JP5423226B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー及びその製造方法、並びに、現像剤、及び画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の画像形成技術分野では、高速の画像形成が可能で、しかも画像品位の高いカラー画像形成装置(高品位カラー画像形成技術)の開発競争が激化している。このため、フルカラー画像を高速で得るために、画像形成方法において複数の電子写真感光体を直列に並べ、それぞれの電子写真感光体において各色成分ごとの画像を形成し、中間転写体上で重ね合わせ記録媒体上へ一括転写するいわゆるタンデム方式が多く採用されている(例えば、特許文献1及び2参照)。中間転写体を用いた場合、現像時に電子写真感光体上に地肌汚れが発生したときには、直接紙などの記録媒体に地肌汚れが転移することを防止する効果はあるが、中間転写体を用いる方式は、電子写真感光体から中間転写体への転写工程(一次転写)と、中間転写体から最終画像を得る記録媒体上への転写工程(二次転写)という2回にわたる転写工程を経るため転写効率が低下する。
一方、上記のような問題に加え、より高画質のフルカラー画像形成が要求されており、高画質化への現像剤設計がなされてきている。高画質化、特に、フルカラー画質への要求に対応するために、トナーとしては小粒径化が進み、潜像を忠実に再現することが検討されている。この小粒径化に対しては、トナーを所望のトナー形状及び表面構造に制御することを可能とする手段として、重合法によるトナー製造方法が提案されている。(例えば、特許文献3及び4参照)。重合法により製造されたトナーでは、トナー粒子の粒径制御に加えて形状制御も可能である。また、これと併せて粒径を小さくすることにより、ドットや細線の再現性が良くなり、パイルハイト(画像層厚)も低くすることが可能となり、より高画質化が期待できる。
しかしながら、小粒径トナーを用いた場合には、トナー粒子と電子写真感光体との非静電的付着力、又はトナー粒子と中間転写体との非静電的付着力が増加するため、転写効率がさらに低下しやすい。このため、高速のフルカラー画像形成装置において小粒径トナーを使用した場合には、特に、二次転写での転写効率の低下が顕著となるという問題がある。その理由は、トナー小粒径化によりトナー1粒子あたりの中間転写体との非静電的付着力が増加している上に、二次転写では複数色のトナーが重ねあった状態で存在していることと、高速化に伴い二次転写のニップ部においてトナー粒子が転写電界を受ける時間が短くなるため、より転写されにくい条件となるためである。
上記問題点に対処するためには、二次転写の転写電界をさらに強くすることが考えられるが、転写電界を強くしすぎると、中間転写体と記録材の剥離時に放電が生じる等によりかえって転写効率が低下してしまい限界がある。また、二次転写のニップ部の幅を広くすることでトナー粒子が転写電界を受ける時間を長くすることが考えられるが、バイアスローラ等による接触式の電圧印加方式の場合は、ニップ幅を広くするにはバイアスローラの当接圧力を高くするか、あるいは、バイアスローラのローラ径を大きくするかの何れかの方法しかない。当接圧力を高くするのは、画像品質との関係から限界があり、ローラ径を大きくするのは、装置の小型化との関係から限界がある。また、チャージャ等による非接触式の電圧印加方式の場合は、チャージャの数を増やすなどして二次転写のニップ幅を稼がなければならないため、やはり限界がある。そのため、特に、高速機では、これ以上の転写効率を得るまでニップ幅を拡げることは、実質的に不可能である。
これに対し、トナー粒子と電子写真感光体、又はトナー粒子と中間転写体との非静電的付着力を低減する手段として、添加剤の種類や添加量を調整する(特に粒径の大きい添加剤を添加する)方法が提案されている。(例えば、特許文献5及び6)。この方法により、トナー粒子は非静電的付着力低減効果を得て、初期的には転写効率を向上させることが可能となるとともに、現像の安定性、クリーニングの向上といった効果も得ることが可能となる。
しかしながら、画像形成装置の現像装置内でトナーが長期間攪拌等の機械的ストレスを受けていると、添加剤がトナー母体粒子中に埋没、またはトナー粒子表面に存在する微小な凹凸に進入してしまい、添加剤による付着力低減効果が発揮されなくなり、画像形成装置の転写効率が低下してしまうという問題がある。特に、高速機の場合、現像装置内での攪拌が激しいため、この機械的ストレスが大きく、添加剤のトナー母体中への埋没、進入が加速されやすい。このため、比較的早い段階で転写効率の低下に繋がることが想定される。
このため、高速機において長期に渡り安定して高い転写効率を維持するためには、機械的ストレスを受けても添加剤がトナー母体粒子中に埋没、進入することなく表面に存在できるようにトナーの表面性を制御する必要がある。
本発明者らは、既に、架橋反応性の低分子量の結着樹脂成分及び着色剤等のトナー材料を含む有機溶剤液を水系分散液中に液滴状に乳化分散してなるO/W型分散液から脱溶剤処理してトナー母体粒子を得ることを内容とする多くのトナー製造技術を提案してきたが、これら技術の中には、水系分散液として、微細な無機及び/又は樹脂微粒子を分散にしてなる水系分散液を用いるものも多く含まれており、トナー母体粒子の熟成工程、トナー母体粒子を洗浄して前記O/W型乳化分散液由来の界面活性剤を除去する洗浄工程、及び、トナー母体粒子の界面活性剤処理工程を有するトナー製造技術も幾つか含まれている。
しかしながら、現在のところ、高速のフルカラー画像形成方法において、転写効率を向上させ、各々の転写時に画像欠陥をなくし、長期的に再現性の良い画像を出力することができるトナーを得ることはできていない。
本発明者らは、前記目的を達成すべく、鋭意検討を行った結果、熟成時の界面活性剤量をより少ない範囲に制御して熟成を行なうと微小な凹凸の生成が調節され表面平滑化に優れた結果が得られること、及び、斯かる結果は他のケミカルトナー製造技術の場合にも当て嵌まり、さらには、粉砕トナーを用いたトナー製造にも適用可能であることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高速のフルカラー画像形成方法において、転写効率を向上させ、各々の転写時に画像欠陥をなくし、長期的に再現性の良い画像を出力することができるトナー及びその製造方法、並びに、現像剤、及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 界面活性剤を含む媒体中にトナー母体粒子を分散した後、前記トナー母体粒子の表面を処理する表面処理工程を少なくとも含むトナーの製造方法であって、前記表面処理工程において、前記トナー母体粒子のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、前記トナー母体粒子に(Tg−10)〜(Tg+30)の温度(℃)の水系媒体を混合して、その混合液の温度が(Tg−10)〜(Tg+10)の温度(℃)となるように加熱し、その加熱中乃至加熱後に、前記混合液に剪断力を付与することを含み、前記混合液中の界面活性剤量が、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度の0.1倍以上2.0倍以下であることを特徴とするトナーの製造方法である。
<2> 加熱を60分間以内行った後、混合液の温度が(Tg−10)の温度(℃)となるように冷却することを含む前記<1>に記載のトナーの製造方法である。
<3> 剪断力が14,000(1/sec)〜50,000(1/sec)である前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<4> 剪断力の付与時間が1分間〜120分間である前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<5> 樹脂、着色剤、及び離型剤を含むトナー材料を有機溶媒中へ溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を、界面活性剤を含む水系媒体中へ分散させることにより、トナー母体粒子分散液を調製する前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<6> 変性されていないポリエステル樹脂、ウレア乃至ウレタン結合し得る変性されたポリエステル樹脂、アミン、着色剤、及び離型剤を含むトナー材料を有機溶媒中へ溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を、界面活性剤を含む水系媒体中へ分散させることにより、前記変性されたポリエステル樹脂と前記アミンとを反応させることで得られるウレア乃至ウレタン結合を有するポリエステル樹脂を含むトナー母体粒子分散液を調製する前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーの製造方法により製造されたことを特徴とするトナーである。
<8> トナーのBET比表面積(Sbet)と前記トナーの体積平均粒径(Dv)との比Sbet/Dvが、2.0×10m/g以上4.0×10m/g未満である前記<7>に記載のトナーである。
<9> 平均円形度が、0.940以上0.975未満である前記<7>から<8>のいずれかに記載のトナーである。
<10> 体積平均粒径が、1μm以上8μm以下である前記<7>から<9>のいずれかに記載のトナーである。
<11> 前記<7>から<10>のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤である。
<12> 前記<7>から<10>のいずれかに記載のトナーが収容されてなることを特徴とするトナー入り容器である。
<13> 静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、前記帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を前記<7>から<10>のいずれかに記載のトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程と、前記中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体上に転写する二次転写工程と、前記記録媒体上に転写されたトナー像を前記記録媒体上に定着させる定着工程と、前記静電潜像担持体表面に付着している転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程とを含むことを特徴とする画像形成方法である。
<14> 二次転写工程において、トナー像の記録媒体への転写の線速度は300mm/sec〜1,000mm/secであり、二次転写手段のニップ部での転写時間は0.5msec〜20msecである前記<13>に記載の画像形成方法である。
<15> タンデム方式の画像形成装置を用いた前記<13>から<14>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<16> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を前記<7>から<10>のいずれかに記載のトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段と、前記中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、前記記録媒体上に転写されたトナー像を前記記録媒体上に定着させる定着手段と、前記静電潜像担持体表面に付着している転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを有することを特徴とする画像形成装置である。
<17> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を前記<7>から<10>のいずれかに記載のトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、高速のフルカラー画像形成方法において、転写効率を向上させ、各々の転写時に画像欠陥をなくし、長期的に再現性の良い画像を出力することができるトナー及びその製造方法、並びに、現像剤、及び画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成方法に用いられるローラ式帯電装置の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられるブラシ式帯電装置の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる現像装置の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる定着装置の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる定着装置におけるベルトの層構成の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられるプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の構成の他の一例を示す概略図である。
(トナーの製造方法)
本発明のトナーの製造方法は、少なくとも、表面処理工程を含み、更に、トナー材料を界面活性剤を含む水系媒体中に分散させてトナー母体粒子を作製する工程、界面活性剤を除去する工程、必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
なお、本願明細書においては、表面処理する前のトナー材料からなる樹脂粒子を「トナー母体粒子」とし、「表面処理したトナー母体粒子」を表面処理した後で外添処理する前のトナー材料からなる樹脂粒子とした。
<表面処理工程>
前記表面処理工程は、界面活性剤を含む媒体中にトナー母体粒子を分散した後、前記トナー母体粒子の表面を処理する工程である。また、重合法トナーの場合、洗浄工程中に前記トナー母体粒子の表面を処理する工程である。
前記表面処理工程において、トナー母体粒子、またはトナーケーキ(水分を含んだトナー)に高温の水系溶媒を混合して、その混合液の温度が所定温度となるように加熱すると共に、その加熱中乃至加熱後に、前記混合液に剪断力を付与する。
<<界面活性剤>>
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ラウリル硫酸Na、αオレフィンスルホン酸Na、ジアルキルスルホコハク酸Na、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na、β−ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のNa塩などが挙げられる。
