JP2017102343A - トナー、トナー収容ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

トナー、トナー収容ユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線照射により可視光下で視認可能であり、可視光下において不可視画像を形成でき、セキュリティ性と利便性に優れた不可視画像を形成できるトナーの提供。【解決手段】少なくとも結着樹脂、透明蛍光剤、及び近赤外線吸収剤を含有するトナーであって、前記透明蛍光剤が紫外光を吸収して500nm〜650nmの範囲に蛍光ピークを持つことを特徴とするトナーである。【選択図】なし

Description

本発明は、トナー、並びに該トナーを用いたトナー収容ユニット、及び画像形成装置に関する。
近年、著作権保護や、偽造防止などのセキュリティ強化を目的として、印刷物上に可視光域で不可視な情報を埋め込む技術が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
不可視な情報としては、1次元のバーコードや2次元のバーコード等のコードパターンが挙げられる。これらの不可視なコードパターンの形成には、赤外線吸収剤が利用されている(例えば、特許文献2参照)。
オンデマンドに印刷可能な機械であれば、個々の文書に個別のID番号を付与することが容易であるため、不可視情報の形成には電子写真方式が好んで用いられている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特許文献3では、赤外線吸収材料と同色系の赤外線反射材料を並列または重ねて、赤外線吸収材料のみを判別できなくする技術が開示されている。この方法では、赤外線吸収材料で作られた像が、単独では肉眼ではっきりと認識されることになるため、不可視情報を埋め込む位置が限定されてしまう。
特許文献4では、近赤外線吸収剤と蛍光増白剤とを有する電子写真用トナーにより不可視情報を付与する技術が開示されている。この方法では、不可視情報がどこにあるかわからないため、セキュリティ性は高いが、不可視情報を読み取ることが困難なため実用性が悪い。
本発明は、紫外線照射により可視光下で視認可能であり、可視光下において不可視画像を形成でき、セキュリティ性と利便性に優れた不可視画像を形成できるトナーの提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、透明蛍光剤、及び近赤外線吸収剤を含有するトナーであって、前記透明蛍光剤が紫外光を吸収して500nm〜650nmの範囲に蛍光ピークを持つことを特徴とする。
本発明によると、紫外線照射により可視光下で視認可能であり、可視光下において不可視画像を形成でき、セキュリティ性と利便性に優れた不可視画像を形成できるトナーを提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
(トナー)
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂と、透明蛍光剤と、近赤外線吸収剤とを含有する。
本発明に係る電子写真用トナー(「トナー」ともいう)は、少なくとも結着樹脂と、透明蛍光剤と、近赤外線吸収剤とを含有し、更に必要に応じて、離型剤、その他の成分を含有する。
<透明蛍光剤>
前記透明蛍光剤としては、可視光域で不可視であり、紫外光を吸収して500nm〜650nmの範囲に蛍光ピークを示す材料であれば、特に限定されず、有機材料でも無機材料でも使用可能である。
市販されている印刷用紙には視覚的な白さを上げるために、350nm〜450nmの範囲に蛍光ピークを示す蛍光増白剤を含むものがあるため、視認性を得るために前記透明蛍光剤の蛍光ピークは500nm〜650nmの範囲である。
前記透明蛍光剤の具体例としては、無機蛍光顔料、例えば、タングステン酸カルシウム、ヒ酸マグネシウムカルシウム、ケイ酸バリウム、リン酸カルシウム、及びリン酸カルシウム亜鉛等のアルカリ土類金属のタングステン酸塩、ヒ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩;有機蛍光顔料、例えば、2,5,チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3ベンゾキサゾール)、4,4’−ビス(ベンゾオキサゾール−2−ルイス)スチルベン;有機蛍光染料、例えば、4,4’−ビス(4−フェニル−1,2,3−トリアゾール−2−イル)スチルベン−2’,2’−ジスルホン酸ナトリウム、3−フェニル−7−(4−メチル−5−フェニル−1,2,3−トリアゾール−2−イル)クマリン、3−フェニル−7−(2H−ナフト[1,2−d]−トリアゾール−2−イル)クマリン、1−(4−アシドスルホニルフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−2−ピラゾリン等のクマリン誘導体、ナフタールイミド誘導体、スチルベン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンジジン誘導体、オキサジノン誘導体等が挙げられる。耐光性の観点より、蛍光染料より蛍光顔料が好ましく、中でもオキサジノン誘導体がより好ましい。
前記透明蛍光剤の分散径は、150nm〜300nmが好ましく、200nm〜250nmがより好ましい。該分散径が150nm以上であれば、耐光性が低くなり、紫外線照射時に視認できる効果を長期間付与することができないという問題を防止することができる。該分散径が300nm以下であれば、発光強度が弱くなり、紫外線照射時の視認性が低下し、また、トナーとした際に定着性が安定しないという問題を防止することができる。
なお、本発明において、透明蛍光剤の分散径とは、トナー中に分散している個々の透明蛍光剤の平均粒径を意味する。この平均分散径は、ウルトラミクロトーム(Leica製、EM UC7)によりトナーの切片試料を作製し、極低加速電圧走査型電子顕微鏡(ULV−SEM)(ZEISS製、ULTRA55)観察により、トナー中に分散している1,000個の粒子の断面積より求める。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出し、個数平均を求めることで平均分散径を得ることができる。
<近赤外線吸収剤>
前記近赤外吸収剤であれば、特に限定されず、有機材料でも無機材料でも使用可能である。
