JP5626009B2 - 画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法、及び画像形成装置に関する。
電子写真法においては、一般的には、光導電性物質を利用した感光体(像保持体)表面に、種々の手段により潜像を形成し、形成された潜像を、トナーを含む現像剤を用いて現像し現像像を形成した後、この現像像を、必要に応じて中間転写体を介して、紙等の被転写体表面に転写し、加熱、加圧、加熱加圧等により定着する、という複数の工程を経て、画像が形成される。また、感光体表面に残ったトナーは、必要に応じて種々の方法によりクリーニングされ、再び現像に利用される。
例えば、特許文献1には、「白色の着色剤と、結晶性樹脂及び非結晶性樹脂からなる結着樹脂と、を含んでなる白色の静電荷像現像用トナーであって、前記結晶性樹脂のトナー中における含有量が5〜25質量%であり、前記着色剤のトナー中における含有量が15〜40質量%であることを特徴とする静電荷像現像用トナー」が提案されている。
特開2007−033719号公報
本発明の課題は、白色画像部と有色画像部との光沢差を低減する画像形成方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成工程と、
非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用有色トナーによる有色トナー画像を、被転写体に形成する第2画像形成工程と、
前記被転写体に転写された前記白色トナー画像及び前記有色トナー画像を定着する定着工程と、
を有し、
前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.2以上0.8以下である画像形成方法。
請求項2に係る発明は、
前記静電荷像現像用白色トナーが、平均分散径0.2μm以上0.3μm以下で白色の着色剤を含み、
前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.3以上0.7以下である請求項1に記載の画像形成方法。
請求項3に係る発明は、
非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段と、
非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用有色トナーによる有色トナー画像を、被転写体に形成する第2画像形成手段と、
前記被転写体に転写された前記白色トナー画像及び前記有色トナー画像を定着する定着手段と、
を有し、
前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.2以上0.8以下である画像形成装置。
請求項4に係る発明は、
前記静電荷像現像用白色トナーが、平均分散径0.2μm以上0.3μm以下で白色の着色剤を含み、
前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.3以上0.7以下である請求項3に記載の画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、静電荷像現像用白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と静電荷像現像用有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が上記範囲外の場合に比べ、白色画像部と有色画像部との光沢差を低減する画像形成方法が提供できる。
請求項2に係る発明によれば、静電荷像現像用白色トナーに含まれる白色の着色剤の平均分散径が上記範囲外で、且つ静電荷像現像用白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と静電荷像現像用有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が上記範囲外の場合に比べ、蛍光灯下での白色画像部の白色度が向上する画像形成方法が提供できる。
請求項3に係る発明によれば、静電荷像現像用白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と静電荷像現像用有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が上記範囲外の場合に比べ、白色画像部と有色画像部との光沢差を低減する画像形成装置が提供できる。
請求項4に係る発明によれば、静電荷像現像用白色トナーに含まれる白色の着色剤の平均分散径が上記範囲外で、且つ静電荷像現像用白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と静電荷像現像用有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が上記範囲外の場合に比べ、蛍光灯下での白色画像部の白色度が向上する画像形成装置が提供できる。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る画像形成装置(方法)は、非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用白色トナー(以下、白色トナーと称する)による白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段(第1画像形成手段)と、
非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用有色トナー(以下、有色トナーと称する)による有色トナー画像を、被転写体に形成する第2画像形成手段(第2画像形成工程)と、
前記被転写体に転写された前記白色トナー画像及び前記有色トナー画像を定着する定着手段(定着工程)と、
を有する。
そして、白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)を0.2以上0.8以下とする。
ここで、白色トナーの使用方法としては、例えば、色紙や黒紙など色のついた被転写体や透明素材などの被転写体に白色トナー画像により下引きを行い、つまり、白色トナーで隠蔽層を形成し、その上に有色トナー画像を形成し、描画することで地色の影響を軽減し発色性を向上する方法がある。無論、色紙や黒紙など色のついた被転写体や透明素材などの被転写体に、有色トナー画像と共に、白色トナー画像自体で、描画する方法もある。
しかしながら、白色トナー画像を定着すると、有色トナー画像を定着した場合に比べ、得られる白色画像部の光沢度が低減し、有色トナー画像を定着した有色画像部との光沢度の差が大きくなることがある。その結果、白色画像部が有色画像部に対して視覚的に沈んだように見えてしまうことがある。
これは、結晶性樹脂は光沢性を付与する機能を有するものの、白色トナーに含まれる白色の着色剤の粒径が有色トナーに含まれる有色着色剤に比べ大きいことから、白色トナー画像を定着する際、結晶性樹脂が除々にドメイン(領域)を形成する過程で、白色の着色剤の分散状態が悪化(つまり、白色の着色剤が偏在化)する結果、得られる白色画像部の表面の平滑性が悪化し、その光沢度が低減されてしまうためであると考えられる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置(方法)では、白色トナーと有色トナーとの結晶性樹脂に由来する吸熱量Qを上記関係とすることで、白色画像部と有色画像部との光沢差を低減する。
この理由は定かではないが、以下の理由によるものと考えられる。
まず、白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)を上記範囲にするとは、白色トナーに含まれる結晶性樹脂量を、有色トナーに含まれる結晶性樹脂量よりもある程度少なくすることを意味している。
つまり、比(Q1/Q2)を上記範囲にすることは、白色トナー画像を定着する際、結晶性樹脂が除々にドメイン(領域)を形成することを低減させることから、結晶性樹脂が除々にドメイン(領域)を形成する過程で、当該白色の着色剤の分散状態の悪化(つまり、白色の着色剤が偏在化)が抑制されると考えられる。
これにより、白色の着色剤の分散状態を維持させた状態で、白色トナー画像の定着が実現されることから、得られる白色画像部の表面平滑性の良好となり、その光沢度が向上すると考えられる。
このため、白色画像部と有色画像部との光沢差が低減されると考えられる。
そして、その結果、白色画像部が有色画像部に対して視覚的に沈んだように見えてしまうことが抑制される。
また、本実施形態に係る画像形成装置(方法)では、白色トナーが平均分散径0.2μm以上0.3μm以下で白色の着色剤を含ませ、且つ白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)を0.3以上0.7以下とすることがよい。
これにより、蛍光灯下において、蛍光灯下での白色画像部の白色度が向上する。
この理由は定かではないが、以下の理由によるものと考えられる。
まず、白色トナーによる白色画像部における白色の着色力や遮蔽力は、白色の着色剤と結着樹脂との屈折率差を利用して光を散乱させるという原理に基づくものであり、本質的に光の透過を遮断するものではないと考えられている。
しかしながら、特に、蛍光灯下(つまり例えば波長400nmから600nmに水銀由来の強い輝線を有する光が照射されている環境下)では、白色画像部の白色度が十分でないのが現状である。これは、白色トナー画像を定着する際、結晶性樹脂が徐々にドメイン(領域)を形成する過程で、白色の着色剤の分散状態が悪化する結果、最も輝度が大きい波長の光を効率よくの散乱させることができないと考えられるためである。
