JPWO2010013635A1 - トナー - Google Patents

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幹夫 神山
林 健司
健司 林
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裕昭 小畑
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規之 金原
寛 長澤
寛 長澤
靖彦 村松
靖彦 村松
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Abstract

色調の再現性及び濃度の安定性の向上を図る。少なくとも樹脂と着色剤を含有するトナーにおいて、前記着色剤が下記一般式(1)で示される化合物と、下記一般式(2)で示される化合物とを含む。【化1】[一般式(1)において、R1〜R8は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、或いはフッ素原子を含有するアルキル基の何れかを示し、かつR1〜R8の少なくとも1つは塩素原子である。]【化2】[一般式(2)において、R1〜R4は、水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。R5、R6は水素原子、或いは炭素数1〜2のアルキル基を示す。R7は水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは1又は2を示し、An−は塩素イオン又はスルフォン酸化合物イオンを示す。nは1又は2を示す。]

Description

本発明は、トナーに関する。
電子写真方式の画像形成装置は、主としてオフィス等で使用される複写機、プリンタとして開発が進められてきた。
高速、高画質のカラー画像形成装置は、デジタル印刷機とも呼ばれ、ダイレクトメールや見積書等の可変情報を印刷するのに有用である。刷版が不要なため商業印刷の主流だったオフセット印刷機の代替として、とりわけ小ロットの印刷用に普及し始めている。通常のオフィス用途のカラープリンタに比較して、トナー等の消耗品の回転率が高く、各社は独自の技術を搭載し参入が相次いでいる。
印刷業者の間では既に入稿データの「RGB」化、つまりR(赤)、G(緑)、B(青)によりデータを作成することが標準化しつつあり、取り扱われるデータの色再現領域がより広い領域へとシフトしつつあるのが現状である。
しかし、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)のプロセス4色(CMYK)を用いたカラー画像形成方法では、減色混合による色相となるため、RGBのデータを、より狭い色再現領域のCMYKに色分解することはもちろんのこと、色を重ねる毎に色相に濁りが生じ、必然的に色再現領域がRGBのそれよりも狭いものとなる。そのため、データと印刷物との間の色再現性の差異が問題となっていた。
特に、マゼンタ、シアンの二次色2色で表現されるブルーバイオレット(RGBのBにあたる)の色相に関しては、求められる色再現領域、すなわち「RGB」の入稿データの「B」の領域を再現することが困難であった。その一方で、従来から用いられてきた印刷業界の標準色、すなわち印刷物の色合いを統一させるための基準となる規格JAPAN COLORに対応するため、「R」の発色も強化する必要があった。
さらに、カラーの電子写真方式においては、印刷開始から終了まで、入稿データを数千枚にわたり濃度の揺らぎなく印刷する点においては課題を残していた。電子写真方式は、静電潜像を摩擦帯電したトナーにより現像転写するため、大気の湿度や用紙の水分量の変動に影響されやすく、オフセット印刷以上の濃度の安定性を確保することが課題となっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−215255号公報
また、トナーは加熱溶融時に一定の弾性率を有する熱可塑性樹脂からなるため、画像部分のトナー層の厚みをインク以下に制御することが困難である。そのため、マゼンタトナーによる画像の明度を確保することが特に困難であり、肌色等の明度の変動によって印象が変わる色味の再現について、更なる改良が技術課題となっていた。
本発明の課題は、色域の拡大、色調の再現性及び濃度の安定性の向上を図ることである。
請求項1に記載の発明によれば、
少なくとも樹脂と着色剤を含有するトナーにおいて、
前記着色剤が下記一般式(1)で示される化合物と、下記一般式(2)で示される化合物とを含有するトナーが提供される。
Figure 2010013635
[一般式(1)において、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、或いはフッ素原子を含有するアルキル基の何れかを示し、かつR〜Rの少なくとも1つは塩素原子である。]
Figure 2010013635
[一般式(2)において、R〜Rは、水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。R、Rは水素原子、或いは炭素数1〜2のアルキル基を示す。Rは水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは1又は2を示し、An−は塩素イオン又はスルフォン酸化合物イオンを示す。nは1又は2を示す。]
請求項2に記載の発明によれば、
前記一般式(1)で示される化合物において、R〜Rの少なくとも1つが塩素原子であり、かつR〜Rの少なくとも1つが塩素原子である請求項1に記載のトナーが提供される。
請求項3に記載の発明によれば、
前記一般式(2)で示される化合物が、レーキ種によってレーキ化された化合物である請求項1又は2に記載のトナーが提供される。
請求項4に記載の発明によれば、
前記一般式(1)で示される化合物は、前記一般式(2)で示される化合物の5質量部に対し、1〜5質量部の割合で含まれる請求項1〜3の何れか一項に記載のトナーが提供される。
本発明によれば、青色については広い色域を有し、青の色調の色再現性を大幅に向上させることができる。青色の再現性の向上によりマゼンタトナーの画像の明度も向上し、肌色の再現性を向上させることができる。また、色域の拡大により、RGBでディスプレイ表示する色を印刷物においても忠実に再現することが可能となる。さらに、連続印刷に用いても濃度変化が少なく、濃度の安定性をも向上させることができる。
画像形成装置の一例を示す図である。
《トナー》
本発明に係るトナーは、少なくとも樹脂と着色剤を含有してなるトナー粒子により構成されるものである。必要に応じて離型剤、荷電制御剤、外添剤を添加することができる。
〈樹脂〉
