JP2004163612A - 静電荷像乾式トナー組成物、その製造方法、現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像乾式トナー組成物、その製造方法、現像剤、及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】静電潜像担持体摩擦を促進させるブレードクリーニング工程を有しても有さずとも、現像と同時に転写後残トナーを回収可能な静電潜像現像用乾式トナー等を提供する。
【解決手段】トナー組成物は、結着樹脂と着色剤とを含む静電潜像現像用乾式トナーと、体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の単分散樹脂粒子と、を含有する。また、上記トナー組成物の製造方法は、結着樹脂と着色剤とを含む静電潜像現像用乾式トナーに体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の単分散樹脂粒子を先ず混合し、前記混合よりも弱いシェアで該樹脂粒子より小径な無機化合物を添加混合する方法である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法において、静電潜像の現像のために使用するトナー、その製造方法、現像剤、及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は、潜像担持体(感光体)上に形成された静電潜像を着色剤を含むトナーで現像し、得られたトナー像を転写体上へ転写し、これを熱ロール等で定着することにより画像が得られ、他方、その潜像担持体は再び静電潜像を形成するためにクリーニングされるものである。このような電子写真法等に使用される乾式現像剤は、結着樹脂に着色剤等を配合したトナーを単独で用いる一成分現像剤と、上記トナーにキャリアを混合した二成分現像剤とに大別される。一成分現像剤では磁性粉を用い、磁気力により現像担持体(感光体)に搬送し、現像する磁性一成分と磁性粉を用いず帯電ロール等の帯電付与により現像担持体に搬送し、現像する非磁性一成分に分類することができる。
【0003】
1980年代の後半から、電子写真の市場はデジタル化をキーワードとして小型化、高機能要求が強く、特にフルカラー画質に関しては高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。
【0004】
高画質を達成する手段としてデジタル化処理が不可欠であり、このような画質に関するデジタル化の効能として、複雑な画像処理が高速で行えることが挙げられている。このことにより、文字と写真画像を分離して制御することが可能となり、両品質の再現性がアナログ技術に比べ大きく改善されている。特に写真画像に関しては階調補正と色補正が可能になった点が大きく、階調特性、精細度、鮮鋭度、色再現、粒状性の点でアナログに比べ有利である。しかし、一方、画像出力としては光学系で作成された潜像を忠実に作像する必要があり、トナーとしては益々小粒径化が進み忠実再現を狙った活動が加速されている。しかし、単にトナーの小粒径化だけでは、安定的に高画質を得ることは困難であり、現像、転写、定着特性における基礎特性の改善が更に重要となっている。
【0005】
特にカラー画像では3色4色のカラートナーを重ね合わせ画像を形成している。それゆえにこれら何れかのトナーが現像、転写、定着の観点で初期と異なる特性、あるいは他色と異なる性能を示すと色再現の低下、あるいは粒状性悪化、色むら等の画質劣化を引き起こすこととなる。安定した高品質の画像を初期同様に経時においても維持するためには各トナーの特性を如何に安定制御を行うかが重要である。
【0006】
特にトナーは現像器内で攪拌され、トナー表面の微細構造変化が容易に起こり、転写性を大きく変えることが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
近年では省スペースの観点から装置の小型化、環境保護の観点から廃棄トナーを少なくしたり、潜像担持体の寿命を延命化する等の目的から、クリーニングシステムを省略して、転写後の感光ドラム上に残留するトナーを同感光ドラム上に接触するブラシで分散し、その分散されたトナーを現像器で現像と同時回収するクリーナ−レスシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。一般的には、このように現像と同時に残留トナーを回収すると、回収されたトナーとその他のトナーとの帯電特性が異なり、回収されたトナーが現像されずに現像器内に蓄積する等の不具合を生じるため、更に転写効率を上げ、回収するトナー量を最小限に制御することが必要となる。
【0008】
また、流動性、帯電性、及び転写性を向上させるために、トナー形状を球形に近づけることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、トナーを球形化することにより、以下のような不具合を生じやすくなる。現像器には現像剤搬送量を一定に制御するために搬送量制御板が設けられており、そしてマグロールと搬送量制御板との間隔を変えることにより制御可能となる。しかし球状トナーを用いると現像剤としての流動性が上がり、また同時に固め嵩密度が高くなる。その結果として搬送規制部位にて現像剤だまりが起こり、搬送量が不安定になるという現象が起こる。マグロール上の表面粗さを制御するとともに制御板とマグロールの間隔を狭くすることにより搬送量の改善は可能であるが現像剤だまりによるパッキング性は益々強くなり、それに応じてトナーに加わる応力も強くなる。このことによりトナー表面の微細構造変化、特に外添剤の埋没あるいは剥がれ等が容易に起こり、現像、転写性を初期と大きく変えてしまう問題を生じる不具合が確認されている。
【0009】
これらを改善するために、球状トナーと非球状トナーとを組み合わせパッキング性を抑制し、高画質を達成できることが報告されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、これらはパッキング性抑制に関しては効果的ではあるが、非球状トナーが転写残として残りやすく、高転写効率を達成することは出来ない。また現像同時回収を行う場合は転写残である非球形トナーを回収するため、非球形トナーの割合が増え、益々転写効率を低下させる問題を引き起こす。
【0010】
また球形トナーの現像性、転写性、クリーニング性の向上を図るために、平均粒径5mμ以上20mμ未満の粒子と平均粒径20mμ以上40mμ以下の粒子のそれぞれ粒径が異なる二種類の無機微粒子を併用し、特定量添加することが開示されている(例えば、特許文献5参照)。これらは初期的には高い現像性、転写性、クリーニング性を得ることができるが、いずれにおいても経時においてトナーに加わる力を軽減することができないことから、外添剤の埋没あるいは剥がれ等が容易に起こり、現像、転写性を初期と大きく変えてしまう可能性のあるものである。
【0011】
一方、このようなストレスに対して、トナーへの外添剤埋没を抑制するために、大粒径の無機微粒子を用いることが有効であることが開示されている(例えば、特許文献6から特許文献8参照)。
【0012】
しかし、いずれも無機微粒子は比重が大きいために、外添剤粒子を大きくすると現像器内攪拌ストレスにより、外添剤の剥がれ等が避けられないものとなってしまう。また無機微粒子は完全な球形形状を呈していないため、トナー表面上に付着させた場合、外添剤の穂立ちを一定に制御することは困難である。このことにより、スペーサーとして機能するミクロな表面凸形状にバラツキが起こり、選択的に凸部分にストレスが加わることから、外添剤の埋没あるいは剥がれ等は更に加速されるため充分ではない。これらのことを回避する為に比重が低めの単分散球状シリカを用いることが開示されている(例えば、特許文献9参照)。このシリカを用いることによってスペーサー効果を得ることができるが、転写後のクリーニングにおいてブレードクリーニング、あるいは静電ブラシクリーニングによる機械的圧力の発生、また接触型帯電器において帯電ロールを用いる場合、感光体と周速差があると有機感光体表面にシリカの摺擦によるキズが発生する。長期に亘る使用によってキズの数が増え、あるいは大きくなり、それにより画像ディフェクトが発生し易くなる。
【0013】
また、有効にスペーサー機能を発現させるために、50〜200nmの有機微粒子をトナーに添加する技術が開示されている(例えば、特許文献10参照)。球状有機微粒子を用いることにより、初期的には有効にスペーサー機能を発現させることが可能である。ただし有機微粒子は経時ストレスに対して埋没、剥がれは少ないものの、有機微粒子自身が変形するために高いスペーサー機能を安定的に発現することは困難である。また有機微粒子をトナー表面に多くつけたり、あるいは大粒径の有機微粒子を用いることにより、スペーサー効果を得ることも考えられるが、その場合には有機微粒子の特性が大きく反映されてしまう。即ち、無機微粒子添加トナーの流動性阻害及び熱凝集悪化等の粉体特性への影響、及び有機微粒子そのもの自身が帯電付与能力を有しており、帯電の観点での制御自由度が低くなってしまうという帯電、現像への影響が発生する。そこで、有機微粒子自身が変形する欠点を補う為、比較的硬質な有機微粒子として、例えば特許文献11では磁性トナーに対するビッカース硬度が3〜50Kg/mmでかつ平粒径が0.03〜1.0μmである樹脂微粒子が、特許文献12ではメラミン系樹脂が、特許文献13では特定の架橋性有機微粒子が、特許文献14、特許文献15、特許文献16では有機質・無機質複合体粒子等が、特許文献17では0.2μm以下の実質的に球状の架橋共重合体有機微粒子が、特許文献18では粒子径のCv値が20%以下で且つゲル分率が25%以上の架橋性有機微粒子が提案されている。
【0014】
しかし、上記特許文献11から特許文献17のいずれの粒子もある程度転写性を向上させるものの、粒子の粒度分布が広い為に過大な量をトナーに添加する必要があり、上記帯電、現像への影響が発生し、添加量を小さくすると十分な転写性が得られなかった。またいずれも粒子の帯電性が小さく、特に上記特許文献12のメラミン系樹脂粒子においては粒子が正帯電性である為に負帯電トナーの帯電レベルが大きく低下する等の悪影響が大きかった。また特許文献18の粒子はある程度硬質であり粒度分布が狭いので比較的低い添加量で転写性が向上したが、これも帯電が小さく悪影響があった。
【0015】
また最近では、カラー化、特にオンデンマンド印刷の要求が高く、高速枚数複写対応のため転写ベルトに多色像を形成し、一度にその多色像を像固定材料に転写し、定着する手法が報告されている(例えば、特許文献19参照)。感光体から転写ベルトに転写する工程を一次転写、転写ベルトから転写体へ転写する工程を二次転写とすると二度の転写を繰り返すことになり、益々転写効率向上技術が重要となってくる。特に二次転写の場合は多色像を一度に転写すること、また転写体(例えば用紙の場合、その厚み、表面性等)が種々変わることから、その影響を低減するために帯電、現像、転写性を極めて高く制御する必要がある。
