JP2005249968A - 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及びそれらを用いた画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不可視画像と共に形成された可視画像の画質を損なうことなく、また、可視画像形成領域に関係なく任意の領域に不可視画像を形成可能とする。
【解決手段】赤外線吸収材料を含有する電子写真用トナーにおいて、赤外線吸収材料の体積平均粒子径は100nm以下であって、体積平均粒度分布GSDvが1.4以下であり、前記赤外線吸収材料は、溶液中に分散させレーザーを照射することによって粒子を微細化させるレーザーアブレーション法により得られるものである。また、上記電子写真用トナーとキャリアとからなる電子写真用現像剤を用いる。
【選択図】なし
【解決手段】赤外線吸収材料を含有する電子写真用トナーにおいて、赤外線吸収材料の体積平均粒子径は100nm以下であって、体積平均粒度分布GSDvが1.4以下であり、前記赤外線吸収材料は、溶液中に分散させレーザーを照射することによって粒子を微細化させるレーザーアブレーション法により得られるものである。また、上記電子写真用トナーとキャリアとからなる電子写真用現像剤を用いる。
【選択図】なし
Description
本発明は、記録用紙等の画像出力媒体表面に可視画像および可視画像と共に不可視画像を形成する際に、好適に用いることができる電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及びそれを用いた画像形成方法に関する。
従来より、画像中に付加情報を重畳して埋め込む付加データ埋め込み技術がある。近年、この付加データ埋め込み技術を、静止画像等のデジタル著作物の著作権保護、不正コピー防止に利用する動きが活発になってきている。
付加データ埋め込み技術をデジタル著作物に利用する場合、著作権IDやユーザーID等の付加データを、視覚的に目立たないように埋め込んだ画像データを流通させる。有価証券等の偽造を防止するために、様々な対策がカラー画像形成装置に盛り込まれている。その手法の一つとして、コピーやプリントアウトに使用した画像形成装置を特定するために、画像上に目視で認識しずらい画像形成装置固有の記号を一定の変調量で画像情報に重畳させる技術がある。
この技術を用いた場合は、仮に、その画像形成装置を用いて有価証券の偽造が行われても、この偽造物の画像を、特定の波長域が抽出可能な読み取り装置により読み取って上記画像形成装置固有の記号を判読することができる。従って、この記号の判読により偽造に使われた画像形成装置を特定できるため、偽造者を追跡するための有効な手がかりが得られる。
しかしながら、上記技術においては、画像形成装置の階調特性によっては、低濃度域で画像形成装置特有の記号を重畳しても、それが画像濃度に反映されずに判読不可になったり、階調が硬調な濃度域では、重畳した画像形成装置固有の記号が目視で容易に認識されたりするという問題があった。
このような事情から、視覚的に目立たないように付加情報を埋め込む技術として、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4に記載された技術が知られている。
特許文献5に記載された技術は、潜像担持体に画像情報に応じた静電潜像を形成し、この静電潜像を、該静電潜像と逆極性でかつ透明度の高い絶縁性トナーにより現像して不可視トナー像を形成し、該不可視トナー像を転写材に転写・定着させて不可視画像を形成するものである。このようにして得られた不可視画像の顕像化は、転写材上の絶縁性トナー部のみを帯電させ、有色トナーにより現像することで行われる。
特許文献2に記載された技術は、画像形成方式の異なるパターン形成装置を別個に備え、450nm以下、650nm以上の波長領域で、分光反射特性のピークを持つ記録材料を用いて、所定のパターンを記録するものである。
特許文献3及び特許文献4に記載された技術は、電子写真方式、静電記録方式又はインクジェット記録方式により、基体上に赤外線吸収性色素からなる着色領域と赤外線反射色素からなる着色領域とを並列又は重ねて形成し、着色領域の少なくとも一方が文字、数字、記号、模様などの画像であり、かつ上記2種の着色領域が肉眼で実質的に判別不能又は判別困難となるよう画像を記録するものである。
また、特許文献6にも、上記と同じコンセプトの画像形成方法が記載されているが、電子写真用トナーに関しては、具体的に詳しくはふれられていない。
一方、近赤外光を吸収する材料を用いて不可視画像を形成するための画像形成材料としては、例えば特許文献7,8に示されるようなイッテルビウムなどの希土類金属を含有する材料を利用する方法が、また特許文献9や、特許文献10では、銅リン酸結晶化ガラスを含有する赤外線吸収材料を利用する等無機の材料による方法が提案されている。また有機材料では特許文献11に示されるようなアミニウム化合物や、特許文献12に示されるようなクロコニウム色素が、特許文献13では、750〜1100nmに分光吸収極大波長を有し、かつ650nmにおける吸光度が、該分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である赤外線吸収材料を含有することを特徴とする有機材料が提案されている。
一方、可視画像を得る電子写真法として、光導電性絶縁体(例えば、感光体ドラムなど)上に一様な静電荷を与え、様々な手段により上記光導電性絶縁体上に光像を照射することによって静電潜像を形成し、次いで、上記潜像をトナーを用いて現像可視化し、紙などの記録媒体にトナー粉像を転写した後に定着させ、印刷物を得る方法が一般的である。
上記定着における工程で、記録媒体上のトナーは、加圧、加熱、溶剤蒸気赤外線等により溶融されて、記録媒体に固着される。ここで、トナー粉像に強力な赤外線などを照射してトナーを溶融させる光定着方式が近年、下記の理由により注目を集めている。すなわち、(1)非接触定着であるため、定着過程で画像のにじみ、チリなどが発生せず、解像度を劣化させない、(2)装置電源投入後の待ち時間がほとんどなく、クイックスタートが可能である、(3)システムダウンにより定着期内に記録紙が詰まっても発火するおそれがない、(4)のり付き紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙など、記録紙の材質や厚さに関係なく定着が可能である。特に、現在、光定着方式において最も一般的な方法は、光源にキセノンフラッシュランプの赤外線を使用するフラッシュ定着法である。
上記光定着方式による電子写真法でも、定着部における定着不良、例えば用紙の折り曲げや、擦り等により、定着像が用紙から剥離し、画質の劣化を招くことを防止する必要が有り、トナーが記録媒体に強固に定着することが求められる。
このため、フラッシュ定着方法では、トナーの赤外線吸収能を向上させ、フラッシュ光を受けてトナーが十分に溶けることが求められる。ここで、黒色トナーの場合、色材に用いられるカーボンが広い波長に亘る光吸収性を示すため、トナーの赤外線吸収能向上は比較的容易である。しかしながら、近年、出力画像のカラー化が求められるようになっており、カラートナーは黒色トナーに比べ赤外線吸収効率が低いため、定着不良を生じやすい。
そこで、特許文献14には、カラートナーに各種赤外線吸収剤を添加することが提案されている。
しかしながら、上記公報に記載された従来技術においては、次のような問題があった。
すなわち、上記特許文献1に記載の技術では、不可視画像である付加情報を読み取るにあたって、画像の不可視トナー部のみに有色のトナーを現像して顕像化するため、一旦、顕像化してしまうと文書が変質してしまう。そのため、顕像化した以降は、不可視である付加情報を埋め込んだ文書として利用できなくなるという欠点を有している。
また、上記特許文献2に記載の技術では、記録材料の可視光領域での吸収性について何ら規定しておらず、よって付加情報を埋め込む領域の上層に、情報を視覚的に隠蔽する遮蔽層を設けることが必要となる場合がある。すなわち、付加情報を埋め込む領域や画像が限定されるという問題が発生する場合がある。通常、その目的から情報を視覚的に隠蔽するための遮蔽層は、可視光領域の波長をすべて吸収、あるいはすべて反射する必要があり、吸収する場合は黒色に、反射する場合は白色を有する層となる。そのため、可視画像が形成された領域のどこにでも、付加情報を埋め込むことができないという問題が生じる場合がある。さらに、白色を有する遮蔽層で付加情報を視覚的に隠蔽する場合は、可視画像が形成された層と、画像出力媒体表面と、の間に付加情報を埋め込む必要があり、前記遮蔽層を形成した後、新たに付加情報を追加したりすることができないという問題が生じる可能性がある。
一方、上記特許文献3,4に記載の技術では、赤外線に対する吸収性及び反射性を有する色素の可視光領域での吸収性について何ら規定していない。従って、上記特許文献2に記載の技術と同様に、付加情報を埋め込む領域や画像が限定され、新たに付加情報を追加したりすることができないという問題が生じる場合がある。
さらに、上記特許文献3に記載の技術は、目視でベタ画像に見える可視画像が形成された領域に不可視画像からなる情報を埋め込むものである。従って、画像出力媒体表面に形成された可視画像の位置に関係なく、前記画像出力媒体表面の任意の位置に不可視画像を形成させることができないという不具合がある。
また、特許文献6に記載の技術においても、前記公報に記載の技術と同様に、不可視画像を形成するトナーの可視光領域での吸収性について何ら規定しておらず、上記と同様の問題が発生する可能性がある。
このように、従来の不可視画像を形成する技術では、特に、不可視画像を形成するトナー等の記録材料に関する検討が殆どなされていなかったため、不可視画像を形成した際に、上記に列挙したような赤外光照射等により機械読み取りする場合に十分な精度が得られない問題や、不可視画像を形成する際に種々の制限が発生する等の諸問題が発生する場合があった。
一方、特許文献7,8,9,10に記載された不可視画像を形成するための無機の近赤外吸収材料に関する従来の技術では、可視領域の光を良く反射して、不可視の画像を得ることができるが、赤外域の吸収が十分でないため、トナーに大量に含有させる必要があり、場合によっては定着に悪影を与えることが起こる。また、TMAも多くする必要があり、通常の画像をその上に作成した場合には、下の不可視トナーの凹凸が、上の画像に影響を与えることがある。このように、無機材料の赤外線吸収材料では、トナーとしての使用に制限を課すことになる。ところで、特許文献11,12,13に示されるような有機材料の赤外吸収材料においては、高い赤外線吸収率のために、少量で済み、無機の材料を使用した時のような不具合や制限は生じないが、これらの特許文献では、トナーとした時の赤外線吸収材料の特性が十分に記述されていないために、これらの材料を用いたものでは、可視領域の吸収が大きくなり必ずしも不可視とは言えず、画像出力媒体表面に黄色などの色のくすみが発生してしまうことが起こる。従って、これら文献記載の技術では、有機の材料を用いて、不可視で且つ、高い赤外線吸収のトナーを得ることが困難であった。
また、フラッシュ定着式に用いるトナーにおいて、特許文献14に記載されているように単に赤外線吸収剤をトナーに添加しただけでは、トナーの溶融が十分とならず、定着性が今一歩であった。また、カラートナーとして使用される際には、赤外線吸収剤の粒径が大きい場合、カラー画像の発色が赤外線級取材の可視域の発色の影響を受けた、鮮やかな、広い色域の画像が得られにくいという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、不可視トナーでは、画像出力媒体上の色のくすみを解消でき、フラッシュ定着用のカラートナーとしては鮮やかな広色域の発色を有する電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及びそれらを用いた画像形成方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は画像出力媒体表面に、不可視画像と共に設けられた可視画像を目視した際に、該可視画像の画質を損なうことなく、赤外光照射により機械読み取り・複号化処理が長期間にわたり安定して可能で、情報が高密度に記録できる不可視画像と、前記画像出力媒体表面の可視画像が設けられた領域に関係なく、任意の領域に設けることができる不可視画像を得ることができる電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及びそれらを用いた画像形成方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、フラッシュ定着式におけるトナーの定着性をより向上させた電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及びそれらを用いた画像形成方法を提供することにある。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は以下の特徴を有する。
(1)赤外線吸収材料を含有する電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料の体積平均粒子径は100nm以下であって、体積平均粒度分布GSDvが1.4以下である、電子写真用トナーである。
(2)上記(1)に記載の電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料は、溶液中に分散させレーザーを照射することによって粒子を微細化させるレーザーアブレーション法により得られたものである電子写真用トナーである。
(3)上記(1)または(2)に記載の電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料の体積平均粒子径は、40nm以上70nm以下、体積平均粒度分布GSDvは1.3以下である、電子写真用トナーである。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1項に記載の電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料は、有機系赤外線吸収材料である電子写真用トナーである。
(5)上記(1)または(2)に記載の電子写真用トナーにおいて、前記電子写真用トナーの形状係数SF1が140以下である電子写真用トナーである。
