JP2014203056A - クリアトナーおよび画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱保管性を有し、一括定着方式において用いられる場合であっても、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することのできるクリアトナーおよび画像形成方法を提供する。
【解決手段】樹脂を含有する粒子よりなるクリアトナーであって、クリアトナーのガラス転移点が40℃以上70℃未満であり、粒子には金属水酸化物および金属酸化物の水和物からなる群から選ばれる吸熱剤が含有されている。光沢画像を形成する方法において、有色トナー像とクリアトナー像とを画像支持体上に一括して加熱定着する工程を有し、有色トナー像を形成するトナーとして、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのうち少なくとも1種の有色トナーを用い、クリアトナー像を形成するトナーとして、上記のクリアトナーを用い、有色トナーがクリアトナーの軟化点以下の軟化点を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式による光沢画像を形成するために用いられるクリアトナーおよびこのクリアトナーを用いた画像形成方法に関する。
複写機等の画像形成装置においては、原稿が忠実に再現されることが求められている。例えば、写真原稿は光沢性を有していることから、コピー画像についても光沢性を有していることが求められている。
特許文献1には、光沢画像形成領域に、クリアトナーを用いてクリアトナー層を形成することが開示されている。
特許文献2には、中間調画像や文字画像等における光沢度を高める方法として、有色トナー層の上にクリアトナー層を形成することが開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示された方法では、画像支持体上に、有色トナー層を形成する有色トナー像とクリアトナー層を形成するクリアトナー像とを一括して加熱定着する方式(以下、「一括定着方式」ともいう。)を採用した場合に、有色トナー像とクリアトナー像とを重ね合わせるため、特に定着時に、有色トナーとクリアトナーとが混じり合うことにより、反射濃度が低下するという問題がある。
上記問題を解決するため、特許文献3には、画像支持体上に有色トナー像を予め定着させて有色トナー層を形成し、その後、この有色トナー層上にクリアトナー像を定着させてクリアトナー層を形成する方法が提案されている。しかしながら、上記方法では、画像形成における定着処理が2回必要となり、生産性や省エネルギー化の観点から好ましいとはいえない。
また、高光沢の画像を得るためには、クリアトナーとして、有色トナーよりも軟化点の低いもの、または、有色トナーにおける樹脂の分子量よりも小さい樹脂よりなるものを用い、定着時にトナーを溶融させやすくする必要がある。しかしながら、このようなクリアトナーを用い、一括定着方式を採用する場合においては、定着時に、クリアトナーが有色トナーよりも先に溶融し、本来有色トナーによって占有すべき領域に有色トナーが十分に濡れ広がることができず、クリアトナー層を形成しない場合よりも反射濃度が低下するという問題がある。
また、上記のクリアトナーは、ガラス転移点も低いものとなり、耐熱保管性が確保できないという問題もある。
特許第3030576号公報 特開2002−72613号公報 特開2002−318482号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、耐熱保管性を有し、一括定着方式において用いられる場合であっても、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することのできるクリアトナーを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、一括定着方式を採用した場合において、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することのできる画像形成方法を提供することにある。
本発明のクリアトナーは、少なくとも樹脂を含有する粒子よりなるクリアトナーであって、
当該クリアトナーのガラス転移点が40℃以上70℃未満であり、
前記粒子には、金属水酸化物、および、金属酸化物の水和物からなる群から選ばれる吸熱剤が含有されていることを特徴とする。
本発明のクリアトナーにおいては、前記吸熱剤が樹脂および吸熱剤の合計100質量%に対して0.1〜10質量%の割合で含有されていることが好ましい。
本発明のクリアトナーにおいては、前記吸熱剤が、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化亜鉛、水酸化コバルトおよび酸化ジルコニウム2水和物のうち少なくとも一種であることが好ましい。
本発明の画像形成方法は、画像支持体上の有色トナー層上の少なくとも一部にクリアトナー層が積層されてなる光沢画像を形成する方法において、
前記有色トナー層を形成する有色トナー像と、前記クリアトナー層を形成するクリアトナー像とを、画像支持体上に一括して加熱定着する工程を有し、
前記有色トナー像を形成するトナーとして、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのうち少なくとも1種の有色トナーを用い、
前記クリアトナー像を形成するトナーとして、上記のクリアトナーを用い、
前記有色トナーが、前記クリアトナーの軟化点以下の軟化点を有することを特徴とする。
本発明のクリアトナーによれば、当該クリアトナーが特定の範囲のガラス転移点を有し、クリアトナーの粒子に、金属水酸化物および金属酸化物の水和物からなる群から選ばれる吸熱剤が含有されていることにより、耐熱保管性を有し、また、当該クリアトナーが、一括定着方式において用いられる場合であっても、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができる。
本発明の画像形成方法によれば、上記クリアトナーを用い、有色トナーの軟化点が当該クリアトナーの軟化点以下であることにより、一括定着方式を採用した場合において、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができる。
本発明の画像形成方法を実行する画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔クリアトナー〕
本発明のクリアトナーは、静電荷像を現像する機能を有する静電荷像現像用のものであり、光沢画像の最上層を構成するクリアトナー層を形成するために用いられるものである。ここで、光沢画像の最上層とは、有色トナー層およびクリアトナー層が画像支持体上に積層されて形成された光沢画像において、最も上面に位置する層をいう。
本発明のクリアトナーは、特に、一括定着方式による画像形成方法において、クリアトナー層を形成するために好適に用いられる。
本発明のクリアトナーは、樹脂および吸熱剤を少なくとも含有する粒子(以下、「クリアトナー粒子」ともいう。)よりなり、このクリアトナー粒子には、必要に応じて離型剤や荷電制御剤などの内添剤が含有されていてもよい。また、当該クリアトナー粒子に対して、流動化剤やクリーニング助剤などの外添剤が添加されていてもよい。
