JP2007057787A - トナー、二成分系現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

トナー、二成分系現像剤及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トナーの流動性、帯電性、現像性、転写性を同時に、かつ長期にわたり満足でき、特にクリーニング工程を有さず、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおける不具合を改善したフルカラー用のトナー、それを用いた現像剤を提供することにある。また、高速多枚数複写、高画質要求に対応する現像、転写、クリーニングに使用される多色画像一括転写システムにおける不具合を改善したフルカラー用のトナー、それを用いた現像剤を提供することにある。
【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナー粒子と無機微粒子を有するカラートナーにおいて、前記トナーの重量平均粒子径が3.0μm〜7.0μmであり、フロー式粒子像測定装置における円相当径と、所定円相当径範囲毎における、トナーの平均円形度がそれぞれ本発明規定の範囲を満足することを特徴とするカラートナー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、及びトナージェット法の如き画像形成方法に用いられるトナー及び該トナーを有する二成分系現像剤に関するものである。
近年、複写装置やプリンターは、省スペース、省エネなどへの要求から、より小型化、軽量化、高速化、高信頼性が求められている。その結果、ハード構成は種々の点でシンプルな要素で構成されるようになっており、逆にトナーに要求される性能は高度になってきている。そのため、トナー性能の向上が達成できなければ優れたハードウェアを提供できなくなってきている。特に、転写性と定着性を両立したトナーが求められている。転写を向上させることで、トナー消費量の低減、高画質化、トナー回収システムの簡素化といったメリットが得られ、低温での定着が可能になれば、省エネ対応も可能となる。
転写効率を上げる手法の一つとして、トナー形状を球形に近づけることが近年行われてきている。例えば懸濁重合や乳化重合などの重合トナーでは転写効率向上には非常に有効な技術ではあるが、重合トナーにおいてはどうしても離型剤が内包化されるため離型剤がトナー表面に出にくいため定着性が劣るものになる。また粉砕トナーを球形化したものは、離型剤が溶媒や熱によりトナー表面に溶出しやすく、必要以上にリッチになってしまい易く、そのトナー表面に存在する離型剤量のコントロールについて課題があった。またトナーを球形にただ近づければ良いというものでもなく、あまりトナーが球形過ぎるとクリーニング部においてトナーがすり抜けてクリーニングできないという弊害も発生してしまう。また、これらの現象を回避するため、すべてのトナーを不定形にすると、トナーの流動性の悪化、転写効率の低下、外添剤の凹部への移動・埋まり込みによる帯電性・流動性の経時変化等が生じる。
そこで、これらの問題を解消するためにトナーの平均円形度と円形度の標準偏差を規定することで、均一な形状に調製されたトナーとし、クリーニング不良、トナー飛び散り等の副作用なく実用的で、かつ長期にわたって安定した画像性能を達成するトナーの提案がなされている(例えば特許文献1参照)。ここでは、瞬間加熱処理によって、高円形度で、円形度の標準偏差を低く抑えたトナーを得ている。トナーの熱球形化は、熱処理時に離型剤の滲みだしが生じやすく、現像性の低下を招く場合がある。特に、離型剤の分散が悪い場合など離型剤の滲みだしは顕著となる。また、熱球形化では、小粒径側トナーがより高円形度化することが多く、その場合は、高円形度の小粒径トナーが、クリーニングブレードをすり抜け、クリーニング不良を起こすことがある。
そこで、トナー粒子の個数平均粒子径とトナー粒径分布と形状指数とが、ある特定の関係を有するとき、トナーの流動性、帯電性、現像性、転写性を同時に、かつ長期にわたり満足し、高速多枚数複写、高画質要求に対応する現像、転写、クリーニングに使用される多色画像一括転写システムにおいて、ブレードクリーニングによる不具合を改善する提案がなされている(例えば特許文献2参照)。ここでは、粒径、形状係数の異なる複数のトナーを混合することで、小粒径のトナーの平均形状指数を高く、大粒径側のトナーの平均形状指数を低くするよう調整したものである。粒径や製法の異なるトナーが混在するため、帯電量分布がブロードとなり、それぞれの現像性の差によって、選択現像等が発生することが予想される。また、小粒径トナーは比表面積も大きく、帯電量も高くなる傾向にあることに加え、小粒径トナーがより不定形であるため、一層転写され難くなると考えられる。
同様に、所定の粒径範囲の円形度をある特定の範囲とし、流動性に優れ、ホタル、虫食
いなのどの画像欠陥がなく安定した画像品質が得られ、転写性とクリーニング性を両立しようとした提案がある(例えば特許文献3参照)。これは、転写効率を向上し、画像濃度の低下やさらには画像部が白く抜けてしまう、虫食いを防ごうとしたものである。虫食いの評価方法は明確ではないが、画像上のライン画像、および文字画像のラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写される、いわゆる「転写中抜け」と虫食いが同義であると解釈すると、転写効率だけを向上させても、ライン画像の中抜けが発生することがあり、転写時のトナーの飛び散りによって、ドット及び細線再現性が悪化することもある。
また、この提案のトナーでは、省エネの観点から望まれる低温定着を行うことができないか、または定着構成においてもかなりの圧力を要する負荷を必要とすることがある。また、帯電付与部材に離型剤が汚染し、画像濃度が低下することもある。
さらに、特に、クリーニング工程を有さず、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおいては、中抜けしたトナー(電子写真感光体上に残った中抜け残トナー)による帯電不良による画像不良や現像部での回収不良によるカブリ等が起こることがあるが、これらは考慮されていない。
そのため、クリーニング工程を有さず、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムで、十分なクリーニング性と十分な転写性と同時に、長期的に満足するために、粒径分布と形状の両方を考慮した設計を行わなければならない。
特開2000−003068号公報 特開2004−038193号公報 特開2002−278161号公報
本発明は、従来の技術の上記のような実情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、トナーの流動性、帯電性、現像性、転写性を同時に、かつ長期にわたり満足でき、特にクリーニング工程を有さず、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおける不具合を改善したフルカラー用のトナー、それを用いた現像剤を提供することにある。本発明の他の目的は、高速多枚数複写、高画質要求に対応する現像、転写、クリーニングに使用される多色画像一括転写システムにおける不具合を改善したフルカラー用のトナー、それを用いた現像剤を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、トナーの重量平均粒子径が3.0μm〜7.0μmの場合、フロー式粒子像測定装置における円相当径と、所定円相当径範囲毎における、トナーの平均円形度を本発明規定の範囲に調整することによって、上記要求を満足出来ることを見いだし本発明に至った。
即ち、本発明は
[1]少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナー粒子と無機微粒子を有するカラートナーにおいて、前記トナーの重量平均粒子径(D4)が3.0μm〜7.0μmであり、
前記トナーをメタノール45体積%水溶液中に分散した分散液に対する波長600nmの光の透過率(%)が、30〜70%の範囲であり、
フロー式粒子像測定装置における円相当径2.00μm以上の前記トナーの平均円形度をR、円相当径2.00μm以上3.00μm未満、3.00μm以上6.92μm未満
、6.92μm以上12.66μm未満の各円相当径範囲における、トナーの平均円形度をそれぞれ、r(a)、r(b)、r(c)とすると、前記R、r(a)、r(b)、r(c)の関係が式(1)
〜式(4)を満足することを特徴とするカラートナー。
0.940 ≦ R ≦ 0.970 (1)
R − 0.015 ≦ r(a) ≦ R + 0.015 (2)
R − 0.015 ≦ r(b) ≦ R + 0.015 (3)
R − 0.015 ≦ r(c) ≦ R + 0.015 (4)
[2]前記カラートナーが、無機微粒子として、少なくとも個数平均粒子径が60nm以上300nm未満である無機微粒子(A)と個数平均粒子径が10nm以上60nm未満である無機微粒子(B)を含有し、いずれかの無機微粒子がシリコーンオイル処理されていることを特徴とする[1]に記載のカラートナー。
[3]前記トナー粒子の表面には前記無機微粒子が被覆されており、トナー粒子の表面に無機微粒子が被覆されている割合(被覆率)が60%以上であり、前記無機微粒子(A)の被覆率をF(A)、前記無機微粒子(B)の被覆率をF(B)としたとき、F(A)、F(B)の関係が、式(5)を満足することを特徴とする[2]に記載のカラートナー。
1.0≦F(B)/F(A)≦10.0・・・・・・・・・・・(5)
[4] 前記カラートナーが、無機微粒子(A)、無機微粒子(B)を含有し、さらに酸化チタン及び酸化アルミニウムの中から選ばれる1種以上の無機微粒子を含有することを特徴とする[2]又は「3」に記載のカラートナー。
[5]前記結着樹脂が、少なくともポリエステルユニットを含有する樹脂であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のカラートナー。
[6][1]〜[5]のいずれか一項に記載のカラートナーとキャリアとを有する二成分系現像剤。
[7]前記キャリアが、少なくともバインダー樹脂に磁性微粒子が分散されてなる磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散樹脂コアの表面を被覆する被覆層とを有する磁性キャリアであることを特徴とする[6]の二成分系現像剤。
[8]静電潜像を担持する像担持体、該像担持体を帯電させる帯電手段、該帯電手段によって帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、該像担持体上に形成された静電潜像を少なくとも[1]〜[5]に記載のトナーで可視化してトナー画像を形成する現像手段、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写手段、該転写手段において、該トナー画像が転写材に転写された後に該像担持体上に残留したトナーを該現像部で回収する手段を有する画像形成方法。
本発明によれば、トナーのフロー式粒子像測定装置における円相当径範囲毎の平均円形度を本発明規定の範囲に調整することによって、転写特性、現像特性及び耐久安定性に優れたカラートナーを提供することができる。また、十分な定着可能領域を有し、連続耐久においても十分な現像性が得られ、高画質な画像を形成できる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナー粒子と無機微粒子を有するカラートナーにおいて、前記トナーの重量平均粒子径が3.0μm〜7.0μmであり、
前記トナーをメタノール45体積%水溶液中に分散した分散液に対する波長600nmの光の透過率(%)が、30〜70%の範囲であり、
フロー式粒子像測定装置における円相当径(個数基準)2.00μm以上のトナーの平均円形度をR、円相当径(個数基準)2.00μm以上3.00μm未満、3.00μm
以上6.92μm未満、6.92μm以上12.66μm未満の各円相当径範囲における、トナーの平均円形度をそれぞれ、r(a)、r(b)、r(c)とすると、前記R、r(a)、r(b)、r(c)の関係が式(1)〜式(4)を満足するカラートナーである。
0.940 ≦ R ≦ 0.970 (1)
R − 0.015 ≦ r(a) ≦ R + 0.015 (2)
R − 0.015 ≦ r(b) ≦ R + 0.015 (3)
R − 0.015 ≦ r(c) ≦ R + 0.015 (4)
