JP7251119B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、トナーに関する。
特許文献1には、トナー粒子の外添剤として樹脂微粒子を使用したトナーが開示されている。
特開2007-79486号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術だけでは、帯電安定性及び耐熱保存性に優れるトナーを得ることは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、帯電安定性及び耐熱保存性に優れるトナーを提供することである。
本発明に係るトナーは、トナー粒子を含む。前記トナー粒子は、結着樹脂を含むトナー母粒子と、前記トナー母粒子に付着した外添剤とを備える。前記外添剤は、樹脂粒子を含む。前記トナー母粒子は、前記樹脂粒子の帯電極性と逆の帯電極性を有する。前記樹脂粒子は、前記トナー母粒子の表面に埋め込まれている埋没部分と、前記トナー母粒子の径方向外側に突出する突出部分とを含む。前記樹脂粒子の断面において、前記トナー母粒子の径方向における前記埋没部分の最大長さをLAとし、前記トナー母粒子の径方向における前記突出部分の最大長さをLBとしたとき、0.60≦LA/(LA+LB)≦0.80の関係を満たす。前記トナー母粒子に含まれる前記結着樹脂のSP値をSPTとし、前記樹脂粒子を構成する樹脂のSP値をSPEとしたとき、|SPT-SPE|≧0.6(cal/cm31/2の関係を満たす。
本発明によれば、帯電安定性及び耐熱保存性に優れるトナーを提供できる。
本発明の実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の断面構造の一例を示す図である。 図1に示されるトナー粒子の断面における表層の部分拡大図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、トナーは、トナー粒子の集合体(例えば粉体)である。外添剤は、外添剤粒子の集合体(例えば粉体)である。粉体(より具体的には、トナー粒子の粉体、外添剤粒子の粉体等)に関する評価結果(形状、物性等を示す値)は、何ら規定していなければ、粉体から粒子を相当数選び取って、それら粒子の各々について測定した値の個数平均である。
粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA-950」)を用いて測定されたメディアン径である。粉体の個数平均一次粒子径は、何ら規定していなければ、走査型電子顕微鏡を用いて測定した、100個の一次粒子の円相当径(ヘイウッド径:一次粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。なお、粒子の個数平均一次粒子径は、特に断りがない限り、粉体中の粒子の個数平均一次粒子径を指す。
帯電性の強さは、何ら規定していなければ、摩擦帯電のし易さである。例えば、日本画像学会から提供される標準キャリア(負帯電極性トナー用標準キャリア:N-01、正帯電極性トナー用標準キャリア:P-01)と測定対象(例えばトナー)とを混ぜて攪拌することで、測定対象を摩擦帯電させる。摩擦帯電させる前と後とでそれぞれ、例えば吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)で測定対象の帯電量を測定する。摩擦帯電の前後での帯電量の変化が大きい測定対象ほど帯電性が強いことを示す。
材料が正帯電性を有する(材料の帯電極性が正である)とは、日本画像学会から提供される正帯電極性トナー用標準キャリア「P-01」と対象材料(例えば粉体)とを攪拌しながら混合した後、対象材料の帯電量を測定し、得られた帯電量の測定値が正の値を示すことを意味する。
材料が負帯電性を有する(材料の帯電極性が負である)とは、日本画像学会から提供される負帯電極性トナー用標準キャリア「N-01」と対象材料(例えば粉体)とを攪拌しながら混合した後、対象材料の帯電量を測定し、得られた帯電量の測定値が負の値を示すことを意味する。
軟化点(Tm)の測定値は、何ら規定していなければ、高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT-500D」)を用いて測定した値である。高化式フローテスターで測定されたS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)において、「(ベースラインストローク値+最大ストローク値)/2」となる温度が、Tm(軟化点)に相当する。融点(Mp)の測定値は、何ら規定していなければ、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC-6220」)を用いて測定される吸熱曲線(縦軸:熱流(DSC信号)、横軸:温度)中の最大吸熱ピークの温度である。この吸熱ピークは、結晶化部位の融解に起因して現れる。ガラス転移点(Tg)の測定値は、何ら規定していなければ、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC-6220」)を用いて「JIS(日本工業規格)K7121-2012」に従って測定した値である。示差走査熱量計で測定された吸熱曲線(縦軸:熱流(DSC信号)、横軸:温度)において、ガラス転移に起因する変曲点の温度(詳しくは、ベースラインの外挿線と立ち下がりラインの外挿線との交点の温度)が、Tg(ガラス転移点)に相当する。
SP値(溶解度パラメーター)は、式「SP値=(E/V)1/2」(E:凝集エネルギー[cal/mol]、V:モル体積[cm3/mol])で定義されるパラメーターであり、何ら規定していなければ、Fedorsの計算方法に従って算出した値(単位:(cal/cm31/2、温度:25℃)である。なお、Fedorsの計算方法の詳細は、「R.F.Fedors,「Polymer Engineering and Science」,1974年,第14巻,第2号,p147-154」に記載されている。
円形度(=粒子の投影面積と等しい円の周囲長/粒子の周囲長)は、何ら規定していなければ、フロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製「FPIA(登録商標)-3000」)を用いて、相当数(例えば、3000個)の粒子について測定した値の個数平均である。
疎水性の強さ(又は親水性の強さ)は、例えば水滴の接触角(水の濡れ易さ)で表すことができる。水滴の接触角が大きいほど疎水性が強い。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを包括的に「(メタ)アクリロニトリル」と総称する場合がある。
架橋樹脂とは、架橋構造を有する樹脂を指す。架橋樹脂粒子とは、構成樹脂が架橋樹脂である樹脂粒子を指す。樹脂基材とは、未処理の樹脂粒子(例えば界面活性剤が付着していない樹脂粒子)を指す。架橋樹脂基材とは、未処理の架橋樹脂粒子(例えば界面活性剤が付着していない架橋樹脂粒子)を指す。
本明細書中では、樹脂基材も、界面活性剤が付着した樹脂基材も、「樹脂粒子」と記載することがある。架橋樹脂基材も、界面活性剤が付着した架橋樹脂基材も、「架橋樹脂粒子」と記載することがある。
<トナー>
本実施形態に係るトナーは、例えば正帯電性トナーとして、静電潜像の現像に好適に用いることができる。本実施形態に係るトナーは、トナー粒子(それぞれ後述する構成を有する粒子)の集合体(例えば粉体)である。トナーは、1成分現像剤として使用してもよい。また、混合装置(例えば、ボールミル)を用いてトナーとキャリアとを混合して、2成分現像剤を調製してもよい。
本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、結着樹脂を含むトナー母粒子と、トナー母粒子に付着した外添剤とを備える。外添剤は、樹脂粒子を含む。トナー母粒子は、樹脂粒子の帯電極性と逆の帯電極性を有する。樹脂粒子は、トナー母粒子の表面に埋め込まれている埋没部分と、トナー母粒子の径方向外側に突出する突出部分とを含む。樹脂粒子の断面において、トナー母粒子の径方向における埋没部分の最大長さをLAとし、トナー母粒子の径方向における突出部分の最大長さをLBとしたとき、0.60≦LA/(LA+LB)≦0.80の関係を満たす。以下、LA/(LA+LB)を埋没比と記載することがある。埋没比の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はそれに準ずる方法である。