(6)キャリアとトナーとからなる電子写真用現像剤において、前記トナーが上記(1)または(2)に記載の電子写真用トナーである電子写真用現像剤である。
(7)帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、形成されたトナー像を記録材に転写し潜像担持体より分離する転写工程と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着工程と、を有する画像形成方法において、前記現像工程において、上記(1)または(2)に記載の電子写真用トナーを用いて画像を形成する画像形成方法である。
(8)上記(7)に記載の画像形成方法において、前記現像工程において、可視画像および不可視画像が形成され、前記可視画像および不可視画像は画像出力媒体表面上に順次積層され、または、画像出力媒体表面の異なる領域に別々に形成される画像形成方法である。
(9)上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料は、900nmから1250nmの範囲に赤外線の吸収のピークを持ち、この赤外線の分子吸収係数の最大値ε(max)が5×104(10mg/1リットル)以上ある赤外線吸収材料であって、該赤外線吸収材料を10mgを有機溶剤1リットルに溶解したときの波長380nmでの吸光度Abs.(380)(10mg/1リットル) から波長780nmでの吸光度Abs.(780)(10mg/1リットル) が、いずれも赤外線吸収ピークを1としたときの0.3以下である電子写真用トナーである。
(10)赤外線吸収材料のトナーへの添加量が0.1wt%以上5wt%以下である電子写真用トナーである。
(11)画像出力媒体表面に、a)不可視画像のみが設けられ、b)不可視画像と可視画像とが順次積層されて設けられ、c)不可視画像と可視画像とが前記画像出力媒体表面の異なる領域に別々に設けられてなり、少なくともa)、b)、c)から選ばれる1つの画像を有し、a)、b)、c)の少なくともいずれかの不可視画像が2次元パターンからなる画像形成方法であって、 前記不可視画像が、(1)から(5)、(9)のいずれか1つに記載の電子写真用トナーにより形成される画像形成方法である。
(12)前記可視画像が、近赤外光領域における吸収率が5%以下である、イエロー色、マゼンタ色、シアン色の少なくともいずれかのトナーにより形成される上記(11)に記載の画像形成方法である。
本発明によれば、色のくすみのない、また、画像出力媒体表面に、不可視画像と共に設けられた可視画像を目視した際に、該可視画像の画質を損なうことなく、赤外光照射により機械読み取り・複号化処理が長期間にわたり安定して可能で、情報が高密度に記録できる不可視画像と、前記画像出力媒体表面の可視画像が設けられた領域に関係なく、任意の領域に設けることができる不可視画像と、目視した際に光沢差により認識でき、偽造抑止効果等が発揮できる不可視画像と、を得ることができる電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及びそれらを用いた画像形成方法を提供することができ、実用上極めて有用である。また、定着性が高く、鮮やかで広色域の発色を得ることができるフラッシュ定着用カラーを実現することができる。
以下に、本発明を、電子写真用トナー、電子写真用現像剤、画像形成方法、不可視画像の具体例、および、画像形成装置を用いた本発明の画像形成方法の具体例の4つに大きくわけて順に説明する。
(電子写真用トナー)
本発明は、赤外線吸収材料を含有する電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は100nm以下であって、且つ前記近赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvが1.4以下である、電子写真用トナーである。また、より好ましくは、近赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は、40nm以上70nm以下であり、近赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは、1.3以下である。
本発明は、赤外線吸収材料を含有する電子写真用トナーにおいて、前記赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は100nm以下であって、且つ前記近赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvが1.4以下である、電子写真用トナーである。また、より好ましくは、近赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は、40nm以上70nm以下であり、近赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは、1.3以下である。
体積平均粒子径が100nm以下、且つ体積平均粒度分布を1.4以下とすることによって、赤外線吸収率を増大させて、可視光にはできるだけ吸収を持たず透明性のよいトナーを提供することができる。特に、不可視画像を形成する場合には、画像出力媒体表面に、不可視トナーを用いて形成される画像と共に設けられた可視画像を目視した際に、該可視画像の画質を損なうことなく、赤外光照射により機械読み取り・複号化処理が長期間にわたり安定して可能で、情報が高密度に記録でき、前記画像出力媒体表面の可視画像が設けられた領域に関係なく、任意の領域に設けることができる、不可視トナーにより形成された画像を得ることができる。また、フラッシュトナーとした場合には、画像出力媒体表面の色のくすみがなく、また、定着性の高い画像を形成することができる。
ここで、上記体積平均粒度分布GSDvは、以下のようにして求められる。
[数1]
GSDv=(体積D84/体積D16)0.5
[数1]
GSDv=(体積D84/体積D16)0.5
ところで、体積平均粒子径D50が、100nm以下、且つ体積平均粒度分布GSDvが1.4以下の顔料粒子を得ることは、ボールミルやサンドミル、ダイノミルといった、通常よく知られる機械的な方法では、微細化の粒子径に限界があり、最近知られるようになった、溶媒中で、高圧力をかけて粒子を衝突させて微細化と溶媒中への分散を同時に行うアルチマイザーの様な装置を用いても、微細化の下限は、体積平均粒子径D50が100nm、体積平均粒度分布GSDvが1.4を下回ることはない。その為に、100nm以下の体積平均粒子径D50、且つ体積平均粒度分布GSDvが1.4以下の赤外線吸収材料を得る為には、新たな微細化の技術が不可欠である。その中の一つが、溶液に分散した粒子にレーザーを照射して、微細化するレーザーアブレーションの技術を適用することで、目的が達せられることを見いだし、本発明を完成した。
ここで、レーザーアブレーションとは、一般に、高光子密度のレーザー光が物体に照射された際に起こる物質の噴出現象をいう。
上記レーザーアブレーションにより製造した微細化粒子は、後述するように、微細化粒子をトナー中に分散してなる乳化凝集合一法により作製されるトナーに対し好適であるが、上記レーザーアブレーション法によって得られた微細化粒子を乾燥させて固体としたものを混練によりバインダー中に分散して、粉砕分級して得られるトナーに適用することもできる。
レーザーアブレーションにより微細化可能な有機化合物としては、該化合物が波長190〜3000nmの間に光吸収を示し、常温で固体の有機化合物が挙げられる。そのような有機化合物としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、ペリレンの如き芳香族炭化化合物とその誘導体;フタロシアニン、キナクリドンの如き顔料;後述する赤外線吸収材料などである。また、分散媒を選択することにより、水やアルコールに溶解性の各種色素も対象となり得る。本発明の製造方法を適用するに際し、液中に分散させる有機化合物は、合成後の粗製粉末など、任意のサイズ・形状の粉末固体で良いが、微粒子化の効率が向上するので、予め、平均粒径1〜100μmの範囲に粉砕しておくことが好ましい。
液中に有機化合物を分散させる方法としては、界面活性剤などの分散安定剤を用いることができ、その後のトナー化過程での便宜の為に様々な分散剤が使用できるところに利点がある。レーザーアブレーションにより、有機化合物の表面が活性化され、分散剤が容易に表面の分子と結合して安定した乳化層を形成しやすくなる。従って、乳化凝集合一法により水分散中で、樹脂乳化微粒子や乳化された有機物質を凝集させる方法には、このレーザーアブレーション方法は、微粒子の分散剤を選択するだけで、そのまま乳化された原料として使用できるので都合がよい。また、乳化凝集合一法により得られた粒子を粉体にして、それを樹脂バインダー中に混錬して分散させ、粉砕分級によりトナーを製造する方法にも適用は可能であるが、乳化凝集合一法では、粉体化工程を省くことかできるので、エネルギー的に効率が良く、且つ微細な粒子分布をそのままの状態で得やすい方法である。
レーザー光照射によって有機化合物の分散性を向上させることができるので、むしろ、何らかの攪拌装置を用いて、液を攪拌して達成される程度の分散状態で充分である。大量の製造の為には、レーザー照射部と保存タンクを分離してポンプで循環して使用することが好ましい。有機化合物を分散させる液体としては、例えば、水、アルコール等を用いることができるが、これは、微粒子化する有機化合物が溶解しない液体を選択して用いれば良い。ただし、ベンゼンやトルエン等、化学構造中に芳香環を有する液体に分散させた場合、例えば、248nmのエキシマーレーザーを照射すると、溶媒自身がレーザー光を吸収してしまうので、好ましくない。分散液体の選択は、微粒子化すべき有機化合物が溶解しない液体で、かつ、照射するレーザー光の波長において吸収を示さないものを選択することが望ましい。
液中に分散させた有機化合物に吸収波長のレーザー光を照射すると、該有機化合物の粉末が光を吸収し、光吸収部では急激に局所的な温度上昇が起こる。この光照射部の温度上昇は、レーザー光照射後瞬間的に起こり、一方、光照射部周辺の温度上昇は熱伝導によって起こるため、比較的大きな粉末原料を用いた場合には、光吸収部と光非吸収部で急峻な温度差が生じる。このため、粉末のレーザー光照射部とその周辺部に著しい内部応力が生じて固体粉末にクラックが発生し破砕が起こる。粉末がレーザー光の照射波長に強い吸収を有する場合には、光吸収は主として粉末の表面で起こり、光照射表面と内部に温度差が生じるので、この場合にも粉末に内部歪みが生じて破砕が進行する。破砕が進み、原料粉末が小さくなってレーザー光が粉末全体でほぼ均一に吸収される場合でも、粉末表面が周囲の溶媒によって冷却されるため、内部との間に温度分布が生じて応力が発生し、破砕が達成される。このため、従来法では達成できなかった、体積平均粒子径D50が100nm以下という小粒径が達成されるものである。また、粒子のレーザー光に対する吸収係数が大きいので、レーザー光は、粒子の表面、数十ナノメータのところまでしか到達しない。そのため、熱はその付近に限定的に発生して、あたかも表面から劈開されるよう生成する。そのために、GSDvが1.4以下という、粒度分布が狭い粒子が実現されるのである。
このように有機化合物の分散に用いる液体は、単純に分散用に用いるだけでなく、粉末の冷却、生成した微粒子の回収を容易にするほか、レーザー照射によって粉末に生じたクラックに浸透して破砕を促進する等の役割を担っている。
以上のようにレーザーアブレーション法による微細化粒子の製造方法は、レーザー光照射によって溶媒中に分散した粉末内部に急激な温度差を生じさせ、その結果、内部応力を誘起して粉末を破砕し、該有機化合物の微細化粒子を得るという方法である。従って、照射するレーザー光は、微細化する粉末内部に熱による応力を生じさせる出力を有するものであれば良い。また、過剰な光強度での照射は、有機化合物の分解、劣化を引き起こすので好ましくない。
本発明の製造方法に用いるレーザー光としては、紫外レーザー光、可視レーザー光、近赤外レーザー光及び赤外レーザー光からなる群から微粒子化する有機化合物の吸収波長に合わせて選択すればよい。紫外光レーザーとしては、例えば、エキシマーレーザー(193nm、248nm、308nm、351nm)や窒素レーザー(337nm)、YAGレーザーの3倍波及び4倍波(355nm、266nm)などが挙げられる。可視光レーザーとしては、例えば、YAGレーザーの2倍波(532nm)、Arイオンレーザー(488nm又は514nm)、その他色素レーザーなどが挙げられる。近赤外レーザー光としては、例えば、種々の半導体レーザー、チタンサファイヤレーザー、YAGレーザー、ガラスレーザー、などが挙げられる。また、これらのレーザーと光パラメトリック発振器を用いて、紫外から赤外領域における任意の波長の光を発振させて用いても良い。
レーザー光の照射時間は、数十フェムト〜数十マイクロ秒程度、更に好ましくは、1ナノから10マイクロ秒の短時間パルスレーザーを繰り返し照射することが望ましい。これよりも長時間の照射は、原料粉末に溶融や熱分解等の熱損傷を与える傾向にあるので好ましくない。
照射するレーザー光の波長によって、有機化合物粉末の表面活性深さ(すなわち、熱による応力が生じる表面からの深さ)が制御されるため、所望の微細化粒子の粒子径を得るためには、波長を選択することが望ましい。
照射するレーザー光波長の選択にあたっては、例えば、「有機化合物のUV−VIS図(第2版)(UV-VIS Atlas of Organic Compounds 2nd ed)」(VCH社、1992年発行)、「JOEMハンドブック2ダイオードレーザーに対する染料の吸収スペクトル(Absorption Spectra of Dyes for Diode Lasers JOEMHandbook 2)」(ぶんしん出版社、1990年発行)又は「芳香族化合物の蛍光スペクトルのハンドブック(第2版)(Handbook of Fluorescence Spectra of Aromatic Molecules 2nded.)」(アカデミック・プレス(Academic Press)社、1971年発行)などのスペクトル集を参考にすれば良い。