本発明において、クリアトナーとは、クリアトナー粒子の集合体をいう。
本発明において、クリアトナーとは、形成されるクリアトナー層が光吸収や光散乱の作用により色が認識されないものとなるトナーであり、例えば、光吸収や光散乱の作用により着色を示す着色剤(例えば、着色顔料、着色染料、黒色カーボン粒子、黒色磁性粉など)を含有しないトナーが挙げられ、例えば着色顔料や着色染料などの着色剤を微量に含むトナーであっても、樹脂や離型剤などの内添剤、外添剤の種類や添加量により透明度が若干低くなっているトナーであってもよい。
本発明のクリアトナーのガラス転移点(Tg)は、40℃以上70℃未満とされ、より好ましくは45℃以上60℃未満である。
本発明のクリアトナーのガラス転移点が40℃以上70℃未満であることにより、十分な耐熱保管性が確保される。
本発明のクリアトナーのガラス転移点(Tg)は、以下のようにして測定される。
具体的には、示差走査カロリメータ「DSC−7」(パーキンエルマー社製)、および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー社製)を用い、測定試料(クリアトナー)4.50mgをアルミニウム製パン「KITNO 0219−0041」に封入し、これを示差走査カロリメータ「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを用い、測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件によってHeat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを取得し、第1の吸収ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸収ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線とその交点をガラス転移点温度(Tg)とすることによって測定される。なお、1st.Heat昇温時は200℃にて測定温度を5分間保持する。
クリアトナーのガラス転移点は、クリアトナーを構成する樹脂の種類、樹脂を得るための原材料種や使用比率、樹脂の分子量の調整などにより、制御することができる。
また、クリアトナーを作製する方法として後述するように乳化凝集法を用いる場合においては、樹脂微粒子を凝集するときに添加する凝集剤の添加量や、ラジカル重合反応時の温度や時間を調整することによっても、クリアトナーのガラス転移点を制御することができる。
本発明のクリアトナーの軟化点(Tsp)は、90℃以上130℃以下であることが好ましく、より好ましくは100℃以上120℃以下である。
本発明のクリアトナーの軟化点(Tsp)が上記範囲内であることにより、後述するように、一括定着方式を採用する場合においても、有色トナーの軟化点以上のものとされるため、定着時に、有色トナーがクリアトナーよりも先に溶融し、クリアトナーが濡れ広がる前に、有色トナーが占有すべき領域に濡れ広がるので、反射濃度の低下が抑制された光沢画像を形成することができる。
本発明において、クリアトナーの軟化点は、下記に示すフローテスターによって測定される。
具体的には、まず、20℃、50%RHの環境下において、測定試料(クリアトナー)1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所社製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所社製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、クリアトナーの軟化点とされる。
本発明のクリアトナーの粒径は、体積基準のメディアン径で3〜8μmであることが好ましい。
本発明のクリアトナーの粒径が上記範囲内であることにより、高い転写率と良好なクリーニング性を確保することができる。
本発明において、クリアトナーの体積基準のメディアン径は「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、測定試料(クリアトナー)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメディアン径とされる。
また、以上のようなクリアトナーは、このトナーを構成する個々のクリアトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.850〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.900〜0.995である。
本発明において、クリアトナーの平均円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定した値である。具体的には、測定試料(クリアトナー)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)によって、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出した値である。HPF検出数が上記の範囲であれば、再現性が得られる。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
(樹脂)
本発明のクリアトナーにおける樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、光沢画像の透明性や色再現性を向上させるためには、透明度が高く、定着時において低粘度で高いシャープメルト性を有するスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂を好適に用いることができる。
本発明のクリアトナーにおける樹脂としては、クリアトナーが後述する懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、樹脂を形成するための重合性単量体として、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンあるいはスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類;ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量体を用いることができる。これらの重合性単量体は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、重合性単量体としては、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。イオン性解離基を有する重合性単量体は、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの置換基を構成基として有するものであって、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
さらに、重合性単量体としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性ビニル類も挙げられ、この多官能性ビニル類を用いて架橋構造の樹脂を得ることもできる。
