JP6984397B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、電子写真等の画像形成に用いられるトナーは、画像形成装置内での搬送性、帯電性を確保するため、トナー母体粒子に無機微粒子が外添されてきた。
しかし、トナーに外添された無機微粒子は、現像器内でのトナー搬送中に搬送部材とのストレスによってトナー母体粒子中に埋め込まれてしまうと、トナーの流動性が損なわれ、トナー補給性、現像性、帯電性が経時で劣化する。そして、長期の繰り返し使用において画像濃度低下が発生する。
また、現像でトナーから外添剤が遊離してしまうと、トナーの帯電性、流動性の低下による画像濃度低下、現像詰まりが生じ易くなるだけでなく、現像ローラへトナーが付着し固定され、トナーが固定した箇所におけるトナーの汲み上げ量が低下し、異常画像が発生してしまう。
また、近年は、トナーの小粒径化、球形化のために、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造される重合法のトナーをはじめ、液中でトナーを造粒して製造する方法が多数検討されている。特に、小粒径のトナーでは、相対的にトナー母体粒子の表面積が大きくなるため、流動性を確保するために外添剤の添加量を増やさざるを得えない。特に画像形成装置の生産性向上に伴い、トナーを収納するトナーボトルは大容量化の傾向にあり、トナーボトルから現像器への高精度のトナー供給が必要となることから、トナーの流動性確保は大変重要となっている。そのため、トナーに外添される外添剤の添加量は多くなる傾向にあった。
流動性に優れるトナーに関し、トナー粒子と、シリカ粒子とを含み、前記シリカ粒子の個数平均粒径が、400nm以下であり、円形度が0.8未満のシリカ粒子の遊離率をx、円形度が0.8以上のシリカ粒子の遊離率をyとしたとき、y/xが0を超えて1/10以下であるトナーが提案されている(特許文献1参照)。
このトナーはトナーの流動性を確保するために円形度の高い外添剤をトナーから遊離しづらくし、転写性を確保するために、円形度の低い外添剤を遊離しやすくしたものである。しかし、円形度の低い外添剤ばかりが遊離するトナーを画像形成装置に用いた場合、低温低湿環境下において長期に渡って繰り返し使用した場合に、感光体や中間転写ベルトのフィルミングによる異常画像を抑制することができなかった。
本発明は、低温低湿環境下において長期に渡って繰り返し使用しても、像担持体上の異常画像が発生せずかつ像担持体のクリーニング性にも優れる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、
静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記静電潜像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像を、少なくとも母体粒子と外添剤とを有するトナーを用いて現像して、可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
を少なくとも有する画像形成装置であって、
画像形成に使用される像担持体と前記トナーとが、下記条件において、下記(1)を満たすことを特徴とする画像形成装置。
<条件>
前記トナーを、−0.9barに減圧された減圧空間に、投入口を開放して減圧空間の圧力を−0.8barにしつつ投入口より投入し、前記減圧空間の中心と前記投入口の中心とを結ぶ方向に対して直交するように表面を配置された、カーボンテープで構成される粘着箇所と、前記像担持体の表面と同じ表面を有する被衝突対象とを有する基板表面に衝突させる。そして、前記像担持体は、前記静電潜像担持体又は前記転写手段を構成する中間転写ベルトである。なお、減圧空間内の圧力は、大気圧との圧力差を示す。
(1):前記粘着箇所に付着したトナーの密度aと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子Bの密度bと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子B’の密度b’とから算出した、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子が960個以下であり、かつトナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子が95個以上である。
本発明によれば、低温低湿環境下において長期に渡って繰り返し使用しても、像担持体上の異常画像が発生せずかつ像担持体のクリーニング性にも優れる画像形成装置を提供することができる。
図1Aは、トナーを基板に衝突させる真空分散型画像解析法を説明するための一例図である。 図1Bは、トナーを基板に衝突させる真空分散型画像解析法を説明するための一例図である。 図1Cは、トナーを基板に衝突させる真空分散型画像解析法を説明するための一例図である。 図1Dは、トナーを基板に衝突させる真空分散型画像解析法を説明するための一例図である。 図1Eは、トナーを基板に衝突させる真空分散型画像解析法を説明するための一例図である。 図2Aは、カーボンテープ上のトナーの走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す一例図である。 図2Bは、カーボンテープ上のトナーの走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す他の一例図である。 図3Aは、像担持体が中間転写ベルトの場合の像担持体上の外添剤の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す一例図である。 図3Bは、像担持体が感光体の場合の像担持体上の外添剤の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す一例図である。 図4は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<中間転写ベルトに関して>
画像形成のカラー化に伴い、カラー画像形成装置においては、中間転写体が用いられるようになり、特に、無端形状の中間転写ベルトが一般に用いられるようになってきた。
従来、画像形成を行う普通紙はコピー用、又はPPC用として販売されており、それらの普通紙は、画像形成装置に適したものであった。普通紙は主としてパルプと炭酸カルシウム等の填料からなる。填料は普通紙に白さを与え、普通紙の透過性を防止するために混合されている。日本製の紙は、パルプが主に広葉樹であり、繊維が短いため、普通紙を製造する際に、パルプを多目に使い、填料は少量しか使われていなかった。それに対して、欧州産の普通紙は、パルプが主に針葉樹で繊維が長いため、普通紙を製造する際にパルプをやや少な目にし、填料を多く用いることが多かった。またさらに、パルプは填料よりも高価であるため、パルプを少なくして填料を多量に用いる安価な普通紙がアジアを中心に製造されており、PPC用普通紙として輸入され、幅広く普及し始めている。
填料を多量に含有する普通紙を用いて画像形成を繰り返し行うと、中間転写ベルト上にスジ状の細長い付着物が付着し、異常画像に至ることが多くなってきた。これは、画像形成の際、中間転写ベルトに填料の多い普通紙が押し付けられることで、硬い填料が中間転写ベルトを傷つけ、その傷を起点にスジ状の細長い付着物が中間転写ベルト上に付着することによる。
本発明者らは、スジ状の細長い付着物を調べたところ、主成分はトナーの成分と紙の填料の炭酸カルシウムであるが、トナーの外添剤が、非常に多いことが分かった。炭酸カルシウム、トナーは数μmの大きさがあり、トナーあるいは炭酸カルシウムだけでは、ブレードで容易に中間転写ベルト上から除去することはできるのであるが、外添剤を多量に含有したトナーの樹脂は硬く、ブレードではもはや除去できなくなる。するとブレードでかき集められた残トナーが付着物に当たり、ブレードで圧力を受けることにより付着物の一部となり、付着物は成長していき、異常画像として認識できるほどの大きさになるスジ状の厚い付着物になることが分かった。
また、付着物の付着し始める起点は、中間転写ベルトに紙が押し付けられることにより、紙の填料の炭酸カルシウムがつけた傷に、トナーから遊離した外添剤が、入り込むことにより始まることが分かった。但し、その傷に入り込む外添剤でも、スジ状の厚い付着物として成長するものと、成長しないものが存在することが分かってきた。
外添剤が球形のものは、初期の段階では傷に入り込んでも固定されず、再び傷から出ていくものが多い。特に80nm以上の大きな球形粒子は、傷に入り込んだ他の小さな外添剤を崩し、除去しやすくすることも分かってきた。それに対して、粒子が凝集したりした球形でない粒子は、傷に食い込んで堆積し、容易に除去されず、異常画像につながる付着物の起点となりやすいことが分かった。
このように、中間転写ベルト上の付着物を抑制させるためには、トナーから遊離する外添剤を制御することが非常に重要である。トナーからの外添剤の遊離のしやすさを求める方法として、例えば、トナー分散液に超音波振動を与え、トナーから遊離した外添剤を除去した後のトナーの重量変化から、遊離した外添剤の割合を求める湿式法が開示されている(例えば、特許第3129074号公報及び特開2014−174341号公報参照)。
しかしながら、この湿式法では、試験により遊離した外添剤の総量が分かるものの、感光体上の付着物を抑制するために重要である、80nm以上の大きな粒径の外添剤を分離することはできない。さらに、80nm以上の大きな粒径の外添剤の形状がどのようになっていたかを知る手段はなく、填料の多い普通紙を用いて画像形成を行う際に、中間転写ベルト上にスジ状の厚い付着物を発生させないトナーがどのようなものなのか、全く分からなかった。
<感光体に関して>
生産性の高い画像形成装置では、従来の生産性の低い画像形成装置に比べ、感光体の寿命を長くすることが求められる。通常、感光体は画像形成に伴い、クリーニングブレードによる摩擦による感光体の摩耗により寿命に至る。そのため、感光体の最表面層の機械的強度を高くしたり、滑剤を感光体表面に塗布することにより、感光体とクリーニングブレードの摩擦を小さくし、感光体の摩耗速度を遅くするようにしている。しかし、感光体の摩耗速度が遅くなると、感光体表面に付着物がスジ状に厚く付着し、スジ状の異常画像を発生することが多くなってきた。これらのスジ状の厚い付着物は、従来であれば感光体の摩耗とともに除去されていたのであるが、感光体の摩耗速度が遅くなることで、付着物が除去できなくなってしまっていた。
本発明者らは、これらのスジ状の厚い付着物を解析したところ、スジ状の厚い付着物の主成分はトナーの成分であるが、トナーの外添剤が、非常に多いことが分かった。トナーの樹脂成分だけでは、ブレードで容易に感光体上から除去することはできるのであるが、外添剤を多量に含有したトナーの樹脂は硬く、ブレードではもはや除去できなくなる。するとブレードでかき集められた残トナーが付着物に当たり、ブレードで圧力を受けることにより付着物の一部となり、付着物は成長していき、異常画像として認識できるほどの大きさになるスジ状の厚い付着物になることが分かった。
また、付着物の付着し始める起点は、トナーから遊離した外添剤が、感光体上の僅かな傷に入り込むことにより始まることが分かった。但し、その傷に入り込む外添剤でも、スジ状の厚い付着物として成長するものと、成長しないものが存在することが分かってきた。
外添剤が球形のものは、初期の段階では傷に入り込んでも固定されず、再び傷から出ていくものが多い。特に80nm以上の大きな球形粒子は、傷に入り込んだ他の小さな外添剤を崩し、除去しやすくすることも分かってきた。それに対して、粒子が凝集したりした球形でない粒子は、傷に食い込んで堆積し、容易に除去されず、異常画像につながる付着物の起点となりやすいことが分かった。
このように、感光体上の付着物を抑制させるためには、トナーから遊離する外添剤を制御することが非常に重要である。トナーからの外添剤の遊離のしやすさを求める方法として、例えば、トナー分散液に超音波振動を与え、トナーから遊離した外添剤を除去した後のトナーの重量変化から、遊離した外添剤の割合を求める湿式法が開示されている(例えば、特許第3129074号公報及び特開2014−174341号公報参照)。
しかしながら、この湿式法では、試験により遊離した外添剤の総量が分かるものの、感光体上の付着物を抑制するために重要である、80nm以上の大きな粒径の外添剤を分離することはできない。さらに、80nm以上の大きな粒径の外添剤の形状がどのようになっていたかを知る手段はなく、感光体上にスジ状の厚い付着物を発生させないトナーがどのようなものなのか、全く分からなかった。
<本発明について>
本発明者らは、中間転写ベルト上又は感光体上のスジ状の厚い付着物の抑制方法を検討する過程で、トナーからの外添剤の遊離に関して、非常に重要な発見をした。それは、トナー上の外添剤は、トナー全体に強い衝撃がかかった際に遊離するというものである。また、一度遊離した外添剤は、近くにトナーがいると、その近くのトナーに静電的に付着してしまうため、トナーそのものを観察しても、外添剤の遊離を観察できないことが分かった。
そこで本発明者らは、中間転写ベルト又は感光体にトナーを衝突させてみたところ、中間転写ベルト又は感光体にトナーが衝突した衝撃で、外添剤が遊離し、遊離した外添剤は中間転写ベルト上又は感光体上に遊離したままの状態を維持していることが分かった。本発明者らは様々なトナーについて、遊離した外添剤とスジ状の厚い付着物の発生の関係を詳しく調べたところ、トナーから遊離した外添剤の中でも、特に遊離した80nm以上の粒径の外添剤がスジ状の厚い付着物の発生に大きく関与していることが分かった。ただし、遊離した80nm以上の粒径の外添剤は、凝集していない一次粒径の外添剤と、凝集して80nm以上の粒径になった外添剤があることを見出した。凝集した80nm以上の大きな粒径の外添剤は、スジ状の厚い付着物の発生させるものの、凝集していない80nm以上の外添剤は、スジ状の厚い付着物の発生を抑制することが分かり、本発明に至った。
即ち、本発明の前記画像形装置は、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記静電潜像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を、少なくとも母体粒子と外添剤とを有するトナーを用いて現像して、可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、を少なくとも有する。
前記画像形成装置において画像形成に使用される像担持体と前記トナーとは、下記条件において、下記(1)を満たす。
<条件>
前記トナーを、−0.9barに減圧された減圧空間に、投入口を開放して減圧空間の圧力を−0.8barにしつつ投入口より投入し、前記減圧空間の中心と前記投入口の中心とを結ぶ方向に対して直交するように表面を配置された、カーボンテープで構成される粘着箇所と、前記像担持体の表面と同じ表面を有する被衝突対象とを有する基板表面に衝突させる。そして、前記像担持体は、前記静電潜像担持体又は前記転写手段を構成する中間転写ベルトである。なお、本明細書において、減圧空間内の圧力は、大気圧との圧力差を示す。
