JP2013134372A - トナーセット、画像形成装置、および画像形成方法 - Google Patents

トナーセット、画像形成装置、および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ビーム方式の定着装置において、トナー層表面の急激な温度上昇が生じることを防止する。
【解決手段】各層のトナーに含まれる光吸収剤の量を、記録材から遠い側に積層されるトナーほど光ビームの吸収率が低くなるように設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、用紙等の記録材上に形成された複数色のトナーが積層されてなる未定着トナー像に光ビームを照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置を備えた画像形成装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機等)、および上記画像形成装置に用いられるトナーセットに関するものである。
電子写真方式の画像形成装置には、一般に、用紙(記録材)上に形成されたトナー像を熱溶融することによって用紙上に定着させる定着装置が備えられている。
この種の定着装置の一例として、例えば、特許文献1に示されるような、定着ローラと加圧ローラと、定着ローラを加熱する熱源と、定着ローラの表面温度の検出結果に基づいて温度制御を行う温度制御装置とを備えたローラ対方式の定着装置が知られている。
定着ローラは、アルミなどの金属製中空芯金の表面に弾性層が形成されたローラ部材であり、この芯金の内部に熱源としてハロゲンランプが配置されている。加圧ローラは、芯金上に被覆層としてシリコンゴムなどの耐熱性弾性層を設けたローラ部材である。この加圧ローラは、定着ローラの周面に対して圧接され、加圧ローラの上記弾性層の弾性変形によって、定着ローラと加圧ローラとの間にニップ領域が形成される。
また、温度制御装置は、温度センサによる定着ローラの表面温度の検出結果に基づいてハロゲンランプをオン/オフ制御することにより、定着ローラの表面温度を制御する。
上記のような構成からなるローラ対方式の定着装置では、未定着のトナー像が形成された用紙を定着ローラと加圧ローラとの間のニップ領域に挟み込み、これら両ローラを回転させることによって上記用紙を搬送するとともに、定着ローラの周面の熱により用紙上のトナー像を溶融させてその用紙に定着させる。
しかしながら、従来のローラ対方式の定着装置は、電源投入直後には定着ローラおよび加圧ローラは室温状態なので、電源投入後、所定温度まで昇温させる必要があるため、ウォームアップに時間がかかるという問題がある。また、画像形成動作が行われていない待機状態であっても、定着ローラの表面を所定温度に保持する必要があるため、画像形成動作が行われていない時も常に加熱していなければならない。このため、無駄なエネルギーを消費してしまうという問題がある。
一方、このような問題を解決するための技術として、用紙上に形成された未定着トナー像に光を照射することによりトナー像を溶融させて定着を行う光方式の定着装置が提案されている。
例えば、特許文献2には、用紙上に形成された未定着トナー像に光ビームを照射してトナー像を溶融させることで定着を行う光ビーム方式の定着装置が提案されている。
また、特許文献3には、用紙上に形成された未定着トナー像にフラッシュ光を照射してトナー像を溶融させることで定着を行うフラッシュ方式の定着装置が提案されている。
特開平11−38802号公報 特許3016685号公報 特開2008−9320号公報
しかしながら、特許文献2に開示されているような光ビーム定着方式の定着装置には、未定着トナー像に照射する光ビームのエネルギー密度が非常に高いため、カラー画像形成装置においてカラートナーを複数層重ね合わせた場合、上層のトナーの温度が急激に上昇し、上層のトナーの成分が揮発するボイドが生じてしまうという問題があった。
一方、特許文献3には、トナー層表面の急激な温度上昇を防止するために、光ビームを照射する8本のフラッシュランプを複数のフラッシュランプ群に分け、各フラッシュランプ群の発光タイミングを異ならせることが記載されている。
しかしながら、光ビーム方式の定着装置では、光ビームの照射範囲がフラッシュ方式の定着装置におけるフラッシュ光の照射範囲に比べて非常に狭いため、特許文献3の技術を適用してもトナー層表面の急激な温度上昇の防止効果を十分に得ることができない。すなわち、光ビーム方式の定着装置における光ビームの照射範囲は非常に狭いので(典型的には直径1mm以下)、光ビーム照射手段を複数の群に分けて各群の発光タイミングを異ならせても発光タイミングのずれによる温度低下はわずかであり、急激な温度上昇を改善する効果は望めない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録材上に複数色のトナーが積層されてなる未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、トナー層表面の急激な温度上昇が生じることを防止することにある。
本発明のトナーセットは、上記の課題を解決するために、記録材上に複数色のトナーが所定の積層順で積層されてなる未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置を備えた画像形成装置に用いられる上記複数色のトナーからなるトナーセットであって、上記各色のトナーは、上記光の少なくとも一部を吸収して熱に変換する光吸収剤を含有しており、上記各色のトナーに含有されている上記光吸収剤の量が、上記記録材から遠い側に積層されるトナーほど、当該トナーに対する上記光の入射光量に対する上記光吸収剤によって吸収される光の光量の比率である上記光の吸収率が低くなるように設定されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上層に積層されたトナーにおける光の吸収率を下層に積層されたトナーにおける光の吸収率よりも小さくすることにより、上層に積層されたトナーと下層に積層されたトナーとの加熱温度差を小さくすることができる。これにより、上層に積層されたトナーの表面温度が急激に上昇することを抑制するとともに、下層に積層されたトナーに対する光の入射量を高めて下層に積層されたトナーを効率的に加熱することができる。したがって、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
また、上記各色のトナーは、同一の結着樹脂を含有しており、上記各色のトナーに含有されている光吸収剤の当該トナーに含まれる結着樹脂に対する重量比が、上記記録材から
遠い側に積層されるトナーほど低い構成としてもよい。
上記の構成によれば、上層に積層されたトナーにおける光の吸収率を下層に積層されたトナーにおける光の吸収率よりも小さくすることができる。したがって、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
また、上記各色のトナーのうち、最上層に積層されるトナーの上記吸収率が、最下層に積層されるトナーの上記吸収率に対して50%以上95%以下の範囲内である構成としてもよい。
最上層に積層されるトナーの上記吸収率が高すぎると表面温度が急激に上昇して揮発等の不具合が生じる場合がある。また、最上層に積層されるトナーの上記吸収率が低すぎるとトナーを適切に溶融させることができず、定着強度が不足し、また、トナー層の表面の平滑性が低下してしまう。これに対して、最上層に積層されるトナーの上記吸収率と最下層に積層されるトナーの上記吸収率との比率を上記範囲内に設定することにより、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
