JP2007101946A - 現像ローラ及び現像装置 - Google Patents

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則栄 許田
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【課題】現像ローラの表面のトナー担持層を形成している樹脂の架橋度合いを管理することにより、現像ローラの表面のトナー担持層に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形に対する耐久性を向上させた現像ローラとそれを使用した現像装置を提供する。
【解決手段】導電性軸体2と、この導電性軸体2の外側に位置する弾性半導電体層3と、この弾性半導電体層3の外周部に設けたトナー担持層4上に薄膜状態で担持された摩擦帯電トナーを層形成部材によって所定のトナー層厚に層形成した後、潜像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に用いられる現像ローラであって、トナー担持層4を形成する樹脂のゲル分率が60%以上であり、トナー担持層4の表面に平均粒度30μmの研磨紙を0.1kgfの押力で押し付けた状態で現像ローラ1を100rpmで回転した際にトナー担持層4がなくなるまでの時間が1分以上を要するものとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、導電性軸体とその外側に位置する弾性半導電体層を具備し、更にこの弾性半導電体層の外周部に設けたトナー担持層上に薄膜層状態で担持された摩擦帯電トナーを層形成部材によって所定のトナー層厚に層形成した後、潜像保持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に用いられる現像ローラ及びそれを用いた現像装置に関する。
従来、複写機、プリンター等の電子写真装置や、静電記録装置等において、静電潜像を保持した感光ドラム等に非磁性一成分トナーを供給し、潜像担持体の静電潜像に該トナーを付着させて潜像を可視化する現像方法として、接触現像法が知られている。
また、導電性軸体の周りにゴム弾性体からなる弾性半導電体層及び樹脂層からなるトナー担持層をこの順に同心円状に積層して構成される現像ローラが知られている。
さらに、このように導電性軸体とその外側に位置する弾性半導電体層とトナー担持層とを具備し、このトナー担持層上に薄膜状態で担持された摩擦帯電トナーによって、潜像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置において、現像ローラに対しては、導電性、耐環境性、低硬度、摩擦帯電特性、トナー搬送性等の特性が要求される。このような要求に対して、ウレタンゴム、NBR、シリコーンゴム等を素材とし、導電性付与剤を添加することにより半導電性とした現像ローラが良く知られている(例えば、特許文献1を参照)。
これらの現像ローラには上述した特性のほかに、高温、高湿下での放置や長時間印字された後の現像装置内に放置された際の印字特性の安定性もまた要求される。
以上のような、接触帯電方式にあっては、低硬度ゴム又はウレタン樹脂からなる帯電部材の現像ローラが常に非帯電部材の潜像担持体に接触しており、両者の安定した接触領域を確保するため、現像ローラの表面のトナー担持層には接触圧による応力が働いている。そのため、潜像担持体と接触する現像ローラの表面が変形し、現像工程の高速化と長寿命化が望まれた場合には、現像ローラの表面のトナー担持層に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形の頻度が増大し、現像ローラの表面が破損するおそれがあった。現像ローラの表面が破損すると、摩擦帯電トナーの転写不良やクリーニングブレードによる現像ローラのクリーニング不良が生じ、正常な印刷が行えないことになる。
特開昭63−183471号公報
そこで、この発明は、以上のような従来の問題点を解消すべく、現像ローラの表面のトナー担持層を形成している樹脂の架橋度合いを管理することにより、現像ローラの表面のトナー担持層に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形に対する耐久性を向上させた現像ローラを提供することを課題とする。また、このような表面の耐久性が向上した現像ローラを使用した現像装置を提供することを課題とする。
この発明は、上記課題を実現するために以下の手段を採用した。