また、本実施形態に係るトナーでは、トナー母粒子に含まれる結着樹脂のSP値をSPTとし、樹脂粒子を構成する樹脂のSP値をSPEとしたとき、|SPT-SPE|≧0.6(cal/cm31/2の関係を満たす。|SPT-SPE|は、SPTとSPEとの差の絶対値である。以下、|SPT-SPE|をΔSP値と記載することがある。
本実施形態に係るトナーは、上述の構成(以下、基本構成と記載することがある)を備えることにより、帯電安定性及び耐熱保存性に優れる。その理由は、以下のように推測される。
本実施形態に係るトナーでは、ΔSP値が0.6(cal/cm31/2以上であるため、高温環境下においてトナー母粒子と樹脂粒子との相溶性が過度に高まることを抑制できる。加えて、本実施形態に係るトナーでは、埋没比が0.80以下である。そのため、本実施形態に係るトナーでは、高温環境下においても、樹脂粒子が、トナー母粒子同士の間のスペーサーとしての機能を十分に果たすことができる。よって、本実施形態に係るトナーは、高温環境下においてもトナー母粒子の凝集を抑制できるため、耐熱保存性に優れる。
また、本実施形態に係るトナーでは、埋没比が0.60以上である。加えて、本実施形態に係るトナーでは、トナー母粒子が、樹脂粒子の帯電極性と逆の帯電極性を有する。そのため、本実施形態に係るトナーでは、現像装置内において、トナー母粒子からの樹脂粒子の脱離が抑制される。トナー母粒子からの樹脂粒子の脱離が抑制されると、現像装置内において、例えばキャリア汚染(キャリア粒子に異物が付着する現象)が生じにくくなる。その結果、キャリアの帯電付与性(トナーを帯電させる性能)の低下が抑制される。従って、本実施形態に係るトナーは、帯電安定性に優れる。なお、キャリア汚染が生じると、キャリアの帯電付与性が低下する傾向がある。
画像形成に適したトナーを得るためには、トナー母粒子の体積中位径(D50)は、4μm以上9μm以下であることが好ましい。
帯電安定性及び耐熱保存性により優れるトナーを得るためには、樹脂粒子の個数平均一次粒子径は、60nm以上140nm以下であることが好ましく、80nm以上120nm以下であることがより好ましく、90nm以上110nm以下であることが更に好ましい。
帯電安定性及び耐熱保存性により優れるトナーを得るためには、樹脂粒子の量は、トナー母粒子100質量部に対して0.2質量部以上1.0質量部以下であることが好ましく、0.3質量部以上1.0質量部以下であることがより好ましく、0.3質量部以上0.5質量部以下であることが更に好ましい。
帯電安定性及び耐熱保存性により優れるトナーを得るためには、トナー母粒子に含まれる結着樹脂のSP値(SPT)は、8.0(cal/cm31/2以上11.0(cal/cm31/2以下であることが好ましい。同じ理由から、樹脂粒子を構成する樹脂のSP値(SPE)は、8.0(cal/cm31/2以上11.0(cal/cm31/2以下であることが好ましい。SPT及びSPEは、いずれも、樹脂を合成する際に使用するモノマーの種類、及び樹脂を合成する際に使用するモノマーのモル比のうち、少なくとも一方を変更することで調整できる。
トナー母粒子からの樹脂粒子の脱離をより抑制し、帯電安定性により優れるトナーを得るためには、ΔSP値が0.8(cal/cm31/2以下であることが好ましい。
トナー母粒子は、結着樹脂以外に、必要に応じて、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉の少なくとも1つ)を含有してもよい。
以下、本実施形態に係るトナーの詳細について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、参照する図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
[トナー粒子の構成]
以下、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の構成の一例について説明する。図1は、本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の断面構造の一例を示す図である。図2は、図1に示されるトナー粒子の断面における表層の部分拡大図である。
図1に示されるトナー粒子10は、結着樹脂を含むトナー母粒子11と、トナー母粒子11に付着した外添剤とを備える。外添剤は、樹脂粒子12を含む。
トナー母粒子11は、樹脂粒子12の帯電極性と逆の帯電極性を有する。トナー母粒子11が樹脂粒子12の帯電極性と逆の帯電極性を有する構成とするためには、トナー母粒子11と樹脂粒子12とを、帯電極性の相違する材料で構成することが好ましい。例えば、トナー母粒子11の構成材料として、負帯電性を有する材料(負帯電性材料)を使用し、樹脂粒子12の構成材料として、正帯電性を有する材料(正帯電性材料)を使用すると、負帯電性のトナー母粒子11及び正帯電性の樹脂粒子12の組合せが得られる。一方、トナー母粒子11の構成材料として、正帯電性材料を使用し、樹脂粒子12の構成材料として、負帯電性材料を使用すると、正帯電性のトナー母粒子11及び負帯電性の樹脂粒子12の組合せが得られる。
正帯電性材料としては、例えばカチオン性官能基を有する材料が挙げられる。カチオン性官能基としては、例えばアミノ基、4級アンモニウムカチオン基、アミド基、及び窒素含有複素環基が挙げられる。窒素含有複素環基としては、例えばピリジン環基、ピラジン環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基及びトリアジン環基が挙げられる。また、正帯電性材料として、正帯電性の電荷制御剤も使用できる。
負帯電性材料としては、例えばアニオン性官能基を有する材料が挙げられる。アニオン性官能基としては、例えばエステル基、ヒドロキシ基、エーテル基、及び酸基が挙げられる。また、負帯電性材料として、負帯電性の電荷制御剤も使用できる。
また、樹脂粒子12は、樹脂基材(不図示)と、樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤(不図示)とを有してもよい。この場合、樹脂粒子12の帯電極性は、正になる傾向がある。
また、樹脂粒子12は、樹脂基材(不図示)と、樹脂基材の表面に付着したアニオン界面活性剤(不図示)とを有してもよい。この場合、樹脂粒子12の帯電極性は、負になる傾向がある。
帯電安定性に優れる正帯電性トナーを得るためには、トナー母粒子11が負帯電性を有し、樹脂粒子12が正帯電性を有することが好ましい。
図2に示すように、樹脂粒子12は、トナー母粒子11の表面に埋め込まれている埋没部分12Aと、トナー母粒子11の径方向Drの外側に突出する突出部分12Bとを含む。突出部分12Bは、トナー母粒子11の表面のうち、樹脂粒子12が付着していない面(例えば、図2に示す面11A)よりもトナー母粒子11の径方向Drの外側に突出する部分である。そして、樹脂粒子12の断面において、トナー母粒子11の径方向Drにおける埋没部分12Aの最大長さをLAとし、トナー母粒子11の径方向Drにおける突出部分12Bの最大長さをLBとしたとき、0.60≦LA/(LA+LB)≦0.80の関係を満たす。なお、LAは、トナー母粒子11の径方向Drにおける、埋没部分12Aと突出部分12Bとの境界12Cからの埋没部分12Aの最大長さに相当する。また、LBは、トナー母粒子11の径方向Drにおける、埋没部分12Aと突出部分12Bとの境界12Cからの突出部分12Bの最大長さに相当する。なお、図2では、面11Aを直線で記載しているが、実際のトナー粒子では、トナー母粒子の表面は球面形状を有する。
また、トナー母粒子11に含まれる結着樹脂のSP値をSPTとし、樹脂粒子12を構成する樹脂のSP値をSPEとしたとき、|SPT-SPE|≧0.6(cal/cm31/2の関係を満たす。
以上、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の構成の一例について説明した。