また、上記光吸収剤は、赤外線波長域の光を吸収する赤外線吸収剤であってもよい。
上記の構成によれば、赤外線吸収剤が赤外線波長域の光を吸収して熱に変換することにより、トナーを溶融させることができる。
本発明の画像形成装置は、記録材上に複数色のトナーが積層された未定着トナー像を形成する像形成手段と、上記未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置とを備えた画像形成装置であって、上記像形成手段は、上記したいずれかのトナーセットを用いて上記未定着トナー像を形成することを特徴としている。
上記の構成によれば、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
また、上記記録材上に形成された未定着トナー像におけるトナーの積層数、および当該未定着トナー像を構成するトナーの色の組み合わせに応じて、当該未定着トナー像を構成する各層のトナーの温度が、当該未定着トナー像を構成する各層のトナーが揮発せず、かつ当該未定着トナー像を構成する各層のトナーが溶融する温度になるように、上記未定着トナー像に照射する上記光の強度または上記未定着トナー像に対する上記光の照射時間を制御する制御部を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、記録材上に形成された未定着トナー像におけるトナーの積層数、および当該未定着トナー像を構成するトナーの色の組み合わせに応じて、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができるように、未定着トナー像に照射する光の強度または未定着トナー像に対する光の照射時間を制御することができる。
また、上記定着装置は、上記光としてレーザ光を照射するレーザ定着装置であってもよい。
一般に、レーザ光はスポット径が小さく、光密度が非常に高いので、上層のトナーの温
度が急激に上昇して揮発等の不具合が生じやすいが、上記の構成によれば、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
また、上記定着装置は、レーザ光を照射するレーザ素子を複数備えており、上記各レーザ素子は、一方向に延伸するライン上に配列されている構成であってもよい。
上記の構成によれば、各レーザ素子を一方向に延伸するライン上に配列することにより、定着装置の構成を簡略化、小型化することができる。また、未定着トナー像に照射する光の出力制御を容易に行うことができる。
また、上記定着装置は、上記記録材に対する上記レーザ光の照射範囲を移動させて上記記録材上の異なる領域を順次照射する走査型の定着装置であってもよい。
上記の構成によれば、未定着トナー像に照射する光のスポット径(照射範囲)を記録材上に形成されるトナー像のドット径程度に小さくすることができるので、光の出力をドット毎に制御することができる。
本発明の画像形成方法は、記録材上に複数色のトナーが積層されてなる未定着トナー像を形成するトナー像形成工程と、上記未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着工程とを含む画像形成方法であって、上記トナー像形成工程では、上記したいずれかのトナーセットを用いて上記未定着トナー像を形成することを特徴としている。
上記の方法によれば、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
本発明によれば、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 図1に示した画像形成装置に備えられる定着装置の構成を示す説明図である。 図2に示した定着装置を正面から見た構成を示す説明図である。 図2に示した定着装置に備えられるレーザアレイの構成を示す説明図である。 図2に示した定着装置の動作を制御するための制御系の構成を示す説明図である。 図1に示した画像形成装置で用いられる各色のトナー(トナーセット)の構成材料を示す説明図である。 図1に示した画像形成装置によって用紙(記録材)上に形成されるトナー像の構成を示す説明図である。 図1に示した画像形成装置に備えられる定着装置の変形例を示す説明図である。 図1に示した画像形成装置における記録材に対するトナーの積層数および積層されるトナーの色の組み合わせと、定着処理時に照射する光ビームの強度との関係を示す説明図である。
本発明の一実施形態について説明する。
(1−1.画像形成装置の構成)
図1は、本実施形態にかかる定着装置15を有する画像形成装置100の全体構成を示す模式図である。この画像形成装置100は電子写真方式のプリンタであり、ネットワーク上の端末装置から送信される画像データに応じた多色または単色の画像を所定の用紙(記録材)上に形成する。なお、画像形成装置100は、複合機または複写機に備えられるものであってもよい。
画像形成装置100は、図1に示すように、光学系ユニット(露光系ユニット)E、可視像形成ユニットpa,pb,pc,pd、中間転写ベルト11、2次転写ユニット14、定着装置(定着ユニット)15、内部給紙ユニット16、手差し給紙ユニット17、および排紙トレイ18を備えている。
図1に示すように、可視像形成ユニットpa,pb,pc,pdは、それぞれ感光体ドラム(トナー像担持体)101a,101b,101c,101dを備えている。また、感光体ドラム101a〜101dは回転可能に備えられており、その周囲には、現像ユニット102a〜102d、帯電ユニット103a〜103d、クリーニングユニット104a〜104d、および1次転写ユニット13a〜13dが感光体ドラム101a〜101dの回転方向に沿ってこの順で配置されている。
帯電ユニット103a〜103dは、感光体ドラム101a〜101dの表面を一様に帯電するものである。帯電ユニット103a〜103dの構成は特に限定されるものではないが、本実施形態では、オゾンを極力発生させることなく感光体ドラム101a〜101dを帯電するために、ローラ方式のものを採用している。
光学系ユニットEは、光源4、レンズ(図示せず)、複数の反射ミラー8などを備えており、光源4から画像データに応じた光を射出することにより、帯電ユニット103a〜103dによって一様に帯電された感光体ドラム101a〜101dの表面を画像データに応じて露光する。これにより、感光体ドラム101a〜101dの表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。
現像ユニット(現像装置)102a〜102dは、光学系ユニットEからの照射光によって感光体ドラム101a〜101dの表面に形成された静電潜像に対してトナーを供給することにより、静電潜像を現像してトナー像を形成する。
なお、各可視像形成ユニットpa〜pdは、現像ユニット102a〜102dに収容され手いるトナーが異なる以外は同様の構成である。本実施形態では、現像ユニット102a,102b,102c,102dには、それぞれ、ブラック(BK)、シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)のトナーが収容されている。これら各色のトナーの詳細については後述する。
中間転写ベルト11は、無端状のベルト部材であり、テンションローラ11a,11bに懸架されて可視像形成ユニットpa,pb,pc,pdに当接するように配置されている。中間転写ベルト11を介してテンションローラ11bと対向する位置には、廃トナーボックス12が中間転写ベルト11と当接するように配置されている。また、中間転写ベルト11を介してテンションローラ11bと対向する位置には、2次転写ユニット14が中間転写ベルト11と当接するように配置されている。なお、テンションローラ11aは図示しないモータやギア等からなる駆動源によって回転駆動され、それによって中間転写