請求項1に記載の発明は、導電性軸体と、該導電性軸体の外側に位置する弾性半導電体層と、該弾性半導電体層の外周部に設けたトナー担持層上に薄膜状態で担持された摩擦帯電トナーを層形成部材によって所定のトナー層厚に層形成した後、潜像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に用いられる現像ローラであって、前記トナー担持層を形成する樹脂のゲル分率が60%以上であり、前記トナー担持層の表面に平均粒度30μmの研磨紙を0.1kgfの押力で押し付けた状態で前記現像ローラを100rpmで回転した際に前記トナー担持層がなくなるまでの時間が1分以上を要することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記トナー担持層を形成する樹脂の構成はポリウレタン、ポリウレア、フッ素樹脂のいずれか、又はそれらの混合物であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記トナー担持層の膜厚は3μm以上であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の構成に加え、前記トナー担持層表面のJIS(B0601)十点平均粗さ(Rz)が2〜15μmであることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の構成に加え、前記導電性軸体と前記トナー担持層の表面との間の電気抵抗値が、1×10〜10Ωであることを特徴としている。
請求項6に記載の現像装置に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の現像ローラのトナー担持層の表面に摩擦帯電トナーを担持して該摩擦帯電トナーの薄膜を形成した後、前記トナー担持層が静電潜像を表面に保持した潜像担持体に接触して、前記摩擦帯電トナーの薄膜から前記摩擦帯電トナーを前記潜像担持体の表面に付着させ、該静電潜像を可視化することを特徴としている。
この発明は、以上のような構成を採用しているため、請求項1に記載の発明によれば、現像ローラの表面のトナー担持層を形成する樹脂のゲル分率が60%以上とし、研磨紙の押し付けによる摩耗試験による耐摩耗特性の値を所定の値に規定したことで、現像ローラの表面のトナー担持層を形成している樹脂の架橋度合いと摩耗特性の品質を維持できることから、現像ローラの表面のトナー担持層に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形と摩耗に対する耐久性を向上させた現像ローラを提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、トナー担持層を形成する樹脂の成分はポリウレタン、ポリウレア、フッ素樹脂のいずれか、又はそれらの混合物であるため、現像ローラの帯電特性を得ながら、耐摩耗特性を備えているので、請求項1に記載の発明の効果に加えて、現像ローラの表面の繰り返し変形及び摩耗に対する耐久性をより一層向上させた現像ローラが得られる。
請求項3に記載の発明によれば、トナー担持層の膜厚は3μm以上であれば、トナー担持層に十分な強度を持たせることができるので、請求項1又は2の発明の効果に加えて、より品質の安定した現像ローラが得られる。
請求項4に記載の発明によれば、トナー担持層表面のJIS(B0601)十点平均粗さ(Rz)を2〜15μmとしたことにより、トナーを潜像担持体の帯電した箇所へ付着させる作用がより安定することとなり、請求項1乃至3のいずれか一つの発明の効果に加えて、より高精細で高画質の印刷画像が得られる。
請求項5に記載の発明によれば、導電性軸体とトナー担持層の表面との間の電気抵抗値を1×10〜10Ωに規定することで、適度な現像バイアスが得られるため、請求項1乃至4のいずれか一つの発明の効果に加えて、トナーのかぶりやかすれを生じることなく、明瞭な印刷物が得られる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の現像ローラのトナー担持層の表面に摩擦帯電トナーを担持して該摩擦帯電トナーの薄膜を形成した後、トナー担持層が静電潜像を表面に保持した潜像保持体に接触して、摩擦帯電トナーの薄膜から摩擦帯電トナーを潜像保持体の表面に付着させ、該静電潜像を可視化するものであるため、現像ローラの表面のトナー担持層に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形及び摩耗に対する耐久性を向上した現像ローラを備えた高精細で高画質の印刷画像が得られる現像装置が提供できる。
以下、この発明の実施の形態に係る現像ローラ及びそれを用いた現像装置について説明を示す。ただし、この発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
図1は、この発明を実施の形態に係る現像ローラの横断面図である。
