JP2010151894A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリーニングブレードの先端部へのトナー流入圧力上昇によるトナーすり抜け、像保持体表面の摩耗、およびトナーによるフィルミングが抑制される。
【解決手段】プロセスカートリッジは、感光体10と、感光体10上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像装置14と、転写後の感光体10上の転写残トナーを除去するクリーニング装置16と、を備え、クリーニング装置16は、表面にトナー像を保持して移動する像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去するクリーニングブレード26を有し、感光体10の表面に接触するクリーニングブレード26の先端部は、上向き状態で配置され、前記現像剤に含まれるトナーの表面には、ポリテトラフルオロエチレン粒子が外添され、前記感光体10の表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが含まれている。
【選択図】図1
【解決手段】プロセスカートリッジは、感光体10と、感光体10上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像装置14と、転写後の感光体10上の転写残トナーを除去するクリーニング装置16と、を備え、クリーニング装置16は、表面にトナー像を保持して移動する像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去するクリーニングブレード26を有し、感光体10の表面に接触するクリーニングブレード26の先端部は、上向き状態で配置され、前記現像剤に含まれるトナーの表面には、ポリテトラフルオロエチレン粒子が外添され、前記感光体10の表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが含まれている。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
一般に、画像形成装置において、転写後の像保持体、例えば転写後の感光体の表面に残留したトナーは、クリーニング装置に設けられたクリーニングブレードによって除去されている。また、クリーニングブレードによるクリーニング性を向上させるため、通常、潤滑剤が添加されている。
特許文献1には、クリーニングブレードによる圧力や感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦熱によって、感光体上にトナーが融着することによるフィルミングを防止するために、トナーの表面に平均粒径0.05μm以上0.5μm未満のポリテトラフルオロエチレン粒子を添加することが提案されている。
本発明は、先端部が上向き配置されたクリーニング手段に設けられた板状部材(以下「クリーニングブレード」という)を用いた場合でも像保持体表面の摩耗を抑制し、且つ、磨耗のばらつきが抑制される画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明は、以下の通りである。
(1)表面にシリコーンオイル表面処理シリカが含まれている像保持体と、前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、転写後の像保持体上の転写残トナーを除去する除去手段と、を備え、前記除去手段は、像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去する板状部材を有し、前記像保持体の表面に接触する前記板状部材の先端部は、上向き状態で配置され、前記現像剤に含まれるトナーの表面には、ポリテトラフルオロエチレン粒子(以下「PTFE粒子」ともいう)を有している画像形成装置である。
(2)さらに、前記トナーの表面には、シリコーンオイル処理シリカが外添されている上記(1)に記載の画像形成装置である。
(3)さらに、前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれている上記(1)に記載の画像形成装置である。
(4)さらに、前記現像剤のトナーの表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが外添され、前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」ともいう)が含まれている上記(1)に記載の画像形成装置である。
(5)表面にシリコーンオイル表面処理シリカが含まれている像保持体と、前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、像保持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体上に転写されたトナー像を記録媒体に定着する定着手段と、転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニングブレードを備えるクリーニング手段と、を有し、前記クリーニング手段は、表面にトナー像を保持して移動する像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去する板状部材を有し、前記像保持体の表面に接触する前記板状部材の先端部は、上向き状態で配置され、前記現像剤に含まれるトナーの表面には、ポリテトラフルオロエチレン粒子が外添され、前記像保持体の表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが含まれている画像形成装置である。
(6)さらに、前記トナーの表面には、シリコーンオイル処理シリカが外添されている上記(5)に記載の画像形成装置である。
(7)さらに、前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれている上記(5)に記載の画像形成装置である。
(8)さらに、前記現像剤のトナーの表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが外添され、前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれている上記(5)に記載の画像形成装置である。
請求項1に記載の発明によれば、クリーニングブレードの先端部が垂直方向上向きに配置され、シリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルを像保持体の表面に付与された構成において、PTFEを含まない場合に比べて像保持体表面の磨耗を抑制し、且つ、磨耗のばらつきが抑制される画像形成装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して画像の白抜けを防止しつつ感光体摩耗が低減される。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の構成に比べ、より感光体摩耗が低減される。
請求項4に記載の発明によれば、クリーニングブレードの先端部が垂直方向上向きに配置されている構造において、画像の白抜けを防止しつつ、シリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルのみを像保持体の表面に付与された構成よりも像保持体表面の磨耗を抑制し、且つ、磨耗のばらつきが抑制される画像形成装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、クリーニングブレードの先端部が垂直方向上向きに配置されている構造において、シリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルのみを像保持体の表面に付与された構成よりも像保持体表面の磨耗を抑制し、且つ、磨耗のばらつきが抑制される画像形成装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して画像の白抜けを防止しつつ感光体摩耗が低減される。
請求項7に記載の発明によれば、請求項5の構成に比べ、より感光体摩耗が低減される。
