JP2002040801A - トナー担持体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

トナー担持体及びそれを用いた画像形成装置

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JP2002040801A
JP2002040801A JP2000228659A JP2000228659A JP2002040801A JP 2002040801 A JP2002040801 A JP 2002040801A JP 2000228659 A JP2000228659 A JP 2000228659A JP 2000228659 A JP2000228659 A JP 2000228659A JP 2002040801 A JP2002040801 A JP 2002040801A
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toner carrier
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Toshiaki Arai
利晃 荒井
Mitsuharu Takagi
光治 高木
Kazuya Murata
和也 村田
Takao Ouchi
隆生 大内
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーダメージを抑制すると同時に、長期保
存時や長期使用時等、画像不良が発生しやすいといわれ
る使用環境において、安定して良好な画像を得ることの
できるトナー担持体、及び該トナー担持体を用いた画像
形成装置を提供すること。 【解決手段】 表面にトナーを担持して該トナーの薄膜
を形成し、この状態で画像形成体に接触又は近接して、
該画像形成体表面にトナーを供給することにより可視画
像を形成するトナー担持体において、該担持体表面のユ
ニバーサル硬度を測定するに際し、100mN/mm2
定荷重測定条件での該表面の変形回復挙動から得られる
60秒クリープ値が10.0μm以下であることを特徴と
するトナー担持体、及びこれを装着してなる画像形成装
置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー担持体及び
それを用いた画像形成装置に関する。さらに詳しくは、
本発明は、複写機やプリンターなどの画像形成装置にお
いて、静電潜像を保持した感光体や紙等の画像形成体に
トナーを供給して画像形成体表面に可視画像を形成する
ためのトナー担持体であって、画像むらのない高品質の
画像を与え、かつ長期使用における特性変化が小さい耐
久性に優れたトナー担持体、及びそれを用いた画像形成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機,プリンター等の電子写真
方式の画像形成方法において、静電潜像を保持した感光
体等の画像形成体に一成分系トナーを供給し、該トナー
を潜像に付着させて可視化する画像形成方法として加圧
現像法が知られている(米国特許第3152012号、
同第3731146号各明細書)。この加圧現像法は、
トナーを担持したトナー担持体を、静電潜像を保持した
画像形成体(感光体等)に接触させて、トナーを該画像
形成体の潜像に付着させることにより画像形成を行うも
のであり、このため、上記トナー担持体を導電性と弾性
を有する導電性弾性体で形成する必要がある。
【0003】すなわち、上記加圧現像法においては、例
えば、添付図2に示されるように、トナーを供給するた
めのトナー塗布用ローラ5と静電潜像を保持した画像形
成体(感光体等)6との間に、トナー担持体(現像ロー
ラ)1が配設され、該トナー担持体(現像ローラ)1、
画像形成体(感光体等)6及びトナー塗布用ローラ5が
それぞれ図中矢印方向に回転することにより、トナー7
がトナー塗布用ローラ5によりトナー担持体(現像ロー
ラ)1の表面に供給され、このトナーが成層ブレード8
により均一な薄膜に整えられた状態でトナー担持体(現
像ローラ)1が画像形成体(感光体等)6と接触しなが
ら回転することにより、薄膜に形成されたトナーがトナ
ー担持体(現像ローラ)1から画像形成体(感光体等)
6の潜像に付着して、該潜像が可視化するように構成さ
れている。
【0004】このような加圧現像方式による画像形成装
置においては、トナー担持体1は画像形成体6に密着し
た状態を保持しつつ回転しなければならず、このため、
例えば、添付図1の概略断面図に示されるように、金属
等の良導電性材料からなるシャフト2の外周にシリコー
ンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプ
ロピレンゴム、ポリウレタンゴム等の弾性ゴムやフォー
ム等に導電剤を配合して導電性を付与した導電性弾性体
からなる導電性弾性層3を形成した構造となっている。
更に、トナーに対する帯電性や付着性の制御のため、画
像形成体及び成層ブレードとの摩擦力制御のため、ある
いは弾性体による画像形成体の汚染防止等のため、樹脂
等からなる被覆層4が導電性弾性層3の表面に設けられ
ている。
【0005】一方、紙やOHP用紙等の紙葉類からなる
画像形成体に、トナー担持体上に担持させたトナーを孔
状の制御電極を介して直接飛翔せしめて画像を形成する
画像形成方法も提案されている。また、感光体に近接し
て非接触状態に配設されたスリーブ状のトナー担持体の