以上のような樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10,000〜70,000であることが好ましい。
クリアトナーにおける樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記範囲内であることにより、優れた低温定着性と良好な画像強度を確保することができる。
本発明において、樹脂の分子量は、以下のように測定されるものである。
すなわち、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される。すなわち、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、測定試料(樹脂)を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical社製の分子量が6×102 、2.1×103 、4×103 、1.75×104 、5.1×104 、1.1×105 、3.9×105 、8.6×105 、2×106 、4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を測定し、検量線を作成した。また、検出器には屈折率検出器を用いた。
(吸熱剤)
本発明のクリアトナーにおける吸熱剤は、金属水酸化物、および、金属酸化物の水和物からなる群から選ばれる1種またはそれ以上のものである。
本発明のクリアトナーにおいて、吸熱剤が含有されることにより、一括定着方式を採用する場合においても、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができる。この効果が得られる理由は、吸熱剤が、定着時の熱エネルギーを効率的に吸収し、また、熱エネルギーが選択的に吸熱剤に流れ込むためと考えられる。
吸熱剤として選択され得る金属水酸化物としては、例えば、下記一般式(1)で表わされるものが挙げられる。金属酸化物としては、具体的には、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化亜鉛、水酸化コバルトなどが挙げられる。特に、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化亜鉛、水酸化コバルトなどが高光沢化の観点から好ましい。
一般式(1):Mx1(OH)y1
〔上記一般式(1)中、Mは1〜4価の金属原子を示し、X1およびY1は、1〜4の整数を示す。〕
吸熱剤として選択され得る金属酸化物の水和物としては、例えば、下記一般式(2)で表わされるものが挙げられる。金属酸化物の水和物としては、具体的には、酸化ジルコニウム2水和物などが挙げられる。
一般式(2):Mx2y2(H2 O)z1
〔上記一般式(2)中、Mは1〜4価の金属原子を示し、X2およびY2は、1〜4の整数を示し、Z1は1〜10の整数を示す。〕
これらの吸熱剤は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
吸熱剤としては、クリアトナーの透明性を確保する観点から、無色透明または白色のものを用いることが好ましい。また、吸熱剤の含有割合もクリアトナーの透明性に影響を与えない程度が好ましい。
なお、本発明のクリアトナーにおいては、吸熱剤自体に色味があることで透明度の低下や色味の変化が懸念されるが、吸熱剤の分散粒径をmv(体積平均径)で約300nm以下とし、クリアトナー粒子中の含有割合を10質量%程度に留めれば、色味に影響を及ぼすことはほぼない。
吸熱剤は、樹脂および吸熱剤の合計100質量%に対して0.1〜10質量%の割合、より好ましくは2.0〜7.0質量%の割合で含有されていることが好ましい。
吸熱剤の含有割合が上記範囲内であることにより、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができる。
吸熱剤の含有割合が過少である場合には、本発明の効果を発現しにくく、一方、吸熱剤の含有割合が過多である場合には、定着性が悪化するおそれがある。
本発明において、吸熱剤の含有割合は、波長分散形X線分光器(WDX)を用いて金属量を測定し、また、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いてクリアトナー中のOH基を測定することにより、算出することができる。
(離型剤)
本発明のクリアトナーにおいては、オフセット現象の抑止のため、離型剤が含有されることが好ましい。このような離型剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、サゾールワックス、ライスワックス、キャンデリラワックスなどを用いることができる。
離型剤の含有割合は、樹脂100質量部に対して0.5〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜3質量部である。
離型剤の含有割合が過少である場合には、十分なオフセット効果が得られないおそれがある。一方、離型剤の含有割合が過多である場合には、クリアトナー層の透明性が確保することができないおそれがある。
(荷電制御剤)
本発明のクリアトナーにおいては、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
(製造方法)
本発明のクリアトナーを製造する方法としては、特に限定されず、例えば、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、分散重合法などが挙げられる。
これらの中でも、高画質化、高安定性に有利となる粒子径の均一性、形状の制御性の観点より、乳化重合凝集法を採用することが好ましい。
乳化重合凝集法は、乳化重合法によって製造された樹脂の微粒子(以下、「樹脂微粒子」ともいう。)の分散液を、必要に応じてトナー粒子構成成分の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行う方法である。
ここで、樹脂微粒子を、任意に離型剤、荷電制御剤などの内添剤を含有したものとしてもよく、組成の異なる樹脂によりなる2層以上の構成とする複数層で形成された複合粒子とすることもできる。
また、凝集時に、異種の樹脂微粒子を添加し、コアシェル構造のトナー粒子とすることもトナー構造設計の観点から好ましい。
樹脂微粒子は、例えば、乳化重合法、ミニエマルション重合法、転相乳化法などにより製造、またはいくつかの製法を組み合わせて製造することができる。樹脂微粒子に内添剤を含有させる場合には、中でもミニエマルション重合法を用いることが好ましい。
以上のようなクリアトナーの製造方法において、クリアトナー粒子中に吸熱剤を導入させる方法としては、特に限定されず、例えば乳化重合凝集法を採用する場合においては、界面活性剤によって分散させた吸熱剤の分散液を樹脂微粒子の分散液に添加する方法などが挙げられる。なお、乳化重合凝集法など製造方法を採用する場合には、吸熱物質は溶解度積が小さく水に難溶性のものを用いることが好ましい。
また例えば混練粉砕法を採用する場合においては、樹脂やトナー構成成分との混練時に吸熱剤を添加する方法が挙げられる。
以上のような製造方法においては、吸熱剤を添加するタイミングは特に限定されない。
