JP4427867B2 - 電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及び該装置に用いられるプロセスカートリッジに関し、更に詳しくは、複写機やプリンターの分野で用いられる電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及び該装置に用いられるプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真感光体(以下感光体とも云う。)は有機光導電性物質を含有する有機感光体が最も広く用いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料が開発し易いこと、環境汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いこと等が他の感光体に対して有利な点であるが、唯一の欠点は機械的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表面の劣化や傷の発生がある事である。
【0003】
一般に、カールソン法の電子写真複写装置においては、感光体を一様に帯電させた後、露光によって画像様に電荷を消去して静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーによって現像、可視化し、次いでそのトナーを紙等に転写、定着させる。
【0004】
しかしながら、感光体上のトナーは全てが転写されることはなく、一部のトナーは感光体に残留し、この状態で繰り返し画像形成した場合、残留トナーの影響で潜像形成が乱されるため汚れのない高画質な複写を得ることができない。このため、残留トナーの除去が必要となる。クリーニング手段にはファーブラシローラー、磁気ブラシローラーまたはブレード(クリーニングブレードとも云う)等が代表的であるが、性能、構成等の点からブレードが主に用いられている。このときのブレード部材としては、板状のゴム弾性体が一般的である。
【0005】
このように、電子写真感光体の表面は、帯電器、現像器、転写手段、及びクリーニング器等により、電気的、機械的な外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求され、特に摺擦による感光体表面の摩耗や傷の発生、異物の混入や紙詰まり処理時の衝撃等による膜剥がれ等に対する機械的耐久性が要求される。なかでも衝撃による傷や膜剥がれに対する耐久性については、無機感光体並みの強度が強く求められている。
【0006】
前記のような要求される様々な特性を満たすため、これまで種々の技術事項が検討されてきた。
【0007】
機械的耐久性に関しては、有機感光体の表面にビスフェノールZ型ポリカーボネートをバインダー(結着樹脂)として用いることにより、表面の摩耗特性、トナーフイルミング特性が改善される事が報告されている。又、特開平6−118681号公報では感光体の表面層として、コロイダルシリカ含有硬化性シリコン樹脂を用いることが報告されている。
【0008】
しかし、ビスフェノールZ型ポリカーボネートバインダーを用いた感光体では、なお耐摩耗特性が不足しており、十分な耐久性を有していない。一方、コロイダルシリカ含有硬化性シリコン樹脂の表面層は強度特性に優れ、従来有機感光体(以下OPCとも云う)の欠点であった耐摩耗性や耐傷性向上の手段として広く検討されてきた。しかしながら、シロキサン樹脂を表面層として用いた場合には特に低湿環境での電位特性に問題があった。これを改善するために導電性粒子を添加するなどの方法によって表面抵抗を下げる試みがなされてきたが、この方法では逆に高温高湿環境下での画像流れが発生する問題が生じていた。これらの問題について発明者らは電荷輸送性能を有する構造単位をシロキサン樹脂中に組み込むことで、低温低湿環境下での電位特性が改善されることを見いだした(特願平11−70380号)。しかしながら、電荷輸送性能を有する構造単位を組み込んだ結果、クリーニング時の感光体とクリーニングブレード間の摩擦抵抗が上昇し、ブレードの反転(以下ブレードめくれとも云う)が起こりやすくなることが見出されたした。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は電子写真感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成方法に於いて、電子写真感光体と弾性体ゴムブレードの間に生ずる過大な摩擦力の発生を防止し、ブレードめくれの発生を防止し、効果的に前記感光体上に残留するトナーを除去することができ、良好で安定した電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及び該電子写真画像形成装置に用いられプロセスカートリッジの提供する事である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記問題解決のため鋭意努力した結果、感光体として電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層を有する電子写真感光体を用い、該感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードを有するクリーニング工程で除去するとき、前記弾性体ゴムブレードを特定の条件にコントロールする事により本発明の目的が達成されることを見いだした。
【0011】
即ち、下記構成の何れかをとることにより本発明の目的が達成されることを見いだした。
【0012】
1.電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成方法において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる下記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面樹脂層を有し、該ゴムブレードを前記感光体に対してカウンター方向で当接させ、且つ該ゴムブレードを振動大きさ37185μmの条件で振動させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成方法。
【化F】
Figure 0004427867
(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
【0013】
2.電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成方法において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる上記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面樹脂層を有し、且つ前記弾性体ゴムブレードに25±5℃に於ける硬度がJISAスケールで65以上77以下であり、25℃±0.2℃に於ける反発弾性が2以上60以下であるポリウレタンゴムを用い、前記感光体に対してカウンター方向で当接させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成方法。
【0014】
3.前記弾性体ゴムブレードの前記感光体に対する静止摩擦係数を1.0以下とすることを特徴とする前記1又は2記載の電子写真画像形成方法。
【0015】
4.前記樹脂層が平均粒径0.05μm〜10μmの有機微粒子を含有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真画像形成方法。
【0016】
5.前記有機微粒子がフッ素原子含有樹脂微粒子であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の電子写真画像形成方法。
【0017】
6.前記樹脂層が酸化防止剤を含有することを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の電子写真画像形成方法。
【0019】
7.電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成装置において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる上記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する表面樹脂層を有し、該ゴムブレードを前記感光体に対してカウンター方向で当接させ、且つ該ゴムブレードを振動大きさ37185μmの条件で振動させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【0020】