樹脂は、特に限定されるものではないが、下記のビニル系単量体と呼ばれる重合性単量体を重合して形成される重合体が一例として挙げられる。この重合体は少なくとも1種の重合性単量体を重合して得られる重合体を構成成分とするものであり、これらビニル系単量体を単独或いは複数種類組合せ作製した重合体である。
以下、ビニル系の重合性単量体の具体例を示す。
(1)スチレン或いはスチレン誘導体
例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等が挙げられる。
(2)メタクリル酸エステル誘導体
例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等が挙げられる。
(3)アクリル酸エステル誘導体
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等が挙げられる。
(4)オレフィン類
例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン等が挙げられる。
(5)ビニルエステル類
例えば、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
(6)ビニルエーテル類
例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等が挙げられる。
(7)ビニルケトン類
例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等が挙げられる。
(8)N−ビニル化合物類
例えば、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
(9)その他
その他、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸、或いはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
また、本発明に係るトナーに使用可能な樹脂を構成するビニル系の重合性単量体には、以下に示すイオン性解離基を有するものも用いることができる。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の官能基を単量体の側鎖に有するものが挙げられる。具体的には、カルボキシル基を有するものとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。また、スルフォン基を有するものとしては、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等が挙げられる。リン酸基を有するものとしてはアシドホスホオキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
また、架橋剤として多官能性ビニル類を使用することにより、架橋構造の樹脂を作製することも可能である。多官能性ビニル類の例としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジイメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等が挙げられる。
また、本発明に係るトナーに使用可能な樹脂の一つとして、ポリエステル樹脂やポリエステルポリオール樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂の単量体としては、アルコールとカルボン酸若しくはカルボン酸無水物、カルボン酸エステル等を使用できる。
具体的には、例えば2価アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレンレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜12のアルキル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物が挙げられる。
それらの中でも特に、下記一般式(3)で表されるビスフェノール誘導体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物、或いはその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)を酸成分として、これらを縮重合したポリエステル樹脂が、トナーに良好な耐電特性を付与するので好ましい。
Figure 2010013635
式(3)において、R11はエチレン基又はプロピレン基を示し、x、yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。
また、架橋部位を有するポリエステル樹脂を形成するための3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸及びこれらの無水物やエステル化合物が挙げられる。
また、ポリエステルポリオール樹脂としては、下記一般式(4)で表されるビスフェノール類(b1)と、下記一般式(5)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂(b2)と、多価アルコール(b3)及び当該多価アルコールと酸無水物との反応物(b4)から選択される少なくとも1種と、エポキシ基と反応する活性水素基を分子内に少なくとも1個含有する化合物(b5)と、さらに必要に応じて架橋剤(b6)とを主原料とし、これらの主原料を反応させて得られるものである。
Figure 2010013635
上記式(4)において、R11、R12は水素原子、メチル基、エチル基又はフェニル基であり、R11とR12とで同一でも異なっていてもよい。
Figure 2010013635
上記式(5)において、R13、R14は水素原子、メチル基、エチル基又はフェニル基であり、nは0以上の整数である。R13とR14は同一でもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(4)で示されるビスフェノール類(b1)の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(通称ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(通称ビスフェノールAD)、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等が挙げられる。
これらのビスフェノール類は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