上記赤外線吸収材料は、900nmからから1300nmの範囲に赤外線の吸収のピークを持ち、この赤外線の分子吸収係数の最大値ε(max)が5×104(10mg/1リットル)以上ある赤外線赤外線吸収材料であり、この赤外線吸収材料を10mgを有機溶剤1リットルに溶解したときの波長380nmでの吸光度Abs.(380)(10mg/1リットル) から波長780nmでの吸光度Abs.(780)(10mg/1リットル) が、赤外線吸収のピークの値を1としたときに、0.3以下であり、不可視画像形成用トナーとしては、好ましくは、赤外線吸収材料を10mgを有機溶剤1リットルに溶解したときの波長380nmでの吸光度Abs.(380)(10mg/1リットル) が、赤外線吸収のピークを1としたときの0.1以上、0.3以下であり、波長780nmでの吸光度Abs.(780)(10mg/1リットル)が、赤外線吸収のピークを1としたときの0.2以下であり、950nmから1250nmの範囲に赤外線の吸収のピークを持ち、この赤外線の分子吸収係数の最大値ε(max)が5×104(10mg/1リットル)以上ある赤外線赤外線吸収材料である。
上記赤外線吸収材料は、有機系赤外線吸収材料であることが望ましい。
尚、近赤外線吸収材料の分子吸収係数の最大値ε(max)は、日立製作所製分光光度計「U−4000」装置を用いて、アセトンなど赤外線吸収剤を溶解できる溶剤に10mg/1リットルの割合で赤外線吸収剤を溶解して測定した吸光度のピークの値から求められる。また、吸光度Abs.は、日立製作所製分光光度計「U−4000」装置を用いて、アセトンなど近赤外線吸収材料を溶解できる溶剤に10mg/1リットルの割合で近赤外線吸収材料を溶解して測定した。
有機系赤外線吸収材料は、その構造上、吸収ピークの半値幅が、200nm近くなり950以下に吸収ピークがある場合には、どうしても、可視領域の長波長側の端である780nm付近の吸収が大きくなり、不可視でなくなる。そこで、950nm以上に、ピークをもつ赤外線材料を使用することによりこの問題を解決することができる。しかし、そうした材料はその構造上、多くは、可視光短波長側の端380nm付近に吸収を持つようになり、今度は黄色みを呈するようになる。そこで、950nmから1250nmの範囲に赤外線の吸収のピークを持ち、赤外線吸収材料10mgを有機溶剤1リットルに溶解したときの波長780nmでの吸光度Abs.(780)(10mg/1リットル)が、赤外線吸収のピークを1としたときの0.2以下であり、波長380nmでの吸光度Abs.(380)(10mg/1リットル)が、0.1以上、0.3以下である赤外線吸収材料を選ぶことが望ましい。
電子写真用トナーが不可視画像形成用トナー(以下「不可視トナー」という)である場合、少なくとも結着樹脂と、赤外線吸収材料とを含む。また、電子写真用トナーがフラッシュ定着用トナーである場合、少なくとも結着樹脂と、着色剤と、赤外線吸収材料とを含む。
上記電子写真用トナーの形状係数SF1が140以下であることが望ましい。
[数2]
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
ここで、ML:トナー粒子の絶対最大長、A:トナー粒子の投影面積
[数2]
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
ここで、ML:トナー粒子の絶対最大長、A:トナー粒子の投影面積
また、近赤外光領域(800nm〜1000nm)における不可視トナーの吸収率は、CCD等の読み取り装置による読み取り強度・複号化時の精度を確保する点から、20%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。
(なお、不可視トナーの近赤外光領域における吸収率(近赤外光吸収率)は、分光反射率測定機(日本分光社製、V−570)を用いて、不可視トナーにより形成された画像の近赤外域の分光反射率をIT(i)、画像出力媒体の近赤外域の分光反射率をM(i)と測定することにより、下式(1)に示したように求められる。
式(1):不可視トナーの近赤外光吸収率=IT(i)−M(i)
さらに、上記と同様に、可視域において測定することにより、不可視トナーの可視光領域における吸収率(可視光吸収率)も求めることができる。即ち、不可視トナーにより形成された画像の可視光域の分光反射率をIT(v)、画像出力媒体の分光反射率をM(v)と測定することにより、下式(2)に示したように求められる。
式(2):不可視トナーの可視光吸収率=IT(v)−M(v))
式(1):不可視トナーの近赤外光吸収率=IT(i)−M(i)
さらに、上記と同様に、可視域において測定することにより、不可視トナーの可視光領域における吸収率(可視光吸収率)も求めることができる。即ち、不可視トナーにより形成された画像の可視光域の分光反射率をIT(v)、画像出力媒体の分光反射率をM(v)と測定することにより、下式(2)に示したように求められる。
式(2):不可視トナーの可視光吸収率=IT(v)−M(v))
また、「体積平均粒子径」及び「体積平均粒度分布」とは、トナー中に分散している個々の赤外線吸収材料の体積平均粒径及び体積平均粒度分布を意味する。これらの値は、TEM(透過型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製、JEM−1010)観察により、トナー中に分散している1000個の粒子状の赤外線吸収材料について、個々の断面積よりその粒径を算出し、これを平均した値より求めた。
有機材料粒子からなる赤外線吸収材料の体積平均粒子径は、100nm以下の範囲であることが望ましい。平均分散径が前記範囲内にあることにより、赤外の吸収を目標の大きさに設定して、できるだけ可視光の吸収を少なくすることができる。
平均分散径が、100nmよりも大きい場合には、赤外吸収率と可視光での吸収率の差すなわちコントラストが十分に取れなくなり、含有量が増加して、赤外での感度と不可視であることを両立できないという問題が発生する。
また、有機材料粒子からなる赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは1.4以下、より好ましくは1.3以下であることが望ましい。GSDvが1.4よりも大きい場合、粒子径の大きい赤外線吸収材料の粒子の割合が多くなるため、トナーの赤外吸収のスペクトルの裾が、可視光の780nmまでかかってくるようになり、不可視性が悪くなったり、ピーク付近の赤外線吸収率も減少してくるなど、性能が悪くなる。
本発明の電子写真用トナーに用いられる赤外線吸収材料としては、電子写真用トナーとして作製した際に、既述したような可視光領域における吸収率と、平均分散径を満たす有機材料粒子であれば特に限定されるものではない。しかし、例えば、イモニウムやアミニウム化合物等が好適に使用できる。
また、本発明の電子写真用トナーに用いられる結着樹脂としては、電子写真用トナーとして作製した際に、既述したような可視光領域における吸収率を満足するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、以下に列挙するような材料を用いることができる。
例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体を例示することができる。
特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。更に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックス類を挙げることができる。
上記赤外線吸収材料として、少なくともイモニウム塩、アミニウム塩、等の有機系赤外線吸収材料の粒子を用いることにより、このような赤外線吸収材料を含んでなる不可視トナーにより形成された画像は、可視域においてより不可視性に優れ、赤外域において機械読み取りした際により鮮明に認識することができる。
不可視トナー粒子中における有機系赤外線吸収材料の含有濃度は、0.1重量%〜5重量量%の範囲が好ましく、0.3質量%〜2質量%の範囲がより好ましい。有機系赤外線吸収材料の含有濃度が、0.1重量%よりも小さい場合には、近赤外光吸収能力が不足する場合があり、5重量%よりも大きい場合には、黄色みの色調が強くなり、不可視トナーを用いて形成される画像の不可視性が損なわれる場合がある。
フラッシュ定着用トナー粒子中における有機系赤外線吸収材料の含有濃度は、0.1重量%〜5重量%の範囲が好ましく、0.3質量%〜2質量%の範囲がより好ましい。有機系赤外線吸収材料の含有濃度が、0.1重量%よりも小さい場合には、光エネルギー吸収性能が低下し、定着不良を招き、一方、5重量%よりも大きい場合には、定着性能は良好であるものの、材料コストが上昇したりトナーの色相が変化するなどの不具合を招く。
不可視トナーは、結着樹脂及び赤外線吸収材料の他に、トナーの内部に含有・分散させて使用する内部添加剤として、定着性を調整するワックスや、帯電を調整する帯電制御剤等を少なくとも1種類以上含有してもよい。
また、フラッシュ定着用トナーは、結着樹脂と着色剤と赤外線吸収材料の他に、トナーの内部に含有・分散させて使用する内部添加剤として、定着性を調整するワックスや、帯電を調整する帯電制御剤等を少なくとも1種類以上含有してもよい。
着色剤としては、公知の有機、もしくは、無機の顔料や染料、油溶性染料を使用することができる。例えばC.I.ピグメントレッド48:1,C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、ランプブラック(C.I.No.77266)、ローズベンガル(C.I.No.45432)、カーボンブラック、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、金属錯塩染料、金属錯塩染料の誘導体これらの混合物等を挙げることができる。更にはシリカ、酸化アルミニウム、マグネタイトや各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、および酸化マグネシウムなどの種々の金属酸化物およびこれらの適宣の混合物などが挙げられる。これらの着色剤は、トナー粒径や現像量に依存するが、一般にトナー100重量部に対して1〜100重量部程度の割合が適切である。
前記ワックスとしては次のようものが例示できる。例えば、パラフィンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体等である。この誘導体には、酸化物、ビニルモノマーとの重合体、グラフト変性物が含まれる。この他にも、アルコール、脂肪酸、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、エステルワックス、酸アミド等も利用できる。
ワックスの、不可視トナーおよびフラッシュ定着用トナーに対する添加量は、1質量%〜10質量%の範囲が好ましく、3質量%〜10質量%の範囲がより好ましい。ワックスの添加量が、1質量%より少ないと、十分な定着ラチチュード(トナーのオフセットなしに定着できる定着ロールの温度範囲)が得られない。一方、10質量%より多いと、近赤外光吸収材料の分散均一性が損なわれる。また、トナーの粉体流動性が悪化し、静電潜像を形成する感光体表面に遊離ワックスが付着して、静電潜像が正確に形成できなくなる。
更に、不可視トナーおよびフラッシュ定着用トナーの長期保存性、流動性、現像性、転写性をより向上させる為に、添加剤として、無機粉、樹脂粉を単独又は併用して用いてもよい。
この無機粉としては例えば、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、樹脂粉としてはPMMA、ナイロン、メラミン、ベンゾグアナミン、フッ素系等の球状粒子、そして、塩化ビニリデン、脂肪酸金属塩等の不定形粉末があげられる。これら添加剤の添加量は、不可視トナー粒子に対して、好ましくは0.2質量%〜4質量%の範囲、より好ましくは0.5質量%〜3質量%の範囲で添加される。
上記内部添加剤を、不可視トナーおよびフラッシュ定着用トナーの粒子内部に添加する方法としては公知の手法を用いることができるが、特に熱溶融混練処理が好適に用いられる。この時の混練としては、各種の加熱混練機を用いて行うことができる。加熱混練機としては、三本ロール型、一軸スクリュー型、二軸スクリュー型、バンバリーミキサー型が挙げられる。
また、不可視トナーおよびフラッシュ定着用トナーの粒子の製造法は、特に限定されるものではなく、公知の手法を用いることができるが、上記混練物の粉砕により製造する場合は、例えば、マイクロナイザー、ウルマックス、JET−O−マイザー、KTM(クリプトン)、ターボミージェット等により行うことができる。更には、その後工程として、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)等を用いて、機械的外力を加えることで粉砕後のトナー形状を変化させることができる。また、熱風による球形化も挙げることができる。さらには、分級処理を施してトナー粒度分布を調整しても良い。
また、乳化微粒子を用いた、乳化凝集法を代表とするような、いわゆる重合法によりトナーを作製することもできる。特に、近年は、意図的にトナー形状及び表面構造を制御する方法として特許第2547016号明細書や特開平6−250439号公報等の乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている。乳化重合凝集法は、通常1ミクロン以下の、微粒化された原材料を出発物質とするため原理的に小径トナーを効率的に作製することができる。この製造方法は、一般に乳化重合などにより樹脂分散液を作成し、一方同じ液体中に着色剤を分散した着色剤分散液を作成し、これらの樹脂分散液と着色剤分散液を混合し、トナー粒径に相当する凝集粒子を形成し、その後加熱することによって凝集粒子を融合合一しトナーとする製造方法であるが、通常これらの方法ではトナー表面と内部は同様の組成となるため意図的に表面組成を制御することは困難である。そこで、この問題に関しては、特許第3141783号明細書にみられるような乳化重合凝集法におけるトナーにおいても内部層から表面層への自由な制御を行うことにより、より精密な粒子構造制御を実現する手段が提案されてきている。このように、トナーの小径化が容易で、かつ精密な粒子構造制御が実現されてきた。
不可視トナーおよびフラッシュ定着用トナーの体積平均粒径としては、3μm〜15μmの範囲が好ましく、5μm〜12μmの範囲がより好ましい。体積平均粒径が、3μmより小さいと、静電的付着力が重力と比べて大きくなり、粉体としてハンドリングするのが困難になる場合がある。一方、体積平均粒径が、15μmより大きいと、高精細な不可視情報の記録が困難となる場合がある。
