JP4961963B2 - 光定着用の電子写真用トナー、光定着用の電子写真用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

光定着用の電子写真用トナー、光定着用の電子写真用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真複写機や電子写真プリンタ、静電記録装置等に利用され、特に光定着により瞬時に転写材へ定着を行う画像形成に好適に利用される光定着用の電子写真用トナー、該電子写真用トナーを含む光定着用の電子写真用現像剤、該電子写真用現像剤を収納するトナーカートリッジ、該電子写真用現像剤を用いるプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式における画像形成では、(1)感光体の帯電、(2)感光体の露光(潜像形成)、(3)前記潜像へのトナー現像、(4)転写材へのトナーの転写、及び(5)トナーの転写材への定着、等のプロセスが行われる。
前記(5)の定着方法としては、ローラ等を直接触させて、トナーを加圧、加熱、あるいはこれらの併用によって溶融させた後に固化定着させる方法、熱や光エネルギーを照射してトナーを溶融させた後に固化定着させる方法等が挙げられるが、近時、微細で高精細な画像を形成し得る点で、定着ローラによる加圧、加熱等の際に生ずるオフセット等の弊害に起因した画像解像度(再現性)の劣化に対し、光を利用した光定着やオーブン定着では、定着過程での画像劣化が少ないという利点があり、注目を集めている。
また、光定着では、熱源等により加熱する必要がないことから、電源を投入してから熱源(定着ローラなど)が所望の温度にプレヒートされるまで印字ができない等の問題が無く、電源投入直後から印字が可能であるという利点もある。更に、高温熱源を必要としないことから、装置内の温度上昇を適切に回避できる等の利点もあり、さらに、光定着では、システムダウンにより定着器内において記録紙詰まりが生じた場合等であっても、熱源からの熱によって記録紙が発火してしまうこともない等の利点もある。
光定着用トナーは、照射される光エネルギーをトナーに添加した赤外線吸収剤等で取り込み、熱エネルギーへと変換させてトナー全体を溶融し転写材へと定着させることから、所謂ヒートロール定着のような直接トナーに熱源を圧接触させて溶融定着させるシステムに比べて、高エネルギーを瞬時に吸収し、トナー全体を溶融させて、固化定着させるものである。
光エネルギーを瞬時に吸収し溶融させるために、赤外線吸収剤をトナーに添加する技術が、多数提案されている(例えば、特許文献1〜21参照)。また、溶融特性の異なる複数のワックスを併用することにより、トナーの定着性と耐ボイド性を高次に両立させたトナーなどが提案されている(例えば、特許文献22参照)。
特開昭60−63545号公報 特開昭60−63546号公報 特開昭60−57858号公報 特開昭60−57857号公報 特開昭58−102248号公報 特開昭58−102247号公報 特開昭60−131544号公報 特開昭60−133460号公報 特開昭61−132959号公報 WO99/13382号明細書 特開2000−147824号公報 特開平7−191492号公報 特開2000−155439号公報 特開平6−348056号公報 特開平10−39535号公報 特開2000−35689号公報 特開平11−38666号公報 特開平11−125930号公報 特開平11−125928号公報 特開平11−125929号公報 特開平11−65167号公報 特開2003−270842号公報
本発明は、帯電性の低下が抑制された光定着用の電子写真用トナー、該電子写真用トナーを含む光定着用の電子写真用現像剤、該電子写真用現像剤を収納するトナーカートリッジ、該電子写真用現像剤を用いるプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、少なくとも結着樹脂、着色剤を含む電子写真用トナーにおいて、アリルアミン化合物を含有させることが極めて有効であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
<1> 結着樹脂と、着色剤と、下記一般式(1)又は(2)で表される構造を有するポリアリルアミン化合物であって、含有量が0.1〜5質量%であるポリアリルアミン化合物と、を含むことを特徴とする、光定着用の電子写真用トナーである。
下記一般式(1)中、R は水素原子を表し、R は水素原子又は(C(=O)−OCH )基を表し、nは2以上の整数を表す。
下記一般式(2)中、R はメチル基を表し、nは2以上の整数を表す。
<2> 前記アリルアミン化合物が塩構造を有することを特徴とする<1>に記載の光定着用の電子写真用トナーである
> <1>又は<2>に記載の電子写真用トナーを含むことを特徴とする光定着用の電子写真用現像剤である。
> <1>又は<2>に記載の光定着用の電子写真用トナーを含む現像剤を収納し、画像形成装置本体に脱着自在であることを特徴とする現像剤カートリッジである。
> 静電潜像保持体と、<1>又は<2>に記載の光定着用の電子写真用トナーを含む現像剤を用いて、前記静電潜像保持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、を有し、画像形成装置本体に脱着自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
> 静電潜像保持体と、前記静電潜像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、<1>又は<2>に記載の光定着用の電子写真用トナーを含む現像剤を用いて、前記静電潜像保持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像保持体上に形成された可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である
本発明は、帯電性の低下が抑制された光定着用の電子写真用トナー、該電子写真用トナーを含む光定着用の電子写真用現像剤、該電子写真用現像剤を収納するトナーカートリッジ、該電子写真用現像剤を用いるプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することができる。
<電子写真用トナー>
本発明の光定着用の電子写真用トナー(以下、「本発明のトナー」という場合がある。)は、結着樹脂、着色剤を含み、更にアリルアミン化合物を含むことを特徴とする。本発明のトナーは、アリルアミン化合物を含むことにより、帯電性の低下を抑制することができる。また、本発明のトナーを含む現像剤を用いて画像形成する際に光定着により定着すると、定着性が向上するという効果が得られると共に、アルデヒド等が発生しても、それを中和し、臭気の発生を抑制することができる。
ここで、本発明におけるトナーは、アリルアミン化合物の含有量が0.1〜5質量%である。また、アリルアミン化合物は、下記一般式(1)又は(2)で表される構造を有するものである。
ただし、一般式(1)中、R は水素原子を表し、R は水素原子又は(C(=O)−OCH )基を表し、nは2以上の整数を表す。また、下記一般式(2)中、R はメチル基を表し、nは2以上の整数を表す。
−アリルアミン化合物−