[トナー粒子の要素]
次に、本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の要素について説明する。
(結着樹脂)
トナー母粒子は、例えば全成分の70質量%以上を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナー母粒子全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(より具体的には、ガラス転移点等)を調整することができる。
低温定着性に優れるトナーを得るためには、トナー母粒子は、結着樹脂として熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂全体の85質量%以上の割合で熱可塑性樹脂を含有することがより好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、N-ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びウレタン樹脂が挙げられる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン-アクリル酸エステル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂等)も、結着樹脂として使用できる。
熱可塑性樹脂は、一種以上の熱可塑性モノマーを、付加重合、共重合、又は縮重合させることで得られる。なお、熱可塑性モノマーは、単独重合により熱可塑性樹脂になるモノマー(より具体的には、アクリル酸エステル系モノマー、スチレン系モノマー等)、又は縮重合により熱可塑性樹脂になるモノマー(例えば、縮重合によりポリエステル樹脂になる多価アルコール及び多価カルボン酸の組合せ)である。
低温定着性に優れるトナーを得るためには、トナー母粒子が、結着樹脂としてポリエステル樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂全体の80質量%以上100質量%以下の割合でポリエステル樹脂を含有することがより好ましい。ポリエステル樹脂は、一種以上の多価アルコールと一種以上の多価カルボン酸とを縮重合させることで得られる。ポリエステル樹脂を合成するためのアルコールとしては、例えば以下に示すような、2価アルコール(より具体的には、脂肪族ジオール、ビスフェノール等)、及び3価以上のアルコールが挙げられる。ポリエステル樹脂を合成するためのカルボン酸としては、例えば以下に示すような、2価カルボン酸、及び3価以上のカルボン酸が挙げられる。なお、多価カルボン酸の代わりに、多価カルボン酸の無水物、多価カルボン酸ハライド等の縮重合によりエステル結合を形成できる多価カルボン酸誘導体を使用してもよい。
脂肪族ジオールの好適な例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2-プロパンジオール、α,ω-アルカンジオール(より具体的には、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,12-ドデカンジオール等)、2-ブテン-1,4-ジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノールの好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、及びビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、及び1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、1,10-デカンジカルボン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n-ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n-オクチルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸等)、及びアルケニルコハク酸(より具体的には、n-ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、及びエンポール三量体酸が挙げられる。
(着色剤)
トナー母粒子は、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナー母粒子は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナー母粒子は、カラー着色剤を含有していてもよい。カラー着色剤としては、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される一種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、及び194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、並びにC.I.バットイエローが挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される一種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、及び254)が挙げられる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される一種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、及び66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、並びにC.I.アシッドブルーが挙げられる。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、耐オフセット性に優れるトナーを得るために使用される。耐オフセット性に優れるトナーを得るためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
離型剤としては、例えば、エステルワックス、ポリオレフィンワックス(より具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等)、マイクロクリスタリンワックス、フッ素樹脂ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、及びカスターワックスが挙げられる。エステルワックスとしては、天然エステルワックス(より具体的には、カルナバワックス、ライスワックス等)、及び合成エステルワックスが挙げられる。本実施形態では、一種の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナー母粒子に添加してもよい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、帯電安定性又は帯電立ち上がり特性に優れるトナーを得るために使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電させることができるか否かの指標になる。
トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性(正帯電性)を強めることができる。また、トナー母粒子に負帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のアニオン性(負帯電性)を強めることができる。