表面に、薄層に成層した非磁性トナーを担持し、これを
感光体上に飛翔させて現像を行い、画像を形成する方法
も提案されている(特開昭58−116559号公
報)。上記2つの方法において、いずれもトナー担持体
上に、トナーに対する帯電性や付着性の制御のため、あ
るいは感光体、成層ブレード、制御電極等の他の部材と
の摩擦力低減等のために、導電性弾性層の表面に樹脂等
からなる被覆層が設けられている。本発明者らは、これ
までにメラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹
脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂等の各樹脂を被覆層に
使用するトナー担持体が、摩擦や画像特性を改良しうる
ことを提案してきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
プリンター等の高速化、要求される画像微細性の向上、
あるいはカラー画像化等により、画像形成性に対する要
求が厳しくなり、従来のトナー担持体では対応できない
種々の問題が顕在化してきた。特に、高速化に起因する
トナーダメージの増加は、トナー担持体を長期使用した
際のトナー帯電不良によるかぶり等の画像不良に繋がる
重大な問題として捉えられている。また、トナー担持体
の耐久性についても、トナーダメージに起因してフィル
ミングや溶融固着したトナー塊がトナー担持体あるいは
トナー担持体への接触部品を研削し、摩耗させることに
よりトナー漏れを誘発させるなどの問題を生じる場合が
ある。
【0007】トナー担持体の摩耗によるトナー漏れの対
策としては、トナーのフィルミングや溶融固着を防ぐこ
とが抜本的解決案であるが、近年、省エネルギー嗜好か
ら、トナーのガラス転移点を下方にシフトさせる設計傾
向となっており、本課題の解決は益々困難となってきて
いる。このような状況において、トナー担持体側からの
対策として、トナー塊の発生要因を極力排除するような
設計思想が重要と考えられる。本発明はかかる事情に鑑
みてなされたものであり、ダメージトナーに起因したト
ナー塊によって発生するトナー担持体の研削を抑制し、
トナー漏れ等の不良発生を防止し、長期保存時や長期使
用時等、従来画像不良が発生しやすいといわれる使用環
境において、安定して良好な画像を得ることのできるト
ナー担持体、及び該トナー担持体を用いた画像形成装置
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見いだし
た。すなわち、トナー担持体の摩耗は、トナー担持体と
トナーカートリッジのシーラントとが圧接している部位
にトナー塊が進入し、これがトナー担持体の動作中、常
に研削を促すことにより発生する。これは、トナー担持
体の静止中、圧接部で変形が起こっており、動作直後、
シーラント間に残留変形に起因した微小間隙が発生する
ため、そこからトナーが進入し、圧接・摩擦によりトナ
ー塊が発生すると考えられる。以上より本発明者らは、
トナー担持体がある基準値以上の塑性変形挙動を示す場
合、上記微小間隙の発生確率が高まり、トナー塊の圧接
部進入を促進することになると推定した。
【0009】本発明者らは、以上の点に鑑み鋭意検討を
行った結果、弾性層と該弾性層の外側に直接あるいは他
の層を介して形成された1層又は複数層からなる被覆層
を有するトナー担持体において、該トナー担持体の表面
物性を、ユニバーサル硬度を測定する際の定荷重測定条
件での該表面の変形回復挙動測定で得られる特定クリー
プ値が特定範囲の値となるように調整することにより、
トナー担持体−シーラント間へのトナー塊進入を抑制
し、トナー担持体の摩耗及びそれに伴うトナー漏れを防
止し、長期保存時や長期使用時等、従来画像不良が発生
しやすいといわれる使用環境において、安定して良好な
画像を得ることを見いだした。
【0010】すなわち、ユニバーサル硬度測定は、四角
錐あるいは三角錐形状の圧子を、所定の試験荷重をかけ
ながら被測定物に押し込み、その押し込み深さから圧子
が被測定物と接触している表面積を求め、求められた表
面積と試験荷重からユニバーサル硬度を求めるものであ
るが、この際、定荷重測定条件で圧子を被測定物に押し
込んだ後に、一定荷重環境を保持し、しかる後に圧子の
荷重を徐々に減少させることにより、被測定物が塑性変
形したことで生じた計測初期と計測終了時の圧子の位置
差違を求めることができる。この差違を、例えば、定荷
重100mN/mm2 、定荷重保持時間(クリープ時
間)60秒の場合、「100mN/mm2定荷重測定条
件での60秒クリープ値」と呼称する。このクリープ値
は、トナー担持体が上記変形回復挙動測定によって塑性
変形したことによって生じたものであり、例えば、Fi
scher(フィッシャー)社製超微小硬度計H−10
0Vなどの市販の硬度測定装置を用いたユニバーサル硬
度測定等で求められる当該値によって、トナー塊のトナ
ー担持体−シーラント間への進入、ひいてはトナー担持
体の摩耗発生の度合いを規格化しうることを見いだした
ものである。本発明は、かかる知見に基づいて完成した
ものである。
【0011】すなわち、本発明は、表面にトナーを担持
して該トナーの薄膜を形成し、この状態で画像形成体に
接触又は近接して、該画像形成体表面にトナーを供給す
ることにより可視画像を形成するトナー担持体におい
て、該担持体表面のユニバーサル硬度を測定するに際