本発明で用いることができるアリルアミン化合物は、アミン構造を有していれば特に限定されないが、以下の一般式(1)及び(2)に示す構造を少なくとも一部に有している化合物を例示することができる。一般式(1)及び(2)において、nは2以上の整数を表し、2〜6の整数であることが好ましく、2〜4の整数であることがより好ましい。また、R、R及びRは、アルキル基またはアルケニル基を表し、アルキル基、より具体的にはメチル基、エチル基が好ましい。
Figure 0004961963
尚、一般式(1)及び(2)は、主鎖において、窒素原子と結合している炭素原子(窒素原子と2価の基を介して結合している炭素原子を含む)と、窒素原子と結合していない炭素原子とが交互に存在しているが、窒素原子と結合している炭素原子と、窒素原子と結合していない炭素原子との配列は特に限定されず、主鎖において、窒素原子と結合している炭素原子が連なっている部分や、窒素原子と結合していない炭素原子が連なっている部分が存在している化合物も本発明におけるアリルアミン化合物として、好ましく用いることができる。
また、本発明においては、前記アリルアミン化合物が塩構造を有することも好ましい。この場合の塩としては、塩化物塩、臭化物塩等のハロゲン化塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、亜臭素酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩、蟻酸、酢酸等の脂肪酸塩が挙げられ、塩化物塩、臭化物塩等のハロゲン化塩が好ましい。
前記アリルアミン化合物の具体例として以下の化合物が挙げられる。尚、以下の具体例において、nは一般式(1)及び(2)におけるnと同様である。
Figure 0004961963
Figure 0004961963
本発明のトナーは、帯電性の低下を抑制する、及び光定着により定着する場合の定着性の向上、臭気の発生の抑制という本発明の効果がより発揮できる点で、前記アリルアミン化合物の含有量が0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがより好ましく、1〜3質量%であることが更に好ましい。
尚、前記アリルアミン化合物の含有量は、0.2モル%の硝酸ナトリウムを0.5モルの酢酸水溶液に溶解させたものに添加し、アリルアミン化合物を抽出した後、溶媒を留去し、抽出量を全体で割ることにより測定したものである。
−結着樹脂−
本発明に用いられる結着樹脂は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、熱に対する粘度低下の速さ、すなわち紙等の記録媒体への密着性の点で、ポリエステル樹脂が好ましい。
前記ポリエステル樹脂としては、市販品を用いてもよいが、酸成分とアルコール成分とを原料に用いて適宜合成することができる。前記酸成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、及びこれらの無水物等が挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸等が好ましい。
また、前記酸成分のほかに、前記ポリエステルに架橋を形成することを目的として三価以上のカルボン酸成分を用いてもよい。前記三価以上のカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5ーベンゼントリカルボン酸、その他のポリカルボン酸、及びこれらの無水物等が挙げられる。
前記アルコール成分としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、三価以上のアルコール成分も好適に挙げられる。前記三価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、その他の三価以上のアルコール等が挙げられる。
本発明においては、前記アルコール成分中のビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の比率が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、95モル%以上であることが特に好ましい。前記アルコール成分中における前記ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の使用量が80モル%未満であると、相対的に臭いの発生原因となるモノマー使用量が多くなることがある。
前記ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、下記一般式(3)で表される化合物が好適に挙げられる。
Figure 0004961963
前記一般式(3)において、Rは、エチレン基又はプロピレン基を表す。x及びyは、各々独立に1以上の整数を表す。前記ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の具体例としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が好適に挙げられる。これらの中でも、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のトナーを画像形成プロセスにおいて光定着させる場合には、前記ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の中でも、前記一般式(3)において、x及びyが1でかつRがエチレン基である化合物が、前記ポリエステルの原料としての前記アルコール成分中に60モル%以上含まれるのが好ましく、80モル%以上含まれるのがより好ましい。前記一般式(3)においてx及びyが1でかつRがエチレン基である化合物は、前記ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の中でも最も反応性が高いので、これを前記ポリエステルの合成の原料として用いれば、得られたポリエステル中に残存するモノマー、2量体、3量体等の含有量を低減できる点で有利である。
尚、得られたポリエステル中に残存するモノマー、2量体、3量体等を低減する方法としては、これらの反応促進剤の増量や、得られたポリエステルをアルコール洗浄等する方法などが好適に挙げられる。前記アルコール洗浄に用いるアルコールとしては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エタノール、メタノール、イソルロピルアルコール等が高分子量のポリエステルを溶解させることなくモノマーや2量体等を容易に溶解可能である点で好ましい。該アルコールを用いて得られたポリエステルを洗浄すると、大幅に残存モノマーや2量体等を低減させることができる。
前記ポリエステルの合成の際には、合成反応を促進させるため、通常使用されているエステル化触媒、例えば、酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジラウレート、等を使用することができる。
また、前記結着樹脂としては、前記ポリエステル共に、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−メタクリル共重合体、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂等を併用してもよい。
前記結着樹脂のガラス転移点(Tg)としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、50〜70℃程度が好ましい。
−着色剤−