ベルト11は図1に示した矢印B方向に回転駆動される。
1次転写ユニット13a〜13dは、中間転写ベルト11を介して感光体ドラム101a〜101dを押圧するように配置されており、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されることにより、感光体ドラム101a〜101dの表面のトナー像を中間転写ベルト11に転写させる。なお、本実施形態では、カラー画像形成を行う場合には、可視像形成ユニットpb,pc,pdによって形成された各色のカラートナー像が中間転写ベルト11上で重ね合わされる(積層される)ようになっている。
クリーニングユニット104aは、トナー像を中間転写ベルト11に転写した後の感光体ドラム101a〜101dの表面に残存しているトナーを除去するためのものである。
2次転写ユニット14は、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されることにより、中間転写ベルト11に転写されているトナー像を用紙に転写させる。
定着装置15は、レーザアレイ15aと用紙を搬送する用紙搬送装置15bとを備えた光ビーム方式の定着装置であり、用紙上の未定着トナー画像にレーザ光を照射することによってこの未定着トナー画像を構成するトナーを溶融させて用紙上に定着させる。
光学系ユニットEの下方には内部給紙ユニット16が設けられており、装置本体の外側面には手差し給紙ユニット17が設けられている。また、画像形成装置100の上部には、印刷済みの用紙が排出される排紙トレイ18が設けられている。また、画像形成装置100には、内部給紙ユニット16から給紙される用紙および手差し給紙ユニット17から給紙される用紙を2次転写ユニット14および定着装置15を経由させて排紙トレイ18に案内するための用紙搬送路Sが設けられている。
用紙搬送路Sには、給紙ローラ16a・17a、レジストローラ19、2次転写ユニット14、定着装置15、搬送ローラr等が配置されている。
搬送ローラrは、用紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。給紙ローラ16aは、内部給紙ユニット16の端部に備えられ、内部給紙ユニット16から用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに供給する呼び込みローラである。給紙ローラ17aは、手差し給紙ユニット17の近傍に備えられ、手差し給紙ユニット17から用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに供給する呼び込みローラである。
レジストローラ19は、用紙搬送路Sにて搬送されている用紙を一旦保持し、中間転写ベルト11上のトナー像の先端と用紙の先端とを合わせるタイミングで用紙を2次転写ユニット14の転写部に搬送するものである。
片面印字の場合、内部給紙ユニット16から給紙ローラ16aによって用紙搬送路Sに呼び込まれた用紙、あるいは手差し給紙ユニット17から給紙ローラ17aによって用紙搬送路Sに呼び込まれた用紙は、用紙搬送路S中の搬送ローラrによってレジストローラ19まで搬送され、レジストローラ19により用紙の先端と中間転写ベルト11上の積層されたトナー像の先端とが整合するタイミングで2次転写ユニット14の転写部に搬送される。転写部では中間転写ベルト11に形成されたトナー像が用紙上に転写され、トナー像が転写された用紙は定着装置15に搬送されて当該トナー像を用紙上に定着させる処理が行われる。その後、定着処理が施された用紙は排紙ローラ18aを介して排紙トレイ18上に排出される。
また、両面印字の場合、上記のようにして片面印字が終了して定着装置15を通過した
用紙は排紙ローラ18aに搬送され、用紙の後端が排紙ローラ18aにてチャックされる。その後、用紙は、排紙ローラ18aが逆回転することによって反転搬送路S´に導かれ、再びレジストローラ19を経て2次転写ユニット14および定着装置15を通過して裏面印字が行われた後に、排紙トレイ18に排出される。
(1−2.定着装置の構成)
次に、定着装置(レーザ定着装置)15の構成について説明する。図2は本実施形態にかかる定着装置15の構成を示す説明図であり、図3は図2に示した定着装置に備えられるレーザアレイを模式的に示す正面図であり、図4は図3に示したレーザアレイを模式的に示す側面図である。また、図5は定着装置15の動作を制御するための制御系の構成を示すブロック図である。
定着装置15は、図2に示すように、レーザアレイ15aと用紙搬送装置15bとを備えている。また、定着装置15は、図5に示すように、レーザアレイ15aおよび用紙搬送装置15bに接続されている制御装置15eを有している。制御装置15eは、レーザアレイ15aの動作および用紙搬送装置15bの動作を制御するものである。
定着装置15においては、図2に示すように、用紙搬送装置15bが用紙Pを搬送し、レーザアレイ15aが搬送されている用紙Pに向けてレーザ光を照射するようになっている。そして、図2に示すように、用紙Pの表面のうちレーザ光が当たっている領域(スポット)を照射範囲15cとすると、照射範囲15cにおいて用紙Pの表面のトナーにレーザ光が当たることで当該トナーが熱溶融し、これによりトナーが用紙Pに定着する。なお、図2において、符号T1は用紙P上に転写された未定着トナーを示しており、符号T2は用紙Pに定着したトナーを示している。
次に、用紙搬送装置15bについて説明する。用紙搬送装置15bは、図2に示すように、搬送ベルト15b1、駆動ローラ15b2、従動ローラ15b3、吸着チャージャー15b4、分離チャージャー15b5、除電チャージャー15b6、分離爪15b7、駆動モータ(図示せず)を備えている。
搬送ベルト15b1は、無端状のベルト部材であり、駆動ローラ15b2および従動ローラ15b3に張架されている。搬送ベルト15b1としては、例えばポリイミド樹脂からなるベルトを用いることができる。
駆動ローラ15b2は、制御装置15eが駆動モータを駆動することにより、所定の回転速度で回転するようになっている。すなわち、搬送ベルト15b1は、駆動ローラ15b2の回転により図2に示した矢印T方向に所定の用紙搬送速度で搬送される。また、搬送ベルト15b1の周囲には、吸着チャージャー15b4、分離チャージャー15b5、除電チャージャー15b6、および分離爪15b7が設けられている。
このように構成された用紙搬送装置15bにおいて、2次転写ユニット14から搬送されてきた用紙Pは、搬送ベルト15b1の表面における、従動ローラ15b3と吸着チャージャー15b4との間の領域に送り込まれる。
従動ローラ15b3は導電性材料で構成されて接地されている。搬送ベルト15b1の表面のうち、従動ローラ15b3に対向する位置において、吸着チャージャー15b4によって用紙に電荷を与えることにより、用紙Pと搬送ベルト15b1とが誘電分極を起こす。これにより、用紙Pは搬送ベルト15b1の表面に静電吸着される。
駆動ローラ15b2の駆動によって搬送ベルト15b1はT方向に動いており、これに
より、搬送ベルト15b1の表面に吸着される用紙Pはレーザ光が照射されている領域(照射範囲15c)に搬送される。