前記一般式(5)で示されるビスフェノール型エポキシ樹脂(b2)としては、例えば前記一般式(4)で表されるビスフェノール類(b1)とエピクロロヒドリンから製造される、いわゆる一段法エポキシ樹脂、或いは一段法エポキシ樹脂とビスフェノール類(b1)との重付加反応生成物である二段法エポキシ樹脂が挙げられる(「新エポキシ樹脂」垣内弘編著、昭晃堂、昭和60年、p30)。
また、主原料の一つである多価アルコール類(b3)としては、芳香族ジオール、脂肪族ジオール、脂環族ジオール等の2価アルコール、3価又は4価のアルコール等が挙げられる。
芳香族ジオールとしては、下記一般式(6)により表される化合物が挙げられる。
Figure 2010013635
上記一般式(6)において、R15、R16はエチレン基又はプロピレン基であり、p、qは1以上の整数、p+qは2〜10である。R15とR16は同一でもよいし異なるものでもよい。
このような芳香族ジオールの具体例としては、ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(1.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(1.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。また、本発明においては、芳香族ジオールとしてp−キシリレングリコール、m−キシリレングリコールも使用することができる。
脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
脂環族ジオールとしては、例えばジヒドロキシメチルシクロヘキサン、水添ビスフェノールA等が挙げられる。
3価又は4価のアルコールとしては、例えば1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタン撮りオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
また、主原料の一つである多価アルコールと酸無水物との反応物(b4)について、多価アルコールとの反応に用いられる酸無水物としては、例えば無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテントラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、アルキルスチレン−無水マレイン酸共重合体、クロレンド酸無水物、ポリアゼライン酸無水物を挙げることができる。
多価アルコール類と酸無水物の反応は、通常触媒の存在下、80℃〜150℃で1〜8時間の反応時間で行うことができる。この多価アルコール類と酸無水物の反応は、後述する本発明に好ましく用いられる樹脂の製造における重付加反応と同時に行ってもよいし、重付付加反応の前に行ってもよい。酸無水物が架橋剤として作用し、場合によってはゲル化が起こることもあるため、重付加反応の前に行うことが好ましい。この反応で用いられる触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属アルコラート、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等の第3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等の第4級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィン等の有機リン化合物、塩化リチウム、臭化リチウム等のアルカリ金属塩、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化スズ、オクチル酸スズ、安息香酸亜鉛等のルイス酸等を例示することができる。その使用量は生成物量に対して、通常1〜1000ppm、好ましくは5〜500ppmとなる量である。また、この反応においては溶剤を使用してもしなくてもよい。溶剤を使用する場合はトルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類が好ましい。
主原料の一つであるエポキシ基と反応する活性水素基を分子内に少なくとも1個有する化合物(b5)は、1価のフェノール類、2級アミン類、1価のカルボン酸類である。
1価のフェノール類としては、例えばフェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール、P−クミルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
2級アミン類としては、例えばジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジドデシルアミン、ジステアリルアミン、ジエタノールアミン、ジアリルアミン等の脂肪族2級アミン、N−メチルアニリン、N−メチルトルイジン、N−メチルニトロアニリン、ジフェニルアミン、ジトリルアミン、ベンジルジメチルアミン等の芳香環含有2級アミン等が挙げられる。
1価のカルボン酸類としては、例えばプロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸、フェニル酢酸等の芳香環含有1価カルボン酸を挙げることができる。
また、必要に応じて用いられる架橋剤(b6)としては、例えば芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン等のポリアミン類、酸無水物、3価以上のフェノール化合物、3価以上のエポキシ樹脂等が用いられる。ポリアミン類としては、例えばジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、メタキシリレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。
〈着色剤〉
本発明に係るトナーにおいて、着色剤は下記一般式(1)で示される化合物と、下記一般式(2)で示される化合物とを含有する。この着色剤はマゼンタの着色剤として用いることができる。
Figure 2010013635
[一般式(1)において、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、或いはフッ素原子を含有するアルキル基の何れかを示し、かつR〜Rの少なくとも1つは塩素原子である。]
Figure 2010013635
[一般式(2)において、R〜Rは、水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。R、Rは水素原子、或いは炭素数1〜2のアルキル基を示す。Rは水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは1又は2を示し、An−は塩素イオン又はスルフォン酸化合物イオンを示す。nは1又は2を示す。]
