JP2001034001A - 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2001034001A
JP2001034001A JP11206187A JP20618799A JP2001034001A JP 2001034001 A JP2001034001 A JP 2001034001A JP 11206187 A JP11206187 A JP 11206187A JP 20618799 A JP20618799 A JP 20618799A JP 2001034001 A JP2001034001 A JP 2001034001A
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Masanari Asano
真生 浅野
Akihiko Itami
明彦 伊丹
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿及び低温低湿の何れの条件下でも有
機感光層上に被覆して設けられた樹脂層の機械的強度が
大であり、耐摩耗性、耐傷性に優れており、多数回の繰
り返しての画像形成の過程で有機感光層の膜厚減耗量や
表面のトナーや紙粉等のフィルミングや擦り傷の発生等
が少なく、従ってまた画像のカブリ、画像流れ、画像ボ
ケ、筋故障等の発生がなく、高濃度、高解像力の鮮明な
画像が得られる感光体、画像形成方法、画像形成装置及
びプロセスカートリッジの提供。 【解決手段】 導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送
層、樹脂層を順次積層してなる電子写真感光体におい
て、該樹脂層が電荷輸送性能を有する構造単位を有し、
かつ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する層で
あって、該樹脂層の下層の塗布溶媒に対する膨潤度が1
0%以下であることを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、該
電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置及
びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体には無機感光層を
有する無機感光体が用いられたが、近年無機感光体に代
えて有機感光層を有する有機感光体が多く用いられるよ
うになった。上記有機感光体では有機感光層に用いられ
る光導電性物質として可視光から赤外光まで各種露光光
源に対応した材料が開発し易いこと、環境汚染のない材
料を選択できること、製造コストが安いこと等、無機感
光体に比して優れた点が多いが、唯一の欠点は機械的強
度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光層表面が摩
耗、損傷して電子写真性能が劣化し易いことである。
【0003】上記有機感光体の表面は、帯電器、現像
器、転写器及びクリーニング器等により、電気的及び機
械的な外力が直接加えられるため摩耗損傷し易く、それ
らに対する耐久性の改良が要請されている。具体的に
は、摺擦による感光体表面の摩耗や傷の発生、異物の混
入や紙詰まり処理時の衝撃等に対する機械的耐久性の向
上が要請され、無機感光体並みの強度が強く求められて
いる。また、コロナ帯電時に発生するオゾンや活性酸素
等による感光体表面の劣化等に対する耐久性も要請され
ている。
【0004】そこで、上記有機感光体(以下感光体とも
いう)の有機感光層の層構成として導電性支持体上に必
要により中間層を設け、その上に電荷発生物質(CG
M)含有する電荷発生層(CGL)、電荷輸送物質(C
TM)を含有する電荷輸送層(CTL)及び樹脂層をこ
の順に設けたものが重要視され、特に該樹脂層の種々の
改良方法が提案されている。即ち、感光体の樹脂層にビ
スフェノールZ型ポリカーボネートをバインダー樹脂と
して用いることにより、表面の摩耗特性、トナーフィル
ミング特性等が改善されることが報告されている。ま
た、特開平6−118681号公報では感光体の表面層
にコロイダルシリカ含有硬化性シリコーン樹脂等のシロ
キサン樹脂を用いることが報告されている。
【0005】しかしながら、ビスフェノールZ型ポリカ
ーボネートをバインダー樹脂として用いた感光体では、
なお耐摩耗特性が不足しており、満足できる耐久性を有
していない。一方、コロイダルシリカ含有硬化性シリコ
ーン樹脂等のシロキサン樹脂の表面層は強度特性に優
れ、従来有機感光体の欠点であった耐摩耗性や耐傷性向
上の手段として広く検討されてきたが、電位特性に問題
があり、特に低温低湿環境下での画像形成の過程で残留
電位が上昇し、画質が劣化し易いという問題が生じた。
【0006】そこで本発明者等は電荷輸送性能を有する
構造単位をシロキサン樹脂中に組み込むことで、低温低
湿環境下での電位特性が改善されることを見いだした
(特願平11−70380号明細書)。
【0007】しかしながら、なお多数回の繰り返しての
画像形成の過程で感光層の膜厚減耗やフィルミングやス
リキズを生じ易く、画像濃度の低下、カブリの発生、黒
ポチ、スジ故障の発生や画像流れ、画像ボケ等を発生し
易く、特にそれらの欠点は低温低湿、高温高湿環境下で
著しいことが分かってきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に基
いて提案されたものであり、その目的とするところは、
高温高湿及び低温低湿の何れの条件下でも有機感光層上
に被覆して設けられた樹脂層の機械的強度が大であり、
耐摩耗性、耐傷性に優れており、多数回の繰り返しての
画像形成の過程で有機感光層の膜厚減耗量や表面のトナ
ーや紙粉等のフィルミングや擦り傷の発生等が少なく、
従ってまた画像のカブリ、画像流れ、画像ボケ、筋故障
等の発生がなく、高濃度、高解像力の鮮明な画像が得ら
れる感光体、該感光体を用いた画像形成方法、画像形成
装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するため鋭意検討の結果、後述する特定の樹脂構成
の樹脂層を有する感光体の該樹脂層の特定の溶剤に対す
る膨潤度を10%以下とすることにより上記の目的が達
成されることを見出だすに到ったのである。
【0010】上記の目的は下記構成により達成される。
【0011】1.導電性支持体上に少なくとも感光層及
び樹脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層が
電荷輸送性能を有する構造単位を有し、かつ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂を含有する層であって、該樹脂
層の膨潤度が10%以下であることを特徴とする電子写
真感光体。
【0012】2.前記樹脂層が、水酸基或いは加水分解
性基を有する有機ケイ素化合物と、電荷輸送性能を有す
る構造単位を含む化合物とを反応させて得られる架橋構
造を有するシロキサン系樹脂を含有する層であって、該
樹脂層の膨潤度が10%以下であることを特徴とする前
記1に記載の電子写真感光体。
【0013】3.前記樹脂層が下記一般式(1)で表さ
れる構造を含む架橋構造を有するシロキサン系樹脂であ
ることを特徴とする前記1又は2に記載の電子写真感光
体。
【0014】
【化2】
【0015】(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単
位、Zは二価以上の任意の連結基を表す。) 4.前記一般式(1)のZが、置換若しくは未置換のア
ルキレン基、アリーレン基であることを特徴とする前記
3に記載の電子写真感光体。
【0016】5.前記一般式(1)のZが、隣接する結
合原子(ケイ素原子Siと前記電荷輸送性能を有する構
造単位の一部を構成する炭素原子C)を除いた2価以上
の原子又は基であることを特徴とする前記3に記載の電
子写真感光体。
【0017】6.前記一般式(1)のZが、O、S、N
Rであり、Rは水素原子又は1価の有機基であることを
特徴とする前記5に記載の電子写真感光体。
【0018】7.前記電子写真感光体の樹脂層の膜厚が
2.5μm以下であることを特徴とする前記1〜6の何
れか1項に記載の電子写真感光体。
【0019】8.前記樹脂層中に、フッ素原子又はケイ
素原子を含有するポリマーを含む有機微粒子を含有する
ことを特徴とする前記1〜7の何れか1項に記載の電子
写真感光体。
【0020】9.前記樹脂層中に無機微粒子を含有する
ことを特徴とする前記1〜8の何れか1項に記載の電子
写真感光体。
【0021】10.前記樹脂層中に酸化防止剤を含有す
ることを特徴とする前記1〜9の何れか1項に記載の電
子写真感光体。
【0022】11.前記電子写真感光体の電荷輸送層の
膜厚が15μm以上であることを特徴とする前記1〜1
0の何れか1項に記載の電子写真感光体。
【0023】12.前記樹脂層が最外層であることを特
徴とする前記1〜11の何れか1項に記載の電子写真感
光体。
【0024】13.前記1〜12の何れか1項に記載の
電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転写、分
離及びクリーニングの工程を繰り返して画像形成を行う
ことを特徴とする画像形成方法。
【0025】14.前記1〜12の何れか1項に記載の
電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転写、分
離及びクリーニングの工程を繰り返して画像形成を行う
ことを特徴とする画像形成装置。
【0026】15.前記1〜12の何れか1項に記載の
電子写真感光体と、帯電器、像露光器、現像器、転写
器、分離器及びクリーニング装置の少なくともひとつを
組み合わせて構成され、装置本体に着脱自在に設けられ
ることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0027】以下、本発明を詳細に説明する。
【0028】即ち、本発明者等の鋭意検討の結果、従来
の有機感光層を硬化させることにより、擦り傷耐性や耐
摩耗性等を低減させ、耐久性性を向上させる方法は、感
光層の硬化により却って該感光層がもろくなり、かつ電
子写真性能が追随できない等の問題が発生し、耐久性に
限界があり、通常要請される画像形成50万回の耐刷性
の達成が困難になることが分かってきた。そこで、本発
明者等は、感光層の樹脂層に電荷輸送機能を有する構造
単位を有し、かつ架橋構造を有するシロキサン系樹脂
(以後、本発明の樹脂ともいう)を含有させることによ
り、高耐久性化を達成するための検討を進めてきたが、
該本発明の樹脂を含有する樹脂層のメタノール膨潤度が
高温高湿下及び低温低湿下、特に低温低湿下での膜厚減
耗量低下やフィルミング、スリキズ等の発生や、画像流
れ、画像ボケ等のシロキサン系樹脂に特有な画像欠陥と
密接な関係があることに気付き、本発明を完成したので
ある。なお、上記樹脂層がメタノールのような親水性溶
媒に対して活性(溶解性)を有するか否かが画像形成時
の画像流れや画像ボケと関連するものと推察される。
【0029】上記のようにして、本発明の感光体の有機
感光層上に設けられる樹脂層の膨潤度を低く抑えること
によって環境条件に左右されることなく画像欠陥のない
良質の画像が得られる感光体を見いだすに至ったのであ
る。
【0030】〈感光体の説明〉本発明の感光体は、電荷
輸送性能を有し、かつ架橋構造を有するシロキサン系樹
脂を含有する樹脂層(以後本発明の樹脂層ともいう)を
