JP5982838B2 - 電子写真用トナー、該トナーを用いた現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するためのトナー、該トナーを用いた現像剤、及び画像形成方法に関する。
近年、電子写真の分野では、高画質化が様々な角度から検討されている。例えば、クリーニングブレードと感光体表面とのニップ部において、クリーニングブレードの隙間からの残留トナーのすり抜けが多くなり、クリーニング不良が発生するという問題がある。
この問題を解決するために、例えば、特許文献1の特開2000−89502号公報には、平均粒径が5〜20μmの粉砕トナー粒子表面に、体積平均粒径が3〜15μmの脂肪酸金属塩を添加することが開示されている。
しかしながら、脂肪酸金属塩は、トナー粒子から遊離して帯電付与部材に付着し、帯電性能に悪影響を及ぼすことがあり、特許文献1の方法では不十分である。
特許文献2の特開2004−163807号公報には、脂肪酸金属塩の添加量を0.001〜0.1重量%にすることで、脂肪酸金属塩化合物の遊離を抑え帯電性を向上させることが開示されている。
しかし、画像の高精細化高画質化のため、トナーの小粒径化や球形化を図ると、残留トナーのすり抜けが厳しくなり、残留トナーのすり抜け防止と、帯電性とを両立させることは困難である。
特許文献3の特開2007−108662号公報には、脂肪酸金属塩をトナー母体粒子表面に膜状に付着・被覆させることで、脂肪酸金属塩の遊離を防止し、脂肪酸金属塩の添加量を増加させることが開示されている。
しかし、省エネルギー化のために低温定着性を向上させたトナーは、軟化点の低い結着樹脂が使用されるため、脂肪酸金属塩を付着させるための機械的ストレスをトナーに与えることは困難である。
特許文献4の特開2010−79242号公報、特許文献5の特開2011−47989号公報には、脂肪酸金属塩の粒径を0.15〜0.65μmにすることで、トナーからの遊離を抑えクリーニング不良を生じさせず、カブリが少ない耐久安定性を有するとされるトナーが開示されている。
しかし、これらのトナーは、経時により帯電安定性が低下し、異常画像が発生することがある。
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、長期に亘り、良好なクリーニング性と帯電性とを両立させた電子写真用トナーを提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、トナー粒子表面に存在する脂肪酸金属塩粒子数が多い場合、現像工程等でのストレスにより、トナー粒子表面の脂肪酸金属塩粒子と他のトナー粒子或いはキャリア粒子等との衝突回数が多くなり、脂肪酸金属塩が起因となる凝集が生じ、経時での帯電性が低下し、トナー飛散やトナー落ちが発生することを見出し、これを避けるため、トナー粒子表面の脂肪酸金属塩粒子数を減らし、該脂肪酸金属塩の粒子径を特定範囲内で大きくし、充分量の脂肪酸金属塩を含有させることで、長期に亘り、クリーニング性と帯電性とを両立できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題は、本発明の、下記(1)〜(10)によって解決される。
(1)「少なくとも結着樹脂を含むトナー母体粒子に、脂肪酸金属塩を外添してなる電子写真用トナーであって、走査型電子顕微鏡を用いて15kV、1000倍で撮影し、80μm×110μmの範囲をEDS元素マッピングで抽出し、長径0.2μm以上のドメインについて検出したときの全検出個数が1個以上40個以下であり、長径が7μm以上のドメインが存在せずかつ長径が2μm以下のドメインが80個数%以下であることを特徴とする電子写真用トナー」、
(2)「前記脂肪酸金属塩の含有量がトナー母体粒子100重量部に対して0.10重量部以上0.50重量部以下であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真用トナー」、
(3)「前記脂肪酸金属塩はステアリン酸亜鉛であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の電子写真用トナー」、
(4)「無機微粒子をさらに外添してなり、該無機微粒子のトナー粒子への被覆率が50%以上85%以下であり、該無機微粒子のトナー粒子からの遊離率が15%以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、
(5)「前記結着樹脂が結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、
(6)「前記トナー母体粒子は、トナー材料を含む油相の水系媒体分散液または乳化液から造粒してなるものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、
(7)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法であって、トナー母体粒子と無機微粒子とを混合し、トナー母体粒子表面を無機微粒子で被覆する無機微粒子添加工程と、該無機微粒子添加後のトナー粒子と脂肪酸金属塩とを混合し、脂肪酸金属塩を外添する脂肪酸金属塩添加工程を含むことを特徴とする電子写真用トナーの製造方法」、
(8)「前記脂肪酸金属塩添加工程における混合速度が45m/s以下である前記第(7)項に記載のトナーの製造方法」、
(9)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真用トナーを含むことを特徴とする現像剤」、
(10)「静電潜像像担持体の表面を帯電させる帯電工程と、前記像担持体の表面を露光することによって前記像担持体上に潜像する露光工程と、トナー収納容器に収納されたトナーを所定部へ移送する移送工程と、前記潜像を前記トナーで現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体の中間転写体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と、前記記録媒体乃至前記中間転写体に転写し切れなかった前記記録媒体上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程を少なくとも含む画像形成方法であって、前記トナーが、前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真用トナーであることを特徴とする画像形成方法」。
以下の詳細かつ具体的な説明から理解されるように、本発明によれば、従来における諸問題を解決することができ、長期に亘り、良好なクリーニング性と帯電性とを両立させた電子写真用トナーが提供される。
さらに、低温定着性と保存安定性に優れた電子写真用トナーが提供される。
また、前記トナーを用いた現像剤、及び画像形成方法が提供される。
接触式のローラ式帯電装置の一例の概略構成図である。 接触式のブラシ式帯電装置の一例の概略構成図である。 磁気ブラシ式帯電装置の一例の概略構成図である。 現像器の一例の概略構成図である。 定着装置の一例の概略構成図である。 定着ベルトの層構成を示す図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例の概略構成図である。 画像形成装置の一例の概略構成図である。 画像形成装置の他の例の概略構成図である。
本発明のトナーについて詳細に説明する。
本発明のトナーは、トナー粒子表面に脂肪酸金属塩を均一に付着させた、従来のトナーとは異なり、トナー粒子表面の脂肪酸金属塩粒子数を減らし局在化させたものである。
すなわち、少なくとも結着樹脂を含むトナー母体粒子に、脂肪酸金属塩を外添してなる電子写真用トナーであって、走査型電子顕微鏡を用いて15kV、1000倍で撮影し、80μm×110μmの範囲をEDS元素マッピングで抽出し、長径0.2μm以上のドメインについて検出したときの全検出個数が1個以上40個以下であり、長径が7μm以上のドメインが存在せずかつ長径が2μm以下のドメインが80個数%以下である。
長径0.2μm以上のドメインについて検出したときの全検出個数が、1個未満の場合、潤滑剤としての効果が十分発現されず、フィルミング抑制の効果が得られない。また、全検出個数が40個よりも多いと、現像剤中での経時ストレスに対して、他のトナー粒子或いはキャリアとの衝突頻度が高く、脂肪酸金属塩が起因となる凝集が発生しやすくなる。また、長径が7μmを超えるドメインが存在しないものであり、6μmを超えるドメインが存在しないことがより好ましい。長径が7μmを超えるドメインが存在すると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなる。
前記長径が2μm以下のドメインは、トナー母体粒子に脂肪酸金属塩を外添する混合工程で破断され、小粒径化した脂肪酸金属塩のドメインである。
長径が2μm以下のドメインは、80個数%以下であり、60個数%以下であることが好ましい。
80個数%よりも多いと、経時での現像剤中での攪拌により、トナー粒子表面の脂肪酸金属塩粒子と、他のトナー粒子やキャリア粒子等との、衝突頻度が高くなり、衝突に伴い、脂肪酸金属塩が、トナー粒子間のバインダーとなって、凝集物の生成が促され、帯電安定性の低下、トナー飛散、トナー落ちが発生する。
<脂肪酸金属塩>
本発明に用いられる脂肪酸金属塩粒子の脂肪酸としては、酪酸、吉草酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びモンタン酸等の一価の飽和脂肪酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等の多価の飽和脂肪酸、クロトン酸及びオレイン酸等の一価の不飽和脂肪酸、並びにマレイン酸及びシトラコン酸等の多価の不飽和脂肪酸を挙げることができ、本発明には8〜35個の炭素元素を有する飽和または不飽和の脂肪酸の金属塩が好ましく使用できる。
また、金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、銅、ルビニウム、銀、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケルの塩及びその混合物を含むがこれらには制限されない。
上記した中でも、脂肪酸としてはステアリン酸がより望ましく、金属としては亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムの中から選ばれるものがより望ましい。
その中でも、特にステアリン酸亜鉛を用いるのが最適である。ステアリン酸亜鉛は、より効果的に像担持体との摩擦低減を図れると共に、少量でも感光体表面に一様な潤滑剤の被膜形成が可能である。
本発明に用いる脂肪酸金属塩の粒子径は、長径が2μm以上7μm以下であることか好ましく、2μm以上6μm以下であることがより好ましい。2μm未満では、添加量が少なくなり潤滑剤としての効果が十分発現されず、フィルミング抑制の効果が得られないことがある。また、7μmを超えるとトナー粒子から脱離し易くなり感光体に供給され難くなる。
また、脂肪酸金属塩は、市販されているものを分級等により、予め、長径が2μm未満のものや、7μmを越えるものを除去して用いてもよい。
本発明のトナーに用いる脂肪酸金属塩の含有量は、トナー母体粒子100重量部に対し0.10重量部以上0.50重量部以下が好ましく、0.15重量部以上0.45重量部以下がより好ましい。
0.10重量部未満であると、感光体へと供給される量が十分ではなく、満足なフィルミング抑制効果が得られない。0.50重量部を越えると、他のトナー粒子及びキャリアとの接触頻度が高くなり、経時でのトナーへの汚染によるトナー凝集が促進される。
<無機微粒子>
本発明のトナーは、前記脂肪酸金属塩に加えて、無機微粒子を外添することができる。
トナー母体粒子と脂肪酸金属塩との間に無機微粒子が存在し、脂肪酸金属塩がトナー母体粒子に直接付着していないことが好ましい。トナー母体粒子と脂肪酸金属塩との間に無機微粒子が存在することにより、トナーの帯電安定性を低下させることなく、クリーニング性を向上できる。
前記、無機微粒子は、流動性向上剤で表面処理されたものであると疎水性が向上し、高湿度下においても流動性や帯電性の低下を抑制することができ、好ましく使用できる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。
流動性向上剤で表面処理された疎水性シリカ、疎水性酸化チタンであること好ましい。
これらは、単独でも2種以上併用してもよい。
前記流動性向上剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が挙げられる。