<<媒体>>
前記媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などが挙げられるが、これらの中でも、水が好ましい。前記水と混和可能な溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、などを用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。また、低級ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、などが挙げられる。
<<トナー母体粒子>>
前記トナー母体粒子は、トナー材料からなる。前記トナー材料は、少なくとも、樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、帯電制御剤、無機微粒子、クリーニング性向上剤、磁性材料、更に必要に応じて、その他の成分を含む。
−樹脂−
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、低温定着性向上のために低軟化点にした際にも、対衝撃性に優れ、トナーの耐ストレスを向上させることができ、且つ、分子構造中に親水基を有し、比較的極性が高いため、水系媒体との親和性に優れ、より表面平滑化を達成しやすく、良好な低温定着性が得られる点で、ポリエステル樹脂が好ましい。
また、前記樹脂は、ポリエステル樹脂以外の樹脂を含有してもよい。前記ポリエステル樹脂以外の樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等の単独重合体又は共重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−ポリエステル樹脂−−
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、分子量、構成モノマーなどを目的に応じて適宜選択することができる。
前記ポリエステル樹脂は、多価アルコールと多価カルボン酸を脱水縮合することにより得られる。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルを付加することにより得られる2価のアルコール、などが挙げられる。
なお、前記ポリエステル樹脂を架橋させるためには、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等の3価以上のアルコールを併用することが好ましい。
前記多価カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のべンゼンジカルボン酸類又はその無水物、(ii)コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類又はその無水物、(iii)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸、(iv)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等の不飽和二塩基酸無水物、(v)トリメット酸、ピロメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラキス(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、これらの無水物、(vi)部分低級アルキルエステル、などが挙げられる。
また、前記ポリエステル樹脂は、トナーの定着性、耐オフセット性の観点から、THFに可溶な成分の分子量分布において、分子量が3,000〜50,000の領域に少なくとも1つのピークを有することが好ましく、分子量5,000〜20,000の領域に少なくとも1つのピークを有することがより好ましい。更に、ポリエステル樹脂のTHFに可溶な成分は、分子量が100,000以下である成分の含有量が60質量%〜100質量%であることが好ましい。ここで、ポリエステル樹脂の分子量分布は、例えば、THFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、トナーの保存性の観点から、55℃〜80℃が好ましく、60℃〜75℃がより好ましい。前記Tgが55℃〜80℃であると、トナーの高温保存時における安定性に優れ、トナーの低温定着性に優れる。
−着色剤−
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記トナー材料中における前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜15質量%であることが好ましく、3質量〜10質量%がさらに好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、トナーの着色力が低下することがあり、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
また、前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリビニルトルエン、などが挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、などが挙げられる。
前記マスターバッチは、高せん断力をかけて、樹脂及び着色剤を混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤及び樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。フラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶媒と共に混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水及び有機溶媒を除去する方法である。混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
−離型剤−
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、融点が60℃〜90℃の低融点の離型剤が好ましい。前記低融点の離型剤は、前記樹脂と分散されることにより、離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これによりオイルレス(定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布しない)でもホットオフセット性が良好である。特に、本発明では、定着補助成分の導入によるトナーの低温定着化によって、定着ローラ温度が従来より低い設定温度で使用することが想定されるため、より低温で離型性を発揮する必要がある。そのため、融点が90℃以下の離型剤が好適に用いられる。また、前記離型剤の融点が、60℃未満である場合、トナーの高温保存性が劣る場合があり、得られる画像を劣化させる恐れがある。
前記離型剤(ワックス類)としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。また、前記離型剤(ワックス類)としては、これら天然ワックスのほか、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレン等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。更に、前記離型剤(ワックス類)としては、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド系化合物;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記離型剤の中でも、パラフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭化水素系ワックスが好ましい。前記炭化水素系ワックスは、本発明の定着補助成分との相溶性が低いため、互いの機能を損なうことなく独立して作用することができるため、十分な低温定着性を得ることができる。
−帯電制御剤−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、市販品を用いてもよく、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩基等の官能基を有する高分子系の化合物、などが挙げられる。
トナー材料中の帯電制御剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記樹脂に対して、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.2質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量%を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラーとの静電的吸引力が増大し、トナーの流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。前記より好ましい範囲であると、トナー帯電安定性及び定着下限の点で有利である。
−無機微粒子−
前記無機微粒子は、トナーに流動性、現像性、帯電性等を付与するための外添剤として用いられる。前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機微粒子の平均一次粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜2μmであることが好ましく、5nm〜500nmより好ましい。
前記トナー材料中の無機微粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜5.0質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、外添剤として機能しないことがあり、5.0質量%を超えると、トナーの帯電特性、定着特性の悪化が見られることがある。また、前記より好ましい範囲であると、トナーの帯電特性、定着特性の点で有利である。
また、前記無機微粒子は、流動性向上剤で表面処理されていることが好ましい。これにより、無機微粒子の疎水性が向上し、高湿度下においても流動性や帯電性の低下を抑制することができる。前記流動性向上剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。シリカ、酸化チタンは、流動性向上剤で表面処理し、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして用いることが好ましい。
−クリーニング性向上剤−
前記クリーニング性向上剤は、転写後に感光体や一次転写媒体に残存するトナーを除去しやすくするために用いられる。前記クリーニング性向上剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ポリメタクリル酸メチル微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。前記ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmであることが好ましい。
−磁性材料−
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、などが挙げられる。なお、前記磁性材料は、トナーの色調の点から、白色のものが好ましい。
<<トナー母体粒子の製造方法>>
前記トナー母体粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法、などが挙げられる。中でも、トナー材料が分散溶媒である水との親和性を有するため、加熱によりトナー粒子表面の平滑化をより達成しやすく、表面処理工程に伴う製造プロセスの増大を抑制することができる点から、重合法、溶解懸濁法が好ましい。
前記トナー母体粒子の製造過程において、水系媒体中で得られるトナー母体粒子の場合、トナー材料が分散溶媒である水との親和性を有するため、後述する表面処理工程における加熱によりトナー表面の平滑化をより達成しやすい。また、前記トナー母体粒子の製造過程において、トナー母体粒子が水系媒体に分散され、かつ、界面活性剤が除去されると、後述する表面処理工程に伴う製造プロセスの増大を抑制することができる。
−混練・粉砕法−
前記混練・粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂、離型剤、及び定着補助成分を含有するトナー材料を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、前記トナー母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、株式会社池貝製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、トナー母体粒子における樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行なうことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、トナー母体粒子における樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕では、前記混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行なうことができる。前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中にて分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
後述する表面処理工程を経た後、外添剤のトナー母体粒子への外添が行われる。表面処理されたトナー母体粒子と外添剤とをミキサーを用い、混合及び攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー母体粒子表面に被覆される。この時、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤を均一かつ強固に表面処理されたトナー母体粒子に付着させることが耐久性の点で重要である。
前記粉砕法、噴霧造粒法により作製されたトナーでは、水系媒体中に界面活性剤を添加した後、トナーを加え高速せん断分散機にて分散させることでトナー母体粒子分散液(混合液)を得ることができる。
