JP3502495B2 - 有機質−無機質複合体粒子、その製造法および用途 - Google Patents

有機質−無機質複合体粒子、その製造法および用途

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JP3502495B2 JP00341496A JP341496A JP3502495B2 JP 3502495 B2 JP3502495 B2 JP 3502495B2 JP 00341496 A JP00341496 A JP 00341496A JP 341496 A JP341496 A JP 341496A JP 3502495 B2 JP3502495 B2 JP 3502495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機質−無機質複合
体粒子、その製法および用途に関するものである。詳し
く述べると、本発明は、硬度、強度、弾性および疎水性
といった特性に優れた有機質−無機質複合体粒子および
その製造方法に関するものである。さらに本発明は、比
較的高濃度でも凝集を生じることなく、微細粒子を効率
よく得ることのできる有機質−無機質複合体粒子の製造
方法に関するものである。本発明はさらに、このような
製造方法により得られた有機質−無機質複合体粒子を使
用した帯電安定性、流動性等といった特性を向上させる
トナー用添加剤およびこれを含有してなる静電荷像現像
用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法においては、光導電体面上を
静電荷像を形成し、この静電荷像上に、これと反対の電
荷に帯電されたトナーを含む現像剤を接触させ、トナー
を付着させて可視像を形成している。可視化されたトナ
ー像は必要に応じて転写紙等に転写後、定着して複写物
とされる。
【0003】このような静電荷像の現像において用いら
れるトナーを帯電させる方法としては、二成分現像方式
では、一般にキャリアと呼ばれる物質と混合・拡散して
荷電を付与することが行なわれており、また一成分現像
方式でも、現像スリーブやトナー規制ブレードなどとの
接触により荷電を付与することが行なわれる。いずれに
おいても、トナーに均一かつ安定な荷電が付与されてい
なければ、現像および転写の際に問題が生じる。例え
ば、現像像のスキャベンジング効果や現像電極効果の欠
如による現像画像の劣悪さ、もしくは現像像の転写性の
悪さから感光面が汚染され易いといった問題である。
【0004】これらの問題を解決することを目的とし
て、特開昭52−135739号には、トナー構成成分
としてアミノシランで処理した金属酸化物粉末あるいは
二酸化珪素粉末を有する静電荷像現像用トナーが提案さ
れている。このトナーにおいては正の帯電特性が維持で
きるため、現像性および転写性を向上させることができ
るものである。しかしながら、これらの金属酸化物粉末
又は二酸化珪素粉末を、トナーの結着樹脂およびカーボ
ンブラック等の着色剤と混合する場合において、その分
散に長持間を要することや、製造したトナー粒子が凝集
しやすいといった問題が残るものであった。
【0005】また、トナーの流動性向上と帯電安定性を
図ることを目的として、トナー粒子に疎水性コロイダル
シリカを添加することも知られており、実用化されてい
る(例えば特公昭63−36499号などを参考のこ
と。)。このようなコロイダルシリカを添加した場合、
確かに流動性は向上するものの、前記と同様製造時の分
散に長持間を有し、またトナーの帯電特性は充分なもの
とはいえないものであった。すなわち、複写枚数が1〜
2万枚を越えると、カブリの増大や画像濃度の低下が見
られるという問題があった。この問題は高温多湿時に顕
著に生じる。さらにこのような疎水性コロイダルシリカ
はかなり硬質なものであるため、現像時に感光体表面を
傷付け易いといった問題もあった。
【0006】また例えば、架橋ポリメチルメタクリレー
ト、架橋ポリ(スチレン−メチルメタクリレート)、架
橋ポリ(ジビニルベンゼン)などの有機架橋粒子をトナ
ーに添加することも提唱されているが、このような有機
架橋粒子は比較的軟質なものであるため、キャリア汚染
が発生するという問題があった。
【0007】また、これら疎水性コロイダルシリカ、有
機架橋粒子のいずれもトナーの流動性、転写効率を十分
に改善できず改良の余地があり、トナー用添加剤として
適度な硬さを有し、かつ疎水性、すなわちコロナ帯電保
持率の高いものが求められていた。
【0008】さらに特開昭63−101854号には、
負の帯電特性を有するポリメチルシルセスキオキサン粉
末を含有するトナーが、また特開昭63−101855
号にはアミノ基含有シラン化合物で表面処理してなる正
の帯電特性を有するポリメチルシルセスキオキサン粉末
を含有するトナーがそれぞれ開示されている。このトナ
ーは、良好な帯電特性を有するものであるが、ポリメチ
ルシルセスキオキサンの機械的強度が低いため、流動性
が低下したり感光面が汚染され易くなり転写特性が悪く
なるという問題が残るものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、新規
な有機質−無機質複合体粒子、その製法および用途を提
供することを目的とするものである。本発明は、また、
硬度、強度、弾性および疎水性といった特性に優れた有
機質−無機質複合体粒子およびその製造方法を提供する
ものである。さらに本発明は、比較的高濃度でも凝集を
生じることなく、上記したような特性を有する微細粒子
を効率よく得ることのできる有機質−無機質複合体粒子
の製造方法を提供することを目的とする。本発明はさら
に、帯電安定性、流動性、転写特性等といった特性を向
上させることのできるトナー用添加剤およびこれを含有
してなる静電荷像現像用トナーを提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記一般
式(I)
【0011】
【化4】
【0012】(式中R1 は、C1 〜C20の有機基、Xは
加水分解性基、mは0〜3の整数である。なお、mが2
以上の場合は、複数のR1 は同一であっても異なっても
良く、また4−mが2以上の場合は複数のXは同一であ
っても異なっても良い。)で表される化合物およびその
誘導体からなる群から選ばれてなる少なくとも1種の加
水分解・縮合可能なシリコン化合物を酸の存在下で一部
ないし全部加水分解して加水分解物および/またはその
縮合物を得る加水分解工程と、前記加水分解物および/
またはその縮合物を塩基の存在下で重縮合する重縮合工
程を有し、この加水分解工程および重縮合工程のいずれ
か一方あるいは双方に、以下の一般式(II)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R2 はC1 〜C20の有機基、Yは
加水分解性基、n=0〜2の整数である。)で表される
基を有するポリマーを存在させてなる有機質−無機質複
合体粒子の製造方法により達成される。
【0015】本発明の有機質−無機質複合体粒子の製造
方法において、前記シリコン化合物と前記ポリマーとの
配合割合が、シリコン化合物100重量部に対してポリ
マー0.1〜100重量部であることが好ましい。ま
た、上記一般式(I)においてm=1の化合物R1 Si
3 の混合物であり、かつSiX4 1〜70モル%、R
1 SiX3 99〜30モル%の割合とされているもので
あることが好ましい。さらに、本発明の有機質−無機質
複合体粒子の製造方法において、上記ポリマーが、下記
一般式(III )で表わされる化合物及びその誘導体から
なる群から選ばれてなる少なくとも1種の加水分解・重
合可能なラジカル重合性基含有シリコン化合物を単独重
合又は共重合可能な有機単量体と共重合して得られたも
のであることが望ましい。
【0016】
【化6】
【0017】(式中R3 はラジカル重合性基を含有して
なるC2 〜C20の有機基、Yは加水分解性基、p=1〜
3の整数、なお、pが2以上の場合、複数のR3 の少な
くとも1つがラジカル重合性基を含有してなるC2 〜C
20の有機基であり、他はラジカル重合性基を含有しない
1 〜C20の有機基である。) 本発明の有機質−無機質複合体粒子の製造方法におい
て、前記酸が中和されることにより界面活性能を発揮す
るものであることが望ましい。さらに本発明の有機質−
無機質複合体粒子の製造方法において、得られる有機質
−無機質複合体粒子の平均粒子径が0.01〜2μmの
範囲にあることが好ましい。
【0018】さらに本発明は、上記に記載の製造方法に
よって得られた有機質−無機質複合体粒子である。ま
た、本発明は、前記有機質−無機質複合体粒子からなる
トナー用添加剤である。さらに本発明は、前記トナー用
添加剤を含有してなる静電荷像現像用トナーである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づき
より詳細に説明する。本発明の有機質−無機質複合体粒
子の製造方法において用いられるシリコン化合物は、一
般式(I)
【0020】
【化7】
【0021】(式中R1 は、C1 〜C20の有機基、Xは
加水分解性基、mは0〜3の整数である。なお、mが2
以上の場合は、複数のR1 は同一であっても異なっても
良く、また4−mが2以上の場合は複数のXは同一であ
っても異なっても良い。)で表される化合物およびその
誘導体からなる群から選ばれてなる少なくとも1種のも
のである。
