JP4020181B2 - 画像形成方法及び画像形成装置とそれに用いる現像剤 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置とそれに用いる現像剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成方法及び画像形成装置とそれに用いる現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成技術の発達は著しく、その中で最も多く用いられているのは、電子写真方式に代表される静電画像形成方法に属するものである。
【0003】
その理由は、電子写真方式等の静電画像形成方法は、高画質画像を高速で得られること、モノクロだけでなくカラー画像形成も可能なこと、長期間の使用にも耐える耐久性、安定性を有していることにあると考えられる。
この電子写真方式では、いわゆる感光体表面を全面帯電した後に、形成するべき画像に対応した露光を与え、静電潜像を形成させる。その静電潜像をトナーで可視化することで画像を形成する方式である。
【0004】
近年、電子写真感光体は有機光導電性物質を含有する有機感光体が最も広く用いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料が開発し易いこと、環境汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いこと等が他の感光体に対して有利な点であるが、唯一の欠点は機械的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表面の劣化や傷の発生がある事である。
【0005】
このような感光体は、一般にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる導電性支持体上に、有機系電荷発生物質を蒸着したり、有機系電荷発生物質と結着剤としての有機高分子樹脂とを溶剤に混合した塗布液を塗布したりして電荷発生層を形成し、その上に、有機系電荷輸送物質と結着剤としての有機高分子樹脂とを溶剤に混合した塗布液を塗布して電荷輸送層を形成する方法で製作される。
【0006】
一般に、カールソン法の電子写真複写装置においては、感光体を一様に帯電させた後、露光によって画像様に電荷を消去して静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーによって現像、可視化し、次いでそのトナーを紙等に転写、定着させる。その現像剤としてトナーとキャリアからなる二成分現像剤は帯電制御の容易さ等の観点より、広範囲で使用されている。
【0007】
この二成分現像剤を使用して画像を形成する際には、現像剤に使用されるキャリアをフェライトなどの磁性体で構成し、いわゆる磁気ブラシ現像を使用し、現像剤の穂を形成させ、その現像剤の穂を感光体に接触させて現像する方式がよく使用されている。
【0008】
しかしながら、この方式では現像剤自体が感光体に接触するために、感光体との間に擦過力が発生する。
【0009】
一方、電子写真感光体の表面は、帯電器、現像器、転写手段、及びクリーニング器等により、電気的、機械的な外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求され、特に摺擦による感光体表面の摩耗や傷の発生、異物の混入や紙詰まり処理時の衝撃等による膜剥がれ等に対する機械的耐久性が要求されている。
【0010】
上記のような要求される様々な特性を満たすため、これまで種々の事が検討されてきた。
【0011】
機械的耐久性に関しては、有機感光体の表面にBPZポリカーボネートをバインダー(結着樹脂)として用いることにより、表面の摩耗特性、トナーフィルミング特性が改善される事が報告されている。又、特開平6−118681号公報では感光体の表面保護層として、コロイダルシリカ含有硬化性シリコーン樹脂を用いることが報告されている。
【0012】
しかし、BPZポリカーボネートバインダーを用いた感光体では、なお耐摩耗特性が不足しており、十分な耐久性を有していない。一方、コロイダルシリカ含有硬化性シリコーン樹脂の表面層では耐摩耗特性は改善されるが、繰り返し使用時の電子写真特性が不十分であり、カブリや画像ボケが発生しやすく、やはりこれも耐久性が不十分である。
【0013】
この様な欠点を改善する方法として、特開平9−124943号公報や、特開平9−190004号公報では有機ケイ素変性正孔輸送性化合物を、硬化性有機ケイ素系高分子中に結合させた樹脂層を、表面層として有する感光体を提案している。しかし、この技術では表面層が硬化されているために、感光体表面が研磨されることが無い。その結果、高温高湿環境で吸着された水分を除去することができず、画像ボケを発生したり、紙粉やトナーのフィルミングが生じやすく、筋状、或いは斑点状の画像欠陥を発生しやすい問題がある。
【0014】
前述の二成分現像剤を使用した場合でもその感光体表面を研磨する効果が少なく、画像ボケなどの問題を効果的に解消することが困難であるのが現状である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速高画質でありながら、長期に渡って安定した画像を形成することのできる、特に高温高湿環境での画像ボケの発生がない画像形成方法、画像形成装置及びそれに用いる現像剤を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討した結果、特定構造のキャリアコアを使用し、シリコーン樹脂被覆キャリアを使用することで、本発明の目的を達成することが出来ることを見いだし本発明に至った。
【0017】
即ち、本発明の目的は、下記構成の何れかを採ることにより達成される。
〔1〕 電子写真感光体上の潜像をトナー及びキャリアからなる二成分現像剤により現像し画像を形成する画像形成方法において、該電子写真感光体が導電性支持体上に電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層を表面層として有する電子写真感光体であり、且つ前記現像剤に用いられるキャリアが少なくとも下記一般式(I)で示されるフェライトキャリアコアにシリコーン樹脂を被覆してなるキャリアであることを特徴とする画像形成方法。
一般式(I) (Myxa(Fe23b
M:Ca、Li、Mgより選択される金属
x:2あるいは1
y:2あるいは1
〔2〕 前記シロキサン系樹脂が電荷輸送性能を有する化合物基を部分構造として有するシロキサン系樹脂であることを特徴とする〔1〕記載の画像形成方法。
【0018】
〔3〕 前記シロキサン系樹脂が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の画像形成方法。
【0019】
〔4〕 電子写真感光体上の潜像をトナー及びキャリアからなる現像剤により現像し、画像を形成する画像形成装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層を表面層として有する電子写真感光体であり、且つ前記現像剤に用いられるキャリアが少なくとも下記一般式(I)で示されるフェライトキャリアコアにシリコーン樹脂を被覆してなるキャリアであることを特徴とする画像形成装置。
一般式(I) (Myxa(Fe23b
M:Ca、Li、Mgより選択される金属
x:2あるいは1
y:2あるいは1
本発明の目的が、上記構成により達成できる理由については明確では無いが、キャリア
自体の擦過力を増加させ、その研磨性を付与することにより、微小な研磨力を発生させ、感光体に吸着した水分を効果的に除去することが出来るのではないかと推察される。
【0020】
即ち、キャリアの研磨性能を向上するためにはキャリア自体の比重を増加させ、その擦過力を向上させる方法がある。このためにはキャリアコア自体を構成する材料に重金属を使用して比重を増加させる方法がある。しかし、この方法ではキャリア自体の擦過力が増加しすぎるために、感光体を擦過することで発生するスジ状の画像欠陥が発生してしまう。
【0021】
