JP2002072799A - 潜像担持体用クリーニングブレード、並びに、画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

潜像担持体用クリーニングブレード、並びに、画像形成装置および画像形成方法

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JP2002072799A
JP2002072799A JP2000256052A JP2000256052A JP2002072799A JP 2002072799 A JP2002072799 A JP 2002072799A JP 2000256052 A JP2000256052 A JP 2000256052A JP 2000256052 A JP2000256052 A JP 2000256052A JP 2002072799 A JP2002072799 A JP 2002072799A
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English (en)
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Taichi Yamada
太一 山田
Satoshi Shigesaki
聡 重崎
Yoshinari Ueno
能成 上野
Masahiro Takagi
正博 高木
Toshimoto Inoue
敏司 井上
Makoto Sakanobe
真 坂廼邉
Tomoki Kutsuwada
知己 轡田
Yoshinori Nakano
良則 中野
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G21/00Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge
    • G03G21/0005Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge for removing solid developer or debris from the electrographic recording medium
    • G03G21/0011Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge for removing solid developer or debris from the electrographic recording medium using a blade; Details of cleaning blades, e.g. blade shape, layer forming

Abstract

(57)【要約】 【課題】 球形トナーを用いた画像形成装置において
も、画質を低下させることなく、使用温度環境によらず
良好な潜像担持体のクリーニング性を確保した潜像担持
体用クリーニングブレード、並びに、画像形成装置およ
び画像形成方法を安価に提供すること。 【解決手段】 潜像担持体に圧接して、残留トナーを除
去するためのクリーニングブレードであって、300%
モジュラスが14700kPa以上29400kPa以
下、かつ引き裂き強度が68600N/m以上の物性値
を満たす弾性体からなることを特徴とする潜像担持体用
クリーニングブレード、並びに、これを用いた画像形成
装置および画像形成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンターなどの電子写真方式を用いた画像形成
装置に用いられる潜像担持体用クリーニングブレードに
関し、さらに、該潜像担持体用クリーニングブレードを
利用した画像形成装置および画像形成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法では、潜像担持体表面
を帯電、露光して形成した静電潜像に着色トナーで現像
して可視像としてのトナー像を形成し、該トナー像を転
写紙等の被転写体に転写し、これを熱ロール等で定着し
て画像を形成している。トナー像の転写を終えた潜像担
持体表面には、一般に未転写のトナーが残留するため、
この残留トナーを、次の画像形成プロセスに先立って何
らかのクリーニング手段により除去することが必要にな
る。また、一般的にクリーニング手段により、潜像担持
体表面に付着した他の異物も、残留トナーと共に取り除
いている。
【0003】これら転写後の残留トナー等を除去するク
リーニング手段としては、ファーブラシ、磁気ブラシ等
を使用する方法や、ゴムブレードを使用する方法等各種
の方法が使用されているが、材質が弾性体であるクリー
ニングブレードにて潜像担持体を摺擦してトナーを掻き
落とす手段が、安価で且つ性能安定性が高いことより一
般的に使用されている。クリーニングブレードの材質と
して用いられる弾性体には、耐摩耗性に優れていること
よりポリウレタンゴムが多く使用されている。
【0004】一方、近年、この種の画像形成装置におい
て高画質化が進み、その高画質化のための一つの方向と
して、トナーの小径化、球形化が進められるようになっ
てきている。小径化により、潜像担持体表面に形成され
るトナー画像のドットの再現性を向上させることがで
き、球形化することで現像性、転写性を向上させること
ができる。
【0005】ところで、トナーの製造方法については、
従来から多く用いられてきたトナーの製造方法の一つで
ある粉砕方法で単にトナーの小径化を行おうとすると、
トナー製造時における歩留まりが悪くなりその結果トナ
ーのコストが高くなってしまう。そこで、最近、従来の
粉砕方法に代わり、トナーの小径化、球形化を行っても
コストの面で有利な重合方法が、小径、球形のトナーの
製造方法として注目されている。この重合方法には、懸
濁重合方法、乳化重合方法、分散重合方法等の種類があ
る。
【0006】しかしながら、前述のような小径、球形の
トナー(以下、「球形トナー」と称する場合がある。)
を使用した場合、特にゴムブレードを使用したブレード
クリーニング方式では、良好なクリーニング性能が得ら
れないという不具合が生じることがある。特にトナーの
形状指数SFが125より小さいほぼ球形のトナーで
は、顕著にクリーニング性が悪化する。また形状指数S
Fが125〜135の間の形状のトナーであっても、形
状分布を有する場合は、ほぼ球状のトナーが存在し、経
時でクリーニング性が悪化する傾向にある。
【0007】またこのクリーニング性は、現像に用いる
トナーの粒径が小さくなるほど、また粒度分布がシャー
プになるほど悪化する傾向にある。特に低温低湿環境下
に於いては、このクリーニング性の悪化が顕著に現れ
る。低温低湿環境下でのクリーニング性は、クリーニン
グブレードの潜像担持体への当接圧を高くすれば向上す
るが、このように当接圧が高いまま高温高湿環境下で使
用した場合、潜像担持体とクリーニングブレードとの凝
着力が増し、ブレード先端の変形量が増加し、ブレード
エッジ欠け、もしくはクリーニングブレードの捲れが発
生することがある。このように球形トナーを使用する場
合、いかなる環境下で長期使用しても良好なクリーニン
グ性を得るためには、クリーニングブレードのゴム物性
および装着する条件設定値を厳密に調整することが要求
され、しかもそのバランスを取ることは、極めて困難で
あった。
【0008】ゴムブレードを用いたクリーニング方式で
は、前述のようにゴムブレードにて潜像担持体を摺擦し
てトナーを掻き落としているため、潜像担持体とゴムブ
レードとの摩擦抵抗によりゴムブレードのエッジ先端が
変形し、両者間に微小な楔状の空間を形成している。こ
の空間には、小径のトナーであればあるほどエッジ先端
に侵入しやすく、エッジ先端に侵入したトナーは入れ替
わり難く、非流動領域を形成する。非流動領域のトナー
と潜像担持体との摩擦抵抗が比較的小さく、トナーが潜
像担持体に対して滑っている状態ではクリーニング不良
は発生しないが、潜像担持体との摺擦による外添剤の離
脱等によりトナーと潜像担持体の摩擦力が増加すると、
球形トナーは転がり摩擦が従来の粉砕不定形トナーと比
べて小さいため、クリーニングブレードと潜像担持体と
の間で転がり始め、すり抜けてしまうと考えられる。
【0009】また、球形トナーで更に粒度分布のシャー
プな場合は、不定形トナーと比較して最密充填し易いた
め、クリーニングブレードのエッジと潜像担持体との接
触点近傍の微小な空間で圧密化されやすく、潜像担持体
とトナーの摩擦力が上昇し、トナーが転がりやすくなる
ものと考えられる。また低温低湿環境下ではトナーの帯
電量が高くなるため、潜像担持体とトナーとの付着力が
増加し、トナーの転がりが加速されるものと考えられ
る。
【0010】そこで球形トナーを用いた画像形成装置
で、クリーニングブレードのクリーニング不良を防止す
るため、球形トナーと不定形トナーとを混合したもので
画像形成を行う方法が、例えば、特開昭60−1315
47号公報、特開平6−148941号公報などにおい
て提案されている。しかしながら、この方法において
は、球形トナーと不定形トナーとを混合したものをトナ
ーとして現像に使用しているため、球形トナーのみを現
像した場合と比較して緻密で均一な画像や、球形トナー
の利点である高い転写効率が得られないという不具合が
ある。
【0011】また、特開平08−254873号公報で
は、色の異なる画像を現像するための複数の現像機で構