レーザアレイ15aは、用紙Pに向けてレーザ光を射出する。具体的には、図5に示すように、レーザアレイ15aを制御する制御装置15eは、画像形成装置100に備えられる画像処理部70に接続されている。この画像処理部70は、画像データに対して画像処理を施し、画像処理の施された画像データに基づいて光学系ユニットEを制御し、この画像データに応じた潜像を感光体ドラム上に形成するものである。つまり、画像データは用紙P上のトナー像が形成されている箇所を示したデータであるともいえる。
制御装置15eは、画像処理部70から画像データを入力されると、この画像データに基づいて、用紙Pのトナー像が形成されている箇所に選択的にレーザ光を照射するようにレーザアレイ15aに備えられる各光源(半導体レーザ素子)のオンとオフとを制御する。これにより、用紙Pにおけるトナー像が形成されている箇所には必ずレーザ光が当てられ、用紙Pにおけるトナー像が形成されていない箇所にはレーザ光が照射されない範囲が生じることになる。そして、レーザ光が照射されたトナー像は加熱溶融して用紙Pに定着する。
トナー像の定着が行われた後、用紙Pは、搬送ベルト15b1に静電吸着された状態で、分離チャージャー15b5と駆動ローラ15b2との間に搬送される。駆動ローラ15b2は導電性材料で構成され接地されている。分離チャージャー15b5は、搬送ベルト15b1に載せられている用紙Pの表面を除電するものである。この除電によって、搬送ベルト15b1と用紙Pとの間の静電吸着力が弱められる。
静電吸着力が弱められた後の用紙Pは、駆動ローラ15b2に沿って大きな曲率で回動することにより、その先端が搬送ベルト15b1から浮き上がる。さらに、用紙Pは、分離爪15b7により搬送ベルト15b1から完全に分離するようになっている。用紙Pが剥離された後の搬送ベルト15b1は、除電チャージャー15b6により表面および裏面が除電された後、再び用紙Pの吸着位置へ移動する。
次に、レーザアレイ15aについてより詳細に説明する。レーザアレイ15aは、用紙P上の未定着トナー像にレーザ光を照射し、トナーを用紙Pに定着させるものである。
レーザアレイ15aは、図3および図4に示すように、セラミック基板15a6とシリコン基板15a3とを有する構成である。セラミック基板15a6には表面電極15a5が形成されている。シリコン基板15a3には、モニタ用フォトダイオード15a2およびドライバ回路(図示せず)がモノリシックに形成されている。そして、表面電極15a5とシリコン基板15a3とがボンディングワイヤ15a4によって電気的に接続されている。また、シリコン基板15a3には、光源である半導体レーザ素子(チップ)15a1がマウントされており、半導体レーザ素子15a1とシリコン基板15a3との間が電気的に接続されている。
また、レーザアレイ15aは、シリコン基板15a3を複数個(1000個)有している。したがって、図3に示すように、レーザアレイ15aは、1000個の半導体レーザ素子15a1を有していることになる。そして、半導体レーザ素子15a1は、所定方向(用紙搬送方向に直交する方向且つ用紙面に対して平行な方向)に沿って一列に配置している。すなわち、レーザアレイ15aは、1000個の半導体レーザ素子15a1を列状に配列したレーザヘッドである。なお、各半導体レーザ素子15a1は、配列ピッチkが0.3(mm)、用紙Pに対するレーザスポット径が0.3mmになるように配置される。また、本実施形態では、各半導体レーザ素子15a1として、波長780(nm)、定
格出力150mWのものを用いた。
さらに、図3,図4に示すように、セラミック基板15a6はヒートシンク15a9に取り付けられている。ヒートシンク15a9としては、アルミニウム合金製でベースサイズが30(mm)×30(mm)、高さ20(mm)、熱抵抗1.6(℃/W)の放熱板((株)アルファ社製:UB30−20B)を計10個一列に並べたもの(トータルの熱抵抗0.16(℃/W))を用いた。
また、図4に示すように、セラミック基板15a6には、レーザアレイ15aの温度を測定するための温度センサ(サーミスタ)15a10が取り付けられている。温度センサ15a10は、用紙Pの幅方向(搬送方向に垂直な方向)の中央が通過する地点に対向するように配置されている。そして、温度センサ15a10の出力(温度データ)は上記ドライバ回路に入力するようになっている。上記ドライバ回路は、半導体レーザ素子15a1を駆動するための回路であり、図5に示した制御装置15eが画像データに基づいてこのドライバ回路を制御することにより、半導体レーザ素子15a1を駆動する。これにより、用紙P上の未定着トナー像に対して半導体レーザ素子15a1からのレーザ光が照射されるようになっている。また、上記のドライバ回路は、フォトダイオード15a2から送られてくる信号に基づいて半導体レーザ素子15a1への印加電圧を補正し、さらに、温度センサ15a10の出力に応じて半導体レーザ素子15a1に印加する電圧を補正するようになっている。
(1−3.トナーの構成)
次に、画像形成装置100で用いている各色のトナー(トナーセット)について説明する。ブラックのトナーは、結着樹脂、着色剤、ワックス、および帯電制御剤を含んでいる。また、イエロー、マゼンタ、シアンのトナーは、結着樹脂、着色剤、ワックス、および帯電制御剤に加えて、赤外線吸収剤(光吸収剤)を含んでいる。なお、ブラックトナーに含まれる着色剤、およびイエロー、マゼンタ、シアンのトナーに含まれる赤外線吸収剤は、定着装置15において照射される光ビームの一部(赤外線波長成分の光)を吸収して熱に変換することにより加熱される。
各色のトナーに用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などのトナー用の結着樹脂として従来から公知のものを使用できる。例えば、が挙げられる。これらの樹脂の中でも、エポキシ樹脂は、溶融開始温度が低く、定着強度が高いので特に好ましい。なお、結着樹脂は、1種の樹脂を単独で使用してもよく、2種以上の樹脂を併用してもよい。
トナー用の着色剤としては、例えば染料や顔料など、従来から公知のトナー用の着色剤を用いることがでる。なお、一般に、顔料は染料に比べて耐光性および発色性に優れているので、顔料を用いることが特に好ましい。
具体的には、イエロートナー用着色剤としては、例えば、C.I.ピグメント(Pigment)イエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185(いずれもカラーインデックス名)などの有機系顔料、黄色酸化鉄および黄土などの無機系顔料、C.I.アシッドイエロー1などのニトロ系染料、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、およびC.I.ソルベントイエロー21などの油溶性染料などを用いることができる。
また、マゼンタトナー用着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、およびC.I.ディスパーズレッド15(いずれもカラーインデックス名)などを用いることができる。
また、シアントナー用着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25、およびC.I.ダイレクトブルー86(いずれもカラーインデックス名)などを用いることができる。
また、ブラックトナー用着色剤としては、例えば、チャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、およびアセチレンブラックなどのカーボンブラックを用いることができる。