本発明者等は鋭意検討した結果、前述の特定の金属を含有させることで、擦過力を適正化することができ、研磨と擦過によるスジ状画像欠陥の発生防止を両立することができることを見いだしたものである。また、フェライトキャリアのコア自体をキャリアとして使用することもできるが、帯電性の付与や現像剤の耐久性の観点で好ましくない。しかし、単なる樹脂被覆キャリアでは本発明の目的を達成することができない。キャリア自体の擦過力を高めるためには、被覆樹脂自体もある程度の硬度と感光体面への適度な親和力を有するものを使用する必要がある。
【0022】
本発明者等は被覆樹脂についても鋭意検討した結果、前述のシリコーン樹脂を被覆することで本発明の目的を達成することができることを見いだした。シリコーン樹脂はその硬度が高く、また臨界表面張力も低いために、感光体に対する研磨性が低下することが無く、さらに感光体自体に対する接着性もあまり高く無いために長期に渡って画像ボケを発生することが無いと同時に、樹脂がフィルミングする等の問題の発生も無く、現像剤の耐久性も高くすることができるものと推定される。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明のキャリアは、少なくとも下記一般式(I)で示されるフェライトキャリアコアにシリコーン樹脂を被覆してなるキャリアである。
【0024】
一般式(I) (Myxa/(Fe23b
M:Ca、Li、Mgより選択される金属
x:2あるいは1
y:2あるいは1
a、bはモル比であり、a<bの関係を有することが磁気特性の観点より好ましい。aのモル数としては、15.0〜40.0モル%、好ましくは20.0〜30.0モル%である。この範囲とすることで、キャリアの磁気特性と軽金属の使用による研磨効果の両立を計ることができる。また、その他の金属として、Mnなどの金属を含んでもよく、この場合には10.0モル%未満が好ましい。この10.0モル%以上になると、その他の金属の含有の影響を受け、例えば磁気特性の不良や研磨効果の増大に伴う感光体劣化の促進等の問題がある。
【0025】
尚、a+bは、これ以外に組成成分がないときは1.00(モル比では100%)となる。また、Mn等他の金属も含む場合は、それらの組成成分比も合わせたものが1.00となる。
【0026】
一方、被覆樹脂としてはシロキサン系樹脂である。この樹脂としては、下記構造のものをあげることができる。また、架橋構造を有するものが好適である。
【0027】
シロキサン系樹脂としては、シリコーン樹脂をあげることができる。このシリコーン樹脂の構造としては、下記一般式(II)、(III)で示されるものが好ましい。
【0028】
【化1】
Figure 0004020181
【0029】
ここで、R5〜R8はメチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基、水酸基等より選択される置換基を示している。特にR5とR6の組み合わせでは、水酸基とメチル基の組み合わせとメチル基とメチル基の組み合わせの混合物が接着性の観点から好ましい。さらに、この構成の樹脂を使用することにより、以下に述べる硬化剤を使用することで架橋被膜を形成することができ好ましい。また、アルキル変性、フェノール変性、ウレタン変性などの変性タイプを使用してもよい。上記一般式(II)と(III)の比率に関しては、
(II):(III)=1:99〜70:30
が好ましい。より好ましくは、
(II):(III)=5:95〜50:50
である。
【0030】
又、シリコーン樹脂に対してシランカップリング剤を添加することで、帯電量などを調整することができる。この帯電量を調整するためには、シリコーン樹脂100質量部に対してシランカップリング剤を5〜50質量部、好ましくは7〜45質量部添加することが好ましい。添加量が過多になると樹脂の硬度が低下する問題があり、添加量が過小であると、帯電性付与能力が低下し、目的を達成することができない。
【0031】
シランカップリング剤としては、末端にアミノ基あるいはアミンを有するアルコキシシランであり、下記構造のものをあげることができる。
【0032】
【化2】
Figure 0004020181
【0033】
上記シランカップリング剤のなかで好適なものとしては、(1)、(2)、(3)、(5)及び(6)の構造にあるような、末端にアミン基を持つものをあげることができる。この理由として明確ではないが、末端に存在するアミンの活性水素の影響により、より容易に樹脂中に取り込むことができ、帯電性を安定化することができるためと推定される。さらに、この末端にアミン基を持つものを使用することで、架橋点を増大することができ、より緻密な架橋構造を持たせることができる。
【0034】
又、樹脂を架橋構造化するために硬化剤を使用することが好ましい。硬化剤としては下記一般式(IV)で示す構造のオキシムタイプの硬化剤をあげることができる。
【0035】
【化3】
Figure 0004020181
【0036】
式中、R9はメチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基及びそれらの誘導体よりなるグループから選択された置換基を示し、R10及びR11はメチル基、エチル基、プロピル基及びそれらの誘導体よりなるグループから選択された置換基を示す。
【0037】
具体的には、下記例示化合物を示すことができる。
【0038】
【化4】
Figure 0004020181
【0039】
本発明において、上記オキシムタイプの硬化剤の添加量は、樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜8質量部添加することがよい。この添加量の範囲であると緻密な架橋構造を形成することができ、従って、緻密な被膜を形成することができる。添加量が過多な場合には、かえって反応残さが残ったりするために架橋度が低下し、膜の緻密さが低減してしまうことで耐久性が低下する問題が発生しやすい。
【0040】
又、樹脂を被覆する際のコーティング方法は特に限定されない。具体的には前述のシリコーン樹脂及びシランカップリング剤及び硬化剤を適量配合したものを溶解した溶媒をキャリアコアに対して噴霧乾燥、浸漬あるいはパンコーティングなどの方法で被覆させ、ついで乾燥、さらに加熱することでキャリアコアの表面で架橋させて架橋シリコーン樹脂を形成することでえることができる。この際、被覆を均一化するために、被覆工程を2回以上繰り返すことも好ましい方法である。この2回以上繰り返す場合、1回目の工程は全体の樹脂被覆量の40〜95質量%とすることが好ましい。さらに好ましくは45〜90質量%である。一方、2回目以降の最終被覆工程での樹脂被覆量は、樹脂全体の5質量%以上とすることが好ましく、さらに好ましくは10〜60質量%である。すなわち、この被覆量比未満とすると、最終被覆が均一化できず、表面の樹脂層にムラを発生し、結果として抵抗の低い部分が形成されてしまい、使用に従って被膜の剥離や抵抗低下によるキャリア付着などの問題を引き起こしやすくなる。
【0041】
また、キャリアの抵抗に関しては105Ω・cm以上が好ましく、さらに好ましくは103Ω・cm以上のものである。このキャリア抵抗の測定方法は、以下の方法である。すなわち、測定セルの断面積を1cm2とし、キャリア1gを測定セルに入れる。ついでその高さを測定(h)し、1kgの荷重を測定試料が充填されたセルに加え、上部電極と下部電極の間に電圧(V)を印加し、流れる電流(i)を測定し抵抗を下記式を用いて求めた。なお、電流値としては電圧を印加してから30秒後の値を使用した。さらに、測定環境条件は常温常湿環境(20℃、50%RH)である。
抵抗(Ω・cm)=V/(i×h)
トナーは特に限定は無く、通常良く用いられるものが適用できる。着色粒子(外添剤等を加えたものをトナーという)は結着樹脂と着色剤と必要に応じて使用されるその他の添加剤とを含有してなり、その平均粒径は体積平均粒径で3〜15μm、好ましくは4〜10μmである。この体積平均粒径はコールターカウンターTA−IIあるいはコルターマルチサイザーを用いて測定することができる。アパーチャー径=100μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いたものである。
【0042】
着色粒子(トナー)を構成する結着樹脂としては特に限定されず、従来公知の種々の樹脂が用いられる。例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0043】
