JP2006276076A - カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法 - Google Patents

カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006276076A
JP2006276076A JP2005090290A JP2005090290A JP2006276076A JP 2006276076 A JP2006276076 A JP 2006276076A JP 2005090290 A JP2005090290 A JP 2005090290A JP 2005090290 A JP2005090290 A JP 2005090290A JP 2006276076 A JP2006276076 A JP 2006276076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
color
image
silica
black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005090290A
Other languages
English (en)
Inventor
Sakon Takahashi
左近 高橋
Chiaki Suzuki
千秋 鈴木
Masahiro Takagi
正博 高木
Toshimoto Inoue
敏司 井上
Tetsuya Taguchi
哲也 田口
Hideko Kiyono
英子 清野
Hiroshi Kamata
普 鎌田
Hiroyuki Fukuda
裕之 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005090290A priority Critical patent/JP2006276076A/ja
Publication of JP2006276076A publication Critical patent/JP2006276076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Color Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 タンデム方式のフルカラー画像形成装置において、高転写効率による高画質の画像を高速で長期安定的に得る維持しつつ、印字画像種の偏りによる画像欠陥の発生を低減させることができるカラートナーセット及びそれを用いた静電潜像現像剤、並びに画像形成方法を提供することである。
【解決手段】 1組のカラートナーセットであって、各色トナーの表面に外添剤が添加されており、該外添剤がシリカとチタニアとを含んでなり、黒トナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiB、TiBとし、その他のカラートナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiC、TiCとしたとき、これらが下記式(1)及び式(2)の関係を満たすカラートナーセットである。
0.6<SiB/SiC<0.9 ・・・ 式(1)
1.1<TiB/TiC<1.4 ・・・ 式(2)
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法または静電記録法、静電印刷法等に用いられるカラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法に関する。
電子写真法では、感光体(潜像担持体)表面に形成された静電潜像を、着色剤を含むトナーで現像し、得られたトナー画像を被記録体表面へ転写し、これを熱ロール等で定着することにより画像が得られ、他方、その潜像担持体は再び静電潜像を形成するためにクリーニングされる。
このような電子写真法等に使用される乾式現像剤は、結着樹脂に着色剤等を配合したトナーを単独で用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した二成分現像剤とに大別される。さらに、一成分現像剤は、磁性粉を用い磁気力により現像剤担持体で搬送され、現像される磁性一成分現像剤と、磁性粉を用いず帯電ロール等の帯電付与により現像剤担持体で搬送され、現像される非磁性一成分現像剤とに分類することができる。
近年では、フルカラー機も普及し、特にこれらの中速、高速機には二成分現像剤が用いられている。
1980年代の後半から電子写真の市場ではデジタル化をキーワードとして小型化、高機能化の要求が強く、特にフルカラー画質に関しては、高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。高画質を達成する手段としては、デジタル化処理が不可欠であり、このような画質に関するデジタル化の効能として、複雑な画像処理を高速で行えることが挙げられている。これにより、文字と写真画像とを分離して制御することが可能となり、両品質の再現性が、アナログ技術に比べ大きく改善されている。特に写真画像に関しては、階調補正と色補正とが可能になった点が大きく、階調特性、精細度、鮮鋭度、色再現、粒状性の点でアナログに比べ有利である。
このようなデジタル技術を用いたカラー画像形成装置のひとつとして、複数の感光体を水平かつ直列に並べ、それぞれの感光体において各色成分ごとの画像を形成し、一枚の紙に重ね合わせて原画像を再生するいわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置(以下、「タンデム機」と略す)がある。これは、1つの感光体のみを用いる4サイクルの現像方式によるカラー画像形成装置(以下、「4サイクル機」と略す)に比べ、より高速でカラー画像の形成が可能であることから、近年用いられている画像形成装置である。タンデム機の画像形成速度は、小型のタンデム機においても、4サイクル機よりも速いフルカラー画像が出力可能である。
一方、上記のようなシステムにおける画像形成速度に関する問題に加え、より高画質のフルカラー画像形成が要求されており、高画質化への現像剤設計がなされてきている。
高画質化、特にフルカラー画質への要求に対応するために、トナーとしては、益々小径化が進み、潜像を忠実に再現することが検討されている。この小径化に対しては、近年、トナーを所望なトナー形状及び表面構造に制御することを可能とする手段として、乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらは、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、さらに必要に応じて帯電制御剤等の各分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る方法である。
上記乳化重合凝集法では、トナー粒子の粒径制御に加えて形状制御も可能である。トナーの形状が球形であると、高い転写効率を得ることができ、忠実な画像再現が行うことができ、更にクリーニングで回収される廃トナーの低減が可能である。また、これと併せて粒径を小さくすることにより、ドットや細線の再現性が良くなり、パイルハイト(画像層厚)も低くすることが可能となり、より高画質化が期待できる。
ところが、転写効率の高い球形トナーはクリーニングが困難であるという欠点を持つ。すなわち従来のブレードクリーニングでは、トナーがすり抜けてしまい、クリーニング不良が生じる。このクリーニング不良は非画像部に線として書き込まれ画質欠陥となる。形状を従来の粉砕トナー形状に制御すると、クリーニング性は良化するが、転写性が悪化する。
上記問題に対し、現像剤側からの検討として、トナーに潤滑剤を添加することが提案されているが(例えば、特許文献3参照)、この方法は、クリーニングブレードと感光体とのニップ部の摩擦力低減には効果を発揮するが、潤滑剤を添加することでトナーの帯電量及び粉体特性が低下し、その結果、現像時のかぶり、トナー飛散が発生しやすくなり、画質が低下してしまうことがある。
一方、形状を真球と異形との中間領域を狙ったトナーも上市されている。しかしながら、クリーニング性並びに感光体維持性は十分なレベルでなく、後述する形状係数が小さく転写性の優れるトナーにおいて、これら特性は大きな課題である。
また、前記タンデム機では、色毎に独立して感光体と帯電装置と露光装置と現像装置とを有するため、4サイクル機と同等のマシンサイズにするには、それぞれを小型化する必要がある。しかし、感光体径を小さくすると、感光体の一枚当たりのサイクル数が増え、4サイクルに比べ感光体ライフに課題があった。つまり単純な表面積換算で考えると、径半分の感光体は表面積も半分になるため、ライフも半分になる。更に、4サイクル機ではメンテナンス時に1本の感光体の取り替えで済むが、タンデム機は4本の取り替えとなることから、感光体の寿命はタンデム機にとっての大きな課題である。
特に、球状で小粒径のトナーを用いることは、クリーニングが困難で感光体の磨耗及び汚染による劣化が生じやすく、感光体ライフを低減させる主原因であった。また、出力する画像種によって、黒用感光体が激しい劣化にもかかわらず 他のカラー用感光体が全く劣化していない、あるいはその逆が生じたりしていた。これは、タンデム機では4サイクル機と異なり感光体を色毎に有するため、色毎で出力する画像種が異なる場合生じる現象であった。特に黒用感光体とカラー(イエロー、マゼンタ、シアン)用感光体とではその差が大きく、例えば、白黒(白黒)画像では低画像密度の文字画像が多く出力され、フルカラー画像では写真等の高画像密度のソリッド画像を多く出力する傾向がある。
この課題に対し、タンデム機は感光体を色毎に有することから、トナーの色毎の外添剤設計、クリーニング設計を行う方法が提案されている。例えば、色毎の外添剤設計を行ったものとしては、黒トナーの外添剤添加量を他色のカラートナーより多くし、カラートナーの外添剤添加量を減らして、光沢性や透明性を改善することが検討されている(例えば、特許文献4、5参照)。しかし、黒トナーの外添剤添加量を多くすると、出力頻度の高い黒用感光体の維持性が低下し、交換頻度が高くなる。また、カラートナーの流動性が悪化する問題を生じる。
