JP2012163774A - 静電荷像現像用トナー、二成分現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナー材料として結着樹脂、着色剤及び炭化水素系離型剤(ワックス)を含む母体粒子と、外添剤とからなる静電荷像現像用トナーであって、前記ワックスの吸熱開始温度が35〜65℃であり、及び前記母体粒子はトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して油相を調製し、前記油相を水系媒体中で乳化又は分散させて乳化又は分散液を作成し、前記乳化又は分散液から有機溶媒を除去し、前記有機溶媒除去後に前記ワックスの吸熱開始温度以上の温度で加熱して得られ、かつFTIR−ATR法により求められる2850cm−1のピークと828cm−1のピークとの強度比(P2850/P828)が0.01〜0.20であり、及び母体粒子中の分散径1μm以上のワックスがワックス全体の2〜20質量である。
【選択図】図9
Description
前記懸濁重合法は、モノマー、重合開始剤、着色剤、ワックス等を、分散安定剤を含む水相中に攪拌しながら加えて油滴を形成させ、その後、昇温して重合反応を行わせることにより、トナー粒子を得る方法である。該懸濁重合法によれば、トナー粒子の小粒径化を図ることはできるものの、残存すると帯電性を低下させる分散安定剤を用いなければならず、分散安定剤を用いなければ油滴の形成時にワックスが油滴内部に入り込みやすくトナー粒子の表面に適度に存在させることが困難であるという問題がある。さらに球形の形状しか得られず、クリーニングに対して問題がある。
特許文献6には、ワックスの含有量を0.1〜40質量%とし、トナー表面に露出するワックスの存在割合が表面に露出する構成化合物の1〜10質量%であるトナーが記載されている。トナー表面に露出するワックスの割合をESCA(X線光電子分光分析)によって測定し、規定しているものである。しかしながら、ESCAによる分析は、トナーの最表面から0.1μm程度の深さに限られるため、更に内側に存在し、定着工程で離型性を発揮するに相応しいワックスの分散状態を知るには及よばない。また、ワックス分散状態を変えずに紙の離型性を制御することは記載されていない。
特許文献7には、転写性改良を目的にトナーをトナーのガラス転移温度に対して−10℃以上10℃未満で加熱し表面処理をすることを特徴とするトナーの製造方法が記載されている。転写効率の向上及びそれに伴う画像品質の向上については記載されているが、紙の離型性の向上、加熱後のトナーの流動性の悪化については記載がなく、不明である。
(2)前記結着樹脂はポリエステル樹脂を含むことを特徴とする上記(1)に記載のトナー。
(3)前記ポリエステル樹脂は、未変性ポリエステル樹脂であることを特徴とする上記(2)に記載のトナー。
(4)前記ワックスはマイクロクリスタリンワックスであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のトナー。
(5)前記水系媒体中に界面活性剤が含有され、前記乳化又は分散させる工程の後で該界面活性剤を除去し、その後スラリー状態で前記ワックスの吸熱開始温度以上の温度で加熱する工程を経て得られたことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のトナー。
(6)前記母体粒子を前記結着樹脂のガラス転移温度以上+10℃以下の温度で加熱し表面処理をすることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー。
(10)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のトナーを収納したトナー収納容器中のトナーを粉体ポンプによって移送チューブを介して現像手段へ補給する剤移送手段と、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を該トナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
本発明においては、少なくともトナー材料として結着樹脂、着色剤及び炭化水素系離型剤を含む母体粒子と、外添剤とからなる静電荷像現像用トナーであって、前記炭化水素系離型剤には示差走査熱量計により測定されるDSC曲線の吸熱開始温度が35〜65℃であるワックスが用いられ、及び前記母体粒子はトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して油相を調製する工程、前記油相を水系媒体中で乳化又は分散させて乳化又は分散液を作成する工程、前記乳化又は分散液から有機溶媒を除去する工程、前記有機溶媒除去後に前記ワックスの吸熱開始温度以上の温度で加熱する工程を経て得られ、表面から0.3μmまでの深さ領域に存在する前記ワックスの量が、FTIR−ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる前記ワックス由来のピーク(2,850cm−1)と前記結着樹脂由来のピーク(828cm−1)との強度比(P2850/P828)で、0.01〜0.20の範囲にあり、かつレーザー回折式分布径測定装置で測定される母体粒子中の分散径1μm以上のワックスがワックス全体の2質量%以上20質量%以下であることを特徴とする。
トナー材料液は、トナー(厳密には「母体粒子」である)を構成する材料を油系媒体に溶解乃至分散させてなる。
前記トナーを構成する材料としては、トナーを形成可能である限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂成分、着色剤、炭化水素系離型剤(ワックス)を少なくとも含み、更に必要に応じて、ワックス分散剤、帯電制御剤などのその他の成分を含んでなる。
なお、本発明の好ましい態様のトナーの製造方法において、予めワックスを樹脂やワックス分散剤と共に液体中で溶融し冷却することでワックス分散液を作製し、前記トナー材料液の調製は、油系媒体中に、樹脂、活性水素基含有化合物、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体、ワックス分散液、着色剤、帯電制御剤等のトナー材料を、溶解乃至分散させることにより行うことができ、前記トナーを構成する材料の中で、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)、ワックス、ワックス分散剤以外の成分は、後述する水系媒体の調製において、該水系媒体中に添加混合してもよいし、あるいは、トナー材料液を水系媒体に添加する際に、トナー材料液と共に水系媒体に添加してもよい。
前記油系媒体としては、前記トナーを構成する材料を溶解乃至分散可能な溶媒であり、該溶媒は有機溶媒を含有することが好ましい。さらに、有機溶媒はトナーの母体粒子を形成する際又はトナーの母体粒子を形成した後に除去することが好ましい。有機溶媒は除去の容易性の点で沸点が150℃未満の揮発性のものが好ましく、150℃以上の場合溶剤を除去する際にトナーの凝集が起こることがある。
前記ワックス分散液は、ワックスを液体中に分散する際に一旦ワックスを油相作製で使用する溶媒中で加熱融解し急速冷却し再結晶させた後、ミル等を用いて細かく粉砕することで作製することが好ましい。加熱温度は使用する溶媒で任意に設定できるが、溶媒の沸点より低い温度にしないと溶媒の蒸発が顕著になり、作製が困難になる。
粗粉量が20質量%を超えるとワックスをトナーに内包できないため、離型性に乏しいトナーになり、紙の分離性や定着温度幅を確保することが出来ない。また、定着時にワックスが効率的に染み出さず紙との分離性を確保できない。
一方、2質量%より少ないとワックスがトナー表面近傍に分布してしまいトナー同士の凝集がおきやすくなるため、流動性に劣る。また、ワックスが多く染み出しすぎて、高温保管時に凝集しやすくなるという課題が発生する。
このため、ワックスの粗粉量が上記の範囲でワックスを微分散させた状態でトナーを造粒することでワックスを適度に分布させることが可能であり、かつ洗浄工程で加熱することにより、定着時の紙の分離性を十分に確保することが出来る。なお、原理は不明だが、加熱によりトナー表面近傍のワックスが微量に溶け出していると考えている。
本発明で用いられるワックスは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線の吸熱開始温度が35℃〜65℃のもの用いるが好ましい。前記吸熱開始温度が、35℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、65℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
本発明における165℃における質量減少の測定は、具体的に例えば次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所社製TA−60WS、及びDTG−60を用い、次に示す測定条件で測定する。
(測定条件)
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(サンプルパンのみ)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:165℃
保持時間:60分
165℃における質量減少の解析方法は165℃0分時の質量をAとし、60分保持した後の質量Bとしたとき下記式にて算出される。
165℃における質量減少=(A−B)/A×100
ワックスの含有量が3質量部未満の場合、ワックスの離型機能が十分に働かずトナーが定着ローラーや定着ベルトに接着してしまい、定着後用紙が剥離せず紙詰まりが発生する。ワックスの含有量が10質量部を超えるとトナー表面のワックス量が多くなるため、使用中感光体やキャリア表面に溶融ワックスが付着するフィルミングが発生するという不具合が生じる。