(電子写真用現像剤)
本発明の電子写真用現像剤は、キャリアと、電子写真用トナーとからなる電子写真用現像剤であって、該電子写真用トナーが、本発明の電子写真用トナーであることが好ましい。
本発明の電子写真用現像剤は、キャリアと、電子写真用トナーとからなる電子写真用現像剤であって、該電子写真用トナーが、本発明の電子写真用トナーであることが好ましい。
本発明の電子写真用現像剤は、公知の手法により、キャリアと、本発明の電子写真用トナーと、を混合処理することにより得ることができる。また、本発明の電子写真用現像剤は、前記電子写真用トナーは非磁性であり、キャリアは磁性を有するものを混合してなる二成分現像剤であることが好ましい。
現像剤中の不可視トナー濃度(TC:Toner Concentration)は、3質量%〜15質量%の範囲が好ましく、5質量%〜12質量%の範囲がより好ましい。なお、前記不可視トナー濃度(TC)は、下式で表わされる。
TC(wt%)=〔現像剤に含まれる不可視トナー質量(g)/現像剤の総質量(g)〕×100
TC(wt%)=〔現像剤に含まれる不可視トナー質量(g)/現像剤の総質量(g)〕×100
また、不可視トナーまたはフラッシュ定着用トナーとキャリアとを混合して現像剤とした際の不可視トナーの電荷量は、高すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が強くなりすぎるために、不可視トナーが現像されないといった現象が発生する場合がある。一方、電荷量が低すぎると、不可視トナーのキャリアに対する付着力が弱くなり遊離トナーによるトナークラウドが発生し、画像形成時におけるカブリが問題となる場合がある。
このため、良好な現像を行うという観点からは、現像剤中の不可視トナーの電荷量は絶対値で、5μC/g〜80μC/gの範囲が好ましく、10μC/g〜60μC/gの範囲がより好ましい。
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、形成されたトナー像を記録材に転写し潜像担持体より分離する転写工程と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着工程と、を有する画像形成方法において、前記現像工程において、上述の電子写真用トナーを用いて画像を形成する画像形成方法である。
本発明の画像形成方法は、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、形成されたトナー像を記録材に転写し潜像担持体より分離する転写工程と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着工程と、を有する画像形成方法において、前記現像工程において、上述の電子写真用トナーを用いて画像を形成する画像形成方法である。
また、本発明の画像形成方法において、前記現像工程において、可視画像および不可視画像が形成され、前記可視画像および不可視画像は画像出力媒体表面上に順次積層され、または、画像出力媒体表面の異なる領域に別々に形成される画像形成方法である。さらに不可視画像形成方法において詳細に説明すると、画像出力媒体表面に、a)不可視画像のみが設けられ、b)不可視画像と可視画像とが順次積層されて設けられ、c)不可視画像と可視画像とが前記画像出力媒体表面の異なる領域に別々に設けられてなり、少なくともa)、b)、c)から選ばれる1つの画像を有し、a)、b)、c)の少なくともいずれかの不可視画像が2次元パターンからなる画像形成方法であって、前記不可視画像が、本発明の電子写真用トナーにより形成されることが好ましい。
なお、本発明において、「不可視画像」とは、赤外域において、CCD等の読み取り装置により認識することができる画像であると共に、不可視画像を形成する不可視トナーが可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性を有さないために、可視域において、目視により認識することができない(即ち、不可視である)画像を意味する。
また、「可視画像」とは、赤外域において、CCD等の読み取り装置により認識することができない画像であると共に、可視画像を形成する可視トナーが可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性を有するために、可視域において、目視により認識できる(即ち、可視である)画像を意味する。
本発明の画像形成方法により形成される不可視画像は、本発明の電子写真用トナーを用いて形成されるために、赤外光照射により機械読み取り・複号化処理が長期間にわたり安定して可能で、情報が高密度に記録できる。また、前記不可視画像は、可視域において発色性を有さず、不可視であるために、画像出力媒体の画像形成面に可視画像が設けられるか否かに関係なく、該画像形成面の任意の領域に形成することができる。
しかしながら、本発明においては、画像形成面に形成された、可視画像の領域と、不可視画像の領域と、の一部または全部が重なる場合には、前記可視画像と、前記不可視画像と、が重って形成される領域において、前記不可視画像は、前記可視画像と、画像出力媒体表面と、の間に形成されることが好ましい。このような場合、画像形成面を正面から目視しても可視画像しか認識できないものの、斜めから目視した場合には、不可視画像が形成された領域と、それ以外の領域の光沢差により、可視画像の品質を損なうことなく、前記不可視画像の存在を確認することができる。
一方、画像出力媒体表面に形成された可視画像表面に不可視画像が形成される場合には、該不可視画像による可視光隠蔽により、前記可画像の発色を妨げ、画像欠陥となってしまう場合がある。
また、不可視画像を、画像出力媒体表面と、可視画像と、の間に形成することにより、前記不可視画像が、前記可視画像により保護される。このため、画像出力媒体の可視画像及び不可視画像が形成された画像形成面の摩耗等により、不可視画像が劣化しにくいため、より長期にわたり、安定して赤外光照射により機械読み取り・複号化処理が可能である。
また、偽造物の流通により多大な不利益を蒙る可能性の高い機密文書や有価証券等においては、真贋を識別するために不可視画像として記録された情報が、可視画像により保護されるため、前記情報の除去や書き換えが極めて困難になり、優れた偽造抑止効果を得ることができる。
本発明の画像形成方法は、可視画像が、近赤外光領域における吸収率が5%以下である、イエロー色、マゼンタ色、シアン色、の少なくともいずれかのトナーにより形成されることが好ましい。
本発明において、可視画像形成も電子写真法を用いる場合、可視画像形成用に使用するトナーとしては、公知のものを用いることができるが、近赤外光領域における吸収率(近赤外光吸収率)が、5%以下であるイエロー色、マゼンタ色および/またはシアン色のトナー(以下、「可視トナー」と略す場合がある)を用いることが、不可視情報の読み取り精度確保の観点で好ましい。
なお、可視トナーは、イエロー、マゼンタ、シアン色以外であってもよく、レッド、ブルー、グリーン等、所望する色のトナーであってもよいが、どのような色の可視トナーにおいても、近赤外光吸収率が5%以下であることが好ましい。
可視トナーの近赤外光吸収率が5%以上である場合には、画像出力媒体表面に、不可視画像と、可視画像とが形成された画像形成面を、赤外光照射により機械読み取りする場合において、可視画像も、不可視画像として誤認されてしまう場合がある。特に、画像形成面の不可視画像が形成された領域を特定せずに機械読み取りする場合や、可視画像と、画像出力媒体表面と、の間に不可視画像を形成する場合においては、不可視画像の情報のみを読み取って正確に複号化することが困難になる場合がある。
この可視トナーの近赤外光吸収率は、既述した不可視トナーの場合と同様に分光反射率測定機を用いて、前記可視トナーにより形成された可視画像の近赤外域の分光反射率をVT(i)、画像出力媒体の分光反射率をM(i)と測定することにより、下式(3)に示したように求められる。
式(3):可視トナーの近赤外光吸収率=VT(i)−M(i)
上記したような可視トナーを得るために用いる着色剤としては、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン・オキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などを代表的なものとして例示することができる。
また、可視画像形成用トナーの他の構成要件については、既述した不可視トナーに関する部分において、近赤外光吸収材料及びその吸収率特性に関する部分を除き、同様であることが好ましい。
また、不可視画像の読み取り精度を高めるためには、不可視画像を形成する不可視トナーの近赤外光吸収率は、可視画像を形成する可視トナーの近赤外光吸収率よりも15%以上大きいことが好ましく、30%以上大きいことがより好ましい。
不可視画像と、可視画像と、の近赤外光吸収率差が15%よりも小さい場合には、不可視画像の近赤外吸収率と、可視画像の近赤外吸収率と、の間の吸収率域において、機械読み取りする際に不可視画像か否かを識別して読み取るために一定のコントラスト(閾値)を境界として2値化処理して、不可視画像のみを認識して読み取ることが困難となる場合がある。即ち、このような場合、可視画像が、不可視画像の読み取り、さらには、不可視画像に記録された情報を正確に復号化する際の障害となってしまう可能性がある。
なお、このような、不可視画像を形成する不可視トナーの近赤外光吸収率と、可視画像を形成する可視トナーの近赤外光吸収率と、の差(以下、単に「近赤外光吸収率差」と略す場合がある)は、分光反射率測定機を用いて、画像出力媒体表面に形成された不可視画像(ベタ画像)の分光反射率IP(i)と、画像出力媒体表面に形成された可視画像(ベタ画像)の分光反射率VP(i)と測定することにより、下式(4)に示したように求められる。
式(4):近赤外光吸収率差=IP(i)−VP(i)
(不可視画像の具体例)
次に、本発明の画像形成方法により形成される不可視画像の画像構成、不可視画像の目視による認識、および、不可視画像の機械読み取り等について具体的に説明する。
次に、本発明の画像形成方法により形成される不可視画像の画像構成、不可視画像の目視による認識、および、不可視画像の機械読み取り等について具体的に説明する。
不可視画像は、本発明の電子写真用トナーを用いて形成されるもので、近赤外光照射により機械読み取り可能であれば特に限定されるのではないが、文字、数字、記号、模様、絵、写真等の画像からなるのは勿論、JAN、標準ITF、Code128、Code39、NW−7等と呼ばれる公知のバーコードのような2次元パターンであってもよい。
不可視画像がバーコードのような2次元パターンからなる場合には、画像出力媒体に画像を形成した画像形成装置を特定するためのシリアル番号や、画像出力媒体表面に前記不可視画像と共に形成される可視画像の著作権認証番号等として利用できる。また、不可視画像と共に形成される可視画像が機密文書・有価証券・免許・個人IDカード等の形態をとる場合においては、これら偽造物の識別を検出することにも効果的に用いられる。
なお、上記のバーコードの例のみならず、本発明において、2次元パターンとは、従来、可視で認識可能な画像として用いられてきた公知の記録方式であれば特に限定されるものではない。
例えば、微小面積セルを幾何学的に配置させた2次元パターンを形成する方法としては、QRコードと呼ばれる2次元バーコードが挙げられる。また、微小ラインビットマップを幾何学的に配置させた2次元パターンを形成する方法としては、特開平4−3683号公報に記載の技術である、回転角度が異なる複数のパターンによるコードの形成方法が挙げられる。
このような2次元パターンからなる不可視画像を画像出力媒体表面に形成することにより、容量の大きい情報、例えば、音楽情報、文章アプリケーションソフトの電子ファイル等を目視では理解できない形式で画像に埋め込むことが可能となり、より高度な機密文書あるいはデジタル/アナログ情報共有文書等の作成技術を提供できる。
図1は、本発明の画像形成方法により形成される2次元パターンからなる不可視画像形成部の、通常の画像(目視で見た場合)、赤外光照射により認識した場合の拡大図、及び、該拡大図を機械読み取りによりデジタル情報に復号変換した後のビット情報イメージとして捉えた場合の一例を示す模式図である。
図1の左側に示された図は、画像出力媒体12表面を目視で見た場合について示したものであり、画像出力媒体12表面には不可視画像11が形成されている。なお、図中、不可視画像11は、実際には視認できるものではないが、説明のために便宜上ハーフトーンで表している。
また、図1の中央に示された図は、不可視画像11を赤外光照射により機械読み取りして認識した場合において、不可視画像11の微視的領域を拡大した拡大図13である。拡大図13に示される2次元パターンは、回転角度が異なる複数の微小ラインビットマップで形成された場合の一例を示したものであり、具体的には、相互に異なる傾きを有する2種類の微小ライン単位14が配列し、片方が「0」、もう片方が「1」のビット情報を表している。この回転角度が異なる複数の微小ラインビットマップからなる2次元パターンは、可視画像に与えるノイズが極めて低く、かつ大量の情報を高密度にデジタル化して埋め込むことができるため、好適に用いられる。
なお、微小ライン単位14は、好ましくは3〜10ドット、より好ましくは4〜7ドットで1単位が形成される。1単位が、3ドットよりも小さい場合には、機械による読み取り誤りが多くなり、10ドットを超える場合には、可視画像に対しノイズとして現れるため好ましくない。
図1の右側に示された図は、微小ライン単位14が配列している拡大図13を、機械読み取りによりデジタル情報に復号変換してビット情報イメージ15として捉えたものである。このように、不可視画像は、CCD等の読み取り装置により、拡大図13に示されるような2次元パターンとして読み取られ、これがデジタル情報としてビット情報イメージ15に復号変換され、さらには、エンコード時の記録フォーマットに対応した方式で音声情報、文章、画像ファイル、アプリケーションソフトの電子ファイル等へデコードされる。
