JP2002116580A - カラー画像形成装置、カラー画像形成方法及び画像形成ユニット - Google Patents

カラー画像形成装置、カラー画像形成方法及び画像形成ユニット

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JP2002116580A
JP2002116580A JP2000304700A JP2000304700A JP2002116580A JP 2002116580 A JP2002116580 A JP 2002116580A JP 2000304700 A JP2000304700 A JP 2000304700A JP 2000304700 A JP2000304700 A JP 2000304700A JP 2002116580 A JP2002116580 A JP 2002116580A
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Akihiko Itami
明彦 伊丹
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用した際、感光体表面の活性ガス
による劣化が少なく、クリーニング性に優れていてカブ
リや画像ボケ、黒ポチ等の画像欠陥を生ぜず、さらには
感光体間の疲労劣化のバラツキが少なく、高濃度で鮮明
なカラー画像が得られるタンデム方式のカラー画像形成
装置、カラー画像形成方法及び画像形成ユニットの提
供。 【解決手段】 複数の画像形成ユニットの現像手段に用
いられる各トナーの形状係数の変動係数が16%以下
で、個数変動係数が27%以下であり、かつ電子写真感
光体の感光層又は表面層にヒンダードアミン化合物を含
有することを特徴とするカラー画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の電子写真感光
体を用いてカラー画像を形成するタンデム方式のカラー
画像形成装置、カラー画像形成方法及び画像形成ユニッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】近年は画像形成装置においてもカラー化
が進んできているが、実用性の高いカラー画像形成装置
としては、例えば転写ドラム方式、多重現像一括転写方
式、タンデム方式等があるが、これらはいずれも直接転
写方式であっても、間接転写方式であってもよい。
【0003】これらの中でタンデム方式即ち各色トナー
画像を別々の感光体及び帯電、露光、現像、転写、クリ
ーニングの各手段を含む画像形成ユニットで形成し逐次
転写していくカラー画像形成装置は、使用可能な転写材
の種類が豊富であり、カラーの品質も高く、特に高速度
でカラー画像を得ることができる点で優れている。
【0004】これらのカラー画像形成装置に用いられる
電子写真感光体(本発明では単に感光体とも云う)は有
機光導電性物質を含有する有機感光体が広く用いられて
いる。有機感光体の場合は、可視光から赤外光まで各種
露光光源に対応した材料の開発が容易であること、環境
汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いこ
と等が有利な点であるが、欠点として感光体表面がカラ
ー画像形成装置中の帯電極等から発生するオゾンやNO
Xなどの活性ガスと反応し易く、その結果感光体表面が
変質、劣化してクリーニングブレードとの摩擦力が大き
くなり、該クリーニングブレードのバウンディングが起
こり易いなどの不具合が多く発生した。また、現像剤に
ついてトナーの形状のバラツキ(トナーの形状係数の変
動係数)が大きいと感光体表面が摩耗劣化してクリーニ
ング不良となり、カブリ、画像濃度低下、黒ぽち、画像
ボケ等の画像欠陥が生ずる。さらには、高画質化を目的
として球形度の高いトナーを用いた場合(形状係数が1
に近いトナー)はクリーニング不良となり、クリーニン
グブレードのバウンディングがさらに強調され、良好な
クリーニングが達成されないという問題があった。さら
にまたトナーの個数粒度分布がブロードとなり、個数変
動係数が大となった場合も、クリーニング不良を生じ易
く、カブリ、画像濃度低下、黒ぽち、画像ボケ等の画像
欠陥が生ずる。なお、従来トナーの製造方法には粉砕造
粒法及び懸濁重合法や乳化重合法等の重合によりトナー
を製造する方法が知られており、本発明者等の調査によ
れば、公知の製造方法で得られるトナーの形状係数、形
状係数の変動係数、形状係数の個数%、個数粒度分布に
おける個数変動係数等の特性は例えば以下の値であり、
以下に述べるように繰り返しての分級操作が必要とな
り、操作が複雑となる他、何れも上記クリーニング不良
や画質欠陥等の問題点を解決できるものではなかった。
【0005】例えば、粉砕造粒法によるトナーの場合、
トナーの形状係数の変動係数は20%程度であり、形状
係数1.2〜1.6であるトナーの割合は60個数%程
度であった。また、個数粒度分布における個数変動係数
は、粉砕後の分級操作が1回である場合には、30%程
度であり、個数変動係数を27%以下とするためには、
さらに複数回の分級操作を繰り返す必要があった。
【0006】また、例えば懸濁重合法によるトナーの場
合、従来は層流中において重合されるため、ほぼ真球状
のトナー粒子が得られ、例えば特開昭56−13076
2号公報に記載されたトナーでは、トナーの形状係数の
変動係数が18%程度であり、形状係数が1.2〜1.
6であるトナーの割合が20個数%程度であった。ま
た、個数粒度分布における個数変動係数を制御する方法
として前記した様に、重合性単量体の大きな油滴に対し
て、機械的な剪断を繰り返して、トナー程度の大きさま
で油滴を小さくするため、油滴径の分布は広くなり、従
って得られるトナーの粒度分布は広く、個数変動係数は
32%程度と大きいものであり、個数変動係数を小さく
するためにはさらなる分級操作が必要であった。
【0007】また、例えば樹脂粒子を塩析、融着、会合
させて形成する乳化重合法トナーにおいては、例えば特
開昭63−186253号公報に記載されており、形状
係数1.2〜1.6であるトナー粒子の割合は60個数
%程度であり、また形状係数の変動係数は18%程度で
ある。さらに、トナーの粒度分布は広く、個数変動係数
は30%であり、個数変動係数を小さくするためにはさ
らなる分級操作が必要であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みて提案されたものであり、その目的とするところは繰
り返し使用した際、感光体表面の活性ガスによる劣化が
少なく、クリーニング性に優れていてカブリや画像ボ
ケ、黒ポチ等の画像欠陥を生ぜず、感光体間の疲労劣化
のバラツキがなく、高濃度で鮮明なカラー画像が得られ
るタンデム方式のカラー画像形成装置、カラー画像形成
方法及び該カラー画像形成装置に使用される画像形成ユ
ニットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等の鋭意研究の
結果、表面層にヒンダードアミン化合物を含有している
感光体と、形状係数の変動係数、及び個数粒度分布が小
さいトナーの組み合わせをタンデム方式のカラー画像形
成装置に用いることにより、繰り返し使用時に対しても
クリーニング不良の発生がなく、カブリや画像ボケ、黒
ポチ等の画像欠陥を生ぜず、良好な画像が安定して得ら
れることを見いだし本発明を完成したものである。
【0010】本発明の目的は下記構成により達成され
る。 1.少なくとも電子写真感光体及び帯電、露光、現像、
転写、クリーニングの各手段を含む画像形成ユニットを
複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色
を変えたトナーを用いて形成された各色トナー像を転写
材上に順次重ね合わせて転写してカラートナー像を形成
し、これを定着してカラー画像を形成するカラー画像形
成装置において、該複数の画像形成ユニットの現像手段
に用いられる各色トナーの形状係数の変動係数が16%
以下で、個数変動係数が27%以下であり、かつ該電子
写真感光体の感光層又はその表面層にヒンダードアミン
化合物を含有することを特徴とするカラー画像形成装
置。
【0011】2.少なくとも電子写真感光体及び帯電、
露光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画像形
成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニ
ット毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各色ト
ナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラ
ートナー像を形成し、該カラートナー像を転写材上に一
括して再転写し、定着してカラー画像を形成するカラー
画像形成装置において、該複数の画像形成ユニットの現
像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動係数が
16%以下で、個数変動係数が27%以下であり、かつ
該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒンダード
アミン化合物を含有することを特徴とするカラー画像形
成装置。
【0012】3.前記電子写真感光体の表面層が電荷輸
送層であり、該電荷輸送層中に含有されるヒンダードア
ミン化合物が該電荷輸送層中の電荷輸送物質に対して
0.1〜20質量%であることを特徴とする前記1又は
2に記載のカラー画像形成装置。
【0013】4.前記電子写真感光体が電荷発生物質と
してチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とす
る前記1〜3の何れか1項に記載のカラー画像形成装
置。
【0014】5.前記電子写真感光体の表面層が架橋構
造を有するシロキサン樹脂を含有する表面保護層である
ことを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載のカラ
ー画像形成装置。
【0015】6.前記各画像形成ユニットの現像手段に
用いられる各色トナーが形状係数1.0〜1.6の範囲
にあるトナーの割合を65個数%以上含有することを特
徴とする前記1〜5の何れか1項に記載のカラー画像形
成装置。
【0016】7.前記各色トナーの個数平均粒径が3〜
8μmであることを特徴とする前記1〜6の何れか1項
に記載のカラー画像形成装置。
【0017】8.前記各色トナーの粒径をD(μm)と
したとき、自然対数lnDを横軸に取り、この横軸を
0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布
を示すヒストグラムで、最頻階級に含まれるトナー粒子
の相対度数(m1)と、該最頻階級の次の頻度の高い階
級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との相対度
数和(M)が70%以上であることを特徴とする前記1
〜7の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
【0018】9.少なくとも電子写真感光体及び帯電、
露光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画像形
成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニ
ット毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各色ト
ナー像を、転写材上に順次重ね合わせて転写してカラー
トナー像を形成し、これを定着してカラー画像を形成す
るカラー画像形成方法において、該複数の画像形成ユニ
ットの現像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変
動係数が16%以下で、個数変動係数が27%以下であ
り、かつ該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒ
ンダードアミン化合物を含有することを特徴とするカラ
ー画像形成方法。
【0019】10.少なくとも電子写真感光体及び帯
電、露光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画
像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成
ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各
色トナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写して
カラートナー像を形成し、該カラートナー像を転写材上
に一括して再転写し、定着してカラー画像を形成するカ
ラー画像形成方法において、該複数の画像形成ユニット
の現像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動係
数が16%以下で、個数変動係数が27%以下であり、
かつ該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒンダ
ードアミン化合物を含有することを特徴とするカラー画
像形成方法。
【0020】11.前記1〜8の何れか1項に記載のカ
ラー画像形成装置に用いられる画像形成ユニットにおい
て、現像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動
係数が16%以下で、個数変動係数が27%以下であ
り、かつ該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒ
ンダードアミン化合物を含有することを特徴とする画像
形成ユニット。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
カラー画像形成装置は、電子写真感光体(以後感光体と
もいう)及び例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ック等の複数のカラー用トナーを用いた複数の画像形成
ユニットを有し、該複数の画像形成ユニットにより形成
されたトナー像を、順次転写材又は中間転写材上に重ね
合わせて転写してカラー画像を形成する所謂タンデム方
式のカラー画像形成装置であり、該複数の画像形成ユニ
ットに用いられるカラー用のトナー及び感光体に特徴が
あり、形状係数の変動係数が16%以下で、個数変動係
数が27%以下の均一なトナーを用い、かつ感光体の感
光層又はその表面層にヒンダードアミンを含有させたこ
とにより、繰り返して画像形成を行ったとき、感光体表
面の活性ガスによる劣化が少なく、クリーニング性に優
れていてカブリや画像ボケ、黒ポチ等の画像欠陥を生ぜ
ず、高濃度で鮮明なカラー画像を提供することができ
る。
【0022】以下、本発明のカラー画像形成装置の複数
の画像形成ユニットに用いられるカラー用のトナー(本
発明のトナー又は単にトナーともいう)及び現像剤につ
いて説明する。
【0023】〈トナー〉本発明のトナーは、トナーの形
状係数の変動係数が16%以下で、かつトナーの個数変
動係数が27%以下であることを特徴としており、トナ
ーの形状係数の変動係数が16%を越えるとトナーの帯
電量分布がブロードとなり、かつ感光体表面が摩耗劣化
してクリーニング不良となり、画像形成時、カブリや黒
ポチが発生し易くなる。またトナーの個数変動係数が2
7%を越えると、やはりトナーの帯電量分布がブロード
となり、クリーニング不良となり、画像形成時、画像の
濃度が不足し、カブリや黒ポチが発生し易くなる。
【0024】なお、本発明のトナーは、トナーの形状係
数の変動係数が14%〜2%で、かつトナーの個数変動
係数が25%〜5%であるのが好ましく、本発明のトナ
ーをこの範囲とすること、及び後述のヒンダードアミン
を感光層又はその表面層に含有させることにより、感光
体表面の摩耗劣化が少なく、クリーニング性に優れ、膜
厚減耗量が少なく、画像形成時、カブリや黒ポチの発生
がなく高濃度で鮮明な画像が得られる。特にタンデム方
式のカラー画像形成装置に特有の複数の画像形成ユニッ
ト内のトナー間及び感光体間の性能のバラツキが少な
く、また色ズレがなく均一なカラー画像が得られる。
【0025】以下、トナーの形状係数、該トナーの形状
係数の変動係数及びトナーの個数変動係数について説明
する。
【0026】(トナーの形状係数)本発明のトナーの形
状係数は下記計算式により示されるもので、トナー粒子
の丸さを表す。
【0027】トナーの形状係数=〔(最大径/2)2×
π〕/投影面積 ここで、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を
2本の平行線で挟んだとき、その平行線の間隔が最大と
なる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒子
の平面上への投影像の面積をいう。
【0028】本発明のトナーの形状係数は、トナー粒子
を走査型電子顕微鏡により2000倍に拡大して撮影
し、得られた写真について「SCANNING IMA
GEANALYZER」(日本電子社製)を使用して画
像解析を行うことにより得られる。なお、本発明は、1
00個のトナー粒子の形状係数を測定し、その平均値を
もって、本発明のトナーの形状係数とする。
【0029】(トナーの形状係数の変動係数)本発明の
トナーの形状係数の変動係数は下記式から算出される。
【0030】トナーの形状係数の変動係数=(S1
K)×100(%)式中、S1は100個のトナー粒子
の形状係数の標準偏差を示し、Kは形状係数の平均値を
示す。
【0031】上記トナーの形状係数の変動係数を16%
以下、好ましくは14%〜2%の範囲とするため、トナ
ーのロット間の形状係数のバラツキを少なくし、均一な
トナーを得るため、好ましくはトナーを構成する樹脂粒
子を重合により製造し、得られた樹脂粒子を融着、成型
(形状制御)させる工程において、形成されつつあるト
ナー粒子(着色粒子)の特性をモニタリングしながら適
正な工程終了時期を決めてもよい。ここで、モニタリン
グするとは、インラインに測定装置を組み込み、その測
定結果に基づいて、工程条件の制御をするという意味で
ある。すなわち、形状などの測定をインラインに組み込
んで、例えば樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着
させることで形成する重合トナーでは、融着などの工程
で逐次サンプリングを実施しながら形状や粒径を測定
し、所望の形状になった時点で反応を停止する。モニタ
リング方法としては、特に限定されるものではないが、
フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用
電子社製)を使用することができる。本装置は試料液を
通過させつつリアルタイムで画像処理を行うことで形状
をモニタリングできるため好適である。すなわち、反応
場よりポンプなどを使用し、常時モニターし、形状など
を測定することを行い、所望の形状などになった時点で
反応を停止するものである。
【0032】(トナーの個数変動係数)本発明のトナー
