JP2010079132A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
Description
また、特に画像形成速度の高速化が図られている画像形成装置には、例えばステープル機能、製本機能、パンチ穴あけ機能などの画像が形成された転写紙に対して処理を行なうための、いわゆるオプション機器 (フィニッシャー)が取り付けられて用いられることが多くなってきている。このようなオプション機器が設けられた画像形成装置によれば、画像形成に係る作業の更なる効率化を図ることが可能となる。
なお、画像形成装置においては、新たな機能を有する様々なものが提案されてきているが、これは、特に高速および高機能を有するものは、その利用率が高くて印刷枚数が大きくなることに伴ってトナーなどの消耗品の消耗率が大きくなることが一因となり、他との差別化を図るための検討が盛んになされているからである。
具体的には、画像濃度安定性の観点からは、静電荷像現像用トナーとして、画像形成環境(具体的には、温度および湿度)が変化した場合であっても安定したトナー帯電量を得ることを目的として、トナー構成材料として荷電制御剤が含有されてなるものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)が、必要とされる十分に高い画像濃度安定性を得ることはできていない。
また、耐光性の観点からは、静電荷像現像用トナーとして、トナー形成材料として耐光性向上剤および紫外線吸収剤が含有されてなるものが提案されているが(例えば、特許文献2参照。)、この静電荷像現像用トナーによれば、色再現性および耐光性を得ることができるものの、これらと共に必要とされている画像濃度安定性および耐擦過性を得ることができない。
而して、ドキュメントオフセット現象の発生を抑制する観点からは、静電荷像現像用トナーは、形成される画像(トナー画像)に十分な耐熱保存性を得ることのできるものであることが重要とされる。
下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
基R1 を示す第2級アルキル基および第3級アルキル基は、各々、無置換のものであっても置換基を有するものであってもよい。
この基R2 は、フェニル基において、ヒドロキシ基が結合している位置番号2の炭素原子および基R1 が結合している位置番号3の炭素原子以外の炭素原子のいずれに結合していてもよいが、フェニル基を構成する位置番号5の炭素原子に結合していることが好ましい。
これらの中では、一般式(1)において、R1 がsec−ブチル基であってR2 がスルホン酸基である化合物、すなわち式(1−1)および(1−2)で表される化合物が特に好ましい。
一方、特定ベンゾトリアゾール化合物の含有割合が過小である場合には、十分に安定した画像濃度の画像を形成することができなくなり、また形成される画像には十分な耐光性、耐擦過性および耐熱保存性が得られなくなるおそれがある。
また、この静電荷像現像用トナーを構成する離型剤は、光沢の均一性およびトナーフィルミングの発生を防止する観点から、吸熱ピーク、すなわちDSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値を、60〜105℃の範囲内、更に70〜90℃の範囲内に有する化合物よりなるものであることが好ましい。また、離型剤を構成する化合物は、DSC吸熱曲線における接線離脱温度が40℃以上であるものであることが好ましい。
そして、この分岐パラフィン化合物と直鎖パラフィン化合物との混合物においては、その混合比(分岐パラフィン化合物:直鎖パラフィン化合物)が、光沢の均一性およびトナーフィルミングの発生を防止する観点から、10:90〜30:70(質量比)であることが好ましい。
ここに、分岐パラフィン化合物と直鎖パラフィン化合物との混合比は、C13 NMR測定によって確認することができる。
なお、誘導体としては、酸化物、ビニル系モノマーとのブロック共重合体、グラフト変性体が含まれる。
また、ポリエステル樹脂を得るための単量体としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシルジオール、ブタンジオール、グリセリン、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、フマル酸、コハク酸、イタコン酸、ドデセニルコハク酸、アジピン酸、トリメリット酸などが挙げられる。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックや、マグネタイト、フェライトなどの磁性粉が挙げられる。