以下、本発明のクリアトナーの製造方法の一例について説明する。
(1)樹脂を形成するための重合性単量体と例えば離型剤などのトナー構成成分との混合液において、重合性単量体を重合して樹脂微粒子の分散液を調製する工程
(2)吸熱剤を界面活性剤で分散させ、吸熱剤の分散液を調製する工程
(3)水系媒体中で樹脂微粒子と吸熱剤の分散液とを凝集、融着させてクリアトナー粒子を形成する工程
(4)界面活性剤などを除去して洗浄処理し、乾燥させる工程
(5)必要に応じて外添剤を添加する工程
以上のような製造方法において、重合性単量体の重合や吸熱剤の分散液の調製において用いられる界面活性剤としては特に限定されるものではなく、例えば、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。 また、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
また、重合性単量体を重合する際に用いられる重合開始剤としては、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用することができる。油溶性の重合開始剤としては、アゾ系またはジアゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤を挙げることができる。
(外添剤)
クリアトナーを構成するクリアトナー粒子は、そのままでクリアトナーとして用いることができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該クリアトナー粒子にいわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加したものをクリアトナーとして用いてもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、光沢処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、クリアトナー粒子100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
(現像剤)
以上のようなクリアトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として画像形成に供することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として供してもよい。クリアトナーを一成分現像剤として画像形成に供する場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはクリアトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させて磁性一成分現像剤としたもののいずれも使用することができる。また、クリアトナーを二成分現像剤として画像形成に供する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアの粒径は、体積平均粒径で15μm以上100μm以下が好ましく、20μm以上80μm以下がより好ましい。キャリアの体積平均粒径の測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。また、キャリアとクリアトナーの混合比は、質量比でキャリア:クリアトナー=1:1〜50:1の範囲とするのが良い。
本発明のクリアトナーによれば、当該クリアトナーが特定の範囲のガラス転移点を有し、クリアトナー粒子に、金属水酸化物および金属酸化物の水和物からなる群から選ばれる吸熱剤が含有されていることにより、耐熱保管性を有し、また、当該クリアトナーが、一括定着方式において用いられる場合であっても、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができる。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、上記クリアトナーと、当該クリアトナーの軟化点以下の軟化点を有する有色トナーとを用いて、一括定着方式にて、画像支持体上の有色トナー層上の少なくとも一部にクリアトナー層が積層されてなる光沢画像を形成する方法である。具体的には、以下の工程を有する。
(1)静電潜像を少なくとも1種の有色トナーによって現像することにより、有色トナー像を形成する工程
(2)静電潜像をクリアトナーによって現像することにより、クリアトナー像を形成する工程
(3)有色トナー像とクリアトナー像とを画像支持体上に一括して加熱定着する工程
本発明において、有色トナー層とは、有色トナーによる有色トナー像が定着された定着層をいう。この有色トナー層は、具体的には、有色トナーによって形成された単色画像による層、各色の有色トナーの重ね合わせによって形成された多色画像による層のいずれであってもよい。
また、本発明において、クリアトナー層とは、クリアトナーによるクリアトナー像が定着された定着層をいう。このクリアトナー層は、光沢画像において最上層に形成されるものであって、有色トナー層上のクリアトナー層形成領域に形成されるものである。
また、本発明において、一括定着方式とは、有色トナー像およびクリアトナー像を一括して画像支持体上に定着させる方式である。定着方法としては、少なくとも加熱することによって定着する加熱定着方法が採用され、加熱に加え加圧することによって定着する加熱加圧定着方法であってもよい。
〔有色トナー〕
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのうちから選ばれる少なくとも1種である。
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーは、静電荷像を現像する機能を有する静電荷像現像用のものであればよく、有色トナーを構成する粒子(以下、「有色トナー粒子」ともいう。)としては、例えば樹脂中に着色剤や所望に応じて離型剤、荷電制御剤などの内添剤が含有されてなるものを用いることができ、着色されたシリカ粒子、フェライト粒子などの無機微粒子などを用いることもできる。
ここに、有色トナーとは、光吸収や光散乱による着色を目的とした着色剤を含有するトナーをいう。
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーのガラス転移点(Tg)は、40℃以上70℃以下であることが好ましく、より好ましくは45℃以上60℃以下である。
有色トナーのガラス転移点が上記範囲内であることにより、十分な耐熱保管性を有する。
本発明において、有色トナーのガラス転移点(Tg)は、上述したクリアトナーのガラス転移点の測定方法において、測定試料を有色トナーとすることの他は同様にして測定される。
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーの軟化点(Tsp)は、クリアトナーの軟化点以下であり、具体的には、クリアトナーの軟化点との差が0℃以上10℃以下とされる。
有色トナーの軟化点がクリアトナーのガラス軟化点以下であることにより、定着時において、最上層のクリアトナーが溶融されるタイミングが有色トナーよりも遅くなり、当該クリアトナーが溶融されて濡れ広がる前に、有色トナーが溶融されて、占有すべき領域に濡れ広がることができ、反射濃度の低下を抑制することができる。