の個数粒度分布、個数平均粒径及び個数変動係数はコー
ルターカウンターTAあるいはコールターマルチサイザ
ー(コールター社製)で測定されるものである。本発明
においてはコールターマルチサイザーを用い、個数粒度
分布を出力するインターフェース(日科機製)及びパー
ソナルコンピューターを接続して使用した。前記コール
ターマルチサイザーにおいて使用するアパーチャーとし
ては100μmのものを用いて、2μm以上のトナーの
体積及び個数を測定してトナーの個数粒度分布及び個数
平均粒径を算出した。個数平均粒径とは、個数粒度分布
におけるメジアン径を表すものである。トナーの個数粒
度分布における個数変動係数(以下トナーの個数変動係
数という)は下記式から算出される。
【0033】 トナーの個数変動係数=〔S2/Dn〕×100(%) 式中、S2は個数粒度分布における標準偏差を示し、Dn
は個数平均粒径(μm)を示す。
【0034】本発明のトナーにおける個数変動係数を制
御する方法は特に限定されるものではない。例えば、ト
ナー粒子を風力により分級する方法も使用できるが、個
数変動係数をより小さくするためには液中での分級が効
果的である。この液中で分級する方法としては、遠心分
離機を用い、回転数を制御してトナー粒子径の違いによ
り生じる沈降速度差に応じてトナー粒子を分別回収し調
製する方法がある。
【0035】特に懸濁重合法によりトナーを製造する場
合、トナーの個数変動係数を27%以下とするためには
分級操作が必須である。懸濁重合法では、重合前に重合
性単量体を水系媒体中にトナーとしての所望の大きさの
油滴に分散させることが必要である。すなわち、重合性
単量体の大きな油滴に対して、ホモミキサーやホモジナ
イザーなどによる機械的な剪断を繰り返して、トナー粒
子程度の大きさまで油滴を小さくすることとなるが、こ
のような機械的な剪断による方法では、得られる油滴の
個数粒度分布は広いものとなり、従って、これを重合し
てなるトナーの粒度分布も広いものとなる。このために
分級操作が必須となる。
【0036】また、本発明では、感光体の感光層又はそ
の表面層に後述するヒンダードアミンを含有せしめると
共に、形状係数の変動係数が16%以下で、かつ個数変
動係数が27%以下のトナーを用いることにより、感光
体表面の摩耗劣化が少なく、クリーニング性に優れ、膜
厚減耗量が少なく、画像形成時、カブリや黒ポチの発生
がなく高濃度で鮮明な画像が得られ、特にタンデム方式
のカラー画像形成装置に特有の複数の画像形成ユニット
内のトナー間及び感光体間の性能のバラツキがなく、ま
た、色ズレがなく均一なカラー画像が得られるが、上記
効果をよりよく発揮さできるようにするため、以下の態
様をとることが好ましい。
【0037】(1)前記各画像形成ユニットの現像手段
に用いられる本発明のトナーが好ましくは形状係数1.
0〜1.6の範囲、さらに好ましくは1.2〜1.6に
あるトナー粒子を65個数%以上、より好ましくは70
個数%以上含有する。
【0038】この形状係数が1.0〜1.6の範囲にあ
るトナー粒子が65個数%以上であることにより、過度
に帯電したトナーの帯電性が安定となる等の利点を生ず
る。本発明のトナーの形状係数及びその変動係数を制御
する制御方法は特に限定されるものではない。例えば、
トナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、トナー粒子を気
相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返し
て付与する方法、トナーを溶解しない溶媒中に添加し旋
回流を付与する方法等がある。
【0039】このようにトナーの形状係数及び個数%の
制御を行うには種々の方法があるが、重合トナー、特に
は乳化重合トナーを重合の過程で温度、重合時間、塩析
の時期等をきめ細かくモニタリングしながら制御しなが
ら製造するのが好ましい。
【0040】(2)本発明に用いられるトナー粒径は、
個数平均粒径で3〜8μmであることが好ましく、この
個数平均粒径粒は、重合法によりトナー粒子を形成させ
る場合には、後に詳述するトナーの製造方法において、
凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さ
らには重合体自体の組成によって制御することができ
る。
【0041】個数平均粒径が3〜8μmであることによ
り、感光体に付着してフィルミングを発生させる付着力
の大きいトナー微粒子が少なくなり、また、転写効率が
高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドット
等の画質が向上する。
【0042】本発明に用いられるトナーの個数平均粒径
及び個数粒度分布は、コールターカウンターTA−II、
コールターマルチサイザー、SLAD1100(島津製
作所社製レーザー回折式粒径測定装置)等を用いて測定
することができる。コールターカウンターTA−II及び
コールターマルチサイザーではアパーチャー径=100
μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μmの範囲に
おける個数粒度分布を測定し求めたものである。
【0043】(3)本発明のトナー粒子の粒径をD(μ
m)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横
軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度
分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれる
トナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に
頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m
2)との和(M)が70%以上であるトナーであること
が好ましい。
【0044】相対度数(m1)と相対度数(m2)との
和(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の
粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成
工程に用いることにより、大きい粒子が選択的に消費さ
れて画像濃度が低下し、画質を劣化せしめる選択現像の
発生が確実に抑制される。
【0045】本発明において、前記の個数基準の粒度分
布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々の
トナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜
0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:
0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜
1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:
1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜
2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基
準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグ
ラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザ
ーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユ
ニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュー
タにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成された
ものである。
【0046】測定条件: (1)アパーチャー:100μm (2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−1
1(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕
50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加え
て攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。こ
の系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより
調製する。
【0047】(本発明に使用されるトナーの製造方法)
本発明に使用されるトナーの製造方法は、最も一般的に
用いられている粉砕法、即ちバインダー樹脂と着色剤、
その他必要により添加される種種の添加剤を混練粉砕後
分級して作製しても良いし、離型剤、着色剤を含有した
樹脂粒子を水系媒体中で融着合成して製造してもよい。
【0048】水系媒体中で融着させる方法として、例え
ば特開昭63−186253号公報、同63−2827
49号公報、特開平7−146583号公報等に記載さ
れている方法や、樹脂粒子を塩析/融着させて形成する
方法等をあげることができる。ここで用いられる樹脂粒
子は重量平均粒径50〜2000nmが好ましく、これ
らの樹脂粒子は乳化重合、懸濁重合、シード重合等のい
ずれの造粒重合法によっても良いが、好ましく用いられ
るのは乳化重合法である。
【0049】以下、樹脂の製造に用いられる単量体は、
いずれの製造方法においても、従来公知の重合性単量体
を用いることができる。また、要求される特性を満たす
ように、1種又は2種以上のものを組み合わせて用いる
ことができる。
【0050】バインダー樹脂としては特に限定されるも
のではなく、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレ
ン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタ
ジエン樹脂、エポキシ樹脂等、一般的に知られているバ
インダー樹脂を使用することができる。
【0051】スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレ
ン−アクリル樹脂を構成する樹脂としては、スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、
3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t
−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n
−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n
−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なス
チレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメ
チルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等
のアクリル酸エステル誘導体等が具体的に樹脂を構成す
る単量体として挙げられ、これらは単独あるいは組み合
わせて使用することができる。
【0052】その他のビニル系重合体の具体的例示化合
物としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン等の
オレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
ル、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のハロゲン系ビニル
類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチル
ケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニ
ルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化
合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化
合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブ
チルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメ
タクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これら
ビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用するこ
とができる。
【0053】さらに、スチレン−アクリル系樹脂(ビニ
ル系樹脂)で含カルボン酸重合体を得るための単量体例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアク
リル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮
酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオ
クチルエステル、ケイ皮酸無水物、アルケニルコハク酸
メチルハーフエステル等が挙げられる。
【0054】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングル
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート等の架橋剤を添加してもよい。
【0055】また、ポリエステル樹脂としては、2価以
上のカルボン酸と2価以上のアルコール成分を縮合重合
させて得られる樹脂である。2価のカルボン酸の例とし
てはマレイン酸、フマール酸、シトラコ酸、イタコン
酸、グルタコ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、マロン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニル
コハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハ
ク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸
等が挙げられ、これらの酸無水物も使用することができ
る。
【0056】また、ポリエステル樹脂を構成する2価の
アルコール成分の例としては、ポリオキシプロピレン
(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
エチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−
ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン等のエーテル化ビスフェノール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,4,ブテンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタング
リコール、1,6−ヘキサングリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールZ、水素添加ビスフェノールA等をあげるこ
とができる。
【0057】また、ポリエステル樹脂として架橋構造を
有するものとしては、下記3価のカルボン酸、例えば
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナ
フタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリ
カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,
2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキ
シル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、
1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ
(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オ
クタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール
三量体酸等があげられ、これらの酸無水物、あるいは多
価アルコール成分、具体的にはソルビトール、1,2,
3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペ
ンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、
1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メ
チルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブ
タントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼ
ン等を添加することで架橋ポリエステル樹脂とすること
もできる。
【0058】着色剤としては無機顔料、有機顔料を挙げ
ることができる。無機顔料としては、従来公知のものを
用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示す
る。
【0059】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0060】これらの無機顔料は所望に応じて単独又は
複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量
は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3
〜15質量%が選択される。
【0061】磁性トナーとして使用する際には、前述の
マグネタイトを添加することができる。この場合には所
定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜6
0質量%添加することが好ましい。
【0062】有機顔料としても従来公知のものを用いる
ことができる。具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0063】マゼンタ又はレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0064】オレンジ又はイエロー用の顔料としては、
C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメント
オレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.