(1):前記粘着箇所に付着したトナーの密度aと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子Bの密度bと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子B’の密度b’とから算出した、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子が960個以下であり、かつトナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子が95個以上である。
<像担持体が中間転写ベルトの場合>
本発明の前記画像形成装置においては、前記像担持体が中間転写ベルトの場合、特に填料の多い普通紙を用いて低温低湿環境下で長期に渡って繰り返し使用しても、中間転写ベルト上の異常画像が発生せずかつ中間転写ベルトのクリーニング性にも優れる。
前記像担持体が、中間転写ベルトの場合、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子は、960個以下であり、好ましくは900個以下であり、より好ましくは150〜800個である。トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子が960個より大きいと、中間転写ベルト上にスジ状の異常画像の発生しやすくなったり、中間転写ベルトの摩耗が激しくなったりする。
トナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子は、95個以上であり、好ましくは110個以上であり、より好ましくは130個以上であり、さらに好ましくは160〜450個である。
トナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子が95個よりも小さいと、中間転写ベルト上にスジ状の異常画像が発生しやすい。
<像担持体が静電潜像担持体の場合>
本発明の前記画像形成装置においては、前記像担持体が静電潜像担持体の場合、低温低湿環境下において長期に渡って繰り返し使用しても、静電潜像担持体上の外添剤によるフィルミングに起因する異常画像が発生せずかつ静電潜像担持体のクリーニング性にも優れる。
前記像担持体が、静電潜像担持体(以下、「感光体」と称することがある)の場合、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の粒径の粉末粒子は、960個以下であり、好ましくは950個以下であり、より好ましくは900個以下、さらに好ましくは150〜850個である。トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子が960個より大きいと、感光体上にスジ状の異常画像の発生しやすくなったり、感光体の摩耗が激しくなったりする。
トナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子は、95個以上であり、好ましくは100個以上であり、より好ましくは120〜450個である。
トナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子が95個よりも小さいと、感光体上にスジ状の異常画像が発生しやすい。
本発明の画像形成装置において、本発明のトナーに外添するシリカは基本的に球形の粒子である。トナーから遊離した外添剤に由来する粒子の円形度が0.95以上のものは、粒子が凝集していない一次粒子の粉末粒子のことであり、円形度が0.95より小さいものは、凝集した粒子であることを示している。
トナーの母体粒子の粉体移動性を制御するための表面改質や表面処理の一環で、外添剤の付着状態を制御する必要がある。外添剤には、母体粒子と同期しながら移動する機能と、適度に離脱することで発揮する機能とが必要な場合があるがそれらは相反する特性である。そして、これらの相反する特性をコントロールすることが、特に電子写真プロセスでのトナー粉体の移動に密接に関わる一つの重要な特性である。極端な言い方をすると単純に母体粒子と同期していれば良いのであれば、母体粒子表面に完全に固定化されているだけで十分であり、母体粒子から離脱しやすいのであれば単に混ざっている状態であれば良い(付着や介在している状態も含む)。
本発明者らは、母体粒子での乾式での粉体ハンドリング上必要な表面処理剤(外添剤)の存在状態や外乱、応力負荷、変化などに対して安定な状態を制御し達成しうる手法と手段を模索していた。そこで、乾式での外添剤付着状態などを分布として示せる手法を見出した。それが、以下に示す真空分散型画像解析法である。
<真空分散型画像解析法>
本発明の画像形成装置において、像担持体表面にトナーが衝突した際に、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子の評価は、真空分散型画像解析法により行われる。
真空分散型画像解析法について、図1A〜図1Eを用いて説明する。
分散器上部にトナー試料81を置き(図1A参照)、分散器内部を真空ポンプ83により−0.9barに減圧した後(図1B参照)、短時間(約0.1秒)、分散器上部に隙間を作り、トナー試料81を分散器の内部に吸引する(図1C参照)。1分放置した後(図1D参照)、分散器内部を常圧にし(図1E参照)、基板(ピンスタブ)82を取り出す。
本発明の画像形成装置に用いるトナーの評価方法において、トナーは分散器上部より極わずかの空気とともに導入されるが、分散器内が減圧空間であるため、分散器内の空気抵抗は非常に少ないので、分散器上部のトナーは高速で、直線的に基板に衝突する。
ここで、分散器内の圧力は、大気圧との圧力差を示す。
トナーを衝突させる基板上には、像担持体表面と同じ材質のフィルムの箇所と、粘着性を有する箇所をそれぞれ1箇所設ける。粘着性を有する箇所でトナーは捕獲される。粘着性を有する箇所は、トナーを捕獲するに十分な粘着性を有していれば、どのようなものであってもよいが、後述のように、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、捕獲されたトナーの単位密度を求めるため、ガス発生が少なく、補体粒子を確実に捕獲することのできるSEM観察用カーボンテープを用いることが好ましい。
像担持体が中間転写ベルトの場合、中間転写ベルト最表層と同じ材質のフィルムの箇所は、最表面層のみを金属フィルム、シリコンウエハ等の基板の上に形成しても良いが、中間転写ベルトは、剃刀、鋏等で切断が可能なため、中間転写ベルトそのものを切り出して用いることができる。中間転写ベルト最表層には、導電材としてカーボンブラックや無機系物質を含有させているものがある。これらの物質は、トナーが中間転写ベルト最表層に衝突した際に遊離した粉体の評価の際に同時に評価されてしまうことがある。しかし、トナーを衝突させる前の中間転写ベルト最表層で計測される粒子を測定し、中間転写ベルト最表層に含有していた物質の分を相殺することにより、トナーが中間転写ベルト最表層に衝突して遊離した粉体を観察することが可能となる。
中間転写ベルト最表層は一般的に中抵抗の物質であるが、中間転写ベルトによっては表面が帯電していることがある。その場合、トナーが中間転写ベルト最表層の電荷により均一に分散できなくなることがあるため、中間転写ベルト最表層をAu、Pt、Pt−Pd、Os等をスパッタリングし、SEMで一般的に行われる導電化処理を施しておくことが好ましい。SEMで一般的なスパッタリング層の厚みは5nm以下であり、その厚みはトナーの大きさに比べれば圧倒的に小さいため、トナーが衝突した際の無機微粒子の遊離に影響を与えることはない。
像担持体が感光体の場合、感光体最表層と同じ材質のフィルムの箇所は、感光体を切り出し、設置しても良いが、感光体の多くはドラム形状であり、曲率を持っているためトナーの衝突の仕方が場所により大きく変わってしまうためあまり好ましくはない。感光層を感光体から剥がし、シリコンウエハ、Al板等のプレートに貼り付けたり、感光体最表面層をプレートに塗布したものを用いることが好ましい。感光体最表面層には、0.2μm以下の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素等の無機酸化物を含有させているものがある。これらの無機酸化物は、トナーが感光体最表面層に衝突した際に遊離した粉体の評価の際に同時に評価されてしまう。しかし、トナーを衝突させる前の感光体最表面層で計測される粒子を測定し、感光体最表面層に含有していた無機酸化物の分を相殺することにより、トナーが感光体最表面層に衝突して遊離した粉体を観察することが可能となる。
感光体最表面層は一般的に誘電体であり、表面が帯電していることがある。その場合、トナーが感光体最表面層の電荷により均一に分散できなくなることがあるため、感光体表面層表面をAu、Pt、Pt−Pd、Os等をスパッタリングし、SEMで一般的に行われる導電化処理を施しておくことが好ましい。SEMで一般的なスパッタリング層の厚みは5nm以下であり、その厚みはトナーの大きさに比べれば圧倒的に小さいため、トナーが衝突した際の無機微粒子の遊離に影響を与えることはない。
トナーを評価する際、分散器に投入するトナー試料としては、個数平均粒径が、0.5μm〜10μmの範囲のものを用いるとよい。また、好ましくは1μm〜8μmである。分散器に投入するトナー試料の個数平均粒径が上記範囲内であると、外添剤のフィルミングを評価するうえで正確な測定結果を得ることができる。
真空分散型画像解析法における分散器としては、NEBULA 1(Phenom−World製)が、取り扱い及び分散の再現性に優れており大変好ましい。
基板上に衝突させたトナーの単位面積当たりのトナー粒子の密度(A(個/mm))は、粘着性のある箇所に付着したトナーのトナー母体粒子の個数より求めることができる。粘着性のある箇所に付着したトナーから無機微粒子が遊離していても、無機微粒子の個数平均粒径はトナーに対して圧倒的に小さいため、検出される粒子の大きさにより、トナーのみを判別することができる。
また、像担持体表面と同じ材質のフィルム表面に付着した無機微粒子を撮影したSEM写真を画像解析することにより、粒径80nm以上の無機微粒子(外添剤に由来する粒子)の密度(B(個/mm))から、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の無機微粒子(外添剤に由来する粒子)の個数(B/A)を求めることができる。また、粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の無機微粒子(外添剤に由来する粒子)の密度(B’(個/mm))から、トナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以の無機微粒子(外添剤に由来する粒子)の個数(B’/A)を求めることができる。
ここでの粒径とは、SEM写真から識別した粒子の面積Sから算出される円相当径(2×(S/π)1/2である。
ここでの円形度とは、SEM写真から識別した粒子の面積Sと周長Lとから4πS/Lで算出することにより求めることができる。
本発明における具体的な評価方法を具体的に説明すると、φ25mm×8mmのアルミ製ピンスタブ(イーエムジャパン製)中央に、10mm角の中間転写ベルト最表層又は感光体最表面層をSEM用カーボン両面テープE3605(イーエムジャパン製)で貼り付け、ピンスタブ全体をスパッタリングによりPtを2〜4nmコーティングする。Ptをコートした中間転写ベルト最表層又は感光体最表面層の半分の面積に、SEM用カーボン両面テープE3605を貼り付け、基板とする。
この基板のピンスタブを分散器 NEBULA 1(Phenom−World製)内に設置し、トナーを分散器のサンプル投入口に起き、NEBULA 1の真空ゲージで−0.9barに減圧後、NEBULA 1上部のサンプル投入口を約0.1秒開放し、トナーを分散器内に導入する。トナー試料の導入により、NEBULA 1内の圧力は−0.8barに上昇する。尚、このような条件下では、トナーは、前記ピンスタブの基板に約7m/secの空気の流れに乗り衝突する。次に、その状態を1分間保持した後、分散器内を常圧にし、ピンスタブを取り出す。分散器内を常圧にする際には、約0.1bar/5秒の速度で空気を分散器内に導入する。
ピンスタブ表面のカーボンテープ上のトナー、及び中間転写ベルト最表層上又は感光体最表面層上の無機微粒子を卓上SEM pro X PREMIUM(PHENOM−WORLD製)でSEM観察し、パーティクルメトリックソフトウェア(PHENOM−WORLD製)で粒径分布測定を行う。
カーボンテープ上のトナーのSEM観察は、181μm角の視野領域でランダムに10箇所SEM写真を撮影した。181μm角で撮影したSEM写真の一枚を図2A(像担持体が中間転写ベルトの場合)及び図2B(像担持体が感光体の場合)に示す。
パーティクルメトリックソフトウェアでSEM写真10枚分のトナーの総数を測定したところ、図2A(像担持体が中間転写ベルトの場合)においては、トナー母体粒子は、671個/mmの密度で、図2B(像担持体が感光体の場合)においては、トナー母体粒子は560個/mmの密度で存在していることが分かった。
同様に中間転写ベルト最表層上又は感光体最表面層上を13.5μm角の視野領域でSEM写真を10枚撮影した。中間転写ベルト最表層上又は感光体最表面層上に存在する無機微粒子は、トナーが中間転写ベルト最表層又は感光体最表面層に衝突した箇所が最も多くなるが、衝突により中間転写ベルト最表層又は感光体最表面層の破損が生じ、遊離した無機微粒子との区別が難しくなる。また、トナー自体の破片が生じ、遊離した外添剤との区別が難しくなるため、トナーが衝突した箇所を外してSEM像を取得するようにする。トナー分散時のトナーの密度は300〜1200個/mm、好ましくは500〜1200個/mmとする。トナー分散時のトナーの密度が300個/mm未満では、トナーの分散していない領域が多くなりすぎ、外添剤の遊離数が少なくなるため好ましくない。トナー分散時のトナーの密度が1200個/mmより大きくなると、トナーが衝突した箇所を外してSEM像を取得することが難しくなり、好ましくない。
中間転写ベルト最表層上の外添剤のSEM像を図3Aに示す。
中間転写ベルト最表層上のSEM写真をパーティクルメトリックソフトウェア(PHENOM−WORLD製)で粒径が80nm以上の粒子の密度、粒径が80nm以上で円形度が0.95以上の粒子の密度をそれぞれ算出したところ、それぞれ355030個/mm、1742156個/mmであった。従って、トナー1個から遊離する粒径が80nm以上の外添剤に由来する粒子の数は529個、粒径が80nm以上で円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子の数は259個であった。
感光体最表面層上の外添剤のSEM像を図3Bに示す。
感光体最表面層上のSEM写真をパーティクルメトリックソフトウェア(PHENOM−WORLD製)で粒径が80nm以上の粒子の密度、粒径が80nm以上で円形度が0.95以上の粒子の密度をそれぞれ算出したところ、それぞれ44993個/mm、181619個/mmであった。従って、トナー1個から遊離する粒径が80nm以上の外添剤に由来する粒子の数は767個、トナー1個から遊離する粒径が80nm以上で円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子の数は313個であった。
<中間転写ベルト>
本発明の画像形成装置に用いる中間転写ベルトは、PVDF、ETFEなどのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド等を例示することができ、機械強度(例えば、高弾性)や耐熱性の点から、特にポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂が好適である。