本発明において、有色トナーとして複数色の有色トナーを用いる場合は、「有色トナーの軟化点」とは、複数色の有色トナーのうちの最も高い軟化点をいう。
本発明において、有色トナーの軟化点(Tsp)は、上述したクリアトナーの軟化点の測定方法において、測定試料を有色トナーとすることの他は同様にして測定される。
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーの粒径は、体積基準のメディアン径で3〜8μmであることが好ましい。
本発明において、有色トナーの粒径は、上述したクリアトナーの粒径の測定方法において、測定試料を有色トナーとすることの他は同様にして測定される。
また、以上のような有色トナーは、この有色トナーを構成する個々の有色トナー粒子について、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.850〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.900〜0.995である。
本発明において、有色トナーの平均円形度は、上述したクリアトナーの平均円形度の測定方法において、測定試料を有色トナーとすることの他は同様にして測定される。
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーを構成する樹脂としては、クリアトナーに係る樹脂として例示したものと同様のものを挙げることができる。
また、有色トナーが離型剤を含有するものとして構成される場合において、離型剤としては、クリアトナーに係る離型剤として例示したものと同様のものを挙げることができる。
(着色剤)
本発明の画像形成方法において用いられる有色トナーを構成する着色剤としては、下記に例示するような有機または無機の各種、各色の顔料を使用することができる。
黒トナー用の着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、鉄・チタン複合酸化物ブラックなどを使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどを使用することができる。また、磁性体としてはフェライト、マグネタイトなどを使用することができる。
イエロートナー用のイエロー着色剤としては、染料としてC.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162など、また、顔料としてC.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185などを使用することができ、これらの混合物も使用することができる。
マゼンタトナー用のマゼンタ着色剤としては、染料としてC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122など、顔料としてC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222などを使用することができ、これらの混合物も使用することができる。
シアントナー用のシアン着色剤としては、染料としてC.I.ソルベントブルー25、C.I.ソルベントブルー36、C.I.ソルベントブルー60、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ソルベントブルー93、C.I.ソルベントブルー95など、顔料としてC.I.ピグメントブルー1、7、15、60、62、66、76などを使用することができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、有色トナー粒子中に1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量%である。
着色剤の含有割合が過少である場合は、得られる有色トナーが着色力の不足したものとなるおそれがあり、一方、着色剤の含有割合が過多である場合は、着色剤の遊離やキャリアなどへの付着が発生し、帯電性に影響を与える場合がある。
以下、本発明の画像形成方法について具体的に説明する。
図1は、本発明の画像形成方法を実行する画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。この画像形成装置は、タンデム型のカラー画像形成装置である。
画像形成装置は、クリアトナー像を形成するクリアトナー像形成部20Sと、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンまたは黒色の有色トナー像を形成する有色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkと、これらのクリアトナー像形成部20Sまたは有色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkにおいて形成されたトナー像を画像支持体P上に転写する中間転写部10と、画像支持体Pに対して加熱しながら加圧してトナー像を定着させる定着装置50とを有する。
有色トナー像形成部20Yにおいてはイエローのトナー像形成が行われ、有色トナー像形成部20Mにおいてはマゼンタ色のトナー像形成が行われ、有色トナー像形成部20Cにおいてはシアン色のトナー像形成が行われ、有色トナー像形成部20Bkにおいては黒色のトナー像形成が行われる。
クリアトナー像形成部20Sは、静電潜像担持体である感光体11Sと、当該感光体11Sの表面に一様な電位を与える帯電手段23Sと、一様に帯電された感光体11S上にクリアトナー層形成領域に対応した形状の静電潜像を形成する露光手段22Sと、クリアトナーを感光体11S上に搬送して静電潜像を顕像化する現像手段21Sと、一次転写後に感光体11S上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段25Sとを備えるものである。
また、有色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkは、静電潜像担持体である感光体11Y,11M,11C,11Bkと、当該感光体11Y,11M,11C,11Bkの表面に一様な電位を与える帯電手段23Y,23M,23C,23Bkと、一様に帯電された感光体11Y,11M,11C,11Bk上に所望の形状の静電潜像を形成する露光手段22Y,22M,22C,22Bkと、カラートナーを感光体11Y,11M,11C,11Bk上に搬送して静電潜像を顕像化する現像手段21Y,21M,21C,21Bkと、一次転写後に感光体11Y,11M,11C,11Bk上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段25Y,25M,25C,25Bkとを備えるものである。
中間転写部10は、中間転写体16と、クリアトナー像形成部20Sによって形成されたクリアトナー像を中間転写体16に転写するための一次転写ローラ13Sと、有色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkによって形成された各色の有色トナー像を中間転写体16に転写するための一次転写ローラ13Y,13M,13C,13Bkと、一次転写ローラ13Sによって中間転写体16上に転写されたクリアトナー像、または、一次転写ローラ13Y,13M,13C,13Bkによって中間転写体16上に転写された各色の有色トナー像が形成された画像支持体P上に転写する二次転写ローラ13Aと、中間転写体16上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段12とを有する。