上記一般式(1)で示される化合物と、上記一般式(2)で示される化合物との含有量比(質量比)は、一般式(2)で示される化合物5質量部に対し、一般式(1)で示される化合物が1〜5質量部であることが好ましい。すなわち、一般式(1)で示される化合物:一般式(2)で示される化合物が1〜5:5の含有量比となることが好ましい。
また、上記一般式(1)の化合物において、R〜Rのうち少なくとも1つが塩素原子であり、かつR〜Rの少なくとも1つが塩素原子であることが好ましい。
さらに、一般式(2)で示される化合物は、レーキ種によってレーキ化された化合物であってもよい。レーキ種とは、レーキ化に用いる酸化物をいい、例えばリンモリブデン酸、シリコモリブデン酸、ホスホタングストモリブデン酸等の無機モリブデン酸化合物が挙げられる。レーキ化により耐光性を向上させることができる。
本発明の一般式(2)で示される化合物は、青の発色を豊かにするためのメインとなるマゼンタ着色剤と位置づけられる。一方、一般式(1)で示される化合物は、一般式(2)で示される化合物に補助的に添加することで、相乗効果が発生し、スカーレットと呼ばれる類の赤色を鮮明にする。例えば、広告効果を強調したいときに明度と透明感の高い、赤とマゼンタの色が得られる。また、前述の印刷標準色JAPAN COLORを凌駕する赤色域の色再現性が発現する。
〈イエロートナーの着色剤〉
本発明に係るマゼンタトナーと併用するイエロートナーは、マゼンタトナーと同様の結着樹脂を含有する。赤とグリーンの発色及びトナー帯電の安定性の観点から、好ましいイエロー着色剤としては、C.I.ピグメント74、同3、同35、同65、同95、同98、同111、同139、C.I.ソルベントイエロー94、同162である。このうち、特に好ましいのはC.I.ピグメントイエロー74である。
〈シアントナーの着色剤〉
本発明で好ましく用いられるシアン着色剤は、下記一般式(7)で示される珪素フタロシアニンである。
Figure 2010013635
[一般式(7)において、Mはケイ素原子(Si)を示す。Aは、ベンゼン環を構成する原子団である。ただし、Aは塩素原子、ニトロ基、シアノ基又はパーフルオロ基で置換されてもよい。また、Yは各々独立にヒドロキシ基、塩素、炭素数1〜22のアルコキシ基又は下記一般式(8)で示される化合物の何れかを示す。]
Figure 2010013635
[一般式(8)において、R、R、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。]
一般式(7)で示される珪素フタロシアニンの例示化合物としては、下記式(9)〜(14)で示される化合物が挙げられる。式中、nはノルマル(分岐無し)、iはイソ(分岐有り)を示している。
Figure 2010013635
〈離型剤〉
本発明に係るトナーに使用可能な離型剤としては、以下に示すような公知のワックスが挙げられる。
(1)ポリオレフィン系ワックス
例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
(2)長鎖炭化水素系ワックス
例えば、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
(3)ジアルキルケトン系ワックス
例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。
(4)アミド系ワックス
例えば、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。
(5)エステル系ワックス
カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等が挙げられる。
ワックスの融点は、通常40〜125℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内とすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセット等を起こさずに安定したトナー画像の形成を行うことができる。また、トナー中のワックス含有量は、1質量%〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。
〈外添剤〉
外添剤は、その添加によりトナーの流動性や帯電性が改良され、またクリーニング性の向上等が実現される。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば無機微粒子や有機微粒子、滑剤等が挙げられる。
無機微粒子としては、平均一次粒径は4〜800nm程度の公知のものを使用することが可能である。例えば、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましいものとして挙げられる。また、必要に応じてこれらの無機微粒子を疎水化処理したものも使用可能である。
シリカ微粒子の具体例としては、例えば日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、例えば日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、例えば日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形のものを使用することができる。具体的にはスチレンやメチルメタクリレート等の単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
クリーニング性や転写性をさらに向上させるためには滑剤を使用することができる。滑剤としては高級脂肪酸の金属塩が挙げられ、例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩が挙げられる。
これら外添剤の添加量は、トナー全体に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。また、外添剤の添加方法としてはタービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機等の種々の公知の混合装置を使用する方法が挙げられる。
《トナーの製造方法》
本発明に係るトナーは従来のトナーの製造方法により作製することができる。従来のトナーの製造方法としては、混練、粉砕、分級の工程を経て作製する粉砕法の他、重合性の単量体を重合させ、同時に形状や大きさを制御しながらトナーの粒子形成を行う重合トナーの製造方法(例えば、乳化会合法、懸濁重合法、ポリエステル伸張法等)を適用することにより作製可能である。また、トナーをコアとシェルから構成し、トナーのカプセル化を行うコア・シェル法を採用してもよい。
例えば、粉砕法によるトナーの製造方法の場合、以下の工程を含む。
(1)着色剤分散液の調製
(2)トナーを構成する材料(樹脂、着色剤分散液、離型剤、外添剤等)の混練・破砕
