JP2010107540A - カラー画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐光性および堅牢性に優れて十分な画像保存性が得られると共に、高い光沢を有するカラー印画物を得ることができるカラー画像形成方法の提供。
【解決手段】 カラー画像形成方法は、画像支持体上に結着樹脂および着色剤を含有するカラートナーによりカラー画像が形成されてなる画像シート上に、熱可塑性結着樹脂およびワックスを含有する透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させて前記カラー画像上に透明保護層を形成することにより、カラー印画物を得る方法において、当該透明粉体が紫外線吸収剤を含有するものであることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 カラー画像形成方法は、画像支持体上に結着樹脂および着色剤を含有するカラートナーによりカラー画像が形成されてなる画像シート上に、熱可塑性結着樹脂およびワックスを含有する透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させて前記カラー画像上に透明保護層を形成することにより、カラー印画物を得る方法において、当該透明粉体が紫外線吸収剤を含有するものであることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子写真法を用いたカラー画像形成方法に関する。
電子写真方式による画像形成装置は、従来のようにオフィスにおいて使用されるのみならず、近年のデジタル化の促進によって、軽印刷の分野にも使用されてきている。この軽印刷の分野においては、オリジナル画像の複写や文書を印字すること以外に、オリジナルの文書や画像を作成することが求められている。この用途においては、印画物自体が商品として位置づけられ、印画物の品質に多様な要求が課せられるため、印刷業者の設備である画像形成装置に対しても多様な要求が課せられている。
その一つが、光沢付与部材または画像保護部材による画像の保護加工機能である。カタログやパンフレットにおいては、著しく高い光沢が、画像品位を高め、ひいては画像化された商品の印象を高める。さらに、画像保護部材により光沢を高めた画像は、保存性が高く、付加価値の高い印画物として配布者らへの訴求力を高められる。
その一つが、光沢付与部材または画像保護部材による画像の保護加工機能である。カタログやパンフレットにおいては、著しく高い光沢が、画像品位を高め、ひいては画像化された商品の印象を高める。さらに、画像保護部材により光沢を高めた画像は、保存性が高く、付加価値の高い印画物として配布者らへの訴求力を高められる。
このような画像の保護加工機能を実現する技術として、特許文献1には、透明トナーを使用する技術が開示されている。また、特許文献2には、ワックスを含有した透明トナーを使用し、オフセット現象の発生を抑制する技術が開示されている。
しかしながら、上記のような技術によっては、カラー印画物について以下のような実用上の問題が発生することが判明した。
すなわち、軽印刷の分野において形成されるカラー印画物は、例えば室内の掲示物や店舗のポスター、商店のPOPなど、通常のオフィスにおける使用環境とは大きく異なる環境において使用されるものも多い。例えばこのカラー印画物が店舗のポスターに使用された場合、カラー画像の精細さが低下して画像の光劣化が見られ、経時的に質感の低下が発生してしまう。また、POPに使用された場合も同様に、光劣化によってカラー画像の精細さが低下してしまうという現象が発生し、結局、長期間にわたってカラー印画物を使用することができない、という問題があった。
さらに、カラー画像の彩度をより高めるために染料によるカラートナーを用いた場合には、著しいカラー画像の劣化が発生してしまい、実用上において大きな課題が発生しているのが現状である。
すなわち、軽印刷の分野において形成されるカラー印画物は、例えば室内の掲示物や店舗のポスター、商店のPOPなど、通常のオフィスにおける使用環境とは大きく異なる環境において使用されるものも多い。例えばこのカラー印画物が店舗のポスターに使用された場合、カラー画像の精細さが低下して画像の光劣化が見られ、経時的に質感の低下が発生してしまう。また、POPに使用された場合も同様に、光劣化によってカラー画像の精細さが低下してしまうという現象が発生し、結局、長期間にわたってカラー印画物を使用することができない、という問題があった。
さらに、カラー画像の彩度をより高めるために染料によるカラートナーを用いた場合には、著しいカラー画像の劣化が発生してしまい、実用上において大きな課題が発生しているのが現状である。
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、耐光性および堅牢性に優れて十分な画像保存性が得られると共に、高い光沢を有するカラー印画物を得ることができるカラー画像形成方法を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、カラー画像を保護する透明保護層を高機能化させること、具体的には、透明保護層中に紫外線吸収剤を存在させることによって、上記の課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、まず、質感の低下について種々の検討を行ったところ、使用環境差による影響が大きいことが判明した。具体的には、オフィスにおいて使用される場合は、基本的に文書としての使用が主となるため、カラー画像が外光に曝される時間は極めて短い。例えば、文書閲覧や会議などで机の上に置かれる場合に最も長く外光に曝されるが、その後、書棚やファイルに格納されるために外光を受けなくなる。一方、店舗内においてポスターやPOPとして使用される場合は、室内における使用とはいえ終日掲示される状態となり、日中は外光に曝される場合が多くなる。その結果、外光の影響によって質感の低下が発生しているものと推定された。なお、通常、電子写真方式の画像形成方法において黒色のトナーは着色剤としてカーボンブラックが使用されているため、外光の影響によって劣化することはない。
しかしながら、カラートナーを用いてカラー画像を形成する場合、イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を使用することが一般的であり、これらを構成する着色剤は、基本的に有機化合物で構成されているため、着色剤が顔料であっても若干の光劣化が発生して質感の低下が発生してしまうものと推定される。
しかしながら、カラートナーを用いてカラー画像を形成する場合、イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を使用することが一般的であり、これらを構成する着色剤は、基本的に有機化合物で構成されているため、着色剤が顔料であっても若干の光劣化が発生して質感の低下が発生してしまうものと推定される。
本発明のカラー画像形成方法は、画像支持体上に結着樹脂および着色剤を含有するカラートナーによりカラー画像が形成されてなる画像シート上に、熱可塑性結着樹脂およびワックスを含有する透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させて前記カラー画像上に透明保護層を形成することにより、カラー印画物を得るカラー画像形成方法において、
当該透明粉体が紫外線吸収剤を含有するものであることを特徴とする。
当該透明粉体が紫外線吸収剤を含有するものであることを特徴とする。
本発明のカラー画像形成方法においては、前記ワックスが、少なくとも下記一般式(1)により表されるモノエステル化合物よりなる第1のワックス成分と、分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物よりなる第2のワックス成分とを含む2種以上のワックス成分よりなり、ワックスにおける前記第1のワックス成分の割合が40〜98質量%であることが好ましい。
一般式(1):R1 −COO−R2
〔上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、各々、置換基を有していてもいなくてもよい炭素数が13〜30の炭化水素基を示す。R1 およびR2 は、各々、同一であっても、異なっていてもよい。〕
また、本発明のカラー画像形成方法においては、前記着色剤が、染料を含有するものであることが好ましい。
また、本発明のカラー画像形成方法においては、前記紫外線吸収剤が、蛍光増白剤を含有することが好ましい。
本発明のカラー画像形成方法によれば、カラー画像上に、ワックスおよび紫外線吸収剤を含有する透明粉体による透明保護層が形成されるために、耐光性および堅牢性に優れて十分な画像保存性が得られると共に、高い光沢を有するカラー印画物を得ることができ、従って、高い精細さを有するカラー画像であっても長期間にわたって光の下において使用することのできる高い光沢のカラー印画物が得ることができる。
ワックスおよび紫外線吸収剤を含有する透明粉体による透明保護層が形成されるために耐光性および堅牢性に優れて十分な画像保存性が得られる理由は、以下のように推測される。
すなわち、紫外線吸収剤が透明保護層に存在することによって、カラートナーに紫外線吸収剤が存在する場合に比して、確実にカラー画像の上層に紫外線吸収剤を存在させることができ、従って、カラー画像に紫外線が到達する前に紫外線の吸収作用が発揮されるために、カラー画像に紫外線が照射されることが抑制される。
なお、カラートナーに紫外線吸収剤が含有される場合は、カラートナーの着色剤の近傍に紫外線吸収剤が存在することとなるために紫外線を効果的に吸収することができ、紫外線による光劣化を抑制する効果が極めて大きくなるものと予想されていたが、実際上は、紫外線吸収剤による吸収部位がカラートナー中において限定されてしまい、着色剤に対する紫外線の照射を十分に抑制することができず、その結果、光劣化が発生してしまう。
すなわち、紫外線吸収剤が透明保護層に存在することによって、カラートナーに紫外線吸収剤が存在する場合に比して、確実にカラー画像の上層に紫外線吸収剤を存在させることができ、従って、カラー画像に紫外線が到達する前に紫外線の吸収作用が発揮されるために、カラー画像に紫外線が照射されることが抑制される。
なお、カラートナーに紫外線吸収剤が含有される場合は、カラートナーの着色剤の近傍に紫外線吸収剤が存在することとなるために紫外線を効果的に吸収することができ、紫外線による光劣化を抑制する効果が極めて大きくなるものと予想されていたが、実際上は、紫外線吸収剤による吸収部位がカラートナー中において限定されてしまい、着色剤に対する紫外線の照射を十分に抑制することができず、その結果、光劣化が発生してしまう。
そして、透明保護層を形成する透明粉体がワックスを含有するものであることにより、当該透明保護層が表面平滑性の高いものとされて光散乱が抑制され、紫外線が透明保護層中に均質に拡散されるために、紫外線吸収剤による紫外線の吸収作用が効果的に発揮されるものと推測される。
この理由については明確ではないが、透明保護層において光散乱が大きく生じた状態においては、透明保護層が紫外線吸収剤の均一に存在するものであっても、ランダムに進入する紫外線を十分に吸収することは困難であり、その結果、光劣化が生じやすいものと考えられる。
この理由については明確ではないが、透明保護層において光散乱が大きく生じた状態においては、透明保護層が紫外線吸収剤の均一に存在するものであっても、ランダムに進入する紫外線を十分に吸収することは困難であり、その結果、光劣化が生じやすいものと考えられる。
また、着色剤に染料が含有されたカラートナーを用いるカラー画像形成方法によれば、得られるカラー画像を、十分な透明性および彩度を有して高い色再現性を発揮するものとすることができ、しかも当該カラー画像から得られるカラー印画物を、長期間にわたって光の下において使用するものとすることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のカラー画像形成方法は、図1に示されるように、画像支持体13上に結着樹脂および着色剤を含有するカラートナー(以下、単に「トナー」ともいう。)によりカラー画像17が形成された画像シート21上に、特定の透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させて前記カラー画像17上に透明保護層25を形成することにより、カラー印画物10を得る方法である。
ここに、透明粉体は、熱可塑性結着樹脂およびワックスを含有し、さらに紫外線吸収剤を含有するものである。
ここに、透明粉体は、熱可塑性結着樹脂およびワックスを含有し、さらに紫外線吸収剤を含有するものである。
〔紫外線吸収剤〕
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体に含有される紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物またはベンゾエート系化合物よりなる紫外線吸収剤を挙げることができ、特に、ベンゾトリアゾール系化合物よりなる紫外線吸収剤が好ましい。
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体に含有される紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物またはベンゾエート系化合物よりなる紫外線吸収剤を挙げることができ、特に、ベンゾトリアゾール系化合物よりなる紫外線吸収剤が好ましい。
(1)ベンゾトリアゾール系化合物
ベンゾトリアゾール系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、メチル−3−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートーポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロー2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル〜1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルプチル)フェノールなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、メチル−3−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートーポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロー2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル〜1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルプチル)フェノールなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、下記式(UV−1)〜(UV−10)で表されるものを挙げることができ、これらのうち、特に、下記式(UV−7)〜(UV−10)で表されるものが好ましい。
(2)トリアジン系化合物
トリアジン系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「トリアジン系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンー2−イル)−5−ヒドロキシフェニル、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンー2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール、2−〔4−〔(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ〕−2−ヒドロキシフェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−〔(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ〕−2−ヒドロキシフェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビスーブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−〔1−オクチルオキシカルボニルオトキシ〕フェニル)−4,6−ビス(4−フェニル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