前記近赤外吸収剤の吸収ピークは、800nm〜1200nmの範囲にあることが好ましく、900nm〜1100nmの範囲にあることがより好ましい。吸収ピークが800nm以上であれば、スペクトルの裾が可視光域にかかってくることにより可視光下での不可視性が悪くなるという問題を防止することができる。また、吸収ピークが1200nm以下であれば、一般的な赤外線吸収検出器の感度が悪くなるという問題を防止できる。
前記近赤外吸収剤の分散径は、100nm以下が好ましく、60nm以下がより好ましい。該分散径が100nm以下であれば、赤外線の吸収が弱くなり、赤外線吸収検出器の感度が悪くなるという問題を防止できる。また、赤外線吸収剤自体の僅かな着色が強くなり、可視光下での不可視性が悪くなるという問題も防止できる。
なお、本発明において、近赤外吸収剤の分散径とは、トナー中に分散している個々の近赤外吸収剤の平均粒径を意味する。この平均分散径は、ウルトラミクロトーム(Leica製、EM UC7)によりトナーの切片試料を作製し、極低加速電圧走査型電子顕微鏡(ULV−SEM)(ZEISS製、ULTRA55)観察により、トナー中に分散している1,000個の粒子の断面積より求める。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出し、個数平均を求めることで平均分散径を得ることができる。
<結着樹脂>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜従来公知の材料を用いることができるが、例えば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合及び懸濁重合のいずれも利用できる。
<その他のトナー構成成分>
その他の成分としては、例えば、離型剤、帯電制御剤、外添剤などが挙げられる。例えば、定着性を調整する離型剤や、帯電性を調整する帯電制御剤等の内部添加剤を可視光下での視認性に影響を与えない範囲で含有することができる。
<<離型剤>>
離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス;フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス;蜜ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類;ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸、その金属塩及びアミド;合成エステルワックス;並びにこれらの各種変性ワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<帯電制御剤>>
帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、ホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類、有機金属錯体、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体、第四級アンモニウム塩、サリチル酸金属化合物などが挙げられる。他にも、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ又はポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<外添剤>>
本発明のトナーは、トナー粒子に流動性、現像性、帯電性、クリーニング性等を付与するための外添剤として無機微粒子を使用することができる。
外添剤としての無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<トナーの製造方法>
本発明のトナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕法や重合法などが挙げられるが、マスターバッチ法によって前記透明蛍光剤や前記近赤外吸収剤の粒径を制御することが好ましい。
前記粉砕法は、少なくとも溶融混練工程、粉砕工程を含み、更に必要に応じて、冷却工程、分級工程等のその他の工程を含む。即ち、トナー材料を乾式混合し、混練機にて溶融混練し、粉砕して粉砕トナーを得る方法である。
前記重合法としては、特に制限はなく、従来公知のから目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶解懸濁法、懸濁重合法、乳化凝集法、エステル伸長法などが挙げられる。
<<粉砕法>>
前記溶融混練工程は、上述のトナー材料を混合した混合物を溶融混練する工程である。前記溶融混練工程で用いる溶融混練機としては、例えば、一軸の連続混練機、二軸の連続混練機、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。具体的には、神戸製鋼所社製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダーなどが好適に用いられる。溶融混練は、バインダー樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、前記軟化点より高温であるほど切断が激しく、低温であるほど分散が進まないことがある。
前記粉砕工程は、前記溶融混練工程で得られた混練物を粉砕する工程である。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級工程は、前記粉砕工程にて得られた粉砕物を分級する工程であり、トナーを所定粒径の粒子に調整することができる。分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中にて分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
トナーの流動性、保存性、現像性、及び転写性を高めるため、上記のようにして製造されたトナー(トナー母体粒子)に疎水性シリカ微粉末等の外添剤を添加混合する外添剤混合工程を更に含んでもよい。
(現像剤)
本発明のトナーは、一成分系現像剤または二成分系現像剤として用いることができる。
本発明のトナーを二成分系現像剤に用いる場合には、本発明のトナーと、磁性粒子からなるキャリア(以下磁性キャリアとも記す)とを混合して用いればよい。現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1質量部〜15質量部が好ましい。
