JP2017138482A - トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、光導電性物質を利用した感光体ドラム上を所望の極性・電位に一様に帯電処理した後に、画像パターン露光を施すことにより電気的潜像を形成する。その後トナーを現像して顕像化し、これを紙等の転写媒体に転写・定着する方法が一般的である。転写工程の後には感光体ドラム上に残ったトナーが存在するため、何らかの方法で除去しなければならない。除去方法として最も広く用いられている手段として、ブレードクリーニングがある。これはゴム等の弾性を有するブレード状の部材を感光体ドラム表面に押し当ててトナーをかき取る方法である。
また、トナー表面に外添剤を埋め込むことにより付着力を小さくさせることで、転写残トナーを低減しクリーニング性を向上させる手段が提案されている(特許文献2)。
また、外添剤の遊離率を7〜50%に制御し、クリーニングブレードの当接部に外添剤だまり(ダム)をつくり、トナーのすり抜けを抑制することで、クリーニング性を向上させる手段が提案されている(特許文献3)。
また、特許文献2の構成においては、室温28℃、湿度90%の環境室にて、クリーニング性能が良化している。しかし、円形度の大きなトナーを用い、低温低湿環境下で、プロセススピードが速く、感光体ドラムの回転速度が大きくなった場合、トナーがクリーニングブレードをすり抜けてしまい、その結果、帯電部材を汚染し画像不良を発生させてしまう場合があり、十分ではない。
さらに、特許文献3の方法では、円形度の大きなトナーにおいて、低温低湿環境下で、プロセススピードが速く、感光体ドラムの回転速度が大きくなった場合、トナーがクリーニングブレードをすり抜けてしまい、その結果、帯電部材を汚染し画像不良を発生させてしまう場合があり、十分ではない。
従来、円形度の高いトナーは、転写性に優れる特徴を持つが、低温低湿環境下で、プロセススピードが速く、感光体ドラムの回転速度が大きくなった場合、長期使用時に、クリーニング不良が発生してしまうという課題がある。
そこで、本発明の目的は円形度の高いトナーを用いて、低温低湿環境下のプロセススピードが速い装置において、長期使用しても、良好な転写性が得られるのと同時に、良好なクリーニング性を示し、画像不良の発生しにくいトナー、及び画像形成方法を提供することにある。
トナーの平均円形度が0.970以上であり、
該外添剤は、外添剤Aと外添剤Bとを含有し、
該外添剤Aは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)長辺と短辺の比率を示すアスペクト比が1.2以下であり、
2)個数平均粒径(D1)が80nm以上500nm以下であり、
3)該トナー表面上の平均存在率が5面積%以上40面積%以下であり、
該トナーのポリカーボネート薄膜付着測定法において、ポリカーボネート薄膜の面積を100面積%としたときに、付着する外添剤Aの量が、0.020面積%以下であり、
該外添剤Bは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)外添剤一個当たりの面積が0.005μm2以上0.100μm2以下であり、
2)下記式(I)で求められる外添剤Bの形状指数である稠密度が0.4以上0.8以下であることを特徴とするトナーに関する。
式(I) 稠密度=(外添剤粒子の面積)/(外添剤粒子を包絡線で囲んだ面積)
本発明の構成は、以下の通りである。
本発明のトナーは、結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、及び外添剤を含有するトナーにおいて、
トナーの平均円形度が0.970以上であり、
該外添剤は、外添剤Aと外添剤Bとを含有し、
該外添剤Aは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)長辺と短辺の比率を示すアスペクト比が1.2以下であり、
2)個数平均粒径(D1)が80nm以上500nm以下であり、
3)該トナー表面上の平均存在率が5面積%以上40面積%以下であり、
該トナーのポリカーボネート薄膜付着測定法において、ポリカーボネート薄膜の面積を
100面積%としたときに、付着する外添剤Aの量が、0.020面積%以下であり、
該外添剤Bは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)外添剤一個当たりの面積が0.005μm2以上0.100μm2以下であり、
2)下記式(I)で求められる外添剤の形状指数である稠密度が0.40以上0.80以下であることを特徴としている。
式(I) 稠密度=(外添剤粒子の面積)/(外添剤粒子を包絡線で囲んだ面積)
平均円形度が0.970未満の場合、トナーと感光体ドラムとの接触面積が大きくなる場合があり、転写効率が低くなり、結果画像弊害を生じる場合がある。平均円形度は、トナー粒子の製造方法により制御することができる。
本発明のトナーは、転写性のバランスの観点から、重量平均粒径(D4)が、5.0μm以上10.0m以下であることが好ましく、より好ましくは6.0μm以上9.0μm以下である。
その推定メカニズムは以下のものと考えている。
該外添剤Aが、トナー表面上の平均存在率5面積%以上40面積%以下、かつポリカーボネート法での面積割合0.020面積%以下となるようにトナー粒子表面に固着されていることで、感光体上の転写残トナーが、クリーニングブレードに突入する速度を落とすことができると考えられる。これを『トナー間転がり抑制効果』とする。
また、外添剤Bが存在することで、転写工程でトナー表面から感光体に移行した外添剤Bは、クリーニングブレードと感光体とのニップ部直前で絡み合い、クリーニングブレードをすり抜けずに、凝集物を形成すると考えられる。該凝集物は、感光体上でクリーニングブレードへ運ばれる転写残トナーをせき止め、トナーがクリーニングブレード下をすり抜けにくくすると考えられる。これを、『トナーすり抜け抑制効果』とする。
図1(a)−1、(a)−3に示すように、円形度の高いトナーは、トナーが転がりやすく、トナー間でその回転する力が伝達すると考えられる。その結果、クリーニングブレード付近のトナーは、トナーの動くスピードが高くなる。それにより、クリーニングブレードを押し上げる力が強くなり、クリーニングブレードと感光体の間に隙間ができて、トナーがすり抜けてしまい、画像不良が発生する場合がある。
一方で、円形度の高いトナーを用いた場合でも、外添剤Aを特定の固着状態に制御することで、図1(a)−2に示すように、トナー表面に、外添剤A由来の間隔をもった凸部が形成されているため、トナー間で、外添剤A由来の凸部どうしが引っかかり、トナーが転がりにくくなると考えられる。
その結果、感光体上の転写残トナーがクリーニングブレード付近に近づいた際も、減速するため、クリーニングブレードを押し上げる力が弱くなる。これが『トナー間転がり抑制効果』である。これにより、低温環境で、プロセススピードが速く、感光体ドラムの回転速度が大きくなった場合でも、クリーニング性能の改善効果が得られたと考えている。
以上の推定メカニズムにより、クリーニング性能を良化させるトナーの構成は以下の通りである。
該外添剤Aは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)長辺と短辺の比率を示すアスペクト比が1.2以下であり、
2)個数平均粒径(D1)が80nm以上500nm以下であり、
3)該トナー表面上の平均存在率が5面積%以上40面積%以下であり、
該トナーのポリカーボネート薄膜付着測定法において、ポリカーボネート薄膜の面積を100面積%としたときに、付着する外添剤Aの量が、0.020面積%以下である。
トナー間転がり抑制効果を発現するためには、図1(b)に示すように、トナー間で、外添剤A由来の凸部が引っかかる現象の発現が必要である。凸部同士の引っかかりを制御するためには、凸部を形成する外添剤Aの形状、粒径と存在状態が重要である。
製造方法により制御できる。
外添剤Aのアスペクト比が1.2よりも大きい場合、トナーと外添剤の接触面積が大きくなるため、トナー表面への固着制御を行いにくくなる。このため、上記効果が得られにくくなる。
トナー間転がり抑制効果を発現する為には、外添剤Aの個数平均粒径(D1)が80nm以上500nm以下であることが必要である。
外添剤Aの個数平均粒径(D1)が上記範囲であると、トナー間転がり抑制効果を発現できる凸部をトナー表面に形成しやすくなる。外添剤AのD1が80nm未満の場合、トナー表面上に形成する凸部の高さが足りないため、凸部での引っかかりが発現しにくい。また、外添剤Aの個数平均粒径(D1)が500nmより大きい場合、トナーに対して、外添剤Aの個数平均粒径(D1)が大きすぎるため、外添剤Aがトナー表面上に固着できていても、外添剤同士が引っかかる機会が少なくなってしまう。その結果、トナー間転がり抑制効果を十分に発現できないと考えられる。
外添剤Aの個数平均粒径(D1)のより好ましい範囲は、80nm以上410nm以下である。さらに好ましい範囲は、80nm以上210nm以下である。外添剤AのD1は、外添剤Aの製造方法により制御できる。
5面積%未満及び、40面積%より大きい場合、図1を例に上述したとおり、外添剤Aによる引っかかりが少ないため、トナー間転がり抑制効果は発現しないと考えられる。より好ましくは、5面積%以上30面積%以下であり、さらに好ましくは5面積%以上20
