JP5330794B2 - 被覆マグネタイト粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Naを含むアルカリを用いた第一鉄塩の中和反応によって生じた水酸化第一鉄コロイド溶液に、該液のpHを7以下に保ちつつ酸化性ガスを吹き込んでマグネタイトのコア粒子を生成させ、
生成したコア粒子を、メディアレスの分散機を用いて水洗して、その表面に存在するNaを除去し、
水洗後のコア粒子の表面を、炭素数2〜10のアルキル鎖を有するシラン化合物で被覆することを特徴とする被覆マグネタイト粒子の製造方法を提供するものである。
試料25gを正確に秤量し、純水250ml中に分散させた後、5分間沸騰させ、常温(25℃)まで冷却する。蒸発によって減じた液量を、純水を加えて再び250mlとする。次いで、JIS P3801に準ずる5種Cの濾紙にて濾過を行う。濾過を開始して最初の50mlを捨て、残りの濾液を採取する。採取した濾液について、ICPを用い、濾液中のナトリウムイオン濃度を測定する。測定されたナトリウムイオン濃度から、試料中でのナトリウム割合に換算する。
コア粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して撮影された像から測定する。具体的には、SEM写真(倍率40,000倍)を用い、写真上の粒径を同軸方向に200個以上計測し、その個数平均から求める。
水蒸気吸着量測定装置BELSORP18(日本ベル株式会社製)を用いて、25℃、相対圧0.9における被覆マグネタイト粒子1g当たりの水蒸気吸着量を測定した。
粉体濡れ性試験機(株式会社レスカ製WET101P)を用い、体積濃度40%(温度25℃)のメタノール水溶液60mlに被覆マグネタイト粒子50mgを添加し、撹拌羽根により撹拌する。この状態下にメタノールを滴下し、これとともにメタノール水溶液に波長780nmのレーザー光を照射し、その透過率を測定する。被覆マグネタイト粒子が濡れて沈降、懸濁していき、透過率が80%となるところのメタノール水溶液の体積濃度をメタノール疎水化度とする。
Fe2+を1.8mol/L含有する硫酸第一鉄水溶液50リットルと、4.7mol/Lの水酸化ナトリウム溶液55リットルとを混合撹拌し、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩水溶液を得た。この液の温度を90℃に保ちながら、15L/minで空気を通気し、水酸化第一鉄の湿式酸化を行い、マグネタイトのコア粒子を得た。この間、水酸化ナトリウム水溶液を添加することで、液のpHを6に維持した。コア粒子を、ハレルホモジナイザを用いて水洗し、その後、乾燥及び粉砕を常法に従い行った。このようにして、球状のコア粒子を得た。得られたコア粒子の特性を以下の表1に示す。
製造例1においてコア粒子の洗浄に用いたハレルホモジナイザに代えて、パイプラインホモミクサー(プライミクス株式会社製)を用いてコア粒子を水洗した。これ以外は製造例1と同様にして球状のコア粒子を得た。得られたコア粒子の特性を以下の表1に示す。
製造例1においてコア粒子の洗浄に用いたハレルホモジナイザに代えて、常法に従いデカンテーションを3回行ってコア粒子を水洗した。これ以外は製造例1と同様にして球状のコア粒子を得た。得られたコア粒子の特性を以下の表1に示す。
製造例1ないし3で得られたコア粒子及び以下の表2に示す有機シランを用い、これらを同表に示す割合で乾式混合した。乾式混合にはヘンシェルミキサを用いた。混合温度は30℃とした。得られた混合物を110℃に加熱して1時間加熱処理を行った。この処理によって有機シランを加水分解させ、それによって生じたシラン化合物によってコア粒子の表面を被覆させ、被覆マグネタイト粒子を得た。このようにして得られた被覆マグネタイト粒子のBET比表面積を、島津−マイクロメリティックス製2200型BET計を用いて測定した。また、被覆マグネタイト粒子に含まれるシラン化合物の量(Si換算)を、上述の方法で測定した。それらの結果を以下の表3に示す。また、被覆マグネタイト粒子の水蒸気吸着量及びメタノール疎水化度を上述の方法で測定した。これらの結果も表3に示す。
Claims (4)
- マグネタイトのコア粒子の表面が、炭素数2〜10のアルキル鎖を有するシラン化合物によって被覆されてなり、かつ該コア粒子の表面に存在するNaの量が粒子全体の重量に対して0.1〜50ppmの範囲にあることを特徴とする被覆マグネタイト粒子。
- 以下の方法で測定されるメタノール疎水化度が50〜70%である請求項1記載の被覆マグネタイト粒子。
〔メタノール疎水化度〕
粉体濡れ性試験機(株式会社レスカ製WET101P)を用い、体積濃度40%(温度25℃)のメタノール水溶液60mlに被覆マグネタイト粒子50mgを添加し、撹拌羽根により撹拌する。この状態下にメタノールを滴下し、これとともにメタノール水溶液に波長780nmのレーザー光を照射し、その透過率を測定する。被覆マグネタイト粒子が濡れて沈降、懸濁していき、透過率が80%となるところのメタノール水溶液の体積濃度をメタノール疎水化度とする。 - 平均粒径が0.1〜0.3μmであり、BET比表面積が4〜12m2/gである請求項1又は2記載の被覆マグネタイト粒子。
- 請求項1記載の被覆マグネタイト粒子の製造方法であって、
Naを含むアルカリを用いた第一鉄塩の中和反応によって生じた水酸化第一鉄コロイド溶液に、該液のpHを7以下に保ちつつ酸化性ガスを吹き込んでマグネタイトのコア粒子を生成させ、
生成したコア粒子を、メディアレス型分散機を用いて水洗して、その表面に存在するNaを除去し、
水洗後のコア粒子の表面を、炭素数2〜10のアルキル鎖を有するシラン化合物で被覆することを特徴とする被覆マグネタイト粒子の製造方法。
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