JP6463027B2 - トナー及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真、静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用されるトナー及び画像形成方法に関する。
一般的な電子写真法は、像担持体(感光体ドラム)上に潜像を形成し、該潜像にトナーを供給して可視像化し、紙などの転写材にトナー画像を転写した後に、熱/圧力により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得る方法が知られている。
例えば電子写真法では、感光体ドラムとしての光導電性物質を利用した感光体状ドラムを所望の極性・電位に一様に帯電処理した後に、画像パターン露光を施すことにより電気的潜像を形成する。その後トナーを現像して顕像化し、これを紙等の転写媒体に転写・定着する方法が一般的である。更に、転写工程の後には感光体ドラム上に残ったトナーが存在するため、何らかの方法で除去されねばならない。除去方法として最も広く用いられている手段として、ブレードクリーニングがある。これはゴム等の弾性を有するブレード状の部材を感光体ドラム表面に押し当ててトナーをかき取る方法である。
この様な電子写真に用いられるトナーとしては、シャープな粒度分布で球形のトナーは転写性や細線再現性に優れる等の特徴を有している。その一方で、トナーをクリーニングブレードにより感光体ドラムからクリーニングするシステムにおいては、円形度が大きいほどクリーニングし難くなる。円形度が高いことでトナーの転がりが発生し、クリーニングブレードと感光体との当接ニップをすり抜け易くなるのが一因であると考えられている。
その球形トナーに対するクリーニング不良を防止するための対策手段として、例えばブレード方式のクリーニング装置においてブレードのエッジ部にかかる線圧を上昇させて、球形トナーのすり抜けを防止する試みがなされている。しかし、この単なる線圧の上昇による対策手段では、ブレードエッジ部の欠けが促進されたり、ブレードのびびり振動による異音が発生したり、ブレードの当接による感光体の摩耗が促進される等の問題がある。
そのためブレードエッジ部に外添剤を滞留させて阻止層を形成し、トナー粒子をブロックしてクリーニングを安定化する方法等が提案されている(例えば特許文献1)。この方法だと、阻止層を形成する外添剤がブレードをすり抜けるために帯電部材を汚染してしまう。そのため帯電部材を清掃する機構を設ける必要があり、機構が複雑になったり、コストアップの要因となる。
また球形トナーに外添剤を埋め込むことにより付着力を小さくさせることで、転写残トナーを低減しクリーニング性を向上させる手段が提案されている(例えば特許文献2)。しかし、円形度が高いトナーにおいては十分なクリーニング性を得るのは困難である。
特開2002−318467号公報 特開2012−68325号公報
トナーの円形度が高いことによりクリーニング不良が発生し易くなる。そこでクリーニングブレードの当接圧をあげるとクリーニング性は良くなるが、ブレードの欠けや感光体の摩耗やブレードのびびり振動による異音が発生しやすくなる。
そこで従来の外添剤を遊離させて阻止層を形成してトナーの突入を抑制する方法があるが、阻止層を形成する外添剤がブレードをすり抜けてしまい帯電部材を汚染させてしまう課題がある。
本発明の目的は上記課題を解消した、トナー及び画像形成方法を提供することにある。
即ち、良好なクリーニング性を有し、且つ感光体表面の摩耗ムラが少なく、且つ帯電部材の汚染が軽減することである。
本発明は、トナー粒子及び、該トナー粒子の表面に有機無機複合微粒子を有するトナーであって、
該有機無機複合微粒子は、無機微粒子由来の凸部が表面に形成されるように、ビニル系樹脂粒子の表面に無機微粒子が露出した粒子であって、該有機無機複合微粒子の表面における無機微粒子の存在率が20%以上70%以下であり、
該トナーの平均円形度が0.960以上であり、
該トナーの2成分法で測定される摩擦帯電量の絶対値をQ(mC/kg)とし、該トナーのポリカーボネート平板との静電付着力をF(nN)としたとき、該トナーが、下記条件
0.003≦F/Q≦0.040
を満足することを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、球形トナーにおいても良好なクリーニング性を有し、且つ感光体表面の摩耗ムラが少なく、且つ帯電部材の汚染が軽減できるトナー及び画像形成方法を提供することができる。
本発明でもちいた静電付着力を測定する装置の説明図である。 本発明のトナーが使用される画像形成装置の一つの実施の形態である概略構成図を示す。 図2の画像形成装置に用いられる現像とクリーニング部分の拡大構成図を示す。
本発明の構成は以下の通りである。
トナー粒子及び、該トナー粒子の表面に有機無機複合微粒子を有するトナーであって、該有機無機複合微粒子は、無機微粒子由来の凸部が表面に形成されるように、ビニル系樹脂粒子の表面に無機微粒子が露出した粒子であって、該有機無機複合微粒子の表面における該無機微粒子の存在率が20%以上70%以下であり、該トナーの平均円形度が0.960以上であり、該トナーの2成分法で測定される摩擦帯電量の絶対値をQ(mC/kg)とし、該トナーのポリカーボネート平板との静電付着力をF(nN)としたとき、該トナーが、下記条件
0.003≦F/Q≦0.040
を満足することを特徴とするトナーに関する。
球形トナーはトナー表面の凹凸が少ないため、トナー粒子と感光体ドラムとの接触状態のバラつきが少なく転写性に優れている。また外添剤の付き方もバラつきが少ないため、帯電性も優れているという特徴がある。その反面、球形トナーは転がりやすいためクリーニングニップ部に突入し易く、クリーニング部をすり抜けやすいという課題がある。
そこで従来は、感光体ドラムに対するクリーニングブレードの当接圧を上げることで球形トナーが突入しにくい構成とし、良好なクリーニングを可能としてきた。しかしながら、クリーニングブレードの当接圧を上げると、感光体ドラムが摩耗し易く寿命が短くなったり、画像の出力モードや使用環境によってブレードめくれが発生し易かったりといった課題が新たに生じてしまう。そのためクリーニングブレードの当接圧を下げても、クリーニング性が良好な球形トナーの検討が必要であった。
そこで、特許文献1の様な大粒径の外添剤を用いることで阻止層を形成する検討を行った。従来、一般的に用いられる大粒径外添剤としては、例えばゾルゲルシリカの様な球形で粒度分布がシャープな大粒径外添剤が挙げられる。しかし、外添剤の表面がシリカの単一組成であると感光体ドラムとの静電付着力が高く、球形トナーでのクリーニング性に対する効果は不十分であった。また球形トナーをクリーニングするためにはより強固な阻止層が必要であるが、球形の外添剤だと外添剤がブレードをすり抜けてしまい帯電部材を汚染してしまう。
そこで本発明者らは、球形トナーのクリーニング性を検討した結果、ビニル系樹脂と無機微粒子とで構成される有機無機複合微粒子を外添剤に使用することが有効であることを見出した。以下詳細に説明する。
本発明の有機無機複合微粒子とは、母粒子は有機成分でその表面に無機微粒子が存在する粒子である。さらには、有機無機複合微粒子表面には、無機微粒子由来の凸部が存在することも特徴である。この有機無機複合微粒子は、例えば第109回日本画像学会研究討論会にて報告されたシリカ−ポリマー粒子の様な形態を示す。ここで報告された内容としては、コロイダルシリカと同等の帯電付与性と流動性を示しつつ、シリカ−ポリマー粒子は低比重であり、かつ表面の凹凸により接触点が多いためトナー粒子からの脱離が少ないという特徴を有することが示されている。それにより、小粒径や低融点トナーに対して、スペーサー効果と耐ブロッキング性をより有効に示すと報告されている。尚、同シリカ−ポリマー粒子は、WO2013/063291号公報、特開2013−92748号公報によっても公開されている。
球形トナーをクリーニングするためには、阻止層だけではなく静電付着力も考慮する必要がある。クリーニング工程では、感光体ドラム表面に静電的に付着した転写残トナーをブレードでかき取る必要があるため、トナーの静電付着力を低減させる必要がある。例えばRicoh Technical Report,No26(2000年)には、トナーの静電付着力は外添剤によるトナー表面の電荷分布による影響を受けるという推定が示されている。特に球形トナーではトナー表面が平滑であるため、外添剤の状態によって静電付着力が影響を受けやすい。
静電付着力の測定は、KONICA MINOLTA TECHNOLOGY REPORT VOL1(2004)や第1回画像形成技術に関する研究会(2012年)にて報告された振動式の静電付着力測定器を使用した。その装置の概要としては、磁性キャリアと混合し摩擦帯電させたトナーを2成分現像方式で試料台に現像し静電付着させる。試料台には感光体表面にも使用されているポリカーボネートが塗工されたものを使用した。また試料台は圧電振動子に振幅増幅用のホーンを接続させた振動ユニットに装着されており、振動子を振動してトナーに振動加速度を与える。振動加速度は0〜2Mm/secまでを24分割して与えている。トナーが試料電極から離脱する様子はCCDにより観察して、初期状態からトナーが面積割合で50%離脱した時の振動加速度を算出した。
ここで振動振幅をA、振動子の振動角速度をω、トナーの質量をmとするとトナーに働く慣性力はF=mAωで与えられる。尚、トナーに係る重力は付着力に対して十分に小さいため、無視できる。トナーが離脱した時の慣性力はトナーの付着力に等しいため、この上記式から算出を行った。この時、トナーの質量mは、トナーの個数平均粒径r、トナーの真密度ρから、m=π/6×r×ρから算出する。
<静電付着力の測定方法>
・現像剤の調製方法とトナーの摩擦帯電量の測定方法(2成分法)