中間転写ベルトは、例えば、抵抗値として、好ましくは表面抵抗で1×10〜1×1013Ω/□、体積抵抗で1×10〜1×1011Ω・cmになる様に、樹脂に電気抵抗調整剤を含有させている。
電気抵抗調整剤としては、金属酸化物やカーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などがある。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。
また、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック等が挙げられる。
イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム等が挙げられる。
なお、前記電気抵抗調整剤は、上記例示化合物に限定されるものではない。
また、本発明の中間転写ベルト(例えば、シームレスベルト)を製造する場合に用いる少なくとも樹脂成分を含む塗工液には必要に応じて、さらに分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などの添加材を含有してもよい。
前記中間転写ベルトとして、好適に装備されるシームレスベルトは、抵抗値として、好ましくは表面抵抗で1×10〜1×1013Ω/□、体積抵抗で1×10〜1×1011Ω・cmになる様なカーボンブラック量を含有させるが、機械強度の面から、膜が脆く割れやすくならない程度の添加量で達成できるものを選択する。
つまり、中間転写ベルトとする場合には、樹脂成分(例えば、ポリイミド樹脂前駆体またはポリアミドイミド樹脂前駆体)と電気抵抗調整剤の配合を適正に調整した塗工液を用いて、電気特性(表面抵抗および体積抵抗)と機械強度のバランスが取れたシームレスベルトを製造して用いるのが好ましい。
前記中間転写ベルトの上には、用紙対応性を考慮して、弾性を有する汎用の樹脂、エラストマー、ゴム等の弾性層を設けることもできる。
また、弾性層と基材の中間転写ベルト樹脂との機械的、電気的接続を良好にするため、弾性層と基材の中間転写ベルト樹脂の間に、中間層を設けてもよい。
<感光体(静電潜像担持体)>
本発明の画像形成装置に用いる感光体(「静電潜像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられる。
本発明の画像形成装置に用いる感光体は、例えば、導電性支持体と、該導電性支持体上に少なくとも感光層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記感光層としては、電荷発生材と電荷輸送材を混在させた単層型、電荷発生層の上に電荷輸送層を設けた順層型、又は電荷輸送層の上に電荷発生層を設けた逆層型がある。また、前記感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、感光層上に最表面層を設けることもできる。また、前記感光層と導電性支持体の間には下引き層が設けられていてもよい。また、各層には必要に応じて可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
前記導電性支持体としては、体積抵抗1.0×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法でドラム状に素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
ドラム状の支持体としては、直径が20mm〜150mmが好ましく、24mm〜100mmがより好ましく、28mm〜70mmが更に好ましい。前記ドラム状の支持体の直径が20mm以上であると、ドラム周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各部材を配置することが容易となり、150mm以下であると、画像形成装置を小さくできる。
特に、画像形成装置がタンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要があるため、前記ドラム状の支持体の直径は70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているようなエンドレスニッケルベルト、又はエンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
前記感光体の下引き層は、一層であっても、複数の層で構成してもよく、例えば(1)樹脂を主成分としたもの、(2)白色顔料と樹脂を主成分としたもの、(3)導電性基体表面を化学的又は電気化学的に酸化させた酸化金属膜等が挙げられる。
これらの中でも、白色顔料と樹脂を主成分とするものが好ましい。
前記白色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えばポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがより好ましい。
前記感光層における電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料等のアゾ顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料又は染料;セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコン等の無機材料などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層における電荷輸送物質としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒドラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジスチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリフェニルメタン誘導体等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層を形成するのに使用する結着樹脂としては、電気絶縁性であり、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び光導電性樹脂等を使用することができる。
該結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類などが挙げられる。
前記酸化防止剤の添加量は、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
前記可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどの一般的な樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は結着樹脂100質量部に対して0質量部〜30質量部程度が適当である。
また、前記感光層中にはレベリング剤を添加しても構わない。
該レベリング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、又はオリゴマーが使用される。
前記レベリング剤の使用量は、前記バインダー樹脂100質量部に対して、0〜1質量部が好ましい。
<<表面保護層>>
前記感光体の表面保護層は、感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のために設けられる。
該表面保護層としては、前記感光層よりも機械的強度の高い高分子、高分子に無機フィラーを分散させたものが好適である。
また、前記表面保護層に用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、該熱硬化性樹脂は機械的強度が高く、クリーニングブレードとの摩擦による磨耗を抑える能力が極めて高いため特に好ましい。
前記表面保護層は薄い厚みであれば、電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、電荷輸送能力を有しない表面保護層を厚く形成すると、感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、表面層中に前述の電荷輸送物質を含有させたり、表面層に用いる高分子として電荷輸送能力を有するものを用いることが好ましい。
前記感光層と前記表面保護層との機械的強度は一般に大きく異なるため、クリーニングブレードとの摩擦により表面保護層が磨耗し、消失すると、すぐに感光層は磨耗していってしまうため、表面保護層を設ける場合には、表面保護層は十分な厚みとすることが重要であり、0.1μm〜12μmが好ましく、1μm〜10μmがより好ましく、2μm〜8μmが更に好ましい。前記厚みが0.1μm以上であると、クリーニングブレードとの摩擦が生じても消失しにくくなり、12μm以下であると、感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇が生じにくい。
前記表面保護層に用いる樹脂としては、画像形成時の書き込み光に対して透明であり、絶縁性、機械的強度、接着性に優れたものが好ましく、例えばABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの高分子は熱可塑性樹脂であってもよいが、高分子の機械的強度を高めるため、多官能のアクリロイル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等を持つ架橋剤により架橋し、熱硬化性樹脂とすることで、表面保護層の機械的強度は増大し、クリーニングブレードとの摩擦による磨耗を大幅に減少させることができる。
前記表面保護層は、電荷輸送能力を有していることが好ましく、表面保護層に電荷輸送能力を持たせるためには、表面保護層に用いる高分子と前述の電荷輸送物質を混合して用いる方法、電荷輸送能力を有する高分子を表面保護層に用いる方法が考えられ、後者の方法が、高感度で露光後電位上昇、残留電位上昇が少ない感光体を得ることができ好ましい。
前記電荷輸送層能力を有する高分子としては、高分子中に電荷輸送能力を有する基として、下記構造式(i)で表される基を有するものが好適に挙げられる。
Figure 0006984397
ただし、前記構造式(i)中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。Ar、及びArは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表す。
このような電荷輸送能力を有する基は、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の機械的強度の高い高分子の側鎖に付加することが好ましく、モノマーの製造が容易で、塗工性、硬化性にも優れるアクリル樹脂を用いることが特に好ましい。
このような電荷輸送能力を有するアクリル樹脂は、前記構造式(i)で表される基を有する不飽和カルボン酸を重合させることにより機械的強度が高く、透明性にも優れ、電荷輸送能力も高い表面層を形成することができる。
また、単官能の前記構造式(i)で表される基を有する不飽和カルボン酸に、多官能の不飽和カルボン酸、好ましくは3官能以上の不飽和カルボン酸を混合することで、アクリル樹脂は架橋構造を形成し、熱硬化性高分子となり、表面保護層の機械的強度は極めて高いものとなる。
前記多官能の不飽和カルボン酸には、前記構造式(i)で表される基を付加してもよいが、モノマーの製造コストが高くなってしまうため、多官能の不飽和カルボン酸には、前記構造式(i)で表される基を付加せず、光硬化性多官能モノマーを用いることが好ましい。
前記構造式(i)で表される基を有する単官能不飽和カルボン酸としては、下記構造式(ii)、又は構造式(iii)を例示することができる。
Figure 0006984397
Figure 0006984397
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、−COOR(ただし、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す)、ハロゲン化カルボニル基、又はCONR(ただし、R及びRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す)を表す。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Ar及びArは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Ar及びArは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表す。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Xは、単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、又はビニレン基を表す。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Zは、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンエーテル2価基、又は置換基を有していてもよいアルキレンオキシカルボニル2価基を表す。
m及びnは、それぞれ0〜3の整数を表す。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Rの置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基;メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などにより置換されていてもよい。これらRの置換基のうち、水素原子、又はメチル基が特に好ましい。
前記Ar及びArのアリール基としては縮合多環式炭化水素基、非縮合環式炭化水素基、又は複素環基が挙げられる。
前記縮合多環式炭化水素基としては、環を形成する炭素数が18個以下のものが好ましく、例えばペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基などが挙げられる。
前記非縮合環式炭化水素基としては、例えばベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル、ジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基;ビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、ポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基;9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基などが挙げられる。
前記複素環基としては、例えばカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、チアジアゾール等の1価基などが挙げられる。
前記多官能の不飽和カルボン酸の含有量は、前記表面保護層全体の5質量%〜75質量%が好ましく、10質量%〜70質量%がより好ましく、20質量%〜60質量%が更に好ましい。前記含有量が5質量%以上であると、表面保護層の機械的強度が優れ、75質量%以下であると、表面保護層に強い力が加わったときにもクラックが発生しにくく、感度劣化も生じにくい。