−重合法−
前記重合法としては、例えば、有機溶媒中に少なくともウレア乃至ウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂、離型剤、及び定着助剤を含むトナー材料を溶解乃至分散させる。そして、この溶解乃至分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去し、界面活性剤等を洗浄して得られる。
前記ウレア乃至ウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させた、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーなどが挙げられる。そして、このポリエステルプレポリマーとアミン類等の活性水素基含有化合物との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られる変性ポリエステル樹脂は、低温定着性を維持しながらホットオフセット性を向上させることができる。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記多価イソシアネート化合物(PIC)の比率としては、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が特に好ましい。
前記[NCO]/[OH]が1/1未満であると、イソシアネート基によるポリエステルの架橋反応がおこることがあり、5/1を超えると、イソシアネート基が水酸基に反応できず多価イソシアネート化合物が残留することがある。
前記[NCO]/[OH]が、前記特に好ましい範囲であると、トナーの定着特性の点で有利である。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1個以上が好ましく、平均1.5〜3個がより好ましく、平均1.8〜2.5個が特に好ましい。
前記ポリエステルプレポリマーと反応させるアミン類(B)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)、などが挙げられる。前記2価アミン化合物(B1)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、などが挙げられる。
前記3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、例えば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、などが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、などが挙げられる。 前記アミノメルカプタン(B4)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。前記アミノ酸(B5)としては、例えばアミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物、などが挙げられる。
これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が好ましい。
前記アミン類(B)の比率としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が特に好ましい。
前記[NCO]/[NHx]が1/2未満であると、イソシアネート基による分子量増大が起こらないことがあり、2/1を超えると、イソシアネート基による分子量増大が起こらないことがある。
前記[NCO]/[NHx]が、前記特に好ましい範囲であると、トナーの定着特性の点で有利である。
前記重合法によるトナーの製造方法によれば、小粒径かつ球形状トナーを環境負荷少なく、低コストで作製することができる。
前記重合法において、トナー材料の溶解乃至分散物を分散させ、その後脱溶剤を行った水系媒体中(トナー母体粒子分散液)の界面活性剤量を、臨界ミセル濃度の2倍以下の界面活性剤濃度となるように調整した後、表面処理工程を実施することが好ましい。
前記界面活性剤が少量存在する水系媒体中において、トナー母体粒子のガラス転移温度に近い温度で加熱することにより、トナー母体粒子の樹脂成分が軟化し、表面積を小さくするように極微小領域で流動するため、表面処理したトナー母体粒子表面に存在する数nm〜数百nmの微小な凹凸を緩和して平滑にすることができる。しかし、単純に加熱しただけでは、トナー以外の部材(例えば、キャリア)を汚染することがある。理由は定かではないが、加熱によりトナーの樹脂成分が軟化するが、樹脂の低分子量成分がトナー表面へ露出することで、トナー以外の部材(例えば、キャリア)を汚染すると推定される。
そこで、トナー以外の部材(例えば、キャリア)への汚染を低減し、さらに、加熱によるトナー凝集を防止するために、単純に加熱するだけではなく、加熱中乃至加熱後に剪断力を付与する。
通常、現像装置内の攪拌等により、トナーが機械的ストレスを受けた際に、外添剤がトナー粒子表面の微小な凹凸に進入することで、非静電的付着力が上昇し、転写効率が低下する。特に、小粒径トナーを用いた場合には、トナー粒子と電子写真感光体との非静電的付着力、又はトナー粒子と中間転写体との非静電的付着力が増加するため、転写効率がより低下する。更に、高速機において小粒径トナーを使用した場合には、トナーの小粒径化により中間転写体との非静電的付着力が増加した上に、高速化に伴い転写のニップ部、特に、二次転写のニップ部においてトナー粒子が転写電界を受ける時間が短くなるため、二次転写での転写効率の低下が顕著となることが知られている。
本発明のトナーの製造方法により得られるトナーでは、トナー粒子表面の微小凹凸が前記表面処理工程により緩和されているため、前述のような外添剤のトナー粒子の凹凸部への進入による機能低下を防止することが可能となり、トナーが機械的ストレスを受けた際にも、非静電的付着力の上昇を抑制でき、高い転写効率を得ることができる。また、トナー表面の微小凹凸が緩和されることにより、単位重量あたりのトナーの表面積は、微小凹凸が存在するトナー表面に比べ小さくなるため、外添剤を一定量加えた場合のトナー表面に対する外添剤の実効被覆率が大きくなり、外添剤による非静電付着力低減の効果が増大するため、トナーが機械的ストレスを受けた際にも、非静電的付着力の上昇を抑制でき、高い転写効率を得ることができる。
<<加熱>>
前記加熱とは、トナー母体粒子のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、前記トナー母体粒子に、(Tg−10)〜(Tg+30)の温度(℃)の水系媒体を混合して、その混合液の温度が(Tg−10)〜(Tg+10)の温度(℃)となるように加熱することである。
前記混合液の温度が、(Tg−10)の温度(℃)未満である場合、トナー母体粒子中の樹脂の軟化が生じないため、トナー表面の平滑化が生じず、高い転写効率が得られない。一方、前記混合液の温度が、(Tg+10)の温度(℃)を超える場合、本発明のような低界面活性剤濃度では、トナー母体粒子中の樹脂の軟化により、トナー母体粒子同士が融着してしまうため、トナーの粒度分布を悪化させてしまう。
前記加熱の方法としては、水分散されたトナー母体粒子を濾過に掛け、含水量50質量%〜85質量%に調整されたケーキを60℃〜85℃に調整されたイオン交換水へ投入することが好ましい。これにより、短時間で目的とする温度に調整でき、トナー母体粒子のTgよりも高い温度に加熱することにより、短時間でトナー母体粒子の微少な凹凸を無くすことができ、更に、トナー母体粒子に含まれるワックス等の露出を抑えることができる。含水量50質量%〜85質量%に調整されたケーキを60℃〜85℃に調整されたイオン交換水へ投入する場合、目的とする温度に到達後ただちに冷却を行い、混合液の温度を(Tg−10)の温度(℃)未満に下げることが好ましく、30分間〜60分間保持した後に冷却を行い、混合液の温度を(Tg−10)の温度(℃)未満に下げることがより好ましい。
本発明では、水中で加熱処理を実施しているが、気相中で加熱処理を行なうと、水中で加熱処理を行う場合に比べて、同一温度でもトナー母体粒子同士の融着が生じやすく、トナーの粒度分布を悪化させてしまう。また、気相中で同様の加熱処理を行った場合には、より高い加熱温度が必要となり、更に、トナー母体粒子の融着を進行させてしまう。
<<水系媒体>>
前記水系媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などが挙げられるが、これらの中でも、水が好ましい。前記水と混和可能な溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、などを用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。また、低級ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、などが挙げられる。
<<トナー母体粒子のガラス転移温度(Tg)>>
前記トナー母体粒子のガラス転移温度(Tg)は、例えば、DSCシステム(示差走査熱量計)(「DSC−60」島津製作所製)を用いて測定することができる。
まず、トナー母体粒子試料約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下、20℃から昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱した。その後、150℃から降温速度10℃/minにて0℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱し、示差走査熱量計(「DSC−60」島津製作所製)により、DSC曲線を計測した。得られたDSC曲線から、DSC−60システム中の解析プログラムを用いて、2回目の昇温時におけるDSC曲線のショルダーを選択し、トナー母体粒子のガラス転移温度(Tg(℃))を算出した。
<<剪断力>>
前記剪断力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、14,000(1/sec)〜50,000(1/sec)が好ましく、16,000(1/sec)〜40,000(1/sec)がより好ましく、20,000(1/sec)〜35,000(1/sec)が特に好ましい。
前記剪断力が14,000(1/sec)未満であると、キャリア汚染性の悪化したり、凝集体ができることがあり、50,000(1/sec)を超えると凝集体ができることがある。また、前記剪断力が、前記特に好ましい範囲であると、キャリア汚染性、凝集体が出来ない点で、有利である。
前記剪断力の付与時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1分間〜120分間が好ましく、1分間〜100分間がより好ましく、1分間〜60分間が特に好ましい。
前記剪断力の付与時間が1分間未満であると、凝集体ができることがあり、120分間を超えると粒径分布が悪化することがある。また、前記剪断力の付与時間が、前記特に好ましい範囲であると、凝集体が出来ないこと、及び粒径分布の点で、有利である。
前記剪断力を付与する剪断力付与装置としては、ステーターと高速回転する撹拌翼を有し、ステーターと高速回転する撹拌翼のギャップが狭く、乳化乃至分散液が前記ギャップから吐出されることが好ましい。この様な装置の剪断力は、前記ギャップと高速回転する撹拌翼の周速から下記式(1)により計算される。
剪断力=周速/ギャップ 式(1)
剪断力を付与する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、製造性の点から、連続式で処理できることが好ましく、高速剪断混合機、などがより好ましい。前記高速剪断混合機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ホモジナイザー・ポリトロン((株)セントラル科学貿易)、ホモジナイザー・ヒストロン((株)日音医理科器機製作所)、バイオミキサー((株)日本精機製作所)、ターボ型攪拌機((株)小平製作所)、ウルトラディスパー(浅田鉄鋼(株))、エバラマイルザー(荏原製作所(株))、TKホモミクサー、TKラボディスパー、TKパイプラインミクサー、TKホモミックラインミル、TKホモジェッター、TKユニミキサー、TKホモミックラインフロー、TKアヂホモディスパー(以上、プライミクス(株))、などが挙げられる。これらの攪拌装置は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<混合液中の界面活性剤量>>
前記表面処理工程における混合液中の界面活性剤量としては、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度の0.1倍以上2.0倍以下である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1倍〜1.5倍が好ましい。
前記混合液中の界面活性剤量が、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度の0.1倍未満であると、トナー母体粒子表面の数nm〜数百nmの凹凸のみならず、数μm程度の凹凸も緩和してしまうため、ブレードクリーニング性が悪化してしまい、さらに、表面処理工程における加熱によりトナー母体粒子同士が融着しやすくなり、トナーの粒度分布が悪化してしまう。一方、前記混合液中の界面活性剤量が、2.0倍を超えると、加熱をした際に界面活性剤がトナー母体粒子表面の微小凹凸を保護してしまうため、トナー母体粒子表面の平滑化が生じず、高い転写効率が得られない。
前記混合液中の界面活性剤量の測定としては、例えば、以下の方法で行なうことができる。
前記混合液中の界面活性剤を水系媒体に0.01wt%ずつ滴下し、その際の電気伝導度を測定し、界面活性剤の検量線を作成する。前記混合液の電気伝導度を測定し、得られた検量線より、前記混合液中での界面活性剤濃度を算出する。
<<<臨界ミセル濃度>>>
前記界面活性剤の臨界ミセル濃度は、表面張力法、電気伝導度法、色素法、などにより求めることができる。
例えば、表面張力計Sigma(KSV
Instruments社製)を用いて測定し、Sigmaシステム中の解析プログラムを用いて解析を行なう。界面活性剤を水系媒体に対して0.01wt%ずつ滴下し、攪拌、静置後の界面張力を測定する。得られた表面張力カーブから、界面活性剤の滴下によっても界面張力が低下しなくなる界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度として算出する。
(トナー)