50mLのポリマー製容器に、磁性キャリア(日本画像学会作成の標準キャリアN−01)とトナーとを総量5.0gとなるように秤量し、磁性キャリアとトナーを積層させた状態で、常温常湿環境下(23℃、60%)に24時間調湿する。調湿後、ポリビンの蓋を閉め、ロールミルで、1秒間に1回転の速度で、15回転させた。続いて、試料をポリ瓶ごと振とう機に取り付け、一分間あたり150回のストロークで振とうし、5分間トナーと磁性キャリアを混合し測定用の現像剤を調製した。この作業を現像剤総量に対してトナーの質量%が3質量%、5質量%、7質量%となる様にして現像剤を作成した。(例えば、3質量%なら磁性キャリア4.85gでトナーが0.15gとなる。)
摩擦帯電量を測定する装置として、吸引分離式帯電量測定器セパソフトSTC−1−C1型(三協パイオテク製)を用いた。サンプルホルダー(ファラデーケージ)底に目開き20μmのメッシュ(金網)を設置し、その上に、現像剤0.20gを入れフタをする。この時のサンプルホルダー全体の質量を秤りW1(g)とする。次にサンプルホルダーを本体に設置し風量調節弁を調整して吸引圧力を6kPaとする。この状態で1分間吸引しトナーを吸引除去する。この時の電荷q(mC)とする。また、吸引後のサンプルホルダー全体の質量を秤りW2(g)とする。ここで求まるqは、キャリアの電荷を計測しているため、トナーの摩擦帯電量としては、その逆極性になる。この現像剤の摩擦帯電量Q(mC/kg)の絶対値は下式の如く算出される。尚、測定も、常温常湿環境下(23℃、60%)で実施した。
摩擦帯電量Q(mC/kg)=q/(W1−W2)
・静電付着力の測定方法
測定装置の概略を図1に示す。上記方法で作成した現像剤を現像器1内中に3g入れ、現像スリーブ1−1を回転させて現像剤をスリーブ1−1上にコートさせる。この時、スリーブ1−1にコートされる現像剤は目視で確認し、コート量に調整が必要な場合は現像器に具備している現像ブレード(図に記載していない)とスリーブ1−1間の距離で調整を行う。
振動ユニット2は振動子2−1、ホーン2−2、試料台2−3から構成されており、試料台2−3表面にはポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ型、商品名:ユーピロンZ200、三菱ガス化学製)の薄膜を接着させた。現像スリーブ1−1を回転させながら、この振動ユニット2がスリーブ1−1上(現像位置)を通過するように移動させた。その際のスリーブ1−1回転速度は0.1m/sec、振動ユニット2の移動速度は0.001m/secとなる様に通過させた。また振動ユニット2がスリーブ1−1上を通過する際に、スリーブ1−1と試料台2−3間で電圧を印加してトナーを試料台2−3上に現像(飛翔)させる。この際の電界強度は、トナーの摩擦帯電量等によって、スリーブ1−1と試料台2−3間で印加する電圧やそのギャップで調整することができる。目安としては、0.5V/mの電界強度である。
試料台2−3にトナーを現像させた後に、振動ユニット2を振動位置に移動し、トナーの付着状態を対物レンズ3−1及び鏡筒3−2を具備したCCD3−3にて確認する。検出部3の性能としては、分解能0.22μmで視野としては570μm×427μmとなるように、レンズ3−1やCCD3−3を選択した。ここで、トナーの付着状態としては、視野全体にトナーが1〜2層積層した状態で行った。状態の判別は、検出部3からの画像を用いて、現像前に対して現像させた後に視野全体にトナー粒子が存在することにより行った。
試料台2−3にトナーを付着させた後、振動子2−1によって試料台2−3を振動させた。発信器4から振動子2−1、ホーン2−2を経て増幅されて試料台2−3が振動される。振動加速度(=Aω)は0から2×10m/secまでを24分割して断続的に試料台2−3を振動できる構成にしている。ちなみに振動時には、試料台2−3から脱離したトナーを捕集するために掃除機5で吸引している。トナーの付着状態は、試料台2−3に振動加速度を与えた後にCCD3−3からパソコン3−4に取り込まれる様に同期するような状態になっている。2×10m/secまで振動加速度を与えた後に、トナーの状態を画像処理ソフト(Photoshop アドビ製)で画像処理を行う。具体的には、得られた画像を2値化するとトナーが付着した部分が黒く変換される。振動加速度を与えない状態の時は全視野にトナーが存在するため、黒く変換された部分の面積率は100%に近い値になる。そこから振動加速度を大きくしていくと、ある振動加速度でトナーが試料台2−3から離脱すると黒く変換された部分の面積率が低下する。本発明では、この面積率が50%となる際に与えられた振動加速度からトナー慣性力(=静電付着力)を求めた。
本発明では、上記の様に磁性キャリアに対するトナーの割合を変えた3つのサンプル(3質量%、5質量%、7質量%)に関して、摩擦帯電量と静電付着力をそれぞれ測定した。測定した摩擦帯電量Qと静電付着力Fをプロットし、その線形近似式からF/Qを求めた。
球形トナーのクリーニング性を向上させるためには、トナーの2成分法による摩擦帯電量の絶対値をQ(mC/kg)とし、該トナーのポリカーボネート平板との静電付着力をF(nN)としたとき、該トナーは、
0.003≦F/Q≦0.040
を満たすことが必要である。F/Qが0.003より小さいとトナーの静電付着力が小さすぎるためトナーを感光体ドラムに担持しにくくなり、転写での画像不良が発生する。F/Qが0.040より大きいとクリーニング性が低下する。より好ましくは、
0.010≦F/Q≦0.035
である。
またトナーは、Qの値が4000(mC/kg)の時、該トナーの該静電付着力が50nN以上200nN以下であることが好ましい。50nNより小さいと転写時に画像が乱れやすくなり細線再現性が低下する。200nNより大きいと感光体ドラムに対する静電付着力が高くなりクリーニング不良が発生しやすくなる。より好ましくは、トナーの該静電付着力が50nN以上150nN以下である。
有機無機複合微粒子の表面における無機微粉粒子の存在率が20%以上70%以下であることが必要である。有機無機複合微粒子の表面における無機微粉粒子の存在率が20%未満だと無機微粒子由来の凸部が少ないため、クリーニングブレードをすり抜け帯電部材を汚染させてしまう。70%を超えると静電付着力が高くなりクリーニング性が低下する。より好ましくは、無機微粉粒子の存在率が30%以上60%以下である。
本発明の有機無機複合微粒子は、WO2013/063291号公報に記載の方法で製造することができる。その他、樹脂粒子に後から無機粒子を打ち込んで、有機無機複合微粒子を作成する製造方法や、溶液中で無機粒子と溶解した樹脂とを分散させて、有機無機複合微粒子を作成する製造方法が挙げられる。
樹脂粒子に後から無機粒子を打ち込んで、有機無機複合微粒子を作成する場合は、まずは有機樹脂粒子を作成する。樹脂粒子の作成方法は、樹脂を冷凍粉砕して微粒子化する方法や、溶解した樹脂を溶液中で乳化・懸濁し微粒子を得る方法、樹脂成分の単量体を乳化重合や懸濁重合により重合し樹脂粒子を得る方法が挙げられる。
有機樹脂粒子に無機粒子を打ち込む方法としては、ハイブリダイザー(奈良機械製作所社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)、メカノフュージョン(ホソカワミクロン社製)、ハイフレックスグラル(アーステクニカ社製)等を用いることができる。有機樹脂粒子と無機粒子をこれらの装置で処理することで、有機樹脂粒子の表面に均一に無機粒子を固着させ、有機無機複合微粒子を作成することができる。
本発明の有機無機複合微粒子の有機成分としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等を用いることができ、これらは単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。
有機成分の重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類、その他のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。これらの単量体は単独で、又は混合して使用し得る。
本発明の有機無機複合微粒子は、表面が有機ケイ素化合物又はシリコーンオイルで処理されても良い。表面処理は、有機無機複合微粒子に表面処理を施しても構わないし、表面処理を施した無機粒子を樹脂と複合化させても構わない。
有機無機複合微粒子または有機無機複合微粒子に使用される無機粒子は、それら物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に疎水化処理されることが好ましい。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粒子を有機ケイ素化合物で処理する。そのような有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。
ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
有機無機複合微粒子または有機無機複合微粒子に使用される無機粒子は、シリコーンオイル処理されても良く、また、上記疎水化処理と併せて処理されても良い。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が30mm/s以上1000mm/s以下のものが用いられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが特に好ましい。
シリコーンオイル処理の方法としては、以下の方法が挙げられる。シランカップリング剤で処理されたシリカ微粒子とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法。ベースとなるシリカ微粒子にシリコーンオイルを噴霧する方法。あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粒子を加え混合し溶剤を除去する方法がより好ましい。
本発明の有機無機複合微粒子の無機粒子はシリカ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。特に無機粒子がシリカの場合、帯電性に優れるために現像性に対して効果が得られるため好ましい。シリカはヒュームドシリカのように乾式法で得られたものでも、ゾルゲルシリカのように湿式法で得られたものでも構わない。