本発明ではワックス分散剤はスチレン−アクリル系樹脂組成物を用いることで、ワックスを効果的に分散できる。
スチレン−アクリル系樹脂組成物は公知の技術を用いてモノマーをラジカル重合することによって得ることができるが、アクリル酸ブチル、スチレン、アクリロニトリルをモノマーとして、ラジカル開始剤を用いてラジカル重合して得られるブチルアクリレート、アクリロニトリル、スチレン共重合体が望ましい。各モノマーの比率は特に制限されない。
また、得られたブチルアクリレート、アクリロニトリル、スチレン共重合体を得た後、ポリエチレンと反応させて得られる、ブチルアクリレート、アクリロニトリル、スチレン共重合体とポリエチレンのブロックポリマーがより好ましい。ワックスと親和性の高いポリエチレン部位とポリエステル樹脂と親和性のあるスチレンアクリル樹脂を同時に有することで、トナー中にワックスと定着助剤を効果的に分散することが可能である。
前記樹脂成分は、紙等の記録媒体に対し接着性を示すものであり、結着樹脂(結着樹脂A)及び/又は結着樹脂前駆体を含有し、結着樹脂前駆体が活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体であることが好ましい。本発明のトナーは、結着樹脂として、活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(結着樹脂前駆体)を水系媒体中で反応させてなる接着性ポリマー(結着樹脂B)を含んでいることが好ましい。これらを含んでいることで、容易にトナー中にゲル分を添加することが可能となる。更に公知の結着樹脂から適宜選択した結着樹脂(結着樹脂A)を含んでいてもよい。
前記結着樹脂(結着樹脂A)のガラス転移温度は、30℃〜70℃が好ましく、35℃〜65℃がより好ましい。前記ガラス転移温度が、30℃未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化することがあり、70℃を超えると、低温定着性が十分でないことがある。なお、結着樹脂として、架橋反応又は伸長反応したポリエステル樹脂を含有するトナーは、ガラス転移温度が低くても良好な保存性を有する。
前記未変性ポリエステル樹脂の酸価は、10mgKOH/g〜30mgKOH/gであることが好ましい。これにより、トナーは、負帯電しやすくなる。
使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記イソシアネート基を含有するポリエステルプレポリマーは、目的に応じて適宜選択することができる。具体的には、ポリオールと多官能カルボン酸を重縮合することにより得られる活性水素基を有するポリエステル樹脂と、多官能イソシアネートの反応生成物等が挙げられる。なお、イソシアネート基含有ポリエステル樹脂と活性水素基を有する化合物を反応させる際にアルコール類を添加することにより、ウレタン結合を形成してもよい。
ジカルボン酸と三価以上のカルボン酸を混合して用いる場合、ジカルボン酸に対する三価以上のカルボン酸の質量比率は、0.0質量1%〜10質量%であることが好ましく、0.01質量%〜1質量%がより好ましい。
脂環式ジイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートの具体例としては、トリレンジイソシアネート、ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3−メチルジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルエーテル等が挙げられる。
芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
イソシアヌレート類の具体例としては、トリス(イソシアナトアルキル)イソシアヌレート、トリス(イソシアナトシクロアルキル)イソシアヌレート等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記活性水素基の具体例としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられる。なお、活性水素基は、単独であってもよいし、二種以上の混合物であってもよい。
前記活性水素基を有する化合物は、目的に応じて適宜選択することができるが、活性水素基に対する反応性を有する重合体がイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーである場合には、ポリエステルプレポリマーと伸長反応、架橋反応等により高分子量化できることから、アミン類が好適である。
芳香族ジアミンの具体例としては、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。脂環式ジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等が挙げられる。脂肪族ジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。三価以上のアミンの具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。アミノアルコールの具体例としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。アミノメルカプタンの具体例としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。アミノ酸の具体例としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。アミノ基をブロックしたものの具体例としては、アミノ基を、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類でブロックすることにより得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物等が挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物、などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、トナーに対して1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、有色材料を用いると色調が変化することがあるため、無色又は白色に近い材料を用いることが好ましい。具体的には、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、フッ素変性四級アンモニウム塩を含む四級アンモニウム塩、アルキルアミド、リンの単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
トナー中の帯電制御剤の含有量は、結着樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、結着樹脂に対して、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.2質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量%を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、現像ローラとの静電引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
前記樹脂微粒子は、水系媒体中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよい。具体的には、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られやすいことから、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂からなる群より選択される一種以上の樹脂であることが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機微粒子は、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、具体的には、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
トナー中の無機微粒子の含有量は、0.01質量%〜5.0質量%であることが好ましく、0.01質量%〜5.0質量%がより好ましい。
前記流動性向上剤を用いて表面処理すると、トナー表面の疎水性が向上し、高湿度下においても流動特性や帯電特性の低下を抑制することができる。流動性向上剤の具体例としては、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が挙げられる。
前記クリーニング性向上剤をトナーに添加すると、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤が除去されやすくなる。クリーニング性向上剤の具体例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等のソープフリー乳化重合を用いて得られる樹脂粒子等が挙げられる。樹脂粒子は、粒度分布が狭いことが好ましく、体積平均粒子径が0.01μm〜1μmであることが好ましい。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、鉄粉、マグネタイト、フェライト等が挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色の磁性材料が好ましい。