この条件を満たしたカラートナー(以下単にトナーともいう)は、転写特性、現像特性、耐久安定性に優れたものとなる。さらに、十分な定着温度領域で定着可能なトナーとなる。特に、飛散や画像上のライン画像、文字画像のラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写されるという、いわゆる「転写中抜け」を抑制し、ラインやドットの再現性を向上させることができる。
前記トナーのフロー式粒子像測定装置における円相当径(個数基準)2.00μm以上のトナーにおける平均円形度Rが0.940未満であると、多数枚の画像出力を行った際
に、外添剤が埋め込まれることによりトナーの劣化が起こり、転写性が不充分になる場合があり好ましくない。逆に前記平均円形度が0.970よりも大きいと、トナーの形状が
球形となりすぎるため、感光ドラムのクリーニングの際に転写残トナーがクリーニングブレードをすり抜けるなど、クリーニング不良による画像欠陥が出る場合があり好ましくない。
また、円相当径2.00μm以上3.00μm未満のトナーにおける平均円形度r(a)が、円相当径2.00μm以上のカラートナー粒子における平均円形度Rに対して、r
(a)>R+0.015の場合には、微粉側の粒子の形状が球形に近づくため、流動性が
維持されるが、クリーニングブレードをすり抜けるなど、クリーニング不良が起こる。さらに、トナー容器や現像器内でトナーがパッキングしやすく、トナーが画像欠陥の原因となる凝集体を形成してしまったり、ベタ画像の均一性が悪化する傾向があり好ましくない。また、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおいては、現像での回収性が不十分となり、回収し切れなかったトナーが感光ドラム上を連れまわり、カブリを発生させることがある。
また、円相当径2.00μm以上3.00μm未満のトナーにおける平均円形度r(a)が、円相当径2.00μm以上のトナーにおける平均円形度Rに対して、r(a)< R
−0.015の場合には、微粉側の円形度が不定形になることで、トナーとキャリア間やその他部材との接触面積が大きくなり、トナー離れが阻害され、現像されずに現像器中に滞留し、連続使用によって、キャリアスペントやスリーブ等の部材を汚染することがある。現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおいては、仮に中抜けが発生すると、帯電部での帯電不良が起こることがある。これは、感光ドラム上に残留した中抜け残トナーが帯電、補助帯電部分に突入する際に直ちに解れず、帯電器が感光ドラム上を均一に帯電させることができなくなったことによると考えられる。
また、円相当径6.92μm以上12.66μm未満のトナーにおける平均円形度r(c)が、円相当径2.00μm以上のトナーにおける平均円形度Rに対して、r(c)>
R+0.015の場合には、粗粉側のトナーの円形度が相対的に高くなることを意味し
、円形度の高いトナーは、電子写真感光体や転写体との付着力が弱まっているため、転写効率は向上するが、現像器からの飛散が起こることがある。また、粗粉側のトナーの円形度が高く、粒子間の付着力も弱まり、記録媒体上に転写し形成された堆積したトナーが、搬送中に振動で崩れやすくなっているためか、ドットの再現性が悪化することがある。
また、円相当径6.92μm以上12.66μm未満のトナーにおける平均円形度r(c)が、円相当径2.00μm以上のトナーにおける平均円形度Rに対して、r(c)<R−0.015の場合には、トナー表面の凹部が増加し、添加した外添剤が有効に働かず、流動性の低下が起こり、キャリアやスリーブとの接触確率が減り、帯電量が低く、帯電量分布も広がり、現像時の選択現像が発生することがある。粗粉側トナーの円形度が相対的に低くなり、より不定形となるため、ドラムとの接触面積が増し、付着力が高まることが
考えられる。この転写性の差から、円形度の相対的に低い粗粉側のトナーが核となり、画像上のライン画像、文字画像のラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写される、いわゆる「転写中抜け」や転写不良を生じることがあり好ましくない。
本発明のカラートナーは、重量平均粒子径が3.0〜7.0μmであり、好ましくは5.0〜6.0μmである。重量平均粒子径が7.0μmを超えると、ドットおよびラインの潜像をトナーにより忠実に現像できず、特に写真画像の再現または細線の再現が劣ったものになる。また、重量平均粒子径が3.0μm未満では、帯電・トナー流動性の制御が難しくなり、安定した画像が得られなくなる。
また、本発明のトナーは、該トナーをメタノール45体積%水溶液中に分散した分散液に対する600nmの波長の光の透過率(%)が、30〜70%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、35〜50%である。
トナー表面近傍の離型剤の量は、簡易且つ精度の高い方法として、トナーをメタノール45体積%水溶液中に分散した分散液に対する波長600nmの光の透過率を測定することで、トナー粒子全体を把握することができる。この測定方法はトナーを一度混合溶媒中で強制分散させて、トナー粒子一粒一粒の離型剤の存在量の特徴を出やすくした上で、一定時間後の透過率を測定することで、トナー全体の離型剤の存在量を正確に把握できるものである。つまり表面に疎水性である離型剤がトナー表面に多く存在すると、溶媒に分散しにくく凝集し沈殿するため、透過率が高い値になる。逆に離型剤がトナー表面に少なく存在すると、親水性である結着樹脂が多く存在するため、より均一分散しやすくなるため透過率が30未満のような小さな値になる。つまり、トナーのメタノール45体積%水溶液における透過率(%)によりトナー中での離型剤成分の存在状態を示すことになり、それを制御することにより幅広い定着領域を達成すると共に、離型剤成分のトナーからの脱離を防ぎ、長期の使用においても現像部材への汚染のないトナーをつくることができる。
透過率が30%より少ないと、トナー表面の離型剤が少なく定着時に離型効果が現れにくいため、省エネの観点から望まれる低温定着を行うことができず、また定着構成においてもかなりの圧力を要する負荷を必要とする。また、ドット再現性が悪化することもある。また逆に透過率が70%より大きいと、トナー表面の離型剤が多く帯電付与部材に離型剤が汚染し、例えば現像スリーブ上に融着することで高抵抗化することで、現像にかかる実際の現像バイアスの効力が下がり、しいては画像濃度の低下に繋がることがある。また、中抜けが発生することがある。これは、トナー表面に離型剤が多く、転写時に加わる圧力でトナー同士の付着力が増し中抜けが発生しやすくなったものと推察される。
本発明のカラートナーは、上記重量平均粒子径と平均円形度、円相当径毎の平均円形度が規定範囲のものであればよく、今回、本発明者らは、結着樹脂、着色剤、離型剤及び任意の材料を溶融混練し、これを冷却して粗粉砕し、気流式または機械式粉砕機で微粉砕後、さらに後述する機械式粉砕機と分級及び表面改質処理を同時に行うことができる表面改質装置で処理し、これに無機微粒子を混合することによって、本発明のカラートナーを得ることができた。
また、本発明のカラートナーが、無機微粒子として、少なくとも個数平均粒子径が60nm以上300nm未満である無機微粒子(A)と個数平均粒子径が10nm以上60nm未満である無機微粒子(B)を含有し、いずれかの無機微粒子がシリコーンオイル処理されていることが好ましい。
前記無機微粒子(A)の個数平均粒子径は60nm以上300nm未満であることが好ましく、より好ましくは90nm以上150nm未満である。前記無機微粒子(A)の個数平均粒子径が60nm以上300nm未満のとき、長期間に渡り画像出力を続けても、前記無機微粒子(A)は着色粒子へ埋め込まれることがなく、トナーとドラムが着色粒子の面で接触するのではなく、無機微粒子とドラムが点で接触する状態を維持でき、トナー
とドラムの離型性も維持され、結果として転写効率の低下を抑制することができる。60nm未満では、スペーサーとしての働きが弱まり、転写性向上への寄与が小さくなる。一方、300nmを超えると、着色粒子より脱離しやすくなり、着色粒子表面に安定に付着させることが難しくなり、転写効率が低下する。また、現像時にトナーから脱離し現像器周りを汚染したり、脱離した微粉体が感光ドラムやキャリアなどへ付着し、帯電性能悪化を起こすことがある。
また、前記無機微粒子(B)は、個数平均粒子径が10nm以上60nm未満であることが好ましく、より好ましくは20nm以上50nm未満である。無機微粒子(B)の個数平均粒子径が10nmより小さいと、長期にわたる画像出力で無機微粒子(B)がトナー表面に埋め込まれやすく、流動性トナーの物理的な付着力が増し、流動性が低下することがある。一方、60nmより大きいと、流動性付与の効果が小さくなり、帯電特性が不安定になる傾向がある。
また、いずれかの無機微粒子がシリコーンオイル処理されていることが好ましく、特に、無機微粒子(B)がシリコーンオイル処理されているとより好ましい。シリコーンオイル処理により、画像上のライン画像、文字画像のラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写される、いわゆる「転写中抜け」の発生を防止することが出来る。シリコーンオイル処理を施さない場合は、「転写中抜け」が発生することがある。
本発明において使用される上記無機微粒子(A)は、個数平均粒子径が60nm以上300nm未満であり、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン等が挙げられる。組成は特に限定されず、シリカの場合、例えば、気相分解法、燃焼法、爆燃法など従来公知の技術を用いて製造されたいかなるシリカをも使用することができる。アルコキシシランを水が存在する有機溶媒中において、触媒により加水分解、縮合反応させて得られるシリカゾル懸濁液から、溶媒除去、乾燥して、粒子化する、公知のゾルゲル法により製造された個数平均粒子径60nm以上300nm未満の粒子を用いるのが特に好ましい。
さらにゾルゲル法により得られたシリカ表面を疎水化処理して用いてもよく、疎水化処理剤としては、シラン化合物が好ましく用いられる。シラン化合物の例としては、ヘキサメチルジシラザンやトリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン等のモノクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン、トリメチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン等のモノアミノシラン、トリメチルアセトキシシラン等のモノアシロキシシランが含まれる。
本発明において使用される上記無機微粒子(B)は、個数平均粒子径が10nm以上60nm未満であり、前述の無機微粒子(A)とは異なる組成の無機微粒子である。異なる組成とは、材料が異なる、又は、材料が同じであっても表面処理や形状が異なるなど、構成が異なる組成をいう。
無機微粒子(B)の具体的材料例としては、各種金属化合物(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛など)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)・カーボンブラック・シリカ等が挙げられる。特に、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子が好ましい。また、シリカ微粒子は、シリコーンオイル処理とシラン化合物または有機珪素化合物、チタンカップリング剤等の表面処理を併用してもよい。シリコーンオイル処理したシリカ微粒子の添加により、流動性付与と高い負帯電性のため適度な帯電量を持つトナーが提供できる。
また、前記トナー粒子の表面には前記無機微粒子が被覆されており、トナー粒子の表面に無機微粒子が被覆されている割合(被覆率)が60%以上であり、前記無機微粒子(A
)の被覆率をF(A)、前記無機微粒子(B)の被覆率をF(B)としたとき、F(A)、F(B)の関係が、式(5)を満足しているカラートナーであるとよい。
1.0≦F(B)/F(A)≦10.0・・・・(5)
ここで、個々の無機微粒子の被覆率Fは、F=(√3×Dt×ρt)/(2π×da×ρa)×Cの式から求められる。Dtはトナーの重量平均粒子径、ρtはトナーの比重、daは無機微粒子の個数平均粒子径、ρaは無機微粒子の比重、Cは着色粒子100重量部に対する無機微粒子の添加率を表わす。
前記トナー粒子の表面に対する無機微粒子の被覆率が60%以上であり、かつ前記式(5)を満たすとき、ライン画像などの転写中抜けが発生せず、高転写効率が達成できる。F(B)/F(A)は、1.0≦F(B)/F(A)≦10.0であることが好ましく、
より好ましくは1.0≦F(B)/F(A)≦5.0である。F(B)/F(A)が1.