I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエ
ロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.
ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー
93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグ
メントイエロー138等が挙げられる。
【0065】グリーン又はシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0066】これらの有機顔料は所望に応じて単独又は
複数を選択併用することが可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0067】着色剤は表面改質して使用することもでき
る。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用す
ることができ、具体的にはシランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好
ましく用いることができる。
【0068】本発明で得られたトナーには、流動性の改
良やクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添
剤を添加して使用することができる。これら外添剤とし
ては特に限定されるものでは無く、種々の無機微粒子、
有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
【0069】無機微粒子としては、従来公知のものを使
用することができる。具体的には、シリカ、チタン、ア
ルミナ微粒子等が好ましく用いることができる。これら
無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的に
は、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル社製の
市販品R−805、R−976、R−974、R−97
2、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−
2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−
720、TS−530、TS−610、H−5、MS−
5等が挙げられる。
【0070】チタン微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社
製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−5
00BS、MT−600、MT−600SS、JA−
1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−
500、TAF−130、TAF−510、TAF−5
10T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、
IT−OB、IT−OC、石原産業社製の市販品TTO
−55等が挙げられる。
【0071】アルミナ微粒子としては、例えば、日本ア
エロジル社製の市販品RFY−C、C−604等が挙げ
られる。
【0072】また、有機微粒子としては数平均一次粒子
径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用
することができる。このものとしては、スチレンやメチ
ルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体
を使用することができる。
【0073】滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、ア
ルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オ
レイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の
塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウ
ム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシ
ノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の
金属塩が挙げられる。
【0074】これら外添剤の添加量は、トナーに対して
0.1〜5質量%程度が好ましい。トナー化工程は上記
で得られたトナー粒子を、例えば流動性、帯電性、クリ
ーニング性の改良を行うことを目的として、前述の外添
剤を添加してもよい。外添剤の添加方法としては、ター
ビュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキ
サー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用す
ることができる。
【0075】トナーは、バインダー樹脂、着色剤以外に
トナー用添加剤として種々の機能を付与することのでき
る材料を加えてもよい。具体的には離型剤、荷電制御剤
等が挙げられる。
【0076】なお、離型剤としては、種々の公知のもの
で、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオ
レフィン系ワックスや、これらの変性物、カルナウバワ
ックスやライスワックス等の天然ワックス、脂肪酸ビス
アミドなどのアミド系ワックスなどをあげることができ
る。これらは離型剤粒子として加えられ、樹脂や着色剤
と共に塩析/融着させることが好ましいことはすでに述
べた。
【0077】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0078】〈現像剤〉本発明に用いられる現像剤は、
一成分現像剤でも二成分現像剤でもよいが、好ましくは
二成分現像剤である。
【0079】一成分現像剤の場合は、前記トナーをその
まま用いる方法もあるが、通常はトナー粒子中に0.1
〜5μm程度の磁性粒子を含有させて磁性一成分現像剤
として用いる。その含有方法としては、着色剤と同様に
して非球形粒子中に含有させるのが普通である。
【0080】又、トナーとキャリアとを混合して二成分
現像剤とする場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、
フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とア
ルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材
料を用いる。特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性
粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、
より好ましくは25〜60μmのものがよい。
【0081】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0082】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或い
はフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂
分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限
定されず公知のものを使用することができ、例えば、ス
チレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹
脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0083】〈感光体の構成〉次に、本発明に用いられ
る感光体について詳細に説明する。
【0084】本発明の感光体は円筒状の感光体であり、
該感光体が画像形成のために繰り返し回転し、使用され
ることにより、摩耗しカラー画像の品質を劣化せしめ
る。本発明のカラー画像形成装置においては、複数の画
像形成ユニット毎に感光体を用いるので、これらの複数
の感光体間に摩耗に対する抵抗力の差が生じ、これが大
きいとカラー画像の品質劣化が大きくなる。この摩耗に
対する抵抗力を複数の感光体間で均一にするため、感光
体の感光層又はその表面層に酸化防止剤としてヒンダー
ドアミン化合物を含有することを特徴としており、繰り
返しての画像形成の過程で活性ガスによる感光体の疲労
劣化を防止するようにしている。
【0085】本発明の感光体の構成は円筒状導電性支持
体上に下引層、感光層及び必要により表面層を設けて得
られ、通常該感光層は電荷発生層及び電荷輸送層からな
るものが主流である。
【0086】(円筒状導電性支持体)本発明の円筒状導
電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を
形成できるに必要な導電性を有する円筒状の支持体を意
味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の
範囲にある支持体が好ましい。この真円度及び振れの範
囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0087】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙やプラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
が103Ωcm以下が好ましい。
【0088】(下引層)本発明の感光体に用いられる下
引層(UCL)は導電性支持体と前記感光層のとの接着
性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するため
に、該支持体と前記感光層の間に設けられるが、該下引
層の材料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位の
うちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これ
ら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を
小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。
又、これら樹脂を用いた下引層の膜厚は0.01〜0.
5μmが好ましい。
【0089】又本発明に最も好ましく用いられる下引層
はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有
機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた下
引層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた下引層の膜
厚は、0.1〜2μmが好ましい。
【0090】(感光層)本発明の感光体の感光層は前記
下引層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持
たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましく
は感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層
(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離
した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位
増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に
合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では下引き層
の上にCGL、その上にCTLの構成を取ることが好ま
しい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用
感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層
構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成であ
る。
【0091】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 (CGL)CGLには電荷発生物質(CGM)を含有
し、その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、
その他添加剤を含有しても良い。
【0092】CGMとしては公知のCGMを用いること
ができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリ
レン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができ
る。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最
も小さくできるCGMとしては、複数の分子間で安定な
凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものが選択
される。即ち、CGMは1分子では十分な性能を発揮す
ることができず、数分子が集まって形成される凝集体が
光キャリア発生に重要な役割を発揮することができる。
そのためには、CGMとして、生成した光キャリアを安
定化するような凝集体を作り易い分子構造を有するもの
が選択される。具体的には特定の結晶構造を有するフタ
ロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。
例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2
°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2
θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾール
ペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとん
どなく、残留電位増加小さくすることができる。
【0093】CGLにCGMの分散媒としてバインダー
を用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いる
ことができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール
樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変
性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バ
インダー樹脂とCGMとの割合は、バインダー樹脂10
0質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これら
の樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電
位増加を最も小さくできる。CGLの膜厚は0.01μ
m〜2μmが好ましい。
【0094】(CTL)CTLにはCTM及びCTMを
分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物
質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有して
も良い。
【0095】CTMとしては公知のCTMを用いること
ができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾ
ン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジ
エン化合物などを用いることができる。これらCTMは
通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行わ
れる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を
最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わさ
れるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(e
V)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.2
5(eV)以下である。
【0096】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0097】CTLに用いられる樹脂としては、例えば
ポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これ
らの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合
体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニル
カルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
【0098】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂とCTM
との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し10〜
200質量部が好ましい。また、CTLの膜厚は10〜
40μmが好ましい。
【0099】(表面層(電荷輸送性能を有するシロキサ
ン系樹脂を含有する表面層))本発明では、高硬度でか
つ残留電位上昇が小さい感光体をうるため、電荷輸送性
を有する構造単位を含むシロキサン系樹脂を含有する樹
脂層などを表面層として設けることができる。このシロ
キサン系樹脂層は代表的には下記一般式(1)で表され
る有機ケイ素化合物を原料とした塗布組成物を塗布乾燥
することにより形成される。これらの原料は親水性溶媒
中では加水分解とその後に生じる縮合反応により、溶媒
中で有機ケイ素化合物の縮合物(オリゴマー)を形成す
る。これら塗布組成物を塗布、乾燥することにより、3
次元網目構造を形成したシロキサン系樹脂を含有する樹
脂層を形成することができる。
【0100】一般式(1) (R)n−Si−(X)4-n 式中、Rはケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基
を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表し、nは0〜
3の整数を表す。
【0101】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形
の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル
等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェ
ニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポ
キシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロ
キシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロ
キシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプ
ロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル
基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−
アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,
1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシ
ル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、そ
の他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。特に
はメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基が
好ましい。又Xの加水分解性基としてはメトキシ、エト
キシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が
挙げられる。特には炭素数6以下のアルコキシ基が好ま
しい。
【0102】又一般式(1)で表される有機ケイ素化合
物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用して
も良い。但し、使用される一般式(1)で表される有機
ケイ素化合物の少なくとも一種がnが0又は1の有機ケ
イ素化合物を使用することが好ましい。
【0103】又一般式(1)で表される有機ケイ素化合
物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同
一でも異なっていても良く、nが2以下の場合、複数の
Xは同一でも異なっていても良い。又、一般式(1)で
表される有機ケイ素化合物を2種以上併用しても良い。
【0104】前記樹脂層は上記有機ケイ素化合物又はそ
の加水分解縮合物を含有する組成物にコロイダルシリカ
を含有させて形成されることが好ましい。コロイダルシ
リカとは分散媒中にコロイド状に分散した二酸化ケイ素
粒子であるが、コロイダルシリカの添加は塗布液組成物
調製のどの段階で加えても良い。コロイダルシリカは水
性またはアルコール性のゾルの形で添加しても良いし、
気相でつくられたエアロゾルを本発明の塗布液に直接分
散しても良い。
【0105】このほかチタニヤ、アルミナなどの金属酸
化物をゾルまたは粒子分散の形で添加しても良い。
【0106】コロイダルシリカや4官能(n=0)或い
は3官能(n=1)の前記有機ケイ素化合物は架橋構造
を生じること等により、本発明の樹脂層膜に弾性と剛性
を与える。2官能有機ケイ素化合物(n=2)の比率が
多くなるとゴム弾性が増すとともに疎水性があがり、1
官能有機ケイ素化合物(n=3)は高分子にはならない
が未反応残存SiOH基と反応して疎水性を上げる働き
がある。
【0107】本発明の高硬度で且つ高弾性が求められる
表面層としては前記有機ケイ素化合物の4官能(n=
0)或いは3官能(n=1)の少なくともいずれか一種
を原料として用い、弾性と剛性を備えたシロキサン系樹
脂層を形成することが好ましい。前記樹脂層は更に、下
記一般式(2)で示された化合物が前記有機ケイ素化合
物又は該縮合物等との縮合反応により、電荷輸送性を有
する構造単位を含むシロキサン系樹脂を含む樹脂層に改
質することにより、該樹脂層の残留電位上昇を小さく抑
えることができる。
【0108】一般式(2) B−(R1−ZH)m 式中、Bは電荷輸送性を有する構造単位を含む1価又は
多価の基を表し、R1は単結合又は2価のアルキレン基
を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又はNHを表し、mは
1〜4の整数を表す。
【0109】又、前記一般式(2)で示された化合物は
コロイダルシリカの表面の水酸基との縮合反応により、
前記シロキサン系樹脂層に取り込まれても良い。
【0110】本発明にはコロイダルシリカ以外の他の金
属水酸化物(例えばアルミ、チタン、ジルコニウムの各
アルコキシドの加水分解物)を加えて複合化したシロキ
サン系セラミック樹脂層としても良い。
【0111】前記のシロキサン系樹脂層を形成するには
縮合反応を促進するために縮合触媒を用いることが好ま
しい。ここで用いられる縮合触媒とは縮合反応に接触的
に作用する触媒、及び縮合反応の反応平衡を生成系に移
動させる働きをするものの少なくともいずれか一方の作
用をもつものであれば良い。
【0112】具体的な縮合触媒としては酸、金属酸化
物、金属塩、アルキルアミノシラン化合物など従来シリ
コーンハードコート材料に用いられてきた公知の触媒を
用いることができる。例えば、有機カルボン酸、亜硝
酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸及びチオシアン酸の各ア
ルカリ金属塩、有機アミン塩(水酸化テトラメチルアン
モニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート)、ス
ズ有機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジ
アセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチン
メルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジ
ブチルチンマリエート等)等が挙げられる。
【0113】一般式(2)において、Bで示される電荷
輸送性を有する構造単位を含む基としては、正孔輸送型
と電子輸送型がある。正孔輸送型はオキサゾール、オキ
サジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾー
ル、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジ
ン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、
トリアリールアミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾー
ル、ベンゾイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、
アクリジン、フェナジン等の構造単位を含む基及びこれ
らの誘導体から派生する基が挙げられる。一方、電子輸
送型としては無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタ
ル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシ
アノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ニトロベン
ゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラ
ニトロベンゼン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロ
ライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニ
ル、ベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、ト
ロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノ
ン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノ
ン、4、4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベ
ンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シア
ノフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、
2,7−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニト
ロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオ
レノン、9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロニ
トリル、ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメ
チレンマロニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香
酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、
パーフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5
−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸等の化学
構造単位を含む基及びこれらの誘導体から派生する基が
挙げられるが、これらの構造に限定されるものではな
い。
【0114】以下に一般式(2)で表される代表的な化
合物例を挙げる。一般式(2)においてZが酸素原子の
化合物例を下記に挙げる。
【0115】
【化1】
【0116】
【化2】
【0117】
【化3】
【0118】
【化4】
【0119】
【化5】
【0120】次に、一般式(2)において、ZがNH基
である化合物例を下記に挙げる。
【0121】
【化6】
【0122】次に、一般式(2)において、Zがメルカ
プト基(SH)である化合物例を下記に挙げる。
【0123】
【化7】
【0124】前記一般式(2)で示された化合物の内最