なお、粉砕法により本発明に係るトナーを製造する場合、混練物の温度を吐出部すなわち混練物の冷却前の時点で、樹脂の軟化点以上130℃以下に維持した状態で作成することが、着色剤の分散性を高める観点から好ましい。
また、乳化会合法によるトナーの製造方法の場合、下記に示す工程を含む。
(1)着色剤分散液の調製
(2)樹脂粒子の重合
(3)樹脂粒子と着色剤粒子の塩析/融着
(4)濾過・洗浄
(5)外添処理
なお、着色剤の分散性を高める観点から、乳化会合法、懸濁重合法においては、重合性単量体に本発明の着色剤を溶解又は分散させた後、水系媒体中で重合性単量体を重合する工程を設けることが好ましい、溶解懸濁法、ポリエステル伸張法では、メチルエチルケトン等の樹脂溶液に本発明の着色剤を溶解させる工程を設けることで、本発明の着色剤をトナー粒子に導入することができる。
コア・シェル法によるトナーの製造方法の場合、下記に示す工程を含む
(1)着色剤分散液の調製
(2)コア粒子の形成
(3)シェル層の形成
(4)濾過・洗浄
(5)外添処理
本発明に係るトナーは、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することもできるし、キャリアとトナーから構成される二成分現像剤として用いることもできる。
非磁性一成分現像剤として使用する場合、画像形成時にトナーは帯電部材や現像ローラ面に摺擦、押圧して帯電が行われる。非磁性一成分現像方式による画像形成は、現像装置の構造を簡略化できるので、画像形成装置全体をコンパクト化できるメリットがある。従って、本発明に係るトナーを非磁性一成分現像剤として用いると、スペースに制限のある作業環境下でもコンパクトでかつ色再現性に優れたフルカラー印刷が可能となる。
二成分現像剤として使用する場合、後述するタンデム方式の画像形成装置を用いて、高速でのフルカラー印刷が可能である。また、トナーを構成する樹脂やワックスを選択することにより、定着時の用紙温度が100℃程度のいわゆる低温定着対応のフルカラー印刷も可能である。
二成分現像剤として使用する際に用いられる磁性粒子であるキャリアは、公知のものを用いることができる。例えば鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等であるが、これらの中ではフェライト粒子が好ましい。キャリアの体積平均粒径は15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
《画像形成方法》
本発明に係るトナーを用いた画像形成方法及び画像形成装置について説明する。
ここでは、図1を参照して本発明に係るトナーを二成分現像剤として用いた場合の画像形成方法及び画像形成装置を説明する。図1に示すのは、本発明に係るトナーを用いて画像形成を行う画像形成装置11の一例である。この画像形成装置11はタンデム型のカラー画像形成装置と称せられるものある。
図1に示すように、画像形成装置11の本体上部には画像読取装置21が設けられている。
また、画像形成装置11はY、M、C、Kのトナーの色毎に、露光及び現像を行うユニットuY、uM、uC、uKを備えている。ユニットuY、uM、uC、uKは、それぞれ露光装置u1、現像装置u2、感光体u3、帯電部u4、クリーニング部u5、1次転写ローラu6を含んでいる。1次転写ローラu6は感光体u3に圧接されている。
さらに、画像形成装置11は中間転写ユニット22、2次転写ローラ23、定着装置24、給紙部25を備えている。中間転写ユニット22は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間ベルト2aと、クリーニング部2bとを含む。2次転写ローラ23は中間ベルト2aに圧接されている。
画像形成時には、帯電部u4により感光体u3の帯電が行われると、露光装置u1により露光が行われ、感光体u3上に画像信号に基づく静電潜像が形成される。次いで、現像装置u2により現像が行われ、感光体u3上にトナーが付着されてトナー画像が形成されると、当該トナー画像は感光体u3の回転及び1次転写ローラu6の作用により中間ベルト2a上に転写される。この露光、現像、転写の工程を、中間ベルト2aの回動に合わせて、各色のユニットuY、uM、uC、uKが順次繰り返すことにより、中間ベルト2a上に各色のトナー画像が重ねられ、カラー画像が形成される。
一方、給紙部25からは用紙が搬送され、2次転写ローラ23の位置まで当該用紙が搬送されると、2次転写ローラ23の作用によって中間ベルト2aから用紙上にカラー画像が一括して転写される。その後、用紙は定着装置24に搬送されて加圧及び加熱により用紙上にカラー画像が固定され定着されると、最終的に外部に設けられているトレイに排出される。このようにして、画像形成が終了すると、クリーニング部u5、22により感光体u3や中間ベルト2aに残存するトナーが除去される。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下説明する実施例、比較例において測定している粒子径は体積基準のメディアン径である。このメディアン径は「MICROTRAC UPA 150」(HONEWELL社製)を用いて、下記の測定条件下で測定したものである。
〔測定条件〕
サンプル屈折率:1.59
サンプル比重(球状粒子に換算):1.05
溶媒屈折率:1.33
溶媒粘度:0.797(30℃)、1.002(20℃)
ゼロ点調整:測定セル内にイオン交換水を入れて行った。
〈実施例、比較例に係るトナーの作製〉
1.マゼンタ着色剤分散液の調製
(1)マゼンタ着色剤分散液MB1の調製
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に添加し、攪拌、溶解させた溶液を調製した。当該溶液の攪拌を続けながら、当該溶液中にマゼンタの着色剤成分である下記化合物を徐々に添加した。
化合物A11:7.1質量部
化合物B33:17.9質量部
化合物A11は一般式(1)で示される化合物であり、化合物A11の一般式(1)におけるR〜Rは下記表1により示される。また、化合物B33は一般式(2)で示される化合物であり、化合物B33の一般式(2)におけるR〜R、m、An−は下記表2により示される。
Figure 2010013635
Figure 2010013635
なお、表2において、DBSはドデシルベンゼンスルフォン酸イオンを示し、DNSはドデシルナフタレンジスルフォン酸イオンを示す。
次いで、攪拌装置「クレアミックスWモーションCLM−0.8」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理を行うことにより、体積基準のメディアン径が142nmであるマゼンタ着色剤粒子の分散液MB1を調製した。
(2)マゼンタ着色剤分散液MB2〜MB19の調製