無機微粒子によるトナーの被覆率は、50%以上95%以下であることが好ましく、70%以上85%以下であることがさらに好ましい。被覆率が50%未満では、本発明のトナー粒子は、前記脂肪酸金属塩が局在化しているため、トナー母体粒子が露出する面積が大きくなり、トナー固着を引き起こすことがある。一方被覆率95%を超えると無機微粒子がトナーのほぼ表面を覆うため、感光体の磨耗やキズが発生し易くなり、また、低温定着性が阻害されることがある。
前記無機微粒子は、一次粒径が5nm以上2μm以下であることが好ましく、5nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。
また、被覆率が50%以上85%以下であることが好ましく、トナー中の無機微粒子の含有量は、0.01重量%以上5.0重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以上2.0重量%以下であることがさらに好ましい。
また、前記無機微粒子のトナー粒子からの遊離率は15%以下であることが好ましい。
本発明では、経時での脂肪酸金属塩のトナー汚染による帯電低下を抑制するため、脂肪酸金属塩を添加する工程では、脂肪酸金属塩粒子を混合・攪拌により分断させずに、かつトナー粒子表面付近の存在させることが重要である。
脂肪酸金属塩粒子のトナー母体粒子への添加は、混合速度が5m/s以上55m/s以下であることが望ましく、20〜30m/sがさらに望ましい。
混合速度が5m/s未満であると、脂肪酸金属塩がトナー粒子から脱離し易くなり、混合速度が55m/s以上であると、混合ストレスにより、脂肪酸金属塩が分断し小粒径化し、トナー粒子全体に付着し易くなり、経時での帯電安定性が悪化する。
また、混合時間は処理量によるが、1〜3分間程度であることが好ましい。
上記脂肪酸金属塩に加えて、無機微粒子等の他の外添剤を添加する場合は、トナー母体粒子と、前記脂肪酸金属塩以外の外添剤とを、混合してトナー母体粒子表面に外添した後、該外添剤が添加されたトナー母体粒子と前記脂肪酸金属塩とを、混合して脂肪酸金属塩を外添することが好ましい。
他の外添剤よりも先に脂肪酸金属塩を混合すると、他の外添剤混合工程においても、脂肪酸金属塩が混合ストレスを受け、脂肪酸金属塩が小粒径化しトナー母体粒子への付着が加速され、経時での帯電性が悪化する。
トナー母体粒子への無機微粒子及び脂肪酸金属塩粒子の添加の方法は、高速流動式混合機等を用いて外添することができる。
次に、トナー母体粒子について説明する。
トナー母体粒子は、結着樹脂を少なくとも含み、必要に応じて、着色剤、ワックス等の離型剤、その他後述する副成分を含むことができる。
<結着樹脂>
前記結着樹脂は、トナー用として用いられている従来公知のものを使用できるが、良好な低温定着性が得られることから、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、低温定着性向上のために軟化点を低くしても、他の樹脂に比べ耐衝撃性に優れ、トナーの耐ストレス性を向上させることができ、かつ、分子構造中に親水基を有し、比較的極性が高いため、水系媒体との親和性に優れ、よりトナー粒子表面の平滑化を達成しやすい。
<ポリエステル樹脂>
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、ポリエステル樹脂の分子量、構成モノマーなどが、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ポリエステル樹脂は、多価アルコールと多価カルボン酸を脱水縮合することにより得られる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルを付加することにより得られる2価のアルコール等が挙げられる。
なお、ポリエステル樹脂を架橋させるためには、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等の3価以上のアルコールを併用することが好ましい。
前記多価カルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のべンゼンジカルボン酸類又はその無水物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類又はその無水物、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等の不飽和二塩基酸無水物、トリメット酸、ピロメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラキス(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、これらの無水物、部分低級アルキルエステル等が挙げられる。
また、前記ポリエステル樹脂は、トナーの定着性、耐オフセット性の観点から、THFに可溶な成分の分子量分布において、分子量が3,000〜50,000の領域に少なくとも1つのピークを有することが好ましく、分子量5,000〜20,000の領域に少なくとも1つのピークを有することが更に好ましい。更に、ポリエステル樹脂のTHFに可溶な成分は、分子量が100,000以下である成分の含有量が60〜100質量%であることが好ましい。ここで、ポリエステル樹脂の分子量分布は、例えば、THFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、トナーの保存性の観点から、45〜80℃が好ましく、50〜75℃がより好ましい。前記Tgが50〜70℃であると、トナーの高温保存時における安定性に優れ、トナーの低温定着性に優れる。
また、前記結着樹脂は、ポリエステル樹脂以外の樹脂を含有してもよい。前記ポリエステル樹脂以外の樹脂としては、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等の単独重合体又は共重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。前記ポリエステル樹脂以外の樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<結晶性ポリエステル樹脂>
本発明のトナーは、非結晶性のポリエステル樹脂に加えて、結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。
トナー粒子中の結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性をもつがゆえに定着開始温度付近において、急激な粘度低下を示す熱溶融特性を示す。したがって、溶融開始温度での急激な粘度低下により良好な低温定着性が得られる。
結晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分としては、炭素数2〜12の飽和脂肪族ジオール化合物、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、−8オクタンジオール、1,10―デカンジオール、1,12ドデカンジオールおよびこれらの誘導体であることが好ましく、
結晶性ポリエステル樹脂の酸成分としては、二重結合(C=C結合)を有する炭素数2〜12のジカルボン酸、もしくは、炭素数2〜12の飽和ジカルボン酸、特にフマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1、−8オクタン二酸、1,10―デカン二酸、1,12ドデカン二酸およびこれらの誘導体であることが好ましい。
中でも、吸熱ピーク温度と吸熱ショルダー温度の差をより小さくする点で、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、−8オクタンジオール、1,10―デカンジオール、1,12ドデカンジオールのいずれか一種類のアルコール成分と、フマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1、−8オクタン二酸、1,10―デカン二酸、1,12―ドデカン二酸のいずれか一種類のジカルボン酸成分のみで構成されることが好ましい。
また、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点を制御する方法として、ポリエステル合成時にアルコール成分にグリセリン等の3価以上の多価アルコールや、酸成分に無水トリメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を追加して縮重合を行った非線状ポリエステルなどを設計、使用するなどの方法が挙げられる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液や固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができるが、簡便には赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm-1もしくは990±10cm-1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有するものを例としてあげることができる。
結晶性ポリエステル樹脂は、分子量分布がシャープで低分子量であるものが低温定着性に優れるが、あまり分子量が低い成分が多いと耐熱保存性が悪化する。
結晶性ポリエステル樹脂の分子量分布は、o−ジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布で、横軸をlog(M)、縦軸を重量%で表した分子量分布図のピーク位置が3.5〜4.0の範囲にあり、ピークの半値幅が1.5以下であり、重量平均分子量(Mw)で3000〜30000、数平均分子量(Mn)で1000〜10000、Mw/Mnが1〜10であることが好ましい。
更には、重量平均分子量(Mw)で5000〜15000、数平均分子量(Mn)で2000〜10000、Mw/Mnが1〜5であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の酸価は、紙と樹脂との親和性の観点から、目的とする低温定着性を達成するためにはその酸価が5mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上であることが好ましく、一方、ホットオフセット性を向上させるには45mgKOH/g以下のものであることが好ましい。更に、結晶性高分子の水酸基価については、所定の低温定着性を達成し、かつ良好な帯電特性を達成するためには0〜50mgKOH/g、より好ましくは5〜50mgKOH/gのものが好ましい。
また結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、フルカラートナーにおいて3〜25wt%であることが好ましく、5〜15wt%でることが更に好ましい。5wt%以下となると低温定着性を発現しにくくなり、25wt%以上になると保存性の維持が難しくなる。
<離型剤>
本発明の離型材としては、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ロウ類及びワックス類としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。また、これら天然ワックスのほか、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレン等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド系化合物;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、などを用いてもよい
離型材これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記離型剤の中でも、本発明の離型剤としては、パラフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭化水素系ワックスが好ましい。前記炭化水素系ワックスは、本発明の定着補助成分との相溶性が低いため、互いの機能を損なうことなく独立して作用することができるため、十分な低温定着性を得ることができる。
<着色剤>
着色剤としては、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリビニルトルエン等が挙げられる。スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