有する点に特徴があり、さらには該樹脂層のメタノール
膨潤度が10%以下、好ましくは7%以下であることを
特徴としている。
【0031】《本発明の樹脂層の形成に用いられるシロ
キサン系樹脂》本発明の樹脂層の形成に用いられるシロ
キサン系樹脂は公知の方法により、通常は水酸基又は加
水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用いて製造され
る。前記有機ケイ素化合物は下記一般式(A)〜(D)
の化学式で示される。
【0032】
【化3】
【0033】(式中、R1〜R6は式中のケイ素に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Y1〜Y4は水酸基又は
加水分解性基を表す。)上記一般式中のY1〜Y4が加水
分解性基の場合は、加水分解性基としてメトキシ基、エ
トキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミ
ノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。R1
〜R6に示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機
基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のア
ルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等
のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ
基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシ
プロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシ
プロピル、2,3ージヒドロキシプロピルオキシプロピ
ル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、
γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミ
ノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1
−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パー
フルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニト
ロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることができる。
又、R1〜R6はそれぞれの有機基が同一でも良く、異な
っていてもよい。
【0034】前記シロキサン系樹脂の原料として用いら
れる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結
合している加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素
化合物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4
のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4
では高度に架橋反応を進めることが可能である。従っ
て、これらをコントロールすることにより得られる塗布
層液の保存性や塗布層の硬度等を制御することが出来
る。
【0035】又、前記シロキサン系樹脂の原料としては
前記有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で
加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加水分
解縮合物を用いることもできる。
【0036】なお、前記シロキサン系樹脂は、予め化学
構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーを反応させて(加水分解反応、触媒や架橋
剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬
化させた樹脂を意味する。即ち、シロキサン結合を有す
る有機ケイ素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合
によりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成
させ、その結果生成した架橋構造を有するシロキサン系
樹脂を意味する。
【0037】又、前記シロキサン系樹脂は水酸基或いは
加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架
橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよ
い。
【0038】《本発明の樹脂層の形成》本発明の樹脂層
を形成する樹脂(電荷輸送性能を有する構造単位を含
み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂)とは、電
子或いは正孔のドリフト移動度を示す特性を有する化学
構造(=電荷輸送性能を有する構造単位)を前記シロキ
サン系樹脂中に部分構造として組み込んだものである。
具体的には本発明の樹脂層の樹脂は一般的に電荷輸送物
質として用いられる化合物(以後電荷輸送性化合物又は
CTMとも云う)を前記シロキサン系樹脂中に部分構造
として有している。
【0039】なお、前記電荷輸送性能を有する構造単位
とは、電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を
示す構造単位、或いはCTM残基であり、又別の定義と
してはTime−Of−Flight法などの電荷輸送
性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する
検出電流が得られる構造単位、或いはCTM残基として
表現することもできる。
【0040】以下に前記シロキサン系樹脂中に有機ケイ
素化合物との反応により電荷輸送性能を有する構造単位
を形成することのできるCTMについて説明する。
【0041】例えば正孔輸送型CTM:キサゾール、オ
キサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾ
ール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジ
ン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、
スチルベン化合物、アミン、オキサゾロン、ベンゾチア
ゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラ
ン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、
ポリ−9−ビニルアントラセンなどの化学構造を前記シ
ロキサン系樹脂の部分構造として含有する。
【0042】一方、電子輸送型CTMとしては無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼ
ン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニト
ロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロル
イミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフ
トキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキ
ノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキ
ノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロ
ベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリ
ル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−
(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフ
ルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレ
ニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ
−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニト
リル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安
息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安
息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリ
チル酸、フタル酸、メリット酸などの化学構造を前記シ
ロキサン系樹脂の部分構造として含有する。
【0043】本発明の前記一般式(1)において、好ま
しい電荷輸送性能を有する構造単位は、前記の如き通常
用いられるCTMの残基であり、該CTMを構成する炭
素原子又はケイ素原子を介して式中のZで示される連結
原子又は連結基に結合し、Zを介して前記シロキサン系
樹脂中に含有される。
【0044】(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単
位であって、該構造単位を構成する炭素原子又はケイ素
原子を介して式中のZと結合する基、Zは隣接する結合
原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基であ
る。) 但し、Zが3価以上の原子の時は式中のSiとC以外の
Zの結合手は結合が可能な前記硬化性樹脂中のいずれか
の構成原子と結合しているか又は他の原子、分子基と連
結した構造(基)を有する。
【0045】又、前記一般式の中で、Z原子として、特
に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)が
好ましい。
【0046】ここで、Zが窒素原子(N)の場合、前記
連結基は−NR−で表される。(Rは水素原子又は1価
の有機基である。) 電荷輸送性能を有する構造単位Xは式中では1価の基と
して示されているが、シロキサン系樹脂と反応させるC
TMが2つ以上の反応性官能基を有している場合は硬化
性樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合しても
よく、単にペンダント基として接合していてもよい。
【0047】前記原子、即ちO、S、Nの原子はそれぞ
れ電荷輸送性能を有する化合物中に導入された水酸基、
メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を
有する有機ケイ素化合物との反応によって形成され、シ
ロキサン系樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部
分構造として取り込む連結基である。
【0048】次に本発明の樹脂の形成に用いられる電荷
