JP2016011969A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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【課題】良好な定着性と保存性を有しつつ、良好な接着性と剥離開封時における文字移りの発生を防止することができる圧着はがきを作成することが可能な現像装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】顔料を含まない無色現像剤の示差走査熱量計における1回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg1t、2回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg2tとし、顔料を含む有色現像剤の示差走査熱量計における1回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg1c、2回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg2cとした場合に、45℃≦Tg2t≦52℃、106℃≦Tg2c、57℃≦Tg2c−Tg2t≦64℃、の関係を満たす前記無色現像剤と前記有色現像剤との組み合わせで現像を行うことを特徴とする現像装置及び当該現像装置を備えた画像形成装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、現像剤を用いて現像を行う現像装置および画像形成装置に関するものである。
従来、秘匿情報が印字された公共料金や給与明細書等の印刷物は、特定の個人以外の者がその内容を確認することができないようにするために、印字箇所の全面もしくは周縁部を接着または圧着することで、封筒状やカード状とされている。中でも、はがきサイズのものは圧着はがきと呼ばれ、通常のはがきと同じ料金で利用可能であることから、利便性が高い印字情報秘匿システムとして汎用されている。
近年の事務用複合機、家庭用プリンタ等の普及により、個人事業主、家庭単位でも圧着はがきを作成する機会が増えてきており、これを実現するための圧着用物質並びに圧着装置について提案がなされている。
例えば、特許文献1には、圧着用物質としての粉体接着剤が塗布された紙を圧着可能な小型の圧着装置について開示がなされており、特許文献1に記載の技術によれば、当該圧着装置をプリンタに装着することで必要なときに必要な枚数の圧着はがきを容易に作成することができるとされている。
特開2007−193004号公報
しかしながら、従来の文献においては圧着過程での粉体接着剤とカラートナーとの間の良好な熱特性について開示が行われていない。そのため、実際に圧着はがき等を粉体接着剤にて圧着した場合、予め紙面上に印字した秘匿情報が定着装置の熱により溶融してしまい、剥離開封時に反対面への文字写りが発生してしまうといった問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、良好な定着性と保存性を有しつつ、良好な接着性と剥離開封時における文字移りの発生を防止することができる圧着はがきを作成することが可能な現像装置および画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る現像装置は、顔料を含まない無色現像剤の示差走査熱量計における1回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg1t、2回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg2tとし、顔料を含む有色現像剤の示差走査熱量計における1回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg1c、2回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg2cとした場合に、45℃≦Tg2t≦52℃、106℃≦Tg2c、57℃≦Tg2c−Tg2t≦64℃、の関係を満たす前記無色現像剤と前記有色現像剤との組み合わせで現像を行うことを特徴としている。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記現像装置と、現像装置により現像後、所定の記録媒体に転写された現像剤像を定着させる定着装置とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、良好な定着性と保存性を有しつつ、良好な接着性と剥離開封時における文字移りの発生を防止することができる圧着はがきを作成することが可能な現像装置および画像形成装置を提供することができる。
本実施形態に係るプリンタ10の構成を説明する概略構成図である。 現像装置31の要部構成を説明する概略断面図である。 DSCによりガラス転移温度を測定した結果の例である。 DSCによりガラス転移温度を測定した結果の例である。 現像プロセス及び転写プロセスによってカラートナー画像と透明トナー画像とが転写され、トナー画像が定着された記録紙50(圧着はがき)を模式的に表した図である。 現像プロセス及び転写プロセスによってカラートナー画像と透明トナー画像とが転写され、トナー画像が定着された記録紙50(圧着はがき)を模式的に表した図である。 記録紙50(圧着はがき)を三つ折にした例を説明する図である。 定着性評価における印字パターンを説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