前記表面保護層にアクリル樹脂を用いる場合には、前記不飽和カルボン酸を感光体に塗工後、電子線照射あるいは、紫外線等の活性光線を照射してラジカル重合を生じさせ、表面保護層を形成することができる。活性光線によるラジカル重合を行う場合には、不飽和カルボン酸に光重合開始剤を溶解したものを用いる。光重合開始剤としては、通常、光硬化性塗料に用いられる材料を用いることができる。
前記表面保護層は、該表面保護層の機械的強度を高めるために、金属微粒子、金属酸化物微粒子、その他の微粒子などを含有することが好ましい。前記金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、TiO、TiN、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモン等が挙げられる。その他の微粒子としては、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂、又はこれらの樹脂に無機材料を分散したものなどが挙げられる。
本発明におけるトナーからの粒子の遊離の評価を行う際に用いる感光体最表面層は、表面保護層がある場合は表面保護層が感光体最表面層であり、表面保護層がない場合は、感光層が感光体最表面層である。
<トナー>
本発明の画像形成装置に用いるトナーは、トナー粒子の形状制御、外添剤の付与などにより表面改質を行い、粉体としての特性を調整している。
前記トナーは、母体粒子と、外添剤とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
外添剤の付与による表面改質としては、例えば、外添剤の分散状態と固定化度とを調整する方法がある。分散状態と固定化度とを調整する方法としては、実用性と生産性とを兼ね備えたものを選択することが好ましい。外添剤を含むトナー粒子の材料を水系媒体に分散させて作製する重合トナーの場合は、水系媒体中の温度を調整しながら疎水化度やpHなどを調整して、外添剤を表面に固定化する方法が効率的である。なお、前記水系媒体中に溶剤などが混在する場合も同様に調整可能である。また、乾式の粉体を水溶液中や希薄溶媒中にいれても調整可能であるが、トナー表面を溶媒により膨潤させるよりも熱を付与する方が分散状態と固定化度とを制御しやすい特徴がある。
一方、外添剤を含むトナー粒子の材料を乾式粉砕して作製する粉砕トナーの場合は、一般的な混合ミキサーのジャケット冷却部に温度調整可能なユニットを取り付けたり、ディフレクターや羽根形状を変えたもの(スーパーミキサー、ヘンシェルミキサーやQミキサーなど)、ハイブリダイゼーションなどを用いてよく、シェア(力学的負荷)と加熱/温度を調整して固定化度を調整することも可能である。ただし、これらの比較的高いシェアを付与する場合、トナーのTgや低融点物質の含有量などを考慮した温度管理が特に重要であり、それにより固定化度の制御と生産性がトレードオフになりやすい。そこで、乾式でかつ粉体選択の自由度と高い固定化度とが得られ、高い生産性も両立できる手法としては、例えば、形状制御手段として活用されている熱処理装置が挙げられる。トナー形状をほぼ変えない程度の加熱温度に調節して外添剤を固定化する手段がより効果的であり、さらに熱処置前の前処理で固定化度を調整したい微粒子、即ち外添剤の分散状態を適宜設定し、その後上記熱処理装置を用いて任意の分散状態と高い固定化度を得ることが可能でありより好ましい。また、必要に応じて、ミキサーなどにより更に添加剤を処理するなど目的に応じて適宜選択し組み合わせても良い。
本発明の画像形成装置に用いるトナーは、一次粒子径の小さな小粒子径成分(一次粒子径が2〜80nm)と一次粒子径の大きな大粒子径成分(一次粒子径が80nm以上)の外添剤がトナー表面を外添していることが多い。
外添剤の一次粒径の小さな小粒子径成分は、流動性付与及び表面被覆の観点で効率的ではある。しかし、小粒子径成分は、それらが凝集した状態で感光体表面に落下し、クリーニングブレードまで到達すると、感光体表面の僅かな凹凸に小粒子径成分が砕けるように付着し、凹凸を埋めてしまうため、スジ状の異常画像を発生しやすくなる。
発明の画像形成装置に用いるトナーの外添剤の一次粒径の大きな大粒子径成分(80nmよりも大きい)は、粒子が凝集していなければ、前述のように感光体表面を清掃する効果があり好ましい、しかし、それらが多すぎると、感光体表面を削りながら清掃を行うため、自ずと上限がある。また、大粒径成分の外添剤は、トナーの被覆効率が悪いため、トナーの流動性を向上させる効率が悪く、また、定着での定着ベルトからの熱伝導が悪くなるため、やはり上限がある。
また、大粒子径成分が凝集していると、感光体表面を部分的に傷つけ、異常画像を引き起こすことがあるため、大粒子径成分は、極力、凝集させてはならない。
<<母体粒子>>
前記母体粒子は、例えば、結着樹脂を含有し、更に必要に応じて、着色剤、離型剤、帯電制御剤などのその他の成分を含有してもよい。
<<<結着樹脂>>>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂などが挙げられる。
前記スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)としては、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
これらの樹脂の製造法としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などが利用できる。
これらの樹脂は、単独使用に限らず、二種以上併用することも可能である。
本発明に用いられる結着樹脂は、低温定着性の観点からポリエステル樹脂であるのがより好ましい。前記ポリエステル樹脂としては、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合によって通常得られるものが使用可能である。
前記アルコール成分としては、例えば、グリコール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA等のエチル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体などが挙げられる。
前記グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。
また、前記カルボン酸成分としては、例えば、二価の有機酸単量体、三価以上の多価カルボン酸単量体などが挙げられる。
前記二価の有機酸単量体としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸などが挙げられる。
前記三価以上の多価カルボン酸単量体としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸などが挙げられる。
特に、ポリエステル樹脂としては、耐熱保存性の関係から、ガラス転移点Tgが55℃以上のものが好ましく、さらに60℃以上のものがより好ましい。
本発明におけるDSC測定(吸熱ピークやガラス転移点Tg)は、示差走査熱量計(「DSC−60」;島津製作所製)を用い、10℃/分で20〜150℃まで昇温して測定する。
−結晶性ポリエステル樹脂の併用について−
前記結着樹脂に結晶性ポリエステルを含有させると、そのシャープメルト性により、トナーに低温定着性及び耐熱保存性を付与することができる。
前記結晶性ポリエステル樹脂とは、主鎖が規則的に配向する結晶構造をとっている割合が特に高く、融点近傍で樹脂の粘度が大きく変化するポリエステル樹脂のことを指す。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、例として、アルコール成分として、炭素数2〜12の飽和脂肪族ジオール化合物(特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、及びこれらの誘導体)と、少なくとも酸成分として、二重結合(C=C結合)を有する炭素数2〜12のジカルボン酸、若しくは、炭素数2〜12の飽和ジカルボン酸(特にフマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1,8−オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸、及びこれらの誘導体)を用いて合成される結晶ポリエステル樹脂が好ましい。
中でも、吸熱ピーク温度と吸熱ショルダー温度との差をより小さくする点で、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールのいずれか一種類のアルコール成分と、フマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1,8−オクタン二酸、1,10−デカン二酸、及び1,12−ドデカン二酸のいずれか一種類のジカルボン酸成分のみで構成されることが好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液や固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。
<<<着色剤>>>
前記着色剤としては、例えば、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等の染料や顔料など、従来公知の染料や顔料を使用することができる。これらは、単独あるいは混合して使用することが可能であり、ブラックトナーとしてもフルカラートナーとしても使用できる。
これらの着色剤の含有量は、トナーの結着樹脂に対して、1質量%〜30質量%が好ましく、3質量%〜20質量%がより好ましい。
<<<離型剤>>>
前記離型剤としては、従来公知のものが使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックスやフィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックスや蜜ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド、合成エステルワックス等及びこれらの各種変性ワックスが挙げられる。
これら離型剤の中でも、カルナウバワックス及びその変性ワックスやポリエチレンワックス、合成エステル系ワックスが好適に用いられる。
これら離型剤は、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
また、これらの離型剤の含有量は、トナーの結着樹脂対して2質量%〜15質量%が好ましく、2.5質量%〜10質量%がより好ましい。2質量%以上であれば、ホットオフセット防止効果があり、15質量%以下であれば、転写性、耐久性の低下を防止できる。
離型剤の融点は、60℃〜150℃が好ましく、65℃〜120℃がより好ましい。60℃以上であれば、トナーの耐熱保存性の低下を防止できる。150℃以下であれば、離型性の効果を発揮できる。
<<<帯電制御剤>>>
前記母体粒子は、必要に応じて帯電制御剤を配合することも可能である。
帯電制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、ホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類、有機金属錯体、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体、第四級アンモニウム塩、サリチル酸金属化合物等がある。他にも、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類等があり、これら従来公知のいかなる帯電制御剤(極性制御剤)も、単独あるいは混合して使用できる。
これらの帯電制御剤の含有量は、トナーの結着樹脂に対し、0.1質量%〜10質量%が好ましく、1質量%〜5質量%がより好ましい。
<<外添剤>>
本発明では、少なくとも2種類以上の外添剤を使用することが好ましい。ここで種類が異なるとは、外添剤における一次粒子の個数平均粒径が異なるものや材質が異なるものという。粒径が大きいものはトナーと部材の接触を抑制するスペーサーとして働き、粒径が小さいものはトナーに流動性を与える。外添剤の粒径が大きくなるほどトナーから遊離し易くなる。外添剤として用いる微粒子は無機微粒子でも有機微粒子でもよい。
トナー中に含有される前記外添剤の含有量は、複数種類の外添剤を合計した値で、前記母体粒子に対し、0.5質量%〜3.5質量%が好ましい。
また、前記外添剤の一次粒子の個数平均粒径としては、40nm〜200nmが好ましい。
<<<無機微粒子>>>
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン(チタニア)、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、フッ素化合物、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
<<<有機微粒子>>>
前記有機微粒子としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
これらの中でも、前記外添剤が、シリカ、チタニア、アルミナ、フッ素化合物、及び樹脂微粒子の少なくともいずれかを含有していることが、良好な流動性が得られるため好ましい。
前記フッ素化合物としては、例えば、PTFE粒子などが挙げられる。前記PTFE粒子としては、特に限定されないが、低分子タイプのPTFE粒子であることが好ましい。前記PTFE粒子の市販品としては、例えば、「KTL−500F」(喜多村社製、平均粒径0.5μm)、「ルブロン L2」(ダイキン工業社製、平均粒径300nm)、「ルブロン L5、L5F」(ダイキン工業社製、平均粒径200nm)、TLP10F−1(三井・デュポン フロロケミカル社製)、Fluon PTFE ルブリカント−169J、L170J、L173J(旭硝子社製)などが挙げられる。
シリカ微粒子としては、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成された乾式シリカ又はヒュームドシリカ、及び水ガラスから製造される湿式シリカ、ゾル−ゲル法により製造されるゾルゲルシリカなどが挙げられる。外添剤としては、表面及びシリカ微粒子の内部にあるシラノール基が少なく、またNaO、SO 2−の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカは、製造工程において、塩化アルミニウム、塩化チタンなどの金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって製造された、シリカと他の金属酸化物の複合微粒子であってもよい。
前記外添剤は、表面を疎水化処理することが、トナーの帯電量の調整、環境安定性の向上、高湿環境下での特性の向上等の観点から、好ましい。トナーに添加された外添剤が吸湿してしまうと、トナーとしての帯電量が低下し、現像性や転写性の低下が生じ易くなり、耐久性が低下する傾向があるからである。
前記外添剤の疎水化方法としては、例えば、微粒子と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理する方法などが挙げられる。また、本発明では、疎水化処理された又は疎水化処理されていない無機微粒子をシリコーンオイル処理してもよい。