一方で、蛍光灯下(つまり例えば波長400nmから600nmに水銀由来の強い輝線を有する光が照射されている環境下)で、光散乱させ易い白色の着色剤の分散径は0.2μm以上0.3μm以下であると考えられる。これは、一般には光の波長の2分の1の分散径の時、最も効率よく散乱させると考えられ、400nmから600nmに水銀由来の強い輝線を効率よく散乱させる白色の着色剤の分散径は200nmから300nm、つまり0.2μm以上0.3μm以下であると考えられるためである。
つまり、白色トナーに含まれた白色の着色剤の平均分散径を光散乱させ易い0.2μm以上0.3μm以下とし、そして、白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)を0.3以上0.7以下することで、白色トナー画像を定着した後でも、白色トナーに含まれた白色の着色剤の分散状態を維持しつつ(つまり光散乱させ易い白色の着色剤の分散状態を維持しつつ)、白色画像部が形成されることになると考えられる。
このため、蛍光灯下において、蛍光灯下での白色画像部の白色度が向上すると考えられる。
ここで、白色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と、有色トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2と、の比(Q1/Q2)は、0.2以上0.8以下であり、望ましくは0.3以上0.7以下であることがよい。
本比(Q1/Q2)を上記範囲とすることで、白色画像部の光沢度が向上し、白色画像部と有色画像部との光沢度の差が低減される。
トナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量を制御する方法としては、例えば、結晶性樹脂の含有量を調整する方法、2)非晶性樹脂および結晶性樹脂の溶解度パラメータ(SP値)を近づける方法、3)非晶性樹脂に用いるモノマーに結晶性樹脂との相溶性を高める成分を用いる方法等が挙げられる。
なお、示差走査熱量計(DSC)によりASTM法(D3418−8)に基づくトナーの結晶性樹脂に由来する吸熱量Qは、以下により求められる値である。
具体的には、1)試料(トナー)10mgをアルミニウムセル中に入れ、蓋をする(これを試料用セルという)。比較用にアルミナ10mgを同様に同型のアルミニウムセル中に入れ、蓋をする(これを比較用セルという)。2)試料用セルと比較用セルとをそれぞれ測定装置にセットし、窒素雰囲気下で30℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温させ、200℃で10分間放置する。3)放置後、液体窒素を用いて−10℃/分の降温速度で−30℃まで温度を下げ、10分間−30℃で放置する。4)放置後、20℃/分の昇温速度で−30℃から200℃まで昇温する。2)及び4)の操作の際に、吸熱・発熱曲線を求める。得られた吸熱・発熱曲線から結晶性樹脂由来の吸熱ピークを決定する。測定装置としては、パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7を用いた。
得られた吸熱・発熱曲線において、吸熱ピークが結晶性樹脂由来のものであるか否かは以下のように判断する。
2)及び4)の操作の際に得られた吸熱・発熱曲線を比較して±5℃の範囲にある吸熱ピークを同一の材料由来の吸熱ピークとみなし、同一の材料由来の吸熱ピークのうち、2)の操作の際に得られた吸熱ピークから求められる吸熱量Aと4)の操作の際に得られた吸熱ピークから求められる吸熱量Bの比(B/A)が0.8以下の吸熱ピークを結晶性樹脂由来の吸熱ピークと判断する。
そして、2)の操作の際に得られた結晶性樹脂由来の吸熱ピークから、JIS−K7122の9項に準拠し、ベースラインと吸熱ピークで囲まれるピーク面積から試料の質量あたりの吸熱量を求めることにより、結晶性樹脂に由来する吸熱量を算出する。
以下、白色トナー及び有色トナーについて説明する。
まず、白色トナーについて説明する。
白色トナーは、結着樹脂及び白色の着色剤を含んで構成される。具体的には、白色トナーは、結着樹脂と白色の着色剤と必要に応じて離型剤等その他添加剤とを含んで構成される白色トナー粒子で構成され、必要に応じて、外添剤を含んでもよい。
結着樹脂について説明する。
結着樹脂としては、非晶性樹脂と結晶性樹脂とが併用される。
ここで、非晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)を用いた熱分析測定において、明確な吸熱ピークではなく、階段状の吸熱変化のみを有するものであり、常温固体で、ガラス転移温度以上の温度において熱可塑化するものを指す。
一方、結晶性樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいう。
具体的には、例えば、結晶性樹脂とは、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が10℃以内であることを意味し、非晶性樹脂とは、半値幅が10℃を超える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂を意味する。
非晶性樹脂について説明する。
非晶性樹脂としては、例えば、スチレン・アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、等公知の樹脂材料が挙げられるが、非晶性ポリエステル樹脂が特に望ましい。
非晶性ポリエステル樹脂について説明する。
非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものが挙げられる。
多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類;が挙げられ、これらの多価カルボン酸を1種又は2種以上用いてもよい。これら多価カルボン酸の中でも、芳香族カルボン酸を用いることが望ましい。また、ジカルボン酸とともに3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用してもよい。
一方。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、などの脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類が挙げられる。これら多価アルコールを1種又は2種以上用いてもよい。これら多価アルコールの中でも、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が好ましく、このうち芳香族ジオールがより望ましい。また、ジオールとともに3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上50000以下であることが望ましく、7000以上20000以下であることがさらに望ましい。
なお、重量平均分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−8120、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出したものである。以下、同様である。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は50℃以上80℃以下の範囲であることが望ましい。ポリエステル樹脂のTgは50℃以上65℃以下であることがより望ましい。
なお、非晶性ポリエステル樹脂の合成時、必要に応じて酸価や水酸基価の調製等の目的で、多価カルボン酸や多価アルコールを合成の最終段階で添加してもよい。
多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等の一分子中に少なくとも3つのカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸等が挙げられる。
多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類等が挙げられる。
非晶性ポリエステル樹脂の製造は、重合温度を180℃以上230℃以下として行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。
重合性単量体が、反応温度下で溶解または相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助溶剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い重合性単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い重合性単量体とその重合性単量体と重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
非晶性ポリエステル樹脂の製造の際に使用される触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物;亜リン酸化合物;リン酸化合物;及びアミン化合物等が挙げられる。
結晶性樹脂について説明する。
結晶性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂等が挙げられ、結晶性ポリエステル樹脂が特に望ましい。
結晶性ポリエステル樹脂について説明する。
結晶性ポリエステル樹脂としては、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。
ここで、下記例示する多価カルボン酸と多価アルコールでの縮重合体の中でも、低温定着性を実現する観点から、結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとの縮重合体であることがよい。