まず、本発明に係る現像装置と、当該現像装置により現像後、所定の記録媒体に転写された現像剤像を定着させる定着装置とを備えた画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の構成を説明する概略構成図である。プリンタ10は、例えば、カラー電子写真プリンタとしての構成を備え、記録紙カセット11と、画像形成部30と、定着装置としての定着部40とを備える。
記録紙カセット11は、内部に記録紙50を積層した状態で収納し、プリンタ10下部に着脱自在に装着されている。記録紙カセット11に収納されている記録紙50は、記録紙カセット11上部に設けられた図示せぬホッピングローラによりその最上部から一枚ずつ繰り出され、図中矢印(e)で示す用紙搬送経路を進み、画像形成部30に搬送される。
画像形成部30は、用紙搬送経路に沿って着脱自在に配置された現像装置31,現像装置32,現像装置33,現像装置34及び4つの各現像装置により形成された現像剤画像たるトナー画像を記録紙50の上面にクーロン力により転写する転写部16を備える。なお、用紙搬送経路に沿って直列に並べられた現像装置31〜34の構成は全て同じ構成であり、後述するトナー収容部材160に収容される、顔料を含む有色現像剤としてのトナーの色、即ち、シアントナー(Cy)、イエロートナー(Ye)、マゼンタトナー(Ma)そして、顔料を含まない無色現像剤であり粉体接着剤としての透明トナー(T)のみが異なる。現像装置31〜34の詳細な構成については後述する。
転写部16は、転写ベルト17と、ドライブローラ18と、テンションローラ19と、転写ローラ20,転写ローラ21,転写ローラ22,転写ローラ23と、転写ベルトクリーニングブレード24と、廃棄トナータンク25とを備える。
転写ベルト17は、記録紙50を静電吸着して図1中矢印(f)方向に搬送する無端のベルト部材である。転写ベルト17は、図示せぬ付勢バネで支持され、当該転写ベルト17の張りを一定に保つためのテンションローラ19と、当該テンションローラ19と対をなし、図示せぬ駆動源の駆動により回転するドライブローラ18とにより張架されている。転写ローラ20〜23は、例えば、導電性のゴム材等で形成され、現像装置31〜34の各現像装置が備える感光ドラムに対向し、転写ベルト17を介して当該感光ドラムに圧接するように配設されている。そして、図示せぬ転写用電源が転写ローラ20〜23に対してトナーとは逆極性のバイアス電圧を印加することにより、感光ドラム表面で現像されたトナー像は記録紙50に転写される。転写ベルトクリーニングブレード24は、例えば、ウレタン製のゴム材等で形成されたブレード部材であり、その一端は転写ベルト17表面の所定位置において当接するように配設されている。転写ベルトクリーニングブレード24は、転写ベルト17の図1中矢印(r)方向への駆動に伴い当該転写ベルト17表面に残留するトナーを掻き取ることで、転写ベルト17表面をクリーニングする。廃棄トナータンク25は、転写ベルトクリーニングブレード24が転写ベルト17と当接する位置の直下に配設された箱型形状部材であり、転写ベルトクリーニングブレード24により掻き取られたトナーを回収する。
定着部40は、画像形成部30以降の用紙搬送経路下流側に配設されており、発熱ローラ141と、加圧ローラ144と、加圧ベルト145とを備える。発熱ローラ141は、例えば、鉄、アルミニウム合金等のパイプ又はシャフトからなる図示せぬ芯金と、シリコーンゴム、フッ素樹脂等の耐熱性弾性層とを備え、ローラ内に図示せぬハロゲンランプ等の加熱手段を有する。発熱ローラ141は、図示せぬ駆動源の駆動により図1中矢印(i)方向に回転可能となるように図示せぬ装置フレームに支持されている。加圧ローラ144は、例えば、鉄、アルミニウム合金等のパイプ又はシャフトからなる図示せぬ芯金と、シリコーンゴム、フッ素樹脂等の耐熱性弾性層と、フッ素樹脂等からなる離型層とから構成されている。加圧ベルト145は、例えば、ニッケル,ポリイミド,ステンレス等からなる材料で形成されたベルト基材と、当該ベルト基材の外周面に形成されたシリコーンゴム、フッ素樹脂等の耐熱性弾性層と、耐熱性弾性層の外周面に形成されたフッ素樹脂等からなる離型層とを備え、発熱ローラ141の回転に伴い図1中矢印(j)方向に従動回転する。加圧ローラ144は、加圧ベルト145を介して発熱ローラ141と所定の圧接力を持って当接しており、発熱ローラ141と加圧ベルト145との間でニップ部が形成されている。図1中矢印(h)方向から搬送された記録紙50は、このニップ部を通過する際に、熱及び圧力が付与され、記録紙50上のトナーが溶融し、トナー画像が定着される。トナー画像が定着された記録紙50は、図1中矢印(k)方向に搬送され、最終的にプリンタ10外部に排出される。
次に、現像装置31〜34の構成について説明する。前述したように、現像装置31〜34の構成は、収容するトナーのみが異なりその他の構成は全て同一である。したがって、以下の説明では、シアントナー(トナー110)を用いてトナー画像を現像する現像装置31を一例として説明する。図2は、現像装置31の要部構成を説明する概略断面図である。
図2に示されるように、現像装置31は、潜像担持体としての感光ドラム101と、帯電装置としての帯電ローラ102と、トナー担持体としての現像ローラ103と、トナー供給回収体としての供給ローラ104と、クリーニングブレード105と、現像ブレード106と、トナー110を収容し、トナー受入開口130を介して現像装置31内部にトナーを供給するトナー収容部材160とを備える。