成されている画像形成装置において、少なくとも1つの
現像機に不定形トナーを収容し、その他の現像機に球形
トナーを収容することが提案されている。この方法にお
いても、不定形トナーを収容した現像機で現像した画像
は、他の球形トナーのみを収容した現像機で現像した場
合と比較して、緻密で均一な画像や球形トナーの利点で
ある高い転写効率が得られないという不具合がある。更
にタンデム方式のフルカラー画像形成装置では、その効
果が発揮できない。
【0012】また、球形トナーを用いた画像形成装置で
クリーニングブレードのクリーニング不良を防止する別
の手段として、潜像担持体に潤滑剤等を供給する方法が
提案されている(例えば、特開平5−188643号公
報)。しかしながら潜像担持体への潤滑剤供給が不足す
るとクリーニング不良が発生し、供給過剰では潜像担持
体へのフィルミングによる悪影響が起こりやすいため、
潤滑剤を長期に渡り均一に潜像担持体に供給する必要が
あり、設計が非常に困難である。また最近では装置の小
型化が進んでおり、特に小径の潜像担持体を用いた画像
形成装置に於いては潤滑剤を潜像担持体表面に直接供給
する潤滑剤供給装置のスペースを確保する事は非常に困
難である。特に、タンデム方式の画像形成装置では各潜
像担持体に潤滑剤供給装置を具備させる必要があるた
め、低コスト化の面で非常に不利である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
従来の技術における上記のような実情に鑑みてなされた
ものである。すなわち本発明の目的は、球形トナーを用
いた画像形成装置においても、画質を低下させることな
く、使用温度環境によらず良好な潜像担持体のクリーニ
ング性を確保した潜像担持体用クリーニングブレード、
並びに、画像形成装置および画像形成方法を安価に提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、特定の物性のク
リーニングブレードを用いることにより、上記の目的を
達成することができることを見出し、本発明を完成する
に至った。すなわち本発明の潜像担持体用クリーニング
ブレードは、潜像担持体に圧接して、残留トナーを除去
するためのクリーニングブレードであって、300%モ
ジュラスが14700kPa以上29400kPa以下
(150kgf/cm2以上300kgf/cm2
下)、かつ引き裂き強度が68600N/m(70kg
f/cm)以上の物性値を満たす弾性体からなることを
特徴とする。
【0015】本発明の潜像担持体用クリーニングブレー
ドとしては、硬度(JIS Aスケール)として、75
以上80以下であることが好ましく、100%モジュラ
スが4900kPa(50kgf/cm2)以上686
0kPa(70kgf/cm2)以下であることが好ま
しく、また、引っ張り強さが37240kPa(380
kgf/cm2)以上であることが好ましい。
【0016】本発明の潜像担持体用クリーニングブレー
ドは、特にクリーニング性が問題となる球形トナーを用
いた画像形成装置に対して有効である。特に下記式
(1)で表される平均形状指数SFが100〜135で
ある形状のトナー粒子(本明細書において、トナーの構
成成分の内、外添剤以外のトナー本体のことを指し、一
般に着色粒子という場合がある)の除去に対して、極め
て有効である。 SF=100×πML2/4A ・・・式(1) ML:トナー粒子の絶対最大長 A:トナー粒子の投影面積
【0017】本発明の画像形成装置は、潜像担持体と、
該潜像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像担持体の表面に形成された潜像をトナーにより
現像してトナー像を形成する現像手段と、前記潜像担持
体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転
写手段と、転写後の潜像担持体表面の残留トナーを除去
するクリーニング手段と、を具備した画像形成装置にお
いて、前記クリーニング手段が、クリーニングブレード
により潜像担持体表面を摺擦する構成であり、かつ、該
クリーニングブレードが、300%モジュラスが147
00kPa以上29400kPa以下(150kgf/
cm2以上300kgf/cm2以下)、かつ引き裂き強
度が68600N/m(70kgf/cm)以上の物性
値を満たす弾性体からなることを特徴とする。
【0018】本発明の画像形成装置において、用いるト
ナーとしては、該トナー中のトナー粒子における下記式
(1)で表される平均形状指数SFが100〜135で
あることが望ましい。 SF=100×πML2/4A ・・・式(1) ML:トナー粒子の絶対最大長 A:トナー粒子の投影面積
【0019】また、当該トナーとしては、少なくともト
ナー粒子と外添剤とからなり、該外添剤のうちの少なく
とも1種の平均粒径が、50〜500nmの範囲である
ことが好ましく、前記外添剤の含有量としては、トナー
粒子100重量部に対し0.5〜5重量部とすることが
好ましい。前記クリーニングブレードの潜像担持体への
押しつけ線圧としては、9.8×10-3〜4.9×10
-2N/mm(1.0〜5.0gf/mm)であることが
好ましい。
【0020】なお、本発明の画像形成装置において用い
るクリーニングブレードも、硬度(JIS Aスケー
ル)として、75以上80以下であることが好ましく、
100%モジュラスが4900kPa(50kgf/c
2)以上6860kPa(70kgf/cm2)以下で
あることが好ましく、また、引っ張り強さが37240
kPa(380kgf/cm2)以上であることが好ま
しい。本発明の画像形成装置において、非画像形成サイ
クルにおいて、任意のもしくは所定のタイミングで、潜
像担持体表面に、転写体へ転写されないトナー画像を作
成することが望ましい。
【0021】本発明の画像形成方法は、潜像担持体の表
面に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像担持体の
表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像
を形成する現像工程と、前記潜像担持体の表面に形成さ
れたトナー像を被転写体に転写する転写工程と、転写後
の潜像担持体表面の残留トナーを除去するクリーニング
工程と、を具備した画像形成方法において、前記クリー
ニング工程が、クリーニングブレードにより潜像担持体
表面を摺擦する工程であり、かつ、該クリーニングブレ
ードが、300%モジュラスが14700kPa以上2
9400kPa以下(150kgf/cm2以上300
kgf/cm2以下)、かつ引き裂き強度が68600
N/m(70kgf/cm)以上の物性値を満たす弾性
体からなることを特徴とする。
【0022】既述の如く、従来からの不定形トナーと比
較して、球形トナーのクリーニング性が困難な理由は、
転がり摩擦係数の低い球形トナーが、クリーニングブレ
ードと潜像担持体との間で転がることに起因しており、
球形トナーのクリーニング性を向上させるためには、長
期に渡り、また使用環境によらず、いかに球形トナーの
転がりを安定して抑制するかが重要である。
【0023】本発明者等は、特に球形トナーのクリーニ
ングブレード先端の微小変形部での転がりを長期に渡り
安定して抑制する手段として、300%モジュラスが1
4700kPa以上29400kPa以下(150kg
f/cm2以上300kgf/cm2以下)、かつ引き裂
き強度が68600N/m(70kgf/cm)以上の
物性値を満たす弾性体からなるクリーニングブレードを
用いることが有効であることを見出して、本発明に想到
したものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 <電子写真用クリーニングブレード>まず、本発明の潜
像担持体用クリーニングブレードについて詳細に説明す
る。本発明の潜像担持体用クリーニングブレード(以
下、単に「クリーニングブレード」という場合があ
る。)は、潜像担持体に圧接して、残留トナーを除去す
るためのクリーニングブレードであって、300%モジ
ュラスが14700kPa以上29400kPa以下
(150kgf/cm2以上300kgf/cm2
下)、かつ引き裂き強度が68600N/m(70kg
f/cm)以上の物性値を満たす弾性体からなることを
特徴とするものである。
【0025】本発明のクリーニングブレードを規定する
物性である300%モジュラスの具体的な測定方法は、
JIS K6301(1988年度版)加硫ゴム物性試
験法に準ずるものであり、より詳しい条件としては、J
IS K6301(1988年度版)に記載された形状
のゴム試験片を、23℃の環境下に1時間以上放置し、
定められた治具により、一定の速度で引っ張り、伸び量
が元の長さの300%になったときの荷重をゴム試験片
の断面積で割ったときの値を算出した。
【0026】本発明のクリーニングブレードは、かかる
300%モジュラスが14700kPa以上29400
kPa以下(150kgf/cm2以上300kgf/
cm2以下)であることが必須であり、15680kP
a以上22540kPa以下(160kgf/cm2
上230kgf/cm2以下)であることが好ましく、
16660kPa以上19600kPa以下(170k
gf/cm2以上200kgf/cm2以下)であること
がより好ましい。300%モジュラスが低くなりすぎる