本発明のトナーは、本発明のトナーの製造方法により作製されたものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記トナーのBET比表面積(Sbet)とトナーの体積平均粒径(Dv)との比(Sbet/Dv)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2.0×10m/g以上4.0×10m/g未満であることが好ましい。
前記Sbet/Dvが2.0×10m/g未満である場合、トナー粒子の形状が真球に近くなり、感光体、中間転写体上の転写残トナーのクリーニング性に劣ることがある。 また、前記Sbet/Dvが4.0×10m/g以上である場合、トナー表面の微小凹凸が充分緩和されておらず、高い転写効率が得られないことがある。
前記トナーの体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜8μmが好ましく、2μm〜7μmがより好ましい。前記トナーの体積平均粒径が1μmよりも小さい場合には、一次転写及び二次転写においてトナーチリが発生しやすく、8μmよりも大きい場合には、ドット再現性が不十分になり、ハーフトーン部分の粒状性も悪化して高精細な画像が得られなくなってしまうことがある。
前記トナーの体積平均粒径が、前記より好ましい範囲であると、画像鮮鋭性、長期における現像安定性の点で有利である。
なお、前記トナー(粒子)のBET比表面積は、自動比表面積/細孔分布測定装置(TriStar3000:島津製作所製)を用いて計測した。サンプルセルに試料を約0.5g秤量し、これを前処理スマートプレップ(島津製作所製)にて24時間真空乾燥させ、試料表面の不純物、水分を取り除いた。前処理後のサンプルをTriStar3000にセットし、窒素ガス吸着量と相対圧の関係を求める。この関係からBET多点法によって試料のBET比表面積を求めることができる。
また、前記トナーの体積平均粒径(Dv)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Multisizer 3 Version3.51)にて解析を行なった。具体的には、ガラス製100mLビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.5mL添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用いて、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行なった。測定は、装置が示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は、粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば、粒径に誤差は生じない。
前記トナーの平均円形度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.940以上0.975未満であることが好ましい。
前記平均円形度が0.940未満である場合、トナー表面に数百nm程度の比較的大きい凹凸が多く存在しているため、数nm〜数百nmの微小凹凸が緩和されても、高い転写効率が得られないことがある。前記平均円形度が0.975以上である場合、トナー粒子の形状が真球に近くなり、感光体、中間転写体上の転写残トナーのクリーニング性に劣ることがある。
前記トナーの平均円形度は、下記式(A)で定義される。
前記トナーの平均円形度を、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」;シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行なった。具体的には、ガラス製100mLビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.1mL〜0.5mL添加し、各トナー0.1g〜0.5g添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて濃度を5,000個/μL〜15,000個/μLが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は、平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5,000個/μL〜15,000個/μLにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために、前記分散液の条件、即ち、添加する界面活性剤量及びトナー量を変更する必要がある。前記界面活性剤量は、前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことができないため、分散が不十分となる。また、前記トナー添加量は、粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また、大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3μm〜7μmの場合、トナー量を0.1g〜0.5g添加することにより分散液濃度を5,000個/μL〜15,000個/μLにあわせることが可能となる。
(現像剤)
本発明の現像剤としては、本発明のトナーを有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、キャリア、などの成分をさらに有してもよく、例えば、トナーからなる一成分現像剤、トナー及びキャリアからなる二成分現像剤、などが挙げられる。
近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタなどには、寿命向上等の点で、二成分現像剤を用いることが好ましい。このような現像剤は、磁性一成分現像法、非磁性一成分現像法、二成分現像法、などの公知の各種電子写真法に用いることができる。前記現像剤を一成分現像剤として用いると、トナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングやトナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を抑制することができ、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性が得られる。また、前記現像剤を二成分現像剤として用いると、長期に亘るトナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なく、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記二成分現像剤中のキャリアの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、90質量%〜98質量%であることが好ましく、93質量%〜97質量%がより好ましい。
前記キャリアの含有量が、前記より好ましい範囲であると、現像安定性の点で有利である。
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層を有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50emu/g〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が挙げられ、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、前記芯材としては、画像濃度の確保の点で、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、芯材としては、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき、高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30emu/g〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。
前記芯材の体積平均粒径(D50)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜150μmが好ましく、20μm〜80μmがより好ましい。
D50が10μm未満であると、キャリアの粒径分布において、微粉が多くなるため、1粒子当たりの磁化が低下して、キャリアの飛散が生じることがある。
一方、D50が150μmを超えると、キャリアの比表面積が低下して、トナーの飛散が生じることがある。その結果、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現性が低下することがある。
前記キャリアの含有量が、前記より好ましい範囲であると、現像安定性の点で有利である。
前記樹脂層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体の共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体のターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、などが挙げられる。
前記ポリビニル系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、などが挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、などが挙げられる。
前記ハロゲン化オレフィン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル、などが挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
前記樹脂層は、必要に応じて、導電粉、などを含有してもよい。
前記導電粉の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、などが挙げられる。 前記導電粉の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm以下が好ましい。前記平均粒径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記樹脂層は、例えば、シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布液を調製した後、公知の塗布方法により、芯材の表面に塗布液を塗布して、乾燥及び焼付を行なうことにより形成することができる。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、などが挙げられる。
また、前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、などが挙げられる。
さらに、前記焼付の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、外部加熱方式及び内部加熱方式のいずれであってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉、などを用いる方法、マイクロ波を用いる方法、などが挙げられる。
前記キャリア中の樹脂層の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜5.0質量%が好ましい。前記含有量が0.01質量%未満であると、芯材の表面に均一な樹脂層を形成できないことがあり、5.0質量%を超えると、樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の合体造粒が発生して、均一なキャリアが得られないことがある。
前記現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法、などの公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができる。
<トナー(現像剤)入り容器>
前記トナー(現像剤)を収容するための現像剤収容容器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、容器本体とキャップとを有するもの、などが挙げられる。
前記容器本体の大きさ、形状、構造、材質、などとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円筒状等であることが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより、内容物である現像剤が排出口側に移行することが可能であり、スパイラル状の凹凸の一部又は全てが蛇腹機能を有することがより好ましい。
前記材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、寸法精度がよいものであることが好ましい。前記寸法精度がよいものとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などの樹脂材料が挙げられる。
前記トナー(現像剤)入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れるため、後述するプロセスカートリッジ、画像形成装置等に着脱可能に取り付け、現像剤の補給に使用することができる。
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、少なくとも、帯電工程と、露光工程と、現像工程と、一次転写工程と、二次転写工程と、定着工程と、クリーニング工程とを含み、さらに、必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
また、本発明の画像形成方法において、プロセスカートリッジ、タンデム方式の画像形成装置、などを用いることが好ましい。
<帯電工程>
前記帯電工程は、静電潜像担持体表面を帯電させる工程である。
前記帯電工程において使用される帯電装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図1に示した接触式のローラ式帯電装置、図2に示した接触式のファーブラシ式帯電装置、接触式の磁気ブラシ式帯電装置、などが挙げられる。
<<ローラ式帯電装置>>
図1は、ローラ式帯電装置500の一例の概略構成を示す図である。