トリアジン系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「トリアジン系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンー2−イル)−5−ヒドロキシフェニル、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンー2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール、2−〔4−〔(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ〕−2−ヒドロキシフェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−〔(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ〕−2−ヒドロキシフェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビスーブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−〔1−オクチルオキシカルボニルオトキシ〕フェニル)−4,6−ビス(4−フェニル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、下記式(UV−11)で表されるものを挙げることができる。
(3)ベンゾフェノン系化合物
ベンゾフェノン系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「ベンゾフェノン系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、オクタベンゾン、2,4−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「ベンゾフェノン系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、オクタベンゾン、2,4−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、下記式(UV−12)で表されるものを挙げることができる。
(4)ベンゾエート系化合物
ベンゾエート系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「ベンゾエート系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
ベンゾエート系化合物よりなる紫外線吸収剤(以下、「ベンゾエート系紫外線吸収剤」ともいう。)としては、例えば、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
以上のような紫外線吸収剤を、透明粉体を構成する粒子(以下、「透明粒子」ともいう。)中に導入する方法としては、特に限定されないが、例えば、後述する乳化重合凝集法によって製造される場合において、(1)熱可塑性結着樹脂と分子レベルで混在させた微粒子の分散液を調製し、この微粒子を凝集させることにより、透明粒子を得る方法、または、(2)熱可塑性結着樹脂による微粒子とは別個に、紫外線吸収剤のみよりなる微粒子を作製し、これらの分散液を混合して両方の微粒子を凝集させることにより、透明粒子を得る方法などが挙げられる。
熱可塑性結着樹脂と紫外線吸収剤とが分子レベルで混在された微粒子は、当該熱可塑性結着樹脂を形成すべき重合性単量体に予め紫外線吸収剤を溶解させておき、紫外線吸収剤を含有した重合性単量体を重合させることにより、作製することができる。
熱可塑性結着樹脂と紫外線吸収剤とが分子レベルで混在された微粒子は、当該熱可塑性結着樹脂を形成すべき重合性単量体に予め紫外線吸収剤を溶解させておき、紫外線吸収剤を含有した重合性単量体を重合させることにより、作製することができる。
紫外線吸収剤の含有量は、透明粉体中に0.1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。紫外線吸収剤の含有量が上記の範囲とされることにより、長期間にわたって安定した耐光性が発揮される。また、紫外線吸収剤の添加による透明粉体の帯電性への影響が実用上ない。
〔蛍光増白剤〕
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体に含有される紫外線吸収剤には、蛍光増白剤が含有されていてもよい。このような蛍光増白剤を含有する透明粉体は、蛍光発光するものとなる。
蛍光増白剤としては、下記一般式(I)〜(III )で表される有機蛍光顔料を挙げることができる。これらの有機蛍光顔料は、紫外線を吸収して蛍光ピーク波長350〜450nmの蛍光を発するものである。
このような蛍光増白剤は、少なくとも透明粉体において当該蛍光増白剤自体が可視光下において無色となるものである。このような観点から、蛍光増白剤は、より好ましくは蛍光ピーク波長350〜400nm、特に好ましくは蛍光ピーク波長350〜380nmの蛍光を発するものが好ましい。
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体に含有される紫外線吸収剤には、蛍光増白剤が含有されていてもよい。このような蛍光増白剤を含有する透明粉体は、蛍光発光するものとなる。
蛍光増白剤としては、下記一般式(I)〜(III )で表される有機蛍光顔料を挙げることができる。これらの有機蛍光顔料は、紫外線を吸収して蛍光ピーク波長350〜450nmの蛍光を発するものである。
このような蛍光増白剤は、少なくとも透明粉体において当該蛍光増白剤自体が可視光下において無色となるものである。このような観点から、蛍光増白剤は、より好ましくは蛍光ピーク波長350〜400nm、特に好ましくは蛍光ピーク波長350〜380nmの蛍光を発するものが好ましい。
ここに、蛍光増白剤の蛍光ピーク波長は、分光光度計「U−4000」(日立製作所製)を用い、蛍光増白剤をジメチルホルムアミドなどの溶解可能な溶媒に溶解して測定したものである。
上記一般式(I)で表される化合物はベンゾオキサゾール誘導体であり、上記一般式(II)および一般式(III )で表される化合物はそれぞれクマリン誘導体およびナフタールイミド誘導体である。
蛍光増白剤としては、上記一般式(I)で表されるベンゾオキサゾール誘導体を用いることが好ましい。
蛍光増白剤としては、上記一般式(I)で表されるベンゾオキサゾール誘導体を用いることが好ましい。
上記一般式(I)中、R1 およびR2 は、各々水素原子またはアルキル基を表し、また、上記一般式(II)中、R3 は水素原子または1価の置換基(トリアジン環、トリアゾール環、またはピラゾール環を含有するものであってもよい。)を表し、R4 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基を表し、さらに、上記一般式(III )中、R5 は水素原子またはアルキル基を表し、R6 およびR7 は、各々水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはアシルアミノ基を表す。
上記一般式(I)で表されるベンゾオキサゾール誘導体よりなる蛍光増白剤としては、例えば、下記一般式(I−A)〜(I−C)で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(I−A)〜(I−C)中、R8 およびR9 は水素原子またはアルキル基を表す。
上記一般式(I)〜(III )で表される化合物の具体例としては、下記の式(FL−1)〜式(FL−13)で表される化合物を挙げることができる。
蛍光増白剤の含有量としては、透明粉体に対して好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
透明粉体において、紫外線吸収剤における蛍光増白剤の含有割合が20質量%を超える場合は、得られる透明粉体が定着性の低いものとなり、また、透明粉体中の蛍光増白剤の濃度が過度に高くなって蛍光発光よりも蛍光増白剤間のエネルギー移動が主となる濃度消光が発生し、十分な蛍光発光が得られにくくなる。
透明粉体において、紫外線吸収剤における蛍光増白剤の含有割合が20質量%を超える場合は、得られる透明粉体が定着性の低いものとなり、また、透明粉体中の蛍光増白剤の濃度が過度に高くなって蛍光発光よりも蛍光増白剤間のエネルギー移動が主となる濃度消光が発生し、十分な蛍光発光が得られにくくなる。
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体に含有されるワックスは、少なくとも下記一般式(1)により表されるモノエステル化合物よりなる第1のワックス成分と、分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物よりなる第2のワックス成分とを含む2種以上のワックス成分よりなり、ワックスにおける第1のワックス成分の割合が40〜98質量%、好ましくは70〜95質量%であるものであることが好ましい。
一般式(1):R1 −COO−R2
ワックスにおける第1のワックス成分の割合が40質量%以上であることによって、モノエステル化合物による極性基の存在により画像支持体13との接着性が透明粉体を塗布した全領域において発揮されるため、十分な接着性を保持することができる。一方、第1のワックス成分の割合が98質量%を越える場合は、非極性ワックスである後述の第2のワックス成分の作用による加熱部材との分離作用が十分に得られない。
〔モノエステル化合物〕
第1のワックス成分であるモノエステル化合物を示す上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、は、各々、置換基を有していてもいなくてもよい炭素数が13〜30、好ましくは17〜22の炭化水素基を示す。また、R1 およびR2 は、各々、同一であっても、異なっていてもよい。
第1のワックス成分であるモノエステル化合物を示す上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、は、各々、置換基を有していてもいなくてもよい炭素数が13〜30、好ましくは17〜22の炭化水素基を示す。また、R1 およびR2 は、各々、同一であっても、異なっていてもよい。
このようなモノエステル化合物は、低融点であってしかも気化成分を発生させにくい構造を有する。この理由としては、第2のワックス成分である分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物との相溶性の観点から、当該分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物と高い均一性で分散することができるためであると推測される。
透明粉体において、ワックスがモノエステル化合物よりなる第1のワックス成分を含有することにより、非極性化合物である分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物のみでは得られない画像支持体13への良好な接着性が実現され、十分確実に定着することができる。
上記一般式(1)で表されるモノエステル化合物よりなるワックスの具体例としては、例えば、下記式(WA−1)〜式(WA−8)に示す化合物を挙げることができる。
式(WA−1):CH3 −(CH2 )12−COO−(CH2 )13−CH3
式(WA−2):CH3 −(CH2 )14−COO−(CH2 )15−CH3
式(WA−3):CH3 −(CH2 )16−COO−(CH2 )17−CH3
式(WA−4):CH3 −(CH2 )16−COO−(CH2 )21−CH3
式(WA−5):CH3 −(CH2 )20−COO−(CH2 )17−CH3
式(WA−6):CH3 −(CH2 )20−COO−(CH2 )21−CH3
式(WA−7):CH3 −(CH2 )25−COO−(CH2 )25−CH3
式(WA−8):CH3 −(CH2 )28−COO−(CH2 )29−CH3
式(WA−2):CH3 −(CH2 )14−COO−(CH2 )15−CH3
式(WA−3):CH3 −(CH2 )16−COO−(CH2 )17−CH3
式(WA−4):CH3 −(CH2 )16−COO−(CH2 )21−CH3
式(WA−5):CH3 −(CH2 )20−COO−(CH2 )17−CH3
式(WA−6):CH3 −(CH2 )20−COO−(CH2 )21−CH3
式(WA−7):CH3 −(CH2 )25−COO−(CH2 )25−CH3
式(WA−8):CH3 −(CH2 )28−COO−(CH2 )29−CH3
これらのモノエステル化合物においては、低融点の観点から、基R1 および基R2 は直鎖状構造を有することが好ましいが、分岐鎖状構造を有するものを用いてもよい。
分岐鎖状構造を有するモノエステル化合物よりなるワックスの具体例としては、例えば下記式(WA−9)および式(WA−10)に示す化合物を挙げることができる。
第1のワックス成分としては、以上のモノエステル化合物の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明に係る透明粉体に含有されるワックスには、第1のワックス成分および第2のワックス成分の他に、上記一般式(1)において基R1 および基R2 の各々の炭素数が13未満または30より多いモノエステル化合物(以下、「その他のモノエステル化合物」ともいう。)が含有されていてもよい。ワックスにおける当該その他のモノエステル化合物の含有割合は、例えば、第1のワックス成分を構成するモノエステル化合物および当該その他のモノエステル化合物の合計のうち、第1のワックス成分を構成するモノエステル化合物の割合が8割以上となればよい。
〔分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物〕
第2のワックス成分である分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物における分岐の割合、すなわち分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物を構成する全炭素原子中の3級炭素原子および4級炭素原子の合計の割合は、下記の方法によって得られる値であって、0.1〜20%であることが好ましく、0.3〜1.0%であることがさらに好ましい。
ワックスにおける第2のワックス成分の割合は、2〜60質量%、好ましくは5〜30質量%とされる。
第2のワックス成分である分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物における分岐の割合、すなわち分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物を構成する全炭素原子中の3級炭素原子および4級炭素原子の合計の割合は、下記の方法によって得られる値であって、0.1〜20%であることが好ましく、0.3〜1.0%であることがさらに好ましい。
ワックスにおける第2のワックス成分の割合は、2〜60質量%、好ましくは5〜30質量%とされる。
分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物を構成する全炭素原子中の3級炭素原子および4級炭素原子の合計の割合が0.1〜20%の範囲であることにより、当該分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物が、低融点でありながら気化成分を発生させにくいものとなる。
