JP2001228641A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001228641A
JP2001228641A JP2000038273A JP2000038273A JP2001228641A JP 2001228641 A JP2001228641 A JP 2001228641A JP 2000038273 A JP2000038273 A JP 2000038273A JP 2000038273 A JP2000038273 A JP 2000038273A JP 2001228641 A JP2001228641 A JP 2001228641A
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image
image forming
forming apparatus
resin
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Masanari Asano
真生 浅野
Akihiko Itami
明彦 伊丹
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Konica Minolta Inc
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は中間転写体を用いた画像形成装置を
用いて良好な電子写真画像を提供することであり、多数
枚の画像形成においても中間転写体上の重ね合わせカラ
ー画像にレジズレ等の画像欠陥が生じず、また得られら
画像の画像ボケ、黒ポチ等を生じない画像形成装置を提
供することにある。 【解決手段】 中間転写体を用いる画像形成装置におい
て、該画像形成装置の現像手段に用いられるトナーの濁
度が0.1〜50であり、且つ摩耗試験における電子写
真感光体の1回転当たりの膜厚減耗量ΔHd(μm)が
0≦ΔHd<1×10-5であることを特徴とする画像形
成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー複写機やカ
ラープリンタとして用いられる画像形成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年カラー複写機やカラープリンタにお
いても、カラー画像を求める傾向が強い。実用的に価値
の高いカラー画像形成方法を通常よく用いられる呼称で
大別すると、転写ドラム方式、中間転写方式、KNC方
式(感光体上に多色重ね合わせ画像を作り一括転写する
方式)、タンデム方式の4種類がある。
【0003】無論これらは異なる観点から付けられた呼
称であるから、例えば中間転写方式であり且つタンデム
方式といったものが当然存在する。しかし、その中で中
間転写方式のカラー画像形成装置は、高画質のフルカラ
ー画像が得られることで知られている。この方式ではイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して1
つの感光体で対応するか、あるいは各色に対応したそれ
ぞれの感光体で対応し、中間転写体上にカラー重ね合わ
せ像を造り、転写材に一括転写するものである。
【0004】一方、電子写真感光体(以下単に感光体と
も云う)は有機光導電性物質を用いる有機感光体が広く
用いられてきている。有機感光体は可視光から赤外光ま
で各種露光光源に対応した材料が開発し易いこと、環境
汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いこ
と等が有利な点である。しかし、唯一の欠点は機械的強
度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表面の摩
耗劣化や傷の発生があることが挙げられる。
【0005】このような感光体を上記中間転写方式の画
像形成装置に採用すると、高温高湿下で中間転写体面と
感光体面との間の摩擦係数が変化し、中間転写体上のカ
ラー重ね合わせ像にレジズレ(レジストレーションズ
レ)等の画像欠陥が生じてしまうことがわかった。この
対策として、高耐久性の有機ケイ素系バインダー樹脂含
有の感光層乃至表面保護層を設けることが検討されてい
る。このバインダー樹脂層は減耗量が極めて低く、長期
使用後も感光体が初期とほぼ同一の膜厚を保っている利
点はあるが、トナーや紙粉の感光体表面へのフィルミン
グによる画像ボケ、画像流れ等の欠点が発生しやすい。
特に中間転写体を用いた画像形成装置においてはこれら
の問題が増幅して発生する傾向にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされた。
【0007】本発明の目的は、中間転写体を用いた画像
形成装置を用いて良好な電子写真画像を提供することで
あり、特に多数枚の画像形成においても中間転写体上の
重ね合わせカラー画像にレジズレ等の画像欠陥が生じ
ず、また得られら画像の画像ボケ、黒ポチ等の画像欠陥
を生じない画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることにより達成される。
【0009】1.電子写真感光体の周辺に設置された現
像手段により、該電子写真感光体上に形成されたトナー
像を、一旦中間転写体上に転写し、続いて中間転写体上
のトナー像を転写材に転写し、該電子写真感光体表面の
残留トナーをクリーニング手段により除去する画像形成
装置において、該現像手段に用いられるトナーの濁度が
0.1〜50であり、且つ前記摩耗試験における前記電
子写真感光体の1回転当たりの膜厚減耗量ΔHd(μ
m)が0≦ΔHd<1×10-5であることを特徴とする
画像形成装置。
【0010】2.電子写真感光体の周辺に少なくとも色
相の異なるトナーを含有する複数の現像手段を設置し、
該複数の現像手段を順次作動させることにより、該電子
写真感光体上に各現像手段に対応して形成されるトナー
像を、逐次中間転写体上に重ね合わせてカラートナー像
を形成し、該中間転写体上のカラートナー像を転写材に
一括転写し、前記中間転写体上へのカラートナーの転写
後に該電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング手
段により除去する画像形成装置において、該現像手段に
用いられるトナーの濁度が0.1〜50であり、且つ前
記摩耗試験における前記電子写真感光体の1回転当たり
の膜厚減耗量ΔHd(μm)が0≦ΔHd<1×10-5
であることを特徴とする画像形成装置。
【0011】3.電子写真感光体の周辺に複数組の帯電
手段、像露光手段及び現像手段を配設し、前記電子写真
感光体の1回転中に帯電、像露光及び現像を繰り返し、
前記電子写真感光体の周面に複数のトナー像を重ね合わ
せて形成し、重ね合わされたカラートナー像を中間転写
体上へ一括転写した後転写材へ転写を行う画像形成装置
において、該現像手段に用いられるトナーの濁度が0.
1〜50であり、且つ前記摩耗試験における前記電子写
真感光体の1回転当たりの膜厚減耗量ΔHd(μm)が
0≦ΔHd<1×10-5であることを特徴とする画像形
成装置。
【0012】4.前記電子写真感光体が円筒状導電性支
持体上に少なくとも複数の樹脂層を有し、該樹脂層の1
つが電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構
造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とす
る前記1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0013】5.前記電荷輸送性能を有する構造単位を
有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有す
る樹脂層が表面層であることを特徴とする前記4に記載
の画像形成装置。
【0014】6.前記電荷輸送性能を有する構造単位を
有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂が水酸
基、或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、
下記一般式(2)で示される化合物とを反応させて得ら
れるシロキサン系樹脂であることを特徴とする前記4又
は5に記載の画像形成装置。
【0015】一般式(2) B−(R1−ZH)m 式中、Bは電荷輸送性能を有する構造単位を含む1価又
は多価の基を表し、R 1は単結合又は2価のアルキレン
基を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又はNHを表し、m
は1〜4の整数を表す。
【0016】7.前記一般式(2)中のZが酸素原子で
あることを特徴とする前記6に記載の画像形成装置。
【0017】8.前記樹脂層に酸化防止剤が含有されて
いることを特徴とする前記4〜7のいずれか1項に記載
の画像形成装置。
【0018】9.前記酸化防止剤がヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤又はヒンダードアミン系酸化防止剤であ
ることを特徴とする前記8記載の画像形成装置。
【0019】10.前記樹脂層に有機乃至無機粒子が含
有されていることを特徴とする前記4〜9のいずれか1
項に記載の画像形成装置。
【0020】11.前記樹脂層にコロイダルシリカが含
有されていることを特徴とする前記4〜10のいずれか
1項に記載の画像形成装置。
【0021】12.前記現像手段に用いられるトナーが
体積平均粒径4〜9μm、且つ3.0μm以下のトナー
粒子が30個数%以下であることを特徴とする前記1〜
11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0022】13.前記現像手段に用いられるトナーの
粒径をD(μm)とするとき、自然対数InDを横軸に
取り、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個
数基準の粒度分布を示すヒストグラムで、最頻階級に含
まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、該最頻階級の
次の頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数
(m2)との相対度数和(M)が70%以上であること
を特徴とする前記1〜12のいずれか1項に記載の画像
形成装置。
【0023】14.電子写真感光体の周辺に設置された
現像手段により、該電子写真感光体上に形成されたトナ
ー像を、一旦中間転写体上に転写し、続いて中間転写体
上のトナー像を転写材に転写し、該電子写真感光体表面
の残留トナーをクリーニング手段により除去する画像形
成装置において、該現像手段に用いられるトナーの濁度
が0.1〜50であり、且つ前記電子写真感光体が導電
性支持体上に少なくとも複数の樹脂層を有し、該樹脂層
の1つが電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架
橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴
とする画像形成装置。
【0024】15.電子写真感光体の周辺に少なくとも
色相の異なるトナーを含有する複数の現像手段を設置
し、該複数の現像手段を順次作動させることにより、該
電子写真感光体上に各現像手段に対応して形成されるト
ナー像を、逐次中間転写体上に重ね合わせてカラートナ
ー像を形成し、該中間転写体上のカラートナー像を転写
材に一括転写し、前記中間転写体上へのカラートナーの
転写後に該電子写真感光体上の残留トナーをクリーニン
グ手段により除去する画像形成装置において、該現像手
段に用いられるトナーの濁度が0.1〜50であり、且
つ前記電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも複
数の樹脂層を有し、該樹脂層の1つが電荷輸送性能を有
する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン
系樹脂を含有することを特徴とする画像形成装置。
【0025】16.電子写真感光体の周辺に複数組の帯
電手段、像露光手段及び現像手段を配設し、前記電子写
真感光体の1回転中に帯電、像露光及び現像を繰り返
し、前記電子写真感光体の周面に複数のトナー像を重ね
合わせて形成し、重ね合わされたカラートナー像を中間
転写体上へ一括転写した後転写材へ転写を行う画像形成
装置において、該現像手段に用いられるトナーの濁度が
0.1〜50であり、且つ前記電子写真感光体が導電性
支持体上に少なくとも複数の樹脂層を有し、該樹脂層の
1つが電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋
構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴と
する画像形成装置。
【0026】本発明者等は、鋭意検討した結果、下記の
事実が判明した。本発明の中間転写体を用いる画像形成
装置に、感光体として摩耗しにくい樹脂層を有する感光
体を用い、且つ同様に該画像形成装置の現像手段に用い
られるトナーの濁度が0.1〜50であることにより、
中間転写体上の重ね合わせカラー画像にレジズレ等の画
像欠陥が生じず、また得られら画像の画像ボケ等を生じ
ない画像形成装置を得ることができる。
【0027】本発明について更に詳細に説明する。本発
明においてトナーの濁度は以下のように定義され、測定
することが出来る。
【0028】濁度;HAZE値=拡散成分/全透過成分
と定義される。 トナーの濁度測定方法;トナー5.0gを界面活性剤
(洗浄力ファミリー;花王(株)製)1mlの入った水
溶液50mlに分散させ、遠心分離器(2000rp
m:10分間)を用いて分離する。トナー成分は沈殿す
るため、遊離成分である上澄み液を採取する。これを日
本電色(株)製COH−300Aを用いて、入射光に対
する全透過成分の内の拡散成分の割合を算出しHAZE
値をトナーの濁度とする。
【0029】トナーの濁度が50より大きい場合は微粒
子の遊離成分が多いために、遊離した微粒子が現像器内
で再凝集し、転写時に核となり、転写抜けを生じる。ま
た、遊離した成分が感光体表面に多く付着するためフィ
ルミングが発生しやすくなり、クリーニング不良を引き
起こす。
【0030】トナーの濁度が0.1より小さい場合には
微粒子の付着状態が強固なために、トナーの流動性が悪
くなり、クリーニング時のトナーの転がり性が劣化し、
クリーニング性の低下を招く。トナーの濁度のより好ま
しい範囲は1〜50の範囲である。最も好ましい範囲は
1〜30の範囲である。
【0031】本発明の画像形成装置に用いられる複数の
カラートナーに濁度が0.1〜50のトナーを用いる
と、これらカラートナー間の帯電特性を均一にすること
ができ、同一カラー画像を多数枚作製する際に発生する
カラー画像の色ズレを小さくすることができる。又、各
カラートナーの画像が形成される感光体の表面も各カラ
ートナーの流動性を良好に保つことができ、感光体の表
面劣化が均一になり、このことも又、同一カラー画像を
多数枚作製する際に発生するカラー画像の色ズレを小さ
くし、均一で良好なカラー画像を作製することができ
る。
【0032】トナーの濁度を前記定義と測定方法に従っ
て0.1〜50の範囲に制御する方法としてはトナーの
表面に付着する外添剤粒子の種類の選択と該外添剤粒子
(以下単に外添剤とも云う)のトナー表面への固着度合
いを制御する事が重要である。
【0033】本発明に好ましく用いられる外添剤の数平
均粒子径は、0.05〜0.5μmである。
【0034】外添剤の粒径が0.05μmより小さい場
合は、トナー感光体間の物理的付着力が軽減されない為
に転写性が落ち、結果的に画像濃度の低下を招く。
【0035】粒径が0.5μmより大きい場合は、一旦
付着した外添剤が現像器内の撹拌等のストレスにより容
易に離脱し遊離するため、遊離量が現像器内で蓄積され
るため、現像器内で再凝集し、転写時に核となり、転写
抜けを生じる。また、遊離した成分が感光体表面に多く
付着するため、感光体表面へのフィルミングが発生しや
すくなる。
【0036】外添剤のトナーへの添加量は、着色粒子
(外添剤添加前のトナー)の0.05〜5.0質量部
(以後、特に断らない限り「部」とは、「質量部」を示
す)が好ましく、特には1.0〜4.0部が好ましい。
【0037】0.05部より少ないと物理的付着力の低
減効果が得られないために転写性の低下を招きやすい。
5.0部より多いとトナー表面に過剰の外添剤が存在す
るために、現像器内の撹拌等のストレスにより容易に離
脱し遊離傾向がある。そのため、遊離したものが現像器
内で蓄積され、現像器内で再凝集し核となり、これが現
像されたトナー像に混入すると転写時に転写抜けを生じ
やすい。また、遊離した成分が感光体表面に多く付着す
るため、感光体表面へのトナーフィルミングが発生しや
すくなる。
【0038】外添剤の着色粒子への付着状態を制御する
方法としては限定されず、一般的に用いられている微粒
子の外添装置、トナー表面に固定又は固着する装置のす
べてを用いることが出来る。
【0039】固定化の具体的な装置としてはヘンシェル
ミキサー、レーディゲミキサー、TURBO SPHE
REミキサー等を使用することができる。中でもヘンシ
ェルミキサーは、外添剤の混合処理と固定処理を同一の
装置で行えること、また撹拌混合の容易性や外部からの
加熱の容易性などの観点で好適に使用することができ
る。
【0040】上記固定処理時の混合方法としては、撹拌
羽根の先端の周速が5〜50m/sで処理されることが
望ましい。好ましくは10〜40m/sで処理されるこ
とが望ましい。また、予備混合を行い樹脂粒子表面に外
添剤を均一に付着させることが好ましく、温度の制御方
法としては、外部より温水等を用いて必要な温度に調整
することが好ましい。
【0041】温度の測定方法は、トナーが撹拌混合され
ている状態でトナーが流動している部位の温度を測定す
るものである。また、固定処理後に冷水を流通させ、冷
却、解砕工程を行うことが好ましい。
【0042】外添剤の着色粒子表面への固定化の度合い
を制御する方法としては、Tg−20≦(撹拌混合温
度)≦Tg+20の温度条件で着色粒子と外添剤を撹拌
混合し、機械的衝撃力を付与しながら、任意の時間の調
整によって、着色粒子表面に外添剤粒子を均一に付着さ
せることができる。
【0043】ここで言うTgとはトナー又は該トナーを
構成する結着樹脂のガラス転移温度を指す。ガラス転移
温度は、DSC7示差走査カロリーメーター(パーキン
エルマー社製)を用いて測定した。測定方法は、10℃
/minで0℃から200℃へ昇温し、ついで、10℃
/minで200℃から0℃へ冷却して前履歴を消した
後、10℃/minで0℃から200℃へ昇温し、セカ
ンドヒートの吸熱ピーク温度を求め、Tgとした。吸熱
ピークが複数有る場合は、主吸熱ピークの温度をTgと
した。
【0044】トナー又は該トナーを構成する結着樹脂の
Tgとしては40〜70℃が好ましく使用される。40
℃より小さいとトナーの保存性が悪く、凝集してしま
う。70℃より大きいと定着性、生産性の観点から好ま
しくない。
【0045】流動性付与の観点から、外添剤の付着制御
後に更に外添剤を外添してもよいが、前記トナーとして
の濁度が本発明の範囲内に入ることが必要である。
【0046】前記外添剤の数平均粒子径の測定方法につ
いては、透過型電子顕微鏡観察によって観察し、画像解
析によって測定されたものを用いて表示した。
【0047】前記外添剤の組成としては特に限定され
ず、任意の外添剤を用いることが出来る。
【0048】例えば、無機の外添剤としては各種無機酸
化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。例え
ば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン
酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロン
チウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロ
ム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステ
ン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ
素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ
素、窒化チタン、窒化ホウ素等が挙げられる。
【0049】更に、上記無機外添剤に疎水化処理をおこ
なったものでもよい。疎水化処理を行う場合には、各種
チタンカップリング剤、シランカップリング剤等のいわ
ゆるカップリング剤によって疎水化処理することが好ま
しく、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩によって
疎水化処理したものも好ましく使用される。
【0050】また、樹脂外添剤を用いる場合も、特にそ
の組成が限定されるものでは無い。一般的にはビニル系
の有機外添剤粒子やメラミン・ホルムアルデヒド縮合
物、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポ
リウレタン等の外添剤粒子が好ましい。この理由として
は乳化重合法や懸濁重合法等の製造方法によって容易に
製造することが可能であるからである。
【0051】〈トナー粒子の粒径〉本発明のトナーの粒
径は、個数平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。こ
の粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合に
は、後に詳述するトナーの製造方法において、凝集剤の
濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重
合体自体の組成によって制御することができる。