【0016】
また消費電力、スペースの削減、及び高画質画像を得るために、カラー各色を中間転写体へ転写し、転写体へ転写と同時に定着する技術が開示されている(例えば、特許文献20,21参照)。ここで重要な点は転写ベルトが転写機能と定着機能の両方の機能を兼ね備える必要がある。即ち一次転写部分では冷却された状態で転写性を向上し、二次転写同時定着部分では瞬時に熱を伝える必要があることから、ベルト材質は耐熱性の高い薄層ベルトが使用されることとなる。ここでトナーに求められる機能としては転写効率を極めて高いものに制御すること及び定着時に強い圧力を加えることが出来ないことから低圧力定着に順応するトナーの提供が求められる。またベルト表面は転写機能も有することから定着時のトナー汚染、外添剤等によるキズを極力少なくすることが重要である。
【0017】
一方、キャリアの体積固有抵抗を制御して高画質、特にハーフトーン、黒ベタ、文字を忠実に再現する方法が提案されている(例えば、特許文献22から特許文献24参照)。これらの方法ではいずれもキャリア被覆層の種類や被覆量により抵抗調整を行っており、初期的には狙いの体積固有抵抗が得られ高画質が発現するものの、現像器中のストレスにおいてキャリア被覆層の剥がれ等が発生し、体積固有抵抗が大きく変化する。従って、高画質を長期にわたり発現することは困難である。
【0018】
また一方、キャリア被覆層中にカーボンブラックを添加して体積固有抵抗を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献25参照)。
【0019】
本手法により、被覆層の剥がれによる体積固有抵抗の変化は抑えられるものの、トナーに添加されている外添剤又はトナー構成成分がキャリアに付着し、キャリアの体積固有抵抗を変化させてしまい、上述のキャリア同様長期にわたり高画質を発現することは困難であった。
【0020】
【特許文献1】
特開平10−312089号公報
【特許文献2】
特開平5−94113号公報
【特許文献3】
特開昭62−184469号公報
【特許文献4】
特開平6−308759号公報
【特許文献5】
特開平3−100661号公報
【特許文献6】
特開平7−28276号公報
【特許文献7】
特開平9−319134号公報
【特許文献8】
特開平10−312089号公報
【特許文献9】
特開2001−66820号公報
【特許文献10】
特開平6−266152号公報
【特許文献11】
特開平4−274442号公報
【特許文献12】
特開平4−328757号公報
【特許文献13】
特開平6−11883号公報
【特許文献14】
特開平9−194593号公報
【特許文献15】
特開平9−197705号公報
【特許文献16】
特開平9−197706号公報
【特許文献17】
特開平11−338183号公報
【特許文献18】
特開2001−163985号公報
【特許文献19】
特開平8−115007号公報
【特許文献20】
特開平10−213977号公報
【特許文献21】
特開平8−44220号公報
【特許文献22】
特開昭56−125751号公報
【特許文献23】
特開昭62−267766号公報
【特許文献24】
特公平7−120086号公報
【特許文献25】
特開平4−40471号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の上記のような実情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、トナー流動性、帯電性、現像性、転写性、定着性を同時に、且つ長期に亘り満足でき、特に潜像担持体摩耗を促進させるブレードクリーニング工程を有しても有さずとも良く、現像と同時に転写残トナーを回収するか、あるいは静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収する不具合を改善した静電潜像現像用乾式トナー組成物、その製造方法、それを用いた静電潜像現像剤を提供することにある。本発明の他の目的は高画質要求に対応する現像、転写、定着が可能な画像形成方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、特定の添加剤を用いることにより、上記の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0023】
具体的には以下のようになる。
【0024】
(1)結着樹脂と着色剤と、を含む静電潜像現像用乾式トナーと、体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子と、を含有することを特徴とする静電荷像乾式トナー組成物である。
【0025】
【数3】
ゲル分率=(有機溶剤に未溶解の単分散樹脂粒子群の重量/試料に供する単分散樹脂粒子群の重量)×100
【0026】
(2)キャリアに対して、上記樹脂粒子と上記静電潜像現像用乾式トナーとがともに帯電的に同極性であることを特徴とする上記(1)に記載の静電荷像乾式トナー組成物である。
【0027】
(3)上記静電潜像現像用トナーが、平均形状指数ML/Aが100〜140の形状を有するトナーであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の静電荷像乾式トナー組成物である。
【0028】
【数4】
平均形状指数=ML/A × 100π/4
(式中、ML:トナー粒子の絶対最大長、A:トナー粒子の投影面積)
【0029】
(4)結着樹脂と着色剤とを含有する静電潜像現像用トナーに、体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子を先ず混合し、更に、前記混合よりも弱いシェアで前記樹脂粒子より小径な無機化合物を添加混合することを特徴とする静電荷像乾式トナーの製造方法である。
【0030】
(5)キャリアとトナー組成物からなる静電潜像現像用現像剤において、該キャリアが芯材上に、導電材料をマトリックス樹脂中に分散含有させた樹脂被覆層を有し、且つ該トナー組成物は結着樹脂と着色剤とを含有し平均形状指数ML/Aが100〜140の形状を有するトナー粒子並びに添加剤を含有し、該添加剤は体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子を含有することを特徴とする静電潜像現像用現像剤である。
【0031】
(6)潜像担持体と、前記潜像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナー組成物を用いて現像する現像手段と、現像により形成されたトナー像を被転写体に転写しさらに前記被転写体に転写されたトナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、を含む画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記トナー組成物は、結着樹脂と、着色剤と、体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子と、を含有することを特徴とする画像形成方法である。
【0032】
(7)上記(6)に記載の画像形成方法において、前記トナー組成物は複数の着色剤をそれぞれ含有する複数のトナー組成物からなり、前記転写手段は、前記複数のトナー組成物を用いて現像により形成された各色カラートナー像を被転写体(例えば、中間転写ベルト又は中間ドラム)に一旦転写して積層させた後、該積層させたカラートナー像を一度に記録媒体表面に転写することを特徴とする画像形成方法である。
【0033】
(8)上記(6)又は(7)に記載の画像形成方法において、前記画像形成装置は、さらに転写後に前記潜像担持体に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有し、前記トナー組成物は、結着樹脂と、着色剤と、体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子と、を含有し、前記クリーニング手段は、前記潜像担持体をブレードで摺擦することなく静電ブラシを用いて前記潜像担持体上の残留トナーを回収することを特徴とする画像形成方法である。
【0034】
(9)上記(8)に記載の画像形成方法において、前記画像形成装置は、さらに前記潜像担持体をブレードで摺擦することなしに潜像担持体上の残留トナーを再度現像機中に回収する回収手段を有することを特徴とする画像形成方法である。
【0035】
(10)上記(6)又は(7)に記載の画像形成方法において、前記トナー組成物は、前記樹脂粒子より小径な無機化合物を含有することを特徴とする画像形成方法である。
【0036】
(11)上記(10)に記載の画像形成方法において、該無機化合物が1010Ωcm以上の電気抵抗を有する疎水化処理化合物であることを特徴とする画像形成方法である。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0038】
<トナー組成物>
本発明におけるトナー組成物は、結着樹脂と着色剤と、を含む静電潜像現像用乾式トナーと、体積平均粒径が80〜300nmであり高硬度の樹脂粒子と、を含有する。以下に、トナー組成物を構成する成分について詳細に説明する。
【0039】
[樹脂粒子]
本発明において、トナー組成物に含有される樹脂粒子は、例えば、水または水を主成分とする分散媒中で、スチレン系単量体と分子内にエチレン性不飽和基を2個以上有する単量体とが乳化共重合されてなるエマルジョンを乾燥して得られる。上記分散媒として用いられる水はイオン交換水もしくは純水であることが好ましい。また、水を主成分とする分散媒とは、水と例えばメタノールのような有機溶剤、界面活性剤や乳化剤あるいはポリビニルアルコールのような水溶性高分子系保護コロイド等との混合水溶液を意味する。
【0040】
上記界面活性剤や乳化剤あるいは保護コロイド等は、本発明の課題達成を阻害しない限り、反応性であっても良いし、非反応性であっても良い。また、これらの界面活性剤や乳化剤あるいは保護コロイド等は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0041】
反応性界面活性剤としては、例えば、ラジカル重合性のプロペニル基が導入されたアニオン系反応性界面活性剤やノニオン系反応性界面活性剤等が挙げられる。これらの反応性界面活性剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0042】