感光ドラム101は、導電性支持体と光導電層とによって構成され、例えば、導電性支持体としてのアルミニウム等の金属シャフトに光導電層としての電荷発生層、及び電荷輸送層が順次積層されて構成された負帯電積層型感光体ドラムである。本実施形態に係る感光ドラム101には、例えば、アルミニウム等の導電性基体素管上に、セレン、非晶質シリコン等の感光層を設けた無機感光ドラムや、バインダー樹脂中に電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させた有機感光層を設けた有機感光ドラムを用いることができる。
帯電ローラ102は、例えば、ステンレス等の金属シャフトと半導電性エピクロロヒドリンゴムとによって構成されている。帯電ローラ102は感光ドラム101に対して所定の圧力をもって当接しており、図示せぬ帯電用電源から供給された、トナー110と同極性のバイアス電圧に基づき、感光ドラム101の表面を一様均一に帯電させる。
現像ローラ103は、例えば、ステンレス等の金属シャフトの外周にカーボンブラックを分散させたウレタンゴムを配設し、その表面はイソシアネート処理が施されている。現像ローラ103は感光ドラム101周面に対して圧接して配設され、感光ドラム101上に形成された静電潜像に回転しながらトナー110を付着させることにより、トナー画像を現像する。なお、現像ローラ101には、図示せぬ現像用電源から、トナー110と同極性、又は逆極性のバイアス電圧が印加されている。
供給ローラ104は、例えば、ステンレス等の金属シャフトの外周に半導電性発泡シリコーンスポンジ層が配設されている。供給ローラ104は現像ローラ103表面に対して圧接して配設され、トナー受入開口130を介してトナー収容部材160から供給されたトナー110を回転しながら現像ローラ103に供給する。なお、供給ローラ104には、図示せぬ供給用電源から、トナー110と同極性、又は逆極性のバイアス電圧が印加されている。
クリーニングブレード105は、例えば、ウレタン製のゴム部材からなり、感光ドラム101の長手方向に沿って平行に配設されている。クリーニングブレード105はその先端部が感光ドラム101表面に当接可能となるように、根元部分が現像装置31のベースフレーム100に取り付けられ固定されている。クリーニングブレード105は、感光ドラム101表面に残留するトナー110を掻き取ることで、感光ドラム101表面をクリーニングする。
現像ブレード106は、例えば、ステンレス等の金属板から構成された板状部材であり、その一端部(曲げR)が現像ローラ103表面の所定位置において当接するように配設されている。現像ブレード106は、現像ローラ103表面上のトナー110の層厚を均一に規制する。
トナー収容部材160は、トナー110を収容する箱型形状部材であり、現像装置31に対して着脱自在となるように構成されている。トナー収容部材160の底部には、現像装置31に装着した際に開状態となるシャッタ部材としてのトナー受入開口130が設けられており、当該トナー受入開口130を介してトナー110が自然落下することで現像装置31内部にトナー110が供給される。
なお、現像装置31の上部には、感光ドラム101表面を選択的に露光し、静電潜像を形成させるための露光装置としてのLED(Light Emitting Diode)ヘッド38が配設されている。LEDヘッド38は、少なくともLED素子とレンズアレイとを備え、LED素子から出力される照射光が感光ドラム101表面において結像する位置となるように配設されている。
次に、本実施形態に係るトナー110について説明する。本実施形態に係るトナー110は、少なくとも結着樹脂を含有する母粒子を無機微粉体又は有機微粉体で適宜表面処理したものである。結着樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、又はスチレン−ブタジエン樹脂等を用いることができる。本実施形態に係るトナー110は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを配合したものを結着樹脂として用いて以下のようにして製造した。なお、本発明に係るトナーの材料、製法は以下の記述に限定されるものではない。
まず、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを混合して得られた結着樹脂100重量部に対して、負帯電性の帯電制御剤としてサリチル酸の金属錯体を0.3重量部、離型剤としてカルナウバワックスを3.0重量部添加し、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーのカラートナーを製造する場合は、着色剤として染料、顔料等を単独若しくは数種類添加した。一方、透明トナーを製造する場合は、着色剤は未添加とした。カラートナーの着色剤としては、例えば、ピグメントグリーンB、ピグメントブルー15:3、ソルベントブルー35、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、キナクリドン、カーミン6B、ナフトール、又はジスアゾイエロー、イソインドリン等を用いることができる。そして、添加される着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して2〜25重量部とすることが望ましく、より好ましくは2〜15重量部である。
これらをヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて混合した後、二軸押出機により、100℃の温度をかけながら混錬し、冷却後、直径2mmのスクリーンを有するカッターミルで粗粉砕した。そして、衝突板式粉砕機ディスパージョンセパレーター(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級を行い、トナー母粒子を得た。その後、外添工程として、トナー母粒子100重量部に対して、解砕した(ヘンシェルミキサー等の高速攪拌機により凝集した無機微粒子を分離した)疎水性シリカR972(日本アエロジル、平均一次粒径16nm)0.5重量部と、上記同様の解砕方法で解砕した疎水性シリカRY−50(日本アエロジル、平均一次粒径40nm)1.5重量部を10リットル容のヘンシェルミキサーを用いて3200回転/分の回転速度で2分間攪拌を行い、負極性に帯電したトナーを製造した。
得られたトナーの熱特性を、示差走査熱量計(以後、DSCと称する)(DSC7,Parkin Elmer社製)を用いて測定した。測定条件としては、昇温速度10℃/minで20℃から200℃まで昇温(このときの昇温データから、中点法により1回目のガラス転移温度Tg1を求める)した後に、降温速度90℃/minで0℃まで冷却、その後、昇温速度60℃/minで0℃から20℃まで昇温させ、最後に昇温速度10℃/minで200℃まで昇温させた(このときの昇温データから、中点法により2回目のガラス転移温度Tg2を求める)。このときのDSC測定結果を図3−1及び図3−2に示す。図3−1及び図3−2において、横軸は温度(℃)、縦軸は熱流(μW)であり、発熱反応は上に凸なピーク、吸熱反応は下に凸なピークとして表れる。つまり、DSC測定によれば、トナーを加熱していった際の、各トナー構成材料の状態変化に伴う熱特性が測定可能となる。なお、中点法とは、昇温時のDSC曲線において吸熱ピーク前の基線及び吸熱ピーク後の基線の中点と、立ち上がり曲線での交点とをもってガラス転移温度とする解析方法である。
本実施形態においては、まず、ガラス転移温度Tg1の値を50℃〜90℃に調整したトナーA−1〜A−12を製造した。DSCによるこれらのトナーのガラス転移温度Tg1の測定結果を後述する表1に示した。
本実施形態においては、結晶性ポリエステル3〜10重量部、非晶性ポリエステル97〜90重量部とし、結着樹脂中の結晶性ポリエステルの重量部を段階的に増加させることで、ガラス転移温度Tg1を下げた。例えば、結晶性ポリエステル10重量部、非晶性ポリエステル90重量部の場合、トナーA−1(Tg1=50℃)を得た。このとき用いた結晶性ポリエステルのガラス転移温度Tg1は30℃、重量平均分子量は10,000であり、非晶性ポリエステルのガラス転移温度Tg1は90℃、重量平均分子量は200,000である。本実施形態においては、上記の方法でガラス転移温度Tg1を調整する形態としたが、この方法に限定されるものではない。また、各トナーにおいて、結着樹脂以外の条件は前述したトナー製造方法と同じである。
次に、上記構成を備えたプリンタ10の動作について説明する。図1に示すように記録紙カセット11に収納された記録紙50は、当該記録紙カセット11上部に設けられた図示せぬホッピングローラによりその最上部から一枚ずつ繰り出され、図1中矢印(e)方向で示す用紙搬送経路に搬送される。その後、回転するドライブローラ18によって、図1中矢印(f)方向に駆動する転写ベルト17に搬送される。なお、後述する現像プロセスは、記録紙50が図1中矢印(e)方向で示す用紙搬送方向に搬送される数秒後に開始される。
現像装置31の感光ドラム101に対し転写ベルト17を介して圧接状態で対向して配設され、図示せぬ転写用電源からバイアス電圧が印加された転写ローラ20によって、転写ベルト17に静電吸着して搬送される記録紙50上に、後述する現像プロセスによって感光ドラム101上に形成されたシアントナーのトナー画像を転写する転写プロセスが行われる。
その後、記録紙50は、転写ベルト17上を図1中矢印(f)方向に搬送され、現装装置31及び転写ローラ20による現像プロセス及び転写プロセスと同様のプロセスによって、現像装置32及び転写ローラ21によってイエロートナーのトナー画像が、現像装置33及び転写ローラ22によってマゼンタトナーのトナー画像が、順次記録紙50に転写される。最後に、現像装置34及び転写ローラ23によって透明トナーのトナー画像が記録紙50に転写される。なお、透明トナーのトナー画像は、図4(b)及び図5(b)に示す網目部のように、カラートナー画像が転写されていない記録紙50上の印字可能範囲に、印刷密度100%の全面ベタパターン(100%duty)で印字される。このとき、記録紙50上に転写される透明トナー(T)の付着量の良好範囲は、カラートナーと同様で、0.4mg/cm〜0.6mg/cmであり、より好ましくは、0.4mg/cm〜0.5mg/cmである。
カラートナー画像と透明トナー画像とが転写された記録紙50は、図1中矢印(h)方向に搬送され、発熱ローラ141、加圧ローラ144、及び加圧ベルト145を備える定着部40に搬送される。トナー画像が転写された記録紙50は、図示せぬ温度制御手段によって制御されて所定の温度に保たれ、図1中矢印(i)方向に回転する発熱ローラ141と、図1中矢印(j)方向に回転する加圧ローラ144を介して加圧ベルト145とから構成されるニップ部に搬送される。記録紙50が当該ニップ部を通過する際に、熱及び圧力が付与され、記録紙50上のトナーが溶融し、トナー画像が定着される(1回目の定着)。トナー画像が定着された記録紙50は、図1中矢印(k)方向に搬送され、最終的にプリンタ10外部に排出される。