なお、着色剤は、マスターバッチとして使用されることが好ましい。着色剤のマスターバッチは、例えば、樹脂の溶融物と着色剤とを混練することによって製造できる。樹脂としては、トナーの結着樹脂と同種の樹脂またはトナーの結着樹脂に対して良好な相溶性を有する樹脂を用いることが好ましい。また、マスターバッチにおける樹脂と着色剤との使用割合は特に制限されないが、好ましくは合成樹脂100重量部に対して30重量部以上100重量部以下である。マスターバッチは、例えば粒径2mm〜3mm程度に造粒されて用いられる。
また、結着樹脂に対する着色剤の含有量は特に制限されないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して4重量部以上20重量部以下である。着色剤の配合量が20重量部を超えると、透明性や定着性が劣化しやすく、4重量部未満であると十分な着色効果が得られにくい。
ワックスは、トナーを記録材に定着される際にトナー画像に平滑性を付与する目的で添加される。ワックスの添加により、表面の凹凸が小さくなり、平滑なトナー画像が得られる。
ワックスの種類は、特に限定されるものではなく、従来から公知のものを使用することができる。例えば、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体などの石油系ワックス、カルナバワックスおよびその誘導体、ライスワックスおよびその誘導体、キャンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、低分子ポリプロピレンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックスおよびその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコールおよびその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などを用いることができる。
ワックスの使用量についても特に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.2重量部以上20重量部以下である。ワックスが20重量部よりも多く含まれると、感光体上へのフィルミング、キャリアへのスペントが起こりやすくなるおそれがあり、0.2重量部未満であると、ワックスの機能を十分発揮できないおそれがある。ワックスの融点は特に制限されないが、融点が100℃を超えると平滑性が改善されず、60℃未満だとトナーの保存性などを損なうため、60℃〜100℃であることが
好ましい。
帯電制御剤は、トナーに好ましい帯電性を付与する目的で添加される。帯電制御剤は特に限定されるものではなく、従来から公知の帯電制御剤(正電荷制御用の帯電制御剤または負電荷制御用の帯電制御剤)を用いることができる。正電荷制御用の帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、およびアミジン塩などを用いることができる。また、負電荷制御用の帯電制御剤としては、例えば、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などを用いることができる。
帯電制御剤としては、1種の帯電制御剤を単独で使用してもよく、2種以上の帯電制御剤を併用してもよい。なお、相溶性の帯電制御剤の使用量は、多すぎるとキャリアフィルミングが発生しやすくなり、少なすぎると帯電性向上効果が得られにくいことから、結着樹脂100重量部に対して0.5重量部以上5重量部以下であることが好ましく、結着樹脂100重量部に対して1重量部以上3重量部以下であることがより好ましい。
次に、赤外線吸収剤について説明する。赤外線吸収剤としては、例えば、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クロコニウム化合物、ベンゼンチオール系金属錯体等を用いることができる。
シアニン化合物としては、例えば、日本化薬株式会社製のKAYASORB CY−40MCおよびCYP−4646(F)(いずれも商品名)、株式会社林原生物化学研究所のNK−4680(商品名)、住友精化株式会社製のSD50−E05N(商品名)などを用いることができる。
ジイモニウム化合物としては、例えば、日本カーリット株式会社製のCIR−1085およびCIR−1085F(いずれも商品名)などを用いることができる。
アミニウム化合物としては、例えば、ナガセケムテックス株式会社製のNIR−AM1(商品名)を用いることができる。
ポリメチン系化合物としては、例えば、昭和電工株式会社製のIRT(商品名)を用いることができる。
フタロシアニン化合物としては、例えば株式会社日本触媒製のIR−10A、IR−12(商品名)などを用いることができる。
なお、上述した各化合物の中でも、シアニン化合物は、波長780nm以上1000nm以下の範囲に最大吸収ピークと高い吸光係数(10以上)を有するため、レーザ光の吸収効率が高く、赤外線吸収剤として特に好ましい。すなわち、シアニン化合物を含む赤外線吸収剤を用いることにより、レーザ定着装置を用いた画像形成装置において十分な定着性を確保しやすく、かつボイドによる画像の白抜けを防止する効果を得やすくなる。
トナー中の赤外線吸収剤の含有率は、トナーの全重量に対して0.01重量%以上1重量%以下であることが好ましい。赤外線吸収剤の含有率が0.01重量%未満であると、
含有率が0.01重量%以上である場合に比べて赤外線照射の際の発熱量が少なくなり、トナーが充分に溶融されず、定着性が低下するおそれがある。また、赤外線吸収剤の含有率が1重量%を超えると、含有率が1重量%以下である場合に比べて赤外線照射によるトナーの急激な溶融が起こりやすく、突沸によりボイドが発生して画像の白抜けが発生する原因となる。また、赤外線吸収剤による可視光線の吸収量が多くなるため、画像の彩度が低下するおそれがある。したがって、赤外線吸収剤の含有率を0.01重量%以上1重量%以下とすることにより、トナーを十分に定着させ、画像の白抜けや彩度の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエローのトナーに対する赤外線吸収剤の含有量を、用紙P上に積層されたときの積層順に応じて、用紙Pから遠い側に積層されるトナー(上層に積層されるトナー)ほど赤外線吸収率(当該トナーに対する光ビームの入射光量に対する赤外線吸収剤によって吸収される光の光量の比率、あるいは当該トナーに入射する光ビームにおける赤外線波長域の光の光量に対する赤外線吸収剤によって吸収される赤外線波長域の光の光量の比率)が低くなるように調整している。例えば、これら各色のトナーに同一の赤外線吸収剤および結着樹脂を用いる場合には、用紙Pから遠い側に積層されるトナーほど所定量の結着樹脂あたりの赤外線吸収剤の含有量が少なくなるように各色のトナーに対する赤外線吸収剤の含有量を調整している。
なお、最上層に積層されるトナーの赤外線吸収剤の入れ目量(所定重量の結着樹脂に対する赤外線吸収剤の含有重量)を、最下層に積層されるトナーの赤外線吸収剤の入れ目量に対して50%〜95%の範囲内に設定することが好ましい。95%よりも多いと、最上層のトナーの光ビーム吸収量が多すぎて最上層のトナーの表面温度が高くなりすぎてしまう。また、50%よりも少ないと、最上層のトナーの光ビーム吸収量が少なくなりすぎるため、最上層のトナーの表面温度が不足し、十分な定着強度が得られず、また、トナー表面層の平滑性が粗くなってしまう。