図1に示したように、現像ローラ1は、円柱状の導電性軸体2と、この導電性軸体2の表面を被覆する円筒状の弾性半導電体層3とを有している。弾性半導電体層3の外周部には、トナーを薄膜状態で担持できるトナー担持層4を有している。
導電性軸体2は、例えば、(1)鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等で形成された金属製の軸体の他、(2)熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の芯体表面に金属皮膜をメッキ処理した軸体、(3)熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の芯体表面に金属皮膜を蒸着処理した軸体、(4)熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂に導電性付与剤としてカーボンブラックや金属粉末等を配合した樹脂組成物により一体に形成した軸体等、であればよい。
弾性半導電体層3は、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム等、及びこれらの混合物である、いわゆるゴム或いはエラストマーから選ばれるいずれか一種以上を主成分としている。
これらのゴム或いはエラストマーには、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、補強性カーボン等の充填材や、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属粉末や、酸化亜鉛、酸化錫等の金属酸化物や、硫酸バリウム、酸化チタン、チタン酸カリウム等の芯材に酸化錫をコーティングした導電性充填材等を配合し、パーオキサイド、白金触媒存在下でのハイドロジェンシロキサン、イソシアネート等の加硫剤と一緒に混練したものが用いられる。
トナー担持層4を形成する材料としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリウレタン、ポリウレア、フッ素樹脂、アルキッド樹脂、フェノール変性やシリコーン変性等のアルキッド樹脂変性物、オイルフリーアルキッド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの単独・混合物の樹脂によりトナー担持層4を形成するには、これらの単独・混合物の樹脂を弾性半導電体層3の表面にコーティングする方法が採用される。つまり、この発明の実施の形態に係る現像ローラ1は、導電性軸体2上に弾性半導電体層3を有し、この弾性半導電体層3の外周部に樹脂コーティングにより形成したトナー担持層4を有するものであることが好ましい。
現像ローラ1の表面は、現像装置の使用により潜像担持体と接触して相対運動を行うことにより、圧縮応力と引張応力が作用し繰り返し変形が生じるため、この繰り返し変形に対する耐久性が高いことが要求される。そのため、この発明では、現像ローラ1の表面のトナー担持層4を形成する樹脂の架橋度合いを管理することとし、具体的には、トナー担持層4を形成する樹脂のゲル分率を60%以上に規定することで、現像ローラ1の表面の繰り返し変形に対する十分な耐久性を確保するようにしている。
ここで、後述する実施例から明らかなように、ゲル分率が60%未満では現像ローラ1の表面のトナー担持層4の繰り返し変形に対する耐久性を維持するまでには至らず、転写不良やクリーニング不良を起こし、結果としてトナーのかぶりやかすれがある印刷物ができあがってしまうことが確認されている。そして、最終的な印刷物による評価では、現像ローラ1の表面の繰り返し変形に対する十分な耐久性を求めた場合には、ゲル分率が70%以上であればさらに好ましいことがいえる。
また、この発明の実施の形態に係る現像ローラ1において、後述する実験例により、トナー担持層4の膜厚を所定の厚さ以上に規定することで良好な画像が得られることが確認された。
つまり、トナー担持層4の膜厚が3μm未満では、十分な耐摩耗特性が得られないので、トナー担持層4の膜厚を3μm以上とすることにより、良好な画像が得られるといえる。
また、この発明の実施の形態に係る現像ローラ1において、後述する実験例により、トナー担持層4の表面粗さ(JIS(B0601)十点平均粗さRz)を所定の範囲に規定することで良好な画像が得られることが確認された。
つまり、トナー担持層4の表面粗さRzが2μm未満では、黒ベタ印字サンプルの画像濃度が低くなり、表面粗さRzが15μmを越えると、黒ベタ印字サンプルの画像濃度が高くなりすぎて、トナーのかぶりも生じ易くなり、解像度も低下する。したがって、トナー担持層4の表面粗さRzを2〜15μmとすることにより、良好な画像が得られるといえる。