マスターバッチは、高せん断力をかけて、樹脂と着色剤を混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。フラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶媒と共に混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水及び有機溶媒を除去する方法である。混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
トナー材料中の着色剤の含有量は、1〜15重量%であることが好ましく、3〜10重量%がさらに好ましい。この含有量が、1重量%未満であると、トナーの着色力が低下することがあり、15重量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
本発明のトナーは、帯電制御剤、磁性材料等をさらに含有することができる。
<帯電制御剤>
帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
帯電制御剤としては、市販品を用いてもよく、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩基等の官能基を有する高分子系の化合物等が挙げられる。
トナー組成物中の帯電制御剤の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、0.1〜10重量%であることが好ましく、0.2〜5重量%がさらに好ましい。この含有量が、0.1重量%未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10重量%を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラーとの静電的吸引力が増大し、トナーの流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
<磁性材料>
磁性材料としては、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト等が挙げられる。なお、磁性材料は、トナーの色調の点から、白色のものが好ましい。本発明のトナーは、低温定着性及び耐オフセット性に優れ、長期に亘り、高品位な画像を形成することができる。したがって、本発明のトナーは、各種分野で使用することができ、特に、電子写真法による画像形成に使用することが好ましい。
<トナー母体粒子の製造方法>
トナー母体粒子の製造方法としては、トナー材料を含む油相の水系媒体分散液または乳化液から造粒することができ、例えば、少なくとも、活性水素基を有する化合物、該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、及び、結着樹脂を有機溶媒中に溶解又は分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋反応又は伸長反応させ、溶媒を除去し、界面活性剤等を洗浄して得られる。
前記活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体としては、ウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂を用いることができ、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させた、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーなどが挙げられる。
そして、このポリエステルプレポリマーとアミン類等の活性水素基含有化合物との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られる変性ポリエステル樹脂は、低温定着性を維持しながらホットオフセット性を向上させることができる。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)としては、例えば脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、1個以上が好ましく、平均1.5〜3個がより好ましく、平均1.8〜2.5個が更に好ましい。
前記ポリエステルプレポリマーと反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。前記2価アミン化合物(B1)としては、例えば芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)などが挙げられる。前記3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。前記アミノアルコール(B3)としては、例えばエタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えばアミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。前記アミノ酸(B5)としては、例えばアミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が特に好ましい。
前記アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が更に好ましい。
<水系媒体>
前記水系媒体としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などを用いることができるが、これらの中でも、水が特に好ましい。水と混和可能な溶剤としては、水と混和可能であれば特に制限はなく、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、などを用いることができる。アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。また、低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記のような重合法によるトナーの製造方法によれば、小粒径かつ球形状トナーを環境負荷少なく、低コストで作製することができる。
本発明のトナーは、体積平均粒径が2〜6μmであることが好ましく、3〜5.5μmであることがより好ましい。
なお、トナーの体積平均粒径及び数平均粒径は、コールターカウンター法を用いて測定することができる。
<現像剤>
本発明のトナーは、単独またはキャリアと混合して、一成分現像剤、または二成分現像剤等として用いることができ、磁性一成分現像法、非磁性一成分現像法、二成分現像法等の公知の各種電子写真法に用いることができる。
近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等には、寿命向上等の点で、二成分現像剤を用いることが好ましい。
本発明のトナーを一成分現像剤として用いると、トナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングやトナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を抑制することができ、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性が得られる。
また、本発明のトナーを二成分現像剤として用いると、長期に亘るトナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なく、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
二成分現像剤中のキャリアの含有量は、90〜98重量%であることが好ましく、93〜97重量%がさらに好ましい。
前記キャリアは、特に限定されないが、芯材と、芯材を被覆する樹脂層を有することが好ましい。
芯材の材料としては、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、画像濃度の確保の点では、芯材として、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料を用いることが好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき、高画質化に有利である点では、芯材として、Cu−Zn系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料を用いることが好ましい。
芯材は、体積平均粒径(D50)が10〜150μmであることが好ましく、20〜80μmがさらに好ましい。D50が10μm未満であると、キャリアの粒径分布において、微粉が多くなるため、1粒子当たりの磁化が低下して、キャリアの飛散が生じることがある。一方、D50が150μmを超えると、キャリアの比表面積が低下して、トナーの飛散が生じることがある。その結果、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現性が低下することがある。
前記樹脂層の材料としては、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体の共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体のターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
アミノ系樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。
また、ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体等が挙げられる。ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
また、樹脂層は、必要に応じて、導電粉等を含有してもよい。
導電粉の材料としては、例えば、金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等が挙げられる。なお、導電粉は、平均粒径が1μm以下であることが好ましい。平均粒径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。樹脂層は、例えば、シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布液を調製した後、公知の塗布方法により、芯材の表面に塗布液を塗布して、乾燥及び焼付を行なうことにより形成することができる。
芯材への樹脂層の塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法等が挙げられる。また、溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート等が挙げられる。
さらに、焼付方法としては、外部加熱方式及び内部加熱方式のいずれであってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロ波を用いる方法等が挙げられる。
キャリア中の樹脂層の含有量は、0.01〜5.0重量%が好ましい。この含有量が0.01重量%未満であると、芯材の表面に均一な樹脂層を形成できないことがあり、5.0重量%を超えると、樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の合体造粒が発生して、均一なキャリアが得られないことがある。
<現像剤収容容器>
本発明の現像剤収容容器は、本発明の現像剤が収容されているが、容器としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択することができるが、容器本体とキャップを有するもの等が挙げられる。また、容器本体の大きさ、形状、構造、材質等は、特に限定されないが、形状は、円筒状等であることが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより、内容物である現像剤が排出口側に移行することが可能であり、スパイラル状の凹凸の一部又は全てが蛇腹機能を有することが特に好ましい。さらに、材質は、特に限定されないが、寸法精度がよいものであることが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、BS樹脂、ポリアセタール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