8.電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成装置において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる上記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する表面樹脂層を有し、且つ前記弾性体ゴムブレードに25±5℃に於ける硬度がJISAスケールで65以上77以下であり、25℃±0.2℃に於ける反発弾性が2以上60以下であるポリウレタンゴムを用い、前記感光体に対してカウンター方向で当接させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【0021】
9.電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成装置に使用するプロセスカートリッジが、水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる上記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面樹脂層を有する電子写真感光体、及び25±5℃に於ける硬度がJISAスケールで65以上77以下であり、25℃±0.2℃に於ける反発弾性が2以上60以下であるポリウレタンゴムを用いた弾性体ゴムブレードを前記感光体に対してカウンター方向で当接せしめたクリーニング手段を少なくとも一体として有しており、該電子写真画像形成装置に着脱可能に設計されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0022】
本発明を更に詳しく説明する。
【0023】
本発明者等は上記本発明の構成を取ることにより、電子写真感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成方法に於いて、電子写真感光体と弾性体ゴムブレードの間に生ずる摩擦力を過大にすることなく、ブレードめくれの発生を防止し、効果的に前記感光体上に残留するトナーを除去することができ、良好で安定した画像を長期間に渡り、得ることができることを見出した。
【0024】
図1は本発明の電子写真画像形成方法を説明する構成概要図である。
【0025】
図1において10は矢印方向に回転する有機感光体ドラムであり、11は前記感光体ドラムに一様な帯電を付与する帯電器であり、コロナ放電帯電器、ローラー帯電器、又は磁気ブラシ帯電器とされてもよい。12はアナログ像露光又はLED、LD等を用いたデジタル像露光であり、該像露光により感光体上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、一成分系又は二成分系現像剤、好ましくは二成分系現像剤であって体積平均3〜15μmの微粒子トナーを含有する現像剤を収納する現像器13により接触又は非接触で現像されて前記感光体上にトナー像が形成される。このトナー像はタイミングを合わせて搬送された記録材(記録紙とも云う)p上に転写器(コロナ放電による転写器又はローラー転写器)14により静電転写さる。次にトナー像を担持した記録材は分離電極15により分離され、搬送手段16により定着器17へと搬送、定着される。
【0026】
転写後に感光体表面は除電器18により除電された後、本発明に係るクリーニングブレード19により前記感光体10に対してカウンター方向(クリーニングブレードと感光体の接触点に於ける接触角(図3のθ)が鋭角であること。)で当接してクリーニングされ、その後除電ランプ20により除電されて次の像形成に備えられる。
【0027】
前記クリーニングブレード19は本発明では25℃±0.2℃に於ける反発弾性が20以上75以下であるポリウレタンゴムから成り、図2のように感光体ドラム10にカウンター方向で当接され、該感光体ドラムの矢印方向への回転に伴い相互の摩擦係数に応じて点線19aに移動するが、前記ブレードの反発弾性により点線19bにステップスリップし、該ステップスリップによりトナー19cが前記ドラム面上から除去されてクリーニングされる。
【0028】
次に図2のクリーニングの機構を説明する図を用いて説明する。
【0029】
本発明では前記ステップスリップを行う時の、後記測定法に基づく振動の大きさK1を10〜200μmの条件で振動させることである。後記測定法では図2に示すようにブレード先端から約3mmの位置にセットされたピエゾセンサー30でブレード振動の加速度を読み取り、得られた加速度信号32を演算器31に入力して演算処理33してブレードの振動の大きさ(センサーセット位置のブレードの振幅)Kμmを出力する。このデーターとK1の10〜200μmとを比較してブレード条件の適、不適を判別し、不適の場合、ブレードの交換又はブレード当接荷重P(g/cm)、当接角θ°、自由長lmmその他を修正して、適性条件で画像形成を行うようにする。
【0030】
本発明において、クリーニングブレードの振動の大きさが10μmより小さいと、振動のエネルギーが小さくなり、トナーが前記ブレードの下をすりぬけて画像カブリが発生し、その他ポチ故障、筋故障が発生し易くなる。
【0031】
又前記振動の大きさが200μmより大きいと前記ブレードの振動のエネルギーが過大となり、ブレードめくれが発生したり、感光体上で跳ねて横線カブリ(黒筋)を発生し、クリーニング不良を引き起こす。
【0032】
なお前記クリーニングブレードの振動の大きさの測定は以下のようである。
【0033】
小野測器社製加速度検出器NP−3210のセンサーをクリーニングブレードの中央(先端から3mmの所)に取り付け、感光体が一定回転になったときの振動を前記センサーにより10秒間読取り、該センサーからの出力データーを「ONO SOKKI CF6400 4チャンネルインテリジェントFFアナライザ」で演算処理して前記振動の振幅の平均値を得、これを前記ブレードの振動の大きさとする。
【0034】
次に図3のクリーニングの機構を説明する図を用いて説明する。
【0035】
本発明において前記クリーニングブレードの感光体への当接荷重P、当接角θの好ましい値としては、P=5〜40g/cm、θ=5〜35°である。
【0036】
又、前記クリーニングブレード自由長lは図3に示すように支持部材191の端部から変形前のブレードの先端点の長さを表す。該自由長の好ましい値としてはl=6〜15mm、である。前記クリーニングブレードの厚さは0.5〜10mmが好ましい。
【0037】
当接荷重Pはブレード19を感光体ドラム10に当接させたときの圧接力P′の法線方向ベクトル値である。
【0038】
又当接角θは感光体の当接点Aにおける接線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)とのなす角を表す。
【0039】
本発明では弾性体ゴムブレードの振動を10〜200μmの条件でに制御して使用することによりブレードの反転もなく、クリーニング性が向上し、感光体層の摩耗も小さくなることが見出された。
【0040】
本発明の樹脂層をクリーニングする弾性体ゴムブレードの物性のうち硬度と反発弾性を同時にコントロールすることにより、より有効にブレードの反転を抑制できる。25±5℃に於けるブレードのJISA硬度が65よりも小さくなるとブレードの反転が起こり易くなり、80より大きくなるとクリーニング性能が低下する。また、反発弾性が75を超えるとブレードの反転がおこり易くなり、20以下だとクリーニング性能が低下する。これら硬度と反発弾性が同時に請求範囲を満たさないと効果が得られない。更に、好ましくは反発弾性は20以上40以下である。(JISA硬度及び反発弾性ともJISK6301の加硫ゴム物理試験方法に基づき測定する。反発弾性の数値は%を示す。)
上記クリーニングブレードの硬度と反発弾性をコントロールすることによって長期にわたってブレードの反転もなく安定なクリーニング性能を維持することが可能となった。その結果、減耗も少なくクリーニング性にも優れた高耐久電子写真画像形成方法を提供することができる。
【0041】
また、樹脂層中に有機微粒子を添加することにより感光体表面とクリーニングブレード間の摩擦力を低減させることが可能であり、特に感光体とクリーニングブレードの摩擦係数を1.0以下にすることで長期にわたってブレードの反転を効果的に抑制することができる。
【0042】
前記ブレードクリーニング方式に用いられる弾性体ゴムブレードの材質としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。例えば、特開昭59−30574号に記載のポリカプロラクトンエステルとポリイソシアネートとを反応硬化せしめて得られるウレタンゴム等が好ましい。