本発明に用いられる着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものの中から適宜選択することができ、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、シアン着色剤、ブラック着色剤等が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレート、オイルブラック、アゾオイルブラック、ローズベンガル、ナフトール、カーミン、キナクリドン、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料などが挙げられる。
前記イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物等が挙げられ、具体的には、C.I.ピグメントイエロー12,13,14,15,17,62,74,83,93,94,95,109,110,111,128,129,147,168,180,185等が好適である。
前記マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾール化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物等が挙げられ、具体的には、C.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2,48:3,48:4,57:1,81:1,122,144,146,166,169,177,184,185,202,206,220,221,254等が好適である。
前記シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられ、具体的には、C.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66等が好適である。
これらの着色剤は、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよく、また、固溶体の状態で用いてもよい。前記着色剤の本発明のトナーにおける含有量としては、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
本発明のトナーは、既述の結着樹脂、着色剤、ポリアリルアミン化合物の他に、更に必要に応じて適宜選択した赤外線吸収剤、ワックス成分、帯電制御剤を含んでいることが好ましく、更にその他の成分を含有してもよい。
−赤外線吸収剤−
前記赤外線吸収剤としては、750〜1200nmの近赤外領域に少なくとも1つ以上の強い光吸収ピークを有する材料であればよく、無機系赤外線吸収剤、有機系赤外線吸収剤のいずれであってもよい。前記無機系赤外線吸収剤としては、例えば、酸化イッテルビウム、燐酸イッテルビウム等のランタノイド化合物、インジウムチンオキサイド、酸化錫、などが挙げられる。前記有機系赤外線吸収剤としては、例えば、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、ナフタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ポリメチン系化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記赤外線吸収剤の本発明のトナーにおける含有量は、0.1〜1.5質量%が好ましく、0.3〜1質量%がより好ましい。前記赤外線吸収剤の含有量が、0.1質量%未満であると前記電子写真用トナーを定着できないことがある一方、1.5質量%を超えると形成される画像の色が濁ってしまうことがある。
−ワックス成分−
前記ワックス成分の具体例としては、例えば、エステルワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリプロピレンやポリエチレンとポリプロピレンとの共重合物、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス、脱酸カルナバワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ブランジン酸、エレオステアリン酸、不飽和脂肪酸、飽和アルコール、多価アルコール、脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸アミド、芳香族系ビスアミド、脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類、ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。
前記不飽和脂肪酸としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ブランジン酸、エレオステアリン酸、及び、バリナリン酸等が挙げられる。
前記飽和アルコールとしては、例えば、ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、及び、更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール等が挙げられる。前記脂肪酸アミドとしては、例えば、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、及び、ラウリン酸アミド等が挙げられる。
前記飽和脂肪酸ビスアミドとしては、例えば、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、及び、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等が挙げられる。
前記不飽和脂肪酸アミドとしては、例えば、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、及び、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド等が挙げられる。前記芳香族系ビスビスアミドとしては、例えば、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等が挙げられる。前記脂肪酸金属塩としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、及び、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。これらのワックス成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ワックス成分の併用例としては、定着性及び耐ボイド性を高次に両立可能な点で、第一のワックスが下記一般式(4)で表されるエステルワックスから選択され、第二のワックスが、ポリエチレンワックスから選択され、第三のワックスが、ポリプロピレンワックス及びポリエチレンとポリプロピレンとの共重合物ワックスから選択されるのが特に好ましい。
C−[CH−O−CO−(CH)n−CH 一般式(4)
前記一般式(4)においては、nは3以上が好ましく、9以上がより好ましく、14以上が特に好ましい。
前記第一のワックスが前記一般式(4)で表されるエステルワックスから選択され、前記第二のワックスがポリエチレンワックスから選択され、前記第三のワックスが、ポリプロピレンワックス及びポリエチレンとポリプロピレンとの共重合物ワックスから選択される場合、前記エステルワックスの前記電子写真用トナーにおける含有量としては、0.1〜5質量%が好ましい。また、前記ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス及びポリエチレンとポリプロピレンとの共重合物ワックスの前記電子写真用トナーにおける含有量としては、各々0.1〜1質量%が好ましい。