また、カラートナーの外添剤添加量を転写順で変化させ、転写抜けを改善する方法が検討されている(例えば、特許文献6参照)。この方法は、確かに転写抜けには有効な手段であるが、カラートナーの外添剤添加量がそれぞれ変わることで、少ない外添量のカラートナーの流動性が悪化し、トナーの噴出し、ボタ落ち、かぶりが生じてしまう。
さらに、黒トナーに外添されるシリカ量を減らし、カラートナーに外添されるシリカ量を増やす提案がなされている(例えば、特許文献7参照)。この方法によれば、カラートナーより印字率が高い黒トナーの帯電を安定化させることができ、画像劣化を防止することができるとされている。しかし、このように外添剤設計を行ったトナーを用いた場合でも、これらをタンデム機に使用した場合には、白黒画像(すなわち黒トナーのみ)の印字を連続して行った後に、黒トナーを含むフルカラー画像形成を行った場合、黒トナー部分の画像が抜けてしまう問題が回避できなかった。
以上のように、特に高画質を狙った小粒径で球状形状のトナーを使用し、これらを高速小型のタンデム機と組み合わせた場合、(A)トナー粉体特性の問題、(B)クリーニング性の問題に加えて、印字画像種の偏りによる画像欠陥発生の問題を解決することが必須であり、これらの問題を引き起こさず、前記トナーの利点が発揮できる現像剤の設計及びシステムの確立が望まれていた。
特開昭63−282752号公報 特開平6−250439号公報 特開2000−89502号公報 特開2000−194157号公報 特開2001−109198号公報 特開2001−72909号公報 特開2003−107796号公報
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の課題を達成することを目的とする。すなわち、本発明は、タンデム方式のフルカラー画像形成装置において、高転写効率による高画質の画像を高速で長期安定的に得る維持しつつ、印字画像種の偏りによる画像欠陥の発生を低減させることができるカラートナーセット及びそれを用いた静電潜像現像剤セット、並びにフルカラー画像形成方法を提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像するトナー、現像剤、さらにそのような現像剤を用いた画像形成方法として、以下のようなカラートナーセット、静電潜像現像剤セット及び画像形成方法を用いることで、上記の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
<1> シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよび黒トナーからなる1組のカラートナーセットであって、
前記各色トナーの表面に外添剤が添加されており、該外添剤がシリカとチタニアとを含んでなり、前記黒トナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiB、TiBとし、その他のカラートナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiC、TiCとしたとき、これらが下記式(1)及び式(2)の関係を満たすカラートナーセットである。
0.6<SiB/SiC<0.9 ・・・ 式(1)
1.1<TiB/TiC<1.4 ・・・ 式(2)
<2> シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよび黒トナーを各々含んでなる1組の静電潜像現像剤セットであって、
前記各色トナーの表面に外添剤が添加されており、該外添剤がシリカとチタニアとを含んでなり、前記黒トナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiB、TiBとし、その他のカラートナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiC、TiCとしたとき、これらが前記式(1)及び式(2)の関係を満たす静電潜像現像剤セットである。
<3> 複数の潜像担持体が、各々異なる色のトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体をそれぞれ有してなり、前記複数の潜像担持体及び現像剤担持体それぞれによる潜像形成工程、現像工程及び転写工程からなる一連の工程を有し、転写ベルトに前記一連の工程ごとの各色トナー画像が順次積層形成され、更に前記転写ベルトから1の被記録体表面に積層されたトナー画像が転写され、定着工程において、該積層されたトナー画像が、前記被記録体に熱定着されるフルカラー画像形成方法であって、
前記各々異なる色のトナーを含む現像剤として、<2に>記載の静電潜像現像剤セットを用いるフルカラー画像形成方法である。
<4> 前記複数の潜像担持体において、黒トナーが現像される像担持体の外径が他のカラートナーが現像される像担持体の外径より大きく、フルカラー画像形成時のプロセススピードより白黒画像形成時のプロセススピードを速くする<3>に記載のフルカラー画像形成方法である。
本発明によれば、タンデム方式のフルカラー画像形成装置において、高転写効率による高画質の画像を高速で長期安定的に得る維持しつつ、印字画像種の帯電の偏りによる画像欠陥の発生を低減させることができるカラートナーセット及びそれを用いた静電潜像現像剤、並びに画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<カラートナーセット>
本発明のカラートナーセットは、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよび黒トナーからなる1組のカラートナーセットであって、前記各色トナーの表面に外添剤が添加されており、該外添剤がシリカとチタニアとを含んでなり、前記黒トナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiB、TiBとし、その他のカラートナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiC、TiCとしたとき、これらが下記式(1)及び式(2)の関係を満たすことを特徴とする。
0.6<SiB/SiC<0.9 ・・・ 式(1)
1.1<TiB/TiC<1.4 ・・・ 式(2)
本発明者等は、前記タンデム機における白黒画像の連続印字を行った後に、黒を含むフルカラー画像を印字したときの画像欠陥発生について、その原因を検討した。その結果、白黒の出力画像とフルカラーの出力画像とにおいて、主として出力する画像種が異なる傾向があることがわかった。
すなわち、白黒画像では文字や線といった細線画像が多く、フルカラー画像では、ハーフトーンやソリッド画像といった画像密度の高い平面画像が多いことがわかった。さらに、フルカラー機であるものの、実際の市場においては、白黒のみの画像を出力する機会が多いこともわかった。つまり、白黒画像とフルカラー画像とでは出力する画像の内容に違いがあり、更に出力の頻度が同じでないことから、白黒画像出力時とフルカラー画像出力時とでは、感光体、現像剤への負荷が異なるといえる。
出力頻度が高く、画像密度が低い白黒画像形成に用いられる黒トナーを含む現像剤は、画像1枚出力あたりのトナーの入れ替わりも少なく、現像器内で現像剤が長時間攪拌され、帯電上昇が起こりやすい。逆に、高密度画像の多いフルカラー画像に用いられるカラートナー(黒トナー以外の色のトナー)を含む現像剤では、画像1枚あたりの現像で多くのトナーが出入りするため、良好な追加トナーの帯電応答性、良好な流動性が必要となる。
特に白黒画像の連続印字中はカラートナー(黒トナー以外の色のトナー)を含む現像器は攪拌を行っていないため、帯電量は上がることはなく、帯電量差はより大きくなる傾向にある。また、複数色のトナーを重ねて形成するフルカラー画像では、トナーの流動性が悪いと転写時に細線の中抜けが生じる。これは、2次色、3次色で顕著となる傾向であるので、白黒画像では生じにくい現象である。
これらの現象を総合して考えると、画質向上の為に小径化したトナーの高転写効率を得るためには、粉体特性を良くするため、流動化剤であるシリカを表面に多く添加する必要がある。なお、上記粉体特性とは、流動性は勿論のこと、保管性、ブロッキング特性等を含むものである。特に、カラートナーの流動化を良化させると、転写時に生じる2次色、3次色での細線の中抜けを改善する効果があるため好ましい。
前記流動性を良化させる手段としては、シリカを用いることが好ましい。更に、同量のシリカで流動性を良化させるには、ある程度粒径の大きいシリカを用いるとより効果がある。
しかし、特に小径トナーの流動性向上のためにシリカを多量に添加すると、連続印字中にトナーの帯電上昇を起こしてしまう。この帯電上昇は、本発明者等の前記解析において、低エリアカバレッジの画像を連続で出力する場合に特に生じやすいことが判明した。これは、現像器内でトナーの入れ替わりが少なく、同一トナーが強い摩擦ストレスを生じるためであり、前記白黒画像出力時にこの様な状態となることが確認されている。つまり、黒トナーの表面に多くのシリカを添加すると帯電上昇しやすく、さらに高速で出力する場合、更なる帯電上昇の懸念がある。一方、黒トナーへのシリカ添加量を減らしても、流動性を確保できるレベルであれば、フルカラー画像形成の転写時に生じる2次色、3次色での細線の中抜け画質への懸念はない。
一方、前記のようにフルカラー画像では、高画像密度の画像出力が多い。この高画像密度の出力では、現像器に新しいトナーが多く供給されるため、トナーが高帯電量となる懸念は少ない。逆に、入れ替わりの多い新しいトナーが瞬時に目的帯電に到達するように、トナー追加時の帯電応答性が要求される。また、出力画像1枚あたりのトナー消費量が多くなるため、流動性が良くないと供給不良が生じる。さらに流動性が悪いと、トナーと現像剤が攪拌されにくく現像時にクラウド(低帯電トナーあるいは帯電していないトナーが現像器外にもやもやと噴き出す現象)やぼた落ちが生ずる。
前記シリカは、上記流動性や帯電応答性の向上に対しても、有効な改善効果を有する。