現像剤収容容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れるため、後述するプロセスカートリッジ、画像形成装置等に着脱可能に取り付け、現像剤の補給に使用することができる。
<フルカラー画像形成方法>
本発明のフルカラー画像形成方法は、電子写真感光体を帯電手段により帯電させる帯電工程と、前記帯電された電子写真感光体上に露光手段により静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を形成された電子写真感光体上にトナーを含む現像手段によりトナー像を形成する現像工程と、前記電子写真感光体上に形成されたトナー像を一次転写手段により中間転写体上に転写する一次転写工程と、前記中間転写体上に転写されたトナー像を二次転写手段により記録材上に転写する二次転写工程と、前記記録材上に転写されたトナー像を熱及び圧力定着部材を含む定着手段により記録材上に定着させる定着工程と、前記一次転写手段によりトナー像を中間転写体上に転写した電子写真感光体の表面に付着している転写残トナーをクリーニング手段によりクリーニングするクリーニング工程とを備えている。そして、現像工程において使用するトナーが、上述の本発明の製造方法で製造されたトナーである。本発明のフルカラー画像形成方法は、二次転写工程において、トナー像の記録材への転写の線速度は300〜1000mm/secであり、二次転写手段のニップ部での転写時間は0.5〜20msecとすることが好ましい。また、本発明のフルカラー画像形成方法は、タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを採用することが好ましい。
<帯電工程>
本発明の画像形成方法において使用される帯電装置としては、例えば図1及び図2に示した接触式の帯電装置を用いることができる。
<ローラ式帯電装置>
図1に接触式帯電装置の一種であるローラ式帯電装置(500)の一例の概略構成を示した。被帯電体である像担持体としての感光体(505)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体(505)に接触させた帯電部材である帯電ローラ(501)は芯金(502)とこの芯金(502)の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層(503)を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させるとともに、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラ(501)は感光体(505)の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ(501)は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗の導電ゴム層(503)を被膜して直径16mmに形成されている。帯電ローラ(501)の芯金(502)と図示の電源(504)とは電気的に接続されており、電源(504)により帯電ローラ(501)に対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体(505)の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
<ファーブラシ式帯電装置>
本発明で使われる帯電装置の形状としてはローラ式帯電装置の他にも、磁気ブラシ式帯電装置、ファーブラシ式帯電装置など、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシ式帯電装置を用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシ式帯電装置を用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電装置とする。
図2に接触式のブラシ式帯電装置(510)の一例の概略構成を示した。被帯電体としての像担持体としての感光体(515)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体(515)に対して、ファーブラシによって構成されるファーブラシローラ(511)が、ブラシ部(513)の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触式帯電装置としてのファーブラシローラ(511)は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金(512)に、ブラシ部(513)としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手方向長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部(513)のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
ファーブラシローラ(511)の抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×10E5Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムにファーブラシローラをニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。このブラシ式帯電装置(510)の抵抗値は、被帯電体である感光体(515)上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために10E4Ω以上必要であり、感光体(515)表面に十分に電荷を注入させるために10E7Ω以下である必要がある。
ブラシの材質としては、ユニチカ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等が考えられる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラ(511)は感光体(515)の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体面に対して速度差を持って接触する。そしてこのブラシローラ(511)に電源(514)から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
本例では該ファーブラシローラ(511)による感光体(515)の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面はファーブラシローラ(511)に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
本発明で使われる帯電部材の形状としてはファーブラシローラ(511)の他にも、帯電ローラ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。帯電ローラを用いる場合、芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
<磁気ブラシ式帯電装置>
図3は、磁気ブラシ式帯電装置の例の概略構成を示した図でもある。被帯電体、像担持体としての感光体(515)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体(515)に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラ(511)が、ブラシ部(513)の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としての磁気ブラシとしては、平均粒径:25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、重量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作成された被覆磁性粒子、および、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の速さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
(現像工程)
本発明において感光体の潜像を現像するに際しては、交互電界を印加することが好ましい。図4に示した現像器(600)において、現像時、現像スリーブ(601)には、電源(602)により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部(603)に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナー(605)が現像スリーブ(601)およびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体(604)に飛翔し、感光体の潜像に対応して付着する。なお、トナー(605)は、上述の本発明の製造方法で製造されたトナーである。
振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5kVが好ましく、周波数は1〜10kHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。
振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。またトナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
(定着装置)
本発明の画像形成方法において使用される定着装置としては、例えば図4に示した帯電装置を用いることができる。図4に示す定着装置は、誘導加熱手段(760)の電磁誘導により加熱される加熱ローラ(710)と、該加熱ローラ(710)と平行に配置された定着ローラ(720)(対向回転体)と、該加熱ローラ(710)と定着ローラ(720)とに張り渡され、該加熱ローラ(710)により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の定着ベルト(耐熱性ベルト、トナー加熱媒体)(730)と、該定着ベルト(730)を介して定着ローラ(720)に圧接されるとともに定着ベルト(730)に対して順方向に回転する加圧ローラ(740)(加圧回転体)とから構成されている。
加熱ローラ(710)は例えば鉄、コバルト、ニッケルまたはこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなり、外径を例えば20〜40mm、肉厚を例えば0.3〜1.0mmとして、低熱容量で昇温の速い構成となっている。
定着ローラ(720)(対向回転体)は、例えばステンレススチール等の金属製の芯金(721)と、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金(721)を被覆した弾性部材(722)とからなる。そして、加圧ローラ(740)からの押圧力でこの加圧ローラ(740)と定着ローラ(720)との間に所定幅の接触部を形成するために外形を20〜40mm程度として加熱ローラ(710)より大きくしている。弾性部材(722)は、その肉厚を4〜6mm程度としている。この構成により、加熱ローラ(710)の熱容量は定着ローラ(720)の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ(710)が急激に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
加熱ローラ(710)と定着ローラ(720)とに張り渡された定着ベルト(730)は、誘導加熱手段(760)により加熱される加熱ローラ(710)との接触部位(W1)で加熱される。そして、加熱ローラ(710)と定着ローラ(720)の回転によって定着ベルト(730)の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。図中、符号(742)は弾性部材を、符号(750)は温度検知部材を、それぞれ示す。
図6に定着ベルト(730)の層構成を示す。ベルト(730)の構成は、内層から表層に向かって下記4層であり、以下のようにすることができる。
基体(731):ポリイミド(PI)樹脂などの樹脂層 ・発熱層(732):Ni、Ag、SUS等の導電材料層 ・中間層(733):均一定着のための弾性層 ・離型層(734):離型効果とオイルレス化のための弗素樹脂材料等の樹脂層