【0052】個数平均粒径が3〜8μmであることによ
り、感光体に付着してフィイルミングを発生させる付着
力の大きいトナー微粒子が少なくなり、また、転写効率
が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドッ
ト等の画質が向上する。
【0053】本発明に用いられるトナーとしては、トナ
ー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnD
を横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に
分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおい
て、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1
と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナ
ー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上で
あるトナーであることが好ましい。
【0054】相対度数(m1)と相対度数(m2)との和
(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の粒
度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成工
程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制する
ことができる。
【0055】本発明において、前記の個数基準の粒度分
布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々の
トナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜
0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:
0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜
1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:
1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜
2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基
準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグ
ラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザ
ーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユ
ニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュー
タにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成された
ものである。
【0056】〔測定条件〕 (1)アパーチャー:100μm (2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−1
1(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕
50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加え
て攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。こ
の系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより
調製する。
【0057】本発明に用いられるトナーの粒径は、体積
平均粒径で3〜8μmが好ましい。トナーの体積平均粒
径および粒度分布は、コールターカウンターTA−II、
コールターマルチサイザー、SLAD1100(島津製
作所社製レーザー回折式粒径測定装置)等を用いて測定
することができる。コールターカウンターTA−II及び
コールターマルチサイザーではアパーチャー径=100
μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μmの範囲に
おける粒径分布を測定し求めたものである。
【0058】更に、前記トナーはトナーの体積平均粒径
3.0μm未満の粒子が30個数%以下であることが好
ましい。このトナーを製造する方法としては特に限定さ
れるものでは無い。粉砕分級法でも粉砕時に過粉砕を抑
制しつつ粉砕を行うことでもよい。さらに、繰り返し分
級する方法を採用してもよい。さらにいわゆる重合法ト
ナーの製造方法は懸濁重合法や融着法によるトナーの製
造方法も好ましい。
【0059】尚、重合法では必要に応じて、樹脂粒子の
分散液中での遠心分離などによる微粒子除去等によても
達成できる。
【0060】いずれにしろ、粉砕法トナーであれ重合法
トナーであれ上記本発明の要件を満たすものであれば、
本発明の目的を達成できる。 《本発明に使用されるトナーの構成、及び製造方法》本
発明に使用されるトナーの製造方法は、最も一般的に用
いられている粉砕法、即ちバインダー樹脂と着色剤、そ
の他必要により添加される種種の添加剤を混練粉砕後分
級して作製しても良いし、離型剤、着色剤を含有した樹
脂粒子を媒体中で合成作製して製造してもよい。
【0061】水系媒体中で融着させる方法として、例え
ば特開昭63−186253号公報、同63−2827
49号公報、特開平7−146583号公報等に記載さ
れている方法や、樹脂粒子を塩析/融着させて形成する
方法等をあげることができる。
【0062】ここで用いられる樹脂粒子は重量平均粒径
50〜2000nmが好ましく、これらの樹脂粒子は乳
化重合、懸濁重合、シード重合等のいずれの造粒重合法
によっても良いが、好ましく用いられるのは乳化重合法
である。
【0063】以下、樹脂の製造に用いられる単量体は、
いずれの製造方法においても、従来公知の重合性単量体
を用いることができる。また、要求される特性を満たす
ように、1種または2種以上のものを組み合わせて用い
ることができる。
【0064】バインダー樹脂としては特に限定されるも
のではなく、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレ
ン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタ
ジエン樹脂、エポキシ樹脂等、一般的に知られているバ
インダー樹脂を使用することができる。
【0065】スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレ
ン−アクリル樹脂を構成する樹脂としては、スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、
3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t
−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n
−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n
−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なス
チレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメ
チルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等
のアクリル酸エステル誘導体等が具体的に樹脂を構成す
る単量体として挙げられ、これらは単独あるいは組み合
わせて使用することができる。
【0066】その他のビニル系重合体の具体的例示化合
物としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン等の
オレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
ル、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のハロゲン系ビニル
類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチル
ケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニ
ルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化
合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化
合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブ
チルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメ
タクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これら
ビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用するこ
とができる。
【0067】さらに、スチレン−アクリル系樹脂(ビニ
ル系樹脂)で含カルボン酸重合体を得るための単量体例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアク
リル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮
酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオ
クチルエステル、ケイ皮酸無水物、アルケニルコハク酸
メチルハーフエステル等が挙げられる。
【0068】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングル
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート等の架橋剤を添加してもよい。
【0069】また、ポリエステル樹脂としては、2価以
上のカルボン酸と2価以上のアルコール成分を縮合重合
させて得られる樹脂である。2価のカルボン酸の例とし
てはマレイン酸、フマール酸、シトラコ酸、イタコン
酸、グルタコ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、マロン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニル
コハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハ
ク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸
等が挙げられ、これらの酸無水物も使用することができ
る。
【0070】また、ポリエステル樹脂を構成する2価の
アルコール成分の例としては、ポリオキシプロピレン
(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
エチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−
ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン等のエーテル化ビスフェノール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,4,ブテンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタング
リコール、1,6−ヘキサングリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールZ、水素添加ビスフェノールA等をあげるこ
とができる。
【0071】また、ポリエステル樹脂として架橋構造を
有するものとしては、下記3価のカルボン酸、例えば
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナ
フタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリ
カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,
2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキ
シル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、
1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ
(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オ
クタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール
三量体酸等があげられ、これらの酸無水物、あるいは多
価アルコール成分、具体的にはソルビトール、1,2,
3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペ
ンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、
1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メ
チルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブ
タントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼ
ン等を添加することで架橋ポリエステル樹脂とすること
もできる。
【0072】着色剤としては無機顔料、有機顔料を挙げ
ることができる。無機顔料としては、従来公知のものを
用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示す
る。
【0073】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0074】これらの無機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0075】磁性トナーとして使用する際には、前述の
マグネタイトを添加することができる。この場合には所
定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜6
0質量%添加することが好ましい。
【0076】有機顔料としても従来公知のものを用いる
ことができる。具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0077】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0078】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0079】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0080】これらの有機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0081】着色剤は表面改質して使用することもでき
る。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用す
ることができ、具体的にはシランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好
ましく用いることができる。
【0082】本発明で得られたトナーには、流動性の改
良やクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添
剤を添加して使用することができる。これら外添剤とし
ては前記に記したように、特に限定されるものでは無
く、種々の無機粒子、有機粒子及び滑剤を使用すること
ができる。
【0083】又、前記外添剤粒子とは別に、滑剤を外添
剤としてトナーに添加してもよい。滑剤には、例えばス
テアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、
カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、
銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マ
グネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カ
ルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなど
の塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
【0084】これら滑剤の添加量は、トナーに対して
0.1〜5質量%程度が好ましい。トナー化工程は上記
で得られたトナー粒子を、例えば流動性、帯電性、クリ
ーニング性の改良を行うことを目的として、前述の外添
剤を添加してもよい。外添剤の添加方法としては、ター
ビュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキ
サー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用す
ることができる。
【0085】トナーは、バインダー樹脂、着色剤以外に
トナー用添加剤として種々の機能を付与することのでき
る材料を加えてもよい。具体的には離型剤、荷電制御剤
等が挙げられる。
【0086】尚、離型剤としては、種々の公知のもの
で、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオ
レフィン系ワックスや、これらの変性物、カルナウバワ
ックスやライスワックス等の天然ワックス、脂肪酸ビス
アミドなどのアミド系ワックスなどをあげることができ
る。これらは離型剤粒子として加えられ、樹脂や着色剤
と共に塩析/融着させることが好ましいことはすでに述
べた。
【0087】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0088】《現像剤》本発明に用いられるトナーは、
一成分現像剤でも二成分現像剤として用いてもよいが、
好ましくは二成分現像剤としてである。
【0089】一成分現像剤として用いる場合は、非磁性
一成分現像剤として前記トナーをそのまま用いる方法も
あるが、通常はトナー粒子中に0.1〜5μm程度の磁
性粒子を含有させ磁性一成分現像剤として用いる。その
含有方法としては、着色剤と同様にして非球形粒子中に
含有させるのが普通である。
【0090】又、キャリアと混合して二成分現像剤とし
て用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒
子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、そ
れらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従
来から公知の材料を用いる。特にフェライト粒子が好ま
しい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15
〜100μm、より好ましくは25〜60μmのものが
よい。
【0091】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0092】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或い
はフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂
分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限
定されず公知のものを使用することができ、例えば、ス
チレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹
脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0093】次に、本発明に用いられる感光体について
詳細に説明する。本発明の中間転写体を用いた画像形成
装置においては、感光体表面のカラートナー画像を中間
転写体上重ね合わせることから、感光体の表面劣化の影
響を受けやすい。本発明の画像形成装置においては、感
光体の表面層に下記に記したような摩耗に対する抵抗力
が大きい樹脂層を用いることにより、感光体の表面劣化
を小さくし、本発明の画像形成装置の画質劣化を小さく
することができる。即ち、本発明の電子写真感光体はこ
の1回転あたりの膜厚減耗量ΔHd(μm)が0≦ΔH
d<1×10-5であることを特徴とする。
【0094】膜厚減耗量ΔHd(常温常湿環境下(20
℃、50%RH)) 本発明に於いて、電子写真感光体の1回転あたりの膜厚
減耗量ΔHd(μm)の測定は次の摩耗試験を行い得ら
れた値である。
【0095】・摩耗試験 常温常湿環境下(20℃、50%RH)駆動部に接続し
た電子写真感光体に硬度70±1°、反発弾性35±1
%、厚さ2±0.1(mm)、自由長9±0.1mmの
クリーニングブレードをカウンター方向に当接角10±
0.5°、食い込み量1.5±0.2(mm)の条件で
当接し、電子写真感光体を1回転0.1〜10秒の回転
で駆動部により回転させながら電子写真感光体上に0.