一方、本発明の画像形成方法により不可視画像と共に形成される可視画像は、どのような画像であってもよく、また、その画像形成方法も、電子写真方式も含め、公知のいかなる画像形成方法を用いてもよいが、不可視画像を機械読み取りする際に精度よく読み取るために、前記可視画像の近赤外光吸収率が5%以下であることが好ましい。さらに、本発明の画像形成方法に用いられる画像出力媒体は、本発明の電子写真用トナーを用いて画像形成可能なものであれば特に限定されるものではないが、画像出力媒体表面に直接不可視画像が形成される場合には、近赤外域の波長を吸収しないものが好ましい。また、不可視トナーがチタニア粒子等の白色顔料を添加してなるものである場合は、白色または白色度の高いものが好ましい。
上記のように、本発明の画像形成方法により、画像出力媒体表面に形成された2次元パターンからなる不可視画像は、波長780nm以上の領域、即ち肉眼で見ることができず、近赤外光領域において、特定の手段によって読み取りが可能となる。具体的な読み取り手段としては、例えば、赤外光成分を有する照明を記録用紙に照射しつつ、赤外光に感度を有するイメージセンサで記録用紙上の画像を読み取ることができる。
上記の2次元パターンからなる不可視画像は、例えば、特定の記録フォーマットを採用し、暗号鍵の付与、読み取り誤り補正(パリティ)付与等の公知技術を盛り込むことにより、機密性に優れ、かつ高精度/高密度な情報、例えば著作権、本物認識符号、データリンクアドレス、画像デジタル情報登録等をパターン化(エンコード)し、必要に応じ近赤外光領域による光学的読み取り・複合化(デコード)することができる。
(画像形成装置を用いた本発明の画像形成方法の具体例)
以下、本発明の画像形成方法を、不可視トナーを用いた場合を例に取り、以下に、画像形成装置を用いた実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、画像形成装置の一例として、電子写真法により、不可視画像を形成する画像形成装置と、不可視画像と共に可視画像を同時に形成する画像形成装置と、を例に挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
以下、本発明の画像形成方法を、不可視トナーを用いた場合を例に取り、以下に、画像形成装置を用いた実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、画像形成装置の一例として、電子写真法により、不可視画像を形成する画像形成装置と、不可視画像と共に可視画像を同時に形成する画像形成装置と、を例に挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
図2は、本発明の画像形成方法により不可視画像を形成するための、画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置100は、像担持体101、帯電器102、像書き込み装置103、現像器104、転写ロール105、クリーニングブレード106等からなる画像形成手段を備えている。
像担持体101は、全体としてドラム状に形成されたもので、その外周面(ドラム表面)に感光層を有している。この像担持体101は、矢印A方向に回転可能に設けられている。帯電器102は、像担持体101を一様に帯電するものである。像書き込み装置103は、帯電器102によって一様に帯電された像担持体101に像光を照射することにより、静電潜像を形成するものである。
現像器104は、不可視トナーを収容し、この不可視トナーを、像書き込み装置103により静電潜像が形成された像担持体101表面に供給し、現像を行い、像担持体101表面にトナー像を形成する。転写ロール105は、図示しない用紙搬送手段によって矢印B方向に搬送される記録用紙(画像出力媒体)を像担持体101との間で挟持しつつ、像担持体101表面に形成された前記トナー像を記録用紙に転写するものである。クリーニングブレード106は、転写後に像担持体101表面に残った前記電子写真用トナーをクリーニング(除去)するものである。
次ぎに、画像形成装置100による不可視画像の形成について説明する。先ず、像担持体101が回転駆動され、帯電器102によって像担持体101の表面が一様に帯電された後、この帯電された表面に、像書き込み装置103による像光が照射されて静電潜像が形成される。その後、現像器104によって、該静電潜像が形成された像担持体101表面にトナー像が形成された後、このトナー像が転写ロール105によって記録用紙表面に転写される。このとき記録用紙に転写されずに像担持体101表面に残ったトナーは、クリーニングブレード106によりクリーニングされる。こうして記録用紙表面には、視覚的に隠蔽したい付加情報などを表わす不可視画像が形成される。
なお、画像形成装置100によって、記録用紙表面に不可視画像が形成された面に、他の画像形成装置を用いて更に文字、数字、記号、模様、絵、写真画像などの可視画像を記録してもよい。この可視画像を記録する方法は、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷等の一般的印刷手法はもちろんのこと、熱転写記録、インクジェット法、電子写真法等、公知の画像形成技術を任意に選択できる。
ここで、前記可視画像の形成に際しても電子写真法を用いる場合には、不可視/可視画像形成を一貫して実施することにより、生産性・機密管理性に優れた技術を提供できる。この場合の画像形成フローとしては、例えば、画像形成装置100の現像器104に、現像剤に含まれるトナーが不可視トナーのみ、イエロートナーのみ、マゼンタトナーのみ、シアントナーのみからなる現像剤を、各々収容した画像形成装置を併設し、順次画像出力媒体に重畳記録していく、一般的にタンデム方式と呼ばれる方法を用いることができる。
このように、図2に示す画像形成装置を用いて記録用紙表面に不可視画像を形成したのちに、さらにその上に可視画像を形成することにより、不可視画像を、可視画像と、記録用紙表面との間に埋め込む形で形成することができる。
図3は、本発明の画像形成方法により不可視画像と共に可視画像を同時に形成するための、画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置200は、像担持体201、帯電器202、像書き込み装置203、ロータリー現像装置204、一次転写ロール205、クリーニングブレード206、中間転写体207、複数(図では3つ)の支持ロール208,209,210、二次転写ロール211等を備えて構成されている。
像担持体201は、全体としてドラム状に形成されたもので、その外周面(ドラム表面)に感光層を有している。この像担持体201は図5の矢印C方向に回転可能に設けられている。帯電器202は、像担持体201を一様に帯電するものである。像書き込み装置203は、帯電器202によって一様に帯電された像担持体201に像光を照射することにより、静電潜像を形成するものである。
ロータリー現像装置204は、それぞれイエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用、不可視用のトナーを収容する5つ現像器204Y,204M,204C,204K,204Fの有するものである。本装置では、画像形成のための現像剤にトナーを用いることから、現像器204Yにはイエロー色トナー、現像器204Mにはマゼンタ色トナー、現像器204Cにはシアン色トナー、現像器204Kにはブラック色トナー、現像器204Fには不可視トナーがそれぞれ収容されることになる。このロータリー現像装置204は、上記5つの現像器204Y,204M,204C,204K,204Fが順に像担持体201と近接・対向するように回転駆動することにより、それぞれの色に対応する静電潜像にトナーを転移して可視トナー像及び不可視トナー像を形成するものである。
ここで、必要とする可視画像に応じて、ロータリー現像装置204内の現像器204F以外の現像器を部分的に除去しても良い。例えば、現像器204Y、現像器204M、現像器204C、現像器204Fといった4つの現像器からなるローターリ現像装置であってもよい。また、可視画像形成用の現像器をレッド、ブルー、グリーン等の所望する色の現像剤を収容した現像器に変換して使用しても良い。
一次転写ロール205は、像担持体201との間で中間転写体207を挟持しつつ、像担持体201表面に形成されたトナー像(可視トナー像又は不可視トナー像)をエンドレスベルト状の中間転写体207の外周面に転写(一次転写)するものである。クリーニングブレード206は、転写後に像担持体201表面に残ったトナーをクリーニング(除去)するものである。中間転写体207は、その内周面を、複数の支持ロール208,209,210によって張架され、矢印D方向及びその逆方向に周回可能に支持されている。二次転写ロール211は、図示しない用紙搬送手段によって矢印E方向に搬送される記録用紙(画像出力媒体)を支持ロール210との間で挟持しつつ、中間転写体207外周面に転写されたトナー像を記録用紙に転写(二次転写)するものである。
画像形成装置200は、順次、像担持体201表面にトナー像を形成して中間転写体207外周面に重ねて転写するものであり、次のように動作する。すなわち、先ず、像担持体201が回転駆動され、帯電器202によって像担持体201の表面が一様に帯電された後、その像担持体201に像書き込み装置203による像光が照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像はイエロー用の現像器204Yによって現像された後、そのトナー像が一次転写ロール205によって中間転写体207外周面に転写される。このとき記録用紙に転写されずに像担持体201表面に残ったイエロー色トナーは、クリーニングブレード206によりクリーニングされる。また、イエロー色のトナー像が、外周面に形成された中間転写体207は、該外周面にイエロー色のトナー像を保持したまま、一旦矢印D方向と逆方向に周回移動し、次のマゼンタ色のトナー像が、イエロー色のトナー画像の上に積層されて転写される位置に備えられる。
以降、マゼンタ、シアン、ブラックの各色についても、上記同様に帯電器202による帯電、像書き込み装置203による像光の照射、各現像器204M,204C,204Kによるトナー像の形成、中間転写体207外周面へのトナー像の転写が順次、繰り返される。
こうして中間転写体207外周面に対する4色のトナー像の転写が終了すると、これに続いて再び、像担持体201の表面が帯電器202によって一様に帯電された後、像書き込み装置203からの像光を照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像は、不可視用の現像器204Fによって現像された後、そのトナー像が一次転写ロール205によって中間転写体207外周面に転写される。これにより、中間転写体207外周面には、4色のトナー像が重ね合わされたフルカラー像(可視トナー像)と不可視トナー像との両方が形成される。このフルカラーの可視トナー像及び不可視トナー像は二次転写ロール211により一括して記録用紙に転写される。これにより、記録用紙の画像形成面には、フルカラーの可視画像と不可視画像とが混在した記録画像が得られる。また、画像形成装置200を用いた本発明の画像形成方法では、前記画像形成面の可視画像と、不可視画像と、が重なる領域においては、不可視画像が、可視画像形成層と、記録用紙表面と、の間に形成される。
図3に示す画像形成装置200を用いた本発明の画像形成方法では、図2に示す画像形成装置100を用いた本発明の画像形成方法と同様の効果に加えて、記録用紙表面に、フルカラーの可視画像の形成と、不可視画像の形成による付加情報の埋め込みと、を同時に行うことができるという効果が得られる。
さらに、画像形成時における不可視画像の解像度と、可視画像の解像度と、を異なるものとすることにより、例えば、不可視画像の読み取り後のデータ処理として、可視画像の解像度に対応する周波数成分をカットするフィルター処理を行うことにより、不可視画像に起因する信号(データ)と、可視画像に起因するノイズ信号と、を効率良く分離して、不可視画像の判読を容易にすることができる。ちなみに、画像形成時の解像度は、像書き込み装置203による静電潜像の書き込み周波数を制御することにより調整することができる。
以下に本発明を、実施例を挙げてより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例は、不可視トナーの作製に用いた近赤外光吸収材料、不可視トナー及び現像剤の作製、画像形成装置による画像形成、記録物に形成された不可視画像および可視画像の評価、吸収率の評価、および、フラッシュ定着用トナーによる定着性の評価の順に大きくわけて説明する。
<不可視トナー及び現像剤の作製>
(実施例1)
赤外線吸収材料の微細化:
イモニウム塩を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、水中に分散させ、ガラス製容器中でマグネチックスターラーを用いて攪拌しながらレーザー光(351nm、1.5J/m2、パルス幅30ns)を照射した。5Hzで50分間の照射により、30〜150nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:85nm)が安定に分散した微粒子分散液を得た。
(実施例1)
赤外線吸収材料の微細化:
イモニウム塩を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、水中に分散させ、ガラス製容器中でマグネチックスターラーを用いて攪拌しながらレーザー光(351nm、1.5J/m2、パルス幅30ns)を照射した。5Hzで50分間の照射により、30〜150nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:85nm)が安定に分散した微粒子分散液を得た。
この粒子分散液から水分を蒸発させ、水分が30wt%のウエットケーキ状にした。このウエットケーキの20重量部、ポリエステル樹脂80重量部をニーダーで混錬し、水分を蒸発させて、赤外線吸収材料を14.9%含んだマスターバッチを得た。
次いで、結着樹脂として線状ポリエステルを85質量部と、上述した赤外線吸収材料イモニウム塩と線状ポリエステルとからなるマスターバッチ(イモニウム塩濃度14.9重量%)を7質量部(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)と、添加剤としてワックス(長鎖直鎖脂肪酸長鎖直鎖飽和アルコール;ベベン酸ステアリル)を8質量部と、からなるトナー原料の混合物をバンバリーミキサーで混練し、粉砕した後、風力式分級機により細粒と、粗粒と、を分級し、体積平均粒径(平均粒径D50)が8.6μmの粒子を得た。
