JP6086753B2 - 被覆マグネタイト粒子及びその製造方法 - Google Patents
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画像解析から求められた平均円相当径が0.08μm以上1.0μm以下であり、
画像解析から求められた円形度が0.8以下であり、かつ画像解析から求められた円相当径が1.0μmを超える粒子の個数が全体の15%以下である、
ことを特徴とする被覆マグネタイト粒子を提供するものである。
乾式法によって、マグネタイトのコア粒子と、アルコキシシランとを混合し、次いで大気雰囲気下に熱処理して該コア粒子の表面をシラン化合物で被覆する工程を有する被覆マグネタイト粒子の製造方法において、
前記アルコキシシランを前記コア粒子の全体に行きわたらせてから、流動型乾燥機を用いて該コア粒子を流動させた状態下に前記熱処理を行うことを特徴とする被覆マグネタイト粒子の製造方法を提供するものである。
Fe2+を1.8mol/L含有する硫酸第一鉄水溶液70リットルと、水酸化ナトリウム10.6kgを溶解したアルカリ水溶液70リットルとを混合した。混合して得られた全量約140リットルのスラリーを90℃に維持した状態で、空気を20リットル/分の量で吹き込んだ。この間、水酸化ナトリウム水溶液を添加することで、液のpHを6.5に維持した。液中に存在する鉄(II)イオンが75%消費された時点で、空気の吹き込み量を10リットル/分に下げた。そして、そのまま空気の吹き込みを継続した。この湿式酸化は、液中に鉄(II)イオンが実質的に存在しなくなるまで行った。その後、コア粒子を、ハレルホモジナイザを用いて水洗し、次いで乾燥及び粉砕を行った。このようにして、球状のコア粒子を得た。得られたコア粒子の一次粒子の平均粒径(SEM観察径)は0.23μmであった。
スラリーを78℃に維持した状態で、空気を40リットル/分で吹き込んだ以外はコア粒子製造例1と同様に行った。得られたコア粒子の一次粒子の平均粒径(SEM観察径)は0.06μmであった。
スラリーを93℃に維持した状態で、空気を5リットル/分で吹き込んだ以外はコア粒子製造例1と同様に行った。得られたコア粒子の一次粒子の平均粒径(SEM観察径)は0.58μmであった。
(1)マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合
深江パウテック製のハイスピードミキサーLFS−2型を用い、これにコア粒子1を1kg投入して30℃、2000rpmで撹拌を行った。次いで、表1に示すアルキルアルコキシシランを含む液を5分間にわたり滴下した。添加量はコア粒子100質量部に対して1.7質量部とした。滴下完了後、撹拌を5分間継続し、マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物を得た。
次いで、マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物に対して流動型乾燥機を用いて熱処理を行った。流動型乾燥機として、回転式のものである株式会社大川原製作所の「リボコーン」を用いた。この乾燥機にマグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物8kgを投入して110℃にて、表1に示す周速でコア粒子を回転撹拌させながら1時間熱処理を行った。このようにして、コア粒子の表面にシラン化合物層を形成し、目的とする被覆マグネタイト粒子を得た。
表1に示す周速で撹拌を行い、かつ同表に示すアルコキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
本実施例は流動型乾燥機として気体の吹込式のものを用いた例である。マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物の製造は実施例1と同様とした。熱処理は次の方法で実施した。
流動型乾燥機として、気体の吹込式のものである三菱マテリアルテクノ株式会社の「ナノ流動層」を用いた。この乾燥機にコア粒子6kgを投入して110℃にて、表1に示す風量の空気を吹き込んで撹拌を行いながら1時間熱処理を行った。このようにして、コア粒子の表面にシラン化合物層を形成し、目的とする被覆マグネタイト粒子を得た。
表1に示す風量で空気を吹き込んで撹拌を行い、かつ同表に示すアルコキシシランを用いた以外は実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
表1に示す周速で撹拌を行い、かつ同表に示すアルコキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
表1に示す風量で空気を吹き込んで撹拌を行い、かつ同表に示すアルコキシシランを用いた以外は実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
本比較例では、熱処理工程を静置状態で実施した。マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物の製造は実施例1と同様とした。熱処理はエスペック社製熱処理機PV(H)−212型を用い、120℃にて1時間熱処理を行った。このようにして、コア粒子の表面にシラン化合物層を形成し、被覆マグネタイト粒子を得た。