前記エステルワックスの含有量が、0.1質量%未満であると定着性を向上できないことがある一方、5質量%を超えるとボイドが発生し易いことがある。また、前記ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス及びポリエチレンとポリプロピレンとの共重合物の含有量が、各々0.1質量%未満であると耐ボイド性が十分でないことがある一方、1質量%を超えるとブロッキング性が悪化することがある。
前記エステルワックスと、前記ポリエチレンワックスと、前記ポリプロピレンワックス及びポリエチレンとポリプロピレンとの共重合物ワックスの少なくともいずれか、とを3種併用すると、定着性及び耐ボイド性を高次に両立可能であり、高品質な画像が形成される点で有利である。
−帯電制御剤−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、カリックスアレン、ニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、アミノ基含有のポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合物、アゾクロム系化合物、アゾ亜鉛系化合物、トリフェニルメタン誘導体、ナフトーヤ酸亜鉛錯体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、流動性向上剤、クリーニング活剤、磁性材料、定着助剤、金属石鹸、界面活性剤などが挙げられる。
前記流動性向上剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、白色粒子等の無機微粒子が挙げられる。前記無機微粒子としては、例えば、シリカ微粉末、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化硅素、窒化硅素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリカ微粉末が好ましく、シリカ微粉末、チタン化合物、樹脂微粉及びアルミナ等の併用も好ましい。前記流動性向上剤の前記電子写真用トナーにおける含有量としては、0.01〜5質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
前記クリーニング活剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、ステアリン酸亜鉛等に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の微粒子粉末、などが挙げられる。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、などが挙げられる。特に、本発明の電子写真用トナーをカラートナーとする場合には、色調の点で、白色の磁性粉を用いるのが好ましい。
前記界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
本発明のトナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、前記結着樹脂、前記ワックス成分、前記着色剤(顔料等)、前記赤外線吸収剤、前記帯電制御剤、前記磁性体等をボールミル、ヘンシェルミキサー等の混合装置を用いて混合し、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダ等の熱混練装置を用いて溶融、捏和、及び練肉して樹脂類を互いに相溶させた後、金属化合物、顔料、染料、及び、磁性体等を分散又は溶解させて、冷却固化する。その後に、ジェットミル等の粉砕装置を用いて粉砕し、所望の粒径に分級することにより製造する機械的粉砕法等が挙げられる。この方法において、2種以上のワックス成分を含有させるためには、予めワックス同士をワックス溶融温度以上で攪拌しながら溶融混合し、冷却固化後、粉砕を行ってから添加する方法等が好ましいが、トナー材料として、他の材料とトナー混練時に共混練をしてもよい。また、必要に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合装置により充分混合してもよい。
本発明のトナーは、電子写真方式の画像形成プロセスに用いられる電子写真用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に好適であり、以下の本発明の電子写真用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に特に好適である。
<電子写真用現像剤>
本発明の電子写真用現像剤(以下、「本発明の現像剤」という場合がある。)は、本発明のトナーを含むこと以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。本発明の現像剤は、本発明のトナーを、単独で用いると一成分系の現像剤となり、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の現像剤となる。近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。また、前記電子写真用現像剤は、単色の態様、2色乃至3色の態様、4色フルカラーの態様のいずれであってもよい。
2成分現像剤として用いる際のキャリアとしては、公知のマグネタイト、フェライト、鉄粉を用いることができ、更に表面にコート剤を塗布し、樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアとしてもよい。前記コート剤としては、特に制限されないが、シリコーン樹脂系が特に望ましい。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、静電潜像保持体と、前記静電潜像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、既述の本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)を用いて、前記静電潜像保持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像保持体上に形成された可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする。また、本発明の画像形成装置を用いる画像形成方法は、静電潜像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、既述の本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記静電潜像保持体上に形成された可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを含む。以下、本発明の画像形成装置を本発明の画像形成装置を用いる画像形成方法と共に説明する。
ただし、本発明における画像形成装置は、記録媒体に転写された転写像を光定着させる定着手段を有するものとする。