面積%以下である。外添剤Aのトナー表面上の平均存在率は、外添剤Aの添加量及び外添剤処理条件により制御できる。
SEM観察の方法は、以下の通り。日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影される画像を用いて行った。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペースト(TED PELLA,Inc、 Product No. 16053, PELCO Colloida
l Graphite,Isopropanol base)を薄く塗り、その上にトナーを吹き付ける。さらにエアブローして、余分な該微粒子を試料台から除去した後、15mAで30秒間白金蒸着する。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
S−4800の筺体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PC−SEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800筺体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[0.8kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]及び[+SE]を選択し、二次電子像を観察するモードにする。同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[8.0mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
コントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を5000(5k)倍に設定する。操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。
次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。この操作を更に2度繰り返し、ピントを合わせる。観察粒子の最大径の中点を測定画面の中央に合わせた状態でコントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を10000(10k)倍に設定する。操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。
次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。その後、倍率を50000(50k)倍に設定し、上記と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、再度オートフォーカスでピントを合わせる。この操作を再度繰り返し、ピントを合わせる。
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。
得られたSEMの観察結果から、トナー表面に存在する、該外添剤A500個の個数平均粒径(D1)の計算、アスペクト比計算、トナー表面上の外添剤Aの平均存在率を画像処理(イメージJ)により行った。それぞれの、測定方法は以下の通りである。なお、トナー表面上の外添剤のうち、アスペクト比が1.2以下のものを外添剤Aと判断し、測定を行う。
・外添剤Aの個数平均粒径の測定
粒子解析により、画像中の外添剤粒子(ここではシリカ粒子)とトナー粒子を二値化により、色分けする。次に、計測コマンドの中から、選択された形状の最大長さを選択し、外添剤粒子1個の粒径を計測する。この操作を複数行い、500個の平均値を求めることで、外添剤粒子の個数平均粒径を算出する。
・外添剤Aのアスペクト比の測定
上記方法により、外添剤粒子の最大長さが計測できる。また、上記計測コマンドの中から、最小長さを選択し、値を確認する。これより、最大長さと、最小長さの比を算出し、アスペクト比とする。500個の平均値を外添剤Aのアスペクト比とする。
・トナー表面上の外添剤Aの平均存在率の測定
外添剤Aの平均存在率:上記二値化画像より、外添剤Aに由来の粒子(アスペクト比が1.2以下の粒子)のみをソフト上で選択する。次に、測定の設定より、選択画面の面積を表示させる。この値を、全視野の面積で除することにより、外添剤Aの平均存在率を求める。
外添剤Aとしては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの粒子が挙げられる。これらの中でも、シリカ粒子及びチタニア粒子等の無機酸化物粒子が好ましく、特に疎水化処理されたシリカ粒子及びチタニア粒子等の無機酸化物粒子が好ましい。
該表面改質の手段としては従来公知の方法が用いられる。具体的には、例えば、シラン、チタネート、アルミネート等の各カップリング処理が挙げられる。カップリング処理に用いるカップリング剤としては特に制限はないが、例えばメチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェエルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキンシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−ブロモプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキンシラン、γ−ウレ
イドプロピルトリメトキンシラン、フルオロアルキルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等のシランカップリング剤;チタネートカップリング剤;アルミネートカップリング剤等が好適な例として挙げられる。
本発明において、外添剤Aがトナー表面に固着されているか否かの判断は、ポリカーボネート薄膜付着測定法による面積率で行う。該面積率が0.020面積%以下であれば固着されたと判断する。
ポリカーボネート薄膜付着測定法の詳細は後述するが、当該方法は、アルミシートにポリカーボネートを積層した積層体の、ポリカーボネート薄膜表面にトナーを堆積、接触させ、トナーを吸引除去した後、トナーを吸引除去したポリカーボネート薄膜表面に付着している無機微粒子Aの量の面積割合を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察する手法である。
外添剤Aの付着量は、より好ましくは0.018面積%以下であり、さらに好ましくは0.014面積%以下である。下限は特に制限されないが、好ましくは0.005面積%以上であり、より好ましくは0.002面積%以上である。ポリカーボネート薄膜付着測定法による、外添剤Aの付着量は、トナー粒子と外添剤Aとの外添処理条件により制御できる。トナーのポリカーボネート薄膜付着測定法について以下に測定法を示す。
ポリカーボネート薄膜付着測定法の各過程を図2に示す。図2において、基板12にトナーTを配置する方法として、目開き75μmのステンレスメッシュのふるい11を用いている。基板としては感光体の表層を模擬するため、50μmの厚みのアルミシートにポリカーボネート(ユーピロンZ−400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)、粘度平均分子量(Mv)40,000)を積層した。まず、該ポリカーボネートをトルエンに10質量%となる様に溶解して塗工液とした。この塗工液を、50番手のマイヤーバーを用いて上記アルミシートに塗工し、100℃で10分間乾燥させることで、アルミシート上にポリカーボネートの膜厚が10μmのシートを作製した。このシートを基板ホルダ13で保持した。
基板は一辺が約3mmの正方形とした。ふるいにトナーを約10mg投入し、ふるいの直下20mmの距離に基板を配置した。ふるいから落下したトナーが効率よく基板に堆積されるように、ふるいの開口は直径10mmとしている。
ふるいを保持する枠体に、加速度5G相当となる、振幅1mm、デューティー比33%
ののこぎり波形振動を5Hzでふるい面内方向に30秒印加し、基板にトナーを堆積させた。
次にトナーを堆積した基板に加速度0.5G相当となる、振幅1mm、デューティー比33%ののこぎり波形振動を3Hzで基板の面内方向に20秒印加し、基板とトナーの接触を促進させた。
・基板からトナーを除去する工程
振動印加後の基板に吸引手段14として、掃除機のノズル先端に接続した内径約5mmのエラストマー製の吸引口をトナー配置面と垂直となるように近づけ、基板に付着したトナーを除去する。トナーの残留程度を目視で確認しながら除去した。本実施の形態では吸引口端部と基板の距離を約1mm、吸引時間を約3秒とした。その時の吸引圧力を測定すると6kPaであった。