前記トナーの製造方法としては、少なくとも樹脂成分と、ワックスと、ワックス分散剤と、着色剤とを含有する油相を水系媒体中で懸濁、造粒することが好ましい。
前記重合法によるトナーの製造方法としては、接着性基材を生成しながら、トナー母体粒子を形成する方法を以下に示す。このような方法においては、水系媒体相の調製、トナー材料を含有する液体の調製、トナー材料の乳化又は分散、接着性基材の生成、溶媒の除去、活性水素基に対する反応性を有する重合体の合成、活性水素基を有する化合物の合成等を行う。
水系媒体の調製は、樹脂粒子を水系媒体に分散させることにより行うことができる。樹脂粒子の水系媒体中の添加量は、0.5質量%〜10質量%が好ましい。
なお、トナー材料の中で、活性水素基に対する反応性を有する重合体、ワックス、ワックス分散剤以外の成分は、樹脂粒子を水系媒体に分散させる際に水系媒体中に添加混合してもよいし、トナー材料を含有する液体を水系媒体に添加する際に、水系媒体に添加してもよい。
ウレア変性ポリエステル系樹脂等の接着性基材は、例えば、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー等の活性水素基に対する反応性を有する重合体を含有する液体を、アミン類等の活性水素基を含有する化合物と共に、水系媒体中で乳化又は分散させ、水系媒体中で両者を伸長反応及び/又は架橋反応させることにより生成させてもよく、トナー材料を含有する液体を、予め活性水素基を有する化合物を添加した水系媒体中で乳化又は分散させ、水系媒体中で両者を伸長反応及び/又は架橋反応させることにより生成させてもよく、トナー材料を含有する液体を水系媒体中で乳化又は分散させた後で、活性水素基を有する化合物を添加し、水系媒体中で粒子界面から両者を伸長反応及び/又は架橋反応させることにより生成させてもよい。また、反応を促進する目的で、乳化又は分散後得られたスラリーの状態で、加熱しても良い。なお、粒子界面から両者を伸長反応及び/又は架橋反応させる場合、生成するトナーの表面に優先的にウレア変性ポリエステル樹脂が形成され、トナー中にウレア変性ポリエステル樹脂の濃度勾配を設けることもできる。
高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度等の条件は、目的に応じて適宜選択することができる。回転数は、1,000〜30,000rpmであることが好ましく、5,000〜20,000rpmがより好ましい。分散時間は、バッチ方式の場合、0.1〜5分であることが好ましく、分散温度は、加圧下において、150℃以下であることが好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。なお、分散温度は、高温である方が一般に分散が容易である。
前記分散剤は、目的に応じて適宜選択することができ、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド等が挙げられるが、界面活性剤が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル、フルオロアルキル基を有するものが好適に用いられる。アルキルベンゼンスルホン酸塩の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルポリオキシエチレン硫酸ナトリウムなどがあげられる。α−オレフィンスルホン酸塩としては、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩などが上げられる。前記フルオロアルキル基を有する陰イオン界面活性剤としては、炭素数が2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
また、前記両性界面活性剤としては、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
加熱温度はトナーを結着樹脂のガラス転移温度(Tg)以上+10℃以下の温度で加熱することが望ましい。結着樹脂のTg以上の温度に加熱することにより、トナーの結着樹脂が変形しやすくなり、トナーの凹凸が滑らかになる。ただし、結着樹脂のTg+10℃を超える温度で加熱した場合はトナー母体同士が融着したり凝集したりするので、粒度分布が悪化し不具合である。
機械的衝撃力を印加する方法としては、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を適当な衝突板に衝突させる方法等が挙げられる。この方法に用いる装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢等が挙げられる。
本発明におけるトナーは、その形状、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面から0.3μmまでの深さ領域に存在する前記ワックスの量が、FTIR−ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる前記ワックス由来のピーク(2,850cm−1)と前記結着樹脂由来のピーク(828cm−1)との強度比(P2850/P828)で、0.01〜0.20の範囲にあり、かつレーザー回折式分布径測定装置で測定される母体粒子中の分散径1μm以上のワックスがワックス全体の2質量%以上20質量%以下のもののである。
レーザー回折式粒度分布測定器で測定される分散径1μm以上のワックスが全体の2質量%以上20質量%以下であると、適切な紙分離性を確保しなが優れた流動性という効果がみられる。一方、母体粒子中の分散径1μm以上のワックスが全体の2%未満であると表面に微細なワックス粒子が集まりやすく、トナー同士が凝集しやすくなるうえ、ワックス粒子が小さくなる紙分離性が小さくとなって不具合であり、20%を超えるとワックスをトナー中に含有しにくくなったり、粒子の大きい粗粉トナーが増え分布が悪化する不具合が生じる。
トナーの流動性や保存性、現像性、転写性、耐久性を高めるために、トナー母体粒子に外添剤として、酸化物微粒子、疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子や、高分子系の樹脂微粒子を添加混合してもよい。転写性や耐久性を低下させるワックスをこれらの外添剤で覆い隠すこととトナー表面が微粒子で覆われることによる接触面積が低下することによりこの効果が得られる。これらの無機微粒子はその表面が疎水化処理されていることが好ましく、疎水化処理されたシリカや酸化チタン、といった金属酸化物微粒子が好適に用いられる。疎水化処理されたシリカの外添量より疎水化処理された酸化チタンの外添量を多くすることにより湿度に対する帯電の安定性にも優れ、トナー転写率の改善および耐フィルミング性の良いトナーとすることができる。
本発明のトナーの好ましい平均円形度、平均粒子径、熱特性、ガラス転移温度(Tg)、トナーの色は次ぎのとおりである。
本発明のトナーの平均円形度は、0.955〜0.975が好ましく、0.960〜0.970がより好ましい。なお、円形度は、試料の投影面積と等しい面積を有する円の周囲長を試料の周囲長で除した値である。トナー中の円形度が0.955未満である粒子の含有量は、15%以下であることが好ましい。平均円形度が0.955未満であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがあり、0.975を超えると、ブレードクリーニング等を採用している画像形成装置では、感光体上及び転写ベルト等のクリーニング不良が発生し、画像上の汚れが発生することがある。例えば、写真画像等の画像面積率の高い画像を形成する場合、給紙不良等で未転写画像を形成したトナーが感光体上に蓄積して画像の地汚れが発生したり、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染して、本来の帯電能力を発揮できなくしたりすることがある。
本発明のトナーの体積平均粒子径(Dv)は、3μm〜8μmであることが好ましく、4μm〜7μmがより好ましい。体積平均粒子径(Dv)が3μm未満であると、二成分現像剤では、現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがある。また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するブレード等の部材へのトナー融着が発生することがある。一方、体積平均粒子径(Dv)が、8μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
トナーの熱特性は、フローテスター特性とも言われ、軟化点、流出開始温度、1/2法軟化点等として評価される。これらの熱特性は、適宜選択した方法により測定することができ、高架式フローテスターCFT500型(島津製作所社製)を用いて測定することができる。このフローテスターのフローカーブは図1に示されるデータになり、そこから各々の温度を読み取ることができる。図中、Tsは軟化点、Tfbは流出開始温度であり、Tendは測定終了温度である。T1/2温度はTfbからTendまでのストローク量の半分の時の温度であり、本発明ではT1/2温度を1/2法軟化点としている。
トナーの軟化点Tsは、30℃以上であることが好ましく、50℃〜90℃がより好ましい。前記軟化点Tsが、30℃未満であると、耐熱保存性が悪化することがある。
本発明のトナーの流出開始温度Tfbは、60℃以上であることが好ましく、90℃〜130℃がより好ましい。流出開始温度が、60℃未満であると、耐熱保存性及び耐オフセット性の少なくとも一方が低下することがある。