と、潜像担持体と摺動して変形しているクリーニングブ
レードのエッジ先端への応力集中が生じエッジ欠けなど
が発生し、耐久性が低下する。一方、300%モジュラ
スが高くなりすぎると、潜像担持体の表面形状に対し
て、クリーニングブレードの変形による追従性が悪くな
り、接触不良によるクリーニング不良を生じやすくな
る。
【0027】本発明のクリーニングブレードにおける1
00%モジュラスとしては、3920kPa(40kg
f/cm2)以上6860kPa(70kgf/cm2
以下であることが好ましく、4900kPa以上588
0kPa以下(50kgf/cm2以上60kgf/c
2以下)であることがより好ましい。100%モジュ
ラスが低すぎると、クリーニングブレードの腰が弱くな
り当接圧が低くなり、また、潜像担持体との接触面積が
増加することで、摩擦力の増大や、摺動性の低下を引き
起こし、耐久性が低下しやすいため好ましくない。逆に
100%モジュラスが高すぎると、潜像担持体の表面に
傷が発生しやすくなるため好ましくない。100%モジ
ュラスの具体的な測定方法は、JIS K6301加硫
ゴム物性試験法に準ずるものであり、より詳しい条件と
しては、JIS K6301(1988年度版)に記載
された形状のゴム試験片を、23℃の環境下に1時間以
上放置し、定められた治具により、一定の速度で引っ張
り、伸び量が元の長さの100%になったときの荷重を
ゴム試験片の断面積で割ったときの値を算出した。
【0028】本発明のクリーニングブレードは、かかる
引き裂き強度が68600N/m(70kgf/cm)
以上であることが必須であり、73500N/m(75
kgf/cm)以上であることが好ましく、78400
N/m(80kgf/cm)以上であることがより好ま
しい。引き裂き強度が小さすぎると、エッジの欠けが発
生しやすくなり、耐久性が劣るため好ましくない。引き
裂き強度を68600N/m(70kgf/cm)以上
とすることにより、高温高湿下においてもクリーニング
ブレードの欠けを防止することができる。引き裂き強度
の具体的な測定方法は、JIS K6252(2000
年度版)加硫ゴムの引き裂き試験方法に準ずるものであ
り、より詳しい条件としては、JIS K6252(2
000年度版)加硫ゴムの引き裂き試験方法に記載され
た形状のゴム試験片を、23℃の環境下に1時間以上放
置し、定められた治具により、一定の速度で引っ張り、
試験片が引き裂かれるまでの最大荷重を測定する。そし
て、以下の計算式により、引き裂き強度Trを算出す
る。 Tr=F/t {Tr:引き裂き強度(N/m)、F:最大荷重
(N)、t:試験片の試験部分の厚さ(m)}。
【0029】本発明のクリーニングブレードにおける硬
度(JIS Aスケール)としては、75以上85以下
であることが好ましく、77以上80以下であることが
より好ましい。硬度が低すぎると、クリーニングブレー
ドの腰が弱くなり当接圧が低くなり、また、潜像担持体
との接触面積が増加することで、摩擦力の増大や、摺動
性の低下を引き起こし、耐久性が低下しやすいため好ま
しくない。逆に硬度が高すぎると、潜像担持体の表面に
傷が発生しやすくなるため好ましくない。
【0030】本発明のクリーニングブレードにおける引
っ張り強さとしては、37240kPa(380kgf
/cm2)以上であることが好ましく、39200kP
a(400kgf/cm2)以上であることがより好ま
しい。引っ張り強さが小さすぎると、クリーニングブレ
ードの耐久性が十分で無くなる場合があるため好ましく
ない。引っ張り強さの具体的な測定方法は、JIS K
6251(2000年度版)加硫ゴムの引張試験方法に
準ずるものであり、より詳しい条件としては、JIS
K6251(2000年度版)加硫ゴムの引張試験方法
に記載された形状のゴム試験片を、23℃の環境下に1
時間以上放置し、定められた治具により、一定の速度で
引っ張り、試験片が切断するに至るまでの最大荷重を測
定する。
【0031】本発明のクリーニングブレードは、一般に
電子写真装置における潜像担持体用のクリーニングブレ
ードとして用いることができるような形状に成形され
る。潜像担持体にエッジが当接するような、いわゆるブ
レード形状であれば、特に全体の形状に制限はないが、
厚みとしては、一般に1.5〜2.5mmの間から選択
され、好ましくは1.8〜2.2mmの間から選択され
る。クリーニングブレードの自由長(クリーニングブレ
ードが装置内で固定される位置と、潜像担持体に当接す
るエッジ部の位置との間の長さ)としては、一般に5〜
15mmの間から選択され、好ましくは7〜12mmの
間から選択される。幅は、潜像担持体の軸方向の長さ
(詳しくは、潜像担持体における潜像が形成される部分
の軸方向の長さ)に応じて、適宜設定すればよい。
【0032】本発明のクリーニングブレードの材質とし
ては、上記物性を満たす弾性体であれば、特にその制限
はなく、様々な弾性体を用いることができる。具体的な
弾性体としては、ポリウレタン、シリコーンゴム、ニト
リルゴム、クロロプレンゴム等の弾性体を用いることが
できる。
【0033】ポリウレタン弾性体としては、一般にイソ
シアネートとポリオールおよび各種水素含有化合物との
付加反応を経て合成されるポリウレタンが用いられてい
る。これは、ポリオール成分として、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエー
テル系ポリオールや、アジペート系ポリオール、ポリカ
プロラクタム系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオ
ール等のポリエステル系ポリオールを用い、イソシアネ
ート成分として、トリレンジイソシアネート、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポ
リフェニルポリイソシアネート、トルイジンジイソシア
ネート等の芳香族系ポリイソシアネート;ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート;を用
いてウレタンプレポリマーを調製し、これに硬化剤を加
えて、所定の型内に注入し、架橋硬化させた後、常温で
熟成することによって製造されている。上記硬化剤とし
ては、通常、1,4−ブタンジオール等の二価アルコー
ルとトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
の三価以上の多価アルコールとが併用される。
【0034】本発明のクリーニングブレードは、クリー
ニング性が問題となる球形トナーを用いた画像形成装置
に対して有効である。特に下記式(1)で表される平均
形状指数SFが100〜135である形状のトナー(外
添剤を含む場合には、トナー粒子)は、クリーニングブ
レード先端の微小変形部での転がりが問題となりやす
く、本発明のクリーニングブレードを用いれば、かかる
トナーを用いた場合の残留トナーを極めて有効に除去す
ることができる。 SF=100×πML2/4A ・・・式(1) ML:トナー粒子の絶対最大長 A:トナー粒子の投影面積
【0035】なお、平均形状指数SFとは、トナー粒子
の形状指数SFを上記式(1)にしたがって求めた上で
の算術平均を指し、例えば、トナーをサンプリングして
画像解析装置(LuzexIII、(株)ニレコ製)に導
入し、100個のトナー粒子について解析を行い、個々
のトナー粒子について円相当径を測定して、絶対最大長
および投影面積から、個々のトナー粒子の形状指数SF
を求め、その算術平均を求めることで得ることができ
る。なお、形状指数SFは、真球の場合SF=100と
なる。さらに、上記球形トナーを用いる場合には、外添
剤として平均粒径50ないし500μmの球状無機微粒
子を添加することが望ましい。
【0036】<画像形成装置および画像形成方法>次
に、本発明の画像形成装置および画像形成方法につい
て、併せて詳細に説明する。本発明の画像形成装置は、
潜像担持体と、該潜像担持体の表面に潜像を形成する潜
像形成手段と、前記潜像担持体の表面に形成された潜像
をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段
と、前記潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被転
写体に転写する転写手段と、転写後の潜像担持体表面の
残留トナーを除去するクリーニング手段と、を具備した
画像形成装置において、
【0037】前記クリーニング手段が、クリーニングブ
レードにより潜像担持体表面を摺擦する構成であり、か
つ、該クリーニングブレードが、300%モジュラスが
14700kPa以上29400kPa以下(150k
gf/cm2以上300kgf/cm2以下)、かつ引き
裂き強度が68600N/m(70kgf/cm)以上
の物性値を満たす弾性体からなることを特徴とする。
【0038】すなわち、クリーニング手段を有する一般
的な電子写真方式の画像形成装置において、前記クリー
ニング手段として前記本発明の電子写真用クリーニング
ブレードを用いることを特徴とするものである。クリー
ニング手段における前記本発明の電子写真用クリーニン
グブレードについての詳細は、既述の通りであり、要求
されるあるいは好ましい物性、形状、材質等についても
同様である。
【0039】なお、前記クリーニングブレードの潜像担
持体への押しつけ線圧としては、9.8×10-3〜4.