離型層(734)の厚さとしては、10μmから300μm程度が望ましく、特に200μm程度が望ましい。このようにすれば、図5に示すような定着装置(700)において、記録材(770)上に形成されたトナー像(T)を定着ベルト(730)の表層部が十分に包み込むため、トナー像(T)を均一に加熱溶融することが可能になる。離型層(734)の厚さ、即ち表面離型層は経時耐磨耗性を確保するためには最低10μmは必要である。また、離型層(734)の厚さが300μmよりも大きい場合には、定着ベルト(730)の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに、トナー像定着工程において定着ベルト(730)の表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、定着ベルト(730)の離型性が低下してトナー像(T)のトナーが定着ベルト(730)に付着し、いわゆるホットオフセットが発生する。なお、定着ベルト(730)の基体として、上記金属からなる発熱層(732)としてもよいが、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。
加圧ローラ(740)は、たとえば銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金(741)と、この芯金(741)の表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材(742)とから構成されている。芯金(741)には上記金属以外にSUSを使用してもよい。加圧ローラ(740)は定着ベルト(730)を介して定着ローラ(720)を押圧して定着ニップ部(N)を形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ(740)の硬度を定着ローラ(720)に比べて硬くすることによって、加圧ローラ(740)が定着ローラ(720)(及び定着ベルト(730))へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録材(770)は加圧ローラ(740)表面の円周形状に沿うため、記録材(770)が定着ベルト(730)表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ(740)の外径は定着ローラ(720)と同じ20〜40mm程度であるが、肉圧は0.5〜2.0mm程度で定着ローラ(720)より薄く構成されている。
電磁誘導により加熱ローラ(710)を加熱する誘導加熱手段(760)は、図5に示すように、磁界発生手段である励磁コイル(761)と、この励磁コイル(761)が巻き回されたコイルガイド板(762)とを有している。コイルガイド板(762)は加熱ローラ(710)の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、励磁コイル(761)は長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板(762)に沿って加熱ローラ(710)の軸方向に交互に巻き付けたものである。なお、励磁コイル(761)は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続されている。励磁コイル(761)の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア(763)が、励磁コイルコア支持部材(764)に固定されて励磁コイル(761)に近接配置されている。
<プロセスカートリッジ>
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーによりトナー像とする現像手段と、前記電子写真感光体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して又は介さずに記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写されたトナー像を熱及び圧力定着部材により記録材上に定着させる定着手段定着工程と、前記転写手段によりトナー像を中間転写体又は記録材上に転写した後の電子写真感光体表面に付着している転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置における各手段のうち、少なくとも電子写真感光体、及び現像手段を含む上記手段を一体に支持して画像形成装置本体に着脱自在としたものである。そして、現像手段には、上述の本発明の製造方法によって製造したトナー
を備えている。現像手段及び帯電手段としては、上述の現像装置及び帯電装置が好適に使用できる。
本発明のプロセスカートリッジの例を図7に示す。図7に示したプロセスカートリッジ(800)は、感光体(801)、帯電手段(802)、現像手段(803)、クリーニング手段(806)を備えている。このプロセスカートリッジ(800)の動作を説明すると、感光体(801)が所定の周速度で回転駆動される。感光体(801)は回転過程において、帯電手段(802)によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の不図示の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体(801)の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段(803)によりトナー像化され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体(801)と不図示の転写手段との間に感光体(801)の回転と同期されて給送された記録材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた記録材は感光体面から分離されて不図示の像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体(801)の表面は、クリーニング手段(806)によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。図中、符号(804)はトナーを、符号(805)は現像ローラを、それぞれ示す。
<フルカラー画像形成方法>
本発明のフルカラー画像形成方法において使用されるフルカラー画像形成装置としては、例えば、図8に示したタンデム方式の画像形成装置(100)を用いることができる。図8において、画像形成装置(100)は電子写真方式によるカラー画像形成を行なうための画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)、画像形成部(130Bk、130C、130M、130Y)、給紙部(140)から主に構成されている。画像信号を元に、画像処理部(図示せず)で画像処理を行ない、画像形成用の黒(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色信号に変換し、画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)に送信する。画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)は、例えば、レーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系及びミラー群(いずれも図示せず)からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部(130Bk、130C、130M、130Y)に各色信号に応じた画像書込を行なう。
画像形成部(130Bk、130C、130M、130Y)は、黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)を備え、これらの各色用の感光体(210Bk、210C、210M、210Y)には通常OPC感光体が用いられる。各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)の周囲には、帯電装置(215Bk、215C、215M、215Y)、上記画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)からのレーザ光の露光部、各色用の現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)、1次転写装置(230Bk、230C、230M、230Y)、クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)、除電装置(図示せず)等が配設されている。なお、上記現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)には、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。また、中間転写ベルト(220)が各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)と1次転写装置(230Bk、230C、230M、230Y)との間に介在し、この中間転写ベルト(220)に各感光体から各色のトナー像が順次重ね合わせて転写され、各感光体上のトナー像を担持する。
場合によっては、この中間転写ベルト(220)の外側で、最終色の1次転写位置通過後で2次転写位置通過前の位置に転写前帯電手段としてのプレ転写チャージャ(502)が配設されるのが好ましい。このプレ転写チャージャ(502)は、上記1次転写部で感光体(210)に転写された中間転写ベルト(220)上のトナー像を記録材としての転写紙に転写する前に、トナー像をトナー像と同極性に均一に帯電するものである。
各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)から転写された中間転写ベルト(220)上のトナー像は、ハーフトーン部及びベタ部を含んでいたりトナーの重ね合せ量が異なる部分を含んでいたりするため、帯電量がばらついている場合がある。また、中間転写ベルト移動方向における1次転写部の隣接下流側の空隙に発生する剥離放電により、1次転写後の中間転写ベルト(220)上のトナー像内に帯電量のばらつきが発生する場合もある。このような同一トナー像内の帯電量のばらつきは中間転写ベルト(220)上のトナー像を転写紙に転写する2次転写部における転写余裕度を低下させてしまう。そこで、プレ転写チャージャで転写紙へ転写する前のトナー像をトナー像と同極性に均一に帯電することにより、同一トナー像内の帯電量のばらつきを解消し、2次転写部における転写余裕度を向上させている。図中、符号(250Bk、250C、250M、250Y)は各色のトナー移送管を、符号(260)は中間転写ベルトクリーニング装置を、符号(500)は転写ベルトを、符号(502)は転写チャージャを、符号(600)は二次転写ローラを、符号(10Y、10C、10M、10K)は各感光体を、符号(14)は第1の支持ローラを、符号(15)は第2の支持ローラを、符号(16)は第3の支持ローラを、符号(130)は原稿台を、符号(40)は感光体を、符号(142)は給紙ローラを、符号(143)はペーパーバンクを、符号(144)は給紙カセットを、符号(145)は分離ローラを、符号(146)は給紙路を、符号(147)は搬送ローラを、符号(148)は給紙路を、符号(52)は分離ローラを、符号(58)は給紙ローラを、符号(62)は1次転写装置を、符号(100)は画像形成装置を、符号(110)は複写装置本体を、符号(110)は画像形成装置本体を、符号(120)は各カラー画像形成ユニットを、符号(130)は原稿載置台を、符号(145)は分離ローラを、符号(146)は給紙路を、符号(147)は搬送ローラを、符号(148)は給紙路を、それぞれ示す。
以上、この画像形成方法によれば、各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)から転写した中間転写ベルト(220)上のトナー像をプレ転写チャージャ(502)で均一に帯電することにより、中間転写ベルト(220)上のトナー像内に帯電量のばらつきがあっても、2次転写部における転写特性を、中間転写ベルト(220)上のトナー像の各部に渡ってほぼ一定にすることができる。従って、転写紙へ転写する時の転写余裕度の低下を抑え、トナー像を安定して転写できる。
なお、この画像形成方法において、プレ転写チャージャで帯電される帯電量は、帯電対象物である中間転写ベルト(220)の移動速度に依存して変化する。例えば、中間転写ベルト(220)の移動速度が遅ければ、中間転写ベルト(220)上のトナー像の同一部分がプレ転写チャージャによる帯電領域を通過する時間が長くなるので、帯電量が大きくなる。逆に、中間転写ベルト(220)の移動速度が速いと、中間転写ベルト(220)上のトナー像の帯電量が小さくなる。従って、中間転写ベルト(220)上のトナー像がプレ転写チャージャによる帯電位置を通過している途中に中間転写ベルト(220)の移動速度が変化するような場合には、その中間転写ベルト(220)の移動速度に応じて、トナー像に対する帯電量が途中で変化しないようにプレ転写チャージャを制御することが望ましい。
1次転写装置(230Bk、230C、230M、230Y)の間に導電性ローラ(241)、(242)、(243)が設けられている。そして、転写紙は給紙部(140)から給紙された後、レジストローラ対(160)を介して転写ベルト(500)に担持され、中間転写ベルト(220)と転写ベルト(500)が接触するところで2次転写ローラ(600)により中間転写ベルト(220)上のトナー像が転写紙に転写され、カラー画像形成が行なわれる。
そして、画像形成後の転写紙は2次転写ベルト(180)で定着装置(150)に搬送され、画像が定着されてカラー画像が得られる。転写されずに残った中間転写ベルト(220)上のトナーは、中間転写ベルトクリーニング装置(260)によってベルトから除去される。
転写紙への転写前の中間転写ベルト(220)上のトナー極性は、現像時と同じマイナス極性であるため、2次転写ローラ(170)にはプラスの転写バイアス電圧が印加され、トナーは転写紙上に転写される。この部分でのニップ圧が転写性に影響し、定着性に大きく影響する。また、転写されずに残った中間転写ベルト(220)上のトナーは、転写紙と中間転写ベルト(220)とが離れる瞬間にプラス極性側に放電帯電され、0〜プラス側に帯電される。なお、転写紙のジャム時や非画像域に形成されたトナー像は、2次転写の影響を受けないため、もちろんマイナス極性のままである。
感光体層の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47Mwとしている。感光体(黒)(210Bk)の帯電(露光側)電位V0を−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行なわれるものである。感光体(黒)(210Bk)上に形成されたトナー(黒)の顕像はその後、転写(中間転写ベルト及び転写紙)、定着工程を経て画像として完成される。転写は最初、1次転写装置(230Bk、230C、230M、230Y)から中間転写ベルト(220)へ全色転写された後、更に別の2次転写ローラ(170)へのバイアス印加により転写紙へ転写される。
次に、感光体クリーニング装置について詳細に説明する。図7において、各現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)と各クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)とは、各々トナー移送管(250Bk、250C、250M、250Y)で接続されている(図7中の破線)。そして、各トナー移送管(250Bk、250C、250M、250Y)の内部には、スクリュー(図示せず)が入っており、各クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)で回収されたトナーが、各現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)へ移送されるようになっている。
従来の4つの感光体ドラムとベルト搬送との組合せによる直接転写方式では、感光体と転写紙が当接することにより紙粉が付着しトナーを回収すると紙粉が含有しているので、画像形成時にトナー抜け等の画像劣化をきたし使用することができなかった。更に、従来の一つの感光体ドラムと中間転写とを組合せたシステムでは、中間転写体の採用で転写紙転写時の感光体への紙粉付着はなくなったが、感光体への残トナーのリサイクルを行おうした場合、混色したトナーを分離することは実用上不可能である。また、混色トナーを黒トナーとして使用する提案があるが、全色混合しても黒にならず、プリントモードにより色が変化するため1つの感光体の構成ではトナーリサイクルは不可能であった。
これに対して、このフルカラーが造形性装置では、中間転写ベルト(220)を使用するので紙粉の混入が少なく、かつ、紙転写時の中間転写ベルト(220)への紙粉の付着も防止される。各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)が独立した色のトナーを使用するので各感光体クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)を接離する必要もなく、確実にトナーのみを回収することができる。
上記中間転写ベルト(220)上に残ったプラス帯電されたトナーは、マイナス電圧が印加された導電性ファーブラシ(262)でクリーニングされる。導電性ファーブラシ(262)への電圧印加方法は、導電性ファーブラシ(261)と極性が異なるだけで全く同一である。転写されずに残ったトナーも2つの導電性ファーブラシ(261)、(262)でほとんどクリーニングされる。ここで、導電性ファーブラシ(262)でクリーニングされずに残ったトナー、紙粉、タルク等は、導電性ファーブラシ(262)のマイナス電圧により、マイナス帯電される。次の黒色の1次転写は、プラス電圧による転写であり、マイナス帯電したトナー等は中間転写ベルト(220)側に引き寄せられるため、感光体(黒)(210Bk)側への移行は防止できる。
次に、この画像形成装置に使用される中間転写ベルト(220)について説明する。中間転写ベルトは前述のとおり、単層の樹脂層であることが好ましいが、必要に応じて、弾性層や、表層を保有してもよい。