15±0.05(mg/cm2)の付着量で現像された
カサ密度が0.41±0.1g/cm3、且つ個数平均
粒径10〜40(nm)の粉体が外添剤としてトナーに
対して1±0.1質量(%)で混合された体積平均粒径
8.5±0.2μmのトナーをクリーニングする。上記
条件にて該電子写真感光体が100,000回以上の回
転を行った際の感光体の膜厚変動量を測定し、その値を
感光体の回転数で除した値を1回転あたりの膜厚減耗量
とする。
【0096】本発明の前記1回転当たりの膜厚減耗量Δ
Hd(μm)は0≦ΔHd<1×10-5であが、好まし
くは0≦ΔHd<5×10-6、更に好ましくは0≦ΔH
d<3×10-6である。
【0097】図1は前記摩耗試験におけるクリーニング
ブレードの感光体への当接条件の説明図である。
【0098】図1に於いて、電子写真感光体は1、当接
角はθで表される。又、前記クリーニングブレード2の
自由長Lは図1に示すように支持部材3の端部Bから変
形前のブレードの先端点の長さを表す。
【0099】4は支持部材3を固定するための固定ねじ
である。hはブレードの厚さを示す。
【0100】又当接角θは感光体の当接点Aにおける接
線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)との
なす角を表す。
【0101】又、食い込み量aは図1に示すように感光
体外周S0の半径r0と変形前のブレード(図面では点線
で示した)の位置A′を一点とする感光体の中心軸Cを
中心とした円S1の半径r1との差である。
【0102】前記クリーニングブレードに用いられる弾
性体ゴムブレードの物性値;硬度と反発弾性はJISA
硬度及び反発弾性として、JISK6301の加硫ゴム
物理試験方法に基づいて測定される。
【0103】又、トナーの付着量とは現像器よりバイア
ス現像により感光体表面に現像された1cm2あたりの
トナー質量(mg)であり、本発明における摩耗試験で
はクリーニングブレードにより除去される単位面積あた
りのトナー量に相当する。
【0104】トナーの付着量は感光体表面に現像され付
着したトナーを粘着テープ上に転写し、トナー転写前後
の該粘着テープの質量差を求め、1cm2あたりに換算
することによって求められる。
【0105】《本発明における膜厚減耗量測定の具体
例》本発明における膜厚減耗量測定の具体例を次に示
す。コニカ社製デジタル複写機Konica7040を
改造して現像部、クリーニング部のみを有する摩耗試験
機を作製した。クリーニング部に硬度70°、反発弾性
35%、厚さ2(mm)、自由長9mmのクリーニング
ブレードをカウンター方向に当接角10°、食い込み量
1.5(mm)の条件で当接した。次に60mmφの円
筒状電子写真感光体を線速210(mm/sec)で回
転させながら現像部のバイアス電位とアースに接続され
た感光体との電位差を利用して電子写真感光体上に0.
1〜0.2(mg/cm2)のトナー付着量で現像を行
う。トナー及び現像剤は下記の評価用現像剤を用いた。
上記条件にて常温常湿環境下(20℃、50%RH)該
電子写真感光体を1,000,000回転を行い、現像
−クリーニングの工程を繰り返し行った際の感光体の膜
厚変動量(初期膜厚との差)を測定し、その値を感光体
の回転数で除した値を1回転あたりの膜厚減耗量とし
た。
【0106】評価用現像剤の作製 スチレン:ブチルアクリレート:ブチルメタクリレート
=75:20:5の質量比からなるスチレンアクリル樹
脂100部、カーボンブラック10部、低分子量ポリプ
ロピレン(数平均分子量=3500)4部とを溶融、混
練した後、機械式粉砕機を使用し、微粉砕を行い、分級
して体積平均粒径が8.5μmの着色粒子を得た。
【0107】得られた着色粒子100部に対して外添剤
として平均粒径12nmの疎水性シリカ粒子、0.4
部、平均粒径30nmのチタニア粒子0.6部を混合
し、ヘンシェルミキサーで常温下、撹拌羽根の周速40
(m/sec)で10分間混合し、負帯電性トナーを得
た。該トナーのカサ密度は0.41g/cm3であっ
た。
【0108】上記トナーに、シリコーン樹脂を被覆した
体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し
て、トナー濃度が5%の現像剤を調整した。
【0109】カサ(見掛け)密度測定:パウダーテスタ
ー(細川ミクロン製)を用い、見掛け密度を測定する。
【0110】測定としては、振動台に60メッシュフル
イをセットし、その真下にあらかじめ質量を測定した見
掛け密度測定用カップ(内容量100ml)を置く。次
にレオスタット目盛を2.0に合わせ振動を開始する。
この振動している60メッシュフルイ上部から静かに測
定試料を、前記測定用カップに入るように流出させる。
【0111】カップに山盛り試料が充填されたら、振動
を停止し、山盛のカップ上面をブレードによりすり切
り、天秤により正確に秤量する。
【0112】測定用カップは100mlの内容量となっ
ているため見掛け密度(g/cm3)=試料の質量÷1
00より求めることができる。
【0113】試料は20℃、50%RHの環境下で約1
2時間放置したものを用い、測定環境は20℃、50%
RHである。
【0114】*膜厚測定法 感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定
し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦
電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT
FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行
った。
【0115】以下に本発明に用いられる感光体の構成に
ついて記載する。 導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0116】本発明の円筒状導電性支持体とは回転する
ことによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒
状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ
0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
【0117】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0118】本発明において、導電性支持体上に少なく
とも複数の樹脂層を有するとは樹脂が層形成に主要な機
能を有している層が2つ以上導電性支持体上にあること
を意味し、該樹脂層としては下引層、感光層、表面層、
更には電荷発生層、電荷輸送層等の層の内2つ以上の層
が樹脂層として有ればよい。
【0119】以下、本発明の電子写真感光体の好ましい
層構成について記載する。 下引層 本発明の感光体に用いられる下引層(UCL)は導電性
支持体と前記感光層のとの接着性改良、或いは該支持体
からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光
層の間に設けられるが、該下引層の材料としては、ポリ
アミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、
これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共
重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂として
はポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた
下引層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。
【0120】又本発明に最も好ましく用いられる下引層
はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有
機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた下
引層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた下引層の膜
厚は、0.1〜2μmが好ましい。
【0121】感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記下引層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL層)に分離し
た構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ること
により繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では下引き層の上に電荷発生層
(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL層)の構成を
取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成
の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も
好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電
感光体構成である。
【0122】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を
含有する。その他の物質としては必要によりバインダー
樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0123】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0124】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、シリコン変
性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バ
インダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹
脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。
これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う
残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は
0.01μm〜2μmが好ましい。
【0125】電荷輸送層 電荷輸送層:電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及
びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。
その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤
を含有しても良い。
【0126】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
である。
【0127】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0128】電荷輸送層(CTL層)に用いられる樹脂
としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、
フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
【0129】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0130】表面層(電荷輸送性能を有するシロキサン
系樹脂を含有する樹脂層) 本発明の高硬度で且つ残留電位上昇が小さい電子写真感
光体としては電荷輸送性を有する構造単位を含むシロキ
サン系樹脂を含有する樹脂層を表面層とした感光体が好
ましい。このシロキサン系樹脂層は代表的には下記一般
式(1)で表される有機ケイ素化合物を原料とした塗布
組成物を塗布乾燥することにより形成される。これらの
原料は親水性溶媒中では加水分解とその後に生じる縮合
反応により、溶媒中で有機ケイ素化合物の縮合物(オリ
ゴマー)を形成する。これら塗布組成物を塗布、乾燥す
ることにより、3次元網目構造を形成したシロキサン系
樹脂を含有する樹脂層を形成することができる。
【0131】一般式(1) (R)n−Si−(X)4-n 式中、Rはケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基
を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表し、nは0〜
3の整数を表す。
【0132】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形
の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル
等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェ
ニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポ
キシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロ
キシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロ
キシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプ
ロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル
基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−
アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,
1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシ
ル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、そ
の他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。特に
はメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基が
好ましい。又Xの加水分解性基としてはメトキシ、エト
キシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が
挙げられる。特には炭素数6以下のアルコキシ基が好ま
しい。
【0133】又一般式(1)で表される有機ケイ素化合
物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用して
も良い。但し、使用される一般式(1)で表される有機
ケイ素化合物の少なくとも一種がnが0又は1の有機ケ
イ素化合物を使用することが好ましい。
【0134】又一般式(1)で表される有機ケイ素化合
物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同
一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場
合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般
式(1)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用い
るとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0135】前記樹脂層は上記有機ケイ素化合物又はそ
の加水分解縮合物を含有する組成物にコロイダルシリカ
を含有させて形成されることが好ましい。コロイダルシ
リカとは分散媒中にコロイド状に分散した二酸化ケイ素
粒子であるが、コロイダルシリカの添加は塗布液組成物
調整のどの段階で加えても良い。コロイダルシリカは水
性またはアルコール性のゾルの形で添加しても良いし、
気相でつくられたエアロゾルを本発明の塗布液に直接分
散しても良い。
【0136】このほかチタニヤ、アルミナなどの金属酸
化物をゾルまたは粒子分散の形で添加しても良い。
【0137】コロイダルシリカや4官能(n=0)或い
は3官能(n=1)の前記有機ケイ素化合物は架橋構造
を生じること等により、本発明の樹脂層膜に弾性と剛性
を与える。2官能有機ケイ素化合物(n=2)の比率が
多くなるとゴム弾性が増すとともに疎水性があがり、1
官能有機ケイ素化合物(n=3)は高分子にはならない
が未反応残存SiOH基と反応して疎水性を上げる働き
がある。
【0138】本発明の高硬度で且つ高弾性が求められる
表面層としては前記有機ケイ素化合物の4官能(n=
0)或いは3官能(n=1)の少なくともいずれか一種
を原料として用い、弾性と剛性を備えたシロキサン系樹
脂層を形成することが好ましい。
【0139】前記樹脂層は更に、下記一般式(2)で示
された化合物が前記有機ケイ素化合物又は該縮合物等と
の縮合反応により、電荷輸送性を有する構造単位を含む
シロキサン系樹脂を含む樹脂層に改質する事により、該
樹脂層の残留電位上昇を小さく抑えることができる。
【0140】一般式(2) B−(R1−ZH)m 式中、Bは電荷輸送性能を有する構造単位を含む1価又
