JP2019191395A - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このプリンタ1により印刷する媒体Pとしては、印刷用の定型紙等の用紙以外に、ラベル紙や耐水紙、転写紙等がある。
転写紙は、Tシャツ等の布地類、マグカップや皿等の食器類、筆箱や下敷き等の文具類のような物体に画像Gを転写して印刷するために用いる媒体Pである。
搬送ベルト7は、駆動プーリ7aと従動プーリ7bの間に掛渡された無端ベルトであって、駆動プーリ7aによりベルト駆動方向(図1において時計方向)に回転駆動され、給紙ローラ6から受渡された媒体Pを定着装置8の方向へ搬送する。
定着装置8は、ヒートローラ8a、バックアップローラ8b等を備えており、転写ローラ18によって媒体P上に転写されたトナー像を加圧および加熱によって媒体P上に定着させる。
なお、以下の説明においては、媒体Pは転写紙、転写紙によって画像Gを印刷する物体はTシャツとして説明する(以下、Tシャツ21と記す。)。
Mシート22は、台紙22a上に熱可塑性樹脂からなる接着層22aが形成された2層構造の媒体であって(図2(a)参照)、プリンタ1により画像Gが形成される。
本実施例では、最初に、Mシート22上の画像GをTシート23上にアイロン転写した後に、Tシート23上の画像GをTシャツ21上へアイロン転写することによって、Tシャツ21に画像Gを印刷する。
このアイロン転写は、アイロン台25、下面に熱源26aを有するアイロン26を備えたアイロンプレス器を用いて行うことができる(図3(a)参照)。
本実施例で用いるトナーは、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母粒子に無機微粉体や有機微粉体等の外部添加剤(以下、外添剤という。)を添加したものである。
結着樹脂は、単一樹脂または複数種の樹脂の混合であってもよく、本実施例では、複数の非晶質ポリエステル樹脂の他に結晶構造を持った結晶性ポリエステル樹脂を用いる。
帯電制御剤としては、特に限定するものではないが、負帯電性トナーの場合は、アゾ系錯体帯電制御剤、サリチル酸系錯体帯電制御剤、カリックスアレン系帯電制御剤等、公知のものを用いる。
着色剤としては、ブラック、イエロー、マゼンダ、シアン等の通常のトナー用着色剤として用いられている染料や顔料等を単独または複数併用して用いることができ、蛍光顔料や蛍光増白剤、磁性顔料といった特殊用途に用いられる顔料を用いるようにしてもよい。
蛍光イエローに用いる蛍光染料としては、特に限定するものではないが、シンロイヒ社製のSX−100シリーズやSX−1000シリーズを用いることができ、SX−100シリーズとしては、SX−105 Lemon Yellow、SX−106 Orange Yellow等があり、SX−1000シリーズとしては、SX−1005 Lemon Yellow等がある。
蛍光シアンの着色剤としては、特に限定するものではないが、通常のシアンのトナー用着色剤として用いられている染料や顔料等を単独または複数併用して用いることができ、フタロシアニンブルー、ピグメントグリーンB、ピグメントブルー15:3、ソルベントブルー35等を用いることができる。
これらの着色剤の含有量は、結着樹脂100(重量部)に対して、2〜25(重量部)、好ましくは2〜15(重量部)を添加する。
蛍光増白剤の含有量は、結着樹脂100(重量部)に対して、2〜25(重量部)、好ましくは2〜15(重量部)を添加する。
本実施例のトナー母粒子の製造においては、粉砕法を用いた。
トナー母粒子に対して後から添加する外添剤は、公知のものを用いることができ、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性向上のために添加される。
このような外添剤は、粉砕工程および外添工程において、一定の割合で投入してトナー母粒子に付着させる。
以下に、図2ないし図4を用いて、本実施例のプリンタ1を用いた、Tシャツ21への画像Gの印刷工程について説明する。
プリンタ1へTシャツ21に印刷する画像Gの画像データを送信すると、プリンタ1は、受信した画像データの展開処理を行い、当該画像Gのビットマップデータを生成すると共に、定着装置8のウォームアップを開始する。
このとき、各現像装置4では、帯電ローラ12によって感光体ドラム11の表面を一様に帯電させると共に、トナーカートリッジ16内のトナーを供給ローラ14によって現像ローラ13上に付着させ、図示しない現像ブレードによって均一な薄層に整える。
一方、現像ローラ12と感光体ドラム11とが接触または近接しながら回転すると、トナーが帯電して現像ローラ12から感光体ドラム11上の静電潜像にトナーが付着し、潜像が可視化されたトナー像が形成される。
トナー像が転写されたMシート22は定着装置8へ搬送され、定着装置8のヒートローラ8aおよびバックアップローラ8bによる加熱と圧力によってトナーが溶かされ、画像GがMシート22の接着層22b上に定着される。