表面処理する疎水化処理剤としては、例えば、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機ケイ素化合物、又は有機チタン化合物が挙げられる。これらの処理剤は単独で又は併用して用いてもよい。
本発明の画像形成装置に用いるトナーに好ましく用いられるシリカ微粒子の処理について好適な例を説明する。
本発明において、シリカ微粒子は原体シリカ微粒子をシリコーンオイルによって処理した後、シラン又はシラザン化合物によって処理されたシリカ微粒子であることが好ましい。そうすることで、転写性、高温高湿環境下での帯電安定性及び高温保管後の流動性をより高いレベルで成り立たせることが可能となる。
また、シリカ微粒子は原体シリカ微粒子をシリコーンオイルによる処理を行った後に解砕処理を行ったものであることがさらに好ましい。解砕処理を行うことにより、トナーの流動性がさらに高まる。
さらに、本発明において、シリカ微粒子は、シリコーンオイルで表面処理されたシリカ微粒子における、ヘキサンを用いた抽出シリコーンオイル量が、0.50質量%以下であることが好ましく、0.10質量%以下であることがより好ましい。この場合、高温保管における遊離オイルの低減が見込め、高温保管後の流動性が良好となり、ベタ画像の追従性が良好になる。
なお、上記抽出シリコーンオイル量は、原体シリカ微粒子をシリコーンオイルで処理する際の、処理量、処理温度によって適宜制御することが可能である。
さらに、本発明において、シリカ微粒子の疎水化率は95%以上100%以下であることが好ましく、97%以上100%以下であることがより好ましい。シリカ微粒子の疎水化率が95%以上である場合、高温高湿環境下保管時の帯電安定性がより向上する。シリカ微粒子の疎水化率は、シラン又はシラザン化合物の処理量及び処理条件により制御することができる。
本発明のシリカ微粒子の処理に用いられるシリコーンオイルとしては、特段の制限なく公知のシリコーンオイルを用いることができるが、特にストレートシリコーンが好ましい。
より具体的には、例えば、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、又はメチルハイドロジェンシリコーンオイルなどが挙げられる。
シリコーンオイル処理の方法は、例えば、シリカ微粒子とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーなどの混合機を用いて直接混合してもよいし、原体シリカ微粒子へシリコーンオイルを噴霧しながら撹拌する方法によってもよい。あるいは適当な溶剤(好ましくは有機酸などでpH4に調整)にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、原体シリカ微粒子と混合した後、溶剤を除去して作製してもよい。また、原体シリカ微粒子を反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながらアルコール水を添加し、シリコーンオイル系処理液を反応槽に導入して表面処理を行い、さらに加熱撹拌して溶剤を除去する方法をとってもよい。
本発明のシリカ微粒子の処理に用いられるシラン又はシラザン化合物としては、特段の制限なく公知のシラン又はシラザン化合物を用いることができる。
具体的には、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、又はジフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。
中でも、処理の均一性及びカップリング結合の確実性の観点から、ヘキサメチルジシラザンを用いることが好ましい。シラン化合物又はシラザン化合物は、一種、あるいは二種以上組み合わせて使用できる。
本発明のシリカ微粒子を得るのに必要なシラン又はシラザン化合物の少なくとも一方による処理は、原体シリカ微粒子を撹拌によりクラウド状としたものに気化したシラン又はシラザン化合物を反応させる乾式処理又は、原体シリカ微粒子を溶媒中に分散させ、シラン又はシラザン化合物を滴下反応させる湿式法のような一般に知られた方法で処理することができる。
本発明において、シラン化合物又はシラザン化合物で処理する場合、原体シリカ微粒子100質量部に対して、シラン化合物又はシラザン化合物を総量で1質量部以上50質量部以下使用するとよい。
尚、シリカ微粒子を他の無機微粒子に代えて、上記した方法と同様の方法により疎水化処理を行うことができる。
前記外添剤の個数平均粒径は、前記母体粒子の個数平均粒径の1/5以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。
本発明においては、前記外添剤は、複数種類添加させることが好ましく、一次粒子の個数平均粒径が80nm〜150nmの外添剤に加え、一次粒子の個数平均粒径が2nm〜40nmの外添剤も添加させることが好ましく、2nm〜20nmの外添剤を添加させることがより好ましい。粒径が大きいものはトナーと部材の接触を抑制するスペーサーとして働き、粒径が小さいものはトナーに流動性を与える。
一次粒子の個数平均粒径が2nm〜40nmの外添剤は、トナーへの分散や固定化がしやすく、トナー表面を被覆するのに有効であり、トナーの流動性付与をしやすい特徴があり好ましい。個数平均粒径2nm以上であれば流動性が良好であり、一次粒子の個数平均粒径40nm以下であれば、トナー表面に付着し接触面積を低下させることで流動性の機能が十分発揮されないという問題を有効に防止することができる。
その反面、現像プロセスにおけるストレスによりトナー母体粒子への外添剤の埋め込みが経時で発生しやすく、トナー粒子の非静電的付着力が増加し、中間転写ベルトや感光体へのフィルミングが悪化するという問題が発生しやすい。またトナー同士の摩擦力も下がりやすくなるため、トナー飛散やトナーのパッキング(加圧や静置など)が起こりやすい傾向がある。
そこで、一次粒子の個数平均粒径が80nm〜150nmの外添剤と適宜併用することで、小粒径外添剤の埋め込みを緩和させることができ、さらにスペーサ効果による部材との接触点、面積の減少によるトナーの転写性向上や粉体同士の摩擦力を上げる調整(流動性が下がる)やパッキング性を緩和させる調整が可能であるため、必要に応じて調節しながら併用することが好ましい。
−外添剤の粒径測定−
本発明において、外添剤の粒径測定は、以下のように行うことができる。外添剤を、TEM(透過型電子顕微鏡、日立製H−9000NAR)により観察し、無作為に100粒子を選択し、画像処理ソフト(ニコレ社画像解析装置 Luzex AP)により粒径を算出し、個数平均粒径を求める。
<<トナー特性>>
<<<トナーの平均粒径>>>
本発明の画像形成装置に用いるトナーにおいて、その個数平均粒径は、3.0μm以上であることが好ましい。
細線再現性等に優れた高画質を得るためには、個数平均粒径が、4.0μm〜10μmであることがより好ましい。
個数平均粒径が3.0μm以上であれば、現像工程におけるクリーニング性、転写工程における転写効率に支障をきたさず、画像品質を良好に保つことができる。個数平均粒径が10μm以下であれば、画像の細線再現性を良好に保つことができる。
−トナーの個数平均粒径−
トナーの個数平均粒径の測定は、種々の方法によって測定可能であり、例えば、米国コールター・エレクトロニクス社製のコールターマルチサイザーIIIを使用することができる。
<<<平均円形度>>>
本発明の画像形成装置に用いるトナーにおいて、3.0μm以上の粒子の平均円形度は、0.910〜0.975であることが以下の観点から好ましい。
部材と接触する粉体のハンドリングの観点から、異形過ぎると、接触点、接触面積のバラツキが大きくなることで粉体の移動のバラツキが大きくなることや粒子選択が大きくなることで均一性が阻害されやすく、パッキングされた時の移動阻害が起こりやすい。また球形に近づきすぎると、流動性が高くなりすぎてフラッシング現象等で粉体ハンドリングがコントロールしにくくなることや、部材粗さとの関係により接触面積が増大したり、トナーが装置内で転がりやすくなることでクリーニング不良が発生しやすくなる。
−平均円形度−
平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100mL〜150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1mL〜0.5mL加え、更に測定試料を0.1g〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1分間〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000個/μL〜1万個/μLとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
3.0μm以上の粒子の平均円形度は、測定後の解析条件設定において
粒子径限定; 3.033≦円相当径(個数基準)<400
で得られる平均円形度のことを示す。
<<<Ru染色>>>
前記トナーに対し、Ru染色によるトナー断面観察をした場合、前記トナーは、コントラスト差による組成の異なるシェル構造を有し、そのシェル構造の平均厚みは、前記トナー又は前記粉体の直径に対して1/60〜1/10であることが好ましい。
例えば、6μmの直径のトナーに対して、Ru染色をしたとき、コントラストの違うシェル層が表面に100nm〜600nmの平均厚みで観察される。
シェル構造の平均厚みは、具体的には以下のように測定することができる。
トナーをエポキシ系樹脂に包埋して硬化させた後、ナイフで断面出しして、ウルトラミクロトームULTRACUT UCT(Leica社製)を用いて、厚さが80nmのトナーの超薄切片を作製する。次に超薄切片を四酸化ルテニウムで5分間ガス暴露することでシェルとコアを識別染色する。さらに、TEM(透過型電子顕微鏡)H7000(日立ハイテク社製)を用いて、加速電圧100kVでトナーの超薄切片を観察し、シェルの厚さを測定する。このとき、トナー10粒子のシェルの厚さを測定し、平均値を算出する。
<<トナーの製造方法>>
本発明の画像形成装置に用いるトナーは、前記母体粒子に対し、前記外添剤を外添することにより得ることができる。
前記母体粒子は、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合、分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等の各種製造方法により得ることができる。
本発明の画像形成装置に用いるトナーにおいては、高画質高精細の画像を出力させるべく、小粒径で球形に近いトナーであることが好ましい。このため、トナーの製造方法としては、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等が好ましい。
<<<懸濁重合法>>>
油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤、帯電制御剤等を分散し、界面活性剤、その他固体分散剤等が含まれる水系媒体中で乳化法によって乳化分散する。このときに、離型剤を分散させる撹拌速度、温度等の条件によって離型剤粒径を制御する。その後、重合反応を行い粒子化した後に、本発明における母体粒子表面に無機微粒子を付着させる湿式処理を行えばよい。その際、余剰にある界面活性剤等を洗浄除去したトナー粒子に処理を施すことが好ましい。
前記重合性単量体としてアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有すアクリレート、メタクリレートなどを一部用いることによってトナー粒子表面に官能基を導入できる。
また、使用する分散剤として酸基や塩基性基を有すものを選ぶことよって粒子表面に分散剤を吸着残存させ、官能基を導入することができる。
<<<乳化重合凝集法>>>
水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途、着色剤、粒径を制御した離型剤、帯電制御剤等を水系媒体中に分散した分散体を用意し、混合の後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることにより母体粒子を得る。その後に、無機微粒子の湿式処理を行えばよい。ラテックスとして懸濁重合法に使用されうる単量体と同様なものを用いればトナー粒子表面に官能基を導入できる。
<<<ポリマー懸濁法>>>
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。トナー組成物の油相には、結着樹脂、プレポリマー、顔料等の着色剤、粒径を制御した離型剤、帯電制御剤等を揮発性溶剤に溶解又は分散する。
水系媒体中に、トナー組成物からなる油相を界面活性剤、固体分散剤等の存在下で分散させ、プレポリマーの反応を行わせて粒子化する。その後に無機微粒子の湿式処理を行えばよい。
<<<乾式粉砕法>>>
粉砕系の一例としては、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御剤および離型剤を含む原材料を機械的に乾式混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、着色剤の分散性を向上させるために着色剤をマスターバッチ処理後、他の原材料と混合し、次工程へ処理してもよい。
粉砕法によるトナーは、ピーク比C/Rを制御できるため好ましい。
機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。トナーを混練する具体的な装置としては、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えば、ブッス社製コ・ニーダ等が好適に用いられる。以上により得られた溶融混練物は冷却した後粉砕されるが、粉砕は、例えば、ハンマーミルやロートプレックス等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式の微粉砕機などを使用することができる。粉砕は、個数平均粒径が3μm〜10μmになるように行うのが望ましい。
さらに、粉砕物は風力式分級機等により、2.5μm〜20μmに粒度調整される。
粉砕法において、原材料を溶融混練させた後の冷却工程にて、混練物の厚さを2.5mm以上にするのが好ましく、2.5mm以上8mm以下にするのがより好ましい。
次いで、母体粒子へ外添剤の外添が行われる。母体粒子と外添剤とをミキサー類を用い混合・攪拌することにより、外添剤は解砕されながら母体粒子表面に被覆される。
<帯電手段>
前記帯電手段としては、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器等が挙げられる。
<露光手段>
前記露光手段としては、帯電された前記静電潜像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系等の各種露光器が挙げられる。
<現像手段>
前記現像手段としては、トナーを用いて前記静電潜像を現像して前記静電潜像担持体の表面に可視像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に該トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
<転写手段>
前記転写手段としては、前記可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