また、マゼンタ用の着色剤としては、C.I.ソルベントレッド1、C.I.ソルベントレッド3、C.I.ソルベントレッド8、C.I.ソルベントレッド23、C.I.ソルベントレッド24、C.I.ソルベントレッド25、C.I.ソルベントレッド27、C.I.ソルベントレッド30、C.I.ソルベントレッド48、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ソルベントレッド58、C.I.ソルベントレッド63、C.I.ソルベントレッド81、C.I.ソルベントレッド82、C.I.ソルベントレッド83、C.I.ソルベントレッド84、C.I.ソルベントレッド100、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ソルベントレッド111、C.I.ソルベントレッド121、C.I.ソルベントレッド122、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、C.I.ソルベントバイオレット13、C.I.ソルベントバイオレット14、C.I.ソルベントバイオレット21、C.I.ソルベントバイオレット27、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶性染料;C.I.ベーシックレッド1、C.I.ベーシックレッド2、C.I.ベーシックレッド9、C.I.ベーシックレッド12、C.I.ベーシックレッド13、C.I.ベーシックレッド14、C.I.ベーシックレッド15、C.I.ベーシックレッド17、C.I.ベーシックレッド18、C.I.ベーシックレッド22、C.I.ベーシックレッド23、C.I.ベーシックレッド24、C.I.ベーシックレッド27、C.I.ベーシックレッド29、C.I.ベーシックレッド32、C.I.ベーシックレッド34、C.I.ベーシックレッド35、C.I.ベーシックレッド36、C.I.ベーシックレッド37、C.I.ベーシックレッド38、C.I.ベーシックレッド39、C.I.ベーシックレッド40、C.I.ベーシックバイオレット1、C.I.ベーシックバイオレット3、C.I.ベーシックバイオレット7、C.I.ベーシックバイオレット10、C.I.ベーシックバイオレット14、C.I.ベーシックバイオレット15、C.I.ベーシックバイオレット21、C.I.ベーシックバイオレット25、C.I.ベーシックバイオレット26、C.I.ベーシックバイオレット27、C.I.ベーシックバイオレット28等の塩基性染料などが挙げられる。
これらの染料は、単独で用いることもできるが、顔料と併用して用いることもできる。 また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー68、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
また、シアン用の着色剤としては、顔料、およびC.I.ソルベントブルー25、C.I.ソルベントブルー36、C.I.ソルベントブルー60、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ソルベントブルー93、C.I.ソルベントブルー95等の染料が挙げられる。
これらは、単独で用いることもできるが、顔料と染料とを併用して用いることもできる。
これらのうちでは、マゼンタ用の着色剤として例示した染料が好ましい。
また、着色剤の含有割合は、トナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
内添剤として、例えば金属錯体化合物よりなる荷電制御剤を併用することもできる。
外添剤を添加することにより、流動性および帯電性などが改良されると共に、クリーニング性および転写性が向上されることとなる。
チタニア微粒子の具体例としては、例えば日本アエロジル社製の「T−805」、「T−604」;テイカ社製の「MT−600S」、「MT−100B」、「MT−500BS」、「MT−600」、「MT−600SS」、「JA−1」;富士チタン社製の「TA−300SI」、「TA−500」、「TAF−130」、「TAF−510」、「TAF−510T」;出光興産社製の「IT−S」、「IT−OA」、「IT−OB」、「IT−OC」などが挙げられる。
アルミナ微粒子の具体例としては、例えば日本エアロジル社製の「RFY−C」、「C−604」、石原産業社製の「TTO−55」などが挙げられる。
すなわち、混練工程、粉砕工程および分級工程をこの順に経る粉砕法、重合性単量体を重合させ、その重合工程において形状や大きさを制御しながら粒子形成を行う、いわゆる重合法(具体的には、例えば乳化重合法、懸濁重合法、ポリエステル伸長法等)などを用いることができる。
得られる画像が高い耐熱保存性を有するものであることから、定着可能温度を、例えば転写紙温度が100℃未満となるような低温に設定した場合であっても、ドキュメントオフセット現象の発生を抑制することができる。
また、画像形成装置にオプション機器を取り付けて用い、かつ転写紙の両面の各々に対して画像形成した場合であっても、ドキュメントオフセット現象の発生を抑制することができることから、排紙トレー上において両面に画像の形成された転写紙をきれいに揃えられた状態とすることができるため、これらのオプション機器による処理を所期の状態に行なうことができる。
さらに、定着可能温度を、例えば転写紙温度が100℃未満となるような低温に設定することができることから、画像形成装置として「デジタル印刷機」と称されるようなカラー画像形成装置に用いる場合において、転写紙として、電子写真用紙以外のオフセット印刷紙を用いることが要請されたとしても、この水分の含有量が大きいオフセット印刷紙の転写紙温度を水の沸点、すなわち100℃未満とすることによって熱定着することによって転写紙にカールが発生するという弊害を伴うことなく画像を形成することができる。
また、画像表面硬化作用が得られる理由は、水素結合の存在によるものであると考えられる。
また、耐熱向上作用が得られる理由は、画像形成工程におけるトナーが溶融した状態において、この溶融状態のトナーを冷却してトナー画像が形成される過程で特定ベンゾトリアゾール化合物が樹脂との間に水素結合もしくはイオン架橋を形成することによってトナー画像の形成材料のガラス転移点温度が高くなるためであると考えられる。