また、グロスや光沢、数色重ねによる定着といったフルカラー画像に期待される項目は、黒への要求より粉体特性を悪化させる方向にある。例えば、高いグロスや光沢を得るため、黒よりも離型剤量を多くする、数色重ねの画像でも低温定着性を確保するため黒以外のトナーのTgを低くする、等のカラートナーに要求される項目には、粉体特性と相反する項目が多い。これらも含め、カラートナーに黒トナーより多くのシリカを添加することは、システム、画像品質にも良い結果を与える。
これらのことから、まず本発明においては、カラートナーの表面に添加するシリカ量を黒トナーに添加するシリカ量より多くすることを必須とし、その最適質量比を検討した。その結果、前記黒トナーにおけるシリカの添加量を各々SiB、その他のカラートナーにおけるシリカの添加量を各々SiCとしたとき、これらが下記式(1)の関係を満たすことが必要であることを見出した。
0.6<SiB/SiC<0.9 ・・・ 式(1)
本発明者等の検討では、SiB/SiCが0.6以下では、黒トナーの粉体流動性が十分でなくなり、現像器にトナーを補給するトナーカートリッジからのトナーの排出性や、現像器中にトナーが追加されたときの混合性が悪化する。一方、1.0以上となると、連続使用において黒トナーのみの帯電上昇が生じてしまう。
上記SiB/SiCは、0.7〜0.85の範囲が好ましい。
以上より、本発明においては黒トナーと他のカラートナーとを用いた画像形成において、白黒画像出力が多いモードであっても黒トナーの帯電上昇を抑えることができるが、本発明者等は前記黒トナーとカラートナーとをタンデム機に使用した場合、下記のような新たな未解決の問題が発生することから、これについてさらなる処方の改良を行い本発明を完成させた。
すなわち、前記のようなトナーを含む現像剤をタンデム機に投入して連続的に画像密度の低い白黒画像を100枚程度出力した直後に、黒トナーを含むカラートナーにより高画像密度のフルカラー画像を出力すると、黒トナーが十分に転写されないという問題が生じた。この理由については明らかではないが、幾つかの考えられる点を挙げる。
画像密度の低い画像を連続で出力すると、トナー排出が少なく現像器内のトナーに大きなストレスがかかる。これにより、外添剤がトナーに埋没し転写の際、外添剤のスペーサー効果が十分に発揮できず転写性能が著しく低下すると考えられる。若しくは、低密度画像の連続出力によるストレスで外添剤の埋没した黒トナーと、高画像密度を出力する為に 新たに追加供給される新しい黒トナーとの間に帯電差が生じ、帯電不良が生じ帯電の低下や帯電分布の広がりが生じ、適正な静電転写が行えなくなったとも考えられる。本現象をトナー追加時の応答性と呼んでいる。さらに、白黒画像出力中に微妙に黒トナーの高帯電量側のトナー量が増え、それとともにトナーの流動性が低下したためとも考えられる。
本発明者等は、上記問題に対して帯電上昇を抑えることができ、添加量を上げても帯電上昇させること無く、流動性を向上させることができ、トナー追加時応答性に優れた材料として、チタニアを添加することが前記問題解消のために有効であることを見出した。しかも前記黒トナーとカラートナーとにおけるシリカ添加量とのバランスから、カラートナーよりも一定範囲で黒トナーに対してチタニアを多く添加することが最も効果的であることを見出した。
具体的には、前記黒トナーにおけるチタニアの添加量をTiBとし、その他のカラートナーにおけるチタニアの添加量をTiCとしたとき、これらが下記式(2)の関係を満たすことが必要である。
1.1<TiB/TiC<1.4 ・・・ 式(2)
本発明者等の検討では、TiB/TiCが1.1以下では、連続使用において黒トナーのみ転写不良やトナー追加時応答性の悪さからクラウドの発生等が生じてしまう。一方、1.4以上となると、黒トナーと他のカラートナーとの帯電差が大きくなる、転写特性が変化する、帯電が低下しやすい、注入性のカブリが生じ易くなるといった問題が生ずる。
前記TiB/TiCは、1.1<TiB/TiC<1.3であることが好ましく、1.1<TiB/TiC<1.2であることがより好ましい。
なお、トナー表面のシリカ及びチタニアの添加量、存在比を測定する手法として、蛍光X線による分析法を用いることができる。本発明は、基本的に外添剤量の絶対量の比較ではなく、黒トナーとカラートナーとの外添剤量を相対比較したものであるため、公知の蛍光X線分析法を用い、添加量の大小を比較すれば良い。シリカ、チタニアは各々Si元素、Ti元素のピークで定量可能である。したがって、黒トナーの前記元素のネット強度とカラートナーの前記元素のネット強度とを比較することにより、シリカ、チタニアの各々の添加量比が確認できる。
また、予めシリカ、チタニアのネット強度と添加量との検量線を作製しておけば、測定されるネット強度から、トナーに添加されているシリカ、チタニアの総添加量も求めることができる。
蛍光X線の分析方法は、公知の分析方法を用いることができる。例えば、分析装置としてShimadzu LAB Center XRF-1500を用い、X線管球はRh管球を用い、X線は40kV、95mmAの条件で測定可能である。詳細については後述する。
本発明のカラートナーセットは、上記蛍光X線分析により得られるシリカ量、チタニア量が前記式(1)、式(2)の関係を満たしているものである。
以下、本発明のカラートナーセットの構成、製法等について説明する。
本発明のカラートナーセットは、少なくともシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び黒トナーを含んでなり、これらの各トナーは、トナー粒子と外添剤とからなり、該外添剤が、少なくともシリカとチタニアとを含む。
(トナー粒子)
本発明に用いられるトナー粒子は、結着樹脂と着色剤とからなり、必要に応じて離型剤や帯電制御剤も含まれる。
前記結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;等の単独重合体及び共重合体を例示することができる。
代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。これらの中では、特にスチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体が好ましい。
また、トナー粒子に含まれる着色剤としては、黒トナーとしてはマグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラックなどを用いることができる。一方、カラートナーとしては、シアン、マゼンタ、イエロー顔料から選ばれるいずれかを少なくとも1種以上含有することが好ましい。顔料を1種単独で用いても良いし、同系統の顔料を2種以上混合して用いてもよい。また異系統の顔料を2種以上混合して用いても良い。
前記着色剤としては、例えば、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR,ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などの種々の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジゴ系、チオインジゴ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料;などが挙げられる。
着色剤の添加量は、トナー粒子全体の3〜20質量%の範囲であることが好ましい。
また、本発明に用いられるトナー粒子には、必要に応じて離型剤や帯電制御剤が添加されてもよい。離型剤としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
離型剤の添加量は、トナー粒子全体の3〜20質量%の範囲であることが好ましい。
前記帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本発明における各トナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
トナー粒子の製造は、例えば結着樹脂と、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等とを混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法;等が使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造
を持たせる製造方法を行ってもよい。
以上のようにして製造したトナー粒子の粒径は、小径であることが画質を向上させる目的で好ましい。ただし、あまり小径となると帯電、流動性の観点から、従来のシステムでは現像が困難となる。つまり、体積平均粒径で3〜8μmの範囲であることが好ましく、更に4〜7μmの範囲であることがより好ましい。
体積平均粒径が8μmを超えると、細線の再現性、ハーフトーンの粒状性等の画質が悪化し、写真画質等を出力した際、良好な画質を得ることが難しい場合がある。また、3μmに満たないと、粉体特性及び帯電特性が非常に悪化し、従来のマシンによる高速での出力は困難となる場合がある。
上記トナー粒子の粒度測定法は、公知の方法を用いればよい。測定法の一例を下記に示す。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加え、これを前記電解液100〜150ml中に添加する。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して、体積で累積50%となる粒径を体積平均粒径とした。なお、測定する粒子数は50000とした。
本発明に用いられるトナー粒子は、現像性・転写効率の向上、高画質化の観点から球状であることが望ましい。トナー粒子の形状は、下記式(3)の形状係数SF1を用いて表すことができ、本発明に用いられるトナー粒子の係数係数SF1は、100〜140の範囲であることが好ましく、更には110〜140の範囲であることが好ましい。140以上であると転写性が劣り、画質の劣化、廃トナーの増加が生じる。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(3)
上記式(3)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