なお、前記線状ポリエステルは、テレフタル酸と、ビスフェノールA・エチレンオキシド付加物と、シクロヘキサンジメタノールと、を原料として合成したものであり、ガラス転移点Tg=61℃、数平均分子量Mn=4200、質量平均分子量Mw=33000、酸価=12、水酸価=25である。
また、得られた粒子の断面をTEMにより、約3万倍の倍率にて観察したところ、この粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は、90nmであった。また、得られた粒子の粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは1.28であった。
次に、第2の添加剤として、ルチル型チタニア粒子(平均粒径25nm)0.7質量部およびシリカ粒子(平均粒径40nm)0.6質量部をヘンシェルミキサーを用いて、先に得られた粒子100質量部に対して外部添加することにより、実施例1の不可視トナー(トナー1)を得た。
一方、キャリアとしては、スチレン/ブチルメタアクリレートの共重合比が、25/75であるスチレン・ブチルメタアクリレート共重合体(質量平均分子量=120000)0.8質量部を、トルエン10質量部に溶解したトルエン溶液に、Mn−Mgフェライト粒子(平均粒径40μm)100質量部を投入し、常温で15分混合した後、70℃に加温して加熱攪拌しながら真空乾燥処理しながら溶剤を除去した後冷却し、目開き105μmのふるいで篩分することにより、Mn−Mgフェライト粒子にスチレン・ブチルメタアクリレート共重合体がコーティングされた、実施例1のキャリアを得た。
さらに、トナー1を8質量部と、前記キャリアを100質量部と、をVブレンダーで混合処理し、現像剤中の前記不可視トナーの帯電量を20μC/gとした、実施例1の現像剤(現像剤1)を得た。このようにして得られた現像剤1を用いて、画像形成装置を用いて画像形成テストを実施し、各種評価を行った。
(実施例2)
以下に、乳化重合凝集法による不可視トナー作成方法について記す。
以下に、乳化重合凝集法による不可視トナー作成方法について記す。
〔球状のトナー粒子の製造〕
本発明の静電荷現像用トナーを構成するトナー粒子として、トナー粒子X−1を以下に示す乳化重合凝集法を用いて調製した。
本発明の静電荷現像用トナーを構成するトナー粒子として、トナー粒子X−1を以下に示す乳化重合凝集法を用いて調製した。
<第1工程>
――分散液(1)の調製――
スチレン 320重量部
n−ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 10重量部
ドデカンチオール 10重量部
――分散液(1)の調製――
スチレン 320重量部
n−ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 10重量部
ドデカンチオール 10重量部
この溶液434gと、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6g、及びアニオン性界面活性剤(第一製薬社製、ネオゲンR)10gをイオン交換水550gに溶解した溶液をフラスコ中に入れて分散、乳化し、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。その後、フラスコ内を窒素で充分に置換してから攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、樹脂微粒子分散液A−1を得た。
樹脂微粒子分散液A−1で得られたラテックスは、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で樹脂微粒子の体積平均粒子径(D50)を測定したところ155nmであり、示差走査熱量計(島津制作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで樹脂のガラス転移点を測定したところ54℃であり、分子量測定器(東ソー社製、HLC−8020)を用い、THFを溶媒として重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ3万3千であった。
――赤外線吸収材料分散液(1)の調製――
イモニウム塩(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、これを40gとり、非イオン交換水200g、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)10gの中に入れ分散させ、ガラス製容器中でマグネチックスターラーを用いて攪拌しながらレーザー光(351nm、1.5J/m2、パルス幅30ns)を照射した。5Hzで50分間の照射により、30から150nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:75nm)が安定に分散した微粒子分散液(1)を調整した。
イモニウム塩(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、これを40gとり、非イオン交換水200g、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)10gの中に入れ分散させ、ガラス製容器中でマグネチックスターラーを用いて攪拌しながらレーザー光(351nm、1.5J/m2、パルス幅30ns)を照射した。5Hzで50分間の照射により、30から150nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:75nm)が安定に分散した微粒子分散液(1)を調整した。
――離型剤分散液(1)の調製――
パラフィンワックス・・・・・・・・・・50重量部
(日本精蝋(株)製:HNP0190、融点85℃)
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・200重量部
パラフィンワックス・・・・・・・・・・50重量部
(日本精蝋(株)製:HNP0190、融点85℃)
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・200重量部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(1)を調製した。
――凝集粒子の調製――
分散液(1)・・・・・・・・・・・・200重量部
赤外吸収材料分散液(1)・・・・・・10重量部
離型剤分散液(1)・・・・・・・・・70重量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・1.5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
分散液(1)・・・・・・・・・・・・200重量部
赤外吸収材料分散液(1)・・・・・・10重量部
離型剤分散液(1)・・・・・・・・・70重量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・1.5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
以上を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で30分間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると平均粒径が約5μmである凝集粒子(体積:95cm3)が形成されていることが確認された。
<第2工程>
――付着粒子の調製――
ここに、樹脂含有微粒子分散液としての分散液(1)を緩やかに60g追加した。
――付着粒子の調製――
ここに、樹脂含有微粒子分散液としての分散液(1)を緩やかに60g追加した。
なお、前記分散液(1)に含まれる樹脂粒子の体積は25cm3である。そして、加熱用オイルバスの温度を50℃に上げて1時間保持した。光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.7μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
<第3工程>
その後、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3gを追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
その後、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3gを追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
<評価>
得られた静電荷像現像用トナーにつき、コールターカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、5.8μmであった。また、体積粒度分布の指標である体積GSDを測定してみると、1.24であった。形状係数は、さらに、ルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、100個のトナーの最大長(ML)及び投影面積(A)を測定し、SF1を計算し、形状係数SF1の平均値を求めたところ、中心形状係数132であった。
得られた静電荷像現像用トナーにつき、コールターカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、5.8μmであった。また、体積粒度分布の指標である体積GSDを測定してみると、1.24であった。形状係数は、さらに、ルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、100個のトナーの最大長(ML)及び投影面積(A)を測定し、SF1を計算し、形状係数SF1の平均値を求めたところ、中心形状係数132であった。
また、得られた粒子の断面をTEMにより、約3万倍の倍率にて観察したところ、この粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は、80nmであった。また、得られた粒子の粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは1.18であった。
次に、第2の添加剤として、ルチル型チタニア粒子(平均粒径25nm)0.9質量部およびシリカ粒子(平均粒径40nm)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて、先に得られた粒子100質量部に対して外部添加することにより、実施例2の不可視トナー(トナー2)を得た。
さらに、トナー2を8質量部と、実施例1で用いたキャリアを100質量部と、をVブレンダーで混合処理し、実施例1に準拠して実施例2の現像剤(現像剤2)を得た。このようにして得られた現像剤2を用いて、画像形成装置を用いて画像形成テストを実施し、各種評価を行った。
(実施例3)
以下に、乳化重合凝集法による不可視トナー作成方法について記す。
〔球状のトナー粒子の製造〕
本発明の静電荷現像用トナーを構成するトナー粒子として、トナー粒子X−2を以下に示す乳化重合凝集法を用いて調製した。
以下に、乳化重合凝集法による不可視トナー作成方法について記す。
〔球状のトナー粒子の製造〕
本発明の静電荷現像用トナーを構成するトナー粒子として、トナー粒子X−2を以下に示す乳化重合凝集法を用いて調製した。
<第1工程>
――分散液(2)の調製――
スチレン 320重量部
n−ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 10重量部
ドデカンチオール 10重量部
――分散液(2)の調製――
スチレン 320重量部
n−ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 10重量部
ドデカンチオール 10重量部
この溶液434gと、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6g、及びアニオン性界面活性剤(第一製薬社製、ネオゲンR)10gをイオン交換水550gに溶解した溶液をフラスコ中に入れて分散、乳化し、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。その後、フラスコ内を窒素で充分に置換してから攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、樹脂微粒子分散液A−2を得た。
樹脂微粒子分散液A−2で得られたラテックスは、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で樹脂微粒子の体積平均粒子径(D50)を測定したところ155nmであり、示差走査熱量計(島津制作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで樹脂のガラス転移点を測定したところ54℃であり、分子量測定器(東ソー社製、HLC−8020)を用い、THFを溶媒として重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ3万3千であった。
――赤外線吸収材料分散液(2)の調製――
イモニウム塩(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、これを40gとり、非イオン交換水200g、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)10gの中に入れ分散させ、ガラス製容器中でマグネチックスターラーを用いて攪拌しながらレーザー光(351nm、1.5J/m2、パルス幅30ns)を照射した。5Hzで100分間の照射により、20から120nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:45nm)が安定に分散した微粒子分散液(2)を調整した。