(1)チタン触媒の合成例
冷却管、撹拌装置および液中バブリング可能な窒素導入管を取り付けた反応槽中に、チタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)1617質量部と、イオン交換水126質量部とを仕込み、窒素ガスにて液中バブリング下において、反応槽中の温度を90℃まで徐々に昇温した後、90℃で4時間かけて反応(加水分解)させることにより、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)を得た。
冷却管、撹拌装置および窒素導入管を取り付けた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物350質量部、ビスフェノールAのPO3モル付加物326質量部、テレフタル酸278質量部、無水フタル酸40質量部、縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2質量部、および特定ベンゾトリアゾール化合物として例示化合物(1−1)50質量部を仕込み、温度230℃の条件で窒素気流下において生成する水を留去しながら10時間かけて反応させた。更に、5〜20mmHgの減圧下において反応させ、酸価が2以下になった時点において反応槽中の温度を180℃にまで冷却した後、無水トリメリット酸62質量部を添加し、常圧密閉下において2時間かけて反応させた後、反応生成物を取り出した。得られた反応生成物を室温まで冷却した後、粉砕処理することにより、非線状ポリエステル樹脂(1)を得た。
得られた非線状ポリエステル樹脂(1)は、テトラヒドロフラン不溶分を含有しておらず、その酸価が35、水酸基価が17、ガラス転移点温度(Tg)が69℃、数平均分子量(Mn)が3920、分子量分布(Mw/Mn)が4.5、Mpが11200、貯蔵弾性率が100℃で7.8×104Paであって150℃で4.5×103Pa、軟化点温度が143℃であった。また、分子量1500以下の成分の比率は0.9%であった。
非線状ポリエステル樹脂(1)100質量部、離型剤として直鎖パラフィンワックス(融点70℃)5質量部およびマイクロクリスタリンワックスより単離した分岐パラフィンワックス(融点84℃)1質量部、および着色剤としてC.Iソルベントレッド10質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて温度37℃、撹拌翼の周速20m/sの条件で20分間かけて混合した後、2軸エクストルーダーによって混練し、その後、気流式粉砕機によって粉砕処理し、コアンダ効果を利用した気流式分級機によって分級処理することにより、体積基準のメジアン径6.5μmのトナー粒子(以下、「トナー粒子(1)」とする。)を得た。
得られたトナー粒子(1)100質量部に対して、コロイダルシリカ「R972」(日本エアロジル社製)1質量部よりなる外添剤を添加し、ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)を用いて混合する外添処理を行なうことにより、トナー(以下、「トナー(1)」とする。)を得た。
なお、トナー粒子(1)は、外添剤の添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
(1)着色剤微粒子分散液の調製例1
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に撹拌溶解することによって界面活性剤水溶液を調製した。この界面活性剤水溶液に、着色剤としてC.Iソルベントレッド4825質量部を徐々に添加し、次いで、「クレアミックスWモーションCLM−0.8」(エムテクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液(以下、「着色剤微粒子分散液(1)」とする。)を調製した。
この着色剤微粒子分散液(1)における着色剤微粒子の粒子径について、体積基準のメジアン径を測定したところ、126nmであった。
なお、体積基準のメジアン径は、「MICROTRAC UPA 150」(HONEYWELL社製)を用い、サンプル屈折率1.59、サンプル比重1.05(球状粒子換算)、溶媒屈折率1.33、溶媒粘度0.797(30℃)および1.002(20℃)の測定条件により、測定セルにイオン交換水を投入することによって0点調整を行なうことによって測定した。
(a)第1段重合(核粒子の形成)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた、容積5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム(C10H21(OCH2 CH2 )2 SO3 Na)よりなるアニオン系界面活性剤4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤水溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、その内温を80℃に上昇させ、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、液温を75℃に昇温させた後、スチレン532質量部、n−ブチルアクリレート200質量部、メタクリル酸68質量部およびn−オクチルメルカプタン16.4質量部よりなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下後、75℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合(第1段重合)を行い、樹脂粒子(1h)を含有する樹脂粒子分散液(1H)を調製した。
