JP2015055734A - 透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体に付着させる透明トナー量(透明現像剤量)を減らしても、透明トナー部(透明現像剤を含む画像部)の光沢性を確保しながら、転写際のトナーの飛び散りを防止でき、品質の良い画像を形成することができる透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置を提供しようとするものである。
【解決手段】本発明は、ガラス転移点が63.0℃以上66.0℃以下、1/2法による軟化点を示す溶融温度が94.3℃以上97.0℃以下であることを特徴とする透明現像剤である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置に関し、例えば、電子写真方式等の画像形成装置で用いられる現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置に適用し得るものである。
例えば、電子写真方式を採用してカラー画像を形成することができる画像形成装置の1つとして、いわゆるタンデム方式による画像形成装置がある(特許文献1参照)。タンデム方式の画像形成装置は、例えばY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の異なる複数色のカラー用の感光体ドラムを中間転写ベルトに沿って配列し、各感光体ドラム上に形成されたトナー像(現像剤像)を中間転写ベルト上に順次重ね合わせるように多重転写する。中間転写ベルト上に多重転写された各色トナー像は、2次転写位置において一括して用紙などの記録媒体に2次転写される。
さらに、タンデム方式の画像形成装置には、有色のカラートナーの他に透明トナーを用いて、有色トナー部と透明トナー部との光沢差を出したり、又はトナーのない非画像部と透明トナー部との光沢差を出したりして、印刷物に部分的な光沢性を与えるもの(いわゆるスポットグロス)がある。
タンデム方式の画像形成装置が印刷物において有色トナー部との光沢差を出すために透明トナーを用いる場合、中間転写ベルト上にY、M、Cの複数色の多重トナー層と透明トナー層とを積層させ、これら積層されたトナー像を記録媒体に一括して2次転写する必要が生じる。
このとき、積層されたトナー像の一部が飛散してしまい、記録媒体上で滲みが生じやすいという問題がある。特に線図形や文字のような微細なトナー像を記録媒体に転写する場合、トナーの飛び散りが目立ってしまい、最終的に得られる画像の画質が低下してしまう。
このようなトナーの飛び散りが発生する原因は、積層されたトナー層が厚いため、中間転写ベルト上にトナー層を強く保持することができず、2次転写電圧がかかる前に記録媒体面にトナー層上部にあるトナーの一部が飛び散ることにあると考えられる。
従って、トナーの飛び散りを防止するために、中間転写ベルト上で積層されるトナー層の厚みを薄くし(すなわち、記録媒体上への単位面積当たりのトナーの付着量を減らし)、中間転写ベルト上にトナー層を強く保持できるようにすることが望まれている。
特開2013−117583号公報
しかしながら、中間転写ベルト上で積層される有色トナー層を薄くすることは、印刷物の色味が変わってしまうため望ましくない。そのため、積層されるトナー層のうち、透明トナーのトナー層を薄くすることが望ましいが、透明トナー層を薄くしようとすると、印刷物における透明トナー部の光沢性が低下し、スポットグロスの効果が落ちるという問題が生じ得る。
また、上述したトナーの飛び散りを防止する課題は、タンデム方式によるスポットグロスを行う画像形成装置に限定されるものではなく、従来の他の方式の画像形成装置においても共通の課題でもある。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体に付着させる透明トナー量(透明現像剤量)を減らしても、透明トナー部(透明現像剤を含む画像部)の光沢性を確保しながら、転写際のトナーの飛び散りを防止でき、品質の良い画像を形成することができる透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置を提供しようとするものである。
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、ガラス転移点が63.0℃以上66.0℃以下、1/2法による軟化点を示す溶融温度が94.3℃以上97.0℃以下であることを特徴とする透明現像剤である。
第2の本発明現像剤像を担持する現像剤担持体に供給する透明現像剤を収容する現像剤収容体において、透明現像剤が第1の本発明の透明現像剤であることを特徴とする現像剤収容体である。
第3の本発明は、現像剤収容体から供給される透明現像剤を用いて現像剤担持体に現像剤像を形成する現像装置において、透明現像剤が、第1の本発明の透明現像剤であることを特徴とする現像装置である。
第4の本発明は、複数の現像剤担持体のそれぞれが透明現像剤像又はそれぞれ異なる色の有色現像剤像を形成し、複数の現像剤担持体のそれぞれに形成された透明現像剤像の上に、それぞれ異なる色の有色現像剤像を順番に中間転写体に多重転写した後、前記中間転写体上に多重転写された現像剤像を2次転写手段により記録媒体上に2次転写する画像形成装置において、前透明現像剤像に用いる透明現像剤が、第1の本発明の透明現像剤であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、記録媒体に付着させるトナー量(透明現像剤量)を減らしても、透明トナー部(透明現像剤を含む画像部)の光沢性を確保しながら、転写際のトナーの飛び散りを防止でき、品質の良い画像を形成することができる。
実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示す内部構成図である。 実施形態に係る現像装置の内部構成を示す断面図である。 実施形態に係る現像剤収容体としてのトナー容器の外観斜視図を示すものである(その1)。 実施形態に係る現像剤収容体としてのトナー容器の外観斜視図を示すものである(その2)。 有色トナー及び透明トナーの光沢特性と温度との関係を説明する概念図である。
(A)主たる実施形態
以下では、本発明の透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置の主たる実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A−1)実施形態の構成
この実施形態は、溶解懸濁法により作製された透明現像剤(以下、透明トナーともいう)を用いるタンデム方式の画像形成装置に本発明を適用する場合を例示する。なお、この実施形態では、画像形成装置がプリンタの場合を想定して説明するが、画像形成装置はプリンタに限定されるものではなく、複写機、ファクシミリ機器等に広く適用できる。
(A−1−1)画像形成装置の構成
図1は、この実施形態に係る画像形成装置1の内部構成を示す内部構成図である。なお、図1に示す画像形成装置1は、両面印刷対応のものであり、かつ、2種類の記録媒体のうちいずれの記録媒体に画像形成を行うものを例示している。しかし、画像形成装置1は、片面印刷対応の画像形成装置としても良いし、又、1種類の記録媒体に画像形成を行うものとしても良い。