ジカルボン酸(2価のカルボン酸)としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸;などが挙げられ、さらに、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられるが、この限りではない。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等の特定の芳香族カルボン酸、及びこれらの無水物やこれらの低級(炭素数1以上3以下)アルキルエステルなどが挙げられる。
また、多価カルボン酸としては、上記脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸の他に、スルホン酸基を持つジカルボン酸を併用してもよい。
さらに、多価カルボン酸としては、上記脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸を併用してもよい。
これら多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、脂肪族ジオールが望ましく、主鎖部分の炭素数が7以上20以下である直鎖型脂肪族ジオールがより望ましい。脂肪族ジオールが分岐型では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融解温度が降下してしまう場合がある。また、主鎖部分の炭素数が7未満であると、芳香族ジカルボン酸と縮重合させる場合、融解温度が高くなり、低温定着が困難となることがある。一方、主鎖部分の炭素数が20を超えると実用上の材料の入手が困難となり易い。主鎖部分の炭素数としては14以下であることがより望ましい。
脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、入手容易性を考慮すると1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが望ましい。
3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールのうち、脂肪族ジオールの使用量は80モル%以上であることが望ましく、より望ましくは90モル%以上である。
脂肪族ジオールの使用量が低すぎると、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融解温度が降下することがある。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造され、例えば、直接重縮合、エステル交換法等が挙げられ、モノマーの種類によって使い分けて製造する。
なお、必要に応じて酸価や水酸基価の調製等の目的で、多価カルボン酸や多価アルコールを合成の最終段階でさらに添加してもよい。
本多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等の一分子中に少なくとも3つのカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸等が挙げられる。
本多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、6,000以上35,000以下であることがよい。
結晶性ポリエステル樹脂の融解温度としては、例えば、50℃以上100℃以下がよく、望ましくは、60℃以上80℃以下である。
なお、融解温度は、前記の示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた値である。また、結晶性ポリエステル樹脂は、複数の融解ピークを示す場合があるが、本実施形態においては、最大のピークをもって融解温度とみなす。
結晶性ポリエステル樹脂に代表される結晶性樹脂の含有量としては、有色トナーに含まれる結晶性樹脂よりも低いことがよく、例えば、3質量%以上20質量%以下の範囲で選択されることがよく、望ましくは5質量%以上18質量%以下であり、より望ましくは7質量%以上16質量%以下である。
白色の着色剤について説明する。
白色の着色剤としては、例えば、白色顔料、及びこれらを樹脂に分散・含有した白色樹脂粒子が挙げられる。
白色顔料として具体的には、例えば、無機顔料(例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、チタンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等)、有機顔料(例えば、ポリスチレン樹脂粒子、尿素ホリマリン樹脂粒子等)が挙げられる。また、白色顔料としては、中空構造を有する顔料(例えば、中空シリカ等の無機顔料)等も挙げられる。
また、白色有機粒子を構成する樹脂としては、例えば、後述する結着樹脂が挙げられる
白色の着色剤の平均分散径は、例えば、0.2μm以上0.3μm以下であることがよく、望ましくは0.20μm以上0.28μm以下、より望ましくは0.21μm以上0.27μm以下である。
白色の着色剤の平均分散径を上記範囲とすることで、蛍光灯下での白色画像部の白色度が向上し易くなる。また、平均粒径が小さくなるほど白色画像部の光沢度が向上する傾向がある。
なお、白色の着色剤の平均分散径は、トナー(トナー粒子)中に分散している個々の白色の着色剤の平均粒径を意味する。この平均分散径は、透過電子検出器を備えた高分解能電解放出型走査電子顕微鏡(S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)により、トナー(トナー粒子)の断面を観察(観察倍率は5000倍)し、画像解析装置(ルーゼックス、NIRECO社製)により、トナー(トナー粒子)中に分散している1000個の白色の着色剤について円相当径として各々粒径を求め、それらの平均値を算出して求められる。
白色の着色剤の含有量は、例えば、20質量%以上50質量%以下であることがよく、望ましくは25質量%以上35質量%以下である。白色の着色剤の含有量を上記範囲とすることで、蛍光灯下での白色画像部の白色度がさらに向上し易くなる。また、白色の着色剤の含有量が増加するほど白色画像部の光沢度が向上する傾向がある。
離型剤について説明する。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成或いは鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
離型剤の融点は、保存性の観点から、50℃以上であることが望ましく、60℃以上であることがより望ましい。また、耐オフセット性の観点から、110℃以下であることが望ましく、100℃以下であることがより望ましい。
離型剤の含有量としては、例えば、2質量%以上30質量%以下の範囲が望ましい・
その他の添加剤について説明する。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等が挙げられる。
白色トナー粒子の特性について説明する。
白色トナー粒子は、単層構造の白色トナー粒子であってもよいし、芯体(コア粒子)と芯体を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造の白色トナー粒子であってもよい。
コア・シェル構造の白色トナー粒子の場合、被覆層(シェル層)は、非晶性樹脂を含んで構成させ、一方、芯体(コア粒子)は、結晶性樹脂及び非晶性樹脂と共に、着色剤と、必要に応じて、離型剤等その他の添加剤と、を含んで構成させることがよい。
白色トナー粒子の体積平均粒径は、例えば2.0μm以上10μm以下であり、望ましくは4.0μm以上8.0μm以下である。
なお、トナー粒子の体積平均粒径の測定法としては、分散剤として界面活性剤、望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを前記電解液100ml以上150ml以下中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000とする。
得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
外添剤について説明する。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられ、該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤の表面は、予め疎水化処理をしてもよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部程度である。
外添剤の外添量としては、例えば、白色トナー粒子100質量部に対して0.5質量部以上2.5質量部以下がよい。
次に、有色トナーについて説明する。
有色トナーは、結着樹脂及び有色の着色剤(白色以外の着色剤)を含んで構成される。具体的には、有色トナーは、結着樹脂と有色の着色剤と必要に応じて離型剤等その他添加剤とを含んで構成される有色トナー粒子で構成され、必要に応じて、外添剤を含んでもよい。
なお、有色とは、白色以外の色(例えば、黒、シアン、マゼンタ、イエロー等)を意味する。
有色トナー(有色トナー粒子)に含まれる結晶性樹脂の含有量は、白色トナー(白色トナー粒子)に含まれる結晶性樹脂の含有量よりも多いことがよく、例えば、3質量%以上20質量%以下の範囲で選択されることがよく、望ましくは5質量%以上18質量%以下であり、より望ましくは7質量%以上16質量%以下である。
有色トナー(有色トナー粒子)に含まれる有色の着色剤(白色以外の着色剤)としては、公知の着色剤であれば特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料が挙げられる。