上記樹脂層を構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記弾性層を構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記表層の材料は特に制限は無いが、中間転写ベルト表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、例えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行なうことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
上記樹脂層や弾性層には、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤は特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
図9は、本発明の画像形成方法において使用される画像形成装置の他の例を示すもので、タンデム型間接転写方式の電子写真式の画像形成装置を備えた複写装置(100)である。図9中、(101)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(101)上に取り付けるスキャナ、(400)はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体(101)には、中央に、無端ベルト状の中間転写体(10)を設ける。
そして、図9に示すとおり、この例では3つの支持ローラ(14)、(15)、(16)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ(15)の左に、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置(17)を設ける。また、3つのなかで第1の支持ローラ(14)と第2の支持ローラ(15)間に張り渡した中間転写体(10)上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段(18)を横に並べて配置してタンデム画像形成装置(20)を構成する。
このタンデム画像形成装置(20)の上には、図9に示すように、さらに露光装置(21)を設ける。一方、中間転写体(10)を挟んでタンデム画像形成装置(20)と反対の側には、2次転写装置(22)を備える。2次転写装置(22)は、図示例では、2つのローラ(23)間に、無端ベルトである2次転写ベルト(24)を掛け渡して構成し、中間転写体(10)を介して第3の支持ローラ(16)に押し当てて配置し、中間転写体(10)上の画像をシートに転写する。2次転写装置(22)の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置(25)を設ける。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)に加圧ローラ(27)を押し当てて構成する。上述した2次転写装置(22)には、画像転写後のシートをこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合はこのシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。なお、図示例では、このような2次転写装置(22)および定着装置(25)の下に、上述したタンデム画像形成装置(20)と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置(28)を備える。
さて、いまこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第1走行体(33)および第2走行体(34)を走行する。そして、第1走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体(34)に向け、第2走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ(14)、(15)、(16)の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体(10)を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段(18)でその感光体(40)を回転して各感光体(40)上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体(10)の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体(10)上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル(200)の給紙ローラ(42)の1つを選択回転し、ペーパーバンク(43)に多段に備える給紙カセット(44)の1つからシートを繰り出し、分離ローラ(45)で1枚ずつ分離して給紙路(46)に入れ、搬送ローラ(47)で搬送して複写機本体(100)内の給紙路(48)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。そして、中間転写体(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写体(10)と2次転写装置(22)との間にシートを送り込み、2次転写装置(22)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置(22)で搬送して定着装置(25)へと送り込み、定着装置(25)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体(10)は、中間転写体クリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。ここで、レジストローラ(49)は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
<有機微粒子エマルションの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.14μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。
<水相の調整>
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
<結晶性ポリエステル樹脂の合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2300g、1、8−オクタンジオール2530g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で8時間反応させた後、215℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂1を得た。
DSCのピーク温度は、70度GPC測定での分子量はMw13000、Mn3200 Mw/Mn3.5であった。
<結晶性ポリエステルの分散液作製>
金属製2L容器に[結晶性ポリエステル樹脂]を100部、酢酸エチル400部入れ、75度加熱溶解させた後、氷水浴中で27℃分の速度で急冷した。これにガラスビーズ(3mmφ)500mlを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で10時間粉砕を行い、[結晶性ポリエステル分散液]を得た。
<ポリエステルプレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。
[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
<ケチミンの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。 [ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
<非結晶性ポリエステル(低分子ポリエステル)樹脂の合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイドサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、イソフタル酸100部、テレフタル酸108部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で220℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸30部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[非結晶性ポリエステル1]を得た。
[非結晶性ポリエステル1]は、数平均分子量1600、重量平均分子量4800、Tg55℃、酸価17であった。
<マスターバッチ(MB)の合成>
水1200部、Pigment Blue 15:3(大日精化製)540部、[非結晶性ポリエステル樹脂]1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて80℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチCy]を得た。
<油相の作製>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[非結晶性ポリエステル1]378部、離型材(HNP−51;日本精蝋製)110部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチCy]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[非結晶性ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1042.3部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
<乳化・脱溶剤>
[顔料・WAX分散液1]664部、[プレポリマー1]を109.4部、[結晶性ポリエステル分散液1]を73.9部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄・乾燥>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い[母体トナー1]を得た。母体トナー1の体積粒径は5.2μmであった。
上記トナーの作製方法において、結晶性ポリエステルを使用しない以外は母体トナー1と同様にして[母体トナー2]を得た。母体トナー2の体積粒径は5.2μmであった。
<ステアリン酸亜鉛の作製>
ステアリン酸140部をエタノール1000部に投入し75℃で混合したもの対して、水酸化亜鉛50部をゆっくり加え、投入後1時間混合した。その後20℃まで冷却し、生成物を取り出し、150℃で乾燥させ、エタノールを除去した。得られたステアリン酸亜鉛の固形物をハンマーミルで粗粉砕し、ジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)により微粉砕を行い、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)にてカットポイント5.6μmで分級を行い、体積平均粒径が5.0μmのステアリン酸亜鉛を得た。
<ステアリン酸カルシウムの作製>
ステアリン酸140部をエタノール1000部に投入し75℃で混合したもの対して、水酸化カルシウム30部をゆっくり加え、投入後1時間混合した。その後20℃まで冷却し、生成物を取り出し、150℃で乾燥させ、エタノールを除去した。得られたステアリン酸亜鉛の固形物をハンマーミルで粗粉砕し、ジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)により微粉砕を行い、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)でカットポイント5.6μmで分級を行い、体積平均粒径が5.0μmのステアリン酸カルシウムを得た。
[実施例1]
[母体トナー1] 100部
シリカ (NX−90G:日本アエロジル社製:20nm) 1.1部
疎水性シリカ (RY−50:日本アエロジル社製:40nm) 1.1部
酸化チタン (MT−150:テイカ社製:15nm) 0.6部