有機無機複合微粒子中における無機微粒子の含有割合は、有機無機複合微粒子を基準として、30質量%以上80質量%以下であることが、製造安定性及び粒度分布制御の観点から好ましい。
平均円形度が高いトナーにおいては、トナー表面が平滑なために外添剤が転がりやすくなる。そのため、クリーニング性を向上させその性能を安定的に維持させるためには、外添剤を転がりにくい状態で存在させることが好ましい。そこで、該有機無機複合微粒子は、走査型電子顕微鏡を用いて撮影した有機無機複合微粒子の拡大画像を用いて測定した形状係数SF−1が100以上150以下であり、形状係数SF−2が103以上120以下であることが好ましい。SF−1は、より好ましくは110以上140以下である。
SF−2は表面の凹凸度合いを示す指数であり、SF−2が103より小さいとトナー表面で有機無機複合微粒子が転がりやすくなるため、感光体との静電付着力が高くなり易い。また、有機無機複合微粒子がクリーニングブレードに引っ掛かりにくくなり、その結果しっかりした阻止層が形成されづらくなりクリーニング不良が発生し易い。SF−2が120より大きいと、クリーニングブレードには引っ掛かるが感光体ドラムの傷が発生し易い。より好ましくはSF−2が105以上120以下である。
また、有機無機複合微粒子は、個数平均粒径(A)が50nm以上400nm以下であることが好ましい。有機無機複合微粒子の個数平均粒径(A)が50nmより小さいとクリーニングブレードをすり抜けて部材汚染が発生し易い。400nmより大きいと、有機−無機複合粒子がトナーから遊離し易くなり現像スジ等の画像不良が発生し易い。より好ましくは個数平均粒径(A)が80nm以上250nm以下であり、さらに好ましくは90nm以上200nm以下である。
該有機無機複合微粒子の添加量は、トナー粒子100質量部に対して0.5質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。上記範囲内であれば、現像スジの発生を抑えつつ、阻止層を良好に形成することができ、クリーニング不良を良好に抑制できる。より好ましくは、トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部以上4.0質量部以下である。
また本発明のトナーにおいては、第2の外添剤として、無機微粒子(第2無機微粒子)を含有することが好ましい。無機微粒子を含有させることによって帯電性や流動性を付与することができる。無機微粒子としては、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、又はシリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ、もしくは酸化チタン等が挙げられる。
帯電付与と流動性付与の観点から、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式法シリカ又はヒュームドシリカが好ましい。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、反応式は次の様なものである。
SiCl+2H+O→SiO+4HCl
また、この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって得られたシリカと他の金属酸化物の複合微粉体でも良い。
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることが好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって滴定された疎水化度が30以上98以下の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
疎水化は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理することによって行うことができる。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。そのような有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
該シリカ微粉体は、感光体の滑り性を向上させるためにシリコーンオイル処理されても良い。また、上記疎水化処理と併せて処理されても良い。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が30mm/s以上1000mm/s以下のものが用いられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが特に好ましい。
シリコーンオイル処理の方法としては、以下の方法が挙げられる。シランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法。ベースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法。あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粉体を加え混合し溶剤を除去する方法。シリコーンオイル処理シリカは、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で温度200℃以上(より好ましくは250℃以上)に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
本発明においては、シリカをあらかじめ、カップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理する方法、または、シリカをカップリング剤とシリコーンオイルで同時に処理する方法によって処理されたものが好ましい。
無機微粒子は、トナー粒子100.00質量部に対して0.01質量部以上5.00質量部以下で用いることが好ましく、より好ましくは0.10質量部以上3.00質量部以下である。
第2の外添剤である無機微粒子は、有機無機複合微粒子の個数平均粒径をA(nm)、無機微粒子の個数平均粒径をB(nm)としたとき、比(A/B)が、1.5以上10.0以下であることが好ましい。個数平均粒径(A)と個数平均粒径(B)との比(A/B)が、上記の範囲内にあると、トナーの流動性の低下や現像スジ、カブリの発生を良好に抑制できる。また、無機微粒子の個数平均粒径Bは、5nm以上50nm以下であることが好ましい。
本発明のトナー母粒子を製造するための製造方法としては、平均円形度が0.960以上のトナー得ることができる方法であれば特に限定されることはない。高い円形度のトナーを製造する方法としては、懸濁重合法・界面重合法・分散重合法の如き、親水性媒体中で直接トナーを製造する方法(以下、重合法とも称する)や、熱球形化した粉砕トナーの製造方法等が挙げられる。
その中でも、個々の粒子がほぼ球形に揃っていて、帯電量の分布も比較的均一となるため高い転写性を有している、懸濁重合法で製造するトナーが好ましい。
懸濁重合法は、少なくとも重合性単量体、着色剤、ワックス等を有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散して、該重合性単量体組成物の液滴を製造する造粒工程、該液滴中の該重合性単量体を重合する重合工程を少なくとも経ることによりトナー母粒子を製造する重合法である。そして、本発明のトナーを製造する場合には、重合性単量体組成物中に、低分子量樹脂を含有させることが好ましい。
本発明のトナーは、コア部とシェル部を少なくとも有するトナー母粒子を有するトナーであることが好ましい。該トナー母粒子には、コア部を覆うようにシェル部が存在している。このような構造をとることによりコア部のトナー粒子表面への滲出による帯電不良やブロッキングを防ぐことができる。また、さらにシェル部の表面上にはシェル部とは樹脂組成の違う表層部が存在するものがより好ましい。この表層部が存在することにより環境安定性、耐久性、耐ブロッキング性をより向上させることができる。
本発明のトナー母粒子を生成するために使用することが出来る重合性単量体として好ましいものに、ビニル系重合性単量体を挙げることができる。例えばスチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、蟻酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
シェル部は、これらのビニル系重合性単量体から形成されるビニル系重合体や添加したビニル系重合体によって構成される。これらのビニル系重合体の中でも、内部又は中心部を主に形成しているワックスを効率的に覆うという点から、スチレン重合体若しくはスチレン−アクリル共重合体或いはスチレン−メタクリル共重合体が好ましい。
本発明のトナーのコア部を構成する材料としてはワックスが好ましい。
本発明に係わるトナーに使用可能なワックス成分としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムの如き石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びその誘導体などで、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、シリコーン樹脂も使用できる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い各色に調色されたものが利用される。特に染料やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、以下の、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、128、129、138、147、150、151、154、155、168、180、185、214が挙げられる。