【0022】この発明に用いる、前記一般式(I)で表
される化合物は、加水分解性基Xを1〜4個有するもの
であり、加水分解性基Xとしては、ハロゲン原子、アル
コキシ基、アシルオキシ基から選ばれる1価の基が好ま
しい。これらの加水分解性基は、水により加水分解し、
さらに縮合することによりポリシロキサンの生成が可能
であるためにこの発明に使用される。さらに前記一般式
(I)におけるXは、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基などといったC1 〜C5 のアルコキシ基であるこ
とが望ましい。Xが、C1 〜C5 のアルコキシ基である
と、このシリコン化合物を加水分解・重縮合した際に、
副産物として生じた化合物が系外に容易に除去可能であ
り、不純物として残存しにくいためである。
【0023】上記一般式(I)におけるR1 は、C1
20の有機基である。この有機基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基などといったC1 〜C20のアルキ
ル基;フェニル基、メチルフェニル基などといったC1
〜C20のアリール基(アルキルアリール基を含む);さ
らに、アクリロキシアルキル基、メタクリロキシアルキ
ル基、ビニル基、イソプロペニル基、1−アルケニル
基、またはイソアルケニル基などのラジカル重合性基を
含有してなるC2 〜C20などが含まれ、またさらにこれ
らはグリシドキシ基、メルカプト基、アミノ基などの置
換基を有していてもよい。さらに疎水性、すなわちコロ
ナ帯電保持率を高くできる点で、R1 は置換基を有して
いても良いC1 〜C10のアルキル基、アルケニル基、ア
リール基から選ばれる少なくとも一種であることが好ま
しい。
【0024】また前記一般式(I)におけるmが2の場
合、2個のR1 は互いに異なっていてもよいし、同じで
もよい。mが3の場合、3個のR1 は互いに異なってい
てもよいし、2個以上が同じでもよい。4−mが2の場
合、2個のXは互いに異なっていてもよいし、同じでも
よい。4−mが3の場合、3個のXは互いに異なってい
てもよいし、2個以上が同じでもよい。4−mが4の場
合、4個のXは互いに異なっていてもよいし、2個以上
が同じでもよい。
【0025】この発明に用いられる前記一般式(I)で
表わされる化合物の具体例としては、例えば以下のよう
なものがある。上記一般式(I)におけるm=0で示さ
れる化合物は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジメトキシジエトキシシラン等のテトラアルコ
キシシラン化合物;テトラアセトキシシラン等のテトラ
アシルオキシシラン化合物等である。
【0026】上記一般式(I)におけるm=1で示され
る化合物は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピ
ルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミ
ノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
1−ヘキセニルトリメトキシシラン、1−オクテニルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メ
チルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリアセトキシシラ
ン等のオルガノトリアルコキシシラン化合物、オルガノ
トリアシルオキシシラン化合物等である。
【0027】上記一般式(I)におけるm=2で示され
る化合物は、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシ−
3−グリシドキシプロピルメチルシラン、ジメトキシジ
フェニルシラン、ジアセトキシジメチルシラン、ジフェ
ニルジメトキシシラン、ビス(γ−アクリロキシプロピ
ル)ジメトキシシラン、ビス(γ−メタクリロキシプロ
ピル)ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
エチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
エチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルエ
チルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルエチ
ルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、フ
ェニルメチルジアセトキシシラン等のジオルガノジアル
コキシシラン化合物、ジオルガノジアシルオキシシラン
化合物等である。
【0028】上記一般式(I)におけるm=3で示され
る化合物は、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエ
トキシシラン、トリス(γ−アクリロキシプロピル)メ
トキシシラン、トリス(γ−アクリロキシプロピル)エ
トキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピル)
メトキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピ
ル)エトキシシラン、ビス(γ−アクリロキシプロピ
ル)ビニルメトキシシラン、ビス(γ−メタクリロキシ
プロピル)ビニルメトキシシラン、γ−アクリロキシプ
ロピルジエチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロ
ピルジエチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルジエチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルジエチルエトキシシラン、アセトキシトリメチルシ
ラン等のトリオルガノアルコキシシラン化合物、トリオ
ルガノアシルオキシシラン化合物等である。
【0029】これら化合物の誘導体とは、例えば一般式
(I)で表される化合物の有する一部のX基がβ−ジカ
ルボニル基および/または他のキレート化合物を形成し
得る基で置換された化合物、一般式(I)で表される化
合物および/またはそのキレート化合物を部分的に加水
分解・縮合して得られた低縮合物等が挙げられる。
【0030】本発明においては、これらのシリコン化合
物のうち上記一般式(I)においてm=0の化合物Si
4 、および/または上記一般式(I)においてm=1
の化合物R1 SiX3 を主として用いることが、望まし
く、さらにはR1 SiX3 を必須とすることが、所望す
る硬度、機械的強度、疎水性等の特性を得られる有機質
−無機質複合体粒子に付与する上から望ましく、特にこ
のシリコン化合物がSiX4 とR1 SiX3 との混合物
であり、かつSiX4 1〜70モル%、R1 SiX3
9〜30モル%の割合で配合されていることが好まし
い。
【0031】また、一般式(I)で表されるシリコン化
合物のうち、m=0の化合物SiX4 として特に好まし
くは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
あるいはこれらの低縮合物等であり、またm=1の化合
物R1 SiX3 としては、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、あるいはこれらの低縮合物等である。
【0032】なお、正の帯電特性を有する有機質−無機
質複合体粒子を得ようとする場合には、一般式(I)で
表されるシリコン化合物の一部ないし全部として、R1
がアミノ基含有有機基である(なお、mが2以上の場合
は、少なくとも1つがアミノ基含有有機基であればよ
く、他はアミノ基を有しない有機基であってもよい。)
ものを用いることが好ましい。アミノ基を含有するシリ
コン化合物(A)の例としては、3−(2−アミノエチ
ルアミノプロピル)ジメトキシジメチルシラン、3−ウ
レイドプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルト
リエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロ
ピル)トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキ
シシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、N−フェニ
ル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェ
ニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙
げられる。
【0033】一方、この発明に用いる、次の一般式(I
I)
【0034】
【化8】
【0035】(式中、R2 はC1 〜C20の有機基、Yは
加水分解性基、n=0〜2の整数である。)で表される
基を有するポリマーは、有機ポリマー骨格に結合した珪
素原子が加水分解性基Yを1〜3個有するものである。
一般式(II)で表される基は、ポリマー中に好ましくは
2個以上、より好ましくは3個以上、さらに好ましくは
5個以上含有されている方が、粒子にポリマーが取込ま
れ易いので好ましい。