本発明のトナーの1/2法軟化点は、90℃以上であることが好ましく、100℃〜170℃がより好ましい。1/2法軟化点が、90℃未満であると、耐オフセット性が悪化することがある。
本発明のトナーのガラス転移温度は、40℃〜70℃であることが好ましく、45℃〜65℃がより好ましい。前記ガラス転移温度が、40℃未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化することがあり、70℃を超えると、低温定着性が十分でないことがある。なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量計DSC−60(島津製作所社製)等を用いて測定する
ことができる。
本発明のトナーの色は、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シア
ントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーからなる群より選択される一種以上とする
ことができ、各色のトナーは、着色剤を適宜選択することにより得ることができる。
本発明の現像剤は、本発明のトナーを含有し、キャリア等の適宜選択されるその他の成分を更に含有してもよい。このため、転写性、帯電性等に優れ、高画質な画像を安定に形成することができる。なお、現像剤は、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合に
は、寿命が向上することから、二成分現像剤が好ましい。
芯材の材料は、公知のものの中から適宜選択することができ、50emu/g〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム系材料、マンガン−マグネシウム系材料等が挙げられる。また、画像濃度を確保するためには、100emu/g以上の鉄粉、75〜120emu/gのマグネタイト等の高磁化材料を用いることが好ましい。また、穂立ち状態となっている現像剤の感光体に対する衝撃を緩和でき、高画質化に有利であることから、30〜80emu/gの銅−亜鉛系等の低磁化材料を用いることが好ましい。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のトナーを用いるフルカラー画像形成方法は、電子写真感光体を帯電手段により帯電させる帯電工程と、前記帯電された電子写真感光体上に露光手段により静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を形成された電子写真感光体上にトナーを含む現像手段によりトナー像を形成する現像工程と、前記電子写真感光体上に形成されたトナー像を一次転写手段により中間転写体上に転写する一次転写工程と、前記中間転写体上に転写されたトナー像を二次転写手段により記録材上に転写する二次転写工程と、前記記録材上に転写されたトナー像を熱及び圧力定着部材を含む定着手段により記録材上に定着させる定着工程と、前記一次転写手段によりトナー像を中間転写体上に転写した電子写真感光体の表面に付着している転写残トナーをクリーニング手段によりクリーニングするクリーニング工程とを備えている。そして、現像工程において使用するトナーが、上述の本発明のトナーである。本発明のトナーを用いるフルカラー画像形成方法は、二次転写工程において、トナー像の記録材への転写の線速度は300〜1000mm/secであり、二次転写手段のニップ部での転写時間は0.5〜20msecとすることが好ましい。また、本発明のトナーを用いるフルカラー画像形成方法は、タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを採用することが好ましい。
本発明の画像形成方法において使用される帯電装置としては、例えば図2、図3及び図4に示した接触式の帯電装置を用いることができる。
図2に接触式帯電装置の一種であるローラ式帯電装置(500)の一例の概略構成を示した。被帯電体である像担持体としての感光体(505)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体(505)に接触させた帯電部材である帯電ローラ(501)は芯金(502)とこの芯金(502)の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層(503)を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させるとともに、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラ(501)は感光体(505)の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ(501)は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗の導電ゴム層(503)を被膜して直径16mmに形成されている。帯電ローラ(501)の芯金(502)と図示の電源(504)とは電気的に接続されており、電源(504)により帯電ローラ(501)に対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体(605)の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
本発明で使われる帯電装置の形状としてはローラ式帯電装置の他にも、磁気ブラシ式帯電装置、ファーブラシ式帯電装置など、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシ式帯電装置を用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシ式帯電装置を用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電装置とする。
本例では該ファーブラシローラ(511)による感光体(515)の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面はファーブラシローラ(511)に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
図4は、磁気ブラシ式帯電装置の例の概略構成を示した図でもある。被帯電体、像担持体としての感光体(515)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体(515)に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラ(511)が、ブラシ部(513)の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本発明において感光体の潜像を現像するに際しては、交互電界を印加することが好ましい。図5に示した現像器(600)において、現像時、現像スリーブ(601)には、電源(602)により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部(603)に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナー(605)が現像スリーブ(601)およびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体(604)に飛翔し、感光体の潜像に対応して付着する。なお、トナー(605)は、上述の本発明のトナーである。
振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。またトナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
本発明の画像形成方法において使用される定着装置としては、例えば図6に示した定着装置を用いることができる。図6に示す定着装置は、誘導加熱手段(760)の電磁誘導により加熱される加熱ローラ(710)と、加熱ローラ(710)と平行に配置された定着ローラ(720)(対向回転体)と、加熱ローラ(710)と定着ローラ(720)とに張り渡され、加熱ローラ(710)により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の定着ベルト(耐熱性ベルト、トナー加熱媒体)(730)と、定着ベルト(730)を介して定着ローラ(720)に圧接されるとともに定着ベルト(730)に対して順方向に回転する加圧ローラ(740)(加圧回転体)とから構成されている。
定着ローラ(720)(対向回転体)は、例えばステンレススチール等の金属製の芯金(721)と、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金(721)を被覆した弾性部材(722)とからなる。そして、加圧ローラ(740)からの押圧力でこの加圧ローラ(740)と定着ローラ(720)との間に所定幅の接触部を形成するために外形を20〜40mm程度として加熱ローラ(710)より大きくしている。弾性部材(722)は、その肉厚を4〜6mm程度としている。この構成により、加熱ローラ(710)の熱容量は定着ローラ(720)の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ(710)が急激に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
図7に定着ベルト(730)の層構成を示す。ベルト(730)の構成は、内層から表層に向かって下記4層であり、以下のようにすることができる。
・基体(731):ポリイミド(PI)樹脂などの樹脂層