輸送性能を有する化合物中の水酸基、メルカプト基、ア
ミン基、有機ケイ素含有基を有するCTMについて説明
する。
【0049】(水酸基を有するCTM)前記水酸基を有
するCTMは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、
且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的に
は硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成す
ることが出来る下記一般式で示されるCTMを挙げるこ
とができるが、下記構造に限定されるものではなく、電
荷輸送性能を有し、且つ水酸基を有している化合物であ
ればよい。
【0050】X−(R7−OH)m 式中、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリー
レン基、 m:1〜5の整数である。
【0051】その中でも代表的なCTMを挙げれば下記
のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合
物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造
を電荷輸送性能を有する構造単位=Xとして有し、前記
Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長された
アルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合
物が好ましく用いられる。
【0052】1.トリアリールアミン系化合物
【0053】
【化4】
【0054】
【化5】
【0055】
【化6】
【0056】
【化7】
【0057】
【化8】
【0058】2.ヒドラジン系化合物
【0059】
【化9】
【0060】
【化10】
【0061】
【化11】
【0062】3.スチルベン系化合物
【0063】
【化12】
【0064】
【化13】
【0065】
【化14】
【0066】
【化15】
【0067】4.ベンジジン系化合物
【0068】
【化16】
【0069】
【化17】
【0070】5.ブタジエン系化合物
【0071】
【化18】
【0072】6.その他の化合物
【0073】
【化19】
【0074】《水酸基を有するCTMの合成》次に、水
酸基を有するCTMの合成例について述べる。
【0075】例示化合物T−1の合成
【0076】
【化20】
【0077】ステップA 温度計、冷却管、攪拌装置、滴下ロートの付いた四頭コ
ルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184
gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルム
アミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85
〜95℃に保ち、約15時間攪拌を行った。次に反応液
を大過剰の温水に徐々に注いだ後、攪拌しながらゆっく
り冷却した。
【0078】析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリ
カゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結
晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30
gであった。
【0079】ステップB 化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベン
に投入し攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを
徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時
間攪拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々
にあけ、攪拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗し
て、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであっ
た。
【0080】例示化合物S−1の合成
【0081】
【化21】
【0082】ステップA 温度計及び攪拌装置を付けた300mlコルベンに、C
uを30g、K2COを60g、化合物(1)8g、
化合物(2)100gを投入し、約180℃まで昇温し
て20時間攪拌した。冷却後濾過し、カラム精製により
化合物(3)7gを得た。
【0083】ステップB 温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び攪拌装
置を付けた100mlコルベンをアルゴンガス雰囲気に
し、これに化合物(3)7g、トルエン50ml、塩化
ホスホリル3gを投入した。室温下で攪拌しながら、D
MF2gをゆっくりと滴下し、その後約80℃に昇温し
て16時間攪拌した。約70℃の温水にあけてから冷却
した。これをトルエンにて抽出し、抽出液を水のpHが
7になるまで水洗した。硫酸ナトリウムにて乾燥した後
に濃縮し、カラム精製により化合物(4)5gを得た。
【0084】ステップC アルゴンガス導入装置及び攪拌装置を付けた100ml
コルベンにt−BuOK1.0g、DMF60mlを投
入し、アルゴンガス雰囲気にした。これに化合物(4)
2.0g、化合物(5)2.2gを加え、室温で1時間
攪拌した。これを大過剰の水にあけ、トルエンにて抽出
し、抽出液を水洗した後、硫酸ナトリウムにて乾燥後、
濃縮してからカラム精製を行い化合物(6)2.44g
を得た。
【0085】ステップD 温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び攪拌装
置を付けた100mlコルベンにトルエンを投入し、ア
ルゴンガス雰囲気にした。これにn−BuLiのヘキサ
ン溶液(1.72M)15mlを加え、50℃に加温し
た。これに化合物(6)2.44gをトルエン30ml
溶解させた液を滴下し、50℃に保って3時間攪拌し
た。これを−40℃に冷却した後、エチレンオキサイド
8mlを加え、−15℃まで昇温して1時間攪拌した。
その後室温まで昇温し、水5mlを加えて、エーテル2
00mlにて抽出後、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。
洗浄液がpHになるまで洗浄した後、硫酸ナトリウムに
て乾燥、濃縮、カラム精製して化合物(7)1.0gを
得た。
【0086】〈メルカプト基を有するCTM〉次に、メ
ルカプト基を有するCTMの具体例を下記に例示する。
【0087】メルカプト基を有するCTMとは、通常用
いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有
している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケ
イ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る
下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることが
できるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸
送性能を有し、且つメルカプト基を有している化合物で
あればよい。
【0088】X−(R−SH)m ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレ
ン基、 m:1〜5の整数である。
【0089】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。
【0090】
【化22】
【0091】更に、アミノ基を有するCTMについて説
明する。
【0092】アミノ基を有するCTMは、通常用いられ
る構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化
合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物
と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式
で示されるCTMを挙げることができるが、下記構造に
限定されるものではなく、電荷輸送性性能を有し、且つ
アミノ基を有している化合物であればよい。
【0093】X−(R9−NR10H)m ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置
換のアリーレン基、 R10:水素原子、置換、非置換のアルキル基、置換、非
置換のアリール基、 m:1〜5の整数である。
【0094】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。
【0095】
【化23】
【0096】アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中
で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水
素原子が有機ケイ素化合物と反応し、シロキサン構造に
連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の
場合は1個の水素原子が有機ケイ素化合物と反応し、R
10はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起
こす基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよ
い。
【0097】〈ケイ素原子含有基を有するCTM〉更
に、ケイ素原子含有基を有するCTMについて説明す
る。
【0098】ケイ素原子含有基を有するCTMは、以下
のような構造の電荷輸送物質である。この化合物も硬化
性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成すること
が出来る。
【0099】 X−(−Z−Si(R113-a(R12an (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む基で
あり、R11は水素原子、置換若しくは未置換のアルキル
基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基
を示し、Zは置換若しくは未置換のアルキレン基、アリ
ーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を
示す。) その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものが
ある。
【0100】
【化24】
【0101】
【化25】
【0102】
【化26】
【0103】前記シロキサン系樹脂の形成原料:前記一
般式(A)から(D)(以下(A)〜(D)という)の
ケイ素化合物の組成比としては、有機ケイ素化合物:
(A)+(B)成分1モルに対し、(C)+(D)成分
0.05〜1モルを用いることが好ましい。
【0104】またコロイダルシリカ(E)を添加する場
合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総重量