も好ましい化合物はZが水酸基(OH)で且つmが2以
上の化合物である。Zが水酸基(OH)で且つmが2以
上の化合物は該化合物が前記有機ケイ素化合物と反応
し、その結果シロキサン系樹脂の網目構造中に入り込む
ことにより高硬度で且つ残留電位上昇が小さい樹脂層を
形成することができる。
【0125】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。例えば、電荷輸送性を有する構造単位を含む
シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を電荷輸送層に適用
すれば上記した感光体層構成の表面層を除くことも可能
である。又、電荷輸送性を有する構造単位を含むシロキ
サン系樹脂を含有する樹脂層を単層構造の感光層に適用
すれば円筒状導電性支持体上には下引層と単層構造の感
光層の2つの樹脂層から本発明の感光体を形成すること
もできる。
【0126】又、本発明の感光体の表面層は水に対する
接触角が90°以上であることが好ましい。水に対する
接触角が90°以上にすることにより紙粉やトナー微粉
のフィルミングをより少なくすることができる。
【0127】前記電荷輸送性能を有するシロキサン系樹
脂層の水に対する接触角を90°以上にする方法として
はシロキサン樹脂層の疎水性を高めることが有効であ
る。このための方法としてはシロキサン樹脂にF原子含
有基を導入する方法、ジメチルシロキサン骨格を導入す
る方法、芳香族基を導入する方法或いは撥水性を有する
PTFE等の樹脂粒子や有機ポリマーを添加する方法等
が挙げられる。
【0128】次に本発明の樹脂層に前記コロイダルシリ
カと併用したり、或いはコロイダルシリカの代わりに用
いる事ができる有機微粒子及び無機微粒子としては、以
下のものを挙げることができる。
【0129】(有機微粒子)上記有機微粒子としては、
例えばシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポ
リフッ化ビニル、ポリ四フッ化エチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、ポリ四フッ化エチレ
ン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリエチレン−三フ
ッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ステアリン酸
金属塩、ポリメチルメタクリレート又はメラミン等を挙
げることができ、体積平均粒径で0.05〜10μmが
好ましく、より好ましくは0.1〜5μmである。又、
本発明の樹脂層に含有する有機微粒子の量は、該樹脂層
のバインダー樹脂に対して、好ましくは0.1〜100
質量%、より好ましくは1〜50質量%であり、0.1
%未満の場合は感光層に十分な耐刷性や潤滑性を付与す
ることができず、画像形成の際クリーニング不良となり
易く、下層との接着性を改善しない。100質量%を越
えると感光体の光感度が低下し、カブリを生じ易くな
る。
【0130】(無機微粒子)上記無機微粒子としては金
属酸化物として、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシ
ウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化
アルミニウム、酸化ケイ素(シリカ)、酸化インジウ
ム、酸化ベリリウム、酸化鉛、酸化ビスマス等を挙げる
ことができ、窒化物として、例えば窒化ホウ素、窒化ア
ルミニウム、窒化ケイ素を挙げることができ、又炭化物
としては、例えば炭化ケイ素、炭化ホウ素等を挙げるこ
とができる。又上記無機微粒子は、好ましくはチタンカ
ップリング剤、シランカップリング剤、アルミニウムカ
ップリング剤、高分子脂肪酸等の疎水化処理剤により疎
水化処理を行ってもよい。
【0131】上記無機微粒子の粒径は体積平均粒径で
0.05〜10μmが好ましく、より好ましくは0.1
〜5μmである。又、感光体表面層に含有する上記無機
微粒子の量は、該表面層のバインダー樹脂に対して、好
ましくは0.1〜100質量%、より好ましくは1〜5
0質量%であり、0.1%未満の場合は感光体表面層に
十分な耐刷性や機械的強度或いは下層との接着性を付与
することができず、画像形成の際感光体表面層が摩耗、
損傷し易く、100質量%を越えると感光体表面層の表
面粗さが大きくなり、クリーニング部材を損傷してクリ
ーニング不良を引き起こす。
【0132】なお、上記有機微粒子、及び無機微粒子の
体積平均粒径はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置
「LA−700」(堀場製作所(株)社製)により測定
される。
【0133】(酸化防止剤)また、感光体の感光層又は
その表面層には酸化防止剤を添加することにより、残留
電位上昇や画像ボケを効果的に防止することができる。
【0134】ここで、酸化防止剤とは、その代表的なも
のは感光体中ないしは感光体表面に存在する自動酸化性
物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を
防止ないし、抑制する性質を有する物質である。詳しく
は下記のアミン系酸化防止剤(ヒンダードアミン系、ジ
アリルジアミン系、ジアリルアミン系)化合物群が挙げ
られる。なお、上記アミン系酸化防止剤と併用可能な酸
化防止剤としては、 (1)ラジカル連鎖禁止剤 ・フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系) ・ハイドロキノン系酸化防止剤 (2)過酸化物分解剤 ・硫黄系酸化防止剤(チオエーテル類) ・燐酸系酸化防止剤(亜燐酸エステル類) 等が挙げられる。なお、分子中に、例えばヒンダードア
ミン構造単位とヒンダードフェノール構造単位とを含ん
でいるものでも良い。
【0135】上記ヒンダードアミン系酸化防止剤の樹脂
層中の含有量は0.01〜20質量%が好ましい。上記
含有量とすることにより、感光体の画像形成時、カブ
リ、画像濃度低下、画像ボケ、黒ポチ等の画像欠陥の発
生が防止される。又、前記酸化防止剤は下層のCGL或
いはCTL、中間層等にも必要により含有させて良い。
これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に対して
0.01〜20質量%が好ましい。
【0136】ここでヒンダードアミン系とはN原子近傍
にかさ高い有機基を有する化合物である。かさ高い有機
基としては分岐状アルキル基があり、例えばt−ブチル
基が好ましい。例えば下記構造式で示される有機基を有
する化合物類が好ましい。
【0137】
【化8】
【0138】式中のR13は水素原子又は1価の有機基、
14、R15、R16、R17はアルキル基、R18は水素原
子、水酸基又は1価の有機基を示す。
【0139】ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止
剤としては、例えば特開平1−118138号公報(P
7〜P9)に記載の化合物も挙げられるが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0140】以下に代表的なヒンダードアミン系酸化防
止剤の化合物例を挙げる。
【0141】
【化9】
【0142】
【化10】
【0143】
【化11】
【0144】
【化12】
【0145】
【化13】
【0146】
【化14】
【0147】
【化15】
【0148】又、製品化されているヒンダードアミン系
酸化防止剤としては以下のような化合物、例えば「サノ
ールLS2626」、「サノールLS765」、「サノ
ールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビ
ン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA5
7」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マ
ークLA68」、「マークLA63」が挙げられ、チオ
エーテル系として「スミライザーTPS」、「スミライ
ザーTP−D」が挙げられ、ホスファイト系として「マ
ーク2112」、「マークPEP−8」、「マークPE
P−24G」、「マークPEP−36」、「マーク32
9K」、「マークHP−10」が挙げられる。
【0149】なお、本発明に用いられる感光体の感光層
上に前記シロキサン系樹脂を含有する表面層を設ける場
合は、有機溶剤に該シロキサン系樹脂組成物を溶解した
塗布液を感光層上に塗布加工して形成される。溶剤とし
てはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のアルコー
ル類及びこの誘導体;メチルエチルケトン、アセトン等
のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等
が使用される。
【0150】本発明におけるシロキサン系樹脂層は加熱
乾燥することが好ましい。この加熱によりシロキサン系
樹脂層の架橋・硬化反応が促進される。該架橋硬化条件
としては使用する溶剤種、触媒の有無によって異なる
が、およそ60〜160℃の範囲で10分〜5時間の加
熱が好ましく、より好ましくは90〜120℃の範囲で
30分〜2時間の加熱が好ましい。
【0151】CGM、CTMの分散、溶解に使用される
溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メ
チレンクロライド、1,2−ジクロルエタン等のハロゲ
ン化炭化水素;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類;メタノール、エタノール、メチルセルソルブ、エチ
ルセルソルブ等のアルコール類及びこの誘導体;テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソ
ラン等のエーテル類;ピリジンやジエチルアミン等のア
ミン類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
その他脂肪酸及びフェノール類;二硫化炭素や燐酸トリ
エチル等の硫黄、燐化合物等の1種又は2種以上を用い
ることができる。
【0152】前記表面層を有する感光体を製造するため
の塗布加工方法としては、塗布液をディップ塗布法、ス
プレー塗布法、円形量規制型塗布法等を用いて塗布加工
する方法がある。特に感光層の表面層側の塗布加工は下
層の膜を極力溶解させないため、又均一塗布加工を達成
するためにスプレー塗布、円形量規制型塗布(円形スラ
イドホッパーがその代表例である)を用いるのが好まし
い。なお、前記スプレー塗布については特開平3−90
250号、同3−269238号等の各公報にその記載
があり、前記円形量規制型塗布については特開昭58−
189061号公報に詳細が記載されている。
【0153】〈画像を形成するための各手段〉次に、本
発明の画像形成装置に用いられる画像形成ユニット中に
用いられる各手段について例を挙げて説明する。(但
し、該画像形成ユニットはこれらの手段を全て含む必要
はなく、目的とする画像形成装置により、適宜これらの
いくつかの手段から構成されて良い。) ・帯電前露光手段(直前の画像形成で感光体上に残留す
る電荷を消去するための露光):帯電前露光手段として
はLED等による光照射が用いられる。帯電前露光は感
光体の応答の遅れによる残留電位の上昇や露光パターン
に起因するメモリーの発生を抑制できる。但し、本発明
の画像形成ユニットでは帯電前露光手段は必ずしも必要
ではない。
【0154】・帯電手段:コロナ帯電、接触帯電方式の
いずれも好適に用いることができる。感光体上への帯電
電位は使用する感光体により適宜決定されるが、帯電電
圧で300〜1500Vになるようにこの帯電手段で帯
電される。
【0155】・像露光手段:露光光源は白色光、LE
D、LDいずれも好適に用いることができる。デジタル
画像の場合は像露光光源はLED、LDが好ましい。
【0156】・現像手段:現像手段には一成分、二成分
のいずれの現像剤も使用可能であり、磁性、非磁性トナ
ーのいずれも好適に用いることができる。又、感光体と
現像剤が接触する接触現像でも、その反対の非接触現像
でも良い。
【0157】・転写手段:転写手段にはコロナ転写、ロ
ーラー転写、中間転写体を用いる転写方式のいずれも好
適に用いられる。
【0158】・クリーニング手段:通常クリーニングブ
レードが好適に用いられ、更にクリーニングの補助部材
としてファーブラシやローラーを用いることができる。
クリーニング条件は感光体の減耗に大きく影響するた
め、本発明の電子写真感光体を用いることにより、幅広
いクリーニング手段に対応することができる。
【0159】次に、上記画像形成ユニットの中で特に感
光体の膜厚減耗、フィルミング等の本発明中の感光体の
膜厚減耗量に重要な関連を有するクリーニング手段につ
いて記載する。
【0160】・クリーニングブレードの特性と当接条件 本発明では感光体に圧接配置されたブレード状のクリー
ニング部材を備えた装置を用いて、転写されず感光体上
に残留したトナーをクリーニングするのが好ましい。ク
リーニングブレードの感光体に対する当接条件は、クリ
ーニング性を向上させる観点から5〜50g/cmの圧
接力で当接することが好ましい。圧接力が5g/cm未
満だとトナーのすり抜けが発生しやすくなり、50g/
cmより大きいとブレードメクレが発生し易くなる。
【0161】なおクリーニング手段の前段階において
は、クリーニングを容易にするために感光体表面を除電
する除電手段を付加しても良い。この除電手段は、例え
ば交流コロナ放電を生じさせる除電器により行われる。
【0162】本発明に用いられるクリーニングブレード
の硬度は65°〜75°、反発弾性が15%〜60%
(20℃、50±5%RHの条件下)のゴム弾性体が好
ましい。反発弾性が15%未満だとブレードのバウンデ
ィングが起こりや易くなり、低温環境でのクリーニング
性の確保が難しく、75%を越えると逆にブレードの追
随性が大きくなりブレードメクレが発生し易くなる(前
記クリーニングブレードに用いられる弾性体ゴムブレー
ドの物性値;硬度と反発弾性はJISA硬度及び反発弾
性として、JISK6301の加硫ゴム物理試験方法に
基づいて測定される)。
【0163】本発明に用いられるクリーニングブレード
はシリコーンゴム、ウレタンゴム等が用いられるが、ウ
レタンゴムで作られたものが最も好ましい。
【0164】図1は本発明のカラー画像形成装置に好ま
しく用いられるクリーニングブレードの断面構成図であ
る。
【0165】図中、1は矢印方向に回転する感光体、θ
はカウンター方向の圧接角であり、クリーニングブレー
ド2が感光体1に当接して、該ブレード2の先端A′が
Aに変形したとき、該Aにおいて感光体1に接する接線
Xとクリーニングブレード2とのなす角を表す。なお、
ブレード2の感光体1に対する食い込み量aは、感光体