現像ローラ1の表面のトナー担持層4の表面粗さRzを、上述したような所定の範囲に調整するには、(1)表面に樹脂コート層を形成する方法の他、(2)弾性半導電体層3を構成するゴム材料や添加剤成分等の種類を選択する方法、(3)弾性半導電体層3の形成方法を制御する方法等が挙げられる。
また、この発明の実施の形態に係る現像ローラ1において、後述する実験例により、現像ローラ1の導電性軸体2と現像ローラ1の表面のトナー担持層4との間の電気抵抗値を所定の範囲に規定することで良好な画像が得られることが確認された。
つまり、現像ローラ1の導電性軸体2と現像ローラ1の表面のトナー担持層4との間の電気抵抗値が1×10Ω未満では、現像バイアスがかかりすぎるために、黒ベタ印字サンプルの画像濃度が高くなりすぎて、トナーのかぶりも生じ易くなり、解像度も低下する。また、この電気抵抗値が1×10Ωを越えると、現像バイアスがかからず現像性が低下して黒ベタ印字サンプルの画像濃度が低く、印字媒体である紙が透けて見えてしまい、良好な画像を得ることが困難となる。したがって、導電性軸体2とトナー担持層4の表面との間の電気抵抗値が、1×10〜10Ωの範囲であれば良好な画像が得られるといえる。
以下、この発明に係る現像ローラ1の実施例及び比較例の製造方法とその結果得られたものの試験結果について説明する。
[実施例1]
導電性軸体2として、SUS22に無電解ニッケルメッキを施した直径10mm、長さ275mmの金属製シャフトを使用し、この金属製シャフトに
シリコーン系プライマー(商品名:プライマーNo.16、信越化学工業(株)製)を塗布し、ギヤオーブン中で150℃、10分間焼き付け処理を施した。
弾性半導電体層3の材料として、メチルビニルシリコーン生ゴム(商品名:KE−78VBS、信越化学工業(株)製)100質量部に、ジメチルシリコーン生ゴム(商品名:KE−76VBS、信越化学工業(株)製)20質量部、カーボンブラック(商品名:アサヒサーマル、旭カーボン(株)製)10質量部、煙霧質シリカ系充填材(商品名:AEROSIL 200、日本エアロジル(株)製)15質量部、白金触媒(商品名:C−19A、信越化学工業(株)製)0.5質量部、ハイドロジェンシロキサン(商品名:C−19B、信越化学工業(株)製)2質量部を添加し、加圧ニーダーで混練してシリコーンゴム組成物を調製した。
次に、このシリコーンゴム組成物を、押出機でクロスヘッドを介して分出しし導電性軸体2と一体化し、ギヤオーブン中で250℃、30分間加熱加硫して、導電性軸体2の表面に外径が18mmの円筒状に加硫接着成形した。さらに、ギヤオーブン中で200℃、4時間の二次加硫を行って、弾性半導電体層3を形成した。
二次加硫後、GC#400の砥石を備えた円筒研削盤で弾性半導電体層3の外周表面を研磨し、直径16mm、弾性半導電体層3の長さ230mmのローラ基材を作製した。
次に、弾性半導電体層3の表面に、ウレタン系塗料(商品名:ニッポラン5196、日本ポリウレタン(株)製)100質量部に、煙霧質シリカ系充填材(商品名:AEROSIL 200、日本エアロジル(株)製)10質量部、ブロックイソシアネート系架橋剤18質量部を添加した塗布液をスプレーコーティングで一回塗りして、150℃、90分加熱硬化した。このようにして完成した現像ローラ1の弾性半導電体層3の表面のトナー担持層4は2.75分の耐摩耗特性値であり、厚さは12μmであり、ゲル分率は96%であり、表面粗さRzは4.0μmであり、電気抵抗は1×10Ωであった。
[実施例2]
実施例2は、実施例1のトナー担持層硬化条件の150℃、90分間を、150℃、45分間とした他は、すべて実施例1と同じ方法で製作した現像ローラ1である。実施例2のトナー担持層4は1.90分以上の耐摩耗性があり、厚さは12μmであり、ゲル分率は80%であり、表面粗さRzは4.0μmであり、電気抵抗は1×10Ωであった。
[実施例3]
実施例3は、実施例1のトナー担持層硬化条件の150℃、90分間を、150℃、30分間とした他は、すべて実施例1と同じ方法で製作した現像ローラ1である。実施例3のトナー担持層4は1.05分の耐摩耗性があり、厚さは12μmであり、ゲル分率は60%であり、表面粗さRzは4.0μmであり、電気抵抗は2.1×10Ωであった。
[実施例4]
実施例4は、実施例1のトナー担持層硬化条件の150℃、90分間を、150℃、30分間とした他は、すべて実施例1と同じ方法で製作した現像ローラ1である。実施例4のトナー担持層4は1.07分の耐摩耗性があり、厚さは12μmであり、ゲル分率は60%であり、表面粗さRzは15.0μmであり、電気抵抗は3.7×10Ωであった。
[比較例1]
比較例1は、実施例1のトナー担持層硬化条件の150℃、90分間を、150℃、20分間とした他は、すべて実施例1と同じ方法で製作した現像ローラ1である。比較例1のトナー担持層4は0.73分の耐摩耗性があり、厚さは12μmであり、ゲル分率は50%であり、表面粗さRzは4.0μmであり、電気抵抗は3.1×10Ωであった。