9×10-2N/mm(1.0〜5.0gf/mm)であ
ることが好ましく、さらに3.9×10-2〜4.9×1
-2N/mm(4.0〜5.0gf/mm)の高押しつ
け線圧でも使用することができる。クリーニングブレー
ドの押しつけ線圧が9.8×10-3N/mm(1.0g
f/mm)よりも小さい場合には、クリーニングムラが
生じる場合があり、4.9×10-2N/mm(5.0g
f/mm)よりも大きい場合は、潜像担持体の表面を傷
つけたり、摩耗量が増加してしまう場合があるため、そ
れぞれ好ましくない。
【0040】前記クリーニングブレードは、潜像担持体
表面に押し付けられることにより、図1に示すように変
形している。図1において、2はクリーニングブレード
であり、1は矢印A方向に回転する潜像担持体である。
クリーニングブレードは、保持部材3により潜像担持体
1の表面に押し付けられている。
【0041】前記クリーニングブレードの食い込み量
(潜像担持体表面に押し付けられることによるクリーニ
ングブレードの変形量(図1におけるd))としては、
一概には言えないが、0.8〜1.6mm程度とするこ
とが好ましく、1.0〜1.4mm程度とすることがよ
り好ましい。さらに、前記クリーニングブレードの潜像
担持体への当接角(潜像担持体表面の接線とクリーニン
グブレードとの為す角(図1におけるθ))としては、
一概には言えないが、18〜28°程度とすることが好
ましい。
【0042】本発明の画像形成装置について、図面を用
いて詳細に説明する。図2は、本発明の画像形成装置の
一例である電子写真装置を示す模式断面図である。図2
に示す電子写真装置は、電子写真感光体(潜像担持体)
10と、電子写真感光体10の表面を帯電する帯電器
(帯電手段)11と、帯電器11に電圧を印加するため
の電源12と、電子写真感光体10の表面に潜像を形成
する画像入力器(潜像形成手段)13と、トナーにより
電子写真感光体10の表面に形成された潜像を現像して
トナー画像を得る現像器(現像手段)14と、形成され
たトナー画像を転写材20表面に転写する転写器(転写
手段)15と、本発明のクリーニングブレードであるブ
レード19により電子写真感光体10表面の残留トナー
等を除去するクリーニング器(クリーニング手段)16
と、電子写真感光体10表面の残存電位を除去する除電
器17と、被転写体20表面に転写されたトナー画像を
熱および/または圧力等により定着する定着器18と、
を有する。
【0043】図2における電子写真感光体10の上に
は、帯電ローラー等の接触帯電方式の帯電器11が配置
され、帯電器11は、電源12から供給される電圧によ
り作動する。帯電器11としては、本例では、接触帯電
方式のものを用いているが、本発明において、接触帯電
方式、非接触帯電方式の別は問われない。クリーニング
器16は、箱体21の開口部に本発明のクリーニングブ
レードであるブレード19が具備されて構成され、電子
写真感光体10表面から除去された残留トナー等は、箱
体21内に収容される構造になっている。
【0044】その他、画像入力器(潜像形成手段)1
3、現像器(現像手段)14、転写器(転写手段)1
5、除電器17、定着器18の構成は、本発明において
特に制限されるものではなく、電子写真分野において従
来公知のあらゆる構成をそのまま適用することができ
る。なお、本例のように接触帯電方式の帯電器11を用
いる構成の場合、除電器17は、必ずしも設けられてい
なくてもよい。
【0045】図2の電子写真装置を用いて、本発明の画
像形成方法を説明する。電子写真感光体(潜像担持体)
10の表面は、帯電器11により一様に帯電された上
で、画像入力器(潜像形成手段)13により潜像が形成
される(潜像形成工程)。電子写真感光体10の表面に
形成された潜像は、現像器(現像手段)14に内蔵され
たトナーにより現像され、トナー像が形成される(現像
工程)。電子写真感光体10の表面に形成されたトナー
像は、電子写真感光体10と、それに対向する転写器
(転写手段)15との間に挿通された被転写体20表面
に転写され(転写工程)、さらに定着器18の熱および
/または圧力等により定着される。一方、転写後の電子
写真感光体10表面の残留トナーは、ブレード19を具
備したクリーニング器(クリーニング手段)16により
除去される(クリーニング工程)。そして、次の画像形
成サイクルに進む前に、電子写真感光体10表面の残存
電位が、除電器17により除去される。
【0046】(1)トナー 本発明の画像形成装置あるいは画像形成方法に好適に使
用されるトナーについて、以下に説明する。前記本発明
の画像形成装置および画像形成方法は、トナーとして、
クリーニング性が問題となる球形トナーを用いた場合に
有効である。特に下記式(1)で表される平均形状指数
SFが100〜135である形状のトナー(外添剤を含
む場合には、トナー粒子)は、クリーニングブレード先
端の微小変形部での転がりが問題となりやすく、本発明
の画像形成装置を用いれば、かかるトナーを用いた場合
の残留トナーを極めて有効に除去することができる。 SF=100×πML2/4A ・・・式(1) ML:トナー粒子の絶対最大長 A:トナー粒子の投影面積
【0047】なお、上記平均形状指数SFとしては、1
00〜125のものを用いることにより、より一層高い
現像性、転写性を確保することができると共に、高画質
の画像を得ることができる。
【0048】本発明において使用されるトナーは、少な
くとも結着樹脂および着色剤からなるトナー粒子と、外
添剤とからなるものであることが好ましい。以下、本発
明に好適に使用されるトナーについて、各構成要素に分
けて詳細に説明する。
【0049】(トナー粒子)トナー粒子は、少なくとも
結着樹脂と着色剤とからなり、必要に応じて離型剤やそ
の他の成分が含まれる。トナー粒子の結着樹脂として
は、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフ
ィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン
脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等の
ビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシ
ルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケト
ン類等の単独重合体および共重合体;を例示することが
でき、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げる
ことができる。
【0050】トナー粒子の着色剤としては、マグネタイ
ト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリ
ンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルト
ラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエ
ロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブル
ー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラッ
ク、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド4
8:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.
ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イ
エロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.
I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・
イエロー180、C.I.ピグメント・ブルー15:
1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的な
ものとして例示することができる。
【0051】トナー粒子に含有させることができる離型
剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレ
ン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワック
ス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラ
ワックス等を代表的なものとして例示することができ
る。
【0052】また、トナー粒子には、必要に応じて帯電
制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知
のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合
物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジ
ンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法
でトナー粒子を製造する場合、イオン強度の制御と廃水
汚染の低減の点で、水に溶解しにくい素材を使用するの
が好ましい。
【0053】本発明に使用できるトナー粒子は、磁性材
料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非
磁性トナーのいずれであってもよい。本発明に使用でき
るトナー粒子の体積平均粒径としては、2〜9μmの範
囲内のものが好ましく、3〜7μmの範囲内のものがよ
り好ましい。
【0054】本発明に好ましく使用できるトナー粒子の
製造方法としては、前記形状指数と粒径とを満足する範
囲のものであれば、特に限定されるものではなく、公知
の製造方法を適用することができる。トナー粒子の製造
は、例えば、結着樹脂と着色剤、必要に応じて離型剤、
帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練
粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネル
ギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量
体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、必要
に応じて離型剤、帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝
集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;
結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、必要に応
じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させ
て重合する懸濁重合法;結着樹脂と着色剤、離型剤、必
要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて
造粒する溶解懸濁法;等を挙げることができる。また上
記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さらに凝集
粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製
造方法を行ってもよい。
【0055】(外添剤)本発明の画像形成装置および画
像形成方法においては、前記外添剤のうちの少なくとも
1種として、50〜500nmの範囲である粒子をトナ
ーに含むことが、クリーニング性のより一層の向上を図
る観点から、望ましい。トナーに含まれる平均粒径50
〜500nmの外添剤をクリーニングブレード先端部の
微小変形部分に堆積させる事により、有効に球形トナー
のクリーニングブレードのエッジ先端変形部への侵入を
抑制し、球形トナーの転がりを抑制する事ができ(シー
ル効果)、クリーニング性を向上させることができる。
【0056】平均粒径50〜500nmの粒子を簡便に
クリーニングブレード先端部へ供給する為には、外添剤
としてトナーに添加・付着させておく事が最も有効であ
り、また安定してクリーニングブレードのエッジ先端部
へ供給するにはトナー粒子の表面に保持された状態でク
リーニングブレードのエッジに運ばれるのが有効であ
る。トナー粒子の表面に保持された当該外添剤は、クリ
ーニングブレードとの摺擦のストレスでトナー粒子表面
から離脱し、クリーニングブレード先端変形部に有効に
供給されることとなる。
【0057】クリーニング性向上のために含有される外
添剤が50nmよりも小さいと、クリーニングブレード
先端変形部に留まり難く有効なシール形成ができない。
また500nmより大きいと、トナー粒子表面への付着
がしがたく、現像器内での撹拌力によって容易にトナー
粒子表面より離脱してしまい、有効にクリーニングブレ