着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、以下の、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択される。着色剤の添加量は、重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対し1乃至20質量部添加して用いられる。
さらに本発明のトナーは、着色剤として磁性材料を含有させ磁性トナーとすることも可能である。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト如きの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの如き金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムの如き金属の合金及びその混合物が挙げられる。上記磁性体は、より好ましくは、表面改質された磁性体が好ましい。重合法により磁性トナーを調整する場合には、重合阻害のない物質である表面改質剤により、疎水化処理を施したものが好ましい。このような表面改質剤としては、例えばシランカップリング剤、チタンカップリング剤を挙げることができる。これらの磁性体は個数平均粒径が2μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下であることがさらに好ましい。トナー粒子中に含有させる量としては、重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対し20質量部以上200質量部以下、特に好ましくは結着樹脂100質量部に対し40質量部以上150質量部以下が良い。
本発明のトナーは、平均円形度としては、0.960以上であることが必要である。平均円形度が0.960未満の場合は、本発明の課題としているクリーニング性が良好であるが細線再現性が低下してしまう。好ましくはトナーの平均円形度が0.970以上だと細線再現性が良好である。
また、トナーは、円形度0.99以上の含有率が10%以上の場合に、細線再現性をより良好に改善することができる。
また粉砕法でトナー母粒子を製造する場合には、以下の工程を経て製造することができる。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、ポリエステル樹脂、着色剤、その他の添加剤等を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、ポリエステル樹脂中に着色剤等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(フロイント・ターボ株式会社製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
また、トナー母粒子を球形化する方法としては、粉砕後にハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて行う。
トナー粒子に外添剤を外添する混合機としては、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)、ハイブリダイザー(奈良機械社製)が挙げられる。この中でも、外添剤の遊離率を制御することや、外添剤を均一に被覆するためにはノビルタが好ましい。
また、外添後に粗粒子をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、以下のものが挙げられる。ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボエ業社製);ミクロシフター(槙野産業社製)を用いて行う。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることも可能である。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉若しくは未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類の如き金属粒子、並びにそれらの合金粒子及び酸化物粒子;フェライト;等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、磁性キャリアの混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。
次に、画像形成方法の例(接触1成分現像システム)について図2及び図3を用いて説明する。図2において、101(101a乃至101d)は、図示矢印方向(反時計方向)に所定のプロセススピードで回転する感光体ドラム(像担持体、電子写真感光体)である。感光体ドラム101a、101b、101c、101dは、順にカラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(Bk)成分用である。これらの感光体ドラム101a乃至101dは、不図示のドラムモータ(直流サーボモータ)によって回転駆動される。各感光体ドラム101a乃至101dにそれぞれ独立した駆動源を設けても良い。ドラムモータの回転駆動は不図示のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)によって制御され、その他の制御は不図示のCPUによって行われる。また、静電吸着搬送ベルト109aは、駆動ローラ109bと固定ローラ109c、109e及びテンションローラ109dに張架されており、駆動ローラ109bによって図示矢印方向に回転駆動され、転写材S(記録媒体S)を吸着して搬送する。
以下、4色のうち、イエロー(Y)を例として説明する。感光体ドラム101aはその回転過程で1次帯電手段102aにより所定の極性及び電位に一様に1次帯電処理される(帯電工程)。そして、感光体ドラム101aに対してレーザービーム露光手段(以下、スキャナーと称する)103aにより光像露光がなされ、該感光体ドラム101a上に画像情報に応じた潜像形成がなされる(潜像形成工程)。次に、現像部104aによってトナー像が感光体ドラム101a上(像担持体上)に形成され、静電潜像が可視化される(現像工程)。同様な工程が他の3色(マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk))についてもそれぞれ実施される。
そして4色のトナー像は、所定のタイミングで給紙ローラ108bにより搬送されてきた記録媒体Sを停止、再搬送するレジストローラ108cにより同期され、感光体ドラム101a乃至101dと静電吸着搬送ベルト109aとのニップ部において記録媒体Sにトナー像が順次転写される(転写工程)。また、これと同時に記録媒体Sへのトナー像転写後の感光体ドラム101a乃至101dはクリーニング手段106a、106b、106c、106dによって転写残トナー等の残存付着物が除去され、繰り返し作像に供される。4つの感光体ドラム101a乃至101dからトナー像が転写された記録媒体Sは、駆動ローラ109b部において静電吸着搬送ベルト109a面から分離されて定着器110に送り込まれる。そして、定着器110においてトナー像が定着された後(定着工程)、排出ローラ110cによって排出トレー113に排出される。
次に現像部の拡大図(図3)を用いて、非磁性一成分接触現像方式での画像形成方法の具体例を説明する。図3において、現像ユニット313は、一成分現像剤としての非磁性トナー317を収容した現像剤容器323と、現像剤容器323内の長手方向に延在する開口部に位置し感光体ドラム310と、対向設置されたトナー担持体314とを備える。トナー搬送部材325によりトナー317は感光体ドラム側へ搬送される。また現像ユニット313は、感光体ドラム310上の静電潜像を現像してトナー画像を形成するようになっている。潜像担持体接触帯電部材311は感光体ドラム310に当接している。潜像担持体接触帯電部材311のバイアスは電源312により印加されている。トナー担持体314は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像剤容器323内に突入し、左略半周面を現像剤容器323外に露出して横設されている。この現像剤容器323外へ露出した面は、図3のように現像ユニット313の図中左方に位置する感光体ドラム310に当接している。トナー担持体314は矢印B方向に回転駆動され、感光体ドラム310の周速は50乃至170mm/s、トナー担持体314の周速は感光体ドラム310の周速に対して1乃至2倍の周速で回転させている。
トナー担持体314の上方位置には、SUS等の金属板や、ウレタン、シリコーン如きのゴム材料、バネ弾性を有するSUS又はリン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体314への当接面側にゴム材料を接着した規制部材316が、規制部材支持板金324に支持されている。規制部材316は、自由端側の先端近傍をトナー担持体314の外周面に面接触にて当接するように設けられており、その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体314の回転方向上流側に位置するカウンター方向になっている。規制部材316の一例としては、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムを規制部材支持板金324に接着した構成で、トナー担持体314に対する当接圧(線圧)を、適宜設定したものである。当接圧は、好ましくは、20乃至300N/mである。当接圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算する。規制部材316は当接面側にゴム材料を接着したものの方がトナーとの付着性の面で、長期使用において規制部材へのトナーの融着、固着を抑制できるため好ましい。また、規制部材316は、トナー担持体314に対する当接状態を先端に当接させるエッジ当接とすることも可能である。エッジ当接とする場合は、トナー担持体との接点におけるトナー担持体の接線に対する規制部材316の当接角を40度以下になるよう設定するとトナーの層規制の点で更に好ましい。トナー供給ローラ315(315aはトナー供給ローラの軸)は、規制部材316のトナー担持体314表面との当接部に対しトナー担持体314の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。このトナー供給ローラ315のトナー担持体314に対する当接幅としては、1〜8mmが有効で、またトナー担持体314に対してその当接部において相対速度を持たせることが好ましい。