【0043】
次に、本発明に用いられる電子写真感光体について詳細に説明する。
【0044】
本発明において、電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂に於けるシロキサン系樹脂は公知の方法により、即ち水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用いて製造される。前記有機ケイ素化合物は下記一般式(A)〜(D)の化学式で示される。
【0045】
【化1】
Figure 0004427867
【0046】
(式中、R1〜R6は式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Z1〜Z4は水酸基又は加水分解性基を表す。)
上記一般式中のZ1〜Z4が加水分解性基の場合は、加水分解性基としてメトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。R1〜R6に示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3ージヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることができる。又、R1〜R6はそれぞれの有機基が同一でも良く、異なっていてもよい。
【0047】
前記シロキサン系樹脂の原料として用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4では高度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これらをコントロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗布層の硬度等を制御することが出来る。
【0048】
又、前記シロキサン系樹脂の原料としては前記有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加水分解縮合物を用いることもできる。
【0049】
尚、本発明のシロキサン系樹脂とは前記の如く、予め化学構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを反応させて(加水分解反応、触媒や架橋剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬化させた樹脂を意味する。即ち、シロキサン結合を有する有機珪素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成させ、その結果生成した架橋構造を有するシロキサン系樹脂を意味する。
【0050】
又、前記シロキサン系樹脂は水酸基或いは加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよい。
【0051】
本発明における電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂とは電子或いは正孔のドリフト移動度を示す特性を有する化学構造(=電荷輸送性能を有する構造単位)をシロキサン系樹脂中に部分構造として組み込んだものである。具体的には本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は一般的に電荷輸送物質として用いられる化合物(以後電荷輸送性化合物又はCTMとも云う)を該シロキサン系樹脂中に部分構造として有している。
【0052】
尚、前記の電荷輸送性能を有する構造単位とは電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を示す構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基であり、又別の定義としてはTime−Of−Flight法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出電流が得られる構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基として表現することもできる。
【0053】
以下にシロキサン系樹脂中に有機珪素化合物との反応により電荷輸送性能を有する構造単位を形成することのできる電荷輸送性化合物について説明する。
【0054】
例えば正孔輸送型CTM:キサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセンなどの化学構造を前記シロキサン系樹脂の部分構造として含有する。
【0055】
一方、電子輸送型CTMとしては無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸などの化学構造を前記シロキサン系樹脂の部分構造として含有する。
【0056】
本発明において、好ましい電荷輸送性能を有する構造単位は、前記の如き通常用いられる電荷輸送性化合物の残基であり、該電荷輸送性化合物を構成する炭素原子又は珪素原子を介して下記式中のYで示される連結原子又は連結基に結合し、Yを介してシロキサン系樹脂中に含有される。
【0057】
【化2】
Figure 0004427867
【0058】
(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
但し、Yが3価以上の原子の時は式中のSiとC以外のYの結合手は結合が可能な前記硬化性樹脂中のいずれかの構成原子と結合しているか又は他の原子、分子基と連結した構造(基)を有する。
【0059】
又、前記一般式の中で、Y原子として、特に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)が好ましい。
【0060】
ここで、Yが窒素原子(N)の場合、前記連結基は−NR−で表される。(Rは水素原子又は1価の有機基である。)
電荷輸送性能を有する構造単位Xは式中では1価の基として示されているが、シロキサン系樹脂と反応させる電荷輸送性化合物が2つ以上の反応性官能基を有している場合は硬化性樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペンダント基として接合していてもよい。
【0061】
前記原子、即ちO、S、Nの原子はそれぞれ電荷輸送能を有する化合物中に導入された水酸基、メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を有する有機珪素化合物との反応によって形成され、シロキサン系樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部分構造として取り込む連結基である。
【0062】
次に本発明中の水酸基、メルカプト基、アミン基、有機珪素含有基を有する電荷輸送性化合物について説明する。
【0063】
前記水酸基を有する電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つ水酸基を有している化合物であればよい。
【0064】
X−(R7−OH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する構造単位、
7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリーレン基、
m:1〜5の整数である。
【0065】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を電荷輸送性能を有する構造単位=Xとして有し、前記Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長されたアルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合物が好ましく用いられる。
【0066】
1.トリアリールアミン系化合物
【0067】
【化3】
Figure 0004427867
【0068】
2.ヒドラジン系化合物
【0069】
【化4】
Figure 0004427867
【0070】
3.スチルベン系化合物
【0071】
【化5】
Figure 0004427867
【0072】
4.ベンジジン系化合物
【0073】
【化6】
Figure 0004427867
【0074】
5.ブタジエン系化合物
【0075】
【化7】
Figure 0004427867
【0076】
6.その他の化合物
【0077】
【化8】
Figure 0004427867
【0078】
次に、水酸基を有する電荷輸送性化合物の合成例について述べる。
【0079】
例示化合物T−1の合成
【0080】
【化9】