正帯電性の電荷制御剤の例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,2-オキサジン、1,3-オキサジン、1,4-オキサジン、1,2-チアジン、1,3-チアジン、1,4-チアジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、1,2,4-オキサジアジン、1,3,4-オキサジアジン、1,2,6-オキサジアジン、1,3,4-チアジアジン、1,3,5-チアジアジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、1,2,4,6-オキサトリアジン、1,3,4,5-オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ-ンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RL等の直接染料;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等の酸性染料;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルデシルヘキシルメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩等の4級アンモニウム塩;4級アンモニウムカチオン基を含む樹脂が挙げられる。これらの電荷制御剤の一種のみを使用してもよく、二種以上の電荷制御剤を組み合わせて使用してもよい。
負帯電性の電荷制御剤の例としては、キレート化合物である有機金属錯体が挙げられる。有機金属錯体としては、アセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体、及びこれらの塩が好ましい。
帯電安定性に優れるトナーを得るためには、電荷制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
(磁性粉)
トナー母粒子は、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル等)及びその合金、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、二酸化クロム等)、並びに強磁性化処理が施された材料(より具体的には、熱処理により強磁性が付与された炭素材料等)が挙げられる。本実施形態では、一種の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
(外添剤)
本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、トナー母粒子に付着した外添剤を備える。外添剤は、樹脂粒子を含む。樹脂粒子としては、埋没比を0.60以上0.80以下の範囲(以下、第1範囲と記載することがある)に調整することができ、かつΔSP値を0.6(cal/cm31/2以上の範囲(以下、第2範囲と記載することがある)に調整することができる限り、特に限定されない。なお、樹脂粒子は、樹脂基材と、樹脂基材の表面に備えられる表面処理層とを有していてもよい。表面処理層としては、例えば界面活性剤から構成される表面処理層が挙げられる。
トナー母粒子が結着樹脂としてポリエステル樹脂を含む場合、埋没比を第1範囲に容易に調整するためには、樹脂粒子を構成する樹脂が、架橋樹脂であることが好ましい。
トナー母粒子が結着樹脂としてポリエステル樹脂を含み、かつ樹脂粒子を構成する樹脂が架橋樹脂である場合、ΔSP値を第2範囲に容易に調整するためには、架橋樹脂が、スチレン系モノマーと、アクリル酸系モノマーと、2個以上の不飽和結合(例えば、炭素-炭素二重結合)を有する架橋剤との重合物(以下、特定架橋重合物と記載することがある)であることが好ましい。
特定架橋重合物を合成するためのスチレン系モノマーとしては、例えばスチレン、アルキルスチレン、ヒドロキシスチレン、及びハロゲン化スチレンが挙げられる。アルキルスチレンとしては、例えばα-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン、及び4-t-ブチルスチレンが挙げられる。ヒドロキシスチレンとしては、例えばp-ヒドロキシスチレン、及びm-ヒドロキシスチレンが挙げられる。ハロゲン化スチレンとしては、例えばα-クロロスチレン、o-クロロスチレン、m-クロロスチレン、及びp-クロロスチレンが挙げられる。特定架橋重合物を容易に合成するためには、スチレン系モノマーとしてはスチレンが好ましい。
特定架橋重合物を合成するためのアクリル酸系モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、及び(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチルが挙げられる。特定架橋重合物を容易に合成するためには、アクリル酸系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。
特定架橋重合物を合成するための2個以上の不飽和結合を有する架橋剤としては、例えばN,N’-メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、及び1,6-ヘキサンジオールジメタクリレートが挙げられる。
帯電安定性及び耐熱保存性により優れるトナーを得るためには、2個以上の不飽和結合を有する架橋剤としては、エチレングリコールジメタクリレートが好ましい。
本実施形態に係るトナーにおいて、トナー母粒子が負帯電性を有し、かつ樹脂粒子が正帯電性を有する構成とする場合、帯電安定性及び耐熱保存性により優れるトナーを得るためには、樹脂粒子が、架橋樹脂基材と、架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有することが好ましい。以下、架橋樹脂基材と、架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有する樹脂粒子を、特定カチオン性樹脂粒子と記載することがある。
本実施形態に係るトナーにおいて、樹脂粒子として特定カチオン性樹脂粒子を使用する場合、帯電安定性及び耐熱保存性により優れるトナーを得るためには、トナー母粒子が結着樹脂としてポリエステル樹脂のみを含み、かつトナー母粒子が正帯電性の電荷制御剤を含まないことが好ましい。
以下、構成樹脂が特定架橋重合物である特定カチオン性樹脂粒子の形成方法の一例を説明する。まず、スチレン系モノマーと、アクリル酸系モノマーと、2個以上の不飽和結合を有する架橋剤と、カチオン界面活性剤とを含む液中で、特定架橋重合物を形成するための重合反応を行う。続いて、反応後の液から生成物を取り出した後、生成物を、洗浄せずに(又は、洗浄工程において生成物の表面に存在するカチオン界面活性剤を完全には除去せずに)乾燥させる。以上説明した方法により、特定架橋重合物を構成樹脂とする架橋樹脂基材と、架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有する特定カチオン性樹脂粒子が得られる。特定カチオン性樹脂粒子の個数平均一次粒子径は、例えば、架橋剤の使用量、カチオン界面活性剤の種類、及びカチオン界面活性剤の使用量の少なくとも1つを変更することにより、調整できる。カチオン界面活性剤としては、セチルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、塩化セチルトリメチルアンモニウムがより好ましい。
なお、上記特定カチオン性樹脂粒子の形成方法において、カチオン界面活性剤の代わりにアニオン界面活性剤を使用すると、架橋樹脂基材と、架橋樹脂基材の表面に付着したアニオン界面活性剤とを有する樹脂粒子が得られる。
以上、本実施形態に係るトナーに使用できる樹脂粒子の好適な形成方法について説明したが、樹脂粒子の形成方法は特に限定されない。また、本実施形態では、樹脂粒子として市販品を使用してもよい。
外添剤は、外添剤粒子として樹脂粒子のみを含んでいてもよく、樹脂粒子以外に他の外添剤粒子を含んでいてもよい。トナーの流動性を良好に維持するためには、他の外添剤粒子としては、無機粒子が好ましい。無機粒子としては、シリカ粒子、及び金属酸化物(より具体的には、チタニア、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等)の粒子が挙げられる。