請求項8に記載の発明によれば、クリーニングブレードの先端部が垂直方向上向きに配置されている構造において、画像の白抜けを防止しつつ、シリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルのみを像保持体の表面に付与された構成よりも像保持体表面の磨耗を抑制し、且つ、磨耗のばらつきが抑制される画像形成装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1には、本実施の形態における画像形成装置の構成の一例が示されている。図1に示すように、画像形成ユニットには、表面に感光体層を有する像保持体としてのドラム状の感光体10と、この感光体10を一様に帯電する帯電装置12と、一様に帯電された感光体10に像光を照射して静電潜像を形成する露光装置13と、潜像にトナーを転移させてトナー像とする現像装置14と、感光体10に接触する経路で周回可能に張架された無端ベルト状の中間転写ベルト18と、感光体10上に形成されたトナー像を中間転写ベルト18へ転写する一次転写ロール15と、転写後に感光体10に残留したトナーを除去するクリーニング装置16と、を備えている。また、現像装置14には、現像ロール24が設けられ、クリーニング装置16には、表面にトナー像を保持して移動する像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去する板状部材であるクリーニングブレード26が設けられている。
次に、図1に示す画像形成装置の動作の一例を以下に説明する。
画像形成ユニットにおいて、まず、動作に先立って、帯電装置12によって感光体10の表面が例えば−600Vから−800V程度の電位に帯電される。帯電装置12としてはロール形状の接触帯電装置以外にスコロトロンや固体放電器等の非接触帯電装置を用いてもよい。感光体10は、導電性の金属製基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、電荷発生層と電荷輸送層が順次積層された機能分離型で、通常は高抵抗であるが、レーザ光線が照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体10の表面に、図示しない制御部から送られてくる画像データにしたがい、露光装置13によりレーザ光線が出力される。レーザ光線は、感光体10の表面の感光層に照射され、それにより、印字パターンの静電潜像が感光体10の表面に形成される。なお、上記感光体10の直径は例えば20mmから100mmの範囲が好ましい。静電潜像とは、帯電によって感光体10の表面に形成される像であり、レーザ光線によって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体10の表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線が照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。このようにして感光体10上に形成された静電潜像は、感光体10の回転により所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体10上の静電潜像が、現像装置14によって可視像(トナー像)化される。現像装置14内には、例えば、少なくとも着色剤と結着樹脂とを含む体積平均粒子径が約3μmから6μmの範囲のトナーが収容されている。トナーは、現像装置14の内部で撹拌されることで摩擦帯電し、感光体10表面の帯電荷と同極性(−)の電荷を有している。感光体10の表面が現像装置14を通過していくことにより、感光体10の表面の除電された潜像部にのみトナーが静電的に付着し、潜像がトナーによって現像される。感光体10は、引き続き回転し、感光体10の表面に現像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。感光体10の表面のトナー像が1次転写位置へ搬送されると、1次転写ロール15に所定の1次転写バイアスが印加され、感光体10から1次転写ロール15に向う静電気力がトナー像に作用し、感光体10の表面のトナー像が中間転写ベルト18表面に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば画像形成ユニットでは制御部(図示せず)によって+20μÅ〜30μÅ(5μAから15μA)程度に定電流制御されている。一方、感光体ドラム10の表面の転写残トナーは、クリーニング装置16に設けられたクリーニングブレード26によりクリーニングされる。
図1に示す構成の画像ユニットでは、感光体10の表面の転写残トナーTは、先端部が上向きに配置された上向きのクリーニングブレード26によって、クリーニングされる。一般に、クリーニング装置16に設けられたクリーニングブレード26の先端部が上向きに配置されている場合には、クリーニングブレードの先端部が下向きに配置されている場合に比べ、クリーニングブレードの先端部へのトナー流入圧力が上昇する傾向がある。
そこで、本願における第1の実施の形態では、現像剤に含まれるトナーの表面に、ポリテトラフルオロエチレン粒子(以下「PTFE粒子」という)が外添され、一方、像保持体である感光体10の表面には、シリコーンオイル表面処理シリカを含有する。したがって、トナーに外添されたPTFE粒子がトナーの流動性を維持し、一方、感光体10の表面に含まれたシリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルが感光体10の表面へ潤滑特性を付与するので、これらの相乗効果により、先端部が上向きに配置されたクリーニングブレード26からのトナーのすり抜け、像保持体表面の摩耗およびトナーによるフィルミングが抑制される。
また、本発明における第2の実施の形態では、上記現像剤に含まれるトナーの表面に、さらに、シリコーンオイル表面処理シリカが外添され、一方、感光体10の表面には、さらにPTFEが含有されている。したがって、トナーに外添されたポリテトラフルオロエチレン粒子がトナーの流動性を維持し且つトナーに外添されたシリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルが感光体10の表面に潤滑特性を付与し、一方、感光体10の表面に含まれたシリコーンオイル表面処理シリカ由来のシリコーンオイルも潤滑剤として機能し且つ感光体10の表面に含有されたポリテトラフルオロエチレンがトナーとの摩擦を抑制し、これらの効果が相まって、先端部が上向きに配置されているクリーニングブレード26からのトナーのすり抜け、感光体10の表面の摩耗およびトナーによるフィルミングが抑制される。また、シリコーンオイル表面処理シリカはPTFE粒子に比べ硬度を有することから、シリコーンオイル表面処理シリカをトナーに外添することにより、例えばトナーの形状が球形に近似する場合のクリーニングブレード26からのすり抜けが抑制される。
以下に、本実施の形態に用いるクリーニングブレードと現像剤と感光体の構成について説明する。
[クリーニングブレード]
本実施の形態におけるクリーニングブレード26は、例えば、弾性素材によって所定厚さの板状に形成されている。クリーニングブレード26を形成する材料は、耐磨耗性、耐欠け性、耐クリープ性など機械的性質に優れる、例えば熱硬化型ポリウレタンゴムが使用される。なお、ブレードの素材はウレタンゴムに限られるものではなく、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等の機能性ゴム材が用いられる。
本実施の形態におけるクリーニングブレード26は、例えば、弾性素材によって所定厚さの板状に形成されている。クリーニングブレード26を形成する材料は、耐磨耗性、耐欠け性、耐クリープ性など機械的性質に優れる、例えば熱硬化型ポリウレタンゴムが使用される。なお、ブレードの素材はウレタンゴムに限られるものではなく、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等の機能性ゴム材が用いられる。
また、クリーニングブレード26のブレード加圧方式は、構造が簡単で低コストの定変位方式を採用しており、例えば、加圧力は39.2N/m(4gf/mm)から27.44N/m(2.8gf/mm)に設定される。ただし、ブレード加圧方式は定変位方式に限られるものではなく、当接圧の経時変化がほとんどない定荷重方式を用いてもよい。
[現像剤]:
本実施の形態における現像剤は、トナーからなる一成分現像剤、またはトナーとキャリアとからなる二成分現像剤であってもよい。そこで、まず、本実施の形態の静電荷像現像用トナーについて以下に説明する。
本実施の形態における現像剤は、トナーからなる一成分現像剤、またはトナーとキャリアとからなる二成分現像剤であってもよい。そこで、まず、本実施の形態の静電荷像現像用トナーについて以下に説明する。
本実施の形態における現像剤に用いる静電荷像現像用トナー(以下、「トナー」と略す場合がある)の製造方法としては、例えば、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナーを得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
−その他の添加剤−
本実施の形態のトナーには、必要に応じて帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の内添剤や外添剤を添加することができる。
本実施の形態のトナーには、必要に応じて帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の内添剤や外添剤を添加することができる。
