JP2004151357A - 現像ロールおよび現像装置 - Google Patents

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Yasumoto Kodama
安基 児玉
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Abstract

【課題】残像現象を起こし難い現像ロールおよびそれを用いた現像装置を提供する。
【解決手段】体積抵抗率ρが1×10〜1×10Ωcmの弾性体からなる弾性半導電体層2と、該弾性半導電体層2上に形成され、体積抵抗率ρがρ/ρ<1000を満たすトナー担持層3とを具備してなり、かつ、トナー担持層の表面粗さRが、JIS 十点平均粗さRzで1〜10μmであり、前記トナー担持層3の厚さをdとしたとき、1Rz<d<5Rzの条件を満足するものであることを特徴とする半導電性ロール(現像ロール)12、およびそれを用いた現像装置である。前記トナー担持層3が、導電性粉体を含むウレタン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂及びフッ素樹脂から選ばれるいずれか1種以上を主成分とするもの、また、前記弾性半導電体層2が、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム又はエチレン−プロピレン−ジエンゴムのいずれか1種以上を基材とするものであることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性軸体とその外側に位置する弾性半導電体層を具備し、更に該弾性半導電体層の外周部に設けたトナー担持層上に薄層状態で担持された摩擦帯電トナーを層形成部材によって所定のトナー層厚に層形成した後、潜像保持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に用いられる現像ロールおよびそれを用いた現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば複写機、プリンター等の電子写真装置や、静電記録装置等において、潜像を保持した感光ドラム等に非磁性一成分現像剤を供給し、感光ドラムの潜像に該現像剤を付着させて潜像を可視化する現像方法として、接触現像法が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
具体的には、導電性シャフトの周面に導電性の弾性体層を配設してなる単層型構造の現像ロール(特許文献1)や、導電性シャフトの周りにゴム弾性体からなる導電性弾性層及び樹脂層からなる表面層をこの順に同心円状に積層して構成される現像ロールで、表面層中に平均粒径5μm以上30μm以下の球状フィラーを30重量部以上添加し、ロール表面の形状をRaで表される平均粗さが0.5μm以上2μm以下で、Rzで表される平均粗さが2μm以上10μm以下にしたもの(特許文献2)等が挙げられる。
【0003】
また、このように導電体とその外側に位置する弾性半導電体層をトナー担持層として具備し、該担持層上に薄膜状態で担持された摩擦帯電トナーによって、潜像保持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置において、現像ロールとして用いられる半導電性ロールに対しては、導電性、耐環境性、低硬度、摩擦帯電特性、トナー搬送性等の特性が要求される。このような要求に対して、ウレタンゴム、NBR、シリコーンゴム等を素材とし、導電性付与剤を添加することにより半導電性としたロールが良く知られている(特許文献2、特許文献3参照)。
これらのロールには前記した特性のほかに、高温、高湿下での放置や長時間印字された後のプリンター内に放置された際の印字特性の安定性もまた要求される。
【0004】
【特許文献1】
特開平06−095486号公報
【特許文献2】
特開2000−330372号公報
【特許文献3】
特開2001−132730号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の、従来の半導電性ロールでは、同一の画像を連続的に印字した後、別な画像を印字した際に、直前に印字していた画像が現れる残像と呼ばれる現象が発生することがあり、特にカラー印字における、画質上の大きな問題となっていた。