分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物における分岐の割合は、具体的には、下記条件における13C−NMR測定方法により得られるスペクトルにより、下記式(S)により算出することができる。
式(S):分岐の割合(%)=(C3+C4)/(C1+C2+C3+C4)×100
〔上記式(S)において、C3は3級炭素原子に係るピーク面積、C4は4級炭素原子に係るピーク面積、C1は1級炭素原子に係るピーク面積、C2は2級炭素原子に係るピーク面積を示す。〕
〔上記式(S)において、C3は3級炭素原子に係るピーク面積、C4は4級炭素原子に係るピーク面積、C1は1級炭素原子に係るピーク面積、C2は2級炭素原子に係るピーク面積を示す。〕
〔13C−NMR測定方法の条件〕
測定装置 :FT NMR装置 Lambda400(日本電子社製)
測定周波数 :100.5MHz
パルス条件 :4.0μs
データポイント:32768
遅延時間 :1.8sec
周波数範囲 :27100Hz
積算回数 :20000回
測定温度 :80℃
溶媒 :ベンゼン−d6 /o−ジクロロベンゼン−d4 =1/4(v/v)
試料濃度 :3質量%
試料管 :φ5mm
測定モード :1H完全デカップリング法
測定装置 :FT NMR装置 Lambda400(日本電子社製)
測定周波数 :100.5MHz
パルス条件 :4.0μs
データポイント:32768
遅延時間 :1.8sec
周波数範囲 :27100Hz
積算回数 :20000回
測定温度 :80℃
溶媒 :ベンゼン−d6 /o−ジクロロベンゼン−d4 =1/4(v/v)
試料濃度 :3質量%
試料管 :φ5mm
測定モード :1H完全デカップリング法
分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物としては、例えば、日本精鑞(株)製のHNP−0190、Hi−Mic−1045、Hi−Mic−1070、Hi−Mic−1080、Hi−Mic−1090、Hi−Mic−2045、Hi−Mic−2065、Hi−Mic−2095などのマイクロクリスタリンワックスや、イソパラフィンが主成分であるワックスEMW−0001、EMW−0003なども挙げられる。
ここに、マイクロクリスタリンワックスとは、石油ワックスの中で、主成分が直鎖状炭化水素(ノルマルパラフィン)であるパラフィンワックスとは異なり分岐鎖状炭化水素(イソパラフィン)や、環状炭化水素(シクロパラフィン)の割合が多いワックスをいい、一般に、マイクロクリスタリンワックスは、低結晶性のイソパラフィンやシクロパラフィンが多く含有されているために、パラフィンワックスに比べて結晶が小さく、パラフィンワックスに比べて分子量が大きいものである。このようなマイクロクリスタリンワックスは、炭素数が30〜60、重量平均分子量が500〜800、融点が60〜90℃である。
分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物を構成するマイクロクリスタリンワックスとしては、重量平均分子量600〜800、融点60〜85℃であるものが好ましい。また、低分子量のもので特に数平均分子量が300〜1,000のものが好ましく、400〜800のものがより好ましい。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは1.01〜1.20であることが好ましい。
〔分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物の製造方法〕
以上のような分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物を得るための製造方法としては、原料油を特定温度に維持した状態で固化した炭化水素を分離して取り出すプレス発汗法、および石油の減圧蒸留残渣油または重質留出油である原料油に溶剤を加えて結晶化させ、濾別する溶剤抽出法の2つが挙げられるが、後者の溶剤抽出法が好ましい。また、上記の製造方法によって得られる分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物は着色されているため、硫酸白色土などを用いて精製してもよい。
以上のような分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物を得るための製造方法としては、原料油を特定温度に維持した状態で固化した炭化水素を分離して取り出すプレス発汗法、および石油の減圧蒸留残渣油または重質留出油である原料油に溶剤を加えて結晶化させ、濾別する溶剤抽出法の2つが挙げられるが、後者の溶剤抽出法が好ましい。また、上記の製造方法によって得られる分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物は着色されているため、硫酸白色土などを用いて精製してもよい。
第2のワックス成分としては、以上の分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
透明粉体に含有されるワックスの融点は、例えば60〜100℃、好ましくは65〜85℃とされる。
ワックスの融点は、吸熱ピークのピークトップの温度を示し、示差走査カロリメーター「DSC−7」(パーキンエルマー製)および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー製)を用いて示差走査熱量分析によってDSC測定されるものである。
具体的には、透明粉体4.5mgをアルミニウム製パン(KITNO.0219−0041)に封入し、これを「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析される。ただし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用する。
ワックスの融点は、吸熱ピークのピークトップの温度を示し、示差走査カロリメーター「DSC−7」(パーキンエルマー製)および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー製)を用いて示差走査熱量分析によってDSC測定されるものである。
具体的には、透明粉体4.5mgをアルミニウム製パン(KITNO.0219−0041)に封入し、これを「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析される。ただし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用する。
以上のようなワックスを、透明粒子中に導入する方法としては、特に限定されないが、例えば、後述する乳化重合凝集法によって製造する場合において、(1)熱可塑性結着樹脂と分子レベルで混在させた微粒子の分散液を調製し、この微粒子を凝集させることにより、透明粒子を得る方法、または、(2)熱可塑性結着樹脂による微粒子とは別個に、ワックスのみよりなる微粒子を作製し、これらの分散液を混合して両方の微粒子を凝集させることにより、透明粒子を得る方法などが挙げられる。
熱可塑性結着樹脂とワックスとが分子レベルで混在された微粒子は、当該熱可塑性結着樹脂を形成すべき重合性単量体に予めワックスを溶解させておき、ワックスを含有した重合性単量体を重合させることにより、作製することができる。
熱可塑性結着樹脂とワックスとが分子レベルで混在された微粒子は、当該熱可塑性結着樹脂を形成すべき重合性単量体に予めワックスを溶解させておき、ワックスを含有した重合性単量体を重合させることにより、作製することができる。
ワックスの含有量は、透明粉体中に1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。ワックスの含有量が上記の範囲とされることにより、得られるカラー印画物10に均質で高い光沢が得られながら、カラー画像17について十分な画像保存性が得られる。
〔透明粉体の製造方法〕
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体を製造する方法としては、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、カプセル化法、その他の公知の方法などを挙げることができるが、透明粉体を製造する方法としては、製造コストおよび製造安定性の観点から、乳化重合凝集法を用いることが好ましい。
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体を製造する方法としては、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、カプセル化法、その他の公知の方法などを挙げることができるが、透明粉体を製造する方法としては、製造コストおよび製造安定性の観点から、乳化重合凝集法を用いることが好ましい。
乳化重合凝集法は、乳化重合法によって製造された透明粉体に含有される熱可塑性結着樹脂よりなる微粒子の分散液を、場合によってはワックスよりなる微粒子の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と電解質体よりなる凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行うことにより、透明粒子を製造する方法である。
透明粉体を製造するための方法として、乳化重合凝集法を用いる場合に形成させる微粒子は、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)により調製した第1樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
本発明のカラー画像形成方法に用いられる透明粉体に含有される熱可塑性結着樹脂(以下、「透明熱可塑性樹脂」という。)としては、当該透明粉体が例えば粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、透明熱可塑性樹脂として、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂、などの公知の種々の熱可塑性樹脂を挙げることができる。特に、透明性を向上させるために、透明性が高く、溶融特性が低粘度で高いシャープメルト性を有する、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂が好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、透明粉体が例えば懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、透明熱可塑性樹脂を得るための重合性単量体として、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンあるいはスチレンスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのフッ化ビニル類;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類;ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量体を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。イオン性解離基を有する重合性単量体は、例えばカルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基などの置換基を構成基として有するものであって、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
透明熱可塑性樹脂は、数平均分子量(Mn)が好ましくは3,000〜6,000、より好ましくは3,500〜5,500、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが2.0〜6.0、好ましくは2.5〜5.5、ガラス転移点温度(Tg)が40〜70℃、好ましくは45〜65℃、軟化点温度が90〜110℃、好ましくは90〜105℃であるであることが好ましい。
熱可塑性樹脂の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるものである。具体的には、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、測定試料を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出される。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
また、熱可塑性樹脂のガラス転移点温度(Tg)は、示差走査カロリメーター「DSC−7」(パーキンエルマー製)、および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー製)を用いて測定されるものである。具体的には、透明粉体4.50mgをアルミニウム製パン「KITNO.0219−0041」に封入し、これを「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用し、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを取得し、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移点温度(Tg)として示す。なお、1st.Heat昇温時は200℃にて5分間保持した。
また、熱可塑性樹脂の軟化点温度は、以下のように測定されるものである。
まず、20℃、50%RHの環境下において、透明粉体1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、熱可塑性樹脂の軟化点温度とされる。
まず、20℃、50%RHの環境下において、透明粉体1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、熱可塑性樹脂の軟化点温度とされる。
〔透明粒子の粒径〕
本発明のカラー画像形成方法に用いる透明粒子の粒径は、後述するトナー粒子の粒径と同じとされることが好ましく、例えば体積基準のメジアン径で4〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。この粒径は、使用する凝集剤(塩析剤)の濃度や凝集停止剤の添加のタイミング、凝集時の温度、重合体の組成によって制御することができる。
本発明のカラー画像形成方法に用いる透明粒子の粒径は、後述するトナー粒子の粒径と同じとされることが好ましく、例えば体積基準のメジアン径で4〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。この粒径は、使用する凝集剤(塩析剤)の濃度や凝集停止剤の添加のタイミング、凝集時の温度、重合体の組成によって制御することができる。
透明粉体の体積基準のメジアン径は「コールターマルチサイザーTA−III 」(ベックマン・コールター社製)にデータ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、透明粉体0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、透明粉体分散液を調製し、この透明粉体分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が5%〜10%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径を体積基準のメジアン径とした。
〔透明粒子の平均円形度〕