100部に対し(E)を1〜30重量部を用いることが
好ましい。
【0105】また前記有機ケイ素化合物やコロイダルシ
リカと反応して樹脂層を形成することができる反応性C
TM(F)の添加量は、前記(A)+(B)+(C)+
(D)成分の総重量100部に対し(F)を1〜500
重量部を用いることが好ましい。前記(A)+(B)成
分が少ない場合はシロキサン樹脂層は架橋密度が小さす
ぎ硬度が不足する。又、(A)+(B)成分が多すぎる
と架橋密度が大きすぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層とな
る。(E)成分のコロイダルシリカ成分の過不足も、
(A)+(B)成分と同様の傾向がみられる。一方、
(F)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層の電荷輸送
能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、(F)成
分が多い場合はシロキサン樹脂層の膜強度が弱くなる傾
向がみられる。
【0106】本発明の樹脂(電荷輸送性能を有する構造
単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂)
は予め構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オ
リゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新たな化学
結合を形成させ3次元網目構造を形成することもあり、
又加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結
合を促進させモノマー、オロゴマー、ポリマーから3次
元網目構造を形成することもできる。
【0107】一般的には、アルコキシシランを有する組
成物又はアルコキシシランとコロイダルシリカを有する
組成物の縮合反応により3次元網目構造を形成すること
ができる。
【0108】また前記の3次元網目構造を形成させる触
媒としては有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン
酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩、有機ア
ミン塩(水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩(スタンナ
スオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチル
チンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチ
ルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート
等)、アルミニウム、亜鉛のオクテン酸、ナフテン酸
塩、アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。
【0109】〈本発明の感光体の樹脂層の膨潤度〉次
に、本発明の感光体においては、以上に説明した樹脂層
のメタノールに対する膨潤度が10%以下であることを
特徴としている。上記樹脂層のメタノールに対する膨潤
度が10%を越えると、該樹脂層の架橋性が阻害されて
十分な強度を有する層が得られず、感光体を多数回に亘
り繰り返して画像形成に使用した場合、有機感光層の膜
厚減耗や表面のフィルミングが大きくなり、従ってまた
画像のカブリ、画像流れ、画像ボケ、ハーフトーン画像
の筋故障等が発生して、高濃度、高解像力の鮮明な画像
が得られなくなる。
【0110】《膨潤度の測定法》上記樹脂層における膨
潤度η(%)の測定は、感光体から感光層を剥離し、得
られた感光層の切片を顕微鏡下にて観察し、表面層の膜
厚d1を測定する。その後、23℃雰囲気下で、上記感
光層の切片上に23℃のメタノールを滴下し、これを5
分間密閉容器中放置後、直ちに膨潤した表面層の膜厚d
2を測定する。なお、必要に応じて写真撮影を行い、得
られた写真を拡大して膜厚(d1、d2)を測定するよう
にしてもよい。膨潤度η(%)は次式により算出され
る。
【0111】 膨潤度η(%)={(d2−d1)/d1}×100 なお、上記膨潤度を小さくする手段は、樹脂層の硬化温
度、時間、シロキサンシ系樹脂を形成するためのシリコ
ーン化合物の種類、該シリコーン化合物の官能基数、他
の添加剤の種類等を変化させることによりコントロール
することができる。ここで、上記樹脂層の膨潤度の測定
に用いられる溶媒はメタノールである。本発明の感光体
の樹脂層中に含有される前記一般式(1)の電荷輸送能
付与基Xの含有割合は、好ましくは1〜10重量%であ
り、1重量%未満では繰り返しての画像形成の過程で感
度低下やカブリの発生が大となり、良質の画像が得られ
なくなり、10重量%を越えると繰り返しての画像形成
の過程で電位低下により画像の濃度低下が大となり鮮明
な画像が得られなくなる。また、本発明の感光体の樹脂
層の膜厚は、好ましくは2.5μm以下であり、0.0
1μm以上がより好ましい。0.01μm未満では繰り
返しての画像形成の過程で感光層が摩耗損傷して感光体
が疲労劣化し易く、2.5μmを越えると電子写真性能
が低下し、カブリが増大し易く良質の画像形成が困難に
なる。
【0112】《樹脂層中に含有される有機微粒子》本発
明の感光体の樹脂層中にはフッ素(F)原子又はケイ素
(Si)原子を有するポリマーからなる有機微粒子を含
有することができる。
【0113】上記フッ素原子含有有機微粒子としては、
例えばポリフッ化ビニル、フッ化ビニリデン樹脂、ジク
ロルジフルオルエチレン樹脂、ポリテトラフルオルエチ
レン樹脂等のフッ素樹脂の1種又は2種以上を用いて形
成され、その分子量は好ましくは3000又は500万
のものが好ましく用いら、該当する市販品をそのまま用
いることができる。なお、商品名「セフボン−CMF」
(セントラル硝子社製)などのフロロカーボン類も本発
明に利用される。
【0114】次にケイ素原子含有有機微粒子としては、
例えば、アルキルシリコーン樹脂、フェニルシリコーン
樹脂、アルキルフェニルシリコーン樹脂(炭素数1〜8
のアルキル)等のシリコーン樹脂が用いられ市販品とし
ては、「トスパール」(東芝シリコーン社製)及び「ト
レフィル」(トレダウコーニング社製)等が好ましく用
いられる。
【0115】《樹脂層中に含有される無機微粒子》本発
明の樹脂層中には無機微粒子をを含有することができ
る。
【0116】上記無機微粒子としては、例えば酸化チタ
ン、シリカ、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム等が
用いられ、特にはシリカ及びコロイダルシリカが重要で
あり、これらはチタンカップリング剤又はシランカップ
リング剤等で被覆して疎水化されるのが好ましい。上記
有機微粒子及び無機微粒子の体積平均粒径は好ましくは
0.01〜5μmであり、0.01未満では樹脂層の耐
摩耗性及びクリーニング性への寄与が不十分であり、5
μmを越えると感光層表面に粒子が突出シテクリーニン
グ部材を損傷してクリーニング性を悪化せしめ、画質が
劣化し易くなる。
【0117】上記有機微粒子及び無機微粒子の体積平均
粒径はHORIBAレーザー回折/散乱式粒度分布測定
装置「LA−700」により測定される。
【0118】また、有機微粒子及び無機微粒子の樹脂層
中の含有量は好ましくは50wt%以下、より好ましく
は0.1〜30wt%であり、樹脂層へ有機微粒子を5
0wt%を越えて添加した場合は感光体の電子写真性能
が低下して良質の画像が得られなくなる。
【0119】《樹脂層に添加される酸化防止剤》また、
本発明の感光体においては、繰り返しての画像形成の過
程での感光体の電子写真性能の疲労劣化を十分に防止す
るため、樹脂層中に酸化防止剤を含有することが好まし
い。また、上記酸化防止剤は必要により下層の電荷輸送
層(CTL)、電荷発生層(CGL)その他中間層等に
含有させてもよい。
【0120】ここで、上記酸化防止剤とは感光層又は感
光層表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、
放電等の条件下での酸素の作用を防止又は制御する性質
を有する有機化合物であり、下記の化合物群を挙げるこ
とができる。
【0121】(1)ラジカル連鎖禁止剤 ・フェノール系酸化防止剤 ヒンダードフェノール系 ・アミン系酸化防止剤 ヒンダードアミン系 ジアリルジアミン系 ジアリルアミン系 ・ハイドロキノン系酸化防止剤 (2)過酸化物分解剤 ・硫黄系酸化防止剤 チオエーテル類 ・燐酸系酸化防止剤 亜燐酸エステル類 なお、ヒンダードフェノール系とは、フェノール性OH
基ないしはフェノール性OHのアルコキシ化基のオルト
位にかさ高い有機基を有する化合物であり、ヒンダード
アミン系とはN原子近傍にかさ高い有機基を有する化合
物である。かさ高い有機基としては分岐状アルキル基が
あり、例えばt−ブチル基が好ましい。
【0122】上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジ
カル連鎖禁止剤が良く、特にヒンダードフェノール系或
いはヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。
【0123】又、2種以上のものを併用してもよく、例
えば(1)のヒンダードフェノール系酸化防止剤と
(2)のチオエーテル類の酸化防止剤との併用も良い。
【0124】本発明において、更に好ましいものとして
は、分子中に上記ヒンダードアミン構造を有するものが
画像ボケ防止や黒ポチ対策等の画質改善に良く、別の態
様として、ヒンダードフェノール構造単位とヒンダード
アミン構造単位を分子内に含んでいるものも同様に好ま
しい。
【0125】本発明において好ましく用いられるヒンダ
ードフェノール系及びヒンダードアミン系酸化防止剤と
して、下記一般式〔A〕及び〔B〕を構造単位として有
する化合物がある。
【0126】
【化27】
【0127】式中、R1、R2、R3及びR4は各水素原子
又はアルキル基、アリール基を表し、Qは含窒素脂環を
構成するに必要な原子団を表す。またR1、R2の組及び
3、R4の組の夫々の組においてその1つはZの中に組
込まれて二重結合を与えてもよい。
【0128】更に、R5は分岐状アルキル基、R6、R7
及びR8はそれぞれ水素原子、ヒドロキシ基、アルキル
基又はアリール基を表し、R6、R7及びR8は相互に連
結して環を形成してもよい。
【0129】R9は水素原子、アルキル基又はアルキリ
デン基を表す。
【0130】前記R1、R2、R3及びR4は好ましくは炭
素数1〜40個のアルキル基であって、該アルキル基は
置換基を有してもよく、置換基としては、例えばアリー
ル基、アルコキシ基、カルボン酸基、アミド基、ハロゲ
ン原子等任意のものが挙げられる。
【0131】Zは含窒素脂環を構成するに必要な原子団
であり、好ましくは5員環、6員環を構成する原子団で
ある。
【0132】好ましい環構造としては、ピペリジン、ピ
ペラジン、モルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、
オキサゾリジン、チアゾリジン、セレナゾリジン、ピロ
リン、イミダゾリン、イソインドリン、テトラヒドロイ
ソキノリン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジ
ン、ジヒドロイソキノリン、オキサゾリン、チアゾリ