本発明の画像形成装置は、上述のように、静電潜像保持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを有してなり、必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段、などを有していてもよい。
−静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段−
前記静電潜像形成工程は、静電潜像保持体上に静電潜像を形成する工程である。前記静電潜像保持体(「光導電性絶縁体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、材質等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像保持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。前記静電潜像形成手段は、前記静電潜像保持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像保持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像保持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像保持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像保持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。なお、本発明においては、前記静電潜像保持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
−現像工程及び現像手段−
前記現像工程は、前記静電潜像保持体上に形成された静電潜像を本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)を用いて現像して可視像を形成する工程である。前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、前記電子写真用トナー乃至前記電子写真用現像剤を収容し、前記本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)を接触又は非接触的に付与する現像器を少なくとも有する。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよいが、例えば、本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるものなどが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、本発明のトナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により本発明のトナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像保持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する本発明のトナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像保持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該電子写真用トナーにより現像されて該静電潜像保持体(感光体)の表面に該電子写真用トナーによる可視像が形成される。
−転写工程及び転写手段−
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程である。前記転写手段は、前記静電潜像保持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有する。前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
−定着工程及び定着手段−
前記定着工程及び定着手段は、帯電性の低下を抑制するという効果が顕著となり、定着性が向上し、アルデヒド等が発生しても、それを中和するという効果も得られる点で、光定着工程及び光定着手段が好ましい。該光定着工程は、記録媒体に転写された可視像を、光定着装置を用いて、光定着させる工程である。
前記光定着の際の光エネルギー(「フラッシュエネルギー」と称することがある)としては、1〜7J/cmが好ましく、3〜5J/cmがより好ましい。前記光エネルギーが、1J/cmに満たないと、良好に定着できないことがある一方、前記数値範囲を超えると、トナーボイド、用紙の焦げ等が発生することがある。
前記光定着は、例えば、前記記録媒体に転写された前記可視像に対し光定着器を用いて光照射することにより行うことができ、前記光定着手段により行うことができる。前記光定着手段は、赤外線を照射するフラッシュ定着器(フラッシュランプ)を少なくとも有する。前記光定着手段は、1つであってもよいし、2以上であってもよい。前記フラッシュ定着器(フラッシュランプ)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、赤外線ランプ、キセノンランプなどが好適に挙げられる。
前記光定着における前記光定着手段による発光波長としては、用いる赤外線吸収剤における吸収波長と近いことが好ましい。前記フラッシュ定着器(フラッシュランプ)による発光の強度を示すフラッシュ光1回の単位面積当りの光エネルギー(J/cm)は、次式(5)から算出することができる。
S=((1/2)×C×V)/(u×l)/(n×f)、・・・・・式(5)
ただし、前記式(5)において、「n」はランプ本数(本)を表し、「f」は、点灯周波数(Hz)を表し、「V」は入力電圧(V)を表し、「C」はコンデンサ容量(μF)を表し、「u」はプロセス搬送速度(mm/s)を表し、「l」は印字幅(mm)を表し、「S」はエネルギー密度(J/cm)を表す。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記光定着工程及び前記光定着手段と共に、例えば、熱ローラ定着器などの公知の定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記静電潜像保持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像保持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像保持体上に残留する前記電子写真トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像保持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記電子写真用カラートナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
以下、本発明の画像形成装置の一例として、光定着装置(光定着器)を備えた画像形成装置について図面を用いて説明する。
図1は、上記画像形成装置の一例について示す概略模式図である。図1は、シアン、マゼンタ、イエローの3色にブラックを加えたトナーによりトナー像形成を行うものを示す。
図1中、1a〜1dは帯電手段、2a〜2dは露光手段、3a〜3dは感光体(静電潜像保持体)、4a〜4dは現像手段、10はロール媒体15から矢印方向に送り出される記録用紙(記録媒体)、20はシアン現像ユニット、30はマゼンタ現像ユニット、40はイエロー現像ユニット、50はブラック現像ユニット、70a〜70dは転写ロール(転写手段)、71、72はロール、80は転写電圧供給手段、90は光定着器(定着手段)を各々表す。