なお、各色のトナーには、結着樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤、および赤外線吸収剤に加えて、粉体流動性向上、摩擦帯電性向上、耐熱性、長期保存性、クリーニング特性、および感光体表面磨耗特性などを制御する機能を担う外添剤を混合してもよい。上記の外添剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、例えば、シリカ微粉末、酸化チタン微粉末、およびアルミナ微粉末などの無機微粉末を用いることができる。これらの無機微粉末は、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物などで処理されていることが好ましい。また、上記の外添剤として、1種の外添剤を単独で使用してもよく、2種以上の外添剤を併用してもよい。
外添剤の添加量は、トナーに必要な帯電量、外添剤を添加することによる感光体の摩耗に対する影響やトナーの環境特性などを考慮して、トナー粒子100重量部に対し0.1〜10重量部であることが好ましく、5重量部以下であることがより好ましい。また、一次粒子の個数平均粒子径は10nm〜500nmであることが好ましい。このような粒径の外添剤を用いることにより、トナーの流動性が一層向上する。
(1−4.トナーの製造方法)
次に、トナーの製造方法について説明する。
本実施形態では、破砕法を用いて製造したトナーを用いた。粉砕法によるトナーの作製では、結着樹脂、着色剤、およびその他の添加剤を含むトナー組成物を混合機で乾式混合した後、混練機により溶融混練する。そして、溶融混練によって得られる混練物を冷却固
化し、固化物を粉砕機により粉砕する。その後、必要に応じて分級などの粒度調整を行い、トナー粒子を得る。
混合機としては公知のものを使用でき、例えば、ヘンシェルミキサー(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)などの気流混合機を用いることができる。
混練機としても公知のものを使用でき、例えば、二軸押出し機、三本ロール、ラボブラストミルなどの一般的な混練機を用いることができる。より具体的には、例えば、TEM−100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM−65/87、PCM−30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)などの1軸または2軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機を用いることができる。
粉砕機としては、例えば、超音速ジェット気流を利用して粉砕するジェット式粉砕機、および高速で回転する回転子(ロータ)と固定子(ライナ)との間に形成される空間に固化物を導入して粉砕する衝撃式粉砕機などを用いることができる。
分級には、遠心力および風力による分級によって過粉砕トナー母粒子を除去できる公知の分級機を使用でき、例えば、旋回式風力分級機(ロータリー式風力分級機)などを用いることができる。
以上のようにして製造されたトナーは、キャリアを混合せずそのまま一成分現像剤として使用してもよく、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。上記のようにして製造されたトナーは、高湿環境下における安定した帯電性能を保つことができるので、高湿環境下においても帯電安定性の高い現像剤を実現できる。なお、必要に応じてトナーに外添剤を添加してもよい。
一成分現像剤として使用する場合、ブレードおよびファーブラシなどを用いて現像スリーブで摩擦帯電させたトナーをスリーブ上に付着させることにより、トナーを搬送し画像形成を行う。
二成分現像剤として使用する場合、本実施形態にかかるトナーをキャリアとともに用いる。キャリアとしては、従来から公知のものを使用することができる。例えば、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアトナー母粒子を被覆物質で表面被覆した樹脂被覆キャリア、または樹脂に磁性を有する粒子を分散させた樹脂分散型キャリアなどを用いることができる。上記被覆物質としても従来から公知のものを使用でき、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリアシド、ポリビニルラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などを用いることができる。
(1−5.実施例)
図6に示す各色のトナー原料を、ヘンシェルミキサー(商品名:FM20C、三井鉱山株式会社製)により混合した後、二軸押出混練機(商品名:PCM65、株式会社池貝製)により溶融混練した。この溶融混練物をカッティングミル(商品名:VM−16、オリエント株式会社製)で粗粉砕した後、ジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製)により微粉砕し、さらに風力分級機(ホソカワミクロン株式会社製)で分級し、体積平均粒径
6.5μm、ガラス転移温度56℃の各色のトナーを作製した。その後、シリカ1.0%、酸化チタンを0.5%をスーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)にて外添した。
そして、上記のように生成した各色のトナー(トナーセット)を画像形成装置100に適用し、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナーが重ね合わされたトナー像について、定着時における最上層のトナーの表面温度を計測した。
なお、画像形成装置100では、中間転写ベルト11の回転方向に沿って、マゼンタの可視像形成ユニットpd、イエローの可視像形成ユニットpc、シアンの可視像形成ユニットpb、およびブラックの可視像形成ユニットpaがこの順で配置されている。したがって、記録材上に積層されるカラートナー像(シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナーが重ね合わされたトナー像)は、図7に示すように、記録材P側から順に、マゼンタのトナー層M、イエローのトナー像Y、シアンのトナー層Cの順となる。
上記の計測の結果、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナーが積層した未定着トナーの定着処理を行う場合であっても、最上層のトナー(ここではシアンのトナー)の表面温度を、トナーの揮発(ボイド)が生じない温度範囲である230℃未満に押さえることができ、トナーの揮発等の不具合を生じることなく良好な定着を行えることを確認できた。
以上のように、本実施形態にかかる画像形成装置100は、用紙(記録材)P上に複数色のトナーを所定の積層順で積層した未定着トナー像を生成する像形成手段(可視像形成ユニットpb〜pd、中間転写ベルト11、1次転写ユニット13b〜13d、および2次転写ユニット14)と、上記未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置15とを備えている。そして、可視像形成ユニットpb〜pdに備えられる現像ユニット102b〜102dは、用紙Pから遠い側に積層されるトナーほど光ビームの吸収率が低くなるように赤外線吸収剤の含有量が設定されたシアン、イエロー、マゼンタのトナー(トナーセット)を用いて未定着トナー像を形成する。
これにより、上層(用紙Pから遠い側)に積層されるトナーにおける光の吸収率を下層(用紙Pに近い側)に積層されるトナーにおける光の吸収率よりも小さくすることができ、上層に積層されたトナーと下層に積層されたトナーとの加熱温度差を小さくすることができる。したがって、上層に積層されたトナーの表面温度が急激に上昇することを抑制するとともに、下層に積層されたトナーに対する光の入射量を高めて下層に積層されたトナーを効率的に加熱することができる。その結果、上層に積層されたトナーに揮発等の不具合が生じることを防止しつつ、各層のトナーを効率的かつ適切に定着させることができる。