1の外周S0の半径r0と、変形前のクリーニングブレー
ド2の先端A′を通り、感光体の中心軸0を中心とした
円S1の半径r1との差である。又3はクリーニングブレ
ード2を保持する支持部材であり、LはA′とBの長さ
であり、クリーニングブレード2の自由長を表す。な
お、上記クリーニングブレード2の圧接角θは5〜60
°、食い込み量aは0.1〜5mmの範囲が好ましい。
【0166】本発明の中間転写体(中間転写手段とも云
う)を用いるタンデム方式のカラー画像形成装置では、
該中間転写体上にカラートナーを重ね合わせてカラー画
像を形成したのち、転写材(転写紙、記録紙、記録材と
も云う)Pに転写を行う形態である。
【0167】中間転写体の構造としては、一般的には多
層構造であり、例えば、導電性支持体上に、少なくとも
ゴム、エラストマー、樹脂等から形成される弾性層と、
少なくとも1層の被覆層とを設けてなる構造などが挙げ
られる。前記中間転写体の形状としては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することできるが、例えば、
ローラ形状、ベルト形状などが好適に挙げられる。
【0168】前記中間転写体の材料としては、例えば、
ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエ
チレン系樹脂、フッ素系樹脂等に対して、導電性のカー
ボン粒子や金属粉等を分散混合させたものが好適に用い
られる。これらの中でも、ポリウレタン系樹脂にカーボ
ン粒子を分散させたものを好適に用いることができる。
【0169】前記中間転写体の表面体積抵抗値として
は、例えば、108〜1016Ωcmが好ましい。前記表
面体積抵抗値が、108Ωcm未満であると画像に滲み
や太りが生じ、1016Ωcmを越えると画像の飛び散り
の発生や、中間転写体シートの除電の必要性が発生し、
いずれの場合も好ましくない。前記中間転写体の厚みと
しては、例えば50〜200μm程度が好ましい。
【0170】〈カラー画像形成装置、カラー画像形成方
法及び画像形成ユニット〉次に、本発明のタンデム方式
のカラー画像形成装置、カラー画像形成方法及び画像形
成ユニットについて図2を用いて説明する。
【0171】本発明中のタンデム方式とは複数の画像形
成ユニットを用い、各画像形成ユニットの感光体上に形
成されたトナー像を直接転写材上で重ね合わせるか、或
いは中間転写体上で重ね合わせて転写紙材へ転写するカ
ラー画像形成方法、カラー画像形成装置及び該カラー画
像形成装置に組み込まれる画像形成ユニットを意味す
る。
【0172】図2は、本発明の実施の形態を示すカラー
画像形成装置100の断面構成図であり、図3は画像形
成ユニット20Yを中心とする部分断面構成図である。
【0173】本例は、ドラム型の中間転写体を有する装
置であり、中間転写体10上に各色トナー像を重ね合わ
せてカラートナー像を形成したのち、転写材(転写紙
P)に転写を行う形態である。
【0174】中間転写体10は、その周囲に配置されて
いる4組の画像形成ユニット20Y、20M、20C、
20Kにより形成されたイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を順次重ね
合わせて担持する。前記中間転写体10は、円筒状の金
属基体であるアルミニウム基体11上に、弾性層として
導電性ゴム層12(厚さ500〜5000μm、電気抵
抗108〜1014Ω・cmのウレタンゴム層)と、更
に、その上に離形性フィルム13(分離用として、厚さ
20〜200μm、電気抵抗1010〜1016Ω・cmの
テフロン(登録商標)層)が設けられている。中間転写
体10の周囲には、4組の画像形成ユニット20Y、2
0M、20C、20Kと、転写紙転写手段30、クリー
ニング手段16が各々配設されている。又、中間転写体
10は、軸101によってカラー画像形成装置100に
回転自在に軸支されている。
【0175】又、前記4組の画像形成ユニット20Y、
20M、20C、20Kは、各々枠体26Y、26M、
26C、26K内に設けられ、該枠体26Y、26M、
26C、26Kがカラー画像形成装置100内で移動可
能に設けられ、各画像形成ユニットを、ドラム状の中間
転写体10に対して使用色に応じて画像転写位置か、又
は非画像転写位置に移動させるための移動用部材27
Y、27M、27C、27Kが各々枠体26Y、26
M、26C、26Kと接触して設けられている。
【0176】前記4組の画像形成ユニット20Y、20
M、20C、20Kは、感光体ドラム21Y、21M、
21C、21Kを中心に、回転する帯電手段22Y、2
2M、22C、22Kと、露光手段23Y、23M、2
3C、23Kと、回転する現像手段24Y、24M、2
4C、24K、及び、感光体ドラム21Y、21M、2
1C、21Kをクリーニングするクリーニング手段25
Y、25M、25C、25Kより構成されている。
【0177】前記画像形成ユニット20Y、20M、2
0C、20Kは、中間転写体10にそれぞれ形成するト
ナー像の色が異なるだけで、同じ構成であり、図3によ
り画像形成ユニット20Yを例にして詳細に説明する。
【0178】枠体26Y内に設けた画像形成ユニット2
0Yは、感光体ドラム21Yの周囲に、帯電手段22Y
(以下、単に帯電手段22Y、あるいは、帯電器22Y
という)、露光手段23Y、現像手段24Y、クリーニ
ング手段25Yを配置し、感光体ドラム21Y上にイエ
ロー(Y)のトナー像を形成するものである。また、本
実施の形態においては、この画像形成ユニット20Yの
うち、少なくとも感光体ドラム21Y、帯電手段22
Y、現像手段24Y、クリーニング手段25Yを一体化
するように設けている。
【0179】帯電手段22Yは、感光体ドラム21Yに
対して一様な電位を与える手段であって、本実施の形態
においては、感光体ドラム21Yと接触しながら従動回
転をするローラ状の帯電器22Yが用いられている。
【0180】露光手段23Yは、ローラ状の帯電手段2
2Yによって一様な電位を与えられた感光体ドラム21
Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、
イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であ
って、この露光手段23Yとしては、感光体ドラム21
Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結
像素子(商品名;セルフォックレンズ)とから構成され
るもの、あるいは、レーザー光学系などが用いられる。
【0181】現像手段24Yは、現像剤であるイエロー
トナーを収容し、感光体ドラム21Y上に形成された静
電潜像を反転現像して、イエロートナー像を形成する手
段である。本実施の形態の現像手段24Yにおいては、
現像手段24Y内に収容されているイエロートナーを、
撹拌部材241Yにより撹拌した後、矢示の方向に回転
する表面が弾性(スポンジ)のトナー供給ローラ242
Yにより、現像スリーブ243Yへ供給する。このと
き、薄層形成部材244Yにより現像スリーブ243Y
上のイエロートナーを均一の薄層とする。現像手段24
Yの現像作用に際しては、矢示の方向に回転する現像ス
リーブ243Yに対し、直流あるいはさらに交流を加え
た現像バイアスが印加され、現像手段24Yの収容する
一成分によるジャンピング現像が行われて、接地されて
いる感光体ドラム21Yに対して、トナーと同極性の直
流成分と交流成分とを重畳したバイアスを印加して、非
接触の反転現像が行われる。なお、現像スリーブ243
Yの画像領域外の両端部に設けられた突当コロが、感光
体ドラム21Yに当接することにより、現像スリーブ2
43Yと感光体ドラム21Yとを非接触に保っている。
なお、非接触現像ではなく、接触現像を用いることもで
きる。
【0182】感光体ドラム21Y上に形成されたイエロ
ーのトナー像は、突当コロが、中間転写体10の位置決
め部に接触しながら回転し、トナーと逆極性のバイアス
電圧の印加される中間転写体10により、順次、中間転
写体10上に転写される。
【0183】クリーニング手段25Yは、イエロートナ
ー像が中間転写体10に転写された後に、感光体ドラム
21Y上に残留したイエロートナーを、感光体ドラム2
1Y上から除去するための手段であって、本実施の形態
においては、クリーニング手段25Yが感光体ドラム2
1Yに摺接することにより、残留トナーの除去を行って
いる。
【0184】このようにして、画像形成ユニット20Y
により、帯電、露光、現像の工程により形成された画像
信号(イエロー)に対応したイエロートナー像は、中間
転写体10上に転写される。
【0185】そして、図2に示すように、その他の画像
形成ユニット20M、20C、20Kも同様に、それぞ
れ感光体ドラム21M、21C、21K上に、画像信号
(マゼンタ)に対応したマゼンタトナー像、画像信号
(シアン)に対応したシアントナー像、画像信号(K)
に対応した黒トナー像が並列処理的に、同期をとりなが
ら形成される。このような操作により、各画像形成ユニ
ット20Y、20M、20C、20Kの各感光体ドラム
21Y、21M、21C、21K上に形成されたトナー
像は、順次、1〜2kVの転写バイアスを印加した中間
転写体10上に転写され、トナー像が重ね合わされる。
全てのトナー像が重ね合わされると、中間転写体10上
に、カラートナー像が形成される。
【0186】一方、中間転写体10の下部には、転写材
収納手段である給紙カセットCAが設けられ、給紙カセ
ットCA内に収容された転写材である転写紙Pは、給紙
ローラr1の作動により、給紙カセットCA内から搬出
され、タイミングローラ対r2へと送られる。タイミン
グローラ対r2は、中間転写体10上に形成されたカラ
ートナー像と同期するように、転写紙Pを送り出す。
【0187】送り出された転写紙Pは、転写位置で転写
紙転写手段30により、中間転写体10上に形成された
カラートナー像を転写される。この転写紙転写手段30
は、アースされたローラ31、転写ベルト32、紙帯電
器33、転写電極34、紙分離AC除電器35から構成
されている。
【0188】送り出された転写紙Pは、ローラ31に張
設され、中間転写体10の周速度に同期して矢示の方向
に回転する転写ベルト32により、転写位置へと搬送さ
れる。転写ベルト32は、106〜1010Ω・cmの高
抵抗のベルト状のものである。この際、転写紙Pは、転
写材帯電手段としての紙帯電器33によりトナーと同極
性に紙帯電され、転写ベルト32に吸着されて転写位置
へと給送される。トナーと同極性に紙帯電を行うことに
より、中間転写体10上のカラートナー像と引き合うこ
とを防止して、カラートナー像の乱れを防止している。
また、転写材帯電手段としては、転写ベルト32に接離
可能な通電ローラやブラシ帯電器など用いることができ
る。
【0189】転写位置では、転写電極34により、中間
転写体10上のカラートナー像が、転写紙P上へと転写
される。この転写電極34により、転写紙Pの裏面に
は、中間転写体10のバイアスより高いトナーと反対極
性の電圧である1.5〜3kVの電位となるように、コ
ロナ放電がなされる。
【0190】カラートナー像の転写を受けた転写紙P
は、転写ベルト32によりさらに搬送され、転写材分離
用としての紙分離AC除電器35により除電され、転写
ベルト32より分離され、定着手段40へと搬送され
る。定着手段40において、加熱ローラ41と加圧ロー
ラ42とにより加熱・圧着されカラートナー像が転写紙
P上に定着された後、転写紙Pは排紙ローラ対r3によ
りカラー画像形成装置の上部に設けられたトレイ上に排
出される。
【0191】一方、カラートナー像が転写紙Pへ転写さ
れた中間転写体10は、転写体クリーニング手段16で
あるクリーニングブレード161によって、中間転写体
10上を摺擦され、中間転写体10上に残留した残留ト
ナーを除去・清掃される。また、転写ベルト32上に
は、転写ベルトクリーニング手段36としてブレードが
摺接しており、紙分離後の転写ベルト32上をクリーニ
ングする。
【0192】図4は、現像手段と、感光体ドラムとを画
像形成ユニットより着脱可能とし、交換できるようにし
た点で図3とは少々構成が異なる画像形成ユニットの断
面構成図である。
【0193】本実施例を前記画像形成ユニット20Cの
構成を例にして説明する。画像形成ユニット20Cを構
成した枠体26Cはカラー画像形成装置に設けた案内部
材111に設けられており、該枠体26Cの一部に接触
するようにカム構造の移動用部材27Cが設けられ、ス
プリングSCに抗して枠体26Cと共に画像形成ユニッ
ト20Cを所定の画像形成位置で停止している。枠体2
6C内には像形成体である感光体ドラム21Cの周囲
に、帯電手段22C、露光手段23Cが設けられ、枠体
26Cと着脱自在に設けられ交換可能となした第2枠体
261C内には、現像手段24Cと、現像剤供給手段2
41C、及び、現像剤撹拌手段242Cが各々設けら
れ、現像手段24Cが感光体ドラム21Cの周囲に対峙
するように配置されている。
【0194】更に、第2枠体261C内には、一成分現
像剤Tよりなるシアン(C)のトナーが内蔵されてお
り、該一成分現像剤Tの残量を検知する現像剤残量検知
手段Aが現像手段24C内に設けられている。
【0195】前記感光体ドラム21C上には、前記画像
形成プロセスによりシアン(C)のトナー像を形成し、
前記同様中間転写体10にシアン(C)のトナー像を感
光体ドラム21C上より転写した後、感光体ドラム21
Cの周囲をクリーニング手段25Cでクリーニングする
ように配置されている。
【0196】図5は、中間転写体を用いずドラム上の転
写材(転写紙P)に直接転写するカラー画像形成装置の
断面構成図であり、図6は転写ベルト上の転写材に直接
転写するカラー画像形成装置の断面構成図である。図5
及び6の画像形成手順は、図2〜4のものとほぼ同一で
あり、中間転写体の代わりに直接転写材に転写している
点が異なるのみである。
【0197】図6の転写ベルト上の転写材に直接転写す
るカラー画像形成装置の説明を行う。感光体を4組並列
に配置して、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、黒(K)の4色のトナー画像を順次転写してゆ
くタンデムカラー画像形成装置によるカラー画像形成例
である。
【0198】図6によれば、感光体ドラム21Y(21
M、21C、21K)、スコロトロン帯電器(帯電手
段)22Y(22M、22C、22K)、露光光学系
(露光手段)、現像器(現像手段)24Y(24M、2
4C、24K)及びクリーニング装置(クリーニング手
段)25Y(25M、25C、25K)よりなるY、
M、C及びKの画像形成ユニット20Y(20M、20
C、20K)を設け、Y、M、C及びKのトナー画像形
成ユニットにより形成した各トナー像を、タイミングを
合わせて転写材(記録紙P)を供給し、転写手段として
の転写器34Y(34M、34C、34K)により順次
転写して、重ね合わせカラートナー像を形成する。転写