し、100mN/mm2 定荷重測定条件での該表面の変
形回復挙動から得られる60秒クリープ値が10.0μm
以下であることを特徴とするトナー担持体、及びトナー
担持体、及び表面にトナーの薄膜を形成してなる該トナ
ー担持体に接触又は近接し該トナー担持体から供給され
たトナーによる可視画像をその表面に形成してなる画像
形成体を少なくとも有する画像形成装置において、上記
トナー担持体として上記のトナー担持体を用いることを
特徴とする画像形成装置、を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳しく説
明する。本発明は、上述のように、トナー担持体表面の
ユニバーサル硬度を測定する際に求められる100mN
/mm2 定荷重測定条件での60秒クリープ値を最適化
することにより、トナー担持体の塑性変形を抑制して、
トナー塊のトナー担持体−シーラント間への進入を抑制
し、トナー漏れの防止を実現したことを主たる特徴とす
る。
【0013】上記ユニバーサル硬度とは、圧子を、荷重
をかけながら測定対象物に押し込むことにより求められ
る物性値であり、(試験荷重)/(試験荷重下での圧子
の表面積)として求められ、単位はN/mm2 で表され
る。このユニバーサル硬度の測定は、例えば、Fisc
her(フィッシャー)社製超微小硬度計H−100V
などの市販の硬度測定装置を用いて行うことができる。
この測定装置では、四角錘あるいは三角錘形状の圧子
を、試験荷重をかけながら被測定物に押し込み、所定の
押し込み深さに達した時点でその押し込み深さから圧子
が接触している表面積を求め、上記式よりユニバーサル
硬度を求めるものである。
【0014】このようなユニバーサル硬度の測定を行う
際に、所定の荷重まで徐々に圧子の押し込み荷重を増加
させて圧子を被測定物に押し込んだ後、一定荷重環境を
保持し、しかる後に圧子の荷重を減少させることによ
り、被測定物表面の変形に残差(クリープ値)を求める
ことができる。即ち、仮に被測定物が完全弾性体であれ
ば、荷重を増加させて圧子を被測定物表面に押し込んだ
後、圧子の荷重を減少させて取り除くと、被測定物表面
は元の状態に回復するので、圧子は元の位置、即ち押し
込み深さ0の位置まで戻ることになる。逆に被測定物が
完全塑性体であれば、同様に圧子を押し込んだ後に荷重
を取り除いても、被測定物表面は圧子を押し込んだ状態
のままとなり、圧子は元の位置に戻ることはない。この
ことを利用して測定開始時と終了時の位置の差違から被
測定物の塑性変形量を任意の測定条件下という規格化し
た状況下で求めることができる。
【0015】本発明のトナー担持体では、上記ユニバー
サル硬度測定における100mN/mm2 定荷重測定条
件での該担持体表面の変形回復挙動測定で得られる60
秒クリープ値を10.0μm以下、好ましくは8.5μm以
下となるようにトナー担持体の表面を調整するものであ
る。なお、このクリープ値を測定する際の条件として
は、最大荷重、最大荷重時クリープ時間以外特に限定さ
れるものではなく、圧子の形状や測定装置等に応じて適
宜設定することができる。最大荷重を変えた場合でも上
記クリープ値の規定値を適宜修正すれば同様に評価基準
として適用可能である。現在一般に用いられているトナ
ーバインダー種(スチレン−アクリル共重合樹脂ないし
ポリエステル樹脂)を対象とした場合、前述の条件で規
格化することが可能であり、例えば、上記Fische
r(フィッシャー)社製超微小硬度計H−100Vを用
いて測定する場合には、下記の条件を例示することがで
きる。すなわち、下記条件で圧子をトナー担持体に押し
込んでいき、所定の荷重を60秒程度保持した後に荷重
を除去し、コンピュータにより上記クリープ値を算出す
ることができる。 測定条件例 圧子:対面角度136度の四角錘型ダイヤモンド圧子 初期荷重:0.02mN/mm2 最大荷重:100mN/mm2 荷重印加速度:100/60mN/mm2 /sec 最大荷重時クリープ時間:60sec
【0016】本発明のトナー担持体は、ユニバーサル硬
度測定における100mN/mm2定荷重測定条件での
該表面の変形回復挙動測定で得られる60秒クリープ値
が上記特定範囲の値を満足するものであればよく、その
構造や形状に制限はないが、通常は図1に示すように、
良導電性シャフト2の外側に導電性を有する導電性弾性
層3、更にその表面に被覆層4を形成したものである。
上記シャフト2としては、良好な導電性を有するもので
あれば、いずれのものも使用しうるが、通常は金属製の
中実体からなる芯金や内部を中空にくりぬいた金属性円
筒体等の金属製シャフトが用いられる。
【0017】導電性弾性層3としては、適宜なゴム材料
に導電剤を添加して導電性を付与した弾性体が用いられ
る。ここで使用し得るゴム材料には、特に制限はなく、
ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−
ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天
然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリ
ンゴム等が例示され、これらを単独であるいは2種以上
組み合わせて用いることができる。本発明においては、
これらのうち、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエン
ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムが好ましく用いら
れる。また、これらと他のゴム材料との混合物もまた好
ましく用いられる。特に、本発明においては、ウレタン
結合を有する樹脂が好ましく用いられる。
【0018】この導電性弾性層に添加される導電剤とし
ては、イオン導電剤及び電子導電剤がある。イオン導電
剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチル
アンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステ
アリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメ
チルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメ
チルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニ
ウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨ
ウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸
塩、カルボン酸塩、スルフォン酸塩等のアンモニウム
塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム
等のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の過塩素酸
塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフ
ッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルフォン
酸塩等が例示される。
【0019】また、電子導電剤としては、ケッチェンブ
ラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;SA
F、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、F
T、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したインク
用カーボン;熱分解カーボン、グラファイト;酸化錫、
酸化チタン、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物;ニッケ
ル、銅等の金属等を例示することができる。これらの導
電剤は、単独でもまた2種以上組み合わせて用いること
もできる。また、その配合量は特に制限されるものでは
ないが、イオン導電剤の場合はゴム成分100重量部に
対して0.01〜5.00重量部、更に0.05〜2.00重量
部とすることが好ましく、電子導電剤の場合は、ゴム成
分100重量部に対して1.00〜50.00重量部、更に
5.00〜40.00重量部とすることが好ましい。
【0020】本発明においては、上記のような配合量の
もと、導電性弾性層の体積抵抗率を103 〜1010Ω・
cm、好ましくは104 〜108 Ω・cmとなるように
調整する。なお、上記導電性弾性層には、上記導電剤以
外にも必要に応じ充填剤、架橋剤、その他ゴム用添加剤
など種々の添加剤を適宜配合することが出来る。上記導
電性弾性層は、画像形成体や成層ブレード等と当接して
使用されることから、圧縮永久歪みが小さいことが好ま
しく、具体的には、20%以下、更に10%以下である
ことが好ましい。ゴム材料としてポリウレタンゴムを用
いることは、圧縮永久歪みを小さく設計できることから
好ましい。
【0021】本発明においては、上記導電性弾性層の表
面粗さは、JIS10点平均粗さで1〜20μmRz、
更に1.5〜18μmRzとすることが好ましい。平均粗
さが20μmRzを超えると、トナー担持体の被覆層を
厚く形成する必要があるためトナー担持体表面が硬くな
り、その結果、トナーにダメージを与えて画像形成体や
成層ブレードへのトナー固着等が発生し画像不良を引き
起すことがある。一方、平均粗さが1μmRzより小さ
い場合は、被覆層を形成したときにトナー担持体の表面
の平均粗さが小さくなりすぎ、トナー担持量が少なくな
ることから画像濃度が低下する恐れがある。本発明にお
いては、上記表面粗さは、表面粗さ計「サーフコム59
0A」(東京精密社製)を用いて、軸方向に対して直交
した向きに測定長さ2.4mm、測定速さ0.3mm/se
c、カットオフ波長0.8mmでローラのシャフト方向及
び円周方向で偏りがないように300箇所以上測定して
求めた値である。(以下同様)
【0022】本発明のトナー担持体においては、トナー
に対する帯電性や付着性の制御のため、画像形成体及び
成層ブレード等との摩擦力低減のため、あるいは弾性体
による画像形成体の汚染防止のため、上記導電性弾性層
の表面に樹脂等からなる被覆層を設けることが好まし
い。被覆層は、ガラス転移点10℃以下、特に−5〜0
℃の樹脂を含有する材料で形成することが好ましい。ガ
ラス転移点が10℃を超える樹脂を用いる場合は、使用
環境温度によって、被覆層の物理的特性が大きく変動
し、トナーの搬送量及び帯電量がばらついてしまう恐れ
があり、また、被覆層が脆くなり導電性弾性層の変形に
追従することができず、被覆層が割れやすくなるなど問
題がある。
【0023】上記被覆層は、その動的弾性率E’が10
