働き、低湿下でのトナーの帯電コントロー
ルが成されるが、その反面高湿下では電荷のリークが多
く起こり、帯電不足よる画像濃度低下を引き起こす様に
なるという問題点を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供
することにある。
【0012】すなわち本発明の目的は、現像性、耐久性
に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0013】更に本発明の目的は高湿下及び低湿下にお
いても現像性に優れ、安定した画像を与える静電荷像現
像用トナーを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の目的
は、以下の構成により達成される。
【0015】すなわち、本発明は、少なくとも結着樹
脂、磁性体及びトリフェニルメタン化合物を含有する静
電荷像現像用トナーにおいて、該磁性体は、0.2μm
以下の平均粒径を有しており、該トリフェニルメタン化
合物は、粒度分布において、3μm以下の50%径を有
し、10μmを越える粒子が3%以下であり、且つ、C
uKα線を用いたX線結晶構造解析で、2θ(deg)
3〜30にピークが存在する結晶性の粒子であることを
特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0016】ここでいう、磁性体の平均粒径とは、透過
型電子顕微鏡により得られた、1万倍の磁性体の写真を
4倍に拡大し、4万倍の写真とした後、ランダムに30
0個の磁性体を選び、その径をデジタイザーにより実測
し、その径と個数から、個数平均を求めるものである。
なお、径は水平方向フエレ径である。
【0017】本発明者らが鋭意研究を行なった結果、磁
性体の粒径は、現像におけるトナーの帯電の安定化と、
現像でのトナーの選択性、他に定着性などに関係してい
ることを見い出した。
【0018】特に、トナーに対する帯電付与部材である
現像スリーブと、強く摩擦帯電する状況下においても、
必要以上に帯電量が上昇しないように、コントロールす
ることができる。これは、従来実用化されているより、
小さい粒径の磁性体で粒度分布のそろっているものを用
いることによりトナーの表面付近に従来トナーより多く
の磁性体粒子が存在するようになるため、トナー表面が
微視的に見ても、均一化してくるためである。すなわ
ち、トナーが現像スリーブと摩擦帯電するとき、従来ト
ナーではスリーブと接する部分がトナー表面の磁性体の
全くない所であったりすると、トナー表面の帯電はそこ
だけ高くなり、帯電が不均一なトナーとなる。これを磁
性体の含有量を増して同様の効果を得ようとすると、ト
ナー1個の磁気力も増加するため、トナーが現像スリー
ブから離れにくくなり画像濃度の低下や定着性の悪化な
どを招き、好ましくない。
【0019】従って本発明においては、磁性体は0.2
μm以下の平均粒径を有していることが必要であり、好
ましくは0.10〜0.20μmの平均粒径を有してい
ることが良く、より好ましくは0.14μm〜0.19
μmの平均粒径を有していることが良い。
【0020】磁性体の平均粒径が0.2μmよりも大き
い場合には、粒度分布が広くなり、トナー中の磁性体の
分布が不均一になり易く、特に低温低湿環境下で画像
性、特に画像濃度及びカブリの発生防止を長期にわたっ
て安定に維持することが難かしくなる。また磁性体の平
均粒径が極端に小さくなる場合には、磁性体の色が赤味
をおびる傾向があり、かつ凝集力が大きくほぐれにくい
ため分散性が悪くなり易く、耐久性及び画像安定性など
が問題となってくる場合がある。
【0021】本発明に係る磁性体は1.0g/cm3
下のカサ密度をしていることが好ましく、より好ましく
は0.9g/cm3 以下、さらに好ましくは0.2〜
0.8g/cm3 、より一層好ましくは0.3〜0.7
g/cm3 が良い。
【0022】磁性体のカサ密度が1.0g/cm3 より
大きい場合には、溶融混練前のバインダー樹脂粉との混
合時に磁性体及びバインダー樹脂粉それぞれのカサ密度
の差から磁性体の偏在が起り易い。
【0023】溶融混練前の混合で磁性体の偏在が起ると
トナー粒子間で磁性体含有量の違うものが生じ、それが
原因でカブリが増大する。
【0024】磁性体のカサ密度の測定はJIS−K51
01に準じて行う。
【0025】また、本発明に係る磁性体は16cc/1
00g以上の吸油量を有していることが好ましく、より
好ましくは18cc/100gが良い。
【0026】磁性体の吸油量が16cc/100g未満
の場合には、結着樹脂中への分散性が低下する傾向にあ
る。
【0027】磁性体の吸油量の測定は一定量の試料をガ
ラス板にとってアマニ油を滴下し、試料がペースト状に
なった時の最小アマニ油量をもって吸油量とする。
【0028】さらに、本発明に係る磁性体は6.0m2
/g以上のBET比表面積を有していることが好まし
く、より好ましくは6.5m2 /g以上が良い。
【0029】磁性体のBET比表面積が6.0m2 /g
未満の場合には、低湿下で帯電過剰による濃度低下を起
し易い。
【0030】BET比表面積は、吸着ガスに窒素を用い
たBET多点法により求めることができ、サンプルの前
処理として100℃で1時間の脱気を行う(例えば、湯
浅アイオニクス社製の全自動ガス吸着量測定装置オート
ソーブ1が利用できる)。
【0031】本発明で用いる磁性体としては、鉄、コバ
ルト、ニッケルなどの強磁性金属粒子、あるいはマグネ
タイト、マグヘマイト、フェライトなどの強磁性鉄酸化
物粒子、鉄、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれ
た2種以上からなる強磁性合金粒子などがある。