上記材料をヘンシェルミキサー20Bを用い、層内温度を25〜30℃に保った上で、周速45m/sで10分混合した。

混合後、ステアリン酸亜鉛を0.30部添加し、更に周速25m/sで2分間混合した。
混合終了後36μmの超音波振動装置で篩がけを行い、トナー1を得た。
[実施例2]
ステアリン酸亜鉛の添加量を0.05部に代える他は実施例1と同様にしてトナー2を得た。
[実施例3]
ステアリン酸亜鉛の添加量を0.15部に代える他は実施例1と同様にしてトナー3を得た。
[実施例4]
ステアリン酸亜鉛の添加量を0.45部に代える他は実施例1と同様にしてトナー4を得た。
[実施例5]
ステアリン酸亜鉛の添加量を0.55部に代える他は実施例1と同様にしてトナー5を得た。
[実施例6]
ステアリン酸亜鉛をステアリン酸カルシウムに代える他は実施例1と同様にしてトナー6を得た。
[実施例7]
[母体トナー1] 100部
ステアリン酸亜鉛 0.30部

上記材料を、ヘンシェルミキサー20Bを用い、周速25m/sで2分間合した。

NX−90G:日本アエロジル社製:20nm) 1.1部
疎水性シリカA (RY−50:日本アエロジル社製:40nm) 1.1部
酸化チタン (MT−150:テイカ社製:15nm) 0.6部

混合後、上記材料を添加し、層内温度を25〜30℃に保った上で、周速45m/sで10分混合した。
混合終了後36μmの超音波振動装置で篩がけを行い、トナー7を得た。
[実施例8]
ステアリン酸亜鉛添加後の混合強度を10m/sに代える他は実施例1と同様にしてトナー8を得た。
[実施例9]
ステアリン酸亜鉛添加後の混合強度を40m/sに代える他は実施例1と同様にしてトナー9を得た。
[実施例10]
ステアリン酸亜鉛添加後の混合強度を50m/sに代える他は実施例1と同様にしてトナー10を得た。
[実施例11]
微粒子の添加量を以下のように代える他は実施例1と同様にしてトナー11を得た。

シリカ(NX−90G:日本アエロジル社製:20nm) 0.75部
疎水性シリカ (RY−50:日本アエロジル社製:40nm) 0.75部
酸化チタン (MT−150:テイカ社製:15nm) 0.40部
[実施例12]
微粒子の添加量を以下のように代える他は実施例1と同様にしてトナー12を得た。

シリカ(NX−90G:日本アエロジル社製:20nm) 1.24部
疎水性シリカ (RY−50:日本アエロジル社製:40nm) 1.24部
酸化チタン (MT−150:テイカ社製:15nm) 0.65部
[実施例13]
[母体トナー1]を[母体トナー2]に代える他は実施例1と同様にしてトナー13を得た。
[比較例1]
ステアリン酸亜鉛を加えない他は実施例1と同様にしてトナー14を得た。
[比較例2]
ステアリン酸亜鉛の添加量を0.80部に代える他は実施例1と同様にしてトナー15を得た。
[比較例3]
[母体トナー1] 100部
ステアリン酸亜鉛 0.05部

上記材料を、ヘンシェルミキサー20Bを用い、周速50m/sで2分間合した。

NX−90G:日本アエロジル社製:20nm) 1.1部
疎水性シリカA (RY−50:日本アエロジル社製:40nm) 1.1部
酸化チタン (MT−150:テイカ社製:15nm) 0.6部

混合後、上記材料を添加し、層内温度を25〜30℃に保った上で、周速45m/sで10分混合した。
混合終了後36μmの超音波振動装置で篩がけを行い、トナー16を得た。
[比較例4]
ステアリン酸亜鉛の添加量を0.50部に代える他は比較例3と同様にしてトナー17を得た。
上記トナー1〜トナー17を、下記の方法で評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
<脂肪酸金属塩の長径計測方法>
走査型電子顕微鏡を用いて15kV、1000倍で撮影し、80μm×110μmの範囲をEDS元素マッピングにより脂肪酸金属塩の金属成分を検出した。
得られた画像から画像解析ソフト(Paint Shop)を用いて画像処理を行い2値化した。
このとき2値化を実行する閾値を70とした。得られた画像から画像解析ソフト(Image Pro+)を用いて、長径0.2μm以上の脂肪酸金属塩を検出し、全検出個数と全検出個数に対する、長径で2μm以下の個数を算出した。
<被覆率の計算方法>
外添剤の被覆率は以下の式によって導かれる。
H=Σ(√3×Dv×Pt/(2π・da・Pa)×Ca×100)
Dv:トナーの平均粒径
Pt:トナーの新比重
da:外添剤の1次平均粒径
Pa:外添剤の真比重
Ca:トナー中の外添剤の量(%)