図1に示す画像形成装置は、帯電手段、露光手段、感光体、および現像手段を含む符号20、30、40、50で示される各色の現像ユニット(トナー像形成手段)と、記録用紙10に接して配置され、記録用紙10を搬送するロール71、72と、各現像ユニットの感光体を押圧するように記録用紙10を介してその反対側に接するように配置された転写ロール70a、70b、70c、70dと、これら3つの転写ロールに電圧を供給する転写電圧供給手段80と、感光体と転写ロールとのニップ部分を図中の矢印方向に通過する記録用紙10の感光体と接触する側に光を照射する光定着器(定着手段)90と、から構成されている。
なお、シアン現像ユニット20は、感光体3aの周囲には時計回りに帯電手段1a、露光手段2a、現像手段4aが配置された構成を有する。また、感光体3aの現像手段4aが配置された位置から時計回りに帯電手段1aが配置されているまでの間の感光体3a表面に接するように、記録用紙10を介して転写ロール70aが対向配置されている。このような構成は他の色の現像ユニットも同様である。なお、本発明の画像形成装置においては、シアン現像ユニット20の現像手段4a内に前記シアントナーを含む現像剤が収納され、他の現像ユニットの現像手段には、各々の色に対応した光定着用のトナーを含む現像剤が収納される。
次に、この画像形成装置を用いた画像形成について説明する。まず、ブラック現像ユニット50において、感光体3dを時計回り方向に回転させつつ、帯電手段1dにより感光体3dの表面を一様に帯電する。次に帯電された感光体3dの表面を露光手段2dにより露光することにより、複写しようとする元の画像のイエロー色成分の画像に対応した潜像が感光体3d表面に形成される。さらに、この潜像上に現像手段4d内に収納されたブラックトナーを付与することによりこれを現像してブラックトナー像を形成する。このプロセスは、イエロー現像ユニット40、マゼンタ現像ユニット30、シアン現像ユニット20においても同様に行なわれ、それぞれ現像ユニットの感光体表面にそれぞれの色のトナー像が形成される。
感光体表面に形成された各色のトナー像は、転写ロール70a〜70dによる転写電位の作用により、矢印方向に搬送される記録用紙10上に順次転写され、元の画像情報に対応するように記録用紙10の表面に積層されて、最上層からシアン、マゼンタ及びイエローの順に積層されたフルカラーの積層トナー画像が形成される。
次に、この記録用紙10上の積層トナー画像が、光定着器90のところまで搬送され、そこで光定着器80から光の照射を受けて、溶融し、記録用紙10に光定着されフルカラー画像が形成される。
本発明の電子写真用トナーは、例えば光定着用カラートナーとして用いる場合には、新聞、サービスビューロー、バーコード印刷、ラベル印刷、タグ印刷、カールソン方式あるいはイオンフロー方式等のプリンター及びコピー等の各種の用途に好適に使用できるものであり、特にカラー化した実施形態においても安価にて良好なフラッシュ定着性を発揮する製品を提供できるために、これらの用途における画像のカラー化の要望に容易に対応できるものである。
また、例えば暗号印刷用トナーとして用いられる場合には、ヒートロールにて定着することが多いが、フラッシュ定着によって定着することもできる。主に、可視印刷とともに秘密情報を印刷するのに使用される。
本発明の画像形成装置において、本発明のトナーを含む現像剤(本発明の現像剤)は、現像剤カートリッジに収納されて用いられることも好ましい態様である。本発明の現像剤カートリッジは、本発明のトナーを含む現像剤を収納し、画像形成装置本体に脱着自在なものであり、本発明の画像形成装置における現像手段に現像剤を供給するものである。
また、本発明の画像形成装置において、静電潜像保持体及び現像手段を画像形成装置本体に脱着自在なプロセスカートリッジとして、装着させることも好ましい態様である。本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像保持体及び現像手段を有し、更に静電潜像形成手段、転写手段等の他の手段を有していてもよい。
以下、本発明の実施例について、説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
本発明における粒度分布測定は以下の方法で行った。
測定装置としてはコールターマルチサイザー−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON‐II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を1.0mg加える。これを前記電解液100ml中に添加して試料を懸濁した電解液を作製した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記マルチサイザー−II型により、アパーチャー径として50μmアパーチャーを用いて1〜30μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50000であった。
また、キャリアの粒度は、走査型電子顕微鏡(SEM)により写真をとり、各々その最大径、最少径を測定し、(最大径+最少径)/2をその粒子の粒径として、50個の粒子について平均したものを体積に球形換算したものである。
本発明のキャリアの被覆樹脂の分子量分布は、以下の条件で行った。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
[実施例1]
バインダ樹脂として、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)を83.5質量部に対し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)を0.5質量部、カーボンブラック(商品名:Regal 330 キャボット製)を12.5質量部、定着助剤としてポリプロピレンワックス(商品名:NP105 三井化学製)0.5質量部、エステルワックス(商品名:WEP−3 日本油脂製)1.0質量部を添加し、更に帯電制御剤(商品名: BONTRON E−89 オリエント化学工業製)を1.0質量部と帯電制御剤(商品名:COPY CHARGE PSY クラリアント製)1.0質量部をヘンシェルミキサーに投入し、予備混合を行った後、強く脱気しながらエクストルーダにより150℃で溶融混練、次いでハンマーミルにて粗粉砕し、ジェットミルにて微粉砕した後、気流分級機にて分級を行い、体積平均粒径(D50)が8.8±0.5μmのトナー母体を得た。このトナー母体100質量部に対して、外添剤として疎水性シリカ(HVK2150 クラリアント)0.8質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで外添処理することによりトナー(T−1)を得た。
現像剤の作製
体積粒径70μmのフェライト100部にスチレン‐メチルメタクリレート共重合体(綜研化学社製、Mw:69000)1部、シリコーン樹脂(東レ−ダウコーニングシリコーン社製、SR2411)10部、トルエン60部をニーダ−中で混合し、90℃でトルエンを留去したのち、さらに150℃で30分加熱した。その後室温(25℃)まで冷却し、105μmの篩で篩分し、キャリアを得た。このキャリアとトナー(T−1)とを、トナー濃度が4.5質量%となるように混合して現像剤化し、現像剤(D−1)を得た。