他の外添剤粒子は、表面処理されていてもよい。例えば、他の外添剤粒子としてシリカ粒子を使用する場合、表面処理剤によりシリカ粒子の表面に疎水性及び/又は正帯電性が付与されていてもよい。表面処理剤としては、例えば、カップリング剤(より具体的には、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤等)、シラザン化合物(より具体的には、鎖状シラザン化合物、環状シラザン化合物等)、及びシリコーンオイル(より具体的には、ジメチルシリコーンオイル等)が挙げられる。表面処理剤としては、シランカップリング剤及びシラザン化合物が特に好ましい。シランカップリング剤の好適な例としては、シラン化合物(より具体的には、メチルトリメトキシシラン、アミノシラン等)が挙げられる。シラザン化合物の好適な例としては、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)が挙げられる。シリカ基体(未処理のシリカ粒子)の表面が表面処理剤で処理されると、シリカ基体の表面に存在する多数のヒドロキシ基(-OH)が部分的に又は全体的に、表面処理剤に由来する官能基に置換される。その結果、表面処理剤に由来する官能基(詳しくは、ヒドロキシ基よりも疎水性及び/又は正帯電性の強い官能基)を表面に有するシリカ粒子が得られる。
トナー母粒子からの外添剤の脱離を抑制しながら外添剤の機能を十分に発揮させるためには、外添剤の量(他の外添剤粒子を使用する場合には、樹脂粒子及び他の外添剤粒子の合計量)が、トナー母粒子100質量部に対して、0.2質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
(材料の組合せ)
帯電安定性及び耐熱保存性に更に優れるトナーを得るためには、トナー母粒子が結着樹脂としてポリエステル樹脂を含み、かつ樹脂粒子を構成する樹脂がスチレンと、メタクリル酸メチルと、エチレングリコールジメタクリレートとの重合物(架橋重合物)であることが好ましい。
また、帯電安定性及び耐熱保存性に特に優れる正帯電性トナーを得るためには、以下に示す条件1)~4)の全てを満たすことが好ましい。
1)トナー母粒子が、結着樹脂としてポリエステル樹脂のみを含む。
2)トナー母粒子が、正帯電性の電荷制御剤を含まない。
3)樹脂粒子を構成する樹脂が、スチレンと、メタクリル酸メチルと、エチレングリコールジメタクリレートとの重合物(架橋重合物)である。
4)樹脂粒子が、架橋樹脂基材と、架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有する。
<トナーの製造方法>
次に、上述した実施形態に係るトナーの好適な製造方法について説明する。以下、上述した実施形態に係るトナーと重複する構成要素については説明を省略する。
[トナー母粒子の調製工程]
まず、凝集法又は粉砕法によりトナー母粒子を調製する。
凝集法は、例えば、凝集工程及び合一化工程を含む。凝集工程では、トナー母粒子を構成する成分を含む微粒子を水性媒体中で凝集させて、凝集粒子を形成する。合一化工程では、凝集粒子に含まれる成分を水性媒体中で合一化させてトナー母粒子を形成する。
次に粉砕法を説明する。粉砕法によれば、比較的容易にトナー母粒子を調製できる上、製造コストの低減が可能である。粉砕法でトナー母粒子を調製する場合、トナー母粒子の調製工程は、例えば溶融混練工程と、粉砕工程とを備える。トナー母粒子の調製工程は、溶融混練工程の前に混合工程を更に備えてもよい。また、トナー母粒子の調製工程は、粉砕工程後に、微粉砕工程及び分級工程の少なくとも一方を更に備えてもよい。
混合工程では、結着樹脂と、必要に応じて添加する内添剤とを混合して、混合物を得る。溶融混練工程では、トナー材料を溶融し混練して、溶融混練物を得る。トナー材料としては、例えば混合工程で得られる混合物が用いられる。粉砕工程では、得られた溶融混練物を、例えば室温(25℃)まで冷却した後、粉砕して粉砕物を得る。粉砕工程で得られた粉砕物の小径化が必要な場合は、粉砕物を更に粉砕する工程(微粉砕工程)を実施してもよい。また、粉砕物の粒径を揃える場合は、得られた粉砕物を分級する工程(分級工程)を実施してもよい。以上の工程により、粉砕物であるトナー母粒子が得られる。
[外添工程]
その後、混合機を用いて、得られたトナー母粒子と、外添剤とを混合して、トナー母粒子に外添剤を付着させる。外添剤は、樹脂粒子を少なくとも含む。混合機としては、例えばFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)が挙げられる。以下、外添剤として樹脂粒子及び無機粒子を使用する場合の外添工程の一例を説明する。
(第1混合工程)
まず、混合機を用いて、トナー母粒子と樹脂粒子とを混合して、トナー母粒子の表面に樹脂粒子が付着した粒子(以下、樹脂外添粒子と記載することがある)を得る。埋没比は、例えば、トナー母粒子に対する樹脂粒子の量、樹脂粒子の個数平均一次粒子径、及びトナー母粒子と樹脂粒子とを混合する際の条件(より具体的には、混合時間、回転速度等)のうち、少なくとも1つを変更することにより調整できる。
(第2混合工程)
次いで、混合機を用いて、樹脂外添粒子と無機粒子とを混合する。これにより、樹脂外添粒子におけるトナー母粒子の表面に無機粒子が付着する。こうして、トナー粒子を含むトナーが製造される。
以下、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
<樹脂粒子の調製>
[樹脂粒子P1の調製]
攪拌装置、冷却管、温度計、及び窒素導入管を備えた容量1Lの4つ口フラスコ内に、600gのイオン交換水と、185gのスチレンと、25gのメタクリル酸メチルと、10gのエチレングリコールジメタクリレートと、14gのカチオン界面活性剤(塩化セチルトリメチルアンモニウム)と、15gの重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイド)とを、フラスコ内容物を攪拌しながら投入した。投入したスチレン(St)、メタクリル酸メチル(MMA)及びエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)のモル比(St:MMA:EGDMA)は、35:5:1であった。
続けて、フラスコ内容物を攪拌しながら、フラスコ内に窒素ガスを導入して、フラスコ内を窒素雰囲気にした。更に、フラスコ内容物を攪拌しながら、窒素雰囲気でフラスコ内容物の温度を90℃に上昇させた。その後、窒素雰囲気かつ温度90℃の条件で、フラスコ内容物を、攪拌しながら3時間反応(詳しくは、重合反応)させて、反応生成物(樹脂粒子)を含むエマルションを得た。続けて、得られたエマルションを、冷却し、固液分離した後、得られた固形物を温度80℃で18時間乾燥させて、個数平均一次粒子径100nmの樹脂粒子P1の粉体を得た。なお、樹脂粒子P1の個数平均一次粒子径は、後述する方法でトナーを作製した後、トナー粒子から分離させた樹脂粒子P1の粉体を測定対象として測定した場合も同じ結果が得られた。後述する樹脂粒子P2~P4も同様である。
樹脂粒子P1は、軟化点(Tm)が100℃であり、ガラス転移点(Tg)が50℃であり、構成樹脂のSP値が9.9(cal/cm31/2であった。また、樹脂粒子P1の樹脂基材は、エチレングリコールジメタクリレートを架橋剤として架橋された構造を有する樹脂(架橋樹脂)から構成されていた。つまり、樹脂粒子P1は、架橋樹脂粒子であった。また、樹脂粒子P1は、スチレンとメタクリル酸メチルとエチレングリコールジメタクリレートとの重合物から構成された架橋樹脂基材と、この架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有していた。
[樹脂粒子P2の調製]
スチレン(St)及びメタクリル酸メチル(MMA)のフラスコ内への投入量を、それぞれ65g及び145gとしたこと以外は、樹脂粒子P1の調製と同じ方法で、樹脂粒子P2を得た。投入したスチレン(St)、メタクリル酸メチル(MMA)及びエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)のモル比(St:MMA:EGDMA)は、12:28:1であった。
樹脂粒子P2は、構成樹脂のSP値が9.3(cal/cm31/2であり、個数平均一次粒子径が100nmであった。また、樹脂粒子P2の樹脂基材は、エチレングリコールジメタクリレートを架橋剤として架橋された構造を有する樹脂(架橋樹脂)から構成されていた。つまり、樹脂粒子P2は、架橋樹脂粒子であった。また、樹脂粒子P2は、スチレンとメタクリル酸メチルとエチレングリコールジメタクリレートとの重合物から構成された架橋樹脂基材と、この架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有していた。