0より小さいと、無機微粒子(A)の大きさが、立体障害となり無機微粒子(B)の添加効果が阻害され、流動性が低下し、帯電特性が不安定になることがある。また、ライン画像や文字品位が低下することがある。F(B)/F(A)が10.0より大きいと、トナ
ーの部材からの離型性が低下し、現像性、転写効率とも低下する。また、長期使用によってトナーチャージアップが発生することがある。
本発明のカラートナーにおける、上記無機微粉体(A)の添加量は、着色粒子100質量部に対して0.3〜5.0質量部、より好ましくは0.5〜3.0質量部である。
本発明のカラートナーにおける、上記無機微粉体(B)の添加量は、着色粒子100質量部に対して0.1〜5.0質量部、より好ましくは0.5〜2.5質量部である。
また、本発明のカラートナーは、無機微粒子として、無機微粒子(A)、無機微粒子(B)を含有し、さらに、無機微粒子(A)、無機微粒子(B)とBET又は結晶型が異なる酸化チタンおよび酸化アルミニウムの中から選ばれる1種以上の無機微粒子を含有することが好ましい。
本発明のカラートナーは、無機微粒子(A)、無機微粒子(B)とともに酸化チタンあるいは酸化アルミニウムの中から選ばれる1種以上の無機微粒子を含有することは、流動性及び帯電性改良の点で好ましい。流動性が改良されることで、現像器内での攪拌によるトナー帯電が十分に行われ、カブリやトナー飛散に対して効果的なトナーとなる。一般に、高温高湿環境下でトナーを放置すると絶対帯電量が下がり、最後の画像出力後、長期間画像出力されない状態がつづき、長期間間隔をあけて画像出力をした場合に、必要な画像濃度も得られなくなる問題があるが、本発明のカラートナーはカブリやトナー飛散に対してより顕著な効果を発揮し、この問題を改善することができる。
本発明のカラートナーには、さらに流動性や現像性を制御する流動化剤として、無機微粒子(A)、無機微粒子(B)、及び、酸化チタンあるいは酸化アルミニウムの中から選ばれる1種以上の無機微粒子と組成の異なる公知の外添剤を添加することができる。各種無機酸化微粒子、また必要に応じて疎水化処理した微粒子、ビニル系重合体、ステアリン酸亜鉛、樹脂微粒子等が使用できる。外添剤の添加量は、トナー粒子全質量に対して0.02〜5質量%の範囲が好ましい。
本発明のカラートナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、および離型剤を含有するトナー粒子を有するものであり、本発明に係る結着樹脂としては、種々の樹脂を用いることができる。結着樹脂としては具体的に、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、エポキシ系樹脂等が含まれる。
好ましく用いられる結着樹脂としては、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂、(c)ハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物、(d)ポリエステル樹脂とビニル系重合体との混合物、(e)ハイブリッド樹脂とポリエステル樹脂との混合物、及び(f)ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂とビニル系重合体との混合物のいずれかから選択される樹脂である。
前記結着樹脂として、少なくともポリエステルユニットを有する樹脂は、本発明所定のフロー式粒子像測定装置における円相当径と、所定円相当径範囲毎の平均円形度範囲に調整しやすい点、および幅広い定着温度で定着できる点で好ましい。
なお、本発明において「ポリエステルユニット」とはポリエステルに由来する部分を示し、「ビニル系重合体ユニット」とはビニル系重合体に由来する部分を示す。ポリエステルユニットを構成するポリエステル系モノマーとしては、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分であり、ビニル系重合体ユニットとは、ビニル系モノマー成分であり、モノマー中に多価カルボン酸成分とビニル系モノマーを有するものモノマー、または多価アルコール成分とビニル系モノマーを有するモノマーはポリエステル系モノマーに該当するものとする。
本発明のカラートナーに用いられる結着樹脂は、樹脂成分のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量分布においてメインピークを分子量3500〜35000の領域に有しており、好ましくは、分子量5000〜20000の領域に有しているとよい。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が5.0以上であることが好ましい。
本発明におけるGPC測定による分子量分布の測定は、後に詳述する。
メインピークが分子量3500未満である場合には、トナーの耐高温オフセット性が不十分となる。一方、メインピークが分子量35000を超える場合には、十分なトナーの低温定着性が得られなくなり、高速機での適用が難しくなる。また、Mw/Mnが5.0未満である場合には、シャープメルトとなり、高いグロスは得られやすくなるが、耐高温オフセット性が得られなくなる。
結着樹脂としてポリエステル系の樹脂を用いる場合は、アルコール成分と酸成分(カルボン酸、カルボン酸無水物、またはカルボン酸エステル等)を原料モノマーとして使用できる。
具体的には、例えば、2価アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトローラー、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセローラー、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチローラーエタン、トリメチローラープロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜12のアルキル基で置換された琥珀酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。
上記の中でも、特に、下記一般式(I)で代表されるビスフェノール誘導体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物、又はその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)を酸成分として、これらを縮重合したポリエステル樹脂が、カラートナーとして、良好な帯電特性を示すことができ好ましい。
Figure 2007057787
〔式中、Rはエチレン、またはプロピレン基である。x,yはそれぞれ1以上の整数で
あり、かつx+yの平均値は2〜10である。〕
また、非線形状ポリエステル樹脂を形成するための3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸および、これらの無水物やエステル化合物などが挙げられる。3価以上の多価カルボン酸成分の使用量は、全カルボン酸モノマーに対して0.1〜1.9mol%が好ましい。
ビニル系重合体を製造する場合に用いられるビニル系モノマーとしては、次のようなものが挙げられる。スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クローラースチレン、3,4−ジクローラースチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きスチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クローラーエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピローラー、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
本発明のカラートナーにおいて、結着樹脂に使用されるビニル系重合体およびビニル系重合体ユニットは、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有していてもよい。この場合に用いられる架橋剤としては、以下のものが挙げられる。
架橋剤の例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどのアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどのエーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類;ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどの芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
また多官能の架橋剤の例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチローラーエタントリアクリレート、トリメチローラープロパントリアクリレート、テトラ
メチローラーメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
本発明に係るビニル系重合体およびビニル系重合体ユニットを製造する場合に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート,ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
結着樹脂として、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂を用いる場合、さらに良好な離型剤分散性と、低温定着性、耐オフセット性の向上が期待できる。
本発明に用いられる「ハイブリッド樹脂」とは、ビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットが化学的に結合された樹脂を意味する。具体的には、ポリエステルユニットと(メタ)アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するモノマーを重合したビニル系重合体ユニットとがエステル交換反応によって形成されるものであり、好ましくはビニル系重合体を幹重合体、ポリエステルユニットを枝重合体としたグラフト共重合体(あるいはブロック共重合体)を形成するものである。
本発明ではビニル系重合体成分及び/又はポリエステル樹脂成分中に、両樹脂成分と反応し得るモノマー成分を含むことが好ましい。ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。ビニル系重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
ビニル系重合体とポリエステル樹脂の反応より得られるハイブリッド樹脂を得る方法としては、先に挙げたビニル系重合体及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂の重合反応をさせることにより得る方法が好ましい。
本発明のカラートナーに用いられるハイブリッド樹脂の製造方法を説明する。以下の(1)〜(6)に示す製造方法などでハイブリッド樹脂が製造できる。
(1)ビニル系重合体、ポリエステル樹脂及びハイブリッド樹脂成分をそれぞれ製造した後にブレンドして得る方法であり、ブレンドは有機溶剤(例えば、キシレン)に溶解・膨潤した後に有機溶剤を留去して製造される。尚、ハイブリッド樹脂成分とは、ビニル系重合体とポリエステル樹脂を別々に製造後、少量の有機溶剤に溶解・膨潤させ、エステル化触媒及びアルコールを添加し、加熱することによりエステル交換反応を行なって合成されるエステル化合物を用いることができる。
(2)ビニル系重合体ユニット製造後に、これの存在下にポリエステルユニット又はハイブリッド樹脂成分を反応させて得る方法である。ハイブリッド樹脂成分はビニル系重合体ユニット(必要に応じてビニル系モノマーも添加できる)とポリエステルモノマー(アルコール、酸)及び/またはポリエステルとの反応により製造される。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(3)ポリエステルユニット製造後に、これの存在下にビニル系重合体ユニット又はハイブリッド樹脂成分を反応させて得る方法である。ハイブリッド樹脂成分はポリエステルユニット(必要に応じてポリエステルモノマーも添加できる)とビニル系モノマー及び/またはビニル系重合体との反応により製造される。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(4)ビニル系重合体ユニット及びポリエステルユニットを製造した後に、これらの重合体ユニットの存在下にビニル系モノマー及び/またはポリエステルモノマー(アルコール、酸)を添加することによりハイブリッド樹脂成分を製造する。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。
(5)ハイブリッド樹脂成分を製造した後、ビニル系モノマー及び/またはポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)を添加して付加重合及び/又は縮重合反応を行うことにより製造される。この場合、ハイブリッド樹脂成分は上記(2)〜(4)の製造方法により製造されるものを使用することもでき、必要に応じて公知の製造方法により製造されたものを使用することもできる。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
(6)ビニル系モノマー及びポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸等)を混合して付加重合及び縮重合反応を連続して行うことによりハイブリッド樹脂成分が製造される。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。
上記(1)〜(6)の製造方法を用いることにより、分子量、架橋度が異なる種々のビニル系重合体ユニット及びポリエステルユニットを用いたハイブリッド樹脂が製造できる。
本発明に用いられる着色剤としては、公知の顔料及び染料を単独で、又は併せて用いることができる。着色剤の例としては、以下のものが含まれる。
マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35等が挙げられる。
シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、16、17;C.I.アシッドブルー6;C.I.アシッドブルー45又はフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、93、97、155、180、185、C.I.バットイエロー1、3、20等が挙げられる。
黒色の顔料として、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラックが用いられ、また、マグネタイト、フェライト等の磁性粉や、または、上記に示すイエロー/マゼンタ/シアン/黒色着色剤を用いて黒色に調色されたもの等が挙げられる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して1〜15質量部であることが好ましく、3〜12質量部であることがより好ましく、4〜10質量部であることがさらに好ましい。着色剤の含有量が15質量部より多い場合には、透明性が低下し、加えて人間の肌色に代表されるような中間色の再現性も低下し易くなり、さらにはトナーの帯電性の安定性が低下し、また低温定着性も得られにくくなる。着色剤の含有量が1質量部より少ない場合には、着色力が低くなり、濃度を出すためにトナーを多く使用しなければならなくなり、低温定着性に劣る場合がある。
本発明のカラートナーに含有されるトナー粒子の離型剤は、示差走査熱量計測定における吸熱曲線において、吸熱ピーク中の最大吸熱ピークのピーク温度が60〜140℃の範囲にあることが好ましく、70〜120℃の範囲に吸熱曲線の最大ピークがあることがより好ましい。最大吸熱ピークのピーク温度が60℃未満である場合は、高温環境に放置した際に離型剤がトナー表面に溶け出しやすくなり、トナーの耐ブロッキング性が悪くなることがある。また、高速現像を行う場合にトナーが現像スリーブ、キャリアにスペントしやすくなる場合が生じることがある。逆に最大吸熱ピークのピーク温度が140℃を超える場合は、トナー定着溶融時に離型剤が迅速に溶融トナー表面に移行できず、離型性に劣るようになるために、高温オフセットが発生し易くなり、定着性が低下してしまう。また、低温定着ができなくなり、高速現像に適応できなくなる場合がある。
本発明における示差走査熱量計測定における吸熱ピーク測定は、後に詳述する。