【0032】このような磁性体の中からマグネタイトに
ついて記述する。
【0033】マグネタイトは、第一鉄塩溶液とアルカリ
性水溶液を混合し、温度70〜100℃,pH10以上
の水酸化第一鉄を含む懸濁液を生成させ、次いで、該懸
濁液に酸素含有ガスを通気することにより得られる。マ
グネタイト粒子の形状は、生成条件を選ぶことにより、
球形や六面体、八面体などの多面体の磁性体を得ること
ができる。
【0034】アルカリ性水溶液は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物及び水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属
の水酸化物を使用することができる。
【0035】水酸化第一鉄を含む懸濁液中にケイ酸ナト
リウム、ケイ酸カリウム等の水可溶性ケイ酸塩(生成す
るマグネタイト粒子に対しSiO2 換算で0.1〜2.
0重量%)を存在させると生成するマグネタイトの粒径
を更に良くすることができるので好ましい。
【0036】アルカリ性水溶液と第一鉄塩水溶液を混合
して得られる水酸化第一鉄を含む温度70〜100℃,
pH10以上の懸濁液に加熱しながら酸素含有ガスを通
気すると、粒度が微細で粒度分布もシャープである、小
さなマグネタイト粒子が得られる。
【0037】トナー中に含有させる磁性体の量としては
樹脂成分100重量部に対し約20〜200重量部、特
に好ましくは40〜150重量部が良い。
【0038】10Kエルステッド印加での磁気特性が抗
磁力(Hc)20〜300エルステッド飽和磁化(σ
s)50〜200emu/g、残留磁化(σr)2〜2
0emu/gのものが好ましい。
【0039】また、磁性体を圧粉処理、粉砕処理するこ
とも適度なカサ密度、吸油量を得る為に好ましい。
【0040】本発明においては、磁性体は粒径が小さく
なったことにより、トナー表面に露出する個数が増加す
るため、磁性トナーの表面から露出しているこの磁性体
がある程度電荷のリークの役割を果たし、帯電過剰とな
ることを防止する。しかしながら、高湿下のように電荷
のリークが強くなる環境では帯電不足となることがある
ので、このような条件下においても安定して帯電するこ
とのできる荷電制御剤が必要となり、本発明において
は、トリフェニルメタン化合物を使用することによって
前述の帯電不足の問題点を解決したものである。
【0041】優れた正帯電性荷電制御剤として、トリフ
ェニルメタン系化合物が知られており、例えば特開昭5
7−3940号公報、特開昭54−84732号公報、
特公昭58−9415号公報、特開昭60−10765
4号公報、特開昭55−79456号公報、特開昭61
−124955号公報、特開昭61−36758号公
報、米国特許第5,061,585号、及びドイツ特許
第3641525号などに開示されているが、磁性トナ
ーに応用した場合、あらゆる環境下で、十分な性能を発
揮し切れない。その多くは、摩擦帯電能力が高いために
優れた現像性を示一方で、湿度やトナー中での分散状態
の影響を受け易く、低湿下においては、帯電過剰となり
易いものであったり、高湿下で不均一帯電を起こし易い
ものであったりで、その結果として、濃度低下や、かぶ
り、ゴーストなどを発生しやすくなるものであった。
【0042】本発明で用いられるトリフェニルメタン化
合物はトリフェニルメタン顔料、染料あるいはそのレー
キ化した顔料であり、遠心沈降法により測定される面積
基準での粒度分布において、3.0μm以下の50%径
を有していることが特徴であり、好ましくは、2.0μ
m以下、より好ましくは1.5μm以下、さらに好まし
くは、1.2μm以下であることが良い。このような粒
径にすることで、トナー中に均一に分散することがで
き、トナー粒子の帯電を安定化することができる。この
50%径が3.0μmを越える場合には、トナー表面へ
の分散が不均一となり、トナー粒子によって帯電性にば
らつきができ、トナー全体としてみると帯電不良とな
り、濃度低下や、かぶりなどが生じるようになり、高湿
下でその傾向は強まる。また、本発明で用いられるトリ
フェニルメタン化合物は、同様にして測定される粒度分
布で、10μmを越える粒子が、3%以下であることが
特徴であり、好ましくは2%以下、より好ましくは1%
以下で良好な現像性が得られる。トリフェニルメタン系
化合物の粒度分布における10μmを越える粒子が3%
を越える場合には、トナー粒子中に含有されない遊離の
ものが生じ易く、トナー粒子の摩擦帯電を阻害したり、
また、トナーの摩擦帯電付与部材を汚染し、トナーに十
分な電荷を与えられなくなって、帯電不良を起こし、濃
度低下、かぶりなどの画像欠陥を起こしやすく、得に高
湿下で起こしやすくなる。更に、これらの染料、顔料の
粒子が、結晶性であることを特徴とし、高い摩擦帯電能
を有し、優れた現像性を示すことができる。アモルファ
ス状態の粒子では、十分な帯電能が得られにくく、荷電
制御剤としての十分な帯電能力が得られないことがあ
り、現像性に影響が出たり、摩擦帯電付与部材を汚染し
たりして、十分な濃度が得られない、かぶりが発生する
などの画像欠陥を引きおこすことがある。本発明で、結
晶性であることは、CuKα線を用いたX線結晶構造解
析で、2θ(deg)3〜30に、シャープなピークが
見られることである。
【0043】本発明は、前述の如き特定のトリフェニル
メタン化合物を用いることで、高湿下においてもトナー
に高い帯電能力を与えられ、本発明で用いている前述の
如き特定の磁性体の電荷のリークを十分に補えると共
に、低湿下では、本発明で用いる磁性体の電荷のリーク
が働き該化合物の高い帯電能をうまくコントロールでき
る。本発明においては、トリフェニルメタン化合物の中