図1において、画像形成装置1は、第1の媒体収納カセット3、第2の媒体収納カセット4、画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6K、露光装置7T、7Y、7M、7C及び7K、搬送路8、再搬送路9、1次転写ローラ10T、10Y、10M、10C及び10K、中間転写ベルト11、駆動ローラ12、ベルト従動ローラ13、2次転写バイアスローラ14、クリーニングブレード15、クリーナー容器16、1対のレジストローラ17、1対の搬送ローラ18、排出ローラ19、定着器20、ヒートローラ21、加圧ローラ22、2次転写ローラ23、2次転写ベルト24、駆動ローラ25、クリーニングブレード26、クリーナー容器27、それぞれ1対の再搬送ローラ28−1、28−2及び28−3、ホッピングローラ31及び32、書き出しセンサ33、排出センサ34、搬送セパレータ35を有する。
ここで、特許請求の範囲に記載の「2次転写手段」は、2次転写バイアスローラ14、2次転写ローラ23、2次転写ベルト24、駆動ローラ25を含むものである。また、中間転写ベルト11は、特許請求の範囲に記載の「中間転写体」の一例である。
第1の媒体収納カセット3は、例えば用紙等の記録媒体2を積層状態で収納するものである。第2の媒体収納カセット4は、例えば用紙等の記録媒体5を積層状態で収納するものである。
第1の媒体収納カセット3及び第2の媒体収納カセット4は、例えば、画像形成装置1内の下部に着脱自在に装着される。ホッピングローラ31及び32は、第1の媒体収納カセット3及び第2の媒体収納カセット4に収納されている記録媒体2及び記録媒体5を最上部から1枚ずつ繰り出し、その記録媒体2及び記録媒体5を矢印方向に搬送して搬送路8に送り出す。
画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kは、記録媒体2、5に対して画像を形成するものである。画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kは、画像形成装置1に対して着脱可能に設けられるものとしても良い。画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kは、中間転写ベルト11の回転方向(図1の矢印方向)に対して、それぞれ、透明(T)の像を形成する感光体ドラムと、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の異なる複数色のカラー用の像を形成する感光体ドラムとを中間転写ベルト11に沿って配列されている。画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kはそれぞれ、近傍に位置する露光装置7T、7Y、7M、7C及び7Kにより露光された感光体ドラム上にトナー像(現像剤像)を形成する。露光装置7T、7Y、7M、7C及び7Kは様々な露光装置を広く適用することができるが、この実施形態では例えばLEDヘッドを用いる場合を例示する。
画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kの感光体ドラムに対向する位置には、それぞれ1次転写ローラ10T、10Y、10M、10C及び10Kが配置されている。画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kの感光体ドラム上のトナー像は、中間転写ベルト11上にクーロン力で転写される。これにより、中間転写ベルト11上に、各色のトナー層が積層された状態となる。
なお、画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kの構成は全て同じ構成を有しており、使用するトナーの色が異なる。また、図1では、透明トナーも含めて5個の画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kを設ける場合を例示するが、K(ブラック)の画像形成ユニット6Kを除いた4個の画像形成ユニットとしても良い。
中間転写ベルト11は、駆動ローラ12、ベルト従動ローラ13、2次転写バイアスローラ14に張架されており、駆動ローラ12によって回転するものである。中間転写ベルト11の上面部は、1次転写ローラ10T、10Y、10M、10C及び10Kと画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kとの間を移動可能に配置されている。このようにして、画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kによって形成されたトナー像は、中間転写ベルト11上に一旦転写される。中間転写ベルト11は、継目なしのエンドレス状に形成されており、高抵抗の半導電性プラスチックフィルム等を用いることができる。
クリーニングブレード15は、中間転写ベルト11の回転方向に対して2次転写バイアスローラ14よりも下流側に配置されており、中間転写ベルト11上のトナーを掻き落とすものである。なお、クリーニングブレード15は、図1に示す点線で表記した位置から平行に移動可能なものである。クリーニングブレード15が図1の点線の位置に移動することで、クリーニングブレード5は中間転写ベルト11から離間することができる。
クリーナー容器16は、クリーニングブレード15により掻き落とされたトナーを収容するものである。
2次転写ベルト24は、2次転写ローラ23と駆動ローラ25とにより張架されており、駆動ローラ25によって回転するものである。2次転写ローラ23は、2次転写バイアスローラ14に対向して設けられ、両者は中間転写ベルト11と、記録媒体2又は5、及び、2次転写ベルト24を挟んでいる。このようにして、中間転写ベルト11に一旦転写されたトナー像は、記録媒体2又は5に転写される。2次転写ベルト24は、継目なしのエンドレス状に形成されており、高抵抗の半導電性プラスチックフィルム等を用いることができる。
クリーニングブレード26は、駆動ローラ25に対向する位置に、2次転写ベルト24に当接して配置されており、2次転写ベルト24上のトナーを掻き落とすものである。
クリーナー容器27は、クリーニングブレード26により掻き落とされたトナーなどの付着物はクリーナー容器27に収容される。
レジストローラ17、搬送ローラ18は、搬送路8に搬送された記録媒体2、5を所定のタイミングで中間転写ベルト11と2次転写ベルト24のニップ部に搬送するものである。
定着器20は、加熱部材としてのヒートローラ21と加圧部材としての加圧ローラ22によって記録媒体2又は5上に付着したトナーを加熱、融解、加圧し、記録媒体2又は5上にトナー像を定着させるものである。定着後の記録媒体2又は5は、図示しない駆動手段で駆動する搬送セパレータ35の選択動作によって、再び搬送する再搬送路9に搬送されるか、又は装置外に排出される。