本発明に用いられる離型剤としては、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリン離型剤、パラフィン離型剤、フィッシャートロプシュ離型剤の如き脂肪族炭化水素系離型剤;酸化ポリエチレン離型剤の如き脂肪族炭化水素系離型剤の酸化物;脂肪族炭化水素系エステル離型剤の如き脂肪酸エステルを主成分とする離型剤;及び脱酸カルナバ離型剤の如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。さらにベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られる
ヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。特に好ましく用いられる離型剤としては、分子鎖が短く、かつ立体障害が少なくモビリティに優れるパラフィン離型剤の如き脂肪族炭化水素系離型剤である。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましく、2〜8質量部であることがより好ましい。離型剤の含有量が1質量部より少ないと、オイルレス定着時にうまく離型性を発揮できなかったり、低温定着性を満足できなかったりすることがある。10質量部を超えると、トナー表面へ離型剤が滲み出しやすくなり、現像性が悪化したり、耐スペント性が悪化する場合がある。
本発明で用いられる離型剤は、GPC測定による分子量分布において、数平均分子量(Mn)が好ましくは200〜2000、より好ましくはMn350〜1000である。また、前記離型剤は、GPC測定による分子量分布において、重量平均分子量(Mw)が好ましくは200〜2500、より好ましくは350〜1200であることが良い。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.0以下であることが好ましい。離型剤が上記範囲の分子量分布を持つことにより、トナーに好ましい熱特性をもたせることができる。すなわち、上記範囲よりMn又はMwが小さくなると、熱的影響を過度に受けやすく、耐ブロッキング性、現像性に劣るようになり、上記範囲よりMn又はMwが大きくなると、外部からの熱を効果的に利用できず、優れた定着性、耐オフセット性を得ることができにくい。Mw/Mnが2より大きくなると、分子量分布が広いために溶融挙動が熱に対してシャープでなくなり、良好な定着性と耐オフセット性を共に満足する領域が得られ難くなる。
本発明のカラートナーに含有される着色粒子は、結着樹脂、着色剤、および離型剤を含有しているが、必要に応じて種々の添加剤(荷電制御剤等)をさらに含有してもよい。
荷電制御剤としては、例えば、有機金属錯体、金属塩、キレート化合物で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体等が挙げられる。その他には、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類等のカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体等も挙げられる。また、ビスフェノール類、カリックスアレーン等のフェノール誘導体等も挙げられる。本発明では、芳香族カルボン酸の金属化合物を用いることが、帯電の立ち上がりを良好にする上で好ましい。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、0.2〜5質量部であることがより好ましい。0.1質量部より少ないと高温高湿から低温低湿までの環境でのトナーの帯電量の変化が大きくなる場合がある。10質量部より多いとトナーの低温定着性に劣る場合がある。
本発明のカラートナーは、トナーのみからなる(キャリアを含まない)一成分系現像剤及びトナーとキャリアとからなる二成分系現像剤のいずれにも適用できるものであるが、本発明のカラートナーは、磁性キャリアと混合して使用される二成分系現像剤として用いることがより好ましい。
上記磁性キャリアとしては、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子及びフェライト等が使用できる。
上記磁性キャリア粒子の表面を樹脂で被覆した被覆キャリアは、現像スリーブに交流バイアスを印加する現像法において特に好ましく使用できる。被覆方法としては、樹脂の如き被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて調製した塗布液を磁性キャリアコア粒子表面に付着せしめる方法、磁性キャリアコア粒子と被覆材とを粉体で混合する方法等、従来
公知の方法が適用できる。
特に、前記磁性キャリアが、少なくともバインダー樹脂に磁性微粒子が分散されてなる磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散樹脂コアの表面を被覆する被覆樹脂を含有する被覆層とを有する磁性キャリアであることが特に好ましい。
磁性キャリアを構成する磁性微粒子分散型樹脂コアを製造する方法としては、バインダー樹脂を構成するモノマーと磁性微粒子とを混合し、前記モノマーを重合することにより磁性微粒子分散型コアを得る方法がある。このとき、重合に用いられる前記モノマーとしては、ビニル系樹脂を形成するためのビニル系モノマー;エポキシ樹脂を形成するためのビスフェノール類とエピクロルヒドリン;フェノール樹脂を形成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素樹脂を形成するための尿素とアルデヒド類、メラミンとアルデヒド類などが用いられる。
例えば、硬化系フェノール樹脂を用いた磁性微粒子分散コア粒子の製造方法としては、水性媒体に磁性微粒子を入れ、この水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で重合することにより磁性微粒子分散型コアを得る方法がある。
磁性キャリアを構成する磁性微粒子分散型樹脂コアを製造する他の方法としては、バインダー樹脂としてのビニル系又は非ビニル系の熱可塑性樹脂、磁性体、その他の添加剤を混合機により十分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーなどの混練機を用いて溶融・混練して、これを冷却後、粉砕・分級を行う方法がある。この際、得られた磁性微粒子分散型樹脂コアは熱的又は機械的処理により球形化された上、用いられることが好ましい。バインダー樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が、耐久性、耐衝撃性、耐熱性に優れる点から好ましい。特に、本発明の効果をより好適に発現させるためには、バインダー樹脂はフェノール樹脂であることがより好ましい。
磁性微粒子分散型樹脂コアに含有される上記磁性微粒子としては、MO・Fe23またはM・Fe24の一般式で表されるマグネタイト、フェライト等の如き強磁性酸化鉄粒子粉末、鉄以外の金属(Mn,Ni,Zn,Mg,Cu等)を一種又は二種以上含有するスピネルフェライト粒子粉末、バリウムフェライトの如きマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末、表面に酸化被膜を有する鉄や鉄合金の微粒子粉末などが含まれる。前記マグネタイト、フェライト等の一般式において、Mは2価あるいは1価の金属イオン(Mn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、Cd、Li等)であり、Mとしては単独あるいは複数の金属を用いることができる。磁性微粒子としては、特にマグネタイト、マグヘマイトを好ましく用いることができ、マグネタイトは安価であるためより好ましい。
上記磁性微粒子の個数平均粒子径は、0.02〜3μmであることが好ましく、磁性微粒子分散型樹脂コアの強度を考慮すれば、上記磁性微粒子の個数平均粒子径は0.05〜1μmであることが好ましい。その形状は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。
磁性微粒子分散型樹脂コアには、磁性微粒子とともに非磁性無機微粒子を含有してよい。非磁性無機微粒子の一例として、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ヘマタイト、ゲーサイト及びイルメナイト等の微粒子を用いることができる。磁性微粒子との比重差があまりない、ヘマタイト、酸化亜鉛、酸化チタン等がより好ましい。磁性微粒子分散型樹脂コアの製造に用いる該非磁性無機化合物微粒子の個数平均粒子径は、0.05〜5μmであることが好ましく、磁性微粒子分散型樹脂コアの強度を考慮すれば、上記非磁性無機微粒子の個数平均粒子径は0.1〜3μmであることがより好ましい。
磁性微粒子分散型樹脂コアの表面への被覆材料としては、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が挙げられる。これらは、単独或いは複数で用いられる。上記被覆材料の処理量は、磁性微粒子分散型樹脂コア全質量に対し好ましくは0.1〜30質量%であり、さらに好ましくは0.5〜20質量%である。
磁性キャリアの好ましい個数平均粒子径は、トナーの重量平均粒子径との関係より、15〜60μmである。さらに好ましくは25〜50μmである。磁性キャリアを上記の個数平均粒子径を有するように調製する方法としては、例えば、篩を用いることによる分級によって行うこと等が挙げられる。特に、精度良く分級を行うために、適当な目開きの篩を用いて複数回くり返してふるうことが好ましい。また、メッシュの開口の形状をメッキ等によって制御したものを使うことも有効な方法である。
本発明のカラートナーと磁性キャリアとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は二成分系現像剤中のトナー濃度として、2〜15質量%、好ましくは4〜13質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
本発明のトナー及び現像剤は、どのような画像形成装置にも適用できるものであるが、特に、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムを有する画像形成装置に用いることが好ましい。
本発明のトナー及び現像剤を用いることの出来る一般的なクリーニング方式を用いた画像形成装置について説明する。
図11は通常のクリーニング方式を用いた画像形成装置の模式的断面図である。図11において、まず帯電手段としての帯電器21によって一様に帯電された像担持体としての電子写真感光体ドラム28の表面を、潜像形成手段としてのレーザー露光器22によって露光し、静電潜像を感光ドラム28上に形成する。その後、現像手段である現像装置11により電子写真感光体28上静電潜像はトナー像として可視像化される。
このトナー像が、転写帯電器23による転写電界によって、転写ベルト24によって搬送される記録媒体としての記録紙27上に転写された後、記録紙27は転写ベルト24から剥離される。そして、転写された像は、定着器25によって加圧かつ加熱され、永久画像が得られる。
また、転写後に感光ドラム28上に残った残トナー及びキャリアはクリーナー(クリーニング装置)26により除去され、次の画像形成に備える。クリーナー26は、感光ドラム28上の画像形成領域及び非画像形成領域に亘って当接するブレードを有しており、現像スリーブから感光ドラム28上の非画像形成領域に磁気力に打ち勝って静電的に転移させた劣化キャリアをも摺擦除去する構成となっている。
本発明のトナーは、特に、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムを用いることが、現像と同時に転写残トナーを回収するシステムで発生する中抜け残トナーによる帯電不良等を解消していく上で、より好ましい。
現像と同時に転写残トナーを回収するシステムを図10に示す。図10において、静電潜像担持体である電子写真感光体1はb方向に回転する。感光体1は帯電手段である帯電装置2により帯電され、帯電した感光体1表面には、静電潜像形成手段である露光装置3によりレーザー光Lを投射し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像装置4により静電潜像はトナー像として可視像化され、転写手段である転写装置5により転写材Pに転写される。この転写手段において、転写されずに感光体表面に残った転写残トナーは、前述の帯電手段、静電潜像形成手段を経て、再度現像に供されるかもしくは現像装置に回収される。
又、本発明の画像形成方法においては、図10に示したように、転写後で帯電工程の前
に感光体上の転写残トナーを均し、現像装置での転写残トナーの回収率を向上させるために、転写残トナーの帯電極性の均一化を目的として、バイアス印加手段を有する均し工程6を更に含むことが好ましい。
現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおいて、電子写真感光体上に残った中抜け残トナー塊が、バイアス印加手段を有する均し工程6をすり抜け、帯電手段である帯電装置2で帯電不良の原因となることがある。本発明のトナーでは、帯電不良による画像不良や、カブリ発生がなかった。これは、中抜け残トナー塊が感光体上に残ってしまった場合にも、帯電手段やバイアス印加手段を有する均し工程で、残トナー塊が解され帯電装置2へ突入していくため帯電不良の発生を防いだものと推測される。
次に、本発明のカラートナーを製造する方法について説明する。
今回、本発明者らは、結着樹脂、着色剤、離型剤及び任意の材料を溶融混練し、これを冷却して粗粉砕し、気流式または機械式粉砕機で微粉砕する。その後、後述する機械式粉砕機と後述する分級及び表面改質処理を同時に行うことができる表面改質装置で分級と表面改質処理し、これに無機微粒子を混合することによって、本発明のカラートナーを得た。
まず、原料混合工程では、トナー内添剤として、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。
更に、上記で配合し、混合したトナー原料を溶融混練する。その溶融混練工程では、例えば、加圧ニーダー、バンバリィミキサー等のバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。近年では、連続生産できる等の優位性から、一軸又は二軸押出機が主流となっており、例えば、神戸製鋼所社製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型二軸押出機、ケイ・シー・ケイ社製二軸押出機、ブス社製コ・ニーダー等が一般的に使用される。更に、トナー原料を溶融混練することによって得られる着色樹脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で冷却する冷却工程を経て冷却される。
そして一般的には上記で得られた着色樹脂組成物の冷却物は、次いで、粉砕工程で所望の粒子径にまで粉砕される。粉砕工程では、まず、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミル等で粗粉砕され、更に、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)等で粉砕される。その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)等の分級機等の篩分機を用いて分級してトナー粒子(分級品)を得る。
本発明においては、粉砕工程で機械式粉砕、または、エアージェット式粉砕機にて第一段階の粉砕を行い、さらに、機械式粉砕機で第二段階の粉砕を行う。該機械式粉砕機は、少なくとも中心回転軸に取り付けられた回転体である回転子と、該回転子表面と一定間隔を保持して回転子の周囲に配置されている固定子とを具備し、且つ間隔を保持することによって形成される環状空間が気密状態となるように構成されている。該回転子の外周面及び/または固定子の内周面は、複数の凸部と、該凸部と該凸部との間に形成される凹部と
を有し、該凸部と該凸部との繰り返し距離Lが、2.0mm以上3.5mm未満である。
上記粉砕で得られた微粉砕物は、溶融混練物を冷却した固形物を粗粉砕した粗粉砕物を例えば図9に示す微粉砕システムに導入して調製することができる。微粉砕システムにおいて、粗粉砕物を原料供給機433に導入し、原料供給機433から搬送管434を経由して風力分級機432に導入する。風力分級機432は、コレクター438内にセンター
コア440及びセパレートコア441を有している。風力分級機432内において、二次エアー供給口443から導入される2次エアにより粗粉砕物は、微粉砕物と粗粒子に分級される。分級された微粉砕物は、排出管442を経由してシステム外に排出され、図8に示す原料ホッパ380に導入される。分級された粗粒子は、本体ホッパー部439を経由して微粉砕機(例えば、ジェットミル)431に導入される。微粉砕機においては、圧縮空気が導入されているノズル435に粗粒子を供給し、粗粒子を高速の圧縮空気で搬送して、粉砕室437の衝突板436に衝突させて微粉砕し、粗粒子の微粉砕物を搬送管434を経由して風力分級機432に導入して、再度分級する。