−内添剤−
内添剤としては、主に湿式法により添加を行うことができ、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、またはこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
内添剤としては、主に湿式法により添加を行うことができ、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、またはこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
帯電制御剤としては、例えば4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。また、無機粉体は主にトナーの粘弾性調整を目的として添加され、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム、酸化セリウム等の下記に詳細に列挙するような通常、トナー表面の外添剤として使用されるすべての無機粒子が挙げられる。
なお、帯電制御剤としては、凝集粒子形成工程や融合工程の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点で、水に溶解しにくい素材のものが好ましい。
−乾式外添剤−
本実施の形態において、トナー母粒子表面に乾式法により添加される外添剤としては、上述したように、平均粒子径が30nm以上300nm以下の無機粒子とPTFE粒子が用いられる。
本実施の形態において、トナー母粒子表面に乾式法により添加される外添剤としては、上述したように、平均粒子径が30nm以上300nm以下の無機粒子とPTFE粒子が用いられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。中でも、シリカ粒子や酸化チタン粒子が好ましく、疎水化処理された粒子が特に好ましい。
無機粒子は、一般に流動性を向上させる目的で使用される。無機粒子の添加量としては、トナー100質量%に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましい。より好ましくは0.5質量%以上5質量%である。
また、第1の実施の形態におけるトナーには、その表面にPTFE粒子が外添されている。PTFE粒子としては、例えば「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒子径:0.3μm)のものが用いられ、PTFE粒子の添加量としては、トナー100質量%に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下が好ましい。PTFE粒子の添加量が0.1質量%未満の場合には、感光体の摩耗が促進され、一方1.0質量%を超えると、例えば中間転写体の非通紙部にトナー粒子から脱離したPTFE粒子が経時で堆積する虞があり、画像の白抜けが発生する虞がある。
感光体の磨耗を抑制する効果は、PTFE粒子の添加量が多いほど効果が高いので、感光体の表面にPTFE粒子を含有させることでより、感光体の磨耗が従来に比べ抑制される。
また、第2の実施の形態におけるトナーは、その表面にさらにシリコーンオイルにより表面処理されたシリカ(以下「シリコーンオイル表面処理シリカ」ともいう)が外添されている。ここで、シリコーンオイル処理シリカとしては、例えば、RY200、R2T200S、NY50、RY50(以上日本エアロジル(株)製)、シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどが挙げられる。
シリコーンオイル表面処理シリカは、流動性の向上および潤滑剤としてのシリコーンオイルの供給を目的として使用される。シリコーンオイル表面処理シリカの添加量としては、トナー100質量%に対して、0.5質量%以上5質量%以下が好ましい。5質量%を超えるトナーの帯電が低下して、画像にかぶりが発生する。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これら芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等を挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
またキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
またキャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前記被覆樹脂、および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
一般に、キャリアは適度な電気抵抗値を有することが必要であり、具体的には108〜1014Ωcm程度の電気抵抗値が求められている。例えば、鉄粉キャリアのように電気抵抗値が106Ωcmと低い場合には、スリーブからの電荷注入によりキャリアが感光体の画像部へ付着したり、潜像電荷がキャリアを介して逃げ、潜像の乱れや画像の欠損等を生じたりする等の問題が生じる。一方、絶縁性の樹脂を厚く被覆してしまうと電気抵抗値が高くなりすぎ、キャリア電荷がリークしにくくなり、その結果エッジの効いた画像にはなるが、反面大面積の画像面では中央部の画像濃度が非常に薄くなるというエッジ効果という問題が生じる。そのためキャリアの抵抗調整のために樹脂被覆層中に導電性微粉末を分散させることが好ましい。
キャリア抵抗は、2枚の極板電極の間にキャリア粒子を挟み、電圧を印加した時の電流を測定する、通常の極板間式電気抵抗測定法により求め、103.8V/cmの電界下での抵抗で評価する。
導電粉自身の電気抵抗は108Ωcm以下が好ましく、105Ωcm以下がより好ましい。導電粉の具体例としては、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛のような導電性の金属酸化物単体系;酸化チタン、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等の粒子の表面を導電性の金属酸化物で被覆した複合系などが挙げられる。製造安定性、コスト、電気抵抗の低さという観点からカーボンブラックが特に好ましい。カーボンブラックの種類は特に限定されないが、製造安定性の良いDBP(ジブチルフタレート)吸油量が50〜300ml/100gの範囲のものが好適である。導電粉の体積平均粒径は0.1μm以下が好ましく、分散のためには体積平均一次粒径が50nm以下のものが好ましい。
上記樹脂被覆層を、キャリア芯材の表面に形成する方法としては、例えば、キャリア芯材の粉末を被膜層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被膜層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被膜層形成用溶液を混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、被膜樹脂を粒子化し被膜樹脂の融点以上でキャリア芯材とニーダーコーター中で混合し冷却して被膜させるパウダーコート法が挙げられるが、ニーダーコーター法及びパウダーコート法が特に好ましく用いられる。
本実施の形態の静電潜像現像用キャリアにおいて用いられる芯材(キャリア芯材)としては、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、又は、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは、磁性キャリアであるのが望ましい。キャリア芯材の平均粒径としては、一般的には10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましい。
前記二成分現像剤における本実施の形態の静電荷現像用トナーと上記キャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であり、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
[感光体]
本実施の形態における電子写真感光体(以下「感光体」ともいう)を構成する部材および材料について、以下に説明する。
本実施の形態における電子写真感光体(以下「感光体」ともいう)を構成する部材および材料について、以下に説明する。