ヒートローラ21は、例えば、アルミニウム等からなる中空円筒状の芯金に、シリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、耐熱弾性層の上にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを被覆することによって形成されている。更に、ヒートローラ21の芯金内には、加熱ヒータ(ここではハロゲンランプ)が配設されている。
加圧ローラ22は、例えば、アルミニウム等の芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、耐熱弾性層の上にPFAチューブを被覆して構成されている。加圧ローラ22は、ヒートローラ21との間に圧接部が形成されるように配置されている。
再搬送路9は、再搬送ローラ28−1、28−2、28−3によって搬送され、記録媒体2又は5を搬送路8に合流する。装置外への排出は排出ローラ19により排出される。なお、書き出しセンサ33、排出センサ34は、記録媒体2又は5の通過を認識するためのメカセンサで、記録媒体2又は5が通過するたびに動作するものである。
(A−1−2)現像装置の構成
図2は、実施形態に係る現像装置100の内部構成を示す断面図である。図2では、画像形成ユニット6T、6Y、6M、6C及び6Kのうち、これらを代表して透明(T)のトナーを使用する画像形成ユニット6Tの現像装置100の構成を例示している。
図2において、現像装置100は、大別して、現像剤収容体としてのトナー容器101、現像ユニット部102、ドラムユニット部103を有する。
トナー容器101は、トナー104を収容する現像剤収容体である。トナー容器101には、後述するように、例えば溶解懸濁法により作製されたものであり、ガラス転移温度(T)が63.0℃以上66.0℃以下であり、1/2法における軟化点を示す溶融温度(T1/2)が94.3℃以上97.0℃以下の静電荷現像用の透明トナーが収容される。
図3及び図4は、現像剤収容体としてのトナー容器101の外観斜視図を示すものである。図3は、トナー容器101の上面から見た外観斜視図であり、図4は、トナー容器101の下面から見た外観斜視図である。トナー容器101は、現像装置100に対して着脱自在に設けられている。
現像ユニット部102及びドラムユニット部103には、トナー容器101から供給されたトナー104の固化や偏在を防止するため現像ユニット部102内においてトナー104を撹拌する撹拌部材105と撹拌部材106及び107、第1のトナー供給ローラ108、第2のトナー供給ローラ109、現像ローラ110、現像ブレード111、感光体ドラム112、クリーニングブレード113、帯電ローラ114、クリーニングローラ115を有する。
第1のトナー供給ローラ108及び第2のトナー供給ローラ109は、現像剤供給体の一例であり、現像剤としてのトナー104を、摺接する現像ローラ110に供給するものである。第1のトナー供給ローラ108及び第2のトナー供給ローラ109は、例えば、金属シャフトと半導電性発泡シリコンスポンジ層によって構成されている。
現像ローラ110は、現像剤担持体の一例であり、第1のトナー供給ローラ108及び第2のトナー供給ローラ109から供給されるトナー104を担持して、感光体ドラム112表面上の静電潜像にトナー104を移すものである。現像ローラ110は、例えば、金属シャフトと半導電性ウレタンゴム層によって構成されている。
現像ブレード111は、その先端部が現像ローラ110の周面に当接したままの状態で、現像ローラ110の表面上の残留トナー104を除去するものである。
感光体ドラム112は、現像剤担持体の一例であり、図1の露光装置7Tにより形成された静電潜像に、第1のトナー供給ローラ108及び第2のトナー供給ローラ109からのトナー104を吸着してトナー像(現像剤像)を形成するものである。感光体ドラム112は、トナー像の形成後、1次転写ローラ10Tとの間にある中間転写ベルト11上にトナー像を転写する。感光体ドラム112は、例えば、導電性支持体と光導電層とを有して構成される。具体的には、感光ドラム112は、導電性支持体としてのアルミニウムの金属パイプに、光導電層としての電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層した構成の有機系感光体である。
クリーニングブレード113は、現像剤回収部材の一例であり、感光ドラム112の表面に圧接して配置され、トナー像の転写後、感光ドラム112の表面上に残ったトナー104を回収するものである。クリーニングブレード113は、例えばウレタンゴム製の部材を用いることができる。
帯電ローラ114は、帯電装置の一例であり、感光体ドラム112の周面に接して設けられ、感光体ドラム112の表面を帯電させるものである。帯電ローラ114は、金属シャフトと半導電性エビクロロヒドリンゴム層によって構成されている。
クリーニングローラ115は、現像ローラ114の表面に残った帯電電位を除去するものである。
(A−1−3)画像形成プロセス
次に、実施形態に係る画像形成装置1の画像形成プロセスを説明する。ここでは、まず現像プロセスを説明する。
図2に示すように、感光ドラム112は、例えばモータ等の駆動手段により矢印方向に一定周速度で回転する。帯電ローラ114は、感光ドラム112の表面に接触して設けられている。帯電ローラ114は、矢印方向に回転しながら、例えば帯電ローラ用高圧電源から供給される直流電圧を感光ドラム112の表面に印加し、感光ドラム112の表面を一様均一に帯電させる。
次に、感光ドラム112に対向して設けられた図1の露光装置7Tは、画像信号に対応した光を感光ドラム112の一様均一に帯電された表面に照射し、光照射部分の電位を光減衰して静電潜像を形成する。
トナー容器101が現像ユニット部102に装着されると、例えばレバー操作等によりシャッタが開口方向にスライドして開口する。これにより、トナー容器101のトナー104が落下し、トナー104が現像ユニット部102に供給される。
図2において、第1のトナー供給ローラ108及び第2のトナー供給部109は例えば供給ローラ用高圧電源によって電圧が印加されて、図2の矢印方向に回転することにより、トナー104は現像ローラ110に供給される。
現像ローラ110は、感光ドラム112に密着して配置されており、例えば現像ローラ用高圧電源によって電圧が印加されている。現像ローラ110は、第1のトナー供給ローラ108及び第2のトナー供給ローラ109より搬送されたトナー104を吸着し、トナー114を矢印方向に回転搬送する。ここで、現像ブレード111は、現像ローラ110に圧接して配置されており、現像ローラ110に吸着したトナー104を均一な厚さに均したトナー層を形成する。
更に、現像ローラ110は、感光ドラム112上に形成された静電潜像を、担持するトナー104によって以下のようにして反転現象する。感光ドラム114の導電性支持体と現像ローラ110との間には高圧電源によってバイアス電圧が印加されているため、現像ローラ110と感光ドラム112との間には、感光ドラム112に形成された静電潜像に伴う電気力線が発生する。このため、現像ローラ110上の帯電したトナー104は、静電気力により感光ドラム112上の静電潜像部分に付着し、この部分を現像してトナー像を形成する。なお、感光ドラム112の回転開始で始まる以上の現像プロセスは、後述する所定のタイミングで開始される。