帯電ローラ329は必須のものではないが、設置されているとより好ましい。帯電ローラ329はNBR、又は、シリコーンゴムの如き弾性体であり、抑圧部材330に取り付けられている。そして、この抑圧部材330による帯電ローラ329のトナー担持体314への当接荷重は0.49〜4.9Nに設定する。帯電ローラ329の当接により、トナー担持体314上のトナー層は細密充填され均一コートされる。規制部材316と帯電ローラ329の長手位置関係は、帯電ローラ329がトナー担持体314上の規制部材316当接全域を確実に覆うことができるように配置されるのが好ましい。また、帯電ローラ329の駆動については、トナー担持体314との間は従動又は同周速が必須であり、帯電ローラ329とトナー担持体314間に周速差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上にムラが発生するため好ましくない。帯電ローラ329のバイアスは、電源327によってトナー担持体314と感光体ドラム310の両者間に直流で印加されており、トナー担持体314上の非磁性トナー317は帯電ローラ329より、放電によって電荷付与を受ける。帯電ローラ329のバイアスは、非磁性トナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスであり、トナー担持体314に対して1000乃至2000Vの電位差が生じるように設定される。帯電ローラ329による帯電付与を受けた後、トナー担持体314上に薄層形成されたトナー層は、一様に感光体ドラム310との対向部である現像部へ搬送される。この現像部において、トナー担持体314上に薄層形成されたトナー層は、図3に示す電源327によってトナー担持体314と感光体ドラム310の両者間に印加された直流バイアスによって、感光体ドラム310上の静電潜像にトナー像として現像される。トナー像が転写部材に転写された後、転写残トナーはクリーニングユニット309に具備されたクリーニングブレード308によってクリーニングされる。
本例では、クリーニングブレード308は、板金で形成された支持体の先端部に保持されている。クリーニングブレード308は、その長手方向が感光体ドラム310の長手方向と略平行となるように、短手方向の一方の端部側が支持体の先端部に固定され、短手方向の他方の端部である自由端が感光体ドラム310にカウンター方向に当接するように配設される。
クリーニングブレードの材質としては、感光体の表面への追従性と、感光体の表面へのキズの付け難さの点から、ゴム材料が適している。その中でも、ポリウレタンゴムが物性的な面と化学的な耐久性の面から最も適している。クリーニングブレードを構成するゴム材料のゴム硬度としては、国際ゴム硬さ(IRHD)で60度以上90度以下が、感光体からのトナーのクリーニングの安定性という点で好ましい。
クリーニング性はクリーニングブレードの当接角度や当接線圧の設定によって大きく影響を受ける。クリーニングブレードの当接方法としては、クリーニングブレードの当接位置における感光体の接線に対して15°以上45°以下傾けた支持体にゴムブレードを固定して、カウンターに当接するのが好ましい。
クリーニングブレードの当接線圧は、トナーをすり抜けさせないという観点で、10N/m以上100N/m以下程度に設定するのが好ましい。当接線圧はクリーニングブレードを固定する部分に荷重変換器(ロードセル)を設けて測定することができる。測定方法としては画像形成装置本体内のクリーニング装置を改造して荷重変換器を設置しても良いが、新東科学社製HEIDON摩擦試験機(トライボステーションTYPE32改造機)を利用すると測定し易い。
尚、本発明におけるクリーニングブレードと感光体ドラムとの当接角度、及び当接線圧は感光体ドラムの静止時の値である。
感光体ドラムは、支持体、該支持体上に設けられた電荷発生層、および該電荷発生層上に設けられた電荷輸送層を有し、かつ、該電荷輸送層が表面層である感光体ドラムである。
そして、電荷輸送層としては、マトリックスとドメインで構成されているマトリックス−ドメイン構造を有することが好ましい。
クリーニング性を向上させるためには、感光体ドラムに当接されたクリーニングブレードと感光体ドラムとの滑り性も影響する。クリーニングブレードと感光体ドラムとの滑り性が悪ければ、感光体ドラムが回転時にクリーニングブレードが変形し、感光体ドラムが摩耗しやすくなり耐久を通じて感光体ドラム表面の状態が変化してしまいトナーがすり抜け易くなる。そのためにも感光体ドラム表面にマトリックスとドメインで構成されているマトリックス−ドメイン構造を有することで感光体ドラムが滑り易くなり、クリーニング向上のために好ましい。
その際のドメインは、下記式(A)で示される繰り返し構造単位および下記式(B)で示される繰り返し構造単位を有するポリエステル樹脂Aを含有する。またマトリックスは、下記式(C)で示される繰り返し構造単位を有するポリエステル樹脂Cおよび下記式(D)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂Dからなる群より選択される少なくとも一方の樹脂、ならびに、電荷輸送物質を含有する。該ポリエステル樹脂Aの全質量に対する下記式(A)で示される繰り返し構造単位の含有量が10質量%以上40質量%以下であることが好ましい。また、該ポリエステル樹脂Aの全質量に対する下記式(B)で示される繰り返し構造単位の含有量が60質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
(式(A)中、Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。R11〜R14は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、またはフェニル基を示す。nは括弧内の繰り返し数を示し、ポリエステル樹脂Aにおけるnの平均値は20以上120以下である。)
(式(B)中、Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。)
(式(C)中、R31〜R38は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を示す。Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。Yは、単結合、メチレン基、エチリデン基、またはプロピリデン基を示す。)
(式(D)中、R41〜R48は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を示す。Yは、メチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、フェニルエチリデン基、シクロヘキシリデン基、または酸素原子を示す。)
〔ポリエステル樹脂A〕
ポリエステル樹脂Aは、上記式(A)で示される繰り返し構造単位および上記式(B)で示される繰り返し構造単位を有する。
式(A)中のXは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。これらの基は、単独で用いてもよく、2種以上の基を併用してもよい。m−フェニレン基とp−フェニレン基を併用する場合は、m−フェニレン基とp−フェニレン基の比(モル比)は1:9〜9:1であることが好ましく、3:7〜7:3であることがより好ましい。
式(A)中、R11〜R14は、上記接触ストレスの持続的な緩和の点で、メチル基であることが好ましい。
式(A)中の、ポリエステル樹脂Aにおけるnの平均値は20以上120以下である。nが20以上120以下であると、電荷輸送物質、ポリエステル樹脂Cおよびポリカーボネート樹脂Dを含有するマトリックス中に、ポリエステル樹脂Aを含有するドメインが効率的に形成される。特に、nの平均値は、40以上80以下であることが好ましい。さらに括弧内の構造の繰り返し数nは、nの繰り返し数の平均値で示した値の±10%以内であることが、本発明の効果が安定的に得られる点で好ましい。
以下に、式(A)で示される繰り返し構造単位の具体例を示す。
以下に、式(B)で示される繰り返し構造単位の例を示す。
〔ポリエステル樹脂C〕
次に、式(C)で示される繰り返し構造単位を有するポリエステル樹脂Cについて説明する。式(C)中のYは、プロピリデン基が好ましい。以下に、式(C)で示される繰り返し構造単位の具体例を示す。
〔ポリカーボネート樹脂D〕
次に式(D)で示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂Dについて説明する。式(D)中のYは、プロピリデン基およびシクロヘキシリデン基が好ましい。
以下に、式(D)で示される繰り返し構造単位の具体例を示す。これらの中でも、式(D−1)、(D−2)、(D−3)または(D−4)で示される繰り返し構造単位であること好ましい。
〔電荷輸送物質〕
電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有する。電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、ブタジエン化合物、およびエナミン化合物が挙げられる。これらの電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、電荷輸送物質としてトリアリールアミン化合物を用いることが電子写真特性の向上の点で好ましい。また、電荷輸送物質として用いられる化合物には、フッ素原子が含まれていないことが好ましい。以下に、電荷輸送物質の具体例を示す。