本発明者らは、鋭意研究の結果、その原因が弾性半導電体層の体積抵抗率の絶対値とトナー担持層の体積抵抗率の弾性半導電体層の体積抵抗率に対する比に起因したものであることを突き止め、本発明に至った。したがって本発明は、上記したロールに要求される諸特性、すなわち、導電性、耐環境性、低硬度、摩擦帯電特性、トナー搬送性等が良好で、残像現象を起こし難い半導電性ロール(現像ロール)、およびそれを用いた現像装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、体積抵抗率ρが1×10〜1×10Ωcmの弾性体からなる弾性半導電体層と、該弾性半導電体層上に形成され、体積抵抗率ρがρ/ρ<1000を満たすトナー担持層とを具備してなり、かつ、トナー担持層の表面粗さRが、JIS 十点平均粗さRzで1〜10μmであり、前記トナー担持層の厚さをdとしたとき、1Rz<d<5Rzの条件を満足するものであることを特徴とする半導電性ロール(現像ロール)、およびそれを用いた現像装置である。前記トナー担持層が、導電性粉体を含むウレタン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂及びフッ素樹脂から選ばれるいずれか1種以上を主成分とするもの、また、前記弾性半導電体層が、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム又はエチレン−プロピレン−ジエンゴムのいずれか1種以上を基材とするものであることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の現像ロールの一実施の形態を示す断面模式図である。
図2は、本発明の現像装置の一例を示すレイアウト図である。
図1において、1は導電性軸体、2は導電性軸体上に形成されたゴムまたはエラストマーからなる弾性半導電体層(ソリッド)、3は弾性半導電体層上に形成された熱硬化性ポリマーあるいは熱可塑性ポリマーからなるトナー担持層である。
また、図2において、10は感光体、11は帯電ロール、12は現像ロール、13はトナー搬送ロール、14は転写ロール、15はクリーニングロール、21は撹拌装置、31は摩擦帯電ブレード、41はLEDアレイ、51は筺体、61は記録紙を示す。
【0008】
本発明の現像ロールは、前記のごとく、導電性軸体上に、ゴムまたはエラストマー組成物を、適宜の条件下でロール状に成形して弾性半導電体層を形成し、その弾性半導電体層の表面にトナー坦持層を被覆した後、所望の表面状態に仕上げることにより得られる。
上記導電性軸体は、導電性材質として特に材質を限定するものではないが、鉄、アルミニウム、ステンレス、真鍮等で構成された、いわゆる「芯金」、あるいは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の芯体にメッキ処理したもの、または、熱可塑性樹脂及び/または熱硬化性樹脂に、導電性付与剤としてカーボンブラック、金属粉末等を配合して成形した芯体等が用いられる。
【0009】
本発明の現像ロールの弾性半導電体層は、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、及びこれらの混合物である、いわゆるゴムあるいはエラストマーから選ばれるいずれか1種以上を主成分とし、導電性付与剤として、イオン伝導性物質または、電子伝導性物質を配合し、パーオキサイド、白金触媒存在下でのハイドロジェンシロキサン、イソシアネート等の加硫剤と一緒に混練したものが用いられる。必要に応じて、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、補強性カーボンブラック等の充填材等も配合添加される。
導電性付与剤(導電性充填材)としては、導電性カーボンブラック、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属粉末、酸化亜鉛、酸化錫等の導電性金属酸化物、硫酸バリウム、酸化チタンあるいはチタン酸カリウム等の無機物からなる芯材に酸化錫をコーティングした導電性無機材料等が挙げられる。
【0010】
本発明のトナー担持層に用いられる熱硬化性ポリマーあるいは熱可塑性ポリマーの材質としては、特に制限はないが、アミノ基及び/又は水酸基を有するものが好適である。一例を示せば、アルキッド樹脂、フェノール変性・シリコーン変性等のアルキッド樹脂変性物、オイルフリーアルキッド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂及びこれらの混合物が挙げられる。また、それらの樹脂を硬化・加硫するために架橋剤を添加するが、その架橋剤としては、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、過酸化物、フェノール化合物、ハイドロジェンシロキサン化合物等の架橋剤が用いられる。
【0011】