Figure 0004427867
【0081】
ステップA
温度計、冷却管、攪拌装置、滴下ロートの付いた四頭コルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルムアミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85〜95℃に保ち、約15時間攪拌を行った。次に反応液を大過剰の温水に徐々に注いだ後、攪拌しながらゆっくり冷却した。
【0082】
析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリカゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30gであった。
【0083】
ステップB
化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベンに投入し攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時間攪拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々にあけ、攪拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗して、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであった。
【0084】
例示化合物S−1の合成
【0085】
【化10】
Figure 0004427867
【0086】
ステップA
温度計及び攪拌装置を付けた300mlコルベンに、Cuを30g、K2CO3を60g、化合物(1)8g、化合物(2)100gを投入し、約180℃まで昇温して20時間攪拌した。冷却後濾過し、カラム精製により化合物(3)7gを得た。
【0087】
ステップB
温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び攪拌装置を付けた100mlコルベンをアルゴンガス雰囲気にし、これに化合物(3)7g、トルエン50ml、塩化ホスホリル3gを投入した。室温下で攪拌しながら、DMF2gをゆっくりと滴下し、その後約80℃に昇温して16時間攪拌した。約70℃の温水にあけてから冷却した。これをトルエンにて抽出し、抽出液を水のpHが7になるまで水洗した。硫酸ナトリウムにて乾燥した後に濃縮し、カラム精製により化合物(4)5gを得た。
【0088】
ステップC
アルゴンガス導入装置及び攪拌装置を付けた100mlコルベンにt−BuOK1.0g、DMF60mlを投入し、アルゴンガス雰囲気にした。これに化合物(4)2.0g、化合物(5)2.2gを加え、室温で1時間攪拌した。これを大過剰の水にあけ、トルエンにて抽出し、抽出液を水洗した後、硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮してからカラム精製を行い化合物(6)2.44gを得た。
【0089】
ステップD
温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び攪拌装置を付けた100mlコルベンにトルエンを投入し、アルゴンガス雰囲気にした。これにn−BuLiのヘキサン溶液(1.72M)15mlを加え、50℃に加温した。これに化合物(6)2.44gをトルエン30ml溶解させた液を滴下し、50℃に保って3時間攪拌した。これを−40℃に冷却した後、エチレンオキサイド8mlを加え、−15℃まで昇温して1時間攪拌した。その後室温まで昇温し、水5mlを加えて、エーテル200mlにて抽出後、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。洗浄液がpHになるまで洗浄した後、硫酸ナトリウムにて乾燥、濃縮、カラム精製して化合物(7)1.0gを得た。
【0090】
次に、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物の具体例を下記に例示する。
【0091】
メルカプト基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つメルカプト基を有している化合物であればよい。
【0092】
X−(R8−SH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する構造単位、
8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレン基、
m:1〜5の整数である。
【0093】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
【0094】
【化11】
Figure 0004427867
【0095】
更に、アミノ基を有する電荷輸送性化合物について説明する。
【0096】
アミノ基を有する電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つアミノ基を有している化合物であればよい。
【0097】
X−(R9−NR10H)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する構造単位、
9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置換のアリーレン基、
10:水素原子、置換、非置換のアルキル基、置換、非置換のアリール基、
m:1〜5の整数である。
【0098】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
【0099】
【化12】
Figure 0004427867
【0100】
アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こす基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよい。
【0101】
更に、ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合物について説明する。
【0102】
ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合物は、以下のような構造の電荷輸送物質である。この化合物も硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る。
【0103】
X−(−Y−Si(R113-a(R12an
(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む基であり、R11は水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基を示し、Yは置換若しくは未置換のアルキレン基、アリーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を示す。)
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
【0104】
前記シロキサン系樹脂の形成原料:前記一般式(A)から(D)(以下(A)〜(D)という)組成比としては、有機珪素化合物:(A)+(B)成分1モルに対し、(C)+(D)成分0.05〜1モルを用いることが好ましい。
【0105】
またコロイダルシリカ(E)を添加する場合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総重量100部に対し(E)を1〜30重量部を用いることが好ましい。
【0106】
また前記有機ケイ素化合物やコロイダルシリカと反応して樹脂層を形成することができる反応性電荷輸送性化合物(F)の添加量は、前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総重量100部に対し(F)を1〜500重量部を用いることが好ましい。前記(A)+(B)成分が前記の範囲を超えて使用されると、(A)+(B)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層は架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。又、(A)+(B)成分が多すぎると架橋密度が大きすぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層となる。(E)成分のコロイダルシリカ成分の過不足も、(A)+(B)成分と同様の傾向がみられる。一方、(F)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層の電荷輸送能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、(F)成分が多い場合はシロキサン樹脂層の膜強度が弱くなる傾向がみられる。