磁性キャリアとしては、粒子径20μm〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
磁性キャリアの被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。
また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μm以下であれば、電気抵抗の制御が容易となる。
なお、本発明のトナーは上記のごとくキャリアを使用しない一成分系現像剤(磁性トナーあるいは非磁性トナー)としても用いることができる。
(トナー収容ユニット)
本発明におけるトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、トナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジが挙げられる。
トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも静電潜像担持体(像担持体ともいう)と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段のから選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
本発明のトナー収容ユニットを、画像形成装置に装着して画像形成することで、紫外線照射により可視光下で視認可能であるが、画像情報は読み取れず、可視光下において、セキュリティ性と利便性に優れた不可視画像を形成することができる前記トナーの特徴を活かした画像形成を行うことができる。
(画像形成装置、及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明に関する画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
本発明の画像形成装置は、より好ましくは、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する、トナーを備える現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含む。
また、本発明の画像形成方法は、より好ましくは、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含む。
前記現像手段、及び前記現像工程において、前記トナーが使用される。好ましくは、前記トナーを含有し、更に必要に応じて、キャリアなどのその他の成分が含有された現像剤を用いることにより、前記トナー像を形成するとよい。
前記トナー像により形成された画像情報は、可視光下においては読み取れない。このような不可視画像は、例えば赤外域において、電荷結合素子(CCD)等の読み取り装置により読み取ることができる。
本発明において、「不可視画像」とは、可視域において、目視により画像情報を認識することができない画像をいう。一方、「可視画像」とは、可視域において、目視により画像情報を認識できる画像をいう。
尚、本発明において、「視認可能」とは、紫外線照射により発せられた蛍光色を目視できることをいう。
次に、本発明のトナーを用い、電子写真法により不可視画像を形成する画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置としては、本発明の前記トナーを使用していれば、不可視画像のみ形成する画像形成装置の態様だけでなく、不可視画像と共に可視画像を同時に形成する画像形成装置の態様も含むものである。
具体的には、本発明の画像形成装置の一の態様として、不可視画像と共に可視画像を同時に形成する画像形成装置について図1を参照しながら説明する。
図1に示すカラー画像形成装置100Aは、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム10(以下「感光体10」と称することがある)と、前記帯電手段としての帯電ローラ20と、前記露光手段としての露光装置30と、前記現像手段としての現像器40と、中間転写体50と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置60と、前記除電手段としての除電ランプ70とを備える。
中間転写体50は、無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ51によって、矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加可能な転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体50の近傍には、クリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。また、中間転写体50の近傍には、記録媒体としての転写紙95に現像像(トナー画像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ80が、中間転写体50に対向して配置されている。中間転写体50の周囲には、中間転写体50上のトナー画像に電荷を付与するためのコロナ帯電器58が、該中間転写体50の回転方向において、感光体10と中間転写体50との接触部と、中間転写体50と転写紙95との接触部との間に配置されている。
現像器40は、前記現像剤担持体としての現像ベルト41と、現像ベルト41の周囲に併設したブラック(Bk)現像ユニット45K、イエロー(Y)現像ユニット45Y、マゼンタ(M)現像ユニット45M、シアン(C)現像ユニット45C、及び本発明のトナーを含有する不可視用(I)現像ユニット45Iとから構成されている。なお、ブラック現像ユニット45Kは、現像剤収容部42Kと現像剤供給ローラ43Kと現像ローラ44Kとを備えている。イエロー現像ユニット45Yは、現像剤収容部42Yと現像剤供給ローラ43Yと現像ローラ44Yとを備えている。マゼンタ現像ユニット45Mは、現像剤収容部42Mと現像剤供給ローラ43Mと現像ローラ44Mとを備えている。シアン現像ユニット45Cは、現像剤収容部42Cと現像剤供給ローラ43Cと現像ローラ44Cとを備えている。不可視用現像ユニット45Iは、現像剤収容部42Iと現像剤供給ローラ43Iと現像ローラ44Iとを備えている。また、現像ベルト41は、無端ベルトであり、複数のベルトローラに回転可能に張架され、一部が静電潜像担持体10と接触している。
以下、画像形成方法の具体的な態様について説明する。