中間転写体16は、複数の支持ローラ16a〜16dにより張架され、回動可能に支持された無端ベルト状のものである。
定着装置50は、一対の加熱加圧ローラ51,52が互いに圧接されてその圧接部にニップ部Nが形成された状態に設けられてなるものである。
図1のような画像形成装置においては、まず、クリアトナー像形成部20Sおよび有色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkにおいて、感光体11S,11Y,11M,11C,11Bk上に帯電手段23S,23Y,23M,23C,23Bkより帯電され、露光手段22S,22Y,22M,22C,22Bkにより露光されることにより静電潜像が形成され、当該静電潜像が現像手段21S,21Y,21M,21C,21Bkにおいてクリアトナーおよび各色の有色トナーによって現像されることによりクリアトナー像および各色の有色トナー像が形成され、一次転写ローラ13S,13Y,13M,13C,13Bkにより中間転写体16上にクリアトナー像および各色の有色トナー像が順次に重ね合わされて転写される。一方、給紙カセット41内に収容された画像支持体Pが、給紙搬送手段42により給紙され、複数の給紙ローラ44a,44b,44c,44dおよびレジストローラ46によって搬送され、二次転写ローラ13Aにおいて当該画像支持体P上に中間転写体16上のクリアトナー像および各色の有色トナー像が一括して転写される。その後、画像支持体P上に転写されたクリアトナー像および有色トナー像が定着装置50において加圧および加熱により一括して定着されて、画像支持体P上に有色トナー層およびクリアトナー層が形成されてなる光沢画像が形成される。
画像支持体P上に転写されたクリアトナー像および各色の有色トナー像は、画像支持体P上において、画像支持体P側から黒色のトナー像、シアンのトナー像、マゼンタのトナー像、イエローのトナー像、クリアトナー像がこの順に重ねられたものとなる。
定着装置50における定着条件は、例えば以下の通りにすることができる。
・加熱温度:170〜230℃
・ニップ時間:50〜500msec
なお、ニップ時間とは、加熱加圧ローラ51,52のニップ部Nの搬送方向長さ(mm)/線速(mm/sec)×1000から算出されるものである。
また、定着層形成工程における加熱温度とは、画像支持体Pのクリアトナー像が転写された面に接触する加熱加圧ローラ51の表面温度をいう。
(画像支持体)
本発明の画像形成方法に使用される画像支持体としては、光沢画像を保持することができるものであればよく、具体的には、例えば薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙などの各種の印刷用紙などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の画像形成方法においては、本発明のクリアトナーを用い、有色トナーの軟化点が当該クリアトナーの軟化点以下であることにより、一括定着方式を採用した場合において、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができる。
以上のような効果が得られる理由は以下のように考えられる。
すなわち、従来の光沢画像を形成する方法においては、高光沢の画像を得るためには、クリアトナーとしては、有色トナーの軟化点よりも低いもの、または、有色トナーの分子量よりも小さいものとし、定着時にクリアトナーを有色トナーよりも溶融させやすくさせる必要があった。しかしながら、一括定着方式においては、定着時に、クリアトナーが有色トナーよりも先に溶融することにより、有色トナーが画像支持体上に濡れ広がることをクリアトナーが阻害してしまい、本来有色トナーによって占有すべき領域よりも小さい領域にしか有色トナー像が定着されず、その結果、形成される光沢画像が、クリアトナー層を形成しない場合よりも反射濃度の低いものとなっていた。本発明においては、クリアトナーのガラス転移点を特定の範囲とすることにより、耐熱保管性を確保し、このようなクリアトナーと当該クリアトナーの軟化点以下の軟化点を有する有色トナーを用いることにより、クリアトナーが溶融するタイミングを有色トナーよりも遅くすることができ、これにより、反射濃度の低下を抑制することができる。そして、クリアトナーに吸熱剤が含有されていることにより、定着時の熱エネルギーを吸熱剤が効率的に吸収し、また、熱エネルギーが選択的に吸熱剤に流れ込むので、高光沢の画像を形成することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔クリアトナーの製造例1〕
(1)樹脂微粒子の分散液の調製
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ラウリルエーテル硫酸ナトリウム「E−27C」(花王社製)3.79質量部をイオン交換水(分散PW)291質量部に溶解させた溶液を仕込み、80℃に加熱後、スチレン(St)137質量部、n−ブチルアクリレート(BA)45.05質量部、メタクリル酸(MAA)17.52質量部、n−オクチルメルカプタン(n−OM)2.96質量部、ワックス「HNP−0190」(日本精蝋社製)60質量部を80℃にて溶解させた重合性単量体溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CREARMIX」(エム・テクニック社製)により30分間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を作製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた重合釜にイオン交換水(重合釜PW)430質量部を仕込み、80℃に加温後、上記乳化粒子(油滴)を含む分散液を全量投入した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム(KPS)3.46質量部をイオン交換水(KPS用PW)65.8質量部溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて1時間にわたって加熱撹拌することにより重合を行い、「樹脂微粒子の分散液1」を調製した。なお、樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)は60℃、重量平均分子量は50,000であった。
(2)吸熱剤の分散液の調製
ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水80質量部に溶解させた溶液を撹拌しながら、吸熱剤として、水酸化コバルト20質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックスWモーション CLM−0.8」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、「吸熱剤の分散液1」を調製した。吸熱剤の分散粒径は体積平均粒径で250nmであった。