本発明のカラー画像形成方法に用いる透明粉体は、この透明粉体を構成する個々の透明粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
式(T):平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
本発明のカラー画像形成方法に用いる透明粉体は、この透明粉体を構成する個々の透明粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
式(T):平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
〔トナー〕
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーは、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子よりなるものである。
トナー粒子は、結着樹脂および着色剤を含有するコア粒子と、その外周面を被覆する実質的に染料を含まないシェル層形成用樹脂(以下、「シェル樹脂」ともいう。)よりなるシェル層とよりなるコア−シェル構造のものとされていてもよい。トナー粒子がコア−シェル構造のものとして構成されることにより、当該トナー粒子について高い製造安定性および保存安定性が得られる。
このコア−シェル構造のトナー粒子とは、シェル層がコア粒子を完全に被覆している形態のみならず、コア粒子の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル層を構成するシェル樹脂の一部がコア粒子中にドメインなどを形成しているものであってもよい。さらに、シェル層は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の多層構造を有するものであってもよい。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーは、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子よりなるものである。
トナー粒子は、結着樹脂および着色剤を含有するコア粒子と、その外周面を被覆する実質的に染料を含まないシェル層形成用樹脂(以下、「シェル樹脂」ともいう。)よりなるシェル層とよりなるコア−シェル構造のものとされていてもよい。トナー粒子がコア−シェル構造のものとして構成されることにより、当該トナー粒子について高い製造安定性および保存安定性が得られる。
このコア−シェル構造のトナー粒子とは、シェル層がコア粒子を完全に被覆している形態のみならず、コア粒子の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル層を構成するシェル樹脂の一部がコア粒子中にドメインなどを形成しているものであってもよい。さらに、シェル層は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の多層構造を有するものであってもよい。
〔着色剤〕
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーに含有される着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることが出来るが、着色剤としては、得られるトナーについての色再現性、透明性の観点から、特に染料を用いることが好ましい。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーに含有される着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることが出来るが、着色剤としては、得られるトナーについての色再現性、透明性の観点から、特に染料を用いることが好ましい。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
イエローのトナーを得るためのイエロー染料としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー3、C.I.ソルベントイエロー5、C.I.ソルベントイエロー7、C.I.ソルベントイエロー8、C.I.ソルベントイエロー17、C.I.ソルベントイエロー24、C.I.ソルベントイエロー30、C.I.ソルベントイエロー31、C.I.ソルベントイエロー35、C.I.ソルベントイエロー44、C.I.ソルベントイエロー77、C.I.ソルベントイエロー79、C.I.ソルベントイエロー81、C.I.ソルベントイエロー82、C.I.ソルベントイエロー88、C.I.ソルベントイエロー89、C.I.ソルベントイエロー98、C.I.ソルベントイエロー102、C.I.ソルベントイエロー103、C.I.ソルベントイエロー104、C.I.ソルベントイエロー105、C.I.ソルベントイエロー111、C.I.ソルベントイエロー112、C.I.ソルベントイエロー114、C.I.ソルベントイエロー162などが挙げられる。
マゼンタのトナーを得るためのマゼンタ染料としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、C.I.ソルベントレッド3、C.I.ソルベントレッド14、C.I.ソルベントレッド17、C.I.ソルベントレッド18、C.I.ソルベントレッド22、C.I.ソルベントレッド23、C.I.ソルベントレッド51、C.I.ソルベントレッド53、C.I.ソルベントレッド87、C.I.ソルベントレッド111、C.I.ソルベントレッド122、C.I.ソルベントレッド127、C.I.ソルベントレッド128、C.I.ソルベントレッド131、C.I.ソルベントレッド145、C.I.ソルベントレッド146、C.I.ソルベントレッド149、C.I.ソルベントレッド150、C.I.ソルベントレッド151、C.I.ソルベントレッド152、C.I.ソルベントレッド153、C.I.ソルベントレッド154、C.I.ソルベントレッド155、C.I.ソルベントレッド156、C.I.ソルベントレッド157、C.I.ソルベントレッド164、C.I.ソルベントレッド176、C.I.ソルベントレッド179、C.I.ソルベントオレンジ63、C.I.ソルベントオレンジ68、C.I.ソルベントオレンジ71、C.I.ソルベントオレンジ72、C.I.ソルベントオレンジ78などが挙げられる。
また、シアンのトナーを得るためのシアン染料としては、例えば、C.I.ソルベントブルー4、C.I.ソルベントブルー8、C.I.ソルベントブルー19、C.I.ソルベントブルー21、C.I.ソルベントブルー22、C.I.ソルベントブルー50、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー63、C.I.ソルベントブルー78、C.I.ソルベントブルー82、C.I.ソルベントブルー83、C.I.ソルベントブルー8、C.I.ソルベントブルー85、C.I.ソルベントブルー86、C.I.ソルベントブルー90、C.I.ソルベントブルー91、C.I.ソルベントブルー92、C.I.ソルベントブルー93、C.I.ソルベントブルー94、C.I.ソルベントブルー95、C.I.ソルベントブルー97、C.I.ソルベントブルー104、C.I.ソルベントブルー136およびシリコンフタロシアニンなどが挙げられる。
これら着色剤のトナー中における数平均一次粒子径は、着色剤の種類などにより異なるが、概ね10〜200nm程度であることが好ましい。
以上のような着色剤を、トナー粒子中に導入する方法としては、特に限定されないが、例えば、後述する乳化重合凝集法によって製造する場合において、(1)結着樹脂と分子レベルで混在させた微粒子の分散液を調製し、この微粒子を凝集させることにより、トナー粒子を得る方法、または、(2)結着樹脂による微粒子とは別個に、着色剤のみよりなる微粒子を作製し、これらの分散液を混合して両方の微粒子を凝集させることにより、トナー粒子を得る方法などが挙げられる。
結着樹脂と着色剤とが分子レベルで混在された微粒子は、当該結着樹脂を形成すべき重合性単量体に予め着色剤を溶解させておき、着色剤を含有した重合性単量体を重合させることにより、作製することができる。
結着樹脂と着色剤とが分子レベルで混在された微粒子は、当該結着樹脂を形成すべき重合性単量体に予め着色剤を溶解させておき、着色剤を含有した重合性単量体を重合させることにより、作製することができる。
着色剤の含有量は、トナー中に1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量%である。着色剤の含有量がトナー中に1質量%未満である場合は、得られるトナーが着色力の不足したものとなるおそれがあり、一方、着色剤の含有量がトナー中の10質量%を超える場合は、着色剤の遊離やキャリアなどへの付着が発生し、帯電性に影響を与える場合がある。
〔結着樹脂〕
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーに含有される結着樹脂としては、当該トナーが例えば粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、トナーに含有される結着樹脂として、上記の透明熱可塑性樹脂として例示したものの他に、エポキシ樹脂、尿素樹脂およびフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂も挙げることができる。特に、透明性や重ね合わせ画像の色再現性を向上させるために、透明性が高く、溶融特性が低粘度で高いシャープメルト性を有する、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂が好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーに含有される結着樹脂としては、当該トナーが例えば粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、トナーに含有される結着樹脂として、上記の透明熱可塑性樹脂として例示したものの他に、エポキシ樹脂、尿素樹脂およびフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂も挙げることができる。特に、透明性や重ね合わせ画像の色再現性を向上させるために、透明性が高く、溶融特性が低粘度で高いシャープメルト性を有する、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂が好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、トナーが例えば懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、トナーに含有される結着樹脂を得るための重合性単量体として、上記の透明熱可塑性樹脂を得るための重合性単量体として例示したものの他に、さらに、重合性単量体として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性ビニル類を用いることができる。
トナー粒子がコア−シェル構造のものである場合は、コア結着樹脂、およびシェル樹脂として、それぞれスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
コア結着樹脂が共重合体よりなるものである場合は、当該共重合体を得るための重合性単量体として、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、2−エチルへキシルメタクリレートなどの、得られる共重合体のガラス転移点温度(Tg)を低いものとすることができるものが含まれることが好ましい。
このような重合性単量体の共重合比は、コア結着樹脂を形成すべき重合性単量体全体の8〜80質量%であり、9〜70質量%であることが好ましい。
これらの重合性単量体としては、上記に挙げた具体例の他に、酸無水物、あるいはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであってもよい。
このような重合性単量体の共重合比は、コア結着樹脂を形成すべき重合性単量体全体の8〜80質量%であり、9〜70質量%であることが好ましい。
これらの重合性単量体としては、上記に挙げた具体例の他に、酸無水物、あるいはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであってもよい。
また、シェル樹脂が共重合体よりなるものである場合は、当該共重合体を得るための重合性単量体として、スチレン、メチルメタクリレート、メタクリル酸などの、得られる共重合体のガラス転移点温度(Tg)を高いものとすることができるものが含まれることが好ましい。
このような重合性単量体の共重合体比は、シェル樹脂を形成すべき重合性単量体全体の8〜80質量%であり、9〜20質量%であることが好ましい。
これらの重合性単量体としては、上記に挙げた具体例の他に、酸無水物、あるいはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであってもよい。
このような重合性単量体の共重合体比は、シェル樹脂を形成すべき重合性単量体全体の8〜80質量%であり、9〜20質量%であることが好ましい。
これらの重合性単量体としては、上記に挙げた具体例の他に、酸無水物、あるいはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであってもよい。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーを構成する結着樹脂は、数平均分子量(Mn)が3,000〜6,000、より好ましくは3,500〜5,500、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが2.0〜6.0、より好ましくは2.5〜5.5、ガラス転移点温度(Tg)が50〜70℃、より好ましくは55〜70℃、軟化点温度が90〜110℃、より好ましくは90〜105℃であることが好ましい。
結着樹脂の分子量、ガラス転移点温度(Tg)および軟化点温度は、それぞれ、測定試料をトナーとして上記と同様の方法によって測定されるものである。
結着樹脂の分子量、ガラス転移点温度(Tg)および軟化点温度は、それぞれ、測定試料をトナーとして上記と同様の方法によって測定されるものである。
〔トナーの製造方法〕
本発明のカラー画像形成方法に用いられるトナーは、例えば、着色剤を含有させ、紫外線吸収剤を含有させないことの他は上記の透明粉体の製造方法と同様にして得ることができる。
すなわち、本発明に係るトナーを製造する方法としては、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、カプセル化法、その他の公知の方法などを挙げることができるが、トナーを製造する方法としては、画像の高画質化を達成するために小粒径化されたトナーを得る必要があることを考慮して、製造コストおよび製造安定性の観点から、乳化重合凝集法を用いることが好ましい。
本発明のカラー画像形成方法に用いられるトナーは、例えば、着色剤を含有させ、紫外線吸収剤を含有させないことの他は上記の透明粉体の製造方法と同様にして得ることができる。
すなわち、本発明に係るトナーを製造する方法としては、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、カプセル化法、その他の公知の方法などを挙げることができるが、トナーを製造する方法としては、画像の高画質化を達成するために小粒径化されたトナーを得る必要があることを考慮して、製造コストおよび製造安定性の観点から、乳化重合凝集法を用いることが好ましい。
乳化重合凝集法は、乳化重合法によって製造された結着樹脂よりなる微粒子(以下、「結着樹脂微粒子」という。)の分散液を、他の着色剤微粒子などのトナー粒子構成成分の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と電解質体よりなる凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造する方法である。