イモニウム塩(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、これを40gとり、非イオン交換水200g、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)10gの中に入れ分散させ、ガラス製容器中でマグネチックスターラーを用いて攪拌しながらレーザー光(351nm、1.5J/m2、パルス幅30ns)を照射した。5Hzで100分間の照射により、20から120nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:45nm)が安定に分散した微粒子分散液(2)を調整した。
――離型剤分散液(2)の調製――
パラフィンワックス・・・・・・・・・・50重量部
(日本精蝋(株)製:HNP0190、融点85℃)
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・200重量部
パラフィンワックス・・・・・・・・・・50重量部
(日本精蝋(株)製:HNP0190、融点85℃)
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・200重量部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(2)を調製した。
――凝集粒子の調製――
分散液(2)・・・・・・・・・・・・200重量部
赤外吸収材料分散液(2)・・・・・・10重量部
離型剤分散液(2)・・・・・・・・・70重量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・1.5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
分散液(2)・・・・・・・・・・・・200重量部
赤外吸収材料分散液(2)・・・・・・10重量部
離型剤分散液(2)・・・・・・・・・70重量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・1.5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
以上を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で30分間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると平均粒径が約5μmである凝集粒子(体積:95cm3)が形成されていることが確認された。
<第2工程>
――付着粒子の調製――
ここに、樹脂含有微粒子分散液としての分散液(2)を緩やかに60g追加した。
――付着粒子の調製――
ここに、樹脂含有微粒子分散液としての分散液(2)を緩やかに60g追加した。
なお、前記分散液(2)に含まれる樹脂粒子の体積は25cm3である。そして、加熱用オイルバスの温度を50℃に上げて1時間保持した。光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.7μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
<第3工程>
その後、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3gを追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
その後、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3gを追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
<評価>
得られた静電荷像現像用トナーにつき、コールターカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、5.8μmであった。また、体積粒度分布の指標である体積GSDを測定してみると、1.24であった。形状係数は、さらに、ルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、100個のトナーの最大長(ML)及び投影面積(A)を測定し、SF1を計算し、形状係数SF1の平均値を求めたところ、中心形状係数132であった。
得られた静電荷像現像用トナーにつき、コールターカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、5.8μmであった。また、体積粒度分布の指標である体積GSDを測定してみると、1.24であった。形状係数は、さらに、ルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、100個のトナーの最大長(ML)及び投影面積(A)を測定し、SF1を計算し、形状係数SF1の平均値を求めたところ、中心形状係数132であった。
また、得られた粒子の断面をTEMにより、約3万倍の倍率にて観察したところ、この粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は、50nmであった。また、得られた粒子の粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは1.21であった。
次に、第2の添加剤として、ルチル型チタニア粒子(平均粒径25nm)0.9質量部およびシリカ粒子(平均粒径40nm)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて、先に得られた粒子100質量部に対して外部添加することにより、実施例3の不可視トナー(トナー3)を得た。
さらに、トナー3を8質量部と、実施例1で用いたキャリアを100質量部と、をVブレンダーで混合処理し、実施例1に準拠して実施例3の現像剤(現像剤2)を得た。このようにして得られた現像剤3を用いて、画像形成装置を用いて画像形成テストを実施し、各種評価を行った。
(比較例1)
結着樹脂として線状ポリエステルを91質量部と、赤外線吸収材料としてイモニウム塩を1質量部(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)と、添加剤としてワックス(長鎖直鎖脂肪酸長鎖直鎖飽和アルコール;ベベン酸ステアリル)を8質量部と、からなるトナー原料の混合物をバンバリーミキサーで混練し、粉砕した後、風力式分級機により細粒と、粗粒と、を分級し、体積平均粒径(平均粒径D50)が9.1μmの粒子を得た。
結着樹脂として線状ポリエステルを91質量部と、赤外線吸収材料としてイモニウム塩を1質量部(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)と、添加剤としてワックス(長鎖直鎖脂肪酸長鎖直鎖飽和アルコール;ベベン酸ステアリル)を8質量部と、からなるトナー原料の混合物をバンバリーミキサーで混練し、粉砕した後、風力式分級機により細粒と、粗粒と、を分級し、体積平均粒径(平均粒径D50)が9.1μmの粒子を得た。
なお、前記線状ポリエステルは、テレフタル酸と、ビスフェノールA・エチレンオキシド付加物と、シクロヘキサンジメタノールと、を原料として合成したものであり、ガラス転移点Tg=61℃、数平均分子量Mn=4200、質量平均分子量Mw=33000、酸価=12、水酸価=25である。
また、得られた粒子の断面をTEMにより、約3万倍の倍率にて観察したところ、この粒子中に分散している近赤外吸収材料の体積平均粒度分布D50は、350nmであった。また、得られた粒子の粒子中に分散している近赤外吸収材料の体積平均粒度分布GSDvは1.45であった。
次に、第2の添加剤として、ルチル型チタニア粒子(平均粒径20nm)1.0質量部およびシリカ粒子(平均粒径40nm)0.8質量部をヘンシェルミキサーを用いて、先に得られた粒子100質量部に対して外部添加することにより、比較例1の不可視トナー(トナーA)を得た。
さらに、トナーAを8質量部と、実施例1で用いたキャリアを100質量部と、をVブレンダーで混合処理し、比較例1の現像剤(現像剤A)を得た。このようにして得られた現像剤Aを用いて、画像形成装置を用いて画像形成テストを実施し、各種評価を行った。
(比較例2)
以下に、乳化重合凝集法による不可視トナー作成方法について記す。
〔球状のトナー粒子の製造〕
本発明の静電荷現像用トナーを構成するトナー粒子として、トナー粒子X−3を以下に示す乳化重合凝集法を用いて調製した。
以下に、乳化重合凝集法による不可視トナー作成方法について記す。
〔球状のトナー粒子の製造〕
本発明の静電荷現像用トナーを構成するトナー粒子として、トナー粒子X−3を以下に示す乳化重合凝集法を用いて調製した。
<第1工程>
――分散液(3)の調製――
スチレン 320重量部
n−ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 10重量部
ドデカンチオール 10重量部
――分散液(3)の調製――
スチレン 320重量部
n−ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 10重量部
ドデカンチオール 10重量部
この溶液434gと、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6g、及びアニオン性界面活性剤(第一製薬社製、ネオゲンR)10gをイオン交換水550gに溶解した溶液をフラスコ中に入れて分散、乳化し、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。その後、フラスコ内を窒素で充分に置換してから攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、樹脂微粒子分散液A−1を得た。
樹脂微粒子分散液A−1で得られたラテックスは、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で樹脂微粒子の体積平均粒子径(D50)を測定したところ155nmであり、示差走査熱量計(島津制作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで樹脂のガラス転移点を測定したところ54℃であり、分子量測定器(東ソー社製、HLC−8020)を用い、THFを溶媒として重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ3万3千であった。
――赤外線吸収材料分散液(3)の調製――
イモニウム塩(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、これを40gとり、非イオン交換水200g、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)10gの中に入れ混合し、アルチマイザー(スギノマシーン)を用いて粉砕部に液を25パス通過させて粉砕分散させ、100から200nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:150nm)が安定に分散した微粒子分散液(3)を調整した。
イモニウム塩(日本カーリット社製、CIR−1080;分光吸収 λmax;1075nm、吸光係数 ε;9.77×104;イモニウム10mgをアセトン1リットルに溶解した溶液での測定)を乳鉢上で磨砕して数μmの粉末とした後、これを40gとり、非イオン交換水200g、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)10gの中に入れ混合し、アルチマイザー(スギノマシーン)を用いて粉砕部に液を25パス通過させて粉砕分散させ、100から200nmのイモニウム微粒子(平均粒子径D50:150nm)が安定に分散した微粒子分散液(3)を調整した。
――離型剤分散液(3)の調製――
パラフィンワックス・・・・・・・・・・50重量部
(日本精蝋(株)製:HNP0190、融点85℃)
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
イオン交換水・・・・・・・・・・・・200重量部
パラフィンワックス・・・・・・・・・・50重量部
(日本精蝋(株)製:HNP0190、融点85℃)
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
イオン交換水・・・・・・・・・・・・200重量部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(1)を調製した。
――凝集粒子の調製――
分散液(3)・・・・・・・・・・・・200重量部
赤外吸収材料分散液(3)・・・・・・10重量部
離型剤分散液(3)・・・・・・・・・70重量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・1.5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
分散液(3)・・・・・・・・・・・・200重量部
赤外吸収材料分散液(3)・・・・・・10重量部
離型剤分散液(3)・・・・・・・・・70重量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・1.5重量部
(花王(株)製:サニゾールB50)
以上を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で30分間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると平均粒径が約5μmである凝集粒子(体積:95cm3)が形成されていることが確認された。
<第2工程>
――付着粒子の調製――
ここに、樹脂含有微粒子分散液としての分散液(3)を緩やかに60g追加した。
――付着粒子の調製――
ここに、樹脂含有微粒子分散液としての分散液(3)を緩やかに60g追加した。
なお、前記分散液(3)に含まれる樹脂粒子の体積は25cm3である。そして、加熱用オイルバスの温度を50℃に上げて1時間保持した。光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.7μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
<第3工程>
その後、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3gを追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