有色の着色剤(白色以外の着色剤)の含有量としては、例えば、1質量%以上30質量%以下の範囲が望ましい。
有色トナーについては、上記以外は、白色トナーと同様な構成とすればよく、説明を省略する。
次に、トナー(白色トナー及び有色トナー)の製造方法について説明する。
まず、各トナー粒子(白色トナー粒子及び有色トナー粒子)は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
そして、得られた各トナー粒子(白色トナー粒子及び有色トナー粒子)に対して、例えば、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダーやヘンシュルミキサー、レディーゲミキサーなどによっておこなうことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機などを使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
次に、静電荷像現像剤について説明する。
トナー(白色トナー及び有色トナー)は、それ単独で静電荷像現像剤(一成分現像剤)として用いてもよいし、キャリアと混合して静電荷像現像剤(二成分現像剤)として用いてもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア、樹脂分散型キャリア等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナー(白色トナー及び有色トナー)と上記キャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100程度の範囲が望ましく、3:100乃至20:100程度の範囲がより望ましい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置(方法)について詳細に説明する。
本実施形態に係る画像形成装置(方法)は、白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段(工程)と、有色トナーによる有色トナー画像を、被転写体に形成する第2画像形成手段(工程)と、被転写体に転写された白色トナー画像及び有色トナー画像を定着する定着手段(工程)と、を有する。
本実施形態に係る画像形成装置は、これらの第1及び第2画像形成手段として、それぞれ、例えば、像保持体と、前記潜像保持体に形成された静電潜像をトナーによりトナー画像として現像する現像手段と、前記潜像保持体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、必要に応じて前記潜像保持体の転写残留成分をクリーニングするクリーニング手段等のその他の手段と、を備え、被転写体に転写されたトナー画像(白色トナー画像及びカラー画像)を定着する定着手段を備える。無論、第1及び第2画像形成手段は、例えば、像保持体や、転写手段等を共用した構成としてもよい。
つまり、本実施形態に係る画像形成方法は、これらの第1及び第2画像形成工程として、それぞれ、例えば、像保持体に形成された静電潜像をトナーによりトナー画像として現像する現像工程と、像保持体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写工程と、必要に応じて像保持体の転写残留成分をクリーニングするクリーニング工程等のその他の工程と、を有し、被転写体に転写されたトナー画像(白色トナー画像及び有色トナー画像)を定着する定着工程を有する。無論、第1及び第2画像形成工程は、例えば、転写工程等を共用してもよい。
本実施形態に係る画像形成装置(方法)は、例えば、潜像保持体上に保持された各トナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返す画像形成装置(方法)や、各色毎の現像手段を備えた複数の潜像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム方式の画像形成装置(方法)等であってもよい。
以下に、図面を参照しながら本実施形態に係る画像形成装置(方法)について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体としての感光体が複数、即ち画像形成ユニット(画像形成手段)が複数設けられたタンデム型の構成に係るものである。
本実施形態に係る画像形成装置は、図1に示すように、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンそしてブラックの各色の有色トナー画像を形成する4つの画像形成ユニット50Y、50M、50C、50Kと、白色トナー画像を形成する画像形成ユニット50Wが、間隔をおいて並列的に(タンデム状に)配置されている。なお、各画像形成ユニットは、中間転写ベルト33の回転方向下流側から、画像形成ユニット50W、50Y、50M、50C、50Kの順に配列されている。
ここで、各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wは、収容されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成する画像形成ユニット50Yについて代表して説明する。尚、画像形成ユニット50Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、白色(W)を付した参照符号を付すことにより、各画像形成ユニット50M、50C、50K、50Wの説明を省略する。
イエローの画像形成ユニット50Yは、像保持体としての感光体11Yを備えており、この感光体11Yは、図示の矢印A方向に沿って図示しない駆動手段によって予め定められたプロセススピードで回転駆動されるようになっている。感光体11Yとしては、例えば、赤外領域に感度を持つ有機感光体が用いられる。
感光体11Yの上部には、帯電ロール(帯電手段)18Yが設けられており、帯電ロール18Yには、不図示の電源により予め定められた電圧が印加され、感光体11Yの表面が予め定められた電位に帯電される。
感光体11Yの周囲には、帯電ロール18Yよりも感光体11Yの回転方向下流側に、感光体11Yの表面を露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段)19Yが配置されている。なお、ここでは露光装置19Yとして、スペースの関係上、小型化が実現されるLEDアレイを用いているが、これに限定されるものではなく、他のレーザービーム等による静電荷像形成手段を用いても勿論問題無い。
また、感光体11Yの周囲には、露光装置19Yよりも感光体11Yの回転方向下流側に、イエロー色の現像剤を保持する現像剤保持体を備える現像装置(現像手段)20Yが配置されており、感光体11Y表面に形成された静電荷像を、イエロー色のトナーによって顕像化し、感光体11Y表面にトナー画像を形成する構成になっている。
感光体11Yの下方には、感光体11Y表面に形成されたトナー画像を一次転写する中間転写ベルト(一次転写手段)33が、5つの感光体11Y,11M,11C,11K、11Wの下方に渡るように配置されている。この中間転写ベルト33は、一次転写ロール17Yによって感光体11Yの表面に押し付けられている。また、中間転写ベルト33は、駆動ロール12、支持ロール13及びバイアスロール14の3つのロールによって張架され、感光体11Yのプロセススピードと等しい移動速度で、矢印B方向に周動されるようになっている。中間転写ベルト33表面には、イエローのトナー画像が一次転写され、更にマゼンタ、シアン、ブラック、及びホワイト(白色)の各色のトナー画像が順次一次転写され、積層される。
また、感光体11Yの周囲には、一次転写ロール17Yよりも感光体11Yの回転方向(矢印A方向)下流側に、感光体11Yの表面に残留したトナーやリトランスファーしたトナーを清掃するためのクリーニング装置15Yが配置されている。クリーニング装置15Yにおけるクリーニングブレードは、感光体11Yの表面にカウンター方向に圧接するように取り付けられている。
中間転写ベルト33を張力を付与しつつ支持バイアスロール14には、中間転写ベルト33を介して二次転写ロール(二次転写手段)34が圧接されている。中間転写ベルト33表面に一次転写され積層されたトナー画像は、バイアスロール14と二次転写ロール34との圧接部において、図示しない用紙カセットから給紙される記録紙(被転写体)P表面に、静電的に転写される。この際、中間転写ベルト33上に転写、積層されたトナー画像は白色トナー画像が一番上(最上層)になっているため、記録紙P表面に転写されたトナー画像では、白色トナー画像が一番下(最下層)になる。
また、二次転写ロール34の下流には、記録紙P上に多重転写されたトナー画像を、熱及び圧力によって記録紙P表面に定着して、永久像とするための定着器(定着手段)35が配置されている。
なお、定着器35としては、例えば、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、ベルト形状を有する定着ベルト、及び、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、円筒状の定着ロールが挙げられる。
次に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そしてホワイト(白色)の各色の画像を形成する各画像形成ユニット50Y,50M,50C,50K、50Wの動作について説明する。各画像形成ユニット50Y,50M,50C,50K、50Wの動作は、それぞれ同様であるため、イエローの画像形成ユニット50Yの動作を、その代表として説明する。