【0036】加水分解性基Yとしては、好ましくは、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基から選ばれ
る1価の基である。これらの加水分解性基は、水により
加水分解し、さらに縮合することによりポリシロキサン
の生成が可能である。さらに前記一般式(II)における
Yは、前記一般式(I)におけるXと同様に、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基などといったC1 〜C5
のアルコキシ基であることが望ましい。Yが、C1 〜C
5 のアルコキシ基であると、前述したシリコン化合物と
この一般式(II)で表わされる基を有するポリマーとが
共加水分解・重縮合した際に、副産物として生じた化合
物が系外に容易に除去可能であるためである。
【0037】また上記一般式(II)におけるR2 は、前
記一般式(I)におけるR1 と同様に、C1 〜C20の有
機基である。この有機基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基などといったC1 〜C20のアルキル基;
フェニル基、メチルフェニル基などとC1 〜C20のアリ
ール基(アルキルアリール基を含む);さらに、アクリ
ロキシアルキル基、メタクリロキシアルキル基、ビニル
基、イソプロペニル基、1−アルケニル基、またはイソ
アルケニル基などのラジカル重合性基を含有してなるC
2 〜C20などが含まれ、またさらにこれらはグリシドキ
シ基、メルカプト基、アミノ基などの置換基を有してい
てもよい。
【0038】前記一般式(II)におけるnが2の場合、
2個のR2 は互いに異なっていてもよいし、同じでもよ
い。3−nが2の場合、2個のYは互いに異なっていて
もよいし、同じでもよい。3−nが3の場合、3個のY
は互いに異なっていてもよいし、2個以上が同じでもよ
い。
【0039】さらに上記一般式(II)で表される基を有
するポリマーは、当該基を有するものであり、かつ有機
ポリマー骨格を含むものであれば、ポリマーの分子量、
組成、主鎖・側鎖・分岐鎖・架橋鎖といった骨格構造、
官能基の有無などに限定されない。有機ポリマー骨格
は、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリオレフ
ィンおよびポリエステルなどから選ばれる少なくとも1
つである。好ましい有機ポリマー骨格は、繰返し単位−
C−C−から構成される主鎖を有するもの(以下では、
「ビニル系ポリマー」ということがある)である。
【0040】さらに、このような一般式(II)で表わさ
れる基を有するポリマーとしては、下記一般式(III )
で表わされる化合物及びその誘導体からなる群から選ば
れてなる少なくとも1種の加水分解・重合可能なラジカ
ル重合性基含有シリコン化合物を単独重合又は共重合可
能な有機単量体と共重合して得られたものであることが
望ましい。
【0041】
【化9】
【0042】(式中R3 はラジカル重合性基を含有して
なるC2 〜C20の有機基、Yは加水分解性基、p=1〜
3の整数、なお、pが2以上の場合、複数のR3 の1つ
がラジカル重合性基を含有してなるC2 〜C20の有機基
であり、他はラジカル重合性基を含有しないC1 〜C20
の有機基である。) 加水分解性基Yとしては、前記一般式(II)におけると
同様のものである。
【0043】また上記一般式(III )におけるR3 は、
アクリロキシアルキル基、メタクリロキシアルキル基、
ビニル基、イソプロペニル基、1−アルケニル基、また
はイソアルケニル基などのラジカル重合性基を含有して
なるラジカル重合性基を含有してなるC2 〜C20の有機
基であるが、好ましくは以下の一般式で表わされる基の
いずれかであることが望ましい。
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】(式中R4 は水素またはメチル基であり、
またR5 はC1 〜C10のアルキレン基である。)
【0047】
【化12】
【0048】(式中R6 は水素またはメチル基であり、
またR7 はフェニレン基またはC1 〜C10のアルキレン
基である。) なお、上記一般式(III )において、pが2以上の場
合、複数のR3 の1つがラジカル重合性基を含有してな
るC2 〜C20の有機基であり、他はラジカル重合性基を
含有しないC1 〜C20の有機基、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基などといったC1 〜C20のアルキル
基;フェニル基、メチルフェニル基などとC1 〜C20
アリール基(アルキルアリール基を含む)である。また
さらにこれらはグリシドキシ基、メルカプト基、アミノ
基などの置換基を有していてもよい。また、前記一般式
(II)における4−pが2以上の場合、複数のYは互い
に異なっていても、また同一であってもよい。
【0049】一般式(III )で表される化合物として
は、具体的には例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリアセトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルエチルジメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルエチルジメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルジエチルメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルジエチルエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルジエチルメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルジエチルエトキシシラ
ン、1−ヘキセニルトリメトキシシラン、1−オクテニ
ルトリメトキシシランなどが例示でき、このうち特に好
ましくは、R3 が前記一般式(a)、(b)、(c)で
表わされる基のいずれかを有しかつp=1であるもので
あり、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
1−ヘキセニルトリメトキシシランなどである。
【0050】またこのような、一般式(III)で表される
化合物およびその誘導体からなる加水分解・縮合可能な
ラジカル重合性基含有シリコン化合物と共重合可能な有
機単量体としては、特に限定されるものではないが、例
えば、アクリル酸やメタクリル酸等の不飽和カルボン
酸;アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、
クロトン酸エステル類、イタコン酸エステル類、マレイ
ン酸エステル類、フマール酸エステル類等の不飽和カル
ボン酸エステル類;アクリルアミド類;メタクリルアミ
ド類;スチレン、α−スチレン等の芳香族ビニル化合物
類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル等の
ハロゲン化ビニル化合物等のビニル化合物類などが挙げ
られ、これらの一種または二種以上を使用しても良い。
中でもアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル
類、芳香族ビニル化合物類、ビニルエステル類が好まし
い。
【0051】一般式(III)で表される化合物およびその
誘導体からなる加水分解・縮合可能なラジカル重合性基
含有シリコン化合物と共重合させる場合における有機単
量体の配合割合は、全単量体の1〜50モル%程度が適
当である。
【0052】なお、正の帯電特性を有する有機質−無機
質複合体粒子を得ようとする場合には、一般式(II)で
表される基を有するポリマーの一部ないし全部として、
前記シリコン化合物(A)について述べたと同様に、そ
の骨格中にアミノ基、ウレイド基等の正帯電性特性基を
有するものを用いることが好ましい。
【0053】しかして、本発明の有機質−無機質複合体
粒子の製造方法は、上記一般式(I)で表される化合物
ないしその誘導体からなる群から選ばれてなる少なくと
も1種の加水分解・縮合可能なシリコン化合物を酸の存
在下で一部ないし全部加水分解して加水分解物および/
またはその縮合物を得る加水分解工程と、前記加水分解
物および/またはその縮合物を塩基の存在下で重縮合す
る重縮合工程を有し、この加水分解工程および重縮合工
程のいずれか一方あるいは双方に、上記一般式(II)で
表される基を有するポリマーを存在させるものである。
このように本発明においては、酸の存在下で加水分解を
行なうため、高濃度でも加水分解工程において凝集せず
に微細粒子が得られ易いものである。
【0054】ここで、前記シリコン化合物と前記ポリマ
ーの配合割合としては、シリコン化合物100重量部に
対して、ポリマー0.1〜100重量部、より好ましく
は0.2〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜30
重量部の割合であることが好ましい。ポリマーが0.1
重量部未満では、得られる粒子の機械的強度が十分なも
のとならず、一方、100重量部を越えると、得られる
粒子が凝集する虞れがあるためである。
【0055】第1工程の加水分解工程は、過剰の水に触
媒となる酸を溶解させて水溶液として行なう。加水分解