ン、セレナゾリン、ピロール等の各環が挙げられ、特に
好ましくはピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びピ
ロリジンの各環である。
【0133】前記R5、R6は炭素数3〜40のtert
−もしくはsec−アルキル基が好ましい。
【0134】R7及びR8はアルキル基としては、炭素数
1〜40のものが好ましく、アリール基としてはフェニ
ル基、ナフチル基、ピリジル基等が挙げられる。またR
6とR7が環となる場合にはクロマン環が好ましい。
【0135】R9の表すアルキル基、アルキリデン基を
表し、炭素数1〜40のものが好ましく、特に好ましい
のは、炭素数1〜18のものである。
【0136】ヒンダードフェノール系或いはヒンダード
アミン系酸化防止剤の樹脂中の含有量は0.01〜25
重量%が好ましい。25重量%より多い含有量では樹脂
層中の電荷輸送性能の低下が起こり、残留電位が増加し
やすくなり、又膜強度の低下が発生する可能性がある。
更に好ましくは0.1〜10重量%がよい。
【0137】又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或
いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させても
良い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に
対して0.01〜25重量%が好ましい。
【0138】本発明に用いられる酸化防止剤としては、
上記の条件に適合するものであれば特に限定は無いが、
具体例を下記にあげる。
【0139】(1)ヒンダードフェノール構造単位を有
する化合物例
【0140】
【化28】
【0141】
【化29】
【0142】
【化30】
【0143】
【化31】
【0144】
【化32】
【0145】
【化33】
【0146】
【化34】
【0147】
【化35】
【0148】
【化36】
【0149】
【化37】
【0150】
【化38】
【0151】
【化39】
【0152】(2)ヒンダードアミン構造単位を有する
化合物例
【0153】
【化40】
【0154】
【化41】
【0155】
【化42】
【0156】
【化43】
【0157】
【化44】
【0158】
【化45】
【0159】
【化46】
【0160】
【化47】
【0161】
【化48】
【0162】
【化49】
【0163】
【化50】
【0164】
【化51】
【0165】
【化52】
【0166】(3)ヒンダードアミン構造単位とヒンダ
ードフェノール構造単位を有する化合物例
【0167】
【化53】
【0168】
【化54】
【0169】
【化55】
【0170】(4)有機リン系化合物例 例えば、一般式RO−P(OR)−ORで表される化合
物で代表的なものとして下記のものがある。尚、ここに
おいてRは水素原子、各々置換もしくは未置換のアルキ
ル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0171】
【化56】
【0172】
【化57】
【0173】(5)有機硫黄系化合物 例えば、一般式R−S−Rで表される化合物で代表的な
ものとして下記のものがある。尚、ここにおいてRは水
素原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケ
ニル基又はアリール基を表す。
【0174】
【化58】
【0175】又、製品化されている酸化防止剤としては
以下のような化合物、例えば「イルガノックス107
6」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス
1098」、「イルガノックス245」、「イルガノッ
クス1330」、「イルガノックス3114」、「イル
ガノックス1076」「3,5−ジ−(t)ブチル−4
−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール
系、「サノールLS2626」、「サノールLS76
5」「サノールLS2626」、「サノールLS77
0」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、
「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マー
クLA67」、「マークLA62」、「マークLA6
8」、「マークLA63」以上ヒンダードアミン系が挙
げられる。
【0176】〈感光体の層構成〉本発明の感光体の層構
成は導電性支持体に必要により設けられる中間層を介し
て電荷発生物質(CGM)を含有する電荷発生層(CG
L)、電荷輸送物質(CTM)を含有する電荷輸送層
(CTL)及び樹脂層をこの順に設けた構成でも良く、
また必要により設けられる中間層を介してCGL、下層
CTL、上層CTL及び樹脂層をこの順に設けた構成で
あってもよく、またCTL(上層CTL)と樹脂層との
間に接着層を設けてもよい。
【0177】さらにまた、上記樹脂層は複数の層からな
ってもよく、例えば電荷輸送性能を有する層と、電荷輸
送性能を有しない層からなってもよい。
【0178】《感光層に含有されるCGM、CTM》本
発明の感光層に含有されるCGMとしては、例えばフタ
ロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン
顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム
顔料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム
染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、トリフェ
ニルメタン色素、スチリル色素等が挙げられ、これらの
CGMは単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層形成
が行われる。
【0179】前記感光層に含有されるCTMとしては、
例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、
チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、
イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチ
リル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピ
ラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘導体、オ
キサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイ
ミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘
導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノス
チルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等
が挙げられこれらのCTMは通常バインダー樹脂と共に
層形成が行われる。
【0180】《感光層のバインダー樹脂》本発明の感光
体のCGL、CTLに含有されるバインダー樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリス
チレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブ
タジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、
ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン
−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、
ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
【0181】本発明においてCGL中のCGMとバイン
ダー樹脂との割合は重量比で1:5〜5:1が好まし
い。またCGLの膜厚は5μm以下が好ましく、特には
0.05〜2μmが好ましい。
【0182】又、CTLは前記のCTMとバインダー樹
脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥すること
によって形成される。CTMとバインダー樹脂との混合
割合は重量比で3:1〜1:3が好ましい。
【0183】また、CTLの膜厚は10μm以上とする
のが好ましく、より好ましくは15〜50μmであり、
CTLの膜厚が10μm未満では感光体への像露光時C
TLの電荷輸送機能が十分発揮されず良質の画像が得ら
れにくい。またCTLが複数のCTLからなる場合は、
該複数のCTLの上層の膜厚は10μm以下が好まし
く、かつ、該複数のCTLの上層の下に設けられた全て
のCTLの膜厚より小さいことが好ましい。
【0184】《感光層用の溶剤、分散剤》本発明の感光
体のCGL、CTL(上層CTL、下層CTL)樹脂
層,中間層に用いられる溶剤又は分散剤としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではない
が、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチル
エチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの
溶媒は単独或いは2種以上の混合溶剤として用いること
もできる。
【0185】《導電性支持体》次に本発明の電子写真感
光体の導電性支持体としては、 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、 2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネ
ート若しくは蒸着によって設けたもの、 3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性
化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が
挙げられる。
【0186】本発明で用いられる導電性支持体の材料と
しては、主としてアルミニウム、銅、真鍮、スチール、
ステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料をベ
ルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられ
る。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが
好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された
薄肉円筒状のアルミニウム素管が多く用いられる。
【0187】本発明の感光体の導電性支持体は、好まし
くはその表面に封孔処理されたアルマイト膜を形成した
ものが用いられる。アルマイト処理は通常、例えばクロ
ム酸、硫酸、しゅう酸、リン酸、ホウ酸、スルファミン
酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理
が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理