本発明で用いられるスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、2,4,5−トリメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、スチレンスルホン酸カリウム等が挙げられるが、なかでもスチレンが好適に用いられる。これらのスチレン系単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0043】
また、本発明で用いられる分子内にエチレン性不飽和基を2個以上有する単量体(以下、単に「エチレン性不飽和基含有単量体」と略記する)としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのエチレン性不飽和基含有単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、ここで言う「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」または「メタクリレート」を意味する。
【0044】
上記エチレン性不飽和基含有単量体は、架橋性単量体として機能し、上述のスチレン系単量体との乳化共重合の際に得られる樹脂微粒子のゲル分率向上に寄与する。
【0045】
前記スチレン系単量体と上記エチレン性不飽和基含有単量体との共重合比率は、特に限定されるものではないが、スチレン系単量体100重量部に対し、エチレン性不飽和基含有単量体(架橋性単量体として)が0.5重量部以上から100重量部以下の比率であることが好ましく、またエチレン性不飽和基含有単量体が20重量部以上から100重量部以下であることがより好ましい。スチレン系単量体100重量部に対するエチレン性不飽和基含有単量体の比率が0.5重量部未満あると、得られる微粒子のゲル分率が十分に向上しないことがある。一方、スチレン系単量体100重量部に対するエチレン性不飽和基含有単量体の比率が100重量部を超えると、粒径の調整が困難であり、80〜300nmの粒径範囲に安定して制御し難くなるという不具合がある。
【0046】
本発明において、スチレン系単量体とエチレン性不飽和基含有単量体とのラジカル重合反応による乳化共重合を惹起ならびに促進するために、重合開始剤を用いてもよい。
【0047】
上記重合開始剤としては、例えば、過酸化水素水や過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0048】
本発明の樹脂微粒子を得るための乳化共重合によるエマルジョンの作製方法は、特に限定されるものではなく、例えば次のような手順で行うことができる。
【0049】
攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた例えば三つ口のセパラブルフラスコなどの反応容器中に、水や水を主成分とする分散媒と、スチレン系単量体及びエチレン性不飽和基含有単量体の各所定量とを仕込み、例えば窒素ガスのような不活性ガス気流下、一定の攪拌状態のもとで約70℃に昇温した後、所定量の重合開始剤を添加し、ラジカル重合反応による乳化共重合を開始させる。その後、反応系の温度を約70℃に維持し、約24時間で乳化共重合を完了させることにより、所望のエマルジョンを得ることが出来る。
【0050】
この重合完了後のエマルジョンに対しpHを調整する目的で塩酸、酢酸その他の酸、或いは水酸化ナトリウム等のアルカリを投入しても良い。
【0051】
次いで、上記で得られたエマルジョンを例えば凍結乾燥法やスプレードライ法等の乾燥方法で乾燥させることにより、本発明の樹脂粒子を得ることが出来る。
【0052】
こうして得られる本発明の樹脂粒子は、体積平均粒径が80nm以上300nm以下であり、高硬度の樹脂粒子であることが望ましい。
【0053】
上記樹脂粒子の体積平均粒径とは、以下の方法で測定された平均粒子径(φ)を意味する。
【0054】
〔平均粒子径の測定方法〕
レーザー回折散乱を利用した粒度分析計を用いて、イオン交換水や純水で希釈したエマルジョン中の樹脂粒子の粒子径を測定し、中心粒子径をもって平均粒子径(φ)とする。尚、上記粒度分析計の具体例としては、例えばレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA−910)等が挙げられる。本発明において、樹脂微粒子の上記体積平均粒径が300nmを超えると、スペーサー効果は得られるものの過大な量をトナーに添加しなければならず、その樹脂粒子自体の帯電性の為にトナーの帯電特性への悪影響が避けられない、あるいはトナー表面から遊離しトナー像保持体(すなわち、静電潜像担持体)への汚染を引き起こす等の悪影響がある。一方、樹脂微粒子の上記体積平均粒子径が80nm未満の場合には、長期使用に対して高い転写性が維持し難くなるという不具合が生じる。
【0055】
さらに、詳細に説明すると、特に現像・転写は、現像剤の均一な搬送性、転写時の電流等にも影響されるが、基本的に、トナー粒子を担持するキャリアの束縛力からトナー粒子を引き離し、対象体(潜像担持体または転写材)に付着させる工程において、静電引力およびトナー粒子と帯電付与部材あるいはトナー粒子と潜像担持体の付着力のバランスによって現像・転写は左右される。このバランスの制御は非常に困難であるが、上述のトナー粒子を担持するキャリアの束縛力からトナー粒子を引き離し、対象体(潜像担持体または転写材)に付着させる工程は、直接画質に影響する上、上記工程の効率を向上させると、信頼性の向上およびクリーニングレス等による省力化などが見込まれるためで、上記工程においてはより高い現像・転写性が要求される。
【0056】
一般に、現像・転写は、F静電引力>F付着力の際に起こる。したがって、現像・転写の効率を向上させるには、静電引力を上げる(現像・転写力を強める)か、または付着力を下げる方向に制御すればよいが、現像・転写力を強める場合、例えばイオン放電により転写電場を高くすれば、それに伴い、正電荷の大きいトナーや逆極のトナーが発生する等、2次障害を起こしやすくなる。
【0057】
したがって、付着力を下げる方が有効である。
【0058】
付着力としては、ファンデルワールス力(Van der Waals 力:非静電的付着力)およびトナー粒子の持つ電荷による鏡像力があげられるが、両者の間には1オーダー近いレベル差があり、ほとんどファンデルワールス力で議論されるものと解釈できる。球状粒子間のファンデルワールス力Fは、一般に下記の式で表されるが、
【数5】
F=H・r・r/6(r+r)・a
(H:定数、r、r:接触する粒子の半径、a:粒子間距離)
付着力の低減のためには、トナー粒子に比べ、粒子半径rが非常に小さい微粉末をトナー粒子および潜像担持体表面または帯電付与部材表面の間に介在させることによって、トナー粒子と生存担持体表面またはトナー粒子と帯電付与部材表面の各々に距離aを持たせ、さらに接触面積(接触点数)を減少させる手法が有効であり、その効果を安定に持続する手段として本発明における体積平均粒径は、上述したように80〜300nmが好ましく、また後述する高硬度である単分散樹脂粒子を用いることが有効であることを見出した。
【0059】
また、本発明に用いる樹脂粒子は、単分散且つ球状、高硬度であることからトナー表面に均一に分散し、安定したスペーサー効果を得ることができる。単分散の定義としては凝集体を含め平均粒径に対する標準偏差で議論することができ、標準偏差としてD50×0.20以下であることが望ましい。また、球状の定義としてはWadellの球形度で議論ができ、球形化度が0.6以上、好ましくは0.8以上であることが望ましい。
【0060】
ここで、粒径分布が大きく標準偏差としてD50×0.20を超える場合、樹脂粒子の添加量を多くしないとスペーサー効果が十分に得られないことがあり、添加量を多くし過ぎると、前述したように、その樹脂粒子自体の帯電性の為にトナーの帯電特性への悪影響が避けられない、あるいはトナー表面から遊離しトナー像保持体(すなわち、静電潜像担持体)への汚染を引き起こす等の悪影響がある。
【0061】
また、樹脂粒子の硬度は通常架橋度と相関があり、例えば架橋度を示すゲル分率の大きさで表現することができる。ゲル分率とは以下の方法で測定されたゲル分率を意味する。
【0062】
〔ゲル分率の測定方法〕
乾燥した樹脂微粒子約0.3gを試料として秤取し、30gの有機溶剤中に投入して60分間攪拌する。次に、回転速度10000rpmで5分間遠心分離を行った後、上記有機溶剤への溶解物が抽出された上澄み液を除去する。次いで、上記有機溶剤への未溶解物を真空乾燥機で乾燥した後、その重量を測定し、下式によりゲル分率(重量%)を算出する。尚、上記有機溶剤としては、前記スチレン系単量体からなる重合体を溶解し得る有機溶剤であれば如何なるものであっても良く、例えば、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0063】
【数6】
ゲル分率(重量%)=(有機溶剤に未溶解の単分散樹脂粒子群の重量/試料に供する単分散樹脂粒子群の重量)×100
【0064】
本発明において、必要な硬度を得る為には、樹脂粒子の上記ゲル分率は60重量%以上必要である。より好ましくは80重量%以上必要である。上記ゲル分率が60重量%未満であると、それを添加したトナーとキャリアをある所定比率で混合して、それを現像剤としその現像剤を複写機の現像機にセットして繰り返し使用した場合、初期的には樹脂粒子によるスペーサー効果が発揮され良い現像・転写性であるが、経時で現像機内でトナーにかかるストレスにより徐々に樹脂粒子の形態が球状から偏平な形に変形し、十分なスペーサー効果が失われ現像・転写性が劣化してしまう。
【0065】
また、本発明に用いる樹脂粒子は、高硬度であるが樹脂粒子である為にその硬度はシリカのような無機粒子よりも低く、後述する転写後のクリーニングにおいて、ブレードクリーニング、あるいは静電ブラシクリーニング、また接触型帯電器にて帯電ロールを用いる場合におけるシリカの摺擦によるキズの発生がなく、また長期に亘る使用において安定した画像を維持することができる。
【0066】
さらに、本発明の単分散樹脂粒子の帯電量は、キャリアを基準としてトナーとともに同極性である必要がある。仮に、トナーが負帯電性であり樹脂粒子が正帯電である場合、樹脂粒子をトナーに添加すると大きく低帯電化する不具合があり、更にこの構成の添加トナーをキャリアと長時間攪拌後トナーを補充すると逆極性トナーが発生しやすくなる。これは長時間攪拌によりトナー表面にあるべき樹脂粒子がややトナーバルクに埋まれ込むことでトナー表面構成が変化することと、トナー、樹脂粒子の帯電極性が異なることが原因と考えられる。
【0067】