[樹脂粒子P3の調製]
スチレン(St)及びメタクリル酸メチル(MMA)のフラスコ内への投入量を、それぞれ159g及び51gとしたこと以外は、樹脂粒子P1の調製と同じ方法で、樹脂粒子P3を得た。投入したスチレン(St)、メタクリル酸メチル(MMA)及びエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)のモル比(St:MMA:EGDMA)は、30:10:1であった。
樹脂粒子P3は、構成樹脂のSP値が9.8(cal/cm31/2であり、個数平均一次粒子径が100nmであった。また、樹脂粒子P3の樹脂基材は、エチレングリコールジメタクリレートを架橋剤として架橋された構造を有する樹脂(架橋樹脂)から構成されていた。つまり、樹脂粒子P3は、架橋樹脂粒子であった。また、樹脂粒子P3は、スチレンとメタクリル酸メチルとエチレングリコールジメタクリレートとの重合物から構成された架橋樹脂基材と、この架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有していた。
[樹脂粒子P4の調製]
14gのカチオン界面活性剤(塩化セチルトリメチルアンモニウム)の代わりに、14gのアニオン界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)を用いたこと、及び15gの重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイド)の代わりに、15gの重合開始剤(過硫酸アンモニウム)を用いたこと以外は、樹脂粒子P1の調製と同じ方法で、樹脂粒子P4を得た。
樹脂粒子P4は、構成樹脂のSP値が9.9(cal/cm31/2であり、個数平均一次粒子径が100nmであった。また、樹脂粒子P4の樹脂基材は、エチレングリコールジメタクリレートを架橋剤として架橋された構造を有する樹脂(架橋樹脂)から構成されていた。つまり、樹脂粒子P4は、架橋樹脂粒子であった。また、樹脂粒子P4は、スチレンとメタクリル酸メチルとエチレングリコールジメタクリレートとの重合物から構成された架橋樹脂基材と、この架橋樹脂基材の表面に付着したアニオン界面活性剤とを有していた。
<樹脂粒子の帯電極性の確認>
日本画像学会から提供される標準キャリア100質量部と、試料(樹脂粒子P1~P4のいずれか)7質量部とを、混合機(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製「ターブラー(登録商標)ミキサーT2F」)を用いて、回転速度96rpmの条件で30分間攪拌しながら混合した。続けて、得られた混合物中の試料の帯電量を、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)を用いて測定した。標準キャリアとしては、樹脂粒子P1~P3については正帯電極性トナー用標準キャリア「P-01」を使用し、樹脂粒子P4については負帯電極性トナー用標準キャリア「N-01」を使用した。
樹脂粒子P1~P3は、いずれも上記測定方法で得られた帯電量が正の値を示した。よって、樹脂粒子P1~P3は、いずれも正帯電性を有していた。また、樹脂粒子P4は、上記測定方法で得られた帯電量が負の値を示した。よって、樹脂粒子P4は、負帯電性を有していた。
<トナー母粒子の調製>
[トナー母粒子M1の調製]
1,6-ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応させることにより、結着樹脂としてSP値9.3(cal/cm31/2のポリエステル樹脂を得た。反応に用いた1,6-ヘキサンジオール及びセバシン酸のモル比(1,6-ヘキサンジオール:セバシン酸)は、4:1であった。得られたポリエステル樹脂100質量部と、着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3、成分:銅フタロシアニン顔料)5質量部と、エステルワックス(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP-3」、融点:73℃)5質量部とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10C/I」)を用いて混合した。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM-30」)を用いて溶融混練した。続けて、得られた混練物を圧延しながら冷却して、混練チップを得た。その後、得られた混練チップを、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミルT250」)を用いて、設定粒子径5.6μmの条件で粉砕した。続けて、得られた粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ-LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)6.0μm、円形度0.931、ガラス転移点(Tg)48℃、軟化点(Tm)100℃のトナー母粒子M1が得られた。
[トナー母粒子M2の調製]
結着樹脂としてSP値9.2(cal/cm31/2のポリエステル樹脂を用いたこと以外は、トナー母粒子M1の調製と同じ方法で、体積中位径(D50)6.0μm、円形度0.931、ガラス転移点(Tg)48℃、軟化点(Tm)99℃のトナー母粒子M2を得た。SP値9.2(cal/cm31/2のポリエステル樹脂は、1,6-ヘキサンジオールとセバシン酸とを、モル比(1,6-ヘキサンジオール:セバシン酸)5:1で反応させて得た。
[トナー母粒子M3の調製]
結着樹脂としてSP値9.9(cal/cm31/2のポリエステル樹脂を用いたこと以外は、トナー母粒子M1の調製と同じ方法で、体積中位径(D50)6.0μm、円形度0.931、ガラス転移点(Tg)48℃、軟化点(Tm)101℃のトナー母粒子M3を得た。SP値9.9(cal/cm31/2のポリエステル樹脂は、1,6-ヘキサンジオールとセバシン酸とを、モル比(1,6-ヘキサンジオール:セバシン酸)1:1で反応させて得た。
[トナー母粒子M4の調製]
結着樹脂としてSP値10.7(cal/cm31/2のポリエステル樹脂を用いたこと以外は、トナー母粒子M1の調製と同じ方法で、体積中位径(D50)6.0μm、円形度0.931、ガラス転移点(Tg)49℃、軟化点(Tm)99℃のトナー母粒子M4を得た。SP値10.7(cal/cm31/2のポリエステル樹脂は、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数:2モル)と、テレフタル酸と、無水トリメリット酸とを、酸化チタン触媒の存在下で反応させて得た。反応に用いたモノマーのモル比(ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:テレフタル酸:無水トリメリット酸)は、75:20:5であった。
<トナー母粒子の帯電極性の確認>
上述した樹脂粒子の帯電極性の確認と同じ方法で、得られたトナー母粒子M1~M4の帯電極性を確認した。トナー母粒子M1~M4は、いずれも負帯電極性トナー用標準キャリア「N-01」と攪拌しながら混合した後の帯電量が負の値を示した。よって、トナー母粒子M1~M4は、いずれも負帯電性を有していた。
<トナーTA-1の作製>
[第1混合工程]
容量5LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて、回転速度3000rpmかつジャケット温度20℃の条件で、100質量部のトナー母粒子M1と、0.4質量部の樹脂粒子P1とを24.0分間混合し、トナー母粒子M1の表面に樹脂粒子P1が付着した樹脂外添粒子を得た。
[第2混合工程]