は多価の基を表し、R 1は単結合又は2価のアルキレン
基を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又はNHを表し、m
は1〜4の整数を表す。
【0141】又、前記一般式(2)で示された化合物は
コロイダルシリカの表面の水酸基との縮合反応により、
前記シロキサン系樹脂層に取り込まれても良い。
【0142】本発明にはコロイダルシリカ以外の他の金
属水酸化物(例えばアルミ、チタン、ジルコニウムの各
アルコキシドの加水分解物)を加えて複合化したシロキ
サン系セラミック樹脂層としても良い。
【0143】一般式(2)のBは電荷輸送性化合物構造
を含む1価以上の基である。ここでBが電荷輸送性化合
物構造を含むとは、一般式(2)中の(R1−ZH)基
を除いた化合物構造が電荷輸送性能を有しているか、又
は前記一般式(2)中の(R 1−ZH)基を水素原子で
置換したBHの化合物が電荷輸送性能を有する事を意味
する。
【0144】尚、前記の電荷輸送性化合物とは電子或い
は正孔のドリフト移動度を有する性質を示す化合物であ
り、又別の定義としてはTime−Of−Flight
法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電
荷輸送に起因する検出電流が得られる化合物として定義
できる。
【0145】前記水酸基又は加水分解性基を有する有機
ケイ素化合物、及び水酸基又は加水分解性基を有する有
機ケイ素化合物から形成された縮合物との総量(H)と
前記一般式(2)の化合物(I)の組成物中の組成比と
しては、質量比で100:3〜50:100であること
が好ましく、より好ましくは100:10〜50:10
0の間である。
【0146】また本発明においては、コロイダルシリカ
又は他の金属酸化物を添加しても良いが、コロイダルシ
リカ又は他の金属酸化物(J)を添加する場合は前記総
量(H)+化合物(I)成分の総質量100部に対し
(J)を1〜30質量部を用いることが好ましい。
【0147】前記総量(H)成分が前記の範囲内で使用
されると、本発明の感光体表面層の硬度が高く且つ弾力
性がある。(J)成分のコロイダルシリカ成分の過不足
も前記総量(H)成分と同様の傾向がみられる。一方、
前記化合物(I)成分が前記の範囲内で使用されると感
度や残留電位特性等の電子写真特性が良好であり、前記
感光体表面層の硬度が高い。
【0148】前記のシロキサン系樹脂層を形成するには
縮合反応を促進するために縮合触媒を用いることが好ま
しい。ここで用いられる縮合触媒とは縮合反応に接触的
に作用する触媒、及び縮合反応の反応平衡を生成系に移
動させる働きをするものの少なくともいずれか一方の作
用をもつものであれば良い。
【0149】具体的な縮合触媒としては酸、金属酸化
物、金属塩、アルキルアミノシラン化合物など従来シリ
コンハードコート材料に用いられてきた公知の触媒を用
いることができる。例えば、有機カルボン酸、亜硝酸、
亜硫酸、アルミン酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカ
リ金属塩、有機アミン塩(水酸化テトラメチルアンモニ
ウム、テトラメチルアンモニウムアセテート)、スズ有
機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジアセ
テート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメル
カプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチ
ルチンマリエート等)等が挙げられる。
【0150】一般式(2)において、Bで示される電荷
輸送性化合物構造を有する基としては、正孔輸送型と電
子輸送型がある。正孔輸送型はオキサゾール、オキサジ
アゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾール、
イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジン、ス
チリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、トリア
リールアミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾール、ベン
ゾイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、アクリジ
ン、フェナジン等の構造単位を含む基及びこれらの誘導
体から派生する基が挙げられる。一方、電子輸送型とし
ては無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無
水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトタシアノエチ
レン、テトタシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジ
ニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベ
ンゼン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、
キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾ
キノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノ
ン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニ
トロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4、
4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマ
ロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニ
ル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−
ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、
9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロニトリル、
ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマ
ロニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニ
トロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、パーフルオ
ロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロ
サリチル酸、フタル酸、メリット酸等の化学構造単位を
含む基及びこれらの誘導体から派生する基が挙げられる
が、これらの構造に限定されるものではない。
【0151】以下に一般式(2)で表される代表的な化
合物例をあげる。一般式(2)に於いてZが酸素原子の
化合物例を下記に挙げる。
【0152】
【化1】
【0153】
【化2】
【0154】
【化3】
【0155】
【化4】
【0156】
【化5】
【0157】次に、一般式(2)において、ZがNH基
である化合物例を下記に挙げる。
【0158】
【化6】
【0159】次に、一般式(2)に於いて、Zがメルカ
プト基(SH)である化合物例を下記に挙げる。
【0160】
【化7】
【0161】下記一般式(2)で示された化合物の内最
も好ましい化合物はZが水酸基(OH)で且つmが2以
上の化合物である。Zが水酸基(OH)で且つmが2以
上の化合物は該化合物が前記有機ケイ素化合物と反応
し、その結果シロキサン系樹脂の網目構造中に入り込む
ことにより高硬度で且つ残留電位上昇が小さい樹脂層を
形成することができる。
【0162】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。例えば、電荷輸送性を有する構造単位を含む
シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を電荷輸送層に適用
すれば上記した感光体層構成の表面層を除くことも可能
である。又、電荷輸送性を有する構造単位を含むシロキ
サン系樹脂を含有する樹脂層を単層構造の感光層に適用
すれば円筒状導電性支持体上には下引層と単層構造の感
光層の2つの樹脂層から本発明の電子写真感光体を形成
する事もできる。
【0163】又、本発明の電子写真感光体の表面層は水
に対する接触角が90°以上であることが好ましい。水
に対する接触角が90°以上にすることにより紙粉やト
ナー微粉のフィルミングをより少なくすることができ
る。
【0164】前記電荷輸送性能を有するシロキサン系樹
脂層の水に対する接触角を90°以上にする方法として
はシロキサン樹脂層の疎水性を高めることが有効であ
る。このための方法としてはシロキサン樹脂にF原子含
有基を導入する方法、ジメチルシロキサン骨格を導入す
る方法、芳香族基を導入する方法或いは撥水性を有する
PTFE等の樹脂粒子や有機ポリマーを添加する方法等
が挙げられる。
【0165】次に本発明の樹脂層に前記コロイダルシリ
カと併用したり、或いはコドイダルシリカの代わりに用
いる事ができる有機粒子及び無機粒子としては、以下の
ものを挙げることができる。
【0166】〈有機粒子〉上記有機粒子としては、例え
ばシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリフ
ッ化ビニル、ポリ四フッ化エチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体、ポリ四フッ化エチレン−
六フッ化プロピレン共重合体、ポリエチレン−三フッ化
エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン−六フッ化プ
ロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ステアリン酸金属
塩、ポリメチルメタクリレート又はメラミン等を挙げる
ことができ、体積平均粒径で0.05〜10μmが好ま
しく、より好ましくは0.1〜5μmである。又、本発
明の樹脂層に含有する有機粒子の量は、該樹脂層のバイ
ンダー樹脂に対して、好ましくは0.1〜100質量
%、より好ましくは1〜50質量%であり、0.1%未
満の場合は感光層に十分な耐刷性や潤滑性を付与するこ
とができず、画像形成の際クリーニング不良となり易
く、下層との接着性を改善しない。100質量%を越え
ると感光体の光感度が低下し、カブリを生じ易くなる。
【0167】〈無機粒子〉上記無機粒子としては金属酸
化物として、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化ア
ルミニウム、酸化ケイ素(シリカ)、酸化インジウム、
酸化ベリリウム、酸化鉛、酸化ビスマス等を挙げること
ができ、窒化物として、例えば窒化ホウ素、窒化アルミ
ニウム、窒化ケイ素を挙げることができ、又炭化物とし
ては、例えば炭化ケイ素、炭化ホウ素等を挙げることが
できる。又上記無機粒子は、好ましくはチタンカップリ
ング剤、シランカップリング剤、アルミニウムカップリ
ング剤、高分子脂肪酸等の疎水化処理剤により疎水化処
理を行ってもよい。
【0168】上記上記無機粒子の粒径は体積平均粒径で
0.05〜10μmが好ましく、より好ましくは0.1
〜5μmである。又、感光体表面層に含有する上記無機
粒子の量は、該表面層のバインダー樹脂に対して、好ま
しくは0.1〜100質量%、より好ましくは1〜50
質量%であり、0.1%未満の場合は感光体表面層に十
分な耐刷性や機械的強度或いは下層との接着性を付与す
ることができず、画像形成の際感光体表面層が摩耗、損
傷し易く、100質量%を越えると感光体表面層の表面
粗さが大きくなり、クリーニング部材を損傷してクリー
ニング不良を引き起こす。
【0169】なお、上記有機粒子、及び無機粒子の体積
平均粒径はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「L
A−700」(堀場製作所(株)社製)により測定され
る。
【0170】また前記シロキサン系樹脂の表面層には酸
化防止剤を添加することにより、残留電位上昇や画像ボ
ケを効果的に防止することができる。
【0171】ここで、酸化防止剤とは、その代表的なも
のは電子写真感光体中ないしは感光体表面に存在する自
動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素
の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質であ
る。詳しくは下記の化合物群が挙げられる。
【0172】(1)ラジカル連鎖禁止剤 ・フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系) ・アミン系酸化防止剤(ヒンダードアミン系、ジアリル
ジアミン系、ジアリルアミン系) ・ハイドロキノン系酸化防止剤 (2)過酸化物分解剤 ・硫黄系酸化防止剤(チオエーテル類) ・燐酸系酸化防止剤(亜燐酸エステル類) 上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジカル連鎖禁止
剤が良く、特にヒンダードフェノール系或いはヒンダー
ドアミン系酸化防止剤が好ましい。又、2種以上のもの
を併用してもよく、例えば(1)のヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤と(2)のチオエーテル類の酸化防止剤
との併用も良い。更に、分子中に上記構造単位、例えば
ヒンダードフェノール構造単位とヒンダードアミン構造
単位を含んでいるものでも良い。
【0173】前記酸化防止剤の中でも特にヒンダードフ
ェノール系、ヒンダードアミン系酸化防止剤が高温高湿
時のカブリの発生や画像ボケ防止に特に効果がある。
【0174】ヒンダードフェノール系或いはヒンダード
アミン系酸化防止剤の樹脂層中の含有量は0.01〜2
0質量%が好ましい。0.01質量%未満だと高温高湿
時のカブリや画像ボケに効果がなく、20質量%より多
い含有量では樹脂層中の電荷輸送能の低下がおこり、残
留電位が増加しやすくなり、又膜強度の低下が発生す
る。
【0175】又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或
いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させて良
い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に対
して0.01〜20質量%が好ましい。
【0176】ここでヒンダードフェノールとはフェノー
ル化合物の水酸基に対しオルト位置に分岐アルキル基を
有する化合物類及びその誘導体を云う(但し、水酸基が
アルコキシに変成されていても良い。)。
【0177】ヒンダードアミン系とはN原子近傍にかさ
高い有機基を有する化合物である。かさ高い有機基とし
ては分岐状アルキル基があり、例えばt−ブチル基が好
ましい。例えば下記構造式で示される有機基を有する化
合物類が好ましい。
【0178】
【化8】
【0179】式中のR13は水素原子又は1価の有機基、
14、R15、R16、R17はアルキル基、R18は水素原
子、水酸基又は1価の有機基を示す。
【0180】ヒンダードフェノール部分構造を持つ酸化
防止剤としては、例えば特開平1−118137号(P
7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0181】ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止
剤としては、例えば特開平1−118138号(P7〜
P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定
されるものではない。
【0182】有機リン化合物としては、例えば、一般式
RO−P(OR)−ORで表される化合物で代表的なも
のとして下記のものがある。尚、ここにおいてRは水素
原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニ
ル基又はアリール基を表す。
【0183】有機硫黄系化合物としては、例えば、一般
式R−S−Rで表される化合物で代表的なものとして下
記のものがある。尚、ここにおいてRは水素原子、各々
置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はア
リール基を表す。
【0184】以下に代表的な酸化防止剤の化合物例を挙
げる。
【0185】
【化9】
【0186】
【化10】
【0187】
【化11】
【0188】
【化12】
【0189】
【化13】
【0190】又、製品化されている酸化防止剤としては
以下のような化合物、例えばヒンダードフェノール系と
して「イルガノックス1076」、「イルガノックス1
010」、「イルガノックス1098」、「イルガノッ
クス245」、「イルガノックス1330」、「イルガ
ノックス3114」、「イルガノックス1076」、
「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニ
ル」、ヒンダードアミン系として「サノールLS262
6」、「サノールLS765」、「サノールLS77
0」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、