ードへの供給ができなくなり、長期にわたり安定してシ
ール効果およびクリーニングブレード挙動安定効果を発
揮することができない。クリーニング性向上のために含
有される外添剤の平均粒径としては、80〜300nm
の範囲内であることがより望ましい。
【0058】クリーニング性向上のために含有される外
添剤の比重としては、1.3〜1.9の範囲内であるこ
とが好ましい。比重が1.9より大きくなると、現像機
内でのストレスで該外添剤のトナー粒子からの剥がれが
加速されやすく、有効にクリーニングブレードへの供給
ができなくなる場合がある。一方、比重が1.3より小
さくなると、該外添剤の凝集分散が起こりやすく、該外
添剤の穂立ちが不均一になり、凸部分に選択的にストレ
スが加わることから、該外添剤のトナー粒子からの剥が
れが加速され、やはり有効にクリーニングブレードへの
供給ができなくなり、長期に渡り安定してシール効果を
発揮させることができない場合がある。
【0059】クリーニング性向上のために含有される外
添剤は、球形であることが望ましい。該外添剤が球形で
あることより、トナー粒子表面に均一分散が可能とな
り、該外添剤の剥がれを有効に抑制する事が可能であ
る。球形の定義としてはWadellの真の球形化度で
議論ができ、球形化度Ψが0.6以上であることが好ま
しく、0.8以上であることがより好ましい。
【0060】クリーニング性向上のために含有される外
添剤の含有量としては、トナー粒子100重量部に対し
0.5〜5重量部とすることが好ましく、1〜3重量部
とすることがより好ましい。0.5重量部未満であると
球形トナーのクリーニング性が低下しやすく、クリーニ
ング不良が発生する場合があり、5重量部を超えると感
光体上へのフィルミング/コメントの発生が起こりやす
くなり、それぞれ好ましくない。
【0061】該外添剤が球形であることによる効果は、
該外添剤がより単分散に近いほど高く発揮されると考え
られる。ここで単分散の定義としては、凝集体を含め平
均粒径に対する標準偏差で議論することができ、標準偏
差としてD50×0.22以下であることが望ましい。
【0062】クリーニング性向上のために含有される外
添剤の材料としては、上記形状のものであれば特に限定
されないが、特にシリカが良いと考えられる。この理由
としては、シリカは屈折率が1.5前後であり、粒径を
大きくしても光散乱による透明度の低下、特にOHP上
への画像作成時のPE値(光透過性の指標)等に影響を
及ぼさないことが挙げられる。
【0063】一般的なフュームドシリカは、比重2.2
であり、粒径的にも最大50nmが製造上から限界であ
る。また凝集体として粒径を上げることは出来るが均一
分散が困難であり、安定したシール効果を得ることがで
きない。一方、他の代表的な無機微粒子としては、酸化
チタン(比重4.2、屈折率2.6)、アルミナ(比重
4.0、屈折率1.8)、酸化亜鉛(比重5.6、屈折
率2.0)を挙げることができるが、いずれも比重が高
く、クリーニングブレードのエッジ先端変形部における
シール効果が有効に発現するように、粒径を50nmよ
り大きくすると、トナー粒子からの剥がれが起こりやす
くなる場合がある。またその屈折率も高いためカラー画
像作成には不利である。
【0064】クリーニング性向上のために含有される外
添剤の材料として好適なシリカ、特に比重1.3〜1.
9で球形単分散のシリカは、湿式法であるゾルゲル法に
より得ることができる。当該方法によれば、湿式法で、
且つ焼成することなしに製造する方法であるため、蒸気
相酸化法等に比べ、その比重を低く制御することができ
る。また疎水化処理工程での疎水化処理剤種、あるいは
処理量を制御することにより、更にその比重を調整する
ことが可能である。シリカの粒径は、ゾルゲル法の加水
分解、縮重合工程のアルコキシシラン、アンモニア、ア
ルコール、水の重量比、反応温度、攪拌速度、供給速度
により自由に制御できる。単分散で、球形形状のシリカ
とすることも、ゾルゲル法にて製造することにより、達
成可能となる。
【0065】具体的なシリカの製造方法としては、以下
の通りである。まず、テトラメトキシシラン等のシラン
化合物を水、アルコールの存在下、アンモニア水を触媒
として温度をかけながら滴下、攪拌を行う。次に、反応
により生成されたシリカゾル懸濁液の遠心分離を行い、
湿潤シリカゲルとアルコール、アンモニア水とに分離す
る。湿潤シリカゲルに溶剤を加え再度シリカゾルの状態
にし、疎水化処理剤を加え、シリカ表面の疎水化を行
う。疎水化処理剤としては、一般的なシラン化合物を用
いることができる。次にこの疎水化処理シリカゾルから
溶媒を除去、乾燥、シーブすることにより、狙いの単分
散シリカを得ることができる。またこのように得られた
シリカを再度上記の如くゾルゲル方による処理を行って
も構わない。
【0066】上記シラン化合物は、水溶性であるものが
使用できる。このようなシラン化合物としては、化学構
造式RaSiX4-a(式中、aは0〜3の整数であり、R
は水素原子、アルキル基およびアルケニル基等の有機基
を表し、Xは塩素原子、メトキシ基およびエトキシ基等
の加水分解性基を表す。)で表される化合物を使用する
ことができ、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザ
ン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも
可能である。具体的にはメチルトリクロロシラン、ジメ
チルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニ
ルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テト
ラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメト
キシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O―(ビス
トリメチルシリル)アセトアミド、N,N―ビス(トリ
メチルシリル)ウレア、tert―ブチルジメチルクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4―エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルト
リメトキシシラン等を代表的なものとして例示すること
ができる。
【0067】上記疎水化処理剤としては、特に好ましく
は、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキ
シシラン、デシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0068】クリーニング性向上のために含有される外
添剤は、トナー粒子表面に保持された状態でクリーニン
グブレードに供給されるが、潜像担持体表面の画像パタ
ーンによっては、該外添剤の供給量が極端に少なくなる
部分が生じる場合がある。これを防止するために、非画
像形成サイクルで任意もしくは所定のタイミング(間
隔)で、潜像担持体表面に、転写体へ転写されないトナ
ー画像を作成することが望ましい。転写されないトナー
画像を潜像担持体に作成することで、クリーニング性向
上のために含有される外添剤がクリーニングブレードに
供給され、クリーニングブレード先端の挙動を安定にさ
せ、画像パターンによらず安定してクリーニング性能を
維持することができる。
【0069】なお、「非画像形成サイクル」とは、転写
体が供給されない状態であって、潜像担持体表面に作成
されたトナー画像が、そのままクリーニング手段(クリ
ーニング工程)まで搬送され得るサイクルを言う。ここ
で形成されるトナー画像としては、クリーニングブレー
ドの長手方向全体に前記外添剤が供給されるようなパタ
ーンであればよく、ベタ画像、ハーフトーン画像、ライ
ン画像等いずれであっても構わない。転写されないトナ
ー画像を作成するタイミングは、一定の枚数、サイク
ル、時間等毎であってもよいし、任意のタイミングであ
っても構わない。
【0070】本発明の画像形成装置および画像形成方法
においては、前記外添剤として、トナーの流動性、帯電
性を制御するための無機化合物をトナーに含有させるこ
とができる。トナーの流動性、帯電性を制御するために
は、トナー粒子の表面を外添剤で充分被覆する必要があ
るが、上記クリーニング性向上のために含有される球形
単分散シリカ等の外添剤では充分な被覆を得ることがで
きない。したがって、上記クリーニング性向上のために
含有される外添剤と共に、小径の無機化合物を併用する
ことが望ましい。
【0071】トナーに含有させ得る小径の無機化合物と
しては、公知のものを用いることができ、例えば、シリ
カ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン
酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロ
ンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰
石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロ
ム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等を
挙げることができる。また目的に応じてこれら無機微粒
子の表面には公知の表面処理を施してもよい。
【0072】トナーに含有させ得る以上のような小径の
無機化合物の平均粒径としては、50nm未満とするこ
とが好ましく、5〜30nmの範囲とすることがより好
ましい。また、その添加量としては、トナー粒子100
重量部に対して、0.3〜3.0重量部の範囲とするこ
とが好ましい。
【0073】(2)キャリア 上記トナーは、それ自体のみで現像剤を構成する一成分
系現像剤として使用してもよいが、一般的には、キャリ
アと共に混合されて現像剤を構成する二成分系現像剤と
して使用される。
【0074】前記キャリアとしては、芯材として、鉄、
ニッケル、コバルト等の磁性金属;フェライト、マグネ
タイト等の磁性酸化物;ガラスビーズ;等が用いられる
が、磁気ブラシ法を用い体積固有抵抗を調整するために
は、磁性材料であることが好ましい。その芯材の平均粒
子径は、通常10〜500μmの範囲であり、好ましく
は30〜100μmである。
【0075】また、これらのキャリアは、帯電性を付与
するために樹脂等で被覆された樹脂被覆層を有している
ことが好ましく、その樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、
ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾ
ール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重
合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリ
コーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹
脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が例示さ
れるが、これらに限定されるものではない。
【0076】キャリアの芯材表面に樹脂被覆層を形成す
る方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬させ
る浸漬法、芯材表面に被覆層形成用溶液を噴霧するスプ
レー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆
層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中
で芯材と被覆層形成用溶液とを混合した後、溶剤を除去
するニーダーコーター法等を適用することができる。
【0077】本発明において、前記トナーと上記キャリ
アとの混合比(重量比)としては、好ましくはトナー:
キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であ
り、より好ましくは3:100〜20:100程度の範
囲である。
【0078】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、トナーの組成物、キャリアの説明において、
特に断りのない限り、「部」は全て「重量部」を意味す
る。 [物性の測定方法]トナーの組成物の各物性、およびク
リーニングブレードの反発弾性の各測定は以下の方法で
行った。
【0079】<外添剤の比重測定>ルシャテリエ比重瓶
を用いJIS K0061の5−2−1に準拠して比重
を測定した。具体的な操作は、次の通り行った。 (1)ルシャテリエ比重瓶に約250mlのエチルアル
コールを入れ、メニスカスが目盛りの位置にくるように
調整する。 (2)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.