・発熱層(732):Ni,Ag,SUS等の導電材料層
・中間層(733):均一定着のための弾性層
・離型層(734):離型効果とオイルレス化のための弗素樹脂材料等の樹脂層
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーによりトナー像とする現像手段と、前記電子写真感光体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して又は介さずに記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写されたトナー像を熱及び圧力定着部材により記録材上に定着させる定着手段定着工程と、前記転写手段によりトナー像を中間転写体又は記録材上に転写した後の電子写真感光体表面に付着している転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置における各手段のうち、少なくとも電子写真感光体、及び現像手段を含む上記手段を一体に支持して画像形成装置本体に着脱自在としたものである。そして、現像手段には、上述の本発明のトナーを備えている。現像手段及び帯電手段としては、上述の現像装置及び帯電装置が好適に使用できる。
本発明のトナーを用いるフルカラー画像形成方法において使用されるフルカラー画像形成装置としては、例えば図9、図10に示したタンデム方式の画像形成装置(100)を用いることができる。図9において、画像形成装置(100)は電子写真方式によるカラー画像形成を行なうための画像書込部(120Bk,120C,120M,120Y)、画像形成部(130Bk,130C,130M,130Y)、給紙部(140)から主に構成されている。画像信号を元に、画像処理部(図示せず)で画像処理を行ない、画像形成用の黒(Bk),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色信号に変換し、画像書込部(120Bk,120C,120M,120Y)に送信する。画像書込部(120Bk,120C,120M,120Y)は、例えば、レーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系及びミラー群(いずれも図示せず)からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部(130Bk,130C,130M,130Y)に各色信号に応じた画像書込を行なう。
そして、画像形成後の転写紙は2次転写ベルト(180)で定着装置(150)に搬送され、画像が定着されてカラー画像が得られる。転写されずに残った中間転写ベルト(220)上のトナーは、中間転写ベルトクリーニング装置(260)によってベルトから除去される。
これに対して、このフルカラーが造形性装置では、中間転写ベルト(220)を使用するので紙粉の混入が少なく、かつ、紙転写時の中間転写ベルト(220)への紙粉の付着も防止される。各感光体(210Bk,210C,210M,210Y)が独立した色のトナーを使用するので各感光体クリーニング装置(300Bk,300C,300M,300Y)を接離する必要もなく、確実にトナーのみを回収することができる。
次に、この画像形成装置に使用される中間転写ベルト(220)について説明する。中間転写ベルトは前述のとおり、単層の樹脂層であることが好ましいが、必要に応じて、弾性層や、表層を保有しても良い。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第1走行体(33)および第2走行体(34)を走行する。そして、第1走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体(34)に向け、第2走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
画像転写後のシートは、2次転写装置(22)で搬送して定着装置(25)へと送り込み、定着装置(25)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体(10)は、中間転写体クリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。ここで、レジストローラ(49)は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
図11は、本発明の画像形成装置の概略構成を示す図である。図12は、図11に示す画像形成装置のプロセスカートリッジの構成を示す図である。
像担持体である感光体(1)の周囲は、帯電装置(3)、露光装置(4)、現像装置(5)、転写装置(6)、クリーニング装置(7)、定着装置(8)が配置されている。
露光装置(4)は、読取装置(20)内のスキャナーで読み取ったデータ、及び図示しないPC等外部より送られた画像信号を変換し、ポリゴンモータでレーザー光をスキャンさせ、ミラーを通して読み取られた画像信号を基に感光体(1)上に静電潜像を形成する。
また、定着ヒータ(87)の両端部には、図示しない電極が形成され、この電極間に通電することで抵抗発熱体が発熱する。さらに、平面基盤(86)の定着ヒータ(87)が具備させてある面と逆の面にはサーミスタによって構成した定着温度センサ(85)が設けられている。定着温度センサ(85)によって検出された基板の温度情報は図示しない制御手段に送られ、かかる制御手段により定着ヒータ(87)に供給される電力量が制御され、加熱体(84)は所定の温度に制御される。
このサーフ定着装置(80)によって、効率が良く立ち上がり時間を短縮可能な定着装置(8)を用いた画像形成装置(100)が得られる。
剤移送装置(120)の駆動・制御は、図示しない電源と制御回路により、粉体ポンプ(140)の駆動・制御とエアーポンプ(130)の動作・制御を行なう。剤移送装置(120)の制御は、現像装置(5)の一部に設けられたトナー濃度センサに基づくトナーとキャリアの混合比の変化を検知しトナー補給量を制御する機構を用いているが、他の機構として感光体(1)上のトナー像の反射濃度を検知しトナー補給量を制御する等の技術を転用してもよい。図示しないMPUを具備した制御装置によって剤移送装置(120)は制御される。すなわち、トナー濃度センサの検知結果がMPUに取り込まれ、検知結果に応じてMPUから粉体ポンプ駆動源または駆動伝達手段(クラッチ等)、エアーポンプ(130)に動作信号が送信されることにより、現像装置へのトナー補給動作は行なわれる。MPUは、タイマー機能を有しており、任意のタイミングで駆動モータ、エアーポンプ等を駆動制御することができる。
トナー補給信号が送信されると、同時に粉体ポンプ(140)のロータ(141)およびエアーポンプ(130)が所定時間作動し、流動化されたトナーが粉体ポンプ(140)により移送チューブ(115)を経て現像装置(5)に送られる。エアーポンプ(130)は粉体ポンプ(140)のロータ(141)が停止した後、さらに所定時間の作動後に停止するようになっている。このようにすることで、移送チューブ(115)の残存トナーを空気のみによって排出することができるので、トナー移送チューブ(115)内のトナー詰まりを防止することができる。
に樹脂から作られた口金部材(122)が固定されている。
現像装置(5)は、現像剤収納容器としてのトナーを収納したトナー収納容器(121)から吸引手段としての粉体ポンプ(140)および移送チューブ(115)を介してトナーが補給される。現像装置(5)には、感光体(1)に対向配置された現像スリーブ(5a)と、攪拌スクリュー(5b)、供給スクリュー(5d)とが備えられている。なお、符号(5c)は現像剤の層厚を均一にするドクターブレードである。
また、粉体ポンプ(140)はノズル(155)に設けられたトナー排出路(156)とトナー移送チューブ(115)によって接続されている。粉体ポンプ(140)である1軸偏芯スクリューポンプは、高い固気比で連続定量移送が可能であって、ロータ(141)の回転数に比例した正確なトナーの移送量が得られることが知られている。そこで、画像濃度検知等によりトナー補給指令が発せられると、粉体ポンプ(140)が作動し、要求された量のトナーを現像装置(5)にスムーズに補給することができる。
また、電磁切り替え弁の代りに、図16に示すように、エアーポンプ(130)の吸入口(137)を開閉するように構成しても良い。この例では、一般的にフラッパー型ソレノイドと呼ばれる電磁マグネットを駆動源としてエア流路を開閉しており、鉄心に巻いたコイル(160)に通電することにより、アーマチュア(161)が吸引されてエアーポンプの吸入口(137)を塞ぐことができる。なお、符号(164)はアーマチュア(161)を戻すためのスプリング、(163)は磁路を形成するヨーク、(162)はエアーポンプの吸入口(137)を塞ぐために設けたゴムなどで構成された弾性体である。
まず、実施例、比較例で用いた材料及び得られたトナーについての各種物性等の測定方法について述べる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー社製)
温度:40℃
溶媒:THF
流速:0.35ml/min
試料:0.15%の試料を0.4ml注入
試料の前処理:トナーをテトラヒドロフランTHF(安定剤含有、和光純薬社製)に0.15%で溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。前記THF試料溶液を100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の標準試料としては、分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106及び4.48×106の単分散ポリスチレン(Pressure Chemical社製又は東洋ソーダ工業社製)を用いることができる。このとき、10種類程度の標準試料を用いることが好ましい。なお、検出器としては、屈折率検出器を用いることができる。