トナーを製造するための方法として、乳化重合凝集法を用いる場合に形成させる結着樹脂微粒子は、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)により調製した第1樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
また、コア−シェル構造のトナー粒子の製造方法としては、後記に詳述するように、まず、コア結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを会合、凝集、融着させてコア粒子を作製し、次いで、コア粒子の分散液中にシェル層を形成すべきシェル樹脂微粒子を添加し、前記コア粒子の表面にこのシェル樹脂微粒子を凝集、融着させることによりコア粒子の表面を被覆するシェル層を形成することにより、得ることができる。
コア−シェル構造のトナー粒子を構成するコア粒子の形状は、例えば、凝集・融着工程の加熱温度、第1の熟成工程の加熱温度および加熱時間を制御することにより調整することができる。特に、第1の熟成工程における加熱時間を制御することにより、会合粒子の円形度を確実に調整することができる。
そして、このコア粒子は、例えば、当該コア粒子を構成すべきコア結着樹脂を形成する重合性単量体を水系媒体中に機械的に微粒分散させ、ミニエマルション重合法により重合性単量体を重合させる工程を経て形成したコア結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを後述するように塩析/融着させる塩析/融着法が好ましく用いられる。
そして、このコア粒子は、例えば、当該コア粒子を構成すべきコア結着樹脂を形成する重合性単量体を水系媒体中に機械的に微粒分散させ、ミニエマルション重合法により重合性単量体を重合させる工程を経て形成したコア結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを後述するように塩析/融着させる塩析/融着法が好ましく用いられる。
〔トナー粒子の粒径〕
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーの粒径は、例えば体積基準のメジアン径で4〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。この粒径は、使用する凝集剤(塩析剤)の濃度や凝集停止剤の添加のタイミング、凝集時の温度、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
トナーの粒径は、測定試料をトナーとして上記と同様の方法によって測定されるものである。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーの粒径は、例えば体積基準のメジアン径で4〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。この粒径は、使用する凝集剤(塩析剤)の濃度や凝集停止剤の添加のタイミング、凝集時の温度、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
トナーの粒径は、測定試料をトナーとして上記と同様の方法によって測定されるものである。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、上記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、上記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
〔外添剤〕
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明に係るトナーを構成してもよい。
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明に係るトナーを構成してもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
〔現像剤〕
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明に係るトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
本発明のカラー画像形成方法に用いるトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明に係るトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
キャリアの体積基準のメジアン径としては20〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは20〜60μmとされる。キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
〔画像支持体〕
本発明のカラー画像形成方法に使用される画像支持体13としては、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明のカラー画像形成方法に使用される画像支持体13としては、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
〔カラー画像形成方法〕
本発明のカラー画像形成方法は、画像支持体13上に上記のカラートナーによりカラー画像17が形成されてなる画像シート21上に、上記の透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させることにより、カラー印画物10を得るものである。
本発明のカラー画像形成方法は、画像支持体13上に上記のカラートナーによりカラー画像17が形成されてなる画像シート21上に、上記の透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させることにより、カラー印画物10を得るものである。
透明粉体を塗布すべき画像シート21に形成されたカラー画像17は、定着処理後のものであってもよく、未定着のものであってもよいが、得られる透明保護層を表面平滑性が高く均一なものとするために、定着処理後のカラー画像17に対して透明粉体を塗布して透明保護層を形成することが好ましい。
このようなカラー画像形成方法は、例えば、複数組の画像形成ユニットが中間転写体である中間ベルトに沿って設けられた構成のタンデム方式のカラー画像形成装置によって行うことができる。
このようなカラー画像形成装置においては、例えば、図2に示されるように、各画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kの感光体ドラム31Y,31M,31C,31K上に形成された各色のトナー像が、タイミングを合わせて搬送される中間転写ベルト32上に順次転写されて重ね合わせられることにより、カラー画像が形成された後、当該カラー画像が、2次転写領域Tにおいて、画像支持体13上に一括して転写され、定着装置33において定着処理された後、別の画像形成ユニット30Gによってその全面に透明粉体によるベタ粉体像が現像されることにより透明粉体が塗布され、これが再び定着装置34において定着処理されることにより透明保護層が形成され、最終的に、カラー印画物10が得られる。定着装置33,34としては、例えば接触加熱方式の定着装置を用いることができる。
このようなカラー画像形成装置においては、例えば、図2に示されるように、各画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kの感光体ドラム31Y,31M,31C,31K上に形成された各色のトナー像が、タイミングを合わせて搬送される中間転写ベルト32上に順次転写されて重ね合わせられることにより、カラー画像が形成された後、当該カラー画像が、2次転写領域Tにおいて、画像支持体13上に一括して転写され、定着装置33において定着処理された後、別の画像形成ユニット30Gによってその全面に透明粉体によるベタ粉体像が現像されることにより透明粉体が塗布され、これが再び定着装置34において定着処理されることにより透明保護層が形成され、最終的に、カラー印画物10が得られる。定着装置33,34としては、例えば接触加熱方式の定着装置を用いることができる。
また、例えば、図3に示されるように、各画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kにおいて形成された各色のトナー像が、タイミングを合わせて搬送される画像支持体13上に順次転写されて重ね合わせられることにより、カラー画像が形成された後、当該カラー画像の全面に画像形成ユニット40Gによって透明粉体によるベタ粉体像が現像されることにより透明粉体が塗布され、これが定着装置43において一括して定着処理されることにより透明保護層が形成され、最終的に、カラー印画物10が得られる。定着装置43としては、例えば接触加熱方式の定着装置を用いることができる。
このようなカラー画像形成方法によれば、カラー画像17上に、ワックスおよび紫外線吸収剤を含有する透明粉体による透明保護層25が形成されるために、耐光性および堅牢性に優れて十分な画像保存性が得られると共に、高い光沢を有するカラー印画物10を得ることができ、従って、高い精細さを有するカラー画像17であっても長期間にわたって光の下において使用することのできる高い光沢のカラー印画物10が得ることができる。
ワックスおよび紫外線吸収剤を含有する透明粉体による透明保護層25が形成されるために耐光性および堅牢性に優れて十分な画像保存性が得られる理由は、以下のように推測される。
すなわち、紫外線吸収剤が透明保護層25に存在することによって、カラートナーに紫外線吸収剤が存在する場合に比して、確実にカラー画像17の上層に紫外線吸収剤を存在させることができ、従って、カラー画像17に紫外線が到達する前に紫外線の吸収作用が発揮されるために、カラー画像17に紫外線が照射されることが抑制される。
なお、カラートナーに紫外線吸収剤が含有される場合は、カラートナーの着色剤の近傍に紫外線吸収剤が存在することとなるために紫外線を効果的に吸収することができ、紫外線による光劣化を抑制する効果が極めて大きくなるものと予想されていたが、実際上は、紫外線吸収剤による吸収部位がカラートナー中において限定されてしまい、着色剤に対する紫外線の照射を十分に抑制することができず、その結果、光劣化が発生してしまう。
すなわち、紫外線吸収剤が透明保護層25に存在することによって、カラートナーに紫外線吸収剤が存在する場合に比して、確実にカラー画像17の上層に紫外線吸収剤を存在させることができ、従って、カラー画像17に紫外線が到達する前に紫外線の吸収作用が発揮されるために、カラー画像17に紫外線が照射されることが抑制される。
なお、カラートナーに紫外線吸収剤が含有される場合は、カラートナーの着色剤の近傍に紫外線吸収剤が存在することとなるために紫外線を効果的に吸収することができ、紫外線による光劣化を抑制する効果が極めて大きくなるものと予想されていたが、実際上は、紫外線吸収剤による吸収部位がカラートナー中において限定されてしまい、着色剤に対する紫外線の照射を十分に抑制することができず、その結果、光劣化が発生してしまう。
そして、透明保護層25を形成する透明粉体がワックスを含有するものであることにより、当該透明保護層25が表面平滑性の高いものとされて光散乱が抑制され、紫外線が透明保護層25中に均質に拡散されるために、紫外線吸収剤による紫外線の吸収作用が効果的に発揮されるものと推測される。
この理由については明確ではないが、透明保護層25において光散乱が大きく生じた状態においては、透明保護層25が紫外線吸収剤の均一に存在するものであっても、ランダムに進入する紫外線を十分に吸収することは困難であり、その結果、光劣化が生じやすいものと考えられる。
この理由については明確ではないが、透明保護層25において光散乱が大きく生じた状態においては、透明保護層25が紫外線吸収剤の均一に存在するものであっても、ランダムに進入する紫外線を十分に吸収することは困難であり、その結果、光劣化が生じやすいものと考えられる。
また、着色剤に染料が含有されたカラートナーを用いるカラー画像形成方法によれば、得られるカラー画像17を、十分な透明性および彩度を有して高い色再現性を発揮するものとすることができ、しかも当該カラー画像17から得られるカラー印画物10を、長期間にわたって光の下において使用するものとすることができる。
以上、本発明のカラー画像形成方法の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔樹脂微粒子の作製例A〕
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記式(X)で表されるアニオン系界面活性剤〔X〕4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
式(X):C10H21(OCH2 CH2 )SO3 Na
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、
スチレン 532質量部
n−ブチルアクリレート 200質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。その後、この系を75℃で2時間にわたって加熱、撹拌して重合(第1段重合)を行うことにより、樹脂微粒子〔A1〕を調製した。この樹脂微粒子〔A1〕の重量平均分子量(Mw)は16,500であった。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記式(X)で表されるアニオン系界面活性剤〔X〕4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
式(X):C10H21(OCH2 CH2 )SO3 Na
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、
スチレン 532質量部
n−ブチルアクリレート 200質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。その後、この系を75℃で2時間にわたって加熱、撹拌して重合(第1段重合)を行うことにより、樹脂微粒子〔A1〕を調製した。この樹脂微粒子〔A1〕の重量平均分子量(Mw)は16,500であった。
(2)第2段重合(中間層の形成)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、
スチレン 100質量部
n−ブチルアクリレート 62質量部
メタクリル酸 12質量部
n−オクチルメルカプタン 2質量部
よりなる単量体混合液を投入し、
上記式(UV−2)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 32質量部
を添加し、さらに、
上記式(WA−1)で表されるワックス 60質量部
3あるいは4級炭素原子が13%であるパラフィンワックス 6質量部
を添加し、80℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、上記式(X)で表されるアニオン系界面活性剤〔X〕3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤溶液を80℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、上記樹脂微粒子〔A1〕の分散液を、固形分換算で32.8質量部添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック杜製)により、前記ワックスを溶解させた単量体溶液を8時間混合させ、粒子径160nmの微粒子が乳化分散した分散液を調製した。