材は、搬送ベルト115に乗って搬送され、転写材分離
手段としての紙分離AC除電器161による除電作用
と、所定の間隔を空けて搬送部160に設けられる分離
部材である分離爪210とにより、搬送ベルトから分離
される。
【0199】さらに搬送部160を通った後、加熱ロー
ラ41と、加圧ローラ42とにより構成される定着装置
(定着手段)40へと搬送され、加熱ローラ41と加圧
ローラ42により形成されるニップ部Nで記録紙Pが挟
持され、熱と圧力とが加えられることにより記録紙P上
の重ね合わせトナー像が定着された後、機外へ排出され
る。
【0200】
【実施例】以下に、本発明の態様を具体的に説明する
が、本発明の構成はこれに限定されるものではない。
【0201】以下、実施例及び比較例用の感光体を作製
するが、カラー画像評価用(膜厚減耗量測定を兼ねる)
として13種類の感光体(1〜13)を4本づつ(K、
Y、M、Cの各色用)作製した。
【0202】〈感光体1の作製〉 (中間層(UCL)の形成)4本の洗浄済み円筒状アル
ミニウム基体上に下記塗布液を浸漬塗布法により塗布
し、乾燥膜厚が0.3μmのUCLを形成した。
【0203】 UCL塗布液: ポリアミド樹脂(アミランCM−8000「東レ社製」) 60g メタノール 1600ml (CGLの形成)下記塗布液を混合し、サンドミルを用
いて10時間分散し、CGMを含有するCGL塗布液を
調製した。この塗布液を上記UCL上に浸漬塗布法で塗
布し、膜厚0.2μmのCGLを形成した。
【0204】 CGL塗布液: CGM(Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折の 最大ピーク角度が2θで27.3)) 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液、「信 越化学社製」) 700g 2−ブタノン 2000ml (CTLの形成)下記塗布液を混合し、溶解してCTM
を含有するCTL塗布液を調製した。この塗布液を前記
CGLの上に浸漬塗布法で塗布し、100℃、60分の
加熱乾燥を行い、膜厚20μmのCTLを形成した。
【0205】 CTL塗布液: CTM(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニル スチリル)−トリフェニルアミン) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300: 三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml ヒンダードアミン(例示化合物1) 10g 〈感光体2〜8の作製〉CTLのヒンダードアミンを下
記の如く変化させた他は感光体1と同様にして感光体2
〜8をそれぞれ4本づつ作製した。
【0206】 感光体2 例示化合物2 感光体3 例示化合物13 感光体4 例示化合物14 感光体5 例示化合物22 感光体6 例示化合物23 感光体7 例示化合物25 感光体8 例示化合物27 〈感光体9の作製〉5本の洗浄済み円筒状アルミニウム
基体上に下記塗布液を浸漬塗布法により塗布し、乾燥膜
厚が0.3μmのUCLを形成した。
【0207】 (UCLの塗布液) ジルコニウムキレート化合物ZC−540(松本製薬(株)) 200g シランカップリング剤KBM−903(信越化学(株)) 100g メタノール 700ml エタノール 300ml 次に、下記CGMを含む塗布液を混合し、サンドミルを
用いて10時間分散し、CGL塗布液を調製した。この
塗布液を浸漬塗布法により上記UCL上に塗布し、膜厚
0.2μmのCGLを形成した。
【0208】 (CGLの塗布液) CGM(塩化ガリウムフタロシアニン) 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液: 信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml 次に、下記CTMを含む塗布液を混合し、溶解してCT
L塗布液を調製し、この塗布液を前記CTLの上に浸漬
塗布法で塗布し、100℃、60分の加熱乾燥を行い、
膜厚20μmのCTLを形成した。
【0209】 (CTL塗布液) CTM(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニル スチリル)トリフェニルアミン) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300: 三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml ヒンダードアミン(例示化合物26) 〈感光体10の作製〉引き抜き加工により得られた4本
の円筒状アルミニウム基体上に、下記分散物を作製、塗
布し、乾燥膜厚15μmの導電層を形成した。
【0210】 (導電層(PCL)塗布液) フェノール樹脂 160g 導電性酸化チタン 200g メチルセロソルブ 100ml 下記中間層塗布液を調製し、この塗布液を上記PCL上
に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚1.0μmの中間層
(UCL)を形成した。
【0211】 (UCL塗布液) ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60g メタノール 1600ml 1−ブタノール 400ml 下記塗布液を混合し、サンドミルを用いて10時間分散
し、下記CGMを含有するCGL塗布液を調製し、この
塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜
厚0.2μmのCGLを形成した。
【0212】 (CGL塗布液) CGM(Y型チタニルフタロシアニン) 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液: 信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml 下記塗布液を混合し、溶解して下記CTMを含有するC
TL塗布液を調製した。この塗布液を前記CGL上に浸
漬塗布法で塗布し、膜厚20μmのCTLを形成した。
【0213】 (CTL塗布液) CTM(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニル スチリル)トリフェニルアミン) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300: 三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml ヒンダードアミン(例示化合物22) 20g 〈感光体11の作製〉感光体1と同様の感光体の作製過
程で、CTLまで作製し、該CTL上に市販の硬化性シ
ロキサン樹脂KP−854(信越化学工業社製)60質
量部、イソプロパノール60質量部を加えて、均一に溶
解し、これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン6
質量部、ヒンダードアミン(例示化合物1)0.3質量
部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの表面層
となるように塗布し、120℃・1時間の乾燥を行い感
光体11を作製した。
【0214】〈感光体12の作製〉感光体1において、
表面層(CTL)中のヒンダードアミン(例示化合物
1)を除いた他は同様にして感光体12(比較用)を作
製した。
【0215】〈感光体13の作製〉感光体1において、
表面層(CTL)中のヒンダードアミン(例示化合物
1)の代わりにヒンダードフェノール化合物(Irga
nox1010:チバガイギー社製)を用いた他は全く
同様にして感光体13(比較用)を作製した。
【0216】〈トナーの作製〉次に、下記の如くして本
発明の画像評価用トナーを作製した。
【0217】「トナー1(トナー1−K、トナー1−
Y、トナー1−M、トナー1−C)の作製」スチレン:
ブチルアクリレート:ブチルメタクリレート=75:2
0:5の質量比からなるスチレン−アクリル樹脂100
部、カーボンブラック10部、低分子量ポリプロピレン
(数平均分子量=3500)4質量部とを溶融、混練し
た後、機械式粉砕機を使用し、微粉砕を行い、風力分級
機により分級して着色粒子を得た。この着色粒子に対し
て疎水性シリカ(疎水化度=75/数平均一次粒子径=
12nm)を1.2質量%、及び0.05μmの酸化チ
タン1.2質量%添加し、53℃で攪拌しトナーを得
た。これを「トナー1−K」とする。トナー1−Kの製
造において、カーボンブラック10部の代わりにC.
I.ピグメントイエロー185を8質量部使用した以外
同様にして「トナー1−Y」を得た。トナー1−Kの製
造において、カーボンブラック10部の代わりにC.
I.ピグメントレッド122を10部使用した以外同様
にして「トナー1−M」を得た。トナー1−Kの製造に
おいて、カーボンブラック10部の代わりにC.I.ピ
グメントブルー15:3を5質量部使用した以外同様に
して「トナー1−C」を得た。
【0218】「トナー2(トナー2−K、トナー2−
Y、トナー2−M、トナー2−C)の作製」スチレン:
ブチルアクリレート:ブチルメタクリレート:アクリル
酸=75:18:5:2の質量比からなるスチレン−ア
クリル樹脂100部、カーボンブラック10部、低分子
量ポリプロピレン(数平均分子量=3500)4質量部
とを溶融、混練した後、機械式粉砕機を使用し、風力分
級機により微粉砕を行い、分級して着色粒子を得た。こ
の着色粒子に対して疎水性シリカ(疎水化度=75/数
平均一次粒子径=12nm)を1.2質量%、及び0.
2μmのメラミンホルムアルデヒド樹脂粒子0.8質量
%を添加しトナーを得た。これを「トナー2−K」とす
る。
【0219】トナー2−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー2−Y」を
得た。トナー2−Kの製造において、カーボンブラック
10部の代わりにC.I.ピグメントレッド122を1
0部使用した以外同様にして「トナー2−M」を得た。
トナー2−Kの製造において、カーボンブラック10部
の代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を5部使
用した以外同様にして「トナー2−C」を得た。
【0220】「トナー3(トナー3−K、トナー3−
Y、トナー3−M、トナー3−C)の作製」スチレン:
ブチルアクリレート:メタクリル酸=70:20:10
の質量比からなるスチレン−アクリル樹脂100部、カ
ーボンブラック10部、低分子量ポリプロピレン(数平
均分子量=3500)4質量部とを溶融、混練した後、
機械式粉砕機を使用し、微粉砕を行い、風力分級機によ
り分級して着色粒子を得た。この着色粒子に対して疎水
性シリカ(疎水化度=75/数平均一次粒子径=13n
m)を1.0質量%、及び0.5μmの酸化チタン0.
6質量%を添加し、51℃で攪拌し、トナーを得た。こ
れを「トナー3−K」とする。トナー3−Kの製造にお
いて、カーボンブラック10部の代わりにC.I.ピグ
メントイエロー185を8部使用した以外同様にして
「トナー3−Y」を得た。トナー3−Kの製造におい
て、カーボンブラック10部の代わりにC.I.ピグメ
ントレッド122を10部使用した以外同様にして「ト
ナー3−M」を得た。トナー3−Kの製造において、カ
ーボンブラック10部の代わりにC.I.ピグメントブ
ルー15:3を5部使用した以外同様にして「トナー3
−C」を得た。
【0221】「トナー4(トナー4−K、トナー4−
Y、トナー4−M、トナー4−C)の作製」n−ドデシ
ル硫酸ナトリウム=0.90kgと純水10.0Lを入
れ撹拌溶解する。この液に、撹拌下、リーガル330R
(キャボット社製カーボンブラック)1.20kgを徐
々に加え、ついで、サンドグラインダー(媒体型分散
機)を用いて、20時間連続分散した。分散後、大塚電
子社製・電気泳動光散乱光度計ELS−800を用い
て、上記分散液の粒径を測定した結果、重量平均粒径で
122nmであった。また、静置乾燥による質量法で測
定した上記分散液の固形分濃度は16.6質量%であっ
た。この分散液を「着色剤分散液1」とした。
【0222】ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.055kgをイオン交換水4.0Lに混合し、室温
下攪拌溶解する。これを、アニオン界面活性剤溶液Aと
する。
【0223】ノニルフェニルアルキルエーテル0.01
4kgをイオン交換水4.0Lに混合し、室温下攪拌溶
解する。これを、ノニオン界面活性剤溶液Aとする。
【0224】過硫酸カリウム=223.8gをイオン交
換水12.0Lに混合し、室温下攪拌溶解する。これ
を、開始剤溶液Aと呼ぶ。
【0225】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた100Lの反応釜に、数平均分子量(Mn)が35
00のポリプロピレンエマルジョン3.41kgとアニ
オン界面活性剤溶液Aとノニオン界面活性剤溶液Aとを
入れ、撹拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0
Lを加える。
【0226】加熱を開始し、液温度が75℃になったと
ころで、開始剤溶液Aを全量添加する。その後、液温度
を75℃±1℃に制御しながら、スチレン12.1kg
とアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタクリル酸
1.04kgとt−ドデシルメルカプタン548gとを
投入する。
【0227】さらに、液温度を80℃±1℃に上げて、
6時間加熱撹拌を行った。液温度を40℃以下に冷却し
撹拌を停止する。ポールフィルターで濾過し、これをラ
テックスA1とした。
【0228】なお、ラテックスA1中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は12
0nmであった。
【0229】過硫酸カリウム=200.7gをイオン交
換水12.0Lに混合し、室温下攪拌溶解する。これ
を、開始剤溶液Bとする。
【0230】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100Lの反応釜に、ノニオン界面
活性剤溶液Aを入れ、撹拌を開始する。次いで、イオン
交換水44.0Lを投入する。
【0231】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、開始剤溶液Bを添加する。この時、スチレン1
1.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタ
クリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン9.