2℃になったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛り
で正確に読み取る(読み取り精度は0.025mlとす
る)。 (3)試料を約100g量り取り、その質量をWとす
る。 (4)量り取った試料を比重瓶に入れ泡を除く。 (5)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.
2℃になったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛り
で正確に読み取る(読み取り精度は0.025mlとす
る)。 (6)次式により比重を算出する。 D=W/(L2−L1) ・・・式A S=D/0.9982 ・・・式B
【0080】上記式AおよびB中、Dは試料の密度(2
0℃)(g/cm3)、Sは試料の比重(20℃)、W
は試料の見かけの質量(g)、L1は試料を比重瓶に入
れる前のメニスカスの読み(20℃)(ml)、L2
試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み(20℃)
(ml)、0.9982は20℃における水の密度(g
/cm3)である。
【0081】<外添剤の一次粒子径およびその標準偏差
測定>レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HOR
IBA LA−910)を用いて、外添剤の一次粒子径
およびその標準偏差を測定した。
【0082】<外添剤の球形化度>外添剤の球形化度
は、Wadellの真の球形化度を採用し、以下の式
(2)に準じて計算した。 球形化度Ψ=S’/S ・・・式(2) 上記式(2)中、S’は、実際の粒子と同じ体積を有す
る球の表面積を表し、平均粒径の値から計算により求め
た。また、Sは、実際の粒子の表面積であり、島津粉体
比表面積測定装置SS−100型を用いて測定されるB
ET比表面積の値を代用させた。
【0083】<トナー粒子の平均形状指数SF>トナー
粒子の平均形状指数SFは、トナーをサンプリングして
画像解析装置(LuzexIII、(株)ニレコ製)に導
入し、100個のトナー粒子について解析を行い、個々
のトナー粒子について円相当径を測定して、絶対最大長
および投影面積から、個々のトナー粒子の上記式(1)
で表される形状指数SFを求め、その算術平均を求める
ことで得た。
【0084】<クリーニングブレードの反発弾性>クリ
ーニングブレードの反発弾性は、JIS K6301加
硫ゴム物理試験方法に従い、クリーニングブレードを常
温(23℃)の雰囲気中に2時間放置した後、常温(2
3℃)の雰囲気中で測定した。
【0085】[クリーニング性向上のために含有される
外添剤の調製] (A)球形単分散シリカAの調製 ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS(ヘキサメ
チルジシラザン)処理を行い、乾燥、粉砕することによ
り、比重1.50、球形化度Ψ=0.85、平均粒子径
50=135nm(標準偏差=29nm<D50×0.2
2=29.7nm)の球形単分散シリカAを得た。
【0086】(B)球形単分散シリカBの調製 ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS処理を行
い、乾燥、粉砕することにより、比重1.60、球形化
度Ψ=0.90、平均粒子径D50=80nm(標準偏差
=13nm<D50×0.22=17.6nm)の球形単
分散シリカBを得た。
【0087】(C)球形単分散シリカCの調製 ゾルゲル法で得られたシリカゾルにイソブチルトリメト
キシシラン処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比
重1.30、球形化度Ψ=0.70、平均粒子径D50
100nm(標準偏差=20nm<D50×0.22=2
2nm)の球形単分散シリカCを得た。
【0088】(D)球形単分散シリカDの調製 ゾルゲル法で得られたシリカゾルにデシルトリメトキシ
シラン処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比重
1.90、球形化度Ψ=0.60、平均粒子径D 50=2
00nm(標準偏差=40nm<D50×0.22=44
nm)の球形単分散シリカDを得た。
【0089】[トナー粒子の製造] a)樹脂分散液の調製 <樹脂分散液(1)の調製> ・スチレン・・・・・370g ・n−ブチルアクリレート・・・・・30g ・アクリル酸・・・・・8g ・ドデカンチオール・・・・・24g ・四臭化炭素・・・・・4g
【0090】以上の成分を混合して溶解したものを、非
イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成
(株)製)6gおよびアニオン性界面活性剤(ネオゲン
SC:第一工業製薬(株)製)10gをイオン交換水5
50gに溶解した溶液に、フラスコ中で乳化分散させ、
10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニ
ウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒
素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容
物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間その
まま乳化重合を継続した。その結果、平均粒径が155
nmであり、ガラス転移点Tg=59℃、重量平均分子
量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液
(1)が得られた。
【0091】<樹脂分散液(2)の調製> ・スチレン・・・・・280g ・n−ブチルアクリレート・・・・・120g ・アクリル酸・・・・・8g
【0092】以上の成分を混合して溶解したものを、非
イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成
(株)製)6gおよびアニオン性界面活性剤(ネオゲン
SC:第一工業製薬(株)製)12gをイオン交換水5
50gに溶解した溶液に、フラスコ中で乳化分散させ、
10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニ
ウム3gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒
素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容
物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間その
まま乳化重合を継続した。その結果、平均粒径が105
nmであり、ガラス転移点Tg=53℃、重量平均分子
量Mw=550000の樹脂粒子が分散された樹脂分散
液(2)が得られた。
【0093】b)着色剤分散液の調製 <着色剤分散液(1)の調製> ・カーボンブラック(モーグルL:キャボット製)・・
・・・50g ・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成
(株)製)・・・・・5g ・イオン交換水・・・・・200g 以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルト
ラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分
散し、平均粒子径が250nmである着色剤(カーボン
ブラック)の粒子が分散された着色剤分散液(1)を調
製した。
【0094】<着色剤分散液(2)の調製> ・シアン顔料(C.I.アシッド・ブルー15:3)・
・・・・70g ・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成
(株)製)・・・・・5g ・イオン交換水・・・・・200g 以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルト
ラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分
散し、平均粒子径が250nmである着色剤(シアン顔
料)の粒子が分散された着色剤分散液(2)を調製し
た。
【0095】<着色剤分散液(3)の調製> ・マゼンタ顔料(C.I.アシッド・レッド122)・
・・・・70g ・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成
(株)製)・・・・・5g ・イオン交換水・・・・・200g 以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルト
ラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分
散し、平均粒子径が250nmである着色剤(マゼンタ
顔料)の粒子が分散された着色剤分散液(3)を調製し
た。
【0096】<着色剤分散液(4)の調製> ・イエロー顔料(C.I.アシッド・イエロー180)
・・・・・100g ・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成
(株)製)・・・・・5g ・イオン交換水・・・・・200g 以上の成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルト
ラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分
散し、平均粒子径が250nmである着色剤(イエロー
顔料)の粒子が分散された着色剤分散液(4)を調製し
た。
【0097】c)離型剤分散液の調製 ・パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋
(株)製、融点85℃)・・・・・50g ・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王
(株)製)・・・・・5g 以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中で、ホモ
ジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)
を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザ
ーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒
子が分散された離型剤分散液(1)を調製した。
【0098】d)トナー粒子の調製 ・樹脂分散液(1)・・・・・120g ・樹脂分散液(2)・・・・・80g ・着色剤分散液(1)〜(4)のいずれか・・・・・2
00g ・離型分散液(1)・・・・・40g ・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王
(株)製)・・・・・1.5g
【0099】以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラス
コ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:I
KA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイル
バス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱し
た。45℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で確認し
たところ、平均粒径が約4.0μmである凝集粒子が形
成されていることが確認された。更にこの分散液に、樹
脂含有微粒子分散液として樹脂分散液(1)を緩やかに
60g追加した。そして加熱用オイルバスの温度を50
℃まで上げて30分間保持した。光学顕微鏡にて観察し
たところ、平均粒径が約4.8μmである樹脂付着粒子
が形成されていることが確認された。
【0100】さらに上記樹脂付着を含む分散液に、アニ
オン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)
製)3gを追加した後、前記ステンレス鋼鉄フラスコ中
を密閉し、磁力シールを用いて攪拌しながら105℃ま
で加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成
物をろ過し、イオン交換水で充分に洗浄した後、乾燥さ
せることにより、各色のトナー粒子を得た。得られた各
色のトナー粒子の詳細は、以下の通りである。
【0101】(トナー粒子黒)上記手法において、着色
剤分散液(1)を用いて得られたトナー粒子黒は、平均
形状指数SF=118.5、体積平均粒径D50=5.2
μmであった。 (トナー粒子シアン)上記手法において、着色剤分散液
(2)を用いて得られたトナー粒子シアンは、平均形状
指数SF=119、体積平均粒径D50=5.4μmであ
った。 (トナー粒子マゼンタ)上記手法において、着色剤分散
液(3)を用いて得られたトナー粒子マゼンタは、平均
形状指数SF=120.5、体積平均粒径D50=5.5
μmであった。 (トナー粒子イエロー)上記手法において、着色剤分散
液(4)を用いて得られたトナー粒子イエローは、平均
形状指数SF=120、体積平均粒径D50=5.3μm
であった。
【0102】[キャリアの製造] ・フェライト粒子(体積平均粒径:50μm)・・・・
・100部 ・トルエン・・・・・14部 ・スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分比:
90/10)・・・・・2部 ・カーボンブラック(R330:キャボット社製)・・
・・・0.2部 予め、上記組成中のフェライト粒子を除く混合物を、ス
ターラーを用いて10分間撹拌分散させて被覆液を調製
した。次に、得られた前記被覆液と上記のフェライト粒
子とを真空脱気型ニーダーに入れて、温度60℃におい
て30分間撹拌させた後、更に減圧下で加熱しながら脱
気し、乾燥させてキャリアを製造した。
【0103】[現像剤の作製] <現像剤A>トナー粒子黒、トナー粒子シアン、トナー
粒子マゼンタ、およびトナー粒子イエローのそれぞれ1
00部に、球形単分散シリカAを3部、ヘンシェルミキ
サーを用い周速32m/sで10分間ブレンドを行った
後、メタチタン酸のイソブチルトリメトキシシラン化合
物(平均粒径d50=35nm)を1部加え、周速20m
/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを
用いて粗大粒子を除去しトナーを得た。前記キャリア1
00部と上記トナー5部とをV−ブレンダーを用い40
rpmで20分間攪拌し、177μmの網目のシーブで
篩う事により、4色の現像剤Aを得た。
【0104】<現像剤B>トナー粒子黒、トナー粒子シ
アン、トナー粒子マゼンタ、およびトナー粒子イエロー
のそれぞれ100部に、球形単分散シリカBを3部、ヘ
ンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレ
ンドを行った後、メタチタン酸のイソブチルシラン化合
物(平均粒径d50=35nm)を1部加え、周速20m
/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを
用いて粗大粒子を除去しトナーを得た。前記キャリア1
00部と上記トナー5部とをV−ブレンダーを用い40
rpmで20分間攪拌し、177μmの網目のシーブで
篩う事により、4色の現像剤Bを得た。
【0105】<現像剤C>トナー粒子黒、トナー粒子シ
アン、トナー粒子マゼンタ、およびトナー粒子イエロー
のそれぞれ100部に、球形単分散シリカCを3部、ヘ
ンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレ
ンドを行った後、メタチタン酸のイソブチルシラン化合
物(平均粒径d50=35nm)を1部加え、周速20m
/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを
用いて粗大粒子を除去しトナーを得た。前記キャリア1
00部と上記トナー5部とをV−ブレンダーを用い40
rpmで20分間攪拌し、177μmの網目のシーブで
篩う事により、4色の現像剤Cを得た。
【0106】<現像剤D>トナー粒子黒、トナー粒子シ
アン、トナー粒子マゼンタ、およびトナー粒子イエロー
のそれぞれ100部に、球形単分散シリカDを3部、ヘ
ンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレ
ンドを行った後、メタチタン酸のイソブチルシラン化合
物(平均粒径d50=35nm)を1部加え、周速20m
/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを
用いて粗大粒子を除去しトナーを得た。前記キャリア1
00部と上記トナー5部とをV−ブレンダーを用い40
rpmで20分間攪拌し、177μmの網目のシーブで
篩う事により、4色の現像剤Dを得た。
【0107】[クリーニングブレード]本実施例では、
下記表1に示される各物性の7種類のクリーニングブレ
ード1〜7を用いた。
【0108】
【表1】
【0109】[実施例1]富士ゼロックス製Docuc
olor1250の帯電器をスコロトロンから接触型ロ
ール状帯電器に変更し、通常装着されているクリーニン
グブレードを取り外して、代わりにクリーニングブレー
ド1を装着した感光体ユニットとした改造機を用い、ク
リーニング性および耐久性の評価を行った。このクリー
ニングブレード1は、厚さ2.0mm、自由長9.0m
mであり、クリーニングブレード1を感光体(潜像担持
体)に当接させた際の食い込み量1.1mm、感光体へ
の当接角を22゜とした。この時の感光体へのブレード
の押しつけ線圧は3.1×10-2N/mm(3.2gf
/mm)であった。現像剤Aの4色の現像剤を一組とし
て、現像機に投入した。
【0110】高温高湿(28℃85%RH)環境下およ
び低温低湿(10℃15%RH)環境下において、それ
ぞれ各色5%の画像密度で10000枚のフルカラー像
を出力するランニングテストを行った。10000枚の
出力後の感光体表面の傷は充分軽微であり、低温低湿環
境下でのクリーニング不良、コメット、フィルミング
や、高温高湿環境下でのクリーニングブレードエッジの
欠け、クリーニングブレード捲れなどは発生せず、良好
なクリーニング性の結果が得られた。
【0111】[実施例2]実施例1において、クリーニ
ングブレード1をクリーニングブレード2に代えたこと
を除き、実施例1と同様にしてランニングテストを行っ
た。この時の感光体へのブレードの押しつけ線圧は2.
8×10-2N/mm(2.9gf/mm)であった。ラ
ンニングテストの結果、実施例1と同様、10000枚
の出力後の感光体表面の傷は充分軽微であり、低温低湿
環境下でのクリーニング不良、コメット、フィルミング
や、高温高湿環境下でのクリーニングブレードエッジの
欠け、クリーニングブレード捲れなどは発生せず、良好
なクリーニング性の結果が得られた。
【0112】[実施例3]実施例1において、クリーニ
ングブレード1をクリーニングブレード3に代え、クリ
ーニングブレード3の食い込み量を1.2mmとしたこ
とを除き、実施例1と同様にしてランニングテストを行
った。この時の感光体へのブレードの押しつけ線圧は
2.9×10-2N/mm(3.0gf/mm)であっ
た。ランニングテストの結果、実施例1と同様、100
00枚の出力後の感光体表面の傷は充分軽微であり、低
温低湿環境下でのクリーニング不良、コメット、フィル
ミングや、高温高湿環境下でのクリーニングブレードエ
ッジの欠け、クリーニングブレード捲れなどは発生せ
ず、良好なクリーニング性の結果が得られた。
【0113】[実施例4]実施例1において、クリーニ
ングブレード1の厚さを1.1mm、自由長を10mm
としたことを除き、実施例1と同様にしてランニングテ
ストを行った。この時の感光体へのブレードの押しつけ
線圧は1.7×10-2N/mm(1.7gf/mm)で
あった。ランニングテストの結果、実施例1と同様、1
0000枚の出力後の感光体表面の傷は充分軽微であ
り、低温低湿環境下でのクリーニング不良、コメット、
フィルミングや、高温高湿環境下でのクリーニングブレ
ードエッジの欠け、クリーニングブレード捲れなどは発
生せず、良好なクリーニング性の結果が得られた。
【0114】[実施例5]実施例1において、現像剤A
を現像剤Bに代えたことを除き、実施例1と同様にして
ランニングテストを行った。ランニングテストの結果、
実施例1と同様、10000枚の出力後の感光体表面の
傷は充分軽微であり、低温低湿環境下でのクリーニング
不良、コメット、フィルミングや、高温高湿環境下での
クリーニングブレードエッジの欠け、クリーニングブレ
ード捲れなどは発生せず、良好なクリーニング性の結果
が得られた。
【0115】[実施例6]実施例1において、現像剤A
を現像剤Cに代えたことを除き、実施例1と同様にして
ランニングテストを行った。ランニングテストの結果、
実施例1と同様、10000枚の出力後の感光体表面の