でも、下記一般式(1)で表せるものが最も好ましく用
いられる。
【0044】
【外1】 〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 は、各々
互いに同一でも異なっていてもよい水素原子、置換もし
くは未置換のアルキル基または、置換もしくは未置換の
アリール基を表す。R7 、R8 、R9 は、各々互いに同
一でも異なっていてもよい水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基を表す。A- は、硫酸イオン、
硝酸イオン、ほう酸イオン、りん酸イオン、水酸イオ
ン、有機硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、有機りん
酸イオン、カルボン酸イオン、有機ほう酸イオン、テト
ラフルオロボレートなどの陰イオンを示す。〕
【0045】一般式(1)で示される化合物の具体例を
以下に示すが、本発明を限定するものではない。
【0046】
【外2】
【0047】
【外3】
【0048】
【外4】 トリフェニルメタン化合物のレーキ化は公知の方法で実
施される。例えばトリフェニルメタン化合物の酢酸水溶
液にレーキ化剤の水溶液を添加してレーキ顔料を沈殿せ
しめる。またはトリフェニルメタン化合物の酢酸水溶液
に体質顔料を懸濁させ、その後レーキ化剤の水溶液を添
加してレーキ顔料を体質顔料の表面に折出させる。上記
レーキ化剤としては、りんタングステンモリブデン酸、
りんタングステン酸、りんモリブデン酸の水溶性塩及
び、フェロシアン、フェリシアンのような錯陰イオンを
含む水溶性塩などがある。レーキ化剤としては有機酸塩
も用いることができるが、例えば没食子酸レーキでは、
帯電特性がさほど良好ではない。これは、有機酸レーキ
では、樹脂とレーキの相溶性が良いために、帯電特性の
不良な樹脂の性質が顕著に現れることによると思われ
る。
【0049】本発明で用いられるトリフェニルメタン化
合物は、合成後の結晶折出法をコントロールしたり、再
結晶を施すことで、細かな結晶性の粒子が得られる。ま
た更に粉砕、分級などの操作により、所望の粒度のもの
が得られる。
【0050】また本発明においては、粒度分布は液相沈
降法に基づき次のような方法で測定される。10%エタ
ノールの水/エタノール混合液50mlにサンプル5〜
10mg加え、超音波洗浄器にて5分間分散後、等加速
遠心沈降測定により(960rpm/min)面積基準
で、0〜10μm及び10μを越えるものとして、1μ
m間隔で粒度分布及び平均径(50%径)を測定する。
測定機としては、例えばCAPA−700(堀場社製)
が利用できる。
【0051】X線結晶構造解析は、Cuの特性X線のK
α線を線源として用いたX線回折スペクトルにより求め
られる。測定機としては、例えば強力型全自動X線回折
装置MXP18(マックサイエンス社製)が利用できる。
サンプルが、結晶性である場合には、シャープなピーク
が観測され、アモルファスである場合には、ブロードな
ハローとなる。
【0052】本発明に用いるトリフェニルメタン化合物
をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加
する方法と外添する方法がある。これらの電荷制御剤の
使用量としては、結着樹脂の種類、他の添加剤の有無、
分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるも
ので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは
結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、よ
り好ましくは0.1〜5重量部の範囲で用いられる。ま
た、外添する場合は、樹脂100重量部に対し0.01
〜10重量部が好ましく、特に、メカノケミカル的にト
ナー粒子表面に固着させるのが好ましい。
【0053】また本発明で用いられるトリフェニルメタ
ン化合物は、従来公知の電荷制御剤と組み合わせて使用
することもできる。
【0054】本発明のトナーに使用される結着樹脂とし
ては、下記の結着樹脂の使用が可能である。
【0055】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポエステル樹
脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポ
キシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テル
ペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使
用できる。好ましい結着物質としては、スチレン系共重
合体もしくはポエステル樹脂がある。
【0056】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとして、例えば、アクリル酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリ
ル、メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような二
重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例
えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルなどのように二重結合を有する
ジカルボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢
酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル
類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのよう
なエチレン系オレフィン類、例えばビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン
類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用い
られる。
【0057】スチレン系重合体またはスチレン系共重合
体は架橋されていてもよく、また他の樹脂と混合して用
いてもよい。
【0058】結着樹脂の架橋剤としては、主として2個
以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いてもよ
い、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなど
のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコ
ールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレ
ート、1,3−ブタジオールジメタクリレートなどのよ
うな二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニ
ルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、
ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;および3個以
上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物と
して用いられる。
【0059】本発明においては、トナーに離型性を与え
る為に次のようなワックス類を含有することが好まし
い。融点が70〜165℃で、140℃における溶融粘
度が1000cp以下のワックスであり、その具体例と
しては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワ
ックスやエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノ
ネン−1、デセン−1のような直鎖のα−オレフィンお
よび分枝部分が末端にあるような分枝α−オレフィンお
よびこれらの不飽和基の位置の異なるオレフィンの単独
重合体もしくはこれらの共重合体等があげられる。
【0060】更に、ビニル系モノマーによりブロック共
重合体、グラフト変性などを施した変性ワックスでもよ
い。
【0061】また、ワックスの添加量は、樹脂100質
量部に対して0.5〜10質量部であることが好まし
く、1〜8質量部であることがより好ましい。なお、2
種類以上のワックスを併用して添加してもよい。
【0062】本発明のトナーに於いては、帯電安定性、
現像性、流動性、耐久性向上の為、シリカ微粉末を添加
することが好ましい。
【0063】本発明に用いられるシリカ微粉末は、BE
T法測定したで窒素吸着による比表面積30m2 /g以
上(特に50〜400m2 /g)の範囲内のものが良好
な結果を与える。トナー100重量部に対してシリカ微
粉体0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部
使用するのが良い。
【0064】又、本発明に用いられるシリカ微粉末は、
必要に応じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的
でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリ
コーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカッ
プリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、そ
の他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、あるいは種々の
処理剤で併用して処理されていることも好ましい。
【0065】他の添加剤としては、例えばテフロン粉
末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリ弗化ビニリデン粉末の
如き滑剤粉末、中でもポリ弗化ビニリデンが好ましい。
あるいは酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸
ストロンチウム粉末等の研磨剤、中でもチタン酸ストロ
ンチウムが好ましい。あるいは例えば酸化チタン粉末、
酸化アルミニウム粉末等の流動性付与剤、中でも特に疎
水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、あるいは例
えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化アンチ
モン粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤、また逆極性
の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量
用いることもできる。
【0066】本発明に係る静電荷現像用トナーを作製す
るには結着樹脂、ワックス、金属塩ないしは金属錯体、
顔料、又は染料、磁性体、必要に応じて荷電制御剤、そ
の他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等