なお、トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナー粒子の光学顕微鏡像(250倍)を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置(ニレコ社製)に取り込み、1000個のトナーの最大長と投影面積を求め、前記式(3)によって計算し、その平均値を求めることにより得られるものである。
本発明に用いられるトナー粒子は、上記の形状係数SF1と平均粒径とを満足する範囲のものであれば特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法をにより得ることができる。
本発明に用いるトナー粒子のASTMD3418−8に準拠した示差熱分析により得られるガラス転移温度が50〜65℃の範囲のものが好ましい。更に好ましくは、53〜63℃の範囲のものが良い。Tgが50℃を下回ると定着画像のドキュメントオフセット性が低下し、65℃を超えると定着画像の折り曲げ耐性が損なわれる場合がある。
なお、トナーのガラス転移温度(Tg)の測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7(示差熱分析計)を用いた。装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いた。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットして昇温速度10℃/分で測定を行った。
本発明におけるトナー表面に添加(トナー粒子に添加)されるシリカとしては公知のものが使用できるが、球状シリカが好適に用いられる。
この球状シリカは、SiCl4を原料としてつくられる気相酸化法、金属Siの酸化によりつくられる爆燃法等のような乾式法により得られるものでもよいし、また、テトラアルコキシシランを原料にしてつくられるゾルゲル法、ケイ酸塩からつくられる湿式法により得られるものでもよく、さらに、これらの球状シリカの混合物でもよい。
また、この球状シリカは表面に疎水化処理してなるものが好適である。疎水化処理により、分散性が良好になり、トナー粒子表面への付着構造制御がしやすくなる。疎水化処理剤としては公知のものが使用できるが、具体的にはメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシランを代表的なものとして例示することができる。
本発明に用いられるシリカは、体積平均粒径が10nm以上であることが好ましい。10nm未満でも前記効果を有するが、その効果は小さく、添加量を更に多くしないと効果が現れない。このため、粒径が10nm未満のシリカを多く添加し粉体特性を得ようとすると、感光体へのフィルミングが生じ易くなる。
但し、体積平均粒径が10nm未満のシリカでも、10nm以上のシリカと組み合わせることにより、前記効果を発現できる。このように2種の異なる径のシリカを導入することで、粉体特性、帯電特性のそれぞれを機能的に設計することが可能である。
なお、シリカの体積平均粒子径の測定は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA−910)を用いて行った。以下の他の外添剤の粒径測定についても同様である。
本発明に用いるシリカとしては、体積平均粒径が10〜100nmのシリカと、50〜200nmの2種のシリカを併用することが、転写特性と流動性との両立の点で好ましい。また、シリカの粒径がが大きすぎると、トナー粒子への付着性が弱まり、添加量分の効果が現れ難い。このため、体積平均粒径が500nm以上のシリカを用いる場合は脱離しないよう、添加量、付着強度を考慮する必要がある。
本発明において、シリカにより粉体特性を改善させるには、カラートナーにおいてシリカを0.5質量%以上添加することが好ましく、1.0質量%以上添加することがより好ましく、特に好ましいのは1.0〜6.0質量%の範囲である。添加量が0.5質量%に満たないと、十分な粉体特性が得られず、転写時における転写率の低下及び細線上に色重ねした際の白抜け、保管時におけるブロッキングの発生、トナー追加時のトナー搬送性、並びに帯電応答性の悪さによるトナーぼた落ち、クラウドの発生等が生じる場合がある。一方、添加量を多くなりすぎる、具体的には6.0質量%を超えて添加すると、低温低湿下での帯電上昇が生じ、現像が行い難くなり濃度が上がらない場合がある。また、後述するトナーカバレッジが多くなりすぎ、十分な付着強度が得られず、フィルミングしやすくなる場合がある。
黒トナーにおけるシリカの添加量は、前記式(1)の範囲となるように定められるが、黒トナーのシリカ量の最適量は、トナーの粒径、感光体径、出力速度等のシステム、パラメーターによって最適値が変化する。ただし、同一のタンデムマシンで用いられるカラートナーセットにおいて、黒トナーのシリカ外添量がカラートナーのシリカ外添量より少ない必要がある。
本発明のトナーに使用されるチタニアの添加量は、前記式(2)の関係を満たせば特に制限されないが、カラートナーにおいて0.3〜5.0質量%の範囲が好ましく、0.5〜3.0質量%の範囲がより好ましい。添加量が0.3質量%に満たないと、前記白黒画像連続出力時の黒トナーの転写特性及び帯電のトナー追加時応答性、並びに帯電上昇を抑えることができない場合がある。また、5.0質量%を超えると、いずれかのトナーにおいて帯電の劣化等が生じる場合がある。
なお、本発明に用いるチタニアとしては、体積抵抗率が1013〜1016Ωcmの範囲のものが好ましく、1013〜1015Ωcmの範囲のものがより好ましい。体積抵抗率が1013Ωcm未満では、注入性のカブリを生じやすい場合があり、1016Ωcmを超えると、連続使用での帯電上昇を生じやすくいなる場合がある。
上記チタニアの体積抵抗率は、以下の方法で測定することができる。
エレクトロメーター(商品名:KEITHLEY610C、KEYTHLEY社製)と高圧電源(商品名:FLUKE415B、FKUKE社製)に接続された一対の20cm2の円形極板(鋼製)である測定治具の下部極板上に、チタニア微粒子を厚さ約1〜2mmの平坦な層を形成するようにいれ、次にそのチタニア微粒子上に上部極板を配置した後、微粒子内の空隙を除くために上部極板上に4kgの重しを乗せた状態で微粒子層の厚さを測定した。次いで両極板に1000Vの電圧を印加して電流値を測定し、下記式(4)に基づいて体積抵抗率を算出することができる。
式(4) 体積抵抗率(ρ)=V×S÷(A−A0)÷d (Ωcm)
(式(4)中、Vは印加電圧(V)、Sは極板面積(cm2)、Aは測定電流値(A)、A0は印加電圧0の時の初期電流値(A)、dは微粒子層厚(cm)を示す。)
また、本発明に用いられるチタニアの体積平均粒径は5〜100nmの範囲であることが好ましく、10〜60nmの範囲であることがより好ましい。体積平均粒径が5nm未満では、チタニアがトナー粒子に埋り込みやすくなり前記機能が発現され難くなる場合がある。100nmを超えると、電荷注入しやすくなる、OHP等の透過性を遮る問題が発生する場合がある。
本発明では、シリカとチタニアとは必須の外添剤であるが、その他必要に応じて、他の無機微粒子を外添してもよい。これら無機微粒子は、平均1次粒径が40nm以下の小径無機微粒子を用い、更に必要に応じて、付着力低減の為、それより大径の無機あるいは有機微粒子を併用してもよい。これらの他の無機微粒子は公知のものを使用できる。例えば、アルミナ、メタチタン酸、酸化亜鉛、ジルコニア、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
さらに、小粒径で球状のトナーをクリーニングするためには、ブレード材質の反発弾性を上げる等が必要となる。この場合、感光体との摩擦ストレスより、ブレードの欠け、割れ、劣化が生じや易く、また感光体の磨耗も促進し易い。さらに、シリカを多く外添したトナーを用いると、シリカが感光体に付着しフィルミングが発生し、画質ディフェクトとなる。これらを防ぐ観点から、トナーに滑剤粒子を導入することが好ましい。
トナーに添加される滑剤粒子としては、グラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス;及びそれらの変性物が使用でき、これらを単独で使用するか、あるいは併用してもよい。
これらの中では、特に脂肪酸金属塩及び脂肪族アルコールが好ましく、脂肪酸金属塩としては、炭素数10〜50の脂肪酸と、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム等との金属塩が好ましく用いられる。また、脂肪族アルコールとしては、炭素数16〜150の高級脂肪族アルコール等が好ましく用いられる。特に、亜鉛を含む滑剤粒子の効果がある。
また、上記滑剤粒子の体積平均粒径は0.1〜10μmの範囲であることが好ましく、前記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。
トナー粒子への添加量は、トナー粒子100質量部に対し0.05〜2.0質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜1.5質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明における各色トナーは、トナー粒子と前記各外添剤とを混合することで得られるが、この混合(ブレンド)方法については特に制限はなく、公知の方法にて行うことができる。例えば、ヘンシェルミキサー、Q型ミキサー、ハイブリダイゼーションシステム等を用いた乾式法でもよいし、トナー粒子を湿式製法で作製した場合、そのまま湿式法にてブレンドしてもよい。また、ブレンドによって発生する粗粉を除去する為にブレンド工程の後に篩分をした方が好ましい。
外添剤の添加後のトナー表面の外添剤被覆率は、トナー粒子径によって変化する。同一の被覆率を得るためには、トナー粒子径の小さいもの程外添剤の添加量を多くしなければならない。
本発明は、タンデム機における画像出力の傾向と特性とを把握し、トナー色毎の外添剤添加量を規定したものであるが、ここで意する添加量は外添剤被覆率と同意である。つまり、トナー色毎に粒径の違うトナー粒子を用いた場合、外添剤添加量ではなく被覆率での定義が可能である。