続いて、容量5LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて、回転速度3000rpmかつジャケット温度20℃の条件で、第1混合工程により得られた樹脂外添粒子100質量部と、個数平均一次粒子径20nmの正帯電性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)REA90」)0.4質量部とを30秒間混合し、樹脂外添粒子におけるトナー母粒子M1の表面に正帯電性シリカ粒子を付着させた。
続いて、第2混合工程により得られた粉体を、300メッシュ(目開き48μm)の篩を用いて篩別した。その結果、正帯電性のトナーTA-1が得られた。
<トナーTA-2~TA-8及びTB-1~TB-4の作製>
トナー母粒子の種類、樹脂粒子の種類、及び第1混合工程の混合時間を、表1に示すとおりとしたこと以外は、トナーTA-1の作製と同じ方法で、トナーTA-2~TA-8及びTB-1~TB-4をそれぞれ作製した。トナーTA-2~TA-8及びTB-1~TB-4は、いずれも正帯電性のトナーであった。なお、表1に示すΔSP値の単位は「(cal/cm31/2」である。また、表1に示すトナー母粒子及び樹脂粒子の欄の括弧内の「正」及び「負」は、帯電極性を示す。また、表1の埋没比は、以下に示す方法で測定した。
<埋没比の測定方法>
試料(トナーTA-1~TA-8及びTB-1~TB-4のいずれか)を可視光硬化性樹脂(東亞合成株式会社製「アロニックス(登録商標)D-800」)中に分散させた後、可視光照射により樹脂を硬化させて、硬化物を得た。その後、超薄切片作製用ナイフ(住友電気工業株式会社製「スミナイフ(登録商標)」:刃幅2mm、刃先角度45°のダイヤモンドナイフ)及びウルトラミクロトーム(ライカマイクロシステムズ株式会社製「EM UC6」)を用いて、切削速度0.3mm/秒で硬化物を切削することで、厚さ150nmの薄片を作製した。得られた薄片を、銅メッシュ上で四酸化ルテニウム水溶液の蒸気中に10分間暴露して、ルテニウム染色した。続けて、染色された薄片試料の断面を、透過電子顕微鏡(TEM)(株式会社日立ハイテクノロジーズ製「H-7100FA」)を用いて撮影した。
上記のようにして得たTEM撮影像(トナー粒子の断面撮影像)を、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析した。詳しくは、得られたTEM撮影像において、無作為に10個のトナー粒子を選択した。そして、選択したトナー粒子の各々において、無作為に1個の樹脂粒子を選択し、選択した樹脂粒子について、画像解析ソフトウェアの計測ツールを用いて、トナー母粒子の径方向における埋没部分の最大長さLAと、トナー母粒子の径方向における突出部分の最大長さLBとを計測した。次いで、選択したトナー粒子の各々について、埋没比、即ちLA/(LA+LB)を算出した。そして、得られた10個の埋没比の算術平均を、試料(トナー)の評価値(表1に示す埋没比)とした。
Figure 0007251119000001
<2成分現像剤の調製>
MnO換算で39.7mol%、MgO換算で9.9mol%、Fe23換算で49.6mol%、SrO換算で0.8mol%になるように各原料(MnO、MgO、Fe23、及びSrOの各原料)を適量配合し、配合した原料に水を加えた。続けて、湿式ボールミルを用いて配合した原料を10時間かけて粉砕しながら混合した。続けて、得られた混合物を乾燥させた。続けて、乾燥させた混合物を温度950℃で4時間熱処理した。
続けて、湿式ボールミルを用いて、上記熱処理後の混合物を24時間かけて粉砕して、スラリーを調製した。続けて、得られたスラリーの乾燥及び造粒を、スプレードライヤーで行った。続けて、乾燥した造粒物を、温度1270℃かつ酸素濃度2%の雰囲気中に6時間保持した後、解砕した。その後、粒度調整を行うことで、3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が70A・m2/kgであるMn-Mg-Srフェライト粒子(磁性キャリアコア)の粉体(個数平均一次粒子径:35μm)が得られた。
続けて、ポリアミドイミド樹脂(無水トリメリット酸と4,4’-ジアミノジフェニルメタンとの共重合体)をメチルエチルケトンで希釈して、固形分濃度10質量%の樹脂溶液を調製した。続けて、得られた樹脂溶液中にFEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体)を分散させて、更に樹脂全体量に対して2質量%の割合で酸化珪素を加えて、固形分換算で150gのキャリアコート液を得た。得られたキャリアコート液に関して、ポリアミドイミド樹脂とFEPとの質量比(ポリアミドイミド樹脂:FEP)は2:8であった。
続けて、転動流動層コーティング装置(岡田精工株式会社製「スピラコータ(登録商標)SP-25」)を用いて、前述の手順で得た磁性キャリアコア(Mn-Mg-Srフェライト粒子)10kgを上記キャリアコート液で被覆した。その後、樹脂で被覆された磁性キャリアコアを220℃で1時間焼成した。その結果、評価用キャリアが得られた。評価用キャリアの樹脂被覆量は、キャリア全体に対して1.5質量%であった。
上記のようにして得た評価用キャリア100質量部と、試料(評価に用いるトナー)8質量部とを、ボールミルを用いて回転速度50rpmの条件で30分間混合して、2成分現像剤を調製した。
<キャリア汚染性の評価>
評価機としてカラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 5550ci」)を用いた。前述の方法で調製した2成分現像剤を評価機のシアン用現像装置に投入した。次いで、温度25℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて30分間にわたって白紙画像を印刷用紙(A4サイズ)に出力し続けることにより、評価機のシアン用現像装置を駆動させた。次いで、評価機のシアン用現像装置から2成分現像剤を取り出した後、795メッシュ(目開き16μm)の篩を用いて2成分現像剤からトナーを吸引除去することで、汚染性評価用キャリアを得た。得られた汚染性評価用キャリアについてGC/MS分析を行い、GC/MS法マススペクトルを得た。そして、シアン用現像装置の駆動中にトナーからキャリアに移行してキャリアに付着した樹脂粒子の量(樹脂粒子のキャリア移行量)を求めた。GC/MS分析の条件と、樹脂粒子のキャリア移行量の求め方とは、以下のとおりであった。
[GC/MS分析の条件]
測定装置としては、ガスクロマトグラフ質量分析計(株式会社島津製作所製「GCMS-QP2010 Ultra」)及びマルチショット・パイロライザー(フロンティア・ラボ株式会社製「PY-3030D」)を用いた。カラムとしては、GCカラム(アジレント・テクノロジー社製「Agilent(登録商標)J&W ウルトライナートキャピラリGCカラム DB-5ms」、相:シロキサン重合体にアリレンを入れて重合体の主鎖を強化したアリレン相、内径:0.25mm、膜厚:0.25μm、長さ:30m)を用いた。測定対象(汚染性評価用キャリア)100μgについて、以下の分析条件でGC/MS分析を行い、樹脂粒子に由来するピークを含むマススペクトル(横軸:イオンの質量/イオンの電荷数、縦軸:検出強度)を得た。
・熱分解温度:加熱炉「600℃」、インターフェイス部「320℃」
・昇温条件:40℃から速度28℃/分で320℃まで昇温し、320℃で5分間保持した。
・キャリアガス:ヘリウム(He)ガス(線速度36.1cm/分)
・カラムヘッド圧力:49.7kPa
・注入モード:スプリット注入(スプリット比1:200)
・キャリア流量:全流量「204mL/分」、カラム流量「1mL/分」、パージ流量「3mL/分」
[樹脂粒子のキャリア移行量の求め方]
上記GC/MS分析により汚染性評価用キャリアについて得たマススペクトル(GC/MS法マススペクトル)に基づいて、汚染性評価用キャリアに付着した樹脂粒子の量(樹脂粒子のキャリア移行量)を求めた。詳しくは、予め作成した検量線(GC/MS法マススペクトルのピーク面積と樹脂粒子の付着量との関係を示す検量線)を用いて、測定された樹脂粒子由来のピーク面積から、汚染性評価用キャリアに付着した樹脂粒子の量YA(単位:g)を求めた。そして、測定に用いた汚染性評価用キャリアの量YB(単位:g)と、得られた樹脂粒子の量YAとから、式「YT=100×YA/YB」に従って樹脂粒子のキャリア移行量YT(単位:質量%)を算出した。キャリア移行量YTが、0.040質量%以下であれば「良い」と評価し、0.040質量%を超えれば「良くない」と評価した。