トナー除去後に基板に残留する外添剤の量と形状を数値化する際には走査型電子顕微鏡による観察と画像計測を用いた。まず、トナー除去後の基板にPtを電流20mA、60秒間スパッタし、観察用試料とした。次に、走査型電子顕微鏡による観察においては、100nm前後の外添剤を観察できる観察倍率を任意に選択できる。走査型電子顕微鏡としては、日立超高分解能電界放出走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)を用い、S−4800の反射電子像にて観察を行った。観察倍率としては、外添剤の粒径によるが、例えば100nm前後であれば20000倍、加速電圧10kV、作動距離3mmの条件にて観察できる。20000倍における観察領域は約30μm×20μmの領域である。
観察により得られた画像は外添剤が高輝度に、基板が低輝度に表されているので、二値化により、視野内の外添剤の量を定量化することができる。二値化の条件は観察装置やスパッタ条件により適切に選択することができる。ここでは二値化には画像解析ソフトウェアImage J(開発元Wayne Rasband)を用い、背景輝度分布をSubtract Backgroundメニューから平坦化半径40ピクセルで除去した後、輝度閾値50で二値化した。得られた二値化画像の一例を図3に示した。
得られた二値化画像を、画像解析ソフトウェアImage Jで粒子解析することで、外添剤の付着量を算出した。付着量としては、二値化画像の粒子から面積や形状を規定して算出した。
外添剤Aとして、観察視野中において高輝度の外添剤の内、アスペクト比が1.2以下の粒子を選択し、他の外添剤と区別した。
ン社製)、ハイブリダイザー(奈良機械社製)が挙げられる。この中でも、外添剤の移行を制御することや、外添剤を均一に被覆するためにはノビルタやCOMPOSIが好ましい。又は図4に示す処理装置が好ましい。
分散ローター120は、駆動軸172に固定され、本体ケーシング110の上方から見て時計回りに回転する。また、固着ローター130は、駆動軸174に固定され、本体ケーシング110の上方から見て時計回りに回転する。この装置を用いると、従来の外添装置では困難であった、大粒径外添剤の固着が行い易くより好ましい。
変動係数=(粒子の存在個数の標準偏差/粒子の平均存在個数) (式2)
即ち、図5に示す通り、走査型電子顕微鏡の反射電子像において、該トナー粒子を倍率20,000倍で撮影する。撮影した画像を画像処理ソフトに取り込み、該トナー粒子の投影面に基準点を設け、該基準点を中心点として、半径2μmの円を描く。
次に、倍率20,000倍で撮影された該トナー粒子の反射電子像において、該トナー粒子の投影面の基準点(中心点)から該トナー粒子の投影面の外周に向かって45°おきに8分割する直線を引く。
8分割された各領域において観察される外添剤Aの個数をカウントし平均値及び、変動係数を算出する。なお、アスペクト比が1.2以下の粒子を選択し外添剤Aとする。
外添剤Bの特徴は、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)一個当たりの面積が0.005μm2以上0.100μm2以下であり、
2)下記式(I)で求められる外添剤の形状指数である稠密度が0.4以上0.8以下である。
式(I) 稠密度=(外添剤粒子の面積)/(外添剤粒子を包絡線で囲んだ面積)
の推定メカニズムを説明する。
まず、上記形状をもった外添剤Bが、クリーニングニップ部直前で、外添剤B同士が絡み合い凝集物を形成する。これにより、感光体が高速で回転しても、クリーニングニップ部を通過せず、外添剤Bの凝集物がクリーニングニップ部直前に形成される。
次に、『トナー間転がり抑制効果』により、転がりにくくなった転写残トナーが上記外添剤Bの凝集物に衝突する。
衝突する際に、外添剤Bの凝集物の一部は削り取られることも考えられるが、外添剤Bは、トナー使用時に、クリーニングニップ部に供給されるため、耐久を通じて外添剤Bの凝集物がクリーニングニップ部直前に維持される。その結果、耐久を通じてトナーのすり抜けを抑制し続けると考えられる。
本発明者らは、外添剤Aを固着させることによる『トナー間転がり抑制効果』と、特殊な形状を持った外添剤Bによる『トナーすり抜け抑制効果』との相乗効果を活用し、本発明の課題を解決することができた。
外添剤Bは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、外添剤一個当たりの面積が0.005μm2以上0.100μm2以下である。外添剤Bの一個当たりの面積が0.005μm2未満の場合、又は0.100μm2より大きい場合には、凹部が多い形状になりにくいため、上記『トナーすり抜け抑制効果』が発現しにくいと考えられる。外添剤Bの一個当たりの面積のより好ましい範囲は、0.005μm2以上0.090μm2以下であり、さらに好ましい範囲は0.005μm2以上0.070μm2以下である。外添剤Bの面積は、外添剤Bの製造方法により制御できる。
また、外添剤Bの形状指数である稠密度のより好ましい範囲は、0.40以上0.78以下であり、さらに好ましい範囲は0.40以上0.75以下である。該稠密度は、外添剤Bの製造方法により制御できる。
外添剤Bの面積としては、観察視野中において高輝度の外添剤の内、アスペクト比が1.2を超える形状の粒子を画像解析ソフトウェア、イメージJで規定して抽出した値である。
具体的には、面積の測定は、以下のように行う。粒子解析により、画像中の外添剤粒子(ここではシリカ粒子)とトナー粒子を二値化により、色分けする。外添剤粒子の中から、外添剤Aに相当する粒子(アスペクト比が1.2以下)を除去する。残った外添剤Bの由来の粒子について、測定の設定より、選択画面の面積を表示させる。この操作を複数行い、100個の平均値を求めることで、外添剤B一個当たりの面積を算出する。
稠密度とは、外添剤の面積及び包絡線により囲まれた外添剤の面積を算出し下記式(I)で示される値であり、画像解析ソフトウェアImage J(開発元Wayne Rasband)にて稠密度はSolidityという名称で数値範囲の規定を行う事が可能である。
稠密度=(外添剤粒子の面積)/外添剤粒子を包絡線で囲んだ面積 式(I)
稠密度は0から1の間の値をとる量であり、値が小さいほど凹部が多く、入り組んだ形状となる。具体的な測定方法は以下の通りである。
録商標、ベックマン・コールター社製)で測定されるトナーの重量基準の円相当重量平均径D4(μm)に対し、0.9≦R/D4≦1.1の関係を満たす長径R(μm)を呈するトナーを100個選び出し、トナー表面の比較的平らな部分(観察面全体にピントが合う視野)を選び、トナー1個あたり1視野の観察を行い、100枚の画像を得る。
画像解析
得られたSEM観察像から、画像処理ソフトImageJ(開発元 Wayne Rashand)を用いて、平均稠密度を算出する。算出の手順を以下に示す。
1)[Analyze]−[Set Scale]にて、スケールの設定を行う。
2)[Image]−[Adjust]−[Threshold]で閾値を設定する。
(ノイズが残らず、測定対象である外添剤Bが残る値に設定)
3)[Image]−[Crop]で、測定した外添剤Bの画像部分を選択する。
4)外添剤が重なっているものは画像編集により消去する。
5)[Edit]−[Invert]で白黒の画像を反転させる。
6)[Analyze]−[Set Measurements]で[Area]、[Shape Descriptors]、[Perimeter]、[Fit Ellipse]、[Ferets Diameter]をチェックする。また、[Redirect to]を[None]、[Decimal Place(0−9)]を3に設定する
。
7)[Analyze]−[Analyze Particle]で、粒子の面積を0.005μm2以上に指定し、実行する。
8)上記7)で指定された各粒子のSolidityの値を得る。
9)観察した画像100枚について測定を行い、得られたSolidityの相加平均値を算出し、稠密度とする。
また、トナーのポリカーボネート薄膜付着測定法において、ポリカーボネート薄膜の面積を100面積%としたときに、付着する外添剤Bの量が、0.20面積%以上5.00面積%以下であることが、クリーニングニップ部への外添剤Bの安定供給を行う上でより好ましい。より好ましい範囲は、0.20面積%以上4.00面積%以下であり、さらに好ましい範囲は、0.20面積%以上3.00面積%以下である。外添剤Bの付着量は、外添剤Bの外添条件などにより制御することができる。
外添剤Bの付着量は、上記外添剤Aの測定と同様にして測定することができる。なお、付着した外添剤における外添剤Bの選択方法は上記面積及び稠密度の測定と同様である。
また、本発明のトナーは、外添剤Bのアスペクト比が1.3以上3.0以下であることが、耐久評価を通じて、外添剤Bの形状を維持できるという点で、より好ましい。外添剤Bのアスペクト比のより好ましい範囲は、1.3以上2.5以下であり、さらに、外添剤Bのアスペクト比の好ましい範囲は、1.3以上2.0以下である。該外添剤Bのアスペクト比は、外添剤Bの製造方法により制御することができる。該外添剤Bのアスペクト比の測定方法は、外添剤Aと同様に行うことができる。なお、トナー表面の外添剤から外添剤Bを選択する基準は、上記面積及び稠密度の測定と同様に行う。
感光体上に残すことができ、その結果、上記『トナーすり抜け抑制効果』を発現し易くしていると考えられる。
上記、トナー粒子表面からの外添剤の高さは、トナーの断面サンプルを走査型電子顕微鏡「S−4800」(商品名;日立製作所製)を用いて観察することにより計測した。