[比較例2]
比較例2は、実施例1のトナー担持層4の厚みを2.6μmにした他は、すべて実施例1と同じ方法で製作した現像ローラ1である。比較例2のトナー担持層4は0.70分の耐摩耗性があり、ゲル分率は40%であり、表面粗さRzは4.6μmであり、電気抵抗は3.7×10Ωであった。
[比較例3]
比較例3は、実施例1のウレタン系塗料に添加する煙霧質シリカ系充填材の充填量を40質量部とした以外は、同様な製作方法で現像ローラを製作した。比較例3のトナー担持層4は2.73分の耐摩耗性があり、厚さは12μmであり、ゲル分率は96%であり、表面粗さRzは18.0μmであり、電気抵抗は4×10Ωであった。
[比較例4]
比較例4は、実施例1のウレタン系塗料に煙霧質シリカ系充填材を添加しなかった以外は、同様な製作方法で製作した。比較例4のトナー担持層4は2.76分の耐摩耗性があり、厚さは12μmであり、ゲル分率は94%であり、表面粗さRzは1.8μmであり、電気抵抗は4×10Ωであった。
[比較例5]
比較例5は、実施例1のウレタン系塗料の塗装方法を3回にした以外は、同様な製作方法で製作した。比較例5のトナー担持層4は4.24分の耐摩耗性があり、厚さは26μmであり、ゲル分率は94%であり、表面粗さRzは3.7μmであり、電気抵抗は3×10Ωであった。
[試験方法]
実施例及び比較例についてのゲル分率、耐摩耗性、表面粗さRz及び電気抵抗の値は以下の測定方法によって取得し、さらに、耐久性の評価のために以下の試験を行った。
(1)ゲル分率
まず、弾性半導電体層3の表面にプライマーを塗布せずに、実施例1と同様の方法によって導電性ウレタン樹脂層を塗布し、160℃、1時間架橋硬化し、十分冷却した後、導電性ウレタン樹脂層を弾性半導電体層3の表面から取り外す。この取り外された導電性ウレタン樹脂層(試料)の質量を測定する。次に、約100倍の質量のトルエン液に導電性ウレタン樹脂層(試料)を浸漬し(室温23℃、4時間)、その後トルエン液から導電性ウレタン樹脂層(試料)を取り出して150℃、1時間の条件で乾燥し、十分冷却した後、導電性ウレタン樹脂層(試料)の質量を測定する。
トルエン液に浸漬する前の導電性ウレタン樹脂層(試料)の質量と、トルエン液に浸漬して乾燥した後の導電性ウレタン樹脂層(試料)の質量とから、次の計算式でゲル分率を算出する。
(数1)
ゲル分率(%)=(試料の浸浸乾燥後の質量/試料の浸浸前の質量)×100
(2)耐摩耗性
図2に示したように、試験前の現像ローラ1の表面のトナー担持層4に、直径8mmのポンチを用いて、表面厚さ以上の丸形の傷5をつける。次に、図3に示したように、現像ローラ1に対向させて加圧ローラ7を配置し、現像ローラ1と加圧ローラ7との間に、幅10mmの市販品のコピー用紙6を挟み込んで、現像ローラ1を100rpmの回転速度で回転させる。このとき、加圧ローラ7の表面には平均粒度30μmの研磨紙6を捲回し、研磨紙6は垂直上方に0.1kgfで引き抜く力を与えることとする。そして、現像ローラ1の表面のトナー担持層4がなくなる時間を耐摩耗性を表す特性値として計測する。
(3)表面粗さRz
先端半径2μmの測定プローブを備えた表面粗さ計(商品名:590A、(株)東京精密製)に現像ローラ1をセットし、測定長2.4mm、カットオフ波長0.8mm、カットオフ種別ガウシアンにより、表面粗さRzを測定した。測定頻度は、一本の現像ローラ1につき三箇所の表面粗さRzを測定し、その平均値を用いた。
(4)電気抵抗
アドバンス社製の電気抵抗計(商品名:ULTRA HIGH RESISTANCE METER R8340A)を用い、現像ローラ1を水平に置き、厚さ5mm、幅30mm、長さはゴム部(弾性半導電体層3)全体を載せることのできるアルミニウム製板を電極とし、500gの荷重を現像ローラ1の導電性軸体2の両端で支持させた状態にして、導電性軸体2と電極との間にDC100Vを印加し、1秒後の電気抵抗計の値を読んで電気抵抗値とした。
(5)印字耐久性
現像ローラ1の表面のトナー担持層4の繰り返し変形に対する耐久性を確認する試験として、印字試験機を使用した連続印刷試験を行い、印刷画像に生じる筋の有無を目視で判定することとした。
具体的には、市販のプリンターの黒トナーカートリッジの位置に、実施例及び比較例で作製した現像ローラを試験用カートリッジに装着し、室温23℃、湿度50%の常温常湿(N/N)の環境下で一昼夜放置した後、黒ベタ印刷を行い、500枚毎にその画像を観察し、その耐久性の評価を行った。
[試験結果]
実施例及び比較例についてのゲル分率、耐摩耗性、表面粗さRz及び電気抵抗の値の測定結果と、耐久性及びクリーニング性の評価のための試験結果は表1のとおりである。
Figure 2007101946
(注)1.耐久性:△、○、◎を良好として判定した。