<帯電安定性の評価>
[初期帯電量の測定]
前述の方法で2成分現像剤を調製した後、温度25℃かつ湿度50%RHの環境下、24時間にわたって2成分現像剤を静置した。その後、温度25℃かつ湿度50%RHの環境下、2成分現像剤に含まれるトナーの帯電量(単位:μC/g)を、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)を用いて測定した。以下、ここで測定された帯電量を、「初期帯電量E1」(又は、単に「E1」)と記載する。
[駆動後の帯電量の測定]
評価機としてカラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 5550ci」)を用いた。前述の方法で調製した2成分現像剤を評価機のシアン用現像装置に投入した。次いで、温度25℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて30分間にわたって白紙画像を印刷用紙(A4サイズ)に出力し続けることにより、評価機のシアン用現像装置を駆動させた。次いで、評価機のシアン用現像装置から2成分現像剤を取り出した後、温度25℃かつ湿度50%RHの環境下、取り出された2成分現像剤に含まれるトナーの帯電量(単位:μC/g)を、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)を用いて測定した。以下、ここで測定された帯電量を、「駆動後の帯電量E2」(又は、単に「E2」)と記載する。
[帯電量変化の算出]
得られた初期帯電量E1と駆動後の帯電量E2とから、次の式に基づいて、帯電量変化(単位:μC/g)を求めた。帯電量変化は、E1とE2との差(絶対値)であった。
帯電量変化=|E1-E2|
帯電量変化が2μC/g以下であれば帯電安定性に優れていると評価した。一方、帯電量変化が2μC/gを超える場合、帯電安定性に優れていないと評価した。
<耐熱保存性の評価>
ポリエチレン製容器(容量20mL)に3gのトナー(評価に用いるトナー)を入れて、ポリエチレン製容器を密閉した。密閉された容器に対してタッピング処理を5分間行った後、容器を60℃に設定された恒温槽内に8時間静置した。その後、容器から取り出したトナーを室温(25℃)まで冷却して、評価対象を得た。
得られた評価対象を、質量既知の300メッシュ(目開き48μm)の篩に載せた。そして、評価対象を含む篩の質量を測定し、篩別前のトナーの質量を求めた。続けて、粉体特性評価装置(ホソカワミクロン株式会社製「パウダテスタ(登録商標)PT-X」)に上記篩をセットし、上記粉体特性評価装置のマニュアルに従い、振幅1.0mmの条件で30秒間、篩を振動させ、評価対象を篩別した。篩別後、篩を通過しなかったトナーの質量を測定した。そして、篩別前のトナーの質量と、篩別後のトナーの質量とに基づいて、下記式に従って凝集度(単位:質量%)を求めた。凝集度が9質量%以下であれば耐熱保存性に優れていると評価した。一方、凝集度が9質量%を超える場合、耐熱保存性に優れていないと評価した。なお、下記式における「篩別後のトナーの質量」は、篩を通過しなかったトナーの質量であり、篩別後に篩上に残留したトナーの質量である。
凝集度=100×篩別後のトナーの質量/篩別前のトナーの質量
トナーTA-1~TA-8及びTB-1~TB-4のそれぞれについて、樹脂粒子のキャリア移行量YT、帯電安定性の評価結果、及び凝集度を表2に示す。なお、表2において、「移行量YT」は、樹脂粒子のキャリア移行量YTである。
Figure 0007251119000002
トナーTA-1~TA-8は、上述した基本構成を備えていた。詳しくは、トナーTA-1~TA-8では、トナー粒子が、結着樹脂を含むトナー母粒子と、トナー母粒子に付着した外添剤とを備えていた。トナーTA-1~TA-8では、外添剤が樹脂粒子を含んでいた。表1に示すように、トナーTA-1~TA-8では、トナー母粒子が、樹脂粒子の帯電極性と逆の帯電極性を有していた。トナーTA-1~TA-8では、埋没比が0.60以上0.80以下であった。トナーTA-1~TA-8では、ΔSP値が0.6(cal/cm31/2以上であった。
表2に示すように、トナーTA-1~TA-8では、帯電量変化が2μC/g以下であった。よって、トナーTA-1~TA-8は、帯電安定性に優れていた。トナーTA-1~TA-8では、凝集度が9質量%以下であった。よって、トナーTA-1~TA-8は、耐熱保存性に優れていた。
表1に示すように、トナーTB-1では、埋没比が0.60未満であった。トナーTB-2では、埋没比が0.80を超えていた。トナーTB-3では、ΔSP値が0.6(cal/cm31/2未満であった。トナーTB-4では、トナー母粒子及び樹脂粒子が、いずれも負帯電性を有していた。
表2に示すように、トナーTB-1~TB-4では、帯電量変化が2μC/gを超えていた。よって、トナーTB-1~TB-4は、帯電安定性に優れていなかった。トナーTB-1~TB-4では、凝集度が9質量%を超えていた。よって、トナーTB-1~TB-4は、耐熱保存性に優れていなかった。
以上の結果から、本発明によれば、帯電安定性及び耐熱保存性に優れるトナーを提供できることが示された。
本発明に係るトナーは、例えば複合機又はプリンターにおいて画像を形成するために利用することができる。
10 トナー粒子
11 トナー母粒子
12 樹脂粒子
12A 埋没部分
12B 突出部分

Claims (7)

  1. トナー粒子を含むトナーであって、
    前記トナー粒子は、結着樹脂及び内添剤のみを含有するトナー母粒子と、前記トナー母粒子に付着した外添剤とを備え、
    前記外添剤は、樹脂粒子を含み、
    前記トナー母粒子は、負帯電性であり、
    前記樹脂粒子は、正帯電性を有する粒子のみを含み
    前記樹脂粒子は、前記トナー母粒子の表面に埋め込まれている埋没部分と、前記トナー母粒子の径方向外側に突出する突出部分とを含み、
    前記樹脂粒子の断面において、前記トナー母粒子の径方向における前記埋没部分の最大長さをLとし、前記トナー母粒子の径方向における前記突出部分の最大長さをLとしたとき、0.60≦L/(L+L)≦0.80の関係を満たし、
    前記トナー母粒子に含まれる前記結着樹脂のSP値をSPとし、前記樹脂粒子を構成する樹脂のSP値をSPとしたとき、|SP-SP|≧0.6(cal/cm1/2の関係を満たし、
    前記樹脂粒子を構成する前記樹脂は、架橋樹脂であり、
    前記架橋樹脂は、スチレン系モノマーと、アクリル酸系モノマーと、2個以上の不飽和結合を有する架橋剤との重合物である、トナー。
  2. 前記樹脂粒子の個数平均一次粒子径は、60nm以上140nm以下である、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記樹脂粒子の量は、前記トナー母粒子100質量部に対して0.2質量部以上1.0質量部以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記トナー母粒子は、前記結着樹脂としてポリエステル樹脂を含、請求項1~3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記2個以上の不飽和結合を有する架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレートである、請求項1~4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 前記|SP-SP|は、0.8(cal/cm1/2以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載のトナー。
  7. 前記樹脂粒子は、架橋樹脂基材と、前記架橋樹脂基材の表面に付着したカチオン界面活性剤とを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のトナー。
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