図1において、画像像形成ユニット6T、6Y、6M、6C、6Kの各感光体ドラム112の表面上のトナー像は、1次中間転写ローラ10T、10Y、10M、10C、10Kによりクーロン力で転写されて中間転写ベルト11上に各色のトナー層が積層された状態となる。
中間転写ベルト11上に積層されたトナー層は、中間転写ベルト11上に保持されたまま、2次転写ベルト24に向かって搬送される。
図1において、第1の媒体収納カセット3又は第2の媒体収納カセット4に収容されている記録媒体2又は5は、上述したようにホッピングローラ31、32によって第1の媒体収納カセット3又は第2の媒体収納カセット4から矢印の方向に1枚ずつ取り出される。
その後、記録媒体2又は5は、レジストローラ17及び搬送ローラ18によって矢印方向に搬送される。このとき、記録媒体2又は5は、媒体ガイドに沿って搬送されるため、斜行が矯正されながら搬送される。そして、記録媒体2又は5は2次転写ベルト24へと送られる。なお、上述した現像プロセスは、記録媒体2又は5が搬送路8の矢印方向に搬送される間の所定のタイミングで開始される。
次に、2次転写プロセスが行われる。2次転写ベルト24は、駆動ローラ25及び2次転写ローラ23により駆動する。2次転写バイアスローラ14には、2次転写用高圧電源によって電圧が印加されている。中間転写ベルト11上に積層されたトナー層は、2次転写バイアスローラ14と2次転写ローラ23との間に搬送され、中間転写ベルト11上のトナー層が、搬送されてきた記録媒体2又は5上に一括して転写される。
次に、定着プロセスについて説明する。中間転写ベルト11上のトナー像が一括して移された記録媒体2又は5は、ヒートローラ21と加圧ローラ22を備えた定着部20へ搬送される。
定着部20のヒートローラ21は、例えば温度制御手段により定着温度が制御されている。そして、回転するヒートローラ21と加圧ローラ22との間に、トナー像が転写された記録媒体2又は5は搬送される。そこで、ヒートローラ21の熱が記録媒体2又は5上のトナー像を溶融し、更にヒートローラ21と加圧ローラ22との圧接部が記録媒体2又は5上で溶融したトナー像を加圧することにより、トナー像が記録媒体2又は5に定着する。
トナー像が定着した記録媒体2又は5は、媒体搬送ローラ19によって搬送され、画像形成装置1の外部に排出される。なお、両面印刷の場合には、トナー像が定着した記録媒体2又は5は、再搬送ローラ28−1、28−2、28−3によって再搬送路9搬送され、記録媒体2又は5は搬送路8に合流する。他方の面への画像形成処理は、上述した処理と同様の処理が行なわれる。
(A−1−4)静電荷現像用の透明トナー
次に、この実施形態に係る透明トナーについて、図面を参照しながら説明する。
この実施形態に係る静電荷現像用の透明トナーは、例えば溶解懸濁法により作製されたトナー母粒子を含有するものである。すなわち、この実施形態に係る透明トナーは、少なくとも結着樹脂(バインダ樹脂)及び添加物を有機溶媒に溶解、分散させた油相と、分散剤としての無機微粒子を水系溶媒に分散させた水相とを混合、懸濁して、油相液滴表面に無機微粒子が付着した油相液滴を生成した後、溶媒を除去し、酸を添加して無機微粒子を除去することで作製されたトナー母粒子を含有する。
[結着樹脂]
結着樹脂は、特に制限されないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体が挙げられる。また、結着樹脂は、これらを2種以上組み合せて得られる共重合体、さらにはこれらの混合物が挙げられる。さらに、結着樹脂は、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合樹脂、又は、これらと前記ビニル樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。
この実施形態は、ポリエステル樹脂を用いるものとする。結着樹脂としてのポリエステル樹脂は、ガラス転移点(T)が61.4℃以上63.1以下であり、1/2法における溶融温度が106.0℃以上109.6以下のものが望ましい。
また、結着樹脂としてのポリエステル樹脂は、下記の化学式(1)の構造である長鎖アルキル基を修飾し、疎水性を向上させたポリエステル樹脂である。
Figure 2015055734
化学式(1)の構造の長鎖アルキル基を修飾したポリエステル樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合によって作製することができる。この実施形態に係る透明トナーは、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合によって得られるポリエステルを用いることができる。
アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド、ビスフェノールAプロピレンオキサイド、ソルビトール、グリセリン等の2価以上のアルコール、アルコール誘導体等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンジカルボン酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水マレイン酸、ドデセニル無水コハク酸等の2価以上のカルボン酸、カルボン酸誘導体、無水コハク酸等が挙げられる。
なお、アルコール成分及びカルボン酸成分はそれぞれ2種類以上のものを組み合わせてもよい。
[有機溶媒]
油相を作製する際に用いる有機溶媒は、一般的な有機溶媒を用いることができる。有機溶媒は、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類がある。また、有機溶媒は、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類などが挙げられる。有機溶媒は、2種類以上のものを混合して用いてもよい。
[離型剤]
離型剤は、トナーの定着性及び耐オフセット性を向上させるためのものである。離型剤としては、例えば、パラフィンワックス、酸価パラフィンワックス等の石油ワックス、ポリオレフィンワックス、酸価ポリオレフィンワックス等の合成ワックス、エステルワックス、エーテルワックス、動植物に由来するワックス等が挙げられる。
[水性媒体]
水相を生成するための水性媒体は、主として水が用いられる。なお、水性媒体は、水に水溶性溶媒を混合したものであってもよい。
[無機分散剤]
無機分散剤としての懸濁安定剤は、無機微粒子を用いることができる。懸濁安定剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、シリカ等が挙げられる。
[外添剤等]
透明トナーは、光沢を獲得するために、有色トナー上に付着させたり、用紙等の記録媒体上に付着させたりするために用いられる。そのため、透明トナーは、有色トナー上に付着させる場合にはその有色トナーを視認できるように、又は記録媒体上に付着させる場合にはその記録媒体を視認できるように構成される。透明トナーを作製する場合には、着色剤を配合せず、蛍光増白剤を配合するようにしてもよい。また、透明トナーは、例えば外添剤として無機微粒子(例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン等)が外添される。