具体的には、外添剤の高さは、外添剤のトナー粒子表面からの距離として、走査型電子顕微鏡「S−4800」(商品名;日立製作所製)のスケールを用いて測定し、トナー表面に存在する外添剤A、外添剤Bの高さとした。
乾式シリカは、好ましくはケイ素ハロゲン化合物等を原料としている。
ケイ素ハロゲン化合物としては、四塩化ケイ素が用いられるが、メチルトリクロロシラン、トリクロロシランなどのシラン類単独、あるいは四塩化ケイ素とシラン類との混合状態でも原料として使用可能である。
原料は気化した後、酸水素炎中で中間体として生じる水と反応する、いわゆる、火炎加水分解反応によって目的のシリカを得ることが好ましい。
例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、反応式は次の様なものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
酸素ガスをバーナーに供給し、着火用バーナーに点火した後、水素ガスをバーナーに供給して火炎を形成し、これに原料である四塩化ケイ素を投入しガス化させる。次に、少なくとも火炎加水分解反応を行わせ、生成したシリカ粉末を回収する。
平均粒径及び形状は、四塩化ケイ素流量、酸素ガス供給流量、水素ガス供給流量、シリカの火炎中滞留時間を適宜変えることによって、凹部が多い外添剤の形状を任意に調整可能である。
凹部が多い形状を制御する手段として、得られたシリカ粉末を電気炉に移し、薄層状に敷きつめた後、加熱処理を施し焼結させてもよい。焼結させることで、外添剤の合一強度が高まり、プロセススピードが速い装置において、長期使用しても、外添剤の形状を維持することができ、上述した『トナーすり抜け抑制効果』が得られやすくなる。
疎水化方法としては、シリカと反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理する方法が挙げられる。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカを有機ケイ素化合物で処理する。
そのような有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。
さらには、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレートが挙げられる。
さらには、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1−ヘキサメチルジシロキサンが挙げられ
る。
さらには、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当り2〜12個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位のSiに水酸基を1つずつ有するジメチルポリシロキサンが例示できる。
これらは1種又は2種以上の混合物で用いられる。
例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルがある。
シリコーンオイル処理の方法としては、以下の方法が挙げられる。
シランカップリング剤で処理されたシリカとシリコーンオイルとをFMミキサーのような混合機を用いて直接混合する方法。
ベースとなるシリカにシリコーンオイルを噴霧する方法。あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解又は分散せしめた後、シリカを加え混合し溶剤を除去する方法。
シリコーンオイル処理シリカは、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で温度200℃以上(より好ましくは250℃以上)に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
その中でも、個々の粒子がほぼ球形に揃っていて感光体ドラムとの接触面積が小さく、付着力が低いため高い転写性を有するトナーが得られる、懸濁重合法が好ましい。
低分子量樹脂としては、例えば、後述するスチレン及びスチレン誘導体を用いたスチレン系樹脂などが挙げられる。該低分子量樹脂の、重量平均分子量は、1000以上5000以下が好ましい。
該低分子量樹脂の含有量は、結着樹脂中に5質量%以上20質量%以下が好ましい。
本発明のトナーは、コア部及びシェル部を少なくとも有するコアシェル構造のトナー粒子を有するトナーであることが好ましい。該トナー粒子には、コア部を覆うようにシェル部が存在している。このような構造をとることによりコア部のトナー粒子表面への滲出に
よる帯電不良やブロッキングを防ぐことができる。また、さらにシェル部の表面上にはシェル部とは樹脂組成の違う表層部が存在するものがより好ましい。この表層部が存在することにより環境安定性、耐久性、耐ブロッキング性をより向上させることができる。
本発明に係わるトナーに使用可能なワックス成分としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムのような石油系ワックス及びその誘導体;モンタンワックス及びその誘導体;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンワックス及びその誘導体;カルナバワックス、キャンデリラワックスのような天然ワックス及びその誘導体などで、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいはその酸アミド、エステル、ケトン;硬化ヒマシ油及びその誘導体;植物系ワックス;動物性ワックス;シリコーン樹脂も使用できる。
ワックスの含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を構成する重合性単量体100質量部に対し、5質量部以上20質量部以下が好ましい。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い各色に調色されたものが利用される。特に染料やカーボンブラックは、
重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、以下の、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、128、129、138、147、150、151、154、155、168、180、185、214が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択される。着色剤は、結着樹脂を構成する重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
上記磁性体は、より好ましくは、表面改質された磁性体が好ましい。重合法により磁性トナーを調整する場合には、重合阻害のない物質である表面改質剤により、疎水化処理を施したものが好ましい。このような表面改質剤としては、例えばシランカップリング剤、チタンカップリング剤を挙げることができる。これらの磁性体は個数平均粒径(D1)が2μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。トナー粒子中の含有量としては、結着樹脂を構成する重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対し、好ましくは20質量部以上200質量部以下、より好ましくは40質量部以上150質量部以下である。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に着色剤等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程
で水などによって冷却してもよい。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
また、トナー粒子を球形化する方法としては、粉砕後にハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いる方法が挙げられる。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉又は未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類のような金属粒子、並びにそれらの合金粒子及び酸化物粒子;フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、磁性キャリアの混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。
次に、画像形成方法の例(接触一成分現像システム)について図7及び図8を用いて説明する。図7において、101(101a〜101d)は、図示矢印方向(反時計方向)に所定のプロセススピードで回転する感光体ドラム(像担持体、電子写真感光体)である。感光体ドラム101a,101b,101c,101dは順にカラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(Bk)成分のそれぞれを分担するものである。これらの感光体ドラム101a〜101dは、不図示のドラムモータ(直流サーボモータ)によって回転駆動される。各感光体ドラム101a〜101dにそれぞれ独立した駆動源を設けてもよい。ドラムモータの回転駆動は不図示のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)によって制御され、その他の制御は不図示のCPUによって行われる。また、静電吸着搬送ベルト109aは、駆動ローラ109bと固定ローラ109c、109e及びテンションローラ109dに張架されており、駆動ローラ109bによって図示矢印方向に回転駆動され、転写材S(記録媒体S)を吸着して搬送する。