スチレン−アクリル系樹脂用の化合物例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等が挙げられ、これらは単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0044】
その他のビニル系重合体用単量体の化合物例としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0045】
更にスチレン−アクリル系樹脂(ビニル系樹脂)で含カルボン酸重合体を得るための単量体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル、ケイ皮酸無水物、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル等が挙げられる。
【0046】
又、スチレン−アクリル系樹脂(ビニル系樹脂)に下記に示す架橋剤を添加し、架橋樹脂として使用することもできる。その例としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコーリジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
【0047】
架橋剤の使用量は必要とする架橋度によって適宜使用量を調整して使用される。一般的にはビニル系単量体に対して0.1〜5質量%使用される。
【0048】
トナーを構成する着色剤としては特に限定されず、従来公知の種々の材料が使用される。例えばカーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート、ローズベンガル等が挙げられる。
【0049】
その他の添加剤としては例えばサリチル酸誘導体、アゾ系金属錯体等の荷電制御剤、低分子量ポリオレフィン、カルナウバワックス等の定着性改良剤等が挙げられる。
【0050】
又、流動性付与の観点から、無機微粒子を着色粒子に添加してもよい。無機微粒子としてはシリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物粒子が好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等によって疎水化処理されていることが好ましい。
【0051】
次に、本発明で用いられる感光体について説明する。
本発明において、シロキサン系樹脂は公知の方法により、水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用いて製造される。前記有機ケイ素化合物は下記一般式(A)〜(D)の化学式で示される。
【0052】
【化5】
Figure 0004020181
【0053】
式中、R1〜R6は式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Z1〜Z4は水酸基又は加水分解性基を表す。
【0054】
上記一般式中のZ1〜Z4が加水分解性基の場合は、加水分解性基としてメトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。R1〜R6に示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることができる。又、R1〜R6はそれぞれの有機基が同一でも良く、異なっていてもよい。
【0055】
本発明における電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂の原料として用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4では高度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これらをコントロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗布層の硬度等を制御することが出来る。
【0056】
又、シロキサン系樹脂の原料としては前記有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加水分解縮合物を用いることもできる。
【0057】
尚、本発明のシロキサン系樹脂とは前記の如く、予め化学構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを反応させて(加水分解反応、触媒や架橋剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬化させた樹脂を意味する。即ち、シロキサン結合を有する有機珪素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成させ、その結果生成したポリシロキサン樹脂を意味する。
【0058】
又、前記シロキサン系樹脂は該樹脂中に水酸基或いは加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよい。
【0059】
本発明中の電荷輸送能の定義としては、通常のTime−Of−Flight法の電荷輸送能を検知できる公知の方法にて、電荷輸送に起因する検出電流が得られるものとして表現することがきる。
【0060】
本発明における電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂とは電荷輸送能を有する部分構造を含むシロキサン系樹脂である。即ち、電子或いは正孔のドリフト移動特性を有する化学構造(=電荷輸送性能を有する化合物基)をシロキサン系樹脂中に化学構造として組み込ませた樹脂である。即ち、多くの場合、本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂とは一般的に電荷輸送物質として用いられる化合物(以後電荷輸送性化合物又はCTMとも云う)をシロキサン系樹脂中に化学構造として有している。
【0061】
以下にシロキサン系樹脂中に有機珪素化合物との反応により部分構造としての電荷輸送性能を有する基を形成することのできる電荷輸送性化合物について説明する。
【0062】
例えば正孔輸送型CTMとしては、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等の化学構造を有するものである。
【0063】
一方、電子輸送型CTMとしては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸などの化学構造を有するものである。
【0064】
本発明において、電荷輸送性能を有する化合物基とは、通常用いられる電荷輸送性化合物を含み、該電荷輸送性化合物を構成する炭素原子又は珪素原子を介して或いは該電荷輸送性化合物を部分構造として有する化合物の炭素原子又は珪素原子を介して、下記式中Yの連結原子又は連結基を介してシロキサン系樹脂中に含有された基である。
【0065】
【化6】
Figure 0004020181
【0066】
式中、Xは電荷輸送性能を有する化合物基であって、該基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基であり、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。
【0067】
電荷輸送性を有する化合物基Xは上式中では1価の基として示されているが、2つ以上の反応性官能基を有している場合は硬化性樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペンダント基として接合していてもよい。
【0068】
又、Yが3価以上の原子の時は上式中のSiとC以外のYの結合手は結合が可能な前記硬化性樹脂中のいずれかの構成原子と結合しているか又は他の原子、基と連結した構造を有する。
【0069】
前記一般式の中で、Y原子として、特に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)が好ましい。ここで、Yが窒素原子(N)の場合、前記連結基は−NR−で表される(Rは水素原子又は1価の有機基である)。
【0070】
これらはそれぞれ電荷輸送性化合物中に導入された水酸基、メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を有する有機珪素化合物との反応によって形成され、シロキサン系樹脂中に電荷輸送性化合物を部分構造として取り込む連結基である。