7 〜109.8 dyn/cm2 、更に108 〜109.6
yn/cm2 であることが好ましく、また損失正接ta
nδが0.7以下、更に0.05〜0.5であることが好まし
い。ここで損失正接とは、試料に応力を加えた際の動的
弾性率E’に対する動的損失E''の比を表すものであ
る。上記被覆層としては、溶剤(アセトン等の良溶媒)
に対する不溶分が70重量%以上のものが好ましく用い
られる。溶剤不溶分が70重量%を下回ると、長期放置
により画像形成体や成層ブレード等トナー担持体と接触
している他の部材の圧接部に、単分子量分の移行が生
じ、画像に黒横線等の不具合が発生する恐れがある。こ
のような点から、上記溶剤不溶分は80重量%以上であ
ることが特に好ましい。
【0024】本発明において、上記被覆層の形成に用い
ることの出来る樹脂としては、架橋性樹脂等が好ましく
挙げられる。ここで架橋性樹脂とは、熱、触媒、空気
(酸素)、湿気(水)、電子線等により自己架橋する樹
脂あるいは架橋剤や他の架橋性樹脂との反応により架橋
する樹脂をいう。このような架橋性樹脂としては、例え
ば、水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、
イミノ基、イソシアネート基、メチロール基、アルコキ
シメチル基、アルデヒド基、メルカプト基、エポキシ
基、不飽和基等の反応基を持つフッ素樹脂、ポリアミド
樹脂、アクリルウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、アミノ樹脂、尿
素樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、
スチレン−ブタジエン樹脂及びこれらの混合物が挙げら
れる。
【0025】本発明においては、これらの中で、フッ素
樹脂、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、アルキ
ッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アク
リル変性シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂及
びこれらの混合物が好ましく用いられ、特に、フッ素樹
脂、ポリアミド樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性シ
リコーン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂あるいはこれ
らの混合物が、トナーの帯電能、トナーに対する非汚染
性、他の部材との摩擦力低減、画像形成体に対する非汚
染性等の点から好適である。また、これらと他の樹脂と
の混合物も使用することもできる。上記架橋に用いられ
る触媒としては、例えば、過酸化物やアゾ化合物等のラ
ジカル触媒、酸触媒、塩基性触媒等が挙げられる。ま
た、架橋剤としては、水酸基、カルボキシル基、酸無水
物基、アミノ基、イミノ基、イソシアネート基、メチロ
ール基、アルコキシメチル基、アルデヒド基、メルカプ
ト基、エポキシ基、不飽和基等の反応基を1分子中に2
個以上有する分子量1000以下、好ましくは分子量5
00以下の化合物であり、例えば、ポリオール化合物、
ポリイソシアネート化合物、ポリアルデヒド化合物、ポ
リアミン化合物、ポリエポキシ化合物等が挙げられる。
【0026】本発明における被覆層は、上記樹脂を主成
分とするものであるが、更にトナーへの帯電能の向上、
他の部材との摩擦力低減や導電性の付与等を目的とし
て、荷電制御剤、滑剤、その他の樹脂等種々の添加剤を
配合することができる。本発明の担持体においては、上
記被覆層の少なくとも最外層の体積抵抗率を、導電性弾
性層の体積抵抗率より高い値とすることが、トナー担持
体の抵抗を調整するうえで好ましく、具体的には、該最
外層の体積抵抗率を107 〜1016Ω・cm、更に10
10〜1013Ω・cmとすることが好ましい。この体積抵
抗は、上記硬化樹脂中にイオン導電剤や電子導電剤を添
加して調節することができる。これら導電剤の種類とし
ては、上記導電性弾性層中に用いられる導電剤をいずれ
も用いることができる。
【0027】本発明のトナー担持体の体積抵抗率は10
6 〜1012Ω・cm、更に107 〜1010Ω・cmとす
ることが好ましい。また、前記被覆層を形成したトナー
担持体の表面粗さは、JIS10点平均粗さで20μm
Rz以下、更に1〜20μmRz、特に1〜15μmR
zとすることが好ましい。平均粗さが20.0μmRzを
超えると、トナーの帯電量が小さくなったり逆帯電トナ
ーが生じて画像カブリが生じることがある。平均粗さが
小さすぎると、トナー担持量が少なくなり、画像濃度が
低下する恐れがある。上記被覆層の形成方法については
特に制限はないが、通常は、前述のような被覆層を形成
する樹脂、架橋剤及び必要に応じて各種添加剤を溶解あ
るいは分散させてなる塗工液を、ディッピング法、ロー
ルコーター法、ドクターブレード法、スプレー法等によ
り導電性弾性層上に塗布した後、常温又は50〜170
℃の高温下で乾燥・硬化させて形成する。
【0028】上記被覆層の形成に用いる塗工液の調整に
使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン等のケト
ン系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒;ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサ
ン等の脂肪族炭化水素系溶媒;酢酸エチル等のエステル
系溶媒;イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒;ジメチルスルフォアミド等のアミド
系溶媒;クロロフォルム、ジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素系溶媒等あるいはこれらの混合溶媒が好まし
く用いられる。上記溶媒は、用いる樹脂の溶解性に応じ
て適宜選択すればよく、特に限定されるものではない。
【0029】上記被覆層の厚みは、1〜50μm、特に
2〜30μmとすることが好ましい。被覆層の厚みが上
記範囲より薄いと、局所的な放電が起こり、画像に白横
線が発生しやすくなり、上記範囲より厚いと、トナー担
持体が硬くなり、トナーに損傷を与えて画像形成体や成
層ブレードへのトナー固着等が発生して画像不良となる
ことがある。本発明のトナー担持体は、その硬度につい
て、アスカーC型で35〜85度、特に37〜80度と
することが好ましい。上記硬度が85度を超えるとトナ
ー担持体が硬くなり、画像形成体等との接触面積が小さ
くなり、良好な画像形成が行えなくなる恐れがあるう
え、トナーに損害を与えて画像形成体や成層ブレードへ
のトナー固着等が発生し画像不良を引き起こすことがあ
る。また、35度より低い硬度では、画像形成体や成層
ブレードとの摩擦が大きくなり、ジッター等の画像不良
が発生することがある。
【0030】本発明のトナー担持体は、電子写真装置に
おける現像装置等の画像形成装置に、現像ローラ等のト
ナー担持体として用いられるものであり、例えば、図2
に示すように、トナーを供給するためのトナー塗布用ロ
ーラ5と静電潜像を保持した感光ドラムなどの画像形成
体6との間に、本発明のトナー担持体を現像ローラ1と
して配置し、トナー塗布用ローラ5によりトナー7を担
持し、これを成層ブレード8により均一な薄層に整え、
更にこの薄層からトナーを画像形成体6に供給し、該画
像形成体6の静電潜像にトナーを付着させて潜像を可視
化するものである。なお、本発明のトナー担持体を用い
た画像形成装置としては、表面にトナーを担持して該ト
ナーの薄層を形成し、この状態で画像形成体に可視画像
を形成するトナー担持体を具備してなる画像形成装置で
あればいかなるものでもよく、例えば、紙やOHP用紙
等の紙葉類を画像形成体とし、これらにトナー担持体上
に担持させたトナーを制御電極に形成した孔を通して直
接飛翔せしめ、紙やOHP用紙に直接画像を形成するも
のであってもよい。なお、本発明のトナー担持体に担持
させるトナーとしては、非磁性の一成分現像剤が好適に
用いられるが、磁性タイプの一成分現像剤を用いること
もでき、例えば、磁性一成分現像剤を用いて白黒画像印
字を行う場合にも、本発明のトナー担持体及び画像形成
装置を好適に用いることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例、比較例を示して、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 実施例1 分子量5000のポリエーテルポリオール(OH価:3
3)100部(重量部、以下同じ)に、1,4−ブタン
ジオール1.0部、ニッケルアセチルアセトネート0.5
部、ジブチルチンジラウレート0.01部及びアセチレン
ブラック2.0部を添加し、混合機を用いて混合してポリ
オール組成物を調製した。このポリオール組成物を減圧
下攪拌して脱泡した後、ウレタン変性MDIを17.5部
加えて2分間攪拌し、次いでシャフトを配置し、予め1
10℃に加熱した金型に注型し、110℃で2時間硬化
させて金属シャフトの外周に導電性弾性体を形成してロ
ーラを得た。得られたローラの表面を研磨して表面をJ
IS10点平均粗さ15.0μmRzに調整した。なお、
表面粗さは、表面粗さ計サーフコム590A(東京精密
社製)を用いて測定した(以下の例において同じ)。
【0032】次に、アルコール可溶性レゾール型フェノ
ール溶液に、溶媒としてエタノールを用いて希釈し、全
体固形分濃度15%の塗料を調製した。該塗料液中に、
上記導電性弾性体ローラを浸漬して引き上げ、これを1
10℃にて4時間加熱し、硬化した被覆層を有する図1
に示すと同様のローラ状トナー担持体を得た。得られた
被覆層の動的弾性率E’、損失正接tanδ、溶剤に対
する不溶率、厚み及びトナー担持体のJIS10点平均
粗さRzの値を下記第1表に示す。得られたトナー担持
体の表面におけるアスカーC硬度は63.0度であった。
また、Fischer社製超微小硬度計H−100Vを
用い、下記の測定条件により荷重を印加、除去して10
0mN/mm2 定荷重測定条件での60秒クリープ値を
計測したところ、3.69μmであった。測定条件 圧子:対面角度136°の四角錘型ダイヤモンド圧子 初期荷重:0.02mN/mm2 最大荷重:100mN/mm2 荷重印加速度:100/60mN/mm2 /sec 最大荷重時クリープ時間:60sec
【0033】該トナー担持体を現像ローラとして、図2
に示した現像ユニットにおいて、現像バイアス−400
V、ブレードバイアス−600Vとし、平均粒径7μm
の負帯電性非磁性一成分トナーを用い、線速60mm/
secの周速で回転させながら、反転現像で画像出しを
行い、白地、ハーフトーン、黒地画像における画像評価