本実施の形態において、円筒状基体は、従来公知の各種のものを使用することが出来る。例えば、アルミニウム、黄銅、ステンレス等の金属材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、フエノール樹脂などの高分子材料、または、硬質紙などのその他の材料を円筒状に成形して使用することが出来る。絶縁体材料の場合は、導電処理する必要があるが、当該処理法としては、導電物質の含浸、金属箔の積層、金属の蒸着などの方法が挙げられる。また、通常、円筒状基体の外径は20〜150mm、長さは250〜1000cmの範囲である。さらに必要に応じて導電性支持体の表面は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことができる。例えば、表面の酸化処理や薬品処理、及び、着色処理等または、砂目立てなどの乱反射処理等を行うことができる。
必要により、下引き層を設けることもできる。下引き層に用いられる材料としては、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムカップリング剤などの有機ジルコニウム化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタネートカップリング剤などの有機チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムカップリング剤などの有機アルミニウム化合物のほか、アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、アルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物、などの有機金属化合物、とくに有機ジルコニウム化合物、有機チタニル化合物、有機アルミニウム化合物は残留電位が低く良好な電子写真特性を示すため、好ましく使用される。また、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス2メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−2−−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を含有させて使用することができる。さらに、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレノキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の公知の結着樹脂を用いることもできる。
次に電荷発生層について説明する。電荷発生層は既知の電荷発生材料および結着樹脂から構成される。結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択することができ、結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することができる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシランなどの有機光導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
電荷発生材料は、既知のもの全て使用することができるが、とくに金属及び無金属フタロシアニン顔料が好ましい。その中でも、特定の結晶を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニンが特に好ましい。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比は(質量比)は10:1〜1:10の範囲が好ましい。またこれらを分散させる方法としてはボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の通常の方法を用いることができるが、この際、分散によって該の結晶型が変化しない条件が必要とされる。ちなみに本発明で実施した前記の分散法のいずれについても分散前と結晶型が変化していないことが確認されている。さらにこの分散の際、粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることが有効である。またこれらの分散に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。また、本発明で用いる電荷発生層の厚みは一般的には、0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2.0μmが適当である。
また、電荷発生層を設けるときに用いる塗布方法としては、浸漬コーティング法を用い、本発明の下端拭が実施される。
本発明の感光体における電荷輸送層としては、公知の技術によって形成されたものを使用できる。それらの電荷輸送層は、電荷輸送材料と結着樹脂を含有して形成されるか、あるいは高分子電荷輸送材を含有して形成される。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物が挙げられる。これらの電荷輸送材料は単独または2種以上混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの電荷輸送材料は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
さらに電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材など高分子電荷輸送材を用いることもできる。さらに電荷輸送層を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。本発明で用いる電荷輸送層の厚みは一般的には、5〜50μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
得られた電子写真感光体は、導電性基体の表面に中間層が積層され、さらに中間層の表面に電荷発生層が積層され、さらに電荷発生層の表面に電荷輸送層が形成されている。そして上記電荷発生層と電荷輸送層とが感光層として機能する。
また、第1の実施の形態における感光体は、その表面、例えば電荷輸送層にシリコーンオイルにより表面処理されたシリカ(以下「シリコーンオイル表面処理シリカ」ともいう)が含まれている。ここで、シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどが挙げられる。
シリコーンオイル表面処理シリカは、流動性の向上および潤滑剤としてのシリコーンオイルの供給を目的として使用される。シリコーンオイル表面処理シリカの添加量としては、電荷輸送層を100質量%に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。この範囲の上限値を超えて、シリコーンオイル表面処理シリカを添加しても、感光体表面の磨耗は上記範囲の上限値以上は抑制されない。したがって、より感光体表面の磨耗を抑制するには、シリコーンオイル表面処理シリカをトナーに外添することが好ましい。
また、第2の実施の形態における感光体には、その表面、例えば電荷輸送層にさらにPTFE粒子が含まれている。PTFE粒子としては、例えば「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒子径:0.3μm)のものが用いられ、PTFE粒子の添加量としては、トナー100質量%に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましい。PTFE粒子の添加量が1質量%未満の場合には、感光体の摩耗が促進され、一方10質量%を超えると、電荷輸送層内でレーザー光が散乱し、潜像を劣化させる虞がある。
図2は、本実施の形態が適用されるカラー画像形成装置の概略構成図である。図2に示す画像形成装置200は、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a〜401dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。電子写真感光体401a〜401dは、例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成することが可能である。ここで、上記電子写真感光体401a〜401dとして、上述した感光体を用い、一方、後述する現像装置404a〜404dに用いられる現像剤は、上述した構成を有する現像剤であり、後述するクリーニングブレード415a〜415dは、先端部が上向きに配置されている。
電子写真感光体401a〜401dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード415a〜415dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体401a〜401dに当接している。
さらに、ハウジング400内の所定の位置には露光装置403が配置されており、露光装置403から出射された光ビームを帯電後の電子写真感光体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真感光体401a〜401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