【0107】
本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は予め構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新たな化学結合を形成させ3次元網目構造を形成する事もあり、又加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させモノマー、オロゴマー、ポリマーから3次元網目構造を形成する事もできる。
【0108】
一般的には、アルコキシシランを有する組成物又はアルコキシシランとコロイダルシリカを有する組成物の縮合反応により3次元網目構造を形成することができる。
【0109】
また前記の3次元網目構造を形成させる触媒としては有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩、有機アミン塩(水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート等)、アルミニウム、亜鉛のオクテン酸、ナフテン酸塩、アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。
【0110】
また本発明中の樹脂層には酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤には、熱、光等により発生するラジカルを捕捉するラジカル連鎖禁止の作用を持つもの、例えばヒンダートフェノール又はヒンダートアミンの化学構造を有する化合物や過酸化物を分解する作用を持つ化学構造を有する化合物、例えばチオエーテル、ホスファイト等の化学構造を有する化合物基が挙げられる。これらの内、特にヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系酸化防止剤が高温高湿時のカブリの発生や画像ボケ防止に効果が大きい。
【0111】
ヒンダードフェノール系或いはヒンダードアミン系酸化防止剤の樹脂層中の含有量は0.01〜10重量%が好ましい。0.01重量%未満だと高温高湿時のカブリや画像ボケに効果がなく、10重量%より多い含有量では樹脂層中の電荷輸送能の低下がおこり、残留電位が増加しやすくなり、又膜強度の低下が発生する。
【0112】
又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させて良い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に対して0.01〜10重量%が好ましい。
【0113】
ここでヒンダードフェノールとはフェノール化合物の水酸基に対しオルト位置に分岐アルキル基を有する化合物類及びその誘導体を云う(但し、水酸基がアルコキシに変成されていても良い。)。
【0114】
又、ヒンダードアミンは、例えば下記構造式で示される有機基を有する化合物類が挙げられる。
【0115】
【化13】
Figure 0004427867
【0116】
(式中のR13は水素原子又は1価の有機基、R14、R15、R16、R17はアルキル基、R18は水素原子、水酸基又は1価の有機基を示す。)
ヒンダードフェノール部分構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118137号(P7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0117】
ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118138号(P7〜P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0118】
有機リン化合物としては、例えば、一般式RO−P(OR)−ORで表される化合物で代表的なものとして下記のものがある。尚、ここにおいてRは水素原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0119】
有機硫黄系化合物としては、例えば、一般式R−S−Rで表される化合物で代表的なものとして下記のものがある。尚、ここにおいてRは水素原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0120】
以下に各種代表的な化合物を例示する。
【0121】
【化14】
Figure 0004427867
【0122】
【化15】
Figure 0004427867
【0123】
【化16】
Figure 0004427867
【0124】
【化17】
Figure 0004427867
【0125】
【化18】
Figure 0004427867
【0126】
【化19】
Figure 0004427867
【0127】
又、製品化されている酸化防止剤としては以下のような化合物、例えば「イルガノックス1076」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス1098」、「イルガノックス245」、「イルガノックス1330」、「イルガノックス3114」、「イルガノックス1076」「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール系、「サノールLS2626」、「サノールLS765」「サノールLS2626」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」以上ヒンダードアミン系が挙げられる。
【0128】
〈有機微粒子〉
有機微粒子は体積平均粒径が0.05μm〜10μm、好ましくは0.1〜5μmであり、感光体の最樹脂層に0.01重量%〜50重量%添加される。有機微粒子としては例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテール共重合体或いはシリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミンなどの樹脂微粒子が挙げられるが、特にフッ素原子含有樹脂微粒子が好ましい。これら有機微粒子の前記樹脂層中への含有量は本発明中に適用される前記弾性体ゴムブレードの感光体に対する静止摩擦係数が1.0以下に成るように設定することが好ましい。該静止摩擦係数を1.0以下にする事によりクリーニングブレードのめくれの発生が防止され、残留トナーのクリーニングが容易になる。
【0129】
前記静止摩擦係数μは前記感光体がシート状、平板状又はエンドレスベルト状の場合は通常HEIDON社製の表面性試験装置(型式HEIDON−14)により測定される。
【0130】
しかし実用上電子写真画像形成装置に組み込まれる感光体は感光体ドラムが主流であり、この場合の前記静止摩擦係数μの測定は感光体ドラムの回転トルクT(kg・cm)の測定により求められる。
【0131】
即ち感光体ドラム自体の回転トルクT1(kg・cm)及びブレードクリーニング部材が荷重F(kg)で圧接された感光体ドラムの回転トルクT2(kg・cm)を測定し、下記式により計算して求められる。
【0132】
静止摩擦係数μ=(T2−T1)/(F・γ)
但し、γは感光体ドラムの半径(cm)である。
【0133】
本発明の電子写真感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の両方の機能を有する単層型感光層)等の感光層とその上に本発明の樹脂層を塗設した構成をとるのが好ましい。又、前記電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層は各層が複数の層から構成されていてもよい。
【0134】
本発明の感光層に含有される電荷発生物質(CGM)としては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が挙げられ、これらの電荷発生物質(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層形成が行われる。
【0135】
前記感光層に含有される電荷輸送物質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。
【0136】
単層構成の感光層及び積層構成の場合の電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)に含有されるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