微粉砕物の重量平均粒子径が、3.5〜9.0μmであり、且つ粒子径が4.00μm以下の粒子の割合が50〜80個数%であることが、後工程で分級及び粒子の表面処理を同時に表面改質装置内で効率良く行う上で好ましい。
粉砕工程後、さらに、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を行う装置を用いて重量平均粒子径3.0〜7.0μmの分級品を得ることが好ましい。
本発明においては、分級及び表面改質処理を同時に行うことができる、図1に示すような表面改質装置が好ましく用いられる。表面改質装置として、微粉砕物に含まれる微粉及び超微粉を分級して除去する工程と微粉砕物の含まれる粒子の表面改質処理の工程とを同時に行う回分式の装置が好ましい。
前記表面改質装置は、円筒形状の本体ケーシング、該微粉砕物を本体ケーシング内に投入する投入部、該本体ケーシング内に投入された微粉砕物から所定粒子径以下の微粉及び超微粉を装置外へ連続的に除去するために所定方向に回転する分級ローターを有する分級手段を有する。該分級手段によって除去された該微粉及び該超微粉を本体ケーシング外に微粉排出部より排出し、該微粉及び該超微粉が除去された微粉砕物に含まれる粒子を機械式衝撃力を用いて表面改質処理するための、該分級ローターの回転方向と同方向に回転する分散ローターを有する表面改質手段を有する。本体ケーシング内に第一の空間と第二の空間とを形成するための円筒形状の案内手段を有する。該分散ローターによって表面改質処理が行われたトナー粒子を本体ケーシング外に排出するためのトナー粒子排出部を少なくとも有する。該本体ケーシングの内壁と円筒形状の該案内手段の外壁との間に設けられた該第一の空間は、該微粉砕物及び表面改質された該粒子を該分級ローターへ導くための空間であり、該第二の空間は、該微粉及び該超微粉が除去された微粉砕物及び表面改質された該粒子を分散ローターで処理するための空間である。
本願発明では、以下の工程により、所定粒子径以下の微粉及び超微粉が所定量以下に除去されており且つ表面改質されたトナー粒子を得る。
該表面改質装置内において、該投入部より本体ケーシング内に投入された微粉砕物を第一の空間に導入し、該分級手段により所定粒子径以下の微粉及び超微粉を除去して装置外へ連続的に排出しつつ微粉及び超微粉が除去された微粉砕物を第二の空間へ移動させる。該分散ローターで処理して微粉砕物中の粒子の表面改質処理を行い、再び表面改質された粒子を含む微粉砕物を第一の空間と第二の空間とへ循環させることにより該分級と該表面改質処理とを繰り返す。
図1は、本発明に使用される回分式表面改質装置の好適な一例を示す概略断面図である。
図1に示す回分式表面改質装置は、円筒形状の本体ケーシング30、本体ケーシングの上部に開閉可能なよう設置された天板43;微粉排出ケーシングと微粉排出管とを有する微粉排出部44;冷却水或いは不凍液を通水できる冷却ジャケット31;表面改質手段としての、本体ケーシング30内にあって中心回転軸に取り付けられた、上面に角型のディ
スク33を複数個有し、所定方向に高速に回転する円盤状の回転体である分散ローター32;分散ローター32の周囲に一定間隔を保持して固定配置された、分散ローター32に対向する表面に多数の溝が設けられているライナー34;微粉砕物中の所定粒子径以下の微粉及び超微粉を連続的に除去するための分級ローター35;本体ケーシング30内に冷風を導入するための冷風導入口46;微粉砕物(原料)を導入するために本体ケーシング30の側面に形成された原料投入口37及び原料供給口39を有する投入管;表面改質処理後のトナー粒子を本体ケーシング30外に排出するための製品排出口40及び製品抜取口42を有する製品排出管;表面改質時間を自在に調整できるように、原料投入口37と原料供給口39との間に設置された開閉可能な原料供給弁38;及び製品排出口40と製品抜取口42との間に設置された製品排出弁41を有している。
図2(A)および(B)は、該投入部の投入管と該微粉排出部の微粉排出管との角度θを説明するための図であり、図1の回分式表面改質装置の概略的な上面投影図(水平投影面図)である。
図2に示す表面改質装置の上面投影図において微粉砕物投入部37の投入管の中心位置S1から第一の空間47への微粉砕物の投入方向に伸びる直線をL1とし、微粉排出部44の微粉排出管45の中心位置O1から微粉および超微粉の排出方向に伸びる直線をL2とした時、直線L1と直線L2のなす角θが、分級ロータ35の回転方向を基準にして210〜330度である。
図3は該回分式表面改質装置の該投入部の投入管と該微粉排出部の微粉排出管との位置関係を説明するための模式的斜視図であり、図4は、微粉排出ケーシングと微粉排出管との位置関係を説明するための図である。微粉排出管は、分級ローター35により除去された微粉及び超微粉を装置外に排出するための微粉排出口45を有している。
ライナー34の表面は、図16(A)及び(B)に示すように溝を有していることが、トナー粒子の表面改質を効率的に行う上で好ましい。
角型のディスク33の個数は、図6(A)及び(B)に示すように、回転バランスを考慮して、偶数個が好ましい。角型のディスク33の説明図を図6(A)及び(B)に示す。分散ローター32の回転方向は、図2(A)及び(B)に示すように、通常装置上面から見て反時計方向である。
図1、図5及び図8に示す分級ローター35は、分散ローター32の回転方向と同方向に回転するのが、分級の効率を高め、トナー粒子の表面改質の効率を高める上で好ましい。
該回分式表面改質装置は、更に、図7(A)及び(B)に示すように、天板43に対して垂直な軸を有する案内手段としての円筒状のガイドリング36を本体ケーシング30内に有している。該ガイドリング36は、その上端が天板から所定距離離間して設けられており、分級ローター36の少なくとも一部を覆うようにガイドリングは、支持体により本体ケーシング30に固定されている。ガイドリング36の下端は分散ローター32の角形ディスク33から所定距離離間して設けられる。
該回分式表面改質装置内において、分級ローター35と分散ローター32との間の空間が、ガイドリング36の外側の第一の空間47と、ガイドリング36の内側の第二の空間48とにガイドリング36によって二分される。第一の空間47は微粉砕物及び表面改質処理された粒子を分級ローター35へ導くための空間であり、第二の空間は微粉砕物及び表面改質処理された粒子を分散ローターへ導くための空間である。分散ローター32上に複数個設置された角型のディスク33と、ライナー34との間隙部分が表面改質ゾーン49であり、該分級ローター35及び該分級ローター35の周辺部分が分級ゾーン50であ
る。
上記回分式表面改質装置における分級および表面改質処理について以下に詳細に説明する。
図8に示す如く、原料ホッパー380に導入された微粉砕物は、定量供給機315を経由して、投入管の原料投入口37から原料供給弁38を通って原料供給口39より装置内に供給される。表面改質装置には、冷風発生手段319で発生させた冷風を冷風導入口46から本体ケーシング内に供給し、さらに、冷水発生手段320からの冷水を冷水ジャケット31に供給し、本体ケーシング内の温度を所定温度に調整する。供給された微粉砕物は、ブロアー364による吸引風量、分散ローター32の回転及び分級ローター35の回転により形成される旋回流により、円筒状のガイドリング36の外側の第一の空間47を旋回しながら分級ローター35近傍の分級ゾーン50に到達して分級処理が行われる。本体ケーシング30内に形成される旋回流の向きは、分散ローター32及び分級ローター35の回転方向と同じであるので、図2に示されるように装置上面よりみて反時計方向となる。
分級ローター35によって除去されるべき微粉及び超微粉は、ブロワー364の吸引力より分級ローター35のスリット(図5参照)より吸引され微粉排出管の微粉排出口45及びサイクロン入口359を経由してサイクロン369及びバグ362に捕集される。微粉及び超微粉を除去された微粉砕物は第二の空間48を経由して分散ローター32近傍の表面改質ゾーン49に至り、分散ローター32に具備される角型ディスク33(ハンマー)と本体ケーシング30に具備されたライナー34によって粒子の表面改質処理が行われる。表面改質が行われた粒子はガイドリング36に沿って旋回しながら再び分級ローター35近傍に到達し、分級ローター35の分級により表面改質された粒子からの微粉及び超微粉の除去がおこなわれる。所定の時間処理を行った後、排出弁41を開き、表面改質装置から所定粒子径以下の微粉及び超微粉が除かれた表面改質されたトナー粒子を取り出す。
このようにして得られた所定の重量平均粒子径に調整され、所定の粒度分布に調整され、さらに所定の平均円形度に表面改質されたトナー粒子は、トナー粒子の輸送手段321により外添剤の外添工程に移送される。
なお、表面改質と分級とは別々に行ってもよい。このような場合では必要に応じて風力式篩のハイボルター(新東京機械社製)等の篩分機を用いても良い。また、必要に応じて、上記表面改質装置を用いた後にさらに表面改質及び球形化処理を行ってもよい。前記表面改質及び球形化処理には、例えば奈良機械製作所製のハイブリタイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステムを用いる。
外添剤を外添処理する方法としては、分級されたトナーと公知の各種外添剤を所定量配合し、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の粉体にせん断力を与える高速撹拌機を外添機として用いて、撹拌・混合する方法が挙げられる。
以下に、本発明で用いられる各種物性の測定方法について説明する。
<トナーの粒度分布の測定>
測定装置としては、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用いる。電解液は、約1%NaCl水溶液を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウムを用いて調製された電解液や、例えば、ISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン塩酸)を、0.1〜5mlを加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、前記測定装置により、試料の体積及び個数を各チャンネルごとに測定して、試料の体積分布と個数分布とを算出する。得られたこれらの分布から、試料の重量平均粒子径を求める。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
<トナー及びトナー粒子の平均円形度の測定>
トナー及びトナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出する。
Figure 2007057787
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー及びトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは前記トナー及びトナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。測定は、512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子像の周囲長を用いる。
本発明における平均円形度はトナー及びトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー及びトナー粒子が完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、平均円形度は小さな値となる。
また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、測定粒子数をmとすると、次式から算出される。
Figure 2007057787
なお、本発明のトナー平均円形度などの測定に用いられる「FPIA−2100」は、各粒子の円形度を算出した後、平均円形度の算出に当たって、得られた円形度によって、粒子を円形度0.4〜1.0を0.01ごとに等分割したクラスに分ける。各クラスの分割点の中心値と各クラスに分けられた粒子数を用いて平均円形度の算出を行う。
トナー粒子円形度の個数頻度累積値は、上記した円形度0.4〜1.0まで61分割したクラスに分けたデータを用い、0.96以上及び0.92以下の個数頻度累積値を算出した。また、円相当径の粒度分布は、円相当径を0.6μm〜400μmまでの範囲で2
26分割した粒子径頻度データから、本願規定の範囲の円相当径を有する粒子の存在量を個数%で求めた。
FPIA2100を用いた平均円形度の具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更にトナー及びトナー粒子を0.02g加え、均一に分散させる。分散させる手段としては、超音波分散機「Tetora150型」(日科機バイオス社製)を用い、2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、前記分散液の温度が40℃以上とならない様に適宜冷却する。
また、円形度のバラツキを抑えるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100の機内温度が26〜27℃になるよう装置の設置環境を23℃±0.5℃にコントロールし、一定時間おきに、好ましくは2時間おきに2μmラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行う。
測定時には、トナー及びトナー粒子の濃度が3000〜1万個/μlとなる様に前記分散液濃度を調整し、1000個以上の粒子について計測する。計測後、このデータを用いて、円相当径3μm未満のデータをカットして、トナー及びトナー粒子の平均円形度を求める。
さらに本発明で用いている測定装置「FPIA−2100」は、従来よりトナー及びトナー粒子の形状を算出するために用いられていた「FPIA−1000」と比較して、処理粒子画像の倍率の向上、さらに取り込んだ画像の処理解像度の向上(256×256→512×512)により形状測定の精度が上がっており、それにより微粒子のより確実な補足を達成している装置である。従って、本発明のように、より正確に形状を測定する必要がある場合には、より正確に形状に関する情報が得られるFPIA2100の方が有用である。
<離型剤及びトナーの最大吸熱ピークの測定、結着樹脂のガラス転移温度の測定>
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC測定装置)、DSC−7(パーキンエルマー社製)、DSC2920(TAインスツルメンツジャパン社製)等を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。それをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。
この昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度Tgとする。
また、この昇温過程で、温度30℃〜200℃の範囲において吸熱ピークが得られる。最大吸熱ピークとは、言うまでもなく、その中で極大の値を示す温度のことである。複数個のピークが存在する場合、樹脂に起因する吸熱ピーク以上の領域におけるベースラインからの高さが一番高いものを最大吸熱ピークとする。
<結着樹脂のGPC測定による分子量分布>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6質量%に調整した結着樹脂のTHF試料溶液を約50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数(リテンションタイム)との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー社製或
いはPressure Chemical Co.製の分子量が6×102、2.1×1
3、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準
ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を的確に測定するために、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807の組み合わせや、Waters社製のμ−styragel 500、103、104、105の組
み合わせを挙げることができる。
<離型剤の分子量分布>
(GPC測定条件)
・装置:GPC−150C(ウォーターズ社)
・カラム:GMH−HT30cm2連(東ソ−社製)
・温度:135℃
・溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加)
・流速:1.0ml/min.