(3)クリアトナー粒子の形成
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「樹脂微粒子の分散液1」を500質量部と、「吸熱剤の分散液1」を26.5質量部とポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム1.5質量部とイオン交換水2000質量部とを仕込み、液温を25℃に調整した後、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム70質量部をイオン交換水70質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30分間かけて添加し、3分間保持した後に昇温を開始し、この系を粒径が3μmに達する温度まで昇温し、その温度を保持したまま回転数を下げ粒子の成長を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて粒子の粒径を測定し、6.0μmの粒子径になった時点で、回転数を上げ、塩化ナトリウム15質量部をイオン交換水58質量部に溶解した水溶液を添加して粒子の成長を停止させ、「クリアトナー粒子1」を形成した。
(4)外添剤処理
上記で作製した「クリアトナー粒子1」100質量部に下記外添剤を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池鉱業社製)にて外添処理を行うことにより「クリアトナー1」を作製した。
ヘキサメチルシラザン処理したシリカ(数平均一次粒径12nm) 1.0質量部
n−オクチルシラン処理した二酸化チタン 0.3質量部
なお、ヘンシェルミキサーによる外添処理は、撹拌羽根の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件の下で行った。
得られた「クリアトナー1」のガラス転移点(Tg)は60℃、軟化点(Tsp)は120℃であった。
〔クリアトナーの製造例2〜7〕
クリアトナーの製造例1において、(1)樹脂微粒子の分散液の調製における処方を表1に従って変更し、(2)吸熱剤の分散液の調製における吸熱剤の種類を表1に従って変更し、また、(3)クリアトナー粒子の形成において各分散液の添加量を表1に従って変更したことの他は同様にして、「クリアトナー2〜7」を製造した。
〔クリアトナーの製造例8〜10〕
クリアトナーの製造例1において、(1)樹脂微粒子の分散液の調製における処方を表1に従って変更し、また、(3)クリアトナー粒子の形成において樹脂微粒子の分散液の添加量を表1に従って変更し、かつ、「吸熱剤の分散液」を添加しなかったことの他は同様にして、「クリアトナー8〜10」を製造した。
Figure 2014203056
〔有色トナーの製造例1〕
(1)樹脂微粒子の分散液の調製
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ラウリルエーテル硫酸ナトリウム「E−27C」(花王社製)3.79質量部をイオン交換水(分散PW)291質量部に溶解させた溶液を仕込み、80℃に加熱後、スチレン(St)137質量部、n−ブチルアクリレート(BA)45.05質量部、メタクリル酸(MAA)17.52質量部、n−オクチルメルカプタン(n−OM)2.96質量部、ワックス「HNP−0190」(日本精蝋社製)60質量部を80℃にて溶解させた重合性単量体溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CREARMIX」(エム・テクニック社製)により30分間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を作製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた重合釜にイオン交換水(重合釜PW)430質量部を仕込み、80℃に加温後、上記乳化粒子(油滴)を含む分散液を全量投入した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム(KPS)3.46質量部をイオン交換水(KPS用PW)65.8質量部溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて1時間にわたって加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂微粒子の分散液a」を調製した。なお、樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)は55℃、重量平均分子量は50,000であった。
(2)着色剤の分散液の調製
ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水87.5質量部に溶解させた溶液を撹拌しながら、イエロー着色顔料12.5質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックスWモーション CLM−0.8」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、「着色剤の分散液Y」を調製した。着色剤の分散粒径は体積平均粒径で250nmであった。
(3)有色トナー粒子の形成
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「樹脂微粒子の分散液a」を504質量部と、「着色剤の分散液Y」61質量部とポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム1.5質量部とイオン交換水2000質量部とを仕込み、液温を25℃に調整した後、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム70質量部をイオン交換水70質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30分間かけて添加し、3分間保持した後に昇温を開始し、この系を粒径が3μmに達する温度まで昇温し、その温度を保持したまま回転数を下げ粒子の成長を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて粒子の粒径を測定し、6.0μmの粒子径になった時点で、回転数を上げ、塩化ナトリウム15質量部をイオン交換水58質量部に溶解した水溶液を添加して粒子の成長を停止させ、「有色トナー粒子1」を形成した。
(4)外添剤処理
上記で作製した「有色トナー粒子1」100質量部に下記外添剤を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池鉱業社製)にて外添処理を行うことによりイエロートナーよりなる「有色トナー1」を作製した。
ヘキサメチルシラザン処理したシリカ(数平均一次粒径12nm) 1.0質量部
n−オクチルシラン処理した二酸化チタン 0.3質量部
なお、ヘンシェルミキサーによる外添処理は、撹拌羽根の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件の下で行った。
得られた「有色トナー1」のガラス転移点(Tg)は55℃、軟化点(Tsp)は102℃であった。