図1において、被帯電体である静電潜像担持体としての感光体505は、矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。感光体505に接触させた帯電部材である帯電ローラ501は、芯金502と、この芯金502の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層503とを基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させるとともに、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、この帯電ローラ501は、感光体505の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ501は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗の導電ゴム層503を被膜して、直径16mmに形成されている。帯電ローラ501の芯金502と、電源504とは、電気的に接続されており、電源504により帯電ローラ501に対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体505の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
<<ファーブラシ式帯電装置>>
前記ファーブラシ式帯電装置を用いる場合、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、及び金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりする。
図2は、ブラシ式帯電装置510の一例の概略構成を示す図である。
図2において、被帯電体としての像担持体としての感光体515は、矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。感光体515に対して、ファーブラシによって構成されるファーブラシローラ511が、ブラシ部513の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
ファーブラシローラ511は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金512に、ブラシ部513としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手方向長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部513のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
ファーブラシローラ511の抵抗値は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印加電圧100Vにおいて1×10Ωである。前記抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムにファーブラシローラをニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。このブラシ式帯電装置510の抵抗値は、被帯電体である感光体515上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために10Ω以上必要であり、感光体515表面に十分に電荷を注入させるために、10Ω以下である必要がある。
前記ブラシの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユニチカ(株)製のREC−B、REC−C、REC−M1、REC−M10、東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル、などが挙げられる。また、前記ブラシは、一本が3デニール〜10デニールで、10フィラメント/束〜100フィラメント/束、80本/mm〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1mm〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラ511は、感光体515の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体面に対して速度差を持って接触する。そして、このブラシローラ511に電源514から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
本実施形態において、該ファーブラシローラ511による感光体515の接触帯電は、直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面はファーブラシローラ511に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
前記帯電部材の形状としては、ファーブラシローラ511の他にも、帯電ローラ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。帯電ローラを用いる場合、芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。
<<磁気ブラシ式帯電装置>>
前記磁気ブラシ式帯電装置において、磁気ブラシは、例えば、Zn−Cuフェライト、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
図2は、磁気ブラシ式帯電装置の例の概略構成を示した図でもある。被帯電体、静電潜像担持体としての感光体515は、矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体515に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラ511が、ブラシ部513の弾性に抗して、所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
前記接触帯電部材としての磁気ブラシとしては、平均粒径25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、質量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした磁性粒子を用いた。前記接触帯電部材は、上述で作製された被覆磁性粒子、及び、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、前記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、前記磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の速さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
<露光工程>
前記露光工程は、前記帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する工程である。
前記露光に用いる露光手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<現像工程>
前記現像工程は、前記静電潜像を本発明のトナーを用いて現像してトナー像を形成する工程である。
前記感光体の潜像を現像するに際しては、交互電界を印加することが好ましい。図3に示した現像器600において、現像時、現像スリーブ601には、電源602により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、前記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部603に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナー605が現像スリーブ601及びキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体604に飛翔し、感光体の潜像に対応して付着する。なお、トナー605は、本発明のトナーである。
前記振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.5kV〜5kVが好ましい。前記ピーク間電圧が、0.5kVよりも小さいと、画像濃度が低くなることがあり、5kVよりも大きいと、字汚れが悪化することがある。
前記振動バイアス電圧の周波数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1kHz〜10kHzが好ましい。
前記振動バイアス電圧の周波数が1kHzよりも小さいと、字汚れが悪化することがあり、10kVよりも大きいと、トナー飛散が悪化することがある。
前記振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波、などが使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。
前記振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが好ましい。ここで、前記デューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。また、トナーと逆極性の電荷を有するキャリアが、感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
<一次転写工程>
前記一次転写工程は、前記トナー像を中間転写体上に転写する工程である。
<二次転写工程>
前記二次転写工程は、前記中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体上に転写する工程である。
前記トナー像の記録媒体への転写の線速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、300mm/sec〜1,000mm/secが好ましい。
前記二次転写工程における、二次転写手段のニップ部での転写時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5msec〜20msecが好ましい。
<定着工程>
前記定着工程は、前記記録媒体上に転写されたトナー像を前記記録媒体上に定着させる工程である。
<<定着装置>>
前記定着工程において用いられる定着装置としては、例えば、図4に示した定着装置700が挙げられる。図4に示す定着装置700は、誘導加熱手段760の電磁誘導により加熱される加熱ローラ710と、加熱ローラ710と平行に配置された定着ローラ720(対向回転体)と、該加熱ローラ710と定着ローラ720とに張り渡され、該加熱ローラ710により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の定着ベルト(耐熱性ベルト、トナー加熱媒体)730と、該定着ベルト730を介して定着ローラ720に圧接されるとともに定着ベルト730に対して順方向に回転する加圧ローラ740(加圧回転体)とから構成されている。
加熱ローラ710は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、又は、これら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなり、外径を、例えば、20mm〜40mmとし、肉厚を、例えば、0.3mm〜1.0mmとして、低熱容量で昇温の早い構成となっている。
定着ローラ720(対向回転体)は、例えば、ステンレススチール等の金属製の芯金721と、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金721を被覆した弾性部材722とからなる。そして、加圧ローラ740からの押圧力でこの加圧ローラ740と定着ローラ720との間に所定幅の接触部を形成するために外形を20mm〜40mm程度として加熱ローラ710より大きくしている。弾性部材722は、その肉厚を4mm〜6mm程度としている。この構成により、加熱ローラ710の熱容量は、定着ローラ720の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ710が急激に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
加熱ローラ710と定着ローラ720とに張り渡された定着ベルト730は、誘導加熱手段760により加熱される加熱ローラ710との接触部位(W1)で加熱される。そして、加熱ローラ710と定着ローラ720の回転によって定着ベルト730の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。図4中、符号742は、弾性部材を示し、符号750は、温度検知部材を示す。
図5に定着ベルト730の層構成を示す。ベルト730の構成は、内層から表層に向かって下記4層であり、以下のようにすることができる。
・基体731:ポリイミド(PI)樹脂などの樹脂層
・発熱層732:Ni、Ag、SUS等の導電材料層
・中間層733:均一定着のための弾性層
・離型層734:離型効果とオイルレス化のための弗素樹脂材料等の樹脂層
離型層734の厚さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μmから300μm程度が好ましく、特に、200μm程度が好ましい。このようにすれば、図4に示すような定着装置700において、記録媒体770上に形成されたトナー像(T)を定着ベルト730の表層部が十分に包み込むため、トナー像(T)を均一に加熱溶融することが可能になる。離型層734の厚さ、即ち、表面離型層は、経時耐磨耗性を確保するためには最低10μmは必要である。また、離型層734の厚さが300μmよりも大きい場合には、定着ベルト730の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに、トナー像定着工程において定着ベルト730の表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、定着ベルト730の離型性が低下してトナー像(T)のトナーが定着ベルト730に付着し、いわゆるホットオフセットが発生する。なお、定着ベルト730の基体として、上記金属からなる発熱層732としてもよいが、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。