本発明のロールの弾性半導電体層の体積抵抗率ρを1×10〜1×10Ωcmの範囲とし、かつトナー担持層の体積抵抗率ρをρとの比でρ/ρ<1000の範囲とし、該トナー担持体層の十点平均粗さRzが1〜10μmであり、前記トナー担持層の厚さをdは、トナー坦持層の表面粗さをRzとの相対値で、1Rz<d<5Rzの条件を満足する範囲とすることで、より好ましい印字特性が得られるものである。第一の条件である弾性半導電体層の体積抵抗率が上記の範囲から外れた場合、カブリの発生、現像効率の低下、印字濃度の不適合、感光体の絶縁破壊等の不具合が発生し易く、第二の条件であるトナー担持層の体積抵抗率ρがρとの比でρ/ρ<1000の範囲から外れた場合には、連続印字の際に該トナー担持層が過剰に電荷を蓄積することにより、残像が発生することがその理由である。
【0012】
成形にあたっては、上記導電性軸体と弾性半導電体層を形成させるための上記ゴムあるいはエラストマー組成物とを、押出し機でクロスヘッドを用いて一体化して分出しした後、ギヤーオーブンあるいは、IR炉で一次加硫する方法、あるいは、該軸体を金型にセットした後、該ゴムあるいはエラストマー組成物を注入し、常温あるいは加熱下で一次加硫する方法、あるいは、該軸体と該ゴムあるいはエラストマー組成物を同時に金型内で加熱、圧縮成形する方法等が用いられる。
その後、ギヤーオーブン等で一定時間二次加硫を実施することにより、物性の安定化を図ることもできる。
このようにして成形された弾性半導電体層の体積抵抗率ρは、導電性充填材の添加量を調整して、1×10〜1×10Ωcmに調整されるものである。
【0013】
また、上記成形品は、必要により円筒研削盤、ショットブラスター、サンドブラスター、ラッピング機、バフ等により所望の表面状態(好適には、Rz3〜15μm)に処理することもできる。
続いて、上記弾性半導電体層の表面に、熱可塑性ポリマーあるいは熱硬化性ポリマーを主成分とするトナー坦持層をディッピング法、スプレー塗装法、ロール塗装法などの方法を用いて形成する。その際、該熱可塑性ポリマーあるいは熱硬化性ポリマーを主成分とするコート材は、無溶剤であっても適当な溶剤を用いて希釈したものであっても良い。
なお、弾性半導電体層とトナー担持体層の接着を強化するために、プライマーを用いても良い。
【0014】
また、トナー担持層の十点平均粗さRz1〜10μmに調整するために、上記、熱硬化性ポリマーあるいは熱可塑性ポリマーを主成分とする樹脂層への充填材としては、湿式シリカ・珪藻土・酸化アルミ・酸化亜鉛・炭酸カルシウム等の無機充填材及びシリコーンレジンパウダー・メタクリル酸メチルパウダー等の有機充填材などを用いることができる。
同時に、該トナー担持層は導電性の粉体やイオン伝導性の物質を加えてコート材自体の体積抵抗率ρをρとの比でρ/ρ<1000の範囲に調整される。
【0015】
本発明に用いられる導電性軸体は、その一端を接地あるいは、バイアス電圧を印加することにより、トナーへの電荷の注入、トナーの吸着、静電潜像保持体へのトナーの搬送による静電潜像の現像や帯電および転写の性能を得るものであり、外周に形成される弾性半導電体層の支持体である。
本発明に用いられる、弾性半導電体層は、現像工程の電極及びトナーへの接触帯電及び電荷注入用の電極として作用するものであり、そのゴム弾性により、感光体との間で均一な現像電界を形成するものである。
【0016】
また、該弾性半導電体層上に形成されたトナー担持層は、その表面の凹凸及びファンデルワールス力、鏡像力、クーロン力等により該ロール表面にトナーを担持・搬送するものである。
本発明においては、該弾性半導電体層の体積抵抗率ρと該トナー担持層の体積抵抗率ρの関係をρ/ρ<1000とし、トナー担持層の表面粗さRzと該トナー担持層の膜厚の関係を1Rz<d<5Rzの範囲とすることで、該トナー担持層に摩擦帯電によって発生した電荷を蓄積しにくくすることができ、連続印字による残像の発生を解決するものである。
上記の内容により、連続印字においても安定した印字特性(残像特性)をもつ、半導電性ロール提供することができるものである。
【0017】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
導電性軸体として、SUM22に無電解ニッケルメッキした直径10mm、長さ250mmのシャフトを用い、これにシリコーン系プライマー:プライマーNo.16(商品名、信越化学工業(株)製)を塗布し、ギヤーオーブン中で150℃、10分間焼き付け処理を実施した。
【0018】