図4及び図5は、上記現像プロセス及び転写プロセスによってカラートナー画像と透明トナー画像とが転写され、定着部40において、トナー画像が定着された記録紙50を模式的に表した図である。図4は圧着はがきの表面を表し、図5は圧着はがきの裏面を表している。また、図4(a)及び図5(a)は透明トナー画像の転写前の状態を表しており、図4(b)及び図5(b)は透明トナー画像の転写後の状態を表している。図4(b)及び図5(b)中において、網目で塗りつぶした部分(B),(C),(D),(E)に透明トナー画像が転写されている。そして、図4及び図5で示した(A)〜(F)については、(A)と(D),(B)と(E),(C)と(F)がそれぞれ表裏の位置関係となっている。
上記記録紙50を、図6で示すように、手動で三つ折にし、記録紙カセット11に戻した後、図示せぬ制御部から圧着はがきの作成の指示が入力されると、現像装置31〜34の全ての現像装置は転写ベルト17から離間する。この状態において、三つ折にされた記録紙50は転写ベルト17により搬送され、定着部40をもう一度通過することで、再度熱定着(2回目の定着)が行われ、圧着はがきが作成される。なお、本実施形態においては、1回目の定着時における定着温度を180℃、定着速度を219mm/secとし、2回目の定着時における定着温度を170℃、定着速度を59mm/secとした。これは、2回目の定着時の加熱により、カラートナーが再溶解し、溶解したカラートナーが裏移りする可能性があるため、1回目の定着温度よりも2回目の定着温度を低く設定した。そして、1回目の定着速度よりも2回目の定着速度を低速とした理由は、2回目の定着時における定着温度を下げることでトナーに加わる熱量が下がる分を考慮した為である。なお、これらの評価は、記録紙として沖データ社製のエクセレントホワイトA4紙(坪量105g/m)を用いて行った。
再び、図2を用い、上記構成を備えたプリンタ10の現像装置の動作について説明する。記録紙50が、用紙搬送経路の所定位置を通過するタイミングに合わせて、感光ドラム101は図示せぬ駆動手段により伝達された駆動力により図2中矢印A方向に一定速度で回転する。感光ドラム101表面に接触して設けられた帯電ローラ102は、図2中矢印D方向に回転しながら、図示せぬ帯電用電源から供給されたバイアス電圧(例えば、−1140V)を感光ドラム101表面に印加し、当該感光ドラム101表面を一様均一に帯電させる(例えば、−640V)。
次に、感光ドラム101に対向して配設されたLEDヘッド38は、画像信号に対応した光を感光ドラム101表面に照射し、光照射部分の電位を、例えば、−1000Vに光減衰させ静電潜像を形成させる。
ところで、トナー110は、図示せぬ供給用電源から、例えば、−210Vの電圧が印加された供給ローラ104が図2中矢印C方向に回転することで現像ローラ103に供給される。現像ローラ103は、感光ドラム101の周面に対して圧接して配設されており、図示せぬ現像用電源からバイアス電圧(例えば、−110V)が印加されている。現像ローラ103は、供給ローラ104から供給されたトナー110を吸着し、これを図2中矢印B方向に回転搬送する。この回転搬送過程で、供給ローラ104の圧接位置よりも下流側にあって、現像ローラ103に当接して配設された現像ブレード106は、現像ローラ103が回転することで当該現像ローラ103表面のトナー110の付着量を最適化する。具体的には、現像ブレード106は、その曲げRと現像ローラ103との圧接部より現像ローラ103の回転方向下流側においてトナー層厚を均一に規制する。現像ローラ103上のトナー110は、現像ローラ103と供給ローラ104との摺動、現像ブレード106の圧接等により摩擦帯電する。
前述したように、現像ローラ103には図示せぬ現像用電源からバイアス電圧が印加されており、また、感光ドラム101表面は帯電ローラ102により帯電させられている。したがって、現像ローラ103と感光ドラム101との間には、感光ドラム101表面に形成された静電潜像に伴う電気力線が発生する。このため、現像ローラ103上の負極性に帯電したトナー110は、現像ローラ103と感光ドラム101との圧接による付着力と静電気力により感光ドラム101表面上の静電潜像部分に付着し、この部分が現像されてトナー画像が形成される。
その後、感光ドラム101に対し、転写ベルト17を介して圧接状態で対向して配設され、図示せぬ転写用電源からバイアス電圧(例えば、+3000V)が印加された転写ローラ20は、図2中矢印E方向に回転しながら、転写ベルト17に静電吸着して搬送される記録紙50に、感光ドラム101表面上のトナー画像を静電気力により転写する(転写プロセス)。
なお、本実施形態においては、粉体接着剤として透明トナーを用いたのは、カラートナーを粉体接着剤として用いると、圧着はがきの剥離開閉時に紙面が汚れる可能性があり、この場合文字の視認性が悪くなるからである。しかしながら、粉体接着剤としてカラートナーを用いても接着性は得られるため、これに限定される必要はない。
次に、本実施形態に係るガラス転移温度Tg1の値を50℃〜90℃に調整したトナーA−1〜A−12の定着性評価及び保存性評価について説明する。
まず、定着性評価について説明する。始めに、図7に示す様に、印字方向から見て記録紙50の上端に高さを40mm、幅を印字可能範囲全域とする印字パターンを100%ベタ濃度で記録紙50上に転写させた。記録紙50としては、沖データ社製のエクセレントホワイトA4紙(坪量105g/m)を用いた。このときの定着温度は180℃とし、定着速度は219mm/secとした。