「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マー
クLA67」、「マークLA62」、「マークLA6
8」、「マークLA63」が挙げられ、チオエーテル系
として「スミライザ−TPS」、「スミライザーTP−
D」が挙げられ、ホスファイト系として「マーク211
2」、「マークPEP−8」、「マークPEP−24
G」、「マークPEP−36」、「マーク329K」、
「マークHP−10」が挙げられる。
【0191】本発明のシロキサン系樹脂を含有した層を
形成するには、通常溶剤にシロキサン系樹脂組成物を溶
解して塗布により形成する。溶剤としてはメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセルソ
ルブ、エチルセルソルブ等のアルコール類及びこの誘導
体;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類;酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類等が使用される。
【0192】本発明のシロキサン系樹脂層は加熱乾燥す
る事が好ましい。この加熱のよりシロキサン系樹脂層の
架橋・硬化反応が促進される。該架橋硬化条件としては
使用する溶剤種、触媒有無によって異なるが、およそ6
0〜160℃の範囲で10分〜5時間の加熱が好まし
く、より好ましくは90〜120℃の範囲で30分〜2
時間の加熱が好ましい。
【0193】電荷発生物質、電荷輸送物質の分散、溶解
の使用される溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭
化水素類;メチレンクロライド、1,2−ジクロルエタ
ン等のハロゲン化炭化水素;メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル類;メタノール、エタノール、メチルセルソ
ルブ、エチルセルソルブ等のアルコール類及びこの誘導
体;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3
−ジオキソラン等のエーテル類;ピリジンやジエチルア
ミン等のアミン類;N,N−ジメチルホルムアミド等の
アミド類;その他脂肪酸及びフェノール類;二硫化炭素
や燐酸トリエチル等の硫黄、燐化合物等の1種又は2種
以上を用いることができる。
【0194】前記表面層を有する電子写真感光体を製造
するための塗布加工方法としては、塗布液をディップ塗
布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等を用いることが
できる。特に感光層の表面層側の塗布加工は下層の膜を
極力溶解させないため、又均一塗布加工を達成するため
にスプレー塗布、円形量規制型塗布(円形スライドホッ
パーがその代表例である)を用いるのが好ましい。尚前
記スプレー塗布については特開平3−90250号、同
3−269238号にその記載があり、前記円形量規制
型塗布については特開昭58−189061号に詳細が
記載されている。
【0195】次に、本発明の画像形成装置に用いられる
画像形成装置に用いられる各手段について例を挙げて説
明する。(但し、該画像形成装置はこれらの手段を全て
含む必要はなく、目的とする画像形成装置により、適宜
これらのいくつかの手段から構成されて良い。) ・帯電前露光手段(直前の画像形成で感光体上に残留す
る電荷を消去する為の露光):帯電前露光手段としては
LED等による光照射が用いられる。帯電前露光は感光
体の応答の遅れによる残留電位の上昇や露光パターンに
起因するメモリーの発生を抑制できる。但し、本発明の
画像形成装置では帯電前露光手段は必ずしも必要ではな
い。
【0196】・帯電手段:コロナ帯電、接触帯電方式の
いずれも好適に用いることができる。感光体上への帯電
電位は使用する感光体により適宜決定されるが、帯電電
圧で300〜1500Vになるようにこの帯電手段で帯
電される。
【0197】・像露光手段:露光光源は白色光、LE
D、LDいずれも好適に用いることができる。デジタル
画像の場合は像露光光源はLED、LDが好ましい。
【0198】・現像手段:現像手段には一成分、二成分
のいずれの現像剤も使用可能であり、磁性、非磁性トナ
ーのいずれも好適に用いることができる。又、感光体と
現像剤が接触する接触現像でも、その反対の非接触現像
でも良い。
【0199】・転写手段:転写手段にはコロナ転写、ロ
ーラー転写、中間転写体を用いる転写方式のいずれも好
適に用いられる。
【0200】・クリーニング手段:通常クリーニングブ
レードが好適に用いられ、更にクリーニングの補助部材
としてファーブラシやローラーを用いることができる。
クリーニング条件は感光体の減耗に大きく影響するた
め、本発明の電子写真感光体を用いることにより、幅広
いクリーニング手段に対応することができる。
【0201】次に、上記画像形成装置の中で特に感光体
の膜厚減耗、フィルミング等の本発明中の感光体の膜厚
減耗量に重要な関連を有するクリーニング手段について
記載する。
【0202】・クリーニングブレードの特性と当接条件 本発明では感光体に圧接配置されたブレード状のクリー
ニング部材を備えた装置を用いて、転写されず感光体上
に残留したトナーをクリーニングするのが好ましい。ク
リーニングブレードの感光体に対する当接条件は、クリ
ーニング性を向上させる観点から5〜50g/cmの圧
接力で当接することが好ましい。圧接力が5g/cm未
満だとトナーのすり抜けが発生しやすくなり、50g/
cmより大きいとブレードメクレが発生し易くなる。
【0203】なおクリーニング手段の前段階において
は、クリーニングを容易にするために感光体表面を除電
する除電手段を付加しても良い。この除電手段は、例え
ば交流コロナ放電を生じさせる除電器により行われる。
【0204】本発明に用いられるクリーニングブレード
の硬度は65°〜75°、反発弾性が15%〜60%
(20℃、50±5%RHの条件下)のゴム弾性体が好
ましい。反発弾性が15%未満だとブレードのバウンデ
ィングが起こりや易くなり、低温環境でのクリーニング
性の確保が難しく、75%を越えると逆にブレードの追
随性が大きくなりブレードメクレが発生し易くなる(前
記クリーニングブレードに用いられる弾性体ゴムブレー
ドの物性値;硬度と反発弾性はJISA硬度及び反発弾
性として、JISK6301の加硫ゴム物理試験方法に
基づいて測定される)。
【0205】本発明に用いられるクリーニングブレード
はシリコンゴム、ウレタンゴム等が用いられるが、ウレ
タンゴムで作られたものが最も好ましい。
【0206】中間転写体の構造としては、一般的には多
層構造であり、例えば、導電性支持体上に、少なくとも
ゴム、エラストマー、樹脂等から形成される弾性層と、
少なくとも1層の被覆層とを設けてなる構造などが挙げ
られる。前記中間転写体の形状としては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することできるが、例えば、
ローラ形状、ベルト形状などが好適に挙げられる。
【0207】前記中間転写体の材料としては、例えば、
ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエ
チレン系樹脂、フッ素系樹脂等に対して、導電性のカー
ボン粒子や金属粉等を分散混合させたものが好適に用い
られる。これらの中でも、ポリウレタン系樹脂にカーボ
ン粒子を分散させたものを好適に用いることができる。
【0208】前記中間転写体の表面体積抵抗値として
は、例えば、108〜1016Ωcmが好ましい。前記表
面体積抵抗値が、108Ωcm未満であると画像に滲み
や太りが生じ、1016Ωcmを越えると画像の飛び散り
の発生や、中間転写体シートの除電の必要性が発生し、
いずれの場合も好ましくない。前記中間転写体の厚みと
しては、例えば50〜200μm程度が好ましい。
【0209】次に図2は本発明のカラー画像形成装置の
構成断面図である。本実施の形態は転写材上にカラート
ナー像を形成する画像形成装置である。
【0210】矢印で示す時計方向に回転する感光体ドラ
ム21の周囲には、帯電手段22、レーザを光源とする
露光手段23、イエロー現像手段24Y、マゼンタ現像
手段24M、シアン現像手段24C、黒現像手段24K
及びクリーニング手段25が配置される。感光体ドラム
21に対して、金属ドラムからなる導電性基体61と本
発明の導電性金属酸化物を含有する層62からなる中間
転写体10が接触して配置される。中間転写体の導電性
基体61には転写電圧が電源63により印加される。感
光体ドラム21から中間転写体10へのトナー像の転写
位置のほぼ真下に中間転写体10上のトナー像を転写材
に転写する転写ローラ65が配置される。該転写ローラ
65には、トナー像を中間転写体10から転写材へ転写
させるための電圧が電源64により印加されている。
【0211】クリーニング手段25によりクリーニング
された感光体ドラム21は帯電手段22により一様に帯
電され、露光手段23により露光されて、感光体ドラム
21の周面にイエロー画像の静電潜像が形成される。イ
エロー画像の静電潜像はイエロー現像手段24Yにより
現像される。このとき、マゼンタ現像手段24M、シア
ン現像手段24C及び黒現像手段24Kは不作動状態に
あり、イエロートナー像の現像に影響することはない。
イエロートナー像は感光体ドラム21が中間転写体10
に接触する位置で、中間転写体10に転写される。この
転写は電源63による転写電界下で行われる。転写後の
感光体ドラム21はクリーニング手段25によりクリー
ニングされた後、再び帯電手段22により帯電された
後、露光手段23によるマゼンタ画像に対応する露光を
受けて、マゼンタ画像に対応した静電潜像が感光体ドラ
ム21の周面に形成される。続いて、マゼンタ現像手段
24Mによりマゼンタトナー像が形成され、中間転写体
10上に転写される。
【0212】続く感光体ドラム21の3回目、4回目の
回転で、シアントナー像、黒トナー像が中間転写体10
上に転写され形成される。中間転写体10上ではこれら
のトナー像が重ね合わされてカラートナー像が形成され
る。このカラートナー像が転写ローラ65の位置に到達
する時点で転写ローラ65に、電源64により転写電圧
が印加される。また、カラートナー像が転写ローラ65
に到達する時点にタイミングを合わせて、転写材Pが供
給される。電源64による転写電圧が転写ローラ65を
介して転写材Pに印加されて、カラートナーが転写材P
に転写される。転写材Pに転写されたカラートナー像は
定着手段40により定着される。
【0213】次に図3は本発明の他のカラー画像形成装
置(複写機あるいはレーザービームプリンタ)の構成断
面図である。ベルト状中間転写体10は中程度の抵抗の
弾性体を使用している。
【0214】21は電子写真感光体として繰り返し使用
される回転ドラム型の感光体ドラムであり、矢示の反時
計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
【0215】感光体ドラム21は回転過程で、帯電手段
22により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次
いで不図示の像露光手段により画像情報の時系列電気デ
ジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームに
よる走査露光光等による画像露光を受けることにより目
的のカラー画像のイエロー(Y)の色成分像に対応した
静電潜像が形成される。
【0216】次いで、その静電潜像がイエロー(Y)の
現像手段(イエロー色現像器)24Yにより第1色であ
るイエロートナーにより現像される。この時第2〜第4
の現像手段(マゼンタ色現像器、シアン色現像器、ブラ
ック色現像器)24M、24C、24Kの各現像器は作
動オフになっていて感光体ドラム21には作用せず、上
記第1色目のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現
像器により影響を受けない。
【0217】中間転写体10は時計方向に感光体ドラム
21と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0218】感光体ドラム21上に形成担持された上記
第1色目のイエロートナー画像が、感光体ドラム21と
中間転写体10とのニップ部を通過する過程で、1次転
写ローラから中間転写体10に印加される1次転写バイ
アスにより形成される電界により、中間転写体10の外
周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
【0219】中間転写体10に対応する第1色のイエロ
ートナー画像の転写を終えた感光体ドラム21の表面
は、クリーニング装置25により清掃される。
【0220】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のクロ(ブラッ
ク)トナー画像が順次中間転写体10上に重ね合わせて
転写され、目的のカラー画像に対応した重ね合わせカラ
ートナー画像が形成される。
【0221】2次転写ローラ65は、2次転写対向ロー
ラ34に対応し平行に軸受させて中間転写体10の下面
部に離間可能な状態に配設してある。
【0222】感光体ドラム21から中間転写体10への
第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次
転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源から
印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜+2
kVの範囲である。
【0223】感光体ドラム21から中間転写体10への
第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2
次転写ローラ65及び中間転写体クリーニング手段16
は中間転写体10から離間することも可能である。
【0224】ベルト状中間転写体10上に転写された重
ね合わせカラートナー画像の第2の画像担持体である転
写材Pへの転写は、2次転写ローラ65が中間転写体1
0のベルトに当接されると共に、給紙ローラr1から転
写紙ガイドを通って、中間転写体10のベルトに2次転
写ローラ65との当接ニップに所定のタイミングで転写
材Pが給送される。2次転写バイアスがバイアス電源か
ら2次転写ローラr1に印加される。この2次転写バイ
アスにより中間転写体10から第2の画像担持体である
転写材Pへ重ね合わせカラートナー画像が転写(2次転
写)される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着
手段40へ導入され加熱定着される。
【0225】前述の中間転写体を用いたカラー電子写真
画像形成装置は、従来の技術である転写材を張り付けた
まま吸着せしめ、そこへ感光体ドラムから画像を転写す
る画像形成装置を有したカラー電子写真装置、例えば特
開昭63−301960号公報中で述べられたごとくの
転写装置と比較すると、第2の画像担持体である転写材
になんら加工、制御(例えばグリッパーに把持する、吸
着する、曲率をもたせる等)を必要とせずに中間転写体
から画像を転写することができるため、封筒、ハガキや
ラベル紙等、薄い紙(40g/m2紙)から厚い紙(2
00g/m2紙)まで、幅の広狭、長さの長短、あるい
は厚さの厚薄によらず、第2の画像担持体を多種多様に
選択することができるという利点を有している。
【0226】更に、図4は本発明の別のカラー画像形成
装置の構成断面図である。図4は透明プラスチックの円
筒状支持体の感光体ドラムを用いた例である。感光体ド
ラム21の透明プラスチック円筒状支持体はメタクリル
酸メチルエステルモノマー等を用いて、遠心重合法等に
より作成される。この透明支持体上に透明導電層、即ち
インジウム・スズ・酸化物(ITO)、酸化錫、酸化
鉛、酸化インジウム、アルミナ、ヨウ化銅や、Au、A
g、Ni、Alなどからなる導電性微粒子と樹脂とを混
合した導電性樹脂が形成され、その上に本発明の感光層
が形成されたものである。
【0227】22はスコロトロン帯電器(以後単に帯電
手段ともいう)で感光体ドラム21の前述した有機感光
体層に対し所定の電位に保持されたグリッドと放電ワイ
ヤによるコロナ放電とによって帯電作用を行い、感光体
ドラム21に対し一様な電位を与える。
【0228】23は像露光手段即ち感光体ドラム21の
軸方向に配列したLEDと等倍結像系であるセルフォッ
クレンズとから構成される露光手段で、別体の画像読み
取り装置によって読み取られた各色の画像信号がメモリ
より順次取り出されて前記の各露光手段23にそれぞれ
電気信号として入力される。
【0229】前記の各露光手段23は何れも光学系支持
手段として設けた支持部材20に取り付けられて前記感
光体ドラム21の基体内部に収容される。
【0230】24Yないし24Kはイエロー(Y),マ
ゼンタ(M),シアン(C)及び黒色(K)の各現像剤
を収容する現像手段で、それぞれ感光体ドラム21の周
面に対し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリ
ーブ13を備えている。
【0231】前記の各現像器は、前述した帯電手段22
による帯電,露光手段23による像露光によって形成さ
れる感光体ドラム21上の静電潜像を現像バイアス電圧
の印加により非接触の状態で反転現像する。
【0232】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像或いは
コンピュータで編集された画像を、Y,M,C及びKの