例えば、黒トナーのみ粒径が小さく、カラートナーより外添量が多い場合でも、被覆率が小さければ、前記式(1)、式(2)の規定と同様の意味となる。簡便な指標としては、前記蛍光X線分析のデータを用いた下記式(5)で示されるカバレッジ指標から黒トナーとカラートナーとの被覆率の差を比較することが可能である。
カバレッジ指標=(蛍光X線分析のネット強度)×100/(トナー体積平均粒径) ・・・ 式(5)
<静電潜像現像剤セット>
本発明の静電潜像現像剤セットは、前記黒トナー及びカラートナーとキャリアとを各々混合してなるが、キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、芯材の表面に被覆樹脂をコーテイングしたものが使用される。また、マトリックス樹脂に磁性粉末などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
一般に、キャリアは適度な電気抵抗値を有することが好ましく、その抵抗調整のために、導電性微粉末を前記樹脂中に分散させることが好ましい。前記導電性微粉末としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、さらに酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
また、キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、10〜100μmの範囲であることが好ましく、25〜50μmの範囲であることがより好ましい。
キャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前記被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を、適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が採られる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材の粉末を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
二成分現像剤として用いる場合は、以上説明した各トナーとキャリアとを混合することで製造される。当該現像剤における前記トナーと上記キャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100〜20:100程度の範囲であることが好ましく、3:100〜12:100の範囲であることがより好ましい。
<フルカラー画像形成方法>
以下に、本発明のフルカラー画像形成方法について詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、複数の潜像担持体が、各々異なる色のトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体をそれぞれ有してなり、前記複数の潜像担持体及び現像剤担持体それぞれによる潜像形成工程、現像工程及び転写工程からなる一連の工程により、1の被記録体表面に、前記一連の工程ごとの各色トナー画像が順次積層形成され、定着工程において、前記積層されたトナー画像が、前記被記録体に熱定着されるフルカラー画像形成方法であって、前記各々異なる色のトナーを含む現像剤として、本発明の静電潜像現像剤セットを用いるものである。前記工程に加えて、さらに、潜像担持体表面に残ったトナーをクリーニングするクリーニング工程を含んでもよい。
すなわち、本発明の画像形成方法は、感光体の周囲に少なくとも帯電手段と露光手段と現像手段とを備え、シアン、マゼンタ、イエローおよび黒の各色毎に前記感光体を有する感光体と現像器をそれぞれ並べた(タンデム式の)電子写真用画像形成装置に用いるものである。
前記潜像形成工程とは、潜像担持体の表面を、帯電手段により一様に帯電した後、レーザー光学系やLEDアレイなどで潜像担持体に露光し、静電潜像を形成する工程である。前記帯電手段としては、コロトロン、スコロトロンなどの非接触方式の帯電器、及び、潜像担持体表面に接触させた導電性部材に電圧を印加することにより、潜像担持体表面を帯電させる接触方式の帯電器が挙げられ、いかなる方式の帯電器でもよい。しかし、オゾンの発生量が少なく、環境に優しく、かつ耐刷性に優れるという効果を発揮するという観点から、接触帯電方式の帯電器が好ましい。前記接触帯電方式の帯電器においては、導電性部材の形状はブラシ状、ブレード状、ピン電極状、ローラー状等の何れでもよいが、ローラー状部材が好ましい。
本発明の画像形成方法は、潜像形成工程においてなんら特別の制限を受けるものではない。
前記現像工程とは、潜像担持体表面に、少なくともトナーを含む現像剤層を表面に形成させた現像剤担持体を接触若しくは近接させて、前記潜像担持体表面の静電潜像にトナーの粒子を付着させ、潜像担持体表面にトナー画像を形成する工程である。現像方式は、既知の方式を用いて行うことができるが、本発明に用いられる二成分現像剤による現像方式としては、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。本発明の画像形成方法は、現像方式に関し、特に制限を受けるものではない。
前記転写工程とは、潜像担持体表面に形成されたトナー画像を、被記録体に転写して転写画像を形成する工程である。本発明における転写工程は、紙等の被記録体にトナー画像を直接転写するものである。
潜像担持体からのトナー画像を紙等に転写する転写装置としては、コロトロンが利用できる。コロトロンは用紙を均一に帯電する手段としては有効であるが、被記録体である用紙に所定の電荷を与えるために、数kVという高圧を印加しなければならず、高圧電源を必要とする。また、コロナ放電によってオゾンが発生するため、ゴム部品や潜像担持体の劣化を引き起こすので、弾性材料からなる導電性の転写ロールを潜像担持体に圧接して、用紙にトナー画像を転写する接触転写方式が好ましい。
本発明の画像形成方法においては、転写装置に関し、特に制限を受けるものではない。
前記クリーニング工程とは、ブレード、ブラシ、ロール等を潜像担持体表面に直接接触させ、潜像担持体表面に付着している未転写トナー、紙粉、ゴミなどを除去する工程である。最も一般的に採用されている方式として、ポリウレタン等のゴム製のブレードを潜像担持体に圧接させるブレードクリーニング方式である。特に前記形状係数SF1が小さく、小粒径のクリーニングが行い難いトナーを用いた場合、ブレード材質の反発弾性を上げることが効果的である。このようなトナーを用いた場合、反発弾性は30%以上であることが好ましい。30%未満の反発弾性のブレードを用いた場合、球状の小粒径トナーはすり抜け安く、クリーニング不良を生じやすい。
なお、前記クリーニングブレードの反発弾性は、JIS K6301加硫ゴム物理試験方法に従い、クリーニングブレードを常温(23℃)の雰囲気中に2時間放置した後、常温(23℃)の雰囲気中で測定した。
その他、ブレード材質の硬度、押し当て確度、感光体とのニップ量等を調整する事でそれぞれのトナーにあったクリーニング条件を選択できる。
前記定着工程とは、被記録体表面に転写されたトナー画像を定着装置にて定着する工程である。定着装置としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好ましく用いられる。加熱定着装置は、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層あるいは耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し圧接して配置され、円筒状芯金の外周面あるいはベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラあるいは加圧ベルトと、で構成される。未定着トナー画像の定着プロセスは、定着ローラと加圧ローラあるいは加圧ベルトとの間に未定着トナー画像が形成された被記録体を挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
本発明の画像形成方法においては、定着方式については特に制限を受けるものではない。
タンデム方式において白黒画像のみの出力を行う際は、カラーの現像を行わずに黒トナーのみ現像を行う。黒のみであれば、多重転写の必要性もなく単色の現像、定着のため、高速化が可能である。つまり、タンデム方式であっても、白黒画像の出力スピード(プロセススピード)をフルカラー画像出力時より高め、白黒画像の生産性を高めることが可能である。
本発明においては、上記白黒画像の出力スピードアップを行う場合、白黒画像の生産性を同サイズの白黒機並みにする観点から、黒トナーが現像される感光体径を他のカラートナーが現像される感光体径より大きくすることが好ましい。具体的には、前記黒トナー現像用感光体径をカラートナー現像用感光体径の1.1〜2.5倍の範囲とすることが好ましい。
このような黒トナー現像のみのプロセススピードが速く設計されたシステムを用いる場合においても、特に本発明の静電潜像現像剤セットを用いることが有効である。これは、黒トナーのみのプロセススピードが速いと、前述のような黒トナーの帯電上昇を抑えることがより困難になり、黒トナーとカラートナーとの使用中の特性差がより顕著になりやすくなるからである。
以上説明した本発明に規定する要件を満たす静電潜像現像剤を用いた画像形成方法によると、タンデム機の通常の使用状態において高品質の画像を安定して得ることでき、また、トナーの現像性を低下させることなく、クリーニング性の向上等を、バランスよく達成することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」「%」はすべて「質量部」「質量%」を意味する。
<各種物性の測定方法>
まず、実施例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法について説明する。
(トナー、外添剤の粒度分布測定方法)
トナーについては粒度分布測定装置(コールターカウンターTA−II、ベックマン−コールター社製)を用い、アパーチャー径100μmのもので測定した。また、外添剤については、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA−910)を用いて行った。詳細は前述の通りである。