樹脂のみのTHF可溶分をGPCで測定した。
GPCによる分子量測定の条件は以下の通りである。
装置 : 東ソー社製 HLC−8120
カラム : TSK GEL GMH6 2本 (東ソー社製)
測定温度 : 25℃
試料溶液 : 0.25重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液
溶液注入量: 200μl
検出装置 : 屈折率検出器
なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
トナーの体積平均粒子径(Dv)、個数平均粒子径(Dn)、Dv/Dnは、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer3 Version3.51)にて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II;本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%になるように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
本発明におけるガラス転移温度(Tg)、吸熱開始温度とは、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所社製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
(測定条件)
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
測定した結果は前記島津製作所社製データ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。
<表面ワックス量>
先ず、試料として、トナー3gを自動ペレット成型器(Type M No.50 BRP-E;MAEKAWA TESTING MACHINE CO.製)で6tの荷重で1分間プレスして40mmφ(厚さ約2mm)ペレットを作製した。そのトナーペレット表面をFTIR−ATR法により測定した。用いた顕微FTIR装置は、PERKIN ELMER社製Spectrum OneにMultiScope FTIR ユニットを設置したもので、直径100μmのゲルマニウム(Ge)結晶のマイクロATRで測定した。赤外線の入射角41.5°、分解能4cm−1、積算20回で測定した。
得られたワックス由来のピーク(2850cm−1)とバインダー樹脂由来のピーク(828cm−1)との強度比(P2850/P828)をトナー粒子表面近傍の相対的なワックス量とした。値は測定場所を変えて4回測定した後の平均値を用いた。
トナー1gをクロロホルム100gに10時間浸漬し、遠心分離器(コクサン社製 H−9R、LNアングルロータ)にて5500rpmにてワックスを遠心分離した。遠心分離した上澄みにワックス粒子が存在する。レーザー回折式粒度分布測定器(LA−920、(堀場製作所社製)を用いて粒径の測定を行った。LA−920の測定の際にLA−920専用アプリケーション(Ver3.32)(堀場製作所社製)を用いて解析を行った。LA−920の測定は、具体的にはクロロホルムで光軸調整した後、バックグラウンドを測定する。その後循環を開始しワックス分散液を滴下する。透過率が安定したことを確認した後に超音波を下記条件で照射する。照射した後に透過率の値が70〜95%の範囲となる条件で分散粒子径を測定した。本測定装置は粒子径の測定再現性の点からLA−920の透過率の値が70〜95%の範囲となる条件で測定することが重要である。また、超音波照射後に透過率が前記値から外れた場合は再度測定を行う必要がある。前記透過率の値を得るために前記分散液の滴下量を調節する必要がある。
測定・解析条件は以下のように設定した。
データ取り込み回数:15回
相対屈折率:1.20
循環:5
超音波強度:7
トナーに含有されるワックス粒子の粒径分布は、LA−920専用アプリケーションを用いて粒径と頻度分布の関係で求めることが出来、1μm以上の粒径の頻度は積分値として求めることが出来る。
トナー5部とキャリア95部を混合し、ターブラーで攪拌して現像剤を作製した。
リコー社製画像形成装置(imagio Neo 450)を用いて黒ベタ画像を作成し、1万枚の画像出力後に白ベタ画像を出力し、印刷用紙の裏汚れを評価した。
○…裏汚れなし、×…明確に裏汚れがあると認められる。
分離性は記録媒体の押し付け力を測定する測定装置を用いて評価する。図19は記録媒体の押し付け力を測定する測定装置を説明する概略図である。図19において、記録媒体Sは測定爪28に押し付けられる形で搬送される。この時の押し付け力を測定爪28他端に設けたロードセル27により読み取る。測定爪28は、図19に示すように、定着ニップ部直後、定着ローラ15側に設けられる。
ロードセル27により読み取られた値が記録媒体Sを定着ローラ15から剥離するのに必要な力であり、これを分離抵抗力とする。この所定の条件の基に測定された分離抵抗力の大小により定着ローラ15からの記録媒体Sの分離が可能か否かを判断する。
本評価では、定着温度160℃の分離抵抗力を該トナーの分離抵抗力とする。この評価において分離性を
○;51〜200gf、△;201〜400gf、×;401gf以上
とした。この測定時のトナー付着量は0.9g/cm2とした。
分離抵抗力が50gf以下である場合、余白が0mmであっても分離可能、200gf以下であれば、余白が2mm以上あれば分離可能、400gf以下であれば余白が4mm以上あれば分離可能、401gf以上は分離不可能で紙詰まりを起こす。
30g/cm2の荷重をかけながら、36℃で一定に保たれた恒温槽に7日間静置した。そのトナー1gを目開き75μmの篩を用いて、振とう幅1mmで30秒間篩がけを行った際に篩の上に残存するトナー量を計測した。
篩上のトナー量に従い、次のように判定した。
○:0.5mg未満,△:0.5mg以上1.0mg未満,×:1.0mg以上
トルエン100部に、シリコーン樹脂オルガノストレートシリコーン100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒径50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
(未変性ポリエステル(低分子ポリエステル)の合成)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部、及びジブチルチンオキサイド2部を投入し、常圧下、230℃にて8時間反応させた。次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下にて5時間反応させた後、反応容器中に無水トリメリット酸44部を添加し、常圧下、180℃にて2時間反応させて、未変性ポリエステルAを合成した。
得られた未変性ポリエステルAは、数平均分子量(Mn)が2,500、重量平均分子量(Mw)が6,700、ガラス転移温度(Tg)が47℃、酸価が18mgKOH/gであった。
水600部、着色剤としてのカーボンブラック(「Printex35」;デグサ社製、DBP吸油量=42ml/100g、pH=9.5)400部、及び前記未変性ポリエステル600部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
温度計および攪拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン600部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業社製、 サンワックスLEL−400:1/2法軟化点128℃)300部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン2310部、アクリロニトリル270部、アクリル酸ブチル150部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート78部およびキシレン455部の混合溶液を175℃で3時間かけて滴下して重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、ワックス分散剤を得た。
−−ワックス分散液の調製−−
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、前記未変性ポリエステル378部、ワックス(マイクロクリスタリンワックス:ビースクエア200ホワイト、東洋アドレ社製、融点67℃)110部、ワックス分散剤33部、及び酢酸エチル947部を仕込み、攪拌下80℃まで昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却し原料溶解液を得た。DSCを用いてビースクエア200ホワイトの吸熱開始温度を測定したところ、48.0℃であった(図20)。
得られた原料溶解液を容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で1パスして、前記ワックスの分散を行いワックス分散液Aを得た。LAで分散径を測定したところ、分散径が0.65μm、1μm以上の粗大ワックス量が33%であった。
上記の原料溶解液を上記と同様な条件で、2パス分散させてワックス分散液Bを得た。LAで分散径を測定したところ、分散径が0.58μm、1μm以上の粗大ワックス量が16%であった。