ここで、帯電ロール402a〜402dは、電子写真感光体401a〜401dの表面に導電性部材(帯電ロール)を接触させて感光体に電圧を均一に印加し、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである(帯電工程)。なお本実施形態において示した帯電ロールの他、帯電ブラシ、帯電フィルム若しくは帯電チューブなどを用いて接触帯電方式による帯電を行ってもよい。また、コロトロン若しくはスコロトロンを用いた非接触方式による帯電を行ってもよい。
露光装置403としては、電子写真感光体401a〜401dの表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。これらの中でも、非干渉光を露光可能な露光装置を用いると、電子写真感光体401a〜401dの導電性基体と感光層との間での干渉縞を防止することができる。
現像装置404a〜404dには、上述の二成分静電荷像現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置を用いて行うことができる(現像工程)。そのような現像装置としては、二成分静電荷像現像用現像剤を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものを選択することができる。一次転写工程では、1次転写ロール410a〜410dに、像担持体に担持されたトナーと逆極性の1次転写バイアスが印加されることで、像担持体から中間転写ベルト409へ各色のトナーが順次1次転写される。
クリーニングブレード415a〜415dは、上述したように、クリーニングブレード415a〜415dの先端がそれぞれ設置時に上向きに配置されており、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着した残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。
2次転写ロール413に、中間転写体上のトナーと逆極性の2次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルトから記録媒体へトナーが2次転写される。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416或いは、除電器(不図示)により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
本実施の形態におけるプロセスカートリッジは、図2に示すように、帯電ロール402a、電子写真感光体401a、クリーニングブレード415aおよび現像装置404aが、一体化されて、例えばブラック用のプロセスカートリッジが構成されている。同様に、帯電ロール402b、電子写真感光体401b、クリーニングブレード415bおよび現像装置404bが、一体化されてイエロー用のプロセスカートリッジが構成され、帯電ロール402c、電子写真感光体401c、クリーニングブレード415cおよび現像装置404cが、一体化されてマゼンタ用のプロセスカートリッジが構成され、帯電ロール402d、電子写真感光体401d、クリーニングブレード415dおよび現像装置404dが、一体化されてシアン用のプロセスカートリッジが構成される。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。なお、実施例中において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
<実施例1>
−現像剤Aの調製−
[トナーAの調製]:
−樹脂粒子分散液の作製−
スチレン(和光純薬社製、特級) 78質量部
アクリル酸n−ブチル(試薬一級:和光純薬社製) 22質量部
アクリル酸(和光純薬社製) 2質量部
ドデカンチオール(和光純薬社製) 1.5質量部
−現像剤Aの調製−
[トナーAの調製]:
−樹脂粒子分散液の作製−
スチレン(和光純薬社製、特級) 78質量部
アクリル酸n−ブチル(試薬一級:和光純薬社製) 22質量部
アクリル酸(和光純薬社製) 2質量部
ドデカンチオール(和光純薬社製) 1.5質量部
上記成分を予め混合し、溶解して溶液を調製しておき、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックスA211)4質量部をイオン交換水100質量部に溶解した界面活性剤溶液をフラスコに収容し、上記の溶液103.5質量部を投入して分散し乳化して10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム3質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入した。次いで、系内を窒素で十分に置換した後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が68℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続して樹脂粒子分散液を得た。樹脂粒子分散液から樹脂粒子を分離して物性を調べたところ、中心径は200nm、分散液中の固形分量は40%、ガラス転移点は52℃、酸価は14mgKOH/g、質量平均分子量Mwは33000であった。
[着色剤分散液]
カーボンブラック(R330キャボット社製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5質量部
イオン交換水 195質量部
カーボンブラック(R330キャボット社製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5質量部
イオン交換水 195質量部
以上を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA ウルトラタラックス)により10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28KHzの超音波を10分間照射し、固形分20%、中心粒径125nmの着色剤分散液を得た。
[離型剤分散液]
ポリエチレンワックス 50質量部
(東洋ペトロライト社製、PolyWax725:融点103℃)
イオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5質量部
イオン交換水 195質量部
ポリエチレンワックス 50質量部
(東洋ペトロライト社製、PolyWax725:融点103℃)
イオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5質量部
イオン交換水 195質量部
上記成分を120℃に加熱し、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理して、固形分20%、中心粒径226nmの離型剤分散液を得た。
(トナーA作製法)
樹脂粒子分散液 285質量部
着色剤分散液 60質量部
離型剤分散液 80質量部
ポリ塩化アルミニウム 2.0質量部
イオン交換水 1097質量部
樹脂粒子分散液 285質量部
着色剤分散液 60質量部
離型剤分散液 80質量部
ポリ塩化アルミニウム 2.0質量部
イオン交換水 1097質量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら47℃まで加熱し、47℃で45分間保持して凝集粒子分散液を調製した。この凝集粒子分散液に上記の樹脂粒子分散液を緩やかに145質量部追加し30分放置した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加して系内のpHを6.5に調整した後、攪拌を継続しながら96℃まで加熱して1時間経過した後、1モル/リットルの硝酸水溶液を添加し、pHを5.0に調整して5時間保持した。冷却後濾過した後、3リットルのイオン交換水に再分散してヌッチェ式吸引ろ過により固液分離することを6回繰り返して固形物を得た。次いで真空乾燥を40℃で12時間行って平均体積粒径5.2μmのトナー母粒子Bを得た。
次にトナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(「RX50」、日本エアロジル社製)を1.5質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.2質量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーAを得た。
[キャリアの調製]:
Mn−Mg系フェライト粒子 100質量部
(真比重4.6g/cm3、体積平均粒径35μm、飽和磁化65emu/g)
トルエン 11質量部
ジエチルアミノエチルメタクリレート−スチレン−メチルメタクリレート共重合体