[実施例2]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)の添加量を83.0質量部に、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)の添加量を1.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−2)を得た。このトナー(T−2)を実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−2)を得た。
[実施例3]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)の添加量を81.0質量部、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)の添加量を3.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−3)を得た。このトナー(T−3)を実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−3)を得た。
[実施例4]
バインダ樹脂として、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)を84.5質量部に対し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−10S 日東紡績製)を0.5質量部、カーボンブラック(商品名:Regal 330 キャボット製)を12.5質量部、定着助剤としてポリプロピレンワックス (商品名:NP105 三井化学製)0.5質量部、エステルワックス(商品名:WEP−3 日本油脂製)1.0質量部添加、帯電制御剤(商品名:BONTRON E−89 オリエント化学工業製)を0.5質量部、帯電制御剤(商品名:COPY CHARGE PSY クラリアント製)0.5質量部をヘンシェルミキサーに投入し、予備混合を行った後、強く脱気しながらエクストルーダにより150℃で溶融混練、次いでハンマーミルにて粗粉砕し、ジェットミルにて微粉砕した後、気流分級機にて分級を行い、体積平均粒径(D50)が8.8±0.5μmのトナー母体を得た。このトナー母体100質量部に対して、外添剤として疎水性シリカ(HVK2150 クラリアント)0.8質量部を添加し、トナー(T−4)を得た。このトナーを実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−4)を得た。
[実施例5]
実施例4において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)の添加量を84.0質量部、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−10S 日東紡績製)の添加量を1.0質量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、トナー(T−5)を得た。このトナー(T−5)を実施例4と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−5)を得た。
[実施例6]
実施例4において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)を82.0質量部、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−10S 日東紡績)を3.0質量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、トナー(T−6)を得た。このトナー(T−6)を実施例4と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−6)を得た。
[実施例7]
バインダ樹脂として、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)を91.0質量部に対し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−10S 日東紡績製)を3.0質量部、赤外線吸収剤(商品名:SIR−130)を0.5質量部、シアン顔料(商品名:Blue B2G ヘキスト製)を4.0質量部、定着助剤としてポリプロピレンワックス(商品名:NP105 三井化学製)0.5質量部、エステルワックス(商品名:WEP−3 日本油脂製)1.0質量部添加をヘンシェルミキサーに投入し、予備混合を行った後、強く脱気しながらエクストルーダにより150℃で溶融混練、次いでハンマーミルにて粗粉砕し、ジェットミルにて微粉砕した後、気流分級機にて分級を行い、体積平均粒径(D50)が8.8±0.5μmのトナー母体を得た。このトナー母体100質量部に対して、外添剤として疎水性シリカ(HVK2150 クラリアント)0.8質量部を添加し、トナー(T−7)を得た。このトナー(T−7)を実施例4と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−7)を得た。
[実施例8]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王)の添加量を81.0質量部に変更し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)0.5質量部添加を、ポリアリルアミン(商品名:PAA−U5000 日東紡績)3.0質量部添加に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−8)を得た。このトナー(T−8)を実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−8)を得た。
[実施例9]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)を81.0質量部に変更し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)0.5質量部添加を、ポリジアリルアミン塩酸塩(商品名:PAS−M−1 日東紡績製)3.0質量部添加に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−9)を得た。このトナー(T−9)を実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−9)を得た。
[実施例10]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)の添加量を83.95質量部に、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)の添加量を0.05質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−10)を得た。このトナー(T−10)を実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−10)を得た。
[実施例11]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王製)の添加量を78.0質量部に、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)の添加量を6.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−11)を得た。このトナー(T−11)を実施例1と同様にして現像剤を作製し、現像剤(D−11)を得た。