上記の原料溶解液を上記と同様な条件で、ビーズミルで3パス分散させてワックス分散液Cを得た。LAで分散径を測定したところ、分散径が0.54μm、1μm以上の粗大ワックス量が12%であった。
上記の原料溶解液を上記と同様な条件で、ビーズミルで6パス分散させてワックス分散液Dを得た。LAで分散径を測定したところ、分散径が0.50μm、1μm以上の粗大ワックス量が6%であった。
更に、上記の原料溶解液を上記と同様な条件で、ビーズミルで10パス分散させてワックス分散液Eを得た。LAで分散径を測定したところ、分散径が0.47μm、1μm以上の粗大ワックス量が0%であった。
−有機溶剤相の調製−
前記ワックス分散液Cを2493部に、前記マスターバッチ500部、及び酢酸エチル1012部を仕込み、1時間混合して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして、前記カーボンブラック及び前記ワックスの分散を行った。次いで、該分散液に前記未変性ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液1324部を添加した。上記同様の条件のビーズミルで1パスし、分散させ、有機溶剤相を調製した。
得られた有機溶剤相の固形分濃度(測定条件:130℃、30分の加熱による)は、50質量%であった。
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応して[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、ピーク分子量3000、Tg54℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価52mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。重量平均分子量は36500であった。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は1.53質量%、固形分が49.1質量%であった。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン170部及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(活性水素基含有化合物)を合成した。得られたケチミン化合物(活性水素機含有化合物)のアミン価は418mgKOH/gであった。
反応容器中に、前記有機溶剤相749部、前記[プレポリマー1]115部、及び前記ケチミン化合物2.9部、第3級アミン化合物(U−CAT660M、三洋化成工業社製)0.4部を仕込み、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて7.5m/sにて1分間混合してトナー材料液を調製した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業社製)20部、スチレン78部、メタクリル酸78部、アクリル酸ブチル120部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌し、白色の乳濁液を得た。該乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温して5時間反応させた。次いで、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を添加し、75℃にて5時間熟成して、ビニル樹脂粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液(有機樹脂微粒子分散液)を調製した。
得られた有機樹脂微粒子分散液に含まれる有機樹脂微粒子の体積平均粒子径(Dv)を、粒度分布測定装置(「nanotrac UPA−150EX」;日機装社製)により測定したところ、55nmであった。また、該有機樹脂微粒子分散液の一部を乾燥して樹脂分を単離し、該樹脂分のガラス転移温度(Tg)を測定したところ、48℃であり、重量平均分子量(Mw)を測定したところ450,000であった。
水990部、界面活性剤としてドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業社製)37部、前記有機樹脂微粒子分散液15部、及び酢酸エチル90部を、混合撹拌し、乳白色の液体(水系媒体相)を得た。
−乳化乃至分散−
前記水系媒体相1200部に前記トナー材料液を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)で、周速15m/sにて20分間混合し、水中油滴型分散液(乳化スラリー)を調製した。その後、羽根をセットしたスリーワンモーターを用いて分散液を300rpmで30分攪拌し乳化粒子を収斂させ、「マルチサイザーIII」を用いて粒径を測定したところ、Dvが5μm、Dv/Dnが1.15の大きさの粒子を得た。
得られたスラリーをナスフラスコに移し、エバポレーターを用いて室温で溶媒を除去した後、攪拌機及び温度計をセットした反応容器中にスラリーを仕込み、45℃にて4時間熟成を行った。
前記熟成後のスラリー100部を遠心濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/sにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/sにて10分間)した後遠心濾過した。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/sにて10分間)した後遠心濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/sにて10分間)した後遠心濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/sにて10分間)した後、10質量%塩酸溶液にてpH4に調整後1時間撹拌し遠心濾過を行った。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/sにて10分間)した後、遠心濾過する操作を2回行い最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキにイオン交換水300部を添加しスラリー状態とし、攪拌しながらスラリー温度55度で30分加熱した後、減圧濾過した。
得られた濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い、実施例1のトナー母体粒子(体積平均粒径5.4μm、BET比表面積2.0m2/g)を得た。
得られた実施例1のトナー母体粒子100部に対し、外添剤としてのBET比表面積値が40m2/gの疎水性シリカ1.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合処理し、目開き35μmのメッシュで篩い、実施例1のトナーを製造した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は10%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.18であった。
有機溶剤相の調製でワックス分散液Dを用いたこと以外は実施例1と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は5%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.19であった。
有機溶剤相の調製工程において原料溶解液を仕込む際に、ワックス分散剤を36部加える工程を増やしたこと以外は実施例1と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は10%だった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.09であった。
有機溶剤相の調製工程において原料溶解液を仕込む際に、ワックス分散剤を182部加える工程を増やしたこと以外は実施例2と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は5%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.03であった。
有機溶剤相の調製でワックス分散液Bを用いたこと以外は実施例1と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は18%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.17であった。
有機溶剤相の調製でワックス分散液Bを用いたこと以外は実施例4と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は17%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.03であった。
有機溶剤相の調製でワックス分散液Eを用いたこと以外は実施例1と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は0%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.24であった。
有機溶剤相の調製でワックス分散液Aを用いたこと以外は実施例1と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は30%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.21であった。