工程において用いられる酸触媒としては、例えば、塩
酸、硝酸、硫酸、炭酸等の無機酸、蟻酸、酢酸、プロピ
オン酸、モノクロロ酢酸、シュウ酸、クエン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸、ラウリル硫酸、ラウリン酸、ス
テアリル酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が例示
できるが、このうち、ドデシルベンゼンスルホン酸、ラ
ウリル硫酸、ラウリン酸、ステアリル酸などといった酸
が、中和されることにより界面活性能を発揮するもので
あることから望ましい。なお、少量で加水分解の反応速
度を挙げ、かつ生成した加水分解物の部分縮合反応を抑
制する面からはドデシルベンゼンスルホン酸、ラウリル
硫酸といった強酸が好ましい。
【0056】また、溶媒中には、水や酸触媒以外の有機
溶剤が存在していてもよい。有機溶剤の具体例として
は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t
−ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のアル
コール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル等のエステル類、イソオクタン、シクロ
ヘキサン等の(シクロ)パラフィン類、ジオキサン、ジ
エチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素類等が単独で、または、混合して用い
られる。
【0057】この加水分解工程は、例えば、上記した一
般式(I)で表されるシリコン化合物および必要に応じ
て添加される一般式(II)で表される基を有するポリマ
ーまたはその有機溶剤溶液を、水を含む媒体に添加し、
0〜100℃、好ましくは0〜70℃の範囲で30分〜
100時間攪拌することによって行われる。また、この
加水分解工程において、一般式(I)で表されるシリコ
ン化合物および必要に応じて添加される一般式(II)で
表される基を有するポリマーの合計濃度については10
〜80重量%、水濃度については10〜80重量%、酸
触媒濃度については0.001〜1重量%が好ましく用
いられる。
【0058】また第2工程の重縮合工程は、塩基の水溶
液またはこれと有機溶剤の混合液中で行なわれるが、第
2工程においては、有機溶剤を併用することが凝集を抑
えて微小な複合体粒子を得ることができる点で好まし
い。この第2工程では、塩基の水溶液またはこれと有機
溶剤の混合液を反応容器に仕込んだ後、この反応容器内
に第1工程で得られた加水分解物および/またはその縮
合物の水溶液、若しくはこの水溶液をさらに水および/
または有機溶剤で希釈した溶液を添加し、さらに必要に
応じてこれに一般式(II) で表わされる基を有するポリ
マーを添加して、第1工程で得られた加水分解物および
/またはその縮合物(ならびに必要に応じて添加された
前記ポリマー)を塩基と接触させることにより縮合反応
を行なうものである。なお、塩基の水溶液への第1工程
で得られた加水分解物および/またはその縮合物の水溶
液の添加方法、添加速度は特に限定されず、使用したシ
リコン化合物の種類、塩基の水溶液の組成、特に有機溶
剤の有無等によって適宜決定される。
【0059】加水分解工程において得られた加水分解物
および/またはその縮合物を重縮合する重縮合工程にお
いて用いられる塩基触媒としては、アンモニア、尿素、
モノメチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン
等の有機アミン類、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウムなどのアルカリ金属ないしアルカリ土類金属
の水酸化物等を用いることができるが、このうち、アン
モニア、有機アミン類が、得られる粒子の用途を制限す
るような微量の不純物を残さないことから望ましく、特
に毒性が低く、除去が容易なことからアンモニアが好ま
しい。
【0060】この重縮合工程において、水濃度について
は10〜99重量%、塩基触媒濃度については0.01
〜10重量%、反応温度は0〜50℃の範囲が好ましく
用いられる。
【0061】このようにして上記一般式(I)で表され
る化合物ないしその誘導体からなる群から選ばれてなる
少なくとも1種の加水分解・縮合可能なシリコン化合物
と、上記一般式(II)で表される基を有するポリマーと
が、共加水分解・重縮合してして生成した有機質−無機
質複合体粒子を、瀘過、遠心分離、減圧濃縮、噴霧乾
燥、瞬間真空乾燥等の従来公知の方法を用いてスラリー
より単離し、場合により洗浄を行なった後、空気中また
は窒素雰囲気中800℃以下の温度、好ましくは100
〜600℃の温度、更に好ましくは150〜500℃の
温度、最も好ましくは200〜450℃の温度で乾燥お
よび焼成のための熱処理を施すことにより、適当な帯電
特性、ならびに適当な硬さ、機械的強度等を有する本発
明に係る有機質−無機質複合体粒子が得られる。
【0062】このようにして得られる有機質−無機質複
合体粒子は、有機ポリマー骨格と、前記有機ポリマー骨
格中の少なくとも1個の炭素原子が直接珪素原子に結合
した有機珪素を分子内に有するポリシロキサン骨格とを
含む有機質−無機質複合体粒子となる。
【0063】ポリシロキサン骨格は、粒子の硬度を上げ
る役割を果たし、有機ポリマー骨格は機械的強度(粒子
の破壊強度)を上げる役割を果たす。ポリシロキサン骨
格と有機ポリマー骨格の両方を有するため、該粒子を例
えば、トナー用添加剤として使用した場合、感光面の汚
染を抑制し流動性、転写性等が向上する。特に、本発明
の製造方法においては、上記一般式(I)で表わされる
シリコン化合物に、一般式(II)で表わされる基を有す
るポリマーを併用したものであるため、弾性、機械的強
度、疎水性等のより優れた向上が望めるものである。
【0064】一方、ポリシロキサン骨格のみの粒子、例
えばポリメチルシルセスキオキサン粒子を用いたトナー
では、機械的強度が小さいため、感光面が汚染され易く
なり逆に流動性、転写性等が低下する。また有機ポリマ
ー骨格のみの粒子、例えばポリメチルメタクリレート系
粒子を用いたトナーでは、粒子の硬度が低いため、感光
面が汚染され易くなり、流動性、転写性が低下する。ま
た一般に該粒子では帯電保持率が低いため得られたトナ
ーの帯電特性は不安定である。
【0065】なお、上記有機ポリマー骨格とは、有機ポ
リマーに由来する主鎖・側鎖・分岐鎖・架橋鎖のうちの
少なくとも主鎖を含むものであり、有機ポリマーの分子
量、組成、構造、官能基の有無などに限定されない。
【0066】また、本発明でいうポリシロキサン骨格と
は、次式
【0067】
【化13】
【0068】で表されるシロキサン単位が連続的に化学
結合して、三次元ネットワークを構成したものである。
【0069】本発明に係るこの有機質−無機質複合体粒
子において、前記ポリシロキサン骨格を構成するSiO
2 量が10重量%以上、好ましくは25〜95重量%、
さらに好ましくは30〜85重量%であることが望まれ
る。前記ポリシロキサン骨格を構成するSiO2 量が1
0重量%未満であると、帯電特性や機械的強度が充分な
ものとはならず、またこの有機質−無機質複合体粒子を
添加した静電荷像現像用トナーのクリーニング特性が所
望のものとならない虞れがあるためである。なお、Si
2 量が例えば、95重量%を越えるというように極端
に大きいものであると、外圧に対して変形できず割れや
すいものとなり、かつ帯電量が安定しなかったり、また
帯電保持率が低くなる虞れがある。
【0070】本発明において得られる有機質−無機質複
合体粒子の形状は、球状が好ましい。さらに、本発明に
おいて得られる有機質−無機質複合体粒子の平均粒子径
は、0.01〜2μmの範囲、より好ましくは0.03
〜1μm、さらに好ましくは0.05〜0.5μm未満
の範囲にあることが望ましい。平均粒子径が0.01μ
mよりも極端に小さいものであると、凝集し易いため、
トナーの流動性が低下する虞れがあり、一方、2μmよ
りも極端に大きいものであると、トナーの流動性が低下
する虞れが高いためである。
【0071】ここで上記したように、一般式(I)で示
されるシリコン化合物および一般式(II)で示される基
を有するポリマーを共加水分解・重縮合して得られた有
機質−無機質複合体粒子は、一般には(すなわち、上記
したようにシリコン化合物およびポリマーとしてアミノ
基のような正帯電性特性基を有するものを用いた場合以
外は)負の帯電特性を有する。この有機質−無機質複合
体粒子は、そのままで、例えば、電荷制御、流動性付与
等のためのトナー用添加剤等として用いることができる
が、この有機質−無機質複合体粒子表面に残存する水酸
基の処理や負の帯電量を調節するために、さらにオルガ
ノトリアルコキシシランやヘキサメチルジシラザンなど
の珪素化合物又はテトラブチルチタネートなどのチタン
化合物あるいはこれらの加水分解・縮合物で表面処理を
行なうことができる。
【0072】一方、正の帯電特性を有する本発明に係る
有機質−無機質複合体粒子を得ようとする場合には、上
記したように一般式(I)で示されるシリコン化合物お
よび/または一般式(II)で示される基を有するポリマ
ーの一部ないし全部として、アミノ基のような正帯電性
特性基を有するものを用いることが考えられる。
【0073】あるいはまた、上記のごとく共加水分解・