を実施した。初期画像、耐久画像共に計5枚を各々評価
して傾向をつかんだ。耐久画像として、連続4%印字1
万枚終了後の印刷画像を用いた(印刷条件、評価方法は
以下の例において同じ)。この結果、各画像とも良好な
印刷結果を得ることができた。また、上記トナー担持体
を現像ローラとしてプリンターに組み込んだ状態で、気
温22.5℃、湿度50%の環境下で1週間放置し、その
後ハーフトーン画像を印刷したが、画像上に不良らしき
痕跡は発生しなかった。
【0034】実施例2 ポリオール組成物において、1,4−ブタンジオールの
添加量を10部とし、また、ウレタン変性MDIの添加
量を20部とした以外は、実施例1と同一の条件でロー
ラを得た。次いで、ポリエーテルポリウレタン樹脂溶液
に導電剤としてアセチレンブラックを添加することによ
り、成膜時の体積抵抗率を1.08×108 Ω・cmに調
整した全体固形分濃度12.5%の塗料を作成した。該塗
料液中に、上記導電性弾性体ローラを浸漬して引き上
げ、これを100℃にて30分風乾した。更に、オイル
フリーアルキッド化合物とiso−ブチルエーテルメラ
ミン樹脂を固形分重量比で75/25となるよう配合
し、更に溶媒としてメチルエチルケトンを用いて希釈し
て全体固形分濃度15%の塗料を新たに作成した。上記
の風乾した導電性弾性体ローラを室温に戻した後、当該
塗料中に浸漬して引き上げ、これを110℃にて4時間
加熱し、硬化した被覆層を有する図1に示すと同様のロ
ーラ状トナー担持体を得た。得られた被覆層の動的弾性
率E’、損失正接tanδ、溶剤に対する不溶率、厚み
及びトナー担持体のJIS10点平均粗さRzの値を下
記第1表に示す。
【0035】得られたトナー担持体の表面におけるアス
カーC硬度は64.0度であった。また、100mN/m
2 定荷重測定条件での60秒クリープ値を計測したと
ころ、4.32μmであった。該トナー担持体を現像ロー
ラとして、白地、ハーフトーン、黒地画像における画像
評価を実施した。この結果、各画像とも良好な印刷結果
を得ることができた。1万枚耐久印刷終了後、トナー担
持体上にスジ状の摩耗は発生せず、トナーもれも起こら
なかった。また、上記トナー担持体を現像ローラとして
プリンターに組み込んだ状態で、気温22.5℃、湿度5
0%の環境下で1週間放置し、その後ハーフトーン画像
を印刷したが、画像上に不良らしき痕跡は発生しなかっ
た。
【0036】比較例1 ポリオール組成物において、分子量5000のポリエー
テルポリオールの代わりに分子量5500のポリアルキ
レンポリオール(OH価:28)を用い、また、ウレタ
ン変性MDIの添加量を13部とした以外は、実施例1
と同一の条件でローラを得た。次いで、ウレタン変性ア
クリル化合物に導電剤としてアセチレンブラックを添加
することにより、成膜時の体積抵抗率を8.08×107
Ω・cmに調整した全体固形分濃度25.0%の塗料を作
成した。該塗料液中に、上記導電性弾性体ローラを浸漬
して引き上げ、これを130℃にて4時間加熱し、硬化
した被覆層を有する図1に示すと同様のローラ状トナー
担持体を得た。得られた被覆層の動的弾性率E’、損失
正接tanδ、溶剤に対する不溶率、厚み及びトナー担
持体のJIS10点平均粗さRzの値を下記第1表に示
す。得られたトナー担持体の表面におけるアスカーC硬
度は60.5度であった。また、100mN/mm2 定荷
重測定条件での60秒クリープ値を計測したところ、1
3.01μmであった。該トナー担持体を現像ローラとし
て、白地、ハーフトーン、黒地画像における画像評価を
実施した。この結果、初期画像では良好な印刷結果を得
ることができたが、耐久画像においては白地印刷にカブ
リが発生した。更に、1万枚耐久印刷終了後、トナー担
持体上にスジ状の摩耗が生じ、トナー漏れが発生した。
【0037】比較例2 ポリオール組成物において、分子量5000のポリエー
テルポリオールの代わりに分子量6000のポリアルキ
ドポリオール(OH価:30)を用い、ウレタン変性M
DIを水添MDIとした以外は、実施例1と同一の条件
でローラを得た。次いで、ポリエーテルポリウレタン樹
脂溶液に導電剤としてアセチレンブラックを添加するこ
とにより、成膜時の体積抵抗率を1.08×108 Ω・c
mに調整した塗料の全体固形分濃度を15.0%とした他
は、実施例2と同一の条件で上記ローラに塗工、熱処理
を実施し、硬化した被覆層を有する図1に示すと同様の
ローラ状トナー担持体を得た。得られた被覆層の動的弾
性率E’、損失正接tanδ、溶剤に対する不溶率、厚
み及びトナー担持体のJIS10点平均粗さRzの値を
下記第1表に示す。得られたトナー担持体の表面におけ
るアスカーC硬度は63.0度であった。また、100m
N/mm2 定荷重測定条件での60秒クリープ値を計測
したところ、15.30μmであった。該トナー担持体を
現像ローラとして、白地、ハーフトーン、黒地画像にお
ける画像評価を実施した。この結果、各画像とも良好な
印刷結果を得ることができたが、1万枚耐久印刷終了
後、トナー担持体上にスジ状の摩耗が生じ、トナー漏れ
が発生した。また、上記トナー担持体を現像ローラとし
てプリンタに組み込んだ状態で気温22.5℃、湿度50
%の環境下で1週間放置し、その後ハーフトーン画像を
印刷したところ、画像上に圧接痕に起因するスジ状の画
像不良が発生した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のト