加圧ローラ740は、例えば、銅又はアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金741と、この芯金741の表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材742とから構成されている。芯金741には、上記金属以外にSUSを使用してもよい。加圧ローラ740は、定着ベルト730を介して定着ローラ720を押圧して定着ニップ部(N)を形成しているが、本実施形態では、加圧ローラ740の硬度を定着ローラ720に比べて硬くすることによって、加圧ローラ740が定着ローラ720(及び定着ベルト730)へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録媒体770は加圧ローラ740表面の円周形状に沿うため、記録媒体770が定着ベルト730表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ740の外径は、定着ローラ720と同じ20mm〜40mm程度であるが、肉圧は、0.5mm〜2.0mm程度で定着ローラ720より薄く構成されている。
電磁誘導により加熱ローラ710を加熱する誘導加熱手段760は、図4に示すように、磁界発生手段である励磁コイル761と、この励磁コイル761が巻き回されたコイルガイド板762とを有している。コイルガイド板762は、加熱ローラ710の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、励磁コイル761は、長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板762に沿って加熱ローラ710の軸方向に交互に巻き付けたものである。なお、励磁コイル761は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続されている。励磁コイル761の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア763が、励磁コイルコア支持部材764に固定されて励磁コイル761に近接配置されている。
<プロセスカートリッジ>
前記プロセスカートリッジは、静電潜像担持体(電子写真感光体)と、前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を本発明のトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して又は介さずに記録媒体上に転写する転写手段と、前記記録媒体上に転写されたトナー像を熱及び圧力定着部材により前記記録媒体上に定着させる定着手段と、前記転写手段によりトナー像を中間転写体又は記録媒体上に転写した後の静電潜像担持体に付着している転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置における各手段のうち、少なくとも静電潜像担持体及び現像手段を含む上記手段を一体に支持して画像形成装置本体に着脱自在としたものである。そして、前記現像手段は、本発明のトナーを備えている。前記現像手段及び前記帯電手段としては、現像装置及び帯電装置を好適に使用することができる。
前記プロセスカートリッジの一例を図6に示す。図6に示したプロセスカートリッジ800は、感光体801、帯電手段802、現像手段803、クリーニング手段806を備えている。このプロセスカートリッジ800の動作を説明すると、感光体801が所定の周速度で回転駆動される。感光体801は、回転過程において、帯電手段802によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の不図示の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体801の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで、現像手段803によりトナー像化され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体801と不図示の転写手段との間に感光体801の回転と同期されて給送された記録媒体に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた記録材は感光体面から分離されて不図示の像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体801の表面は、クリーニング手段806によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。図中、符号804はトナーを、符号805は現像ローラを、それぞれ示す。
<画像形成装置>
前記画像形成装置は、少なくとも、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、一次転写手段と、二次転写手段と、定着手段と、クリーニング手段とを含み、さらに、必要に応じて適宜選択した、その他の手段を有する。
また、本発明の画像形成方法において用いられるフルカラー画像形成装置としては、例えば、図7及び図8に示したタンデム方式の画像形成装置100が挙げられる。
図7において、画像形成装置100は、電子写真方式によるカラー画像形成を行なうための画像書込部120Bk、120C、120M、120Y、画像形成部130Bk、130C、130M、130Y、給紙部140から主に構成されている。画像信号を元に、画像処理部(図示せず)で画像処理を行ない、画像形成用の黒(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色信号に変換し、画像書込部120Bk、120C、120M、120Yに送信する。画像書込部120Bk、120C、120M、120Yは、例えば、レーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系及びミラー群(いずれも図示せず)からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部130Bk、130C、130M、130Yに各色信号に応じた画像書込を行なう。
画像形成部130Bk、130C、130M、130Yは、黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の各感光体210Bk、210C、210M、210Yを備え、これらの各色用の感光体210Bk、210C、210M、210Yには、通常OPC感光体が用いられる。各感光体210Bk、210C、210M、210Yの周囲には、帯電装置215Bk、215C、215M、215Y、上記画像書込部120Bk、120C、120M、120Yからのレーザ光の露光部、各色用の現像装置200Bk、200C、200M、200Y、1次転写装置230Bk、230C、230M、230Y、クリーニング装置300Bk、300C、300M、300Y、除電装置(図示せず)等が配設されている。なお、現像装置200Bk、200C、200M、200Yには、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。また、中間転写ベルト220が各感光体210Bk、210C、210M、210Yと1次転写装置230Bk、230C、230M、230Yとの間に介在し、この中間転写ベルト220に各感光体から各色のトナー像が順次重ね合わせて転写され、各感光体上のトナー像を担持する。
場合によっては、この中間転写ベルト220の外側で、最終色の1次転写位置通過後で2次転写位置通過前の位置に転写前帯電手段としてのプレ転写チャージャ(不図示)が配設されるのが好ましい。このプレ転写チャージャ(不図示)は、上記1次転写部で感光体210に転写された中間転写ベルト220上のトナー像を記録媒体としての転写紙に転写する前に、トナー像をトナー像と同極性に均一に帯電するものである。
各感光体210Bk、210C、210M、210Yから転写された中間転写ベルト220上のトナー像は、ハーフトーン部及びベタ部を含んでいたりトナーの重ね合せ量が異なる部分を含んでいたりするため、帯電量がばらついている場合がある。また、中間転写ベルト移動方向における1次転写部の隣接下流側の空隙に発生する剥離放電により、1次転写後の中間転写ベルト220上のトナー像内に帯電量のばらつきが発生する場合もある。このような同一トナー像内の帯電量のばらつきは中間転写ベルト220上のトナー像を転写紙に転写する2次転写部における転写余裕度を低下させてしまう。そこで、プレ転写チャージャで転写紙へ転写する前のトナー像をトナー像と同極性に均一に帯電することにより、同一トナー像内の帯電量のばらつきを解消し、2次転写部における転写余裕度を向上させている。図中、符号250Bk、250C、250M、250Yは、各色のトナー移送管を示す。
以上、この画像形成方法によれば、各感光体210Bk、210C、210M、210Yから転写した中間転写ベルト220上のトナー像をプレ転写チャージャ(不図示)で均一に帯電することにより、中間転写ベルト220上のトナー像内に帯電量のばらつきがあっても、2次転写部における転写特性を、中間転写ベルト220上のトナー像の各部に渡ってほぼ一定にすることができる。従って、転写紙へ転写する時の転写余裕度の低下を抑え、トナー像を安定して転写できる。
なお、この画像形成方法において、プレ転写チャージャで帯電される帯電量は、帯電対象物である中間転写ベルト220の移動速度に依存して変化する。例えば、中間転写ベルト220の移動速度が遅ければ、中間転写ベルト220上のトナー像の同一部分がプレ転写チャージャによる帯電領域を通過する時間が長くなるので、帯電量が大きくなる。逆に、中間転写ベルト220の移動速度が速いと、中間転写ベルト220上のトナー像の帯電量が小さくなる。従って、中間転写ベルト220上のトナー像がプレ転写チャージャによる帯電位置を通過している途中に中間転写ベルト220の移動速度が変化するような場合には、その中間転写ベルト220の移動速度に応じて、トナー像に対する帯電量が途中で変化しないようにプレ転写チャージャを制御することが好ましい。
1次転写装置230Bk、230C、230M、230Yの間に導電性ローラ241、242、243が設けられている。そして、転写紙は給紙部140から給紙された後、レジストローラ対160を介して転写ベルト(不図示)に担持され、中間転写ベルト220と転写ベルト(不図示)が接触するところで2次転写ローラ170により中間転写ベルト220上のトナー像が転写紙に転写され、カラー画像形成が行なわれる。
そして、画像形成後の転写紙は2次転写ベルト180で定着装置150に搬送され、画像が定着されてカラー画像が得られる。転写されずに残った中間転写ベルト220上のトナーは、中間転写ベルトクリーニング装置(不図示)によってベルトから除去される。
転写紙への転写前の中間転写ベルト220上のトナー極性は、現像時と同じマイナス極性であるため、2次転写ローラ170にはプラスの転写バイアス電圧が印加され、トナーは転写紙上に転写される。この部分でのニップ圧が転写性に影響し、定着性に大きく影響する。また、転写されずに残った中間転写ベルト220上のトナーは、転写紙と中間転写ベルト220とが離れる瞬間にプラス極性側に放電帯電され、0〜プラス側に帯電される。なお、転写紙のジャム時や非画像域に形成されたトナー像は、2次転写の影響を受けないため、もちろんマイナス極性のままである。
感光体層の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50μm×60μm、光量を0.47Mwとしている。感光体(黒)210Bkの帯電(露光側)電位V0を−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行なわれるものである。感光体(黒)210Bk上に形成されたトナー(黒)の顕像はその後、転写(中間転写ベルト及び転写紙)、定着工程を経て画像として完成される。転写は最初、1次転写装置230Bk、230C、230M、230Yから中間転写ベルト220へ全色転写された後、更に別の2次転写ローラ170へのバイアス印加により転写紙へ転写される。
次に、感光体クリーニング装置について詳細に説明する。図7において、各現像装置200Bk、200C、200M、200Yと各クリーニング装置300Bk、300C、300M、300Yとは、各々トナー移送管250Bk、250C、250M、250Yで接続されている(図7中の破線)。そして、各トナー移送管250Bk、250C、250M、250Yの内部には、スクリュー(図示せず)が入っており、各クリーニング装置300Bk、300C、300M、300Yで回収されたトナーが、各現像装置200Bk、200C、200M、200Yへ移送されるようになっている。
従来の4つの感光体ドラムとベルト搬送との組合せによる直接転写方式では、感光体と転写紙が当接することにより紙粉が付着しトナーを回収すると紙粉が含有しているので、画像形成時にトナー抜け等の画像劣化をきたし使用することができなかった。更に、従来の一つの感光体ドラムと中間転写とを組合せたシステムでは、中間転写体の採用で転写紙転写時の感光体への紙粉付着はなくなったが、感光体への残トナーのリサイクルを行おうした場合、混色したトナーを分離することは実用上不可能である。また、混色トナーを黒トナーとして使用する提案があるが、全色混合しても黒にならず、プリントモードにより色が変化するため1つの感光体の構成ではトナーリサイクルは不可能であった。
これに対して、このフルカラーが造形性装置では、中間転写ベルト220を使用するので紙粉の混入が少なく、かつ、紙転写時の中間転写ベルト220への紙粉の付着も防止される。各感光体210Bk、210C、210M、210Yが独立した色のトナーを使用するので各感光体クリーニング装置300Bk、300C、300M、300Yを接離する必要もなく、確実にトナーのみを回収することができる。
上記中間転写ベルト220上に残ったプラス帯電されたトナーは、マイナス電圧が印加された導電性ファーブラシ262でクリーニングされる。導電性ファーブラシ262への電圧印加方法は、導電性ファーブラシ261と極性が異なるだけで全く同一である。転写されずに残ったトナーも2つの導電性ファーブラシ261、262でほとんどクリーニングされる。ここで、導電性ファーブラシ262でクリーニングされずに残ったトナー、紙粉、タルク等は、導電性ファーブラシ262のマイナス電圧により、マイナス帯電される。次の黒色の1次転写は、プラス電圧による転写であり、マイナス帯電したトナー等は中間転写ベルト220側に引き寄せられるため、感光体(黒)210Bk側への移行は防止できる。
次に、この画像形成装置に使用される中間転写ベルト220について説明する。中間転写ベルトは前述のとおり、単層の樹脂層であることが好ましいが、必要に応じて、弾性層や、表層を保有してもよい。