【0137】
本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は重量比で1:10〜10:1が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。
【0138】
又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は重量比で10:1〜1:10が好ましい。
【0139】
電荷輸送層の膜厚は通常5〜50μm、特に10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μm以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設けられた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。
【0140】
本発明のシロキサン系樹脂層は、樹脂層が電荷輸送層の場合は前記電荷輸送層を兼ねても良く、又単層型の場合は感光層自体を樹脂層としても良いが、好ましくは、電荷輸送層もしくは電荷発生層或いは単層型の電荷発生・輸送層等の感光層の上に、これらとは別層の樹脂層として設けるのがよい。この場合、前記感光層と本発明の樹脂層の間に接着層を設けても良い。又電子写真感光体の表面特性を改良する目的で該樹脂層の上に更に薄層の表面層を設けても良い。
【0141】
次に本発明の電子写真感光体の導電性支持体としては、
1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、
2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネート若しくは蒸着によって設けたもの、
3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が挙げられる。
【0142】
本発明で用いられる導電性支持体の材料としては、主としてアルミニウム、銅、真鍮、スチール、ステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料をベルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられる。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された薄肉円筒状のアルミニウム素管が多く用いられる。
【0143】
又、前記導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものであっても良い。
【0144】
また、支持体の形状はドラム状でもシート状でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に最適した形状であることが好ましい。
【0145】
本発明の感光体の製造に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0146】
次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の樹脂層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0147】
本発明の感光体は前記樹脂層が塗布形成された後、50℃以上好ましくは、60〜200℃の温度で加熱乾燥する事が好ましい。この加熱乾燥により、残存塗布溶媒を少なくすると共に、硬化性樹脂層を十分に硬化させることができる。
【0148】
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることが好ましい。
【0149】
中間層用の材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン等)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムを用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如く金属アルコキシド、有機金属キレート、シランカップリング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。
【0150】
本発明においては、更に、支持体と中間層との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すことや、特に画像入力がレーザー光の場合には問題となる干渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設けることができる。この導電層は、カーボンブラック、金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバインダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特には10〜30μmが好ましい。
【0151】
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。
【0152】
図4は本発明の電子写真感光体を有する電子写真画像形成装置の1例を示す断面図である。
【0153】
図4に於いて50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
【0154】
感光体への一様帯電ののち像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
【0155】
その静電潜像は次いで現像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器54が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって行われる。現像剤は、例えばフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリエステルを主材料として色に応じた顔料と荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからなるもので、現像剤は図示していない層形成手段によって現像スリーブ541上に100〜600μmの層厚に規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流及び/又は交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。
【0156】
カラー画像形成に於いては、1色目の顕像化が終った後2色目の画像形成行程にはいり、再びスコロトロン帯電器52による一様帯電が行われ、2色目の潜像が像露光器53によって形成される。3色目、4色目についても2色目と同様の画像形成行程が行われ、感光体ドラム50周面上には4色の顕像が形成される。
【0157】
一方モノクロの電子写真装置では現像器54は黒トナー1種で構成され、1回の現像で画像を形成することができる。
【0158】
記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラ57の回転作動により転写域へと給紙される。
【0159】
転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面に転写ローラ(転写器)58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して多色像が一括して転写される。
【0160】
次いで記録紙Pは転写ローラとほぼ同時に圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラ601と圧着ローラ602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラ61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写ローラ58及び分離ブラシ59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0161】
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。なお感光体上にカラー画像を重ね合わせて形成する場合には、前記のブレード621は感光体面のクリーニング後直ちに移動して感光体ドラム50の周面より退避する。
【0162】