各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納され
る。
【0233】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体ドラム21を反時計方向へと回転
し、同時に帯電手段22Yの帯電作用により感光体ドラ
ム21に電位の付与が開始される。
【0234】感光体ドラム21は電位を付与されたあ
と、前記の露光手段23Yにおいて第1の色信号即ちイ
エロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による露光
が開始されドラムの回転走査によってその表面の感光層
に原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像
を形成する。
【0235】前記の潜像は現像手段24Yにより現像ス
リーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体
ドラム21の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形
成される。
【0236】次いで感光体ドラム21は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に更に帯電手段22Mの帯電作用
により電位を付与され、露光手段23Mの第2の色信号
即ちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電気信号によ
る露光が行われ、現像手段24Mによる非接触の反転現
像によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼ
ンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成してい
く。
【0237】同様のプロセスにより帯電手段22C、露
光手段23C及び現像手段24Cによって更に第3の色
信号に対応するシアン(C)のトナー像が、また帯電手
段22K、露光手段23K及び現像手段24Kによって
第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重
ね合わせて形成され、感光体ドラム21の一回転以内に
その周面上にカラーのトナー像が形成される。
【0238】これ等各露光光学系による感光体ドラム2
1の有機感光層に対する露光はドラムの内部より前述し
た露光波長に対し透明の基体を通して行われる。従って
第2,第3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何
れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けることな
く行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電潜
像を形成することが可能となる。なお各露光手段23の
発熱による感光体ドラム21内の温度の安定化及び温度
上昇の防止は、前記支持部材20に熱伝導性の良好な材
料を用い、低温の場合はヒータを用い、高温の場合はヒ
ートパイプを介して外部に放熱する等の措置を講ずるこ
とにより支障のない程度迄抑制することができる。また
各現像器による現像作用に際しては、それぞれ現像スリ
ーブ13に対し直流或いは更に交流を加えた現像バイア
スが印加され、現像器の収容する一成分或いは二成分現
像剤によるジャンピング現像が行われて、透明電導層を
接地する感光体ドラム21に対して非接触の反転現像が
行われるようになっている。
【0239】かくして感光体ドラム21の周面上に形成
されたカラーのトナー像は一旦中間転写手段として設け
たベルト状中間転写体10の周面に転写される。
【0240】ベルト状中間転写体10は厚さ0.5〜
2.0mmの無端状のゴムベルトで、シリコンゴム或い
はウレタンゴムの108〜1012Ω・cmの抵抗値をも
つ半導電性基体と、ゴムの基体の外側にトナーフィルミ
ング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティン
グを行った2層構成とされる。この層も同様な半導電性
が好ましい。ゴムベルト基体の代わりに厚さ0.1〜
0.5mmの半導電性のポリエステルやポリスチレン、
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用す
ることもできる。ベルト状中間転写体10がローラ34
A,34B,34C及び34Dの間に張架され、ローラ
34Dに伝達される動力により感光体ドラム21の周速
度に同期して時計方向に循環して搬送される。
【0241】前記のベルト状中間転写体10はローラ3
4Aとローラ34Bの間のベルト面を感光体ドラム21
の周面に接し、一方ローラ34C外周のベルト面を転写
部材である転写ローラ65に接していてそれぞれの接点
においてトナー像の転写域を形成している。
【0242】感光体ドラム21周面に付着した状態にあ
るカラートナー像は、先ず前記のベルト状中間転写体1
0との間の接点においてローラ34Bへのトナーと反対
極性のバイアス電圧の印加により順次ベルト状中間転写
体10の周面側に転写される。即ちドラム上のカラート
ナー像は接地したローラ34Aの案内によりトナーを散
らすことなく転写域へと搬送され、ローラ34Bに対す
る1〜2kVのバイアス電圧の印加によってベルト状中
間転写体10側に効率良く転写される。
【0243】一方では給紙カセット(図示せず)の給紙
ローラ17の作動により転写紙Pが搬出されてタイミン
グローラ18に給送され、ベルト状中間転写体10上の
カラートナー像の搬送に同期して転写ローラ65の転写
域へと給紙される。
【0244】転写ローラ65は前記ベルト状中間転写体
10の周速度に同期して反時計方向に回動されていて、
給紙された転写紙Pは転写ローラ65と前記の接地状態
にあるローラ34Cの間のニップ部の形成する転写域に
おいてベルト状中間転写体10上のカラートナー像に密
着され転写ローラ65への1〜2kVのトナーと反対極
性のバイアス電圧の印加により順次カラートナー像は転
写紙P上に転写される。
【0245】カラートナー像の転写を受けた転写紙Pは
除電され、搬送板19を介して定着装置40に搬送さ
れ、熱ローラ40Aと圧着ローラ40Bとの間に挟着搬
送して加熱され、トナーを溶着して定着がなされたのち
排紙ローラ41を介して装置外部に排出される。
【0246】前述した感光体ドラム21及びベルト状中
間転写体10にはそれぞれクリーニング装置25及び1
6が設置され、それぞれの備えるブレードが常時圧接さ
れていて、残留した付着トナーの除去がなされて周面は
常に清浄な状態に保たれている。
【0247】
【実施例】次に、本発明の態様を具体的に説明するが、
本発明の構成はこれに限られるものではない。
【0248】下記のごとくして感光体を作製した(各実
施例の感光体は膜厚減耗試験用感光体1本、及び画像評
価用1本、計2本を作製した)。
【0249】感光体1の作製 下記中間層塗布液を調整し、洗浄済み円筒状アルミニウ
ム基体上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの
中間層を形成した。
【0250】 〈中間層(UCL)塗布液〉 ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60g メタノール 1600ml 下記塗布液を混合し、サンドミルを用いて10時間分散
し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗
布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.2μmの
電荷発生層を形成した。
【0251】 〈電荷発生層(CGL)塗布液〉 Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折の 最大ピーク角度が2θで27.3) 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液 :信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml 下記塗布液を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製
した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で
塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0252】 〈電荷輸送層(CTL)塗布液〉 電荷輸送物質(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニルスチリル) トリフェニルアミン) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート (ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml 下記塗布液を混合し、溶解して表面層塗布組成物を調製
した。
【0253】〈表面層(OCL)塗布液〉メチルシロキ
サン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位
20モル%から生成したポリシロキサン樹脂10質量部
にモレキュラーシーブ4A(和光純薬)を添加し、15
時間静置し脱水処理した。この樹脂をトルエン10質量
部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン5質量
部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶
液にした。これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミ
ン(例示化合物B−1)6質量部、ヒンダードアミン
(例示化合物2−1)0.3質量部を加えて混合し、こ
の溶液を乾燥膜厚2μmの表面層として塗布して、12
0℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体1を作製した。
【0254】感光体2の作製 感光体1の作製において、下記中間層に変えた以外は同
様にして感光体2を作製した。
【0255】 〈中間層(UCL)塗布液〉 ジルコニウムキレート化合物ZC−540(松本製薬(株)) 200g シランカップリング剤KBM−903(信越化学(株)) 100g メタノール 700ml エタノール 300ml 上記材料を浸漬塗布し、150℃30分間乾燥し、乾燥
膜厚1.0μmの中間層を形成した。
【0256】感光体3の作製 引き抜き加工より得られた円筒状アルミニウム基体上
に、下記分散物を作製、塗布し、乾燥膜厚15μの導電
層を形成した。
【0257】 〈導電層(PCL)塗布液〉 フェノール樹脂 160g 導電性酸化チタン 200g メチルセロソルブ 100ml 下記中間層塗布液を調整した。この塗布液を前記導電層
上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの中間層
を形成した。 〈中間層(UCL)塗布液〉 ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60g メタノール 1600ml 1−ブタノール 400ml 下記塗布液を混合し、サンドミルを用いて10時間分散
し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中
間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの
電荷発生層を形成した。
【0258】 〈電荷発生層(CGL)塗布液〉 Y型チタニルフタロシアニン 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液 :信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml 下記塗布液を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製
した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で
塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0259】 〈電荷輸送層(CTL)塗布液〉 電荷輸送物質(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニルスチリル) トリフェニルアミン) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート (ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml 〈表面層(OCL)塗布液〉上記CTL上にメチルシロ
キサン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単
位20モル%から生成したポリシロキサン樹脂10質量
部にモレキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し
脱水処理した。この樹脂をトルエン10質量部に溶解
し、これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチ
ル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。
【0260】これにジヒドロキシメチルトリフェニルア
ミン(例示化合物B−1)6質量部、ヒンダードフェノ
ール(例示化合物1−3)0.3質量部を加えて混合
し、この溶液を乾燥膜厚2μmの表面層として塗布し
て、120℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体3を作
製した。
【0261】感光体4の作製 感光体1の作製において、CTLまで塗布した感光体上
に、メチルシロキサン単位80モル%、ジメチルシロキ
サン単位20モル%から生成した1質量%のシラノール
基を含有のメチルポリシロキサン樹脂10質量部にトル
エン10質量部に溶解し、モレキュラーシーブ4Aを添
加し、15時間静置し脱水処理した。これにメチルトリ
メトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2
質量部を加え均一な溶液にした。この組成物100質量
部にトルエン200質量部と4−〔N,N−ビス(3,
4−ジメチルフェニル)アミノ〕−〔2−(トリエトキ
シシリル)エチル〕ベンゼン40質量部とヒンダードア
ミン(例示化合物2−10)0.3質量部を加えて混合
し、この溶液を乾燥膜厚2μmの表面層として塗布し
て、140℃、4時間の加熱硬化を行い、感光体4を作
製した。
【0262】感光体5の作製 感光体1の作製において、アルミニウム基体を封孔処理
したアルマイトに代え、OCL中のジヒドロキシメチル
トリフェニルアミン(例示化合物B−1)を、ヒドラゾ
ン型の例示化合物B−14に代えた以外は全く同様にし
て感光体5を作製した。
【0263】感光体6の作製 感光体1の作製において、表面層にコロイダルシリカを
5質量部加えた以外は全く同じにして感光体6を作製し
た。
【0264】感光体7の作製 感光体1の作製において、電荷発生層までは同様に塗布
した。
【0265】 〈電荷輸送層CTL〉 電荷輸送物質(例示化合物B−1) 200g メチルトリメトキシシラン 300g ヒンダードフェノール化合物(例示化合物1−7) 1g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 8g 1−ブタノール 50g 1%酢酸 50g アルミニウムテトラアセチルアセテート 2g フッ素樹脂粒子(平均粒径1μ) 10g を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、1
10℃、2時間の加熱硬化を行い乾燥膜厚12μmの電
荷輸送層を形成し、感光体7を作製した。
【0266】感光体8の作製 感光体1の作製において、電荷輸送層までは同様に形成
した。更にこの上に下記塗布液を混合し、溶解して表面
層塗布組成物を調整した。
【0267】 〈表面層(OCL)塗布液〉 電荷輸送物質(例示化合物B−1) 200g メチルトリメトキシシラン 300g ヒンダードフェノール化合物(例示化合物1−8) 1g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 8g エタノール/t−ブタノール(1/1質量比) 50g 1%酢酸 50g アルミニウムテトラアセチルアセテート 2g シリコーンオイルKF−54 (メチルフェニルシリコーンオイル:信越化学(株)) 1g を混合し、溶解して乾燥膜厚2μの表面層として塗布
し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体8を作
製した。
【0268】感光体9の作製 感光体8の作製において、表面層中のメチルトリメトキ
シシランをメチルトリメトキシシランとジメチルジメト
キシシラン(6/4質量比)に代え、シリコーンオイル
KF−54をX−22−160AS(末端が水酸基のシ
リコーンオイル:信越化学(株))に代えた以外は全く
同様にして感光体9を作製した。
【0269】感光体10の作製 感光体1の作製において、CTL上に市販のプライマー
PC−7J(信越化学社製)をトルエンで2倍に希釈
し、塗布後100℃・30分間乾燥させ、乾燥膜厚0.