本発明の樹脂粒子の帯電極性は、乳化共重合後のエマルジョンに対するpH調整によって制御することができ、その帯電極性は、所定のフェライト粉と混合して帯電させ、粉体帯電量測定装置(TB−200:東芝ケミカル(株)製)を用いて測定することができる。尚、後述するトナーの帯電極性も同様に測定することができる。
【0068】
[無機化合物]
本発明におけるトナー組成物は、更なるスペーサー効果を得るため、必要に応じて上述の高硬度で単分散樹脂粒子に加え、無機化合物を含有することができる。
トナーの流動性、及び帯電を制御するためにトナー表面を充分に被覆する必要があるが、本発明の樹脂粒子だけでは充分な被覆を得ることがでないことがあり、かかる場合には、上記樹脂粒子よりも小径な無機化合物を併用することが重要である。小径の無機化合物としては、体積平均粒径が80nm以下、好ましくは50nm以下の無機化合物である。
【0069】
本発明のトナーに用いる小径の無機化合物としては、公知のものを用いることができる。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等をあげることができる。また目的に応じてこれら無機微粒子の表面には公知の表面処理を施してもよい。
【0070】
[静電潜像現像用乾式トナー]
静電潜像現像用乾式トナーは、結着樹脂と、着色剤と、必要に応じて離型剤とからなり、体積平均粒子径2〜8μmのトナーを用いることができる。
【0071】
トナーの平均形状指数(ML/A)が100〜140のものを用いることにより高い現像、転写性、及び高画質の画像を得ることができる。形状指数は、ML/A=(最大径)×π×100/(面積×4)で計算され、真球の場合、ML/A=100となる。つまり、この値が、100に近いほどトナー粒子は真球に近くなり、また、100より大きくなるにつれてトナー粒子は扁平になり、いわゆる不定形となる。ここで、ML:トナー粒子の絶対最大長、A:トナー粒子の投影面積を表す。
【0072】
また、トナーが球状、あるいは球状に近い場合、本発明の単分散樹脂粒子を添加すると、上述した現像・転写におけるトナーの付着力を更に下げる効果が大きくなることを見出した。これは、トナーが凸凹表面をもついわゆる不定形の場合、トナー表面に添加しても凹部に単分散樹脂粒子が入り込む為にスペーサー効果が低下してしまうことと、またトナーの凸部に単分散樹脂粒子が存在し難くなる為に、トナーの凸部では単分散樹脂粒子がスペーサーとして機能しないことが原因であると考えられる。一方、トナーが球形、あるいは球状に近いと上記現象が抑制されるため、単分散樹脂粒子がスペーサー効果を十分に発揮できるため、現像・転写におけるトナー付着力を低下させ、画像品質を向上させることができる。
【0073】
なお、本発明に用いられるトナーは、上記の形状指数と粒径を満足する範囲のものであれば特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
【0074】
トナーの製造方法としては、例えば、結着樹脂と着色剤と、離型剤と、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、または結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法や、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法や、結着樹脂と着色剤と、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が挙げられる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着し、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
【0075】
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
【0076】
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
【0077】
離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
【0078】
また、本発明の静電潜像現像用乾式トナーには、必要に応じて帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、例えば、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。また、湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。また、本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
【0079】
[トナー組成物の製造方法]
本発明のトナー組成物は、体積平均粒径80〜300nmであり高硬度の単分散樹脂粒子と、必要に応じて無機化合物とを、上述の静電潜像現像用乾式トナー粒子に添加し、混合して製造される。また、無機化合物を添加して、トナー組成物を製造する際の添加方法を種々検討したところ、トナーに、粒径80〜300nmであり高硬度である単分散樹脂粒子を先ず混合し、次いで上記樹脂粒子より弱いシェアで、例えば小径の無機化合物を添加することにより、本発明の効果を高く得ることができた。ここで、上記単分散樹脂粒子と小径の無機化合物を同時にトナーに添加混合すると小径の無機化合物がトナー表面に選択的に付着し、より大径の樹脂粒子の遊離が増え好ましくない。また、小粒径の無機化合物を先ずトナーに添加混合を行うとトナー流動性が極めて高くなり、2段目の混合時にシェアがかからず、樹脂粒子などの外添剤のトナー表面均一分散が困難になる。特に球状トナーを用いた場合この現象が顕著になる。
【0080】
上述のトナーと樹脂粒子と、必要に応じて無機化合物とを混合する場合には、例えばV型ブレンダーやヘンシェルミキサーやレディゲミキサー等の公知の混合機によって行うことができる。
【0081】
また、上記混合の際必要に応じて種々の添加剤を添加しても良い。これらの添加剤としては、他の流動化剤やポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリフッ化ビニリデン微粒子等のクリーニング助剤もしくは転写助剤等があげられる。
【0082】
体積平均粒径80〜300nmであり高硬度の単分散樹脂粒子の添加量は、トナー100重量部に対して0.5〜5重量部であることが好ましく、1〜3重量部であることがより好ましい。樹脂粒子の添加量が0.5重量部未満の場合には、トナーの転写性が低下する。一方、樹脂粒子の添加量が5重量を超える場合には、その樹脂粒子自体の帯電性の為にトナーの帯電特性への悪影響が避けられない、あるいはトナー表面から遊離しトナー像保持体(すなわち、静電潜像担持体)への汚染を引き起こす等の悪影響がある。
【0083】
本発明において、疎水化処理化合物、あるいは無機化合物のトナー粒子表面への付着状態は、単に機械的な付着であってもよいし、表面にゆるく固着されていてもよい。また、トナー粒子の全表面を被覆していても、一部を被覆していてもよい。また、疎水性処理化合物または無機化合物の添加量は、トナー100重量部に対して0.3〜3重量部であることが好ましく、0.5〜2重量部であることがより好ましい。
【0084】
また、外添混合後に篩分プロセスを通しても一向にかまわない。
【0085】
[キャリア]
一方、本発明で用いるキャリアは、芯材上に、マトリックス樹脂中に導電材料が分散含有された樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアである。
【0086】
上述のような球状トナーを用いた場合、必然的に現像器内の搬送規制部位でパッキング性が上がり、それに伴いトナー表面だけでなくキャリアにも強い力が加わることになる。そこで、キャリアの樹脂被覆層に導電材料を分散含有することにより、強い力が加わりキャリアの樹脂被覆層の剥がれが発生しても、キャリアの体積固有抵抗を大きく変化させることなく、結果として長期にわたる高画質の発現を可能とすることができることを見出した。
【0087】
マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0088】
また、導電材料としては、例えば金、銀、銅などの金属、また酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0089】
導電材料の含有量は、マトリックス樹脂100重量部に対し1〜50重量部であることが好ましく、3〜20重量部であることがより好ましい。
【0090】
キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、磁気ブラシ法を用い体積固有抵抗を調整するためには磁性材料であることが好ましい。
【0091】
芯材の平均粒子径は、一般的には10〜150μmであり、好ましくは30〜100μmである。
【0092】
キャリアの芯材の表面に樹脂被覆層を形成する方法としては、キャリア芯材を、マトリックス樹脂、導電材料及び溶剤を含む被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被覆層形成溶液を混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
【0093】
被覆層形成用溶液中に使用する溶剤は、該マトリックス樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が使用できる。
【0094】
また、樹脂被覆層の平均膜厚は、通常0.1〜10μmであるが、本発明においては経時にわたり安定したキャリアの体積固有抵抗を発現させるため0.5〜3μmの範囲であることが好ましい。
【0095】
上記のように形成されるキャリアの体積固有抵抗は、高画質を達成するために、通常の現像コントラスト電位の上下限に相当する10〜10V/cmの範囲において、10〜1014Ωcmであることが好ましい。キャリアの体積固有抵抗が10Ωcm未満であると細線の再現性が悪く、また電荷の注入による背景部へのトナーかぶりが発生しやすくなる。また、キャリアの体積固有抵抗が1014Ωcmより大きいと黒ベタ、ハーフトーンの再現が悪くなる。また感光体へ移行するキャリアの量が増え、感光体を傷つけやすい。また静電ブラシはカーボンブラック、金属酸化物等の導電フィラーを含有させた樹脂あるいは表面に被覆した繊維状の物質が使用できるが、それに限定されるものではない。
【0096】
[現像剤]
本発明の現像剤は、上述のトナー組成物と上記キャリアとからなる静電潜像現像剤である。
【0097】
[画像形成方法]
本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置の一例を以下に示す。