02gとをあらかじめ混合した溶液を投入する。
【0232】その後、液温度を72℃±2℃に制御し
て、6時間加熱撹拌を行った。さらに、液温度を80℃
±2℃に上げて、12時間加熱撹拌を行った。
【0233】液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止す
る。ポールフィルターで濾過し、この濾液をラテックス
B1とした。
【0234】なお、ラテックスB1中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布
は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は11
0nmであった。
【0235】塩析剤としての塩化ナトリウム=5.36
kgとイオン交換水20.0Lを入れ、撹拌溶解する。
これを、塩化ナトリウム溶液Aとする。温度センサー、
冷却管、窒素導入装置、櫛形バッフルを付けた100L
のSUS反応釜(撹拌翼はアンカー翼)に、上記で作製
したラテックスA1=20.0kgとラテックスB1=
5.2kgと着色剤分散液1=0.4kgとイオン交換
水20.0kgとを入れ撹拌する。ついで、35℃に加
温し、塩化ナトリウム溶液Aを添加する。その後、5分
間放置した後に、昇温を開始し、液温度85℃まで5分
で昇温する(昇温速度=10℃/分)。液温度85℃±
2℃にて、6時間加熱撹拌し、塩析/融着させる。その
後、30℃以下に冷却し撹拌を停止する。目開き45μ
mの篩いで濾過し、この濾液を会合液とする。つい
で、遠心分離機を使用し、会合液よりウェットケーキ
状の非球形状粒子を濾取した。その後、イオン交換水に
より洗浄した。
【0236】上記で洗浄を完了したウェットケーキ状の
着色粒子を、40℃の温風で乾燥し、着色粒子を得た。
さらに、この着色粒子に疎水性シリカ(疎水化度=6
5、数平均一次粒子径=12nm)を1.0質量%、及
び0.1μmのスチレン−メチルメタアクリレート粒子
1.0質量%を添加し、46℃で攪拌し「トナー4−
K」を得た。
【0237】トナー4−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー4−Y」を
得た。トナー4−Kの製造において、カーボンブラック
10部の代わりにC.I.ピグメントレッド122を1
0部使用した以外同様にして「トナー4−M」を得た。
トナー4−Kの製造において、カーボンブラック10部
の代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を5部使
用した以外同様にして「トナー4−C」を得た。
【0238】「トナー5(トナー5−K、トナー5−
Y、トナー5−M、トナー5−C)の作製」トナー4の
融着条件を変更して粒径を変化させた着色粒子を調製
し、この着色粒子に疎水性シリカ(疎水化度=65、数
平均一次粒径=12nm)を1.0質量%、及び1.6
μmの酸化チタン1.6質量%を添加し、26℃で混合
し「トナー5−K」を得た。
【0239】トナー5−Kの製造において、カーボンブ
ラック10部の代わりにC.I.ピグメントイエロー1
85を8部使用した以外同様にして「トナー5−Y」を
得た。トナー5−Kの製造において、カーボンブラック
10部の代わりにC.I.ピグメントレッド122を1
0部使用した以外同様にして「トナー5−M」を得た。
トナー5−Kの製造において、カーボンブラック10部
の代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を5部使
用した以外同様にして「トナー5−C」を得た。
【0240】上記各トナーの特性(形状係数の変動係数
(%)、個数変動係数(%)、形状係数1.0〜1.6
の個数割合(%)、個数平均粒径(μm)、m1とm2
との和(%))を評価し、その評価結果を表1に示し
た。
【0241】
【表1】
【0242】トナーの個数平均粒径の測定方法:コール
ターマルチサイザーにより測定。トナー粒子の個数分布
相対度数(m1とm2との和(%))の測定方法:コー
ルターマルチサイザーにより測定された各トナーの粒径
データをI/Oユニットを介してコンピューターに転送
し、該コンピューターにおいて相対度数m1とm2の和
M(%)を求めた。
【0243】現像剤の作製 上記の各トナー、即ちトナー1−K〜トナー5−C(全
部で20のトナー)に、シリコーン樹脂を被覆した体積
平均粒径が45μmのフェライトキャリアを混合し、ト
ナー濃度6質量%の現像剤をそれぞれ調製し、評価に供
した。これらの現像剤20種類をトナーに対応してそれ
ぞれ現像剤1〜現像剤5とした。
【0244】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0245】〈評価〉各実施例、比較例において、表1
及び表2に示すトナー(現像剤)及び感光体(各実施例
(実施例1〜14)、比較例(比較例1〜3)のそれぞ
れに同一処方の感光体を4本づつ使用)を、Y、M、
C、Kの4色画像形成ユニットを有する図6記載のタン
デム型デジタル複写機に搭載して画像形成テストを行っ
た。使用原稿は、白地部、べた黒部、及びレッド、グリ
ーン、ブルーのソリッド画像部、文字画像部を有するA
4サイズの原稿であり、30℃、80%RHの高温高湿
下、中性紙を用いて10万回の画像出しを行った。評価
は初期、及び10万回目の画像で行った。結果を表2に
示した。
【0246】(画像形成ユニットのプロセス条件) 帯電手段:スコロトロン帯電器 像露光手段:半導体レーザー 現像手段:感光体と現像剤が接触する2成分接触反転現
像 クリーニング条件:感光体に対して硬度70°、反発弾
性34%、厚さ2(mm)、自由長7mmのクリーニン
グブレードをカウンター方向に線圧20(g/cm)と
なるように重り荷重方式で当接した。
【0247】(1)画像評価 画像濃度、カブリの測定は、10万回転目の画像の白地
部、べた黒部を濃度計「RD−918」(マクベス社
製)を使用し、画像濃度については絶対濃度で、カブリ
については紙をゼロとした相対濃度で測定した。画像ボ
ケはその有無を目視で評価した。
【0248】a.画像濃度 ◎・・・1.4以上/良好 ○・・・1.0以上〜1.4未満/実用上問題ないレベ
ル ×・・・1.0未満/実用上問題あり b.カブリ ◎・・・0.001未満/良好 ○・・・0.001以上〜0.003未満/実用上問題
がないレベル ×・・・0.003以上/実用上問題あり c.画像ボケ(文字部の画像で画像ボケを評価) ◎・・・10万枚中5枚以下の発生/良好 ○・・・10万枚中6枚〜20枚の発生/実用上問題が
ないレベル ×・・・10万枚中21枚以上の発生/実用上問題あり d.クリーニング性 10万プリント後にA3の反面黒地原稿(反面は白地)
を用い、連続10プリントの画像出しを行った。スリヌ
ケは白地部の目視観察により判定した。
【0249】 ◎・・・スリヌケ発生なし/良好 △・・・ブレードのバウンディングによる軽微な黒スジ
発生/実用上問題がないレベル ×・・・顕著な黒スジの場合/実用上問題あり e.黒ポチ評価 黒ポチの評価は、画像解析装置「オムニコン3000
形」(島津製作所社製)を用いて黒ポチの粒径と個数を
測定し、黒ポチの粒径と個数を測定し、0.1mm以上
の黒ポチが100cm2当たり何個あるかで判定した。
その他切り傷等の大きなものは目視判定した。黒ポチ評
価の判定基準は、下記に示す通りである。
【0250】黒ポチ(100万回転目の形成画像) ◎・・・1個以下/A4紙1枚/良好 ○・・・2〜3個/A4紙1枚/実用上問題がないレベ
ル ×・・・4個以上/A4紙1枚/実用上問題あり (2)各感光体の膜厚減耗量の測定 10万回転目の絵だし終了後、各感光体の初期に対する
膜厚減耗量Δd1、Δd2、Δd3、Δd4(μm)を
測定し、それらの平均値Δd(μm)を求めた。
【0251】感光体膜厚測定法:感光層の膜厚は均一膜
厚部分をランダムに10ケ所測定し、その平均値を感光
層の膜厚とする。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器
EDDY560C(HELMUT FISCHER G
MBTE CO社製)を用いて行った。
【0252】
【表2】
【0253】表2から、本発明内の実施例1〜14で
は、感光体10万回転の画像においても、感光体表面の
活性ガスによる劣化が少なく、クリーニング性に優れて
いてカブリや画像ボケ、黒ポチ等の画像欠陥を生ぜず、
さらには感光体間の疲労劣化のバラツキが少なく、高濃
度で鮮明なカラー画像が得られたが、本発明のヒンダー
ドアミンを含有しない感光体を用いるか、又はトナーの
形状係数の変動係数、又は個数変動係数が本発明の範囲
を超えた比較例1〜3では良好な画像が得られていない
ことが分かる。
【0254】
【発明の効果】実施例により実証されたように、本発明
のカラー画像形成装置、カラー画像形成方法及び画像形
成ユニットによれば、繰り返し使用した際、感光体表面
の活性ガスによる劣化が少なく、クリーニング性に優れ
ていてカブリや画像ボケ、黒ポチ等の画像欠陥を生ぜ
ず、さらには感光体間の疲労劣化のバラツキが少なく、
高濃度で鮮明なカラー画像が得られる等優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーニングブレードの断面構成図。
【図2】本発明のカラー画像形成装置の断面構成図。
【図3】本発明の画像形成ユニットの断面構成図。
【図4】本発明の画像形成ユニットの他の例を示す断面
構成図。
【図5】本発明の他のカラー画像形成装置の断面構成
図。
【図6】本発明の他のカラー画像形成装置の断面構成
図。
【符号の説明】
2 クリーニングブレード 10 中間転写体 20Y、20M、20C、20K 画像形成ユニット 21Y、21M、21C、21K 感光体ドラム(像形
成体) 22Y、22M、22C、22K 帯電手段 23Y、23M、23C、23K 露光手段 24Y、24M、24C、24K 現像手段 25Y、25M、25C、25K クリーニング手段 26Y、26M、26C、26K 枠体 27Y、27M、27C、27K 移動用部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 G03G 15/01 J 15/01 114A 114 9/08 361

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも電子写真感光体及び帯電、露
    光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画像形成
    ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニッ
    ト毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各色トナ
    ー像を転写材上に順次重ね合わせて転写してカラートナ
    ー像を形成し、これを定着してカラー画像を形成するカ
    ラー画像形成装置において、該複数の画像形成ユニット
    の現像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動係
    数が16%以下で、個数変動係数が27%以下であり、
    かつ該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒンダ
    ードアミン化合物を含有することを特徴とするカラー画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも電子写真感光体及び帯電、露
    光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画像形成
    ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニッ
    ト毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各色トナ
    ー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラー
    トナー像を形成し、該カラートナー像を転写材上に一括
    して再転写し、定着してカラー画像を形成するカラー画
    像形成装置において、該複数の画像形成ユニットの現像
    手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動係数が1
    6%以下で、個数変動係数が27%以下であり、かつ該
    電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒンダードア
    ミン化合物を含有することを特徴とするカラー画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 前記電子写真感光体の表面層が電荷輸送
    層であり、該電荷輸送層中に含有されるヒンダードアミ
    ン化合物が該電荷輸送層中の電荷輸送物質に対して0.
    1〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記電子写真感光体が電荷発生物質とし
    てチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする
    請求項1〜3の何れか1項に記載のカラー画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電子写真感光体の表面層が架橋構造
    を有するシロキサン樹脂を含有する表面保護層であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のカラ
    ー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記各画像形成ユニットの現像手段に用
    いられる各色トナーが形状係数1.0〜1.6の範囲に
    あるトナーの割合を65個数%以上含有することを特徴
    とする請求項1〜5の何れか1項に記載のカラー画像形
    成装置。
  7. 【請求項7】 前記各色トナーの個数平均粒径が3〜8
    μmであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項
    に記載のカラー画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記各色トナーの粒径をD(μm)とし
    たとき、自然対数lnDを横軸に取り、この横軸を0.
    23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示
    すヒストグラムで、最頻階級に含まれるトナー粒子の相
    対度数(m1)と、該最頻階級の次の頻度の高い階級に
    含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との相対度数和
    (M)が70%以上であることを特徴とする請求項1〜
    7の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも電子写真感光体及び帯電、露
    光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画像形成
    ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニッ
    ト毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各色トナ
    ー像を、転写材上に順次重ね合わせて転写してカラート
    ナー像を形成し、これを定着してカラー画像を形成する
    カラー画像形成方法において、該複数の画像形成ユニッ
    トの現像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動
    係数が16%以下で、個数変動係数が27%以下であ
    り、かつ該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒ
    ンダードアミン化合物を含有することを特徴とするカラ
    ー画像形成方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも電子写真感光体及び帯電、
    露光、現像、転写、クリーニングの各手段を含む画像形
    成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニ
    ット毎に着色を変えたトナーを用いて形成された各色ト
    ナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて転写してカラ
    ートナー像を形成し、該カラートナー像を転写材上に一
    括して再転写し、定着してカラー画像を形成するカラー
    画像形成方法において、該複数の画像形成ユニットの現
    像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動係数が
    16%以下で、個数変動係数が27%以下であり、かつ
    該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒンダード
    アミン化合物を含有することを特徴とするカラー画像形
    成方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8の何れか1項に記載のカ
    ラー画像形成装置に用いられる画像形成ユニットにおい
    て、現像手段に用いられる各色トナーの形状係数の変動
    係数が16%以下で、個数変動係数が27%以下であ
    り、かつ該電子写真感光体の感光層又はその表面層にヒ
    ンダードアミン化合物を含有することを特徴とする画像
    形成ユニット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000305289A (ja) * 1999-02-16 2000-11-02 Ricoh Co Ltd 電子写真用感光体と、それを用いた画像形成方法及び装置
JP2007147914A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
US7285366B2 (en) 2004-09-28 2007-10-23 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Organic photoreceptor, an image forming method, an image forming apparatus and a process cartridge

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