C)及びブラック(Bk))についてもそれぞれ実施される。
そして4色のトナー像は、所定のタイミングで給紙ローラ108bにより搬送されてきた記録媒体Sを停止、再搬送するレジストローラ108cにより同期され、感光体ドラム101a〜101dと静電吸着搬送ベルト109aとのニップ部において記録媒体Sにトナー像が順次転写される。また、これと同時に記録媒体Sへのトナー像転写後の感光体ドラム101a〜101dはクリーニング手段106a,106b,106c,106dによって転写残トナー等の残存付着物が除去され、繰り返し作像に供される。4つの感光体ドラム101a〜101dからトナー像が転写された記録媒体Sは、駆動ローラ109b部において静電吸着搬送ベルト109a面から分離されて定着器110に送り込まれる。そして、定着器110においてトナー像が定着された後、排出ローラ110cによって排出トレー113に排出される。
潜像担持体接触帯電部材311は感光体ドラム310に当接している。潜像担持体接触帯電部材311のバイアスは電源312により印加されている。トナー担持体314は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像剤容器323内に突入し、左略半周面を現像剤容器323外に露出して横設されている。この現像剤容器323外へ露出した面は、図8のように現像ユニット313の図中左方に位置する感光体ドラム310に当接している。トナー担持体314は矢印B方向に回転駆動され、感光体ドラム310の周速は300mm/s、トナー担持体314の周速は感光体ドラム310の周速に対して1〜2倍の周速で回転させている。
規制部材316の一例としては、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムを規制部材支持板金324に接着した構成で、トナー担持体314に対する当接圧(線圧)を、適宜設定したものである。当接圧は、好ましくは、30〜300N/mである。当接圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算する。規制部材316は当接面側にゴム材料を接着したものの方がトナーとの付着性の面で、長期使用において規制部材へのトナーの融着、固着を抑制できるため好ましい。
また、規制部材316は、トナー担持体314に対する当接状態を先端に当接させるエッジ当接とすることも可能である。エッジ当接とする場合は、トナー担持体との接点におけるトナー担持体の接線に対する規制部材316の当接角を40度以下になるよう設定するとトナーの層規制の点で更に好ましい。トナー供給ローラ315(315aはトナー供給ローラの軸)は、規制部材316のトナー担持体314表面との当接部に対しトナー担持体314の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。
このトナー供給ローラ315のトナー担持体314に対する当接幅としては、1〜8mmが有効で、またトナー担持体314に対してその当接部において相対速度を持たせることが好ましい。
また、帯電ローラ329の駆動については、トナー担持体314との間は従動又は同周速が好ましい。帯電ローラ329とトナー担持体314間に周速差が生じないようにすることが、トナーコートを均一にし、画像上のムラを抑制する観点から好ましい。帯電ローラ329のバイアスは、電源327によってトナー担持体314と感光体ドラム310の両者間に直流で印加されており、トナー担持体314上の非磁性トナー317は帯電ローラ329より、放電によって電荷付与を受ける。帯電ローラ329のバイアスは、非磁性トナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスであり、トナー担持体314に対して1000〜2000Vの電位差が生じるように設定されることが好ましい。
帯電ローラ329による帯電付与を受けた後、トナー担持体314上に薄層形成されたトナー層は、一様に感光体ドラム310との対向部である現像部へ搬送される。この現像部において、トナー担持体314上に薄層形成されたトナー層は、図8に示す電源327によってトナー担持体314と感光体ドラム310の両者間に印加された直流バイアスによって、感光体ドラム310上の静電潜像にトナー像として現像される。トナー像が転写部材に転写された後、転写残トナーはクリーニングユニット309に具備されたクリーニングブレード308によってクリーニングされる。
本発明では、該クリーニング工程が、クリーニングブレードを該感光体に当接してなり、該感光体と該クリーニングブレードとの当接部位における長手方向の単位長さ当たりの線圧が30N/m以上105N/m以下であることが好ましい。
クリーニングブレードの材質としては、感光体の表面への追従性と、感光体の表面へのキズの付け難さの点から、ゴム材料が適している。その中でも、ポリウレタンゴムが物性的な面と化学的な耐久性の面から最も適している。クリーニングブレードを構成するゴム材料のゴム硬度としては、国際ゴム硬さ(IRHD)で60度以上90度以下が、感光体からのトナーのクリーニングの安定性という点で好ましい。
なお、本発明におけるクリーニングブレードと感光体ドラムとの当接角度、及び当接線圧は感光体ドラムの静止時の値である。
本発明の画像形成方法に使用される感光体ドラムの直径は、20mm以上50mm以下であることが、電子写真装置の小型化、高速化のために好ましい。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2mL加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に該コンタミノンNを約2mL添加する。
測定には、対物レンズとして「UPlanApro」(倍率10倍、開口数0.40)を搭載した該フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。該手順に従い調整した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上39.69μm未満に限定し、トナー粒子の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
トナーの真密度は、乾式自動密度計オートピクノメーター(ユアサアイオニクス社製)により測定した。条件は下記の通りである。
セル SMセル(10mL)
サンプル量 2.0g
この測定装置は、気相置換法に基づいて、固体・液体の真密度を測定するものである。液相置換法と同様、アルキメデスの原理に基づいているが、置換媒体としてガス(アルゴンガス)を用いるため、精度が高い。
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer
3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネ
ル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに該電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに該電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中に該コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)該(2)のビーカーを該超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)該(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ該電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した該(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した該(5)電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の該専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
本発明に使用するトナー及びその材料のTHF可溶分の分子量(Mn、Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<ゾルゲルシリカ粒子の製造例>