傷は充分軽微であり、低温低湿環境下でのクリーニング
不良、コメット、フィルミングや、高温高湿環境下での
クリーニングブレードエッジの欠け、クリーニングブレ
ード捲れなどは発生せず、良好なクリーニング性の結果
が得られた。
【0116】[実施例7]実施例1において、現像剤A
を現像剤Dに代えたことを除き、実施例1と同様にして
ランニングテストを行った。ランニングテストの結果、
実施例1と同様、10000枚の出力後の感光体表面の
傷は充分軽微であり、低温低湿環境下でのクリーニング
不良、コメット、フィルミングや、高温高湿環境下での
クリーニングブレードエッジの欠け、クリーニングブレ
ード捲れなどは発生せず、良好なクリーニング性の結果
が得られた。
【0117】[比較例1]実施例1において、クリーニ
ングブレード1を、厚さ2.2mm、自由長7.5mm
のクリーニングブレード4に代え、クリーニングブレー
ド4の食い込み量を1.0mmとしたことを除き、実施
例1と同様にしてランニングテストを行った。この時の
感光体へのブレードの押しつけ線圧は3.2×10-2
/mm(3.3gf/mm)であった。ランニングテス
トの結果、低温低湿環境下では10000枚のフルカラ
ー画像出力後もクリーニング性は良好であったが、高温
高湿環境下では出力開始直後、数枚のうちに感光体上に
筋状のトナークリーニング不良が発生した。クリーニン
グブレードのエッジを観察すると、エッジの欠けが生じ
ていた。
【0118】[比較例2]比較例1において、クリーニ
ングブレード4の厚さを2mm、自由長を10.0m
m、食い込み量を1.1mmとしたことを除き、比較例
1と同様にしてランニングテストを行った。この時の感
光体へのブレードの押しつけ線圧は1.6×10-2N/
mm(1.6gf/mm)であった。ランニングテスト
の結果、低温低湿環境下でフルカラー画像を600枚出
力したところで、感光体上の、特に画像密度の高い部分
で多くトナーの筋が発生するクリーニング不良が発生し
た。一方、高温高湿環境下では10000枚のフルカラ
ー画像を出力したが特に問題はなかった。
【0119】[比較例3]実施例1において、クリーニ
ングブレード1を、厚さ2mm、自由長8.0mmのク
リーニングブレード5に代え、クリーニングブレード5
の食い込み量を1.0mmとしたことを除き、実施例1
と同様にしてランニングテストを行った。この時の感光
体へのブレードの押しつけ線圧は3.3×10-2N/m
m(3.4gf/mm)であった。ランニングテストの
結果、低温低湿環境下では10000枚のフルカラー画
像出力後もクリーニング性は良好であったが、高温高湿
環境下では出力開始直後、数枚のうちに感光体上に筋状
のトナークリーニング不良が発生した。クリーニングブ
レードのエッジを観察すると、エッジの欠けが生じてい
た。
【0120】[比較例4]比較例3において、クリーニ
ングブレード5の自由長を10.0mmとしたことを除
き、比較例3と同様にしてランニングテストを行った。
この時の感光体へのブレードの押しつけ線圧は1.7×
10-2N/mm(1.74gf/mm)であった。ラン
ニングテストの結果、低温低湿環境下でフルカラー画像
を600枚出力したところで、感光体上の、特に画像密
度の高い部分で多くトナーの筋が発生するクリーニング
不良が発生した。一方、高温高湿環境下では10000
枚のフルカラー画像を出力したが特に問題はなかった。
【0121】[比較例5]実施例1において、クリーニ
ングブレード1を、厚さ2mm、自由長7.5mmのク
リーニングブレード6に代え、クリーニングブレード6
の食い込み量を1.2mmとしたことを除き、実施例1
と同様にしてランニングテストを行った。この時の感光
体へのブレードの押しつけ線圧は3.2×10-2N/m
m(3.3gf/mm)であった。ランニングテストの
結果、低温低湿環境下では10000枚のフルカラー画
像出力後もクリーニング性は良好であったが、高温高湿
環境下では出力開始直後、数枚のうちに感光体上に筋状
のトナークリーニング不良が発生した。クリーニングブ
レードのエッジを観察すると、エッジの欠けが生じてい
た。
【0122】[比較例6]比較例5において、クリーニ
ングブレード6の自由長を10.0mm、食い込み量を
1.3mmとしたことを除き、比較例5と同様にしてラ
ンニングテストを行った。この時の感光体へのブレード
の押しつけ線圧は1.5×10-2N/mm(1.5gf
/mm)であった。ランニングテストの結果、低温低湿
環境下でフルカラー画像を600枚出力したところで、
感光体上の、特に画像密度の高い部分で多くトナーの筋
が発生するクリーニング不良が発生した。一方、高温高
湿環境下では10000枚のフルカラー画像を出力した
が特に問題はなかった。
【0123】[比較例7]実施例1において、クリーニ
ングブレード1を、厚さ2mm、自由長7.5mmのク
リーニングブレード7に代え、クリーニングブレード7
の食い込み量を1.2mmとしたことを除き、実施例1
と同様にしてランニングテストを行った。この時の感光
体へのブレードの押しつけ線圧は3.1×10-2N/m
m(3.1gf/mm)であった。ランニングテストの
結果、低温低湿環境下では10000枚のフルカラー画
像出力後もクリーニング性は良好であったが、高温高湿
環境下では出力開始直後、数枚のうちに感光体上に筋状
のトナークリーニング不良が発生した。クリーニングブ
レードのエッジを観察すると、エッジの欠けが生じてい
た。
【0124】[比較例8]比較例7において、クリーニ
ングブレード7の自由長を9.0mm、食い込み量を
1.1mm、としたことを除き、比較例7と同様にして
ランニングテストを行った。この時の感光体へのブレー
ドの押しつけ線圧は1.6×10-2N/mm(1.66
gf/mm)であった。ランニングテストの結果、低温
低湿環境下でフルカラー画像を600枚出力したところ
で、感光体上の、特に画像密度の高い部分で多くトナー
の筋が発生するクリーニング不良が発生した。一方、高
温高湿環境下では、10000枚のフルカラー画像を出
力したが、特に問題はなかった。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
球形トナーを用いた画像形成装置においても、画質を低
下させることなく、使用温度環境によらず良好な潜像担
持体のクリーニング性を確保した潜像担持体用クリーニ
ングブレード、並びに、画像形成装置および画像形成方
法を安価に提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクリーニングブレードが、潜像担持
体表面に押し付けられた状態を示す模式拡大断面図であ
る。
【図2】 本発明の画像形成装置の一例である電子写真
装置を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 潜像担持体 2 クリーニングブレード 3 保持部材 10 電子写真感光体(潜像担持体) 11 帯電器 12 電源 13 画像入力器(潜像形成手段) 14 現像器(現像手段) 15 転写器(転写手段) 16 クリーニング器(クリーニング手段) 17 除電器 18 定着器 19 ブレード(クリーニングブレード) 20 被転写体 21 箱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 能成 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 高木 正博 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 井上 敏司 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 坂廼邉 真 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 轡田 知己 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 中野 良則 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H034 BF02 BF03 BF05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体に圧接して、残留トナーを除
    去するためのクリーニングブレードであって、300%
    モジュラスが14700kPa以上29400kPa以
    下、かつ引き裂き強度が68600N/m以上の物性値
    を満たす弾性体からなることを特徴とする潜像担持体用
    クリーニングブレード。
  2. 【請求項2】 潜像担持体と、該潜像担持体の表面に潜
    像を形成する潜像形成手段と、前記潜像担持体の表面に
    形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成
    する現像手段と、前記潜像担持体の表面に形成されたト
    ナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の潜像
    担持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段
    と、を具備した画像形成装置において、前記クリーニン
    グ手段が、クリーニングブレードにより潜像担持体表面
    を摺擦する構成であり、かつ、該クリーニングブレード
    が、300%モジュラスが14700kPa以上294
    00kPa以下、かつ引き裂き強度が68600N/m
    以上の物性値を満たす弾性体からなることを特徴とする
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 潜像担持体の表面に潜像を形成する潜像
    形成工程と、前記潜像担持体の表面に形成された潜像を
    トナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記潜像担持体の表面に形成されたトナー像を被転写体
    に転写する転写工程と、転写後の潜像担持体表面の残留
    トナーを除去するクリーニング工程と、を具備した画像
    形成方法において、 前記クリーニング工程が、クリーニングブレードにより
    潜像担持体表面を摺擦する工程であり、かつ、該クリー
    ニングブレードが、300%モジュラスが14700k
    Pa以上29400kPa以下、かつ引き裂き強度が6
    8600N/m以上の物性値を満たす弾性体からなるこ
    とを特徴とする画像形成方法。
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