なお、得られた樹脂粒子(1h)の重量平均分子量は16500であった。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、スチレン101.1質量部、n−ブチルアクリレート62.2質量部、メタクリル酸12.3質量部、n−オクチルメルカプタン1.75質量部および特定ベンゾトリアゾール化合物として例示化合物(1−2)30質量部を含有する重合性単量体溶液を仕込み、その後、離型剤として直鎖パラフィンワックス(融点70℃)8質量部およびマイクロクリスタリンワックスより単離した分岐パラフィンワックス(融点84℃)2質量部を添加し、内温を80℃に加温して溶解させることによって離型剤を含有する単量体溶液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて3時間にわたって加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行い、樹脂粒子(1hm)を含有する樹脂粒子分散液(1HM)を調製した。
なお、得られた樹脂粒子(1hm)の重量平均分子量は23000であった。
第2段重合において得られた樹脂粒子分散液(1HM)に、重合開始剤として過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン293.8質量部、n−ブチルアクリレート154.1質量部およびn−オクチルメルカプタン7.08質量部からなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却しコア部用樹脂粒子(1)を含有する樹脂粒子分散液を得た。
得られたコア部用樹脂粒子(1)の重量平均分子量は26800であり、ガラス転移温度(Tg)は28.1℃であった。
なお、この樹脂粒子分散液におけるコア部用樹脂粒子(1)の質量平均粒子径を測定したところ、125nmであった。
前記の第1段重合において、重合性単量体として、スチレン624質量部、2−エチルヘキシルアクリレート120質量部、メタアクリル酸56質量部およびn−オクチルメルカプタン16.4質量部を用いたこと以外は当該第1段重合と同様の手法により、重合を行い、これにより、シェル層用樹脂粒子(1)を得た。
得られたシェル層用樹脂粒子(1)の重量平均分子量は16400であり、ガラス転移温度(Tg)は62.6℃であった。
なお、この樹脂粒子分散液におけるシェル層用樹脂粒子(1)の質量平均粒子径を測定したところ、95nmであった。
(a)コア部の形成
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、コア部用樹脂粒子(1)420.7質量部、イオン交換水900質量部、着色剤微粒子分散液(1)12.9質量部(固形分換算)を仕込んで撹拌し、内温が30℃となるよう調整した後、濃度5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを8に調整した。
次いで、塩化マグネシウム6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて65℃まで昇温した。その状態で、「コールターマルチサイザーIII」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の平均粒径を測定し、体積基準のメジアン径が5.5μmになった時点で、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に、液温度75℃にて1時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させることにより、コア部(1)を含有するコア部含有液(1)を得た。
得られたコア部(1)について、「FPIA2100」(シスメックス社製)を用い、平均円形度を測定したところ、0.931であった。
コア部含有液(1)を65℃に調整した後、シェル層用樹脂粒子(1)96質量部を添加し、更に、塩化マグネシウム6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を10分間かけて添加し、70℃(シェル化温度)にまで昇温して1時間にわたって撹拌することにより、コア部(1)の表面にシェル層用樹脂粒子(1)を融着させた後、液温度75℃にて20分間にわたって熟成処理を行なうことにより、シェル層を形成した。
その後、塩化ナトリウム40.2質量部を添加することによって熟成処理(シェル層形成)を停止させた後、6℃/分の条件で30℃にまで冷却し、生成した粒子を濾過し、更に45℃のイオン交換水による洗浄を繰り返し、40℃の温風で乾燥することにより、コア部表面にシェル層が形成されてなる構成のトナー粒子(以下、「トナー粒子(2)」とする。)を得た。
得られたトナー粒子(2)に対してトナーの製造例1と同様の手法によって外添処理を行なうことにより、トナー(以下、「トナー(2)」とする。)を得た。
なお、トナー粒子(2)は、外添剤の添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