【0071】
次に本発明に係わる電荷輸送性化合物について説明する。これらは通常、水酸基、メルカプト基、アミン基、有機珪素含有基を有する。
【0072】
前記水酸基を有する電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つ水酸基を有している化合物であればよい。
X−(R7−OH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する化合物基、
7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリーレン基、
m:1〜5の整数である。
【0073】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を電荷輸送性能を有する構造単位として有し、前記構造単位を構成する炭素原子を介して、又は構造単位から延長されたアルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合物である。
1.トリアリールアミン系化合物
【0074】
【化7】
Figure 0004020181
【0075】
2.ヒドラジン系化合物
【0076】
【化8】
Figure 0004020181
【0077】
3.スチルベン系化合物
【0078】
【化9】
Figure 0004020181
【0079】
4.ベンジジン系化合物
【0080】
【化10】
Figure 0004020181
【0081】
5.ブタジエン系化合物
【0082】
【化11】
Figure 0004020181
【0083】
6.その他の化合物
【0084】
【化12】
Figure 0004020181
【0085】
次に、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物の具体例を下記に例示する。
メルカプト基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つメルカプト基を有している化合物であればよい。
X−(R8−SH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する化合物基
8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレン基
m:1〜5の整数である。
【0086】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
【0087】
【化13】
Figure 0004020181
【0088】
更に、アミノ基を有する電荷輸送性化合物について説明する。
アミノ基を有する電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つアミノ基を有している化合物であればよい。
X−(R9−NR10H)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する化合物基、
9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置換のアリーレン基、
10:水素原子、置換、非置換のアルキル基、置換、非置換のアリール基、
m:1〜5の整数である。
【0089】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
【0090】
【化14】
Figure 0004020181
【0091】
アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10は側鎖として残存する基でも良く、架橋反応を起こす基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよい。
【0092】
更に、ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合物について説明する。
ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合物は、以下のような構造の電荷輸送物質である。この化合物は化合物中の珪素原子を介してシロキサン系樹脂中に部分構造として含有される。
X−(Y−Si(R113-a(R12an
(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む化合物基であり、R11は水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基を示し、Yは置換若しくは未置換のアルキレン基、アリーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を示す。)
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
【0093】
【化15】
Figure 0004020181
【0094】
シロキサン系樹脂の形成原料:前記一般式(A)から(D)(以下(A)〜(D)という)の組成比としては、有機珪素化合物:(A)+(B)成分1モルに対し、(C)+(D)成分0.05〜1モルを用いることが好ましい。
【0095】
またコロイダルシリカ(E)(以下(E)という)を添加する場合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総質量100部に対し(E)を1〜30質量部を用いることが好ましい。
【0096】
また前記有機ケイ素化合物やコロイダルシリカと反応して樹脂層を形成することができる反応性電荷輸送性化合物(F)(以下(F)という)を加える場合は、前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総質量100部に対し(F)を1〜500質量部を用いることが好ましい。前記(A)+(B)成分が少ない場合はシロキサン系樹脂層は架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。又、(A)+(B)成分が多すぎると架橋密度が大きすぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層となる。(E)成分のコロイダルシリカ成分の過不足も、(A)+(B)成分と同様の傾向がみられる。一方、(F)成分が少ない場合はシロキサン系樹脂層の電荷輸送能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、(F)成分が多い場合はシロキサン系樹脂層の膜強度が弱くなる傾向がみられる。
【0097】
本発明のシロキサン系樹脂は予め構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新たな化学結合を形成させ3次元網目構造を形成する事もあり、又加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させモノマー、オリゴマー、ポリマーから3次元網目構造を形成する事もできる。
【0098】
一般的には、アルコキシシランを有する組成物や、又はアルコキシシランとコロイダルシリカを有する組成物の縮合反応により3次元網目構造を形成することができる。
【0099】
また前記の3次元網目構造を形成させる触媒としては有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩、有機アミン塩(水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート等)、アルミニウム、亜鉛のオクテン酸、ナフテン酸塩、アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。
【0100】
また本発明中の樹脂層にはヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、チオエーテル又はホスファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。
