JP5715329B2 - 被覆マグネタイト粒子 - Google Patents
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Description
シラン化合物は、炭素数3〜6のアルキル鎖を有する、アルコキシシラン又はシランカップリング剤から生成したものであり、
吸収端近傍X線吸収微細構造(NEXAFS)を用い、全電子収量法(TEY)に基づき得られたSiのスペクトルが、1844.4〜1844.8eVの範囲にピークAを有するとともに1846.1〜1846.6eVの範囲にピークBを有し、
ピークAの面積をIA、ピークBの面積をIBとし、被覆マグネタイト粒子1g当たりに含まれるシラン化合物に由来するSiのモル数をMSiとしたとき、IA/(IA+IB)/MSiが、25〜45を満たすことを特徴とする被覆マグネタイト粒子を提供するものである。
式中、IAはピークAの面積を表し、IBはピークBの面積を表し、MSiは被覆マグネタイト粒子1g当たりに含まれるシラン化合物に由来するSiのモル数を表す。
コア粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して撮影された像から測定する。具体的には、SEM写真(倍率40,000倍)を用い、写真上の粒径を同軸方向に200個以上計測し、その個数平均から求める。
試料25gを正確に秤量し、純水250ml中に分散させた後、5分間沸騰させ、常温(25℃)まで冷却する。蒸発によって減じた液量を、純水を加えて再び250mlとする。次いで、JIS P3801に準ずる5種Cの濾紙にて濾過を行う。濾過を開始して最初の50mlを捨て、残りの濾液を採取する。採取した濾液について、ICPを用い、濾液中のナトリウムイオン濃度を測定する。測定されたナトリウムイオン濃度から、試料中でのナトリウム割合に換算する。
Fe2+を1.8mol/L含有する硫酸第一鉄水溶液50リットルと、4.7mol/Lの水酸化ナトリウム溶液55リットルとを混合撹拌し、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩水溶液を得た。この液の温度を90℃に保ちながら、15L/minで空気を通気し、水酸化第一鉄の湿式酸化を行い、マグネタイトのコア粒子を得た。この間、水酸化ナトリウム水溶液を添加することで、液のpHを6に維持した。コア粒子を、ハレルホモジナイザを用いて水洗し、その後、乾燥及び粉砕を常法に従い行った。このようにして、球状のコア粒子(平均粒径0.23μm)を得た。コア粒子の表面に存在するNaの量は10ppmであった。
Fe2+を1.8mol/L及びケイ酸ナトリウムを0.0053mol/L含有する硫酸第一鉄水溶液50リットルを用いる以外は製造例1と同様にして球状のコア粒子(平均粒径0.23μm)を得た。コア粒子の表面に存在するNaの量は11ppmであった。またコア粒子に含まれるSiの量は0.1重量%であった。
有機シランとしてn−プロピルトリエトキシシランを用いた。n−プロピルトリエトキシシラン20.6g中にpH4.0の酢酸水溶液5.4gを添加し、20℃に保持しながら4時間撹拌し、脱水縮合物等を得た。29Si−NMRによって測定された脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。
製造例1で得たコア粒子1kgをハイスピードミキサ(深江パウテック社製LFS−2型)に投入し、回転数2000rpmにて撹拌しながら、前記の脱水縮合物等を3分間かけて滴下し5分間撹拌した。次いで120℃で1時間熱処理を行い、目的とする被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、17.8gのn−ブチルトリメトキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、17.8gのiso−ブチルトリメトキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、15.5gのn−ヘキシルトリメトキシシランを用いた。また、pH4.0の酢酸水溶液の使用量を4.1gとし、6時間撹拌した以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、20.6gのn−ヘキシルトリメトキシシランを用いた。また、撹拌を6時間とした以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、25.8gのn−ヘキシルトリメトキシシランを用いた。また、pH4.0の酢酸水溶液の使用量を6.8gとし、6時間撹拌した以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、20.6gのn−ヘキシルトリメトキシシランを用いた。また、撹拌を6時間とした以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。更に、マグネタイトのコア粒子として製造例2で得たものを用いた。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、13.6gのメチルトリメトキシシランを用いた。また、撹拌を2時間とした以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、27.7gのn−オクチルトリエトキシシランを用いた。また、撹拌を10時間とした以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、20.6gのn−ヘキシルトリメトキシシランを用いた。また、5℃で1時間撹拌した以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−プロピルトリエトキシシランに代えて、20.6gのn−ヘキシルトリメトキシシランを用いた。また、60℃で10時間撹拌した以外は実施例1と同様にして脱水縮合物等を得た。この脱水縮合物等の組成は、以下の表1に示すとおりであった。これら以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例及び比較例で得られた被覆マグネタイト粒子について、上述した方法でシラン化合物の被覆量を測定した。また、NEXFASを用い、Siの吸収スペクトルを測定し、前記の式(1)の値を求めた。更に、更に、加速劣化後の水蒸気吸着量を以下の方法で測定した。これらの結果を以下の表2に示す。
被覆マグネタイト粒子5gを時計皿に取り、60℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿機(TABAI ESPEC社製 EX−111)で168時間加熱して、加速劣化処理を行った。加速劣化処理後、ベルソープで水蒸気吸着量を測定した。
Claims (3)
- マグネタイトのコア粒子の表面がシラン化合物によって被覆されてなる被覆マグネタイト粒子において、
シラン化合物は、炭素数3〜6のアルキル鎖を有する、アルコキシシラン又はシランカップリング剤から生成したものであり、
吸収端近傍X線吸収微細構造(NEXAFS)を用い、全電子収量法(TEY)に基づき得られたSiのスペクトルが、1844.4〜1844.8eVの範囲にピークAを有するとともに1846.1〜1846.6eVの範囲にピークBを有し、
ピークAの面積をIA、ピークBの面積をIBとし、被覆マグネタイト粒子1g当たりに含まれるシラン化合物に由来するSiのモル数をMSiとしたとき、IA/(IA+IB)/MSiが、25〜45を満たすことを特徴とする被覆マグネタイト粒子。 - 被覆マグネタイト粒子1g当たりに含まれるシラン化合物の被覆量が、Si換算で0.002〜0.025mol%である請求項1記載の被覆マグネタイト粒子。
- コア粒子を対象とした純水煮沸試験によるNaの溶出量が、粒子全体の重量に対して50ppm以下である請求項1又は2記載の被覆マグネタイト粒子。
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