画像処理部(以下、「IPU」という)に送られた画像データは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)、I(不可視用)の5種(5色)の各画像信号を作成する。
次に画像処理部でY、M、C、K、Iの各画像信号は、書き込み部へ伝達される。上記書き込み部はY、M、C、K、I用の5つのレーザービームをそれぞれ変調・走査して、帯電部によって感光体ドラム上を帯電した後に順次各感光体ドラム上に、静電潜像を作る。ここでは、例えば第1の感光体ドラムがKに、第2の感光体ドラムがYに、第3の感光体ドラムがMに、第4の感光体ドラムがCに、第5の感光体ドラムI(不可視用)に対応している。
次に、現像付着手段としての現像ユニットによって各種(各色)のトナー像が上記感光体ドラム上に作られる。また、給紙部によって給紙された転写紙は、転写ベルト上を搬送され、転写チャージャによって順次に上記感光体ドラム上のトナー像が転写紙上に転写される。
この転写工程終了後、上記転写紙は定着ユニットに搬送されて、この定着ユニットで、上記転写されたトナー像は転写紙上に定着される。
転写工程終了後、上記感光体ドラム上に残留したトナーは、クリーニング部によって除去される。
(印刷物)
前記トナーを用いた前記画像形成方法により、耐光性、可視光下での不可視性、赤外線読み取り性に優れたバーコードが形成された印刷物を得ることができる。
本発明のトナーは、可視光下での不可視性、赤外線読み取り性に優れるため、例えば、イエロー、シアン、マゼンタ等の有彩色の絵柄(可視画像)に、本発明のトナーによるバーコード(不可視画像)を重ねて印刷することで、可視光下では、バーコードが印刷されていることに気づかず、バーコードの不可視性の高い印刷物が得られる。この印刷物に、ブラックライトを照射するとバーコードの印字位置を特定でき、バーコードリーダーで正確に読み取ることができる。
また本発明のトナーは、耐光性に優れるため、チケット等に印字した場合でも長期間にわって、上述したバーコードの機能を維持することが可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を、「部」は、「質量部」を表す。
(マスターバッチ1の製造例)
近赤外線吸収剤(IR−910、日本触媒社製、吸収ピーク波長960nm)5部、ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)95部を、更には水30部を加え、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて160℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、マスターバッチ1を得た。
(トナー1の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ1 10部
透明蛍光剤(Cartax CXDP、クラリアント株式会社製、
蛍光ピーク528nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を、へンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製、FM20B)を用いて予備混合した後、一軸混練機(Buss製、コニーダ混練機)で100℃〜130℃の温度で溶融、混練した。得られた混練物は室温まで冷却後、ロートプレックスにて200μm〜300μmに粗粉砕した。次いで、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、100AFG)を用いて、重量平均粒径が6.2±0.3μmとなるように粉砕エアー圧を適宜調整しながら微粉砕した後、気流分級機(株式会社マツボー製、EJ−LABO)で、重量平均粒径が7.0±0.2μm、重量平均粒径/個数平均粒径の比が1.20以下となるようにルーバー開度を適宜調整しながら分級し、トナー母体粒子を得た。次いで、トナー母体粒子100部に対し、添加剤(HDK−2000、クラリアント株式会社製)1.0部及び(H05TD、クラリアント株式会社製)1.0部をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、蛍光剤分散径が330nm、近赤外線吸収剤分散径が120nmのトナー1を製造した。
(マスターバッチ2の製造例)
近赤外線吸収剤(IR−910、日本触媒社製、吸収ピーク波長960nm)5部、ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)95部を、更には水30部を加え、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて160℃で60分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、マスターバッチ2を得た。
(トナー2の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ2 10部
透明蛍光剤(Cartax CXDP、クラリアント株式会社製、
蛍光ピーク528nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使う以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が280nm、近赤外線吸収剤分散径が80nmのトナー2を製造した。
(マスターバッチ3の製造例)
近赤外線吸収剤(IR−910、日本触媒社製、吸収ピーク波長960nm)5部、ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)95部を、更には水30部を加え、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて160℃で120分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、マスターバッチ3を得た。
(トナー3の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ3 10部
透明蛍光剤(Cartax CXDP、クラリアント株式会社製、
蛍光ピーク528nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使う以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が230nm、近赤外線吸収剤分散径が50nmのトナー3を製造した。