攪拌機、滴下ロート及び温度計を備えた3リットルのガラス製反応器に、メタノール590.0g、水42.0g、28質量%アンモニア水48.0gを加えて混合した。得られた溶液を35℃となるように調整し、攪拌しながら、テトラメトキシシラン1100.0g(7.23mol)及び5.5質量%アンモニア水395.0gを同時に添加し始めた。テトラメトキシシランは6時間かけて、アンモニア水は5時間かけて、それぞれを滴下した。滴下が終了した後、さらに0.5時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、親水性球状ゾルゲルシリカ微粒子のメタノール−水分散液を得た。次いで、ガラス製の反応器にエステルアダプターと冷却管とを取り付け、前記分散液を80℃、減圧下で十分乾燥させた。得られたシリカ粒子を、恒温槽にて400℃にて10分間加熱した。
上記工程を数十回実施し、得られたシリカ粒子を、パルベライザー(ホソカワミクロン社製)にて解砕処理を行なった。
その後、シリカ粒子500gを内容積1000mlのポリテトラフルオロエチレン内筒式ステンレスオートクレーブに仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、オートクレーブ付属の撹拌羽を6.6S−1(回転数)で回転させながら、0.5gのHMDS(ヘキサメチルジシラザン)及び0.1gの水を、二流体ノズルにて霧状にしてシリカ粉末に均一になるように吹き付けた。30分間撹拌した後、オートクレーブを密閉し、220℃で2時間加熱した。続いて、加熱したまま系中を減圧して脱アンモニア処理を行い、ゾルゲルシリカ粒子(外添剤A−1)を得た。
また、ゾルゲルシリカ粒子の個数平均粒径(D1)を、テトラメトキシシランの添加量を調整することで制御し、同様にして外添剤A−2〜A−6を得た。外添剤Aの物性を表1に示す。
市販のBET30m2/gシリカ微粒子をバーナーで作った1800℃の雰囲気下に0.5kg/時間の速度で通過させ、ブロワーにより捕集ラインとフィルターによりシリカ粒子を捕集した。その後、ヘキサメチルジララザン8質量部で表面処理を行なった後、風力分級機を用いて、外添剤A−7を得た。物性を表1に示す。
<稠密度が0.40以上0.80以下の粒子の製造例>
市販のBET50m2/gシリカ微粒子をバーナーで作った1600℃の雰囲気下に1kg/時間の速度で通過させ、ブロワーにより捕集ラインとフィルターによりシリカ粒子を捕集した。その後、ヘキサメチルジララザン8質量部で表面処理を行なった後、風力分級機を用いて、粗い粒子を採取して、外添剤B−1を得た。物性を表2に示す。
また、面積、及び稠密度を、バーナーの温度、及び通過速度を調整することで制御し、外添剤B−2〜B−5を得た。
外添剤B−6は、外添剤A−2をバーナーで作った1800℃の雰囲気下に0.5kg/時間の速度で通過させ、ブロワーにより捕集ラインとフィルターによりシリカ粒子を捕集した。その後、ヘキサメチルジララザン8質量部で表面処理を行なった後、風力分級機を用いて、粗い粒子を採取して得た。
四つ口容器中にイオン交換水710質量部と0.1モル/LのNa3PO4水溶液850質量部を添加し、高速撹拌装置T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて200S−1(回転数)で撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/L−CaCl2水溶液68質量部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca3(PO4)2を含む水系分散媒体を調製した。
・スチレン 122質量部
・n−ブチルアクリレート 36質量部
・銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 13質量部
・スチレン系樹脂(1) 40質量部
(ガラス転移点=55℃、Mw=3、000、Mn=1,050)
・ポリエステル系樹脂(1) 10質量部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)(モル比=51:50)、酸価=10mgKOH/g、ガラス転移点=70℃、Mw=10500、Mw/Mn=3.20)
・負荷電性制御剤(3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物)
0.8質量部
・ワックス(フィシャートロプシュワックス、吸熱メインピーク温度=78℃)
15質量部
上記の材料をアトライタ(三井三池化工機株式会社製)を用いて3時間撹拌し、各成分を重合性単量体中に分散させ、単量体混合物を調製した。該単量体混合物に重合開始剤である1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート20.0質量部(トルエン溶液50%)を添加し、重合性単量体組成物を調製した。重合性単量体組成物を水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を166.6S−1(回転数)に維持しつつ5分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内部温度を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら6時間反応させた。
次いで、容器内を温度80℃に昇温して4時間維持し、その後毎分1℃の冷却速度で徐々に30℃まで冷却し、スラリー1を得た。スラリー1を含む容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去した。更に、ろ別、洗浄、乾燥して重量平均粒径(D4)が6.5μm、平均円形度0.980の重合体粒子(トナー粒子1)を得た。トナー粒子の真密度は1.1g/cm3であった。
以下に、乳化会合法によるトナー粒子の作製方法について説明する。
(樹脂微粒子の水系分散体1)
アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK)0.15g及びN,N−ジメチルアミノエタノール(塩基性物質)3.10gを、イオン交換水(水系媒体)146.80gに溶解して分散媒体液を調製した。この分散媒体液を350mlの耐圧丸底ステンレス容器に入れ、続いて「ポリエステル樹脂A」((組成(モル比)/ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:フマル酸:トリメリット酸=25:25:26:20:4)、Mn:3,500、Mw:10,300、Mw/Mn:2.9、Tm:96℃、Tig:53℃、Teg:58℃)の粉砕物(径1〜2mm)150gを投入し混合した。
次に高速剪断乳化装置クレアミックス(エム・テクニック社製:CLM−2.2S)を上記耐圧丸底ステンレス容器に密閉接続した。容器内の混合物を、115℃、0.18MPaに加温加圧しながら、クレアミックスのローター回転数を300S−1とし30分間剪断分散した。その後、50℃になるまで、300S−1(回転数)の回転を維持しながら、2.0℃/分の冷却速度で冷却を行い樹脂微粒子の水系分散体1を得た。
電子顕微鏡観察(10,000倍)での結果、樹脂微粒子の短径の平均は0.22μm、長径の平均は0.57μm、長径/短径の平均は2.72であり、長径/短径が1.5〜10の粒子の割合が98%であり、1.5より小さい粒子の割合が2%であった。また、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製:LA−950)を用いて測定した樹脂微粒子の体積分布基準のメジアン径(D50)は0.22μmであり、95%粒子径は0.26μmであった。
シアン顔料Pigment Blue 15:3(大日精化社製) 100g
アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK) 15g
イオン交換水 890g
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業社製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の水系分散体(固形分濃度10質量%)を調製した。着色剤微粒子の体積分布基準のメジアン径は0.2μmであった。
エステルワックス(ベヘン酸ベヘニル、融点75℃) 100g
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK) 10g
イオン交換水 890g
以上を撹拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック社製)へ循環しながらローター外径が3cm、クリアランスが0.3mmの剪断撹拌部位にて、ローター回転数316S−1、スクリーン回転数315S−1の条件にて撹拌し、60分間分散処理した後、ローター回転数17S−1、スクリーン回転数0S−1、冷却速度10℃/minの冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、離型剤微粒子の水系分散体(固形分濃度10質量%)を得た。離型剤微粒子の体積分布基準のメジアン径は0.16μmであった。
着色剤微粒子の水系分散体 11.0g
離型剤微粒子の水系分散体 21.0g
1質量%塩化カルシウム水溶液 20.0g
イオン交換水 110.0g
上記を、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて混合・分