重縮合して得られた有機質−無機質複合体粒子を表面処
理剤で後処理して正帯電特性を付与することも可能であ
る。表面処理剤としては、上記したようなアミノ基含有
シラン化合物、アルミニウムエチレート、アルミニウム
イソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレ
ート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロ
ピレートなどのアルミニウム化合物および/またはその
部分加水分解・縮合物などを挙げることができる。
【0074】上記表面処理剤で後処理する方法として
は、前記のごとく共加水分解・重縮合して得られた有機
質−無機質複合体粒子の表面が、上記の表面処理剤で被
覆された状態にすることができるものであれば、どのよ
うな方法によってもよく、例えば、有機質−無機質複合
体粒子を適当な容器中に投入し、次いで表面処理剤を投
入したのち、攪拌しながら室温(25℃±5℃)〜20
0℃程度の温度で10分〜5時間混合し、接触させるこ
とにより行なうことができる。この場合に、表面処理剤
をメタノールなどのアルコール溶液としたのち、これを
徐々に滴下しながら混合・接触を行なうことによりさら
に均一に処理できる。なお、有機質−無機質複合体粒子
の表面に吸着させる表面処理剤の量は、付与しようとす
る帯電量に応じて表面処理剤の種類や処理時間及び有機
質−無機質複合体粒子の粒径等を適宜選択することによ
り調整することができる。このようにして表面処理した
のち、被処理物を例えばアルコール等で洗浄処理するこ
とにより不要物を除去して後処理された有機質−無機質
複合体粒子を得ることができる。
【0075】また、帯電保持率は、例えばこの複合体粒
子をトナー用添加剤として用いた場合にトナーの帯電特
性が向上する点で高い方が好ましく、具体的には後述す
る測定方法により、チャージ5分後の帯電保持率が30
%以上、好ましくは40%以上、更に好ましくは50%
以上である。
【0076】本発明の製造方法によって得られる有機質
−無機質複合体粒子は、例えば、静電荷像現像用トナー
用添加剤として用いることができる。当該トナーは、こ
のようにして得られる特定の有機質−無機質複合体粒子
からなるトナー用添加剤を含有してなるものであり、バ
インダーとなる結着用樹脂剤および着色剤を必須成分と
して含み、これ以外に、必要に応じて、オフセット防止
剤、電荷制御剤等の通常のトナーに常用される添加剤が
適宜配合されていてもよい。さらに、一成分系現像剤と
する場合には公知のように磁性微粒子が添加される。こ
のようなトナーの平均粒径としては、特に限定はない
が、1〜25μm、より好ましくは3〜20μm程度が
適当である。
【0077】このようなトナーにおける本発明に係る有
機質−無機質複合体粒子からなるトナー用添加剤の含有
量は、特に限定されるものではないが、例えば、0.0
1〜20重量%、好ましくは0.03〜10重量%、更
に好ましくは0.05〜5重量%程度である。この含有
量が0.01重量%未満であると、流動性、転写特性が
劣り、一方、20重量%を越えるものであると、定着
性、転写性、流動性等の特性が低下してしまうと共に、
トナーの調製が困難となるためである。
【0078】本発明に係る静電荷像現像用トナーの製法
としては、前記手順で得られるトナー用添加剤を含有す
るものであれば特に限定されるものではなく、粉砕法、
懸濁重合法および乳化重合法などの各種の製法が用いら
れ得る。また、トナー用添加剤の添加方法としても、ト
ナー粒子内部に添加する、いわゆる内添の形態であって
も、あるいはトナー粒子の表面部位に付着ないし添加す
る、いわゆる外添の形態であってもよい。しかしなが
ら、長期にわたって良好な流動性、転写特性、帯電特性
を有するトナーとするにはトナー粒子の表面に当該トナ
ー用添加剤が存在する必要があり、その結果感光面での
流動性、汚れ抑制による転写特性等が向上する。
【0079】さらに本発明に係る静電荷像現像用トナー
に用いられ得る結着用樹脂剤および着色剤、その他、オ
フセット防止剤、磁性微粒子としては、特に限定される
ものではなく、従来トナーの分野において使用されてい
る各種のものを用いることができる。従って、以下に何
ら限定されるものではないが、結着用樹脂剤としては、
例えば、スチレン系ポリマー、(メタ)アクリル酸ない
し(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー、ポリオレフ
ィン系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタ
ン系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、エポキシ系ポリ
マー等などが1種または複数種組合せて用いられる。ま
た着色剤としては、カーボンブラック、フタロシアニン
系顔料、アゾ系顔料・染料、ニグロシン系染料、体質顔
料等が1種または複数種組合せて用いられ、磁性微粒子
としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属粉
末、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の微粒子
が用いられる。なお、カーボンブラックなどの着色剤
は、親水性ポリマーなどのグラフト処理等により表面改
質されているものがトナー粒子中での高い分散性を得る
ことができるために望まれる。また、オフセット防止剤
としては、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、カルナ
ウバワックス等の天然ワックス等が用いられ得る。
【0080】このように本発明に係わる静電現像用トナ
ーにおいては、前記有機質−無機質複合体粒子からなる
トナー用添加剤を配合することにより、良好な流動性、
転写特性、帯電特性を有し、光導伝体上に形成された静
電荷像をカブリのない鮮明な画像に現像し得るものとな
る。
【0081】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、実施例における平均粒子径、SiO2
含有率、コロナ帯電減衰は以下の方法で測定した。
【0082】・平均粒子径 電子顕微鏡撮影像の任意の粒子100個の粒子径(X)
を実測して次式により求めた。
【0083】
【数1】
【0084】・SiO2 含有率 粒子5gを精秤して坩堝に採取し、空気中1000℃で
焼成した後の残渣量を精秤して、酸化物含有率を重量分
析で求めた。
【0085】・チャージ5分後の帯電保持率 特願平5−246835号あるいは特願平6−2206
58号に記載されている原理に基づいたコロナ帯電特性
測定装置を使用して、以下の方法で求めた。なおその原
理も以下に示す。
【0086】(原理)チャージ後の5分後の帯電保持率
とは、図1に示す装置により測定された値である。図1
に示すように、コロナ帯電特性測定装置1は、被処理粉
体をコロナ放電によって帯電させ表面電位を検出する測
定部と、被処理粉体を搬送する搬送部と、この装置を制
御する制御部とを備えている。装置1の構成要素は、ケ
ーシング2A、2B、2C、2Dに取り付けまたは収容
されている。
【0087】測定部は、高電圧調整用スライダック1
0、ネオントランス11、高電圧表示用電圧計13、コ
ロナ放電電極30、表面電位検出器31、高電圧用ダイ
オード32を備えている。
【0088】ネオントランス11の一次側(入力側)に
は、高電圧調整用スライダック10が電気的に接続され
ている(図4参照)。スライダック10は、左下側に位
置するケーシング2Aの内部に配設されている。ネオン
トランス11は、左上側に位置するケーシング2Bの内
部に配設されている。
【0089】外部電源からの電圧がスライダック10を
通ってネオントランス11の一次側に入力しているとき
には、二次側に、トランス11の変圧比に応じて昇圧さ
れた高電圧(例えば数kV)が出力する。外部電源から
電力が入力しているときには高電圧表示用ランプ14が
点灯し、外部電源からの入力がないときにはランプ14
が消灯する。トランス11の二次側から電力が出力して
いるときには高電圧表示用ランプ15が点灯し、二次側
からの出力がないときにはランプ15が消灯する。ラン
プ14,15と電圧計13とは、ケーシング2Bの前面
壁に設けられている。この前面壁は、内部のトランス1
1が見えるように、図示されていない。電圧計13は、
ネオントランス11の一次側の電圧値を測定し、この一
次側の電圧値に変圧比を乗じた値を二次側の電圧値とし
て表示するように目盛られている。コロナ放電電圧は、
電圧計13の表示値を使って、スライダック10で高精
度に調整される。
【0090】コロナ放電電極30は、真下に放電するよ
うに、装置1の中央のケーシング2Dの内部において搬
送部の走路中央付近上部に設置されている。
【0091】ダイオード32は、ケーシング2Dの上面
壁の外側に配備されていて、順方向のダイオード32A
と逆方向のダイオード32Bとを有し、スイッチ(図示
されず)によりいずれか一方のダイオードがコロナ放電
電極30とネオントランス11の二次側との間に電気的
に接続されるようになっている。このスイッチにより、
被処理粉体22の電荷の極性が選択される。ダイオード
32Aが接続されている時には、被処理粉体22のが正
に帯電する。ダイオード32Bが接続されている時に
は、被処理粉体22が負に帯電する。
【0092】表面電位検出器31は、ケーシング2Dの