(樹脂の分子量、分子量分布測定方法)
本発明において、結着樹脂の分子量、分子量分布は以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
(樹脂微粒子、着色剤粒子等の体積平均粒径)
樹脂微粒子、着色剤粒子等の体積平均粒子径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
(トナー帯電量測定)
現像器のスリーブ(現像剤担持体)表面の現像剤を0.3〜0.7g程度採取し、帯電量測定装置(TB200:東芝社製)を用い、ブローオフ法により測定した。
(蛍光X線分析)
蛍光X線分析装置Shimadzu LAB Center XRF-1500を用いて分析した。X線管球はRh管球を用い、X線は40kV、95mmAの条件で行った。試料は、外添剤添加トナー0.12gを、厚み1mm、径13mmの円盤状に圧縮成型して測定した。
具体的な測定法としては、まずシリカのみを、予めトナー粒子に0%、0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、3.0%、5.0%添加したものを作製し、これらの各々について前記測定を行い、ネット強度と添加量とから検量線を作成した。また、同様にしてチタニアについても検量線を作成した。これら検量線を用いて、分析値であるネット強度からトナーにおけるシリカ及びチタニアの添加量、添加量比を算出した。
<各分散液の調製>
(樹脂微粒子分散液)
スチレン370部、n−ブチルアクリレート30部、アクリル酸8部、ドデカンチオール12部及びアジピン酸ジビニル2部を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製)10部をイオン交換水583部に溶解したものに加え、フラスコ中で10分間ゆっくり混合しながら乳化分散させ、これに過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を行った。
その結果、体積平均粒径が150nmであり、Tgが56℃、重量平均分子量Mwが3000の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40%であった。
(着色剤分散液(1))
・カーボンブラック(モーガルL、キャボット製) 60部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製) 6部
・イオン交換水 240部
以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒子径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散剤(1)を調製した。
(着色剤分散液(2))
・Cyan顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)60部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製) 5部
・イオン交換水 240部
以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒子径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(2)を調製した。
(着色剤分散液(3))
・Magenta顔料(C.I.ピグメントレッド122 )60部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製) 5部
・イオン交換水 240部
以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒子径が250nmである着色剤(Magenta顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(3)を調製した。
(着色剤分散液(4))
・Yellow顔料(C.I.ピグメントイェロー180)90部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製) 5部
・イオン交換水 240部
以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒子径が250nmである着色剤(Yellow顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(4)を調製した。
(離型剤分散液)
・パラフィンワックス(HNP0190、日本精蝋(株)製、融点:85℃)100部
・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50、花王(株)製) 5部
・イオン交換水 240部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
<トナー粒子の作製>
(トナー粒子K1)
・樹脂微粒子分散液 234部
・着色剤分散液(1) 30部
・離型剤分散液 40部
・ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S) 0.5部
・イオン交換水 600部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら40℃まで加熱した。40℃で30分保持したところ、体積平均粒径が4.5μmの凝集粒子が生成していることを確認された。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持したところ、体積平均粒径は5.3μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に26部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。
この凝集粒子を含む分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、反応物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子K1を得た。トナー粒子K1のTgは54℃、体積平均粒径は5.9μm、形状係数SF1は132であった。
(トナー粒子C1)
トナー粒子K1の作製において、着色剤分散液(1)の代わりに、着色分散液(2)を用いた以外は同様にしてトナー粒子C1を得た。このトナー粒子C1のTgは54℃、体積平均粒径は6.0μm、形状係数SF1は131であった。
(トナー粒子M1)
トナー粒子K1の作製において、着色剤分散液(1)の代わりに、着色分散液(3)を用いた以外は同様にしてトナー粒子M1を得た。このトナー粒子M1のTgは54℃、体積平均粒径は6.0μm、形状係数SF1は132であった。
(トナー粒子Y1)
トナー粒子K1の作製において、着色剤分散液(1)の代わりに、着色分散液(4)を用いた以外は同様にしてトナー粒子Y1を得た。このトナー粒子Y1のTgは54℃、体積平均粒径は6.1μm、形状係数SF1は130であった。
(トナー粒子K2)
ポリエステル樹脂(テレフタル酸 / ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/ シクロヘキサンジメタノール(モル比:8/6/1)から得られた線状ポリエステル、ガラス転移温度Tg:58℃、数平均分子量Mn:5000、重量平均分子量Mw:12000)100部、カーボンブラック(モーガルL、キャボット社製)4部、及びカルナバワックス5部の混合物をエクストルーダで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級し、体積平均粒径D50が7.9μm、形状係数SF1が150、Tgが57℃のトナー粒子K2を作製した。
(トナー粒子C2)
トナー粒子K2の作製において、カーボンブラックの代わりに、シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3)を用いた以外は同様にしてトナー粒子C2を得た。このトナー粒子C2のTgは57℃、体積平均粒径は8.0μm、形状係数SF1は151であった。
(トナー粒子M2)
トナー粒子K2の作製において、カーボンブラックの代わりに、マゼンタ着色剤(C.I.ピグメントレッド122)を用いた以外は同様にしてトナー粒子M2を得た。このトナー粒子M2のTgは57℃、体積平均粒径は8.1μm、形状係数SF1は148であった。
(トナー粒子Y2)
トナー粒子K2の作製において、カーボンブラックの代わりに、イエロー着色剤(C.I.ピグメントイエロー180)を用いた以外は同様にしてトナー粒子Y2を得た。このトナー粒子Y2のTgは57℃、体積平均粒径は8.0μm、形状係数SF1は151であった。
<キャリアの作製>
トルエン14部、スチレン−メタクリレート共重合体(成分比:80/20)2部、及びカーボンブラック(R330:キャボット社製)0.2部を混合し、10分間スターラーで撹拌させて、カーボンブラックが分散した被覆層形成用溶液を調製した。次に、この被覆液とフェライト粒子(体積平均粒径:38μm)100部とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを作製した。このキャリアは、800V/cmの電界印加時の体積固有抵抗値が1011Ωcmであった。
<実施例1>
(黒トナーの作製)
・トナー粒子K1 100部
・シリカ(体積平均粒径:50nm、シリコーンオイル処理) 1.0部
・シリカ(体積平均粒径:100nm、シリコーンオイル処理) 1.0部
・ルチル型酸化チタン(体積平均粒径:20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理) 0.6部
以上を混合し、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、黒トナーを作製した。
(カラートナーの作製)
・トナー粒子Y1、M1、C1 各100部
・シリカ(体積平均粒径:50nm、シリコーンオイル処理) 1.2部
・シリカ(体積平均粒径:100nm、シリコーンオイル処理) 1.2部