ここで、前記記録媒体上に二次転写される画像が複数色のトナーからなるカラー画像である場合に、前記転写手段により、前記中間転写体上に各色のトナーを順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段により、当該中間転写体上の画像を前記記録媒体上に一括で二次転写する構成とすることができる。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、前記中間転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
<定着手段>
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段である。なお、2色以上のトナーを用いる場合は、各色のトナーが記録媒体に転写される毎に定着させてもよいし、全色のトナーが記録媒体に転写されて積層された状態で定着させてもよい。
前記定着手段としては、特に限定されず、公知の加熱加圧手段を用いた熱定着方式を採用することができる。加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラを組合せたもの、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトを組合せたもの等が挙げられる。このとき、加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃〜200℃が好ましい。なお、必要に応じて、定着手段と共に、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
<現像剤>
本発明の画像形成装置に使用しうる現像剤は、少なくとも前記トナーを含み、必要に応じてキャリア等の適宜選択されるその他の成分を含む。
このため、転写性、帯電性等に優れ、高画質な画像を安定に形成することができる。なお、現像剤は、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命が向上することから、二成分現像剤が好ましい。
<<キャリア>>
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、例えば、磁性キャリア、樹脂キャリアが挙げられる。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1質量部〜10質量部が好ましい。
前記キャリアは、芯材と、芯材を被覆する樹脂層を有するものが好ましい。
<トナー収容ユニット>
本発明に関するトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、トナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジが挙げられる。
トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも静電潜像担持体と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段のから選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
本発明の画像形成装置に用いるトナー収容ユニットを、画像形成装置に装着して画像形成することで、低温定着性、耐排紙ブロッキング性、及び離型性に優れ、かつ長時間、現像機内でストレスを受けても破砕の生じない前記トナーの特徴を活かし、長期的な画像安定性を有し、かつ高品質・高精細な画像を形成することができる。
本発明の画像形成装置について図4を用いて説明するが、図4はあくまでも一例であり、本発明の画像形成装置はこれに限定されるものではない。
画像形成装置100は、画像形成を行う画像形成装置本体(プリンタ部)110と、この画像形成装置本体110の上部に設置された原稿読取部(スキャナ部)120と、その上に設置された原稿自動給紙装置(ADF)130と、画像形成装置本体110の下部に設置された給紙部200とを備えており、複写機の機能を有している。また、この画像形成装置100は、外部装置との通信機能を有しており、装置外部のパーソナルコンピュータ等と接続することにより、プリンターやスキャナとして用いることができる。また、電話回線や光回線と接続することにより、ファクシミリとして用いることができる。
画像形成装置本体110内には、同じ構成で現像装置5のトナー色が異なる画像形成部(画像形成ステーション)10が4つ並設されており、該4つの画像形成部10でトナー色の異なる画像(例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像)を形成し、各色のトナー像を転写媒体または中間転写媒体に重ね合わせて転写して多色またはフルカラー画像を形成することができる。なお、図4の例では、4つの画像形成部10は、複数のローラに張架されたベルト状の中間転写媒体7に沿って並設されており、各画像形成部で形成された各色のトナー像は、一旦中間転写媒体7に順次重ね合わせて転写された後、二次転写装置12で紙等のシート状の転写媒体に一括して転写される。
各色の画像形成部10はドラム状の感光体1(1Y,1M,1C,1K)の周囲に、保護剤塗布装置2、帯電装置3、潜像形成装置8からのレーザー光等の露光部、現像装置5、一次転写装置6、及びクリーニング装置4が配置されている。
また、各色の画像形成部10には、感光体1とともに、保護剤塗布装置2(クリーニング装置4を含む)、帯電装置3、及び現像装置5をカートリッジ内に設けたプロセスカーリッジを用いている。そして、このプロセスカートリッジは、画像形成装置本体110に対して着脱自在に設けられている。
なお、本発明の画像形成装置がモノクロ画像形成装置の場合は、画像形成部(画像形成ステーション)は一つのみである。中間転写体がある場合は、トナー像は中間転写体に転写された後紙に転写され、中間転写体が存在しない場合は、トナー像は紙に直接転写される。
次に画像形成装置の動作を説明する。
ここでは、画像形成のための一連のプロセスについて、ネガ−ポジプロセスで説明を行う。なお、各画像形成部の動作は同じであるので、ここでは一つの画像形成部の動作を説明する。
有機光導電層を有する有機感光体(OPC)等に代表される静電潜像像担持体であるドラム状の感光体1は、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電部材(例えば帯電ローラ)を有する帯電装置3で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置3による感光体1の帯電が行なわれる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材に、感光体1を所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された感光体1は、例えば複数のレーザー光源、カップリング光学系、光偏向器、及び走査結像光学系等からなる、レーザー走査方式の潜像形成装置8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行なわれる。すなわち、レーザー光源(例えば半導体レーザー)から発せられたレーザー光は、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等からなる光偏向器により偏向走査され、走査レンズやミラー等からなる走査結像光学系を介して感光体1の表面を、感光体1の回転軸方向(主走査方向)に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置5の現像剤担持体である現像ローラの現像スリーブ上に供給されたトナー粒子、またはトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像ローラの現像スリーブに、感光体1の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
上記のような動作で各色に対応した画像形成部10の感光体1上に形成されたトナー像は、転写ローラ等からなる一次転写装置6にて中間転写媒体7上に順次重ね合わせて一次転写される。
一方、画像形成動作及び一次転写動作にタイミングを合わせて、給紙部200の多段の給紙カセット201a,201b,201c,201dの中の選択された給紙カセットから、給紙ローラ202及び分離ローラ203からなる給紙機構で紙等のシート状の転写媒体が給紙され、搬送ローラ204,205,206及びレジストローラ207を経て二次転写部に搬送される。
そして、二次転写部において、中間転写媒体7上のトナー画像が二次転写装置(例えば二次転写ローラ)12にて、搬送されてきた転写媒体に二次転写される。
なお、上記の転写工程において、一次転写装置6や二次転写装置12には、転写バイアスとして、トナーの帯電極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。
上記の二次転写後、転写媒体は、中間転写媒体7から分離され、転写像が得られる。
また、一次転写後に感光体1上に残存するトナー粒子は、クリーニング装置4のクリーニング部材によって、クリーニング装置4内のトナー回収室へ、回収される。
また、二次転写後に中間転写媒体7上に残存するトナー粒子は、クリーニング装置9のクリーニング部材によって、クリーニング装置9内のトナー回収室へ、回収される。
図4に示した画像形成装置100は、上述の画像形成部10が中間転写媒体7に沿って複数配置された、いわゆるタンデム型で中間転写方式の画像形成装置であり、複数の画像形成部10によって各感光体1(1Y,1M,1C,1K)上に順次作製された色が異なる複数のトナー像を一旦中間転写媒体7上に順次転写した後、これを一括して紙のような転写媒体に転写する。そしてトナー像が転写された転写媒体を、搬送装置13により定着装置14へ送り、熱等によってトナーを定着する構成である。
定着後の転写媒体は、搬送装置15及び排紙ローラ16により排紙トレイ17に排紙される。
また、この画像形成装置100は両面プリント機能も備えており、両面プリント時には、定着装置14の下流の搬送路を切換え、片面の画像が定着された転写媒体を両面用搬送装置210を介して表裏反転し、搬送ローラ206及びレジストローラ207で二次転写部に再給紙して、裏面側に画像の転写を行う。
転写後の転写媒体は、上記と同様に定着装置14に搬送されて画像が定着され、定着後の転写媒体は排紙トレイ17に排紙される。
なお、上記の構成で、中間転写媒体を用いずに、タンデム型の直接転写方式の画像形成装置とすることもでき、この直接転写方式の場合は、中間転写媒体に換えて、転写媒体を担持搬送する転写ベルト等を用い、各画像形成部10によって各感光体1(1Y,1M,1C,1K)上に順次作製された色が異なる複数のトナー像を直接、転写ベルトで搬送される紙のような転写媒体に順次転写した後、定着装置へ送り、熱等によってトナーを定着する構成としても良い。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
(製造例1)
<トナー母体粒子1の製造>
<<第1の非晶質樹脂(樹脂H1)の作製>>
ビニル系モノマーとして、スチレン581g、アクリル酸ブチル115g、アクリル酸33g及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド30gを滴下ロートに入れた。ポリエステルの単量体のうち、ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1090g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン400g、イソドデセニル無水コハク酸230g、テレフタル酸330g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸180g及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド7gを、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下に、175℃の温度で撹拌しつつ、滴下ロートよりビニル系モノマー樹脂と重合開始剤の混合液を一時間かけて滴下した。175℃に保持したまま2時間付加重合反応を熟成させた後、230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂H1を得た。樹脂軟化点は128℃であった。
<<第2の非晶質樹脂(樹脂L1)の作製>>
ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2259g、テレフタル酸820g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸180g及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド0.6gを、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂L1を得た。樹脂軟化点は110℃であった。
<粉砕トナー製造例1>
樹脂H1:30部、樹脂H2:70部、着色剤:カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)6.8部、離型剤:カルナウバワックス(融点:81℃)4.0部、及び荷電制御剤「ボントロン E−84」(オリエント化学工業社製)1.2部をヘンシェルミキサー20B(三井三池化工社製)を用い1200rpmにて混合し、得られた混合物を、連続式混練機であるブス・コ・ニーダーMDK45型(Buss社製)〔フィード量:10kg/hr、スクリュー回転数:80rpm、スクリュー温度:41℃、設定温度(Z1温度:100℃、Z2,3温度:80℃)により混練し、混練物を得た。
ついで、得られた混練物を空気中で冷却したのち、ロートプレックス(アルバイン社製)にて粗粉砕し、体積中位粒径(D50v)800μmの粗粉砕物を得た。
更に、IDS−2型粉砕機(日本ニューマチック社製)とエルボージェット分級機を用いて体積平均粒径が7.5μm、平均円形度が0.926のトナー母体粒子1を得た。
トナー母体粒子1のTgを測定した結果61.4℃であった。
(製造例2)
<トナー母体粒子2の製造>
<<ポリエステル樹脂分散液1の調製>>
・テレフタル酸 57部
・フマル酸 134部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 38部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 339部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、及び精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記モノマーを仕込み、1時間を要して211℃まで上げ、反応系内が攪拌されていることを確認した後、チタンテトラエトキシド1部を投入した。
さらに生成する水を留去しながら同温度から1時間を要して230℃まで温度を上げ、230℃でさらに1時間脱水縮合反応を継続し、酸価が14.0mg/KOH、重量平均分子量16000である非晶質ポリエステル樹脂1を得た。