前記マゼンタ着色剤分散液MB1の調製において、マゼンタ着色剤成分である化合物の種類と添加量を下記表3に示すように変更した他は、同様の手順でマゼンタ着色剤分散液MB2〜MB19を調製した。表3に示した各化合物A11〜A16、A21、A22は一般式(1)で示される化合物であり、各化合物A11〜A16、A21、A22の一般式(1)におけるR〜Rは上記表1に示した通りである。また、表3に示した各化合物B31〜B37は一般式(2)で示される化合物であり、各化合物B31〜B37の一般式(2)におけるR〜R、m、An−は上記表2に示した通りである。
Figure 2010013635
表3に示すように、マゼンタ着色剤分散液MB1〜MB19は、少なくとも化合物A11〜A16のうちの1つと、化合物B31〜B37のうちの1つとを含有している。さらに、マゼンタ着色剤分散液MB13、MB14では化合物A21、A22のうちの1つを含有している。表3に各マゼンタ着色剤分散液MB1〜MB19における、化合物A11〜A16と、化合物B31〜B37と、化合物A21、A22のそれぞれの含有量比(質量比)を示す。
2.実施例に係るマゼンタトナーの作製
(1)マゼンタトナーM1の作製(コア・シェル法)
i)コア形成用樹脂粒子の調製
i-1)第1段重合
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に構造式C10H21(OCH2CH2)2SO3Naで示されるアニオン系界面活性剤4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、下記化合物よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン:532質量部
n−ブチルアクリレート:200質量部
メタクリル酸:68質量部
n−オクチルメルカプタン:16.4質量部
前記単量体混合液を滴下後、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、攪拌して重合(これを第1段重合という)を行い、樹脂粒子j1を調製した。
i-2)第2段重合(中間層の形成)
攪拌装置を取り付けたフラスコ内に下記化合物を添加して単量体混合液を調製した。
スチレン:101.1質量部
n−ブチルアクリレート:62.2質量部
メタクリル酸:12.3質量部
n−オクチルメルカプタン:1.75質量部
前記単量体混合液に、下記離型剤を添加した後、80℃に加温して溶解させ、単量体溶液を調製した。
パラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製):93.8質量部
一方、第1段重合で使用したアニオン系径面活性剤3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤溶液を80℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、前記樹脂粒子j1の分散液を固形分換算で32.8質量部添加した。添加後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記離型剤を溶解させた単量体溶液を8時間混合分散させ、分散粒子径340nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて3時間にわたりかねる攪拌することにより重合(第2段重合)を行って樹脂粒子j2の分散液を得た。
i-3)第3段重合(外層の形成)
上記のようにして得られた樹脂粒子j2の分散液中に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、下記化合物よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン:293.8質量部
n−ブチルアクリレート:154.1質量部
n−オクチルメルカプタン:7.08質量部
前記単量体混合液の滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却し、コア形成用樹脂粒子Jを調製した。
第3段重合により調製したコア形成用樹脂粒子Jのガラス転移温度Tgは28.1℃であった。
ガラス転移温度の測定は、DSC−7示差走査カロリメーター(パーキンエルマー製)、TAC7/DX熱分析装置コントローラ(パーキンエルマー製)を用いて行うことができる。測定手順としては、試料4.5〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤し、アルミニウム製パン(KITNO.0219-0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat-cool-Heatの温度制御で測定を行い、その2nd.Heatにおけるデータを元に解析を行った。ガラス転移温度は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移温度として求める。
ii)コア粒子の形成
温度センサ、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付けた反応容器内に、下記材料を投入して攪拌した。
コア形成用樹脂粒子Jの分散液(固形換算分):420.7質量部
イオン交換水:900質量部
マゼンタ着色剤分散液MB1:200質量部
容器内の温度を30℃に調製した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜11に調製した。
次いで、上記調製液を攪拌しながら、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて65℃まで昇温した。その状態で「コールカウンターTA−II」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメディアン径(D50)が5.5μmになった時点で、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加して粒径成長を停止させた。さらに、熟成処理として液温度70℃にて1時間にわたり加熱攪拌することにより融着を継続させ、コア粒子を形成した。得られたコア粒子の円形度を「FPIA2100」(シスメックス社製)にて測定したところ、平均円形度は0.912であった。
iii)シェル樹脂粒子の調製
前記コア形成用樹脂粒子Jの作製において、第1段重合に用いた単量体混合液を、下記化合物と添加量に変更した単量体混合用液を用いた以外は、同様の手順で重合反応及び反応後の処理を行うことにより、シェル樹脂粒子を調製した。
スチレン:624質量部
2−エチルヘキシルアクリレート:120質量部
メタクリル酸:56質量部
n−オクチルメルカプタン:16.4質量部