・ルチル型酸化チタン(体積平均粒径:20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理) 0.5部
各色ごとのトナー粒子に上記外添剤を加え、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、イエロー、マゼンタ、シアンの各色カラートナーを作製した。これらと前記黒トナーとにより、1組のカラートナーセット(1)を得た。
(表面被覆性の評価)
上記のようにして外添剤が添加された各トナーについて、トナー表面のシリカ、チタニアによる被覆性を、蛍光X線分析による前記式(5)で示されるカバレッジ指標を求めることにより評価した。なお、参考として、下記式(6)で示される表面カバレッジCを計算により求めた。
C=(√3/2π)×(ρt/ρa)×(dt/da)×(Wa/Wt)×100(%) ・・・ 式(6)
上記式中、dtはトナー粒子の体積平均粒子径(m)、daは外添剤微粒子の平均1次粒子径(m)、ρtはトナーの比重、ρaは外添剤微粒子の比重、Wtはトナーの質量(kg)、Waは外添剤微粒子の添加量(kg)を各々表す。
なお、シリカとしては、表面カバレッジについては体積平均粒径50nm、100nmのシリカを別々に計算し合計量で示したが、カバレッジ指標については粒径の異なるシリカを分離することはできないため、合計量を示した。また、トナー比重は1.1、シリカ比重は2.2、チタニア比重は4.1として計算した。
外添剤の実際の仕込処方を表1に、前記表面カバレッジ、カバレッジ指標を表2に示す。
<実施例2〜3、比較例1〜4>
実施例1における黒トナー、カラートナーの作製において、外添剤処方を各々表1に示すようにした以外は同様にしてカラートナーセット(2)〜(3)(本発明のカラートナーセット)、カラートナーセット(4)〜(7)を作製した。なお、各々に用いたシリカ、酸化チタンは実施例1で用いたものと同一のものである。
これらのカラートナーセットについて、実施例1と同様の表面カバレッジ、カバレッジ指標を求めた。結果をまとめて表2に示す。
Figure 2006276076
Figure 2006276076
<静電潜像現像剤の作製>
前記カラートナーセット(1)の各色のトナー10部と、キャリア100部とを混合し、Vブレンダーで40rpmで20分間攪拌した。取り出し後、212μmの篩分網で篩分し、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の4色現像用の1組の静電潜像現像剤セット(1)を得た。
また、前記カラートナーセット(2)〜(7)について同様にして各色ごとの現像剤を作製し、静電潜像現像剤セット(2)〜(3)(本発明の静電潜像現像剤セット)、静電潜像現像剤セット(4)〜(7)を得た。
<静電潜像現像剤の評価>
上記それぞれの静電潜像現像剤セットを用い、評価装置としてタンデム機であるDocuCentreColor400(富士ゼロックス社製)の改造機を用いて、以下のような評価を行った。なお、DocuCentreColor400はプロセススピードを300mm/secとし、クリーニング装置におけるクリーニングブレードとして、反発弾性が50%のウレタンゴムブレードを用いた。
なお、以下に述べる画像出しにおいて、チャートAは黒のみの文字画像(画像密度:3%)、チャートBはカラー4色の階調画像(画像密度:各色10%)とした。
(トナー帯電特性)
低温低湿環境下(8℃、10%RH)にて、チャートA:80枚、チャートB:10枚を交互に10セ及び900枚後におけるトナー帯電量を測定した。なお、本評価はシリカを添加することによる帯電上昇の確認ットずつ出力した(合計900枚)。このときの初期を行うためのものであり、マシン側で濃度検知を行いトナーが補給され帯電量を下げる機構を省くため、トナーの補給経路を断って評価を行った。
得られたトナー帯電量から、以下の基準により帯電特性を評価した。
○:初期と900枚後とで帯電量変化が20%未満。
×:初期と900枚後とで帯電量変化が20%以上。
(粉体特性評価)
(1)クラウド評価
高温高湿環境下(25℃、80%RH)にて、チャートA:80枚とチャートB:10枚とを交互に600セットずつ合計54000枚を出力した。その後、白紙を出力しクラウドによる画像への汚染がないか確認した。また、現像器を取り出し、スリーブまわりの汚れを調べ、初期の状態と比較した。
以上の試験を行い、以下の基準により評価を行った。
○:現像器、画像ともに問題なし。
△:現像器の汚れ有り。
×:画像における汚れ有り。
(2)ストレス保管テスト
トナーカートリッジを、トナーのTgより2℃低い温度で湿度が80%RHの環境下に開封状態で12時間保管した。その後カートリッジを取り出し、前記評価装置に入れ、画像濃度が25%のハーフトーン画像をそれぞれ単色で出力した。具体的には、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の順で一枚づつ出力し、これを300回続け、画像上にトナーのぼた落ち、噴き出し、白抜け、色筋等といったディフェクトがないかを確認した。
以上の試験を行い、以下の基準により評価を行った。
○:画質ディフェクトなし。
×:色すじ、ぼた落ち、噴き出しのうちの少なくとも1つが発生。
(転写特性)
20℃、50%RH環境下で、チャートA:80枚とチャートB:10枚とを交互に600セットずつ合計54000枚を出力し、初期及び54000枚後における転写効率及び二次色のライン画像を確認した。転写効率は、各色ごとに5cm×2cmのソリッドパッチを現像させ、感光体表面の現像トナー画像を、テープ表面の粘着性を利用して転写し、その質量(W1)を測定し、次に、同様の現像トナー像を、紙(J紙:富士ゼロックスオフィスサプライ社製)表面に転写させ、その転写画像の質量(W2)を測定することにより、以下の式(7)により求めた。
転写効率(%)=(W2/W1)×100 ・・・ 式(7)
また、二次色のライン画像は、ライン中央の白抜け(転写不良)を確認した。転写特性は、基本的に転写効率が80%以上を○、80%未満を×とし、経時転写特性は、初期からの劣化割合いが転写効率の1割以内である時を○、1割より多い場合を×とした。また、上記二次色の白抜けを含めて総合的に評価した。
(画質評価)
チャートA:80枚、チャートB:10枚を交互に200セットずつの出力を、低温低湿環境下(8℃、10%RH)、常温常湿環境下(20℃、50%RH)、高温高湿環境下(25℃、80%RH)の順でそれぞれ行い、合計54000枚出力したときの初期及び54000枚後の画像の画質評価を行った。
評価は、単色毎の画像濃度25%のハーフトーン画像と、写真を含んだ評価チャートにより行い、画像濃度(ソリッド部について画像濃度計X−Rite404A(X−Rite社製)により測定)、ハーフトーンがさつき背景部汚れ、写真画質再現性について、以下の基準により判断した。なお、画像濃度は1.3以上であれば○であり、背景部汚れは背景部濃度が0.3以上で汚れありとした。
○:問題無し。
△:濃度低下、背景部汚れ、写真画質白抜けいずれか1つ有り。 ×:濃度低下、背景部汚れ、写真画質白抜け いずれか2つ以上有り。
以上の結果をまとめて表3に示す。
Figure 2006276076
なお表3中、カラーはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色を意味する。また、帯電量はY、M、Cのうち、最も差異の大きな色の結果を示した。
表3に示すように、実施例で作製した本発明のカラートナーセットでは、いかなる温湿度環境においても帯電が安定している。また、低濃度の黒を多数現像した後にカラー画像を少量出力する といった日常で頻繁に行われる出力方法においても、白黒出力およびカラー出力において、画質欠陥の無い安定した出力画像を提供可能である。
これに対し、比較例で作製したカラートナーセットでは、黒トナーと他のカラートナーの外添量を一緒にしたサンプルは、外添量を実施例の黒側に調整した比較例1では、カラーの帯電不良におけるカブリ、転写不良による濃度低下、ハーフトーンがさつきが生じた。また、外添量を実施例のカラートナー側に調整した比較例2では、シリカの添加増による帯電の上昇が生じ、濃度低下が生じた。中間量を狙った比較例3では、黒の帯電がチタニアの帯電抑制効果が少なくなることから上昇し、カラーはシリカが少ないことにより転写性の悪化、チタニアが多い事による、帯電特性の低下が生じた。この為、シリカ及びチタニアが黒トナーとカラートナーで同一量の場合、画像出力種が変化する出力形態に適さない事が示された。
さらに、チタニアを入れない比較例4の系は、黒、カラーとも帯電の上昇が見られ、黒は帯電のブロード化によるクラウドの発生及び、Total外添量低下による転写率の低下が見られた。カラーのシリカ量を増やすことで、転写性は確保できたが、帯電上昇による濃度低下が回避できなかった。また、トナー追加時応答性が悪くなり画質評価においてカブリが生じた。

Claims (4)

  1. シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよび黒トナーからなる1組のカラートナーセットであって、
    前記各色トナーの表面に外添剤が添加されており、該外添剤が少なくともシリカとチタニアとを含んでなり、前記黒トナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiB、TiBとし、その他のカラートナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiC、TiCとしたとき、これらが下記式(1)及び式(2)の関係を満たすことを特徴とするカラートナーセット。
    0.6<SiB/SiC<0.9 ・・・ 式(1)
    1.1<TiB/TiC<1.4 ・・・ 式(2)
  2. シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよび黒トナーを各々含んでなる1組の静電潜像現像剤セットであって、