【0101】
ここでヒンダードフェノールとはフェノール化合物の水酸基に対しオルト位置に分岐アルキル基を有する化合物類及びその誘導体を云う。(但し、水酸基がアルコキシに変成されていても良い。)
又、ヒンダードアミンは、例えば下記一般式〔a〕及び〔b〕で示される有機基を有する化合物類が挙げられる。
【0102】
【化16】
Figure 0004020181
【0103】
式中、R1又はR9は水素原子又は1価の有機基、R2、R3、R4、R5はアルキル基、R6、R7、R8は水素原子、水酸基又は1価の有機基を示す。
【0104】
ヒンダードフェノール部分構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118137号公報(P7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0105】
ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118138号公報(P7〜P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0106】
又、製品化されている酸化防止剤としては以下のような化合物、例えば「イルガノックス1076」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス1098」、「イルガノックス245」、「イルガノックス1330」、「イルガノックス3114」、「イルガノックス1076」「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダートフェノール系、「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」以上ヒンダートアミン系、「スミライザーTPS」、「スミライザーTP−D」以上チオエーテル系、「マーク2112」、「マークPEP−8」、「マークPEP−24G」、「マークPEP−36」、「マーク329K」、「マークHP−10」以上ホスファイト系が挙げられる。これらの中で特にヒンダードフェノール、ヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。
【0107】
酸化防止剤の添加量としては樹脂層組成物の総質量100部に対し、0.1〜10質量部を用いることが好ましい。
【0108】
本発明の電子写真感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の両方の機能を有する単層型感光層)等の感光層とその上に本発明の樹脂層を塗設した構成をとるのが好ましい。又、前記電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層は各層が複数の層から構成されていてもよい。
【0109】
本発明に於ける感光層に含有される電荷発生物質(CGM)としては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が挙げられ、これらの電荷発生物質(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層形成が行われる。
【0110】
前記感光層に含有される電荷輸送物質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。
【0111】
単層構成の感光層及び積層構成の場合の電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)に含有されるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
【0112】
本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は質量比で1:10〜10:1が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。
【0113】
又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は質量比で10:1〜1:10が好ましい。
【0114】
電荷輸送層の膜厚は通常5〜50μm、特に10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μm以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設けられた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。
【0115】
本発明のシロキサン系樹脂層は、表面層が電荷輸送層の場合は前記電荷輸送層を兼ねても良いが、好ましくは、電荷輸送層もしくは電荷発生層或いは単層型の電荷発生・輸送層等の感光層の上に、これらとは別層の表面層として設けるのがよい。この場合、前記感光層と本発明の樹脂層の間に接着層を設けても良い。
【0116】
次に本発明の電子写真感光体の導電性支持体としては、
1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、
2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネート若しくは蒸着によって設けたもの、
3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が挙げられる。
【0117】
本発明で用いられる導電性支持体の材料としては、主としてアルミニウム、銅、真鍮、スチール、ステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料をベルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられる。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された薄肉円筒状のアルミニウム素管が多く用いられる。
【0118】
本発明の感光体の製造に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0119】
次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の表面層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0120】
本発明の感光体は前記樹脂層が塗布形成された後、50℃以上好ましくは、60〜200℃の温度で加熱乾燥する事が好ましい。この加熱乾燥により、残存塗布溶媒を少なくすると共に、樹脂層を十分に硬化させることができる。
【0121】
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることが好ましい。
【0122】
中間層用の材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン等)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムを用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如く金属アルコキシド、有機金属キレート、シランカップリング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。
【0123】
本発明においては、更に、支持体と中間層との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すことや、特に画像入力がレーザー光の場合には問題となる干渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設けることができる。この導電層は、カーボンブラック、金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバインダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特には10〜30μmが好ましい。
【0124】