本比較例では、マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物の製造を湿式法で行い、熱処理を回転式の流動型乾燥機を用いた。湿式法によるマグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物を得る方法は次のとおりとした。マグネタイトコア粒子1kgを含み、pHを5.0に調整した水スラリー10Lに、表1に示すアルコキシシランをコア粒子に対して1.7質量部添加後、IKA社製分散機ウルトラタラックスT50にて1時間撹拌した。その後、洗浄、ろ過を行った後、実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
本比較例では、マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物の製造を湿式法で行い、熱処理を流動型乾燥機として気体の吹込式のものを用いた。湿式法によるマグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物は比較例2と同様にした。
本比較例では、マグネタイトコア粒子とアルコキシシランとの混合物の製造を実施例1と同様にして行い、熱処理工程を比較例1と同様に静置状態で実施した。熱処理はエスペック社製熱処理機PV(H)−212型を用い、85℃にて1時間熱処理を行った。このようにして、コア粒子の表面にシラン化合物層を形成し、被覆マグネタイト粒子を得た。
本比較例では、熱処理を170℃にて1時間とした以外は、比較例4と同様にして、被覆マグネタイト粒子を得た。
本比較例ではコア粒子2を用いた以外は実施例1と同様にして、被覆マグネタイト粒子を得た。
本比較例ではコア粒子3を用いた以外は実施例1と同様にして、被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例及び比較例で得られた被覆マグネタイト粒子について、上述の方法で一次粒子の平均粒径及び円形度を測定した。また以下の方法で平均円相当径、粗粒率及びスチレン中での被覆マグネタイト粒子の沈降速度を評価した。それらの結果を表1に示す。
測定装置としてフロー式粒子像分析装置「FPIA-3000S」(シスメックス社製)を用いた。この装置を用いて撮像した粒子画像から粒子面積を算出し、その粒子面積と同一の面積を持つ円の直径を円相当径とした。測定された円相当径の個数平均を算出して平均円相当径を求めた。測定対象となる粒子の個数は50,000個以上とした。具体的には、以下の手順で円相当径を測定した。
まず、バイアル(50mL)にスパーテルを用いてサンプル10mgを投入し、トルエンで40gまでメスアップした。更に超音波ホモジナイザー(BRANSON社製SONIFIER Model450,出力30W)を用いて3分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。
測定には、対物レンズとして高倍率レンズ(×20倍)を設置した前記フロー式粒子像分析装置を用いた。シース液にはトルエンを用いた。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に投入し、HPF測定モードで、定量カウント式にて計測した。試料のチャンバ内での撹拌は300rpmとした。解析粒子径は円相当径0.250μm〜100μmとした。
上述のフロー式粒子像分析装置によって撮像した粒子画像から粒子面積を算出し、その粒子面積と同一の円の円周長を算出した。撮像された粒子と同一の円の円周長を、撮像された粒子の周囲長で割ったものを円形度とした。そして、撮像された粒子全体のうち、円形度が0.8以下でかつ円相当径が1μm以上の粒子の割合を粗粒率とした。
被覆マグネタイト粒子0.2gとスチレン(関東化学社製)10mLを試験管に入れ、超音波ホモジナイザー(BRANSON社製SONIFIER Model450,出力80W)を用いて60秒間超音波を照射した。次いで溶液安定性評価装置(フォーマルアクション社製タービスキャンMA2000)を用いて沈降速度を測定した。
Claims (4)
- マグネタイトのコア粒子の表面が、シラン化合物によって被覆されてなる最外層としてのシラン化合物層を有する被覆マグネタイト粒子であって、
前記被覆マグネタイト粒子は、一次粒子と、複数の一次粒子の凝集体である二次粒子との混合物になっており、
一次粒子及び二次粒子の双方を対象として画像解析から求められた平均円相当径が0.08μm以上1.0μm以下であり、
一次粒子及び二次粒子の双方を対象として画像解析から求められた円形度が0.8以下であり、かつ一次粒子及び二次粒子の双方を対象として画像解析から求められた円相当径が1.0μmを超える粒子の個数が全体の15%以下である、
ことを特徴とする被覆マグネタイト粒子。 - 走査型電子顕微鏡観察から求められた一次粒子の平均粒径が0.08〜0.5μmである請求項1に記載の被覆マグネタイト粒子。
- 乾式法によって、マグネタイトのコア粒子と、アルコキシシランとを混合し、次いで大気雰囲気下に熱処理して該コア粒子の表面をシラン化合物で被覆する工程を有する被覆マグネタイト粒子の製造方法において、
撹拌混合装置を用いて前記アルコキシシランを前記コア粒子の全体に行きわたらせてから、気体の吹込み式の流動型乾燥機を用いて該コア粒子を流動させた状態下に前記熱処理を行うことを特徴とする被覆マグネタイト粒子の製造方法。 - 風速1.5m/s以下で前記流動型乾燥機に気体を吹き込む請求項3に記載の製造方法。
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