尚、70は感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニング器を一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。
【0163】
電子写真画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
【0164】
プロセスカートリッジには、一般には以下に示す一体型カートリッジ及び分離型カートリッジがある。一体型カートリッジとは、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に構成し、装置本体に着脱可能な構成であり、分離型カートリッジとは感光体とは別体に構成されている帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器であるが、装置本体に着脱可能な構成であり、装置本体に組み込まれた時には感光体と一体化される。本発明におけるプロセスカートリッジは上記双方のタイプのカートリッジを含む。
【0165】
像露光は、電子写真画像形成装置を複写機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行われる。
【0166】
尚、ファクシミリのプリンターとして使用する場合には、像露光器53は受信データをプリントするための露光を行うことになる。
【0167】
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。
【0168】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0169】
下記のごとくして、感光体を作製した。
【0170】
感光体1の作製
〈中間層〉
ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60g
メタノール 1600ml
1−ブタノール 400ml
上記成分を混合溶解して中間層塗布液を調整した。この塗布液を直径80mm、長さ360mmの円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
【0171】
Figure 0004427867
上記成分を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。チタニルフタロシアニンのCu−Kα特性X線回折スペクトルを測定した結果、ブラッグ角2θの最大ピークが27.2°に認められた。
【0172】
〈電荷輸送層〉
4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニルスチリル)
トリフェニルアミン 200g
ビスフェノールZ型ポリカーボネート
(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 300g
1,2−ジクロロエタン 2000ml
上記成分を混合溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚25μmの電荷輸送層を形成した。
【0173】
〈樹脂層〉
トリメトキシメチルシラン 180g
1−ブタノール 280ml
1%酢酸水溶液 106ml
上記成分を混合して60℃で2時間攪拌した後、さらに370mlの1−ブタノールを加えて48時間攪拌を続けた。
【0174】
〈樹脂層〉
トリメトキシメチルシラン 180g
1−ブタノール 280ml
1%酢酸水溶液 106ml
上記成分を混合して60℃で2時間攪拌した後、さらに370mlの1−ブタノールを加えて48時間攪拌を続けた。
【0175】
これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)67.5g、酸化防止剤(サノールLS2626:三共社製)1.7g、ジブチル錫アセテート4.5gを加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの樹脂層として塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い、電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する樹脂層を有する感光体1を作製した。
【0176】
感光体2の作製
感光体1において樹脂層中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミンを4−[2−(トリエトキシシリル)エチル]トリフェニルアミンに代えた以外は全く同様にして、電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する樹脂層を有する感光体2を作製した。
【0177】
感光体3の作製
感光体1と同様に電荷輸送層まで作製した。
【0178】
〈樹脂層〉
トリメトキシメチルシラン 120g
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 60g
1−ブタノール 280ml
1%酢酸水溶液 106ml
を混合して60℃で2時間攪拌した後、さらに370mlの1−ブタノールを加えて48時間攪拌を続けた。
【0179】
これに例示化合物S−2を60g、平均粒径0.2μmのPTFE微粒子(ルブロンL2:ダイキン工業社製)10g、ジブチル錫アセテート4.5gを加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの樹脂層として塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い、電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する樹脂層を有する感光体3を作製した。
【0180】
感光体4の作製
感光体1と同様に電荷輸送層まで作製した。
【0181】
〈樹脂層〉
トリメトキシメチルシラン 120g
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 60g
1−ブタノール 280ml
1%酢酸水溶液 106ml
を混合して60℃で2時間攪拌した後、さらに370mlの1−ブタノールを加えて48時間攪拌を続けた。
【0182】
これに例示化合物H−1を60g、平均粒径0.2μmのPTFE微粒子(ルブロンL2:ダイキン工業社製)10g、コロイダルシリカ(固形分30%メタノール溶液)100gを加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの樹脂層として塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い、電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する樹脂層を有する感光体4を作製した。
【0183】
感光体5の作製
感光体1において樹脂層中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を除いた他は感光体1と同様にして感光体5を作製した。
【0184】
感光体6の作製
感光体1において樹脂層を除いた他は感光体1と同様にして感光体6を作製した。
【0185】
実施例及び比較例(全12例)
感光体1〜6、及び硬度、反発弾性の異なるウレタンゴムからなるクリーニングブレードをコニカ社製デジタル複写機Konica7050改造機(反転現像プロセスを用いている)に装着し、20℃、50%の環境下で5万コピーの実写テストを行った。ブレードの設定条件としてはブレードの自由長を9mmに固定し、感光体への当接角度:20°、当接荷重:20(g/cm)になるように調整した。評価は5万枚のコピーの画質及び残留トナーのクリーニング性、ブレードめくれの発生有無について行い結果を表1に示した。
【0186】
【表1】
Figure 0004427867
【0187】
評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像をA4で1枚間欠モードにて5万枚の複写を行い、1000枚毎にハーフトーン、ベタ白画像、ベタ黒画像を評価した。クリーニング不良はベタ黒画像上に存在する白点の有無(直径0.3mmφ以上のもの)を評価し、この白点が5個以上発生した枚数で評価した。また、画像濃度はベタ黒画像の濃度をマクベス社製RD−918を使用し絶対反射濃度で測定し、初期と5万枚後の画像で比較した。さらに、カブリについてはベタ白画像を使用し、初期と5万枚後カブリを目視で確認した。
【0188】
又、ブレードめくれは5万枚複写実写テスト中のめくれ発生回数で評価した。
【0189】
画像濃度
◎:1.2以上:良好
○:1.2未満〜0.8:実用上問題ないレベル