上記樹脂層を構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記弾性層を構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)、などからなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記表層の材料は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、中間転写ベルト表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、例えば、フッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行なうことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
上記樹脂層や弾性層には、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤は特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
図8は、本発明の画像形成方法において使用される画像形成装置の他の例を示すもので、タンデム型間接転写方式の電子写真式の画像形成装置を備えた複写装置100である。図8中、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体110上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体110には、中央に、無端ベルト状の中間転写体50を設ける。
そして、図8に示すとおり、この例では3つの支持ローラ14、15、16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体50上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。また、3つのなかで第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体50上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム型現像器120を構成する。
このタンデム型現像器120の上には、図8に示すように、さらに露光装置21を設ける。一方、中間転写体50を挟んでタンデム型現像器120と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体50を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体50上の画像をシートに転写する。2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合はこのシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。なお、図示例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム型現像器120と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
さて、タンデム型間接転写方式の電子写真式の画像形成装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台130上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体50を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体10を回転して各感光体10K、10Y、10M、10C上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体50の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体50上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ142の1つを選択回転し、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシートを繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に入れ、搬送ローラ147で搬送して複写装置本体110内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、手差給紙ローラ(不図示)を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ58で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。そして、中間転写体50上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体50と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体50は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体50上に残留する残留トナーを除去し、タンデム型現像器120による再度の画像形成に備える。ここで、レジストローラ49は、一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、実施例に何ら限定されるものではない。前述のように、本発明のトナーの製造方法は、特に限定されないが、実施例においては、水中造粒法の一つである溶解懸濁法を用いて、トナーを製造した結果について述べる。なお、部は、質量部を意味する。
−ポリエステル樹脂Aの合成−
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物65質量部、ビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物86質量部、テレフタル酸274質量部、及びジブチルスズオキシド2質量部を投入し、常圧下、230℃で15時間反応させた。次に、5mmHg〜10mmHgの減圧下、6時間反応させて、ポリエステル樹脂Aを合成した。得られたポリエステル樹脂Aは、数平均分子量(Mn)が2,300、重量平均分子量(Mw)が8,000、ガラス転移温度(Tg)が58℃、酸価が25mgKOH/g、水酸基価が35mgKOH/gであった。
−スチレンアクリル樹脂Aの合成−
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル300質量部、スチレン185質量部、アクリルモノマー115質量部、及びアゾビスイソブチルニトリル5質量部を投入して、窒素雰囲気下、65℃(常圧)で8時間反応させた。次に、メタノール200質量部を加え、1時間攪拌した後、上澄みを除去し、減圧乾燥させて、スチレン−アクリル樹脂Aを合成した。得られたスチレン−アクリル樹脂Aは、Mwが20,000、Tgが58℃であった。
―プレポリマー(活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)の合成―
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10mHg〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステル411質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
−ケチミン(前記活性水素基含有化合物)の合成−
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30質量部及びメチルエチルケトン70質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(前記活性水素基含有化合物)を合成した。得られたケチミン化合物(前記活性水素機含有化合物)のアミン価は423であった。
−マスターバッチの作製−
水1,000質量部、DBP吸油量が42mL/100g、pHが9.5のカーボンブラックPrintex35(デグサ社製)540質量部、及び1,200質量部のポリエステル樹脂Aを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。次に、二本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを作製した。
(実施例1)
実施例1では以下に示す重合法によりトナーの作製を行なった。
−水系媒体の調製−
イオン交換水306質量部、リン酸三カルシウムの10質量%懸濁液265質量部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0質量部を混合攪拌し、均一に溶解させて、水系媒体を調製した。
−臨界ミセル濃度の測定−
界面活性剤の臨界ミセル濃度は以下の方法で測定した。表面張力計Sigma(KSV
Instruments社製)を用いて、Sigmaシステム中の解析プログラムを用いて解析を行なった。界面活性剤を水系媒体に対して0.01質量%ずつ滴下し、攪拌、静置後の界面張力を測定した。得られた表面張力カーブから、界面活性剤の滴下によっても界面張力が低下しなくなる界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度として算出した。実施例1の水系媒体に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの臨界ミセル濃度を表面張力計Sigmaで測定を行ったところ、水系媒体の質量に対して0.05質量%であった。
―トナー材料液の調製―
ビーカー内に、ポリエステル樹脂Aを70質量部、プレポリマーを10質量部及び酢酸エチル100質量部を入れ、攪拌して溶解させた。離型剤としてパラフィンワックス5質量部(日本精鑞社製 HNP−9 融点75℃)、MEK−ST(日産化学工業社製)2質量部、及びマスターバッチ10質量部を加えて、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスクの周速度6m/秒で、粒径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした後、前記ケチミン2.7質量部を加えて溶解させ、トナー材料液を調製した。
―乳化乃至分散液の調製―
前記水系媒体相150質量部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料の溶解乃至分散液100質量部を添加し、10分間混合して乳化乃至分散液(乳化スラリー)を調製した。
―有機溶剤の除去―
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリー100質量部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤し、分散スラリーを作製した。
―洗浄―
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
−トナー母体粒子のガラス転移温度(Tg)の測定−
ここで、本発明におけるガラス転移点(Tg)とは、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製TA−60WS及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
測定条件
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
測定した結果は前記島津製作所製データ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。解析方法は2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線のもっとも低温側に最大ピークを示す点を中心として±5℃の範囲を指定し、解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求める。次にDSC曲線で前記ピーク温度+5℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能をもちいてDSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がショルダーに想到し、トナーのTgに相当する。
トナー母体粒子のガラス転移温度(Tg)が55℃であった。
―表面処理工程―
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、70℃のイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで回転数8,000rpmで23,880(1/sec)の剪断力を5分間付与した。トナー母体粒子分散液の温度が55℃(加熱温度T1)となるまで加熱し、55℃になった時点で冷却を行った。冷却後トナー母体粒子分散液の電気伝導度の測定を行った。事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー母体粒子分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が0.05質量%であった。次に濾過を行なった。
―乾燥―
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、実施例1の表面処理したトナー母体粒子を得た。
―外添処理―
さらに、表面処理したトナー母体粒子を100質量部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ0.6質量部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0質量部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を0.8質量部とをヘンシェルミキサーにて混合し、実施例1のトナーを得た。
(実施例2)
実施例1において、表面処理工程で用いたイオン交換水の温度を70℃から85℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のトナーを作製した。
(実施例3)
実施例1において、表面処理工程における加熱到達温度T1=55℃まで加熱した直後に冷却する代わりに、加熱到達温度T1=55℃まで加熱した後60分間保持した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のトナーを作製した。