そして、印字部分にテープ(メンディングテープ、住友スリーエム社製)を貼り、その上を500gのおもりで一往復させてから貼り付けたテープを剥離した。このとき、おもりの自重以外の力は上からかけず、おもりの移動速度及びテープの剥離速度は10mm/secとした。この一連の評価にて、テープの剥離前後の画像明度L*をx−rite分光濃度計(エックスライト社製)を用いて測定し、定着率を、(テープ剥離後の画像明度L*/テープ剥離前の画像明度L*)×100(%)として算出した。そして、定着率が90%以上である場合は定着性が良好であるとして○、90%未満の場合は定着性が不良であるとして×とした。
次に、保存性評価について説明する。始めに、直径30mm、高さ80mmの金属製の円筒を設置し、円筒内にトナーを10g入れた。その後、トナー上に10gのおもりを乗せ、気温50℃、湿度55%の環境下に48時間放置した。48時間後におもりと円筒とをゆっくりと外し、軟凝集したトナーの上に30gのおもりを乗せ、トナーが崩壊するか否かを目視にて確認した。トナーが崩壊した場合は保存性が良好であるとして○、トナーが崩壊しなかった場合は保存性が不良であるとして×とした。
トナーA−1〜A−12における定着性評価と保存性評価との結果を表1に示す。表1に示されるように、ガラス転移温度Tg1が50℃〜85℃の場合、定着性が良好であった。そして、ガラス転移温度Tg1が55℃〜90℃の場合、保存性が良好であった。これらのことから、ガラス転移温度Tg1が55℃≦Tg1≦85℃の範囲であれば、定着性及び保存性の両者が良好であることが分かった。なお、DSCにより求められるガラス転移温度Tg1を指標に定着性と保存性とを評価したのは、定着状態や保存状態を実際の印字時(1回目の定着)と同条件とするためである。
ところで、トナーの熱特性は、トナーの構成材料の90%以上を占める結着樹脂で決定され、着色剤の有無に殆ど影響されない。今回は、カラートナーとしてシアントナーを用いて上記評価をおこなった。
一般的に、1回目の定着前は、結晶性樹脂が結晶状態で結着樹脂中に存在しており、トナーのガラス転移温度はTg1となる。しかしながら、定着工程において、記録紙50上のトナーが定着部40を通過すると、結晶性樹脂が融解するため結晶構造が崩壊する。このため、2回目の定着前の結着樹脂は、略非晶質状態の樹脂となり、トナーのガラス転移温度はTg2となる。トナーの保存安定性や、1回目の定着時におけるトナー性能は、DSCにより求められるガラス転移温度Tg1に依存し、2回目の定着時におけるトナー性能は、DSCにより求められるガラス転移温度Tg2に依存する。圧着はがきの接着性を得るためには、透明トナーのガラス転移温度Tg2は低い方が好ましく、文字移りを防ぐためには、カラートナーのガラス転移温度Tg2は高い方が好ましい。つまり、透明トナーのガラス転移温度Tg2を低く、カラートナーのガラス転移温度Tg2を高く設定すれば、良好な接着性を有しつつ、文字移りを防止することが可能となる(今後、透明トナーの1回目の定着前のガラス転移温度をTg1t、2回目の定着前のガラス転移温度をTg2t、カラートナーの1回目の定着前のガラス転移温度をTg1c、2回目の定着前のガラス転移温度をTg2cと称する)。
上記の定着性及び保存性の評価結果を踏まえ、接着性及び文字移りの評価に用いる透明トナーB−1〜B−10、カラートナーC−1〜C−10を製造した。なお、透明トナーB−1〜B−10のガラス転移温度Tg1tは55℃となるように調整して製造した。このとき測定した透明トナーB−1〜B−10のガラス転移温度Tg2tは45℃〜84℃であった。また、カラートナーC−1〜C−10のガラス転移温度Tg1cは85℃となるように調整した製造した。このとき測定したカラートナーC−1〜C−10のガラス転移温度Tg2cは82℃〜114℃であった。
本実施形態においては、透明トナーB−1〜B−10のガラス転移温度Tg2tと、カラートナーC−1〜C−10のガラス転移温度Tg2cとを調整するため、結晶性ポリエステル3〜10重量部、非晶性ポリエステル97〜90重量部とし、結着樹脂中のそれぞれの重量部を変化させた。更に、結晶性ポリエステルと非晶性ポリエステルの重量平均分子量を変化させることで、Tg2tとTg2cとを変化させた。このとき用いた結晶性ポリエステルの重量平均分子量は10,000〜45,000であり、非晶性ポリエステルの重量平均分子量は50,000〜200,000である。なお、本実施形態においては、上記の方法でガラス転移温度Tg2の値を変化させたが、これに限定されるものではない。また、各トナーにおいて、結着性樹脂以外の条件は前述したトナー製造方法と同一である。
圧着はがきの秘匿情報を保護する上で、十分な接着性を得るためには、透明トナーのガラス転移温度Tg2tは低い方が好ましい。一方、圧着はがきの剥離開閉時における文字の裏移りを防止するためには、カラートナーのガラス転移温度Tg2cは高い方が好ましい。すなわち、透明トナーのガラス転移温度Tg2tとカラートナーのガラス転移温度Tg2cとの差がより大きくなれば、より良好な定着性と保存性とを有しつつ、良好な接着性と文字移りを防止することができる圧着はがきを作成することが可能であると考えられる。本実施形態に係るトナー製造方法では、透明トナーとカラートナーとの両トナーにおいて、ガラス転移温度の差は−10℃≦Tg1−Tg2≦29℃の範囲でガラス転移温度Tg2を変化させることが可能であった。定着性評価及び保存性評価の結果を踏まえ、本実施形態においては、Tg2tとTg2cとの差を大きくするため、透明トナーのガラス転移温度Tg1tを55℃に、カラートナーのガラス転移温度Tg1cを85℃に調整した。