内部の、搬送部の走路一端寄り上部に設置されていて、
この下端に振動電極(図示されない)を有する。表面電
位検出器31は、この振動電極を介して被処理粉体22
の表面電位を間接的に測定する。
【0093】搬送部は、装置のほぼ中央に設けられた搬
送機構20により構成される。搬送機構20は、図2に
示すように、搬送床27と、搬送台24と、移動用ワイ
ヤ26と、駆動モータ28と、2本のレール49,50
とを備えている。
【0094】搬送床27は、ケーシング2D内の底面上
に設置されている。搬送床27上には、2本のレール4
9,50が平行に敷設されて走路を形成している。
【0095】搬送台24は、上面に被処理粉体22を載
置するものであり、下面に取付けられた車輪24aがレ
ール49,50上の正逆に転がることにより走路を往復
移動する。
【0096】移動用ワイヤ26は、搬送床27の上下を
通る閉ループを形成しており、搬送台24に取付けら
れ、走路上を通り走路両面に設置された滑車に掛けられ
ている。
【0097】駆動モータ28は、ケーシング2Aの上面
壁に取付けられており、ワイヤ26を往復移動させる。
駆動モータ28は、この例においてはステッピングモー
タであるが、交流あるいは直流のサーボモータでも適用
可能である。
【0098】走路他端上部のケーシング2D上面壁に
は、被処理粉体22を搬送台24に載置したり、あるい
は、搬送台24から取出すための開閉可能な取出し口3
が設けられている。
【0099】制御部は、図3に示すように、コントロー
ルボックス40、取出し口位置検出器51、コロナ放電
位置検出器52、測定位置検出器53、搬送制御回路5
5、放電制御回路56、表面電位検出回路57を備えて
いる。
【0100】コントロールボックス40は、装置1のほ
ぼ右下部のケーシング2C内部に配設されており、電源
スイッチ41、電源スイッチ41の作動状態を表示する
電源ランプ42、コロナ放電電極30に電圧を印加する
ための高電圧用スイッチ43、高電圧用スイッチ43の
作動状態を表示する表示ランプ44、搬送台24を図示
右方向に移動させる場合に操作する操作スイッチ45、
操作スイッチ45の動作状態を表示する表示ランプ4
6、搬送台24を図示左方向に移動させる場合に操作す
る操作スイッチ47、操作スイッチ47の動作状態を表
示する表示ランプ48を有しており、オペレータにより
操作される。
【0101】取出し口位置検出器51は、走路他端のレ
ール49(または50)横に設けられたセンサであり、
搬送台24が取出し口3の下(原位置)に位置するとき
に位置検出信号を出力する。
【0102】コロナ放電位置検出器52は、走路中央の
レール49(または50)横に設けられたセンサであ
り、搬送台24がコロナ放電電極30の真下に位置する
ときに位置検出信号を出力する。
【0103】制御部は、搬送制御ブロック59、放電制
御ブロック60、測定制御ブロック61に分けられる。
【0104】搬送制御ブロック59は搬送制御回路55
を備えている。搬送制御回路55は、コントロールボッ
クス40からの搬送信号により駆動モータ28の回転方
向および回転速度を制御する。搬送信号は、操作スイッ
チ45または操作スイッチ47がON側に操作されたと
きに出力される。駆動モータ28は、搬送信号によりワ
イヤ26を移動させることにより、搬送台24を移動さ
せる。
【0105】放電制御ブロック60は放電制御回路56
を備えている。放電制御回路56は、高電圧用スイッチ
43のON操作によってコロナ放電信号を出力し、トラ
ンス11の一次側に電圧を入力させコロナ放電電極30
よりコロナ放電を出力させる。放電制御回路56には、
取出し位置検出器51とコロナ放電位置検出器52と表
面電位測定位置検出器53とから位置検出信号が入力す
る。コロナ放電信号を出力している放電制御回路56
は、検出器51および検出器53からの位置検出信号が
入力しない場合のみ、検出器52から位置検出信号が入
力した後、検出器52からの位置検出信号が入力しなく
なるとコロナ放電を停止する。このため、コロナ放電し
ているコロナ放電電極30は、この真下を搬送台24が
通過した直後に、コロナ放電を停止する。
【0106】測定制御ブロック61は、表面電位測定位
置検出器53と表面電位検出回路57とレコーダ58と
を備えている。表面電位検出回路57は、検出器53か
らの位置検出信号が入力していることを条件として、表
面電位検出器31からの表面電位信号を検出する。レコ
ーダ58は、検出された表面電位信号を時系列で表面電
位として記録する。この記録は、検出器51および52
からの位置検出信号が入力しておらず、かつ、検出器5
3からの位置検出信号が入力しているとき、つまり、搬
送台24が表面電位検出器31の位置にあるときに行わ
れる。
【0107】以上のようなコロナ帯電特性測定装置は、
次のように動作させて帯電保持率を測定する(図4参
照)。まず、電源スイッチ41をON操作する。高電圧
用スイッチ43と搬送スイッチ45・47とはOFF状
態にしておく。取出し口3をあけて取出し口3の下に位
置する搬送台24に被処理粉体22を載置した後、取出
し口3を閉じて操作スイッチ47をON側に操作する。
搬送制御回路55は、スイッチ47のON操作によって
出力される搬送信号を受けて駆動モータ28を所定の方
向に回転させる。これによって移動用ワイヤ26が駆動
されて搬送台24が左側に移動し(図4の(A)参
照)、取出し位置検出器51が位置検出信号を出力しな
くなる。
【0108】左側に移動した搬送台24が、コロナ放電
していないコロナ放電電極30の下を通過して(図4の
(B)参照)、図4の(C)に示すように表面電位検出
器31の真下に達したときに表面電位測定位置検出器5
3が位置検出信号を出力し、搬送制御回路55には搬送
信号が入力しなくなり、搬送台24が表面電位検出器3
1の真下で自動停止する。このとき、表面電位測定位置
検出器53が位置検出信号を出力し、検出器51および
52が位置検出信号を出力せず、表面電位検出器31は
被処理粉体22の表面電位信号を出力し、表面電位検出
回路57が表面電位信号を検出する。レコーダ58は、
検出された表面電位信号を成形後の表面電位A(V)と
して記録する。搬送台24の取出し位置から表面電位測
定位置までの移動時間は1秒間以内である。
【0109】この記録が行われた後に、オペレータが操
作スイッチ45をON側に操作する。搬送制御回路55
は、スイッチ45のON操作によって出力される搬送信
号を受けて駆動モータ28を所定の方向に回転させる。
これによって移動用ワイヤ26が駆動されて搬送台24
が右側に移動し、表面電位測定位置検出器53が位置検
出信号を出力しなくなる。右側に移動した搬送台24
が、コロナ放電していないコロナ放電電極30の下を通
過して、図4の(A)に示すように取出し口3の真下に
達したとき、取出し位置検出器51が位置検出信号を出
力し、搬送制御回路55には搬送信号が入力しなくな
り、搬送台24が取出し口3の真下で自動停止する。
【0110】次に、ネオントランス11の二次側の出力
電圧が3.6kVになるように、一次側の入力電圧をス
ライダック10で調整する。また、スイッチ(図示され
ず)により、順方向のダイオード32A(または逆方向
のダイオード32B)をコロナ放電電極30とネオント
ランス11の二次側との間に電気的に接続して、被処理
粉体22の電荷の極性を選択し、高電圧用スイッチ43
をON側に操作する。この操作が行われた後に、オペレ
ータが操作スイッチ47をON側に操作することによ
り、搬送台24が左側へ移動し始める。搬送台24がコ
ロナ放電しているコロナ放電電極30の真下を通過する
(図4の(B)参照)とき、被処理粉体22がコロナ放
電の中を通り、選択された極性に瞬時に帯電する。搬送
台24がコロナ放電電極30の真下を通過したときだ
け、コロナ放電位置検出器52だけが位置検出信号を出
力する。この後、高電圧用スイッチ43は自動的にOF
Fになり、コロナ放電が終了する。
【0111】コロナ放電電極30の真下を通過した搬送
台24が、図4の(C)に示すように表面電位検出器3
1の真下に達したときには、取出し位置検出器51とコ
ロナ放電位置検出器52とが位置検出信号を出力せず表
面電位測定位置検出器53だけが位置検出信号を出力す
る。この位置検出信号の出力により、搬送制御回路55
に搬送信号が入力しなくなって表面電位検出器31の真
下で自動停止するとともに、表面電位検出器31が振動
電極を介して検出した被処理粉体22の表面電位信号を
出力し、表面電位検出回路57が表面電位信号を検出
し、レコーダ58はこの検出される表面電位信号を被処
理粉体22の表面電位として時系列で記録する。最初に
検出された表面電位信号がコロナ帯電直後の表面電位B
1 (V)、5分後に検出された表面電位信号がコロナ帯
電後の5分後の表面電位B2 (V)である。取出し位置
から表面電位測定位置までの搬送台24の移動時間は1
秒間である。
【0112】なお、以上の一連の操作が終了し、搬送台
24を取出し位置まで移動させるには、操作スイッチ4
5をON側に操作すれば良い。
【0113】被処理粉体に対しては正負いずれの帯電を
も行えるようにしてあり、コロナ放電電極と表面電位検
出器とは所定の距離離間して設け、また、これらは同時
に動作することがないので、被処理粉体の帯電特性(表
面電位の経時変化状態、減衰特性)をノイズなどによる
外乱に影響されることなく正確に測定することができ
る。
【0114】(測定方法)直径7.6cm、深さ0.5