無機金属微粒子が複数ある場合は、個々の粒子径、真比重、外添量を確認の上、被覆率を算出する。外添剤の1次平均粒子径はSEM写真から計算し、トナーの平均粒径はコールタマルチサイザーIIIにて計算した。
<遊離率の測定方法>
脂肪族金属塩及び無機微粒子の遊離率測定方法について説明する。
(1)200mlの軟膏瓶に、イオン交換水を100ml、界面活性剤を含有した33%ドライウエル水溶液(商品名ドライウエル、富士写真フイルム株式会社製)を4.4ml添加し、その混合液にトナー5gを加えて手振り30回でよく混ぜ、1時間以上静置する。
(2)手振り20回で攪拌後、超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、2分間超音波エネルギーを付与する。
超音波条件振動時間:60秒連続振幅:20W(30%)振動開始温度:23±1.5℃。
(3)分散液をろ紙(商品名定性ろ紙(No.2、110mm)、アドバンテック東洋株式会社製)で吸引ろ過し、再度イオン交換水で2回洗浄しろ過し、遊離した添加剤を除去後、トナー粒子を乾燥させる。
(4)添加剤除去前後のトナーの添加剤量を蛍光X線法で定量し、添加剤遊離量を遊離率として評価する。

前項(1)乃至(4)の方法により測定された分散前及び分散後におけるトナーの添加剤量の値を下式:遊離外添剤率=(分散前外添剤量−分散後の残留外添剤量)/分散前外添剤量×100 に代入して得られた値を遊離率とする。
蛍光X線については、シリカはSi、酸化チタンはTiを測定することで、それぞれの遊離率を算出した。
<トナー飛散>
画像形成装置( 株式会社リコー製、imagio MP C5000)を用いて、各トナーを用いて画像面積率5 % チャート連続100,000 枚出力する。耐久試験を実施後の複写機内のトナー汚染状態を目視にて、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎ : トナー汚れがまったく観察されず良好な状態である。
○ : わずかに汚れが観察される程度であり問題とならない。
△ : 少し汚れが観察される程度である。
× : 許容範囲外で非常に汚れがあり問題となる。
<帯電安定性>
各現像剤を用いて、画像面積率1 2 % の文字画像パターンを用いて、連続10万枚出力する耐久試験を実施し、そのときの帯電量の変化を評価した。スリーブ上から現像剤を少量採取し、ブローオフ法により帯電量変化を求め、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
○ : 帯電量の変化が5μc/g未満である。
△ : 帯電量の変化が5μc/g 以上10μc/g以下である。
× : 帯電量の変化が10μc/gを超える。
<フィルミング性>
画像面積率100% 、75% 、及び50% の帯チャートを1,000枚出力後の現像ローラ、及び感光体上のフィルミングを観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎ : まったくフィルミングが発生していない。
○ : うっすらとフィルミングの発生を確認できる。
△ : スジ状にフィルミングが発生している。
× : 全面にフィルミングが発生している。
<低温定着性>
リコー製Ricoh Pro C751ex 機を改造し、使用した。0-10,000枚までを23℃/50%RH、10,000枚-20,000までを28℃/85%、20,000-30,000までを15℃/30%可で画像面積率5%画像と20%を1000枚ごとに交互に出力した。この実機作像を3セットで90,000枚まで実施し得られたサンプル画像を10,000枚ごとにドット画像とベタ画像を出力し、定着パットですった後の画像濃度残存率から下記基準で評価した。
〔評価基準〕
○ : サンプル画像それぞれの画像濃度残存率が85%以上のもの。
△ : サンプル画像それぞれの画像濃度残存率が70〜85%のもの。
× : サンプル画像それぞれの画像濃度残存率が70%以下のもの。
Figure 0005982838
Figure 0005982838


(図1〜図3の符号)
500 ローラ式帯電装置
501 帯電ローラ
502 芯金
503 導電ゴム層
504 電源
505 感光体
510 ブラシ式帯電装置
511 ファーブラシローラ
513 ブラシ部
514 電源
515 感光体
(図4の符号)
600 現像器
601 現像スリーブ
602 電源
603 現像部
604 感光体
605 トナー
(図5及び図6の符号)
700 定着装置
710 加熱ローラ
720 定着ローラ
721 芯金
722 弾性部材
730 無端帯状の定着ベルト
731 基体
732 発熱層
733 中間層
734 離型層
740 加圧ローラ
741 芯金
742 弾性部材
760 誘導加熱手段
761 励磁コイル
762 コイルガイド板
763 励磁コイルコア
764 励磁コイルコア支持部材
770 記録材
(図7の符号)
800 プロセスカートリッジ
801 感光体
802 帯電手段
803 現像手段
804 現像剤
805 現像手段
806 クリーニング手段
(図8の符号)
100 感光体
120Bk,120C,120M,120Y 画像書込部
130Bk,130C,130M,130Y 画像形成部
140 給紙部
150 定着装置
160 レジストローラ
170 2次転写ローラ
180 2次転写ベルト
200Bk,200C,200M,200Y 現像装置
210Bk,210C,210M,210Y 感光体
215Bk,215C,215M,215Y 帯電装置
220 中間転写ベルト
230Bk,230C,230M,230Y 1次転写装置
241 導電性ローラ
242 導電性ローラ
243 導電性ローラ
250Bk,250C,250M,250Y トナー移送管
261 導電性ファーブラシ
262 プレ転写チャージャ
300Bk,300C,300M,300Y クリーニング装置
(図9の符号)
10Y、10C、10M、10K 感光体
14 第1の支持ローラ
15 第2の支持ローラ
16 第3の支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
21 露光手段
22 2次転写手段
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 手差しトレイ
53 給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
58 分離ローラ
62 1次転写装置
100 画像形成装置
110 複写装置本体
120 タンデム画像形成装置
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
特開2000−089502号公報 特開2004−163807号公報 特開2007−108622号公報 特開2010−079242号公報 特開2011−047989号公報

Claims (9)

  1. 少なくとも結着樹脂を含むトナー母体粒子に、脂肪酸金属塩を外添してなる電子写真用トナーであって、
    前記脂肪酸金属塩の粒子の長径が2μm以上6μm以下であり、
    走査型電子顕微鏡を用いて15kV、1000倍で撮影し、80μm×110μmの範囲をEDS元素マッピングで前記脂肪酸金属塩の金属成分を検出し、長径0.2μm以上のドメインについて検出したときの全検出個数が1個以上40個以下であり、長径が7μm以上のドメインが存在せずかつ長径が2μm以下のドメインが80個数%以下であることを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 前記脂肪酸金属塩の含有量がトナー母体粒子100重量部に対して0.10重量部以上0.50重量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
  3. 前記脂肪酸金属塩はステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用トナー。
  4. 無機微粒子をさらに外添してなり、該無機微粒子のトナー粒子への被覆率が50%以上85%以下であり、該無機微粒子のトナー粒子からの遊離率が15%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  5. 前記結着樹脂が結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  6. 前記請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法であって、トナー母体粒子と無機微粒子とを混合し、トナー母体粒子表面を無機微粒子で被覆する無機微粒子添加工程と、該無機微粒子添加後のトナー粒子と脂肪酸金属塩とを混合し、脂肪酸金属塩を外添する脂肪酸金属塩添加工程を含むことを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
  7. 前記脂肪酸金属塩添加工程における混合速度が45m/s以下である請求項6に記載のトナーの製造方法。
  8. 請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真用トナーを含むことを特徴とする現像剤。
  9. 静電潜像像担持体の表面を帯電させる帯電工程と、前記像担持体の表面を露光することによって前記像担持体上に潜像する露光工程と、トナー収納容器に収納されたトナーを所定部へ移送する移送工程と、前記潜像を前記トナーで現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体の中間転写体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と、前記記録媒体乃至前記中間転写体に転写し切れなかった前記記録媒体上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程を少なくとも含む画像形成方法であって、前記トナーが、請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
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