次いで、この分散液に過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃で3時間にわたって加熱、撹拌して重合(第2段重合)を行うことにより、樹脂微粒子〔A2〕の分散液を調製した。この樹脂微粒子〔A2〕の重量平均分子量は23,000であった。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、
スチレン 100質量部
n−ブチルアクリレート 62質量部
メタクリル酸 12質量部
n−オクチルメルカプタン 2質量部
よりなる単量体混合液を投入し、
上記式(UV−2)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 32質量部
を添加し、さらに、
上記式(WA−1)で表されるワックス 60質量部
3あるいは4級炭素原子が13%であるパラフィンワックス 6質量部
を添加し、80℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、上記式(X)で表されるアニオン系界面活性剤〔X〕3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤溶液を80℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、上記樹脂微粒子〔A1〕の分散液を、固形分換算で32.8質量部添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック杜製)により、前記ワックスを溶解させた単量体溶液を8時間混合させ、粒子径160nmの微粒子が乳化分散した分散液を調製した。
次いで、この分散液に過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃で3時間にわたって加熱、撹拌して重合(第2段重合)を行うことにより、樹脂微粒子〔A2〕の分散液を調製した。この樹脂微粒子〔A2〕の重量平均分子量は23,000であった。
(3)第3段重合(外層の形成)
上記の樹脂微粒子〔A2〕の分散液中に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、
スチレン 300質量部
n−ブチルアクリレート 120質量部
n−オクチルメルカプタン 7質量部
よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間わたって加熱、撹拌して重合(第3段重合)を行った後、25℃まで冷却することにより、樹脂微粒子〔A〕の分散液を得た。この樹脂微粒子〔A〕の体積基準のメジアン径は125nm、重量平均分子量(Mw)は27,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
上記の樹脂微粒子〔A2〕の分散液中に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、
スチレン 300質量部
n−ブチルアクリレート 120質量部
n−オクチルメルカプタン 7質量部
よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間わたって加熱、撹拌して重合(第3段重合)を行った後、25℃まで冷却することにより、樹脂微粒子〔A〕の分散液を得た。この樹脂微粒子〔A〕の体積基準のメジアン径は125nm、重量平均分子量(Mw)は27,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例B〕
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−5)で表される紫外線吸収剤を40質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔B〕を得た。この樹脂微粒子〔B〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−5)で表される紫外線吸収剤を40質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔B〕を得た。この樹脂微粒子〔B〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例C〕
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−11)で表される紫外線吸収剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔C〕を得た。この樹脂微粒子〔C〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−11)で表される紫外線吸収剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔C〕を得た。この樹脂微粒子〔C〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例D〕
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−12)で表される紫外線吸収剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔D〕を得た。この樹脂微粒子〔D〕の体積基準のメジアン径は118nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は42℃であった。
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−12)で表される紫外線吸収剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔D〕を得た。この樹脂微粒子〔D〕の体積基準のメジアン径は118nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は42℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例E〕
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−13)で表される紫外線吸収剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔E〕を得た。この樹脂微粒子〔E〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤として式(UV−2)に係るものの代わりに上記式(UV−13)で表される紫外線吸収剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔E〕を得た。この樹脂微粒子〔E〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例F〕
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤の添加と同時に、上記式(FL−1)で表される蛍光増白剤を36質量部さらに添加したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔F〕を得た。この樹脂微粒子〔F〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤の添加と同時に、上記式(FL−1)で表される蛍光増白剤を36質量部さらに添加したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔F〕を得た。この樹脂微粒子〔F〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例G〕
樹脂微粒子の作製例Fにおいて、蛍光増白剤として式(FL−1)に係るものの代わりに上記式(FL−8)で表される蛍光増白剤を42質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔G〕を得た。この樹脂微粒子〔G〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Fにおいて、蛍光増白剤として式(FL−1)に係るものの代わりに上記式(FL−8)で表される蛍光増白剤を42質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔G〕を得た。この樹脂微粒子〔G〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例H〕
樹脂微粒子の作製例Fにおいて、蛍光増白剤として式(FL−1)に係るものの代わりに上記式(FL−10)で表される蛍光増白剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔H〕を得た。この樹脂微粒子〔H〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Fにおいて、蛍光増白剤として式(FL−1)に係るものの代わりに上記式(FL−10)で表される蛍光増白剤を30質量部使用したことの他は同様にして、樹脂微粒子〔H〕を得た。この樹脂微粒子〔H〕の体積基準のメジアン径は115nm、重量平均分子量(Mw)は29,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔樹脂微粒子の作製例I〕
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤を使用しなかったことの他は同様にして、樹脂微粒子〔I〕を得た。この樹脂微粒子〔I〕の体積基準のメジアン径は120nm、重量平均分子量(Mw)は28,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
樹脂微粒子の作製例Aにおいて、紫外線吸収剤を使用しなかったことの他は同様にして、樹脂微粒子〔I〕を得た。この樹脂微粒子〔I〕の体積基準のメジアン径は120nm、重量平均分子量(Mw)は28,800、ガラス転移点温度(Tg)は41℃であった。
〔透明粉体の作製例1〕
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹挫装置を取り付けた反応容器内に、
樹脂微粒子〔A〕の分散液 420質量部(固形分換算)
イオン交換水 900質量部
を投入して撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この容器に5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた水溶液を、撹拌下、30℃で10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて65℃まで昇温した。その状態で「コールターカウンターTA−II」(ベックッマン・コールター杜製)によって会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加しで粒径成長を停止させた。さらに、熟成処理として液温度70℃で1時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させ、透明母体粒子〔1〕を形成した。この透明母体粒子〔1〕の円形度を「FPIA2100」(シスメックス杜製)にて測定したところ、平均円形度は0.950であった。
この透明母体粒子〔1〕を含有する液を、6℃/分の条件で30℃まで冷却し、透明母体粒子〔1〕をろ過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の熱風で乾燥することにより、透明母体粒子〔1〕を得た。
この透明母体粒子〔1〕について、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%となる割合で添加すると共に、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%となる割合で添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合し、その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、透明粉体〔1〕を得た。なお、この透明粉体を構成する透明粒子について、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンによっては、その形状および粒径は変化しない。
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹挫装置を取り付けた反応容器内に、
樹脂微粒子〔A〕の分散液 420質量部(固形分換算)
イオン交換水 900質量部
を投入して撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この容器に5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた水溶液を、撹拌下、30℃で10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて65℃まで昇温した。その状態で「コールターカウンターTA−II」(ベックッマン・コールター杜製)によって会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加しで粒径成長を停止させた。さらに、熟成処理として液温度70℃で1時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させ、透明母体粒子〔1〕を形成した。この透明母体粒子〔1〕の円形度を「FPIA2100」(シスメックス杜製)にて測定したところ、平均円形度は0.950であった。
この透明母体粒子〔1〕を含有する液を、6℃/分の条件で30℃まで冷却し、透明母体粒子〔1〕をろ過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の熱風で乾燥することにより、透明母体粒子〔1〕を得た。
この透明母体粒子〔1〕について、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%となる割合で添加すると共に、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%となる割合で添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合し、その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、透明粉体〔1〕を得た。なお、この透明粉体を構成する透明粒子について、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンによっては、その形状および粒径は変化しない。
〔透明粉体の作製例2〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔B〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔2〕を得た。なお、この透明粉体〔2〕の体積基準のメジアン径は6.7μm、平均円形度は0.951であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔B〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔2〕を得た。なお、この透明粉体〔2〕の体積基準のメジアン径は6.7μm、平均円形度は0.951であった。