・試料:0.15%の試料を0.4ml注入
以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用した。更に、Mark−Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって算出する。
<無機微粉体のトナー粒子上の個数分布粒径の測定>
トナー粒子表面上の個数分布粒径の測定は、走査型電子顕微鏡(S−4700(株)日
立製作所製)を用いて行う。撮影倍率は10万倍とし、さらに撮影された写真を2倍に引
き伸ばした後、この写真像からトナー粒子表面を被覆する夫々の外添粒子を無作為に200〜500サンプル抽出する。抽出にあたっては、予めEDXによる元素分析を行い、それぞれの粒子がどのような種類の粒子で、どのような形状であるかを把握した上で、最大粒径を長径とし、最小粒径を短径とし、長径を基準に個数粒径の分布を求める。
<メタノール45体積%水溶液における透過率の測定>
(i)トナー分散液の調製
メタノール:水の体積混合比が45:55の水溶液を作製する。この水溶液10mlを30mlのサンプルビン(日電理化硝子:SV−30)に入れ、トナー20mgを液面上に侵しビンのフタをする。その後、ヤヨイ式振とう器(モデル:YS−LD)により2.5S-1で5秒間振とうさせる。この時、振とうする角度は、振とう器の真上(垂直)を0度とすると、前方に15度、後方に20度、振とうする支柱が動くようにする。サンプルビンは支柱の先に取り付けた固定用ホルダー(サンプルビンの蓋が支柱中心の延長上に固定されたもの)に固定する。サンプルビンを取り出した後、30秒後の分散液を測定用分散液とする。
(ii)透過率測定
(i)で得た分散液を1cm角の石英セルに入れて分光光度計MPS2000(島津製作所社製)を用いて、10分後の分散液の波長600nmにおける透過率(%)を測定する。
透過率(%)=I/I0×100 (I・・・透過光束 I0・・・入射光束)
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂A製造例(ハイブリッド樹脂)>
ビニル系重合体成分として、スチレン1.9mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.21mol、フマル酸0.15mol、α−メチルスチレンの2量体0.03mol、ジクミルパーオキサイド0.05molを滴下ロートに入れた。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、テレフタル酸3.0mol、無水トリメリット酸2.0mol、フマル酸5.0mol及び酸化ジブチル錫0.2gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、150℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体及び重合開始剤を5時間かけて滴下した。次いで220℃に昇温を行い、4.5時間反応させてハイブリッド樹脂を得た。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量測定の結果を表1に示す。なお、表1において、Mwは重量平均分子量であり、Mnは数平均分子量であり、Mpはピーク分子量である。
<樹脂B製造例(スチレンアクリル樹脂製造例)>
キシレン200重量部中にスチレンアクリル樹脂成分として、スチレン70重量部、アクリル酸n−ブチル20質量部、マレイン酸モノブチル10質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1質量部を温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した4口フラスコに入れ、マントルヒーター中で、窒素雰囲気にて120℃の温度で5時間攪拌しつつ滴下した。キシレンを環流させながら反応させ、減圧下で溶媒を蒸留除去し、スチレンアクリル樹脂を得た。
ハイブリッド樹脂製造例と同様にGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量測定の結果を表1に示す。
<樹脂C製造例(ポリエステル樹脂製造例)>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.6mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.6mol、テレフタル酸1.7mol、無水トリメリット酸1.1mol、フマル酸2.4mol及び酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で4.5時間反応させ、ポリエステル樹脂を得た。ハイブリッド樹脂製造例と同様にGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量測定の結果を表1に示す。
Figure 2007057787
<トナー製造例1>
・ハイブリッド樹脂 100質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5質量部
・ノルマルパラフィンワックス(最大級熱ピーク:70℃) 5質量部
・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤) 1質量部
上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合し、二軸押出し混練機で任意のバレル温度にて溶融混練した。冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、第
一段階の粉砕行程では、機械式粉砕方式による微粉砕機で一時間あたり40kgの処理スピードで10μm以下の粒径に微粉砕した。さらに、第二段階として、微粉砕物を再度ライナー−ローター間の距離を第一段階の機械式粉砕機より狭めたものを用い、一時間あたり80kgの処理スピードで機械式粉砕機により処理した。このとき、排温は45度まで上昇していた。続いて、得られた微粉砕物を分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置にて分級および球形化し、粒度分布における重量平均径が5.5μmのトナー粒子としてシアン系着色粒子(分級品)を得た。得られたシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A1を1.5質量部、無機微粒子B1を1.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とをヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー1を調製した。
このトナーのフロー式粒子像測定装置における円相当径(個数基準)2.00μm以上の粒子の平均円形度Rは、0.954であった。また、重量平均径は、5.5μmであっ
た。
また、円相当径(個数基準)2.00μm以上3.00μm未満、3.00μm以上6.92μm未満、6.92μm以上12.66μm未満の各円相当径範囲におけるそれぞれのトナーの平均円形度は、r(a)が、0.954、r(b)が0.954、r(c)が0.957となった。メタノール45体積%水溶液における透過率(%)は42%であった。その他、外添剤の被覆率等を表3にまとめた。
<トナー製造例2>
一段目の機械式粉砕方式による粉砕粒度を、20μm以下になるように調整した以外は、トナー製造例1と同様に粉砕、分級、球形化し、トナー粒子としてシアン系着色粒子(
分級品)を得た。得られたシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A1を1.5質量部、無機微粒子B1を1.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とをヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー2を調製した。トナー2の重量平均粒子径は、6.8μmであり、、円形度等トナーの物性は表3にまとめた。
<トナー製造例3>
一段目の機械式粉砕方式による粉砕粒度を、5μm以下になるように調整し、製造例1
に対して、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分級ローター回転数を上げ、ブロア-風量を下げた以外は、トナー製造例1と同様に粉砕、分級、球形化
し、トナー粒子としてシアン系着色粒子(分級品)を得た。得られたシアン系着色粒子(分級品)は、無機微粒子C1を2.0質量部にした以外はトナー製造例1と同様に外添混合してトナー3を得た。トナー3の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例4>
分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分散ローター回転数を上げ、処理時間を伸ばし、微粉砕物投入量を抑え、冷風の温度を高めにし、トナー製造例1よりも球形化されやすい条件で製造した以外は、トナー製造例1と同様にして、トナー粒子を得た。得られたシアン系着色粒子(分級品)は、無機微粒子C1を0.2質量部にした以外はトナー製造例1と同様に外添混合してトナー4を得た。トナー4の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例5>
一段目の微粉砕をエアージェット方式の粉砕機を用い、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分散ローター回転数を下げ、トナー製造例1よりも球形化されにくい条件で製造した以外は、トナー製造例1と同様にして、トナー粒子を得た。このトナー粒子に熱風による瞬間球形化処理を行いシアン系着色粒子(分級品)を得た。得られたシアン系着色粒子(分級品)は、無機微粒子C1を1.5質量部にした以外はトナ
ー製造例1と同様に外添混合してトナー5を得た。トナー5の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例6>
・樹脂粒子分散液1の調製
スチレン 370g
n−ブチルアクリレート 30g
アクリル酸 6g
ドデカンチオール 24g
四臭化炭素 4g
以上を混合、溶解した混合液を得た。この混合液を、非イオン性界面活性剤6g及びアニオン性界面活性剤10gをイオン交換水550gに溶解したものに、フラスコ中で分散させ、乳化させた。これを、10分間ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。こうして、平均粒子径が150nm、ガラス転移点が62℃、重量平均分子量(Mw)が12,000である樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液1を調製した。
・樹脂粒子分散液2の調製
スチレン 280g
n−ブチルアクリレート 120g
アクリル酸 8g
以上を混合、溶解した混合液を得た。この混合液を、非イオン性界面活性剤6g及びアニオン性界面活性剤12gをイオン交換水550gに溶解したものに、フラスコ中で分散させ、乳化させた。これを、10分間ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム3gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。こうして、平均粒子径が110nm、ガラス転移点が55℃、重量平均分子量(Mw)が550,000である樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液2を調製した。
・離型剤粒子分散液1の調製
ポリプロピレンワックス(融点85℃) 50g
アニオン性界面活性剤 5g
イオン交換水 200g
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー等を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒子径が570nmである離型剤を分散させてなる離型剤粒子分散液1を調製した。
・着色剤粒子分散液1の調製
C.I.ピグメントブルー15:3 20g
アニオン性界面活性剤 2g
イオン交換水 78g
以上を混合し、超音波洗浄機を用いて発振周波数26kHzで10分間分散を行って着色剤粒子分散液(アニオン性)1を調製した。
・混合液の調製
樹脂粒子分散液1 180g
樹脂粒子分散液2 80g
着色剤粒子分散液1 30g
離型剤粒子分散液1 50g
以上を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー等を用いて混合し、分散して混合液を調製した。
・凝集粒子の形成
上記混合液に凝集剤としてのカチオン性界面活性剤を1.2g添加し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると重量平均粒子径が約4.8μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
・融合
その後、ここにアニオン性界面活性剤3gを追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄、乾燥し、シアン系着色粒子を得た。
得られたシアン系着色粒子(分級品)100質量部と、表2に示す無機微粒子A1を0.3質量部、無機微粒子B1を0.8質量部、無機微粒子C2を1.0質量部とをヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー6を調製した。トナー6の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例7>
顔料として、C.I.ヒ゜ク゛メントフ゛ルー15:3 5質量部からC.I.ヒ゜ク゛メントイエロー74 8質量部に変え、トナー製造例1に対して、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分級ローター回転数を下げ、ブロアー風量を上げ処理した以外は、トナー製造例1とほぼ同様にして、トナー粒子としてイエロー系着色粒子(分級品)を得た。イエロー系着色粒子(分級品)100質量部と、表2に示す無機微粒子A1を3.0質量部、無機微粒子B1を5.0質量部とをヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー7を調製した。トナー7の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例8>