散させた後、ウォーターバス中で45℃まで撹拌翼にて撹拌しながら加熱した。47℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約6.2μmである凝集粒子が形成されていることが確認された(凝集工程)。
5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液40.0gを加えた後、撹拌を継続しながら85℃まで昇温して120分間保持し、融合したコア粒子を含有する水系分散体を得た(一次融合工程)。コア粒子の粒径を測定したところ、重量平均粒径(D4)は6.5μmであった。
次いで、撹拌を継続しながら、ウォーターバス内に水を入れ、コア粒子の水系分散体を25℃まで冷却した(冷却工程)。
次いで、樹脂微粒子の水系分散体1を13.1g添加した。その後、10分間撹拌を行い、さらに2質量%塩化カルシウム水溶液60.0gを滴下し、35℃に昇温した。この状態で、随時、液を少量抽出し、2μmのマイクロフィルターに通し、ろ液が透明になるまで、35℃で撹拌を継続した(付着工程)。
ろ液が透明になり、コア粒子に樹脂微粒子が付着し、シェル付着体が形成されたのを確認後、シェル付着体の水系分散体を40℃に昇温して1時間撹拌した後、5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液35.0gを添加し、65℃に昇温して1.5時間撹拌を行った(二次融合工程)。
その後、得られた液を25℃まで冷却した後、ろ過・固液分離した後、800gのイオン交換水を固形分に加え30分間撹拌洗浄した。その後再びろ過・固液分離を行った。以上のようにろ過と洗浄を、残留界面活性剤の影響を排除するため、ろ液の電気伝導度が150μS/cm以下となるまで繰り返した。次に、得られた固形分を乾燥させることにより、トナー粒子2を得た。トナー粒子2は、重量平均粒径(D4)が6.7μm、平均円形度が0.972、真密度は1.1g/cm3であった。
上記、トナー粒子の製造例2において、以下の製造条件に変更した以外は、同様の処理を行った。
樹脂微粒子の水系分散体1 40.0g
着色剤微粒子の水系分散体 10.0g
離型剤微粒子の水系分散体 20.0g
1質量%塩化カルシウム水溶液 20.0g
イオン交換水 110.0g
上記を、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて混合・分散させた後、ウォーターバス中で45℃まで撹拌翼にて撹拌しながら加熱した。45℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.5μmである凝集粒子が形成されていることが確認された(凝集工程)。
5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液40.0gを加えた後、撹拌を継続しながら85℃まで昇温して120分間保持し、融合したコア粒子を含有する水系分散体を得た(一次融合工程)。コア粒子の粒径を測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.5μmであった。
次いで、撹拌を継続しながら、ウォーターバス内に水を入れ、コア粒子の水系分散体を25℃まで冷却した(冷却工程)。
次いで、樹脂微粒子の水系分散体1を12.3g添加した。その後、10分間撹拌を行い、さらに2質量%塩化カルシウム水溶液60.0gを滴下し、35℃に昇温した。この状態で、随時、液を少量抽出し、2μmのマイクロフィルターに通し、ろ液が透明になるまで、35℃で撹拌を継続した(付着工程)。
ろ液が透明になり、コア粒子に樹脂微粒子が付着し、シェル付着体が形成されたのを確認後、シェル付着体の水系分散体を40℃に昇温して1時間撹拌した後、5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液35.0gを添加し、65℃に昇温して1.5時間撹拌を行った(二次融合工程)。
その後、得られた液を25℃まで冷却した後、ろ過・固液分離した後、800gのイオン交換水を固形分に加え30分間撹拌洗浄した。その後再びろ過・固液分離を行った。以上のようにろ過と洗浄を、残留界面活性剤の影響を排除するため、ろ液の電気伝導度が150μS/cm以下となるまで繰り返した。次に、得られた固形分を乾燥させることにより、トナー粒子3を得た。トナー粒子3は、重量平均粒径(D4)が6.0μm、平均円形度が0.975、真密度は1.1g/cm3であった。
以下に、懸濁造粒法によるトナー作製方法について説明する。
(結晶性ポリエステル1の合成)
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
セバシン酸 136.5質量部
1,4−ブタンジオール 63.5質量部
酸化ジブチルスズ 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、180℃で窒素気流下で生成する水を留去しながら、6時間攪拌を行った。その後、攪拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下で水を留去しながら、更に2時間保持した。粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることで、結晶性ポリエステル1を合成した。数平均分子量Mnは4800、重量平均分子量Mwは11200であった。
結晶性ポリエステル1 215.0質量部
キシリレンジイソシアネート(XDI) 55.0質量部
シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 35.0質量部
テトラヒドロフラン(THF) 305.0質量部
攪拌装置及び温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら、上記の材料を仕込んだ。50℃まで加熱し、15時間かけてウレタン化反応を施した。その後、サリチル酸3.0質量部を添加し、イソシアネート末端を修飾した。溶媒であるTHFを留去して、ブロックポリマー1を得た。得られたブロックポリマー1の物性を表3に示す。数平均分子量Mnは15500、重量平均分子量Mwは33300であった。
水 695.0質量部
メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製) 10.0質量部
スチレン 90.0質量部
メタクリル酸 90.0質量部
アクリル酸ブチル 110.0質量部
過硫酸アンモニウム 1.0質量部
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、上記の材料を仕込み、350回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の樹脂微粒子分散液S1を得た。樹脂微粒子分散液S1に分散されている粒子の体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−920(堀場製作所社製)を用いて測定したところ、105nmであった。樹脂微粒子分散液S1の一部を取り出し、Tg及び重量平均分子量を測定したところ、Tgは65℃であり、重量平均分子量Mwは151000であった。
カルナバワックス(融点84℃) 20.0質量部
1−ブタノン 80.0質量部
上記を密閉できる反応容器に投入し、80℃で加熱攪拌した。ついで、系内を50rpmで緩やかに攪拌しながら3時間かけて25℃にまで冷却し、乳白色の液体を得た。
この溶液を直径1mmのガラスビーズ30質量部とともに耐熱性の容器に投入し、ペイントシェーカー(東洋精機製)にて3時間分散を行い、ナイロンメッシュでガラスビーズを取り除き、ワックス分散液W1を得た。
C.I.ピグメントブルー15:3 100.0質量部
1−ブタノン 150.0質量部
ガラスビーズ(1mm) 200.0質量部
上記材料を耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、ナイロンメッシュでガラスビーズを取り除き、着色剤分散液C1を得た。
(油相1の調製)
ブロックポリマー1 100.0質量部
1−ブタノン 85.0質量部
上記材料をビーカーに入れ、ディスパー(特殊機化社製)を用い50S−1(回転数)で1分間攪拌した。
ワックス分散液W1(固形分20%) 50.0質量部
着色剤分散液C1(固形分40%) 13.5質量部
1−ブタノン 5.0質量部
さらに上記材料をビーカーに入れ、ディスパー(特殊機化社製)を用い100S−1(回転数)で5℃以下となるよう冷却しながら3分間攪拌し、油相1を調製した。
樹脂微粒子分散液S1(固形分30%) 26.7質量部
ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの50%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業製) 30.0質量部
カルボキシメチルセルロース1質量%水溶液 100.0質量部
プロピルアミン(関東化学製) 5.0質量部
イオン交換水 400.0質量部
1−ブタノン 50.0質量部
上記材料を容器に入れ、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)にて83S−1(回転数)で1分攪拌し、水相1を調製した。