cmの金属製セル中に、直径5cm、高さ0.3cmに
成形した被処理粉体を入れて成形体上面を平坦にし、2
0℃、60%RHで一晩静置後、この金属製セルを搬送
台に乗せ上述の装置において(コロナ放電時のコロナ放
電電極への印加電圧3.6kVとし、被処理粉体が負又
は正に帯電するようにダイオードを設定した。)測定し
た、成形一晩静置後の表面電位(A)、コロナ帯電直後
の表面電位(B1 )、コロナ帯電後の5分後の表面電位
(B2 )を使って下式によりチャージ5分後の帯電保持
率を計算する。なお測定も20℃、60%RHの雰囲気
下で行う。
【0115】
【数2】
【0116】(ここで、Eはチャージ5分後の帯電保持
率(%)であり、Q1 は成形一晩静置後の帯電量であ
り、Q2 はコロナ帯電直後の帯電量であり、Q3 はコロ
ナ帯電後の5分後の帯電量であり、Cは被処理粉体の静
電容量であり、Aは成形一晩静置後の表面電位(V)で
あり、B1 はコロナ帯電直後の表面電位(V)であり、
2 はコロナ帯電後の5分後の表面電位(V)であ
る。)。
【0117】・粒子強度の評価方法 粒子0.1gをメタノール5gに混合し、超音波分散
後、該スラリーを走査型電子顕微鏡(SEM)用の試料
ステージへ一滴落した。次に90℃で加熱してメタノー
ルを蒸発させた後、スパーテルで試料を引掻いた後SE
M観察した。スパーテルで引掻いた所の粒子が、引掻い
ていない所の粒子に比較し砕けて破砕状の微細粒子とな
っている場合、粒子の強度が低いとみなした(表中×と
表す。)また破砕状の微細粒子となっていない場合、粒
子強度が高いとみなした(表中○と表す。)。
【0118】実施例1 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン50
g、メタノール50g、ラジカル重合開始剤として2,
2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)1gを混合し、N2 雰囲気下60℃で4時
間かけてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ンの重合を行った。重合反応後得られた溶液をポリマー
溶液(1)とした。なお該ポリマー溶液(1)中の固形
分は49%であり(150℃で4時間真空乾燥して測
定)、数平均分子量は13000(ポリスチレン換算
GPC分析)であった。
【0119】次にビニルトリメトキシシラン50g
(0.338モル)、テトラメトキシシラン10g
(0.066モル)、300ppmドデシルベンゼンス
ルホン酸水溶液45g及び上記で得られたポリマー溶液
5g(固形分2.45g)を混合し、50℃で30分間
加熱攪拌して透明な溶液を得た。冷却後、この溶液にメ
タノール40gを混合して、均一な透明溶液を得、これ
をB液とした。
【0120】一方、水500g、25重量%アンモニア
溶液10gを混合してA液を別途調製し、このA液を攪
拌しながら、B液を2時間かけて滴下して重縮合反応を
行った。得られた懸濁体を瀘過により固液分離し、得ら
れたケーキに対し、水による洗浄と瀘過を繰返した後、
250℃で2時間、N2 雰囲気下で焼成して複合体粒子
(1)を得た。
【0121】得られた複合体粒子(1)の平均粒子径は
0.58μmであり、該粒子(1)中のSiO2 含有率
は、76.0重量%であった。また該粒子(1)のコロ
ナ帯電減衰を測定したところ、チャージ5分後の帯電保
持率は81%であった。また該粒子の粒子強度は高いも
のであった。
【0122】実施例2 実施例1におけるB液に代えて、以下のように調製した
ものをB液とした。ビニルトリメトキシシラン40g
(0.270モル)、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン10g(0.040モル)、テトラメト
キシシラン5g(0.033モル)および300ppm
ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液45gを混合し、5
0℃で30分間加熱攪拌して透明な溶液を得た。冷却
後、この溶液にメタノール40gおよび実施例1で得ら
れたポリマー溶液(1)10g(固形分4.9g)を混
合して均一な透明溶液を得、これをB液とした。
【0123】次いで実施例1と同様にして、A液を攪拌
しながらB液を2時間かけて滴下して重縮合反応を行っ
た。得られた懸濁体を噴霧乾燥により固液分離し、ジェ
ットミル粉砕して解砕した後、さらに350℃で2時間
2 雰囲気中で複合体粒子(2)を得た。得られた複合
体粒子(2)の分析結果を表2に示す。
【0124】実施例3 ビニルトリメトキシシラン100g、ラジカル重合開始
剤として過酸化ベンゾイル5gを混合し、N2 雰囲気下
80℃で4時間加熱して、ビニルトリメトキシシランの
重合を行なった。重合反応後、得られた溶液をポリマー
溶液(2)とした。なおこのポリマー溶液中の固形分は
15%であり、数平均分子量は1200であった。
【0125】次にシリコン化合物としてビニルトリメト
キシシラン50g(0.338モル)、テトラメトキシ
シラン5g(0.033モル)、300ppmドデシル
ベンゼンスルホン酸水溶液45g及び上記で得られたポ
リマー溶液(2)5g(固形分0.75g)を混合し、
50℃で30分間攪拌して透明な溶液を得た。冷却後、
この溶液にメタノール40gを混合して均一な透明溶液
を得、これをB液とした。
【0126】次いで実施例2と同様にしてA液を攪拌し
ながらB液を2時間かけて滴下して重縮合反応を行っ
た。得られた懸濁体を噴霧乾燥により固液分離し、ジェ
ットミル粉砕して解砕した後、さらに200℃で2時間
2 雰囲気中で複合体粒子(3)を得た。得られた複合
体粒子(3)の分析結果を表2に示す。
【0127】実施例4および5 実施例3においてB液の調製に使用するポリマー溶液
(2)の代わりに表1に示すようなポリマー溶液(3)
および(4)を使用してB液を調製し、表1に示すよう
なシリコン化合物を使用した以外は実施例3と同様にし
て複合体粒子(4)および(5)を得た。得られた複合
体粒子(4)および(5)の分析結果を表2に示す。
【0128】比較例1 実施例3において、ポリマー溶液を用いないでB液を調
製した以外は実施例3と同様にして比較用複合体粒子
(6)を得た。得られた比較用複合体粒子(6)の分析
結果を表2に示す。
【0129】比較例2 実施例3において、シリコン化合物としてビニルトリメ
トキシシラン50g(0.338モル)、テトラメトキ
シシラン5g(0.033モル)、ポリマー溶液(2)
5g(固形分0.75g)を用い、これにメタノール4
0gを混合したものをB液とした(ドデシルベンゼンス
ルホン酸水溶液による加水分解工程を行なっていな
い。)。次いで実施例3と同様にしてA液を攪拌しなが
らB液を滴下したところB液を約1/3量滴下したとこ
ろでひどい凝集が発生し、攪拌できなくなった。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】実施例6 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体からなる結
着用樹脂剤に、着色剤としてカーボンブラックを分散さ
せた平均粒子径8〜12μmのトナー100gに対し、
複合体粒子(1)1gをヘンシェルミキサーを用いて混
合し、本発明のトナー(1)を得た。
【0133】トナー(1)を市販の複写機に入れ、5万
枚の連続複写試験を行なったところ、画像にカブリは生
じなかった。初期及び5万枚複写後の帯電量は−28μ
C/gおよび−30μC/gであった。さらに高温多湿
(30℃、85%RH)の環境下においても良好な画像
を示した。高温多湿時の帯電量は−26μC/gであっ
た。また感光面に残留するトナーのクリーニング性は良
好であり、感光面のキズやフィルミングの発生もなかっ
た。
【0134】なお、複合体粒子(1)を混合しないで得
たトナーの帯電量は−28μC/gであり、複合体粒子
(1)の混合によりトナーの帯電量の変化はなかった。
この複合体粒子(1)を混合していないトナーは、流動
性が悪く、複写機のトナー供給部で詰まりが発生すると
共に、クリーニング不良および感光面のキズやフィルミ
ングが多発した。
【0135】実施例7〜9 実施例6において複合体粒子(1)の代わりに複合体粒
子(2)〜(4)を用いてトナー(2)〜(4)を得、
連続複写試験を行った。得られた結果を表3に示す。
【0136】実施例10 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体からなる結
着用樹脂剤に、着色剤としてカーボンブラック、電荷制
御剤としてニグロシンを分散させた平均粒子径10〜1
5μmのトナー100gに対して、複合体微粒子(5)
1gを用いた以外は実施例6と同様にして、トナー
(5)を得、連続複写試験を行った。得られた結果を表
3に示す。なお、複合体粒子(5)を用いないで得たト
ナーの帯電量は+20μC/gであった。
【0137】比較例3 実施例6において複合体粒子(1)の代わりにポリメチ
ルシルセスキオキサン粉末(東芝シリコーン製、トスパ
ール103、平均粒子径0.32μm)を用いた以外
は、実施例6と同様にして、ポリメチルシルセスキオキ
サン粉末を用いたトナー(6)を得、連続複写試験を行
った。得られた結果を表3に示す。なお、ポリメチルシ
ルセスキオキサン粉末の機械的強度(破壊強度)が小さ
いため、ヘンシェルミキサーでの混合時において、0.