の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウ
ムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、電
解電圧は約20ボルトで行うのが好ましいが、これに限
定されるものではない。また、陽極酸化皮膜の平均膜厚
は、通常20μm以下、特には10μm以下が好まし
い。
【0188】また、支持体の形状はドラム状でもシート
状でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に最適
した形状であることが好ましい。
【0189】《中間層》本発明の感光体において画像形
成を行った場合の優れた画質及び接着性を確保するうえ
で導電性支持体上に必要により中間層を設けることがで
き、該中間層の材料としてはポリビニルアルコール、ポ
リアミド、有機金属化合物及び/又はシランカップリン
グ剤等が用いられ、その膜厚は通常0.1〜10μmの
範囲である。
【0190】《塗布加工方法》次に本発明の感光体を製
造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレ
ー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられる
が、感光層の表面層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解
させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレ
ー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその
代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。
なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90
250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記
載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭
58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0191】本発明においては、更に、支持体と中間層
との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すこと
や、特に画像入力がレーザー光の場合には問題となる干
渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設
けることができる。この導電層は、カーボンブラック、
金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバ
インダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成する
ことができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好まし
く、特には10〜30μmが好ましい。
【0192】〈画像形成方法、画像形成装置、プロセス
カートリッジ〉本発明の感光体は、複写機、レーザープ
リンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリン
ター等の電子写真方式の画像形成装置一般に適用し得る
ものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプ
レイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の画像形成
装置にも広く適用し得るものである。
【0193】図1に本発明の感光体を有する画像形成装
置の断面図を示す。
【0194】図1において10は感光体ドラムで、該感
光体ドラム10は円筒状の導電性支持体上に必要により
中間層を設け、該中間層上に感光層を塗設して設け、そ
の上に本発明の樹脂層を塗設して得られ、接地されて時
計方向に駆動回転される。12はスコロトロンの帯電器
で、感光体ドラム10周面に対し一様な帯電をコロナ放
電によって与えられる。この帯電器12による帯電に先
だって、前の画像形成での感光層の履歴をなくすために
発光ダイオード等を用いた露光部11による露光を行っ
て感光体ドラム周面の除電を行ってもよい。
【0195】感光体ドラム10への一様帯電の後像露光
器13により画像信号に基づいた像露光が行われる。こ
の図の像露光器13は図示しないレーザーダイオードを
露光光源とする。回転するポリゴンミラー131、fθ
レンズ等を経て反射ミラー132により光路を曲げられ
た光により感光体ドラム10上の走査がなされ、静電潜
像が形成される。
【0196】次いで上記静電潜像は現像器14で現像さ
れる。感光体ドラム10周縁にはイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキ
ャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器14
が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内
蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によ
って行われる。現像剤は、例えばフェライトをコアとし
てそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、ポリエステルを主材料として色に応じた顔料と荷電
制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからな
るもので、現像剤は図示していない層形成手段によって
現像スリーブ141上に100〜600μmの層厚に規
制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時
通常は感光体ドラム10と現像スリーブ141の間に直
流及び/又は交流バイアス電圧をかけて現像が行われ
る。
【0197】カラー画像形成においては、1色目の顕像
化が終った後2色目の画像形成工程にはいり、再び帯電
器12による一様帯電が行われ、2色目の静電潜像が像
露光器13によって形成される。3色目、4色目につい
ても2色目と同様の画像形成工程が行われ、感光体ドラ
ム10周面上には4色の重ね合わされた多色トナー像が
形成される。一方モノクロの電子写真方式の画像形成装
置では現像器14は黒トナー1種で構成され、1回の現
像で画像を形成することができる。
【0198】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラ17の回転作動により転写域
へと給紙される。
【0199】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写ローラ(転写器)1
8が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して多色トナ
ー像が一括して転写される。
【0200】次いで記録紙Pは転写ローラとほぼ同時に
圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)19によって除
電がなされ、感光体ドラム10の周面から分離され定着
装置20に搬送され、熱ローラ201と圧着ローラ20
2の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ロー
ラ21を介して装置外部に排出される。なお前記の転写
ローラ18及び分離器19は記録紙Pの通過後、感光体
ドラム10の周面より退避離間して次なるトナー像の形
成に備えられる。
【0201】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
10は、クリーニング器22のブレード221の圧接に
より残留トナーを除去清掃し、再び露光部11による除
電と帯電器12による帯電を受けて次なる画像形成のプ
ロセスに入る。なお感光体上に多色トナー像を重ね合わ
せて形成する場合には、前記のブレード221は感光体
ドラム面のクリーニング後直ちに移動して感光体ドラム
10の周面より退避する。
【0202】なお、30は感光体ドラム、帯電器、転写
器、分離ブラシ及びクリーニング器を一体化して着脱可
能としたプロセスカートリッジである。
【0203】電子写真方式の画像形成装置としては、上
述の感光体ドラムと、現像器、クリーニング器等の構成
要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成
し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成し
ても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写器、分
離器及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体ドラ
ムと共に一体に支持してプロセスカートリッジを形成
し、レールなどの案内手段を用いて装置本体に着脱自在
の構成としても良い。
【0204】像露光は、画像形成装置を複写機やプリン
ターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過
光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読
み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走
査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの
駆動を行い感光体ドラムに光を照射することなどにより
行われる。
【0205】なお、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、像露光器13は受信データをプリント
するための露光を行うことになる。
【0206】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0207】実施例1 〈感光体1の作製〉下記中間層塗布組成液を調整し、洗
浄済み円筒状アルミニウム支持体上に浸漬塗布法で塗布
し、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
【0208】 《中間層塗布組成液》 ポリアミド樹脂「アミランCM−8000」(東レ社製) 60g メタノール 1600ml 次いで、下記CGL塗布組成液をサンドミルを用いて1
0時間分散し上記円筒状アルミニウム支持体の中間層上
に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmのCGLを形成
した。
【0209】 《CGL塗布組成液》 下記CGM(G1) 60g シリコーン樹脂溶液:「KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液」 (信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml
【0210】
【化59】
【0211】但し、CuKαの特性X線を用いたX線回
折図において、ブラッグ角(2θ±0.2°)が27.