顔料を、C.I.ヒ゜ク゛メントフ゛ルー15:3からC.I.ヒ゜ク゛メントレット゛122に変え
、結着樹脂を樹脂Cに変え、ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミニウム化合物(荷電制御剤)を添加せず、さらにトナー製造例1に対して、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分級ローター回転数を下げ、ブロア一風量を上げ処理した以外は、トナー製造例1とほぼ同様にしてマゼンタ系着色粒子(分級品)を得た。マゼンタ系着色粒子(分級品)100質量部と、表2に示す無機微粒子A2を0.2質量部、無機微粒子B1を0.08質量部、無機微粒子C2を2.0質量部とをヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー8を調製した。トナー8の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例9>
顔料を、C.I.ヒ゜ク゛メントフ゛ルー15:3からカーボンブラックに変え、さらにトナー製造例1に対して、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分級ローター回転数を下げた以外は、トナー製造例1とほぼ同様にしてブラック系着色粒子(分級品)を得た。ブラック系着色粒子(分級品)100質量部と、表2に示す無機微粒子A3を1.5質量部、無機微粒子B2を0.1質量部、無機微粒子C1を2.5質量部とをヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー9を調製した。トナー9の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例10>
トナー製造例1で得たシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A4を1.0質量部、無機微粒子B1を0.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー10を調製した。トナー粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例11>
トナー製造例10におけるシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A5を2.5質量部、無機微粒子B3を5.5質量部加え、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー11を調製した。トナー11の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例12>
トナー製造例10におけるシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A6を0.5質量部、無機微粒子B4を2.0質量部、無機微粒子D1を1.5質量部とを加え、製造例10と同様にしてトナー12を調製した。トナー12の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例13>
トナー製造例10におけるシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A7を5.0質量部、無機微粒子B5を5.0質量部とを加え、製造例10と同様にしてトナー13を調製した。トナー13の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例14>
トナー製造例9におけるブラック系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A1を5.5質量部、無機微粒子B1を1.2質量部とを加え、製造例10と同様にしてトナー14を調製した。トナー14の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例15>
トナー製造例6で得られたシアン系着色粒子を、さらに、エルボジェット分級機で分級し、中粉体を得た。得られた中粉体100質量部に、表2に示す無機微粒子A4を1.0質量部、無機微粒子B1を0.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー15を調製した。トナー15の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例16>
トナー製造例6で、凝集粒子の形成時の攪拌速度と50℃までの昇温速度を加減し、重量平均粒子径が7.5μmである凝集粒子を得た以外は、製造例6と同様に、シアン系着色粒子を得た。得られたシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A4を1.0質量部、無機微粒子B1を0.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー16を調製した。トナー16の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例17>
結着樹脂を樹脂Cに変え、離型剤としてポリプロピレンワックス(融点138℃)を添加
し、製造例1と同様に混練、粗粉砕後し、エアージェット方式の粉砕機で10μm以下の微粉砕を得た後、エルボジェット分級機で分級し、中粉体を得た。得られたシアン系中粉体100質量部に、表2に示す無機微粒子A4を1.0質量部、無機微粒子B1を0.5
質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー17を調製した。トナー17の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例18>
トナー製造例1と同様に混練、粗粉砕して、エアージェット方式の粉砕機で微粉砕した。エルボジェット分級機で分級し、重量平均粒子径が7.5μmの中粉体を得た。得られた中粉体を熱風による球形化を行い、シアン系着色粒子(分級品)を得た。
得られたシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A4を1.0質量部、無機微粒子B1を0.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー18を調製した。トナー18の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<トナー製造例19>
一段目の機械式粉砕方式による粉砕粒度を、5μm以下になるように調整し、製造例3に対して、分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置の分級ローター回転数をさらに上げ、ブロア-風量を下げた以外は、トナー製造例1と同様に粉砕、分級、
球形化し、重量平均粒子径が2.9μmのトナー粒子としてシアン系着色粒子(分級品)を得た。
得られたシアン系着色粒子(分級品)100質量部に、表2に示す無機微粒子A4を1.0質量部、無機微粒子B1を0.5質量部、無機微粒子C1を1.0質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合して、トナー19を調製した。トナー19の粒子径、円形度等トナーの物性を表3にまとめた。
<磁性微粒子分散型樹脂コア(A)の製造例>
マグネタイト微粒子(比抵抗5×10(Ω・cm))と、ヘマタイト微粒子(比抵抗3×10(Ω・cm))に対して、それぞれ3.5質量%、2.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内で120℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を親油化処理した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド37質量%水溶液) 6質量部
・上記処理したマグネタイト微粒子 74質量部
・上記処理したヘマタイト微粒子 10質量部
上記材料と、28質量%アンモニア水5質量部及び水10質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら45分かけて85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5hPa以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性微粒子が分散された状態の磁性微粒子分散型樹脂コア(A)を得た。得られた磁性微粒子分散型樹脂コアは、個数平均粒子径が35μm、BET比表面積が0.07(m/g)であった。
<磁性微粒子分散型樹脂コア(B)の製造例>
モル比で、Fe=54モル%、CuO=16モル%、MgO=30モル%になるように秤量し、ボールミルを用いて8時間混合を行った。これを900℃で2時間仮焼した後、ボールミルにより粉砕を行い、更にスプレードライヤーにより造粒を行った。これを1150℃で10時間焼結し、粉砕し更に分級して磁性微粒子分散型樹脂コア(B)を得た。得られた磁性微粒子分散型樹脂コア(B)は、個数平均粒子径が35μm、BET比表面積が0.15(m/g)であった。
<磁性キャリア製造例1>
先述の磁性微粒子分散型樹脂コア(A)をコーター内に投入し、加湿窒素を流入させ水分量0.3質量%に調整した。その後、トルエン溶媒を用いて希釈したγ−アミノプロピルトリメトキシシラン3質量%を剪断応力を連続して印加しつつ、コア表面に処理した。乾燥窒素気流下で溶媒を揮発させながら行い、置換基がすべてメチル基であるストレートシリコーン樹脂0.5質量%及び、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.015質量%の混合物をトルエンを溶媒として磁性微粒子分散型樹脂コアに被覆した。乾燥窒素気流下で溶媒を揮発させながら行なった。さらに、この磁性コートキャリアを140℃で焼き付け、100メッシュの篩で、凝集した粗大粒子をカットし、次いで多分割風力分級機で微粉及び粗粉を除去して粒度分布を調整した。その後23℃,60%内で保たれたホッパー内で100時間調湿して磁性キャリア1を得た。
<磁性キャリア製造例2>
トルエン20部,ブタノール20部,水20部,氷40部を四つ口フラスコにとり、撹拌しながらCH3SiCl3 15モルと(CH32SiCl2 10モルとの混合物40
部を加え、更に30分間撹拌した後、60℃で1時間縮合反応を行った。その後シロキサンを水で十分に洗浄し、トルエン−メチルエチルケトン−ブタノール混合溶媒に溶解して固型分10%のシリコーンワニスを調製した。
このシリコーンワニスにシロキサン固型分100部に対して2.0部のイオン交換水および2.0部の下記式(II)で表される硬化剤と、3.0部の下記式(III)で表されるアミノシランカップリング剤を同時添加し、キャリア被覆溶液を作製した。
Figure 2007057787
Figure 2007057787
このキャリア被覆溶液を塗布機(岡田精工社製:スピラコータ)により、先述の磁性キャリアコア(B)100部に樹脂コート量が1.0部となるように塗布しシリコーン樹脂被覆キャリアとして磁性キャリア2を得た。
<実施例1>
磁性キャリアに対して、トナー濃度が10%となるようにトナー1と磁性キャリア1をV型ブレンダーで混合して、シアン現像剤1を作製した。
現像剤1を用いて2成分現像評価を行った。
現像剤1を現像器に充填し、画像形成装置としてiRC−3200(キヤノン(株)製)
とともに、常温常湿(23℃,50%RH)に一晩放置した。その後、トナー濃度が一定となるようにトナーを逐次補給しながら、転写材として複写機用普通紙(80g/m)を用い、後述する評価画像のサンプリングを行いながら、紙上のトナー載り量を0.55mg/cmになるよう現像コントラストを調整、画像面積比率5%の画像5000枚を、単色モード、で出力した。次に、画像形成装置を現像器とともに、低温低湿(15℃,10%RH)環境下に移動して一週間放置し、後述する評価画像のサンプリングを行いながら、画像面積比率3%の画像3000枚を出力した。さらに、画像形成装置とともに高温高湿(30℃、80%RH)環境下に移動して一週間放置し、後述する評価画像のサン
プリングを行いながら、画像面積比率10%の画像1000枚を出力した。
次に、各評価項目、評価方法について説明する。
(1)ドット再現性
潜像電界によって電界が閉じ易く、再現しにくい図12に示す様な小径(45μm)の孤立ドットパターンの画像を、常温常湿環境下における4000枚目で出力し、欠損の数を顕微鏡で観察し、ドット再現性を以下のように評価した。
(評価基準)
A:欠損2個以下/100個
B:欠損3〜5個/100個
C:欠損6〜10個/100個
D:欠損11個以上/100個
(2)耐久安定性
高温高湿環境下における10枚目と900枚目において、図13に示す80μm×50μmのチェッカー模様の画像を出力し、顕微鏡により100個のベタ部のうちの欠損の数を観察し、10枚目から900枚目への欠損数の増加をトナーの耐久安定性の指標として、以下のように評価した。
(評価基準)
A:欠損数の増加が0〜2個
B:欠損数の増加が3〜5個
C:欠損数の増加が6〜10個
D:欠損数の増加が11個以上
(3)細線再現性
低温低湿環境下における2500枚目、および高温高湿環境下における800枚目において、図14に示すような縞状の細線画像を出力した。(図14は、解像度600dpiにおける潜像部幅が2ドットであり、非潜像部幅が5ドットの潜像画像である。)
そして、それぞれの画像から無作為に5箇所を選び、画像の細線幅の平均値と、理論潜像部幅(との差の絶対値で評価した。
(評価基準)
A:0μm以上、7μm未満
B:7μm以上、15μm未満
C:15μm以上、20μm未満
D:20μm以上
(4)画像濃度
常温常湿環境下における4500枚目においてベタ画像を出力し、画像濃度を測定した。尚、画像濃度は前記したX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)で測定した。