なお、本実施形態では、各色のトナーが同一の結着樹脂を含有している構成について説明したが、これに限るものではなく、各色のトナーの結着樹脂が異なっていてもよい。また、赤外線吸収剤、帯電制御剤、帯電制御剤、外添剤についても、各色のトナーについて同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、本実施形態では、シアン、イエロー、マゼンタのトナーが光ビームに含まれる赤外線波長域の光を吸収して発熱する赤外線吸収剤(光吸収剤)を含有している構成について説明したが、これに限らず、他の波長成分の光を吸収して発熱する光吸収剤を含有していてもよい。
また、本実施形態では、シアン、イエロー、マゼンタの3色のトナーを積層した未定着
トナー像の定着処理を行う場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、シアン、イエロー、マゼンタのトナーに加えて、あるいはシアン、イエロー、マゼンタの一部または全部に代えて、他の色のトナーを積層する構成としてもよい。なお、有彩色のトナーに加えて、ブラックのトナーを積層してもよい。
また、制御装置15eが、各半導体レーザ素子15a1による光ビームの照射範囲に含まれる未定着トナー像におけるトナーの積層数、および当該未定着トナー像を構成するトナーの色の組み合わせに応じて、当該未定着トナー像を構成する各層のトナーの温度が、当該未定着トナー像を構成する各層のトナーが揮発せず、かつ当該未定着トナー像を構成する各層のトナーが溶融する温度になるように、各半導体レーザ素子15a1から上記未定着トナー像に照射する光ビームの強度または上記未定着トナー像に対する光ビームの照射時間を制御するようにしてもよい。
この場合、制御装置15eは、画像処理部70から入力される画像データに基づいて、用紙P上に形成される未定着トナー像の各ドットについて、各色のトナーの重なり具合(トナーの積層数および積層されるトナーの色)を解析する。そして、制御装置15eは、この解析結果に基づいて、当該未定着トナー像の各部における各層のトナーの温度が、トナーの揮発が生じず、各層のトナーが当該トナーを用紙Pに適切に定着させることができる程度に溶融する温度になるように、各半導体レーザ素子15a1から上記未定着トナー像の各領域に照射する光ビームの強度または上記未定着トナー像に対する光ビームの照射時間を制御する。
なお、トナーの積層数および積層されるトナーの色の組み合わせと、各半導体レーザ素子15a1から照射する光ビームの強度または光ビームの照射時間との関係を示したテーブルを予め画像形成装置100に備えられる記憶手段(図示せず)に記憶しておき、制御装置15eがこのテーブルを参照して各半導体レーザ素子15a1から上記未定着トナー像の各領域に照射する光ビームの強度または上記未定着トナー像に対する光ビームの照射時間を決定するようにしてもよい。
図9は、画像形成装置100において図6に示した各色の組成のトナーを用いる場合の、トナーの積層数および積層されるトナーの色の組み合わせと、各半導体レーザ素子15a1から照射する光ビームの強度との関係を示している。なお、画像形成装置100に記録材の搬送速度(プロセス速度)は22cm/秒である。また、各半導体レーザ素子15a1から記録材上に集光されるレーザ光の記録材搬送方向についての幅(集光サイズ)は、0.006cmである。また、図6に示した例は、A4サイズの記録材(秤量64g/m)上にそれぞれの条件(トナーの積層数および積層されるトナーの色の組み合わせ)に対応するベタ画像を形成した場合の例を示している。
本実施形態では、記録材に対する各色のトナーの積層順は記録材側からマゼンタ、イエロー、シアンの順になっており、これら各色のトナーに含まれる赤外線吸収剤の含有量はシアン<イエロー<マゼンタになるように設定されている。また、これら各色のトナーは着色剤が異なる以外は同様の組成であり、これら各色のトナーを記録材に定着させるための加熱温度は各色について略一定になっている。このため、本実施形態では、図9に示すように、上記各色の単層(単色)の画像を形成する場合、各半導体レーザ素子15a1から照射する光ビームの強度は、各色のトナーの加熱温度を所定の定着温度(定着温度範囲)にするために、マゼンタ<イエロー<シアンとなるように設定されている。また、複数色のトナーを積層した場合の光ビームの強度は、各色のトナーの発熱特性を考慮し、光ビームの照射による加熱温度が所定の定着温度(定着温度範囲)になるように設定されている。
また、半導体レーザ素子15a1から用紙Pに対する光ビームの照射領域に未定着トナー像における複数のドットが含まれる場合には、各ドットについて各半導体レーザ素子15a1から上記未定着トナー像の各領域に照射する光ビームの強度または上記未定着トナー像に対する光ビームの照射時間の最適値を算出し、光ビームの照射領域に含まれる各ドットについての上記最適値の最大値、最小値、中央値、平均値、あるいは重み付け平均値等に基づいて当該照射領域に対する光ビームの強度または光ビームの照射時間を決定すればよい。
また、制御装置15eが、各半導体レーザ素子15a1から上記未定着トナー像の各領域に照射する光ビームの強度または上記未定着トナー像に対する光ビームの照射時間を、画像形成装置100周辺の温度、湿度等の環境条件に応じて補正するようにしてもよい。
また、本実施形態では、複数の半導体レーザ素子15a1が用紙Pの幅方向(用紙Pの搬送方向に垂直な幅方向)に沿って列状に配列されたレーザアレイ15aを用いる構成について説明した。しかしながら、レーザ照射部の構成はこれに限るものではなく、例えば、走査光学系を有するレーザ照射部(スキャン方式のレーザ照射部)を用いてもよい。すなわち、用紙Pに対するレーザ光の照射範囲を移動させて用紙P上の異なる領域を順次照射する走査型の定着装置を用いてもよい。走査光学系を有するレーザ照射部を用いる場合、光ビームのスポット径(照射範囲)を記録材上に形成されるトナー像のドット径程度に小さくすることができるので、光ビームの出力をドット毎にすることができる。
図8は、走査光学系を用いたレーザ照射部150aを備えた定着装置150の構成を示す図である。この定着装置150は、上述した定着装置15に代えて画像形成装置100に備えられるものである。
図8に示すように、定着装置150は、レーザ照射部150aと用紙搬送装置15bとを備えている。用紙搬送装置15bの構成は上述した定着装置15に備えられる用紙搬送装置15bと同様である。
レーザ照射部150aは、図8に示したように、レーザ光源151と、レーザ光源151から出力されたレーザ光の進行方向を変えて、用紙Pの幅方向(用紙Pの搬送方向に垂直な方向)にレーザ光を照射するポリゴンミラー(多面鏡)152と、レーザ光の偏向により生じる収差を補正し、用紙P上にレーザ光を集光する補正レンズ(例えば、fθレンズや集光レンズ)153とを備えている。なお、ポリゴンミラー152は、図示しない駆動手段によって回転駆動されるようになっている。また、レーザ光源151としては、例えばCOレーザなどを用いることができる。また、レーザ光源151は、レーザ素子に限るものではなく、例えばLED素子や有機EL素子など、レンズや反射板等の光学部材によって集光させることのできる光を出射する素子であれば適用可能である。
これにより、上記構成のレーザ照射部150aでは、ポリゴンミラー30を回転させることでレーザ光源151から出射されたレーザ光を用紙Pの幅方向に走査させるようになっている。また、用紙Pを幅方向と垂直な方向に搬送することにより、レーザ光を用紙Pの全面に照射させることができるようになっている。