イエローの現像ユニット50Yにおいて、感光体11Yは、矢印A方向に予め定められたプロセススピードで回転する。帯電ロール18Yにより、感光体11Yの表面は予め定められた電位にマイナス帯電される。その後、感光体11Yの表面は、露光装置19Yによって露光され、画像情報に応じた静電荷像が形成される。続いて、現像装置20Yによりマイナス帯電されたトナーが反転現像され、感光体11Yの表面に形成された静電荷像は感光体11Y表面に可視像化され、トナー画像が形成される。その後、感光体11Y表面のトナー画像は、一次転写ロール17Yにより中間転写ベルト33表面に一次転写される。一次転写後、感光体11Yは、その表面に残留したトナー等の転写残留成分がクリーニング装置15Yのクリーニングブレードにより掻き取られ、清掃され、次の画像形成工程に備える。
以上の動作が各画像形成ユニット50Y,50M,50C,50K、50Wで行われ、各感光体11Y,11M,11C,11K、11W表面に可視像化されたトナー画像が、次々と中間転写ベルト33表面に多重転写されていく。カラーモード時は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そしてホワイト(白色)の順に各色のトナー画像が多重転写されるが、二色、三色モード時のときもこの順番で、必要な色のトナー画像のみが単独又は多重転写されることになる。その後、中間転写ベルト33表面に単独又は多重転写されたトナー画像は、二次転写ロール34により、図示しない用紙カセットから搬送されてきた記録紙P表面に二次転写され、続いて、定着器35において加熱・加圧されることにより定着される。二次転写後に中間転写ベルト33表面に残留したトナーは、中間転写ベルト33用のクリーニングブレードで構成されたベルトクリーナ16により清掃される。
なお、イエローの画像形成ユニット50Yは、イエロー色の静電荷像現像剤を保持する現像剤保持体を含む現像装置20Yと感光体11Yと帯電ロール18Yとクリーニング装置15Yとが一体となって画像形成装置本体から着脱するプロセスカートリッジとして構成されている。また、画像形成ユニット50W、50K、50C及び50Mも画像形成ユニット50Yと同様にプロセスカートリッジとして構成されている。
また、トナーカートリッジ40Y、40M、40C、40K及び40Wは、各色のトナーが収容され、画像形成装置に着脱するカートリッジであり、それぞれの色に対応した現像装置と、図示しないトナー供給管で接続されている。そして、各トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジの交換がなされる。
また、白色トナーによる白色トナー画像上に、有色トナー画像を重ねて形成する形態を説明しているが、無論、有色トナー画像と白色トナー画像とを重ねずに形成してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、「部」とは、特に断りがない限り、「質量部」を意味する。
[結晶性ポリエステル樹脂(その粒子分散液)の調製]
−結晶性ポリエステル樹脂の合成−
加熱乾燥した三口フラスコに、1,12−ドデカンジカルボン酸266部、および1,10−デカンジオール169部と、触媒としてテトラブトキシチタネートを0.035部を入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で6時間還流を行った。その後、減圧蒸留にて220℃まで徐々に昇温を行い2.5時間攪拌し、粘稠な状態となったところで樹脂酸価を測定し、樹脂酸価が15.0 mgKOH/gになったところで、減圧蒸留を停止、空冷し結晶性ポリエステル樹脂を得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)を前述の方法にて測定したところ13000であった。また、得られた結晶性ポリエステル樹脂の融解温度を、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ73℃であった。
次に、得られた結晶性ポリエステル樹脂を180部及び、脱イオン水585部をステンレスビーカーに入れ、温浴につけ、95℃に加熱した。結晶性ポリエステル樹脂が溶融した時点で、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて8000rpmで攪拌し、同時に希アンモニア水を添加しpHを7.0に調整した。ついでアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンR)0.8部を希釈した水溶液20部を滴下しながら、乳化分散を行い、体積平均粒子径が0.23μmの結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(樹脂粒子濃度:40質量%)を調整した。
[非晶性ポリエステル樹脂(その粒子分散液)の調製]
加熱乾燥した二口フラスコに、アジピン酸ジメチル74部、テレフタル酸ジメチル192部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物216部、エチレングリコール38部と、触媒としてテトラブトキシチタネート0.037部とを入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で約7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し1時間保持することにより非晶性ポリエステル樹脂を合成した。
得られた非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度を、前述の測定方法により示差走査熱量系(DSC)を用いて測定したところ、60℃であった。得られた非晶性ポリエステル樹脂の分子量を前述の測定方法によりGPCを用いて測定したところ、重量平均分子量(Mw)は12000であった。また、得られた非晶性ポリエステル樹脂の酸価を測定したところ、25.0 mgKOH/gであった。
次に、得られた非晶性ポリエステル樹脂を115部と、脱イオン水180部と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンR)5部とを混合して120℃に加熱した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行うことにより、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(樹脂粒子濃度:40質量%)を調整した。
[着色剤分散液の調製]
(白色着色剤分散液W1の調製)
・白色顔料(酸化チタン, 石原産業(株)製 A−220,一次粒径0.16μm)・・・100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)・・・15部
・イオン交換水・・・400部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて約3時間分散して、白色着色剤分散液W1を調製した。
得られた白色着色剤分散液W1における着色剤(酸化チタン)の体積平均粒子径を、レーザー回折粒度測定器を用いて測定したところ、体積平均粒子径は0.240μmであった。また、白色着色剤分散液の固形分比率は23質量%であった。
(白色着色剤分散液W2の調製)
分散時間を3.5時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W2を作製した。体積平均粒子径は0.215μmであった。
(白色着色剤分散液W3の調製)
分散時間を2.5時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W3を作製した。体積平均粒子径は0.265μmであった。
(白色着色剤分散液W4の調製)
分散時間を4.0時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W4を作製した。体積平均粒子径は0.205μmであった。
(白色着色剤分散液W5の調製)
分散時間を2.0時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W5を作製した。体積平均粒子径は0.275μmであった。
(白色着色剤分散液W6の調製)
分散時間を4.5時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W6を作製した。体積平均粒子径は0.195μmであった。
(白色着色剤分散液W7の調製)
分散時間を1.5時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W7を作製した。体積平均粒子径は0.285μmであった。
(白色着色剤分散液W8の調製)
分散時間を5.0時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W8を作製した。体積平均粒子径は0.185μmであった。
(白色着色剤分散液W9の調製)
分散時間を1.0時間にした以外は、白色着色剤分散液W1と同様にして、白色着色剤分散液W9を作製した。体積平均粒子径は0.295μmであった。
(黒色着色剤分散液B1の調製)
カーボンブラック リーガル330:(キャボット社製)99部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)15部と、イオン交換水300部とを混合し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散した後、循環式超音波分散機(日本精機製作所製、RUS 600TCVP)にかけることによって黒色着色剤分散液B1を得た。