〔透明粉体の作製例3〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔C〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔3〕を得た。なお、この透明粉体〔3〕の体積基準のメジアン径は6.6μm、平均円形度は0.953であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔C〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔3〕を得た。なお、この透明粉体〔3〕の体積基準のメジアン径は6.6μm、平均円形度は0.953であった。
〔透明粉体の作製例4〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔D〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔4〕を得た。なお、この透明粉体〔4〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.954であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔D〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔4〕を得た。なお、この透明粉体〔4〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.954であった。
〔透明粉体の作製例5〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔E〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔5〕を得た。なお、この透明粉体〔5〕の体積基準のメジアン径は6.7μm、平均円形度は0.952であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔E〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔5〕を得た。なお、この透明粉体〔5〕の体積基準のメジアン径は6.7μm、平均円形度は0.952であった。
〔透明粉体の作製例6〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔F〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔6〕を得た。なお、この透明粉体〔6〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.955であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔F〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔6〕を得た。なお、この透明粉体〔6〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.955であった。
〔透明粉体の作製例7〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔G〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔7〕を得た。なお、この透明粉体〔7〕の体積基準のメジアン径は6.6μm、平均円形度は0.956であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔G〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔7〕を得た。なお、この透明粉体〔7〕の体積基準のメジアン径は6.6μm、平均円形度は0.956であった。
〔透明粉体の作製例8〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔H〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔8〕を得た。なお、この透明粉体〔8〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.950であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔H〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔8〕を得た。なお、この透明粉体〔8〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.950であった。
〔透明粉体の作製例9〕
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔I〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔9〕を得た。なお、この透明粉体〔9〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.950であった。
透明粉体の作製例1において、樹脂微粒子〔A〕の代わりに樹脂微粒子〔I〕を用いたことの他は同様にして透明粉体〔9〕を得た。なお、この透明粉体〔9〕の体積基準のメジアン径は6.5μm、平均円形度は0.950であった。
〔着色剤微粒子分散液の調製例Bk1(黒トナー用)〕
n−ドデシル硫酸ナトリウム27質量部をイオン交換水500質量部に撹拌溶解し、撹拌を継続しながら、着色剤としてカーボンブラック30質量部を徐々に添加し、次いで、機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔Bk〕を調製した。この着色剤微粒子分散液〔Bk〕における着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメジアン径で80nmであった。
n−ドデシル硫酸ナトリウム27質量部をイオン交換水500質量部に撹拌溶解し、撹拌を継続しながら、着色剤としてカーボンブラック30質量部を徐々に添加し、次いで、機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔Bk〕を調製した。この着色剤微粒子分散液〔Bk〕における着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメジアン径で80nmであった。
〔着色剤微粒子分散液の調製例Y1(イエロートナー用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントイエロー35を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔Y1〕を調製した。
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントイエロー35を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔Y1〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例Y2(イエロートナー用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントイエロー162を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で108nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔Y2〕を調製した。
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントイエロー162を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で108nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔Y2〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例M1(マゼンタトナー用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントレッド49を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔M1〕を調製した。
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントレッド49を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔M1〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例M2(マゼンタトナー用)〕
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントレッド58を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で102nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔M2〕を調製した。
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントレッド58を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で102nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔M2〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例M3(マゼンタトナー用)〕
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントレッド128を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で110nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔M3〕を調製した。
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントレッド128を30質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で110nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔M3〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例C1(シアントナー用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ピグメントブルー15:3を10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔C1〕を調製した。
着色剤微粒子分散液の調製例Bk1において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ピグメントブルー15:3を10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔C1〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例C2(シアントナー用)〕
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントブルー60を10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で102nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔C2〕を調製した。
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、C.I.ソルベントブルー60を10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で102nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔C2〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例C3(シアントナー用)〕
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、シリコンフタロシアニンを10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で112nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔C3〕を調製した。
着色剤微粒子分散液Bk1の調製において、着色剤としてカーボンブラック30質量部の代わりに、シリコンフタロシアニンを10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で112nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔C3〕を調製した。
〔トナーの製造例Bk1〕
樹脂微粒子分散液〔I〕1250gと、イオン交換水2000gと、着色剤微粒子分散液〔Bk〕165gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた5リットルの四つ口フラスコに入れて撹拌して会合用溶液を準備した。この会合用溶液の内温を30℃に調整した後、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水72gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6分間かけて90℃まで昇温した(昇温速度=10℃/分)。その状態で、「コールターマルチサイザーTA−III 」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の平均粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115gをイオン交換水700gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、液温度90℃±2℃にて6時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させた。この会合粒子の円形度を「FPIA2100」(シスメックス杜製)にて測定したところ、平均円形度は0.958であった。
次いで、6℃/分の条件で30℃まで冷却し、会合粒子をろ過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の熱風で乾燥することにより、トナー母体粒子〔Bk〕を得た。
樹脂微粒子分散液〔I〕1250gと、イオン交換水2000gと、着色剤微粒子分散液〔Bk〕165gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた5リットルの四つ口フラスコに入れて撹拌して会合用溶液を準備した。この会合用溶液の内温を30℃に調整した後、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水72gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6分間かけて90℃まで昇温した(昇温速度=10℃/分)。その状態で、「コールターマルチサイザーTA−III 」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の平均粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115gをイオン交換水700gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、液温度90℃±2℃にて6時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させた。この会合粒子の円形度を「FPIA2100」(シスメックス杜製)にて測定したところ、平均円形度は0.958であった。