次いで、得られた非晶性ポリエステル樹脂1を溶融状態のまま、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)に毎分120gの速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクには試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.4%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で105℃に加熱しながら0.1L/minで、上記非晶性ポリエステル樹脂溶融体と同時にキャビトロンCD1010に移送した。その後、0.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを8.0に調整し、45℃で3時間処理した後、硝酸水溶液でpHを7.0および固形分量を調整して、平均粒径180nm、固形分量30質量%のポリエステル樹脂微粒子からなるポリエステル樹脂分散液1を得た。
<<着色剤粒子分散液の作製>>
カーボンブラック(Regal330キャボット社製)45部、イオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬)5部、及びイオン交換水200部を混合溶解し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザーを用いて分散処理して中心粒径240nm、固形分21%の着色剤粒子分散液を得た。
<<離型剤分散液の調製>>
・パラフィンワックス HNP9(融解温度75℃:日本精鑞社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬社製) 5部
・イオン交換水 200部
上記成分を85℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径190nm、固形分量20.0質量%の離型剤分散液を得た。
<<トナー粒子の作製>>
・ポリエステル樹脂分散液1; 280部
・着色剤粒子分散液; 27部
・離型剤分散液; 30部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で混合・分散した。次いで、ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S):5部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で90分保持した後、樹脂分散液1をさらに65.0部追加した。
その後、0.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを8.6にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、5時間保持した。
反応終了後、冷却した後に濾過し、イオン交換水で洗浄、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを更に35℃のイオン交換水1Lに再分散し、10分250rpmで攪拌・洗浄を5回繰り返した後、濾液の電気伝導度4.5μS/cmtであった。ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行ってから真空乾燥を12時間行い体積平均粒径が6.0μm、平均円形度;0.960のトナー母体粒子2を得た。
トナー母体粒子1のTgを測定した結果59.4℃であった。
また、トナーの断面SEMの測定結果からシェル層の厚みは平均で約230nmであった。
(調製例1)
<シリカ1の調製>
撹拌機付きオートクレーブに、一次粒子の個数平均粒径(D1)が7nmのシリカ微粒子基体(A1; AEROSIL 300、日本アエロジル社製、親水性未処理品)を投入し、その後、撹拌による流動化状態において、温度200℃に加熱し、基体物1を得た。
反応槽内を撹拌しながら、基体物1;100質量部に対し、10質量部のジメチルシリコーンオイル(粘度=50cs)を噴霧し、30分間撹拌を続けた後、撹拌しながら300℃まで昇温させてさらに2時間撹拌した。その後、取り出し、ピン式解砕装置を用いて解砕処理を行った。
次に、反応器内部を窒素ガスで置換して反応器を密閉し、基体物1の100質量部に対し、さらに10質量部のヘキサメチルジシラザンを内部に噴霧してシラン化合物処理を行った。
この反応を60分間継続した後、反応を終了した。
反応終了後、オートクレーブを脱圧し、窒素ガス気流による洗浄を行い、過剰のヘキサメチルジシラザン及び副生物を除去し、その後、パルベライザー(ホソカワミクロン社製)で1pass解砕処理し、シリカ1を得た。
(調製例2)
<シリカ2の調製>
調製例1において、シリカ微粒子基体を、一次粒子の個数平均粒径(D1)が12nmのシリカ微粒子基体(A2; AEROSIL 200、日本アエロジル社製)に変更した以外は、調製例1と同様にして、シリカ2を得た。
(調製例3)
<シリカ3の調製>
調製例1において、シリカ微粒子基体を、一次粒子の個数平均粒径(D1)が23nmのシリカ微粒子基体(A3; AEROSIL 90、日本アエロジル社製)に変更した以外は、調製例1と同様にして、シリカ3を得た。
(調製例4)
<シリカ5の調製>
調製例1において、シリカ微粒子基体を、一次粒子の個数平均粒径(D1)が99nmの球状シリカ(ゾル−ゲル法により製造)に変更した以外は、調製例1と同様にして、シリカ5を得た。
(調製例5)
<シリカ6の調製>
調製例1において、シリカ微粒子基体を、一次粒子の個数平均粒径(D1)が145nmの球状シリカ(ゾル−ゲル法により製造)に変更した以外は、調製例1と同様にして、シリカ6を得た。
(調整例6)
<チタニア1の調製>
第一処理工程として、一次粒子の個数平均粒径15.0nmの針状のルチル型酸化チタン微粒子(MT−150未処理品、テイカ社製)100部に対し、10部のイソブチルトリメトキシシランを噴霧し、酸化チタン微粒子が流動化した状態でシラン化合物による処理を行った。この反応を60分間継続した後、反応を終了した。
第二処理工程として、第一処理工程によって生成した酸化チタン微粒子に対し、10部のジメチルシリコーンオイルを噴霧し、30分間攪拌を続けた。その後、攪拌しながら温度を190℃まで昇温させてさらに3時間攪拌することによって、ジメチルシリコーンオイルを酸化チタン微粒子表面に焼き付け、反応を終了した。その後、酸化チタン微粒子の凝集体が無くなるまでパルベライザー(ホソカワミクロン社製)で繰り返し解砕処理を行い、一次粒子の個数平均粒径が15nmである酸化チタン微粒子1(チタニア1)を得た。
(トナー製造例1〜12、14〜30)
以下の予備解砕条件、及び固定化条件で、表1に示すように、トナー母体粒子に、外添剤を固定化した。続いて、表2に示すように、外添剤を追加して、外添処理を行い、トナー1〜12、14〜30を得た。
なお、トナー1の粒径と円形度を測定したところ、粒径:7.5μm、円形度0.925と特に変化は無かった。
[予備解砕条件]
各シリカをトナー母体粒子と混合する前に予備解砕する際の予備解砕条件は、以下のとおりである。
20LのQミキサーに、原料シリカを100g〜300g投入し、周速度50m/sで1min解砕を行った。
予備解砕は、保管条件の違いなどによる履歴のリセット及び均一性を確保する上での凝集度合いの違いをなくすための前処理である。
解砕としてはある程度衝突エネルギーが高い方が好ましく、周速としては40m/s以上が好ましく、実用上では40m/s〜60m/sが好ましい。またQミキサーに限定されることも無く、一般的なヘンシェルミキサーでも同様な設定で可能である。
[固定化条件]
トナー母体粒子と、外添剤とを混合後に、トナー母体粒子に外添剤を固定する固定化は、以下の条件で行った。
<固定化条件No.1(通常の設定)>
20Lヘンシェルミキサーに、トナー母体粒子を2kgと、表1に示す量の外添剤とを投入し、ジャケット冷却水として15℃の水を使用し、表1に記載の周速及び時間で混合して、固定化を行った。
<固定化条件No.2>
固定化条件No.1において、ジャケット冷却水を温調機に繋いで30℃にした以外は、固定化条件No.1と同様にして、固定化を行った。
なお、この固体化条件2は、加温による温度負荷の補助による固定化の促進を意図する。固定化の際の温度上げすぎるとトナーTgと攪拌による熱の影響でトナーが凝集してしまう。好ましくは40℃以下でより好ましくは30℃±5℃である。
<固定化条件No.3>
20Lヘンシェルミキサーに、トナー母体粒子を2kgと、表1に示す量の外添剤とを投入し、ジャケット冷却水として15℃の水を使用し、周速30m/sで1min間混合した。
次いで、表面改質装置:サーフュージングシステム(日本ニューマチック工業社製)により以下の条件で熱による表面改質を行った。
・分散ノズル;4本(各90度の対称配置)
・噴出角度;30度
・熱風流量=4m/min
・インジェクションエア流量=0.7m/min
・ブロワー風量=10m/min
・熱風温度=135℃
・Feed量(サンプル供給量):2kg/h
・冷風温度=15℃
・冷却水温度=5℃
で処理し、固定化を行った。
<固定化条件No.4(粉砕トナーの湿式処理2)>
20Lヘンシェルミキサーに、トナー母体粒子を2kgと、表1に示す量の外添剤とを投入し、ジャケット冷却水として15℃の水を使用し、周速40m/sで1min間予備混合し、予備混合トナーを得た。
次いで、攪拌装置と超音波ホモジナイザー(US−150T)を具備した容器にイオン交換水900部、及びカチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬社製)8部を入れて攪拌しながら徐々に予備混合トナー:300部を添加し、超音波ホモジナイザーにより200μAで5分間超音波分散した。その後、撹拌装置、温度センサ、及び水温の温度コントロールユニットを具備した容器に移し替え、攪拌しながら徐々に加温し、45℃まで上がったのを確認し、pHを8.5に調整し、45℃で保持しながら4h攪拌後、25℃〜30℃になるまで冷却し、ろ過した。それをイオン交換水で十分に洗浄した。
<固定化条件No.5(粉砕トナーの湿式処理2)>
固定化条件No.4において、攪拌装置と超音波ホモジナイザー(US−150T)を具備した容器を、TK式ホモミキサーに変更し、回転数を3500rpm、温度40℃に調整しながら10min間処理した以外は、固定化条件No.4と同様にして、固定化を行った。
Figure 0006984397
Figure 0006984397
表1及び表2において、外添剤の添加量は、トナー母体粒子100質量部に対する添加量(質量部)である。
(トナー製造例13)
トナー13の製造は以下のようにして行った。
固定化は、以下のようにして行った。
上記トナー母体粒子2作製時の磁力シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、4.5時間保持した後、55℃まで冷却し下記の分散液を、トナー母体粒子100質量部に対して、外添剤の添加量が、シリカ3が0.6質量部、シリカ5が1.0質量部、チタニア1が0.5質量部になるように追加し、55℃に保持したまま2h攪拌し、25℃〜30℃になるまで冷却し、ろ過した。それをイオン交換水で十分に洗浄して、固定化を行った。更に、表2に示す条件で外添剤を追加し、「トナー」を得た。
<外添剤の分散液の調整>
ここで、シリカ3の分散液、シリカ5の分散液、及びチタニア1の分散液のそれぞれは、攪拌装置と超音波ホモジナイザー(US−150T)を具備した容器に、
・イオン交換水 500部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬社製)3部
・外添剤 100部、
を入れて、超音波ホモジナイザーにより200μAで10分間超音波分散した後、TKミキサー撹拌装置、温度センサ、及び水温の温度コントロールユニットを具備した容器に移し替え、12000rpmで10min間処理し沈殿物がない事を確認して、其々の分散液とした。
(トナー製造例31)
特開2014−77930号公報の実施例1に従い、トナー31を作製した。
(中間転写ベルト1の製造)
<分散液構成材料>
・ポリイミド溶液U−ワニスA(宇部興産社製、固形分18%) 2部
・カーボンブラックSpecialblack4A(デグサ社製) 8部
・N−メチル−2−ピロリドン(三菱化学社製) 90部
<基層用塗布液構成材料>
上記分散液を用いて、下記の構成材料を混合し、遠心式攪拌脱泡機にて、混合、脱泡し、塗布液を得た。
・上記カーボンブラック分散液 50部
・ポリイミド溶液U−ワニスA(宇部興産社製、固形分18wt%) 50部
・ポリエーテル変性シリコーンFZ2105(東レダウコーニング社製) 0.01部
<シームレスベルトの作製>
次に、離型剤を施したドラム状金属筒を型として用い、50rpm(回/分)で金属筒を回転させながら、上記塗工液を金属筒の内面に均一に流し込んで塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が70μmになるような液量の条件とした。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度3℃/分で100℃まで昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、昇温速度2℃/分で310℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)した。加熱を停止した後、常温まで徐冷し、中間転写ベルト1を得た。
(中間転写ベルト2の製造)
[塗工液の調製]
トリメリット酸無水物1molとジフェニルメタンジイソシアネート1molを、N−メチル−2−ピロリドン中にて攪拌しながら120℃で30分間反応させた後、さらに180℃に昇温し3h反応させ、冷却し、反応を停止し、該樹脂溶液を、N−メチル−2−ピロリドンにて希釈し、40Pa・sの樹脂溶液を作製した。
樹脂溶液10%、カーボンブラック(SpecailBlack4;デグサ製)10%、及びN−メチル−2−ピロリドン80%の混合物をビーズミル分散器に投入し、所定時間分散した後、ビーズと液を分離し、分散液を取り出した。
当分散液100部に、樹脂溶液を300部投入し、減圧機能付きの3軸遊星式混練機にて混合、脱泡し、塗工液を作製した。
次に、内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした磁性金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記各塗工液を円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に投入して、110℃まで徐々に昇温して60分加熱した。さらに昇温して250℃で40分加熱し、回転を停止、徐冷して取り出し、形成された塗膜を円筒内面から剥離し、膜厚70μmの中間転写ベルト2を得た。
(中間転写ベルト3の製造)
PVDF:100部に対して、カーボンブラック:18部、分散剤:3部、及びトルエン:400部を均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け、10mm/secで静かに引き上げ室温にて乾燥をさせ75μmのPVDFの均一な膜を形成した。
(感光体最表面層1の調製)
下記構造式の電電荷輸送材料1部、ビスフェノールZ型ポリカーボネート1部、及びシリコーンオイル(KF−50、信越化学工業製)0.04部を8部のテトラヒドロフランに溶解した。
Figure 0006984397