【0098】
<画像形成装置>
本発明の画像形成方法においては、画像形成を行う画像形成装置として、潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナー組成物を用いて現像する現像手段と、現像により形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を含む画像形成装置が使用される。特に前記潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナー組成物を用いて現像する現像手段と、現像により形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段、とを複数備えるもの、すなわちタンデム型の画像形成装置が好ましく用いられる。
【0099】
特に、本発明の画像形成方法において、フルカラー画像を作成する場合には、用紙汎用性、高画質の観点から、各色のカラートナー画像を、被転写体としての中間転写ベルトまたは中間転写ドラム表面に一旦転写して積層させた後、該積層されたカラートナー画像を一度に紙等の記録媒体表面に転写することが好ましい。
【0100】
以下に、本発明において用いられる画像形成装置について、その一例を挙げて説明する。
【0101】
図1は、本発明において用いられる画像形成装置の一例を示す概略断面図である。この画像形成装置においては、図1に示すように、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンそしてブラックの各色の画像を形成する4つの現像ユニット40Y,40M,40C,40Kが、所定の間隔をおいて並列的に(タンデム状に)配置されている。ここで、各現像ユニット40Y,40M,40C,40Kは、収容されている現像剤中のトナーの色を除き基本的に同様に構成されているので、以下、イエローの現像ユニット40Yを代表させて説明する。
【0102】
イエローの現像ユニット40Yは、像担持体としての感光体ドラム(潜像担持体)1Yを備えており、この感光体ドラム1Yは、当該図1が描かれた紙面に垂直な方向に軸線を有し、図示の矢印A方向に沿って図示しない駆動手段によって所定のプロセススピードで回転駆動されるようになっている。感光体ドラム1Yとしては、例えば、赤外領域に感度を持つ有機感光体が用いられる。
【0103】
なお、所定の条件により自動で、あるいは、手動で、プロセススピードの切り替えが可能であってもよい。本発明の画像形成方法は、このようにプロセススピードの切り替えが途中で行われるような装置であっても、高画質な画像形成と現像剤の維持性とを実現し得るものである。ここで、「所定の条件により自動」としては、例えば、写真画像等高精細な画像部分を含む画像情報が入力された場合に、高画質な画像を得るため、自動で通常モードから低速モードに切換える場合が挙げられる。
【0104】
図1における感光体ドラム1Yの上部には、ロール帯電方式の帯電器(帯電手段)20Yが設けられており、帯電器20Yには、不図示の電源により所定の電圧が印加され、感光体ドラム1Yの表面が所定の電位に帯電される(帯電器20M,20C,20Kおよび感光体ドラム1M,1C,1Kにおいても同様。)。
【0105】
感光体ドラム1Yの周囲には、帯電器20Yよりも当該感光体ドラム1Yの回転方向下流側に、当該感光体ドラム1Yの表面に画像露光を施して静電潜像を形成する潜像形成手段3Yが配置されている。なお、ここでは潜像形成手段3Yとして、スペースの関係上、小型化が可能なLEDアレイを用いているが、これに限定されるものではなく、他のレーザービーム等による潜像形成手段を用いても勿論問題無い。
【0106】
また、感光体ドラム1Yの周囲には、潜像形成手段3Yよりも当該感光体ドラム1Yの回転方向下流側に、イエロー色の現像器4Yが配置されており、感光体ドラム1Y表面に形成された静電潜像を、イエロー色のトナーによって顕像化され、感光体ドラム1Y表面にトナー画像を形成する構成になっている。
【0107】
図1における感光体ドラム1Yの下方には、感光体ドラム1Y表面に形成されたトナー画像を一次転写する中間転写ベルト15が、4つの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの下方に渡るように配置されており、この中間転写ベルト15は、一次転写ロール5Yによって感光体ドラム1Yの表面に押し付けられている。また、中間転写ベルト15は、駆動ロール11、支持ロール12およびバックアップロール13の3つのロールからなる駆動手段によって張架され、感光体ドラム1Yのプロセススピードと等しい移動速度で、矢印B方向に周動されるようになっている。そして、中間転写ベルト15表面には、上記のようにして一次転写されたイエローのトナー画像の他、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー画像が順次一次転写され、積層される。
【0108】
また、感光体ドラム1Yの周囲には、一次転写ロール5Yよりも感光体ドラム1Yの回転方向(矢印A方向)下流側に、感光体ドラム1Yの表面に残留したトナーやリトランスファーしたトナーを清掃するためのクリーニングブレードからなるクリーニング手段6Yが配置されており、クリーニング手段6Yにおけるクリーニングブレードは、感光体ドラム1Yの表面にカウンター方向に当接するように取り付けられている。
【0109】
中間転写ベルト15を張架するバックアップロール13には、中間転写ベルト15を介して二次転写ロール14が圧接されており、中間転写ベルト15表面に一次転写され積層されたトナー画像を、バックアップロール13と二次転写ロール14とのニップ部に、図示しない用紙カセットから給紙される被転写体16表面に、静電的に転写するように構成されている。
【0110】
さらに、中間転写ベルト15の外周には、駆動ロール11の表面に略対応した位置に、中間転写ベルト用の清掃部材17が当該中間転写ベルト15の表面に接触するように配置されている。
【0111】
また、図1における中間転写ベルト15の駆動ロール11の下方には、被転写体16上に多重転写されたトナー画像を、熱及び圧力によって被転写体16表面に転写して、永久像とするための定着器18が配置されている。
【0112】
次に、上記のように構成されたイエロー、マゼンタ、シアンそしてブラックの各色の画像を形成する各現像ユニット40Y,40M,40C,40Kの動作について説明する。各現像ユニット40Y,40M,40C,40Kの動作は、それぞれ同様であるため、ここでは、イエローの現像ユニット40Yの動作を、その代表として説明する。
【0113】
イエローの現像ユニット40Yにおいて、感光体ドラム1Yは、矢印A方向に所定のプロセススピードで回転しており、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の電源によって帯電器20Yに所定の電圧を印加することにより、帯電器20Yと感光体ドラム1Yとの間の微小間隙に生じる放電、又は電荷の注入によって、所定の電位にマイナス帯電される。その後、感光体ドラム1Yの表面には、潜像形成手段3Yによって画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。続いて、感光体ドラム1Yの表面に形成された静電潜像は、現像器4Yによりマイナス帯電されたトナーが反転現像され、感光体ドラム1Y表面に可視像化され、トナー画像が形成される。その後、感光体ドラム1Y表面のトナー画像は、一次転写ロール5Yにより中間転写ベルト15表面に一次転写される。一次転写後、感光体ドラム1Yは、その表面に残留したトナー等がクリーニング手段6Yのクリーニングブレードにより掻き取られ、清掃され、次の画像形成工程に備える。
【0114】
以上の動作が各現像ユニット40Y,40M,40C,40Kで行われ、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面に可視像化されたトナー画像が、次々と中間転写ベルト15表面に多重転写されていく。フルカラーモード時は、イエロー、マゼンタ、シアンそしてブラックの順に各色のトナー画像が多重転写されるが、単色、二色、三色モード時のときも同様の順番で、必要な色のトナー画像のみが単独または多重転写されることになる。その後、中間転写ベルト15表面に単独または多重転写されたトナー画像は、二次転写ロール14により、図示しない用紙カセットから搬送されてきた被転写体16表面に二次転写され、続いて、定着器18において加熱・加圧されることにより定着される。二次転写後に中間転写ベルト15表面に残留したトナーは、中間転写ベルト15用のクリーニングブレードである清掃部材17により清掃される。
【0115】
本発明の画像形成方法に使用する画像形成装置において、各構成部材は、本発明に規定するものの他、特に制限はない。例えば、潜像担持体、中間転写ベルト(あるいは中間転写ドラム)、帯電器等の各構成要素は、公知の如何なるものをも採用することができる。
【0116】
ただし、前記帯電手段としては、オゾン発生の低減による環境保全性等を高い次元で実現できる点で、ロール帯電方式の帯電器であることが好ましい。
【0117】
また、クリーニング手段6Yとしては、ブレードクリーニング方式のものが、性能安定性に優れることから、一般に好ましく使用されており、上記例においても採用している。球状に近いトナーのクリーニングを可能とするためにはブレードの物理特性制御および接触条件を最適化することが望まれるが、それとともに前記本発明に規定する現像剤、特に既述の単分散樹脂粒子、この単分散樹脂粒子より小径な無機化合物を組み合わせた外添剤を添加したトナーを含む現像剤を用いることにより、潜像担持体表面の残留トナーを安定的にクリーニングすることが可能となり、潜像担持体の耐摩耗性による寿命を大きく延ばすことができる。
【0118】
また、クリーニング手段は潜像担持体をブレードで摺擦することなしに静電ブラシを用いてもよい。また、ブレードクリーニング方式の性能安定性が高いことから一般的に使用されているが、本発明のトナーを用いることにより、静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収することが可能となり、潜像担持体の摩耗Life(寿命)を大きく伸ばすことが可能となる。
【0119】
前記静電ブラシとしては、カーボンブラック、金属酸化物等の導電フィラーを含有させた樹脂からなる繊維状の物質、あるいは、前記導電性フィラーを表面に被覆した繊維状の物質を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0120】
さらに、前記クリーニング手段は潜像担持体をブレードで摺擦することなしに現像装置を用い潜像担持体上の残留トナーを回収してもよい。