(共重合比2:20:78、質量平均分子量60,000、Mw10,000以下の成分が25%) 2質量部
カーボンブラック(キャボット社製、R330R) 0.2質量部
(体積平均粒径25nm、DBP値71ml/100g、抵抗10Ωcm以下)
Mn−Mg系フェライト粒子 100質量部
(真比重4.6g/cm3、体積平均粒径35μm、飽和磁化65emu/g)
トルエン 11質量部
ジエチルアミノエチルメタクリレート−スチレン−メチルメタクリレート共重合体
(共重合比2:20:78、質量平均分子量60,000、Mw10,000以下の成分が25%) 2質量部
カーボンブラック(キャボット社製、R330R) 0.2質量部
(体積平均粒径25nm、DBP値71ml/100g、抵抗10Ωcm以下)
フェライト粒子を除く上記成分とガラスビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分間攪拌して被覆樹脂層形成用溶液を調製した。次に、この被覆樹脂層形成用溶液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃を保って10分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去することにより被覆樹脂層を形成してキャリアを得た。被覆樹脂層の厚みは1μmであった。103.8V/cmの電界下でのキャリア抵抗は4×1010Ωcmであった。なお、飽和磁化値は、振動試料型磁力計(東英工業社製)を用いて、印加磁界3000(Oe)という条件のもと、測定して得られたものである。
−感光体Aの作製−
ホーニング処理を施した30mmφの円筒状Al基板上にジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)100部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社製)10部、イソプロパノール400部、及びブタノール200部を含む溶液を浸漬塗布し、150℃にて、10分間加熱乾燥し、0.1μmの下引き層を形成した。
ホーニング処理を施した30mmφの円筒状Al基板上にジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)100部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社製)10部、イソプロパノール400部、及びブタノール200部を含む溶液を浸漬塗布し、150℃にて、10分間加熱乾燥し、0.1μmの下引き層を形成した。
このアルミニウム基材上にX線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が、7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニンの10部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学)10部、および酢酸n−ブチル1000部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、得られた塗布液を前記下引き層上に浸漬塗布し、100°で10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。これを感光体Aとする。
次に、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40部と、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部と、シリコーンオイル表面処理シリカ「RY50」(日本エアロジル社製)を10質量部と、をテトロヒドロフラン280質量部及びトルエン120質量部に十分に溶解混合した後、を加え、さらに混合した。このとき、室温を25℃に設定し、混合工程における液温度を25℃に保った。その後、ガラスビーズを用いたサンドグラインダーにて分散し、シリコーンオイル表面処理シリカ分散液を作成した。このとき、サンドクラインダーのベッセルに24℃の水を流し、分散液の温度を50℃に保持した。
得られた塗布液を上記電荷発生層の上に電荷発生層と同様に浸漬塗布し、130℃40分で28μmの電荷輸送層の一部を形成した。
<実施例2>
−現像剤Bの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5重量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.4重量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーBを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Bの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5重量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.4重量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーBを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
実施例2において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<実施例3>
−現像剤Cの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100重量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.6質量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーCを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Cの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100重量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.6質量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーCを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
実施例3において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例1>
−現像剤Dの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とを添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーDを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Dの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とを添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーDを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例1において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例2>
−現像剤Eの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.8質量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーEを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Eの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.8質量%添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーEを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例2において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例3>