ナー担持体は、トナー担持体の塑性変形量を、ユニバー
サル硬度測定における該担持体表面の100N/mm2
定荷重測定条件での60秒クリープ値で最適化すること
によって、ダメージトナーに起因するトナー塊によって
発生するトナー担持体の研削を抑制し、トナー漏れ等の
不良発生を防止し、長期保存時、長期使用時等、従来画
像不良が発生しやすいといわれる使用環境において、安
定して良好な画像を得ることができるものであって、各
種画像形成装置のトナー担持体として好適に用いられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー担持体の一例を示す概略概略図
である。
【図2】本発明の画像形成装置の一例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1: トナー担持体 2: シャフト 3: 導電性弾性層 4: 被覆層 5: トナー塗布用ローラ 6: 画像形成体(感光体) 7: トナー 8: 成層ブレード 9: 転写部 10:クリーニング部 11:クリーニングブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大内 隆生 東京都羽村市緑ヶ丘3−22−8 Fターム(参考) 2H077 AD06 EA15 EA16 FA01 FA13 FA22 3J103 AA02 AA14 AA15 AA33 AA51 BA34 BA41 FA03 FA07 FA12 FA13 FA14 GA02 GA52 GA57 GA58 GA73 HA03 HA04 HA05 HA11 HA15 HA20 HA31 HA41 HA43 HA46 HA47 HA48 HA53

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にトナーを担持して該トナーの薄膜
    を形成し、この状態で画像形成体に接触又は近接して、
    該画像形成体表面にトナーを供給することにより可視画
    像を形成するトナー担持体において、該担持体表面のユ
    ニバーサル硬度を測定するに際し、100mN/mm2
    定荷重測定条件での該表面の変形回復挙動から得られる
    60秒クリープ値が10.0μm以下であることを特徴と
    するトナー担持体。
  2. 【請求項2】 弾性層とその表面に設けられた少なくと
    も1層の被覆層とからなる請求項1記載のトナー担持
    体。
  3. 【請求項3】 弾性層が、エチレン−プロピレンゴム、
    ブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムあるい
    はこれらと他のゴム材料との混合物を含有する請求項1
    又は2に記載のトナー担持体。
  4. 【請求項4】 弾性層が、ウレタン結合を有する樹脂を
    含有する請求項1又は2に記載のトナー担持体。
  5. 【請求項5】 被覆層が、10℃以下のガラス転移点を
    有する樹脂からなる請求項1〜4のいずれかに記載のト
    ナー担持体。
  6. 【請求項6】 被覆層の動的弾性率E’が107 〜10
    9.8 dyn/cm2であり、かつ損失正接tanδが0.
    7以下である請求項1〜5のいずれかに記載のトナー担
    持体。
  7. 【請求項7】 被覆層が、溶剤に対する不溶率が70重
    量%以上のものである請求項1〜6のいずれかに記載の
    トナー担持体。
  8. 【請求項8】 被覆層の少なくとも最外層が、107
    1016Ω・cmの体積抵抗率を有する請求項1〜7のい
    ずれかに記載のトナー担持体。
  9. 【請求項9】被覆層の少なくとも1層が、フッ素樹脂、
    ポリアミド樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メ
    ラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
    エステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性シリコーン
    樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、これらの混合物ある
    いはこれらと他の樹脂との混合物を含有する請求項1〜
    8のいずれかに記載のトナー担持体。
  10. 【請求項10】被覆層の厚さが1〜50μmである請求
    項1〜9のいずれかに記載のトナー担持体。
  11. 【請求項11】表面粗さがJIS10点平均粗さで1〜
    20μmRzである請求項1〜10のいずれかに記載の
    トナー担持体。
  12. 【請求項12】表面におけるアスカーC硬度が35〜8
    5度である請求項1〜11のいずれかに記載の記載のト
    ナー担持体。
  13. 【請求項13】トナー担持体、及び表面にトナーの薄膜
    を形成してなる該トナー担持体に接触又は近接し該トナ
    ー担持体から供給されたトナーによる可視画像をその表
    面に形成してなる画像形成体を少なくとも有する画像形
    成装置において、上記トナー担持体として請求項1〜1
    2のいずれかに記載のトナー担持体を用いることを特徴
    とする画像形成装置。
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