このようにして、図2(b)に示す接着層22b上に画像Gを転写、定着させたMシート22が形成される。
そして、所定の加圧時間の経過後にアイロン26を上昇させ、Mシート22が冷却される前に台紙22aを接着層22bから剥がし取る。
この1次アイロン転写工程におけるアイロン転写条件は、転写温度140℃、加圧時間45秒、加圧力314kPaである。
これにより、図4(b)に示すように、接着層22bにより画像Gがアイロン転写されたTシャツ21が形成される。
なお、1次および2次アイロン転写工程におけるアイロン転写条件は、The Magic Touch社が指定した、濃淡色布地用転写紙WoW7.8MシートおよびTシートの標準転写条件である。
評価試験は、1次アイロン転写工程における転写温度を120℃から190℃まで10℃毎に上昇させてMシート22からTシート23へ画像Gを転写し、2次アイロン転写工程は上記した標準転写条件でTシート23からTシャツ21へ画像Gを転写することにより実施した。
また、蛍光トナー粘度ηは、各転写温度における粘度を、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製のHhybrid rheometer DISCOVERY HR−2を用いて測定した値である。
試験に用いた蛍光トナー粘度ηの測定値とトナー残りの評価結果を図5に、蛍光トナー粘度ηによるトナー残りレベルを図6に示す。
品質としてはレベル8であっても一定の水準を満たしているといえるが、トナー残りを解消したとはいえないため、本実施例ではトナー残りがレベル10となる蛍光トナー粘度ηを求めた。
これは、蛍光顔料が結晶構造を有していることを示しており、ガラス転移温度が80℃〜85℃であることから、蛍光顔料を含有させたトナーは硬くなる性質を有しており、図11に示すように、蛍光顔料を含有する蛍光トナーは、通常顔料を含有する通常トナーに比べてトナー粘度ηが高くなる。
重量平均分子量とは、トナーの分子量を測定し、その平均値を算出した値である。
また、ゲル分率とは、結着樹脂に含まれる架橋した高分子の割合のことであり、ゲル分率が高いと、同じ分子量の高分子よりも架橋しているためトナー粘度ηが高くなる。
試験に用いた供試品のトナー物性の測定結果と、トナー残りおよび白点抜けの評価結果を図12に示す。
図13から分かるように、重量平均分子量が小さくなるほど140℃蛍光トナー粘度ηが低くなることが分かる。
図14にゲル分率と、140℃蛍光トナー粘度ηとの関係を示す。
図14から分かるように、ゲル分率が小さくなるほど140℃蛍光トナー粘度ηが低くなることが分かる。
なお、ゲル分率の調整は、結着樹脂の混練強度を高めるとゲル分が減少し、結着樹脂の重合反応時間を長くするとゲル分が増加するため、これらを適宜変更して調整する。
図15から分かるように、トナー残りをレベル10とするためには、蛍光トナー付着量を0.30mg/cm2以上にする必要がある。
図16にMシート22への蛍光トナー付着量の、白点抜けに対する依存性を示す。
図16から分かるように、白点抜けを品質水準のレベル6以上とするためには、蛍光トナー付着量を0.45mg/cm2以下にする必要がある。
更に、蛍光トナー粘度ηを上記の範囲とした蛍光トナーのMシート22への付着量を、0.30mg/cm2以上、0.45mg/cm2以下とすることによって、トナー残りを解消し、かつ白点抜けを品質水準以上とするTシャツ21への画像印刷を行うことができる。
また、上記実施例においては、現像装置4は4つとして説明したが、1以上3以下、または5以上であってもよい。
1a 装置本体
2 給紙部
3 排紙部
4、4c、4m、4y、4k 現像装置
5 画像形成部
6 給紙ローラ
7 搬送ベルト
7a 駆動プーリ
7b 従動プーリ
8 定着装置
8a ヒートローラ
8b バックアップローラ
9 排出ローラ
11 感光体ドラム
12 帯電ローラ
13 現像ローラ
14 供給ローラ
16 トナーカートリッジ
17 露光ヘッド
18 転写ローラ
Claims (3)
- 蛍光剤を含有する現像剤を用いて媒体に印刷を行う画像形成装置であって、
前記現像剤の重量平均分子量を、0超、10995以下とし、前記現像剤のゲル分率を、0%超、8.1%以下として、
前記現像剤の140℃における粘度を、1011Pa・s以上、1921Pa・s以下としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記現像剤により印刷した印刷画像の可視光における励起波長が、539.0nm以上、563.0nm以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、
前記現像剤の前記媒体への現像剤付着量を、0.30mg/cm2以上、0.45mg/cm2以下としたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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