−現像剤Fの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とポリメタクリル酸メチル粒子(Mw45000、平均粒径:0.3μm、図4中「PMMA」と表記)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーFを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Fの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1.5質量%とポリメタクリル酸メチル粒子(Mw45000、平均粒径:0.3μm、図4中「PMMA」と表記)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーFを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例3において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例4>
−現像剤Gの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製 RX50)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径6μm)(図4中「Znst」と表記)0.2質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーGを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Gの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製 RX50)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径6μm)(図4中「Znst」と表記)0.2質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーGを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例4において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例5>
−現像剤Hの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製 RX50)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子「)ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径:6μm)0.2質量%とポリメタクリル酸メチル粒子(Mw45000、平均粒径:0.3μm、図4中「PMMA」と表記)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーHを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Hの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製 RX50)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子「)ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径:6μm)0.2質量%とポリメタクリル酸メチル粒子(Mw45000、平均粒径:0.3μm、図4中「PMMA」と表記)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーHを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例5において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例6>
−現像剤Iの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(キャボット製、TS720)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子「ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径:6μm)0.36質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーIを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Iの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(キャボット製、TS720)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子「ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径:6μm)0.36質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーIを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例6において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<比較例7>
−現像剤Jの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(キャボット製、TS720)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子「ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径:6μm)0.36質量%とポリメタクリル酸メチル粒子(Mw45000、平均粒径:0.3μm、図4中「PMMA」と表記)質量0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーJを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Jの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(キャボット製、TS720)を1.5質量%とステアリンサン亜鉛粒子「ZNS−S」(旭電化工業社製、平均粒径:6μm)0.36質量%とポリメタクリル酸メチル粒子(Mw45000、平均粒径:0.3μm、図4中「PMMA」と表記)質量0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーJを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
比較例7において、実施例1にて作製した感光体Aを用いた。
<実施例4>
−現像剤Kの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.2質量%とシリコーンオイル表面処理シリカ「RY50」(日本エアロジル社製)を0.5質量%とを添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーKを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−現像剤Kの調製−
実施例1に準じてトナー母粒子を作製した後、トナー母粒子100質量%に対し、疎水性シリカ(日本エアロジル社製「RX50」)を1質量%とPTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を0.2質量%とシリコーンオイル表面処理シリカ「RY50」(日本エアロジル社製)を0.5質量%とを添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで5分間ブレンドしてトナーKを得た以外は、実施例1に準じて現像剤を作製した。
−感光体Bの作製−
N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40部と、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部と、シリコーンオイル表面処理シリカ「RY50」(日本エアロジル社製)を5質量部と、PTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を5質量部とをテトロヒドロフラン280質量部及びトルエン120質量部に十分に溶解混合した後、を加え、さらに混合した。このとき、室温を25℃に設定し、混合工程における液温度を25℃に保った。その後、ガラスビーズを用いたサンドグラインダーにて分散し、PTFE及びシリコーンオイル処理粒子分散液を作成した。このとき、サンドクラインダーのベッセルに24℃の水を流し、分散液の温度を50℃に保持した。