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。
【0125】
図1に本発明の一態様である画像形成装置の断面図を示す。
本発明において4は感光体ドラムであり、アルミニウム製のドラム基体の外周面に感光層である有機光導電体(OPC)層を形成してなるもので、矢印方向に所定の速度で回転する。本実施態様例において、感光体ドラム4は外径60mmである。
【0126】
図1において、図示しない原稿読み取り装置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1から露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2により、図1の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静電潜像を作る。感光体は、あらかじめ帯電器5により一様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に回転を開始している。
【0127】
感光体面上の静電潜像は、現像器6により現像され、形成されたトナー像はタイミングを合わせて搬送されてきた画像支持体(記録材)8に転写器7の作用により転写される。さらに感光体ドラム4と記録材8は分離器(分離極)9により分離されるが、トナー像は記録材8に転写担持されて、定着器10へと導かれ定着される。現像剤は現像スリーブ14に担持され、現像剤層規制部材18により所定の現像剤層を形成され、現像領域に搬送される。現像領域の間隙16は現像剤層よりも狭くなっており、現像剤が感光体表面に接触する構成となっている。
【0128】
現像剤層規制部材と現像スリーブの間隙17(H−Cut)は0.2〜1.0mm、感光体と現像スリーブの間隙16(Dsd)は0.2〜1.0mmが好ましい。この間隙がいずれも狭い場合には現像剤の搬送がムラになりやすくなる。特に、Dsdが狭い場合には現像剤に対するストレスが過多となり、現像剤の劣化が促進する問題がある。さらに、H−CutとDsdの間には下記関係を有することが好ましい。この間隙が下記関係となることで、現像剤の搬送ムラを抑えることができ、安定した画像を長期に渡って形成することができる。
0.5×(H−Cut)≦Dsd≦1.2×(H−Cut)
さらに、感光体の回転方向と現像剤の回転方向は現像領域で同一方向になっていることが好ましい。また、感光体の回転速度(Vp)と現像スリーブの回転速度(Vs)の比率(Vs/Vp)は1.3〜3.0が好ましい。この範囲とすることで、トナーの飛散を引き起こすことなく、トナーを現像領域へ供給することができ、長期に渡って安定した画像を形成することができる。
【0129】
感光体面に残留した未転写のトナー等は、クリーニングブレード方式のクリーニング器11にて清掃され、帯電前露光(PCL)12にて残留電荷を除き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電される。
【0130】
尚、記録材は代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定されず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
【0131】
又、クリーニングブレード13は、厚さ1〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウレタンゴムが最もよく用いられる。これは感光体に圧接して用いられるため熱を伝え易く、画像形成動作を行っていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
【0132】
近年、感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を現像して可視画像を得る電子写真等の分野において、画質の改善、変換、編集等が容易で高品質の画像形成が可能なデジタル方式を採用した画像形成方法の研究開発が盛んになされている。
【0133】
この画像形成方法及び装置に採用されるコンピュータまたは複写原稿からのディジタル画像信号により光変調する走査光学系として、▲1▼レーザ光学系に音響光学変調器を介在させ、当該音響光学変調器により光変調する装置、▲2▼半導体レーザを用い、レーザ強度を直接変調する装置がある。これらの走査光学系から一様に帯電した感光体上にスポット露光してドット状の画像を形成する。
【0134】
前述の走査光学系から照射されるビームは、裾が左右に広がった正規分布状に近似した丸状や楕円状の輝度分布となり、例えばレーザビームの場合、通常、感光体上で主走査方向あるいは副走査方向の一方あるいは両者が20〜100μmという極めて小さい円状あるいは楕円状である。
【0135】
又、上記画像形成装置は、感光体ドラム4と、帯電器5、現像器6、クリーニング器11あるいは転写器7等の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジを搭載する形態にすることもできる。
【0136】
本発明の画像形成装置に搭載するためのプロセスカートリッジの例を、図2に断面図(a)、斜視図(b)として示した。このプロセスカートリッジ15は、画像形成装置の側面、即ち記録材の搬送される方向と直角方向からガイドレール等により装置内に装填される。
【0137】
上記電子写真画像形成装置はモノクロ画像形成のための装置であるが、本発明はカラー画像形成装置にも同様に適用できることはいうまでもない。
【0138】
本発明におけるクリーニング機構の構成は、その代表例断面図を示せば図3のごとくである。13はクリーニングブレードで詳しくいうとホルダー103にて保持された状態で感光体ドラム4に、ある程度の当接圧をかけられた状態で接触している。図3では104が、その当接圧をかけるための部材である。
【0139】
感光体ドラム4とは、電子写真方式では感光体であり、最も多くの場合ドラム状支持体の上に形成されているためそう呼ばれることが多い。図3では矢印がその進行方向である。
【0140】
又、106はクリーニングブレードによりかき落とされた感光体ドラム4上のトナーを、廃トナー搬送部105に導くためのガイド板である。なおこのガイド板106は薄く柔らかいので感光体ドラム4上に付着したトナーは一旦はその下をすり抜け、クリーニングブレードでかき落とされる。又、107はクリーニング機構の外壁である。
【0141】
図4はクリーニングブレード13により、感光体ドラム4上のトナーがかき落とされる状況を示している。
【0142】
図5はクリーニングブレード13のホルダー103と感光体ドラム4のなす交差角φを説明する図である。即ち、交差角φが90°未満であるとは、ホルダーのクリーニングブレードを支持している方向(Y−Y)へ延長線を延ばし、感光体ドラム4面に到達した箇所で感光体ドラム4面に接線(X−X)を引いた場合、この接線と延長線のなす角度が90°未満であるという意味である。
【0143】
この角度が90°以上で十分なクリーニング性を確保しようとすると、トナーが押しつぶされるように働く力により、長期使用の間には感光体ドラムにトナーが付着する問題がでるため耐久性が確保されないことがある。又、下限の角度としては、特に明らかなものはないが、クリーニング力という意味では15°以上であることが好ましい。また、角度の好ましい範囲としては、20〜90°、さらに好ましくは25〜80°である。
【0144】
又、本発明に用いられるクリーニングブレードの材質としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等を用いることが出来る。
【0145】
本発明においてクリーニングブレードは、使用時の押圧力としては0.15〜0.25N/cmがよく、物性的にはJIS K 6301によって測定された硬度60〜90°、引っ張り強さ25×106Pa以上、反発弾性が2×106Pa以上のものがよい。好ましくは、引っ張り強さでは25〜80×106Pa、更に好ましくは30〜60×106Pa、反発弾性では2〜10×106Pa、更に好ましくは30〜90×106Paである。
【0146】