また、導電性ゴム組成物としては、メチルビニルシリコーン生ゴム:KE−78VBS(商品名、信越化学工業(株)製)100重量部に、ジメチルシリコーン生ゴム:KE−76VBS(商品名、信越化学工業(株)製)20重量部にカーボンブラック:アサヒサーマル(商品名、旭カーボン(株)製)20重量部、煙霧質シリカ系充填材:AEROSIL 200(商品名、日本アエロジル(株)製)15重量部、白金触媒:C−19A(商品名、信越化学工業(株)製)0.5部、ハイドロジエンシロキサン:C−19B(商品名、信越化学工業(株)製)2.0部を添加し、加圧ニーダーで混練して、シリコーンゴム組成物を調製した。
【0019】
次に、このシリコーンゴム組成物を押出し機でクロスヘッドを用いて、一体化して分出しした後、ギヤーオーブンで300℃、15分間加熱加硫し、前記シャフトにφ20mmに加硫接着成形した。その後、ギヤーオーブンで200℃、4時間二次加硫を行い、円筒研削盤で研磨して、直径16mm、ゴム部長さ210mm、硬度45°(ASKER C)のロール基材とした。
続いて上記ロールの表面にウレタン系塗料:タケラックE−553(商品名、三井武田ケミカル(株)製、不揮発分50%)100重量部に、充填材として無水シリカ:AEROSIL 200(商品名、日本アエロジル(株)製)15重量部及び導電性付与剤として、カーボンブラック:アサヒサーマル(商品名、旭カーボン(株)製)10重量部を添加し、ポットミルで8時間撹拌・分散した後、ポリイソシアネート系架橋剤:タケラックD140N(商品名、三井武田ケミカル(株)製)20重量部を添加し、スプレーコーティングした後、150℃×30分加熱硬化し、実施例1とした。
【0020】
[実施例2〜6]
実施例1と同様の方法で、半導電性弾性体層の導電性付与剤であるカーボンブラック:アサヒサーマル(前出)の添加量を10重量部、7重量部、5重量部に変更し、それぞれ実施例2〜4のロールを作製した。
また、実施例2と同様の方法で、トナー担持層の膜厚dを1Rz<d<5Rzの範囲で薄くしたロール(dはほぼ1Rz)を作製し、実施例5とし、トナー担持体層の膜厚dを1Rz<d<5Rzの範囲で厚くしたロール(dはほぼ5Rz)を作製し、実施例6とした。
【0021】
[比較例1〜4]
比較例として、実施例1と同様の方法で形成した現像ロールのトナー担持層における導電性付与材であるカーボンブラック:アサヒサーマル(前出)を3重量部添加したものを作製し比較例1とし、実施例2と同様の組成で、トナー担持体層の膜厚のみ1Rzよりも薄くしたロールを作製し、比較例2とし、実施例2と同様の組成で、トナー担持体層の膜厚のみ5Rzよりも厚くしたロールを作製し、比較例3とし、実施例2と同様の組成で、トナー担持体層の十点平均粗さRzを粗くしたロールを作製し、比較例4とした。
【0022】
次にそれぞれの実施例1〜6、比較例1〜4ロールを、市販の負帯電トナーを用いた電子写真式プリンターに現像ロールとして装着し、印字試験を実施した。その試験結果を、ロールの性状と共に、表1に示す。その結果、実施例1〜6において、初期印字から2万枚印字後の印字特性を確認した結果、連続印字による残像の発生がなく、初期及び経時において高品位の印字画像を得た。
【0023】
なお、表1の試験項目の測定方法は、以下の通りである。
○体積抵抗率
弾性半導電体層及びトナー担持層をそれぞれシート状に成形したものについてSRIS 2301に準じて測定を行った。
弾性半導電体層については、ポリエステルシート上にシート状にトッピングしたものをオーブンにより加熱硬化することで、厚さ1mmのシートとした。
トナー坦持層についてはシリコーンゴムシート上にスプレー塗布した後、加熱乾燥することにより、厚さ0.1mmのシートとした。
【0024】
○印字濃度
実施例及び比較例のロールサンプルを電子プリンターに組み込み、初期および耐久試験後に黒べた・網点・5%デューティー・白地印字などを繰り返し、黒べた印字部のマクベス濃度を、マクベス濃度計を用いて測定した。初期、耐久後濃度とも、1.3以上のものを合格とした。
○カブリ
実施例及び比較例のロールサンプルを電子写真式プリンターに組み込み、初期及び耐久試験後に黒べた・網点・5%デューティー・白地印字などを繰り返し、5%デューティーの白地部のマクベス濃度をマクベス濃度計を用いて測定した。初期濃度、耐久後濃度とも、0.015以下を合格とした。
【0025】
○連続印字後残像
実施例及び比較例のロールサンプルを電子写真プリンターに組み込み、初期および耐久試験後に記録紙の走行方向に平行に用紙幅の略1/2の幅に作製された黒ベタパターン及び白ベタパターンを用いて連続印字した後、網点パターンを印字し、網点パターンの濃度を、先に印字されたパターンの黒ベタに当たる位置と白ベタに当たる位置について測定し、印字濃度のコントラスト(MTF)を求めて残像とした。
MTF( Modulation Transfer Function )は以下の式により求めた。
MTF=(Dmax−Dmin)/(Dmax+Dmin