こうして得られた感光体最表面塗工液を、10mm×10mmの大きさのシリコンウエハ上に塗布し、120℃、20分間乾燥させることにより、厚さ約23μm感光体最表面層1を作製した。
(感光体最表面層2の調製)
上記構造式の電荷輸送材料3部、酸化アルミニウム(純度4N、平均粒径0.3μmの)3部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート4部をシクロヘキサノン50部に溶解し、24時間分散し、さらにテトラヒドロフランを固形分が5%になるように希釈し追加分散した。この溶液を感光体最表面層1の上にスプレーコート法により塗工して、145℃で20分間乾燥して厚さ約3.0μmの最表面層を形成した。
(感光体最表面層3の調製)
下記組成の電荷輸送層塗工液を調製し、この塗布液をスプレー浸漬塗布により電荷発生層上にスプレー塗布し、140℃で30分間乾燥し厚さ約23μm感光体最表面層3を作製した。
・電荷輸送物質(下記式)(リコー製) 7部
Figure 0006984397
・ポリカーボネート樹脂(C−1400、帝人化成製) 10部
・シリコーンオイル(KF−50、信越化学製) 0.002部
・テトラヒドロフラン(関東化学製) 841.5部
・シクロヘキサノン(関東化学製) 841.5部
・3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール(東京化成製) 0.04部
<遊離粒子の測定>
φ25mm×8mmのアルミ製ピンスタブ(イーエムジャパン製)表面に、中間転写ベルトを鋏で切り出し、貼り付けた。
または、φ25mm×8mmのアルミ製ピンスタブ(イーエムジャパン製)表面に、作製した感光体最表面層をシリコンウエハごと貼り付けた。
これらを貼り付けたピンスタブ上に、Ptを約2nmスパッタリングによりコーティングした。
Ptがコーティングされた中間転写ベルト又は感光体最表面層の半分の面積をSEM用カーボン両面テープE3605(イーエムジャパン製)で貼り付け覆い、基板とした。
この基板のピンスタブを分散器(NEBULA1、Phenom−World製)内に設置し、トナーを分散器のサンプル投入口に起き、分散器の真空ゲージで−0.9barに減圧後、分散器上部のサンプル投入口を約0.1秒開放し、トナーを分散器内に導入した。トナー試料の導入により、分散器内の圧力は−0.8barに上昇した。次に、この状態を1分間保持した後、分散器内を常圧にし、ピンスタブを取り出した。分散器内を常圧にする際には、約0.1bar/5秒の速度で空気を分散器内に導入し、基板を取り出した。
ピンスタブ表面のカーボンテープ上のトナー、中間転写ベルト上又は感光体最表面層上の微粒子を卓上SEM pro X PREMIUM(PHENOM−WORLD製)でSEM観察し、パーティクルメトリックソフトウェア(PHENOM−WORLD製)で粒径分布測定を行った。
カーボンテープ上のトナーのSEM観察は、181μm角の視野領域でランダムに10箇所SEM写真を撮影した。中間転写ベルト上又は感光体最表面層上の粒子のSEM観察は、13.5μm角の視野領域でランダムにSEM写真を10枚撮影した。
パーティクルメトリックソフトウェアにより、カーボンテープ上のトナー個数をカウントし、単位面積当たりのトナーの密度Aを算出した。
パーティクルメトリックソフトウェアにより、中間転写ベルト上又は感光体最表面層上の微粒子で、粒径80nm以上の粒子の数をカウントし、80nm以上の粒子密度bを算出した。また、粒径80nm以上の粒子で、円形度が0.95以上の粒子の数をカウントし、粒径80nm以上の粒子で円形度が0.95以上の粒子の密度、b’を算出した。これによりトナー1個から遊離した粒径80nm以上の粒子数はb/a、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の粒子で円形度0.95以上の粒子数はb’/aとなる。
なお、中間転写ベルト又は感光体最表面層2そのものをSEM観察すると、中間転写ベルト中のカーボンブラック又は感光体最表面層2中のアルミナを粒子として認識するため、中間転写ベルト又は感光体最表面層2そのものを13.5μm角の視野領域でランダムにSEM写真を10枚撮影し、パーティクルメトリックソフトウェアにより80nm以上の粒子密度b0、0nm以上の粒子で円形度が0.95以上の粒子の密度、b’0を予め測定し、トナーを分散後に測定される80nm以上の粒子密度、80nm以上の粒子で円形度が0.95以上の粒子の密度をそれぞれ減算し、b、b‘とした。
作成した各トナーに対して、表3−1又は表3−2の組み合わせで測定を行った。
<評価>
本発明では以下の評価機を用いて評価した。
4色の非磁性2成分系の現像部と4色用の感光体を有するタンデム方式のリコー社製フルカラー複写機 imagio MP C4503 の一部をチューニングした評価機を用いて評価した。印字速度は高速印字(45枚/分/A4)で評価した。
評価対象を中間転写ベルトとする場合には、画像形成を行う普通紙は、YES益思(70g/m、芬欧江川有限公司(中国)製)を用いた。
評価対象を感光体とする場合には、感光体は、imagio MP C4503用感光体と同じアルミドラム上にimagio MP C4503用感光体と同じ下引き層、電荷発生層を積層後、感光体最表面層1〜3のいずれかを積層した感光体を用いた。
1)低温低湿環境でのクリーニング性評価
温度10℃、相対湿度15%の温湿度環境において、5%画像面積濃度チャートを10,000枚出力した後、1%画像面積濃度チャートを5,000枚出力し、さらに10%画像面積濃度チャートを10,000枚出力した後、クリーニング工程を通過した像担持体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム(株)製)へテープ転写し、白紙に貼り付けた。得られたテープの画像濃度をX−Rite938(X−Rite社製)を測定し、白紙との差を算出し、以下の評価基準で評価した。
なお、感光体を評価する際は、前記像担持体は、感光体である。即ち、感光体のクリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナーをテープ転写した。
また、中間転写ベルトを評価する際は、前記像担持体は、中間転写ベルトである。即ち、中間転写ベルトのクリーニング工程を通過した中間転写ベルト上の転写残トナーをテープ転写した。
〔評価基準〕
◎:ブランク(白紙)との差が0.005未満
○:ブランク(白紙)との差が0.005以上0.010未満
△:ブランク(白紙)との差が0.010以上0.020未満
×:ブランク(白紙)との差が0.020以上
なお、△以上と評価されたものは、クリーニング性については実用上問題のないレベルである。
2)低温低湿環境でのフィルミング性(評価対象が中間転写ベルトの場合)
温度10℃、相対湿度15%の温湿度環境において、5%画像面積濃度チャートを7,000枚出力した後、1%画像面積濃度チャートを4,000印字後、さらに10%画像面積濃度チャートを5,000枚出力した後の中間転写ベルト上に付着した付着成分量を視により以下の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:全く付着がなく良好
○:わずかに付着物の痕跡が観察される(但し、異常画像の発生はない)
△:付着物のスジが確認できる(但し、目視レベルでは異常画像は認められないが、拡大鏡で観察するとうっすらと異常が認められる。)
×:付着物の面積が多い(異常画像が発生している)
なお、△以上と評価されたものは、フィルミング性については実用上問題のないレベル
である。
2)低温低湿環境でのフィルミング性(評価対象が感光体の場合)
温度10℃、相対湿度15%の温湿度環境において、5%画像面積濃度チャートを10,000枚出力した後、1%画像面積濃度チャートを5,000印字後、さらに10%画像面積濃度チャートを10,000枚出力した後の感光体に付着した付着成分量を目視により以下の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:全く付着がなく良好
○:わずかに曇りの痕跡が観察される
△:曇りのスジが確認できる
×:曇り面積が多い
なお、△以上と評価されたものは、フィルミング性については実用上問題のないレベルである。
Figure 0006984397
Figure 0006984397
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記静電潜像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像を、少なくとも母体粒子と外添剤とを有するトナーを用いて現像して、可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
を少なくとも有する画像形成装置であって、
画像形成に使用される像担持体と前記トナーとが、下記条件において、下記(1)を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
<条件>
前記トナーを、−0.9barに減圧された減圧空間に、投入口を開放して減圧空間の圧力を−0.8barにしつつ投入口より投入し、前記減圧空間の中心と前記投入口の中心とを結ぶ方向に対して直交するように表面を配置された、カーボンテープで構成される粘着箇所と、前記像担持体の表面と同じ表面を有する被衝突対象とを有する基板表面に衝突させる。そして、前記像担持体は、前記静電潜像担持体又は前記転写手段を構成する中間転写ベルトである。なお、減圧空間内の圧力は、大気圧との圧力差を示す。
(1):前記粘着箇所に付着したトナーの密度aと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子Bの密度bと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子B’の密度b’とから算出した、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子が960個以下であり、かつトナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子が95個以上である。
<2> 前記像担持体が、前記静電潜像担持体である前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 前記像担持体が、前記転写手段を構成する中間転写ベルトである前記<1>に記載の画像形成装置である。
<4> 前記外添剤が、シリカ、チタン、アルミナ、フッ素化合物、及び樹脂微粒子の少なくともいずれかを含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 前記外添剤が、一次粒子の個数平均粒径が40nm〜200nmの第1外添剤を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 前記外添剤が、一次粒子の個数平均粒径が80nm〜150nmの無機微粒子と、一次粒子の個数平均粒径が2nm〜40nmの無機微粒子とを含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
1(1Y,1M,1C,1K):感光体
2:保護剤塗布装置
3:帯電装置
4:クリーニング装置
5:現像装置
6:一次転写装置
7:中間転写媒体
8:潜像形成装置
9:クリーニング装置
10:画像形成部
12:二次転写装置
13:搬送装置
14:定着装置
15:搬送装置
16:排紙ローラ
17:排紙トレイ
100:画像形成装置
110:画像形成装置本体(プリンタ部)
120:原稿読取部(スキャナ部)
130:原稿自動給紙装置(ADF)
200:給紙部
201a〜201d:給紙カセット
202:給紙ローラ
203:分離ローラ
204,205,206:搬送ローラ
207:レジストローラ
210:両面用搬送装置
特開2014−77930号公報

Claims (8)

  1. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記静電潜像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像を、少なくとも母体粒子と外添剤とを有するトナーを用いて現像して、可視像を形成する現像手段と、
    前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
    を少なくとも有する画像形成装置であって、
    画像形成に使用される像担持体と前記トナーとが、下記条件において、下記(1)を満たすことを特徴とする画像形成装置。
    <条件>
    前記トナーを、−0.9barに減圧された減圧空間に、投入口を開放して減圧空間の圧力を−0.8barにしつつ投入口より投入し、前記減圧空間の中心と前記投入口の中心とを結ぶ方向に対して直交するように表面を配置された、カーボンテープで構成される粘着箇所と、前記像担持体の表面と同じ表面を有する被衝突対象とを有する基板表面に衝突させる。そして、前記像担持体は、前記静電潜像担持体又は前記転写手段を構成する中間転写ベルトである。なお、減圧空間内の圧力は、大気圧との圧力差を示す。
    (1):前記粘着箇所に付着したトナーの密度aと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上の外添剤に由来する、凝集していない粒子及び凝集粒子である粒子Bの密度bと、前記被衝突対象に付着した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する、凝集していない粒子である粒子B’の密度b’とから算出した、トナー1個から遊離した粒径80nm以上の外添剤に由来する粒子が960個以下であり、かつトナー1個から遊離した粒径80nm以上かつ円形度が0.95以上の外添剤に由来する粒子が95個以上である。
  2. 前記像担持体が、前記静電潜像担持体である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記像担持体が、前記転写手段を構成する中間転写ベルトである請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記外添剤が、シリカ、チタニア、アルミナ、フッ素化合物、及び樹脂微粒子の少なくともいずれかを含有する請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記外添剤が、一次粒子の個数平均粒径が40nm〜200nmの第1外添剤を含有する請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記外添剤が、一次粒子の個数平均粒径が80nm〜150nmの無機微粒子と、一次粒子の個数平均粒径が2nm〜40nmの無機微粒子とを含有する請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記静電潜像担持体が感光層を有し、前記感光層がポリカーボネート樹脂を含み、前記トナーがパラフィンワックスを含む、請求項2に記載の画像形成装置。
  8. 前記中間転写ベルトがポリイミド樹脂、PVDF樹脂、及びトリメリット酸無水物とジフェニルメタンジイソシアネートとの反応物の少なくともいずれかを含み、前記トナーがパラフィンワックスを含む、請求項3に記載の画像形成装置。
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