なお、図8に示したポリゴンミラー152に代えて、回転軸を中心として1枚のミラーを遥動させる(例えば左右に所定の角度振る)ガルバノミラーを用いてもよい。
また、本実施形態では、未定着トナー像に光を照射するための光源として光ビーム(指向性が高い光)を照射するレーザ光源を用いているが、これに限るものではなく、広範囲の照射領域に光を出射するフラッシュ光源等を用いてもよい。なお、光源として光ビーム
を用いる場合には、光ビームのエネルギー密度は非常に高いため上層のトナーの温度が急激に上昇しやすいという問題があるが、本実施形態にかかるトナーセットを適用することにより、上層のトナーの温度が急激に上昇することを適切に防止できる。したがって、本実施形態にかかるトナーセットは、未定着トナー像に光ビームを照射する構成の定着装置を有する画像形成装置に特に有効である。
また、本実施形態において、画像形成装置100に備えられる各部(各ブロック)、特に制御装置15eを、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、画像形成装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム
および各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像形成装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、画像形成装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像形成装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線
網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、画像形成装置100の各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限るものではない。例えば、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、記録材上に複数色のトナーが積層されてなる未定着トナー像に光ビームを照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置を備えた画像形成装置、および上記画像形成装置に用いられるトナーセットに適用できる。
11 中間転写ベルト(像形成手段)
13a〜13d 1次転写ユニット(像形成手段)
14 2次転写ユニット(像形成手段)
15 定着装置
15a レーザアレイ
15a1 半導体レーザ素子
15a10 温度センサ
15a2 フォトダイオード
15a3 シリコン基板
15a4 ボンディングワイヤ
15a5 表面電極
15a6 セラミック基板
15a9 ヒートシンク
15e 制御装置(制御部)
70 画像処理部
100 画像形成装置
101a〜101d 感光体ドラム(像形成手段)
102a〜102d 現像ユニット(像形成手段)
103a〜103d 帯電ユニット(像形成手段)
150 定着装置
150a レーザ照射部
151 レーザ光源
152 ポリゴンミラー
153 補正レンズ
E 光学系ユニット(像形成手段)
P 用紙(記録材)
pa〜pd 可視像形成ユニット(像形成手段)

Claims (10)

  1. 記録材上に複数色のトナーが所定の積層順で積層されてなる未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置を備えた画像形成装置に用いられる上記複数色のトナーからなるトナーセットであって、
    上記各色のトナーは、上記光の少なくとも一部を吸収して熱に変換する光吸収剤を含有しており、
    上記各色のトナーに含有されている上記光吸収剤の量が、上記記録材から遠い側に積層されるトナーほど、当該トナーに対する上記光の入射光量に対する上記光吸収剤によって吸収される光の光量の比率である上記光の吸収率が低くなるように設定されていることを特徴とするトナーセット。
  2. 上記各色のトナーは、同一の結着樹脂を含有しており、
    上記各色のトナーに含有されている光吸収剤の当該トナーに含まれる結着樹脂に対する重量比が、上記記録材から遠い側に積層されるトナーほど低いことを特徴とする請求項1に記載のトナーセット。
  3. 上記各色のトナーのうち、最上層に積層されるトナーの上記吸収率が、最下層に積層されるトナーの上記吸収率に対して50%以上95%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナーセット。
  4. 上記光吸収剤は、赤外線波長域の光を吸収する赤外線吸収剤であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のトナーセット。
  5. 記録材上に複数色のトナーが積層された未定着トナー像を形成する像形成手段と、
    上記未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着装置とを備えた画像形成装置であって、
    上記像形成手段は、請求項1から4のいずれか1項に記載のトナーセットを用いて上記未定着トナー像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  6. 上記記録材上に形成された未定着トナー像におけるトナーの積層数、および当該未定着トナー像を構成するトナーの色の組み合わせに応じて、当該未定着トナー像を構成する各層のトナーの温度が、当該未定着トナー像を構成する各層のトナーが揮発せず、かつ当該未定着トナー像を構成する各層のトナーが溶融する温度になるように、上記未定着トナー像に照射する上記光の強度または上記未定着トナー像に対する上記光の照射時間を制御する制御部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 上記定着装置は、上記光としてレーザ光を照射するレーザ定着装置であることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 上記定着装置は、レーザ光を照射するレーザ素子を複数備えており、
    上記各レーザ素子は、一方向に延伸するライン上に配列されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 上記定着装置は、上記記録材に対する上記レーザ光の照射範囲を移動させて上記記録材上の異なる領域を順次照射する走査型の定着装置であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 記録材上に複数色のトナーが積層されてなる未定着トナー像を形成するトナー像形成工
    程と、上記未定着トナー像に光を照射することにより上記未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて上記記録材に定着させる定着工程とを含む画像形成方法であって、
    上記トナー像形成工程では、請求項1から4のいずれか1項に記載のトナーセットを用いて上記未定着トナー像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018028578A (ja) * 2016-08-16 2018-02-22 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及びカートリッジ

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