すなわち、押圧力がこの範囲にあることで、ブレードの先端がつぶれたり浮き上がることがなく、安定したクリーニング力を与えることができる。さらに、硬度が60〜90°とすることで、ブレードのエッジのつぶれが起こりにくくなり、安定したクリーニング性を確保することができる。また、引っ張り強さ及び反発弾性に関してもこの範囲にすることで、安定したクリーニング性を維持することができる。
【0147】
本発明に使用される好適な定着方法としては、熱ロール定着方式をあげることができる。
【0148】
この定着方式では、多くの場合表面にテトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体類等を被覆した鉄やアルミニウム等で構成される金属シリンダー内部に熱源を有する上ローラーとシリコーンゴム等で形成された下ローラーとから形成されている。熱源としては、線状のヒーターを有し、上ローラーの表面温度を120〜200℃程度に加熱するものが代表例である。定着部に於いては上ローラーと下ローラー間に圧力を加え、下ローラーを変形させ、いわゆるニップを形成する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.5〜7mmである。定着線速は40mm/sec〜400mm/secが好ましい。ニップが狭い場合には熱を均一にトナーに付与することができなくなり、定着のムラを発生する。一方でニップ幅が広い場合には樹脂の溶融が促進され、定着オフセットが過多となる問題を発生する。
【0149】
定着クリーニングの機構を付与して使用してもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコーンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でクリーニングする方法が使用できる。
【0150】
【実施例】
次に、本発明の実施態様を具体的に述べるが、本発明はこの態様に限定されるものではない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0151】
(キャリアの作製)
キャリアコア製造例1
Li2CO3を22モル%、Fe23を78モル%を湿式ボールミルにて2時間粉砕混合し、乾燥させ、900℃にて2時間保持することで仮焼成した。このものを再度ボールミルにて3時間粉砕し、スラリー化した。分散剤及びバインダーを加え、スプレードライヤーにより造粒乾燥することで、一次粒子を調製し、さらに1200℃にて3時間本焼成を行って体積平均粒径が65μmのフェライトキャリアコアを得た。このフェライトキャリアコアの組成は(Li2O)0.22(Fe230.78であり、これを「キャリアコア1」とする。
キャリアコア製造例2
Li2CO3を23モル%、Mg(OH)2を7モル%、Fe23を70モル%を使用し、本焼成の温度を1250℃とした他はキャリアコア製造例1と同様にして体積平均粒径が60μmのフェライトキャリアコアを得た。このフェライトキャリアコアの組成は(Li2O)0.23(MgO)0.07(Fe230.70であり、これを「キャリアコア2」とする。
キャリアコア製造例3
Li2CO3を20モル%、MnOを8モル%、Fe23を72モル%使用した他はキャリアコア製造例1と同様にして体積平均粒径が62μmのフェライトキャリアコアを得た。このフェライトキャリアコアの組成は(Li2O)0.20(MnO)0.08(Fe230.72であり、これを「キャリアコア3」とする。
キャリアコア製造例4
CuOを15モル%、ZnOを15モル%、Fe23を70モル%使用した他はキャリアコア製造例1と同様にして体積平均粒径が62μmのフェライトキャリアコアを得た。このフェライトキャリアコアの組成は(CuO)0.15(ZnO)0.15(Fe230.70であり、これを「キャリアコア4」とする。
キャリアの製造例1
一般式(II)でメチル基と水酸基を有するシリコーン樹脂と一般式(III)で置換基がいずれもメチル基のものの混合物(質量比=II:III=40:60)100部とシランカップリング剤(1)10部、オキシムタイプ硬化剤(15)5部とを混合し、固形分濃度が15質量%のトルエン溶液を調製した。ついで、キャリアコア1に対して樹脂被覆量が0.5質量%となるように、噴霧乾燥法で被覆し、230℃にて3時間硬化処理を行い、シリコーン樹脂で被覆したキャリアを調製した。これを「キャリア1」とする。
キャリアの製造例2
キャリア製造例1で、樹脂被覆量を0.8質量%とした他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア2」とする。
キャリアの製造例3
キャリア製造例1で、樹脂被覆量を0.6質量%被覆し、ついで、0.2質量%被覆した他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア3」とする。
キャリアの製造例4
キャリア製造例1で、樹脂被覆量を0.4質量%被覆し、ついで、0.4質量%被覆した他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア4」とする。
キャリアの製造例5
キャリア製造例3で、シランカップリング剤(1)の添加量を20部とした他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア5」とする。
キャリアの製造例6
キャリア製造例3で、シランカップリング剤(1)の添加量を30部とした他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア6」とする。
キャリアの製造例7
キャリア製造例3で、シランカップリング剤(1)の添加量を40部とした他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア7」とする。
キャリアの製造例8
キャリア製造例1で、シランカップリング剤(1)を添加しない他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア8」とする。
キャリアの製造例9
一般式(II)でメチル基と水酸基を有するシリコーン樹脂と一般式(III)で置換基がいずれもメチル基のものの混合物(質量比=II:III=30:70)100部とシランカップリング剤(1)30部、オキシムタイプ硬化剤(17)8部とした他は実施例3と同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア9」とする。
キャリアの製造例10
キャリア製造例3で、キャリアコア1の代わりにキャリアコア2を用いた他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア10」とする。
キャリアの製造例11
キャリア製造例3で、キャリアコア1の代わりにキャリアコア3を用いた他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア11」とする。
キャリアの製造例12
キャリア製造例3で、キャリアコア1の代わりにキャリアコア4を用いた他は同様にしてキャリアを得た。これを「キャリア12」とする。
【0152】
上記キャリアの抵抗を測定した。結果を下記に示す。なお、測定時の印加電圧は100Vとした。
【0153】
【表1】
Figure 0004020181
【0154】
(トナーの作製)
トナー1の作製
スチレンアクリル樹脂100部、カーボンブラック10部、低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=3000)4部とを溶融、混練、粉砕して体積平均粒径が6.9μmの着色粒子を得た。この粒子を「着色粒子1」とする。
【0155】
上記混練、粉砕により得られた「着色粒子1」に疎水性シリカ(一次数平均粒子径=12nm)を1質量%添加して「トナー1」を得た。
【0156】
(現像剤の調製)
前記キャリア1からキャリア12にトナー1をトナー濃度が4質量%となるように添加し、V型混合機で攪拌し、現像剤を調製した。これらを「キャリア1」〜「キャリア12」に対応して「現像剤1」〜「現像剤12」とする。
【0157】
(感光体の作製)
感光体1の作製
導電性支持体として表面粗さRz(十点平均粗さ)1.5μm、直径80mm、高さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
〈中間層〉