max:測定部位の最高濃度
min:測定部位の最低濃度
MTF 0.05以下を合格とした。
【0026】
○黒ベタむら
実施例及び比較例のロールサンプルを電子写真プリンターに組み込み、初期および耐久試験後に黒ベタ・網点・5%デューティー・白地印字などを繰り返し、黒ベタ部の印字濃度むらの有無を目視測定した。初期、耐久後ともに、黒ベタ濃度にむらがみられないものを合格とした。
○高温・高湿放置後印字ムラ
実施例及び比較例のロールサンプルを現像カートリッジに組み込み、初期印字で印字に問題ないことを確認した後、高温・高湿下(55℃、80RH%、7日間)に放置し、その後印字を行って初期状態と比べて、現像ブレード及び感光体との接触部での異常の有無を目視で確認した。濃度ムラなどの異常がみられないものを合格とした。
【0027】
○トナー固着
高温・高湿放置試験後の現像ローラ表面を目視で確認した。現像ロール表面にトナーが固着していないものを合格とした。
○総合合否判定
全ての試験結果が合格のものを○とした。
【0028】
【表1】
Figure 2004151357
【0029】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、体積抵抗率ρが1×10〜1×10Ωcmの弾性体からなる弾性半導電体層と、該弾性半導電体層上に形成され、体積抵抗率ρがρ/ρ<1000を満たすトナー担持層とを具備してなり、かつ、トナー担持層の表面粗さRがJIS 十点平均粗さRzで1〜10μm、前記トナー坦持層の厚さをdとしたとき、1Rz<d<5Rzの条件を満足することで、連続印字における残像のない良好な印字特性が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像ロールの一実施の形態を示す断面模式図である。
【図2】本発明の現像ロールを用いた現像装置の一例を示すレイアウト図である。
【符号の説明】
1.導電性軸体
2.弾性半導電体層(ソリッド)
3.トナー担持層
10.感光体
11.帯電ロール
12.現像ロール
13.トナー搬送ロール
14.転写ロール
15.クリーニングロール
21.撹拌装置
31.摩擦帯電ブレード
41.LEDアレイ
51.筺体
61.記録紙

Claims (4)

  1. 導電性軸体とその外側に位置する弾性半導電体層を具備し、更に該弾性半導電体層の外周部に設けたトナー担持層上に薄層状態で担持された摩擦帯電トナーを層形成部材によって所定のトナー層厚に層形成した後、潜像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に用いられる現像ロールにおいて、体積抵抗率ρが1×10〜1×10Ωcmの弾性体からなる弾性半導電体層と、該弾性半導電体層上に形成され、体積抵抗率ρがρとの比でρ/ρ<1000を満たすトナー担持層とを具備してなり、かつ、トナー担持層の表面粗さRがJIS 十点平均粗さRzで1〜10μmであり、前記トナー担持層の厚さをdとしたとき、1Rz<d<5Rzの条件を満足することを特徴とする現像ロール。
  2. 前記トナー担持層が、導電性粉体を含むウレタン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂及びフッ素樹脂から選ばれるいずれか1種以上を主成分とするものである請求項1に記載の現像ロール。
  3. 前記弾性半導電体層が、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム又はエチレン−プロピレン−ジエンゴムのいずれか1種以上を基材とするものである請求項1又は2に記載の現像ロール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像ロールのトナー担持層の表面にトナーを担持して該トナーの薄膜を形成し、この状態で前記トナー担持層が静電潜像を表面に保持した潜像保持体に接触して前記トナーの薄膜から前記トナーを潜像保持体表面に付着させ、該静電潜像を可視化する現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009031749A (ja) * 2007-06-27 2009-02-12 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2009251271A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Kyocera Mita Corp 現像装置及びこれを搭載した画像形成装置

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