×:0.8未満:実用上問題となるレベル
カブリ
○ :カブリ発生無し
× :時々カブリ発生有り
××:連続したカブリ発生有り
クリーニング不良の発生
◎:白点の発生が5万枚中5枚以下
○:白点の発生が5万枚中6枚〜20枚
×:白点の発生が5万枚中20枚以上
【0190】
表1から次のことが分かる。従来の感光体6(表面がポリカーボネート)を用いた比較例4,5でクリーニングしたところ、測定時点で画質(濃度、カブリ、クリーニング性能)は良好であったが、実写テスト(5万枚)終了後、感光体表面の減耗の量が本発明の実施例1乃至8に比べて非常に大きくなっている。(ブレードの振動の大きさや反発弾性が所定範囲にあっても実施例1乃至8に比べ非常に大きく減耗している。)
また、本発明の感光体と異なる感光体を使用した比較例3では、感光体表面の減耗は低下したが、クリーニング性、画質(カブリ)、ブレードめくれが発生した。
一方比較例1、2では本発明と同様の感光体を使用している。しかし、ブレード条件(振動の大きさ、反発弾性)が所定の範囲外では、減耗量は少ないものの、画質、クリーニング性、ブレードめくれという問題を完全に解決できないことが分かる。
【0191】
このように、実施例1乃至8では特定の感光体とブレードの条件の組み合わせによって、感光体の減耗だけでなく、画質、クリーニング性、ブレードのめくれの問題を解決することができた。特に比較例でも分かるように、ブレード条件の制御は従来の感光体では効果的ではなかった。ところが、、本発明では特定の感光体において特定のブレード条件の組み合わせが非常に効果的であることを見出した。
【0192】
【発明の効果】
本発明の電子写真感光体とブレードクリーニングの振動条件を組み合わせた構成をとることで、クリーニング不良の発生及びブレードめくれの発生がなく、良好で、安定した複写画像が得られる電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真画像形成方法を説明する構成概要図。
【図2】クリーニングの機構を説明する図。
【図3】クリーニングの機構を説明する図。
【図4】本発明の電子写真感光体を有する電子写真画像形成装置の1例を示す断面図。
【符号の説明】
10 有機感光体ドラム
11 帯電器
12 像露光
13 現像器
14 転写器
15 分離電極
16 搬送手段
18 除電器
19 クリーニングブレード
20 除電ランプ
30 ピエゾセンサー
31 演算器
p 記録材
θ 当接角
l 自由長
P 当接荷重
50 感光体ドラム(又は感光体)
51 発光ダイオード等を用いた露光部
52 帯電器
53 像露光器
54 現像器
57 給紙ローラ
58 転写ローラ(転写器)
59 分離ブラシ(分離器)
60 定着装置
61 排紙ローラ
62 クリーニング器
70 感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジ

Claims (9)

  1. 電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成方法において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる下記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面樹脂層を有し、該ゴムブレードを前記感光体に対してカウンター方向で当接させ、且つ該ゴムブレードを振動大きさ37185μmの条件で振動させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成方法。
    Figure 0004427867
    (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
  2. 電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成方法において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる下記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面樹脂層を有し、且つ前記弾性体ゴムブレードに25±5℃に於ける硬度がJISAスケールで65以上77以下であり、25℃±0.2℃に於ける反発弾性が2以上60以下であるポリウレタンゴムを用い、前記感光体に対してカウンター方向で当接させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成方法。
    Figure 0004427867
    (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
  3. 前記弾性体ゴムブレードの前記感光体に対する静止摩擦係数を1.0以下とすることを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真画像形成方法。
  4. 前記樹脂層が平均粒径0.05μm〜10μmの有機微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真画像形成方法。
  5. 前記有機微粒子がフッ素原子含有樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真画像形成方法。
  6. 前記樹脂層が酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真画像形成方法。
  7. 電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成装置において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる下記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する表面樹脂層を有し、該ゴムブレードを前記感光体に対してカウンター方向で当接させ、且つ該ゴムブレードを振動大きさ37185μmの条件で振動させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成装置。
    Figure 0004427867
    (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
  8. 電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成装置において、前記感光体が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる下記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂含有する表面樹脂層を有し、且つ前記弾性体ゴムブレードに25±5℃に於ける硬度がJISAスケールで65以上77以下であり、25℃±0.2℃に於ける反発弾性が2以上60以下であるポリウレタンゴムを用い、前記感光体に対してカウンター方向で当接させて前記感光体上に残留するトナーをクリーニングすることを特徴とする電子写真画像形成装置。
    Figure 0004427867
    (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
  9. 電子写真感光体上のトナー像を記録材へ転写後に、前記感光体上に残留するトナーを弾性体ゴムブレードでクリーニングを行う電子写真画像形成装置に使用するプロセスカートリッジが、水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物とを反応させて得られる下記の構造式で示される電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面樹脂層を有する電子写真感光体、及び25±5℃に於ける硬度がJISAスケールで65以上77以下であり、25℃±0.2℃に於ける反発弾性が2以上60以下であるポリウレタンゴムを用いた弾性体ゴムブレードを前記感光体に対してカウンター方向で当接せしめたクリーニング手段を少なくとも一体として有しており、該電子写真画像形成装置に着脱可能に設計されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
    Figure 0004427867
    (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。)
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