3μmの接着層を形成した。
【0270】更にこの上にメチルシロキサン単位80モ
ル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%から
生成したポリシロキサン樹脂(1質量%のシラノール基
を含む)10質量部にモレキュラーシーブ4Aを添加
し、15時間静置し脱水処理した。この樹脂をトルエン
10質量部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン
5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均
一な溶液にした。
【0271】これにジヒドロキシメチルトリフェニルア
ミン(例示化合物B−1)6質量部を加えて混合し、こ
の溶液を乾燥膜厚1μmの表面層として塗布して、12
0℃・1時間の乾燥を行い感光体10を作製した。
【0272】感光体11の作製 感光体1の作製において、OCLからジヒドロキシメチ
ルトリフェニルアミン(例示化合物B−1)6質量部を
除いた以外は同様にして感光体11を作製した。
【0273】感光体12の作製 感光体1の作製において、OCLを除いた以外は全く同
じにして感光体12を作製した。
【0274】前記感光体1〜12について膜厚減耗試験
を各感光体で1,000,000回転行い、その結果か
ら1回転当たりの膜厚減耗量を求めた。結果を表1に示
す。
【0275】
【表1】
【0276】次に、下記のごとくして本発明の画像評価
用トナーを作製した。 *トナー1−K、トナー1−Y、トナー1−M、トナー
1−Cの作製 スチレン:ブチルアクリレート:ブチルメタクリレート
=75:20:5の質量比からなるスチレン−アクリル
樹脂100部、カーボンブラック10部、低分子量ポリ
プロピレン(数平均分子量=3500)4部とを溶融、
混練した後、機械式粉砕機を使用し、微粉砕を行い、風
力分級機により分級して体積平均粒径が4.2μmの着
色粒子を得た。この着色粒子に対して疎水性シリカ(疎
水化度=75/数平均一次粒子径=12nm)を1.2
質量%、及び0.05μmの酸化チタン0.6質量%添
加し、ヘンシェルミキサーの周速を40m/s、52℃
で10分間混合しトナーを得た。これを「トナー1−
K」とする。
【0277】トナー1−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー1−Y」を
得た。
【0278】トナー1−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントレッド12
2を10部使用した以外同様にして「トナー1−M」を
得た。
【0279】トナー1−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントブルー1
5:3を5部使用した以外同様にして「トナー1−C」
を得た。
【0280】*トナー2−K、トナー2−Y、トナー2
−M、トナー2−Cの作製 スチレン:ブチルアクリレート:ブチルメタクリレー
ト:アクリル酸=75:18:5:2の質量比からなる
スチレン−アクリル樹脂100部、カーボンブラック1
0部、低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=350
0)4部とを溶融、混練した後、機械式粉砕機を使用し
微粉砕を行い、風力分級機により分級して体積平均粒径
が6.2μmの着色粒子を得た。この着色粒子に対して
疎水性シリカ(疎水化度=75/数平均一次粒子径=1
2nm)を1.2質量%、及び0.2μmのメラミンホ
ルムアルデヒド樹脂粒子0.8質量%を添加し、ヘンシ
ェルミキサーの周速を40m/s、46℃で10分間混
合しトナーを得た。これを「トナー2−K」とする。
【0281】トナー2−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー2−Y」を
得た。
【0282】トナー2−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントレッド12
2を10部使用した以外同様にして「トナー2−M」を
得た。
【0283】トナー2−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントブルー1
5:3を5部使用した以外同様にして「トナー2−C」
を得た。
【0284】*トナー3−K、トナー3−Y、トナー3
−M、トナー3−Cの作製 スチレン:ブチルアクリレート:メタクリル酸=70:
20:10の質量比からなるスチレン−アクリル樹脂1
00部、カーボンブラック10部、低分子量ポリプロピ
レン(数平均分子量=3500)4部とを溶融、混練し
た後、機械式粉砕機を使用し、微粉砕を行い、風力分級
機により分級して体積平均粒径が5.0μmの着色粒子
を得た。この着色粒子に対して疎水性シリカ(疎水化度
=75/数平均一次粒子径=13nm)を1.0質量
%、及び0.5μmの酸化チタン0.6質量%を添加
し、ヘンシェルミキサーの周速を30m/s、35℃で
10分間混合し、トナーを得た。これを「トナー3−
K」とする。
【0285】トナー3−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー3−Y」を
得た。
【0286】トナー3−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントレッド12
2を10部使用した以外同様にして「トナー3−M」を
得た。
【0287】トナー3−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントブルー1
5:3を5部使用した以外同様にして「トナー3−C」
を得た。
【0288】*トナー4−K、トナー4−Y、トナー4
−M、トナー4−Cの作製 n−ドデシル硫酸ナトリウム=0.90kgと純水1
0.0Lを入れ撹拌溶解する。この液に、撹拌下、リー
ガル330R(キャボット社製カーボンブラック)1.
20kgを徐々に加え、ついで、サンドグラインダー
(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。分
散後、大塚電子社製・電気泳動光散乱光度計ELS−8
00を用いて、上記分散液の粒径を測定した結果、重量
平均粒径で122nmであった。また、静置乾燥による
質量法で測定した上記分散液の固形分濃度は16.6質
量%であった。この分散液を「着色剤分散液1」とす
る。
【0289】ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.055kgをイオン交換水4.0Lに混合し、室温
下攪拌溶解する。これを、アニオン界面活性剤溶液Aと
する。
【0290】ノニルフェニルアルキルエーテル0.01
4kgをイオン交換水4.0Lに混合し、室温下攪拌溶
解する。これを、ノニオン界面活性剤溶液Aとする。
【0291】過硫酸カリウム=223.8gをイオン交
換水12.0Lに混合し、室温下攪拌溶解する。これ
を、開始剤溶液Aと呼ぶ。
【0292】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた100Lの反応釜に、数平均分子量(Mn)が35
00のポリプロピレンエマルジョン3.41kgとアニ
オン界面活性剤溶液Aとノニオン界面活性剤溶液Aとを
入れ、撹拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0
Lを加える。
【0293】加熱を開始し、液温度が75℃になったと
ころで、開始剤溶液Aを全量添加する。その後、液温度
を75℃±1℃に制御しながら、スチレン12.1kg
とアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタクリル酸
1.04kgとt−ドデシルメルカプタン548gとを
投入する。
【0294】さらに、液温度を80℃±1℃に上げて、
6時間加熱撹拌を行った。液温度を40℃以下に冷却し
撹拌を停止する。ポールフィルターで濾過し、これをラ
テックスA1とした。
【0295】なお、ラテックスA1中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は12
0nmであった。
【0296】過硫酸カリウム=200.7gをイオン交
換水12.0Lに混合し、室温下攪拌溶解する。これ
を、開始剤溶液Bとする。
【0297】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100Lの反応釜に、ノニオン界面
活性剤溶液Aを入れ、撹拌を開始する。次いで、イオン
交換水44.0Lを投入する。
【0298】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、開始剤溶液Bを添加する。この時、スチレン1
1.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタ
クリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン9.