(乳化・脱溶剤)
水相1に油相1を投入し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)の回転数を166S−1(回転数まで上げて1分間攪拌を続け、油相1を水相中に懸濁させて処理前粒子分散液1を得た。ついで、30℃、50mmHgの減圧下で溶剤を除去した。
処理前粒子分散液1がpH1.5となるまで塩酸を加え、30分間攪拌した後に濾過し、濾別とイオン交換水への再分散の操作をスラリーの電導度が100μSとなるまで繰り返した。このようにしてスラリー中に残存した界面活性剤の除去を行い、ろ過ケーキを得た。該ろ過ケーキを真空乾燥して、風力分級を実施して処理前粒子1を得た。
アニール処理は、恒温乾燥器(佐竹化学製41−S5)を用いて行った。恒温乾燥器の内部温度はを51℃に調整した。前記処理前粒子1を、ステンレス製バットに均等になるように広げて入れ、これを前記恒温乾燥器に入れて12時間静置した後、取り出した。こ
うして、アニール処理されたトナー粒子4を得た。トナー粒子4は、重量平均粒径(D4)が6.5μm、平均円形度0.976、真密度は1.1g/cm3であった。
得られたトナー粒子1(100質量部)に対して、表1に記載した外添剤A−1を0.5質量部加え、FMミキサ(日本コークス工業株式会社製)で56.6S−1(回転数)の条件で1分間プレ混合した後に、図4に記載した装置を用いて、分散ローターを80S−1(回転数)、固着ローターを93.3S−1(回転数)の条件で30秒処理を行った。その後、外添剤B−1を0.5質量部加え、FMミキサ(日本コークス工業株式会社製)で56.6S−1(回転数)の条件で3分間処理し、その後、#200メッシュの篩を用いて、塵を除去し、トナー1を得た。
トナー1における処方、諸物性は表3に記載したとおりである。
得られたトナーを用いて下記の評価試験を行った。評価結果を表4に示す。
また、本発明のトナーの帯電性に係わる画像弊害(カブリ)のレベルを確認すべく、以下の評価を実施した。評価方法は以下の通りである。
キヤノン(株)製レーザービームプリンタLBP−9600を用い、クリーニングブレードの当接線圧(感光体とクリーニングブレードとの当接部位における長手方向の単位長さ当たりの線圧)を80N/m、当接角度を22度、プロセススピードを0.35m/secに改造したものを評価に用いた。評価紙としては、A4サイズの普通紙を用いた。従
来の球形トナーの場合、クリーニングブレードと感光体とが接する際の当接線圧が110N/m以上、プロセススピード0.20m/sec程度の設定であり、本評価では感光体上の転写残トナーのクリーニングに対して従来より厳しい条件で検討を行った。
クリーニング性の評価は、クリーニングブレードの硬度が高くなることで感光体ドラムへの追従性が低下するため、低温低湿環境下(10℃、14%RH)、にて評価を行った。
また、画像弊害の有無を確認するための帯電部材汚染の評価は、接触帯電部材へ印加する電圧が高くなり画像不良が発生しやすくなる、低温低湿環境下(10℃、14%RH)、にて評価を行った。
1cm×20cm帯の画像を複数個形成できるチャートを用いて、感光体上の転写残部分をテーピングし紙上に貼った濃度をD1、紙上に転写された上にテーピングした濃度をD2とし、下式のように算出する。
転写効率(%)={D2/(D1+D2)}×100
低温低湿環境下(L/L;10℃/14%RH)にて初期と15、000枚後の転写効率の差の評価基準は以下の通りである。
A:2%未満で良好。
B:2%以上4%未満で実用上問題なし。
C:4%以上6%未満で実用上問題なし。
D:6%以上8%未満で実用上問題あり。
E:8%以上で実用上問題あり。
低温低湿環境下(温度10℃、14%Rh)で、印字比率1%の罫線画像を15,000枚連続出力する耐久試験を行い、クリーニング性能の評価を行った。A、Bランクを合格とした。
A:15、000枚連続出力後も、紙上のクリーニング不良なし。
B:10、000〜15、000枚連続出力の範囲で、トナーがクリーニングブレードをすり抜けることによる発生する極めて薄い縦線が紙上で発生するが、実用上問題なし。
C:5、000〜10、000枚連続出力の範囲で、トナーがクリーニングブレードをすり抜けることによる発生する縦線が紙上で発生。
D:0〜5、000枚連続出力の範囲で、トナーがクリーニングブレードをすり抜けることによる発生する縦線が紙上で発生。
低温低湿環境下(10℃/14%Rh)で、初期の0%の印字比率の画像、及び印字比率1%の罫線画像を15,000枚印刷後の0%の印字比率の画像において、「リフレクトメータ」(東京電色社製)により測定した印刷画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出した。そのカブリ濃度の結果を下記の基準に基づいて画像カブリを評価した。
A:1.0%未満。
B:1.0%以上2.0%未満。
C:2.0%以上3.0%未満で実用上問題なし。
D:3.0%以上4.0%未満で実用上問題なし。
E:4.0%以上で使用上問題あり。
表3記載の外添処方、及び処理装置とした以外は、実施例1と同様にして、トナー2〜18を得た。トナーの諸物性については表3に示した通りである。
また、実施例1と同様にして評価を行った結果を表4に示す。
表3記載の外添処方、及び処理装置とした以外は、実施例1と同様にして、トナー19〜26を得た。トナーの諸物性については表3に示した通りである。トナー19は、特許4446342号公報実施例1を参照し、トナーを得た。
また、実施例1と同様にして評価を行った結果を表4に示す。
100…外添剤処理装置、110…本体ケーシング、111…ジャケット、120…分散ローター、130…固着ローター、133…ライナー、140…ガイドリング、150…投入部、160…排出部、171…分散ローター用駆動モーター、172…分散ローター用駆動軸、173…固着ローター用駆動モーター、174…固着ローター用駆動軸、177…冷風導入口、178…ブロワー吸引口、180…制御盤、S…転写材
101…感光体ドラム、102…1次帯電ローラ、103…スキャナー、104…現像器、106…クリーニング部、108b…給紙ローラ、108c…レジストローラ、
109a…搬送ベルト、109b…駆動ローラ、110…定着器、110c…排出ローラ、
113…排出トレー、308…クリーニングブレード、309…クリーニングユニット、310…感光体ドラム、311…潜像担持体接触帯電部材、312…電源、313…現像
ユニット、314…トナー担持体、315…トナー供給ローラ、316…規制部材、317…トナー、323…現像剤容器、324…規制部材支持板金、325…トナー搬送部材、327…電源、329…帯電ローラ、330…抑圧部材
Claims (4)
- 結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、及び外添剤を含有するトナーにおいて、
トナーの平均円形度が0.970以上であり、
該外添剤は、外添剤Aと外添剤Bとを含有し、
該外添剤Aは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)長辺と短辺の比率を示すアスペクト比が1.2以下であり、
2)個数平均粒径(D1)が80nm以上500nm以下であり、
3)該トナー表面上の平均存在率が5面積%以上40面積%以下であり、
該トナーのポリカーボネート薄膜付着測定法において、ポリカーボネート薄膜の面積を100面積%としたときに、付着する外添剤Aの量が、0.020面積%以下であり、
該外添剤Bは、該トナー表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、
1)外添剤一個当たりの面積が0.005μm2以上0.100μm2以下であり、
2)下記式(I)で求められる外添剤の形状指数である稠密度が0.4以上0.8以下であることを特徴とするトナーに関する。
式(I) 稠密度=(外添剤粒子の面積)/(外添剤粒子を包絡線で囲んだ面積) - ポリカーボネート薄膜付着測定法において、ポリカーボネート薄膜の面積を100面積%としたときに、付着する前記外添剤Bの量が、0.20面積%以上5.00面積%以下である請求項1に記載のトナー。
- 前記外添剤Bのアスペクト比が、1.3以上3.0以下である請求項1又は2に記載のトナー。
- 感光体を帯電する帯電工程と、該感光体の上に静電潜像を形成する工程と、該静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する工程と、該トナー像を転写材に転写する転写工程と、転写後の該感光体の表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング工程と、を有する画像形成方法であって、
該トナーが請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナーであり、
該クリーニング工程が、クリーニングブレードを該感光体に当接してなり、該感光体と該クリーニングブレードとの当接部位における長手方向の単位長さ当たりの線圧が30N/m以上105N/m以下である画像形成方法。
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