その後、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3gを追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
<評価>
得られた静電荷像現像用トナーにつき、コールターカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、5.8μmであった。また、体積粒度分布の指標である体積GSDを測定してみると、1.24であった。形状係数は、さらに、ルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、100個のトナーの最大長(ML)及び投影面積(A)を測定し、SF1を計算し、形状係数SF1の平均値を求めたところ、中心形状係数132であった。
得られた静電荷像現像用トナーにつき、コールターカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、5.8μmであった。また、体積粒度分布の指標である体積GSDを測定してみると、1.24であった。形状係数は、さらに、ルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、100個のトナーの最大長(ML)及び投影面積(A)を測定し、SF1を計算し、形状係数SF1の平均値を求めたところ、中心形状係数132であった。
また、得られた粒子の断面をTEMにより、約3万倍の倍率にて観察したところ、この粒子中に分散している赤外線吸収材料の体積平均粒子径D50は170nmであり、体積平均粒度分布GSDvは1.56であった。
次に、第2の添加剤として、ルチル型チタニア粒子(平均粒径25nm)0.9質量部およびシリカ粒子(平均粒径40nm)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて、先に得られた粒子100質量部に対して外部添加することにより、比較例2の不可視トナー(トナーB)を得た。
さらに、トナーBを8質量部と、実施例1で用いたキャリアを100質量部と、をVブレンダーで混合処理し、実施例1に準拠して比較例2の現像剤(現像剤B)を得た。このようにして得られた現像剤Bを用いて、画像形成装置を用いて画像形成テストを実施し、各種評価を行った。
<画像形成装置による画像形成>
各々の実施例および比較例において作製した不可視トナーによる画像形成テストには、画像形成装置として、富士ゼロックス社製のDocuColor1250改造機を用いた。この画像形成装置は、図3に示す画像形成装置200において、ブラック用現像器204Kを取り除いたことを除き同様の構成を有するものである。
各々の実施例および比較例において作製した不可視トナーによる画像形成テストには、画像形成装置として、富士ゼロックス社製のDocuColor1250改造機を用いた。この画像形成装置は、図3に示す画像形成装置200において、ブラック用現像器204Kを取り除いたことを除き同様の構成を有するものである。
なお、イエロー用現像器204Y、マゼンタ用現像器204M、シアン用現像器204Cには、DocuColor1250に使用されているイエロー、マゼンタ、シアン現像剤を適用した。また、画像形成テストに用いた画像出力媒体としては、A4サイズ白色紙(富士ゼロックス製、P−A4紙、幅:210mm、長さ:297mm)を使用した。
なお、各々の実施例および比較例における画像形成テストには、各々の実施例および比較例にて作成した現像剤を不可視用現像器204Fに供給し、また不可視画像と共に形成される可視画像用のイエロー、マゼンタおよびシアン色のトナーを含んでなる現像剤を、各々イエロー用現像器204Y、マゼンタ用現像器204Mおよびシアン用現像器204Cに供給した。
上記の現像剤を用いて、画像形成装置により画像出力媒体表面に画像形成されて得られた記録物は、その画像形成面に、可視画像および不可視画像が形成され、該可視画像は、画像形成面全体に文字や絵図等により構成される文書からなるものである。
一方、前記不可視画像は、図1に示したような回転角度が異なる2種の微小ラインビットマップで形成される機械読み取り・復号化可能な2次元パターンからなるものである。
なお、画像形成テストにおいては、可視画像の品質を評価するためのリファレンスとして、上記の不可視画像及び可視画像が、画像出力媒体表面に形成された記録物(以下、「記録物1」と略す)の他に、記録物1と同じ可視画像のみが画像出力媒体表面に形成された記録物(以下、「記録物2」と略す)を同時に画像形成した。更に、不可視画像のみで2cm×2cmのベタパッチを作成し、不可視程度を評価する物として使用した。
<記録物に形成された不可視画像および可視画像の評価>
記録物1の画像形成面に形成された不可視画像および可視画像の評価は、不可視画像については、不可視情報復元率と、不可視程度を、可視画像については、可視画像品質について評価した。以下にこれらの具体的な評価方法及び評価基準について説明する。
記録物1の画像形成面に形成された不可視画像および可視画像の評価は、不可視画像については、不可視情報復元率と、不可視程度を、可視画像については、可視画像品質について評価した。以下にこれらの具体的な評価方法及び評価基準について説明する。
(不可視情報復元率の評価)
不可視情報復元率の評価は、記録物1の画像形成面を、該画像形成面のほぼ真上10cmのところに設置した近赤外の波長域の光も照射するリング状LED光源(京都電気製、LEB−3012CE)にて照射した。この状態で、画像形成面のほぼ真上15cmのところに設置した、800nm以下の波長成分をカットするフィルタをレンズ部に装着した800nm〜1000nmの波長域に受光感度を有するCCDカメラ(KEYENCE製、CCD TL−C2)によって、前記画像形成面を読み取り、一定のコントラスト(閾値)を境界として2値化処理することにより不可視画像を抽出し、これをソフトウエアで復号化処理し、著作権情報が正確に復元できるかどうかを評価した。そして、この評価は500回実施した際に、情報が正確に復元できた回数を、不可視情報復元率(%)として表1に示した。なお、不可視情報復元率(%)が85%以上であれば、実用上問題無いレベルとした。
不可視情報復元率の評価は、記録物1の画像形成面を、該画像形成面のほぼ真上10cmのところに設置した近赤外の波長域の光も照射するリング状LED光源(京都電気製、LEB−3012CE)にて照射した。この状態で、画像形成面のほぼ真上15cmのところに設置した、800nm以下の波長成分をカットするフィルタをレンズ部に装着した800nm〜1000nmの波長域に受光感度を有するCCDカメラ(KEYENCE製、CCD TL−C2)によって、前記画像形成面を読み取り、一定のコントラスト(閾値)を境界として2値化処理することにより不可視画像を抽出し、これをソフトウエアで復号化処理し、著作権情報が正確に復元できるかどうかを評価した。そして、この評価は500回実施した際に、情報が正確に復元できた回数を、不可視情報復元率(%)として表1に示した。なお、不可視情報復元率(%)が85%以上であれば、実用上問題無いレベルとした。
(不可視程度の評価)
不可視程度の評価は、2cm×2cmのベタパッチを目視にてグレード付けをし、以下の判定基準により評価した。
不可視程度の評価は、2cm×2cmのベタパッチを目視にてグレード付けをし、以下の判定基準により評価した。
○:紙の地合い区別が付かず全く問題ないレベル。
△:地合いに対して若干の画質ノイズが確認されるものの、実用上はほぼ問題が無いレベル。
×:地合いに対して明確な画質ノイズが確認され、実用上問題となるレベル。
評価結果を表1に示す。更に、ベタパッチの反射率を測定し、380nmでの反射率を表1に記した。
△:地合いに対して若干の画質ノイズが確認されるものの、実用上はほぼ問題が無いレベル。
×:地合いに対して明確な画質ノイズが確認され、実用上問題となるレベル。
評価結果を表1に示す。更に、ベタパッチの反射率を測定し、380nmでの反射率を表1に記した。
(可視画像品質の評価)
可視画像品質の評価は、記録物1の可視画像と、記録物2の可視画像と、を目視にて比較し、以下の判定基準により評価した。なお、評価結果を表1に示す。
可視画像品質の評価は、記録物1の可視画像と、記録物2の可視画像と、を目視にて比較し、以下の判定基準により評価した。なお、評価結果を表1に示す。
○:記録物1及び記録物2の可視画像の画質には差異が無く、実用上問題が無いレベル。
△:記録物2の可視画像と比較すると、記録物1の可視画像には若干の画質ノイズが確認されるものの、実用上はほぼ問題が無いレベル。
×:記録物2の可視画像と比較すると、記録物1の可視画像には明確な画質ノイズが確認され、実用上問題となるレベル。
フラッシュ定着トナーの評価:
実施例1〜3および比較例1,2において、着色剤としてフタロシアニン顔料(BASF社製、PB−FAST BLUE)を5重量%含有させた以外は同様に調製して得られた実施例4〜6、比較例3,4の現像剤3〜6、C、Dをフラッシュ定着システムを採用するプリンタ(PS2160:富士通製)に搭載し、用紙上のトナーが6g/m2になるよう、現像バイアスを調製して現像/定着を行った。なお、このプリンタのキセノンフラッシュ光の発光スペクトルを図5に示す。1inch四方の面画について画像濃度を分光色度計(X−rire938、X−rire製)により測定した。ここで、画像濃度は1.3以上を良好と判定する。また、定着画像を50g/cm2の荷重をかけた柔和な薄紙により10回摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率(%)から定着性を評価した。ここで、低下率10%未満を良好とした。また、目視にてトナー彩度を評価した。評価結果を表2に示す。
△:記録物2の可視画像と比較すると、記録物1の可視画像には若干の画質ノイズが確認されるものの、実用上はほぼ問題が無いレベル。
×:記録物2の可視画像と比較すると、記録物1の可視画像には明確な画質ノイズが確認され、実用上問題となるレベル。
実施例1〜3および比較例1,2において、着色剤としてフタロシアニン顔料(BASF社製、PB−FAST BLUE)を5重量%含有させた以外は同様に調製して得られた実施例4〜6、比較例3,4の現像剤3〜6、C、Dをフラッシュ定着システムを採用するプリンタ(PS2160:富士通製)に搭載し、用紙上のトナーが6g/m2になるよう、現像バイアスを調製して現像/定着を行った。なお、このプリンタのキセノンフラッシュ光の発光スペクトルを図5に示す。1inch四方の面画について画像濃度を分光色度計(X−rire938、X−rire製)により測定した。ここで、画像濃度は1.3以上を良好と判定する。また、定着画像を50g/cm2の荷重をかけた柔和な薄紙により10回摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率(%)から定着性を評価した。ここで、低下率10%未満を良好とした。また、目視にてトナー彩度を評価した。評価結果を表2に示す。
本発明の電子写真用トナー、電子写真用現像剤、およびこれらを用いた画像形成方法は、不可視画像を形成する際の電子写真用トナー、電子写真用現像剤およびこれらを用いた画像形成方法の用途、並びに、フラッシュ定着を用いる場合の電子写真用トナーおよび現像剤およびこれらを用いた画像形成方法の用途に用いることができる。
11 不可視画像、12 画像出力媒体、13 (不可視画像11の微視的領域の)拡大図、14 微小ライン単位、15 ビット情報イメージ、21 記録物、22 不可視画像、100 画像形成装置、101 像担持体、102 帯電器、103 像書き込み装置、104 現像器、105 転写ロール、106 クリーニングブレード、200 画像形成装置、201 像担持体、202 帯電器、203 像書き込み装置、204 ロータリー現像器、204Y イエロー用現像器、204M マゼンタ用現像器、204C シアン用現像器、204K ブラック用現像器、204F 不可視用現像器、205 転写ロール、206 クリーニングブレード、207 中間転写体、208,209,210 支持ロール、211 2次転写ロール。
Claims (8)
- 赤外線吸収材料を含有する電子写真用トナーにおいて、
前記赤外線吸収材料の体積平均粒子径は100nm以下であって、体積平均粒度分布GSDvが1.4以下であることを特徴とする電子写真用トナー。 - 請求項1に記載の電子写真用トナーにおいて、
前記赤外線吸収材料は、溶液中に分散させレーザーを照射することによって粒子を微細化させるレーザーアブレーション法により得られたものであることを特徴とする電子写真用トナー。 - 請求項1または請求項2に記載の電子写真用トナーにおいて、
前記赤外線吸収材料の体積平均粒子径は、40nm以上70nm以下であることを特徴とする電子写真用トナー。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子写真用トナーにおいて、
前記赤外線吸収材料は、有機系赤外線吸収材料であることを特徴とする電子写真用トナー。 - 請求項1または請求項2に記載の電子写真用トナーにおいて、
前記電子写真用トナーの形状係数SF1が140以下であることを特徴とする電子写真用トナー。 - キャリアとトナーとからなる電子写真用現像剤において、
前記トナーが請求項1または請求項2に記載の電子写真用トナーであることを特徴とする電子写真用現像剤。 - 帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、形成されたトナー像を記録材に転写し潜像担持体より分離する転写工程と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着工程と、を有する画像形成方法において、
前記現像工程において、請求項1または請求項2に記載の電子写真用トナーを用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。 - 請求項7に記載の画像形成方法において、
前記現像工程において、可視画像および不可視画像が形成され、前記可視画像および不可視画像は画像出力媒体表面上に順次積層され、または、画像出力媒体表面の異なる領域に別々に形成されることを特徴とする画像形成方法。
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