〔有色トナーの製造例2〜3〕
有色トナーの製造例1において、(1)樹脂微粒子の分散液の調製における処方を表2に従って変更し、(2)着色剤の分散液の調製におけるイエロー着色顔料をマゼンタ着色顔料、シアン着色顔料にそれぞれ変更したことの他は同様にして、「有色トナー2〜3」を製造した。
Figure 2014203056
〔実施例1〜7および比較例1〜3〕
得られた「クリアトナー1〜10」について、耐熱保管性の評価を行った。結果を表3に示す。
耐熱保管性の評価は、具体的には、クリアトナー0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り蓋を閉めて、タップデンサー「KYT−2000」(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で温度55℃、湿度35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、クリアトナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、クリアトナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上の残存したトナー量の比率(質量%)を測定し、トナー凝集率を算出した。トナー凝集率は下記式(1)により算出される値である。トナー凝集率が20質量%以下であれば合格とする。
式(1):トナー凝集率(%)=(篩上の残存トナー質量(g))/0.5(g)×100
〔実施例1〜7、比較例1〜3〕
表3に示す組み合わせに従って「有色トナー」と「クリアトナー」とを画像形成装置「bizhub C754」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に搭載し、画像支持体として「POD128」(王子製紙社製)を用い、下記評価を行った。結果を表3に示す。
(1)光沢性
クリアトナー付着量4.0mg/cm2 、有色トナー付着量4.0mg/cm2 として、有色トナー層上にクリアトナー層が形成された光沢画像と、有色トナー層単独のベタ画像とを形成した。形成された光沢画像およびベタ画像についての75°の光沢度を光度計「Gloss Meter」(村上色彩工学研究所製)を用いて測定した。クリアトナー層が形成されていない有色トナー層単独のベタ画像の光沢度と、有色トナー層上にクリアトナー層が形成されている光沢画像の光沢度との差を評価した。光沢度差が5以上であれば合格とする。
(2)反射濃度
クリアトナー付着量4.0mg/cm2 、有色トナー付着量4.0mg/cm2 として、有色トナー層上にクリアトナー層が形成された光沢画像と、有色トナー層単独のベタ画像とを形成した。形成された光沢画像およびベタ画像についての反射濃度を反射濃度計「Gretag Macbeth SpectronScan」(Gretag Macbeth社製)を用いて測定した。クリアトナー層が形成されていない有色トナー層単独のベタ画像の反射濃度と、有色トナー層上にクリアトナー層が形成されている光沢画像の反射濃度との差を評価した。反射濃度差が0.2未満であれば合格とする。
(3)低温定着性
低温定着性は、折り目定着強度によって評価した。具体的には、加熱ローラ表面温度を170℃にした時の用紙上の折り目におけるトナー画像の定着率を評価した。
測定方法は、ベタ画像部(画像濃度が0.8)の画像面を内側にして折り、3回指で擦った後、画像を開いて「JKワイパー(株式会社クレシア製)」で3回ふき取り、ベタ画像の折り目個所の折り曲げ前後の画像濃度から下記式により算出した値である。
定着率(%)=(折り曲げ後画像濃度)/(折り曲げ前画像濃度)×100
定着率が80%以上であれば合格とする。
Figure 2014203056
本発明のクリアトナーに係る「クリアトナー1〜7」は、耐熱保管性を有することが確認され、また、低温定着性を有することも確認された。
また、本発明の画像形成方法に係る実施例1〜7によれば、反射濃度の低下が抑制されながらも、高い光沢性を有する光沢画像を形成することができることが確認された。
10 中間転写部
11S,11Y,11M,11C,11Bk 感光体
12 クリーニング手段
13S,13Y,13M,13C,13Bk 一次転写ローラ
13A 二次転写ローラ
16 中間転写体
16a〜16d 支持ローラ
20S クリアトナー像形成部
20Y,20M,20C,20Bk 有色トナー像形成部
21S,21Y,21M,21C,21Bk 現像手段
22S,22Y,22M,22C,22Bk 露光手段
23S,23Y,23M,23C,23Bk 帯電手段
25S,25Y,25M,25C,25Bk クリーニング手段
50 定着装置
51,52 加熱加圧ローラ
41 給紙カセット
42 給紙搬送手段
44a,44b,44c,44d 給紙ローラ
46 レジストローラ
N ニップ部

Claims (4)

  1. 少なくとも樹脂を含有する粒子よりなるクリアトナーであって、
    当該クリアトナーのガラス転移点が40℃以上70℃未満であり、
    前記粒子には、金属水酸化物、および、金属酸化物の水和物からなる群から選ばれる吸熱剤が含有されていることを特徴とするクリアトナー。
  2. 前記吸熱剤が、前記樹脂および吸熱剤の合計100質量%に対して0.1〜10質量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1に記載のクリアトナー。
  3. 前記吸熱剤が、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化亜鉛、水酸化コバルトおよび酸化ジルコニウム2水和物のうち少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクリアトナー。
  4. 画像支持体上の有色トナー層上の少なくとも一部にクリアトナー層が積層されてなる光沢画像を形成する方法において、
    前記有色トナー層を形成する有色トナー像と、前記クリアトナー層を形成するクリアトナー像とを、画像支持体上に一括して加熱定着する工程を有し、
    前記有色トナー像を形成するトナーとして、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのうち少なくとも1種の有色トナーを用い、
    前記クリアトナー像を形成するトナーとして、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のクリアトナーを用い、
    前記有色トナーが、前記クリアトナーの軟化点以下の軟化点を有することを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015055734A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 株式会社沖データ 透明現像剤、現像剤収容体、現像装置及び画像形成装置
JP2017021192A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 コニカミノルタ株式会社 画像形成方法

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