2.画像評価:○、◎を良好として判定した。
3.傷の発生した印刷枚数:トナー担持層に傷が発生し始めた時の印刷枚数が5K以上 を良好として判定した。
4.現像ローラとしての総合評価は、耐久性、画像評価、傷の発生枚数の3項目のいず れもが良好なものを合格とした。
実施例1〜4のように、現像ローラ1の表面のトナー担持層4の耐摩耗性が1分以上であり、それを形成する樹脂のゲル分率が60%以上である場合には、現像ローラ1の表面に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形に対する耐久性を向上させることができるから(耐久性◎、○)、このような現像ローラ1を使用した現像装置にあっては、高精細で高画質の印刷画像を得ることができることが確認できた(画像評価◎)。
また、トナー担持層4の表面のJIS(B0601)十点平均粗さが(Rz)で2〜15μmである範囲に調整されている場合には、より現像ローラ1の表面に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形に対する耐久性を向上させることができるため、現像工程の高速化と長期化といった環境下であっても、クリーニングブレードを用いたクリーニング性が良好に維持されるから、このような現像ローラ1を使用した現像装置にあっては、高精細で高画質の印刷画像を得ることが確認できた(画像評価◎)。
比較例1〜2では、現像ローラ1の表面部に当たるトナー担持層4の耐摩耗性が1分間以下、或いは層を形成する樹脂のゲル分率が60%未満のため、現像ローラ1の表面に働く圧縮応力と引張応力とによる繰り返し変形に対する耐久性が劣り、そのためクリーニングブレードを用いたクリーニング性が不良となり、印刷試験機による印刷画像は0.5K枚目から傷が確認されてしまった。
比較例3〜4では、現像ローラ1のトナー担持層4の表面粗さRzが15μmを越えている、或いは2μm以下のため、黒ベタ印字サンプルの画像濃度に影響し、良好な画像を得ることができなかった。
比較例5では、電気抵抗が1×10Ωを越えているため、現像バイアスがかからず現像性が低下して黒ベタ印字サンプルの画像濃度が低く、印字媒体である紙が透けて見えてしまい、良好な画像を得ることが困難であった。
この発明の実施の形態である現像ローラの横断面図である。 耐摩耗性試験の前の現像ローラの斜視図である。 耐摩耗性試験の概念を示した斜視図である。
符号の説明
1 現像ローラ
2 導電性軸体
3 弾性半導電層
4 トナー担持層
5 傷
6 コピー用紙
7 加圧ローラ
8 研磨紙

Claims (6)

  1. 導電性軸体と、該導電性軸体の外側に位置する弾性半導電体層と、該弾性半導電体層の外周部に設けたトナー担持層上に薄膜状態で担持された摩擦帯電トナーを層形成部材によって所定のトナー層厚に層形成した後、潜像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に用いられる現像ローラであって、前記トナー担持層を形成する樹脂のゲル分率が60%以上であり、前記トナー担持層の表面に平均粒度30μmの研磨紙を0.1kgfの押力で押し付けた状態で前記現像ローラを100rpmで回転した際に前記トナー担持層がなくなるまでの時間が1分以上を要することを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記トナー担持層を形成する樹脂の成分はポリウレタン、ポリウレア、フッ素樹脂のいずれか、又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記トナー担持層の膜厚は3μm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像ローラ。
  4. 前記トナー担持層表面のJIS(B0601)十点平均粗さ(Rz)は2〜15μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の現像ローラ。
  5. 前記導電性軸体と前記トナー担持層の表面との間の電気抵抗値が、1×10〜10Ωであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の現像ローラ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の現像ローラのトナー担持層の表面に摩擦帯電トナーを担持して該摩擦帯電トナーの薄膜を形成した後、前記トナー担持層が静電潜像を表面に保持した潜像担持体に接触して、前記摩擦帯電トナーの薄膜から前記摩擦帯電トナーを前記潜像担持体の表面に付着させ、該静電潜像を可視化することを特徴とする現像装置。
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