このシェル樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は62.6℃であった。
iv)シェル層の形成
次いで、65℃において上記調製したシェル樹脂粒子の分散液96質量部(固形分換算)を添加し、さらに塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた水溶液を10分間かけて添加した。添加後、70℃(シェル化温度)まで昇温させ、1時間にわたり攪拌を継続してコア粒子の表面にシェル樹脂粒子を融着させる。その後、75℃で20分間熟成処理を行い、コア粒子にシェル層を形成させた。
ここで、塩化ナトリウム40.2質量部を添加し、6℃/分の条件で30℃まで冷却した後、濾過を行い、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の温風で乾燥し、コア表面にシェル層を有するトナー粒子を作製した。
v)外添処理
作製したトナー粒子に、アルミナ粒子(ジメチルシリコーン1.25重量%で表面処理されたもので、CO2ガス吸着個数が3.3個/nm2、BET法により比表面積が87m2/gのもの)を0.4質量部添加し、ヘンシェルミキサーによって回転数3000rpmで1分間攪拌して、トナー粒子の表面にアルミナ粒子を付着させ、マゼンタトナーM1を作製した。
(2)マゼンタトナーM2〜M19の作製
マゼンタトナーM1の作製において用いたマゼンタ着色剤分散液MB1を、各マゼンタトナーM2〜M19について調製した、上記表3に記載のマゼンタ着色剤分散液MB2〜MB19に変更したことの他は同様の手順によりマゼンタトナーM2〜M19を作製した。
(3)マゼンタトナーM20の作製(懸濁重合法)
イオン交換水709質量部に0.1M−Na3PO4水溶液451質量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液67.7質量部を徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む分散媒体を得た。
スチレン:170質量部
2−エチルヘキシルアクリレート:30質量部
パラフィンワックス:60質量部
化合物A13:2質量部
化合物B35:5質量部
スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(酸価70、Mw50000、Mw/Mn=2.0):10質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物:3質量部
上記化合物のうち、スチレン170質量部のうちの140質量部を、エバラマイルダー(荏原製作所製)を用いて予備混合した。この予備混合物に、上記化合物の残り全てを混合して60℃に加温し、溶解、分散させて単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら開始剤ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート5質量部を加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
次に、上記調製した分散媒体に上記単量体組成物を投入した。60℃で窒素雰囲気としたTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10000rpmで20分間攪拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌機で攪拌しつつ60℃で3時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。重合反応終了後、反応生成物を冷却し、5Nの塩酸を加えてCa3(PO42を溶解し、濾過した後、水洗、乾燥した。
その後、マゼンタトナーM1と同様に外添処理し、マゼンタトナーM20を得た。
(4)マゼンタトナーM21の作製(粉砕法)
ポリエステル樹脂「NCP−001V」(日本カーバイド工業社製):100質量部
パラフィンワックス:6質量部
化合物A13:2質量部
化合物B35:5質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合後、2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却固化後、ジェットミル、風力分級機にて粉砕分級して体積基準のメディアン径が6.5μmのトナー粒子を作製した。
次に、上記トナー粒子に対して、アルミナ粒子(1.25重量%のジメチルシリコーン及び2.5重量%のC8F17SO2NC2H5(CH2)3Si(CH3O)3のカップリング処理剤で表面処理されたものであって、CO2ガス吸着個数が3.3個/nm2、BET法による比表面積が87m2/gのもの)を0.4重量%添加し、10リットルの容量のヘンシェルミキサーによって回転数3000rpmで1分間攪拌して、トナー粒子の表面にアルミナ粒子を付着させ、マゼンタトナーM21を作製した。
3.比較用マゼンタトナーL1、L2の作製
上述したマゼンタ着色剤粒子分散液MB1の調製において、マゼンタの着色剤成分である化合物の種類と添加量を表3に示すように変更した他は、同様の手順で比較用マゼンタ着色剤分散液LB1、LB2を調製した。
また、上述のマゼンタトナーM1の調製において、マゼンタ着色剤粒子分散液MB1に代えて比較用マゼンタ着色剤分散液LB1、LB2を用いた他は、同様の手順で比較用マゼンタトナーL1、L2を調製した。
4.イエロートナーYの作製
上述したマゼンタ着色剤分散液MB1の調製において、マゼンタ着色剤成分である化合物A11、化合物B33を、下記イエローの着色剤成分に変更した他は、同様の手順でイエロートナーYを作製した。
C.I.Pigment イエロー74:25質量部
5.シアントナーCの作製
上述したマゼンタ着色剤分散液MB1の調製において、マゼンタの着色剤成分である化合物A11、化合物B33を、下記式(15)で示される化合物に変更した他は、同様の手順でシアントナーCを作製した。下記式(15)で示される化合物はシアンの着色剤成分である。
Figure 2010013635
〈評価実験〉
各マゼンタトナーM1〜M21を、イエロートナーY、シアントナーCと組み合わせて実施例1〜21とし、比較用マゼンタトナーL1、L2をイエロートナーY、シアントナーCと組み合わせて比較例1、2として、次の(1)〜(4)の各評価項目について評価した。
なお、印刷するにあたっては、マゼンタトナーM1〜M21、L1、L2、イエロートナーY、シアントナーCのそれぞれに、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の現像剤を調製して用いた。
(1)肌色の再現性