得られた、黒着色剤分散液内B1における着色剤(カーボンブラック)の体積平均粒子径を、レーザー回折粒度測定器を用いて測定したところ、体積平均粒子径は0.25μmであった。また、黒色着色剤分散液B1の固形分比率は23質量%であった。
[離型剤分散液の調製]
フィッシャートロプシュワックスFNP92(融解温度92℃:日本精鑞社製)90部と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)3.6部と、イオン交換水360部とを混合し、100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、離型剤分散液を得た。得られた、離型剤分散液内における離型剤の体積平均粒子径をレーザー回折粒度測定器を用いて測定したところ、体積平均粒子径は0.23μmであった。また、離型剤分散液の固形分比率は20質量%であった。
[白色トナーの作製]
(白色トナーW1の作製)
結晶性ポリエステル樹脂分散液を37.5部と、非晶性ポリエステル樹脂分散液を292.5部と、白色着色剤分散液W1を391.3部と、離型剤分散液を90.0部と、脱イオン水を484部と、を丸型ステンレス製フラスコ中に入れて、ウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。
次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.37部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。さらに加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら52℃まで加熱した。52℃で3時間保持した後、ここに非晶性ポリエステル樹脂分散液を緩やかに150部追加した。
その後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを8.5にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、3.5時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを更に40℃のイオン交換水3リットルに再分散し、15分間、300rpmで攪拌・洗浄した。
これを更に5回繰り返し、濾液のpHが6.88、電気伝導度8.4μS/cm、表面張力が7.02Nmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行い、次いで真空乾燥を12時間実施しトナー粒子(1)を得た。
得られた白色トナー粒子のガラス転移温度を測定したところ、54.0℃であった。
上述のようにして得られた白色トナー粒子の体積平均粒子径D50vは6.5μmであった。
得られた白色トナー粒子100部に対して疎水性シリカ粒子(日本アエロジル社製、RY―50)1部を加え、ヘンシェルミキサーにて外添混合を行うことで、白色トナーW1を得た。
(白色トナーW2の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W2にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW2を作製した。
(白色トナーW3の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W3にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW3を作製した。
(白色トナーW4の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W4にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW4を作製した。
(白色トナーW5の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W5にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW5を作製した。
(白色トナーW6の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW6を作製した。
(白色トナーW7の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW7を作製した。
(白色トナーW8の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W8にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW8を作製した。
(白色トナーW9の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を50.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を279.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W9にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW9を作製した。
(白色トナーW10の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W2にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW10を作製した。
(白色トナーW11の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W3にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW11を作製した。
(白色トナーW12の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W4にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW12を作製した。
(白色トナーW13の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W5にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW13を作製した。
(白色トナーW14の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW14を作製した。
(白色トナーW15の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW15を作製した。
(白色トナーW16の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W8にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW16を作製した。
(白色トナーW17の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を305.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W9にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW17を作製した。
(白色トナーW18の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を54.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を275.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W2にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW18を作製した。
(白色トナーW19の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を54.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を275.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W3にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW19を作製した。
(白色トナーW20の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を54.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を275.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW20を作製した。
(白色トナーW21の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を54.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を275.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW21を作製した。
(白色トナーW22の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を54.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を275.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W8にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW22を作製した。