トナーの製造例2において、特定ベンゾトリアゾール化合物として表1に示す化合物を用いたこと以外は当該トナーの製造例1と同様の手法により、コア部表面にシェル層が形成されてなる構成のトナー粒子(以下、各々、「トナー粒子(3)」〜「トナー粒子(16)」および「比較用トナー粒子(1)」〜「比較用トナー粒子(4)」とする。)を得た。
得られたトナー粒子(3)〜トナー粒子(16)および比較用トナー(1)〜比較用トナー(4)の各々に対してトナーの製造例1と同様の手法によって外添処理を行なうことにより、トナー(以下、各々、「トナー(3)」〜「トナー(16)」および「比較用トナー(1)」〜「比較用トナー(4)」とする。)を得た。
なお、トナー粒子(3)〜トナー粒子(16)および比較用トナー(1)〜比較用トナー(4)は、外添剤の添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
得られたトナーの製造例1〜トナーの製造例16および比較用トナーの製造例1〜比較用トナーの製造例4の各々に係るトナーについて、下記の手法によって現像剤を製造し、下記の実機評価を行なった。結果を表1に示す。
トナー(1)〜トナー(16)および比較用トナー(1)〜比較用トナー(4)の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%となるよう混合することにより、現像剤(1)〜現像剤(16)および比較用現像剤(1)〜比較用現像剤(4)を得た。
画像形成装置「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を用い、高温高湿環境下(温度33℃、相対湿度80%)において5万回の画像形成を連続して行い、画像形成がなされた1枚目の転写紙と5万枚目の転写紙の各々において、反射濃度計「RD−917」(マクベス社製)を用い、転写紙上に形成された画像のベタ部の濃度を5回測定し、1枚目の画像に係る画像濃度と5万枚目の画像に係る画像濃度との差(画像濃度の変化量)を確認し、画像濃度の変化量が0.08未満である場合を良好として「◎」、画像濃度の変化量が0.08以上であって0.15未満である場合を実用上問題がないとして「○」、画像濃度の変化量が0.15以上である場合を不良として「×」と評価した。結果を表1に示す。
画像形成装置「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を用い、高温高湿環境下(温度33℃、相対湿度80%)において画像形成を行い、得られた画像の画像濃度を、カラー反射濃度計「X−Rite404A」(X−Rite社製)を用いて測定した後、この画像に対して、キセノンフェイドメータ(70000ルクス)によって14日間にわたって光を照射した。その後、光を照射した画像の画像濃度をカラー反射濃度計「X−Rite404A」(X−Rite社製)を用いて測定し、光照射の前後における画像濃度との差(画像濃度の変化量)を確認し、画像濃度の変化量が1.0以下である場合を実用上問題がないとして「○」、画像濃度の変化量が1.0を超える場合を不良として「×」と評価した。結果を表1に示す。
画像形成装置「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を用い、高温高湿環境下(温度33℃、相対湿度80%)において画像形成を行い、得られた画像の画像濃度が1.0の黒ベタ部の光沢度(75度)を、Gloss Meter」(村上色彩工学研究所製)を用いて測定した後、この画像の黒ベタ部上に、14000番の紙やすりを巻き付けた1kgの重りを5回往復させることによって擦過処理を行なった。その後、重りを往復させた画像の光沢度(75度)をGloss Meter」(村上色彩工学研究所製)を用いて測定し、下記数式(1)に基づいて光沢度変化率を算出し、光沢度変化率が80%以上である場合を実用上問題がないとして「○」、光沢度変化率が80%未満である場合を不良として「×」と評価した。結果を表1に示す。
画像形成装置「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)に専用フィニッシャー「FS−608」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を装填し、転写紙として坪量64gの転写紙を用い、デフォルト設定において1 頁当たりの画素率50%の条件で中綴じ印刷20部(1部5枚)の自動製本作製テストを50回繰り返して行った。
作製された印刷物が室温となるまで自然冷却した後、すべての頁を目視にて確認し、最も画像欠損の程度の大きな頁をもって以下の評価基準によって4段階のグレード付けをすることにより評価を行った。結果を表1に示す。
ランク2:紙揃えに乱れが生じたために一部の頁においては、画像が傾いた状態で小口が裁断されている。
ランク3:頁をめくる際に若干の抵抗(摩擦感)を感じるものの、実用上には問題がない。
ランク4:画像形成部および非画像形成部のいずれにも画像欠損や画像移行がない。
Claims (2)
- 離型剤を含有し、当該離型剤が分岐パラフィン化合物と直鎖パラフィン化合物とが混合されてなるものであり、60〜105℃の範囲に吸熱ピークを有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
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