    前記各色トナーの表面に外添剤が添加されており、該外添剤が少なくともシリカとチタニアとを含んでなり、前記黒トナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiB、TiBとし、その他のカラートナーにおけるシリカ、チタニアの添加量を各々SiC、TiCとしたとき、これらが前記式(1)及び式(2)の関係を満たすことを特徴とする静電潜像現像剤セット。
  3. 複数の潜像担持体が、各々異なる色のトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体をそれぞれ有してなり、前記複数の潜像担持体及び現像剤担持体それぞれによる潜像形成工程、現像工程及び転写工程からなる一連の工程を有し、転写ベルトに前記一連の工程ごとの各色トナー画像が順次積層形成され、更に前記転写ベルトから1の被記録体表面に積層されたトナー画像が転写され、定着工程において、該積層されたトナー画像が、前記被記録体に熱定着されるフルカラー画像形成方法であって、
    前記各々異なる色のトナーを含む現像剤として、請求項2に記載の静電潜像現像剤セットを用いることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
  4. 前記複数の潜像担持体において、黒トナーが現像される像担持体の外径が他のカラートナーが現像される像担持体の外径より大きく、フルカラー画像形成時のプロセススピードより白黒画像形成時のプロセススピードを速くすることを特徴とする請求項3に記載のフルカラー画像形成方法。
JP2005090290A 2005-03-25 2005-03-25 カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法 Pending JP2006276076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005090290A JP2006276076A (ja) 2005-03-25 2005-03-25 カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005090290A JP2006276076A (ja) 2005-03-25 2005-03-25 カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006276076A true JP2006276076A (ja) 2006-10-12

Family

ID=37210959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005090290A Pending JP2006276076A (ja) 2005-03-25 2005-03-25 カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006276076A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008158151A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Konica Minolta Business Technologies Inc フルカラートナーキット
JP2008224881A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Canon Inc 凝集トナー及び接触一成分現像方法
JP2014134597A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Konica Minolta Inc 画像形成装置および画像形成方法
JP2015230376A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000242057A (ja) * 1999-02-24 2000-09-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2002278143A (ja) * 2001-03-21 2002-09-27 Ricoh Co Ltd フルカラー画像形成方法
JP2003270888A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用画像形成装置及び現像剤
JP2004093580A (ja) * 2002-07-09 2004-03-25 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2004145324A (ja) * 2002-10-02 2004-05-20 Canon Inc トナーキットおよびカラー画像形成方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000242057A (ja) * 1999-02-24 2000-09-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2002278143A (ja) * 2001-03-21 2002-09-27 Ricoh Co Ltd フルカラー画像形成方法
JP2003270888A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用画像形成装置及び現像剤
JP2004093580A (ja) * 2002-07-09 2004-03-25 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2004145324A (ja) * 2002-10-02 2004-05-20 Canon Inc トナーキットおよびカラー画像形成方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008158151A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Konica Minolta Business Technologies Inc フルカラートナーキット
JP2008224881A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Canon Inc 凝集トナー及び接触一成分現像方法
JP2014134597A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Konica Minolta Inc 画像形成装置および画像形成方法
JP2015230376A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8329375B2 (en) Electrostatic charge image developing toner and method of producing the same, electrostatic charge image developer, toner cartridge, process cartridge, and image forming device
JP4103556B2 (ja) 静電荷像乾式トナー組成物、その製造方法、現像剤、及び画像形成方法
JP2007183592A (ja) 補給用現像剤及び画像形成方法
JP4239835B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
JP2008046416A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤及び画像形成装置
JP2008090055A (ja) 画像形成装置
JP2009230090A (ja) 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP4752604B2 (ja) 静電潜像現像用トナー
JP6171990B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP5286842B2 (ja) 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4886405B2 (ja) 画像形成方法
JP5640684B2 (ja) 静電写真用現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP4760522B2 (ja) 電子写真用現像剤
JP2006276076A (ja) カラートナーセット、静電潜像現像剤セット及びフルカラー画像形成方法
JP2004109909A (ja) 静電荷像乾式トナー組成物、静電潜像現像用現像剤及び画像形成方法
JPH1165163A (ja) 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤および画像形成方法
JP4506600B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成方法、及び静電荷現像用トナーの製造方法
JP2006267280A (ja) 静電荷現像用トナー、静電荷現像剤、画像形成方法
JP2004198862A (ja) 画像形成方法、画像形成装置、及び静電荷像現像用トナー
JP2007058036A (ja) 静電荷像現像用トナー、及び画像形成方法
JP2004226726A (ja) 画像形成方法、補給用現像剤、補給用現像剤カートリッジ
JP2002341587A (ja) 非磁性一成分現像用トナー
JP2001265051A (ja) 静電荷現像用トナー
JP2004191598A (ja) トナーと二成分現像剤及び画像形成装置
JP2008268489A (ja) 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用キャリアの製造方法、静電荷像現像用現像剤及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100329

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100608