の混合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練
して樹脂類を互いに相溶せしめた中に、顔料、染料、磁
性体を分散又は溶解せしめ、冷却個化後粉砕及び分級を
行って本発明に係るところのトナーを得ることが出来
る。
【0067】さらに必要に応じて所望の添加剤をヘンシ
ェルミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係
る静電荷像現像用トナーを得ることができる。
【0068】
【実施例】以下具体的実施例によって、本発明を説明す
るが、本発明はなんらこれらに限定されるものではな
い。まず本発明に用いられる磁性体、トリフェニルメタ
ン化合物について述べる。磁性体は、マグネタイトの生
成条件を後処理条件を変え種々の磁性体を得、その物性
を第1表に記す。トリフェニルメタン化合物は、合成条
件、精製条件、後処理条件を変え種々のトリフェニルメ
タンを得、その物性を第2表に記す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】実施例1 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体1 80重量部 粒子1 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を予備混合した後、130℃に設定した、2軸
混練押し出し機によって溶融混練を行った。混練物を冷
却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた粉砕機によって
微粉砕し、更に風力分級機を用いて分級し、重量平均粒
径8μmのトナーを得た。これら上記のトナー100重
量部に対し正帯電疎水性コロイダルシリカ0.6重量部
を外添した。
【0072】市販の電子写真複写機NP−3825(キ
ヤノン社製)に得られたトナーを用いて20000枚の
複写テストを行った。温度23℃、湿度5%RHの環境
で行った結果、及び温度30℃、湿度80%RHの環境
で行った結果を第3表に記す。
【0073】実施例2 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体2 80重量部 粒子2 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0074】実施例3 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体3 80重量部 粒子3 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0075】実施例4 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体4 80重量部 粒子4 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0076】実施例5 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体3 80重量部 粒子1 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0077】比較例1 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体2 80重量部 粒子5 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0078】比較例2 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体2 80重量部 粒子6 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0079】比較例3 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100重量部 磁性体5 80重量部 粒子3 2重量部 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記材料を用い、実施例1と同様にして、トナーを調製
し、評価しその結果を第3表に示す。
【0080】
【表3】
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、低湿下、高湿下で現像
性、耐久性に優れており、常に鮮明な画像を与える環境
特性に優れたトナーである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 雅次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−306858(JP,A) 特開 平2−53076(JP,A) 特開 平2−73260(JP,A) 特開 平1−219848(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、磁性体及びトリフ
    ェニルメタン化合物を含有する静電荷像現像用トナーに
    おいて、該磁性体は、0.2μm以下の平均粒径を有し
    ており、該トリフェニルメタン化合物は、粒度分布にお
    いて、3μm以下の50%径を有し、10μmを越える
    粒子が3%以下であり、且つ、CuKα線を用いたX線
    結晶構造解析で、2θ(deg)3〜30にピークが存
    在する結晶性の粒子であることを特徴とする静電荷像現
    像用トナー。
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