02gとをあらかじめ混合した溶液を投入する。
【0299】その後、液温度を72℃±2℃に制御し
て、6時間加熱撹拌を行った。さらに、液温度を80℃
±2℃に上げて、12時間加熱撹拌を行った。
【0300】液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止す
る。ポールフィルターで濾過し、この濾液をラテックス
B1とした。
【0301】なお、ラテックスB1中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布
は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は11
0nmであった。
【0302】塩析剤としての塩化ナトリウム=5.36
kgとイオン交換水20.0Lを入れ、撹拌溶解する。
これを、塩化ナトリウム溶液Aとする。
【0303】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100LのSUS反応釜(撹拌翼は
アンカー翼)に、上記で作製したラテックスA1=2
0.0kgとラテックスB1=5.2kgと着色剤分散
液1=0.4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ
撹拌する。ついで、35℃に加温し、塩化ナトリウム溶
液Aを添加する。その後、5分間放置した後に、昇温を
開始し、液温度85℃まで5分で昇温する(昇温速度=
10℃/分)。液温度85℃±2℃にて、6時間加熱撹
拌し、塩析/融着させる。その後、30℃以下に冷却し
撹拌を停止する。目開き45μmの篩いで濾過し、この
濾液を会合液とする。ついで、遠心分離機を使用し、
会合液よりウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取し
た。その後、イオン交換水により洗浄した。
【0304】上記で洗浄を完了したウェットケーキ状の
着色粒子を、40℃の温風で乾燥し、着色粒子を得た。
この着色粒子の体積平均粒径は4.3μmであった。さ
らに、この着色粒子に疎水性シリカ(疎水化度=65、
数平均一次粒子径=12nm)を1.0質量%、及び
0.1μmのスチレン−メチルメタアクリレート粒子
1.0質量%を添加し、ヘンシェルミキサーの周速を2
0m/s、30℃で10分間混合し「トナー4−K」を
得た。
【0305】トナー4−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー4−Y」を
得た。
【0306】トナー4−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントレッド12
2を10部使用した以外同様にして「トナー4−M」を
得た。
【0307】トナー4−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントブルー1
5:3を5部使用した以外同様にして「トナー4−C」
を得た。
【0308】*トナー5−K、トナー5−Y、トナー5
−M、トナー5−Cの作製トナー4の融着条件を変更し
て粒径を変化させた着色粒子を調整し、この着色粒子に
疎水性シリカ(疎水化度=65、数平均一次粒径=12
nm)を1.0質量%、及び1.6μmの酸化チタン
1.6質量%を添加し、ヘンシェルミキサーの周速を5
m/s、24℃で10分間混合し「トナー5−K」を得
た。
【0309】トナー5−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー5−Y」を
得た。
【0310】トナー5−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントレッド12
2を10部使用した以外同様にして「トナー5−M」を
得た。
【0311】トナー5−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントブルー1
5:3を5部使用した以外同様にして「トナー5−C」
を得た。
【0312】上記各トナーの特性を評価し、その測定結
果を表2に示す。
【0313】
【表2】
【0314】トナーの体積平均粒径の測定方法:コール
ターマルチサイザーにより測定。トナー粒子の個数分布
相対度数の和の測定方法:コールターマルチサイザーに
より測定された各トナーの粒径データをI/Oユニット
を介してコンピューターに転送し、該コンピューターに
おいて相対度数m1とm2の和Mを求めた。
【0315】現像剤の作製 上記の各トナー、即ちトナー1−K〜トナー5−C(全
部で20のトナー)に、シリコーン樹脂を被覆した体積
平均粒径が45μmのフェライトキャリアを混合し、ト
ナー濃度6%の現像剤をそれぞれ調整し、評価に供し
た。これらの現像剤24種をトナーに対応してそれぞれ
現像剤1−K〜現像剤5−Cとする。
【0316】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0317】〈評価〉各実施例、比較例において、表3
に示すトナー(現像剤)及び感光体の組み合わせで、
Y、M、C、Kの各現像手段を有する図2記載の中間転
写体を有するデジタル複写機に搭載し、オリジナル画像
に白地部、べた黒部、及びレッド、グリーン、ブルーの
ソリッド画像部、文字画像部、を有するA4画像を常温
常湿(20℃、50%RH)下、感光体による画像形成
が100万回転に達するまで中性紙を用いて画像出しを
行った。評価は初期、及び100万回転目に相当する画
像で行った。結果を表3に示す。
【0318】中間転写体を有するデジタル複写機のプロ
セス条件 帯電手段:スコロトロン帯電器 像露光手段:半導体レーザー 現像手段:感光体と現像剤が接触する2成分接触反転現
像 クリーニング条件:感光体に対して硬度70°、反発弾
性34%、厚さ2(mm)、自由長7mmのクリーニン
グブレードをカウンター方向に線圧20(g/cm)と
なるように重り荷重方式で当接した。
【0319】(1)画像評価 画像濃度、カブリの測定は、100万回転目の画像の白
地部、べた黒部を濃度計「RD−918」(マクベス社
製)を使用し、画像濃度については絶対濃度で、カブリ
については紙をゼロとした相対濃度で測定した。画像ボ
ケは有無を目視で評価した。
【0320】a.画像濃度 ◎・・・1.4以上/良好 ○・・・1.0以上〜1.4未満/実用上問題ないレベ
ル ×・・・1.0未満/実用上問題あり b.カブリ ◎・・・0.001未満/良好 ○・・・0.001以上〜0.003未満/実用上問題
がないレベル ×・・・0.003以上/実用上問題あり c.画像ボケ(文字部の画像で画像ボケを評価) ◎・・・5万枚中5枚以下の発生/良好 ○・・・5万枚中6枚〜20枚の発生/実用上問題がな
いレベル ×・・・5万枚中21枚以上の発生/実用上問題あり d.細線再現性 2ドットラインの画像信号に対応するライン画像のライ
ン幅を印字評価システム「RT2000」(ヤーマン
(株)製)によって測定した。
【0321】 ◎・・・1枚目の形成画像のライン幅(L1)および1
00万回転目の形成画像のライン幅(L100万)の何
れもが200μm以下であり、かつ、ライン幅の変化
(L1−L100万)が10μm以下/良好 ×・・・上記以外の場合/実用上問題あり e.色差 1枚目の形成画像および100万回転目の形成画像の
Y、M、C各トナーにおける二次色(レッド、ブルー、
グリーン)のソリッド画像部の色を「MacbethC
olor−Eye7000」により測定し、CMC
(2:1)色差式を用いて色差を算出した。
【0322】 ◎・・・色差が5以下/良好 ×・・・色差が5より大の場合/実用上問題あり f.画像欠陥評価 黒ポチの評価は、画像解析装置「オムニコン3000
形」(島津製作所社製)を用いて黒ポチの大きさと個数
を測定し、0.1mm以上の黒ポチがA4紙当たり何個
あるかで判定した。その他スジ状欠陥等の大きなものは
目視判定した。黒ポチ評価の判定基準は、下記に示す通
りである。
【0323】画像欠陥(100万回転中全ての画像で) ◎;黒ポチ1個以下でスジ状欠陥なし/A4紙/良好 ○;黒ポチ2〜3個でスジ状欠陥なし/A4紙/実用上
問題がないレベル ×;黒ポチ4個以上又はスジ状欠陥あり/A4紙/実用
上問題あり g.偏摩耗量(μm) 黒用感光体ドラムの中央部と端部より3cmのところの
膜厚の差の絶対値|100万回転後の感光体中央部膜厚
−100万回転目の端部より3cmのところの膜厚|=
Δd(μm) 感光体膜厚測定法 感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定
し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦
電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT
FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行
った。
【0324】
【表3】
【0325】表3から明らかなように、本発明内の実施
例1〜10では100万回転目の画像においても、カブ
リも発生せず、且つ黒ベタ部の濃度は反射濃度で1.4
以上の濃度が得られ、しかも色差の変化が少ない、色バ
ランスの優れた画像が得られた。又、100万回転終了
時点の各感光体の偏摩耗量も非常に小さかった。更に黒
ポチや画像ボケ等の画像欠陥も発生せず、解像力も良好
であった。
【0326】一方、感光体の表面層が本発明の範囲外で
ある比較例4及び5やトナーの濁度が本発明の範囲を超
えた比較例1〜3は良好な画像が得られていない。
【0327】
【発明の効果】本発明の中間転写方式の画像形成装置に
より、高耐久で、且つ最終的に得られる電子写真画像は
色差の変化が少なく、また画質の低下、特に黒ポチや画
像ボケ等を生じない鮮明なカラー画像を提供することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩耗試験におけるクリーニングブレードの感光
体への当接条件の説明図。
【図2】本発明のカラー画像形成装置の構成断面図であ
る。
【図3】本発明の他のカラー画像形成装置の構成断面図
である。
【図4】本発明の他のカラー画像形成装置の構成断面図
である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 クリーニングブレード 3 支持部材 4 固定ねじ θ 当接角 L 自由長 a 食い込み量 C 中心軸 10 中間転写体(中間転写手段) 21,21Y,21M,21C,21K 感光体ドラム
(電子写真感光体) 22,22Y,22M,22C,22K 帯電手段 23,23Y,23M,23C,23K 露光手段 24Y,24M,24C,24K 現像手段 25 クリーニング手段 P 転写材(転写紙)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/10 G03G 21/00 318 Fターム(参考) 2H005 AA21 DA07 EA05 EA10 2H032 AA05 AA15 BA01 BA05 BA08 2H034 BF01 BF02 BF05 BF07 2H068 AA03 AA04 AA08 AA20 AA54 BA12 BA58 BA60 BB33 BB44 BB57 CA06 FA03 FB11 FC11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体の周辺に設置された現像
    手段により、該電子写真感光体上に形成されたトナー像
    を、一旦中間転写体上に転写し、続いて中間転写体上の
    トナー像を転写材に転写し、該電子写真感光体表面の残
    留トナーをクリーニング手段により除去する画像形成装
    置において、該現像手段に用いられるトナーの濁度が
    0.1〜50であり、且つ下記摩耗試験における前記電
    子写真感光体の1回転当たりの膜厚減耗量ΔHd(μ
    m)が0≦ΔHd<1×10-5であることを特徴とする
    画像形成装置。 ・摩耗試験 常温常湿環境下(20℃、50%RH)駆動部に接続し
    た電子写真感光体に硬度70±1°、反発弾性35±1
    %、厚さ2±0.1(mm)、自由長9±0.1mmの
    クリーニングブレードをカウンター方向に当接角10±
    0.5°、食い込み量1.5±0.2(mm)の条件で
    当接し、電子写真感光体を1回転0.1〜10秒の回転
    で駆動部により回転させながら電子写真感光体上に0.
    15±0.05(mg/cm2)の付着量で現像された
    カサ密度が0.41±0.1g/cm3、且つ個数平均
    粒径10〜40(nm)の粉体が外添剤としてトナーに
    対して1±0.1質量(%)で混合された体積平均粒径
    8.5±0.2μmのトナーをクリーニングする。上記
    条件にて該電子写真感光体が100,000回以上の回
    転を行った際の電子写真感光体の膜厚変動量を測定し、
    その値を電子写真感光体の回転数で除した値を1回転あ
    たりの膜厚減耗量とする。
  2. 【請求項2】 電子写真感光体の周辺に少なくとも色相
    の異なるトナーを含有する複数の現像手段を設置し、該
    複数の現像手段を順次作動させることにより、該電子写
    真感光体上に各現像手段に対応して形成されるトナー像
    を、逐次中間転写体上に重ね合わせてカラートナー像を
    形成し、該中間転写体上のカラートナー像を転写材に一
    括転写し、前記中間転写体上へのカラートナーの転写後
    に該電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング手段
    により除去する画像形成装置において、該現像手段に用
    いられるトナーの濁度が0.1〜50であり、且つ前記
    摩耗試験における前記電子写真感光体の1回転当たりの
    膜厚減耗量ΔHd(μm)が0≦ΔHd<1×10-5
    あることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 電子写真感光体の周辺に複数組の帯電手
    段、像露光手段及び現像手段を配設し、前記電子写真感
    光体の1回転中に帯電、像露光及び現像を繰り返し、前
    記電子写真感光体の周面に複数のトナー像を重ね合わせ
    て形成し、重ね合わされたカラートナー像を中間転写体
    上へ一括転写した後転写材へ転写を行う画像形成装置に
    おいて、該現像手段に用いられるトナーの濁度が0.1
    〜50であり、且つ前記摩耗試験における前記電子写真
    感光体の1回転当たりの膜厚減耗量ΔHd(μm)が0
    ≦ΔHd<1×10-5であることを特徴とする画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記電子写真感光体が円筒状導電性支持
    体上に少なくとも複数の樹脂層を有し、該樹脂層の1つ
    が電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造
    を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送性能を有する構造単位を有
    し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する
    樹脂層が表面層であることを特徴とする請求項4に記載
    の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送性能を有する構造単位を有
    し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂が水酸基、
    或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、下記
    一般式(2)で示される化合物とを反応させて得られる
    シロキサン系樹脂であることを特徴とする請求項4又は
    5に記載の画像形成装置。 一般式(2) B−(R1−ZH)m 式中、Bは電荷輸送性能を有する構造単位を含む1価又
    は多価の基を表し、R 1は単結合又は2価のアルキレン
    基を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又はNHを表し、m
    は1〜4の整数を表す。
  7. 【請求項7】 前記一般式(2)中のZが酸素原子であ
    ることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記樹脂層に酸化防止剤が含有されてい
    ることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載
    の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記酸化防止剤がヒンダードフェノール
    系酸化防止剤又はヒンダードアミン系酸化防止剤である
    ことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記樹脂層に有機乃至無機粒子が含有
    されていることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1
    項に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記樹脂層にコロイダルシリカが含有
    されていることを特徴とする請求項4〜10のいずれか
    1項に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記現像手段に用いられるトナーが体
    積平均粒径4〜9μm、且つ3.0μm以下のトナー粒
    子が30個数%以下であることを特徴とする請求項1〜
    11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記現像手段に用いられるトナーの粒
    径をD(μm)とするとき、自然対数InDを横軸に取
    り、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数
    基準の粒度分布を示すヒストグラムで、最頻階級に含ま
    れるトナー粒子の相対度数(m1)と、該最頻階級の次
    の頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m
    2)との相対度数和(M)が70%以上であることを特
    徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形
    成装置。
  14. 【請求項14】 電子写真感光体の周辺に設置された現
    像手段により、該電子写真感光体上に形成されたトナー
    像を、一旦中間転写体上に転写し、続いて中間転写体上
    のトナー像を転写材に転写し、該電子写真感光体表面の
    残留トナーをクリーニング手段により除去する画像形成
    装置において、該現像手段に用いられるトナーの濁度が
    0.1〜50であり、且つ前記電子写真感光体が導電性
    支持体上に少なくとも複数の樹脂層を有し、該樹脂層の
    1つが電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋
    構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴と
    する画像形成装置。
  15. 【請求項15】 電子写真感光体の周辺に少なくとも色
    相の異なるトナーを含有する複数の現像手段を設置し、
    該複数の現像手段を順次作動させることにより、該電子
    写真感光体上に各現像手段に対応して形成されるトナー
    像を、逐次中間転写体上に重ね合わせてカラートナー像
    を形成し、該中間転写体上のカラートナー像を転写材に
    一括転写し、前記中間転写体上へのカラートナーの転写
    後に該電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング手
    段により除去する画像形成装置において、該現像手段に
    用いられるトナーの濁度が0.1〜50であり、且つ前
    記電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも複数の
    樹脂層を有し、該樹脂層の1つが電荷輸送性能を有する
    構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹
    脂を含有することを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】 電子写真感光体の周辺に複数組の帯電
    手段、像露光手段及び現像手段を配設し、前記電子写真
    感光体の1回転中に帯電、像露光及び現像を繰り返し、
    前記電子写真感光体の周面に複数のトナー像を重ね合わ
    せて形成し、重ね合わされたカラートナー像を中間転写
    体上へ一括転写した後転写材へ転写を行う画像形成装置
    において、該現像手段に用いられるトナーの濁度が0.
    1〜50であり、且つ前記電子写真感光体が導電性支持
    体上に少なくとも複数の樹脂層を有し、該樹脂層の1つ
    が電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造
    を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする
    画像形成装置。
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