本発明における電荷輸送層は、ポリエステル樹脂Cおよびポリカーボネート樹脂Dの少なくとも一方の樹脂を含有するマトリックスと、該マトリックス中にポリエステル樹脂Aを含有するドメインとを有するマトリックス−ドメイン構造を有している。また、マトリックス中に電荷輸送物質を含有することが好ましい。
マトリックス−ドメイン構造は、「海島構造」でいうならば、マトリックスが海に相当し、ドメインが島に相当する。ポリエステル樹脂Aを含有するドメインは、ポリエステル樹脂Cおよびポリカーボネート樹脂Dの少なくとも一方の樹脂を含有するマトリックス中に形成された粒状(島状)構造を示す。ポリエステル樹脂Aを含有するドメインは、前記マトリックス中にドメイン同士が、それぞれが独立して存在している。このようなマトリックス−ドメイン構造は、電荷輸送層の表面観察あるいは電荷輸送層の断面観察を行うことにより確認することができる。
マトリックス−ドメイン構造の状態観察あるいはドメインの計測は、たとえば、市販のレーザー顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡、原子力間顕微鏡を用いて測定可能である。上記顕微鏡を用いて、所定の倍率により、マトリックス−ドメイン構造の状態観察あるいはドメイン構造の計測することができる。
ポリエステル樹脂Aを含有するドメインの数平均粒径は、100nm以上1,000nm以下であることが好ましい。また、各ドメインの粒径の粒度分布は狭いほうが塗膜およびストレス緩和の効果の均一性の観点から好ましい。数平均粒径は、電荷輸送層を垂直に切断した断面の顕微鏡観察により観測されるドメインのうち任意に100個選択する。選択されたそれぞれのドメインの最大径を測定し、それぞれのドメインの最大径を平均化することにより、ドメインの数平均粒径を算出している。なお、電荷輸送層の断面を顕微鏡で観察することにより、深さ方向の画像情報が得られ、電荷輸送層の三次元画像を取得することも可能である。
<有機無機複合微粒子表面における無機微粒子の存在率の測定方法>
有機無機複合微粒子表面の無機微粒子の存在率は、ESCA(X線光電子分光分析)により測定される、無機微粒子がシリカ粒子の場合、シリカ由来のケイ素(以下、Siと省略する。)原子量から算出される。ESCAはサンプル表面の深さ方向で数nm以下の領域の原子を検出する分析方法である。そのため有機無機複合微粒子の表面の原子を検出することが可能である。
サンプルホルダーとしては、装置付属の75mm角のプラテン(サンプル固定用の約1mm径のねじ穴が具備されている)を用いた。そのプラテンのネジ穴は貫通しているため、樹脂等で穴をふさぎ、深さ0.5mm程度の粉体測定用の凹部を作成する。その凹部に測定試料をスパチュラ等で詰め込み、すり切ることでサンプルを作成した。
ESCAの装置及び測定条件は、下記の通りである。
使用装置:アルバック−ファイ社製 Quantum 2000
分析方法:ナロー分析
測定条件:
X線源:Al−Kα
X線条件:ビーム径100μm、25W、15kV
光電子取り込み角度:45°
PassEnergy:58.70eV
測定範囲:φ100μm
以上の条件より測定を行った。
解析方法は、まず炭素1s軌道のC−C結合に由来するピークを285eVに補正する。その後、100eV以上105eV以下にピークトップが検出されるケイ素2p軌道に由来するピーク面積から、アルバック−ファイ社提供の相対感度因子を用いることで、構成元素の総量に対するシリカに由来するSi量を算出する。
まず有機無機複合微粒子の測定を行う。また同様の方法で有機無機複合微粒子を作成する際に用いた無機成分の粒子を測定する。無機成分がシリカの場合は、「シリカ粒子を測定した際のSi量」に対する「有機無機複合微粒子を測定した際のSi量」の割合を本発明における有機無機複合微粒子表面における該無機微粒子の存在率とする。今回の測定ではシリカ粒子としては、ゾルゲルシリカ粒子(個数平均粒子径110nm)を用いて算出を行った。
また有機無機複合微粒子をトナーから分離する方法は、例えばトナー中の有機無機複合微粒子及び無機微粒子の定量方法に記載の方法で行うことができる。
尚、無機微粒子がシリカ粒子である場合について説明したが、無機微粒子がシリカ粒子ではない場合には、測定装置に付属しているデータベースから無機微粒子に含まれる金属種を特定し、その金属種に着目した解析を行えばよい。
<外添剤の個数平均粒径の測定方法>
外添剤の個数平均粒径の測定は、走査型電子顕微鏡「S−4800」(商品名;日立製作所製)を用いて行う。外添剤が外添されたトナーを観察して、10万倍〜20万倍に拡大した視野において、ランダムに100個の外添剤の一次粒子の長径を測定して個数平均粒径を求める。観察倍率は、外添剤の大きさによって適宜調整する。
<外添剤のSF−1、SF−2の測定方法>
外添剤のSF−1、SF−2は、走査型電子顕微鏡「S−4800」(日立製作所社製)で、トナー上の外添剤を観察し、10万倍〜20万倍に拡大した視野において、100個の一次粒子の最大長、周囲長を画像処理ソフトImage−Pro Plus5.1J(MediaCybernetics社製)を使用して算出した。
また粒子の面積も同様に、走査型電子顕微鏡「S−4800」(日立製作所社製)で外添剤を観察し、拡大した視野において、有機成分と無機成分を含む粒子全体の面積を画像処理ソフトImage−Pro Plus5.1J(MediaCybernetics社製)を使用して算出した。
SF−1、SF−2は下記の式にて算出し、その平均値をSF−1、SF−2とした。
SF−1=(1次粒子の最大長)/1次粒子の面積×π/4×100
SF−2=(1次粒子の周囲長)/1次粒子の面積×100/4π
<トナー真密度の測定方法>
トナーの真密度は、乾式自動密度計オートピクノメーター(ユアサアイオニクス社製)により測定した。条件は下記の通りである。
セル SMセル(10mL)
サンプル量 2.0g
この測定装置は、気相置換法に基づいて、固体・液体の真密度を測定するものである。液相置換法と同様、アルキメデスの原理に基づいているが、置換媒体としてガス(アルゴンガス)を用いるため、精度が高い。
<トナーの平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2mL加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
測定には、対物レンズとして「UPlanApro」(倍率10倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上39.69μm未満に限定し、トナー粒子の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンターMultisizer3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールターMultisizer3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、グラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<トナー中の有機無機複合微粒子及び無機微粒子の定量方法>
トナー粒子に複数の外添剤が外添されているトナーにおいて、有機無機複合微粒子の含有量を測定する場合、トナー粒子から外添剤を取り除き、さらに、複数種の外添剤を単離・回収する必要がある。
具体的な方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
(1)トナー5gをサンプル瓶に入れ、メタノールを200mL加える。
(2)超音波洗浄機で5分間試料を分散させて外添剤を分離させる。
(3)吸引ろ過(10μmメンブランフィルター)してトナー粒子と外添剤を分離する。
(4)上記(2)、(3)を計3回行う。
上記操作により、外添された外添剤はトナー粒子から単離される。この回収された水溶液を遠心分離器にかけ、有機無機複合微粒子と無機微粒子とを分離、回収する。次いで、溶媒を除去し真空乾燥機で十分に乾燥させ重量を測定することで有機無機複合粒子及び無機微粒子の含有量を得ることができる。複数種の無機微粒子が添加されている場合には、遠心分離の条件を調整することによって、分離することができる。
以上本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下実施例にもとづいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、これによって本発明の実施の態様がなんら限定されるものではない。実施例中の部数は質量部である。
<有機無機複合微粒子の製造例>
有機無機複合微粒子は、WO 2013/063291の実施例の記載に従って製造することができる。
後述の実施例において用いる有機無機複合微粒子としては、表に示すシリカを用いて、WO 2013/063291の実施例1に従って製造したものを用意した。有機無機複合微粒子1〜11の物性を表に示す。
<ゾルゲルシリカ粒子>
HMDS(ヘキサメチルジシラザン)で表面処理された、個数平均粒径110nmのゾルゲルシリカ粒子を用意した。
<樹脂粒子の製造例>
コロイダルシリカの代わりに非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6質量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10質量部添加した以外は有機無機複合微粒子1と同様にして、樹脂粒子1を得た。得られた樹脂粒子1の物性を表1に示す。
<第2無機微粒子>
第2無機微粒子として、下記表2に記載の無機微粒子を用意した。
<トナー粒子の製造例1>
四つ口容器中にイオン交換水710部と0.1モル/LのNaPO水溶液850部を添加し、高速撹拌装置TK−ホモミキサーを用いて12,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/L−CaCl水溶液68部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。
・スチレン 124部
・n−ブチルアクリレート 36部
・銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 13部
・スチレン系樹脂(1) 40部
・ポリエステル系樹脂(1) 10部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)(モル比=51:50)、酸価=10mgKOH/g、ガラス転移点=70℃、Mw=10500、Mw/Mn=3.20)
・負荷電性制御剤(3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物)
0.8部
・ワックス(フィシャートロプシュワックス、吸熱メインピーク温度=78℃)
15部
上記の材料をアトライターを用いて3時間撹拌し、各成分を重合性単量体中に分散させ、単量体混合物を調製した。該単量体混合物に重合開始剤である1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート20.0部(トルエン溶液50%)を添加し、重合性単量体組成物を調製した。重合性単量体組成物を水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を10,000rpmに維持しつつ5分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内部温度を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら6時間反応させた。
次いで、容器内を温度80℃に昇温して4時間維持し、その後毎分1℃の冷却速度で徐々に30℃まで冷却し、スラリー1を得た。スラリー1を含む容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去した。更に、ろ別、洗浄、乾燥して重量平均粒径(D4)が6.2μmの重合体粒子(トナー母粒子1)を得た。トナー粒子1の真密度は1.1g/cmであった。
<トナー粒子の製造例2>
容器内を温度80℃に昇温して4時間維持した後に、さらに110℃にて1時間保持すること以外はトナー粒子1と同様にしてトナー粒子2を作成した。トナー粒子2の真密度は1.1g/cmであった。
<トナー粒子の製造例3>
〔樹脂1の製造例〕
冷却管、撹拌機、及び、窒素導入管のついた反応槽中に、以下の材料を秤量した。
・テレフタル酸 19.0質量部
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
75.5質量部
・チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート) 0.1質量部
その後、220℃に加熱し、窒素を導入しながら生成する水を除去しながら10時間反応させた。さらに、無水トリメリット酸18.2質量部を加え、180℃に加熱し、1.5時間反応させ樹脂1を合成した。GPCで求めた樹脂1の分子量は、重量平均分子量(Mw)95000、数平均分子量(Mn)6500、ピーク分子量(Mp)13000、ガラス転移点は60℃、軟化点は143℃であった。
〔樹脂2の製造例〕
冷却管、撹拌機、及び、窒素導入管のついた反応槽中に、以下の材料を秤量した。
・テレフタル酸 23.0質量部
・無水トリメリット酸 1.5質量部
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
76.0質量部
・チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート) 0.1質量部
その後、200℃に加熱し、窒素を導入しながら生成する水を除去しながら9時間反応させ、次いで、10mmHgに減圧し1時間反応させ、樹脂2を合成した。GPCで求めた樹脂2の分子量は、重量平均分子量(Mw)6300、数平均分子量(Mn)2500であり、ピーク分子量(Mp)2800、ガラス転移点は55℃、軟化点は93℃であった。
下記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、池貝(株)製)にて混練した。
・上記樹脂1 50.0質量部
・上記樹脂2 50.0質量部
・ワックス(フィッシャートロプシュワックス、DSC最大吸熱ピーク100℃)
10.0質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.0質量部
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を用いて微粉砕した。
次に、得られた微粉砕物をメテオレインボー(日本ニューマチック社製)により表面改質を行った。表面改質時の条件は、原料供給速度は2.0kg/hr、熱風流量4.5m/min、熱風の吐出温度は220℃、冷風温度3℃、冷風流量3.0m/minで表面改質を行った。次に、コアンダ効果を利用した風力分級機(エルボジェットラボEJ−L3、日鉄鉱業社製)で分級し、微粉及び粗粉を同時に分級除去、トナー粒子3を得た。トナー粒子3の真密度は1.1g/cmであった。
<感光体ドラムの製造例>
〔ポリエステル樹脂Aの合成例〕
ポリエステル樹脂Aは、WO2010/008095号公報に記載の合成方法を用いて合成することが可能である。本発明においても同様の合成方法を用い、式(A)で示される繰り返し構造単位および式(B)で示される繰り返し構造単位に応じた原材料を用いて表3の合成例に示すポリエステル樹脂Aを合成した。合成したポリエステル樹脂Aの構成および重量平均分子量を表3に示す。
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを感光体ドラムの支持体(導電性支持体)とした。
次に、SnOコート処理硫酸バリウム粒子(導電性粒子)10部、酸化チタン粒子(抵抗調節用顔料)2部、フェノール樹脂6部、シリコーンオイル(レベリング剤)0.001部およびメタノール4部/メトキシプロパノール16部の混合溶剤を用いて導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で硬化(熱硬化)させることによって、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶剤に溶解させることによって、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.7μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン(電荷発生物質)10部を用意した。それに、シクロヘキサノン250部およびポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部を混合し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下1時間分散した。分散後、酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.26μmの電荷発生層を形成した。
次に、式(E−1)で示される化合物(電荷輸送物質)9部、式(E−2)で示される化合物(電荷輸送物質)1部、合成例1で合成した樹脂A(1)3部、重量平均分子量が140000であるポリカーボネート樹脂(D−1)7部を、ジメトキシメタン30部およびo−キシレン50部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を1時間120℃で乾燥させることによって、膜厚が16μmの電荷輸送層を形成した。形成された電荷輸送層には電荷輸送物質とポリカーボネート樹脂Dを含有するマトリックス中にポリエステル樹脂Aを含有するドメイン構造が含有されていることが確認された。この感光体ドラムを1とし、表4に感光体ドラムの構成材料を示す。
<実施例1>
得られたトナー粒子1(100部)に対して、表1及び表2に記載した外添剤を、ノビルタ(ホソカワミクロン製)にて動力を0.5kWで5分間外添し、トナー1を得た。
トナー1における処方、諸物性は表5、6に記載したとおりである。
得られたトナーを用いて下記の評価試験を行った。評価結果を表7に示す。
<評価試験>
キヤノン(株)製レーザービームプリンタLBP−5050を用い、クリーニングブレードの当接線圧を0.3N/cm、当接角度を23度に改造したものを評価に用いた。評価紙としては、A4サイズの普通紙を用いた。従来の球形トナーだと、当接線圧が1.0N/cm以上の設定であり、クリーニング性に対して厳しい条件で検討を行った。
クリーニング性の評価は、クリーニングブレードの硬度が高くなることで感光体ドラムへの追従性が低下するため、低温低湿環境にて評価を行った。また帯電部材汚染は、接触帯電部材へ印加する電圧が高くなり画像不良が発生し易いため低温低湿環境にて評価を行った。かぶりや画像濃度安定性や細線再現性は、トナーは熱や湿度の影響で劣化し易いため、高温高湿環境にて評価を行った。
<トナークリーニング性>
低温低湿環境下(10℃/14%Rh)で、印字比率5%の罫線画像を3000枚連続出力する耐久試験を行い、クリーニング性能の評価を行った。
A:紙上で観察されるクリーニング不良なし、帯電ローラのトナーによる汚れもなし。
B:紙上で観察されるクリーニング不良なし、帯電ローラのトナーによる汚れあり。
C:50枚以上のプリントアウト後、クリーニング不良に起因する縦スジが紙上で見られる。
D:49枚以下のプリントアウト時、クリーニング不良に起因する縦スジが紙上で見られる。
<感光体キズ>
低温低湿環境下(10℃/14%Rh)で、印字比率5%の罫線画像を3000枚連続出力する耐久試験を行い、感光体の表面のキズの状態を、表面粗さ計にて測定した10点平均粗さRzとキズの観察結果により評価した。
A:Rz変化率20%未満(深いキズ無く、出力画像ではわからない)。
B:Rz変化率20%以上だが1μm以上のキズなし(画像への影響ほとんどなし)。
C:1μm以上2μm未満の深いキズが発生(画像への影響軽微)。
D:2μm以上の深いキズが発生(出力画像でキズの影響がみえる)。
<帯電部材汚染>