(評価基準)
A:非常に良好(1.60以上)
B:良好(1.40以上、1.60未満)
C:普通(1.20以上、1.40未満)
D:悪い(1.20未満)
(5)連れまわりカブリ
低温低湿環境下における画像出力が終了した後、ベタ白画像を出力し、ベタ白画像形成途中で画像形成装置を強制的に停止させ、電子写真感光体ドラム上のベタ白画像部分を透
明なポリエステル製の粘着テープでテーピングし、白色紙に貼りつけた。同じ白色紙に未使用のテープのみを貼りつけてそれぞれの白色度を測定し、白色度の差からカブリを算出した。尚、白色度はアンバーフィルターを搭載したリフレクトメーター(東京電色社製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定した。
(評価基準)
A:非常に良好(2.0%未満)
B:良好(2.0%以上、3.0%未満)
C:普通(3.0%以上、5.0%未満)
D:悪い(5.0%以上)
(6)転写性
低温低湿環境下における2900枚目、および高温高湿環境下における950枚目にベタ画像を出力し、ベタ画像形成時の電子写真感光体ドラム上の転写残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取り、はぎ取った粘着テープを紙上に貼ったものの濃度から、粘着テープのみを紙上に貼ったものの濃度を差し引いた濃度差をそれぞれ算出した。そして、その濃度差の値から、以下のようにして判定した。尚、濃度は前記したX−Riteカラー反射濃度計で測定した。
(評価基準)
A:非常に良好(0.05未満)
B:良好(0.05〜0.1未満)
C:普通(0.1〜0.2未満)
D:悪い(0.2以上)
(7)転写中抜け
常温常湿環境下における50枚目に、感光ドラムと中間転写体との周速差がない条件になるよう中間転写ベルト駆動ローラー径を調整したユニットに交換し、図15に示すライン画像をA4サイズ中央部に、通紙方向にライン画像を形成し、画像上のライン中央部が転写されずにエッジ部のみが転写される、いわゆる「転写中抜け」の有無を確認した。図15は、解像度600dpiにおける潜像部幅が2、4、6、8、10ドットラインを各二本、各ライン間の非潜像部幅50ドットとなるよう配置した潜像画像である。そして、出力された画像の、どのドット幅のラインで初めて中抜けが発生したのか、目視及び20倍ルーペによる観察から確認した。
(評価基準)
A:非常に良好(中抜けがまったくない)
B:良好(2ドットラインで、ルーペを使った観察で、わずかに中抜けが確認されるレ
ベル)
C:普通(2ドットラインで、目視で中抜けが確認されるレベル)
D:悪い(4ドットライン以上で、目視で中抜けが確認されるレベル)
(8)現像と同時に転写残トナーを回収するシステムにおける帯電不良(中抜けゴースト)
高温高湿環境下500枚目に、図15に示すライン画像をA4先端部分中央に、先端余白5mm、後端余白160mmをとり、通紙方向にライン画像が形成されるように10枚の画像を出力する。そして、ライン画像末端部から感光ドラム一周後の露光されていない位置に帯電不良によるライン状の像(中抜けゴースト)が出現していないか目視で確認する。
(評価基準)
A:良好(中抜けがまったくない)
B:普通(2ドットラインのゴースト出現の確率が20%未満であり、実用上問題ないレ
ベル)
C:悪い(2ドットラインのゴースト出現の確率が20%以上であり、実用上問題となる
レベル)
(9)クリーニング不良
高温高湿環境下での画像出力後、現像器にクリーニングブレードを組みつけ、さらに画像面積比率10%の画像1000枚出力して、クリーニングされない残トナーのたて筋や斑点状が画像上に見えた時、クリーニング不良発生と判定した。
(評価基準)
A:非常に良好(画像欠陥はまったくない。)
B:良好(斑点状の模様が2〜3点発生。)
C:普通(斑点状あるいは筋状の模様が若干発生。)
D:悪い(斑点状,筋状の模様、濃度ムラが発生。)
(10)定着可能領域
レーザージェット4100(ヒューレットパッカード社製)の定着器の改造機を用い、定着ユニットは手動で定着温度が設定できるように改造した状態で定着試験を行った。現像剤1を現像器に充填し、画像形成装置としてiRC−3200(キヤノン(株)製)で
、単色モードで常温常湿度環境下(23℃/60%)において、紙上のトナー載り量を1.2mg/cmになるよう現像コントラストを調整し、未定着画像を作成した。A4(CLC推奨紙であるTKCLA4)上に画像面積比率25%で画像を形成する。常温常湿度環境下(23℃/60%)において120℃から順に10℃づつ上げ、オフセットや巻きつきが生じない温度幅を定着可能領域とした。
(評価基準)
A:定着幅が50℃以上。
B:定着幅が40℃以上50℃未満。
C:定着幅が20℃以上40℃未満。
D:定着幅が20℃未満。
<実施例2>
実施例1と同様にして、トナー2と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤2を作製した。
<実施例3>
実施例1と同様にして、トナー3と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤3を作製した。
<実施例4>
実施例1と同様にして、トナー4と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤4を作製した。
<実施例5>
実施例1と同様にして、トナー5と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤5を作製
した。
<実施例6>
実施例1と同様にして、トナー6と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤6を作製した。
<実施例7>
実施例1と同様にして、トナー7と磁性キャリア1を混合して、イエロー現像剤1を作製した。
<実施例8>
実施例1と同様にして、トナー8と磁性キャリア1を混合して、マゼンタ現像剤1を作製した。
<実施例9>
実施例1と同様にして、トナー9と磁性キャリア1を混合して、ブラック現像剤1を作製した。
<実施例10>
磁性キャリアに対して、トナー濃度が10%となるようにトナー10と磁性キャリア1
をV型ブレンダーで混合して、シアン現像剤7を作製した。
<実施例11>
実施例10と同様にして、トナー11と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤8を作製した。
<実施例12>
実施例10と同様にして、トナー12と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤9を作製した。
<実施例13>
実施例10と同様にして、トナー13と磁性キャリア1を混合して、シアン現像剤10を作製した。
<実施例14>
磁性キャリアに対して、トナー濃度が10%となるようにトナー14と磁性キャリア2
をV型ブレンダーで混合して、ブラック現像剤2を作製した。
<比較例1>
実施例14と同様にして、トナー15と磁性キャリア2を混合して、シアン現像剤11を作製した。
<比較例2>
実施例14と同様にして、トナー16と磁性キャリア2を混合して、シアン現像剤12を作製した。
<比較例3>
実施例14と同様にして、トナー17と磁性キャリア2を混合して、シアン現像剤13を作製した。
<比較例4>
実施例14と同様にして、トナー18と磁性キャリア2を混合して、シアン現像剤14を作製した。
<比較例5>
実施例14と同様にして、トナー19と磁性キャリア2を混合して、シアン現像剤15を作製した。
Figure 2007057787
Figure 2007057787
Figure 2007057787
本発明のカラートナーの製造方法において、微粉砕物の分級及び表面改質処理をおこなって、好適な粒度分布を有し、表面改質されたトナー粒子を得るための工程に好適に使用される表面改質装置の一例の概略断面図である。 (A)は、図1に示す表面改質装置の上面投影図(水平投影面図)であり、(B)は、他の上面投影図である。 図1に示す表面改質装置の部分的な概略斜視図である。 (A)は、図1に示す表面改質装置の微粉排出ケーシングに対する微粉排出管の位置を説明するための図であり、(B)は、図1に示す表面改質装置の微粉排出ケーシングに対する微粉排出管の他の位置を説明するための図である。 (A)は、分級ローターの概略的な水平投影面図であり、(B)は、分級ローターの概略的断面図である。 (A)は、分散ローターの水平投影面図であり、(B)は、分散ローターの概略的な垂直投影面図である。 (A)は、ガイドリングの直径を説明するための図であり、(B)は、ガイドリング及びガイドリングの支持体の斜視図である。 本発明のトナーの製造方法を説明するための部分的フロー図である。 微粉砕物を製造するためのフローの一例を説明するための図である。 本発明の現像と同時に転写残トナーを回収するシステムの概略的説明図である。 一般的な画像形成装置の概略的説明図である。 本発明の実施例のドット再現性を評価するための孤立ドット画像を示す模式図である。 本発明の実施例の耐久安定性を評価するためのチェッカー画像を示す模式図である。 本発明の実施例の細線再現性を評価するための細線画像を示す模式図である。 本発明の実施例の中抜けを評価するための細線画像を示す模式図である。 (A)は、ライナーの概略的な水平投影面図であり、(B)は、ライナーの部分的説明図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 帯電ローラ
3 レーザビームスキャナ
4 現像装置
5 転写ローラ
6 帯電極性の均一化手段
S1〜S4バイアス電圧印加電源
11 現像装置
21 帯電器
22 レーザー露光器
23 転写帯電器
24 転写ベルト
25 定着器
26 クリーナー
27 記録紙
28 感光ドラム
30 ケーシング
31 冷却ジャケット
32 分散ロータ
33 角型ディスク(ハンマー)
34 ライナー
35 分級ローター
36 案内手段(ガイドリング)
37 原料投入口
38 原料供給弁
39 原料供給口
40 製品排出口
41 製品排出弁
42 製品抜取口
43 天板
44 微粉排出部
45 微粉排出口
46 冷却導入口
47 第一の空間
48 第二の空間
49 表面改質ゾーン
50 分級ゾーン
315 定量供給機
319 冷風発生手段
320 冷水発生手段
321 トナー粒子輸送手段
359 サイクロン入口
362 バグ
364 ブロアー
369 サイクロン
380 原料ホッパ
431 微粉砕機
432 風力分級機
433 原料供給機
434 搬送管
435 ノズル
436 衝突板
437 粉砕室
438 コレクター
439 本体ホッパー
440 センターコア
441 セパレートコア
442 排出管
443 二次エア供給口

Claims (8)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナー粒子と無機微粒子を有するカラートナーにおいて、
    前記トナーの重量平均粒子径(D4)が3.0μm〜7.0μmであり、
    前記トナーをメタノール45体積%水溶液中に分散した分散液に対する波長600nmの光の透過率(%)が、30〜70%の範囲であり、
    フロー式粒子像測定装置における円相当径2.00μm以上の前記トナーの平均円形度をR、円相当径2.00μm以上3.00μm未満、3.00μm以上6.92μm未満
    、6.92μm以上12.66μm未満の各円相当径範囲における、トナーの平均円形度をそれぞれ、r(a)、r(b)、r(c)とすると、前記R、r(a)、r(b)、r(c)の関係が式(1)
    〜式(4)を満足することを特徴とするカラートナー。
    0.940 ≦ R ≦ 0.970 (1)
    R − 0.015 ≦ r(a) ≦ R + 0.015 (2)
    R − 0.015 ≦ r(b) ≦ R + 0.015 (3)
    R − 0.015 ≦ r(c) ≦ R + 0.015 (4)
  2. 前記カラートナーが、無機微粒子として、少なくとも個数平均粒子径が60nm以上300nm未満である無機微粒子(A)と個数平均粒子径が10nm以上60nm未満である無機微粒子(B)を含有し、いずれかの無機微粒子がシリコーンオイル処理されていることを特徴とする請求項1に記載のカラートナー。
  3. 前記トナー粒子の表面には前記無機微粒子が被覆されており、トナー粒子の表面に無機微粒子が被覆されている割合(被覆率)が60%以上であり、
    前記無機微粒子(A)の被覆率をF(A)、前記無機微粒子(B)の被覆率をF(B)としたとき、F(A)、F(B)の関係が、式(5)を満足することを特徴とする請求項2に記載のカラートナー。
    1.0≦F(B)/F(A)≦10.0・・・・・・・・・・・(5)
  4. 前記カラートナーが、無機微粒子(A)、無機微粒子(B)を含有し、
    さらに酸化チタン及び酸化アルミニウムの中から選ばれる1種以上の無機微粒子を含有することを特徴とする請求項2又は3に記載のカラートナー。
  5. 前記結着樹脂が、少なくともポリエステルユニットを含有する樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のカラートナー。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のカラートナーとキャリアとを有する二成分系現像剤。
  7. 前記キャリアが、少なくともバインダー樹脂に磁性微粒子が分散されてなる磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散樹脂コアの表面を被覆する被覆層とを有する磁性キャリアであることを特徴とする請求項6記載の二成分系現像剤。
  8. 静電潜像を担持する像担持体、該像担持体を帯電させる帯電手段、該帯電手段によって帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、該像担持体上に形成された静電潜像を少なくとも請求項1〜請求項5に記載のトナーで可視化してトナー画像を形成する現像手段、該像担持体上のトナー画像を転写材に転写する転写手段、該転写手段において、該トナー画像が転写材に転写された後に該像担持体上に残留したトナーを該現像部で回収する手段を有することを特徴とする画像形成方法。
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