チタンキレート化合物(TC−750:松本製薬社製) 30g
シランカップリング剤 17g
2−プロパノール 150ml
を混合し、溶解して中間層塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、120℃1時間乾燥して膜厚1.5μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層〉
チタニルフタロシアニン 60g
シリコン樹脂溶液 (KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液
:信越化学社製) 700g
2−ブタノン 2000ml
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニルスチリル)
トリフェニルアミン) 200g
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300
:三菱ガス化学社製) 300g
1,2−ジクロロエタン 2000ml
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、表1記載の膜厚の電荷輸送層を形成した。
〈樹脂層〉
トリメトキシメチルシラン 180g
1−ブタノール 280ml
1%酢酸水溶液 106ml
を混合して60℃で2時間撹拌した後、さらに370mlの1−ブタノールを加えて48時間撹拌を続けた。
【0158】
これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(T−1)67.5g、酸化防止剤(サノールLS2626:三共社製)1.7g、ジブチル錫アセテート4.5gを加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの樹脂層として塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い感光体1を作製した。
感光体2の作製
次に感光体1において樹脂層のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(T−1)の代わりに4−[2−(トリエトキシシリル)エチル]トリフェニルアミンに代えたほかは感光体1と同様にして感光体2を作製した。
感光体3の作製
次に感光体1において樹脂層のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(T−1)を除いたほかは感光体1と同様にして感光体3を作製した。
感光体4の作製
感光体1の作製において、表面の樹脂層を構成しない他は同様にして感光体を得た。これを感光体4とする。
【0159】
評価
上記のようにして作製された感光体及び現像剤を用いて表2に示したように組み合わせた。
【0160】
【表2】
Figure 0004020181
【0161】
画像評価装置
上記実施例1〜13及び比較例1〜3をコニカ社製のデジタル複写機「konica7050」に組み込み評価を行った。
【0162】
デジタル複写機「konica7050」はレーザー露光、反転現像プロセスでA4、50枚/分に設計されており、図1に示したように帯電、露光、現像、転写、クリーニング、消去露光の各工程を感光体周辺に有し、クリーニング工程には下記のブレードクリーニングが設置されている。即ち、クリーニングのためにゴム硬度JISA70°、反発弾性25、厚さ2mm、自由長9mmのポリウレタン製弾性ゴムブレードを当接角20°で感光体の回転に対してカウンター方向に、重り荷重方式で押圧力0.20N/cmで当接した。
【0163】
尚、上記画像評価装置の現像条件は下記の条件に設定した。
DCバイアス ;−500V
Dsd(感光体と現像スリーブ間距離);600μm
現像剤層規制 ;磁性H−Cut方式
現像剤層厚 ;700μm
現像スリーブ径;40mm
上記画像評価装置を用い、30℃、80%RH(高温高湿)の条件で印字テストを行い、複写画像の品質(濃度、カブリの評価)、残留トナーのクリーニング性を評価した。
【0164】
評価方法
評価は、A4の画素率が7%の文字画像を1枚間欠モードにて1日5000枚の複写を20日間行い、5000枚毎の朝夕にハーフトーン、ベタ白画像、ベタ黒画像を印字し、画像を評価した。クリーニング性はベタ白画像上の斑点状(直径0.3mm以上の斑点)の有無で評価し、斑点状の画像欠陥が5個以上発生した枚数で評価した。また、画像濃度はベタ黒画像の濃度をマクベス社製RD−918を使用し絶対反射濃度で測定し、初期と10万枚後の画像で比較した。さらに、カブリについてはベタ白画像を使用し、初期と10万枚後のカブリ濃度を紙の反射濃度を「0」とする相対反射濃度で比較した。ハーフトーンの画像を用いて、スジ状の画像欠陥(掃き目の有無)及び、朝のハーフトーン画像サンプル上に存在する画像流れ現象の有無を比較した。
【0165】
結果を下記に示す。
【0166】
【表3】
Figure 0004020181
【0167】
【表4】
Figure 0004020181
【0168】
本発明内の実施例1〜13は、何れの特性も良好であるが、本発明外の比較例1〜3は少なくとも何れかの特性に問題があることがわかる。
【0169】
【発明の効果】
本発明により、高速高画質でありながら、長期に渡って安定した画像を形成することのできる、特に高温高湿環境での画像ボケの発生がない画像形成方法、画像形成装置及びそれに用いる現像剤を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様である画像形成装置の断面図。
【図2】この発明を適用するプロセスカートリッジの断面図及び斜視図。
【図3】クリーニング機構の構成断面図。
【図4】クリーニングブレードにより感光体ドラム上のトナーがかき落とされる状況を示す図。
【図5】クリーニングブレードのホルダーと感光体ドラムのなす交差角φを説明する図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ光源
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 感光体ドラム
5 帯電器
6 現像器
7 転写器
8 画像支持体(記録材)
9 分離極
10 定着器
11 クリーニング器
12 帯電前露光(PCL)
13 クリーニングブレード
15 プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 電子写真感光体上の潜像をトナー及びキャリアからなる二成分現像剤により現像し画像を形成する画像形成方法において、該電子写真感光体が導電性支持体上に電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層を表面層として有する電子写真感光体であり、且つ前記現像剤に用いられるキャリアが少なくとも下記一般式(I)で示されるフェライトキャリアコアにシリコーン樹脂を被覆してなるキャリアであることを特徴とする画像形成方法。
    一般式(I) (Myxa(Fe23b
    M:Ca、Li、Mgより選択される金属
    x:2あるいは1
    y:2あるいは1
  2. 前記シロキサン系樹脂が電荷輸送性能を有する化合物基を部分構造として有するシロキサン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 前記シロキサン系樹脂が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 電子写真感光体上の潜像をトナー及びキャリアからなる現像剤により現像し、画像を形成する画像形成装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層を表面層として有する電子写真感光体であり、且つ前記現像剤に用いられるキャリアが少なくとも下記一般式(I)で示されるフェライトキャリアコアにシリコーン樹脂を被覆してなるキャリアであることを特徴とする画像形成装置。
    一般式(I) (Myxa(Fe23b
    M:Ca、Li、Mgより選択される金属
    x:2あるいは1
    y:2あるいは1
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