(白色トナーW23の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を54.1部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を275.9部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W9にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW23を作製した。
(白色トナーW24の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を20.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を309.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W2にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW24を作製した。
(白色トナーW25の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を20.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を309.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W3にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW25を作製した。
(白色トナーW26の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を20.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を309.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW26を作製した。
(白色トナーW27の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を20.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を309.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW27を作製した。
(白色トナーW28の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を20.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を309.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W8にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW28を作製した。
(白色トナーW29の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を20.9部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を309.1部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W9にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW29を作製した。
(白色トナーW30の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を58.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を271.6部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW30を作製した。
(白色トナーW31の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を58.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を271.6部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW31を作製した。
(白色トナーW32の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を58.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を271.6部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W8にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW32を作製した。
(白色トナーW33の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を58.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を271.6部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W9にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW33を作製した。
(白色トナーW34の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を16.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を313.4部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW34を作製した。
(白色トナーW35の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を16.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を313.4部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW35を作製した。
(白色トナーW36の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を16.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を313.4部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W8にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW36を作製した。
(白色トナーW37の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を16.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を313.4部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W9にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW37を作製した。
(白色トナーW38の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を61.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を268.4部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW38を作製した。
(白色トナーW39の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を61.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を268.4部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW39を作製した。
(白色トナーW40の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を13.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を316.6部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W6にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW40を作製した。
(白色トナーW41の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を13.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を316.6部にし、白色着色剤分散液を白色着色剤分散液W7にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW41を作製した。