【0121】
このようにして残留トナーを再度現像器中に回収した場合も特異的なトナーが選択的に蓄積することがなく安定した現像、転写、定着性能を得ることが可能となった。
【0122】
以上、本発明の画像形成方法に使用する画像形成装置の一例の図面を用いて、本発明の画像形成方法について説明したが、本発明は、本発明の構成を具備する限り、他の任意的要素については、公知の知見により如何なる変更・修正をも為し得るものであり、制限されるものではない。
【0123】
本発明はさらに、潜像担持体を一様に帯電させる帯電手段と、帯電された前記潜像担持体上を露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナー組成物を用いて現像する現像手段と、現像により形成されたトナー像を中間転写体に転写し、前記トナー像を記録材に転写すると同時に定着する転写定着手段とを有する画像形成装置を用いて画像を形成するカラー画像形成方法であって、前記トナー組成物は、結着樹脂と着色剤と、必要に応じて離型剤と、体積平均粒径80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子とを含有しており、前記転写定着手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、中間転写体に転写したのちに、各色を一度に記録材へ転写と同時に定着することを特徴とする。
【0124】
すなわち、既述の本発明のトナー組成物を用いた場合には、前記転写定着手段を有する画像形成装置を用いて画像形成を行った場合でも、特にフルカラー画像において高画質な画像を得ることができる。
【0125】
本発明の画像形成方法において、転写工程における中間転写体は、未定着トナー像を保持した状態で所定のトナー像転写定着位置に搬送するものであり、具体的には、ベース層と表面層とから成る2層構造のものが用いられることが好ましい。ベース層としては、抵抗を低く制御するためにカーボンブラック、金属酸化物等の導電性フィラーを含有させた樹脂フィルムを用いることができる。表面層はトナーの離型性をあげるために表面エネルギーの低い材料を用いて作成されたフィルムを用いるのが好ましい。いずれの材料も耐熱フィルムであることが重要であり、PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、シリコーン系等のフィルムを使用することができる。但し、これらに限定されるものではない。
【0126】
本発明の画像形成方法において、転写定着手段における転写定着では、少なくとも加熱により行われるが、加熱加圧して行われることが好ましい。具体的には、例えば、中間転写体上のトナー像を間に挟むように所定の記録媒体を重ね合わせて、重ね合わされた中間転写体、トナー像、及び記録媒体を間に挟んで加熱加圧する一対の加熱加圧部材を用いて行われることが好ましい。加熱加圧部材としては、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム、等の金属ロール上にシリコーンゴムなどの耐熱弾性層を形成したロールに、ハロゲンランプ等の熱源を内包したものを用いることができる。なお、加熱加圧部材は、ロールに限定されるものではなく、中間転写体と記録媒体との間に浮きやずれを発生することなく均一に加圧できるものであればどのような構成のものでもよい。例えば、1つの加熱加圧ロールと1つの固定パッドを組み合せたもの、あるいは一組の固定パッドで構成してもよい。
【0127】
更には、上記無機化合物を1010Ωcm以上の電気抵抗を有する疎水化処理化合物とし、この無機化合物と上述の高硬度の単分散樹脂粒子とがカラートナー表面に処理された各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、中間転写体に転写したのちに、各色を一度に記録材へ転写と同時に定着することにより、高画質画像を得ることができる。また特にOHP上へのカラー画像採取時の透過性の指標であるPE値等に影響を及ぼさないとの効果が得られる。
【0128】
更に、フルカラー画像の作成において、用紙汎用性、高画質の観点から中間転写ベルト、転写ドラムが用いられているが、上述の高硬度の単分散樹脂粒子と1010Ωcm以上の電気抵抗を有する疎水化処理化合物がカラートナー表面に処理することにより、転写電界を上げても逆極トナーが発生することなしに高転写性を得ることができた。また初期は勿論、経時ストレスにおいても初期と同じ高い転写性を得ることが可能となった。
【0129】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、トナー組成物、キャリアの説明において、特に断りのない限り、「部」は全て「重量部」を意味する。なお、トナー組成物、キャリア、及び静電潜像現像剤の製造において、各測定は以下の方法で行った。
【0130】
<樹脂粒子の帯電極性測定>
(1)フェライト粉(EFC50B:(株)パウダーテック社製)100部、樹脂粒子1部を内容積250ccのガラス瓶に仕込む。
(2)温度25℃湿度55%RHの環境に3時間以上放置(シーズニング)する。
(3)その後、同環境雰囲気でガラス瓶に蓋をし、ターブラーシェーカーミキサー(ウィリー・ア・バショッフェン社製)にセットして90rpmで1分間攪拌する。
(4)混合された試料0.5gを粉体帯電量測定装置(TB−200:東芝ケミカル(株)製)で以下の条件で測定する。
・ファラデーケージはフェライト粉が漏れない様に目開き20μステンレス製金網をセット
・装置のブロー圧力:デジタル表示値で10kPa
・装置の吸引圧力−5kPa
・装置のブロー時間は20秒
【0131】
<トナーの帯電量、極性測定>
トナーの帯電極性は、上記<樹脂粒子の帯電極性測定>において、(1)の「樹脂粒子1部」を「トナー8部」に変えて測定する。
【0132】
<外添剤の一次粒子径及びその標準偏差測定>
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA−910)を用いた。
【0133】
<球形度>
球形度はWadellの真の球形度を採用した。
【数7】
Figure 2004163612
註)(a):平均粒径から計算により求めた。
(b):島津粉体比表面積測定装置SS−100型を用いBET比表面積より代用させた。
【0134】
<抵抗測定>
図2に示されるように、測定試料3を厚みHとして下部電極4と上部電極2とで挟持し、上方より加圧しながらダイヤルゲージで厚みを測定し測定試料3の電気抵抗を計測した。具体的には、測定試料を100φの下部電極4(電極部80φ)上に充填し、充填高さ1mmですりきり、上部電極2(電極部50φ)をセットし、その上から3.43kgの荷重を加え、ダイヤルゲージで厚みを測定した。次に電圧を印加し、電流値を読み取ることにより、計算により体積固有抵抗を求めた。
【0135】
<トナー形状ML/A>
本発明において、トナーの平均形状指数(ML/A)とは、下記式で計算された値を意味し、真球の場合ML/A=100となる。
【0136】
【数8】
ML/A=(最大長)×π×100/(面積×4)
【0137】
平均形状指数を求めるための具体的な手法として、トナー画像を光学顕微鏡から画像解析装置(LUZEXIII、(株)ニレコ製)に取り込み、円相当径を測定して、最大長および面積から、個々の粒子について上記式のML/Aの値を求める。
【0138】
<トナー組成物の帯電量測定>
高温高湿及び低温低湿における帯電量は、高温高湿:30℃、90%RH、低温低湿:5℃、10%RHの各雰囲気下にトナー組成物、キャリアの双方をそれぞれ24時間放置し、蓋付きガラスビンにTC5%になるように、トナー組成物、キャリアを採取し、それぞれの雰囲気下でターブラシェーカーミキサーで攪拌を行い、攪拌された現像剤を25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。装置条件は<樹脂粒子の帯電極性測定>と同様である。
【0139】
実機評価試験における帯電量は、現像器中のマグスリーブ上の現像剤を採取し、上記と同様25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。装置条件は<樹脂粒子の帯電極性測定>と同様である。
【0140】
<画像濃度(Solid Area Density)>
画像濃度は、X−Rite404A(X−Rite)を用いて測定した。
【0141】
(樹脂粒子)
(A)樹脂粒子Aの調製
攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた内容積2000mLの三口セパラブルフラスコ中に、イオン交換水1000部、スチレン100部、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート50部及び反応性界面活性剤(商品名「HS−10」、第一工業製薬社製)0.1部を仕込み、窒素ガス気流下、一定の攪拌状態のもとで70℃に昇温し30分経過後に、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.7部を添加し、ラジカル重合反応による乳化重合を開始させた。その後、反応系の温度を70℃に維持し、約24時間で乳化重合を完了させ、エマルジョンを作製した。その後1%を滴下してpHを4.0とした。次いで、凍結乾燥機を用いて、上記で得られたエマルジョンを一昼夜かけて乾燥し、白色粉末状の樹脂粒子Aを得た。
【0142】
(B)樹脂粒子Bの調製
イオン交換水600部、スチレン100部、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート80部、「HS−10」0.5部と変えた以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Bを得た。
【0143】
(C)樹脂粒子Cの調製
スチレン100部、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート40部、「HS−10」0.1部とした以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Cを得た。
【0144】
(D)樹脂粒子Dの調製
イオン交換水800部、スチレン100部、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート0.5部、「HS−10」0.1部とした以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Dを得た。
【0145】
(E)樹脂粒子Eの調製