(実施例4)
実施例1において、表面処理工程における加熱到達温度T1を、55℃から65℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4のトナーを作製した。
(実施例5)
実施例5のトナーは以下のようにして、粉砕法によりトナーを製造した。
―トナー母体粒子の作製―
ポリエステル樹脂A80質量部、パラフィンワックス5部(日本精鑞社製 HNP−9 融点75℃)、及びマスターバッチ10部を加えて、ヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルを用い、130℃で30分間加熱溶融させ、更に室温まで冷却し、得られた混練物をハンマーミルにて200μm〜400μmに粗粉砕した。次いで、ジェット気流を用いて衝突板に粗粉砕物を直接衝突させて微粉砕する微粉砕装置と、該微粉砕装置で得られた微粉砕粉を分級室内に旋回流を形成させ、粉砕物を遠心分離して分級する風力分級装置と、を一体に有するIDS−2型粉砕分級装置(日本ニューマチック工業製)を用い、粉砕分級を行い、分級上がりトナー母体粒子を得た。
なお、所望の粒度分布は、コールターカウンターで測定し、被粉砕物の供給量、粉砕用高圧空気の圧力及び流量、粉砕用衝突部材の毛上、分級装置内におけるエアーが吸引される際のエアー流入位置や流入方向、排気ブロワー圧、等を変更することにより調整することができる。
―トナー母体粒子分散液の調製及び洗浄―
得られたトナー母体粒子100質量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5質量部と、イオン交換水895質量部とを加え、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)し、濾過を行った。更に、得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
―表面処理工程―
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、70℃のイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで回転数8,000rpmで23,880(1/sec)の剪断力を5分間付与した。トナー母体粒子分散液の温度が加熱到達温度T1=55℃になった時点で冷却を行った。冷却後、トナー母体粒子分散液の電気伝導度の測定を行った。事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー母体粒子分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が0.06質量%であった。次に濾過を行なった。
―乾燥―
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、実施例5の表面処理したトナー母体粒子を得た。
―外添処理―
さらに、表面処理したトナー母体粒子を100質量部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ0.6質量部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0質量部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を0.8質量部とをヘンシェルミキサーにて混合し、実施例5のトナーを得た。
(比較例1)
実施例1において、表面処理工程(加熱及び剪断付与)を実施せず、洗浄後、乾燥してトナーを得た以外は同様にして、比較例1のトナーを得た。
(比較例2)
実施例1において、加熱中乃至加熱後に剪断力を付与しない表面処理工程を下記の通り実施した以外は、同様にして、比較例2のトナーを得た。
―表面処理工程―
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、イオン交換水300質量部を添加し、パドル撹拌翼で撹拌を行った。トナー母体粒子分散液容器をウォーターバスで加熱し、トナー母体粒子分散液の温度が加熱到達温度T1=55℃になった時点から65分間保持してその後冷却を行った。冷却後、トナー母体粒子分散液の電気伝導度の測定を行った。事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー母体粒子分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が0.05質量%であった。次に濾過を行なった。
(比較例3)
実施例1において、表面処理工程における加熱到達温度T1を66℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例3のトナーを作製した。
(比較例4)
実施例1において、表面処理工程で用いた70℃のイオン交換水の量を、300質量部を150質量部に変更したこと以外は、同様にして、比較例4のトナーを作製した。
上記のようにして得られた実施例1〜5と、比較例1〜4のトナーの製造条件の一覧を表1に、得られたトナーの各種物性値を表2に示す。
<キャリアの作製>
トルエン100部に、シリコーン樹脂オルガノストレートシリコーン100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部、及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒径50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
<現像剤の作製>
ボールミルを用いて、トナー5部とキャリア95部を混合し、現像剤を作製した。
<評価方法及び評価結果>
得られた現像剤を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表3に示す。
−トナーの評価−
−−転写効率(%)−−
富士ゼロックス社製のDocuColor 8000 Digital Pressを改造して、線速及び転写時間を調整可能にチューニングした評価機を用い、各現像剤について、A4サイズ、トナー付着量0.6mg/cmのベタパターンをテスト画像として出力するランニング試験を行った。テスト画像10万枚、100万枚出力後、一次転写における転写効率を下記式(3)により、二次転写における転写効率を下記式(4)により、それぞれ求めた。なお、評価基準は下記のとおりである。
評価基準は、
◎・・・90%以上
○・・・85%以上90%未満
△・・・80%以上85%未満
×・・・80%未満
とした。
−−転写ムラ−−
タンデム型カラー電子写真装置imagio Neo 450(リコー社製)を用いて、黒ベタ画像を形成し、得られた画像の転写ムラの有無を目視観察し、転写ムラを評価した。なお、転写ムラがなく、非常に良好なレベルであるものを(◎)、転写ムラがなく、実使用上、問題が無いレベルであるものを(○)、転写ムラが少しあるが、実使用可能なレベルであるものを(△)、転写ムラがあり、実用上、問題があるレベルであるものを(×)として、判定した。
−−かぶり−−
感光体に当接するクリーニングブレード及び帯電ローラーを有するタンデム型カラー電子写真装置imagio Neo 450(リコー社製)を用いて、現像スリーブの回転方向に対して垂直な方向に1cm間隔で黒ベタと白ベタを繰り返したA4横チャート(画像パターンA)を10万枚出力した後、白紙画像を出力し、かぶりの有無を目視評価した。なお、かぶりが無く非常に良好なレベルであるものを(◎)、かぶりが殆ど無く実使用上問題が無いレベルであるものを(○)、かぶりが少しあるが、実使用可能なレベルであるものを(△)、かぶりがあり、実用上、問題があるレベルであるものを(×)として判定した。
−−クリーニング性−−
クリーニング性は、以下のようにして評価した。初期並びに1,000枚及び10万枚印刷した後に、クリーニング工程を通過した感光体上の残存するトナーを、スコッチテープ(住友スリーエム社製)を用いて白紙に移し、マクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.005未満のものを良好(◎)、0.005以上0.015未満のものを(○)、0.015以上0.025未満のものを(△)、0.025を越えるものを不良(×)として判定した。
表3から判るように、実施例1〜5は、一次転写効率、二次転写効率、転写ムラ、かぶり、クリーニング性のいずれも良好であるが、比較例1〜4全ての評価で満足できるものはなかった。
本発明のトナーによれば、低温定着性及び耐オフセット性に優れ、長期に亘り、高品位な画像を形成することができる。したがって、本発明のトナーは、各種分野で使用することができ、特に、電子写真法による画像形成に好適に使用することができる。
10 感光体
10Y、10C、10M、10K 各感光体
14 第1の支持ローラ
15 第2の支持ローラ
16 第3の支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
21 露光装置
22 2次転写手段
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 手差しトレイ
53 給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
58 分離ローラ
62 1次転写装置(転写帯電器)
100 画像形成装置(複写装置)
120Bk 画像書込部(黒)
120C 画像書込部(シアン)
120M 画像書込部(マゼンダ)
120Y 画像書込部(イエロー)
130 原稿台
130Bk 画像形成部(黒)
130C 画像形成部(シアン)
130M 画像形成部(マゼンダ)
130Y 画像形成部(イエロー)
140 給紙部
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 定着装置
160 レジストローラ対
170 2次転写ローラ
180 転写ベルト
200 給紙テーブル
200Bk 現像装置(黒)
200C 現像装置(シアン)
200M 現像装置(マゼンダ)
200Y 現像装置(イエロー)
210Bk 感光体(黒)
210C 感光体(シアン)
210M 感光体(マゼンダ)
210Y 感光体(イエロー)
215Bk 帯電装置(黒)
215C 帯電装置(シアン)
215M 帯電装置(マゼンダ)
215Y 帯電装置(イエロー)
220 中間転写ベルト
230Bk 1次転写装置(黒)
230C 1次転写装置(シアン)
230M 1次転写装置(マゼンダ)
230Y 1次転写装置(イエロー)
241 導電性ローラ
242 導電性ローラ
243 導電性ローラ
250Bk トナー移送管(黒)
250C トナー移送管(シアン)
250M トナー移送管(マゼンダ)
250Y トナー移送管(イエロー)
260 中間転写ベルトクリーニング装置
261 導電性ファーブラシ
262 導電性ファーブラシ
300 スキャナ
300Bk クリーニング装置(黒)
300C クリーニング装置(シアン)
300M クリーニング装置(マゼンダ)
300Y クリーニング装置(イエロー)
400 原稿自動搬送装置(ADF)
500 ローラ式帯電装置
501 帯電ローラ
502 芯金
503 導電ゴム層
504 電源
505 感光体
510 ブラシ式帯電装置
511 ブラシローラ(ファーブラシローラ又は磁気ブラシローラ)
512 芯金
513 ブラシ部
514 電源
515 感光体
600 現像装置(現像器)
601 現像スリーブ
602 電源
603 現像部
604 感光体
605 トナー
700 定着装置
710 加熱ローラ
720 定着ローラ(対向回転体)
721 芯金
722 弾性部材
730 定着ベルト(耐熱性ベルト、トナー加熱媒体)
731 基体
732 発熱層
733 中間層
734 離型層
740 加圧ローラ(加圧回転体)
741 芯金
742 弾性部材
750 温度検知部材
760 誘導加熱手段
761 励磁コイル
762 コイルガイド板
763 励磁コイルコア
764 励磁コイルコア支持部材
770 記録媒体(記録材)
800 プロセスカートリッジ
801 感光体
802 帯電手段
803 現像手段
804 トナー
805 現像ローラ
806 クリーニング手段
A ベルトの回転方向
N 定着ニップ部
W1 接触部位
T トナー像
特開平07−209952号公報 特開2000−075551号公報 特許第3640918号公報 特開平06−250439号公報 特開2001−066820号公報 特許第3692829号公報

Claims (4)

  1. 界面活性剤を含む媒体中にトナー母体粒子を分散した後、前記トナー母体粒子の表面を処理する表面処理工程を少なくとも含むトナーの製造方法であって、
    前記表面処理工程において、前記トナー母体粒子のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、前記トナー母体粒子に(Tg−10)〜(Tg+30)の温度(℃)の水系媒体を混合して、その混合液の温度が(Tg−10)〜(Tg+10)の温度(℃)となるように加熱し、その加熱中乃至加熱後に、前記混合液に剪断力を付与することを含み、
    前記混合液中の界面活性剤量が、前記界面活性剤の臨界ミセル濃度の0.1倍以上2.0倍以下であることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 加熱を60分間以内行った後、混合液の温度が(Tg−10)の温度(℃)となるように冷却することを含む請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 樹脂、着色剤、及び離型剤を含むトナー材料を有機溶媒中へ溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を、界面活性剤を含む水系媒体中へ分散させることにより、トナー母体粒子分散液を調製する請求項1から2のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  4. 変性されていないポリエステル樹脂、ウレア乃至ウレタン結合し得る変性されたポリエステル樹脂、アミン、着色剤、及び離型剤を含むトナー材料を有機溶媒中へ溶解乃至分散させ、該溶解乃至分散物を、界面活性剤を含む水系媒体中へ分散させることにより、前記変性されたポリエステル樹脂と前記アミンとを反応させることで得られるウレア乃至ウレタン結合を有するポリエステル樹脂を含むトナー母体粒子分散液を調製する請求項1から3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
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