(A−2)静電荷現像用の透明トナーの作製
以下では、実施形態に係る透明トナーの作製について複数の実施例及び比較例を挙げて各評価結果を示す。
評価結果は、作製された透明トナーのガラス転移点及び1/2法による軟化点を示す溶融温度、トナーの保存性、タンデム方式の画像形成装置1において中間転写ベルト11上にT(透明)、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の各トナーを積層させて2次転写した場合の印刷物におけるトナーの光沢度、及び、透明トナー部と有色トナー部との光沢差、2次転写の際のトナーの飛び散りを評価したものである。
以下の実施例及び比較例は、溶解懸濁法を採用して、透明トナーのトナー母粒子を作製する場合を例示する。
溶解懸濁法は、上述したように、(a)分散剤(無機分散剤)を分散させた水性媒体を調製する水相調製工程、(b)有機溶媒に結着樹脂及び離型剤を加えて油相を調製する油相調整工程、(c)水相に油相を投入し懸濁して粒子を形成し、有機溶媒を除去する粒子形成工程、(d)液中の粒子を脱水後、酸洗浄して懸濁安定剤を溶解させて、再度酸洗浄等を行い、乾燥させてトナー母粒子を形成するトナー母粒子形成工程、(e)生成したトナー母粒子に外添剤を付着させる外添工程からなる。
上述したように、結着樹脂は、化学式(1)の構造である長鎖アルキル基を修飾し、疎水性を向上させたポリエステル樹脂を用いる。
ここで、図1のタンデム方式の画像形成装置1により、記録媒体上に付着させる有色トナーの付着量は約0.4mg/cm程度である。従来、スポットグロスにより透明トナー部(透明現像剤を含む画像部)と有色トナー部(透明現像剤を含まない画像部)との間に光沢性を持たせるために、記録媒体上に付着させる透明トナーの付着量は約0.7mg/cm程度としている。そのため、中間転写ベルト11上において、透明トナー層の上に各色の有色トナー層が積層されると、中間転写ベルト11上で有色トナーを強く保持することができず、2次転写の際に有色トナーの飛び散りが生じる場合がある。
そこで、この実施形態では、中間転写ベルト11上に付着させる透明のトナー104のトナー層の厚さ(すなわち、記録媒体上での透明トナーの付着量)を減らしても、有色トナー部との光沢性を保持しながら、2次転写の際のトナーの飛び散りを防止することができるようにする。
[実施例1]
(a)水相調製工程
まず、無機分散剤を分散させた水性媒体を得る工程として、純水19540重量部に工業用リン酸三ナトリウム十二水和物650重量部を混合し、液温60℃で溶解させた後、pH調整用の希硝酸を添加する。そこへ、純水2560重量部に工業用塩化カルシウム無水物320重量部を溶解させた塩化カルシウム水溶液を投入し、ネオミクサー(プライミクス株式会社製)にて4300回転/分、液温を60℃に保ちながら34分間高速撹拌させて懸濁安定剤(分散剤)を含む水相を調製する。
(b)油相調製工程
次に、結着樹脂としてのポリエステル樹脂を含む油相の調製方法を説明する。
有機溶媒としての酢酸エチル3120重量部を液温50℃に加熱撹拌し、パラフィンワックス(融点:62℃)17重量部、蛍光漂白剤1.4重量部を順次加える。その後、ガラス転移点(T)が61.9℃、フローテスターで測定した1/2法による軟化点を示す溶融温度(T1/2)が107.3℃、重量平均分子量が11000のポリエステル樹脂640重量部を投入し、固形物がなくなるまで撹拌して油相を調製する。
(c)粒子形成工程
次に、水相の液温を55℃に冷ました後、上記油相を液滴投入し、ネオミクサー(プライミクス株式会社製)で1000回転/分にて5分撹拌することによって懸濁させ、粒子を形成した。その後減圧蒸留にて酢酸エチルを除去した。
(d)トナー母粒子形成工程
液中のトナーを一度脱水した後、脱水したトナーを純水に再分散させ、トナーを含むスラリーに硝酸を加えてpHを1.5以下にして撹拌し酸洗浄を行い、懸濁安定剤であるリン酸三カルシウムを溶解させ、脱水する。さらに脱水したトナーを純水に再分散させ、撹拌し、水洗浄を行う。その後、トナーを脱水し、乾燥してトナーを生成した。
(e)外添工程
次に、外添工程として、生成したトナー100重量部に疎水性シリカRX50(日本アエロジル社製、平均一次粒子径40nm)1.0重量部、疎水性シリカRX200(日本アエロジル社製、平均一次粒子径12nm)0.8重量部を添加し、10リットル容積のヘンシェルミキサーで5400回転/分の回転速度で10分間撹拌することで、ガラス転移点(T)が64.7℃、1/2法による軟化点を示す溶融温度(T1/2)が95.9℃のトナーを得る。
[実施例2]
実施例2は、(b)油相調製工程で用いる結着樹脂が、実施例1のポリエステル樹脂に代えて、ガラス転移点(T)が63.1℃、溶融温度(T1/2)が109.6℃、重量平均分子量が12000のポリエステル樹脂を使用した。それ以外の条件は、実施例1の場合と同様である。また、トナー生成工程も第1の実施例と同様の工程である。これにより、ガラス転移点(T)が66.0℃、溶融温度(T1/2)が97.0℃のトナーを得る。
[実施例3]
実施例3は、(b)油相調製工程で用いる結着樹脂が、実施例1のポリエステル樹脂に代えて、ガラス転移点(T)が61.4℃、溶融温度(T1/2)が106.0℃、重量平均分子量が10000のポリエステル樹脂を使用した。それ以外の条件は、実施例1の場合と同様である。また、トナー生成工程も第1の実施例と同様の工程である。これにより、ガラス転移点(T)が63.0℃、溶融温度(T1/2)が94.3℃のトナーを得る。
[比較例1]
比較例1は、(b)油相調製工程で用いる結着樹脂が、実施例1のポリエステル樹脂に代えて、ガラス転移点(T)が65.5℃、溶融温度(T1/2)が107.7℃、重量平均分子量が10000のポリエステル樹脂を使用した。それ以外の条件は、実施例1の場合と同様である。また、トナー生成工程も第1の実施例と同様の工程である。これにより、ガラス転移点(T)が68.8℃、溶融温度(T1/2)が102.2℃のトナーを得る。
[比較例2]
比較例2は、(b)油相調製工程で用いる結着樹脂が、実施例1のポリエステル樹脂に代えて、ガラス転移点(T)が55.6℃、溶融温度(T1/2)が102.8℃、重量平均分子量が11000のポリエステル樹脂を使用した。それ以外の条件は、実施例1の場合と同様である。また、トナー生成工程も第1の実施例と同様の工程である。これにより、ガラス転移点(T)が55.2℃、溶融温度(T1/2)が89.2℃のトナーを得る。
[比較例3]
比較例3は、(b)油相調製工程で用いる結着樹脂が、実施例1のポリエステル樹脂に代えて、ガラス転移点(T)が67.7℃、溶融温度(T1/2)が124.7℃、重量平均分子量が20000のポリエステル樹脂を使用した。それ以外の条件は、実施例1の場合と同様である。また、トナー生成工程も第1の実施例と同様の工程である。これにより、ガラス転移点(T)が72.4℃、溶融温度(T1/2)が112.2℃のトナーを得る。
[比較例4]