(マスターバッチ4の製造例)
近赤外線吸収剤(YKR−3080、山本化成社製、吸収ピーク波長1010nm)5部、ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)95部を、更には水30部を加え、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて160℃で60分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、マスターバッチ4を得た。
(トナー4の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ4 10部
透明蛍光剤(Cartax CXDP、クラリアント株式会社製、
蛍光ピーク528nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使う以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が170nm、近赤外線吸収剤分散径が80nmのトナー4を製造した。
(トナー5の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ2 10部
透明蛍光剤(Cartax CXDP、クラリアント株式会社製、
蛍光ピーク528nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使い、一軸混練機で80〜90度の温度で溶融、混練した以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が130nm、近赤外線吸収剤分散径が70nmのトナー5を製造した。
(トナー6の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ3 10部
透明蛍光剤(MLCB−13、シンロイヒ株式会社製、
蛍光ピーク620nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使い、一軸混練機で80〜90度の温度で溶融、混練した以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が100nm、近赤外線吸収剤分散径が50nmのトナー6を製造した。
なお、上記透明蛍光剤は予め乾燥させ、分散媒を除去した粉体の状態で使用した。
(トナー7の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
77部
マスターバッチ2 10部
透明蛍光剤(UVITEX OB、BASFジャパン社製
蛍光ピーク435nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使う以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が230nm、近赤外線吸収剤分散径が80nmのトナー7を製造した。
(トナー8の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
84部
マスターバッチ2 10部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を、使う以外はトナー1と同様にして、近赤外線吸収剤分散径が80nmのトナー8を製造した。
(トナー9の製造例)
ポリエステル樹脂(Mw8,100、Mn2,500)
87部
透明蛍光剤(Cartax CXDP、クラリアント株式会社製
蛍光ピーク528nm) 7部
モノエステルワックス(mp70.5℃) 6部
上記のトナー原材料を使う以外はトナー1と同様にして、蛍光剤分散径が280nmのトナー9を製造した。
(二成分現像剤の製造例)
<キャリアの作製>
シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコ−ン) 100部
トルエン 100部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 5部
カーボンブラック 10部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、コート層形成液を調製した。このコート層形成液を、芯材として重量平均粒径が35μmのMnフェライト粒子を用いて、芯材表面において平均膜厚が0.20μmになるように、流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各70℃に制御して塗布・乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリアAを得た。
<二成分現像剤の作製>
上記で作製したトナー1とキャリアAとを、ターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで5分間均一混合し帯電させ、二成分現像剤1を作製した。トナーとキャリアの混合比率は、評価機の初期現像剤のトナー濃度:4質量%に合わせて混合した。トナー1をそれぞれ上記で作製したトナー2〜トナー9に変えた他は二成分現像剤1と同様にして、二成分現像剤2〜二成分現像剤9を得た。
(実施例1)
上記で作製したトナー1を用いた二成分現像剤1を用いて下記の評価を実施した。
<紫外線照射時の視認性>
各現像剤を株式会社リコー製デジタルフルカラー複合機Imagio Neo C600改造機(線速が320mm/sec)を用いて、付着量0.4mg/cmとなるように4cm角ベタ画像を形成し、定着温度160℃、NIP幅15mmで定着した後、紫外線照射下で画像の蛍光による視認性を目視で評価した。
このとき評価に用いた用紙はmondi製COTED glossy紙135g/mを使用した。
〔評価基準〕
◎:数メートルの距離から認識できるレベル
○:数十センチメートルの距離から認識できるレベル
△:間近で見て認識できるレベル
×:認識できないレベル
<耐光性>
各現像剤を株式会社リコー製デジタルフルカラー複合機Imagio Neo C600改造機(線速が320mm/sec)を用いて、付着量0.4mg/cmとなるように4cm角ベタ画像を形成し、定着温度160℃、NIP幅15mmで定着した後、フェード・メーター48時間照射により紫外線照射した。フェード・メーターによる紫外線照射前後の、紫外線照射下で画像の蛍光による視認性発光の変化の程度を目視評価した。