ガラス転移温度Tg1tを55℃に調整した透明トナーB−1〜B−10、ガラス転移温度Tg1cを85℃に調整したカラートナーC−1〜C−10をそれぞれ用いて図6に示した圧着はがきを作成し、2回目の定着を行った。その後、圧着はがきの接着面を手動で剥がすことで接着性を確認した。また、剥がした圧着はがきのカラートナーの印字部分を目視で確認することで文字移りの有無を判断した。なお、前述したように、トナーの熱特性は着色剤の有無に殆ど影響を受けないので、カラートナーとしてシアントナーを用いて評価を行った。
まず、接着性評価について説明する。剥離開封前に、圧着はがきの短手方向の中央部を地面に対して180度に曲げてから元に戻したときに、接着面が剥がれない場合を、秘匿情報を保護する上で十分な接着性があるとして、接着性は問題なしとした。一方、容易に接着面が剥がれた場合又は剥離開閉時に接着性が強すぎるため圧着はがきが破れてしまう場合は、接着性に問題ありとした。
次に、文字移り評価について説明する。圧着はがきの短手方向の端部を持ち、1.0cm/secの速度で剥離開封した後に、印字された文字画像を確認して、文字移りが無い場合を、文字移りに問題なしとした。一方、文字移りが有る場合は、文字移りに問題ありとした。
透明トナーB−1〜B−10とカラートナーC−1〜C−10とによる接着性及び文字移りの評価結果を表2−1に示す。表2−1において、ガラス転移温度Tg1tを55℃に調整した透明トナーB−1〜B−10のそれぞれのカラム下段は各透明トナーのガラス転移温度Tg2tを示しており、ガラス転移温度Tg1tを85℃に調整したカラートナーC−1〜C−10のそれぞれのカラム下段は各カラートナーのガラス転移温度Tg2cを示している。
そして、接着性及び文字移りに問題が無い場合を評価○、接着性に問題無いが文字移りに問題がある場合を評価△、文字移りに問題無いが接着性に問題がある場合を評価▲、接着性及び文字移りに問題がある場合を評価×とした。
表2−1に示すように、接着性評価から、透明トナーB−1とカラートナーC−9との組み合わせ、透明トナーB−1とカラートナーC−10との組み合わせ、及び透明トナーB−2とカラートナーC−10との組み合わせを除き、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが45℃〜50℃の場合、接着性は良好であった。また、文字移り評価から、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが107℃以上の場合において、文字移りに問題は無かった。よって、定着性評価、保存性評価、接着性評価、及び文字移り評価の結果を総合すると、定着温度170℃、定着速度59mm/secの場合、
Tg1t=55℃、かつ、−10℃≦Tg2t−Tg1t≦−5℃
Tg1c=85℃、かつ、22℃≦Tg2c−Tg1c≦29℃
の条件を満たすことによって、良好な定着性と保存性を有しつつ、一部の例外を除き良好な接着性と文字移りを防止することが可能な圧着はがきを作成することが可能であった。
更に、透明トナーのガラス転移温度Tg1t=55℃、カラートナーのガラス転移温度Tg1cを−10℃≦Tg1−Tg2≦29℃の範囲で調整して、上記と同様な評価を行った。良好な接着性と文字移りを防止する結果が得られたものを表2−2〜表2−6に示す。
表2−2に示した評価においては、透明トナーB−1とカラートナーC−10との組み合わせ、透明トナーB−2とカラートナーC−10との組み合わせを除き、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが45℃≦Tg2t≦50℃の範囲において接着性に問題なく、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが108℃≦Tg2cの範囲において文字移りを防止する効果が得られた。
表2−3に示した評価においては、透明トナーB−1とカラートナーC−10との組み合わせを除き、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが45℃≦Tg2t≦50℃の範囲において接着性に問題なく、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが106℃≦Tg2cの範囲において文字移りを防止する効果が得られた。
表2−4に示した評価においては、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが45℃≦Tg2t≦50℃の範囲において接着性に問題なく、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが109℃≦Tg2cの範囲において文字移りを防止する効果が得られた。
表2−5に示した評価においては、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが45℃≦Tg2t≦50℃の範囲において接着性に問題はなく、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが106℃≦Tg2cの範囲において文字移りを防止する効果が得られた。
表2−6に示した評価においては、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが45℃≦Tg2t≦50℃の範囲において接着性に問題はなかったが、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが105℃以下であると文字移りを防止する効果を得ることができなかった。
なお、カラートナーのガラス転移温度Tg1cを55℃まで低下させて同様の評価を行ったが、良好な定着性と文字移りを防止することが可能な圧着はがきは作成することができなかった。