比較例4は、(b)油相調製工程で用いる結着樹脂が、実施例1のポリエステル樹脂に代えて、ガラス転移点(T)が60.4℃、溶融温度(T1/2)が105.4℃、重量平均分子量が10000のポリエステル樹脂を使用した。それ以外の条件は、実施例1の場合と同様である。また、トナー生成工程も第1の実施例と同様の工程である。これにより、ガラス転移点(T)が62.7℃、溶融温度(T1/2)が92.8℃のトナーを得る。
[トナーのガラス転移点の測定方法]
上記のようにして生製したトナーのガラス転移点(T)は、次のように測定した。まず、生製したトナー10mgをアルミパンに封入し、示差走査熱量計「DSC6220」(セイコーインスツル株式会社製)によりトナーのガラス転移点を測定した。測定条件は、開始温度:20.0℃、昇温速度:10℃/分とした。
[トナーの溶融温度の測定方法]
トナーの溶融温度(T1/2)は、生製されたトナー1.0gをペレット状にし、そのペレット状のトナーの溶融温度(T1/2)を流動特性評価装置(フローテスター)「CFT−500D」(株式会社島津製作所製)により測定した。測定条件は、開始温度:50.0℃、昇温速度:3℃/分、荷重:10kg、ダイ穴径:1mmとした。
[トナーの保存性の測定方法]
トナーの保存性は、トナー容器101にトナーを収容したときの運搬、保管等を行うときの保存状態を判断するためのものである。トナーの保存性の測定方法は、ガラス板の上に直径30mm、高さ80mmの金属製の円筒を設置し、円筒内にそれぞれのトナーを10g投入し、トナーの上に20gのおもりを乗せた状態で、温度50℃、湿度55%に保たれた環境に48時間放置した。その後、おもりと円筒をゆっくり外し、トナー上に10g刻みでおもりを増やしながら乗せ、トナーが崩壊する荷重を判断した。なお、円筒を外した段階でトナーが崩壊した場合は、崩壊荷重=0gとする。
トナーの保存性はトナーが崩壊する崩壊荷重が小さい方が望ましく、崩壊荷重が0gのときに、トナー保存性が最も良いものと判断する。トナーの保存性は、トナーのガラス転移点(T)に関係しており、例えば、トナーのガラス転移点(T)が高いと、トナーが崩れやすくなるため、崩壊荷重が小さくなり、トナーの保存性が良くなる。逆に、トナーのガラス転移点(T)が低いと、トナーが固まり、崩壊荷重が大きくなるため、トナーの保存性が悪くなる。
[光沢度の評価方法]
光沢度の評価は、タンデム方式の画像形成装置1で、T(透明)と、Y(イエロー)、M(マゼンダ)及びC(シアン)の各トナーとを用いて露光、現像、転写、定着をして印刷を行なった。定着器20の定着温度は130℃〜190℃の範囲で適宜変化させた。また、印刷はA4ヨコ送り(搬送方向の用紙距離長は210mm)で、印刷速度は16ppm(5.6cm/sec)で印刷した。
印刷物は、例えばY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の3色の有色トナーで形成される有色トナー部と、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の3色の有色トナーに加えて透明トナーが重なる透明トナー部とが形成されるようにした。例えば、数cm四方程度の有色トナー部及び透明トナー部をそれぞれ複数個、記録媒体に印刷した。
光沢度の測定は、130℃〜190℃の範囲内で定着温度を変化させて記録媒体にトナーを定着させた場合に、印刷された印刷物の透明トナー部を、デジタル精密光度計(株式会社村上色彩技術研究所 GM−26D)にて測定角度75度で光沢特性(光沢度)を測定した。印刷に用いた記録媒体は光沢紙(エクセレントグロス、秤量128g/m)を使用した。
光沢度の評価の判定基準は、定着温度を変化させて得た測定値が、「85以上を◎」、「70以上85未満を○」、「50以上70未満を△」、「50未満を×」とした。
また、有色トナーであるY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の各トナーの記録媒体上への付着量は従来と同様に0.4mg/cmとした。また、透明トナーの記録媒体上への付着量は0.4mg/cmあるいは0.5mg/cmとした。
ここで、トナーの付着量の測定方法について説明する。まず、透明トナー単色のベタ印刷において、記録媒体にトナーが転写され、記録媒体が定着器20に入る前に、画像形成装置1のカバーを開けて強制的に印刷を中断させる。その記録媒体を画像形成装置1から取り出し、記録媒体上に転写されたトナーを、金属製の治具に貼り付けた1cmの面積の両面テープで採取し、治具の重量変化でトナーの付着量を測定する。
また、透明トナーの付着量を0.4mg/cmあるいは0.5mg/cmとした理由を説明する。上述したように、2次転写の際のトナーの飛び散りを防止するためには、トナー層の厚さを薄くすること(すなわち、記録媒体上へのトナーの付着量を少なくすること)が望まれる。しかし、透明トナーの付着量を0.3mg/cm以下とすると透明トナーによる光沢性が低下して規格で規定される光沢度を維持することができない。一方、上述したように、従来のタンデム方式の画像形成装置1では、記録媒体上に付着させる0.4mg/cm程度の有色トナーに対して0.7mg/cm程度の透明トナーを付着させている。そのため、透明トナーの付着量が0.7mg/cmより小さくなることが望ましく、また透明トナーの付着量を0.6mg/cmとした場合でもわずかにトナーの飛び散りが発生する。そこで、この実施形態では、スポットグロスによる光沢性を維持しながら、トナーの飛び散りを防止することができるようにするため、透明トナーの付着量を0.4mg/cm以上0.5mg/cm以下としている。
[光沢差の評価方法]
光沢差の評価は、上記の光沢度の評価と同様の測定方法で測定した、同一印刷物における透明トナー部の光沢度と有色トナー部の光沢度とを測定すると共に、透明トナー部と有色トナー部との光沢度の差が「15以上」となる温度範囲(ここでは、定着温度範囲)を測定した。
光沢差の評価の判定基準は、透明トナー部の光沢度が「70以上」であり、かつ、透明トナー部と有色トナー部の光沢度の差が「15以上」になる温度範囲が「20℃以上」を「○」とした。それ以外の場合、すなわち、透明トナー部の光沢度が「70未満」であり、及び又は、透明トナー部と有色トナー部の光沢度の差が「15以上」になる温度範囲が「20℃未満」を「×」とした。
ここで、光沢差の評価の判定基準を、透明トナー部の光沢度が「70以上」であり、かつ、透明トナー部と有色トナー部の光沢度の差が「15以上」になる温度範囲が「20℃以上」を「○」とした理由を説明する。
まず、透明トナーを用いたスポットグロスによる光沢性の効果を得ていることを判断するため、透明トナー部の光沢度を「70以上」とした。
また、透明トナー部と有色トナー部の光沢度の差が「15以上」になる温度範囲が「20℃以上」となることを評価した理由は、定着器20の定着温度が変化する場合でも柔軟に透明トナーを使用できることを保証するためである。