「乳児を抱いた女性」をデジタルカメラで撮影した写真画像を、実施例1〜21、比較例1、2に係る各トナー(マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー)を用いてカラー印刷した。写真を正面からみたときの印象を10人のパネラーに評価してもらった。比較対照として、同じ写真画像をDocuCentre-III C4400(富士ゼロックス社製)を用いて、DcuCentre-III C4400トナーによって印刷した基準画像を用意し、この基準画像に対して比較評価した。
評価基準は、以下の通りである。
◎:「色味が良く、画質が高品位である」と回答した人が10人中8人以上
○:「色味、画質品位ともに僅かに良い」と回答した人が10人中7人以上
△:「色味、画質品位ともに同程度」と回答した人が10人中6人以上
×:「色味、画質とも若干劣る」と回答した人が10人中7人以上
(2)青紫色の再現性
コンピュータディスプレイ上に7色の青紫色系カラーコードのパッチ画像を表示出力した。一方、実施例1〜21、比較例1、2に係る各トナー(マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー)を用いてカラー印刷を行い、パッチ画像に対応した印刷物を作成した。作成した印刷物のパッチ画像の色調が、ディスプレイに表示された各カラーコードの色に識別できるかを判定した。表示に用いたコンピュータの条件は以下の通りである。
コンピュータ:iMAC(アップルコンピュータ株式会社製)
ディスプレイ:24インチワイドスクリーン液晶表示画面
ディスプレイの解像度:1920×1200ピクセル
2.16GHz Intel Core 2 Duo プロセッサI
4MB共有L2キャッシュ
SO−SIMM、1GB(512MB×2)
シリアルATAハードドライブ2、250GB
8×二層式SuperDrive(DVD+R、DL、DVD±RW、CD−RW)
NVIDIA GeForce 7300 GT 128MB GDDR3 メモリ
AirMac Extreme及びBluetooth2.0内蔵
Apple Remote
評価に用いた7色の青紫色系のカラーコードは、#7f00ff、#7700ef、#7000e0、#6800d1、#6000c1、#5900b2、#5100a3である。
評価基準は以下の通りである。
◎:7色とも識別できた(優良)
○:5色以上7色未満識別できた(良好)
×:4色未満しか識別できなかった(不良)
◎と○を合格とした。
(3)濃度の安定性の評価1
実施例1〜21、比較例1、2に係る各トナー(マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー)を用いて、ベタ画像(高濃度で塗りつぶされている画像)のカラー印刷を行う。カラー印刷は5万枚の連続印刷を行い、初期印刷時と5万枚の印刷後の濃度変化量を測定した。測定は、カラー反射濃度計(例えば、X-RITE404A:X-Rite Co.製)を用いて、ベタ画像の濃度を5回測定し、その平均値を濃度値として採用した。初期印刷時の測定濃度値は1.40である。この初期印刷時の濃度と5万枚印刷後の濃度値の差Δ(%)を求めた。
評価基準は、以下の通りである。
a:良好(Δ<0.08)
b:普通(0.08≦Δ<0.15)
c:少し悪い(0.15≦Δ<0.20)
d:悪い(0.20≦Δ)
(4)濃度の安定性の評価2
実施例1〜21、比較例1、2に係る各トナー(マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー)を用いて、ハーフトーン画像(中間調の濃度で塗りつぶされている画像)のカラー印刷を行う。カラー印刷は5万枚の連続印刷を行い、初期印刷時と5万枚の印刷後の濃度変化量を測定した。測定は、カラー反射濃度計(例えば、X-RITE404A:X-Rite Co.製)を用いてハーフトーン画像の濃度を5回測定し、その平均値を濃度値として採用した。初期印刷時の測定濃度値は1.40である。この初期印刷時の濃度と5万枚印刷後の濃度値の差Δ(%)を求めた。
評価基準は、以下の通りである。
a:良好(Δ<0.03)
b:普通(0.03≦Δ<0.05)
c:少し悪い(0.05≦Δ<0.08)
d:悪い(0.08≦Δ)
評価結果を、表4に示す。
Figure 2010013635
表4に示すように、本発明に係るマゼンタトナーを用いた実施例1〜21では、肌色の再現性が良好である。特に、青色についてはRGBによるディスプレイ表示と一致するカラーコードが多く、比較例1、2に比して色域を拡大するとともに、表示に忠実な色の再現が可能となっていることが分かる。
また、比較例1、2では5万枚の耐久性に乏しく、濃度変動が生じているのに対し、実施例1〜21ではベタ画像においてもハーフトーン画像においても、濃度の変動は小さく安定化していることが分かる。
電子写真方式の印刷において現像に用いられるトナーに適用することができる。

Claims (4)

  1. 少なくとも樹脂と着色剤を含有するトナーにおいて、
    前記着色剤が下記一般式(1)で示される化合物と、下記一般式(2)で示される化合物とを含有するトナー。
    Figure 2010013635
    [一般式(1)において、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、或いはフッ素原子を含有するアルキル基の何れかを示し、かつR〜Rの少なくとも1つは塩素原子である。]
    Figure 2010013635
    [一般式(2)において、R〜Rは、水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。R、Rは水素原子、或いは炭素数1〜2のアルキル基を示す。Rは水素原子、或いは炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは1又は2を示し、An−は塩素イオン又はスルフォン酸化合物イオンを示す。nは1又は2を示す。]
  2. 前記一般式(1)で示される化合物において、R〜Rの少なくとも1つが塩素原子であり、かつR〜Rの少なくとも1つが塩素原子である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記一般式(2)で示される化合物が、レーキ種によってレーキ化された化合物である請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記一般式(1)で示される化合物は、前記一般式(2)で示される化合物の100質量部に対し、20〜100質量部の割合で含まれる請求項1〜3の何れか一項に記載のトナー。
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