このとき評価に用いた用紙はmondi製COTED glossy紙135g/mを使用した。
〔評価基準〕
◎:発光の変化は見受けられないレベル
○:多少発光が低下しているが、気にならないレベル
△:かなり発光が低下しているが、認識はできるレベル
−:著しく発光が低下しており、認識できないレベル
<可視光下での不可視性>
各現像剤をリコー製デジタルフルカラー複合機Imagio Neo C600改造機(線速が320mm/sec)を用いて、付着量0.4mg/cmとなるように4cm角ベタ画像を形成し、定着温度160℃、NIP幅15mmで定着した後、不可視性を目視評価した。
このとき評価に用いた用紙はmondi製COTED glossy紙135g/mを使用した。
〔評価基準〕
◎:画像を認識できないレベル
○:数十センチメートルの距離で画像を認識できないレベル
△:数メートルの距離で画像を認識できないレベル
<赤外線読み取り性>
各現像剤を株式会社リコー製デジタルフルカラー複合機Imagio Neo C600改造機(線速が320mm/sec)を用いて、付着量0.4mg/cmとなるようにバーコード画像を形成し、定着温度160℃、NIP幅15mmで定着した後、バーコードリーダー(THLS−6000&TBR−6000、東研社製)と、光源として赤外発光ダイオード(GL480、シャープ社製、発光ピーク波長950nm)を、受光部としてフォトダイオード(PD413PI、シャープ社製、検出ピーク波長960nm)を用いて、読み取り試験を行った。
〔評価基準〕
◎:10回読み取り試験を行い、10回の読み込み可能
○:10回読み取り試験を行い、8回〜9回の読み込み可能
△:10回読み取り試験を行い、5回〜7回の読み込み可能
×:読み取れない
実施例1で使用したトナー1における特性を下記表1に示す。また、実施例1の評価結果を下記表2に示す。
(実施例2〜実施例6)
実施例1において、トナー1をトナー2〜トナー6にそれぞれ変えた他は実施例1と同様にして、実施例2〜実施例6について評価した。実施例2〜実施例6で使用したトナー2〜トナー6における特性を下記表1に示す。また、実施例2〜実施例6の評価結果を下記表2に示す。
(比較例1〜比較例3)
実施例1において、トナー1をトナー7〜トナー9にそれぞれ変えた他は実施例1と同様にして、比較例1〜比較例3について評価した。比較例1〜比較例3で使用したトナー7〜トナー9における特性を下記表1に示す。また、比較例1〜比較例3の評価結果を下記表2に示す。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1>少なくとも結着樹脂、透明蛍光剤、及び近赤外線吸収剤を含有するトナーであって、前記透明蛍光剤が紫外光を吸収して500nm〜650nmの範囲に蛍光ピークを持つことを特徴とするトナーである。
<2>前記透明蛍光剤の分散径が150nm〜300nmであり、前記近赤外線吸収剤の分散径が100nm以下である前記<1>に記載のトナーである。
<3>前記透明蛍光剤の分散径が200nm〜250nmであり、前記近赤外線吸収剤の分散径が60nm以下である前記<2>に記載のトナーである。
<4>前記透明蛍光剤がオキサジノン誘導体である前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5>前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーを収容した、トナー収容ユニットである。
<6>可視画像と、請求項1から4のいずれかに記載のトナーによって形成された不可視画像とが重ねて印刷された印刷物である。
<7>静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する、トナーを備える現像手段と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含み、
前記トナーが、前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
<8>静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含み、
前記トナーが、前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナー、前記<5>に記載のトナー収容ユニット、前記<6>に記載の印刷物、前記<7>に記載の画像形成装置、前記<8>に記載の画像形成方法によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開平1−225978号公報 特許4715691号公報 特開平6−171198号公報 特許4305203号公報

Claims (8)

  1. 少なくとも結着樹脂、透明蛍光剤、及び近赤外線吸収剤を含有するトナーであって、前記透明蛍光剤が紫外光を吸収して500nm〜650nmの範囲に蛍光ピークを持つことを特徴とするトナー。
  2. 前記透明蛍光剤の分散径が150nm〜300nmであり、前記近赤外線吸収剤の分散径が100nm以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記透明蛍光剤の分散径が200nm〜250nmであり、前記近赤外線吸収剤の分散径が60nm以下である請求項2に記載のトナー。
  4. 前記透明蛍光剤がオキサジノン誘導体である請求項1から3のいずれかに記載のトナー。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のトナーを収容した、トナー収容ユニット。
  6. 可視画像と、請求項1から4のいずれかに記載のトナーによって形成された不可視画像とが重ねて印刷された印刷物。
  7. 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する、トナーを備える現像手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含み、
    前記トナーが、請求項1から4のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含み、
    前記トナーが、請求項1から4のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
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