乳化重合前半12時間の反応系の温度を60℃、後半を80℃した以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Eを得た。
【0146】
(F)樹脂粒子Fの調製
1%希釈水酸化ナトリウム溶液を滴下してpHを9.0とした以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Fを得た。
【0147】
(G)樹脂粒子Gの調製
イオン交換水500部とした以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Gを得た。
【0148】
(H)樹脂粒子Hの調製
イオン交換水2000部とした以外は、樹脂粒子Aの調製と同様に作成して白色粉末状の樹脂粒子Hを得た。
【0149】
樹脂粒子A〜Hの平均粒径、粒径分布の標準偏差、球形化度、ゲル分率、帯電極性を前記測定方法により測定した。その結果は表1に示す通りであった。
【0150】
【表1】
Figure 2004163612
【0151】
判定は、平均粒径が0.8〜0.3μmの範囲内を○、それ以外を×とした。粒径分布の標準偏差は、標準偏差<(平均粒径)×0.2を満たすものを○、それ以外を×とした。また、ゲル分率は60%以上を○、60%未満を×とした。
【0152】
また、樹脂粒子A〜Hに関して粒子硬度確認のテストを実施した。テスト内容を以下に示す。
【0153】
<テスト内容>
フェライト粒子(平均粒径50μ:パウダーテック社製)100g、樹脂粒子0.1gを250ccガラス製サンプル瓶にいれターブラーシェーカーミキサーで10分間攪拌する。その混合物をサンプリングし、電子顕微鏡で観察する。
【0154】
結果として、樹脂粒子A〜Hのうちゲル分率の低い樹脂粒子Dは本来球状であるものが偏平化しているのが確認され、ゲル分率の高いA ̄C、E ̄Hは球状を保ていた。
【0155】
(トナー)
[着色粒子A製造方法]
スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂 100部
(Tg=58℃、Mn=4000、Mw=24000)
カーボンブラック 3部
(モーガルL:キャボット製)
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分散してD50=5.0μm、ML/A=139.8の黒トナーAを得た。このトナーの帯電量は−35.3μC/gであった。
【0156】
[着色粒子B製造方法]
<樹脂分散液(1)の調製>
スチレン 370重量部
n−ブチルアクリレート 30重量部
アクリル酸 8重量部
ドデカンチオール 24重量部
四臭化炭素 4重量部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6重量部とアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10重量部とをイオン交換水550重量部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、この乳化分散物に過硫酸アンモニウム4重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。フラスコ内を窒素置換した後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、体積平均粒径155nmであり、Tg=59℃、重量平均分子量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(1)が得られた。
【0157】
<樹脂分散液(2)の調製>
スチレン 280重量部
n−ブチルアクリレート 120重量部
アクリル酸 8重量部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6重量部とアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)12重量部とをイオン交換水550重量部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、この乳化分散物に過硫酸アンモニウム3重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。フラスコ内を窒素置換した後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、体積平均粒径105nmであり、Tg=53℃、重量平均分子量Mw=550000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(2)が得られた。
【0158】
<着色剤分散液(1)の調製>
カーボンブラック 50重量部
(モーガルL:キャボット製)
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色分散剤(1)を調製した。
【0159】
<着色剤分散液(2)の調製>
Cyan顔料B15:3 70重量部
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色分散剤(2)を調製した。
【0160】
<着色剤分散液(3)の調製>
Magenta顔料C.I.ピグメント・レッド122 70重量部
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Magenta顔料)粒子が分散された着色分散剤(3)を調整した。
【0161】
<着色剤分散液(4)の調製>
Yellow顔料C.I.ピグメント・イエロー180 100重量部
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Yellow顔料)粒子が分散された着色分散剤(4)を調製した。
【0162】
<離型剤分散液(1)の調製>
パラフィンワックス 50重量部
(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃)
カチオン性界面活性剤 5重量部
(サニゾールB50:花王(株)製)
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液(1)を調製した。
【0163】
<凝集粒子の調製>
樹脂分散液(1) 120重量部
樹脂分散液(2) 80重量部
着色剤分散液(1) 200重量部
離型剤分散液(1) 40重量部
カチオン性界面活性剤 1.5重量部
(サニゾールB50:花王(株)製)
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。次いで45℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で確認したところ、平均粒径が約4.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に上記分散液に、樹脂含有微粒子分散液として樹脂分散液(1)を緩やかに60重量部追加した。そして加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。光学顕微鏡にて観察したところ、平均粒径が約4.8μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
【0164】
[着色粒子Bの作成]
上記凝集粒子の調製方法により調製された粒子分散液にアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)3重量部を追加した後、前記ステンレス鋼鉄フラスコ中を密閉し、磁力シールを用いて攪拌しながら105℃まで加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で充分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用着色粒子を得た。
【0165】
上述の調製および作成方法を用いて、各着色剤分散液(1)〜(4)を用いて各々の着色粒子を生成した。
【0166】
<着色粒子KuroBの生成>
着色剤分散液(1)を用いて上記手法にてML/A=118.5、標準偏差:粒径D50=5.2μmのKuroトナーを得た。このトナーの帯電量は、−65.3μC/gであった。
【0167】
<着色粒子CyanBの生成>
着色剤分散液(2)を用いて上記手法にてML/A=119、標準偏差:粒径D50=5.4μmのCyanトナーを得た。このトナーの帯電量は−79.3μC/gであった。
【0168】
<着色粒子MagentaBの生成>
着色剤分散液(3)を用いて上記手法にてML/A=120.5、標準偏差:粒径D50=5.5μmのMagentaトナーを得た。このトナーの帯電量は−67.8μC/gであった。
【0169】
<着色粒子YellowBの生成>
着色剤分散液(4)を用いて上記手法にてML/A=120、標準偏差:粒径D50=5.3μmのYellowトナーを得た。このトナーの帯電量は−83.6μC/gであった。
【0170】
<キャリアの生成>
フェライト粒子(平均粒径:50μm) 100部
トルエン 14部
スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分比:90/10) 2部
カーボンブラック(R330:キャボット社製) 0.2部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて、分散した被覆液を調整し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを得た。このキャリアは、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗値が1011Ωcmであった。
【0171】
実施例1.
上記着色粒子BのKuro、Cyan、Magenta、Yellowトナーのそれぞれ100部に樹脂粒子Aの2部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0172】
実施例2.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Bの2部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1011Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0173】
実施例3.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Cの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0174】
実施例4.