05μm未満の微粒子に破砕され、カブリの発生、クリ
ーニング不良、感光面のキズ発生、フィルミング発生が
生じた。
【0138】比較例4 実施例6において、複合体粒子(1)の代わりに疎水性
コロイダルシリカ(日本アエロジル社製、Aerosil R97
2、平均粒子径0.016μm)を用いた以外は、実施
例6と同様にして、疎水性コロイダルシリカを用いたト
ナー(7)を得、連続複写試験を行った。得られた結果
を表3に示す。
【0139】比較例5 実施例6において複合体粒子(1)の代わりに比較用複
合体粒子(6)を用いた以外は実施例6と同様にして、
比較用複合体粒子(6)を用いたトナー(8)を得、連
続複写試験を行った。得られた結果を表3に示す。な
お、比較用複合体粒子(6)の機械的強度(破壊強度)
が小さいため、ヘンシェルミキサーでの混合時におい
て、0.05μm未満の微粒子に破砕され、カブリの発
生、クリーニング不良、感光面のキズ発生、フィルミン
グ発生が生じた。
【0140】
【表3】
【0141】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、前記一般式
(I)で表される化合物およびその誘導体からなる群か
ら選ばれてなる少なくとも1種の加水分解・縮合可能な
シリコン化合物を酸の存在下で一部ないし全部加水分解
して加水分解物および/またはその縮合物を得る加水分
解工程と、前記加水分解物および/またはその縮合物を
塩基の存在下で重縮合する重縮合工程を有し、この加水
分解工程および重縮合工程のいずれか一方あるいは双方
に、前記一般式(II)で表される基を有するポリマーを
存在させてなる有機質−無機質複合体粒子の製造方法で
あるから、硬度、機械的強度、弾性、疎水性等といった
諸特性に優れた有機質−無機質複合体粒子を、比較的高
濃度において安定して製造することができるものであ
る。またこのような優れた特性を有する有機質−無機質
複合体粒子をトナー用添加剤として、トナー粒子に含有
させることで、所定の帯電量を有しかつ長持間安定した
帯電保持率を有する静電荷像現像用トナーを提供するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例において帯電保持率を測定す
るのに用いたコロナ帯電特性測定装置の構成を模式的に
示す断面図、
【図2】 前記コロナ帯電特性測定装置の搬送機構の構
成を模式的に示す平面図、
【図3】 前記コロナ帯電特性測定装置の制御部の構成
を模式的に示す回路図、
【図4】 (A)〜(C)はそれぞれ前記帯電保持率測
定時におけるコロナ帯電特性測定装置の動作状態を示す
平面図である。
【符号の説明】
1…コロナ帯電特性測定装置、 2A、2B、2C、2D…ケーシング、 3…取出し口、 10…高電圧調整用スライダック、 11…ネオントランス、 13…高電圧表示用電圧計、 20…搬送機構、 22…被処理粉体、 24…搬送台、 26…移動用ワイヤ、 27…搬送床、 28…駆動モータ、 30…コロナ放電電極、 31…表面電位検出器、 32…高電圧用ダイオード、 40…コントロールボックス、 41…電源スイッチ、 43…高電圧用スイッチ、 45,47…操作スイッチ、 49,50…レール、 51…取出し口位置検出器、 52…コロナ放電位置検出器、 53…表面電位測定位置検出器、 55…搬送制御回路、 56…放電制御回路、 57…表面電位検出回路、 58…レコーダ、 59…搬送制御ブロック、 60…放電制御ブロック、 61…測定制御ブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−323653(JP,A) 特開 平6−337543(JP,A) 特開 昭63−101855(JP,A) 特開 平8−202071(JP,A) 特開 平9−197706(JP,A) 米国特許5466767(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 C08G 77/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中Rは、C〜C20の有機基、Xは加水分解性
    基、mは0〜3の整数である。なお、mが2以上の場合
    は、複数のRは同一であっても異なっても良く、また
    4−mが2以上の場合は複数のXは同一であっても異な
    っても良い。)で表される化合物およびその誘導体から
    なる群から選ばれてなる少なくとも1種の加水分解・縮
    合可能なシリコン化合物を酸の存在下で一部ないし全部
    加水分解して加水分解物および/またはその縮合物を得
    る加水分解工程と、前記加水分解物および/またはその
    縮合物を塩基の存在下で重縮合する重縮合工程を有し、
    この加水分解工程および重縮合工程のいずれか一方ある
    いは双方に、以下の一般式(II) 【化2】 (式中、RはC〜C20の有機基、Yは加水分解性
    基、n=0〜2の整数である。)で表される基を有する
    有機ポリマーを存在させてなる有機質−無機質複合体粒
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコン化合物と前記有機ポリマー
    との配合割合が、シリコン化合物100重量部に対して
    ポリマー0.1〜100重量部である請求項1に記載の
    有機質−無機質複合体粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記シリコン化合物が、上記一般式
    (I)においてm=0の化合物SiX 、および上記一
    般式(I)においてm=1の化合物R SiX の混合
    物であり、かつSiX 1〜70モル%、R SiX
    99〜30モル%の割合とされているものである請求項
    1または2に記載の有機質−無機質複合体粒子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記有機ポリマーが、ビニル系ポリマー
    である請求項1〜3のいずれかに記載の有機質−無機質
    複合体粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記有機ポリマーが、下記一般式(II
    I)で表わされる化合物及びその誘導体からなる群から
    選ばれてなる少なくとも1種の加水分解・重合可能なラ
    ジカル重合性基含有シリコン化合物を単独重合又は共重
    合可能な有機単量体と共重合して得られたものである請
    求項1〜4のいずれかに記載の有機質−無機質複合体粒
    子の製造方法。 【化3】 (式中Rはラジカル重合性基を含有してなるC〜C
    20の有機基、Yは加水分解性基、p=1〜3の整数、
    なお、pが2以上の場合、複数のRの1つがラジカル
    重合性基を含有してなるC〜C20の有機基であり、
    他はラジカル重合性基を含有しないC〜C20の有機
    基である。)
  6. 【請求項6】 前記酸が中和されることにより界面活性
    能を発揮するものである請求項1〜5のいずれかに記載
    の有機質−無機質複合体粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 得られる有機質−無機質複合体粒子の平
    均粒子径が0.01〜2μmの範囲にある請求項1〜6
    のいずれかに記載の有機質−無機質複合体粒子の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方
    法によって得られた有機質−無機質複合体粒子。
  9. 【請求項9】 請求項に記載の有機質−無機質複合体
    粒子からなるトナー用添加剤。
  10. 【請求項10】 請求項に記載のトナー用添加剤を含
    有してなる静電荷像現像用トナー。
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