(白色トナーW42の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を44.5部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を375.5部にし、白色着色剤分散液W1を234.8部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW42を作製した。
(白色トナーW43の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を42.8部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を354.7部にし、白色着色剤分散液W1を273.9部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW43を作製した。
(白色トナーW44の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を41部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を334部にし、白色着色剤分散液W1を313部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW44を作製した。
(白色トナーW45の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を39.8部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を320.2部にし、白色着色剤分散液W1を339.1部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW45を作製した。
(白色トナーW46の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を35.7部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を271.8部にし、白色着色剤分散液W1を430.4部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW46を作製した。
(白色トナーW47の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を33.4部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を244.1部にし、白色着色剤分散液W1を482.6部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW47を作製した。
(白色トナーW48の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を27部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を168部にし、白色着色剤分散液W1を626部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW48を作製した。
(白色トナーW49の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を24.6部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を140.4部にし、白色着色剤分散液W1を678.3部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、白色トナーW49を作製した。
[黒色トナーの作製]
(黒色トナーB1の作製)
初期に投入する結晶性ポリエステル樹脂分散液を75.0部にし、非晶性ポリエステル樹脂分散液を435.0部にし、白色着色剤分散液の代わりに黒色着色剤分散液B1を78.3部にした以外は、白色トナーW1と同様にして、黒色トナーB1を作製した。
[現像剤の作製]
トルエン1.25部にカーボンブラック(商品名;VXC−72、キャボット社製)0.12部を混合し、サンドミルで20分攪拌分散したカーボン分散液に、3官能性イソシアネート80%酢酸エチル溶液(タケネートD110N、武田薬品工業社製)1.20部を混合攪拌したコート剤樹脂溶液と、Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm)をニーダーに投入し、常温で5分間混合攪拌した後、常圧にて150℃まで昇温し溶剤を留去した。さらに30分混合攪拌後、ヒーターの電源を切り50℃まで攪拌しながら降温した。得られたコートキャリアを75μmメッシュで篩分し、キャリアを作製した。
このキャリア95部と、得られた各トナー8部とをVブレンダーにて混合し、各色の現像剤を得た。
表1〜表3に、各色の現像剤(トナー)の特性について一覧にして示す。
[実施例1〜45、比較例1〜4]
表4〜表5に従って、白色現像剤と白色以外の有色現像剤とを組み合わせて、富士ゼロックス(株)社製「700Digital Color Press改造機(定着装置設定温度及びトナー現像量を変更できるように改造)を用いて評価を行った。
評価は、白色画像部と有色画像部との光沢度、白色画像部の白色度の観点で実施した。 評価は、白色トナー画像と有色トナー画像として、紙(OKトップコート127gsm;王子製紙)に対してトナー量を5.0g/mとなるように調整した5cm×5cmのパッチを各々作成し、定着温度180℃、プロセス速度300mm/secの条件にて定着を行い、白色画像部と有色画像部を形成した。結果を表4〜表5に示す。
−白色画像部と有色画像部との光沢度−
白色画像部と有色画像部とにつき、BYK−GARDERGMBH社製グロス測定機micro−TRI−glossグロスメーターを用いて60°の角度における光沢度を各々測定した。白色画像部と有色画像部の光沢度差が小さい方が好ましいのは言うまでもなく、その差が15%未満であるものを許容範囲とした。なおその差が±3%以下であれば事実上差は確認できず、その差が3%を超え7%以下であれば違いはわかるが気にならない状態であり、その差が7%を超え15%未満であれば、違いはわかるものの許容範囲である。
−白色画像部の白色度−
白色画像部の白色度を、次のようにして評価した。
蛍光灯の光の下で、白色画像を観察し、目視により白さを評価した。
評価基準は以下の通りである。
A:明るく良好な白色度である。
B:十分な白色度である。
C:色味がわずかに確認されるが気にならない範囲である。
D:色味が確認されるが許容できる範囲である。
E:色味がはっきり確認され、許容できない。
上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、白色画像部と有色画像部との光沢度の差が小さくなっていることがわかる。
また、本実施例のうち、白色着色剤(白色顔料)の平均分散径と共に、結晶性樹脂由来の吸熱量比(Q1/Q2)が特定の範囲内の実施例1〜3、10、11、18、19、24、25は、範囲外の実施例に比べ、蛍光灯下での白色画像部の白色度が向上していることがわかる。
11 感光体
12 駆動ロール
13 支持ロール
14 バイアスロール
15 クリーニング装置
16 ベルトクリーナ
17 一次転写ロール
18 帯電ロール
19 露光装置
20 現像装置
34 二次転写ロール
35 定着器
40 トナーカートリッジ
50 画像形成ユニット

Claims (4)

  1. 非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成工程と、
    非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用有色トナーによる有色トナー画像を、被転写体に形成する第2画像形成工程と、
    前記被転写体に転写された前記白色トナー画像及び前記有色トナー画像を定着する定着工程と、
    を有し、
    前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.2以上0.8以下である画像形成方法。
  2. 前記静電荷像現像用白色トナーが、平均分散径0.2μm以上0.3μm以下で白色の着色剤を含み、
    前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.3以上0.7以下である請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段と、
    非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含む静電荷像現像用有色トナーによる有色トナー画像を、被転写体に形成する第2画像形成手段と、
    前記被転写体に転写された前記白色トナー画像及び前記有色トナー画像を定着する定着手段と、
    を有し、
    前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.2以上0.8以下である画像形成装置。
  4. 前記静電荷像現像用白色トナーが、平均分散径0.2μm以上0.3μm以下で白色の着色剤を含み、
    前記静電荷像現像用白色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q1と前記静電荷像現像用有色トナーの前記結晶性樹脂に由来する吸熱量Q2との比(Q1/Q2)が、0.3以上0.7以下である請求項3に記載の画像形成装置。
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