界面活性剤除去後の加熱工程を除いたこと以外は実施例4と同様にして、トナーを作成した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は5%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.04であった。
ワックス分散液の調製において、ビースクエア200ホワイトをHNP−10(パラフィンワックス 日本精蝋社製、吸熱開始温度68℃)に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを作製した。得られたトナーをクロロホルムに溶解し、LAを用いてトナー中のワックス分散状態を測定したところ、1μm以上の粗大ワックス量は5%であった。また、表面ワックス量〔強度比(P2850/P828)〕は0.17であった。
500 ローラ式帯電装置
501 帯電ローラ
502 芯金
503 導電ゴム層
504 電源
505 感光体
510 ブラシ式帯電装置
511 ブラシローラ(ファーブラシローラ又は磁気ブラシローラ)
512 芯金
513 ブラシ部
514 電源
515 感光体
600 現像装置
601 現像スリーブ
602 電源
603 現像部
604 感光体
605 トナー
710 加熱ローラ
710 定着ローラ(対向回転体)
721 芯金
722 弾性部材
730 定着ベルト(耐熱性ベルト、トナー加熱媒体)
731 基体
732 発熱層
733 中間層
734 離型層
740 加圧ローラ(加圧回転体)
741 芯金
742 弾性部材
750 温度検知部材
760 誘導加熱手段
761 励磁コイル
762 コイルガイド板
763 励磁コイルコア
764 励磁コイルコア支持部材
770 記録媒体
A ベルトの回転方向
N 定着ニップ部
W1 接触部位
T トナー像
(図8の符号)
800 プロセスカートリッジ
801 感光体
802 帯電手段
803 現像手段
804 トナー
805 現像ローラ
806 クリーニング手段
(図9の符号)
100 画像形成装置
120Bk 画像書込部(黒)
120C 画像書込部(シアン)
120M 画像書込部(マゼンダ)
120Y 画像書込部(イエロー)
130Bk 画像形成部(黒)
130C 画像形成部(シアン)
130M 画像形成部(マゼンダ)
130Y 画像形成部(イエロー)
140 給紙部
150 定着装置
160 レジストローラ対
170 2次転写ローラ
180 転写ベルト
200Bk 現像装置(黒)
200C 現像装置(シアン)
200M 現像装置(マゼンダ)
200Y 現像装置(イエロー)
210Bk 感光体(黒)
210C 感光体(シアン)
210M 感光体(マゼンダ)
210Y 感光体(イエロー)
215Bk 帯電装置(黒)
215C 帯電装置(シアン)
215M 帯電装置(マゼンダ)
215Y 帯電装置(イエロー)
220 中間転写ベルト
230Bk 1次転写装置(黒)
230C 1次転写装置(シアン)
230M 1次転写装置(マゼンダ)
230Y 1次転写装置(イエロー)
241 導電性ローラ
242 導電性ローラ
243 導電性ローラ
250Bk トナー移送管(黒)
250C トナー移送管(シアン)
250M トナー移送管(マゼンダ)
250Y トナー移送管(イエロー)
260 中間転写ベルトクリーニング装置
261 導電性ファーブラシ
262 導電性ファーブラシ
300Bk クリーニング装置(黒)
300C クリーニング装置(シアン)
300M クリーニング装置(マゼンダ)
300Y クリーニング装置(イエロー)
(図10の符号)
10 中間転写体
14 第1の支持ローラ
15 第2の支持ローラ
16 第3の支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成装置
21 露光手段
22 2次転写手段
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40、40Y、40C、40M 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
62 1次転写装置
100 画像形成装置
101 画像形成装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
(図11〜18の符号)
2 画像形成ユニット
20 読取装置
4 露光装置
5 現像装置
5a 現像ローラ(現像スリーブ)
5b 攪拌搬送スクリュー
5c ドクターブレード
5d 供給ローラ(供給スクリュー)
5e 薄層形成部材
5f 電源
6 転写装置
6a 中間転写ベルト
6b 支持ローラ(転写バイアスローラ)
6c 支持ローラ(テンションローラ)
6d 支持ローラ
6e 一次転写ローラ
6g 二次転写ローラ
7 クリーニング装置
7a クリーニングブレード
7b 支持部材
7c 回収コイル
7d 加圧スプリング
7e トナー回収羽根
8 定着装置
8a 加熱ローラ
8b 加圧ローラ
80 サーフ定着装置
81 定着フィルム
82 駆動ローラ
83 従動ローラ
84 加熱体
85 定着温度センサ
86 平面基盤
87 定着ヒータ
88 加圧ローラ
100 画像形成装置
109 給紙ユニット
110 ピックアップローラ
111 レジストローラ
112 排紙ローラ
114 トナー貯蔵部
115 移送チューブ
120 剤移送装置
121 トナー収納容器
122 口金部材
123 受け部材
124 ストッパ
126 袋部
130 エアーポンプ
131 エアーパイプ
132 ダイアフラム
133 仕切り板
133a 排出穴a
133b 吸入穴b
134 排出弁
135 吸入弁
136 排出口
137 吸入口
138 偏心軸
139 モーター
140 粉体ポンプ
141 ロータ
142 ステータ
143 駆動軸
144 駆動モータ
150 セット部
150a 下部部材
151 駆動軸
152 ジョイント
153 軸受
154 スプリング
154a 固定板
155 ノズル
156 トナー排出路
157 エア供給路
160 コイル
161 アーマチュア
162 弾性体
163 ヨーク
164 スプリング
L エアーポンプ
M 開閉ソレノイド
N 粉体ポンプ
P 記録材
Q 定着ニップ領域
(図19の符号)
15 定着ローラ
16 加圧ローラ
27 ロードセル
28 測定爪
Claims (10)
- 少なくともトナー材料として結着樹脂、着色剤及び炭化水素系離型剤を含む母体粒子と、外添剤とからなる静電荷像現像用トナーであって、
前記炭化水素系離型剤には示差走査熱量計により測定されるDSC曲線の吸熱開始温度が35〜65℃であるワックスが用いられ、及び前記母体粒子はトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して油相を調製する工程、前記油相を水系媒体中で乳化又は分散させて乳化又は分散液を作成する工程、前記乳化又は分散液から有機溶媒を除去する工程、前記有機溶媒除去後に前記ワックスの吸熱開始温度以上の温度で加熱する工程を経て得られ、表面から0.3μmまでの深さ領域に存在する前記ワックスの量が、FTIR−ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる前記ワックス由来のピーク(2,850cm−1)と前記結着樹脂由来のピーク(828cm−1)との強度比(P2850/P828)で、0.01〜0.20の範囲にあり、かつレーザー回折式分布径測定装置で測定される母体粒子中の分散径1μm以上のワックスがワックス全体の2質量%以上20質量%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記結着樹脂はポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記ポリエステル樹脂は、未変性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のトナー。
- 前記ワックスはマイクロクリスタリンワックスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー。
- 前記水系媒体中に界面活性剤が含有され、前記乳化又は分散させる工程の後で該界面活性剤を除去し、その後スラリー状態で前記ワックスの吸熱開始温度以上の温度で加熱する工程を経て得られたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナー。
- 前記母体粒子を前記結着樹脂のガラス転移温度以上+10℃以下の温度で加熱し表面処理をすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のトナーとキャリアとからなることを特徴とする二成分現像剤。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成した静電潜像を請求項1〜6のいずれかに記載のトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を請求項1〜6のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のトナーを収納したトナー収納容器中のトナーを粉体ポンプによって移送チューブを介して現像手段へ補給する剤移送手段と、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を該トナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
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