更に、カラートナーのガラス転移温度Tg1c=85℃、透明トナーのガラス転移温度Tg1tを−10℃≦Tg1−Tg2≦29℃の範囲で調整して、上記と同様な評価を行った。良好な定着性と文字移りを防止する結果が得られたものを表3−1〜表3−3に示す。
表3−1に示した評価においては、透明トナーB−1とカラートナーC−10との組み合わせを除き、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが48℃≦Tg2t≦52℃、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが107℃≦Tg2cの範囲において接着性に問題なく、文字移りを防止する効果が得られた。
表3−2に示した評価においては、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが50℃≦Tg2t≦52℃、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが107℃≦Tg2cの範囲において接着性に問題なく、文字移りを防止する効果が得られた。
表3−3に示した評価においては、カラートナーのガラス転移温度Tg2cが107℃≦Tg2cの範囲において文字移りを防止する効果は得られたが、透明トナーのガラス転移温度Tg2tが55℃以上では良好な接着性は得られなかった。
なお、透明トナーのガラス転移温度Tg1tを85℃まで上昇させて同様の評価を行ったが、良好な定着性と文字移りを防止することが可能な圧着はがきは作成することができなかった。
ところで、定着温度を170℃〜190℃、定着速度を59mm/sec〜219mm/secの間で変更し、上記と同様の評価を行ったところ、同様な結果を得ることができた。
表2−1から表3−3の結果から、定着温度170℃〜190℃、定着速度59mm/sec〜219mm/secの場合、
45℃≦Tg2t≦52℃
106℃≦Tg2c
57℃≦Tg2c−Tg2t≦64℃
の条件を満たすことにより、良好な定着性と保存性を有しつつ、良好な接着性と文字移りを防止することが可能な圧着はがきを作成することが可能であった。
以上のように、本実施形態によれば、良好な定着性と保存性を有しつつ、良好な接着性と剥離開封時における文字移りの発生を防止することができる圧着はがきを作成することが可能な現像装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明の説明において、画像形成装置の例としてプリンタについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ファクシミリ、複写機、複合機等にも適用することができる。
10 プリンタ
11 記録紙カセット
16 転写部
17 転写ベルト
18 ドライブローラ
20,21,22,23 転写ローラ
24 転写ベルトクリーニングブレード
25 廃棄トナータンク
30 画像形成部
31,32,33,34 現像装置
40 定着部
50 記録紙
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 現像ローラ
104 供給ローラ
105 クリーニングブレード
106 現像ブレード
110 トナー
141 発熱ローラ
144 加圧ローラ
145 加圧ベルト
160 トナー収容部材

Claims (5)

  1. 顔料を含まない無色現像剤の示差走査熱量計における1回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg1t、2回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg2tとし、
    顔料を含む有色現像剤の示差走査熱量計における1回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg1c、2回目の昇温ピークから中点法により求めたガラス転移温度をTg2cとした場合に、
    45℃≦Tg2t≦52℃、
    106℃≦Tg2c、
    57℃≦Tg2c−Tg2t≦64℃、
    の関係を満たす前記無色現像剤と前記有色現像剤との組み合わせで現像を行うこと
    を特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置と、
    前記現像装置により現像後、所定の記録媒体に転写された現像剤像を定着させる定着装置とを備えること
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 1回目と2回目との定着時における定着温度又は定着速度が異なること
    を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 定着時の定着温度が170℃〜190℃であること
    を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 定着時の定着速度が59mm/sec〜219mm/secであること
    を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017062314A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 株式会社沖データ 画像形成装置

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