N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40部と、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部と、シリコーンオイル表面処理シリカ「RY50」(日本エアロジル社製)を5質量部と、PTFE粒子として「ルブロンL2」(ダイキン工業社製、平均粒径:0.3μm)を5質量部とをテトロヒドロフラン280質量部及びトルエン120質量部に十分に溶解混合した後、を加え、さらに混合した。このとき、室温を25℃に設定し、混合工程における液温度を25℃に保った。その後、ガラスビーズを用いたサンドグラインダーにて分散し、PTFE及びシリコーンオイル処理粒子分散液を作成した。このとき、サンドクラインダーのベッセルに24℃の水を流し、分散液の温度を50℃に保持した。
得られた塗布液を上記電荷発生層の上に電荷発生層と同様に浸漬塗布し、130℃40分で28μmの電荷輸送層の一部を形成した。
<感光体の摩耗の評価>
画像形成装置として、図1に示す構成を有する「Apeos Port−II C4300」(富士ゼロックス(株)製)改造機を用い、上向きクリーニングブレードとして、ゴム硬度が75度で、JIS K 6255に準じて25℃における反発弾性が55であり、ゴム厚/ニップは、Az(高温高湿、28℃85%)条件にて1.8mm(−0.1mm)/0.8mm(クリーニングブレード(以下「BLD」ともいう)のNormal Forceの下限)であり、Cz(低温低湿、10℃15%)条件にて2.0mm(+0.1mm)/1.2mm(クリーニングブレードのNormal Forceの上限)とし、画像形成装置におけるラン条件は、A4用紙100枚連続で画像形成を行う形式で、記録媒体上の、画像を18×174mmとして15,000枚画像形成を行った。評価に際し、画像部と非画像物の感光体表面の摩耗レートを測定した。摩耗レートの測定装置は、渦電流膜厚測定装置である「フィシャースコープ」((株) フィシャー・インストルメント社製)を用いた。
画像形成装置として、図1に示す構成を有する「Apeos Port−II C4300」(富士ゼロックス(株)製)改造機を用い、上向きクリーニングブレードとして、ゴム硬度が75度で、JIS K 6255に準じて25℃における反発弾性が55であり、ゴム厚/ニップは、Az(高温高湿、28℃85%)条件にて1.8mm(−0.1mm)/0.8mm(クリーニングブレード(以下「BLD」ともいう)のNormal Forceの下限)であり、Cz(低温低湿、10℃15%)条件にて2.0mm(+0.1mm)/1.2mm(クリーニングブレードのNormal Forceの上限)とし、画像形成装置におけるラン条件は、A4用紙100枚連続で画像形成を行う形式で、記録媒体上の、画像を18×174mmとして15,000枚画像形成を行った。評価に際し、画像部と非画像物の感光体表面の摩耗レートを測定した。摩耗レートの測定装置は、渦電流膜厚測定装置である「フィシャースコープ」((株) フィシャー・インストルメント社製)を用いた。
図3に示すように、環境、画像有無にかかわらず、PTFE粒子の添加量とともに感光体の磨耗が低減することがわかる。また、図示しないが、実施例4は、現像剤中のPTFE添加量は0.2%と少ないのにも関わらず、感光体にもPTFEが含まれ、さらにシリコーンオイルも現像剤及び感光体から供給されるので実施例3と同等の磨耗結果が得られた。さらに、現像剤中のPTFE添加量を0.6%まで増加させた場合、より感光体磨耗を低減できることは言うまでも無い。
なお、図3には示されていないが、比較例2では、実施例3に比べ摩耗レートは低いものの、Az(高温高湿、28℃85%)条件にて1.8mm(−0.1mm)/0.8mmの条件において非通紙部にPTFE粒子が15,000枚後堆積し、15,000枚目以降に画像抜けが発生した。
また、図4に示すように、ステアリン酸亜鉛粒子(Znst)、ポリメタクリル酸メチル粒子(PMMA)ともに、トナーに添加すると非画像部の低摩耗化が顕著で、結果として画像/非画像部の磨耗ばらつきが大きくなり、Az(高温高湿、28℃85%)条件ではDeletion、偏磨耗による濃度ムラが発生してしまい、平均の磨耗量は減らせても、感光体を長寿命化することは難しい。
上記結果より、PTFE粒子をトナーに添加することで、他の潤滑剤の添加により発生する磨耗ばらつきを抑制し、磨耗を低減させ、感光体の長寿命化が図れる。
本発明の画像形成方法および画像形成装置は、特に電子写真法、静電記録法等の用途に有用である。
200 画像形成装置、400 ハウジング、10,401a〜401d 電子写真感光体、12 帯電装置、402a〜402d 帯電ロール、13,403 露光装置、14,404a〜404d 現像装置、405a〜405d トナーカートリッジ、406 駆動ロール、407 テンションロール、408 バックアップロール、18,409 中間転写ベルト、15,410a〜410d 1次転写ロール、411 トレイ(被転写媒体トレイ)、412 移送ロール、413 2次転写ロール、414 定着ロール、16 クリーニング装置、26,415a〜415d,416 クリーニングブレード、500 被転写媒体。
Claims (8)
- 表面にシリコーンオイル表面処理シリカが含まれている像保持体と、前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、転写後の像保持体上の転写残トナーを除去する除去手段と、を備え、
前記除去手段は、像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去する板状部材を有し、前記像保持体の表面に接触する前記板状部材の先端部は、上向き状態で配置され、
前記現像剤に含まれるトナーの表面には、ポリテトラフルオロエチレン粒子を有していることを特徴とする画像形成装置。 - さらに、前記トナーの表面には、シリコーンオイル処理シリカが外添されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- さらに、前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- さらに、前記現像剤のトナーの表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが外添され、
前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 表面にシリコーンオイル表面処理シリカが含まれている像保持体と、前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、像保持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体上に転写されたトナー像を記録媒体に定着する定着手段と、転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニングブレードを備えるクリーニング手段と、を有し、
前記クリーニング手段は、表面にトナー像を保持して移動する像保持体の表面に接触して該表面から不要物を除去する板状部材を有し、前記像保持体の表面に接触する前記板状部材の先端部は、上向き状態で配置され、
前記現像剤に含まれるトナーの表面には、ポリテトラフルオロエチレン粒子が外添され、
前記像保持体の表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが含まれていることを特徴とする画像形成装置。 - さらに、前記トナーの表面には、シリコーンオイル処理シリカが外添されていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- さらに、前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- さらに、前記現像剤のトナーの表面には、シリコーンオイル表面処理シリカが外添され、
前記像保持体の表面には、ポリテトラフルオロエチレンが含まれていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017003651A (ja) * | 2015-06-05 | 2017-01-05 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP2017142390A (ja) * | 2016-02-10 | 2017-08-17 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 |
JP2018180279A (ja) * | 2017-04-13 | 2018-11-15 | コニカミノルタ株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
-
2008
- 2008-12-24 JP JP2008327161A patent/JP2010151894A/ja active Pending
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