3°に最大ピークを有し、その他9.5°、11.6
°、15.0°及び24.1°に少なくとも1つのピー
クを有するオキシチタニウムフタロシアニンである。
【0212】次いで下記CTL塗布組成液を上記CGL
上に浸漬塗布法で塗布して膜厚20μmのCTLを形成
した。
【0213】 《CTL塗布組成液》 下記CTM(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート「ユーピロンZ300」 (三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml
【0214】
【化60】
【0215】次いで、下記樹脂層塗布組成液を上記CT
L上に浸漬塗布し、125℃で3時間の加熱乾燥硬化し
て膜厚2μmの樹脂層を形成し、本発明用の感光体1を
得た。
【0216】《樹脂層塗布組成液の作製》メチルシロキ
サン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位
20モル%からなるポリシロキサン樹脂10重量部にモ
レキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処
理した。次いでこの樹脂をトルエン10重量部に溶解
し、さらにメチルトリメトキシシラン5重量部、ジブチ
ル錫アセテート0.2重量部を加え均一な溶液にした。
次いでこの溶液に例示化合物T−1を6重量部、ヒンダ
ードアミン(例示化合物2−1)0.3重量部を加えて
混合して樹脂層塗布組成液を得た。
【0217】実施例2 〈感光体2の作製〉実施例1の感光体において樹脂層中
の例示化合物T−1を例示化合物Si−1に代えた以外
は全く同様にして本発明用の感光体2を得た。
【0218】実施例3 〈感光体3の作製〉実施例1の感光体において樹脂層中
に、更に平均粒径0.5μmのシリカ微粒子0.5重量
部を添加した以外は全く同様にして本発明用の感光体3
を得た。
【0219】実施例4 〈感光体4の作製〉実施例1の感光体において、中間層
塗布組成液を下記組成液に変え、円筒状アルミニウム支
持体に該組成液を浸漬塗布し、150℃30分間乾燥し
て厚さ1.0μmの中間層を形成した以外は同様にして
本発明用の感光体4を得た。
【0220】 《中間層塗布組成液》 ジルコニウムキレート化合物「ZC−540」(松本製薬社製) 200g シランカップリング剤「KBM−903」(信越化学社製) 100g メタノール 700ml エタノール 300ml 実施例5 〈感光体5の作製〉引き抜き加工より得られた円筒状ア
ルミニウム支持体上に、下記分散物を作製、塗布し、乾
燥膜厚15μの導電層を形成した。
【0221】 《導電層塗布組成液》 フェノール樹脂 160g 導電性酸化チタン 200g メチルセロソルブ 100ml 次いで、下記中間層塗布組成液を調整し、該組成液を上
記導電層上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚1.0μmの中
間層を形成した。
【0222】 《中間層組成液》 ポリアミド樹脂「アミランCM−8000」(東レ社製) 60g メタノール 1600ml 1−ブタノール 400ml 次いで、下記CGL塗布組成液を混合し、サンドミルを
用いて10時間分散し、CGL塗布液組成液を調製し
た。この組成液を前記中間層上に浸漬塗布法で塗布し、
膜厚0.2μmのCGLを形成した。
【0223】 《CGL塗布組成液》 前記CGM(G1) 60g シリコーン樹脂溶液:「KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液」 (信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml 次いで,下記CTL塗布組成液を調製し、該組成液を前
記CGL上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmのCT
Lを形成した。
【0224】 《CTL塗布組成液》 前記CTM(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート「ユーピロンZ300」 (三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml 次いで、上記CTL上に下記樹脂層塗布組成液を乾燥膜
厚2μmとなるよう塗布、130℃、3時間の加熱乾燥
硬化を行って樹脂層を形成し、本発明用の感光体5を得
た。
【0225】《樹脂層塗布組成液の作製》メチルシロキ
サン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位
20モル%からなるポリシロキサン樹脂10重量部にモ
レキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処
理し、得られた樹脂をトルエン10重量部に溶解し、さ
らにメチルトリメトキシシラン5重量部、ジブチル錫ア
セテート0.2重量部を加えて均一な樹脂溶液を得た。
次いでこの樹脂溶液に例示化合物T−1を6重量部、ヒ
ンダードアミン(例示化合物2−1)0.3重量部を添
加混合して樹脂層塗布組成液を作製した。
【0226】実施例6 〈感光体6の作製〉実施例5の感光体において樹脂層中
に、更に体積平均粒径1μmのポリテトラフルオロエチ
レン微粒子0.3重量部を加えた以外は全く同様にして
本発明用の感光体6を得た。
【0227】実施例7 〈感光体7の作製〉実施例5の感光体において樹脂層中
のヒンダードアミン(例示化合物2−1)をヒンダード
フェノール(例示化合物1−32)に代えた以外は全く
同様にして本発明用の感光体7を得た。
【0228】実施例8 〈感光体8の作製〉実施例1の感光体においてCTLま
で塗布した感光層上に、下記樹脂層塗布組成物を乾燥膜
厚2μmとなるよう塗布し、140℃、4時間の加熱乾
燥硬化を行い、本発明用の感光体8を得た。
【0229】《樹脂層塗布組成液》メチルシロキサン単
位80モル%、ジメチルシロキサン単位20モル%から
なる1重量%のシラノール基を有するメチルポリシロキ
サン樹脂10重量部にトルエン10重量部に溶解し、モ
レキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処
理した。これにメチルトリメトキシシラン5重量部、ジ
ブチル錫アセテート0.2重量部を加え均一な溶液にし
た。この組成物100重量部にトルエン200重量部と
例示化合物Si−4を40重量部とヒンダードアミン
(例示化合物2−10)0.3重量部を添加混合して樹
脂層塗布組成液を得た。
【0230】実施例9 〈感光体9の作製〉実施例5の感光体においてCTLま
で塗布した感光層上に、下記樹脂層塗布組成物を乾燥膜
厚2μmとなるよう塗布し、140℃、4時間の加熱乾
燥硬化を行って樹脂層を形成し、本発明用の感光体9を
得た。
【0231】《樹脂層塗布組成液》メチルシロキサン単
位80モル%、ジメチルシロキサン単位20モル%から
なる1重量%のシラノール基を含有のメチルポリシロキ
サン樹脂10重量部にトルエン10重量部に溶解し、モ
レキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処
理した。これにメチルトリメトキシシラン5重量部、ジ
ブチル錫アセテート0.2重量部を加え均一な溶液にし
た。この組成物100重量部にトルエン200重量部と
例示化合物Si−4を40重量部とヒンダードフェノー
ル(例示化合物1−8)0.3重量部を添加混合して樹
脂層塗布組成液を得た。
【0232】実施例10 〈感光体10の作製〉実施例1の感光体において、円筒
状のアルミニウム基体を封孔処理したアルマイト基体に
代えた以外は全く同様にして本発明用の感光体10を得
た。
【0233】実施例11 〈感光体11の作製〉実施例8の感光体において樹脂層
中に平均粒径0.8μmのシリコーン樹脂微粒子「トス
パール120」(東芝シリコーン社製)0.3重量部を
添加した以外は全く同様にして本発明用の感光体11を
得た。
【0234】実施例12 〈感光体12の作製〉実施例8の感光体において、樹脂
層中に平均粒径0.5μmのポリテトラフルオロエチレ
ン微粒子0.4重量部を添加した以外は全く同様にして
本発明用の感光体12を得た。
【0235】実施例13 〈感光体13の作製〉実施例4の感光体において、樹脂
層にコロイダルシリカを5重量部加えた以外は全く同様
にして本発明用の感光体13を得た。
【0236】実施例14 〈感光体14の作製〉実施例8の感光体において、樹脂
層にコロイダルシリカを8重量部加えた以外は全く同じ
にして実施例14の感光体を作製した。
【0237】実施例15 〈感光体15の作製〉実施例8の感光体においてCTL
の膜厚を20μmから13μmに、樹脂層の膜厚を2μ
mから3μmに変更した以外は全く同様にして本発明用
の感光体15を得た。
【0238】実施例16 〈感光体16の作製〉実施例1の感光体において、樹脂
層中のヒンダードアミン(例示化合物2−1)を除いた