図5は、有色トナー及び透明トナーの光沢特性と温度との関係を説明する概念図である。図5に示すように、一般的にトナーは定着温度が高くなると光沢性を持つという特性を有している。有色トナーの場合も同様であり、定着温度が高くなると有色トナーの光沢度は徐々に高くなる。また、定着器20は、画像形成装置1の電源オン時には比較的低い温度であるが、電源オンから長時間経過した場合や連続印刷を行った場合には比較的高い温度となり、定着温度に幅が生じる。従って、有色トナーのみの有色トナー部の光沢度よりも、透明トナーを加えることによる顕著な光沢性を保持できる範囲(図5の例では光沢度の差A(=15以上)保持する温度範囲が「20℃」以上となるものの評価を良(○)とした。これにより、定着温度が所定の範囲に亘って変化する場合でも、スポットグロスによる光沢性の効果を保持できる透明トナーを評価できる。
[有色トナーの飛び散りの評価方法]
有色トナーの飛び散りの評価は、タンデム方式の画像形成装置1において、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の各トナーを重畳させた有色トナー画像上に、記録媒体上の付着量0.4mg/cmあるいは0.5mg/cmの透明トナーのトナー像が重なるように露光、現像、転写、定着し、印刷速度16ppmで文字を印刷し、目視観察して評価した。有色トナーであるY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の各トナーの記録媒体上への付着量は0.4mg/cmとした。
有色トナーの飛び散りの評価の判定基準は、飛び散りが目視で確認できないレベルを「○」、目視で確認できるが実使用には問題ないレベルを「△」、目視で確認できて実使用上問題があるレベルを「×」とした。なお、比較のため、透明トナーの付着量0.7mg/cmの場合も確認した。
[評価結果]
表1は、実施例1〜3と、比較例1〜4との評価結果である。
Figure 2015055734
まず、有色トナーの飛び散りに関する評価結果を説明する。タンデム方式の画像形成装置1において、実施例1〜3及び比較例1〜4のいずれの透明トナーを付着量0.7mg/cmで付着させたトナー像に、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)の各トナーを付着量0.4mg/cmで付着させて、露光、2次転写、定着を行った場合、有色トナーの飛び散りは目視できた。
これに対して、付着量を0.4mg/cmあるいは0.5mg/cmとし、実施例1、実施例2、実施例3、比較例2、比較例3、比較例4の透明トナーを用いた場合、有色トナーの飛び散りは目視では確認されなかった。また、付着量0.4mg/cmあるいは0.5mg/cmで比較例1の透明トナーを用いた場合でも、わずかに有色トナーの飛び散りは確認されたが、実使用には問題のない程度の飛び散りであった。これらのことから、透明トナーの付着量を0.4mg/cmあるいは0.5mg/cmにすることで、トナーの飛び散りを防ぐのに有効であると確認できた。
次に、比較例1〜4、実施例1〜3の評価結果を考察する。
比較例1の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。比較例1の透明トナーのガラス転移点(T)は68.8℃と比較的高いため、比較例1の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は40gとなった。また、比較例1の透明トナーの溶融温度(T1/2)は102.2℃と比較的高くなった。溶融温度(T1/2)が比較的高いことから、定着温度が150℃以上のときに、付着量0.4〜0.5mg/cmで付着させた透明トナー部の光沢度は70以上となった。しかし、このように、透明トナー部の光沢度が70以上となる定着温度が150℃以上と比較的高くなってしまうと、有色トナーの光沢度も高くなる。そのため、有色トナー部と透明トナー部との光沢差が15以上を確保できる温度範囲は、付着量0.5mg/cmの場合「151〜173℃」であるが、付着量0.4mg/cmの場合「150〜163℃」とかなり狭くなった。
比較例2の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。比較例2の透明トナーの溶融温度(T1/2)は89.2℃と比較的低くなった。溶融温度(T1/2)が比較的低いため、定着温度が140℃付近程度で、付着量0.4〜0.5mg/cmで付着させた透明トナー部の光沢度は70以上になった。有色トナー部との光沢差が15以上になる温度範囲は、付着量0.5mg/cmで「140〜171℃」、付着量0.4mg/cmでも「140〜165℃」となり、比較例1の場合よりも10℃以上広くなった。しかし、比較例2のトナーのガラス転移点(T)は55.2℃と低いため、比較例2の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は500gとなり、トナーの保存性が好ましくなかった。
比較例3の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。比較例3の透明トナーのガラス転移点(T)は72.4℃と比較的高いため、比較例3の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は0gとなり、トナーの保存性は良好であった。また、比較例3の透明トナーの溶融温度(T1/2)は112.2℃と比較的高くなった。溶融温度(T1/2)が高いため、付着量0.4〜0.5mg/cmでの透明トナー部の光沢度は50未満となった。そのため、有色トナー部と透明トナー部との光沢差は、透明トナー部の光沢度が「70以上」であることを条件として評価するため、光沢差の評価は行わなかった。
比較例4の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。比較例4の透明トナーの溶融温度(T1/2)は92.8℃と比較的低くなった。溶融温度(T1/2)が比較的低いため、定着温度が「160℃」付近程度で、付着量0.4〜0.5mg/cmで付着させた透明トナー部の光沢度は85以上になった。有色トナー部との光沢差が15以上になる温度範囲は、付着量0.5mg/cmで「138〜169℃」、付着量0.4mg/cmでも「144〜168℃」となり、比較例1の場合よりも広くなった。しかし、比較例4のトナーのガラス転移点(T)は62.7℃と低いため、比較例4の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は300gとなり、トナーの保存性が好ましくなかった。
実施例1の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。実施例1の透明トナーのガラス転移点(T)は64.7℃と比較的高いため、実施例1の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は40gとなり、トナーの保存性は良好であった。また、実施例1の透明トナーの溶融温度(T1/2)は95.9℃であり比較的低かった。溶融温度(T1/2)が比較的低いことから、定着温度が140℃付近で、付着量0.4〜0.5mg/cmで付着させた透明トナー部の光沢度は70以上となった。また、有色トナー部との光沢差が15以上になる温度範囲は、付着量0.5mg/cmで「138〜173℃」、付着量0.4mg/cmでも「144〜172℃」となり、好ましい光沢差を得た。