[比較例1]
実施例1において、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王)の添加量を84.0質量部に変更し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−3S 日東紡績製)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、トナー(T−12)を得た。このトナー(T−12)を実施例1と同様に現像剤を作製して、現像剤(D−12)を得た。
[比較例2]
実施例7において対して、市販ポリエステル樹脂(商品名 FP126 花王)の添加量を92.0質量部に変更し、ポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCl−10S 日東紡)を添加しなかったこと以外は、実施例7と同様にして、トナー(T−13)を得た。このトナー(T−13)を実施例7と同様に現像剤を作製して、現像剤(D−131)を得た。
表1に、実施例1〜11及び、比較例1、2のトナー組成を示す。
更に、得られた現像剤について以下の評価を実施した。
Figure 0004961963
アセトアルデヒドの定量評価
−画像形成、及び、アセトアルデヒドの定量方法−
上記各現像剤をそれぞれ樹脂フィルム製54mチャンバー内に設置した商品番号PS2400Aのプリンタ(富士通)に搭載し、700〜1500nmの波長範囲に高い発光強度を有するキセノンフラッシュ光を照射して普通紙(NIP−1500LT、小林記録紙)に定着させ印刷画像を得た。
その際に、チャンバー内空気を、10分間、DNPH(2,4−ジニトロフェニルヒドラジン)吸着管に捕集した。捕集したアルデヒドを溶媒で溶出後、その溶出液を高速液体クロマトグラフ(HPLC)で測定し、アセトアルデヒドを定量化した。その結果を表2に示す。また、判定基準は、以下の通りである。
○:5.0mg/unit/h未満
△:5.0mg/unit/h以上〜10mg/unit/h未満
×:10mg/unit/h以上
定着性評価
−定着性試験方法(テープ剥離)−
まず、トナー像が定着させられた普通紙上の画像ステータスA濃度を測定した。次いで、普通紙のトナー像上に剥離テープ(商品名「スコッチメディングテープ」(住友3M社))を粘着させた後に剥離テープを剥離し、剥離後の普通紙上のステータス濃度を測定した。そして、剥離前の普通紙上の画像印字濃度を100とした場合、剥離後の普通紙上の画像印字濃度をパーセンテージで表し、これをトナー定着率として評価した。その結果を表2に示す。なお、カラー濃度の測定には、938 Spectrodentitometer(X−Rite社)を用いた。また、判定基準は、以下の通りである。
◎:トナー定着率が95%以上
○:トナー定着率が85%以上95%未満
△:トナー定着率が80%以上85%未満
×:トナー定着率が80%未満
帯電安定性評価
−帯電量測定方法−
前述のプリンタPS2400Aを用い、白ベタ印刷(印字率0%)にて連続稼動を行い、所定時間毎に現像剤をサンプリングし、ブローオフ帯電量測定機(TB‐200:東芝ケミカル製)を用いて、最大帯電量と60分連続稼動したときの帯電量の測定を行った。その結果を表2に示す。また、帯電安定性の判定基準は、以下の通りである。
○:帯電量の減衰量(最大帯電量と60分連続稼動したときの帯電量との差、以下同様) が5μC/g未満
△:帯電量の減衰量が5μC/g以上〜10μC/g未満
×:帯電量の減衰量が10μC/g以上
Figure 0004961963
アセトアルデヒドの定量評価の結果は、表2に示す通り、T−12、13(比較例1、2)トナーにおけるアセトアルデヒド発生量に対して、トナーにポリアリルアミン(PAA−HCl−3S/PAA−HCl−10S)を添加した系(T−1〜T−7、T−10、T−11)では、発生量が低くなっていることがわかる。更に、ポリアリルアミン(PAA)添加量については、PAA−HCl−3S/PAA−HCl−10Sともに、1.0質量%以上が好適である。また、PAA−U5000/PAS−M−1においても、添加量3.0質量%にて、同様の好適な結果が得られた。
定着性評価の結果は、表2に示す通りポリアリルアミンを添加した系で定着性の向上がみられる。これは、図2に示すようにポリアリルアミンの特徴である赤外波長の吸収による効果がみられたものと思われる。
帯電安定性評価の結果は、表2に示す通り、ポリアリルアミンを添加した系で、帯電上昇及び帯電低下が抑えられており、帯電安定性の向上がみられる。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 ポリアリルアミン(PAA)赤外波長の吸収スペクトルを示す図である。
符号の説明
1a,1b,1c,1d 帯電手段
2a,2b,2c,2d 露光手段
3a,3b,3c,3d 感光体
4a,4b,4c,4d 現像手段
10 記録用紙(記録媒体)
20 シアン現像ユニット
30 マゼンタ現像ユニット
40 イエロー現像ユニット
50 ブラック現像ユニット
70a,70b,70c,70d 転写手段
71,72 ロール
80 転写電圧供給手段
90 光定着器(定着手段)

Claims (6)

  1. 結着樹脂と、
    着色剤と、
    下記一般式(1)又は(2)で表される構造を有するポリアリルアミン化合物であって、含有量が0.1〜5質量%であるポリアリルアミン化合物と、
    を含むことを特徴とする、光定着用の電子写真用トナー。
    Figure 0004961963

    (前記一般式(1)中、R は水素原子を表し、R は水素原子又は(C(=O)−OCH )基を表し、nは2以上の整数を表す。)
    Figure 0004961963

    (前記一般式(2)中、R はメチル基を表し、nは2以上の整数を表す。)
  2. 前記アリルアミン化合物が塩構造を有することを特徴とする請求項1に記載の光定着用の電子写真用トナー。
  3. 請求項1又は2に記載の光定着用の電子写真用トナーを含むことを特徴とする光定着用の電子写真用現像剤。
  4. 請求項1又は2に記載の光定着用の電子写真用トナーを含む現像剤を収納し、画像形成装置本体に脱着自在であることを特徴とする現像剤カートリッジ。
  5. 静電潜像保持体と、請求項1又は2に記載の光定着用の電子写真用トナーを含む現像剤を用いて、前記静電潜像保持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、を有し、画像形成装置本体に脱着自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 静電潜像保持体と、前記静電潜像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、請求項1又は2に記載の光定着用の電子写真用トナーを含む現像剤を用いて、前記静電潜像保持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像保持体上に形成された可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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