他は全く同様にして本発明用の感光体16を得た。
【0239】実施例17 〈感光体17の作製〉実施例7の感光体において、樹脂
層中のヒンダードフェノール(例示化合物1−32)を
除いた他は全く同様にして本発明用の感光体17を得
た。
【0240】比較例1 〈感光体18の作製〉実施例1の感光体において樹脂層
の形成時の乾燥条件が125℃、3時間であったのに変
えて100℃、1時間とした他は全く同様にして比較用
の感光体18を得た。
【0241】比較例2 〈感光体19の作製〉実施例7の感光体において、樹脂
層中の例示化合物T−1をトリフェニルアミンに代えた
以外は全く同様にして比較用の感光体19を得た。
【0242】〈評価〉まず、上記の様にして得られた1
9種類の感光体における樹脂層のメタノールに対する膨
潤度を前記測定法により測定し、その結果を表1に示し
た。また、上記19種類の感光体を図1に記載のデジタ
ル方式で多色画像形成用の画像形成装置に搭載し、4色
を合成してなる黒画像を観察した。即ち上記19種類の
感光体をコニカ社製デジタル複写機「Konica 7
050」を改造し、露光量を適性化した評価機に搭載
し、初期帯電電位を−650Vに設定し、低温低湿下
(10℃、20%RH)環境下において、A4紙を用い
5万回に亘り繰り返してコピーを行い、その後該画像形
成装置を高温高湿下(30℃、80%RH)環境下に移
して1回目(5万1回目)のコピーの画像評価を行っ
た。その結果実施例1〜17で得られた感光体1〜17
は表1の如くカブリ、画像ボケ、画像流れ、スリキズに
よる筋故障等の発生が無く、且つ黒ベタ部の反射濃度が
1.2以上と高濃度で、高解像度の画像が得られたが、
比較例1、2の感光体18、19はそれらの画像特性の
いずれもが悪く、実用性に乏しいことが分かる。
【0243】
【表1】
【0244】なお、画像濃度の測定はベタ黒画像の濃度
を濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し絶
対反射濃度で測定し、カブリについてはベタ白画像を使
用し、初期と5万枚後のカブリを目視で確認した。
【0245】又、画像ボケの有無、モアレ発生の有無も
目視判定で評価を行った。
【0246】 画像濃度 ◎:1.2以上:良好 ○:1.2未満〜0.8:実用上問題ないレベル ×:0.8未満:実用上問題となるレベル カブリ ○:カブリ発生無し △:時々カブリ発生有り ×:連続したカブリ発生有り 画像ボケの発生 ◎:5万枚中5枚以下の発生 ○:5万枚中6枚〜20枚の発生 ×:5万枚中20枚以上の発生 解像度の測定は低温低湿下(10℃、20%RH)環境
下において5万回に亘り繰り返してコピーを行った後、
高温高湿下(30℃、80%RH)環境下に移して1回
目(5万1回目)の解像度測定チャートのコピーにおけ
る1mm当たりの解像本数で表される。また、感光体の
膜厚減耗量はコピー1回目と5万1回目の感光層の膜厚
の差から測定される。
【0247】
【発明の効果】実施例により実証されたように本発明の
感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカー
トリッジによれば、高温高湿及び低温低湿の何れの条件
下でも有機感光層上に被覆して設けられた樹脂層の機械
的強度が大であり、耐摩耗性、耐傷性に優れており、多
数回の繰り返しての画像形成の過程で有機感光層の膜厚
減耗量や表面のトナーや紙粉等のフィルミングや擦り傷
の発生等が少なく、従ってまた画像のカブリ、画像流
れ、画像ボケ、筋故障等の発生がなく、高濃度、高解像
力の鮮明な画像が得られる等優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の断面図である。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 12 帯電器 13 像露光器 14 現像器 18 転写ローラ 19 分離器 20 定着装置 22 クリーニング器 30 プロセスカートリッジ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層及び
    樹脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層が電
    荷輸送性能を有する構造単位を有し、かつ架橋構造を有
    するシロキサン系樹脂を含有する層であって、該樹脂層
    の膨潤度が10%以下であることを特徴とする電子写真
    感光体。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層が、水酸基或いは加水分解性
    基を有する有機ケイ素化合物と、電荷輸送性能を有する
    構造単位を含む化合物とを反応させて得られる架橋構造
    を有するシロキサン系樹脂を含有する層であって、該樹
    脂層の膨潤度が10%以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層が下記一般式(1)で表され
    る構造を含む架橋構造を有するシロキサン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位、Zは二価
    以上の任意の連結基を表す。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)のZが、置換若しくは
    未置換のアルキレン基、アリーレン基であることを特徴
    とする請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)のZが、隣接する結合
    原子(ケイ素原子Siと前記電荷輸送性能を有する構造
    単位の一部を構成する炭素原子C)を除いた2価以上の
    原子又は基であることを特徴とする請求項3に記載の電
    子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記一般式(1)のZが、O、S、NR
    であり、Rは水素原子又は1価の有機基であることを特
    徴とする請求項5に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記電子写真感光体の樹脂層の膜厚が
    2.5μm以下であることを特徴とする請求項1〜6の
    何れか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記樹脂層中に、フッ素原子又はケイ素
    原子を含有するポリマーを含む有機微粒子を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の電子
    写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記樹脂層中に無機微粒子を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電子
    写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記樹脂層中に酸化防止剤を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の電
    子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記電子写真感光体の電荷輸送層の膜
    厚が15μm以上であることを特徴とする請求項1〜1
    0の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記樹脂層が最外層であることを特徴
    とする請求項1〜11の何れか1項に記載の電子写真感
    光体。
  13. 【請求項13】 前記請求項1〜12の何れか1項に記
    載の電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転
    写、分離及びクリーニングの工程を繰り返して画像形成
    を行うことを特徴とする画像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記請求項1〜12の何れか1項に記
    載の電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転
    写、分離及びクリーニングの工程を繰り返して画像形成
    を行うことを特徴とする画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項1〜12の何れか1項に記
    載の電子写真感光体と、帯電器、像露光器、現像器、転
    写器、分離器及びクリーニング装置の少なくともひとつ
    を組み合わせて構成され、装置本体に着脱自在に設けら
    れることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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