実施例2の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。実施例2の透明トナーのガラス転移点(T)は66.0℃と比較的高いため、実施例2の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は0gとなり、トナーの保存性は良好であった。また、実施例2の透明トナーの溶融温度(T1/2)は97.9℃であり比較的低かった。溶融温度(T1/2)が比較的低いことから、定着温度が140℃付近で、付着量0.4〜0.5mg/cmで付着させた透明トナー部の光沢度は70以上となった。また、有色トナー部との光沢差が15以上になる温度範囲は、付着量0.5mg/cmで「145〜173℃」、付着量0.4mg/cmでも「145〜165℃」となり、好ましい光沢差を得た。
ここで、トナーの保存性について、更に考察する。上述したように、トナーのガラス転移点(T)が高いと、トナーは崩れやすく、トナーの崩壊荷重は低くなり、トナーの保存性は良くなる。しかし、トナーの崩壊荷重はトナーのガラス転移点(T)のみの影響だけでなく、トナーの粒径等の影響も受け得る。比較例1、実施例1、実施例3のトナーの保存性を示す崩壊荷重は、上記のようにガラス転移点(T)の影響だけなく、トナーの粒径等の他の影響を受けていることが考えられる。
実施例3の方法により生製された透明トナーを用いた場合の評価結果を考察する。実施例3の透明トナーのガラス転移点(T)は63.0℃であり、実施例3の透明トナーの保存性を示す崩壊荷重は90gであった。また、実施例3の透明トナーの溶融温度(T1/2)は94.3℃であり比較的低くなった。溶融温度(T1/2)が比較的低いことから、定着温度が140℃付近で、付着量0.4〜0.5mg/cmで付着させた透明トナー部の光沢度は70以上となった。また、有色トナー部との光沢差が15以上になる温度範囲は、付着量0.5mg/cmで「137〜176℃」、付着量0.4mg/cmでも「143〜171℃」となり、好ましい光沢差を得た。
(A−3)実施形態の効果
以上のように、ガラス転移点(T)が63.0以上66.0℃以下で、1/2法による軟化点を示す溶融温度(T1/2)が94.3℃以上97.0℃以下の透明トナーを、付着量0.4mg/cm以上0.5mg/cm以下にすることで、中間転写による印刷でもトナーの飛び散りが発生せず、かつ、透明トナー部と有色トナー部の光沢差を十分に出すことが可能である。
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても種々の変形実施形態を例示したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用することができる。
上述した実施形態では、溶解懸濁法により透明トナーを生製する場合を例示した。しかし、透明トナーを生製する方法は、溶解懸濁法に限定されるものではなく、他の方法で生製する場合にも適用可能である。例えば、他の製法として溶融混練法を適用するようにしても良い。溶融混練法は、結着樹脂を含む原料の溶融混練工程及び粉砕工程を含む方法により得られる粉砕トナーを用いる。溶融混練法による粉砕トナーの場合、例えば、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造する方法である。このような製法で生製された透明トナーを用いる場合でも、透明トナーの付着量を減らしても、有色トナーの飛び散りを防止し、かつ、光沢性を保持することができる。
1…画像形成装置、6T、6Y、6M、6C及び6K…画像形成ユニット、7T、7Y、7M、7C及び7K…露光装置、10T、10Y、10M、10C及び10K…1次転写ローラ、11…中間転写ベルト、12…駆動ローラ、13…ベルト従動ローラ、14…2次転写バイアスローラ14、20…定着器、21…ヒートローラ21、22…加圧ローラ、23…2次転写ローラ、24…2次転写ベルト、25…駆動ローラ、100…現像装置、101…トナー容器、102…現像ユニット部、103…ドラムユニット部、104…トナー、105〜107…撹拌部材、108…第1のトナー供給ローラ、109…第2のトナー供給ローラ、110…現像ローラ、112…感光体ドラム、114…帯電ローラ。

Claims (9)

  1. ガラス転移点が63.0℃以上66.0℃以下、1/2法による軟化点を示す溶融温度が94.3℃以上97.0℃以下であることを特徴とする透明現像剤。
  2. 当該透明現像剤の保存性を示す崩壊荷重が0g以上90g以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明現像剤。
  3. 少なくとも結着樹脂及び添加剤を有機溶媒中に溶解又は分散させた油相成分を、無機分散剤を分散させた水性媒体中に分散造粒させて得られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明現像剤。
  4. 現像剤像を担持する現像剤担持体に供給する透明現像剤を収容する現像剤収容体において、
    前記透明現像剤が、請求項1〜3のいずれかに記載の透明現像剤であることを特徴とする現像剤収容体。
  5. 現像剤収容体から供給される透明現像剤を用いて現像剤担持体に現像剤像を形成する現像装置において、
    前記透明現像剤が、請求項1〜3のいずれかに記載の透明現像剤であることを特徴とする現像装置。
  6. 前記透明現像剤が、画像形成処理による記録媒体上への付与量が0.4mg/cm以上0.5mg/cm以下であることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 記録媒体上に画像形成される当該透明現像剤を含む画像部の光沢度が70以上であり、かつ、当該透明現像剤を含む画像部と当該透明現像剤を含まない画像部との光沢差が15以上となる定着温度範囲が20℃以上となることを特徴とする請求項5又は6に記載の現像装置。
  8. 複数の現像剤担持体のそれぞれが透明現像剤像又はそれぞれ異なる色の有色現像剤像を形成し、前記複数の現像剤担持体のそれぞれに形成された前記透明現像剤像の上に、前記それぞれ異なる色の有色現像剤像を順番に中間転写体に多重転写した後、前記中間転写体上に多重転写された現像剤像を2次転写手段により記録媒体上に2次転写する画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 複数の現像剤担持体のそれぞれが透明現像剤像又はそれぞれ異なる色の有色現像剤像を形成し、前記複数の現像剤担持体のそれぞれに形成された前記透明現像剤像の上に、前記それぞれ異なる色の有色現像剤像を順番に中間転写体に多重転写した後、前記中間転写体上に多重転写された現像剤像を2次転写手段により記録媒体上に2次転写する画像形成装置において、
    前記透明現像剤像に用いる透明現像剤が、請求項1〜3のいずれかに記載の透明現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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