次いで、6℃/分の条件で30℃まで冷却し、会合粒子をろ過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の熱風で乾燥することにより、トナー母体粒子〔Bk〕を得た。
〔外添剤処理〕
このトナー母体粒子〔Bk〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合した。その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、トナー粒子〔Bk〕よりなるトナー〔Bk〕を製造した。
なお、トナー母体粒子について、疎水性シリカの添加によっては、その粒径は変化しない。
このトナー母体粒子〔Bk〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合した。その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、トナー粒子〔Bk〕よりなるトナー〔Bk〕を製造した。
なお、トナー母体粒子について、疎水性シリカの添加によっては、その粒径は変化しない。
〔トナーの製造例Y1〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔Y1〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔Y1〕よりなるトナー〔Y1〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.6μmであり、平均円形度は0.961であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔Y1〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔Y1〕よりなるトナー〔Y1〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.6μmであり、平均円形度は0.961であった。
〔トナーの製造例Y2〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔Y2〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔Y2〕よりなるトナー〔Y2〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.6μmであり、平均円形度は0.962であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔Y2〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔Y2〕よりなるトナー〔Y2〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.6μmであり、平均円形度は0.962であった。
〔トナーの製造例M1〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔M1〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔M1〕よりなるトナー〔M1〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであり、平均円形度は0.965であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔M1〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔M1〕よりなるトナー〔M1〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであり、平均円形度は0.965であった。
〔トナーの製造例M2〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔M2〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔M2〕よりなるトナー〔M2〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.5μmであり、平均円形度は0.956であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔M2〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔M2〕よりなるトナー〔M2〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.5μmであり、平均円形度は0.956であった。
〔トナーの製造例M3〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔M3〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔M3〕よりなるトナー〔M3〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.5μmであり、平均円形度は0.960であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔M3〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔M3〕よりなるトナー〔M3〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.5μmであり、平均円形度は0.960であった。
〔トナーの製造例C1〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔C1〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔C1〕よりなるトナー〔C1〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであり、平均円形度は0.960であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔C1〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔C1〕よりなるトナー〔C1〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであり、平均円形度は0.960であった。
〔トナーの製造例C2〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔C2〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔C2〕よりなるトナー〔C2〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであり、平均円形度は0.958であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔C2〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔C2〕よりなるトナー〔C2〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであり、平均円形度は0.958であった。
〔トナーの製造例C3〕
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔C3〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔C3〕よりなるトナー〔C3〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.6μmであり、平均円形度は0.960であった。
トナーの製造例Bk1において、着色剤微粒子分散液〔Bk〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔C3〕を用いたことの他は同様にして、トナー粒子〔C3〕よりなるトナー〔C3〕を得た。このトナーの体積基準のメジアン径は6.6μmであり、平均円形度は0.960であった。
〔現像剤およびグロッサーの調製〕
上記の透明粉体〔1〕〜〔9〕、およびトナー〔Bk〕,〔Y1〕〜〔Y2〕,〔M1〕〜〔M3〕,〔C1〕〜〔C3〕の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメジアン径50μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合し、二成分現像剤であるグロッサー〔1〕〜〔9〕、および現像剤〔Bk〕,〔Y1〕〜〔Y2〕,〔M1〕〜〔M3〕,〔C1〕〜〔C3〕を調製した。
上記の透明粉体〔1〕〜〔9〕、およびトナー〔Bk〕,〔Y1〕〜〔Y2〕,〔M1〕〜〔M3〕,〔C1〕〜〔C3〕の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメジアン径50μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合し、二成分現像剤であるグロッサー〔1〕〜〔9〕、および現像剤〔Bk〕,〔Y1〕〜〔Y2〕,〔M1〕〜〔M3〕,〔C1〕〜〔C3〕を調製した。
〔実施例1〜12,比較例1〜2〕
フルカラー複合機「bizhub Pro C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を使用し、現像剤〔Bk〕,〔Y1〕〜〔Y2〕,〔M1〕〜〔M3〕,〔C1〕〜〔C3〕を表1に示す組み合わせにおいて用い、Bk/Y/M/Cがそれぞれ20%画素となるフルカラーテスト用画像を形成させた。次いで、モノクロ複写機「bizhub 750」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)にグロッサー〔1〕〜〔9〕のいずれかを表1に従って現像剤として装着し、フルカラーテスト用画像の表面に全面ベタにて透明粉体を付着させた後、定着させることにより、カラー印画物〔1〕〜〔12〕および比較用のカラー印画物〔13〕,〔14〕を得た。
フルカラー複合機「bizhub Pro C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を使用し、現像剤〔Bk〕,〔Y1〕〜〔Y2〕,〔M1〕〜〔M3〕,〔C1〕〜〔C3〕を表1に示す組み合わせにおいて用い、Bk/Y/M/Cがそれぞれ20%画素となるフルカラーテスト用画像を形成させた。次いで、モノクロ複写機「bizhub 750」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)にグロッサー〔1〕〜〔9〕のいずれかを表1に従って現像剤として装着し、フルカラーテスト用画像の表面に全面ベタにて透明粉体を付着させた後、定着させることにより、カラー印画物〔1〕〜〔12〕および比較用のカラー印画物〔13〕,〔14〕を得た。
〔耐光性の評価〕
上記のカラー印画物〔1〕〜〔12〕および比較用のカラー印画物〔13〕,〔14〕について、「キセノンウェザーメーターXL75」(スガ試験機社製)を用いてキセノンランプ7万ルクスの照射条件で480時間にわたって照射する曝露処理を行った。その後、それぞれ、カラー印画物を、明度をL* 、赤−緑方向の色相をa* 、黄−青方向の色相をb* とするL* a* b* 表色系によって表し、得られたa* 座標およびb* 座標によって曝露処理前の色域(色空間面積)を100%として色空間面積を測定し、その変化率{曝露処理前の色域/(曝露処理後の色域)−(曝露処理前の色域)}を算出した。結果を表1に示す。
上記のカラー印画物〔1〕〜〔12〕および比較用のカラー印画物〔13〕,〔14〕について、「キセノンウェザーメーターXL75」(スガ試験機社製)を用いてキセノンランプ7万ルクスの照射条件で480時間にわたって照射する曝露処理を行った。その後、それぞれ、カラー印画物を、明度をL* 、赤−緑方向の色相をa* 、黄−青方向の色相をb* とするL* a* b* 表色系によって表し、得られたa* 座標およびb* 座標によって曝露処理前の色域(色空間面積)を100%として色空間面積を測定し、その変化率{曝露処理前の色域/(曝露処理後の色域)−(曝露処理前の色域)}を算出した。結果を表1に示す。
以上のように、実施例1〜12に係るカラー印画物によれば、十分な耐光性が得られることが確認された。
10 カラー印画物
13 画像支持体
17 カラー画像
21 画像シート
25 透明保護層
30Y,30M,30C,30K,30G 画像形成ユニット
31Y,31M,31C,31K 感光体ドラム
32,42 中間転写ベルト
T 2次転写領域
33,34 定着装置
40Y,40M,40C,40K,40G 画像形成ユニット
41Y,41M,41C,41K 感光体ドラム
43 定着装置
13 画像支持体
17 カラー画像
21 画像シート
25 透明保護層
30Y,30M,30C,30K,30G 画像形成ユニット
31Y,31M,31C,31K 感光体ドラム
32,42 中間転写ベルト
T 2次転写領域
33,34 定着装置
40Y,40M,40C,40K,40G 画像形成ユニット
41Y,41M,41C,41K 感光体ドラム
43 定着装置
Claims (4)
- 画像支持体上に結着樹脂および着色剤を含有するカラートナーによりカラー画像が形成されてなる画像シート上に、熱可塑性結着樹脂およびワックスを含有する透明粉体を塗布した後、この透明粉体を加熱定着させて前記カラー画像上に透明保護層を形成することにより、カラー印画物を得るカラー画像形成方法において、
当該透明粉体が紫外線吸収剤を含有するものであることを特徴とするカラー画像形成方法。 - 前記ワックスが、少なくとも下記一般式(1)により表されるモノエステル化合物よりなる第1のワックス成分と、分岐鎖状構造および/または環状構造を有する炭化水素化合物よりなる第2のワックス成分とを含む2種以上のワックス成分よりなり、ワックスにおける前記第1のワックス成分の割合が40〜98質量%であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成方法。
一般式(1):R1 −COO−R2
〔上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、各々、置換基を有していてもいなくてもよい炭素数が13〜30の炭化水素基を示す。R1 およびR2 は、各々、同一であっても、異なっていてもよい。〕 - 前記着色剤が、染料を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラー画像形成方法。
- 前記紫外線吸収剤が、蛍光増白剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラー画像形成方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
2008
- 2008-10-28 JP JP2008276343A patent/JP2010107540A/ja not_active Withdrawn
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