上記着色粒子AKuroの100部に樹脂粒子Aの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1011Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0175】
実施例5.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Gの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0176】
実施例6.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Aの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水性シリカ(RY200:キャボット社製)D50=12nm粉体抵抗=1014Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0177】
実施例7.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Aの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水性シリカ(TS720:キャボット社製)D50=12nm粉体抵抗=1014Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0178】
実施例8.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Aの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcm、を1部、疎水性シリカ(TS720:キャボット社製)D50=12nm粉体抵抗=1014Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0179】
実施例9.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Aの3部及び疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcm1部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0180】
比較例1.
上記着色粒子BKuroの100部にヒュームドシリカRX50の3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0181】
比較例2.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Dの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0182】
比較例3.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Eの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0183】
比較例4.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Fの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0184】
比較例5.
上記着色粒子BKuroの100部に樹脂粒子Hの3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドをおこなった後、疎水化処理酸化チタン粒子D50=15nm粉体抵抗=1012Ωcmを1部加え、周速20m/s×5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー組成物を得た。キャリア100部と上記トナー組成物5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0185】
上記実施例及び比較例に記載の現像剤を用いFuji Xerox社製Docu Color Centre color 400CPを用いて現像及び転写性の評価を行った。結果を表2、表3に示す。
【0186】
【表2】
Figure 2004163612
【0187】
現像性の評価は、@TC5%の現像剤をそれぞれの温度湿度下で一晩放置し、2cm×5cmのパッチを2ヶ所有する画像をコピーし、ハードストップにての現像量を測定する。感光体上の2個所の現像部分をそれぞれテープ上に粘着性を利用し転写して、トナー付着テープ重量を測定し、テープ重量を差し引いた後に平均化することにより現像量を求めた(狙いは4.0g/m〜5.0g/m)。
【0188】
かぶりは、背景部を同様にテープ上に転写し1cm当たりのトナー個数を数え100個以下を○とし、100個から500個までを△、それより多い場合はXとし判定を行った。
【0189】
転写性の評価は、転写工程終了時にハードストップを行い、2ヶ所の中間転写体上のトナー重量を上記同様テープ上に転写し、トナー付着テープ重量を測定し、テープ重量を差し引いた後に平均化することにより転写トナー量aを求め、同様に感光体上に残ったトナー量bを求め、次式により転写効率を求めた。
【0190】
【数9】
転写効率η(%)=a×100/(a+b)
【0191】
狙いは転写効率η≧99%であり次の様に判断を行った。
η≧99%・・・○、90%≦η<99%・・・△、η<90%・・・X
【0192】
【表3】
Figure 2004163612
【0193】
現像性の評価は、現像剤をそれぞれの温度湿度下で1万枚コピーを採取し、更に一晩放置した後、2cm×5cmのパッチを2ヶ所有する画像をコピーし、ハードストップにての現像量を測定する。感光体上の2個所の現像部分をそれぞれテープ上に粘着性を利用し転写して、トナー付着テープ重量を測定し、テープ重量を差し引いた後に平均化することにより現像量を求めた(狙いは4.0g/m〜5.0g/m)。
【0194】
かぶりは、背景部を同様にテープ上に転写し1cm当たりのトナー個数を数え100個以下を○とし、100個から500個までを△、それより多い場合はXとし判定を行った。
【0195】
転写性の評価は、転写工程終了時にハードストップを行い、2ヶ所の中間転写体上のトナー重量を上記同様テープ上に転写し、トナー付着テープ重量を測定し、テープ重量を差し引いた後に平均化することにより転写トナー量aを求め、同様に感光体上に残ったトナー量bを求め、上述と同様の式により転写効率を求めた。
狙いは転写効率η≧99%であり次の様に判断を行った。η≧99%・・・○、90%≦η<99%・・・△、η<90%・・・X
【0196】
実施例4では比較的表面が凸凹な着色粒子Aを用いている為、転写効率がやや低めであるが、実施例1〜9は、初期は勿論1万枚コピー後も転写性が良好であり、いずれもかぶりも小さく鮮明な画像を呈した。更に1万枚コピー後に感光体をとりはずし表面状態を目視で観察したところ、キズの発生が少なかった。
【0197】
一方、比較例1、5は粒径の小さな粒子のみが添加されたケースであるが、初期においても転写効率が低かった。比較例3は粒径分布の広い樹脂粒子が添加されたケースであるが、初期は良好なものの1万枚コピー後は転写効率が低下した。比較例2はゲル分率が小さく硬度不足な樹脂粒子が添加されたケースであるが、初期は良好なものの1万枚コピー後は転写効率が低下した。比較例4は正帯電な樹脂粒子が添加されたケースであるが、初期は良好なものの1万枚コピー後はかぶりがひどかった。
【0198】
また、上記システムのクリーニングブレードを除去し、ブラシを付加し、帯電装置をロール帯電装置に変更して実施例1Kuro及び比較例1を検討した。その結果、実施例1では、初期は勿論1万枚コピー後も初期同様鮮明な画像を呈し、画像上の問題は発生しなかった。一方、比較例1の現像剤を用いたケースは、初期的には問題ないものの、転写残トナーが次の画像のGhostとして発生することが確認された。また帯電ロールを著しく汚染し、帯電ムラによる画像筋が発生した。
【0199】
さらに、上記システムにおいてブレード及びブラシクリーニングを一切用いないでスコロトロン帯電器を用いて実施例1Kuro及び比較例1を検討した。その結果、実施例1では、初期は勿論1万枚コピー後も初期同様鮮明な画像を呈し、画像上の問題は発生しなかった。一方、比較例1の現像剤を用いたケースは、初期的には問題ないものの、転写残トナーが次の画像のGhostとして発生することが確認された。また転写残トナーが蓄積し背景部汚れが著しいものとなり、画質を著しく低下させるものであった。
【0200】
転写ベルトの表面材質をPFAに変更し、裏面から加熱する装置を付与し、転写同時定着を試みた。実施例1の4色を用いたケースと比較例4の構成にて4色作成し、色を組み合わせて検討したところ、実施例においては略写真画質に近い鮮明な高画質を得ることができた。しかし比較例においては細線の飛び散り、3色重ね合わせ時の線の太り、また文字画像の中ぬけ現象が起こり、画質としては劣るものであった。
【0201】
また、上記着色粒子BKuro100部と各樹脂粒子A〜Hの2部とを変シェルミキサーを用い周速32m/s×10分間ブレンドして各トナー組成物を得た。このとき得られたトナー組成物を走査電子顕微鏡にて観察した。次いで、更に上記トナー組成物を、V−ブレンダーを用い40rpmで20分間撹拌したのち、再度走査顕微鏡により観察し、摩擦により樹脂微粒子が変形しているか否か判定した。その結果、樹脂粒子A〜C,E〜Hは変形せず、樹脂粒子Dのみ変形が認められた。この結果より、樹脂粒子の硬度は、表1のゲル分率と相関があることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明における抵抗測定装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム(潜像担持体)、3Y,3M,3C,3K 潜像形成手段、4Y,4M,4C,4K 現像器、5Y,5M,5C,5K 一次転写ロール、6Y,6M,6C,6K クリーニング手段、11 駆動ロール、12 支持ロール、13 バックアップロール、14 二次転写ロール、 15 中間転写ベルト、16 被転写体、17 清掃部材、18 定着器、20Y,20M,20C,20K 帯電器(帯電手段)、40Y,40M,40C,40K 現像ユニット。

Claims (4)

  1. 結着樹脂と着色剤とを含む静電潜像現像用乾式トナーと、
    体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の帯電極性が負である樹脂粒子を含有することを特徴とする静電荷像乾式トナー組成物。
    Figure 2004163612
  2. 結着樹脂と着色剤とを含む静電潜像現像用乾式トナーに体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子を先ず混合し、
    前記混合よりも弱いシェアで該樹脂粒子より小径な無機化合物を添加混合することを特徴とする静電荷像乾式トナーの製造方法。
  3. キャリアとトナー組成物からなる静電潜像現像用現像剤において、
    該キャリアは、芯材上に、導電材料をマトリックス樹脂中に分散含有させた樹脂被覆層を有し、
    該トナー組成物は、結着樹脂と着色剤とを含有し、平均形状指数ML/Aが100〜140の形状を有するトナー粒子と、添加剤とを含有し、該添加剤が体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差がD50×0.20以下の樹脂粒子を含有することを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
    Figure 2004163612
    (式中、ML:トナー粒子の絶対最大長、A:トナー粒子の投影面積)
  4. 潜像担持体と、前記潜像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナー組成物を用いて現像する現像手段と、現像により形成されたトナー像を被転写体に転写しさらに前記被転写体に転写されたトナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、を含む画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、
    前記トナー組成物は、結着樹脂と、着色剤と、体積平均粒径が80〜300nmでありゲル分率が60重量%以上で標準偏差D50×0.20以下の樹脂粒子と、を含有することを特徴とする画像形成方法。
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