低温低湿環境下(10℃/14%Rh)で、印字比率20%の画像を1000枚連続出力する耐久試験を行った。100、500、1000枚時で外添剤による帯電ローラの汚れを目視確認し、ハーフトーン画像を出力して、帯電部材汚れの評価を行った。
A:1000枚まで帯電ローラ汚れ問題なし。
B:500枚まで帯電ローラ汚れ問題なし。
C:100枚まで帯電ローラ汚れ問題なし。
D:100枚で帯電ローラ汚れ起因の画像不良が発生。
<かぶりの評価>
高温高湿環境(32.5℃/90%Rh)で、印字率が1%の画像を出力する動作を繰り返し、出力枚数が200枚に到達する毎に各環境下で1晩放置した。その後、上記の様にして200枚出力し1晩放置する工程を繰り返し、最終的には2000枚の画像出力を行い、以下の方法で評価を行った。
上記の画像出力試験において、毎回白地部分を有する画像を1枚ずつ出力した。その後、すべての白地部分を有する画像について、白地部分を有する画像の白地部分の白色度(反射率Ds(%))と転写紙の白色度(平均反射率Dr(%))の差から、かぶり濃度(%)(=Dr(%)−Ds(%))を算出した。なお、白色度は、「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)により測定した。フィルターは、アンバーライトフィルターを用いた。かぶりが最悪であったものについて、以下のランク付けを行った。
A:かぶり濃度が0.3%未満である。
B:かぶり濃度が0.3%以上0.8%未満である。
C:かぶり濃度が0.8%以上1.3%未満である。
D:かぶり濃度が1.3%以上である。
<画像濃度安定性>
上記かぶり評価と同様の画像出力試験において、毎回ベタ画像を1枚ずつ出力し、各画像の濃度を測定した。得られた画像濃度の内、濃度が最大のものと最小のものとの差を求め以下の評価基準に基づいて示した。画像濃度は、カラー反射濃度計(X−RITE 404 X−Rite社製)で測定した。
A:画像濃度差が0.1以下である。
B:画像濃度差が0.1より大きく、0.3以下である。
C:画像濃度差が0.3より大きく、0.5以下である。
D:画像濃度差が0.5より大きい。
<細線再現性>
画質の観点から、細線再現性の評価を行った。上記画像出力において、2000枚の画像出力後、線幅3ピクセルの格子模様がA4用紙全面に印刷された画像(印字面積比率4%)を印刷し、以下の評価基準で細線再現性を評価した。3ピクセルの線幅は理論上127μmである。画像の線幅をマイクロスコープVK−8500(キーエンス製)で測定した。無作為に5点選んで線幅を測定し、最小値と最大値を除いた3点の平均値をd(μm)としたとき、細線再現性指数として下記のLを定義した。
L(μm)=|127−d|
Lは理論上の線幅127μmと、出力された画像上の線幅dとの差を定義したものである。dは127より大きくなる場合と、小さくなる場合とがあるため、差の絶対値として定義している。Lが小さいほど優れた細線再現性を示す。
A:Lが0μm以上5μm未満である。
B:Lが5μm以上15μm未満である(軽微な細線の幅の変動が見られる)。
C:Lが15μm以上30μm未満である(細線の細りや飛び散りが目立つ)。
D:Lが30μm以上である(所々で細線の断裂、あるいは太りが見られる)。
<実施例2乃至16>
表5に記載した処方とした以外は、実施例1と同様にして、トナー2乃至16を得た。トナーの諸物性については表6に示した通りである。
また、実施例1と同様にして評価を行った結果を表7に示す。
<比較例1乃至5>
表5に記載した処方とした以外は、実施例1と同様にして、トナー17乃至21を得た。トナーの諸物性については表6に示した通りである。
また、実施例1と同様にして評価を行った結果を表7に示す。
1−1 現像スリーブ
2−1 振動子
2−2 ホーン
2−3 試料台
3−1 対物レンズ
3−2 鏡筒
3−3 CCD
3−4 パソコン
4 発信器
5 掃除機
101 感光体ドラム
102 1次帯電ローラ
103 スキャナー
104 現像器
106 クリーニング部
108b 給紙ローラ
108c レジストローラ
109a 搬送ベルト
109b 駆動ローラ
110 定着器
110c 排出ローラ
113 排出トレー
308 クリーニングブレード
309 クリーニングユニット
310 感光体ドラム
311 潜像担持体接触帯電部材
312 電源
313 現像ユニット
314 トナー担持体
315 トナー供給ローラ
316 規制部材
317 トナー
323 現像剤容器
324 規制部材支持板金
325 トナー搬送部材
327 電源
329 帯電ローラ
330 抑圧部材

Claims (10)

  1. トナー粒子及び、該トナー粒子の表面に有機無機複合微粒子を有するトナーであって、
    該有機無機複合微粒子は、無機微粒子由来の凸部が表面に形成されるように、ビニル系樹脂粒子の表面に無機微粒子が露出した粒子であって、該有機無機複合微粒子の表面の該無機微粒子による存在率が20%以上70%以下であり、
    該トナーの平均円形度が0.960以上であり、
    該トナーの2成分法で測定される摩擦帯電量の絶対値をQ(mC/kg)とし、該トナーのポリカーボネート平板との静電付着力をF(nN)としたとき、該トナーが、下記条件
    0.003≦F/Q≦0.040
    を満足することを特徴とするトナー。
  2. 該トナーは、Qの値が、4000(mC/kg)のときの該静電付着力Fが50nN以上200nN以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該有機無機複合微粒子の含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部以上5.0質量部以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 該有機無機複合微粒子は、走査型電子顕微鏡を用いて撮影した有機無機複合微粒子の拡大画像を用いて測定した形状係数SF−1が100以上150以下、形状係数SF−2が103以上120以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 該有機無機複合微粒子は、個数平均粒径が50nm以上400nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 該トナーは、該有機無機複合微粒子に加えて、トナー粒子表面に第2無機微粒子を有しており、該有機無機複合微粒子の個数平均粒径をA(nm)、該第2無機微粒子の個数平均粒径をB(nm)としたとき、
    50≦A≦400
    1.5≦A/B≦10.0
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー。
  7. 該第2無機微粒子の個数平均粒径Bが、5nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項6に記載のトナー。
  8. 該第2無機微粒子が、シリコーンオイル処理シリカ微粉体であることを特徴とする請求項6又は7に記載のトナー。
  9. 該トナーの平均円形度が0.970以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
  10. 像担持体を帯電させる帯電工程、帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー画像を転写材に転写する転写工程、前記転写材にトナー像を定着する定着工程、を有する画像形成方法であって、
    該トナーは請求項1乃至のいずれかに記載のトナーであって、
    該像担持体は、支持体、該支持体上に設けられた電荷発生層、および該電荷発生層上に設けられた電荷輸送層を有し、かつ、該電荷輸送層が表面層である電子写真感光体であり、
    該電荷輸送層が、マトリックスとドメインで構成されているマトリックス−ドメイン構造を有し、
    該ドメインは、下記式(A)で示される繰り返し構造単位および下記式(B)で示される繰り返し構造単位を有するポリエステル樹脂Aを含有し、
    該マトリックスは、下記式(C)で示される繰り返し構造単位を有するポリエステル樹脂Cおよび下記式(D)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂Dからなる群より選択される少なくとも一方の樹脂、ならびに、電荷輸送物質を含有し、
    該ポリエステル樹脂Aの全質量に対する下記式(A)で示される繰り返し構造単位の含有量が10質量%以上40質量%以下であり、
    該ポリエステル樹脂Aの全質量に対する下記式(B)で示される繰り返し構造単位の含有量が60質量%以上90質量%以下であることを特徴とする画像形成方法。

    (式(A)中、Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。R11〜R14は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、またはフェニル基を示す。nは括弧内の繰り返し数を示し、ポリエステル樹脂Aにおけるnの平均値は20以上120以下である。)

    (式(B)中、Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。)

    (式(C)中、R31〜R38は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を示す。Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。Yは、単結合、メチレン基、エチリデン基、またはプロピリデン基を示す。)

    (式(D)中、R41〜R48は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を示す。Yは、メチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、フェニルエチリデン基、シクロヘキシリデン基、または酸素原子を示す。)
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